JP2016112872A - 圧延装置、圧延装置のギャップ調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧延後の被圧延部材の厚みを精度よく制御できる圧延装置を実現する。【解決手段】第1ローラ1及び第2ローラ2は、電極部材10を挟持して回転することで前記被圧延部材を連続的に搬送し、かつ、荷重を与えることで前記被圧延部材を圧延する。第1ローラ軸支機構3は、第1ローラ1を軸支する。第2ローラ軸支機構4は、第1ローラ軸支機構3に対して荷重を与える方向に対向して配置され、第2ローラ2を軸支する。ギャップ調整器5は、第1ローラ軸支機構3と第2ローラ軸支機構4とに挟まれ、第1ローラ1及び第2ローラ2の回転軸と平行な回転軸5Aまわりに回転可能な回転部材である。ギャップ調整器5は、回転させた場合に第1ローラ軸支機構3と第2ローラ軸支機構4のそれぞれに接する外周面の回転軸5Aからの距離が連続的に変化する。【選択図】図1
Description
本発明は圧延装置、圧延装置のギャップ調整方法に関する。
近年、上下に配置された2つの圧延ローラによって電極部材を圧延することで電極を製造する圧延装置が用いられている。この圧延装置では、圧延後の電極の厚みを制御する必要が有る。
長尺の二次電池用電極部材を、2つの圧延ローラにより所望の厚みに精度良く圧延する圧延装置が提案されている(特許文献1)。この圧延装置では、軸受け機構が第2の加圧ローラを第1の加圧ローラに対して接離可能に回転軸支する。荷重機構が第2の加圧ローラを第1の加圧ローラに近接させる方向に押圧する。2つの電極部材の厚み測定装置が、第1および第2の加圧ローラのそれぞれの出側に配設される。制御装置は、厚み測定装置からの出力信号に応じて荷重機構の荷重を制御する。
また、一対のローラの周面間のギャップ長の微調整が容易であり、簡易な構成かつ小型のローラプレス装置が提案されている(特許文献2)。このローラプレス装置では、第1および第2支持部材が、第1および第2ローラのそれぞれを支持する。ガイド部材は、第1および第2支持部材の一方の、他方に対する第1方向の移動を許容し、第2方向の移動を規制する。ここで、第1方向は第1および第2ローラによる圧縮方向以外の方向であり、第2方向は第1方向に直交する方向である。ギャップ調整装置は、第1および第2支持部材の一方を移動させることにより、第1および第2ローラの周面間のギャップ長を調整する。本構成では、ギャップ調整の方向とプレス荷重の方向とが異なる方向となる。よって、重量が重い第1および第2ローラの周面間のギャップ長の微調整が容易となる。その結果、被圧縮物を高精度な厚さにプレスすることができる。この装置では、油圧シリンダを用いないので、装置を小型することができる。
更に、2つのローラにより、熱硬化性樹脂が含浸した多孔質炭素系成形品前駆体シート状物を熱硬化する多孔質炭素系成形品前駆体シート状物の熱硬化装置が提案されている(特許文献3)。この熱硬化装置では、回転ローラが、多孔質炭素系成形品前駆体シート状物を連続的に加熱しつつ押圧する。圧力調節手段が、多孔質炭素系成形品前駆体シート状物の厚みを連続的に制御するために、押圧の圧力を連続的に調節する。
ところが、発明者は、上述の手法には以下に示す問題点が有ることを見出した。特許文献1では、荷重を変化させて膜厚を調整した場合、ローラや他の部位の温度上昇が上昇する。これにより、膜厚が変化するため、膜厚制御の精度が悪化してしまう。特許文献2では、ローラを異なる方向へ変位させ、押圧する力を保持する機構が必要である。そのため、支持機構が複雑となってしまう。特許文献3は、油圧シリンダのような大型の圧力調整機構が必要であるため、装置が大型化してしまう。
一般に、圧延装置では、圧延加工を長時間連続して行うと、2つのローラの表面温度が摩擦により上昇する。この場合、2つのローラの表面が熱膨張し、直径が増大する。そのため、同じ荷重を与え続けていたとしても、圧延加工後の電極部材の厚みが薄くなってしまう。また、圧延加工で電極部材に与える荷重が小さい場合、上記のローラの温度上昇は小さくなる。その結果、2つのローラの温度上昇による厚み変動よりも、他の部位(例えば、ローラ軸支機構やその他のベアリング等)の温度上昇による厚み変動が支配的となる。よって、例えばローラ軸支機構が熱膨張することで2つのローラの表面間の距離(ギャップ)が大きくなり、荷重にかかわらず厚みが増大することとなる。この際、荷重を増加させることで厚みを減少させることができるものの、摩擦の増大などにより圧延装置の温度バラツキが変動し、厚みが不安定化してしまう。
また、荷重が変動した場合でも厚みは変動するものの、荷重と厚みは比例するものではない。更に、上記の通り、厚みは温度変動の影響も受けるため、荷重を調整しても厚みを精度よく制御することは難しい。また、荷重変動に比例するのは電極部材の密度であり、荷重制御を行うと電極部材の目付け量(単位面積あたりの重量)のばらつきがそのまま厚みのばらつきとなる。しかし、電極部材の目付け量を荷重のみで制御するのは、困難である。
本発明の一態様である圧延装置は、被圧延部材を挟持して回転することで前記被圧延部材を連続的に搬送し、かつ、荷重を与えることで前記被圧延部材を圧延する第1ローラ及び第2ローラと、前記第1ローラを軸支する第1ローラ軸支手段と、前記第1ローラ軸支手段に対して前記荷重を与える方向に対向して配置された、前記第2ローラを軸支する第2ローラ軸支手段と、前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段との間に挟まれ、前記第1ローラ及び前記第2ローラの回転軸と平行な回転軸まわりに回転可能な回転部材であるギャップ調整手段と、を備え、前記ギャップ調整手段は、回転させた場合に前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段のそれぞれに接する外周面の前記回転軸からの距離が連続的に変化するものである。
上記の圧延装置において、前記ギャップ調整手段は、回転させた場合に前記第1ローラ軸支手段と接する外周面と、回転させた場合に前記第2ローラ軸支手段と接する外周面とは、前記回転軸に対して対称な形状であることが望ましい。
上記の圧延装置において、前記ギャップ調整手段の前記回転軸に垂直な断面形状は楕円形であることが望ましい。
上記の圧延装置において、前記ギャップ調整手段を軸支し、かつ、回転させる駆動装置と、前記ギャップ調整手段が所定の回転角となるように、前記駆動装置を制御する制御装置と、を備えることが望ましい。
上記の圧延装置において、圧延後の前記被圧延部材の厚みを測定する厚み測定手段を備え、前記制御装置は、前記厚み測定手段での測定結果に応じて、圧延後の前記被圧延部材の厚みが所定の範囲に収まるように前記駆動装置を制御することが望ましい。
本発明の一態様である圧延装置のギャップ調整方法は、被圧延部材を挟持して回転することで前記被圧延部材を連続的に搬送し、かつ、荷重を与えることで前記被圧延部材を圧延する第1ローラ及び第2ローラのうち、第1ローラ軸支手段で前記第1ローラを軸支し、前記第1ローラ軸支手段に対して前記荷重を与える方向に対向して配置された第2ローラ軸支手段で軸支し、前記第1のローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段とに挟まれ、前記第1ローラ及び前記第2ローラの回転軸方向と平行な回転軸まわりに回転可能な回転部材であるギャップ調整手段により前記第1ローラと前記第2ローラとの間のギャップを調整し、前記ギャップ調整手段は、回転させた場合に前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段のそれぞれに接する外周面の前記回転軸からの距離が連続的に変化するものである。
本発明によれば、圧延後の被圧延部材の厚みを精度よく制御できる圧延装置を実現できる。
実施の形態1
実施の形態1にかかる圧延装置100について説明する。図1は、実施の形態1にかかる圧延装置100の構成を示す正面図である。圧延装置100は、第1ローラ1、第2ローラ2、第1ローラ軸支機構3、第2ローラ軸支機構4及びギャップ調整器5を有する。圧延装置100は、被圧延部材である電極部材10を圧延加工する装置である。
実施の形態1にかかる圧延装置100について説明する。図1は、実施の形態1にかかる圧延装置100の構成を示す正面図である。圧延装置100は、第1ローラ1、第2ローラ2、第1ローラ軸支機構3、第2ローラ軸支機構4及びギャップ調整器5を有する。圧延装置100は、被圧延部材である電極部材10を圧延加工する装置である。
第1ローラ1及び第2ローラ2は、回転軸の方向が同じ方向となるように配置される。図1では、第1ローラ1の回転軸1Aおよび第2ローラ2の回転軸2Aの軸方向をY方向とする。Y方向とは、図1の紙面の手前から奥に向かう方向である。また、図1では、第1ローラ1と第2ローラ2とは、第1ローラ1がZ方向の+側、第2ローラ2がZ方向の−側となるように、Z方向に離隔して配置される。Z方向とは、図1の紙面の下方から上方に向かう方向である。また、図1の紙面右から左へ向かう方向をX方向とする。
第1ローラ軸支機構3と第2ローラ軸支機構4とは、荷重が負荷される方向、すなわちZ方向に離隔して配置される。第1ローラ1は、第1ローラ軸支機構3によって回転可能に軸支される。第2ローラ2は、第2ローラ軸支機構4によって回転可能に軸支される。第1ローラ1及び第2ローラ2は、互いに反対方向に回転することで、狭持する電極部材10を連続的に搬送する。図1では、第1ローラ1は反時計回りに回転し、第2ローラ2は時計回りに回転する。したがって、電極部材10は、図1のX方向に連続的に搬送される。
図2は、ギャップ調整器5の拡大図である。以下、ギャップとは、第1ローラ軸支機構3のZ方向−側の面と、第2ローラ軸支機構4のZ方向+側の上面と、の間の距離を指すものとする。ギャップ調整器5は、回転軸5Aから外周までの距離が一様ではない回転部材である。ギャップ調整器5を構成する回転部材は、少なくとも、回転させた場合に第1ローラ軸支機構3と第2ローラ軸支機構4のそれぞれに接する外周面の前記回転軸からの距離が連続的に変化する部材として構成される。すなわち、ギャップ調整器5は、第1ローラ軸支機構3と第2ローラ軸支機構4のそれぞれに接する部位が、互いに長さが異なる長径bと短径aとを有する回転部材である。
また、ギャップ調整器5を構成する回転部材は、回転させた場合に第1ローラ軸支機構3に接する外周面と回転させた場合に第2ローラ軸支機構4に接する外周面とが、回転軸5Aに対して対称な形状(点対称)であることが望ましい。この場合、ギャップ調整器5を構成する回転部材を回転させた際の、回転軸5Aに対する第1ローラ軸支機構3のZ方向変位量と、回転軸5Aに対する第2ローラ軸支機構4のZ方向変位量とを等しくできる。その結果、ギャップの調整を精密に行うことが可能となる。
図1では、一例として、ギャップ調整器5を楕円形の回転部材としている。また、ギャップ調整器5の回転軸5Aは、第1ローラ1の回転軸1Aおよび第2ローラ2の回転軸2Aと平行(Y方向)である。ギャップ調整器5の回転方向は時計回りでも反時計回りでもよい。
ギャップ調整器5は、圧延方向(すなわち、Z方向)に対向する第1ローラ軸支機構3のZ方向−側の面と第2ローラ軸支機構4のZ方向+側の上面との間に挟み込まれるように配置される。上記したように、ギャップ調整器5は回転軸5Aから外周までの距離が一様ではない回転部材であるので、ギャップ調整器5の回転角に応じて、第1ローラ軸支機構3のZ方向−側の面と第2ローラ軸支機構4のZ方向+側の上面との間の距離が変化する。すなわち、ギャップ調整器5の回転角に応じて、第1ローラ軸支機構3に軸支される第1ローラ1と第2ローラ軸支機構4に軸支される第2ローラ2との間の距離(ギャップとも称する)が変化する。例えば、ギャップ調整器5の回転角を、ギャップ調整器5の短径aがZ方向に沿うような角度とすることで、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを最短にすることができる。ギャップ調整器5の回転角を、ギャップ調整器5の長径bがZ方向に沿うような角度とすることで、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを最長にすることができる。また、図1に示すように、ギャップ調整器5が楕円形であれば、ギャップ調整器5の回転角により、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを最短から最長の間で連続的に変化させることができる。
なお、ギャップ調整器5は楕円形の回転部材であるものと説明したが、これは例示に過ぎない。例えば、ギャップ調整器5は、回転軸に対して点対称な断面でなくともよく、卵型などの他の形状でもよい。また、径が連続的に変化する形状であれば、楕円径及び卵型以外の形状としてもよい。
以上、本構成によれば、ギャップ調整器5の回転角を調整することで、荷重制御とは独立して、ギャップを調整することができる。かつ、ギャップ調整器5は、単に2つのローラ軸支機構間に挟まれた回転部材であるので、構成が簡易であり、小さなコストで導入することが可能である。
実施の形態2
実施の形態2にかかる圧延装置200について説明する。図3は、実施の形態2にかかる圧延装置200の構成を示す正面図である。圧延装置200は、圧延装置100にギャップ調整器駆動機構6、厚み測定機7及び制御装置8を追加した構成を有する。
実施の形態2にかかる圧延装置200について説明する。図3は、実施の形態2にかかる圧延装置200の構成を示す正面図である。圧延装置200は、圧延装置100にギャップ調整器駆動機構6、厚み測定機7及び制御装置8を追加した構成を有する。
ギャップ調整器駆動機構6は、ギャップ調整器5を回転駆動可能に軸支している。ギャップ調整器駆動機構6は、ギャップ調整器5が所定の回転角となるように駆動することで、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを調整する。ギャップ調整器駆動機構6は、単に駆動機構とも称する。
厚み測定機7は、圧延加工後の電極部材10の厚みを連続的に測定し、測定結果を制御装置8に出力する。制御装置8は、厚み測定機7の測定結果を監視し、圧延加工後の電極部材の厚みが所定の範囲内に収まるようにフィードバック制御を行う。具体的には、ギャップ調整器駆動機構6は、制御装置8からの制御に応じて、所望の回転角までギャップ調整器5を回転駆動する。
本実施の形態では、第1ローラ軸支機構3は、軸受け3A及びハウジング3Bを有する。軸受け3Aは、第1ローラ1の回転軸を軸支する。ハウジング3Bは、軸受け3Aを支持する。第2ローラ軸支機構4は、軸受け4A及びハウジング4Bを有する。軸受け4Aは、第2ローラ2の回転軸を軸支する。ハウジング4Bは、軸受け4Aを支持する。第1ローラ軸支機構3及び第2ローラ軸支機構4の構成は、本実施の形態に限られるものではなく、第1の実施の形態にかかる圧延装置100に適用することができる。
図4は、実施の形態2にかかる圧延装置200の厚み調整動作を示すフローチャートである。圧延装置200では、厚み測定機7により圧延加工後の電極部材10の厚みを測定して、測定結果に応じたギャップのフィードバック制御を行うことで、電極部材の厚みを所定の範囲内に収めることができる。
ステップS1
制御装置8が、厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格下限値Tmin以上であるか(Tmeas≧Tmin)を判定する。
制御装置8が、厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格下限値Tmin以上であるか(Tmeas≧Tmin)を判定する。
ステップS2
ステップS1における厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格下限値Tminよりも小さい場合、制御装置8はギャップ調整器駆動機構6を制御して、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを増加させる。その後、ステップS1に戻り、厚み調整動作を継続する。
ステップS1における厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格下限値Tminよりも小さい場合、制御装置8はギャップ調整器駆動機構6を制御して、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを増加させる。その後、ステップS1に戻り、厚み調整動作を継続する。
ステップS3
ステップS1における厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格下限値Tmin以上である場合、制御装置8は、厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格上限値Tmax以下であるか(Tmeas≦Tmax)を判定する。厚み測定値Tmeasが厚み規格上限値Tmax以下である場合、ステップS1に戻り、厚み調整動作を継続する。
ステップS1における厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格下限値Tmin以上である場合、制御装置8は、厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格上限値Tmax以下であるか(Tmeas≦Tmax)を判定する。厚み測定値Tmeasが厚み規格上限値Tmax以下である場合、ステップS1に戻り、厚み調整動作を継続する。
ステップS4
ステップS3における厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格上限値Tmaxよりも大きい場合、制御装置8はギャップ調整器駆動機構6を制御して、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを減少させる。その後、ステップS1に戻り、厚み調整動作を継続する
ステップS3における厚み測定機7での厚み測定値Tmeasが厚み規格上限値Tmaxよりも大きい場合、制御装置8はギャップ調整器駆動機構6を制御して、第1ローラ1と第2ローラ2との間のギャップを減少させる。その後、ステップS1に戻り、厚み調整動作を継続する
以下、圧延加工の実施例を示す。厚さ15μmのアルミ箔の心材両面に活物質を塗工し、被圧延部材である厚さ160μmの電極部材を搬送速度80m/min、ロールギャップ補正を1μmに設定して、圧延装置200による圧延加工を行った。
ケース1
初期圧延荷重20tにて3000mの連続圧延を行ったところ、電極部材の厚みの減少量を1μmに抑制できた。これに対し、ギャップ調整器5を有しない圧延装置で同様の圧延加工を実施したところ、電極部材の厚みの減少量は3μmであった。これにより、ギャップ調整器5を用いた厚み調整動作により、電極部材の厚み減少を抑制できることが理解できる。
初期圧延荷重20tにて3000mの連続圧延を行ったところ、電極部材の厚みの減少量を1μmに抑制できた。これに対し、ギャップ調整器5を有しない圧延装置で同様の圧延加工を実施したところ、電極部材の厚みの減少量は3μmであった。これにより、ギャップ調整器5を用いた厚み調整動作により、電極部材の厚み減少を抑制できることが理解できる。
ケース2
初期圧延荷重2tにて500mの連続圧延を行ったところ、電極部材の厚みの増加量を1μmに抑制できた。これに対し、ギャップ調整器5を有しない圧延装置で同様の圧延加工を実施したところ、電極部材の厚みの増加量は2μmであった。これにより、ギャップ調整器5を用いた厚み調整動作により、電極部材の厚み増加を抑制できることが理解できる。
初期圧延荷重2tにて500mの連続圧延を行ったところ、電極部材の厚みの増加量を1μmに抑制できた。これに対し、ギャップ調整器5を有しない圧延装置で同様の圧延加工を実施したところ、電極部材の厚みの増加量は2μmであった。これにより、ギャップ調整器5を用いた厚み調整動作により、電極部材の厚み増加を抑制できることが理解できる。
以上より、本構成によれば、圧延加工の条件によらず、ギャップ調整器5を用いた厚み調整動作により、電極部材の厚み変動を抑制できることが理解できる。換言すれば、本構成によれば、圧延装置の荷重や温度の変動による圧延加工後の電極部材10の厚みの変化を検出して、電極部材10の厚みを所望の範囲に収めることができる。
また、圧延装置200は、第1ローラ1と第2ローラ2との間に圧延荷重を生じさせる荷重センサ21及び荷重発生装置22を更に有してもよい。図5は、実施の形態2にかかる圧延装置200に荷重センサ21及び荷重発生装置22を付加した圧延装置201の構成を示す正面図である。なお、図面の簡略化のため、図5では軸受け3A及びハウジング3Bを分けずに単に第1ローラ軸支機構3として表示し、軸受け4A及びハウジング4Bを分けずに単に第2ローラ軸支機構4として表示している。
荷重センサ21は、第1ローラ1と第2ローラ2とに付加された圧延荷重を検出する。荷重発生装置22は、第1ローラ1及び第2ローラ2の一方又は両方に圧延方向かつ第1ローラ1と第2ローラ2とが近づく方向の力を与える。これにより、第1ローラ1と第2ローラ2との間の電極部材10に圧延荷重が与えられる。このとき、制御装置8は、荷重センサ21の測定結果に応じて荷重発生装置22を制御し、電極部材10に与える荷重を調整することができる。
その他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、図4におけるステップS1とステップS3とは、順序を入れかえても同様の厚み調整動作を実現できることは言うまでもない。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、図4におけるステップS1とステップS3とは、順序を入れかえても同様の厚み調整動作を実現できることは言うまでもない。
被圧延部材として電極部材について説明したが、これは例示に過ぎない。すなわち、電極部材以外の任意の被圧延部材を圧延してもよいことは、いうまでもない。
上述の図3における第1ローラ軸支機構3及び第2ローラ軸支機構4の構成は、実施の形態1にかかる圧延装置100に適用してもよいことはいうまでもない。
1 第1ローラ
1A、2A、5A 回転軸
2 第2ローラ
3 第1ローラ軸支機構
3A、4A 軸受け
3B、4B ハウジング
4 第2ローラ軸支機構
5 ギャップ調整器
6 ギャップ調整器駆動機構
7 厚み測定機
8 制御装置
10 電極部材
21 荷重センサ
22 荷重発生装置
100、200、201 圧延装置
1A、2A、5A 回転軸
2 第2ローラ
3 第1ローラ軸支機構
3A、4A 軸受け
3B、4B ハウジング
4 第2ローラ軸支機構
5 ギャップ調整器
6 ギャップ調整器駆動機構
7 厚み測定機
8 制御装置
10 電極部材
21 荷重センサ
22 荷重発生装置
100、200、201 圧延装置
Claims (6)
- 被圧延部材を挟持して回転することで前記被圧延部材を連続的に搬送し、かつ、荷重を与えることで前記被圧延部材を圧延する第1ローラ及び第2ローラと、
前記第1ローラを軸支する第1ローラ軸支手段と、
前記第1ローラ軸支手段に対して前記荷重を与える方向に対向して配置された、前記第2ローラを軸支する第2ローラ軸支手段と、
前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段との間に挟まれ、前記第1ローラ及び前記第2ローラの回転軸と平行な回転軸まわりに回転可能な回転部材であるギャップ調整手段と、を備え、
前記ギャップ調整手段は、回転させた場合に前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段のそれぞれに接する外周面の前記回転軸からの距離が連続的に変化する、
圧延装置。 - 前記ギャップ調整手段は、
回転させた場合に前記第1ローラ軸支手段と接する外周面と、回転させた場合に前記第2ローラ軸支手段と接する外周面とは、前記回転軸に対して対称な形状である、
請求項1に記載の圧延装置。 - 前記ギャップ調整手段の前記回転軸に垂直な断面形状は楕円形である、
請求項2に記載の圧延装置。 - 前記ギャップ調整手段を軸支し、かつ、回転させる駆動装置と、
前記ギャップ調整手段が所定の回転角となるように、前記駆動装置を制御する制御装置と、を備える、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の圧延装置。 - 圧延後の前記被圧延部材の厚みを測定する厚み測定手段を備え、
前記制御装置は、前記厚み測定手段での測定結果に応じて、圧延後の前記被圧延部材の厚みが所定の範囲に収まるように前記駆動装置を制御する、
請求項4に記載の圧延装置。 - 被圧延部材を挟持して回転することで前記被圧延部材を連続的に搬送し、かつ、荷重を与えることで前記被圧延部材を圧延する第1ローラ及び第2ローラのうち、第1ローラ軸支手段で前記第1ローラを軸支し、前記第1ローラ軸支手段に対して前記荷重を与える方向に対向して配置された第2ローラ軸支手段で軸支し、
前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段とに挟まれ、前記第1ローラ及び前記第2ローラの回転軸方向と平行な回転軸まわりに回転可能な回転部材であるギャップ調整手段により前記第1ローラと前記第2ローラとの間のギャップを調整し、
前記ギャップ調整手段は、回転させた場合に前記第1ローラ軸支手段と前記第2ローラ軸支手段のそれぞれに接する外周面の前記回転軸からの距離が連続的に変化する、
圧延装置のギャップ調整方法。
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