JP2016090920A - 光沢付与装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の光沢度を得るために、元となる記録紙の表面凹凸量の状態に応じて光沢トナーの付着量をコントロールすることにより、安定した高光沢画像品質を得ることができる光沢付与装置を提供する。【解決手段】光沢付与装置は、熱源により加熱される加熱部材1と、加熱部材により加熱されながら回転する無端状ベルト4と、無端状ベルト4を介して加熱部材1に圧接してニップ部を形成する加圧部材3と、無端状ベルト4を冷却する冷却部材と、光沢トナーによって現像剤像を形成する現像部35と、画像形成された記録媒体の凹凸量に基づいて、光沢トナーの付着量を制御する制御部801と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、光沢付与装置及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置において、定着ローラと支持ローラとの間に張架された無端状定着ベルトと、定着ローラに対向して設けられた加圧ローラとを備え、記録紙を無端状ベルトに当接させた状態で冷却手段により冷却してから剥離させ、写真のような高光沢のプリントを得ることができる光沢付与手段が提案されている。(特許文献1、2、3参照)
無端状ベルトおよび無端状ベルトに当接した記録紙を冷却する方法手段として、例えば、特許文献1では、無端状ベルトの内側と無端状ベルトの外側(下側)に冷却ファンを設置し冷却ファンの送風により冷却する方法や、水やその他の冷媒を内包したヒートパイプやヒートシンクを接触させて冷却する方法手段が開示されている。
特許文献2では無端状ベルトの内周面に接触して熱を吸収して放熱する放熱部材(ヒートシンク)や、冷却用ファンによる空冷装置などを使用することが開示されている。
特許文献3では無端状ベルトの外側(下側)に冷却ファンを設置し冷却ファンの送風により冷却する方法、さらに冷却ファンの風量を調節することで所要の光沢画像または非光沢画像を得る方法が開示されている。
特許文献4では、転写定着により作像、定着された電子写真画像に、冷却剥離によって光沢付与する手段が開示されている。
特許文献5では、転写定着により作像、(仮)定着された電子写真画像に後から透明トナーを転写し、冷却剥離によって光沢を得る手段が開示されている。
特許文献6では、定着ローラのニップ前の周長上に、熱可塑性で透明な樹脂部材を押し付けて電子写真画像に転移させ、冷却剥離を行う手段が開示されている。
上述の特許文献に開示された無端状ベルト式光沢付与手段において、電子写真画像に高光沢な画像を得るためには、無端状ベルトが張架された定着ローラ、加圧ローラ部で形成されるニップ部において、トナーを一度溶かし、トナーと無端状ベルトの密着力でトナーと無端状ベルトが密着し、その状態で搬送され、密着した状態で冷却され剥離部で剥離することで無端状ベルトの表面状態がトナーの表面に転写されトナーの表面が平滑になることで、光沢度が高い画像を得ることは可能である。
しかしながら、記録紙上に転写したトナー画像に対し、全ての部位で高光沢を得ることになる。全面に画像があれば、全面光沢画像となる。任意の部分を選択して光沢を付与することはできない。特許文献6に記載の技術では大きな範囲での光沢付与の選択は可能だが、画像の「人物の輪郭に沿って」などの細部の選択は不可能である。
昨今のカタログやパンフレットでは、目立たせたい領域のみ高光沢処理を行ったものがある。背景の中で商品画像だけが光沢があるものや、メニューで料理部分のみが光沢を持った写真で表現されたものなどがある。当然ながら光沢差が大きく、高光沢部位は周辺の画像より目立ち、アピールすることができる。そのほとんどは印刷技術によるものが多い。しかし印刷では版を作成する必要があり、特に小部数の場合は1枚あたりのコストが高額になる。通常印刷では小部数の場合に電子写真を使用したオンデマンドプリントが流通してきたが、電子写真画像を使って部分的な光沢処理を施す技術は少ない。電子写真画像を利用したものは、透明UVインクを使用した(Scodix社製Digital Press)事例はあるが、装置が高額であり、インクが染込む記録紙には不向きである。また、電子写真画像に透明インクリボンにより光沢を付与する機種(ムサシ社製DC−10)が上市されているが、全面光沢となり、任意の部分に光沢付与することはできない。
従来技術で電子写真画像に任意の場所だけ光沢を出す場合には、記録紙上で非光沢部はトナーがない状態(記録紙の紙肌)にする必要があり、デザイン的な大きな制約となる。
そこで、従来技術を鑑み、転写定着技術と冷却剥離技術を組み合わせることで、電子写真画像が作られた記録紙の任意の部分に光沢付与することが可能になり、部分光沢画像を得られる装置において、ユーザがその元画像の任意の位置を指定・選択して部分的な高光沢処理を行い、容易に高光沢画像を得られる効果を提供する装置が考案された。
しかしこの装置において、高光沢処理を行う元画像(紙上に画像形成済みであり、高光沢用の透明トナーをこれから転写しようとしているもの)について、紙の凹凸が大きいものであったり小さいものであったり、常に一様でない。これは、元画像がすでに様々な紙種に対して画像を形成されているからであり、その形成方法は一概に電子写真画像だけではなく、版を要するオフセット印刷画像であったり、インクを染みこませた(インクジェット印刷)画像であったりで、多種多様である。それらすべての元画像に対し、高光沢付与装置を使用して透明トナーを定着させ、冷却剥離させた結果、所望の高光沢画像品質を得るためには、元画像の凹凸(紙の凹凸)の大小が重要なインプット条件であり、そのインプット条件に応じて適正な条件・方法・量でトナーを付着させてから定着ニップへと搬送しなければならない。
本発明は上記の問題に鑑み、所望の光沢度を得るために、元となる記録紙の表面凹凸量の状態に応じて光沢トナーの付着量をコントロールすることにより、安定した高光沢画像品質を得ることができる光沢付与装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、熱源により加熱される加熱部材と、加熱部材により加熱されながら回転する無端状ベルトと、無端状ベルトを介して加熱部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、無端状ベルトを冷却する冷却部材と、光沢トナーによって現像剤像を形成する現像部と、画像形成された記録媒体の凹凸量に基づいて、光沢トナーの付着量を制御する制御部と、を備える光沢付与装置を提供する。
本発明によれば、所望の光沢度を得るために、元となる記録紙の表面凹凸量の状態に応じて光沢トナーの付着量をコントロールすることにより、安定した高光沢画像品質を得ることができる光沢付与装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る光沢付与装置及び画像形成装置について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る光沢付与装置の例を示す図である。光沢付与装置は単体として用いられてもよい。また、画像形成装置と連結して用いられてもよい。さらに、画像形成装置と一体として形成されてもよい。以下、光沢付与装置を単体として用いる例によって本実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る光沢付与装置の例を示す図である。光沢付与装置は単体として用いられてもよい。また、画像形成装置と連結して用いられてもよい。さらに、画像形成装置と一体として形成されてもよい。以下、光沢付与装置を単体として用いる例によって本実施形態を説明する。
図1に示すように、光沢付与装置は、無端状ベルト4、定着ローラ1、分離ローラ5、加圧ローラ3、ニップ面圧変更部211、ニップ時間変更部212、制御部801及び冷却装置7を備える。
無端状ベルト4は、定着ローラ1、分離ローラ5に巻き掛けられており、加熱部材である定着ローラ1の内部に配置されたハロゲンヒータ2を熱源として加熱される。定着ローラ1の熱源は、他のIH方式などでも良い。定着ニップ後は、冷却装置7によって無端状ベルト4の内側、外側から冷却する。
定着ローラ1には無端状ベルト4を挟んで加圧部材である加圧ローラ3が当接している。ニップ面圧変更部211は、加圧ローラ3を定着ローラ1に対して当接及び離間させることにより加圧ローラ3の定着ローラ1への加圧力、すなわちニップ部の面圧を変更する。
加圧ローラ3は専用の冷却装置を有している。冷却装置は、必要な生産速度に応じて最適な冷却効率の手段を選択することができる。冷却装置は、例えば、空気冷却、水冷方式、或いはこれらの混合方式でも良い。
光沢付与装置は、分離ローラ5の近傍に光沢トナー画像形成部を備える。光沢トナー画像形成部は、感光体31を所定の電圧に帯電させる帯電部32と、光線を感光体31に照射して静電潜像を生成する露光装置34と、を備える。
光沢トナー画像形成部は、さらに静電潜像に現像剤である光沢トナーを供給して現像剤像を生成する現像部35と、残余の現像剤を除去するクリーニング部33と、を備える。
この光沢トナー画像形成部は無端状ベルト4に光沢トナー6を転写する。本例では感光体31が直接に無端状ベルト4に当接して転写を行っているが、中間転写部材が介在しても構わない。
光沢トナーは十分な光沢を実現するものであれば特に制限はない。光沢トナーは、例えば透明トナー、非透明の特色トナー(RGBトナー、淡色トナー、金や銀などの金属光沢トナー)、蛍光トナーなど)を用いることもできる。
透明トナーは、例えば、着色剤をトナー中に添加しないことにより構成することができる。透明トナーを用いることにより元画像が可視状態のまま光沢を付与することができる。また、金属光沢トナーは、例えば光を反射するフレーク状物質を含有させたものが挙げられる。非透明トナーを用いることによりYMCKの4色によっては表現しにくい特殊色を使用した装飾が可能となる。また、光沢トナーとして複数職を用いることにより、光沢と特色、複数の特色などを任意に組み合わせて光沢付与を行うことが可能となる。
光沢付与装置はさらに、記録媒体202の束204を積載する用紙カセット206と、用紙カセット206から記録媒体202を1枚ずつ取り出すピックアップ機構203と、記録媒体を搬送する搬送機構201と、を備える。光沢付与装置は手差しトレイを備えていてもよい。
光沢付与装置はまた、原稿を読み取る読み取り装置51と、カバー52と、を備えていてもよい。
無端状ベルト4は基材と外周面側に形成される表面層との2層構造からなるベルトである。ベルト基材として、例えば厚さ10〜300μmの耐熱性の高い樹脂シートを使用することが可能であり、線膨張係数20ppm以下の材料を使用することができる。具体的にはポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドなどのポリマーシートを用いることが可能であるが、本発明ではポリイミドを使用している。表面層としては例えば厚さ1〜100μmのシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の表面層形成用材料にて形成される層である。
また、この無端状ベルト4は、画像の光沢付与するためのベルトであるため、その表面層の表面が高光沢を付与するに適した平滑面として形成される。この場合、その平滑面は例えば算術平均粗さRaが0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以下となるように形成される。
加圧ローラ3は無端状ベルト4を挟んで定着ローラ1に圧接されニップ部を形成している。ニップ部の幅は6〜40mm程度に設定される。
無端状ベルト4はニップ部における定着ローラ1の駆動力、又は分離ローラ5の駆動力、又は定着ローラ1と分離ローラ5の両方の駆動力により周速20〜700mm/secにより回転する。
定着ローラ1は円筒状の金属ロールからなり、例えばアルミニウム等の材料で形成され、その外径がφ30〜φ200mmの構成となっている。定着ローラ1は中空部分にハロゲンヒータ2が内蔵され、このハロゲンヒータ2によって定着ローラ1を加熱している。熱平衡のために長手方向にヒートパイプを使用する場合もある。
加圧ローラ3は円筒状の金属ロールの外周に厚さ2〜30mmのシリコーンゴム層を形成し、表層面には例えば厚さ30〜200μmのフッ素樹脂のチューブが形成されている。
無端状ベルト4の表面温度を検出する温度センサにより検出された温度に基づいて、無端状ベルト4の定着ローラ1の位置における表面温度は使用する光沢トナーの融点以上、一般には50℃〜200℃に制御される。
ニップ面圧変更部211は、駆動モータと、駆動モータの回転を定着ローラ1の方向に変換する機構を備える。ニップ面圧変更部211は、制御部801によって加圧ローラ3を定着ローラ1の方向に付勢するように制御され、又は加圧ローラ3をニップ部の無端状ベルト4から離間するように制御される。ニップ面圧変更部211は定着ローラ1の方向への付勢の圧力を変化せることによりニップ部のニップ面圧を変更する。
ニップ時間変更部212は、無端状ベルト4を駆動させる部材、例えば定着ローラ1を駆動させるモータに供給する電力を制御することによりの定着ローラ1の回転速度を変更することによりニップ時間を変更する。ニップ時間変更部212は制御部801によって制御される。
このような光沢付与装置における現像剤像への光沢付与は次のようにして行われる。
元画像情報を読み取り装置51によって読み取り、光沢付与装置が備えるタッチパネルなどの入出力部805、又は光沢付与装置に接続されるコンピュータの画面により光沢付与したい領域が選択される。
入出力部805又は光沢付与装置に接続されるコンピュータの画面を介して光沢付与したい領域が選択される際に用いられるインターフェースソフトウエアには作図機能も具えられており、文字や図形の形も作成、追加することができる。光沢付与装置はこのインターフェースソフトウエアを用いて光沢付与を行うための画像情報を生成する。
この画像情報は制御部801に送られる。制御部801は作像システムに画像情報を伝達し、感光体31に対し帯電部32によって感光体31を帯電させ、露光装置34によって露光し、現像部35によって光沢トナーを現像し、無端状ベルト4に転写させる。転写残りのトナーはクリーニング部33によって回収される。
感光体31と接触して回転している無端状ベルト4は、光沢トナーを付着させたまま定着ローラ1に巻きついていく。光沢付与装置は定着ローラ温度センサ303を備える。定着ローラ温度センサ303は非接触型が望ましく、例えばサーミスタ又はサーモパイルを用いることができる。定着ローラ1は定着ローラ温度センサ303の出力に基づいて制御部801によって適正温度に制御されており、無端状ベルト4に付着した光沢トナーは定着させるのに適正な加熱時間によって加熱され、溶融状態となる。
光沢付与装置は既に元画像がある記録媒体202をニップ部に搬送する。使用者により光沢付与する領域が指定され、位置を合わせるために、光沢トナーの現像材像と、用紙先端とのタイミングを合わせて給紙が開始される。
ニップ部で、記録媒体202に溶融した光沢トナー6が定着される。そのときの温度Tは、元画像のトナーのガラス転移温度TgBに対して、T<TgBの関係であるため、元画像の劣化及び元画像に光沢付与はなされない。
加熱、加圧されて溶融した現像剤により無端状ベルト4に吸着された記録媒体は、分離ローラ5に到達するまでの間に冷却装置7によって適温まで冷却され、排紙トレイ205に排出される。
無端状ベルト4に密着した状態により冷却された光沢トナーの像は、剥離時にはトナーのガラス転移点、例えば40度以下に冷却されて固化されることにより無端状ベルト4の光沢のある表面の状態が光沢トナー像の表面に転写されて高い光沢を得ることができる。
図2は、第1の応用例に係る光沢付与装置の構成を示す図である。図2に示すように、この光沢付与装置においては、無端状ベルト4に対し、元画像面すなわち光沢付与面が重力方向で下向きとなる。ニップ部を構成する部材である定着ローラ1と加圧ローラ3が図1に対し上下反対になる。光沢付与面が重力方向に下向きであり、記録媒体はニップ部からの排出後に無端状ベルト4の上を搬送されるため、落下の心配がない。光沢トナー画像形成部は、無端状ベルト4の下側に配置することで、作像系からのトナー飛散なども軽減できる。
図3は、第2の応用例に係る光沢付与装置の構成を示す図である。図3に示すように、光沢付与装置はニップ部の記録媒体搬送方向下流の冷却部における記録媒体の裏面を冷却する裏面冷却部材11aと、記録媒体の表面を冷却する表面冷却部材11bと、を備える。
裏面冷却部材11aは、空冷ファン、水冷方式、又はこれらの混合方式を用いることができるが、これらに限られるものではない。また、無端状ベルト4の胴内にベルト冷却部材、すなわち無端状ベルト4及び記録媒体の表面側を冷却する部材を示してあるがこれについても、空冷方式・水冷方式・混合方式が挙げられる。
光沢付与装置は、加圧ローラ3の表面温度を取得する加圧ローラ温度センサ8と、無端状ベルト4の温度を検知する第1ベルト温度センサ301と、を備える。この加圧ローラ温度センサ8と検知する第1ベルト温度センサ301は、温度測定対象物の表面に接触させて使用するサーミスタであっても良いし、非接触式のサーミスタやサーモパイルや放射温度計であってもよい。非接触式のほうが、対象物表面にセンサの摺動跡といった傷を残さないのでより好ましい。
加圧ローラ温度センサ8によって取得された時々刻々の温度情報に基づいて、制御部801が裏面冷却部材11aの冷却出力を可変コントロールすることによって記録媒体の裏面の温度を制御することが可能である。
記録媒体の表面及び無端状ベルト4は、ニップ後に高光沢画像を得るために冷却される。この冷却により記録媒体の表面温度と裏面温度とに温度差が生じると、記録媒体の内部の表裏で膨張収縮の変形が起こり、用紙が一方向に丸まりを持つ“用紙カール”現象が発生し、紙の形状品質としては良好でない。そこで、紙表面温度と紙裏面温度に温度差が生じないようにするために、加圧ローラ3の表面温度をニップ後の紙裏面温度と推測して、裏面冷却部材11aの出力を制御する。
また、図3に示すように、光沢付与装置は無端状ベルト4の温度を取得するための一例として、ニップ出口直後となる冷却部の最上流位置(冷却入口部)に配置される第1ベルト温度センサ301及び、冷却部の最下流位置(冷却出口部)に配置される第2ベルト温度センサ302と、を備える。図3では無端状ベルト4の胴内であるベルト裏面側に第1ベルト温度センサ301と第2ベルト温度センサ302とを設置しているが、設置位置はこの限りではなく、無端状ベルト4の外側、すなわち表面側に設置しても良い。
無端状ベルト4の外側に設置する場合には、画像面と直接接触するベルと表面を傷つけないように、第1ベルト温度センサ301と第2ベルト温度センサ302は非接触方式のサーミスタやサーモパイルや放射温度計などを用いても良い。
図3に図示したようにベルトの胴内に設置する場合には、第1ベルト温度センサ301と第2ベルト温度センサ302は画像面を傷つけることがないため接触式の温度センサであっても良い。また図3にあるように、冷却入口と冷却出口のように、ベルト温度が異なる場所に複数個のベルト温度センサを設けることでより詳細にベルト温度情報を取得することができるので望ましい。
ニップ出口はまだ無端状ベルト4の温度が高いが、無端状ベルト4が裏面冷却部材11a及び表面冷却部材11bによって構成される冷却部を搬送されていくに従い、徐々にベルト温度は低下する。冷却部の下流(冷却出口部)に第2ベルト温度センサ302を設置することにより、冷却部を通過する間にベルトが何℃まで冷却されたかを知ることができ、この情報を裏面冷却部材11a及び表面冷却部材11bの冷却出力値へフィードバックさせることにより、より高精度に記録媒体の表裏の温度差を極小化することが可能となる。
無端状ベルト4がどれだけ冷却されたかについては、紙厚によって異なる。厚紙は熱容量が大きいので、冷却されにくく、薄紙は熱容量が小さいので冷却しやすい。従って、冷却部の入口と出口の両方の無端状ベルト4の温度を取得することは記録媒体の裏面側をどれだけ冷却すればよいかを決定する上で最も望ましい。
裏面冷却部材11aに近接して冷却部におけるベルト表面温度を見ることができる方向(図3の上から下向き)に温度センサを設置すれば、記録媒体が冷却部を通過している際には無端状ベルト4の表面でなく記録媒体の裏面側をセンシングしていることになるため、記録媒体の裏面温度を取得することができる。ここで取得された記録媒体の裏面温度に応じて裏面冷却部材11aの冷却出力をコントロールすれば、より高精度に紙裏面の冷却を行うことができ、記録媒体の表裏温度差を極小化でき、用紙カールを低減することができる。
図3には、裏面冷却部材11aを複数個設置してある様子を示してある。単数よりも複数個設けることで、より精密な冷却効果を得ることが可能である。
さらに、複数個設けた冷却部材の冷却出力値を独立して制御することにより、例えば冷却入口部に近いところでは無端状ベルト4及び記録媒体の温度がまだ高温のため、冷却出力値を大きくし、ある温度以下まで急速冷却させ、冷却出口部に近いところでは、もうすでにある一定以下の温度まで冷却されているため冷却出力値を抑えて(絞って)、無駄な冷却(過冷却)を防止することも可能となる。
また、冷却部材については、図3にあるように紙の搬送方向の上流下流といった分割だけでなく、紙半双方向とは垂直方向(軸長手方向)に分割しても良い。この場合には、例えば広幅の用紙が通紙されたときには長手方向全域の冷却部材を稼動させ、例えばハガキなどの幅狭の小サイズ用紙が通紙されたときにはその紙幅に応じて必要幅のみの冷却部材を稼動させる(例えば長手中央部のみ)といったより細かい制御が可能である。このように制御することはより効率よく冷却効果を得ることにより省エネにも繋がる。
図4は、第3の応用例に係る光沢付与装置の構成を示す図である。図4に示すように、光沢付与装置は光沢トナー画像形成部と、光沢トナー画像形成部の感光体31に形成された光沢トナーの現像剤像を担持する1次転写ベルト702と、1次転写ベルト702によって担持された現像剤像を記録媒体に転写する2次転写ローラ701と、を有するように構成することもできる。
光沢トナー画像形成部で形成された像は1次転写ベルト702に転写され、その後、定着ニップ前に未定着像として記録媒体へ2次転写ローラにより転写される。
本応用例に係る光沢付与装置のその他の構成は図2に示した第1の応用例に係る光沢付与装置の構成と同様である。
この場合、1次転写ベルト702に光沢トナー以外の有色トナーを転写する画像形成部を配置することが可能となり、光沢付与装置を備える画像形成装置を構成することが可能となる。
図5は、第4の応用例に係る光沢付与装置の構成を示す図である。図5に示すように、光沢付与装置は定着ローラ1と加圧ローラ3とのニップ部の記録媒体搬送方向上流に配置され、感光体31に形成された現像剤像を記録媒体に転写する光沢トナー画像形成部を備えるように構成することもできる。
本応用例に係る光沢付与装置のその他の構成は図4に示した第4の応用例に係る光沢付与装置の構成と同様である。
この場合、第4の応用例より部品点数が少なくて済み、製造コストを下げることができる。
図6は、第5の応用例に係る光沢付与装置の構成を示す図である。図6に示すように、光沢付与装置は、光沢トナー画像形成部の感光体31の現像剤像が画像形成される面に沿って光沢トナーを画像形成する複数の現像部35を備える。
光沢トナーの記録媒体への付着量を容易に倍増するためには複数個の現像部35を有することが望ましい。一般的に複数個の有色トナーの現像部35を有するカラー複写装置・電子写真装置と同じように、複数個の現像部35それぞれから定められた付着量を現像できるトナー、すなわち一例として本発明の実施形態による光沢付与装置ではすべて透明トナーを重ねて現像していくことで、容易にトナーの記録媒体への付着量を倍増することができ、所望の付着量を獲得することができる。
本応用例に係る光沢付与装置のその他の構成は図1に示した光沢付与装置の構成と同様である。
この場合、容易に光沢トナー乃至透明トナーの記録媒体への付着量を増加させることができるため、より効果的に光沢を記録媒体に付与することが可能となる。
図1乃至図6には、加圧ローラ3を加圧減圧させる可動の様子をニップ面圧変更部211に矢印にて示してある。
無端状ベルト4を懸架している定着ローラ1と加圧ローラ3でニップは構成されている。ニップ形成のために加圧ローラ3には加圧レバーをもって定着ローラ1側(図1では上側)に加圧荷重がかけられている。その荷重の大小により加圧力を増減できる。結果としてニップ部における面圧をコントロール可能となる。
加圧の増減のためには、例えばステッピングモータと偏心カムを用いて任意の位置で加圧レバーの押し込み量を変化させるような方法が挙げられるがこの限りではない。加圧力調整方法としてはバネとカムを併用させて加圧ローラ3と定着ローラ1の押し込み量を決める方法も挙げられる。面圧の設定値はユーザの選択条件に対して可変のため、モータなどの駆動装置を制御部801が制御することにより面圧を調整可能となる。
図7は、光沢付与装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、光沢付与装置は、演算装置を含む制御部801と、画像形成部803と、記録媒体を搬送する搬送部804と、タッチパネルなどの入出力装置を含む入出力部805と、メモリなどの記憶装置を含む記憶部802と、ニップ面圧変更部211と、ニップ時間変更部212と、を備える。
記憶部802は、記録媒体の表面の凹凸量に応じて所望の光沢を得るための定着条件を格納する制御テーブル802Aを記憶する。
図8は、制御テーブル802Aの例を示す図である。図8に示すように、制御テーブル802Aは、記録媒体の表面の凹凸量として記録媒体の種類ごとに、要求光沢レベル別のマトリックス形式にて定着条件を格納する。定着条件としては、例えばトナー付着量、無端状ベルト4を介した定着ローラ1と加圧ローラ3とのニップ部の温度である定着温度、ニップ面の面圧、ニップ時間などが挙げられるが、これらに限られるものではない。以下、図8のマトリックスの各マスに表された定着条件をモードという。
記録媒体の凹凸量としては、図8にあるように、表面平滑性の非常に高いコート紙系、通常の印刷用紙として汎用性の最も高い普通紙系、及び紙表面の凹凸をあえて大きくして装飾意図を持たせたような特殊用途に使用する特殊紙系の3つに大分類した。実使用としてはこの限りではなく紙の凹凸量に応じてもっと再分類化してもよい。
これら区分分けした記録媒体の紙種は、ユーザが高光沢画像を得ようとする画像形成済みの紙種に対し、ユーザ自身が任意で選択できるようにする。その選択方法としては、装置の印刷条件を入力する入出力部805に設ける方法が挙げられる。また、プリンタのようにパーソナルコンピュータから印刷信号を発信するような場合には、パーソナルコンピュータの印刷設定画面の中でユーザ自身がどのモードを選択するかに応じて各種設定値を一意に定めて制御すればよい。
図8では、紙種及び光沢度合いとしてそれぞれ3種ずつの合計9モードとして挙げたがこの限りではなく、紙の凹凸量に応じてより詳細な紙種設定数を設けてもよいし、光沢度合いたとえば1から10段階のように諧調を設けてもよい。各々より多くの選択種をもっていればより細かくユーザの要求する画像品質レベルに近い品質を得ることが可能となる。
図8において、特殊紙のような紙の凹凸が非常に大きな紙種で高光沢を得るような条件(凹凸量=特殊紙、要求光沢レベル=超光沢)を選択された場合には、その凹凸を埋めて高光沢部を作り出すために多くのトナー付着量を必要とし、そのトナーを溶融・定着させるために定着温度は高く、面圧も高く、ニップ時間も長く取る必要がある。
逆に平滑性の高いコート紙を使用し、低光沢であれば十分な場合(凹凸量=コート紙、要求光沢レベル=低光沢)には、トナー量も少なくてよく、その結果として、定着温度は低く、面圧も低く、ニップ時間も短くても十分な定着性を得られ、それに伴った光沢画像を得ることができる。
すなわち、凹凸量が大きいほど、光沢トナーの量は多く、定着温度は高く、ニップの面圧は高く、ニップ時間は長くなる。また、要求光沢レベルの光沢度合いが高くなるほど、光沢トナーの量は多く、定着温度は高く、ニップの面圧は高く、ニップ時間は長くなる。
制御部801は、画像形成の指示乃至光沢付与の指示がなされた場合、選択入力されたモードに基づいて制御テーブル802Aを検索し、対応する定着条件を読み出す。
制御部801は、読み出した定着条件に従って、光沢を付与する。具体的には、制御部801はトナー付着量を読み出し、現像部35を制御して読み出したトナー量に対応するトナーによって現像剤像を形成する。この現像剤像は記録媒体に転写される。
制御部801は、定着温度を読み出し、定着ローラ1の熱源を制御して読み出した定着温度に対応する温度に定着ローラ1を加熱する。
制御部801は、ニップの面圧を読み出し、ニップ面圧変更部211を制御して読み出した面圧に対応するニップ面圧によって加圧ローラ3を定着ローラ1に圧接する。
制御部801は、ニップ時間を読み出し、ニップ時間変更部212を制御して読み出したニップ時間に対応する線速にて定着ローラ1を駆動させる。
制御部801は、記録媒体をニップ部に搬送し、現像剤像を記録媒体に定着させる。
以上述べたように、本実施形態の光沢付与装置は、記録媒体の表面の凹凸量に応じて、トナーの付着量を制御するとともに、定着温度を制御する。
必要十分な定着温度で制御することが最も望ましい。すなわち、定着させるトナー付着量が多い時には、ニップ中に溶融させなければならないトナーの総量が増えるため、定着温度を高くする必要がある。逆に、トナー付着量が少ない時には、溶融させなければならないトナー量が少ないため、定着温度は高くする必要がなく、低くても良い。
このように、本実施形態の光沢付与装置は、トナー付着量(トナー量)に応じて定着温度を制御すれことにより、無駄なく省エネ効果を得ることができるという効果がある。
また、本実施形態の光沢付与装置は、記録媒体の表面の凹凸量に応じて、トナーの付着量を制御するとともに、ニップ時間を制御する。
記録媒体の凹凸量に応じてトナー付着量を決定した後、とくに紙の凹凸量が大きい場合には、たくさんのトナーを凹凸の大きな部位に定着させなければならない。
本実施形態の光沢付与装置は、記録媒体の凹凸量に応じてニップ時間が長くなるように制御すれため、ニップ中に加熱する時間が長くなりトナーを十分溶融させることができ、たくさんのトナーかつ記録媒体の凹凸大といった条件下でも効率よく定着させ良好な高光沢画像品質を得ることができるという効果がある。
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、記録媒体の凹凸量及び要求光沢レベルによって定まるモードをユーザが入出力部805を介して選択入力し、この入力されたモードに基づいて定着条件が制御された。
第1の実施形態においては、記録媒体の凹凸量及び要求光沢レベルによって定まるモードをユーザが入出力部805を介して選択入力し、この入力されたモードに基づいて定着条件が制御された。
第2の実施形態においては、記録媒体の凹凸量が凹凸検知部140によって検知され、この検知結果に基づいて定着条件が制御される点において第1の実施形態と異なり、その他の構成は第1の実施形態と同様である。
図9は、本実施形態の光沢付与装置の構成を示す図である。図9に示すように、光沢付与装置は、定着ローラ1と加圧ローラ3とのニップ部の記録媒体搬送方向上流であって、記録媒体の画像形成面に面する位置に、記録媒体の平滑度を検知する平滑度検知部である凹凸検知部140を備える。
図10は、凹凸検知部140の例を示す図である。図10に示すように、凹凸検知部140は、発光素子141と受光素子142を備え、発光素子141による発光光線145が記録媒体上の第一の反射領域146へ反射し、反射光147となって受光素子142に受光される。
発光素子141はレーザあるいはLEDであり、発光用の駆動源143を備えている。また受光素子142はフォトダイオード、またはフォトトランジスタなどの光検知素子であり、検出電流を増幅しA/D変換するための検出回路144を備えている。
記録媒体202で反射する光は、正反射光と散乱光であり、発光素子141と駆動源143、あるいは受光素子142と検出回路144を、複数備えることで、散乱成分を記録媒体の表面の平滑度の検出に使用することも可能である。
図10に示す凹凸検知部140は記録媒体202が左右の方向あるいは紙面手前から奥への方向へ通紙されるような方向に設置される。また、凹凸検知部140は光軸上に集光用のレンズを有する。
図11は、凹凸検知部140の設置状態を示す説明図である。図11に示すように、本例では凹凸検知部140の発光素子141と受光素子142が手前から奥へ通紙される記録媒体202と直交する方向に配置したものを示している。よって、以降の説明では図11における視点A〜Cのうち視点Aからの方向の図を使った説明に合わせている。
図12は、凹凸検知部140により記録媒体の表面を一定距離検出した場合の、センサ検出電圧を示す図である。なお、図5は凹凸検知部140と記録媒体である用紙とが正対した状態での結果を示している。ここで、センサ検知電圧は、凹凸検知部140が出力する電圧である。
凹凸検知部140は、画像形成装置の内部へ設置され、検出対象である用紙上の規定位置・区間をスキャンしてその検出電圧を平均化する。平均化を行うことにより、検出対象である用紙面内の微小な凹凸変動に対するセンサ検出電圧の変動を平均化することで、検出用紙の平均的な平滑度検出値を得る。
次に凹凸検知部140によって得られた平均電圧を定着温度制御などに用いるための、平滑度検出値を算出する方法について述べる。
図13は、平均電圧と平滑度検出値の関係を示す図である。縦軸は平滑度検出値、横軸は平均電圧を示す。
平均電圧は図13のグラフ1301のように、y=ax+bなどの多項式により「平滑度」といった扱いやすい平滑度検出値へ変換される。但し、多項式の係数をすべて0として、平均電圧のまま用いてもよい。この多項式はオフラインで平滑度の実測値と、凹凸検知部140の出力を取得し作成される。
ここで記録媒体202の平滑度と、所望の光沢画像を得るために必要な後処理用トナーの記録媒体への付着量について説明する。
図14は、代表的な紙種と平滑度、および所望の光沢画像を得るために必要な後処理用トナーの記録媒体への付着量を示す図である。ここで示す平滑度はJ.TAPPI(紙パルプ試験方法No.5−74)に準じて測定された値である。
図14から所望の光沢画像を得るために必要な後処理用トナーの付着量は記録媒体の坪量ではなく、平滑度により決まることがわかる。
これは前述したように、記録媒体表面の凹凸が小さい(=平滑度が良い/平滑度の値が大きい)場合には、記録媒体表面に入り込むトナーの量が少ないため、単位面積当たりの透明トナー付着量が少なくても、記録媒体表面の凹凸による光沢ムラが発生しにくい。再生紙等の表面の凹凸が大きい(=平滑度が悪い/平滑度の値が小さい)記録媒体の場合には、記録媒体表面に入り込むトナーの量が多いため、単位面積当たりの透明トナー付着量が所定量以上でないとニップ部の温度や面圧に関わらず、記録媒体表面の凹凸を埋めるためのトナー量が十分でなく、光沢ムラ等の異常画像が発生してしまうからである。
図10乃至図13で示したような凹凸検知部140を用いて記録媒体202表面の平滑度を測定することにより、光沢トナーの最低付着量を決定することができ、該付着量を記録媒体202に付与することで前記したような異常画像を防止することが可能となる。
上記したように、凹凸検知部140により光沢トナーの最低付着量が決定されるが、光沢トナーは図1の画像形成部803により形成されるため、形成された後では付着量を変更できない。光沢トナーが作像される時点では記録媒体202の凹凸が検出され、演算され、付着量が決定されている必要があるため、作像システムと記録媒体の凹凸検出装置の位置関係は画像形成のタイミングを考慮して決定される必要がある。
すなわち、画像形成のタイミングが早いほど、凹凸検知部140の位置はより記録媒体搬送方向上流になる。
前述した凹凸検知部140によって測定を行い、検出電圧の平均化を行う区間について説明する。記録媒体表面に付着したトナーや印刷インクの影響を受けない非画像部が最も精度良く平滑度を測定することが可能な測定区間である。このため余白部である可能性が高く、画像形成部803へ平滑度測定結果をレイアウト的に最も早く伝達可能な記録媒体の先端部において測定することが望ましい。この際、測定区間が短すぎると十分な平均化が行われないため、所定の距離を測定して平均化されることが望ましい。
同様に、記録媒体の表面に付着したトナーや印刷インクの影響を受けない非画像部を測定するという観点からは、記録媒体202の搬送方向に平行な、記録媒体の両側端部を測定しても良い。この場合は測定区間が十分に確保できるという利点があり、十分な距離を平均化することで測定の精度を向上させることが可能となる。
図15は、凹凸検知部140と測色部1501を備えた光沢付与装置の構成を示す図である。図15に示すように、光沢付与装置は、定着ローラ1と加圧ローラ3とのニップ部の記録媒体搬送方向上流であって、記録媒体の画像形成面に面する位置に、記録媒体の色彩を検知する測色部1501をさらに備える。
光沢付与装置は凹凸検知部140と測色部1501を同時に用いて、更に高精度な制御を行うことも可能である。
ユーザが光沢を付与したいと所望する元画像の余白部に、何らかの印字情報が付与されていることも想定される。通常の光沢付与においては白色の記録媒体が使われる確率が高い。光沢付与装置は、凹凸検知部140で測定した箇所を測色部1501によって画像の色構成を検出し、白色であれば画像の平滑度を検出し、制御部801が画像の平滑度と合わせて記録媒体全体の平滑度を算出すれば、元画像の平滑度の検出精度を上げることができる。
また予め、記録媒体202が白色でないことがわかっている場合には、記録媒体202の地肌部の色を画像形成装置に入力しておくことで、白色以外の記録媒体に対しても上述の処理を行うことができる。
ここで、記録媒体の搬送中の波うち等で凹凸検知部140の測定結果がばらつきを持つことが想定される。このような場合、光沢トナーの記録媒体202への付着量が少ない場合には、定着時のニップ条件(通過時間、温度、面圧など)では異常画像の発生を防止することができない。しかし、光沢トナーの付着量が多い場合には定着時のニップ条件により異常画像の発生を防止することが可能となる。
画像形成装置のレイアウトを鑑みて、凹凸を測定可能な区間ぎりぎりまで検出した場合に、検出結果にばらつきが生じた場合には、その中で最も平滑度が悪い条件に光沢トナーの付着量を合わせて作像することにより、異常画像の発生を防止することが可能となる。
光沢トナーは光沢付与を目的とした透明トナーでも良く、電子写真のYMCKトナーでは形成できない金、銀、など非透明なトナーでも良い。いずれの場合にも異常画像を発生させないために十分な光沢トナーが記録媒体202に付与されることにより、均一な画像を得ることができ、装飾的効果を向上することが可能となる。
また光沢トナー付着量に対し、ニップ時間、ニップ温度、面圧等の定着条件を最適化することにより均一な画像を得ることができ、装飾的効果を向上することが可能となる。更に光沢トナー付着量に加え、記録媒体202の厚さや表面加工条件を加味した定着条件とすることで、より均一な画像を得ることができる。
具体的には、制御部801は、凹凸検知部140の出力に基づいて検知した記録媒体の平滑度に基づいて、光沢トナーの付着量、ニップ時間、定着温度、ニップ面圧等の定着条件を設定する。制御部801は、凹凸量が大きいほど、すなわち平滑度が低いほど、光沢トナーの量は多く、定着温度は高く、ニップの面圧は高く、ニップ時間は長く設定する。
制御部801は、現像部35を制御して設定されたトナー量に対応するトナーによって現像剤像を形成する。この現像剤像は記録媒体に転写される。
制御部801は、定着ローラ1の熱源を制御して設定された定着温度に対応する温度に定着ローラ1を加熱する。
制御部801は、ニップ面圧変更部211を制御して設定された面圧に対応するニップ面圧によって加圧ローラ3を定着ローラ1に圧接する。
制御部801は、ニップ時間変更部212を制御して設定されたニップ時間に対応する線速にて定着ローラ1を駆動させる。
制御部801は、記録媒体をニップ部に搬送し、現像剤像を記録媒体に定着させる。
また光沢トナーの付着量に対し、転写電流値などの転写条件を最適化することにより均一な画像を得ることができ、装飾的効果を向上することが可能となる。
具体的には、制御部は、凹凸量が大きいほど、すなわち平滑度が高いほど光沢トナーの付着量を多くし、転写電流値を大きくする。
図16は、本実施形態に係る光沢付与装置の構成を示すブロック図である。図16に示すように、光沢付与装置は、制御部801と、記憶部802と、画像形成部803と、搬送部804と、入出力部805と、凹凸検知部140と、測色部1501とを備える。また、光沢付与装置は、さらにニップ面圧変更部211と、ニップ時間変更部212と、を備える。
以上述べたように、本実施形態の光沢付与装置は、記録媒体の凹凸量が凹凸検知部140によって検知され、この検知結果に基づいて定着条件が制御される。
従って、ユーザの手を煩わせることなく、記録媒体の凹凸の度合いにかかわらず、均一な光沢や特殊色を記録媒体に付与することができるという効果がある。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明の光沢付与装置及び画像形成装置は上記実施形態の構成に限定されるものでない。
当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の光沢付与装置及び画像形成装置を適宜改変することができる。このような改変によってもなお本発明の光沢付与装置及び画像形成装置の構成を具備する限り、もちろん、本発明の範疇に含まれるものである。
1:定着ローラ
3:加圧ローラ
4:無端状ベルト
7:冷却装置
31:感光体
35:現像部
140:凹凸検知部
211:ニップ面圧変更部
212:ニップ時間変更部
801:制御部
802A:制御テーブル
3:加圧ローラ
4:無端状ベルト
7:冷却装置
31:感光体
35:現像部
140:凹凸検知部
211:ニップ面圧変更部
212:ニップ時間変更部
801:制御部
802A:制御テーブル
Claims (10)
- 熱源により加熱される加熱部材と、
前記加熱部材により加熱されながら回転する無端状ベルトと、
前記無端状ベルトを介して前記加熱部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、
前記無端状ベルトを冷却する冷却部材と、
光沢トナーによって現像剤像を形成する現像部と、
画像形成された記録媒体の凹凸量に基づいて、前記光沢トナーの付着量を制御する制御部と、
を備える光沢付与装置。 - 前記制御部は、
画像形成された前記記録媒体の前記凹凸量に基づいて、前記ニップ部の温度を制御する請求項1に記載の光沢付与装置。 - 前記制御部は、
画像形成された前記記録媒体の前記凹凸量に基づいて、前記ニップ部の面圧を制御する請求項1又は請求項2に記載の光沢付与装置。 - 前記制御部は、
画像形成された前記記録媒体の前記凹凸量に基づいて、前記ニップ部のニップ時間を制御する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光沢付与装置。 - 画像形成された前記記録媒体の前記凹凸量を検知する平滑度検知部をさらに備え、
前記制御部は、
前記平滑度検知部によって画像形成された前記記録媒体の前記凹凸量を検知する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光沢付与装置。 - 前記平滑度検知部は、
前記記録媒体の先端部又は両側端部において前記記録媒体の前記凹凸量を検知する請求項5に記載の光沢付与装置。 - 前記記録媒体の色を検知する測色部をさらに備える請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の光沢付与装置。
- 前記凹凸量を入力する入出力部をさらに備える請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の光沢付与装置。
- 前記現像部を複数備える請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光沢付与装置。
- 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の光沢付与装置を備える画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014227888A JP2016090920A (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 光沢付与装置及び画像形成装置 |
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Family
ID=56019610
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019032450A (ja) * | 2017-08-09 | 2019-02-28 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
CN112286025A (zh) * | 2019-07-22 | 2021-01-29 | 柯尼卡美能达株式会社 | 图像形成装置、以及图像形成装置的控制方法及记录介质 |
-
2014
- 2014-11-10 JP JP2014227888A patent/JP2016090920A/ja active Pending
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CN112286025A (zh) * | 2019-07-22 | 2021-01-29 | 柯尼卡美能达株式会社 | 图像形成装置、以及图像形成装置的控制方法及记录介质 |
CN112286025B (zh) * | 2019-07-22 | 2023-06-16 | 柯尼卡美能达株式会社 | 图像形成装置、以及图像形成装置的控制方法及记录介质 |
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