JP2016066670A - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016066670A JP2016066670A JP2014193772A JP2014193772A JP2016066670A JP 2016066670 A JP2016066670 A JP 2016066670A JP 2014193772 A JP2014193772 A JP 2014193772A JP 2014193772 A JP2014193772 A JP 2014193772A JP 2016066670 A JP2016066670 A JP 2016066670A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- semiconductor laser
- carrier injection
- semiconductor
- injection layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Abstract
【課題】動作電圧を低減することの可能な半導体レーザを提供する。【解決手段】半導体レーザは、基板上に形成されると共に活性層を含む半導体層と、半導体層上に設けられて活性層に電荷キャリアを注入すると共に、透明導電膜を含むキャリア注入層と、キャリア注入層上の選択的な領域に設けられてレーザ光の光場を調整すると共に、絶縁性を有する光場調整層と、基板に電気的に接続された第1電極と、キャリア注入層に電気的に接続された第2電極とを備えたものである。【選択図】図1
Description
本開示は、各種電子デバイスに用いられる半導体レーザに関する。
近年、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた緑色領域から紫外光領域で発光可能な半導体レーザが盛んに研究されている。この緑色領域から紫外光領域で発光する半導体レーザは、記憶容量の増加や表示装置のフルカラー化を図る上で重要なデバイスである。
このような半導体レーザの消費電力を低減するために、主として直列抵抗成分を形成するp型半導体層(p型クラッド層)の厚みを薄くする手法がある。ところが、単純にp型半導体層を薄くすると、活性層から漏れ出た光が、p型半導体層の上に形成されたp側電極(金属)によって吸収され、閾値電流または動作電流などの動作特性が悪化する。
そこで、p型半導体層の一部あるいは全てをITO(インジウム錫酸化物)などの透明導電膜に置き換えることにより、p型半導体層を薄くする技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
しかしながら、上記のように透明導電膜を用いた場合であっても、例えばp側電極において光吸収が生じることから、動作特性の悪化を生じる。また、これを回避するためには、透明導電膜の厚みをある程度以上確保すればよいが、透明導電膜は厚みが増すと光吸収係数が増加することが知られている。つまり、透明導電膜の厚みにも上限がある。
また、ITOなどの透明導電膜は一般に他の半導体層に比べ低屈折率となることから、このような透明導電膜を用いると、レーザの光場の強度分布が活性層よりもn型半導体層の側にシフトしてしまう。また、その程度は、p型半導体層を薄くするほど大きくなる。上記のことから、p型半導体層を十分に薄くして直列抵抗成分を低減することは困難である。
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、動作電圧を低減することの可能な半導体レーザを提供することにある。
本開示の半導体レーザは、基板上に形成されると共に活性層を含む半導体層と、半導体層上に設けられて活性層に電荷キャリアを注入すると共に、透明導電膜を含むキャリア注入層と、キャリア注入層上の選択的な領域に設けられてレーザ光の光場を調整すると共に、絶縁性を有する光場調整層と、基板に電気的に接続された第1電極と、キャリア注入層に電気的に接続された第1電極と、第1電極と共に半導体層に電圧を印加するための第2電極とを備えたものである。
本開示の半導体レーザでは、活性層を含む半導体層上に、透明導電膜を含むキャリア注入層を有し、このキャリア注入層上の選択的な領域に絶縁性を有する光場調整層が設けられている。これにより、第1電極および第2電極間に所定の電圧が印加されると、第1電極から供給された電荷キャリアが、キャリア注入層を介して例えば横方向から活性層へ注入される。
本開示の半導体レーザによれば、活性層を含む半導体層上に、透明導電膜を含むキャリア注入層が設けられ、このキャリア注入層上の選択的な領域に絶縁性を有する光場調整層が設けられている。これにより、第1電極から活性層へ、横方向からのキャリア注入を実現できる。活性層から漏れ出た光が第1電極によって吸収されにくい素子構造を実現すると共に、光場調整層により光場の調整が可能となる。この結果、活性層よりも上部の半導体層の薄膜化が可能となり、素子の直列抵抗成分を低減することができる。よって、動作電圧を低減することが可能となる。
尚、上記内容は本開示の一例である。本開示の効果は、上述したものに限らず、他の異なる効果であってもよいし、更に他の効果を含んでいてもよい。
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(半導体層上にキャリア注入層(透明導電膜)を介して光場調整層を設け、キャリアの横方向注入と光場調整とを行う半導体レーザの例)
2.変形例1(上部電極を光場調整層上にも形成した例)
3.第2の実施の形態(電流狭窄構造としてリッジ部を有する半導体レーザの例)
4.変形例2(上部電極を光場調整層上にも形成した例)
5.第3の実施の形態(半導体層の一部にイオン注入による電流狭窄領域を有する半導体レーザの例)
1.第1の実施の形態(半導体層上にキャリア注入層(透明導電膜)を介して光場調整層を設け、キャリアの横方向注入と光場調整とを行う半導体レーザの例)
2.変形例1(上部電極を光場調整層上にも形成した例)
3.第2の実施の形態(電流狭窄構造としてリッジ部を有する半導体レーザの例)
4.変形例2(上部電極を光場調整層上にも形成した例)
5.第3の実施の形態(半導体層の一部にイオン注入による電流狭窄領域を有する半導体レーザの例)
<第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ1)の構成の一例を表したものである。なお、図1は、半導体レーザ1の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ1は、例えばいわゆる端面発光型の半導体レーザであり、半導体層20を共振器方向(Z方向)において一対の共振器端面(図示せず)によって挟み込んだ構造を有する。一対の共振器端面は、例えばへき開によって形成されたへき開面である。一方の端面は、レーザ光を射出する面であり、この端面には、所定の反射率に設定された多層反射膜が形成されている。一例としては、半導体レーザ1が青紫レーザである場合には、反射率が10%程度の低反射膜とされる。但し、この端面の反射率は、出射波長に応じて設定され、例えば青色レーザの場合には、20%程度とされる。もう一方の端面には、反射率が95%程度の高反射膜(多層反射膜)が形成されている。この半導体レーザ1は、特に限定されるものではないが、例えば窒化物系半導体レーザである。
[構成]
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ1)の構成の一例を表したものである。なお、図1は、半導体レーザ1の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ1は、例えばいわゆる端面発光型の半導体レーザであり、半導体層20を共振器方向(Z方向)において一対の共振器端面(図示せず)によって挟み込んだ構造を有する。一対の共振器端面は、例えばへき開によって形成されたへき開面である。一方の端面は、レーザ光を射出する面であり、この端面には、所定の反射率に設定された多層反射膜が形成されている。一例としては、半導体レーザ1が青紫レーザである場合には、反射率が10%程度の低反射膜とされる。但し、この端面の反射率は、出射波長に応じて設定され、例えば青色レーザの場合には、20%程度とされる。もう一方の端面には、反射率が95%程度の高反射膜(多層反射膜)が形成されている。この半導体レーザ1は、特に限定されるものではないが、例えば窒化物系半導体レーザである。
半導体レーザ1は、例えば基板10上に、半導体層20を備えたものである。半導体層20は、例えば、基板10の側から順に、下部クラッド層11、活性層12および上部クラッド層13を有する。なお、半導体層20には、これらの層以外の層(例えば、バッファ層、ガイド層、電子障壁層など)が更に設けられていてもよい。この半導体層20上には、一対の電流狭窄膜14を介してキャリア注入層15が設けられている。一対の電流狭窄膜14は、互いに間隙14aを介して設けられ、それぞれが共振器方向(Z方向)に沿ったストライプ状を成している。キャリア注入層15は、この間隙14aにおいて半導体層20と隣接する。キャリア注入層15上の選択的な領域(間隙14aに対向する領域)に、光場調整層17が形成され、キャリア注入層15上のその他の領域(光場調整層17から露出した領域)には、上部電極16(第1電極)が設けられている。基板10の裏面(半導体層20の形成面と反対側の面)には、下部電極18(第2電極)が形成されている。
基板10は、例えばn型GaN(窒化ガリウム)基板である。
半導体層20は、いわゆるIII−V族窒化物半導体層を含んで構成されたものである。「III−V族窒化物半導体」は、短周期型周期率表における3B族元素群のうちの少なくとも1種と、短周期型周期率表における5B族元素のうちの少なくともNとを含むものを指している。具体的には、Ga(ガリウム)とN(窒素)とを含んだ窒化ガリウム系化合物であり、一例としては、GaN,AlGaN(窒化アルミニウム・ガリウム),あるいはAlGaInN(窒化アルミニウム・ガリウム・インジウム)などが挙げられる。III−V族窒化物半導体には、必要に応じてSi(珪素),Ge(ゲルマニウム),O(酸素),Se(セレン)などのIV族およびVI族元素からなるn型不純物、または、Mg(マグネシウム),Zn(亜鉛),C(炭素)などのII族およびIV族元素からなるp型不純物がドープされている。
下部クラッド層11は、例えばn型のAlGaNにより構成されている。活性層12は、例えば、組成比の互いに異なるGaInNによりそれぞれ形成された井戸層およびバリア層を交互に積層してなる多重量子井戸構造となっている。上部クラッド層13は、例えばp型のAlGaNにより構成されている。
電流狭窄膜14は、半導体層20の活性層12へ注入される電流を狭窄するものである。電流狭窄膜14の構成材料としては、例えば酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化アルミニウム(AlOXN1-X)および酸化タンタル(Ta2O5)のうちの少なくとも1種が挙げられる。電流狭窄膜14は、これらの絶縁膜材料のうちのいずれか1種の単層膜であってもよいし、2種以上を積層した多層膜であってもよい。この電流狭窄膜14は、共振器方向(Z方向)に沿って延在して形成され、間隙14aに対向する領域に発光領域12Aが形成される。
キャリア注入層15は、透明導電膜を含んで構成され、活性層12へキャリア(電荷キャリア,電荷担体)を注入するための経路(パス)を構成するものである。このキャリア注入層15では、後述するように、横方向(X方向)からのキャリア注入が可能となっている。このキャリア注入層15は、透明導電膜として、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、銀ナノワイヤ、導電性高分子(PEDOT)、CIGS系化合物、またはIGZO系化合物を含んでいる。CIGS系化合物とは、銅(Cu),インジウム(In),ガリウム(Ga)およびセレン(Se)を主原料とする化合物である。IGZO系化合物とは、インジウム(In),ガリウム(Ga),亜鉛(Zn)および酸素(O)を主原料とする化合物である。
上部電極16は、例えばp側電極であり、金属から構成されている。上部電極16の一例としては、例えばチタン(Ti)、白金(Pt)および金(Au)をキャリア注入層15の側から順に積層した多層膜(Ti/Pt/Au)が挙げられる。この上部電極16は、キャリア注入層15に電気的に接続されていればよく、キャリア注入層15の上面のうち、光場調整層17から露出する領域の全体に形成されていてもよいし、一部にのみ形成されていてもよい。また、後述するように、光場調整層17の上面に形成されていてもよい。ここでは、上部電極16は、キャリア注入層15上の光場調整層17から露出した全体にわたって形成されると共に、光場調整層17の側面に隣接している。
光場調整層17は、活性層12において発生したレーザ光の光場を調整するものである。具体的には、光場調整層17の屈折率および厚みを適切に設定することにより、光場の強度分布のピークを、任意の位置(例えば活性層12付近の位置)に形成することができる。ここで、例えば上部クラッド層13(p型半導体層)の厚みを薄くした場合には、強度のピークが活性層12から下部クラッド層11(n型半導体層)の側(下方)へシフトするが、そのような光場のシフトを、上記屈折率等の設定により、抑制することができる。但し、強度ピークは必ずしも、活性層12付近に形成される必要はなく、活性層12から若干シフトして形成されてもよい。例えば、横方向の屈折率差を変更する、あるいはCOD(Catastrophic Optical Damage:光端面損傷)レベルを向上させる、などの設計指針により、故意に、強度ピークを活性層付近から若干シフトした位置に形成しても構わない。
この光場調整層17は、絶縁性を有する。材料としては、例えば酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化アルミニウム(AlOXN1-X)および酸化タンタル(Ta2O5)のうちの少なくとも1種が挙げられる。光場調整層17は、これらの絶縁膜材料のうちのいずれか1種の単層膜であってもよいし、2種以上を積層した多層膜であってもよい。光場調整層17が絶縁性を有することで、後述するように、キャリア注入層15を用いた横方向からのキャリア注入が可能となる。キャリア注入を目的としない場合には、光場調整層17を、例えば半導体により構成してもよい。
本実施の形態では、この光場調整層17の上に上部電極16が配置されないことから、光場調整層17の材料選択および膜厚設計の自由度が高い。光場調整層17の膜厚が、上部電極16での光吸収の有無に影響しにくいためである。また、これにより、上部クラッド層13の薄膜化を実現し易くなり、直列抵抗成分の抑制につながる。
下部電極18は、金属から構成され、例えばチタン、白金および金を基板10の側から順に積層した多層膜(Ti/Pt/Au)である。この下部電極18は、基板10と電気的に接続されていればよく、基板10の裏面に形成されていなくても構わない。
[製造方法]
半導体レーザ1は、例えば次のようにして製造することができる。即ちまず、基板10の上面(結晶成長面)に、半導体層20として、下部クラッド層11、活性層12、上部クラッド層13をこの順に成長させる。上記の構成で例示した化合物半導体を用いる場合には、半導体層20を、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属化学気相成長)法により形成する。この際、化合物半導体の原料としては、例えば、アンモニア(NH3)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)などを用いる。ドナー不純物の原料としては、例えばモノシラン(SiH4)を用い、アクセプタ不純物の原料としては、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)や、ジメチルジンク(DMZn)を用いる。
半導体レーザ1は、例えば次のようにして製造することができる。即ちまず、基板10の上面(結晶成長面)に、半導体層20として、下部クラッド層11、活性層12、上部クラッド層13をこの順に成長させる。上記の構成で例示した化合物半導体を用いる場合には、半導体層20を、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属化学気相成長)法により形成する。この際、化合物半導体の原料としては、例えば、アンモニア(NH3)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)などを用いる。ドナー不純物の原料としては、例えばモノシラン(SiH4)を用い、アクセプタ不純物の原料としては、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)や、ジメチルジンク(DMZn)を用いる。
この後、上述した材料よりなる電流狭窄膜14を、例えば蒸着法などにより成膜した後、所定のストライプ状となるようにパターニングする。
続いて、上述した透明導電膜を含むキャリア注入層15を、例えばスパッタ法等により成膜したのち、例えばフォトリソグラフィ法を用いたエッチングによりパターニングする。これにより、キャリア注入層15が、間隙14aにおいて半導体層20と接触するように、電流狭窄膜14上に形成される。
次に、キャリア注入層15上に、光場調整層17を形成する。具体的には、キャリア注入層15上に、上述した絶縁材料を、例えば蒸着法などにより成膜したのち、例えばフォトリソグラフィ法を用いたエッチングによりパターニングする。この際、光場調整層17の材料(屈折率)および厚みを適切に設定することで、レーザ光の光場調整を行うことができる。
続いて、キャリア注入層15上の光場調整層17から露出した領域に、上部電極16を形成する。具体的には、上述した金属材料を例えば、蒸着法またはスパッタ法などにより成膜したのち、例えばフォトリソグラフィ法を用いたエッチングにより所望の形状にパターニングする。
この後、必要に応じてラッピングを行い、基板10の厚みを調節したのち、基板10の裏面に下部電極18を形成する。次に、へき開により、一対の共振器端面を形成したのち、ダイシングする。このようにして、本実施の形態の半導体レーザ1を完成する。
[作用,効果]
本実施の形態の半導体レーザ1では、上部電極16と下部電極18との間に、所定の閾値電圧以上の電圧が印加されると、半導体層20の活性層12の電流注入領域(発光領域12A)に電流が注入され、これにより電子と正孔の再結合による発光が生じる。この光は、一対の共振器端面間において繰り返し反射されたのち、一方の端面から所定の波長のレーザ光として出射する。このようにして、レーザ発振がなされる。
本実施の形態の半導体レーザ1では、上部電極16と下部電極18との間に、所定の閾値電圧以上の電圧が印加されると、半導体層20の活性層12の電流注入領域(発光領域12A)に電流が注入され、これにより電子と正孔の再結合による発光が生じる。この光は、一対の共振器端面間において繰り返し反射されたのち、一方の端面から所定の波長のレーザ光として出射する。このようにして、レーザ発振がなされる。
この半導体レーザ1では、主に上部クラッド層13(p型半導体層)が、素子の直列抵抗成分を形成する。このため、直列抵抗成分を低減して動作電圧を低減するためには、上部クラッド層13を薄膜化することが理想的である。
ここで、図2に、本実施の形態の比較例(比較例1−1)に係る半導体レーザ(半導体レーザ100A)の構成を示す。また、図3には、本実施の形態の比較例(比較例1−2)に係る半導体レーザ(半導体レーザ100B)の構成を示す。比較例1−1では、図2に示したように、基板102上に、n型半導体層103(GaN層103a,クラッド層103b,ガイド層103c)と、活性層104と、p型半導体層105(電子ブロック層105a、ガイド・コンタクト層105b)とが積層されている。p型半導体層105の上に、ZnOからなる透明電極106が形成されている。基板102の裏面には、n側電極107が形成されている。比較例1−2では、図3に示したように、比較例1−1と同様、基板102上に、n型半導体層103と、活性層104と、p型半導体層105とが積層され、基板102の裏面にn側電極107が形成されている。但し、比較例1−2では、p型半導体層105の上に、電流狭窄膜としての絶縁膜108を介して透明電極107が形成されている。
更に、図4には、本実施の形態の比較例(比較例2)に係る半導体レーザ(半導体レーザ200)の構成を示す。また、図5には、本実施の形態の比較例(比較例3)に係る半導体レーザ(半導体レーザ300)の構成を示す。比較例2では、図4に示したように、基板201上に、n型半導体層202(クラッド層202a,ガイド層202b)と、活性層203と、p型半導体層204(ガイド層)とが積層されている。このp型半導体層204の上に、絶縁膜205を介して透明電極206(206a,206b)が形成されている。透明電極206の上には、金属からなるp側電極207が配置されている。比較例3では、図5に示したように、基板301上に、n型半導体層302(クラッド層302a,ガイド層302b)と、活性層303と、p型半導体層304(電子ブロック層304a,ガイド・コンタクト層304b)とが積層されている。このp型半導体層304の上に、絶縁膜305を介して透明電極306(306a,306b)が形成されている。
これらの比較例1−1,1−2,2,3のように、p型半導体層の一部または全部を透明電極により置き換えることで、透明電極を用いない場合に比べ、直列抵抗成分の低減を図ることができる。しかしながら、いずれの構造においても、例えば以下の理由により、抵抗低減効果は不十分であり、改善の余地がある。即ち、上記比較例1−1,1−2,2,3の構造において、p型半導体層(105,204,304)を薄膜化した場合、活性層(104,203,303)から漏れ出た光が、透明電極(106,206,306)あるいはp側電極(207)によって吸収され易くなる。この光吸収により、閾値電流あるいは動作電流などの動作特性が悪化してしまう。
特に、比較例2では、透明電極206上にさらに金属のp側電極207が配置されることから、このp側電極207において、光吸収が生じ易い。この場合、透明電極206を厚膜化することで、p側電極207での光吸収を抑えることもできるが、逆に透明電極206での光吸収係数が増加することとなり望ましくない。
加えて、ITOなどの透明導電膜は一般に他の半導体層に比べ低屈折率であることから、このような透明導電膜を用いると、レーザの光場の強度分布が活性層(104,203,303)よりもn型半導体層(103,202,302)の側に(下方に)シフトしてしまう。この光場のシフトは、p型半導体層(105,204,304)を薄くするほど大きなものとなる。
なお、比較例3では、透明電極306を所定の2層構造とすることにより、光場の強度分布の調整範囲を拡げることができる。しかしながら、この比較例3の構成では、2層構造によって単層の場合よりも抵抗成分が増加するため、動作電圧を十分に低減することができない。
上記のことから、透明電極(透明導電膜)を用いた半導体レーザにおいて、p型半導体層を十分に薄くして直列抵抗成分を低減することは困難である。
これに対し、本実施の形態では、半導体層20の上部クラッド層13上に、透明導電膜を含むキャリア注入層15が設けられ、このキャリア注入層15上の選択的な領域に、絶縁性を有する光場調整層17が設けられている。これにより、上部電極16から供給された電荷キャリアは、キャリア注入層15を介して、例えば横方向(共振器方向に直交するX方向)から活性層12へ注入される(図6の矢印A1)。詳細には、半導体層20上に、電流狭窄膜14を介してキャリア注入層15が設けられ、このキャリア注入層15上の間隙14aに対向する領域に光場調整層17が設けられることにより、横方向からのキャリア注入が実現される。
このように、キャリア注入層15上の選択的な領域に光場調整層17が設けられ、望ましくは更に電流狭窄膜14を有することにより、上部電極16から活性層12へ、横方向からのキャリア注入を実現可能となる。これにより、活性層12から漏れ出た光が上部電極16によって吸収されにくい素子構造を実現できる。具体的には、上部電極16を活性層12の発光領域12Aの直上からシフトした位置に配置することができる。また、光場調整層17が設けられることで、レーザ光の光場の調整が可能となる。
また、上部電極16の光吸収が十分に低減できることから、透明導電膜よりなるキャリア注入層15を厚膜化する必要がない(薄膜化が可能である)。キャリア注入層15の薄膜化により、キャリア注入層15における光吸収係数の増加を抑えることができる。
更に、上述のように上部クラッド層13を薄膜化すると光場がシフトする可能性があるが、本実施の形態では、光場調整層17により、そのような光場のシフトを考慮して素子設計を行うことができる。したがって、上部クラッド層13の薄膜化に伴う光場のシフトを抑制することができる。光場のシフトを抑制しつつ、上部クラッド層13を十分に薄膜化することができ、素子の直列抵抗成分を低減することが可能である。
加えて、光場調整層17が絶縁性を有すると共に、活性層12への横方向からのキャリア注入が可能であることにより、光場調整層17の厚みに起因する直列抵抗変化を抑制することができる。
また、キャリア注入層15および光場調整層17は、半導体層20に比べ、低温成膜が可能であることから、活性層12に与えられる熱的なダメージを抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、半導体層20上に、透明導電膜を含むキャリア注入層15が設けられ、このキャリア注入層15上の選択的な領域に、絶縁性を有する光場調整層17が設けられる。これにより、キャリア注入層15を介して、上部電極16から活性層12へ、横方向からのキャリア注入が可能となる。上部電極16による光吸収が低減されると共に、レーザ光の光場調整が可能となり、この結果、上部クラッド層13の薄膜化が可能となる。したがって、素子の直列抵抗成分を低減することができ、動作電圧を低減することが可能となる。
次に、上記第1の実施の形態の他の実施の形態に係る半導体レーザについて説明する。以下では、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
<第2の実施の形態>
図7は、本開示の第2の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ2)の構成の一例を表したものである。なお、図7は、半導体レーザ2の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ2は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
図7は、本開示の第2の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ2)の構成の一例を表したものである。なお、図7は、半導体レーザ2の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ2は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
半導体レーザ2は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、基板10上に、半導体層20を備えたものであり、この半導体層20上に、電流狭窄膜14を介してキャリア注入層15が設けられている。また、キャリア注入層15上の選択的な領域には、光場調整層17が形成されている。キャリア注入層15上の他の領域には、上部電極(上部電極21)が設けられ、基板10の裏面には、下部電極18が形成されている。
但し、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なり、上部電極21が、キャリア注入層15上だけでなく、光場調整層17上にも形成されている。上部電極21は、キャリア注入層15とその上に形成された光場調整層17とを覆うように、形成されている。この上部電極21は、上記第1の実施の形態の上部電極16と同様の材料から構成することができる。
本実施の形態のように、上部電極21がキャリア注入層15上と光場調整層17上とに形成されていてもよい。この場合にも、半導体層20上にキャリア注入層15が設けられ、このキャリア注入層15上の選択的な領域に光場調整層17が設けられることで、上部電極21から活性層12へ、横方向からのキャリア注入が可能となる。上部電極21において光が吸収されにくい素子構造を実現することができる。具体的には、半導体層20と上部電極21との間に光場調整層17が介在することで、上部電極21を発光領域12Aの直上からシフトして配置することができる。よって、上部電極21での光吸収を抑制すると共に光場調整が可能となり、上部クラッド層13の薄膜化が可能となる。したがって、上記第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
図8は、本開示の第3の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ3)の構成を表したものである。なお、図8は、半導体レーザ3の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ3は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
図8は、本開示の第3の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ3)の構成を表したものである。なお、図8は、半導体レーザ3の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ3は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
半導体レーザ3は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、基板10上に、下部クラッド層11、活性層12および上部クラッド層(上部クラッド層31)を含む半導体層(半導体層20A)を備えたものであり、この半導体層20A上に、電流狭窄膜(電流狭窄膜32)を介してキャリア注入層(キャリア注入層33)が設けられている。また、キャリア注入層33上の選択的な領域には、光場調整層17が形成され、キャリア注入層33上の他の領域には、上部電極16が設けられている。基板10の裏面には、下部電極18が形成されている。半導体層20Aは、上記第1の実施の形態の半導体層20と同様、例えば上述したような窒化物半導体により構成されている。
但し、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なり、上部クラッド層31がストライプ状のリッジ部31aを有している。リッジ部31aは、光導波路として機能するものであり、例えば共振器方向(Z方向)に沿って延在している。この側面を覆うように、電流狭窄膜32が形成されている。この電流狭窄膜32は、例えば上部クラッド層31のリッジ部31aの側面近傍に埋め込み形成することができる。この電流狭窄膜32の構成材料としては、上記第1の実施の形態の電流狭窄膜14と同様のものが挙げられる。キャリア注入層33は、上記第1の実施の形態のキャリア注入層15と同様の透明導電膜を含んで構成されている。なお、光場調整層17は、上部クラッド層31のリッジ部31aに対向する領域に設けられている。また、発光領域12Aは、リッジ部31aに対向する選択的な領域に形成される。このリッジ部31aは、ここでは、1つだけ設けているが、複数形成されていてもよい。
本実施の形態のように、上部クラッド層31がリッジ部31aを有していてもよい。この場合にも、半導体層20A上にキャリア注入層33が設けられ、このキャリア注入層33上の選択的な領域に光場調整層17が設けられることで、上部電極16から活性層12へ向けて、キャリア注入層33およびリッジ部31aを介して横方向からのキャリア注入が可能となる。よって、上部電極16において光が吸収されにくい素子構造を実現すると共に光場を調整することが可能となり、上部クラッド層13の薄膜化が可能となる。したがって、上記第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
<第4の実施の形態>
図9は、本開示の第4の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ4)の構成を表したものである。なお、図9は、半導体レーザ4の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ4は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
図9は、本開示の第4の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ4)の構成を表したものである。なお、図9は、半導体レーザ4の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ4は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
半導体レーザ4は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、基板10上に、下部クラッド層11、活性層12および上部クラッド層31を含む半導体層20Aを備えたものであり、この半導体層20A上に、電流狭窄膜32を介してキャリア注入層33が設けられている。また、キャリア注入層33上の選択的な領域には、光場調整層17が形成されている。キャリア注入層33に電気的に接続されて上部電極21が設けられ、基板10の裏面には、下部電極18が形成されている。また、上記第3の実施の形態の半導体レーザ3と同様、上部クラッド層31がリッジ部31aを有し、このリッジ部31aの側面を覆うように、電流狭窄膜32が形成されている。
更に、本実施の形態では、上記第2の実施の形態と同様、上部電極21が、キャリア注入層33上だけでなく、光場調整層17上にも形成されている。上部電極21は、キャリア注入層33とその上に形成された光場調整層17とを覆うように、形成されている。
本実施の形態においても、半導体層20A上にキャリア注入層33が設けられ、このキャリア注入層33上の選択的な領域に光場調整層17が設けられることで、上部電極21から活性層12へ、横方向からのキャリア注入が可能となる。よって、上部電極21において光が吸収されにくい素子構造を実現すると共に光場を調整することが可能となり、上部クラッド層13の薄膜化が可能となる。したがって、上記第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
<第5の実施の形態>
図10は、本開示の第5の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ5)の構成を表したものである。なお、図10は、半導体レーザ5の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ5は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
図10は、本開示の第5の実施の形態に係る半導体レーザ(半導体レーザ5)の構成を表したものである。なお、図10は、半導体レーザ5の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。半導体レーザ5は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、端面発光型の半導体レーザであり、所定の共振器構造を有している。
半導体レーザ5は、上記第1の実施の形態の半導体レーザ1と同様、基板10上に、下部クラッド層11、活性層12および上部クラッド層(上部クラッド層41)を含む半導体層(半導体層20B)を備えたものであり、この半導体層20B上に、キャリア注入層(キャリア注入層42)が設けられている。また、キャリア注入層42上の選択的な領域には、光場調整層17が形成され、キャリア注入層42上の他の領域には、上部電極16が設けられている。基板10の裏面には、下部電極18が形成されている。半導体層20Bは、上記第1の実施の形態の半導体層20と同様、例えば上述したような窒化物半導体により構成されている。
但し、本実施の形態では、上部クラッド層41の一部に、イオン注入により形成された一対の電流狭窄領域41aを有している。これらの電流狭窄領域41aは、間隙41bを挟んで形成され、それぞれが共振器方向(Z方向)に沿って延在したストライプ状を成している。なお、光場調整層17は、間隙41bに対向する領域に形成されている。また、発光領域12Aは、間隙41bに対向して形成される。
本実施の形態においても、半導体層20B上にキャリア注入層42が設けられ、このキャリア注入層42上の選択的な領域に光場調整層17が設けられることで、上部電極16から活性層12へ、横方向からのキャリア注入が可能となる。よって、上部電極16において光が吸収されにくい素子構造を実現すると共に光場を調整することが可能となり、上部クラッド層13の薄膜化が可能となる。したがって、上記第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、基板10の一例としてGaN基板を挙げたが、サファイア基板などの絶縁性基板であってもよい。ただし、この場合には、基板10ではなく、下部クラッド層11に電気的に接続されるように下部電極18を形成するとよい。
また、上記実施の形態では、窒化ガリウム系の半導体レーザを例に挙げたが、他の化合物半導体レーザ、例えば、AlGaInP系などの赤色半導体レーザ、ZnCdMgSSeTeなどのII−VI族の半導体レーザにも適用可能である。また、AlGaAs系、InGaAs系、InP系、GaInAsNP系などの、発振波長が可視域とは限らないような半導体レーザにも適用可能である。
また、上記実施の形態では、インデックスガイド構造の半導体レーザを例に挙げて、本開示について説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、他の構造、例えば、ゲインガイド構造の半導体レーザに対しても適用可能である。
また、上記実施の形態等において説明した効果は一例であり、本開示の効果は、他の効果であってもよいし、更に他の効果を含んでいてもよい。
なお、本開示は以下のような構成であってもよい。
(1)
基板上に形成されると共に活性層を含む半導体層と、
前記半導体層上に設けられて前記活性層に電荷キャリアを注入すると共に、透明導電膜を含むキャリア注入層と、
前記キャリア注入層上の選択的な領域に設けられてレーザ光の光場を調整すると共に、絶縁性を有する光場調整層と、
前記キャリア注入層に電気的に接続された第1電極と、
前記第1電極と共に前記半導体層に電圧を印加するための第2電極と
を備えた
半導体レーザ。
(2)
前記第1電極は、前記キャリア注入層上の前記光場調整層から露出した領域に形成されている
上記(1)に記載の半導体レーザ。
(3)
前記第1電極は、前記キャリア注入層上と前記光場調整層上とに形成されている
上記(1)または(2)に記載の半導体レーザ。
(4)
前記半導体層と前記キャリア注入層との間に設けられると共に、前記活性層に注入される電流を狭窄する電流狭窄膜を更に備えた
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(5)
前記半導体層の一部にストライプ状のリッジ部が形成され、
前記リッジ部の側面に、前記活性層に注入される電流を狭窄する電流狭窄膜を更に備えた
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(6)
前記半導体層の一部に、前記活性層に注入される電流を狭窄するためのイオン注入領域を有する
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(7)
前記キャリア注入層は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、銀ナノワイヤ、導電性高分子(PEDOT)、CIGS系化合物、またはIGZO系化合物を含む
上記(1)〜(6)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(8)
前記光場調整層は、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化アルミニウム(AlOXN1-X)、または酸化タンタル(Ta2O5)を含む
上記(1)〜(6)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(1)
基板上に形成されると共に活性層を含む半導体層と、
前記半導体層上に設けられて前記活性層に電荷キャリアを注入すると共に、透明導電膜を含むキャリア注入層と、
前記キャリア注入層上の選択的な領域に設けられてレーザ光の光場を調整すると共に、絶縁性を有する光場調整層と、
前記キャリア注入層に電気的に接続された第1電極と、
前記第1電極と共に前記半導体層に電圧を印加するための第2電極と
を備えた
半導体レーザ。
(2)
前記第1電極は、前記キャリア注入層上の前記光場調整層から露出した領域に形成されている
上記(1)に記載の半導体レーザ。
(3)
前記第1電極は、前記キャリア注入層上と前記光場調整層上とに形成されている
上記(1)または(2)に記載の半導体レーザ。
(4)
前記半導体層と前記キャリア注入層との間に設けられると共に、前記活性層に注入される電流を狭窄する電流狭窄膜を更に備えた
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(5)
前記半導体層の一部にストライプ状のリッジ部が形成され、
前記リッジ部の側面に、前記活性層に注入される電流を狭窄する電流狭窄膜を更に備えた
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(6)
前記半導体層の一部に、前記活性層に注入される電流を狭窄するためのイオン注入領域を有する
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(7)
前記キャリア注入層は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、銀ナノワイヤ、導電性高分子(PEDOT)、CIGS系化合物、またはIGZO系化合物を含む
上記(1)〜(6)のいずれかに記載の半導体レーザ。
(8)
前記光場調整層は、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化アルミニウム(AlOXN1-X)、または酸化タンタル(Ta2O5)を含む
上記(1)〜(6)のいずれかに記載の半導体レーザ。
1〜5…半導体レーザ、10…基板、11…下部クラッド層、12…活性層、12A…発光領域、13,31…上部クラッド層、14,32…電流狭窄膜、14a…間隙、15,33,42…キャリア注入層、16,21…上部電極、17…光場調整層、20,20A,20B…半導体層、31a…リッジ部、41a…電流狭窄領域、41b…間隙。
Claims (8)
- 基板上に形成されると共に活性層を含む半導体層と、
前記半導体層上に設けられて前記活性層に電荷キャリアを注入すると共に、透明導電膜を含むキャリア注入層と、
前記キャリア注入層上の選択的な領域に設けられてレーザ光の光場を調整すると共に、絶縁性を有する光場調整層と、
前記キャリア注入層に電気的に接続された第1電極と、
前記第1電極と共に前記半導体層に電圧を印加するための第2電極と
を備えた
半導体レーザ。 - 前記第1電極は、前記キャリア注入層上の前記光場調整層から露出した領域に形成されている
請求項1に記載の半導体レーザ。 - 前記第1電極は、前記キャリア注入層上と前記光場調整層上とに形成されている
請求項1に記載の半導体レーザ。 - 前記半導体層と前記キャリア注入層との間に設けられると共に、前記活性層に注入される電流を狭窄する電流狭窄膜を更に備えた
請求項1に記載の半導体レーザ。 - 前記半導体層の一部にストライプ状のリッジ部が形成され、
前記リッジ部の側面に、前記活性層に注入される電流を狭窄する電流狭窄膜を更に備えた
請求項1に記載の半導体レーザ。 - 前記半導体層の一部に、前記活性層に注入される電流を狭窄するためのイオン注入領域を有する
請求項1に記載の半導体レーザ。 - 前記キャリア注入層は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、銀ナノワイヤ、導電性高分子(PEDOT)、CIGS系化合物、またはIGZO系化合物を含む
請求項1に記載の半導体レーザ。 - 前記光場調整層は、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化アルミニウム(AlOXN1-X)、または酸化タンタル(Ta2O5)を含む
請求項1に記載の半導体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014193772A JP2016066670A (ja) | 2014-09-24 | 2014-09-24 | 半導体レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014193772A JP2016066670A (ja) | 2014-09-24 | 2014-09-24 | 半導体レーザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016066670A true JP2016066670A (ja) | 2016-04-28 |
Family
ID=55804258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014193772A Pending JP2016066670A (ja) | 2014-09-24 | 2014-09-24 | 半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016066670A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109888072A (zh) * | 2019-04-03 | 2019-06-14 | 南京紫科光电科技有限公司 | 一种基于石墨烯的可调波长led及其制备方法 |
US11271368B2 (en) | 2018-01-23 | 2022-03-08 | Sony Semiconductor Solutions Corporation | Semiconductor laser and electronic apparatus |
WO2023181716A1 (ja) * | 2022-03-24 | 2023-09-28 | ソニーグループ株式会社 | 面発光レーザ、面発光レーザアレイ、及び電子機器 |
-
2014
- 2014-09-24 JP JP2014193772A patent/JP2016066670A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11271368B2 (en) | 2018-01-23 | 2022-03-08 | Sony Semiconductor Solutions Corporation | Semiconductor laser and electronic apparatus |
CN109888072A (zh) * | 2019-04-03 | 2019-06-14 | 南京紫科光电科技有限公司 | 一种基于石墨烯的可调波长led及其制备方法 |
CN109888072B (zh) * | 2019-04-03 | 2024-01-30 | 南京紫科光电科技有限公司 | 一种基于石墨烯的可调波长led及其制备方法 |
WO2023181716A1 (ja) * | 2022-03-24 | 2023-09-28 | ソニーグループ株式会社 | 面発光レーザ、面発光レーザアレイ、及び電子機器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4328366B2 (ja) | 半導体素子 | |
JP5963004B2 (ja) | 窒化物半導体発光素子 | |
JP5608815B2 (ja) | 半導体発光素子 | |
KR101698629B1 (ko) | 질화물 반도체 레이저 다이오드 | |
JP6255939B2 (ja) | 窒化物半導体レーザ素子 | |
JP6152848B2 (ja) | 半導体発光素子 | |
US8411718B2 (en) | Semiconductor light-emitting device | |
US10381804B2 (en) | Vertical cavity light emitting element | |
CN101180743A (zh) | 氮化物半导体发光元件 | |
JP6664688B2 (ja) | 垂直共振器型発光素子 | |
JP5444609B2 (ja) | 半導体レーザ素子 | |
CN103299495A (zh) | 氮化镓基半导体激光器元件和制造氮化镓基半导体激光器元件的方法 | |
JP2007214221A (ja) | 窒化物半導体レーザ素子 | |
JPWO2014061174A1 (ja) | 半導体発光素子 | |
JPWO2018020793A1 (ja) | 半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法 | |
JP2016066670A (ja) | 半導体レーザ | |
JP4694342B2 (ja) | 半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
US20080175293A1 (en) | Semiconductor laser device | |
JP2019041102A (ja) | レーザダイオード | |
JP5223531B2 (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JP2007324582A (ja) | 集積型半導体発光装置およびその製造方法 | |
JP2008066550A (ja) | 半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法 | |
JP2007324578A (ja) | 集積型半導体発光装置およびその製造方法 | |
WO2019106931A1 (ja) | 半導体発光素子 | |
JP5304428B2 (ja) | 半導体レーザ |