JP2016113714A - 仮撚中空マルチフィラメント糸、及び織編物 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は、下記(1)〜(4)を要旨とする。
(2)下記(i)〜(iii)を満足する中空マルチフィラメント糸を、温度150〜200℃、かつ仮撚係数18,000〜30,000の条件で仮撚加工する(1)記載の仮撚中空マルチフィラメント糸の製造方法。
(i)前記中空マルチフィラメント糸が、酸化チタン微粒子を0〜10質量%含有するポリエステル樹脂からなる。
(ii)前記中空マルチフィラメント糸の中空率が5〜30%。
(iii)前記中空マルチフィラメント糸を構成する単繊維の繊度が0.5〜2.5dtex。
(3)(1)に記載の仮撚中空マルチフィラメント糸を含む織編物。
(4)WI値が19以下である(3)に記載の織編物。
捲縮率(%)={(A0−A1)/A0}×100 (I)
A1:糸条に90.91×10−3cN/dtexの張力を掛けながらかせ取りし、かせに1.47×10−4cN/dtexの荷重をかけた状態で30分沸水処理した後、24時間放置した後のかせ長である。
A0:A1測定後、荷重を1.46×10−3cN/dtexから4.4×10−2cN/dtexに変更したときのかせ長である。
捲縮率は、仮撚加工時の条件(例えば、ヒーター温度、オーバーフィード率、仮撚係数)を制御することで、調整可能である。
CF=WAD×√DT+WED×√DT (II)
CF=CD×√DT+WD×√DT (III)
DT:マルチフィラメント糸の繊度(dtex)
WAD:経糸密度(本/2.54cm)
WED:緯糸密度(本/2.54cm)
CD:コース密度(本/2.54cm)
WD:ウェール密度(本/2.54cm)
<WI値(防透性)>
測定対象である織編物を、マクベス社製MS−2020型分光光度計を使用し、視野2°の測色条件で、試料の裏面に白板および黒板を設置したときのWI(Lab)の差について、湿潤時試料(WIw)及び乾燥時試料(WId)で測色し、両者の差(WIw−WId)をWIとした。なお、乾燥時試料とは、織編物を、20℃かつ65%RHの環境下で24Hrs調整した試料である。湿潤時試料とは、織編物を、20℃かつ65%RHの環境下で24Hrs調整した試料に対し、この試料と同質量の水分を含ませた試料である。
前述の方法にて中空率の測定をおこなった。なお、中空率の測定は、仮撚加工する前の中空マルチフィラメント糸と、仮撚加工後の仮撚中空マルチフィラメント糸とについて行い、得られた結果を100本換算としたものを評価結果とした。
前述の方法にて捲縮率の測定をおこなった。
(中空マルチフィラメント糸の製造)
マスターバッチの添加により、ポリエステル樹脂(PET、極限粘度:0.65)中に酸化チタン微粒子を2質量%の割合となるように添加した。これを、中空用紡糸口金を用いて温度295℃で紡糸し、引取速度3000m/分で引き取って、中空率が5%である同心円状の中空マルチフィラメント糸(160dtex/72フィラメント)を得た。中空マルチフィラメント糸の紡糸時に切糸はなく、製糸性は良好であった。
上記のようにして得られた中空マルチフィラメント糸に対して、表1に示した条件で仮撚加工を施し、実施例1〜3、比較例1の仮撚中空マルチフィラメント糸を得た。得られた仮撚中空マルチフィラメント糸を捲縮率、中空率の評価に付した。
上記のようにして得られた仮撚中空マルチフィラメント糸を緯糸に配し、ポリエステルマルチフィラメント糸(ユニチカ株式会社製、56dtex/24フィラメント)を経糸に配して、実施例1〜3、比較例1の織物を得た(平組織、経糸密度:150本/2.54cm、緯糸密度:70本/2.54cm)。この織物において、仮撚中空マルチフィラメント糸の混用率は58%であった。この織物に対して、常法に従って精練し、下記処方にて温度130分で30分間染色を行った。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
染色後、仕上げ加工を行って、防透性(WI値)の評価に付した。
(中空マルチフィラメント糸の製造)
紡糸時にノズルより吐出するポリマー量を適宜に調整することにより、中空率を15%に変更し、実施例1と同様の操作により中空マルチフィラメント糸(146dtex/72フィラメント)を得た。
上記のようにして得られた中空マルチフィラメント糸に対して、表1に示した条件で仮撚加工を施し、実施例4〜6、比較例2の仮撚中空マルチフィラメント糸を得た。得られた仮撚中空マルチフィラメント糸を捲縮率、中空率の評価に付した。
上記のようにして得られた仮撚中空マルチフィラメント糸を緯糸に配し、ポリエステルマルチフィラメント糸(ユニチカ株式会社製、56dtex/24フィラメント)を経糸に配して、実施例4〜6、比較例3〜4の織物を得た(平組織、経糸密度:150本/2.54cm、緯糸密度:70本/2.54cm)。この織物において、仮撚中空マルチフィラメント糸の混用率は58%であった。この織物に対して、常法に従って精練し、下記処方にて温度130分で30分間染色を行った。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
染色後、仕上げ加工を行って、評価に付した。
実施例7〜10
酸化チタン微粒子の含有率を0質量%に変更し、実施例1と同様の操作により実施例7〜10の中空マルチフィラメント糸(160dtex/72フィラメント)を得た。
上記のようにして得られた中空マルチフィラメント糸に対して、表1に示した条件で仮撚加工を施し、実施例7〜10の仮撚中空マルチフィラメント糸を得た。得られた仮撚中空マルチフィラメント糸を捲縮率、中空率の評価に付した。
上記のようにして得られた仮撚中空マルチフィラメント糸を緯糸に配し、ポリエステルマルチフィラメント(ユニチカ株式会社製、56dtex/24フィラメント)を経糸に配して、実施例7〜10の織物を得た(平組織、経糸密度:150本/2.54cm、緯糸密度:70本/2.54cm)。この織物において、仮撚中空マルチフィラメント糸の混用率は58%であった。この織物に対して、常法に従って精練し、下記処方にて温度130分で30分間染色を行った。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
染色後、仕上げ加工を行って、評価に付した。
(中空部を有しないマルチフィラメント糸の製造)
ノズルに取り付ける紡糸口金を、中空用紡糸口金から中実用紡糸口金(断面形状が中空を有しない丸断面となるようなマルチフィラメント糸を得るための口金)に変更し、実施例1と同様の操作により、中空部を有しない丸断面のマルチフィラメント糸(168dtex/72フィラメント)を得た。
このポリエステルフィラメント糸に対して、表2に示した条件で仮撚加工を施し、比較例3〜6の仮撚マルチフィラメント糸を得た。
仮撚中空マルチフィラメント糸を緯糸に配し、ポリエステルマルチフィラメント糸(ユニチカ株式会社製、56dtex/24フィラメント)を経糸に配して、比較例3〜6の織物を得た(平組織、経糸密度:150本/2.54cm、緯糸密度:70本/2.54cm)。この織物において、仮撚中空マルチフィラメント糸の混用率は58%であった。この織物に対して、常法に従って精練し、下記処方にて温度130分で30分間染色を行った。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
染色後、仕上げ加工を行って、評価に付した。
Claims (4)
- 酸化チタン微粒子を0〜10質量%含有するポリエステル樹脂からなる仮撚中空マルチフィラメント糸であって、前記仮撚中空マルチフィラメント糸を構成する単繊維の繊度が0.5〜2.5dtexであり、かつ前記仮撚中空マルチフィラメント糸における中空率3%以上である単繊維の割合が100本中2本以上である仮撚中空マルチフィラメント糸。
- 下記(1)〜(3)を満足する中空マルチフィラメント糸を、温度150〜200℃、かつ仮撚係数18,000〜30,000の条件で仮撚加工する請求項1記載の仮撚中空マルチフィラメント糸の製造方法。
(1)前記中空マルチフィラメント糸が、酸化チタン微粒子を0〜10質量%含有するポリエステル樹脂からなる。
(2)前記中空マルチフィラメント糸の中空率が5〜30%。
(3)前記中空マルチフィラメント糸を構成する単繊維の繊度が0.5〜2.5dtex。 - 請求項1に記載の仮撚中空マルチフィラメント糸を含む織編物。
- WI値が19以下である請求項3に記載の織編物。
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JP2014252049A JP2016113714A (ja) | 2014-12-12 | 2014-12-12 | 仮撚中空マルチフィラメント糸、及び織編物 |
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Cited By (3)
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WO2017221934A1 (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | 三菱ケミカル株式会社 | 扁平断面捲縮糸、該捲縮糸の製造方法及び該捲縮糸を含む織編物 |
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2014
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