JP2016144384A - 太陽光発電システムの性能評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 太陽光発電システムの発電状態が正常か否かを高精度に判定する太陽光発電システムの評価方法、及びその評価方法を使用し太陽光発電システムの性能評価が可能な太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】 太陽光発電システムの性能評価を高精度に行うために、従来の評価指標であったシステム係数PRを、太陽光発電システムへの太陽光の入射角度、及び前記太陽光発電システムの周囲温度(気温)により補正式を定義し算出した補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行う。
【選択図】図3
【解決手段】 太陽光発電システムの性能評価を高精度に行うために、従来の評価指標であったシステム係数PRを、太陽光発電システムへの太陽光の入射角度、及び前記太陽光発電システムの周囲温度(気温)により補正式を定義し算出した補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は太陽電池セル、太陽電池セルを一列に接続したストリング、ストリングを平行に複数配置しパネル状に接続した太陽電池モジュール、または太陽電池モジュールを複数枚接続した太陽電池アレイなど、太陽電池一般の太陽光発電システムの性能評価方法に関する。
太陽エネルギーの利用方法として、太陽電池モジュールが知られている。太陽電池モジュールの製造においては、太陽電池モジュールが目的の発電能力を有しているかどうかの性能評価が重要である。性能評価には、通常、出力特性の測定がされる。
出力特性は、光照射下において、太陽電池の電流電圧特性を測定する光電変換特性として行われる。光源としては、太陽光が望ましいのであるが、天候により強度が変化することから、ソーラシミュレータが使用されている。ソーラシミュレータでは、太陽光に代えてキセノンランプやメタルハライドランプ等を使用している。また、これらの光源を長時間点灯していると、温度上昇などにより光量が変化する。そこで、これらのランプのフラッシュ光を用い、横軸を電圧、縦軸を電流として、収集したデータをプロットすることにより太陽電池の出力特性曲線(IV曲線)を得ている(例えば、特許文献1参照)。
このような太陽電池モジュールの出力特性の評価は、太陽電池の製造工程において行なわれるものでる。製造された太陽電池が屋外に設置される場合は、太陽電池モジュールを複数枚接続した太陽電池アレイまたは太陽光発電システムという形態で設置される。
また設置された太陽電池アレイがある期間使用された後にその出力は太陽電池モジュールの劣化等によっても変化することになる。太陽電池アレイの劣化の程度の確認のために、その最大出力を正確に測定することが重要である。この最大出力を正確に測定するために、従来技術1及び2が使用されている。また太陽光発電システムの性能評価方法として従来技術3が使用されている。以下従来技術について説明する。
また設置された太陽電池アレイがある期間使用された後にその出力は太陽電池モジュールの劣化等によっても変化することになる。太陽電池アレイの劣化の程度の確認のために、その最大出力を正確に測定することが重要である。この最大出力を正確に測定するために、従来技術1及び2が使用されている。また太陽光発電システムの性能評価方法として従来技術3が使用されている。以下従来技術について説明する。
<1>従来技術1
太陽電池アレイの最大出力を正確に測定するために。照度補正や温度補正を行なう必要があるので、照度補正用に照度を測定する際に照度センサとして全天日射計を使用している。この方法では、太陽電池アレイの温度は、太陽電池アレイの裏面材温度を、熱電対等の温度センサを使用して測定している。
また照度センサとして、太陽電池モジュールを使用しているものもあるが、太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールと同じ構造を有していない小型のものである。また、照度センサを太陽電池モジュールとしていても、その太陽電池に対して厚い金属ケースや樹脂ケースに、太陽電池モジュールを内蔵している。この場合、単位面積当たりのケースの熱容量が、太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールと大きく異なる。
太陽電池アレイの最大出力を正確に測定するために。照度補正や温度補正を行なう必要があるので、照度補正用に照度を測定する際に照度センサとして全天日射計を使用している。この方法では、太陽電池アレイの温度は、太陽電池アレイの裏面材温度を、熱電対等の温度センサを使用して測定している。
また照度センサとして、太陽電池モジュールを使用しているものもあるが、太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールと同じ構造を有していない小型のものである。また、照度センサを太陽電池モジュールとしていても、その太陽電池に対して厚い金属ケースや樹脂ケースに、太陽電池モジュールを内蔵している。この場合、単位面積当たりのケースの熱容量が、太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールと大きく異なる。
太陽電池アレイが設置されている屋外における照度は、季節・時刻・天候により、時々刻々と変化する。薄い雲が太陽にかかった場合でも、照度は、数分間の間に数100W/m2変化することは、日常的に発生している。砂漠地帯のような天候が安定な地域であっても、時刻により太陽高度は時々刻々と変化するので、日射は常に変化している。一方、太陽電池モジュールの応答性は、照度に対して、数ms〜数100msで応答することが知られている。よって、屋外の照度変化に対して、太陽電池モジュールは十分な速さで応答し追随している。他方、全天日射計は、照度を熱に変換して計測する構造のため、応答性が太陽電池モジュールほど速くないのが一般的である。ゆえに、太陽電池アレイの出力測定において、照度が変化している場合、応答が遅い分だけ、誤差が発生する可能性を有している。
太陽電池モジュールは、一般的に温度依存性があることが知られている。多結晶太陽電池モジュールの場合、6インチセルを60枚、直列接続したものでは、温度1℃変化すると、最大出力は、約1W変化する。上記モジュールは、25℃環境下において、最大出力は約250Wである。よって、温度誤差1℃は、最大出力誤差0.4%を誘発することになる。
一方、スーパーストレート型の構造の太陽電池モジュールは、1000W/m2の定常光下において、裏面材温度は、約60℃〜80℃まで上昇する。この場合、内部セルの裏面と、モジュール裏面材の間では、約4℃の温度差が生じる。よって、裏面材の温度を測定して温度補正すると、約1.6%の誤差が生じることになる。また、屋外においては、照度は一定ではない。朝から正午までは、快晴であれば、照度は上昇傾向であり、午後は、下降傾向となる。よって、内部セル温度と裏面材温度の温度差は、一定ではない。さらに、薄い雲が一時的にかかるような天候では、照度変化に伴い、内部セル温度と裏面温度の温度差も変化する。以上より、裏面材を正しく温度計測しても、内部セル温度は正しく測定できないので、出力測定において温度補正しようとしても誤差が生じていた。
<2>従来技術2
IV測定器において、直列抵抗をパラメータとして入力し、直列抵抗補正をする機能を有しているものもあるが、現場で直列抵抗自体を正しく算出する機能を有していない。
太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールの封止材には、EVAが一般的に使用されている。しかし、EVAは水分が侵入すると酸を発生し、この酸がインターコネクタを腐食するということが知られている。この腐食が進行するとインターコネクタと太陽電池セルの接合状態を悪化させるので、太陽電池モジュールの直列抵抗が増大する。直列抵抗が増大すると、抵抗増大分、発熱が生じて、最大出力は低下する。
IV測定器において、直列抵抗をパラメータとして入力し、直列抵抗補正をする機能を有しているものもあるが、現場で直列抵抗自体を正しく算出する機能を有していない。
太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールの封止材には、EVAが一般的に使用されている。しかし、EVAは水分が侵入すると酸を発生し、この酸がインターコネクタを腐食するということが知られている。この腐食が進行するとインターコネクタと太陽電池セルの接合状態を悪化させるので、太陽電池モジュールの直列抵抗が増大する。直列抵抗が増大すると、抵抗増大分、発熱が生じて、最大出力は低下する。
太陽電池モジュールの直列抵抗が変化すると、照度に対する最大出力も変化する。一方、太陽電池モジュールは、基準状態での最大出力を保証しているのが一般的である。基準状態とは、照度1000W/m2で、モジュール温度25℃、分光放射照度:AM1.5G(スペクトルの状態を示す指標)である。しかし、屋外測定では、必ずしも照度1000W/m2で測定できるとは限らない。通常は、1000W/m2より低い照度で測定した結果を、照度補正することになる。なぜならば、1000W/m2は、年間でもごく限られた回数しか機会が得られないからである。
照度補正する場合、正しく直列抵抗が求められ、それに応じて直列抵抗補正が実施されなければならない。よって、太陽電池モジュールの最大出力が、保証範囲内か否かは、屋外に設置された状態で、直列抵抗を測定し、それに基づいて太陽電池アレイ出力を補正する必要がある
しかし、直列抵抗を屋外で正しく求めるには、最大出力を正しく照度補正・温度補正する必要がある。なぜならば、直列抵抗は、1000W/m2の最大出力と、それより低照度での最大出力が照度補正・温度補正した上で、一致するように算出するからである。このように、屋外で劣化した太陽電池アレイの最大出力を測定するには、正しく照度補正、温度補正した上で、さらに正しく直列抵抗を求め、その直列抵抗値を用いて、補正する必要がある。
以上のように太陽電池の直列抵抗Rsを測定算出するためには、太陽電池モジュールのPmax(最大出力)〔W〕を、その設置場所において正確に測定することが必要である。現状では、このPmaxを正確に測定することは困難である。測定に際して照度補正や温度補正を行なっても、測定値には数%から十数%のバラツキがある。
<従来技術3>
太陽光発電システムの性能評価するためにパフォーマンスレシオ(システム係数)PRが用いられている。PRは、以下のように数式3(数3)で定義されたものである。
PR={Ep/(Pas×Ha/Gs)} (数3)
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Ha :実測した日射量(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
太陽光発電システムの性能評価するためにパフォーマンスレシオ(システム係数)PRが用いられている。PRは、以下のように数式3(数3)で定義されたものである。
PR={Ep/(Pas×Ha/Gs)} (数3)
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Ha :実測した日射量(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
上記のように数式3(数3)で定義されたシステム係数PRを用いて太陽光発電システムの性能評価をする場合、以下のような問題がある。太陽電池モジュールの出力特性であるIV特性は図7(a)のよう太陽電池モジュールの温度(セル温度)が高くなるにつれて破線のようにずれ低下する。またIV特性は図7(b)に示すように太陽電池モジュールに照射される太陽光の照度により破線のようにずれ低下する。従って太陽光発電システムの出力は、太陽光発電システムの周囲温度、日射量による太陽電池モジュール内の温度、季節による日射量変化により影響を受け変動する。従って太陽光発電システムの発電性能が正常に発揮されているか否かの確認は従来から使用されているシステム係数PRによって評価することは不可能である。
このように太陽光発電システムの性能を高精度で適正に評価する評価方法はこれまで提案されていない。
本発明は、上記の従来技術の問題を解決し太陽光発電システムの発電状態が正常か否か高精度に判定する太陽光発電システムの評価方法、及びその評価方法を使用し太陽光発電システムの性能評価が可能な太陽光発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第1発明の太陽光発電システムの性能評価方法は、以下の特徴を有している。
システム係数PRを太陽光発電システムの性能測定により求め、その求めた前記システム係数PRを、前記太陽電池システムへの太陽光の入射角度、及び前記太陽電池システムの周囲温度により、以下の数式1(数1)に示す式により定義される補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行う。
(数1)
PR3=PR1+PR2
PR1={Ep/(Pas×Hac/Gs)}
PR2=(25−T1−ΔTa)×γ
Hac=Irrh×{cos(90−α−β)/cos(90−α)}
PR1 :システム係数の太陽光の入射角度による照度補正項
PR2 :システム係数の太陽光発電システムの周囲温度(気温)による温度補正項
PR3 :補正システム係数
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Hac :入射角補正した日射量
Irrh:モジュールを水平設置状態として実測した照度(KW/m2)
α :太陽高度(°)
β :モジュール設置角度と日射計設置角度の角度差(°)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
T1 :太陽光発電システムの周囲温度(気温)(℃)
ΔTa :セル発電部の日射上昇温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
システム係数PRを太陽光発電システムの性能測定により求め、その求めた前記システム係数PRを、前記太陽電池システムへの太陽光の入射角度、及び前記太陽電池システムの周囲温度により、以下の数式1(数1)に示す式により定義される補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行う。
(数1)
PR3=PR1+PR2
PR1={Ep/(Pas×Hac/Gs)}
PR2=(25−T1−ΔTa)×γ
Hac=Irrh×{cos(90−α−β)/cos(90−α)}
PR1 :システム係数の太陽光の入射角度による照度補正項
PR2 :システム係数の太陽光発電システムの周囲温度(気温)による温度補正項
PR3 :補正システム係数
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Hac :入射角補正した日射量
Irrh:モジュールを水平設置状態として実測した照度(KW/m2)
α :太陽高度(°)
β :モジュール設置角度と日射計設置角度の角度差(°)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
T1 :太陽光発電システムの周囲温度(気温)(℃)
ΔTa :セル発電部の日射上昇温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
第1発明によれば、以下の効果が発現する。
太陽光発電システムのシステム係数(パフォーマンスレシオ)PRは、太陽光発電システム内の太陽電池モジュールへ照射される太陽光の入射角度αと太陽電池モジュールの設置角度βの補正をしていないので、季節により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±20%の変動がある。また太陽光発電システムの周囲温度(気温)が異なると太陽電池モジュールの出力は変動する。温度の補正をしていないので、温度により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±5%の変動がある。
第1発明の太陽光発電システムの性能評価方法は、システム係数PRに太陽光の日射の入射角度及び太陽光発電システムの周囲温度(気温)による補正を加えている。従って性能評価時に算出したシステム係数の変動は±1〜±2%以内に抑えることが可能であり、太陽光発電システムの性能劣化が5%あってもその性能変化を高精度に検出することができる。これにより早期に太陽光発電システム内の太陽電池の劣化を早期に発見可能となり、太陽光発電システムの発電ロスを低減することができる。
太陽光発電システムのシステム係数(パフォーマンスレシオ)PRは、太陽光発電システム内の太陽電池モジュールへ照射される太陽光の入射角度αと太陽電池モジュールの設置角度βの補正をしていないので、季節により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±20%の変動がある。また太陽光発電システムの周囲温度(気温)が異なると太陽電池モジュールの出力は変動する。温度の補正をしていないので、温度により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±5%の変動がある。
第1発明の太陽光発電システムの性能評価方法は、システム係数PRに太陽光の日射の入射角度及び太陽光発電システムの周囲温度(気温)による補正を加えている。従って性能評価時に算出したシステム係数の変動は±1〜±2%以内に抑えることが可能であり、太陽光発電システムの性能劣化が5%あってもその性能変化を高精度に検出することができる。これにより早期に太陽光発電システム内の太陽電池の劣化を早期に発見可能となり、太陽光発電システムの発電ロスを低減することができる。
第2発明の太陽光発電システムの性能評価方法は、第1発明において、以下の特徴を有している。
前記システム係数PR3の照度補正項PR1を太陽光発電システム内に備えた照度センサの測定結果によりPR1´に補正し、前記システム係数PR3の温度補正項PR2を前記太陽電池システム内の照度センサ内に備えた温度センサの測定結果によりPR2´に補正し、以下の数式2(数2)に示す式により定義される補正システム係数PR3´により太陽光発電システムの性能評価を行う。
(数2)
PR3´=PR1´+PR2´
PR1´={Ep/(Pas×Irrt/Gs)}
PR2´=(25−Tj)×γ
PR1´ :照度センサの実測値により補正したシステム係数の照度補正項
PR2´ :温度センサの実測値により補正したシステム係数の温度補正項
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Irrt:照度センサにより実測した照度(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
Tj :太陽電池モジュール内のセル発電部の温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
前記システム係数PR3の照度補正項PR1を太陽光発電システム内に備えた照度センサの測定結果によりPR1´に補正し、前記システム係数PR3の温度補正項PR2を前記太陽電池システム内の照度センサ内に備えた温度センサの測定結果によりPR2´に補正し、以下の数式2(数2)に示す式により定義される補正システム係数PR3´により太陽光発電システムの性能評価を行う。
(数2)
PR3´=PR1´+PR2´
PR1´={Ep/(Pas×Irrt/Gs)}
PR2´=(25−Tj)×γ
PR1´ :照度センサの実測値により補正したシステム係数の照度補正項
PR2´ :温度センサの実測値により補正したシステム係数の温度補正項
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Irrt:照度センサにより実測した照度(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
Tj :太陽電池モジュール内のセル発電部の温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
第2発明によれば、太陽光発電システムの性能評価を行うシステム係数PRを太陽光発電システムに設けた照度センサ及び温度センサの実測値により補正しているので、評価時に算出したシステム係数の変動は±0.5〜±1%以内に抑えることが可能であり、太陽光発電システムの性能評価を更に高精度に行うことが可能となった。
第3発明の太陽光発電システムの性能評価方法は、第2発明において以下の特徴を有している。
前記照度センサは、太陽電池セルを封止したモジュールであり、太陽光発電システムに設置されている太陽電池モジュールと類似の部材により構成されており、照度センサにおける短絡電流から照度を得ることができる。
前記照度センサは、太陽電池セルを封止したモジュールであり、太陽光発電システムに設置されている太陽電池モジュールと類似の部材により構成されており、照度センサにおける短絡電流から照度を得ることができる。
第3発明によれば、以下の効果が発現する。太陽光発電システムの性能評価に使用する照度センサを太陽電池システム内の太陽電池モジュールと同型のものを使用しているので、性能評価時に太陽光発電システムに照射している太陽光の実測照度を高精度に測定することができる。これにより性能評価を行う補正システム係数を正確に算出することができる。
第4発明の太陽光発電システムの性能評価方法は、第3発明において以下の特徴を有している。
前記システム係数PR3´の温度補正項PR2´は、前記照度センサである太陽電池セルを封止したモジュールについて、予め照度と温度の関係を実験的に求め、照度センサで得られた照度から太陽電池モジュール内のセル発電部の温度Tjを求め補正したものである。
前記システム係数PR3´の温度補正項PR2´は、前記照度センサである太陽電池セルを封止したモジュールについて、予め照度と温度の関係を実験的に求め、照度センサで得られた照度から太陽電池モジュール内のセル発電部の温度Tjを求め補正したものである。
第4発明によれば、以下の効果が発現する。照度センサ内のセル温度を温度センサを使用することなく、予め実験的に照射照度とセル温度上昇の関係を求めておき、照射照度の測定結果からセル温度を求めシステム係数PR2´を算出し、システム係数PR3´により太陽光発電システムを性能評価を行うので、太陽光発電システムの性能評価の精度を損なうことなく評価手順等が簡略化される。
上記課題を解決するための第5発明の太陽光発電システムは、第1発明から第4発明のいずれかの評価方法により太陽光発電システムの性能評価をすることができることを特徴としている。
第5発明の太陽光発電システムは、太陽光発電システムに設けた照度センサと温度センサの測定結果によりシステム係数を補正し、その補正したシステム係数により太陽光発電システムが正常に出力しているか否か常時監視することができる。よって太陽光発電システムの劣化や異常を早期に発見できる。従って太陽光発電システムの出力低下に対して、早期に修復することができる。その結果として太陽光発電システムの発電のロスを低減することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照し説明する。
実施例1の太陽光発電システムの発電性能の評価方法を、図面を参照し説明する。図1は、太陽電池モジュール単体の説明図である。図2は、太陽光発電システムの説明図である。図3は、本発明の実施例1の太陽光発電システムの評価方法を説明するブロック図である。図4は、太陽光の入射角・設置角度と照度の関係の説明図である。
<1>太陽電池モジュール単体
ここで本発明の太陽光発電システムの評価方法が対象とする太陽電池モジュール単体について説明する。図1は、太陽電池モジュール10として結晶系セルを使用した太陽電池モジュールの構成を示す説明図である。図1(a)は、太陽電池モジュール10の平面図であり、図1(b)はその断面図である。太陽電池モジュール10は、図示のように、透明なカバーガラス11と裏面材12との間に、充填材13、13を介して複数列のストリング14(太陽電池セル16を複数枚接続したもの)を挟み込んだ構成を有する。裏面材12にはPET樹脂、フッ素樹脂系のシート材料が使用される。また裏面材12としてはガラスを使用する場合もある。充填材13、13にはEVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が使用される。また充填材としては、PVB、ポリオレフィン、アイオノマー等を使用する場合もある。ストリング14は、電極15、15の間に結晶系セルとしての太陽電池セル16をリード線17を介して接続した構成である。このように積層した太陽電池モジュールの構成部材をラミネート装置にてラミネート加工する。その後、太陽電池モジュールの周辺部にシール材19等を塗布しフレーム材18をセットし太陽電池モジュール10が形成される。尚フレーム材は、必須ではなくフレームレスとしたモジュールもあり、本発明の対象とすることもできる。
ここで本発明の太陽光発電システムの評価方法が対象とする太陽電池モジュール単体について説明する。図1は、太陽電池モジュール10として結晶系セルを使用した太陽電池モジュールの構成を示す説明図である。図1(a)は、太陽電池モジュール10の平面図であり、図1(b)はその断面図である。太陽電池モジュール10は、図示のように、透明なカバーガラス11と裏面材12との間に、充填材13、13を介して複数列のストリング14(太陽電池セル16を複数枚接続したもの)を挟み込んだ構成を有する。裏面材12にはPET樹脂、フッ素樹脂系のシート材料が使用される。また裏面材12としてはガラスを使用する場合もある。充填材13、13にはEVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が使用される。また充填材としては、PVB、ポリオレフィン、アイオノマー等を使用する場合もある。ストリング14は、電極15、15の間に結晶系セルとしての太陽電池セル16をリード線17を介して接続した構成である。このように積層した太陽電池モジュールの構成部材をラミネート装置にてラミネート加工する。その後、太陽電池モジュールの周辺部にシール材19等を塗布しフレーム材18をセットし太陽電池モジュール10が形成される。尚フレーム材は、必須ではなくフレームレスとしたモジュールもあり、本発明の対象とすることもできる。
<2>太陽光発電システム
太陽電池発電システムでは、このような太陽電池モジュール単体を複数枚直列に接続し太陽電池アレイとしている。図2は、そのような状態を図示したものである。尚図2は、太陽電池アレイの概略説明図であり、4個のアレイが配置されている。また各アレイは、模式的に6個の太陽電池モジュール10から構成されているものを表示している。本発明の説明では、4個のアレイをまとめて太陽光発電システムAという。尚モジュールの個数は、これに限定されるものではない。
太陽電池発電システムでは、このような太陽電池モジュール単体を複数枚直列に接続し太陽電池アレイとしている。図2は、そのような状態を図示したものである。尚図2は、太陽電池アレイの概略説明図であり、4個のアレイが配置されている。また各アレイは、模式的に6個の太陽電池モジュール10から構成されているものを表示している。本発明の説明では、4個のアレイをまとめて太陽光発電システムAという。尚モジュールの個数は、これに限定されるものではない。
各アレイの正極と負極は接続箱を経由し、パワーコンディショナ(以下、「PCS」と略称する)に接続されている。本発明の太陽光発電システムの性能評価方法の説明ではPCS内部の詳細説明は省略する。これらPCSや接続箱も太陽光発電システムAに含まれるものとする。
<3>太陽光発電システムの性能評価方法(実施例1)
本発明の太陽光発電システムAの性能評価方法を図3に示すブロック図に基づき説明する。太陽光発電システムAは、太陽電池モジュール10が連なる各アレイから太陽光照射下で出力される直流出力(直流電流値(I)と直流電圧値(V))を交流出力に変換するパワコン20(PCS)、太陽光発電システムA近傍に設置した温度センサS1から構成される。
本発明の太陽光発電システムAの性能評価方法を図3に示すブロック図に基づき説明する。太陽光発電システムAは、太陽電池モジュール10が連なる各アレイから太陽光照射下で出力される直流出力(直流電流値(I)と直流電圧値(V))を交流出力に変換するパワコン20(PCS)、太陽光発電システムA近傍に設置した温度センサS1から構成される。
太陽光発電システム内のパワコン20は、太陽光発電システムAにて出力される直流出力を交流出力に変換するものであり公知のものが使用できる。尚交流出力を目視で読み取ることができるようなメーターや交流出力値を外部に出力できる出力端子を有することが好ましい。
太陽光発電システム内の温度センサS1は、太陽光発電システムの周囲温度を測定するものであり、太陽光発電システムAの近傍に設ける。温度センサS1は、通常の温度計や熱電対を用いたものが使用可能である。尚温度センサS1は、温度の測定値を直接読み取ることができるように温度を表示する態様のものや温度測定値を外部に出力できる出力端子を有するものが好ましい。
<3−1>補正システム係数PR3
従来の太陽光発電システムのシステム係数(パフォーマンスレシオ)PRは、太陽光発電システム内の太陽電池モジュールへ照射される太陽光の入射角度αと太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差βの補正をしていないので、季節により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±20%の変動がある。この変動を小さくしないと太陽光発電システムは正しく評価することができない。また太陽光発電システムの周囲温度(気温)が異なると太陽電池モジュールの出力は変動する。温度の補正をしていないので、温度により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±5%の変動がある。この変動を小さくしないと太陽光発電システムの性能は正しく評価することができない。
従来の太陽光発電システムのシステム係数(パフォーマンスレシオ)PRは、太陽光発電システム内の太陽電池モジュールへ照射される太陽光の入射角度αと太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差βの補正をしていないので、季節により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±20%の変動がある。この変動を小さくしないと太陽光発電システムは正しく評価することができない。また太陽光発電システムの周囲温度(気温)が異なると太陽電池モジュールの出力は変動する。温度の補正をしていないので、温度により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±5%の変動がある。この変動を小さくしないと太陽光発電システムの性能は正しく評価することができない。
太陽光発電システムを正しく性能評価するために、従来から使用しているシステム係数PRを補正したものを使用して評価する。補正項目は、太陽光発電システム内の太陽電池モジュールへの太陽光の入射角αと太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差β、及び太陽光発電システムの周囲温度のT1により補正を行う。従って補正したシステム係数PR3を入射角度αと設置角度βにより補正したPR1と周囲温度(気温)T1等による補正したPR2を加算したものとする。補正したシステム係数PR3は、以下の数式1(数1)で定義したものとする。
(数1)
PR3=PR1+PR2
PR1={Ep/(Pas×Hac/Gs)}
PR2=(25−T1−ΔTa)×γ
Hac=Irrh×{cos(90−α−β)/cos(90−α)}
PR1 :システム係数の太陽光の入射角度による照度補正項
PR2 :システム係数の太陽光発電システムの周囲温度(気温)による温度補正項
PR3 :補正システム係数
Ep :実測発電電力量(KW)
Pas :実設備モジュール出力容量(KWh)
Hac :入射角補正した日射量
Irrh:モジュールを水平設置状態において実測した照度(KW/m2)
α :太陽高度(°)
β :モジュール設置角度と日射計設置角度の角度差(°)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
T1 :気温(℃)
ΔTa :セル発電部の日射上昇温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
PR3=PR1+PR2
PR1={Ep/(Pas×Hac/Gs)}
PR2=(25−T1−ΔTa)×γ
Hac=Irrh×{cos(90−α−β)/cos(90−α)}
PR1 :システム係数の太陽光の入射角度による照度補正項
PR2 :システム係数の太陽光発電システムの周囲温度(気温)による温度補正項
PR3 :補正システム係数
Ep :実測発電電力量(KW)
Pas :実設備モジュール出力容量(KWh)
Hac :入射角補正した日射量
Irrh:モジュールを水平設置状態において実測した照度(KW/m2)
α :太陽高度(°)
β :モジュール設置角度と日射計設置角度の角度差(°)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
T1 :気温(℃)
ΔTa :セル発電部の日射上昇温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
<3−2>補正システム係数PR1
補正システム係数PR1は、従来のシステム係数PRを太陽光による入射角αとモジュール設置角度と日射計設置角度の角度差βの補正をしたものである。太陽光の入射角度αの補正は、図4に示すように、太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差βとも関係し、太陽光の照射照度の余弦則による補正である。入射角度αは、公知の気象データを使用することができる。太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差βは、太陽光発電システムにより固定された数値である。Irrhは、モジュールを水平状態に設置した際の実測した照度(KW/m2)である。これらの値により入射角補正した日射量Hacを算出する。
補正システム係数PR1は、従来のシステム係数PRを太陽光による入射角αとモジュール設置角度と日射計設置角度の角度差βの補正をしたものである。太陽光の入射角度αの補正は、図4に示すように、太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差βとも関係し、太陽光の照射照度の余弦則による補正である。入射角度αは、公知の気象データを使用することができる。太陽電池モジュールの設置角度と日射計設置角度の角度差βは、太陽光発電システムにより固定された数値である。Irrhは、モジュールを水平状態に設置した際の実測した照度(KW/m2)である。これらの値により入射角補正した日射量Hacを算出する。
Epは、太陽光発電システムを設置した時にパワコンPCSに表示される実測発電電力量(KWh)である。またPasは太陽光発電システムの性能評価を行う際にパワコンPCSに表示される実設備モジュール出力容量(KW)である。またGsは、標準日射エネルギーであり1KW/m2である。
以上より数式1(数1)における補正システム係数PR1を算出する。
<3−3>補正システム係数PR2
補正システム係数PR2は、従来のシステム係数PRに太陽光発電システムの周囲温度(気温)T1及びモジュール内のセル発電部分の温度上昇ΔTaによる補正をしたものである。図3に示すように、太陽光発電システムの近傍に周囲温度測定用の温度センサS1を設ける。この温度センサS1により周囲温度を測定する。また太陽電池モジュール内のセル発電部分の温度上昇ΔTaは、太陽光発電システム内に使用されている太陽電池モジュールについて実験的にある照度Irrtの光を照射した際の太陽電池モジュール内のセル温度を測定し図3のような換算表を作成する。太陽光発電システムの性能評価を行う際の太陽光の照射照度Irrtを測定しこの換算表により日射上昇温度ΔTaを特定する。尚太陽光の照射照度は、公知の日射照度計を使用し測定すれば良い。
尚日射上昇温度ΔTaは、図5に示すように太陽電池モジュール内のセル近傍に温度センサS2を設けて直接セル温度上昇を測定するような方法を採用することもできる。
補正システム係数PR2は、従来のシステム係数PRに太陽光発電システムの周囲温度(気温)T1及びモジュール内のセル発電部分の温度上昇ΔTaによる補正をしたものである。図3に示すように、太陽光発電システムの近傍に周囲温度測定用の温度センサS1を設ける。この温度センサS1により周囲温度を測定する。また太陽電池モジュール内のセル発電部分の温度上昇ΔTaは、太陽光発電システム内に使用されている太陽電池モジュールについて実験的にある照度Irrtの光を照射した際の太陽電池モジュール内のセル温度を測定し図3のような換算表を作成する。太陽光発電システムの性能評価を行う際の太陽光の照射照度Irrtを測定しこの換算表により日射上昇温度ΔTaを特定する。尚太陽光の照射照度は、公知の日射照度計を使用し測定すれば良い。
尚日射上昇温度ΔTaは、図5に示すように太陽電池モジュール内のセル近傍に温度センサS2を設けて直接セル温度上昇を測定するような方法を採用することもできる。
またγは、モジュール温度変化係数というもので、太陽光発電システムに使用している太陽電池モジュールにより特定される数値である。
以上より数式1(数1)内の補正システム係数PR2を算出することができる。
<3−4>補正システム係数PR3による性能評価の有効性について
実施例1の補正システム係数PR3(数式1で定義された)により太陽光発電システムの性能評価を行う場合、数式1(数1)により求められた太陽光の入射角度αと角度差βにより補正システム係数PR1と温度による補正システム係数PR2を加算した補正システム係数PR3を求め太陽光発電システムの性能評価を行う。これまでは、従来技術3において説明したようにシステム係数PRにより太陽光発電システムの性能評価をしてきた。太陽光発電システム内の太陽電池モジュールに何らかの異常が発生するとシステム係数は5%程度減少する。従ってこのようなシステム係数の変化を太陽光発電システムの異常であるか否かを判定することは極めて難しい。システム係数が季節により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±20%の変動がある。また太陽光発電システムの周囲温度が異なると太陽電池モジュールの出力は変動する。温度の補正をしていないので、温度により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±5%の変動がある。このように従来のシステム係数PRは、季節変動や太陽電池モジュールの温度変化により著しく変動する。従って従来のシステム係数PRで太陽光発電システムの出力ダウン等の予兆をとらえることは不可能である。本発明では、従来のシステム係数PRに季節変動の要因や太陽電池モジュールの温度変化の要因を付加した補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行っているので、補正システム係数の変動は±1〜±2%以内であり、このような太陽光発電システムの微妙な性能変化(異常)を早期に把握することができ有用である。
実施例1の補正システム係数PR3(数式1で定義された)により太陽光発電システムの性能評価を行う場合、数式1(数1)により求められた太陽光の入射角度αと角度差βにより補正システム係数PR1と温度による補正システム係数PR2を加算した補正システム係数PR3を求め太陽光発電システムの性能評価を行う。これまでは、従来技術3において説明したようにシステム係数PRにより太陽光発電システムの性能評価をしてきた。太陽光発電システム内の太陽電池モジュールに何らかの異常が発生するとシステム係数は5%程度減少する。従ってこのようなシステム係数の変化を太陽光発電システムの異常であるか否かを判定することは極めて難しい。システム係数が季節により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±20%の変動がある。また太陽光発電システムの周囲温度が異なると太陽電池モジュールの出力は変動する。温度の補正をしていないので、温度により夏季におけるPR値と冬季のPR値との平均値に対して約±5%の変動がある。このように従来のシステム係数PRは、季節変動や太陽電池モジュールの温度変化により著しく変動する。従って従来のシステム係数PRで太陽光発電システムの出力ダウン等の予兆をとらえることは不可能である。本発明では、従来のシステム係数PRに季節変動の要因や太陽電池モジュールの温度変化の要因を付加した補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行っているので、補正システム係数の変動は±1〜±2%以内であり、このような太陽光発電システムの微妙な性能変化(異常)を早期に把握することができ有用である。
尚補正システム係数PR1においてモジュール設置角度と日射計設置角度が一致していればその角度差はβ=0(°)となりPR1は従来のシステム係数PRを使用することになり太陽高度α(°)による補正はしないことになる。この場合は、システム係数の補正は温度による補正のみとなる。従ってPR3=PR(従来のシステム係数)+PR2となる。温度補正のみであるが、太陽高度による補正が不要な場合であり、太陽光発電システムの性能評価を高精度に行うことができることは言うまでもない。
<4>太陽光発電システムの性能評価方法(実施例2)
本発明の実施例2の太陽光発電システムAの性能評価方法を図5に示すブロック図に基づき説明する。実施例2の太陽光発電システムの性能評価方法は、太陽光発電システムの近傍に照度センサ30を設け、更にその照度センサ30内に温度センサS2を設けている点が実施例1と相異する。太陽光発電システム内のパワコン20は、実施例1と同様であり説明は省略する。
本発明の実施例2の太陽光発電システムAの性能評価方法を図5に示すブロック図に基づき説明する。実施例2の太陽光発電システムの性能評価方法は、太陽光発電システムの近傍に照度センサ30を設け、更にその照度センサ30内に温度センサS2を設けている点が実施例1と相異する。太陽光発電システム内のパワコン20は、実施例1と同様であり説明は省略する。
照度センサ30は、太陽光発電システムに使用している同型の太陽電池モジュールであり、太陽光発電システムの近傍に設置する。この照度センサ30から出力される照度信号を照度検出器50で測定しIrrtを求める。一方照度センサ30内に温度センサS2を設けセル温度Tjを温度測定器50に測定表示し求める。これらの測定値から太陽光発電システムの補正システム係数PR3´を求め性能評価する。
<4−1>照度センサ30
照度センサ30は、太陽光発電システム内に使用されている太陽電池モジュールと同型の太陽電池モジュールを使用する。この照度センサ30に太陽光が出力されると電流値(I)と電圧値(V)が出力される。予め太陽光の照射照度とIVの関係を求め、このIV値から太陽光の照射照度Irrtを求めることができる。
照度センサ30は、太陽光発電システム内に使用されている太陽電池モジュールと同型の太陽電池モジュールを使用する。この照度センサ30に太陽光が出力されると電流値(I)と電圧値(V)が出力される。予め太陽光の照射照度とIVの関係を求め、このIV値から太陽光の照射照度Irrtを求めることができる。
<4−2>温度センサS2
温度センサS2は、照度センサ30内に設けられる。温度センサS2としては、公知の熱電対等を使用することができる。温度センサS2によりセル温度を測定する必要がある。照度センサ30の内部には取り付けすることは難しい。従って図1の裏面材に温度センサS2を設けることになるが、太陽電池モジュール内のセルの温度と裏面材の温度を比較すると裏面材の温度の方がセル温度よりも4℃程度低めとなる。従って被測定物である太陽電池モジュールの裏面材に温度センサを設けて温度測定を行なっても正しく温度補正をすることができない。予め実験的にこの太陽電池モジュール内のセル温度と裏面材の温度の関係を求め裏面材の温度測定結果からモジュール内部の温度を推定する。
温度センサS2は、照度センサ30内に設けられる。温度センサS2としては、公知の熱電対等を使用することができる。温度センサS2によりセル温度を測定する必要がある。照度センサ30の内部には取り付けすることは難しい。従って図1の裏面材に温度センサS2を設けることになるが、太陽電池モジュール内のセルの温度と裏面材の温度を比較すると裏面材の温度の方がセル温度よりも4℃程度低めとなる。従って被測定物である太陽電池モジュールの裏面材に温度センサを設けて温度測定を行なっても正しく温度補正をすることができない。予め実験的にこの太陽電池モジュール内のセル温度と裏面材の温度の関係を求め裏面材の温度測定結果からモジュール内部の温度を推定する。
更にセル温度を正確に測定する場合は、照度センサ30(太陽電池モジュール)内のセルと同一の単セルを用いる方法を採用することができる。単セルに直接熱電対等の温度センサS2を設けることができ、セルの温度を正確に測定することができる。この場合は、照度センサ30の近傍に温度測定用単セルを設けこれを温度センサS2とする。
<4−3>補正システム係数PR3´
実施例2の太陽光発電システムの性能評価方法では、太陽光発電システムを正しく性能評価するために、実施例1において太陽光発電システムの性能評価に使用したシステム係数PR3を更に以下のように修正した補正システム係数PR3´により性能評価する。従って補正したシステム係数PR3´は、実測照度により補正したPR1´と太陽電池モジュールのセル温度による補正したPR2´を加算したものとする。補正したシステム係数PR3´は、以下の数式2(数2)で定義したものである。
実施例2の太陽光発電システムの性能評価方法では、太陽光発電システムを正しく性能評価するために、実施例1において太陽光発電システムの性能評価に使用したシステム係数PR3を更に以下のように修正した補正システム係数PR3´により性能評価する。従って補正したシステム係数PR3´は、実測照度により補正したPR1´と太陽電池モジュールのセル温度による補正したPR2´を加算したものとする。補正したシステム係数PR3´は、以下の数式2(数2)で定義したものである。
(数2)
PR3´=PR1´+PR2´
PR1´={Ep/(Pas×Irrt/Gs)}
PR2´=(25−Tj)×γ
PR1´ :照度センサの実測値により補正したシステム係数の照度補正項
PR2´ :温度センサの実測値により補正したシステム係数の温度補正項
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Irrt:照度センサにより実測した照度(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
Tj :太陽電池モジュール内のセル発電部の温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
PR3´=PR1´+PR2´
PR1´={Ep/(Pas×Irrt/Gs)}
PR2´=(25−Tj)×γ
PR1´ :照度センサの実測値により補正したシステム係数の照度補正項
PR2´ :温度センサの実測値により補正したシステム係数の温度補正項
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Irrt:照度センサにより実測した照度(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
Tj :太陽電池モジュール内のセル発電部の温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数
<4−4>補正システム係数PR1´
補正システム係数PR1´は、従来のシステム係数PRを太陽光の実測照度Irrtにより補正したものである。Epは、太陽光発電システムを設置した時にパワコンPCSに表示される実測発電電力量(KWh)である。またPasは太陽光発電システムの性能評価を行う際にパワコンPCSに表示される実設備モジュール出力容量(KW)である。またGsは、標準日射エネルギーであり1KW/m2である。
補正システム係数PR1´は、従来のシステム係数PRを太陽光の実測照度Irrtにより補正したものである。Epは、太陽光発電システムを設置した時にパワコンPCSに表示される実測発電電力量(KWh)である。またPasは太陽光発電システムの性能評価を行う際にパワコンPCSに表示される実設備モジュール出力容量(KW)である。またGsは、標準日射エネルギーであり1KW/m2である。
以上より数式2(数2)における補正システム係数PR1´を算出する。
<4−5>補正システム係数PR2´
補正システム係数PR2´は、従来のシステム係数PRに太陽光発電システムAの近傍に設置した照度センサ30内の温度センサS2によるセル温度による補正をしたものである。この温度センサS2により照度センサ内のセル温度Tjを測定または推定する。
補正システム係数PR2´は、従来のシステム係数PRに太陽光発電システムAの近傍に設置した照度センサ30内の温度センサS2によるセル温度による補正をしたものである。この温度センサS2により照度センサ内のセル温度Tjを測定または推定する。
またγは、モジュール温度変化係数というもので、太陽光発電システムに使用している太陽電池モジュールにより特定される数値である。
以上より数式2(数2)内の補正システム係数PR2´を算出することができる。
<4−6>補正システム係数PR3´による性能評価の有効性について
実施例2の補正システム係数PR3´(数式2で定義された)により太陽光発電システムの性能評価を行う場合、補正システム係数PR3´の変動は、実施例1の補正システム係数PR3の変動の±1〜±2%に対して、±0.5〜±1%以内に抑えることが可能であり、太陽光発電システムの性能評価を更に高精度に行うことが可能となった。
実施例2の補正システム係数PR3´(数式2で定義された)により太陽光発電システムの性能評価を行う場合、補正システム係数PR3´の変動は、実施例1の補正システム係数PR3の変動の±1〜±2%に対して、±0.5〜±1%以内に抑えることが可能であり、太陽光発電システムの性能評価を更に高精度に行うことが可能となった。
実施例3の太陽光発電システムの評価方法は、実施例2に対して、システム係数の補正をする際のセル温度Tjを実測定するのではなく、図6のように照度センサ30(太陽電池モジュール)において太陽光の照射照度に対するセル温度Tjの関係を実験的に求めておき、実測照度Irrtとセル温度Tjの換算表を用意する。この換算表により実測照度Irrtに対してセル温度Tjを推定し補正システム係数PR2´を求める。このPR2´及び実施例2のシステム係数の照度補正項PR1´により、補正システム係数PR3´を算出し太陽光発電システムの性能評価を行う。この性能評価方法でも太陽光発電システムの性能を実施例2と同程度に高精度に行うことができる。
本発明は、太陽光発電システムを実施例1から実施例3の太陽光発電システムの性能評価方法が適用可能な機器(PCS20、照度センサ30、温度センサS1、S2)を備えた太陽光発電システムとすることができる。これによりその性能評価を高精度でリアルタイムで行うことが出来る太陽光発電システムを実現することができる。
A 太陽光発電システム
10 太陽電池モジュール
11 カバーガラス
12 裏面材
13 充填材
14 ストリング
15 電極
16 太陽電池セル
17 リード線
18 フレーム材
19 シール材
20 パワコン(PCS)
30 照度センサ
40 照度測定器
50 温度測定器
S1 温度センサ
S2 温度センサ
10 太陽電池モジュール
11 カバーガラス
12 裏面材
13 充填材
14 ストリング
15 電極
16 太陽電池セル
17 リード線
18 フレーム材
19 シール材
20 パワコン(PCS)
30 照度センサ
40 照度測定器
50 温度測定器
S1 温度センサ
S2 温度センサ
Claims (5)
- 太陽光発電システムの性能評価方法であって、
システム係数PRを太陽光発電システムの性能測定により求め、その求めた前記システム係数PRを、前記太陽光発電システムへの太陽光の入射角度、及び前記太陽光発電システムの周囲温度により、以下の数1に示す式により定義される補正システム係数PR3により太陽光発電システムの性能評価を行うことを特徴とする太陽光発電システムの性能評価方法。
(数1)
PR3=PR1+PR2
PR1={Ep/(Pas×Hac/Gs)}
PR2=(25−T1−ΔTa)×γ
Hac=Irrh×{cos(90−α−β)/cos(90−α)}
PR1 :システム係数の太陽光の入射角度による照度補正項
PR2 :システム係数の太陽光発電システムの温度補正項
PR3 :補正システム係数
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Hac :入射角補正した日射量
Irrh:モジュールを水平状態において実測した照度(KW/m2)
α :太陽高度(°)
β :モジュール設置角度と日射計設置角度の角度差(°)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
T1 :太陽光発電システムの周囲温度(気温)(℃)
ΔTa :セル発電部の日射上昇温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数 - 前記システム係数PR3の照度補正項PR1を太陽光発電システム内に備えた照度センサの測定結果によりPR1´に補正し、前記システム係数PR3の温度補正項PR2を前記太陽電池システム内の照度センサ内に備えた温度センサの測定結果によりPR2´に補正し、以下の数2に示す式により定義される補正システム係数PR3´により太陽光発電システムの性能評価を行うことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電システムの性能評価方法。
(数2)
PR3´=PR1´+PR2´
PR1´={Ep/(Pas×Irrt/Gs)}
PR2´=(25−Tj)×γ
PR1´ :照度センサの実測値により補正したシステム係数の照度補正項
PR2´ :温度センサの実測値により補正したシステム係数の温度補正項
Ep :実測発電電力量(KWh)
Pas :実設備モジュール出力容量(KW)
Irrt:照度センサにより実測した照度(KW/m2)
Gs :標準日射エネルギー(1KW/m2)
Tj :太陽電池モジュール内のセル発電部の温度(℃)
γ :モジュール温度変化係数 - 前記照度センサは、太陽電池セルを封止したモジュールであり、太陽光発電システムに設置されている太陽電池モジュールと類似の部材により構成されており、照度センサにおける短絡電流から照度を得ることを特徴とする請求項2に記載の太陽光発電システムの性能評価方法。
- 前記システム係数PR3´の温度補正項PR2´は、前記照度センサである太陽電池セルを封止したモジュールについて、予め照度と温度の関係を実験的に求め、照度センサで得られた照度から太陽電池モジュール内のセル発電部の温度Tjを求め補正したものであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の太陽光発電システムの性能評価方法。
- 請求項1から請求項4に記載の性能評価方法により太陽光発電システムの性能評価をすることができることを特徴とする太陽光発電システム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109727886A (zh) * | 2018-12-19 | 2019-05-07 | 盐城阿特斯协鑫阳光电力科技有限公司 | 太阳能电池片温度系数现场测试方法 |
CN109756185A (zh) * | 2017-11-03 | 2019-05-14 | 财团法人资讯工业策进会 | 判断太阳能板阵列是否异常的计算机装置与方法 |
-
2015
- 2015-02-05 JP JP2015021327A patent/JP2016144384A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109756185A (zh) * | 2017-11-03 | 2019-05-14 | 财团法人资讯工业策进会 | 判断太阳能板阵列是否异常的计算机装置与方法 |
CN109727886A (zh) * | 2018-12-19 | 2019-05-07 | 盐城阿特斯协鑫阳光电力科技有限公司 | 太阳能电池片温度系数现场测试方法 |
CN109727886B (zh) * | 2018-12-19 | 2021-05-11 | 阜宁阿特斯阳光电力科技有限公司 | 太阳能电池片温度系数现场测试方法 |
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