JP2016088608A - 食品容器およびその製造方法 - Google Patents
食品容器およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016088608A JP2016088608A JP2014228571A JP2014228571A JP2016088608A JP 2016088608 A JP2016088608 A JP 2016088608A JP 2014228571 A JP2014228571 A JP 2014228571A JP 2014228571 A JP2014228571 A JP 2014228571A JP 2016088608 A JP2016088608 A JP 2016088608A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- food container
- polypropylene
- polyvinylidene chloride
- bonded
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
- Packages (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】ガスバリア層を含む食品容器に要求される要件をすべて満たす食品容器を、生産性よく安価に提供できるようにすること。【解決手段】食品容器10を、ガスバリア層をなすPVDCフィルム22と、PVDCフィルム22の容器外側の面にドライラミネート層24によって接合されたPETフィルム26と、PVDCフィルム22の容器内側の面にドライラミネート層28によって接合されたCPPフィルム30と、CPPフィルム30の容器内側の面に熱溶着によって接合されたPPFシート32よりなる多層構造体20のシート成形によって一体成形する。【選択図】図2
Description
本発明は、食品容器およびその製造方法に関し、更に詳細には、ガスバリア層を含む多層樹脂フィルム・シート製の食品容器およびその製造方法に関する。
レトルト食品やスナック菓子等を収容する食品容器として、酸素および水蒸気の双方にバリア性能を有するガスバリア層をなすエチレンビニルアルコール共重合体フィルムと容器外側の面にポリエチレンやポリプロピレン等による熱溶着樹脂層が積層され、同フィルムの容器内側の面にポリエチレンやポリプロピレン等によるシーラント層が積層された多層構造の食品容器(例えば、特許文献1)や、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、或いはポリカーボネート系樹脂等の樹脂フィルムとガスバリア層をなすエチレンビニルアルコール共重合体フィルムとによる多層構造体の容器内側の面に、ポリオレフィン系樹脂やエチレン系共重合体等によるイージーピールシーラント層を積層された多層構造の食品容器(例えば、特許文献2)が知られている。
このような多層構造の食品容器の成形は、多層構造の素材を軟化点以上に加熱し、加熱後に金型によってプレス成形することにより行われる。
ガスバリア層を含む多層構造の食品容器は、ガスバリア層が外的要因によってガスバリア性能を損ねられるような損傷を受けないこと、手持ちする容器として必要な剛性を有していること、成形性がよいことを要求される。成形性については、成形時のフィルムの伸長によってフィルムに亀裂(引張破断)が生じないことと、成形時にフィルムが溶融せず、離型不良によって容器表面に成形縞や皺を生じないこととを要求される。この二つの要求を満たすことは、特に、食品容器がカップ形状をしていて深絞り成形の場合に難しい。
更には、容器の開口を閉塞するトップシールを貼り合わされる食品容器では、トップシールを剥がす際にイージーピール性を有して食品容器のトップシール貼合面に剥離損傷が生じないことを要求される。
上述した従来の食品容器は、これらの全ての要求を満たす多層構造になっておらず、上述の全ての要求を満たすためには、数多くの異種フィルムやシートを貼り合わせた層数が多い多層構造のものになる。このため、従来技術では、食品容器の成形性、材料経済性が悪く、レトルト食品やスナック菓子等の販売用の容器として好適な安価な食品容器を提供することができない。
本発明が解決しようとする課題は、ガスバリア層を含む良質な食品容器を、必要最小限度の積層枚数の多層構造体によって生産性(成形性)よく安価に提供することである。
本発明による食品容器は、ガスバリア層をなすポリ塩化ビニリデンフィルム(22)と、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)の容器外側の面にドライラミネート層(24)によって圧着接合されたポリエチレンテレフタレートフィルム(26)と、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)の容器内側の面にドライラミネート層(28)によって圧着接合されたポリプロピレンフィルム(30)と、前記ポリプロピレンフィルム(30)の容器内側の面に熱溶着によって接合されたフィラ入りポリプロピレンシート(32)とを含む多層構造の食品容器である。
この構成によれば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)によってポリ塩化ビニリデンフィルム(22)の保護がなされ、フィラ入りポリプロピレンシート(32)によって手持ちする容器として必要な剛性が確保される。成形金型のキャビティ側の壁面と接触するフィルムは、ポリプロピレンフィルムに比して融点が高いポリエチレンテレフタレートフィルム(26)であるので、成形時のフィルムの溶融に起因する離型不良によって容器外表面に成形縞や皺を生じることがない。フィラ入りポリプロピレンシート(32)とポリ塩化ビニリデンフィルム(22)との間には、塩化ビニリデンフィルム(22)にはドライラミネートによって圧着接合され、フィラ入りポリプロピレンシート(32)には熱溶着されたポリプロピレンフィルム(30)が介在するので、これらフィルム、シールの接合強度を高くすることができる。これらのことにより、ガスバリア層を含む接合強度が高い多層構造体による良好な食品容器が、必要最小限度の積層枚数の多層構造体によって生産性よく安価に得られる。
本発明による食品容器は、好ましくは、上方に開口した開口部(12)を有する容器本体部(14)と、前記容器本体部(14)の上縁部(16)を外側に折曲されることにより構成されて上面に前記開口部を閉塞するトップシール(40)を熱溶着されるフランジ部(18)とを一体に有する。
この構成によれば、トップシール(40)を熱溶着されるフランジ部(18)がポリプロピレンフィルム(30)等に比して厚くて強いフィラ入りポリプロピレンシート(32)によって構成されるので、トップシール(40)を食品容器(10)より剥がす際に、フィラ入りポリプロピレンシート(32)が変形してポリプロピレンフィルム(30)から剥離することがなく、イージーピール性を有してトップシール(40)を食品容器10より剥がすことができると共にトップシール貼合面であるフランジ部(18)の上面に剥離損傷が生じることがない。
本発明による食品容器は、好ましくは、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)及び前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)の厚さが15μm〜40μmで、ポリプロピレンフィルム(30)の厚さが15μm〜30μmで、フィラ入りポリプロピレンシート(32)の厚さが0.25mm〜1.00mmである。
この構成によれば、フィルム及びシートの厚さが、ガスバリア層を含む良好な食品容器を構成及び成形するうえで、過不足のない厚さに設定され、材料経済性及び成形性が向上する。
本発明による食品容器の製造方法は、ガスバリア層をなすポリ塩化ビニリデンフィルム(22)と、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)の一方の面にドライラミネート層(24)によって圧着接合されたポリエチレンテレフタレートフィルム(26)と、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)のもう一方の面にドライラミネート層(28)によって圧着接合されたポリプロピレンフィルム(30)と、前記ポリプロピレンフィルム(30)が前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)より離反する側の面に熱溶着によって接合されたフィラ入りポリプロピレンシート(32)とよりなる多層構造体(20)を製造する多層構造体製造工程と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)を外側にして、多層構造体(20)を容器形状に成形する成形工程とを有する。
この構成によれば、ドライラミネートと熱溶着とホットプレスとによってガスバリア層を含む良好な食品容器(10)を生産性よく安価に製造できる。しかも、フィラ入りポリプロピレンシート(32)とポリ塩化ビニリデンフィルム(22)との間には、塩化ビニリデンフィルム(22)に対してはドライラミネート層(28)によって圧着接合され、フィラ入りポリプロピレンシート(32)に対しては熱溶着されたポリプロピレンフィルム(30)が介在するので、これらフィルム、シールの接合強度を高くすることができる。また、フィラ入りポリプロピレンシート(32)とポリプロピレンフィルム(30)との接合は、熱溶着であるので、フィラ入りポリプロピレンシート(32)が厚くても高い接合強度を確保することができる。
本発明による食品容器の製造方法は、好ましくは、前記多層構造体製造工程は、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)の一方の面に前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)をドライラミネート層(24)によって圧着接合し、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)のもう一方の面に前記ポリプロピレンフィルム(30)をドライラミネート層(28)によって圧着接合した積層体(36)を製造する第1の工程と、前記積層体(36)の前記ポリプロピレンフィルム(30)に前記フィラ入りポリプロピレンシート(32)を熱溶着によって接合する第2の工程とを含む。
この製造方法によれば、ドライラミネートによってポリエチレンテレフタレートフィルム(26)とポリ塩化ビニリデンフィルム(22)とポリプロピレンフィルム(30)との積層体(36)を製造する第1の工程と、熱溶着によってポリプロピレンフィルム(30)にフィラ入りポリプロピレンシート(32)を接合する第2の工程とにより、食品容器(10)の素材である多層構造体(20)を、高い接合強度のものとして、生産性よく製造することができる。
本発明による食品容器の製造方法は、好ましくは、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)は、融点が160℃〜165℃で、軟化点が40℃〜55℃であり、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(26)は、融点が260℃〜270℃で、軟化点が75℃〜85℃であり、前記ポリプロピレン(30)は、融点が125℃〜135℃で、軟化点が75℃〜85℃であり、前記フィラ入りポリプロピレンシート(32)は、融点が150℃〜160℃で、軟化点が95℃〜105℃であり、前記第2の工程を90℃〜200℃の加熱溶着によって行う。
この製造方法によれば、各フィルム22、26、30やシート32に熱的損傷を与えることなく接合強度が高い多層構造体20による食品容器10を安定した品質のものとして製造することができる。
本発明による食品容器の製造方法は、好ましくは、前記ポリ塩化ビニリデンフィルム(22)のもう一方の面に接合される前記ポリプロピレンフィルム(30)として無延伸フィルムを用いる。
この製造方法によれば、ポリプロピレンフィルム(30)が無延伸フィルムであることにより、ポリプロピレンフィルム(30)が延伸フィルムである場合に比して十分な延伸性を有するから、食品容器(10)が深絞り形状であっても、成形時にポリプロピレンフィルム(30)が引張破断を生じることがなく、良質の食品容器10が安定して製造される。
本発明による食品容器によれば、ガスバリア層を含む良好な食品容器が、必要最小限度の積層枚数の多層構造体によって生産性よく安価に得られる。また、本発明による食品容器の製造方法によれば、ガスバリア層を含む良好な食品容器を生産性よく安価に製造できる。
以下に、本発明による食品容器の一つの実施形態を、図1、図2を参照して説明する。
食品容器10は、全体を後述する多層構造体20(図2参照)によって構成され、図1に示されているように、上方に開口した開口部12を有する容器本体部14と、開口部12を画定する上縁部16を外側に折曲されたフランジ部18とをシート成形により一体成形されている。フランジ部18の上面には、開口部12を閉じるトップシール40が熱溶着されている。
多層構造体20は、図2に示されているように、ガスバリア層をなすポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム22と、PVDCフィルム22の容器外側の面にドライラミネート層24によって圧着接合されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム26と、PVDCフィルム22の容器内側の面にドライラミネート層28によって圧着接合された無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム30と、CPPフィルム30の容器内側の面に熱溶着によって接合されたフィラ入りポリプロピレン(PPF)シート32とにより構成されている。
PVDCフィルム22は、好ましいものとして、酸素及び水蒸気の双方に優れたバリア性能を有する旭化成ケミカルズ株式会社製のサラン−UB(登録商標)で挙げられ、厚さが15μm〜40μm、融点が160℃〜165℃で、軟化点が40℃〜55℃の高延伸性(100%)の延伸フィルムである。
PVDCフィルム22の両面に形成されているドライラミネート層24、28は、ポリエステル系あるいはポリエーテル系の接着剤層による一般的なものである。
PETフィルム26は、容器外表面をなすフィルムであり、PVDCフィルム22が外的要因によってガスバリア性能を損ねる損傷を受けないようにする保護層をなす。PETフィルム26は、厚さが15μm〜40μmで、融点が250℃〜270℃で、軟化点が75〜85℃熱収縮率が縦11.5%、横0.5%の無延伸フィルムである。
PETフィルム26は、成形金型のキャビティ側の壁面と接触するフィルムであるので、耐熱性を要求される。ポリプロピレン(PP)の融点が168℃、ポリスチレン(PS)の融点が100℃であるのに対して、PETフィルム26の融点は約250〜270℃255℃であり、PETフィルム26はシート成形時に必要な伸長性と耐熱性とを備える。これにより、シート成形時に、キャビティ側の壁面と接触するフィルムであるPETフィルム26に亀裂が生じたり、溶融したりすることがなく、円滑な離型が行われることにより、亀裂、成形縞、皺等の成形不良が生じることがない。食品容器10の外表面に、亀裂、成形縞、皺が生じないので、食品容器10の外表面に、文字や模様を綺麗に印刷することができる。
CPPフィルム30は、厚さが15μm〜30μmで、融点が125℃〜135℃で、軟化点が75〜85℃の無延伸フィルムである。
PPFシート32はポリプロピレンを母材としてフィラを混練された複合材によるシートである。好適なフィラとして無機粉末であるタルクが挙げられる。ここで使用されるPPFシート32は、タルクを重量比で10%程度含んでおり、厚さが0.25mm〜1.00mm、融点が150℃〜160℃で、軟化点が95℃〜105℃、熱収縮率が1.4〜1.6の強化樹脂シートである。PPFシート32は、タルクを含んでいることにより、強度及び剛性(硬度)が増すと共に、耐熱性に優れている。食品容器10が手持ちする容器として必要な剛性は、専らPPFシート32によって得られる。PPFシート32は、成形金型の凸側の壁面と接触するフィルムであるので、PPFシート32の優れた耐熱性は、シート成形時に必要な耐熱性を確保することにも寄与する。
PPFシート32は、フィラを含んでいるので、一般的なドライラミネートによる圧着接合では、異種フィルムと高い接合強度をもって接合することが難しい。このことに対して、本実施形態では、PPFシート32は、フィラを含んでいないCPPフィルム30を介してPVDCフィルム22に接合されている。CPPフィルム30とPPFシート32とは、ともにポリプロピレンで、同種のフィルム・シートであるから、当該両者は熱溶着によって高い接合強度をもって接合することができる。そして、CPPフィルム30は、フィラを含んでいないから、ポリエステル系あるいはポリエーテル系の接着剤層による一般的なドライラミネート層28によってPVDCフィルム22に高い接合強度をもって圧着接合することができる。これにより、PPFシート32が剥離することがない良質の食品容器10が安定して得られる。
また、食品容器10は、PETフィルム26とPPFシート32との熱収縮率の違いによりフィルムとシートとの接合面において剪断の内部応力が生じるから、同素材の接合である場合に比して強度が上がり、強度向上あるいは薄肉化が図られる。
上述のことにより、ガスバリア層であるPVDCフィルム22が外的要因によってガスバリア性能が損ねられるような損傷を受けないこと、手持ちする容器として必要な剛性を有していること、成形性がよいことの全ての要求を満たした食品容器10を、必要最小限度の積層枚数の多層構造体20によって生産性よく安価に提供することができる。
上述した各フィルム22、26、30、シート32の厚さの設定により、ガスバリア層を含む良好な食品容器を構成及び成形するうえで、各フィルム22、26、30、シート32の厚さが過不足のないものになり、材料経済性及び成形性が向上する。
トップシール40は、アルミニウム膜等によるガスバリア層42の両面にドライラミネート等によってポリプロピレン(PP)フィルム44、46を接合したものであり、フランジ部18の上面に対向するPPフィルム44をフランジ部18の上面に接合されている。この接合は、PPフィルム44とフランジ部18の上面をなすPPFシート32との熱溶着によって行われている。
トップシール40は、CPPフィルム30等に比して厚くて強いPPFシート32に貼り合わせられるので、トップシール40を食品容器10より剥がす際にPPFシート32が変形してCPPフィルム30より剥離することがない。これにより、イージーピール性を有してトップシール40を食品容器10より剥がすことができ、且つトップシール貼合面であるフランジ部18の上面に剥離損傷が生じることがない。
上述の食品容器10は、PVDCフィルム22の一方の面にドライラミネート層によって圧着接合されたPETフィルム26と、PVDCフィルム22のもう一方の面にドライラミネート層によって圧着接合されたCPPフィルム30と、CPPフィルム30がPVDCフィルム22より離反する側の面に熱溶着によって接合されたPPFシート32とよりなる多層構造体20を製作する多層構造体製造工程と、PETフィルム26を外側にして、多層構造体20を容器形状に成形する成形工程(シート成形工程)とにより製造することができる。
この製造方法によれば、ドライラミネートと熱溶着とシート成形とによってガスバリア層を含む良好な食品容器10を生産性よく安価に製造できる。しかも、PPFシート32とPVDCフィルム22との間には、PVDCフィルム22に対してはドライラミネート層28によって圧着接合され、PPFシート32に対しては熱溶着されたCPPフィルム30が介在するので、これらフィルム、シールの接合強度を高くすることができる。また、PPFシート32とCPPフィルム30との接合は、熱溶着であるので、PPFシート32が厚くても、高い接合強度を確保することができる。
PVDCフィルム22及びPETフィルム26は、本来、伸び率が高く、CPPフィルム30は、無延伸であることにより、延伸フィルムである場合に比して十分な延伸性を有するから、食品容器10が深絞り形状であっても、シート成形時に、これらフィルムが引張破断を生じることがなく、良質の食品容器10が安定して製造される。
上述の多層構造体製造工程は、図3(A)に示されているように、PVDCフィルム22の両面に、乾燥された接着剤によるドライラミネート層24、28を積層されたドライラミネート層付き素材34を準備し、図3(B)に示されているように、PVDCフィルム22の一方の面にドライラミネート層24によってPETフィルム26を圧着接合し、PVDCフィルム22のもう一方の面にドライラミネート層28によってCPPフィルム30を圧着接合した積層体36を製造する第1の工程と、積層体36のCPPフィルム30の表面にPPFシート32を熱溶着によって接合する第2の工程とを含む。第2の工程は190℃〜200℃の加熱溶着によって行うことができる。
この多層構造体製造工程によれば、ドライラミネートによってPETフィルム26とPVDCフィルム22とCPPフィルム30との積層体36を製造する第1の工程と、熱溶 容器10の素材である多層構造体20を、高い接合強度のものとして、生産性よく製造することができる。
シート成形は、多層構造体20を軟化点以上に加熱し、加熱後に多層構造体20を金型によって容器形状にプレス成形する工程を含んでいる。
これらのことにより、ドライラミネートと熱溶着とシート成形とによってガスバリア層を含む良好な食品容器10を生産性よく安価に製造でき、しかも、各フィルム22、26、30やシート32に繰り返しの熱的損傷を与えることなく、接合強度が高い多層構造体20による食品容器10を安定した品質のものとして製造することができる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、PVDCフィルム22とPPFシート32との間に介在するCPPフィルム30は延伸されたポリプロピレンフィルムに置換することができる。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 食品容器
12 開口部
14 容器本体部
16 上縁部
18 フランジ部
20 多層構造体
22 ポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム
24 ドライラミネート層
26 ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
28 ドライラミネート層
30 CPPフィルム
30 無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム
32 PPFシート
32 フィラ入りポリプロピレン(PPF)シート
34 素材
36 積層体
40 トップシール
42 ガスバリア層
44 ポリプロピレン(PP)フィルム
46 ポリプロピレン(PP)フィルム
12 開口部
14 容器本体部
16 上縁部
18 フランジ部
20 多層構造体
22 ポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム
24 ドライラミネート層
26 ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
28 ドライラミネート層
30 CPPフィルム
30 無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム
32 PPFシート
32 フィラ入りポリプロピレン(PPF)シート
34 素材
36 積層体
40 トップシール
42 ガスバリア層
44 ポリプロピレン(PP)フィルム
46 ポリプロピレン(PP)フィルム
Claims (7)
- 食品容器であって、
ガスバリア層をなすポリ塩化ビニリデンフィルムと、
前記ポリ塩化ビニリデンフィルムの容器外側の面にドライラミネート層によって圧着接合されたポリエチレンテレフタレートフィルムと、
前記ポリ塩化ビニリデンフィルムの容器内側の面にドライラミネート層によって圧着接合されたポリプロピレンフィルムと、
前記ポリプロピレンフィルムの容器内側の面に熱溶着によって接合されたフィラ入りポリプロピレンシートとを含む多層構造の食品容器。 - 上方に開口した開口部を有する容器本体部と、前記容器本体部の上縁部が外側に折曲されることにより構成されて上面に前記開口部を閉塞するトップシールを熱溶着されるフランジ部とを一体に有する請求項1に記載の食品容器。
- 前記ポリ塩化ビニリデンフィルム及び前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの各々の厚さが15μm〜40μmで、前記ポリプロピレンフィルムの厚さが15μm〜30μmで、フィラ入りポリプロピレンシートの厚さが0.25mm〜1.00mmである請求項1または2に記載の食品容器。
- ガスバリア層をなすポリ塩化ビニリデンフィルムと、前記ポリ塩化ビニリデンフィルムの一方の面にドライラミネート層によって圧着接合されたポリエチレンテレフタレートフィルムと、前記ポリ塩化ビニリデンフィルムのもう一方の面にドライラミネート層によって圧着接合されたポリプロピレンフィルムと、前記ポリプロピレンフィルムが前記ポリ塩化ビニリデンフィルムより離反する側の面に熱溶着によって接合されたフィラ入りポリプロピレンシートとよりなる多層構造体を製造する多層構造体製造工程と、
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを外側にして、多層構造体を容器形状に成形する成形工程とを有する食品容器の製造方法。 - 多層構造体製造工程は、前記ポリ塩化ビニリデンフィルムの一方の面に前記ポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネート層によって圧着接合し、前記ポリ塩化ビニリデンフィルムのもう一方の面に前記ポリプロピレンフィルムをドライラミネート層によって圧着接合した積層体(36)を製造する第1の工程と、前記積層体(36)の前記ポリプロピレンフィルム(30)に前記フィラ入りポリプロピレンシート(32)を熱溶着によって接合する第2の工程とを含む請求項4に記載の食品容器の製造方法。
- 前記ポリ塩化ビニリデンフィルムは、融点が160℃〜165℃で、軟化点が40℃〜55℃であり、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムは、融点が260℃〜270℃で、軟化点が75℃〜85℃であり、前記ポリプロピレンは、融点が125〜135℃で、軟化点が75℃〜85℃であり、前記フィラ入りポリプロピレンシートは、融点が150〜160℃で、軟化点が95℃〜105℃であり、前記第2の工程を190℃〜200℃の加熱溶着によって行う請求項4または5に記載の食品容器の製造方法。
- 前記ポリ塩化ビニリデンフィルムのもう一方の面に接合される前記ポリプロピレンフィルムが無延伸フィルムである請求項4〜6の何れか一項に記載の食品容器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228571A JP2016088608A (ja) | 2014-11-11 | 2014-11-11 | 食品容器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228571A JP2016088608A (ja) | 2014-11-11 | 2014-11-11 | 食品容器およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016088608A true JP2016088608A (ja) | 2016-05-23 |
Family
ID=56018427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014228571A Pending JP2016088608A (ja) | 2014-11-11 | 2014-11-11 | 食品容器およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016088608A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS598592U (ja) * | 1982-07-09 | 1984-01-20 | ヤマモリ食品工業株式会社 | レトルト食品用容器 |
JPH0248945A (ja) * | 1988-05-06 | 1990-02-19 | Ajinomoto Co Inc | 積層体により構成される容器およびその製造方法 |
JPH03142231A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-18 | Green Cross Corp:The | 医療用物品透明包装体 |
-
2014
- 2014-11-11 JP JP2014228571A patent/JP2016088608A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS598592U (ja) * | 1982-07-09 | 1984-01-20 | ヤマモリ食品工業株式会社 | レトルト食品用容器 |
JPH0248945A (ja) * | 1988-05-06 | 1990-02-19 | Ajinomoto Co Inc | 積層体により構成される容器およびその製造方法 |
JPH03142231A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-18 | Green Cross Corp:The | 医療用物品透明包装体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI631055B (zh) | Food container and method of manufacturing same | |
TW202126553A (zh) | 用於裝載含有油脂食品的成形容器及包裝體 | |
JP6318737B2 (ja) | ボイル処理用食品包装フィルム、深絞り包装体用底材、および深絞り包装体 | |
CN107399516A (zh) | 容器用层叠片材及容器 | |
JP2016064839A (ja) | 再封可能な密封容器 | |
JP6572191B2 (ja) | 包装用容器、並びに包装用容器の製造方法及び使用方法 | |
JP2016088608A (ja) | 食品容器およびその製造方法 | |
JP2018196929A (ja) | ラミネート材 | |
KR100808889B1 (ko) | 플랙시블 튜브 | |
JP2019038577A (ja) | 包装用容器及び包装用容器の使用方法 | |
CN112644126B (zh) | 含油脂食品收纳用的成型容器及包装体 | |
JP2018167862A (ja) | 蓋付容器 | |
JP6590520B2 (ja) | ホット飲料容器用蓋材および包装体 | |
JP7344640B2 (ja) | 容器用蓋材および包装体 | |
JP6250287B2 (ja) | パルプモールド成型体 | |
JP6886852B2 (ja) | 易開封性蓋材および包装体 | |
JP2017154793A (ja) | 包装用容器、並びに包装用容器の製造方法及び使用方法 | |
JP6756113B2 (ja) | 蓋付容器 | |
JP2019038188A (ja) | 包装用容器の蓋体用フィルム及び食品包装パッケージ | |
JP6371088B2 (ja) | 深絞り包装容器及びその製造方法 | |
JP6407637B2 (ja) | 食品用容器 | |
JP2012071870A (ja) | 複合容器の製造方法 | |
JP2019171727A (ja) | シート材料および差圧成形容器 | |
JP2018187819A (ja) | ラミネート材 | |
JP2010023400A (ja) | ロンデル成形体用積層体、その製造方法、ロンデル成形体、及びそれを用いたチューブ容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180410 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180417 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20181030 |