以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態の包装開梱処理装置1(以下、単に「処理装置1」と記す。)は、内容物Wを収容した包装箱Bを処理対象としており、メインフレーム2に対して、位置決め部3と、第1切断部4と、姿勢変更部5と、第2切断部6と、箱除去部7と、上下反転部8と、排出部9とを設けて形成されている。また、位置決め部3、第1切断部4、姿勢変更部5、第2切断部6、箱除去部7、上下反転部8および排出部9は、図中矢印にて示す包装箱Bの搬送方向A(以下、単に、搬送方向Aと記す。)に沿って直列に配置されている。
ここで、本実施形態の処理装置1による処理対象となる包装箱Bとしては、例えば図示しない包装フィルムなどで包まれたチーズなどの内容物Wの側面を内部包装BBとしての段ボールベルトではちまき状に覆い、これを外部包装BAとしての直方体状の段ボール箱の内部に収容したものを例示している(図27参照)。また、本実施形態の処理装置1は、物流ラインの途中に組み込まれるものを例示している。
なお、説明の便宜上、処理装置1において、搬送方向Aを縦方向とし、これと直交する方向であって搬送方向上流側から見て左右に示す方向を横方向とし、縦方向および横方向の双方に直交する方向を上下方向(鉛直方向)とする。また、縦方向における搬送方向上流側を「前」、搬送方向下流側を「後」、横方向における左側を「左」、右側を「右」、上下方向における上側を「上」、下側を「下」として以下に説明する。
前記位置決め部3について図3から図5によりさらに説明する。
前記位置決め部3は、長手方向を前後方向に向けて供給された直方体状の包装箱Bを前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で包装箱Bの横方向のうちの一方の面である右側面を基準に位置決めしてから1つずつ後方に送り出すためのものであり、供給用コンベヤとしての駆動ローラコンベヤ11と、供給用位置決め手段12と、供給用箱一時停止手段13とを有している。
前記駆動ローラコンベヤ11は、包装箱Bを下方から支持して供給搬送するためのものであり、搬送方向Aに沿って配列された複数、本実施形態においては9本のモータローラ15を有している。これらのモータローラ15は、内部に図示しないモータと減速機とを内蔵したものである。そして、各モータローラ15の軸線方向の長さ寸法は、包装箱Bの最大長さ、本実施形態においては短辺の長さ寸法より長くされている。また、駆動ローラコンベヤ11は、メインフレーム2の前側に取り付けられている。そして、駆動ローラコンベヤ11の前上部に示す位置、すなわち各モータローラ15による包装箱Bの搬送の始端が駆動ローラコンベヤ11に対して、図示しない前段ラインのコンベヤなどから包装箱Bを載置あるいは移載する供給位置SP(図1)とされている。なお、供給用コンベヤとしては、ベルトコンベヤなどの他のコンベヤを用いることもできる。
前記供給用位置決め手段12は、供給用コンベヤ上を搬送される包装箱Bの右側面の位置を規制するためのものであり、位置決めガイド17と、供給用プッシャ18とを有している。
前記位置決めガイド17は、包装箱Bの右側面が当接されるものである。この位置決めガイド17は、その厚さ方向を横方向に向けて縦方向に沿って延在する平板状に形成されており、駆動ローラコンベヤ11の右側上方に配置されている。そして、位置決めガイド17の左側面は、平坦な位置基準面17aとされており、包装箱Bの右側面を位置決めガイド17の位置基準面17aに当接させることにより、包装箱Bの位置決めがなされるようになっている。すなわち、包装箱Bの右側面を搬送基準とすることができるようになっている。
前記供給用プッシャ18は、位置決めガイド17の位置基準面17aに包装箱Bの右側面を押し付けるためのものであり、その厚さ方向を横方向に向けて縦方向に沿って延在する平板状の押し板19と、この押し板19を横方向に往復動させるためのガイド付エアシリンダなどからなる供給プッシャ用シリンダ20とを有している。そして、押し板19は、駆動ローラコンベヤ11の左側上方に配置されている。この押し板19の縦方向に延在する中央部分の右側面は、平坦な押圧面19a(図4)とされている。また、供給プッシャ用シリンダ20は、横方向に沿って水平配置されており、常時は、図3に示すように、押し板19を最も左側に位置させて、包装箱Bの移動を阻害しないようになっている。そして、供給プッシャ用シリンダ20を駆動させて押し板19を右側に移動させることにより、図4に示すように、押し板19の押圧面19aを包装箱Bの横方向左側面(左面)に当接させ、これにより、包装箱Bの右側面を位置決めガイド17の位置基準面17aに押し付けるようになっている。
前記供給用箱一時停止手段13は、包装箱Bを第1切断部4に送り出す直前の位置でその移動を許容しまたは阻止するためのものであり、上下動可能な供給用ストッパ22と、この供給用ストッパ22を上下動させる供給ストッパ用シリンダ23とを有している(図5)。そして、供給用ストッパ22は、その厚さ方向を縦方向に向けて横方向に長い断面L字状に形成されており、その上端部は、9本のモータローラ15のうちの搬送方向終端に配置されたモータローラ15とこれに隣位するモータローラ15との相互間に配置されている。また、供給ストッパ用シリンダ23は、上下方向に沿って鉛直配置されており、常時は、供給用ストッパ22の上端部が搬送方向終端に配置されたモータローラ15とこれに隣位するモータローラ15との相互間において駆動ローラコンベヤ11の搬送面11aより上方に出現させて、包装箱Bの移動を阻止している。そして、供給ストッパ用シリンダ23を駆動させて供給用ストッパ22を下方に移動(下降)させることにより、供給用ストッパ22の上端部を駆動ローラコンベヤ11の搬送面11aより下方に没して、包装箱Bの移動を許容するようになっている。これにより、包装箱Bを第1切断部4に送り出すようになっている。
前記駆動ローラコンベヤ11の終側の横方向外側には、包装箱Bが供給用ストッパ22に到達したことを検出するための供給用センサ25が配設されている(図3、図4)。そして、供給用センサ25が包装箱Bの到達を検出すると、供給プッシャ用シリンダ20が駆動して包装箱Bの位置決めが行われるようになっている。なお、供給用センサ25としては、発光器および受光器が別々とされた透過型光センサ、反射型光センサ(フォトリフレクタ)などの各種の非接触式センサや、リミットスイッチなどの各種の接触式センサから選択使用することができる。
前記第1切断部4について図6から図9によりさらに説明する。
前記第1切断部4は、位置決め部3から送り出されてくる包装箱Bを受け取って前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で包装箱Bの底面のうちの搬送方向Aに沿った1対の辺、本実施形態においては長辺を切断して1つずつ後方に送り出すためのものであり、切断用搬送コンベヤ30と、矯正手段31と、箱切断手段32と、箱上押え手段33とを有している。
前記切断用搬送コンベヤ30は、包装箱Bを下方から支持して前方から後方に搬送するためのものであり、横方向に間隔をおいて平行に延在する左右1対のベルトコンベヤ35と、この左右1対のベルトコンベヤ35の相互間の間隔が拡縮するように左右1対のベルトコンベヤ35を横方向に沿って相対移動、本実施形態においては、横方向右側のベルトコンベヤ35(固定側コンベヤ)に対して横方向左側のベルトコンベヤ35(可動側コンベヤ)を横方向に往復動させるためのコンベヤ移動手段36とを有している。
前記両ベルトコンベヤ35のそれぞれは、複数のプラスチックモジュールを集合させたプラスチックベルトからなる切断用搬送ベルト35aを有している。この切断用搬送ベルト35aには、予め設定された間隔で複数の横桟35b(図8、図9に1箇所のみ図示)が設けられており、この横桟35bにより包装箱Bを強制搬送できるようになっている。また、両ベルトコンベヤ35は、1つの切断用コンベヤ駆動モータ37により同期駆動されるようになっている。
前記コンベヤ移動手段36は、横方向に沿って配置された可動ガイド40と、横方向左側のベルトコンベヤ35を横方向に沿って往復動させるための可動用電動アクチュエータ41とを有している。
前記可動ガイド40は、切断用搬送コンベヤ30の下方に配置された平面矩形をなす切断用取付ベース42上にその長手方向を横方向に向けて水平配置されており、その左側には、左側のベルトコンベヤ35が移動可能に支持されている。そして、可動用電動アクチュエータ41を駆動させることにより、左側のベルトコンベヤ35を横方向に沿って往復動できるようになっている。なお、右側のベルトコンベヤ35は、可動ガイド40の右側に取り付けられて固定されている。
前記可動用電動アクチュエータ41は、常時は、左側のベルトコンベヤ35を最も左側に位置させて、包装箱Bの移動を阻害しないようになっている。そして、可動用電動アクチュエータ41を駆動させて左側のベルトコンベヤ35を右側に移動させることができるようになっている。この可動用電動アクチュエータ41による左側のベルトコンベヤ35の移動量は、包装箱Bの種類、すなわち横方向のサイズに応じて予め設定されている。
前記矯正手段31は、切断用搬送コンベヤ30上を搬送される包装箱Bの横方向両面の下部の形状を矯正するためのものであり、縦方向に沿って配列された複数の回転自在な矯正ローラ44と、これらの矯正ローラ44がその軸線方向を上下方向に向けて取り付けられる左右1対のローラ取付部材45とを有している。そして、ローラ取付部材45は、両ベルトコンベヤ35のそれぞれの横方向外側に縦方向に沿って水平配置されている。また、左側のベルトコンベヤ35に配置されたローラ取付部材45は、左側のベルトコンベヤ35の横方向外側に取り付けられた左支持枠47に支持されて左側のベルトコンベヤ35と一体化されており、左側のベルトコンベヤ35とともに横方向に移動可能に形成されている。さらに、右側のベルトコンベヤ35に配置されたローラ取付部材45は、右側のベルトコンベヤ35の横方向外側に取り付けられた右支持枠48に支持されて右側のベルトコンベヤ35と一体化されている。そして、コンベヤ移動手段36により左側のベルトコンベヤ35を横方向に移動させて右側のベルトコンベヤ35との間隔を縮小した際には、複数の矯正ローラ44が包装箱Bの横方向両面の下部を横方向外側から挟むように形成されている(図25参照)。
前記箱切断手段32は、切断用搬送コンベヤ30上を搬送される包装箱Bの底面のうちの搬送方向Aに沿った1対の辺、本実施形態においては底面のうちの横方向両側に位置する両長辺を切断するためのものであり、両ベルトコンベヤ35の搬送方向中央部より終端側における横方向外側に配置された左右1対の回転刃51を備えている。これら回転刃51のそれぞれは、左支持枠47および右支持枠48に取り付けられた刃物駆動用モータ52の駆動力により回転駆動可能にされている。また、両回転刃51は、その厚さ方向を横方向に向けて配置されている。さらに、回転刃51は、予め設定された切り込み深さとなるように上下方向の位置が設定されている。さらにまた、回転刃51は、包装箱Bの切断時に、その上端が包装箱Bの内部包装BBと外部包装BAとの間に入るように配置されている(図27参照)。このため両ベルトコンベヤ35の間隔が縮小したときに、包装箱Bの横方向両端が切断用搬送ベルトの横方向外側にはみ出るようになっている(図25参照)。
前記回転刃51としては、丸刃、4角形、6角形、8角形の多角形をなす角刃などから選択することができる。本実施形態においては8角形の角刃が用いられている。また、左側のベルトコンベヤ35側に配置された箱切断手段32は、左側のベルトコンベヤ35とともに横方向に移動可能に形成されている。なお、回転刃51の位置を上下方向に調整できるようにしてもよい。
前記箱上押え手段33は、包装箱Bを切断する際に包装箱Bを上方から押えるためのものであり、搬送方向Aに沿って配列された複数の押えローラ54と、これらの押えローラ54がその軸線方向を横方向に向けて回転自在に取り付けられている押え取付部材55と、この押え取付部材55を上下動させる押え用シリンダ56とを有している。本実施形態の押え用シリンダ56としては、ガイド付エアシリンダが用いられている。この空気圧駆動する押え用シリンダ56を用いることで、押え用シリンダ56の空気圧調整により、1種類の箱上押え手段33を上下方向のサイズの異なる複数種の包装箱Bに対応できるようになっている。
前記押えローラ54は、横方向に予め設定された間隔をおいて平行に延在するように2列配置されているとともに、各列毎にその軸線方向を横方向に向けて縦方向に間隔をおいて並列に配置されている。また、各押えローラ54のうち各列毎の搬送方向A終端に位置する2つの押えローラ54の外周面には、包装箱Bの位置ズレを防止するための複数の突起54a(図6)が設けられている。この突起54aは、左側のベルトコンベヤ35を右側のベルトコンベヤ35に接近させた後に、左側のベルトコンベヤ35を右側のベルトコンベヤ35から離間させる際に、切断用搬送コンベヤ30上を搬送される包装箱Bが搬送経路から左側のベルトコンベヤ35側(横方向左側)に動いて位置ズレするのを防止することができるようになっている。
前記押え用シリンダ56は、メインフレーム2に設けられたシリンダ支持部材2a(図1)により、上下方向に沿って鉛直に支持されている。この押え用シリンダ56は、常時は、各押えローラ54を最も上方に位置させて、包装箱Bの移動を阻害しないようになっている。そして、押え用シリンダ56を駆動させて各押えローラ54を下降させることにより、各押えローラ54を包装箱Bの上面に当接させ、これにより、包装箱Bを押え用シリンダ56に供給する空気圧調整による押圧力で上方から押えることができるようになっている。
前記姿勢変更部5について図10から図13によりさらに説明する。
前記姿勢変更部5は、第1切断部4から送り出されてくる包装箱Bを受け取って前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で包装箱Bの向きを水平に90度変更してから1つずつ後方に送り出すためのものであり、姿勢変更用搬送コンベヤ60と、箱姿勢変更手段61と、姿勢変更用箱一時停止手段62と、位置修正用プッシャ63とを有している。
前記姿勢変更用搬送コンベヤ60は、包装箱Bの横方向両端部分を下方から支持して搬送するためのものであり、横方向に予め設定された間隔をおいて平行に延在する2列の変更用搬送ベルト65を有している。これらの変更用搬送ベルト65としては、複数のプラスチックモジュールを集合させたプラスチックベルトが用いられている。また、両変更用搬送ベルト65は、1つの変更用コンベヤ駆動モータ66の駆動力により同期駆動されるようになっている。
前記箱姿勢変更手段61は、姿勢変更用搬送コンベヤ60上を搬送される包装箱Bの向きを搬送の途中で水平に90度変更させるためのものであり、2列の変更用搬送ベルト65の間に配置され、包装箱Bを搬送の途中で下方から支持可能な箱支持部材68と、この箱支持部材68を上下動させる姿勢変更用第1シリンダ69(以下、単に、第1シリンダ69と記す。)と、箱支持部材68を上下方向に沿って延在する回転軸線を中心として90度回転させる姿勢変更用第2シリンダ70(以下、単に、第2シリンダ70と記す。)とを有している(図13)。この第2シリンダ70としては、揺動形シリンダを挙げることができる。
前記箱支持部材68は、両変更用搬送ベルト65の相互間における縦方向略中央部に配置された上面が平坦な矩形状をなす箱支持板68aを有している。この箱支持部材68は、第2シリンダ70により90度水平回転可能とされ、第1シリンダ69により上下動可能とされている。また、第1シリンダ69は、常時は、箱支持板68aの上面を姿勢変更用搬送コンベヤ60による搬送面60aの下方に位置させて、包装箱Bの移動を阻害しないようになっている。そして、第1シリンダ69を駆動させて箱支持板68aを第2シリンダ70とともに上昇させることにより、図13の2点鎖線にて示すように支持板68aを搬送面60aの上方に位置させ、これにより箱支持板68aの上方に位置する包装箱Bの底面に箱支持板68aの上面を当接させて、その包装箱Bを姿勢変更用搬送コンベヤ60の搬送面60aから上方に離間することができるようになっている。そして、この状態で第2シリンダ70を駆動させることにより、箱支持板68aの上面に支持されている包装箱Bの向きを水平に90度変更、本実施形態においては包装箱Bの長手方向を横方向にすることができるようになっている。
前記姿勢変更用箱一時停止手段62は、予め設定された包装箱Bの姿勢を変更する位置で姿勢変更用搬送コンベヤ60上を移動する包装箱Bの移動を許容しまたは阻止するためのものであり、両変更用搬送ベルト65の相互間における箱支持板68aの配設位置より後方に配置された上下動可能な姿勢変更用ストッパ72と、この姿勢変更用ストッパ72を上下動させる姿勢変更ストッパ用シリンダ73とを有している(図13)。そして、姿勢変更用ストッパ72は、その厚さ方向を縦方向に向けて横方向に長い断面L字状に形成されており、その上端部は、2列の変更用搬送ベルト65の間に配置されている。また、姿勢変更ストッパ用シリンダ73は、上下方向に沿って鉛直配置されており、常時は、姿勢変更用ストッパ72の上端部を搬送面60aより上方に出現させて、包装箱Bの移動を阻止している。そして、姿勢変更ストッパ用シリンダ73を駆動させて姿勢変更用ストッパ72を下降させることにより、姿勢変更用ストッパ72の上端部を姿勢変更用搬送コンベヤ60による搬送面60aより下方に没して、包装箱Bの移動を許容するようになっている。これにより、向きを変換した後の包装箱Bを第2切断部6に送り出すようになっている。
なお、姿勢変更用箱一時停止手段62により姿勢変更用搬送コンベヤ60上を移動する包装箱Bの移動を阻止した場合、第2シリンダ70による箱支持板68aの回転軸線上に包装箱Bの底面の中心が位置するように、包装箱Bの一時停止位置を設定することが好ましい。
前記位置修正用プッシャ63は、箱姿勢変更手段61により包装箱Bの向きを変更した後に、新たな向きとされた包装箱Bの横方向の位置ズレを修正するためのものであり、その厚さ方向を横方向に向けて縦方向に沿って延在する修正体76と、この修正体76を横方向に往復動させるためのガイド付エアシリンダなどからなる修正用シリンダ77とを有している。そして、修正体76の縦方向に延在する中央部分の左側面は、平坦な修正面76aとされている。また、修正用シリンダ77は、横方向に沿って水平配置されており、常時は、修正体76を最も右側に位置させて包装箱Bの移動を阻害しないようになっている。そして、修正用シリンダ77を駆動させて修正体76を左側に移動させることにより、修正体76の修正面76aの向きを変更した後の包装箱Bの右側面に当接させて包装箱Bを左側に移動させ、これにより、包装箱Bの横方向右側面の位置ズレを修正できるようになっている。すなわち、姿勢変更する前後において包装箱Bの搬送基準がともに横方向右側面となるようにしている。なお、位置修正用プッシャ63は、装置の仕様、設計コンセプトなどの必要に応じて設ければよい。
前記姿勢変更用搬送コンベヤ60の終側の横方向外側には、包装箱Bが姿勢変更用ストッパ72に到達したことを検出するための姿勢変更用センサ79が配設されている。この姿勢変更用センサ79としては、発光器および受光器が別々とされた透過型光センサ、反射型光センサ(フォトリフレクタ)などの各種の非接触式センサや、リミットスイッチなどの各種の接触式センサから選択使用することができる。そして、姿勢変更用センサ79が包装箱Bの到達を検出すると、第1シリンダ69および第2シリンダ70がこの順に駆動して包装箱Bの姿勢変更が行われ、その後、修正用シリンダ77が駆動して姿勢変更した後の包装箱Bの位置修正が行われるようになっている。なお、本実施形態においては、姿勢変更用センサ79による誤検知を防止するという理由などにより、姿勢変更した包装箱Bを姿勢変更用搬送コンベヤ60で搬送開始する際に、一端前方に逆搬送してから後方に向かって移動するようになっている。
前記第2切断部6は、姿勢変更部5から送り出されてくる包装箱Bを受け取って前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で包装箱Bの底面のうちの搬送方向Aに沿った1対の辺、本実施形態においては短辺を切断して1つずつ後方に送り出すためのものである。本実施形態の第2切断部6は、前述した第1切断部4と同様に構成されているので、その詳しい説明については省略する。
前記箱除去部7について図14から図20によりさらに説明する。
前記箱除去部7は、第2切断部6から送り出されてくる包装箱Bを受け取って前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で底面が切開された包装箱Bを除去して内容物Wを1つずつ後方に送り出すためのものであり、箱除去用搬送コンベヤ81と、箱除去用一時停止手段82と、箱底保持手段83と、箱本体排出手段84と、箱底排出手段85とを有している。
前記箱除去用搬送コンベヤ81は、底面を切断した状態の包装箱Bの横方向両端部分を下方から支持して搬送するためのものであり、横方向に予め設定された間隔をおいて平行に延在する2列の箱除去用搬送ベルト88を有している。これらの箱除去用搬送ベルト88としては、複数のプラスチックモジュールを集合させたプラスチックベルトが用いられている。また、両箱除去用搬送ベルト88は、1つの箱除去用コンベヤ駆動モータ89の駆動力により同期駆動されるようになっている。
前記箱除去用一時停止手段82は、予め設定された包装箱Bを除去する位置で箱除去用搬送コンベヤ81上を移動する包装箱Bの移動を許容しまたは阻止するためのものであり、両箱除去用搬送ベルト88の相互間における縦方向後側に配置された上下動可能な箱除去用ストッパ92と、この箱除去用ストッパ92を上下動させる箱除去ストッパ用シリンダ93とを有している(図16)。そして、箱除去用ストッパ92は、その厚さ方向を縦方向に向けて横方向に長い断面L字状に形成されており、その上端部は、2列の箱除去用搬送ベルト88の間に配置されている。また、箱除去ストッパ用シリンダ93は、上下方向に沿って鉛直配置されており、常時は、箱除去用ストッパ92の上端部を箱除去用搬送コンベヤ81の搬送面81aより上方に出現させて、包装箱Bの移動を阻止している。そして、箱除去ストッパ用シリンダ93を駆動させて箱除去用ストッパ92を下方に移動(下降)させることにより、包装箱Bを除去した後の内容物W、すなわち包装箱Bに収容されていた内容物Wの移動を許容するようになっている。これにより、包装箱Bを除去した後の内容物Wを上下反転部8に送り出すようになっている。なお、包装箱Bを除去した後の内容物Wの搬送方向は、包装箱Bの搬送方向Aに沿って設けられているとともに、搬送方向Aに直列に接続されているので、包装箱Bの搬送方向と同様に、図中矢印Aにて示してある(以下、同様。)。
前記箱底保持手段83は、一時停止された包装箱Bの底面を下方から着脱可能に吸着保持するためのものであり、上下動可能とされた複数の吸着パッド95と、これらの吸着パッド95を上下動させるパッド用シリンダ96とを有している。そして、各吸着パッド95は、その下方に配置されたパッド支持部材97により、その先端たる上端を上方に向けて配置されている。また、吸着パッド95の基端たる下端は、図示しない真空ポンプなどの負圧発生源に接続されており、包装箱Bの底面を吸着する負圧状態と、この負圧状態の解除とが制御可能とされている。なお、本実施形態においては、縦方向に沿って配列された4つの吸着パッド95と、これら4つの吸着パッド95を2つずつ支持する前後2つのパッド支持部材97が配設されている(図18)。
前記箱本体排出手段84は、底面が吸着された包装箱Bの縦方向両面を把持して包装箱Bを内容物Wとともに箱除去用搬送コンベヤ81の搬送面81aから離間するように持ち上げて包装箱Bの切断した底板Bb(図29参照)を分離した後に、内容物Wを落下させてから底板Bbを分離したBaを排出するためのものであり、箱除去用一時停止手段82により一時停止された包装箱Bを上方から臨むように配置されている。
前記箱本体排出手段84は、縦方向に沿って間隔をおいて配置され、相互に対向する把持面101aを具備する前後1対の把持部材101を有している。この前後1対の把持部材101は、把持用支持部材102により支持されているとともに、両把持部材101のうちの前側に位置する一方は、把持用支持部材102により縦方向に沿って移動可能に支持されている。また、前側に位置する把持部材101は、把持用アクチュエータ103の駆動力により縦方向に沿って往復動可能にされている。この把持用アクチュエータ103は、縦方向に沿って水平配置されており、常時は、後側に位置する把持部材101に対して前側に位置する把持部材101を最も離間させて、両把持面101aの間隔が包装箱Bの縦方向の長さ寸法より大きくできるようになっている。そして、把持用アクチュエータ103を駆動させて前側の把持部材101を後側に移動させることにより、両把持面101a間に位置させた包装箱Bの縦方向両面を両把持面101a間で把持できるようになっている(図28参照)。
前記両把持部材101のそれぞれには、把持面101aから出没するように縦方向に沿って移動可能なピン体104と、このピン体104を縦方向に沿って往復動させるピン用シリンダ105とが配設されている。また、両ピン体104は、その先端が対向するように対向配置されている。そして、ピン用シリンダ105は、縦方向に沿って水平に配置され、常時は、ピン体104の先端が把持面101aから没するように保持しており、ピン用シリンダ105を駆動させることにより、ピン体104の先端を把持面101aから出現させて包装箱Bに刺すことができるようになっている(図28参照)。なお、説明の便宜上、図14および図19において、実際と異なり、ピン体104を把持面101aから出現させてある。
前記箱本体排出手段84は、図示しないアクチュエータの駆動力により動作する鉛直スライダ107(直動機構)により上下方向に沿って往復動可能に支持されている。この鉛直スライダ107は、図示しないアクチュエータの駆動力により動作する横スライダ108(直動機構)により横方向に沿って往復動可能に支持されている(図14)。
前記箱底排出手段85は、箱本体排出手段84が包装箱Bの箱本体Baを内容物Wとともに持ち上げた後に、箱除去用搬送コンベヤ81上に残存する包装箱Bの底板Bbを箱除去用搬送コンベヤ81の搬送面81aから離間するように下方から持ち上げて排出するためのものであり、2列の箱除去用搬送ベルト88の間で箱底保持手段83の横方向両側に行配置された2つの排出用モータローラ111と、これらの排出用モータローラ111を回転自在に支持する排出用ローラ取付部材112と、この排出用ローラ取付部材112を上下動させるローラ用シリンダ113とを有している。そして、2つの排出用モータローラ111のそれぞれは、その軸線方向を縦方向に向けて平行に水平配置されている。
前記ローラ用シリンダ113は、常時は、両排出用モータローラ111の上端が箱除去用搬送コンベヤ81の搬送面81aより下方に没することで、包装箱Bの移動を阻害しないようになっている(図20)。そして、ローラ用シリンダ113を駆動させて両排出用モータローラ111を上昇させることにより、両排出用モータローラ111の上端を箱除去用搬送コンベヤ81の搬送面81aより上方に出現させ、これにより搬送面81aに残存している底板Bbを搬送面81aから上方に離間させることができるようになっている。また、搬送面81aから離間した底板Bbは、両排出用モータローラ111を駆動することで、箱除去用搬送コンベヤ81の横方向左側に排出できるようになっている。
前記箱除去用一時停止手段82の横方向右側には、包装箱Bが箱除去用ストッパ92に到達したことを検出するための箱除去用センサ115と、内容物Wが箱除去用搬送コンベヤ81上に落下したことを検出するための落下検出用センサ116とが配設されている。また、箱除去用搬送コンベヤ81の左側後側には、底板Bbの排出を検出するための底板排出センサ117が配設されている(図16)。これらのセンサ115、116、117としては、発光器および受光器が別々とされた透過型光センサ、反射型光センサ(フォトリフレクタ)などの各種の非接触式センサや、リミットスイッチなどの各種の接触式センサから選択使用することができる。
前記上下反転部8について図21から図23によりさらに説明する。
前記上下反転部8は、箱除去部7から送り出されてくる内容物Wを受け取って前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で内容物Wの上下を反転して1つずつ後方に送り出すためのものであり、反転用搬送コンベヤ121と、反転手段122とを有している。なお、上下反転部8は、装置の仕様、設計コンセプトなどの必要に応じて設ければよい。
前記反転用搬送コンベヤ121は、内容物Wの横方向中央部分を下方から支持して搬送するためのものであり、複数のプラスチックモジュールを集合させたプラスチックベルトなどにより形成された反転用搬送ベルト124と、この反転用搬送ベルト124を駆動する反転用コンベヤ駆動モータ125とを有している。なお、反転用搬送ベルト124のベルト幅は、内容物Wの横方向の長さより小さくされている。
前記反転手段122は、反転用搬送コンベヤ121上を搬送される内容物Wを搬送の途中で横方向水平に延在する回転軸線を中心として180度回転させることで上下反転させるためのものであり、バケット130を有している。このバケット130は、その厚さ方向を横方向にして反転用搬送ベルト124の横方向両側に間隔をおいて配置された全体として平板状をなす左右1対の側板部130aと、この側板部130aの下端から横方向中央に向かって直角に延出された全体として平板状をなす左右1対の下板部130bと、側板部130aの上端から横方向中央に向かって直角に延出された全体として平板状をなす左右1対の上板部130cとを有している。
前記下板部130bの上面は、反転用搬送ベルト124の搬送面の若干下方に水平配置されている。また、下板部130bの先端は、反転用搬送ベルト124の横方向両端の外側に位置しており、上板部130cの先端は、下板部130bの先端の上方に位置している。さらに、側板部130aの中央部には、その厚さ方向を縦方向にして縦方向に間隔をおいて配置された全体として平板状をなす前後1対の接続板130dが設けられている。
前記両側板部130aには、その中央部を貫通するように反転用回転軸131が取り付けられている。この反転用回転軸131は、その軸線方向を横方向に向けて水平配置されている。また、反転用回転軸131の両側板部130aから横方向外側に突出する両端は、反転コンベヤ取付部材132上に回転駆動可能に支持されている。そして、反転用回転軸131は、反転用駆動モータ133の駆動力により180度毎に回転駆動されるようになっている。この反転用駆動モータ133の駆動力は、反転用回転軸131の右端に入力されるようになっている。
前記両接続板130dのうちの前方に位置する接続板130dの縦方向前側には、反転用搬送コンベヤ121上を搬送される内容物Wが予め設定された反転位置に到達したことを検出するための反転用センサ135が配設されており、この反転用センサ135が内容物Wを検出すると反転用搬送コンベヤ121の駆動が一時停止されるようになっている。本実施形態の反転位置は、前側に位置する接続板130dの前方直前に設定されている。
前記排出部9について図24によりさらに説明する。
前記排出部9は、送り出されてくる内容物Wを受け取って前方から後方に搬送するとともに、1つずつ後方に送り出すためのものであり、排出用搬送コンベヤ140を有している。なお、排出部9は、装置の仕様、設計コンセプトなどの必要に応じて設ければよい。
前記排出用搬送コンベヤ140は、内容物Wを下方から支持して搬送するためのものであり、複数のプラスチックモジュールを集合させたプラスチックベルトなどにより形成された排出用搬送ベルト142と、この排出用搬送ベルト142を駆動する排出用コンベヤ駆動モータ143とを有している。また、排出用搬送コンベヤ140の縦方向後側における横方向右側には、内容物Wが送り出す直前の位置に到達したことを検出する排出用センサ145が配設されている。そして、排出用搬送コンベヤ140の後側上部に示す位置、すなわち排出用搬送ベルト142による内容物Wの搬送の終端位置が排出用搬送コンベヤ140から内容物Wを図示しない後段ラインのコンベヤなどに送り出す排出位置OPとされている(図1)。
本実施形態の包装開梱処理装置1には、各駆動部の動作の制御を司るための制御部148が設けられている。この制御部148は、マイクロコンピュータと同様に、少なくとも演算部として機能するCPU(MPUであってもよい)と、少なくとも包装箱Bの処理に必要なプログラムやデータを記憶する記憶部として機能するメモリとを有している。そして、制御部148には、各種駆動部、各種センサ類、各種スイッチ類、各種の設定値などを入力する入力装置、動作状態などを表示する表示装置などが電気的に接続されており、各駆動部の駆動および停止のタイミングや、動作方向、動作量などが制御されるように形成されている。本実施形態の制御部148は、メインフレーム2の前側に配設された制御盤150の内部に配設されている。
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
まず、本実施形態の包装開梱処理装置1による包装箱Bの処理動作について説明する。
本実施形態の包装開梱処理装置1による包装箱Bの処理は、位置決め部3の駆動している駆動ローラコンベヤ11の供給位置SPに、直方体状の包装箱Bをその長手方向を前後方向に向けて載置あるいは移載することで開始される。この供給位置に対する包装箱Bの供給は、例えば前段ラインから自動的に行う。そして、駆動ローラコンベヤ11に供給された包装箱Bは、搬送の終端に向かって前方から後方に移動する途中で、搬送方向先頭面(後面)が供給用ストッパ22に当接して移動が停止し、包装箱Bが整列する(図5)。この包装箱Bが供給用ストッパ22に到達したことは、供給用センサ25により検出する。
ついで、供給用センサ25が包装箱Bの到達を検出すると、供給用プッシャ18の供給プッシャ用シリンダ20が駆動し、押し板19を右側に移動する。この押し板19の右側への移動の途中で押し板19の押圧面19aが包装箱Bの左側面に当接する。そして、押し板19のさらなる右側への移動により包装箱Bが右側に移動し、包装箱Bの右側面を位置決めガイド17の位置基準面17aに押し当てることで移動が停止する。これにより、包装箱Bの右側面を搬送基準とする包装箱Bの位置決めが行われる(図4)。
ついで、要求があるまで、位置決め部3における包装箱Bの位置決め状態を保持し、要求があると、供給用プッシャ18の供給プッシャ用シリンダ20が駆動して押し板19を左側に移動して元の状態に復帰するとともに、供給ストッパ用シリンダ23が駆動して、供給用ストッパ22の上端部を搬送面11aの下方に没することで包装箱Bの移動を許容し、包装箱Bを第1切断部4に送り出す。そして、包装箱Bを第1切断部4に送り出すと、供給ストッパ用シリンダ23が駆動して、供給用ストッパ22が上昇して元の状態に復帰する。ここで要求とは、制御部148から送出される位置決め部3を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、位置決め部3において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば第1切断部4から包装箱Bが送り出されたと制御部148が判断したときに送出される。
ついで、位置決め部3から送り出された包装箱Bは、第1切断部4の駆動している切断用搬送コンベヤ30に乗り継ぎ、切断用搬送コンベヤ30に乗り継いだ包装箱Bは、前方から後方に移動し、予め設定された位置まで移動すると、切断用搬送コンベヤ30の駆動が一旦停止する。そして、切断用搬送コンベヤ30の駆動停止により、包装箱Bの移動が一旦停止すると、押え用シリンダ56が駆動し、押えローラ54が包装箱Bの上面に当接して、包装箱Bの上面を上方から押えることで、包装箱Bが切断用搬送コンベヤ30の搬送面から浮き上がるのを防止する。
ついで、押えローラ54が包装箱Bの上面を押えると、可動用電動アクチュエータ41が駆動し、左側のベルトコンベヤ35を右側に移動する。この移動量は、予め設定されている。そして、左側のベルトコンベヤ35の右側への移動により、包装箱Bの横方向両面の下部を矯正ローラ44により横方向外側から挟む。これにより、包装箱Bの横方向両面の膨らみなどの変形が矯正される。この矯正ローラ44による包装箱Bの矯正状態を図25に示す。
ついで、矯正ローラ44が包装箱Bの横方向両面の下部を横方向外側から挟むと、切断用搬送コンベヤ30が駆動を再開し、包装箱Bの搬送を再開する。この時、包装箱Bの搬送は、切断用搬送ベルト35aに設けられた横桟35bにより強制搬送される。この矯正搬送は、包装箱Bの上面が押えローラ54により上方から押えられた状態で、かつ包装箱Bの横方向両面の下部が矯正ローラ44により横方向外側から挟まれた状態で行われる。また、包装箱Bは、その横方向両面の下部が矯正ローラ44により横方向外側から挟まれた状態で搬送されるので、矯正ローラ44による包装箱Bの矯正を縦方向に沿って連続して実施することができる。なお、横桟35bによる包装箱Bの強制搬送状態を図26に示す。
ついで、包装箱Bは、強制搬送される途中で回転刃51により底面のうちの横方向両側に位置する両長辺が切断される。この時、回転刃51は、外部包装BAと内部包装BBとの間に進入する。また、包装箱Bの底面の長辺は、包装箱Bの上面が押えローラ54により上方から押えられた状態で、かつ包装箱Bの横方向両面の下部が矯正ローラ44により横方向外側から挟まれた状態で回転刃51により切断されるので、包装箱Bに対する回転刃51の進入位置の位置ズレを防止できるので、内容物Wに回転刃51が接触するのを防止できる。この回転刃51による包装箱Bの底面のうちの右側の長辺の切断状態を図27に誇張して示す。
ついで、包装箱Bが回転刃51を通過して予め設定された位置まで移動すると、切断用搬送コンベヤ30の駆動が再度一旦停止する。そして、切断用搬送コンベヤ30の再度の駆動停止により、包装箱Bの移動が再度一旦停止すると、可動用電動アクチュエータ41が駆動し、左側のベルトコンベヤ35を左側に移動して元の位置に復帰するとともに、矯正ローラ44による包装箱Bの矯正状態を解除する。この時、包装箱Bの正面を押えている押えローラ54の位置は変化しないので、包装箱Bが左側のベルトコンベヤ35とともに左側に動くのを突起54aにより防止できる。そして、左側のベルトコンベヤ35が元の位置に復帰すると、押え用シリンダ56が駆動し、押えローラ54を包装箱Bの上面から離間して、押えローラ54を元の位置に復帰する。
ついで、要求があるまで、第1切断部4における切断用搬送コンベヤ30の再度の一旦停止状態を保持し、要求があると、切断用搬送コンベヤ30の駆動を再度再開して包装箱Bを姿勢変更部5に送り出す。ここで要求とは、制御部148から送出される第1切断部4を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、第1切断部4において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば制御部148が姿勢変更部5から包装箱Bが送り出されたと判断したときに送出される。
ついで、第1切断部4から送り出された包装箱Bは、姿勢変更部5の駆動している姿勢変更用搬送コンベヤ60に乗り継ぎ、姿勢変更用搬送コンベヤ60に乗り継いだ包装箱Bは、搬送の終端に向かって前方から後方に移動する途中で、搬送方向先頭面(後面)が姿勢変更用ストッパ72に当接して移動が停止し、包装箱Bが整列する。この包装箱Bが姿勢変更用ストッパ72に到達したことは、姿勢変更用センサ79により検出する。この姿勢変更用センサ79が包装箱Bの到達を検出すると、姿勢変更用搬送コンベヤ60の駆動が停止し、姿勢変更ストッパ用シリンダ73が駆動して姿勢変更用ストッパ72の上端部を搬送面60aより下方に没する。
ついで、姿勢変更用ストッパ72の上端部が搬送面60aの下方に没すると、第1シリンダ69が駆動して、箱支持板68aの上面を搬送面60aの上方に上昇させて、包装箱Bを搬送面60aの上方に離間する。つづいて、包装箱Bが搬送面60aの上方に離間すると、第2シリンダ70が駆動して、箱支持板68aを90度水平回転することで、包装箱Bの向きを水平に90度変更、本実施形態においては、包装箱Bの長手方向を横方向にする。そして、箱支持板68aを90度水平回転すると、第1シリンダ69が駆動して、箱支持板68aを下降し、箱支持板68aの上面を搬送面60aの下方に没する。これにより、包装箱Bは、箱支持板68aが下降している途中で、搬送面60aに載置される。
ついで、包装箱Bが搬送面60aに載置されると、修正用シリンダ77が駆動して修正体76を横方向に移動する。この修正体76の左側への移動の途中で修正体76の修正面76aが向きを変更した後の包装箱Bの右側面に当接し、修正体76のさらなる左側への移動により包装箱Bが左側に移動する。この移動量は、予め設定されている。そして、修正体76の左側への移動により、包装箱Bの横方向右側面の位置ズレを修正する。すなわち、姿勢変更する前後において包装箱Bの搬送基準がともに横方向右側面となるようにしている。この搬送基準は、縦方向に直線状となる。
ついで、要求があるまで、姿勢変更部5における姿勢変更用搬送コンベヤ60の停止状態を保持し、要求があると、姿勢変更用搬送コンベヤ60の駆動を再開して包装箱Bを第2切断部6に送り出す。この時、制御部148は、姿勢変更用搬送コンベヤ60による包装箱Bの搬送を、一端前方に逆搬送してから後方に向かって移動するように制御する。これにより、姿勢変更用センサ79による誤検知を防止することができる。ここで要求とは、制御部148から送出される姿勢変更部5を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、姿勢変更部5において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば制御部148が第2切断部6から包装箱Bが送り出されたと判断したときに送出される。
ついで、姿勢変更部5から送り出された包装箱Bは、第2切断部6の駆動している切断用搬送コンベヤ30に乗り継ぎ、前述した第1切断部4と同様にして、姿勢変更部5から送り出されてくる包装箱Bを受け取って前方から後方に搬送するとともに、搬送の途中で包装箱Bの底面のうちの搬送方向Aに沿った1対の辺、本実施形態においては短辺を切断して1つずつ後方に送り出す。これにより、包装箱Bの底面の4辺が切断されて切開される。なお、第2切断部6による動作は、前述した第1切断部4と同様とされているので、その詳しい説明については省略する。
ついで、要求があるまで、第2切断部6による切断用搬送コンベヤ30の再度の一旦停止状態を保持し、要求があると、切断用搬送コンベヤ30の駆動を再度再開して包装箱Bを姿勢変更部5に送り出す。ここで要求とは、制御部148から送出される第2切断部6を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、第2切断部6において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば制御部148が箱除去部7から内容物Wが送り出されたと判断したときに送出される。
ついで、第2切断部6から送り出された包装箱Bは、箱除去部7の駆動している箱除去用搬送コンベヤ81に乗り継ぎ、箱除去用搬送コンベヤ81に乗り継ぎいだ包装箱Bは、搬送の終端に向かって前方から後方に移動する途中で、搬送方向先頭面(後面)が箱除去用ストッパ92に当接して移動が停止し、包装箱Bが整列する。この包装箱Bが箱除去用ストッパ92に到達したことは、箱除去用一時停止手段82の箱除去用センサ115により検出する。そして、箱除去用センサ115が包装箱Bの到達を検出すると、鉛直スライダ107が駆動して箱本体排出手段84が予め設定された高さ位置まで下降する。これにより、包装箱Bが両把持部材101の間に配置される。また、パッド用シリンダ96が駆動し、吸着パッド95が上昇して包装箱Bの底面に当接する。すると、吸着パッド95の内部が負圧とされ、底面が吸着パッド95により吸着される。
ついで、吸着パッド95が包装箱Bの底面を吸着すると、把持用アクチュエータ103が駆動して、後側に位置する把持部材101を前側に位置する把持部材101に向かって移動する。これにより、包装箱Bの縦方向両面が両把持面101a間で把持される。また、包装箱Bの縦方向両面が両把持面101a間で把持されると、ピン用シリンダ105が駆動してピン体104の先端を把持面101aから出現させる。これにより、ピン体104の先端が包装箱Bの縦方向両面における包装部分に差し込まれる。この把持部材101による包装箱Bの把持状態を図28に誇張して示す。
つぎに、包装箱Bの底面が吸着されるとともに、縦方向両面が把持された状態で、鉛直スライダ107が駆動して箱本体排出手段84を予め設定された高さ位置まで上昇させる。この時、包装箱Bの底辺の4辺が切断されて切開されているため、切断された底板Bbは搬送面81aに残存し、底板Bbを分離した箱本体Baは内容物Wとともに上昇する。そして、箱本体Baが内容物Wとともに上昇すると、吸着パッド95による底板Bbの吸着状態を解除する。
ついで、吸着パッド95の負圧状態が解除されると、ローラ用シリンダ113が駆動し、排出用モータローラ111の上端を搬送面81aの上方に上昇させて、箱除去用搬送コンベヤ81に残存する底板Bbを搬送面81aの上方に離間する。そして、底板Bbが搬送面81aの上方に離間すると、排出用モータローラ111が駆動し、底板Bbを箱除去用搬送コンベヤ81の横方向左側に排出する。この底板Bbの排出は、底板排出センサ117により検出する。この排出用モータローラ111による底板Bbの排出状態を図29に示す。
また、底板排出センサ117が底板Bbの排出を検出すると、ローラ用シリンダ113が駆動し、排出用モータローラ111を下降して元の位置に復帰する。なお、底板排出センサ117が底板Bbの排出を検出できなかった場合には、開梱処理のエラーとして装置を停止する。
ついで、底板Bbが排出されると、把持用アクチュエータ103が駆動して、後側に位置する把持部材101を前側に位置する把持部材101から、ピン体104の先端が包装箱Bから抜けない程度に移動する。これにより、包装体とともに内容物Wを把持していた把持力が解放され、内容物Wが箱除去用搬送コンベヤ81の搬送面に落下する。この内容物Wの落下は、落下検出用センサ116により検出する。この把持部材101から内容物Wを落下させた状態を図30に示す。
なお、落下検出用センサ116が内容物Wの落下を検出できなかった場合には、鉛直スライダ107を駆動して箱本体排出手段84を下降させ、箱除去用搬送コンベヤ81上に内容物WとともにBaを載置してから、開梱処理のエラーとして装置を停止する。
ついで、箱除去用搬送コンベヤ81上に内容物Wが落下すると、横スライダ108が駆動して、箱本体排出手段84が箱除去用搬送コンベヤ81の横方向左側に移動する。そして、箱本体排出手段84が予め設定された箱除去用搬送コンベヤ81の横方向外側に移動すると、ピン用シリンダ105が駆動してピン体104は、その先端を把持面101aから没して元に位置に復帰する。また、把持用アクチュエータ103がさらに駆動して、後側に位置する把持部材101は、前側に位置する把持部材101から離間するように移動して元の位置に復帰する。そして、後側に位置する把持部材101が前側に位置する把持部材101からさらに離間するように移動することで、箱本体Baが把持部材101から脱落して排出される。また、箱本体Baが排出されると、横スライダ108が駆動して、箱本体排出手段84が元の位置に復帰する。
ついで、要求があるまで、内容物Wの移動停止状態を保持し、要求があると、箱除去用搬送コンベヤ81を駆動して内容物Wを上下反転部8に送り出す。ここで要求とは、制御部148から送出される箱除去部7を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、箱除去部7において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば、制御部148が上下反転部8から内容物Wが送り出されたと判断したときに送出される。
ついで、箱除去部7から送り出された内容物Wは、駆動している反転用搬送コンベヤ121に乗り継ぎ、反転用搬送コンベヤ121に乗り継いだ内容物Wは、前方から後方に移動する。そして、内容物Wの移動が反転位置に到達したことが反転用センサ135により検出されると、反転用搬送コンベヤ121の駆動が一時停止する。そして、反転用搬送コンベヤ121の駆動が停止すると、反転用コンベヤ駆動モータ125が停止して、バケット130が反転用回転軸131の軸線を中心として左側から見て反時計方向へ180度回転し、内容物Wも反転用回転軸131の軸線を中心として180度回転する。これにより、内容物Wは、上下反転した状態で反転用搬送コンベヤ121の反転用回転軸131より後側に位置する反転用搬送ベルト124上に移載される。
ついで、要求があるまで、反転用搬送コンベヤ121上に上下反転した状態の内容物Wを保持し、要求があると、反転用搬送コンベヤ121が駆動して上下反転した内容物Wを排出部9に送り出す。ここで要求とは、制御部148から送出される上下反転部8を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、上下反転部8において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば排出部9から内容物Wが送り出されたと判断したときに送出される。
ついで、上下反転部8から送り出された内容物Wは、排出部9の駆動している排出用搬送コンベヤ140に乗り継ぎ、排出用搬送コンベヤ140に乗り継いだ内容物Wは、前方から後方に移動する。そして、内容物Wの移動が予め設定された送り出す直前の位置に到達したことが排出用センサ145により検出されると、排出用搬送コンベヤ140の駆動が一旦停止する。
ついで、要求があるまで、排出部9における排出用搬送コンベヤ140の一旦停止状態を保持し、要求があると、排出用搬送コンベヤ140が駆動して上下反転した内容物Wを排出位置OPから後段ラインに送り出す。ここで要求とは、制御部148から送出される排出部9を駆動させるための制御指令であり、この制御指令は、排出部9において包装箱Bの処理が可能になったと制御部148が判断した場合、例えば後段ラインから内容物Wの受け入れができると制御部148が判断したとき、すなわち後段ラインから送出される内容物Wの受け入れ信号を制御部148が受信すると送出される。
なお、上記の包装箱Bの処理動作は、入力装置から入力される入力情報、供給用センサ25を含む各種のセンサ、制御部148のメモリに記憶されているプログラムおよびデータなどに基づいて実行される。また、各部間における搬送方向上流側から下流側への包装箱Bあるいは包装箱Bを除去した後の内容物Wの送り出しなどは、各種のセンサからの検出信号などに基づいて制御部148が判断して行われる。
また、本実施形態の包装開梱処理装置1による包装箱Bの処理は、供給された包装箱Bを搬送の途中で横方向両面のうちの一方の面である右側面を基準に位置決めして送り出す位置決め工程と、搬送の途中で包装箱Bの底面のうちの縦方向に沿った長辺を切断して送り出す第1切断工程と、搬送の途中で包装箱Bの向きを水平に90度変更して送り出す姿勢変更工程と、搬送の途中で包装箱Bの底面のうちの縦方向に沿った短辺を切断して送り出す第2切断工程と、搬送の途中で切開された包装箱Bを除去して内容物Wを送り出す箱除去工程と、搬送の途中で内容物Wの上下を反転して送り出す上下反転工程と、内容物Wを受け取って送り出す排出工程とをこの順に行うように構成されている。
このように、本実施形態の処理装置1によれば、位置決め部3と、第1切断部4と、姿勢変更部5と、第2切断部6と、箱除去部7とを有しているから、位置決め部3の供給位置SPに直方体状の包装箱Bをその長手方向を縦方向にして供給すれば、位置決め部3により包装箱Bの横方向右側面を基準に位置決めしてから1つずつ後方に送り出すことができるので、第1切断部4、姿勢変更部5、第2切断部6および箱除去部7における搬送位置の位置ズレを防止することができる。また、第1切断部4は、包装箱Bを搬送する途中で包装箱Bの底面のうちの縦方向に沿った1対の長辺を切断することができるし、姿勢変更部5は、包装箱Bを搬送する途中で包装箱Bの底面のうちの第1切断部4により切断されずに残った1対の短辺を縦方向に沿って位置させることができる。さらに、第2切断部6は、包装箱Bを搬送する途中で包装箱Bの底面のうちの切断されずに残った縦方向に沿った1対の短辺を切断することができる。さらにまた、箱除去部7は、包装箱Bを搬送する途中で切開された包装箱Bを除去して内容物Wを1つずつ後方に送り出すことができる。
したがって、本実施形態の処理装置1によれば、包装箱Bの底面を確実に切開して包装箱Bの内部に収容された内容物Wを確実に取り出すことができる。
さらに、本実施形態の処理装置1によれば、位置決め部3は、供給用コンベヤと、供給用位置決め手段12と、供給用箱一時停止手段13とを有しているから、長手方向を前後方向にして供給位置に載置された包装箱Bの横方向右側面を基準に位置決めして送り出すことができる。
また、本実施形態の処理装置1の位置決め部3によれば、駆動ローラコンベヤ11は、駆動ローラコンベヤ11であり、供給用位置決め手段12は、位置決めガイド17と、供給用プッシャ18とを有しており、供給用箱一時停止手段13は、上下動可能な供給用ストッパ22と、供給ストッパ用シリンダ23とを有しており、供給用ストッパ22は、複数のモータローラ15のうちの搬送方向終端に配置されたモータローラ15とこれに隣位するモータローラ15との相互間から上方に出没するように形成されているから、簡単な構成で、長手方向を前後方向にして供給位置に載置された包装箱Bの右側面を基準により確実に位置決めして送り出すことができる。
さらに、本実施形態の処理装置1によれば、第1切断部4および第2切断部6は、それぞれ切断用搬送コンベヤ30と、包装箱Bの横方向両面の形状を矯正する矯正手段31と、包装箱Bの底面のうちの縦方向に沿った長辺を切断する箱切断手段32と、包装箱Bを切断する際に包装箱Bを上方から押える箱上押え手段33とを有しているから、包装箱Bを搬送する途中で、内容物Wを切断することなく、包装箱Bの底面のうちの縦方向に沿った長辺あるいは短辺を精度良く確実に切断することができる。
さらにまた、本実施形態の処理装置1の第1切断部4および第2切断部6によれば、切断用搬送コンベヤ30は、1対のベルトコンベヤ35と、コンベヤ移動手段36とを有し、矯正手段31は、複数の回転自在な矯正ローラ44と、ローラ取付部材45とを有し、箱切断手段32は、1対の回転刃51と、1対の刃物駆動用モータ52とを有し、さらに、箱上押え手段33は、複数の押えローラ54と、押え取付部材55と、押え用シリンダ56とを有しているから、包装箱Bを搬送する途中で、包装箱Bの左右の側面と上面とを押さえつつ包装箱Bの底面のうちの長辺あるいは短辺を切断することができるので、内容物Wを切断することなく、包装箱Bの底面のうちの縦方向に沿った1対の辺をより精度良く確実に切断して送り出すことができる。
また、本実施形態の処理装置1の第1切断部4および第2切断部6によれば、1対のベルトコンベヤ35は、その切断用搬送ベルト35aの表面に予め設定された間隔で横桟35bが設けられているから、横桟35bは、左右の側面と上面とが押えられた包装箱Bを確実に搬送できる。
さらに、本実施形態の処理装置1の第1切断部4および第2切断部6によれば、コンベヤ移動手段36は、左側のベルトコンベヤ35を横方向に沿って移動自在に下方から支持する可動ガイド40と、左側のベルトコンベヤ35を右側に移動させるコンベヤ移動用シリンダとを有しているから、左右のベルトコンベヤ35の相互間の間隔を容易に拡縮できる。
さらにまた、本実施形態の処理装置1の第1切断部4および第2切断部6によれば、複数の押えローラ54のうちの少なくとも搬送方向終端側に配置された2つの押えローラ54の表面には、包装箱Bの位置ズレを防止するための突起54aが設けられているから、左側のベルトコンベヤ35を右側のベルトコンベヤ35に接近させた後に、左側のベルトコンベヤ35を右側のベルトコンベヤ35から離間させる際に、切断用搬送コンベヤ30上を搬送される包装箱Bが搬送経路から左側のベルトコンベヤ35側(横方向左側)に動く位置ズレを確実に防止することができる。
また、本実施形態の処理装置1の第1切断部4および第2切断部6によれば、それぞれが同一構成とされているので、部品の共通化を容易に図ることができる。すなわち、低コスト化に寄与することができる。
さらに、本実施形態の処理装置1によれば、姿勢変更部5は、姿勢変更用搬送コンベヤ60と、箱姿勢変更手段61と、姿勢変更用箱一時停止手段62とを有しているから、包装箱Bの向きを確実に水平に90度変更することができる。
さらにまた、本実施形態の処理装置1によれば、箱姿勢変更手段61は、箱支持部材68と、第1シリンダ69と、第2シリンダ70とを有しており、姿勢変更用箱一時停止手段62は、姿勢変更用ストッパ72と、姿勢変更ストッパ用シリンダ73とを有しており、姿勢変更用ストッパ72は、2列の変更用搬送ベルト65の間からその上方に出没するように形成されているから、包装箱Bの向きを確実に水平に90度変更させることができる。
また、本実施形態の処理装置1によれば、箱姿勢変更手段61により包装箱Bの向きを変更した後に、新たな向きとされた包装箱Bの横方向の位置ズレを修正する位置修正用プッシャ63が設けられているから、包装箱Bの姿勢を変更する前後において、包装箱Bの右側面を確実に搬送基準にすることができる。
さらに、本実施形態の処理装置1によれば、箱除去部7は、箱除去用搬送コンベヤ81と、箱除去用一時停止手段82と、箱底保持手段83と、箱本体排出手段84と、箱底排出手段85とを有しているから、包装箱Bから内容物Wを取り出して送り出すことができる。
さらにまた、本実施形態の処理装置1の箱除去部7によれば、箱除去用一時停止手段82は、箱除去用ストッパ92と、箱除去用シリンダとを有し、箱底保持手段83は、複数の吸着パッド95と、パッド用シリンダ96とを有し、箱本体排出手段84は、前後1対の把持部材101と、把持用支持部材102と、後側の把持手段を縦方向に沿って往復動させる把持用アクチュエータ103と、把持部材101の把持面101aから出没するように縦方向に沿って移動可能なピン体104と、ピン用シリンダ105とを有し、箱底排出手段85は、2つの排出用モータローラ111と、ローラ取付部材45と、ローラ用シリンダ113とを有しており、2つの排出用モータローラ111のそれぞれは、その軸線方向を搬送方向Aに向けて平行に延在するように配置されているから、搬送の途中で底面が切開された包装箱Bを確実かつ容易に除去して内容物Wを送り出すことができる。
また、本実施形態の処理装置1によれば、位置決め部3、第1切断部4、姿勢変更部5、第2切断部6および箱除去部7に加えて、上下反転部8を有しているから、上下反転部8は、内容物Wを搬送する途中で内容物Wの上下を容易に反転することができる。これにより、上下反転した内容物Wを必要とする要求に対応できる。
さらに、本実施形態の処理装置1によれば、位置決め部3、第1切断部4、姿勢変更部5、第2切断部6、箱除去部7および上下反転部8に加えて排出部9を有しているから、排出部9は、上下反転した内容物Wを確実に送り出すことができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、上下反転部を設けずに、箱除去部の搬送方向下流側に排出部を設ける構成とすることもできる。