JP2016117210A - 化粧板原紙及び化粧板 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明において、ベースとなる化粧板原紙の原材料、物性は従来の化粧板原紙を基本とするものであり、特に限定されるものではない。化粧板原紙の坪量は50g/m2以上110g/m2以下の範囲が一般的である。透気度(王研式)は含浸性の点では低い方が好ましく、米坪、灰分等にもよるが一般的には30秒を超えないように設計される。
本実施例では、インクジェット印刷用化粧板原紙のベースとなる化粧板原紙として、KJ特殊紙製の80g/m2品の印刷用白原紙である製品品番KSH−801Pを用いた。使用したKSH−801Pの坪量は80g/m2、平滑度はおもて面120秒/裏面58秒、透気度は25秒、灰分は32%であった。尚、KSH−801Pは長網、多筒ドライヤー、オンマシンカレンダーを有する長網抄紙機にて抄造されている。
本実施例で用いた塗工液は、水84gに非晶質シリカとしてニップジェルAZ−200(東ソー・シリカ製)8.4gをマグネティックスターラーで分散させ、カチオン性インク定着剤としてSR−1001(田岡化学工業製、濃度30%)を1.2g添加し、続いて高分子樹脂としてエチレン酢酸ビニルエマルジョンのスミカフレック400HQ(住友化学工業製、濃度55%、ノニオン性エマルジョン)を6.5g添加して調整した。塗工液は必要量に応じて調整した。固形分濃度は12%で、ザーンカップNo.3での粘度(25℃)は17秒だった。
ベースとなる化粧板原紙への前記塗工液のグラビア塗工は次のようにして行った。
ベースとなる化粧板原紙をカットし、ベースとなる化粧板原紙の下側に市販のPPC用紙を敷き、前記の塗工液をグラビア印刷試験機(商品名GP−2(クラボウ製))を用いて、ヘリオ方式のベタ印刷用の版(54L、230μm、11cm×13cm:グラビアのセルの線数が54線/cmでセルの対角線の長さが230μmでベタ版の印刷範囲が11cm×13cm)にて、グラビア塗工し、1回のグラビア塗工毎に乾燥した。
グラビア塗工の1回毎に、下に敷いたPPC用紙が濡れているか目視で評価し、濡れていない場合を○、濡れている場合を×とした。ワイヤーバーで塗工する場合は同じようにベースとなる化粧板原紙の下側に市販のPPC用紙を敷き、塗工した後に下に敷いたPPC用紙が濡れていない場合を○、濡れている場合を×とした。
熱硬化性樹脂含浸性は、熱硬化性樹脂として高圧メラミン化粧板用のメラミン樹脂の55%水溶液を用い、20℃に調整した後、紙のインクジェット印刷をする面から浸み込ませ、紙の反対面までメラミン樹脂が均一に浸み込むまで目視で観察し、かかった時間をストップウオッチで測定した。数値が低い方がメラミン樹脂の含浸性に優れている。本発明においては100秒以下、より好ましくは50秒以下を良好とした。
インクジェットプリンターにPX−105(セイコーエプソン製)を用い、純正水性顔料インクを使用して赤ベタ印刷をした。この印刷物を用い、後記の方法で化粧板を作成し、化粧板での印刷仕上がりを評価した。
高圧メラミン化粧板用のメラミン樹脂100部と、硬化剤0.2部、浸透剤1部を水に溶かした55%溶液の含浸液に印刷物を手含浸して、印刷物基準で含浸率100〜130%のメラミン樹脂含浸紙を得た。
次に、メラミン樹脂が含浸されたオーバーレイ紙(商品名メラミン含浸オーバーレイ紙(太田産業製))の上に、フェノール樹脂が含浸されたコア紙(商品名太田コア(太田産業製))を4枚重ね、更にその上にメラミン樹脂を含浸した上記印刷物を重ね、更にメラミン樹脂が含浸されたオーバーレイ紙(商品名メラミン含浸オーバーレイ紙(太田産業製))を重ねた後、加熱加圧プレス機で、熱圧して高圧メラミン化粧板を得た。
作製した化粧板の印刷仕上がりのシャープ性は、ドット径をマイクロスコープ:VHX−500(キーエンス製)で観察することにより評価した。ドット径が小さい方がシャープな画像となる。本発明においては比較例1と比較例3を考慮し、ドット径55μm以下、より好ましくは50μm以下をシャープ性に優れるとした。
作製した化粧板の印刷仕上がりの発色性は、色相をマクベク分光光度計:CE―3100(サカタインクス製)で測色して評価した。測色したa値が高い方が発色が良い。
ベースとなる化粧板原紙の平滑度120秒の面(おもて面)に、グラビア印刷試験機を用いてベタ印刷版で、前記の塗工液を3回塗工した。トータルの乾燥塗工量は4.5g/m2だった。
ベースとなる化粧板原紙の平滑度58秒の面(裏面)に、グラビア印刷試験機を用いてベタ印刷版で、前記の塗工液を3回塗工した。トータルの乾燥塗工量は4.5g/m2だった。
ベースとなる化粧板原紙の平滑度120秒の面(おもて面)に、グラビア印刷試験機を用いてベタ印刷版で、前記の塗工液を4回塗工した。トータルの乾燥塗工量は5.2g/m2だった。
ベースとなる化粧板原紙の平滑度120秒の面(おもて面)をそのままインクジェット印刷面とした。
ベースとなる化粧板原紙の平滑度120秒の面(おもて面)に、グラビア印刷試験機を用いてベタ印刷版で、前記の塗工液を1回塗工した。乾燥塗工量は1.3g/m2だった。
ベースとなる化粧板原紙の平滑度120秒の面(おもて面)に、ワイヤーハ゛―で前記の塗工液を1回塗工した。乾燥塗工量は4.0g/m2だった。
前記の塗工液配合の内、カチオン性インク定着剤を商品名カチオファストVFH(BASFジャパン製、濃度12.5%)に変更して2.9g配合し、塗工液2を調整した。塗工液2の固形分は12%、ザーンカップNo.3での粘度(25℃)は15秒だった。
(実施例4)
実施例4のみ塗工液2を用いた。塗工液2を用いた以外は実施例3と同様にして塗工し、実施例3と同様にして評価した。トータルの乾燥塗工量は5.4g/m2だった。
Claims (5)
- 熱硬化性樹脂化粧板の表面化粧材に用いられる、サイズ処理はしない化粧板原紙であって、該化粧板原紙の片面への、高分子樹脂を含有する塗工液の塗工方式において、塗工方式としてグラビア塗工方式を用い、複数回のグラビア塗工により、1回のグラビア塗工で乾燥塗工量として0.8〜2g/m2、乾燥総塗工量として3〜7g/m2塗工することを特徴とするインクジェット印刷用化粧板原紙の製造方法。
- 高分子樹脂を含有する塗工液の粘度(25℃)がザーンカップNo.3で12〜23秒である請求項1記載のインクジェット印刷用化粧板原紙の製造方法。
- 高分子樹脂を含有する塗工液として、非晶質シリカとノニオン性エマルジョンとカチオン性インク定着剤を含有する塗工液を用いる請求項1記載のインクジェット印刷用化粧板原紙の製造方法。
- グラビア塗工に、多色刷りに用いられる複数の印刷ユニットを有するグラビア印刷機を用いる請求項1記載のインクジェット印刷用化粧板原紙の製造方法。
- 請求項1のインクジェット印刷用化粧板原紙のグラビア塗工した面側に、インクジェット印刷を施した印刷物を表面化粧材に用いた熱硬化性樹脂化粧板。
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