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JP2016061673A - 電子部品搬送装置および電子部品検査装置 - Google Patents

電子部品搬送装置および電子部品検査装置 Download PDF

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JP2016061673A JP2014189731A JP2014189731A JP2016061673A JP 2016061673 A JP2016061673 A JP 2016061673A JP 2014189731 A JP2014189731 A JP 2014189731A JP 2014189731 A JP2014189731 A JP 2014189731A JP 2016061673 A JP2016061673 A JP 2016061673A
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Abstract

【課題】電子部品の温度を設定温度に保つ制御において、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を迅速に低下させることができる電子部品搬送装置および電子部品検査装置を提供すること。【解決手段】電子部品搬送装置は、電子部品を把持する把持部と、加熱部と、放熱部と、前記放熱部に流体を噴射する流体噴射部と、前記流体噴射部から噴射する流体の流量を調整する流量調整部と、を備え、前記流量調整部は、前記流体噴射部から噴射する流体の平均流量を、第1の平均流量と、前記第1の平均流量より大きい第2の平均流量とに調整可能であり、前記電子部品を検査する前は、前記平均流量を前記第1の平均流量とし、前記電子部品を検査している間の前記平均流量には前記第2の平均流量が含まれる。【選択図】図4

Description

本発明は、電子部品搬送装置および電子部品検査装置に関するものである。
従来から、例えばICデバイス等の電子部品の電気的特性を検査する電子部品検査装置が知られており、この電子部品検査装置には、検査部の保持部までICデバイスを搬送するための電子部品搬送装置が組み込まれている。ICデバイスの検査の際は、ICデバイスが保持部に配置され、保持部に設けられた複数のプローブピンとICデバイスの各端子とを接触させる。このようなICデバイスの検査は、ICデバイスを所定温度に加熱または冷却して行う場合があり、この場合は、電子部品の温度を設定温度(目標温度)に保つ制御を行う。
特許文献1には、電子部品の検査時の温度を調整する方法として、電子部品に断熱材を接触させて断熱しつつ、電子部品の自己発熱を利用して、電子部品の温度を上昇させる方法が開示されている。
特開2007−315906号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、電子部品の検査の際、電子部品の温度が設定温度よりも高くなった場合に、その温度を低下させることができないという問題がある。電子部品の検査では、電子部品の温度が許容温度を超えてしまうと、電子部品を破損させ、不良品にしてしまう虞があり、また、電子部品の温度が設定温度よりも高くなると、大きな電流が流れ、本来は良品であるものを不良品と判断してしまう虞があり、正しく検査することが困難である。
本発明の目的は、電子部品の温度を設定温度に保つ制御において、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を迅速に低下させることができる電子部品搬送装置および電子部品検査装置を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の電子部品搬送装置は、電子部品を把持する把持部と、
加熱部と、
放熱部と、
前記放熱部に流体を噴射する流体噴射部と、
前記流体噴射部から噴射する流体の流量を調整する流量調整部と、を備え、
前記流量調整部は、前記流体噴射部から噴射する流体の平均流量を、第1の平均流量と、前記第1の平均流量より大きい第2の平均流量とに調整可能であり、
前記電子部品を検査する前は、前記平均流量を前記第1の平均流量とし、
前記電子部品を検査している間の前記平均流量には前記第2の平均流量が含まれることを特徴とする。
これにより、電子部品を冷却する場合、冷却の応答性(冷却応答性)を向上させることができ、電子部品の温度を設定温度(目標温度)に保つ制御において、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を迅速に低下させることができる。
具体的には、例えば、電子部品の検査前は、電子部品を加熱しつつ、放熱部に向けて流体を噴射して電子部品を冷却し、これらのバランスをとり、電子部品の温度を設定温度に調整する。この場合の前記流体の平均流量は第1の平均流量である。
そして、電子部品の検査中は、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合は、放熱部に向けて噴射している流体の平均流量を第2の平均流量に変更する。これにより、電子部品の温度が低下する。また、電子部品の温度が設定温度よりも高くなる前から放熱部に向けて流体を噴射しているので、冷却応答性が向上し、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を迅速に低下させることができる。
[適用例2]
本発明の電子部品搬送装置では、前記加熱部は、前記放熱部と前記把持部の間に配置されることが好ましい。
電子部品と接触する把持部の温度は、検査における設定温度にし、放熱部の温度は、可能な限り低い温度にしておきたい。すなわち、把持部と放熱部との間の温度勾配が大きい方が、冷却応答性が良いので、加熱部を放熱部と把持部の間に配置することにより、把持部と放熱部との間の温度勾配を大きくする。これにより、迅速に、放熱部を介して電子部品を冷却することができる。また、容易に、把持部を介して電子部品を加熱することができる。
[適用例3]
本発明の電子部品搬送装置では、前記電子部品の温度を検出する温度センサーを有することが好ましい。
これにより、温度センサーの検出結果に基づいて、電子部品の温度を調整することができる。
[適用例4]
本発明の電子部品搬送装置では、前記流量調整部は、前記電子部品を検査している間は、前記温度センサーにより検出された温度が閾値よりも高い場合に、前記平均流量を前記第2の平均流量とすることが好ましい。
これにより、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を低下させることができる。
[適用例5]
本発明の電子部品搬送装置では、前記流体噴射部に前記流体を供給する流体供給部を有することが好ましい。
これにより、流体噴射部から放熱部に流体を噴射することができる。
[適用例6]
本発明の電子部品搬送装置では、前記流量調整部は、流量調整可能な流量調整バルブであることが好ましい。
これにより、簡易な構成で、流体噴射部から噴射する流体の流量を調整することができる。
[適用例7]
本発明の電子部品搬送装置では、前記流量調整バルブは、開度と開閉期間との少なくとも一方が調整可能であることが好ましい。
これにより、簡易な構成で、流体噴射部から噴射する流体の流量を調整することができる。
[適用例8]
本発明の電子部品搬送装置では、前記流量調整部は、前記流体が流れる第1の流路と、
前記第1の流路を開閉するバルブと、
前記流体が流れ、前記バルブを迂回する第2の流路と、を有することが好ましい。
これにより、簡易な制御で、流体噴射部から噴射する流体の流量を調整することができる。
[適用例9]
本発明の電子部品搬送装置では、前記第2の流路の一方の端部は、前記第1の流路の前記バルブよりも上流側の部位に連通し、前記第2の流路の他方の端部は、前記第1の流路の前記バルブよりも下流側の部位に連通していることが好ましい。
これにより、流量調整部の構成を簡素化することができる。
[適用例10]
本発明の電子部品搬送装置では、前記第1の流路の中心軸に直交する方向での断面積は、前記第2の流路の中心軸に直交する方向での断面積よりも大きいことが好ましい。
これにより、第1の平均流量に対して第2の平均流量を十分に大きくすることができる。
[適用例11]
本発明の電子部品搬送装置では、前記第2の流路を流れる前記流体の流量を調整する第2流路用流量調整部を有することが好ましい。
これにより、電子部品の温度の調整を容易に行うことができる。
[適用例12]
本発明の電子部品搬送装置では、前記電子部品の検査終了後は、前記平均流量を前記第1の平均流量とすることが好ましい。
これにより、次の電子部品の検査に備えることができる。
[適用例13]
本発明の電子部品搬送装置では、前記電子部品の検査終了後の期間は、前記平均流量を前記第1の平均流量より小さい流量とする期間または前記放熱部に前記流体を噴射しない期間を含むことが好ましい。
電子部品の検査後は、電子部品への通電を停止するので、電子部品の温度が低下するが、これにより、電子部品の検査終了後に放熱部に噴射する流体の平均流量を第1の平均流量とする場合に比べて、温度を迅速に上昇させることができ、次の電子部品の検査に迅速に備えることができる。
[適用例14]
本発明の電子部品検査装置は、電子部品を把持する把持部と、
加熱部と、
放熱部と、
前記放熱部に流体を噴射する流体噴射部と、
前記流体噴射部から噴射する流体の流量を調整する流量調整部と、
前記電子部品を検査する検査部と、を備え、
前記流量調整部は、前記流体噴射部から噴射する流体の平均流量を、第1の平均流量と、前記第1の平均流量より大きい第2の平均流量とに調整可能であり、
前記電子部品を検査する前は、前記平均流量を前記第1の平均流量とし、
前記電子部品を検査している間の前記平均流量には前記第2の平均流量が含まれることを特徴とする。
これにより、電子部品を冷却する場合、冷却の応答性(冷却応答性)を向上させることができ、電子部品の温度を設定温度(目標温度)に保つ制御において、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を迅速に低下させることができる。
具体的には、例えば、電子部品の検査前は、電子部品を加熱しつつ、放熱部に向けて流体を噴射して電子部品を冷却し、これらのバランスをとり、電子部品の温度を設定温度に調整する。この場合の前記流体の平均流量は第1の平均流量である。
そして、電子部品の検査中は、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合は、放熱部に向けて噴射している流体の平均流量を第2の平均流量に変更する。これにより、電子部品の温度が低下する。また、電子部品の温度が設定温度よりも高くなる前から放熱部に向けて流体を噴射しているので、冷却応答性が向上し、電子部品の温度が設定温度よりも高い場合に、電子部品の温度を迅速に低下させることができる。
本発明の電子部品検査装置の第1実施形態を示す概略図である。 図1に示す電子部品検査装置の搬送部および検査部を示す図である。 図1に示す電子部品検査装置の搬送部のハンドユニットを示す断面図である。 図1に示す電子部品検査装置の主要部を示すブロック図である。 図1に示す電子部品検査装置の制御動作を示すフローチャートである。 本発明の電子部品検査装置の第2実施形態の主要部を示すブロック図である。 本発明の電子部品検査装置の第3実施形態の主要部を示すブロック図である。
以下、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置について添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の電子部品検査装置の第1実施形態を示す概略図である。図2は、図1に示す電子部品検査装置の搬送部および検査部を示す図である。図3は、図1に示す電子部品検査装置の搬送部のハンドユニットを示す断面図である。図4は、図1に示す電子部品検査装置の主要部を示すブロック図である。図5は、図1に示す電子部品検査装置の制御動作を示すフローチャートである。
なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。また、X軸に平行な方向を「X方向」とも言い、Y軸に平行な方向を「Y方向」とも言い、Z軸に平行な方向を「Z方向」とも言う。また、電子部品の搬送方向の上流側を単に「上流側」とも言い、下流側を単に「下流側」とも言う。また、本願明細書で言う「水平」とは、完全な水平に限定されず、電子部品の搬送が阻害されない限り、水平に対して若干(例えば5°未満程度)傾いていた状態も含む。
また、図3中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、また、図3では、搬送部の複数のハンドユニットのうちの1つが図示されている。
図1に示す検査装置(電子部品検査装置)1は、例えば、BGA(Ball grid array)パッケージやLGA(Land grid array)パッケージ等のICデバイス、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Electroluminescence Display)、電子ペーパー等の表示デバイス、CIS(CMOS Image Sensor)、CCD(Charge Coupled Device)、加速度センサー、ジャイロセンサー、圧力センサー、等の各種センサー、さらには水晶振動子を含む各種振動子等、を含む電子部品の電気的特性を検査・試験(以下単に「検査」と言う)するための装置である。なお、以下では、説明の便宜上、検査を行う前記電子部品としてICデバイスを用いる場合について代表して説明し、これを「ICデバイス9」とする。
図1に示すように、検査装置1は、供給部2と、供給側配列部3と、搬送部4と、検査部5と、回収側配列部6と、回収部7と、これら各部の制御を行う制御部8と、を有している。また、検査装置1は、供給部2、供給側配列部3、搬送部4、検査部5、回収側配列部6および回収部7を配置するベース11と、供給側配列部3、搬送部4、検査部5および回収側配列部6を収容するようにベース11に被せられているカバー12と、を有している。なお、ベース11の上面であるベース面111は、ほぼ水平となっており、このベース面111に供給側配列部3、搬送部4、検査部5、回収側配列部6の構成部材が配置されている。また、検査装置1は、この他、必要に応じて、ICデバイス9を加熱するためのヒーターやチャンバー等を有していてもよい。
このような検査装置1は、供給部2が供給側配列部3にICデバイス9を供給し、供給されたICデバイス9を供給側配列部3が配列し、配列したICデバイス9を搬送部4が検査部5に搬送し、搬送したICデバイス9を検査部5が検査し、検査を終えたICデバイス9を搬送部4が回収側配列部6に搬送/配列し、回収側配列部6に配列したICデバイス9を回収部7が回収するように構成されている。このような検査装置1によれば、ICデバイス9の供給・検査・回収を自動的に行うことができる。なお、検査装置1では、検査部5を除く構成、すなわち、供給部2、供給側配列部3、搬送部4、回収側配列部6、回収部7および制御部8の一部等により、搬送装置(電子部品搬送装置)10が構成されている。搬送装置10は、ICデバイス9の搬送等を行う。
以下、搬送部4および検査部の構成について説明する。
≪搬送部≫
搬送部4は、図2に示すように、供給側配列部3の載置ステージ341上に配置されているICデバイス9を検査部5まで搬送し、検査部5での検査を終えたICデバイス9を回収側配列部6まで搬送するユニットである。このような搬送部4は、シャトル41と、供給ロボット42と、検査ロボット43と、回収ロボット44と、を有している。
−シャトル−
シャトル41は、載置ステージ341上のICデバイス9を検査部5の近傍まで搬送するため、さらには、検査部5で検査された検査済みのICデバイス9を回収側配列部6の近傍まで搬送するためのシャトルである。このようなシャトル41には、ICデバイス9を収容するための4つのポケット411がX方向に並んで形成されている。また、シャトル41は、直動ガイドによってガイドされており、リニアモーター等の駆動源によってX方向に往復移動可能となっている。
−供給ロボット−
供給ロボット42は、載置ステージ341上に配置されているICデバイス9をシャトル41に搬送するロボットである。このような供給ロボット42は、ベース11に支持された支持フレーム421と、支持フレーム421に支持され、支持フレーム421に対してY方向に往復移動可能な移動フレーム422と、移動フレーム422に支持された4つのハンドユニット(把持ロボット)423と、を有している。各ハンドユニット423は、昇降機構および吸着ノズルを備え、ICデバイス9を吸着することで把持することができる。
−検査ロボット−
検査ロボット43は、シャトル41に収容されたICデバイス9を検査部5へ搬送するとともに、検査を終えたICデバイス9を検査部5からシャトル41へ搬送するロボットである。また、検査ロボット43は、検査の際に、ICデバイス9を検査部5に押し付け、ICデバイス9に所定の検査圧を印加することもできる。このような検査ロボット43は、ベース11に支持された支持フレーム431と、支持フレーム431に支持され、支持フレーム431に対してY方向に往復移動可能な移動フレーム432と、移動フレーム432に支持された4つのハンドユニット(把持ロボット)433と、を有している。各ハンドユニット433の配置は特に限定されず、図示の配置は、一例である。
各ハンドユニット433は、昇降機構と後述する吸引管260および吸着パッド270(図3参照)とを備え、ICデバイス9を吸着することで把持(吸着把持)することができる。各ハンドユニット433は、同様であるので、以下では、その1つについて説明する。
ハンドユニット433は、例えば、ねじ止め等によって、着脱可能に移動フレーム432に固定されている。
図3に示すように、ハンドユニット433は、移動フレーム432に固設されたエアシリンダー210と、そのエアシリンダー210の先端部に連結されたデバイスチャック220とを有している。
エアシリンダー210は、移動フレーム432に固定されたシリンダチューブ211を有している。シリンダチューブ211は、有底筒状のチューブ本体212と、チューブ本体212の開口を塞ぐフロントプレート213とを有し、チューブ本体212とフロントプレート213とで形成されるシリンダ室内にピストン214がZ方向に移動可能に配設されている。シリンダ室は、ピストン214によって、その上側に位置する第1室D1と、下側に位置する第2室D2とに区画される。
ピストン214は、後述するコイルバネ151によって上方に持ち上げられ、エアシリンダー210が作動していない状態では、ピストン214の第1室D1側の面がチューブ本体212の底面と当接する位置(以下、これを最上端位置という)に位置するようになっている。
また、チューブ本体212の第1室D1側の端部には、エアー導入口215が形成され、そのエアー導入口215には、連結ポートP1が取り付けられている。また、連結ポートP1は、図示しない電空レギュレーターに接続されており、電空レギュレーターから第1室D1に空気が供給されると、その空気の圧力によって、ピストン214が最上端位置からコイルバネ151の弾性力に抗して下方に移動するようになっている。第1室D1内の圧力を所定の圧力とすることによって、保持部51に配置されたICデバイス9を適した圧力で押圧することができる。そのため、ICデバイス9と保持部51との導通を確実に図ることができるとともに、ICデバイス9の破損を抑制することができる。なお、前記電空レギュレーターの駆動は、制御部8により制御される。
以上のようなエアシリンダー210の下側に配置されたデバイスチャック220は、ピストン214の下端部に固定された連結ブロック230と、連結ブロック230の下側に配置された部材293およびヒートシンク(放熱部)291と、部材293およびヒートシンク291の下側に配置されたヒーターブロック240と、ヒーターブロック240の下側に配置されたコンタクトプッシャー250とを有している。また、ヒートシンク291に冷却用ガスとしての空気(流体)Gを噴射する噴射ノズル(流体噴射部)292が設けられている。なお、噴射ノズル292およびヒートシンク291により、ICデバイス9を冷却する冷却部290が構成される。
連結ブロック230は、コイルバネ151を介して移動フレーム432に連結されている。すなわち、連結ブロック230は、移動フレーム432に対してコイルバネ151を介して弾性的に吊下されている。そして、前述したように、コイルバネ151は、連結ブロック230を介してピストン214を最上端位置まで押し上げている。また、連結ブロック230には、その下面中央部と側面とに開放する貫通孔が形成されており、この貫通孔は、真空案内路231として機能する。そして、真空案内路231の一端には連結ポートP2が取り付けられている。さらに、連結ポートP2は、空気を吸引するポンプおよび空気を噴出するポンプ(いずれも図示せず)に接続されている。なお、前記ポンプの駆動は、制御部8により制御される。
また、連結ブロック230の下面には優れた断熱性を有する複数の柱状の部材293の上端が連結固定され、複数の柱状の部材293の下端には、ヒーターブロック240が連結固定され、ヒーターブロック240の下面にはコンタクトプッシャー250が着脱可能に連結固定されている。コンタクトプッシャー250は、ICデバイス9の検査の際、ハンドユニット433がICデバイス9を押圧する場合に、ICデバイス9と接触してそのICデバイス9を押圧する部位である。なお、ハンドユニット433は、ICデバイス9の検査の際、ICデバイス9を把持した状態および把持しない状態のいずれにおいてもICデバイス9を押圧することができ、前記ICデバイス9の押圧をICデバイス9を把持した状態と把持しない状態とのいずれで行うかの設定は、適宜行うことができる。
そして、部材293によって形成された空間(ヒーターブロック240と連結ブロック230との間の空間)にヒートシンク291が配置されている。また、ヒートシンク291は、例えば半田等のろう材を用いてヒーターブロック240に固定され、熱的に接続されている。また、ヒートシンク291は、連結ブロック230に非接触に設けられている。言い換えると、ヒートシンク291と連結ブロック230の間には隙間が形成されている。これにより、ヒートシンク291と連結ブロック230との間の熱交換が抑制され、ヒートシンク291の放熱効果が向上する。前記隙間の大きさは、部材293の高さを調節することによって、簡単に制御することができる。
また、噴射ノズル292は、ヒートシンク291の横に並んで設けられており、ヒートシンク291に向けて空気Gを噴射するように構成されている。すなわち、噴射ノズル292には、空気(圧縮空気)を噴出する後述するポンプ133が接続されている。ポンプ133の駆動は、制御部8により制御される。ヒートシンク291に空気Gを吹き付けることで、ヒーターブロック240およびコンタクトプッシャー250を介してICデバイス9を冷却することができる。また、噴射ノズル292は、固定具を介して連結ブロック230に固定されているため、ヒートシンク291との相対的位置が一定に保たれている。そのため、ヒートシンク291に対して空気Gが安定して噴射され、ヒートシンク291を安定して冷却することができる。なお、噴射ノズル292からの空気Gの噴射は、制御部8によって制御されるが、その説明は後述する。
また、噴射ノズル292は、空気Gを拡散噴射(放射状に噴射)するように構成されているのが好ましい。これにより、噴射ノズル292の小型化を図りつつ、ヒートシンク291のより広い範囲に空気Gを吹き付けることができる。また、噴射ノズル292から噴射される空気Gの噴射断面形状は、Z方向の広がりを、XY平面内方向の広がりよりも抑えた形状とするのが好ましい。これにより、空気Gを効率的にヒートシンク291に供給することができる。
また、噴射ノズル292から噴射する流体を空気とすることで、取扱いが簡単となるとともにコスト減を図ることができる。また、例えば、冷凍式クーラー等を使用し、冷却された空気を用いることによって、ICデバイス9の冷却性能を向上させることができる。但し、噴射ノズル292から噴射する流体としては、空気に限定されず、例えば、窒素、アルゴン、二酸化炭素、フッ素系ガスや、これらを含む混合ガス等の各種の絶縁性ガス等の気体が適用可能である。また、噴射ノズル292から噴射する空気(流体)の温度を調整する温度調整部を設けてもよい。
ヒートシンク291、ヒーターブロック240およびコンタクトプッシャー250の中央部には、これらを貫き、真空案内路231と連通する収容孔が形成され、この収容孔には吸引管260が配設されている。吸引管260の先端部には、吸着パッド(吸着孔)270が連結固着されている。そして、前記ポンプを駆動して空気を吸引し、吸引管260内を負圧状態にすることによって、吸着パッド270でICデバイス9を把持(吸着把持)できるようになっている。また、前記ポンプを駆動して空気を供給し、吸引管260内の負圧状態を解除することによって、吸着パッド270で把持しているICデバイス9を放すことができる。吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250により、ICデバイス9を把持する把持部が構成される。なお、ヒーターブロック240およびヒーター241は、ヒートシンク291と前記把持部との間、すなわち、ヒートシンク291と吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250との間に配置されている。
ヒートシンク291、ヒーターブロック240およびコンタクトプッシャー250は、それぞれ、硬質で高い熱伝導率を有する材料で構成されている。硬質で高い熱伝導率を有する材料としては、特に限定されないが、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、金、白金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、チタン、タングステン等の各種金属、またはこれらのうちの少なくとも1種を含む合金または金属間化合物、さらには、これらの金属の酸化物、窒化物、炭化物等が挙げられる。
ヒーターブロック240には、2本の棒状のヒーター(加熱部)241が埋設されている。このヒーター241の駆動は、制御部8によって制御される。ヒーター241が発熱すると、その熱がヒーターブロック240およびコンタクトプッシャー250を介してICデバイス9に伝わり、ICデバイス9の温度が上昇する。これにより、高温環境下でのICデバイス9の電気的特性を検査することができる。
2つのヒーター241は、Y方向へ延在し、ヒーターブロック240の中央部にある吸引管260を避けてX方向の両端部に配置されている。このようなヒーター241としては、ICデバイス9を加熱することができれば、特に限定されず、例えば、アルミナヒーター、窒化アルミヒーター、窒化珪素ヒーター、炭化珪素ヒーター、窒化硼素ヒーター等の各種セラミックヒーター、ニクロム線等の電熱線を用いた各種カートリッジヒーター等を用いることができる。また、ヒーター241は、棒状のものに限定されず、例えば、面状のものを用いることもできる。なお、加熱部としては、ヒーター241に限定されず、この他、例えば、ペルチェ素子等が挙げられる。
また、ヒーターブロック240には、温度センサー243が埋設されている。温度センサー243は、ヒーターブロック240の温度を検出(検知)することで、間接的にICデバイス9の温度を検出する。温度センサー243の検出結果、すなわち、温度センサー243から出力された信号は、制御部8に入力され、制御部8は、温度センサー243により検出された温度を把握する。なお、前述したように、ヒーターブロック240およびコンタクトプッシャー250が熱伝導率の高い材料で構成されているため、ICデバイス9とヒーターブロック240の温度差は少なく、ヒーターブロック240に埋設された温度センサー243によってもICデバイス9の温度を十分正確に検出することができる。
本実施形態では、温度センサー243の実際に温度を検出(検知)する部分である検知部がヒーターブロック240の中央部に位置しているため、ICデバイスとの離間距離が小さくなる。そのため、ICデバイス9の温度をより正確に検出することができる。また、2つのヒーター241を棒状とし、かつ、ヒーターブロック240のX方向両端部に配置することによって、ヒーター241と温度センサー243をなるべく遠ざけることができる。そのため、温度センサー243は、ヒーター241からの熱の影響を受け難くなる。
温度センサー243としては、ICデバイス9の温度を検出することができれば、特に限定されず、例えば、白金センサー等のPtセンサー、熱電対、サーミスター等を用いることができる。なお、ICデバイス9がサーマルダイオード等を内蔵している場合には、温度センサー243を省略し、サーマルダイオードによってICデバイス9の温度を検出してもよい。
なお、本実施形態の温度センサー243は、ICデバイス9の温度を間接的に検出するように配置されているが、その配置は、ICデバイス9の温度を検出することができれば特に限定されず、例えば、直接、ICデバイス9の温度を検出するよう構成されていてもよい。具体的には、温度センサー243が、デバイスチャック220の下面に露出するように配置され、押圧時にICデバイス9と接触するようになっていてもよい。また、検査装置1では、ヒーターブロック240およびコンタクトプッシャー250の熱抵抗を考慮して、温度センサー243で検出された温度に所定の補正を加えた温度をICデバイス9の温度としてもよい。
本実施形態では、温度センサー243をヒーターブロック240に埋設しているが、温度センサー243をコンタクトプッシャー250に埋設してもよく、その方がICデバイス9との距離も近くなり、温度検出精度が向上すると考えられる。しかしながら、コンタクトプッシャー250は、ICデバイス9の種類や大きさによって適宜選択される部材であるため、仮に、コンタクトプッシャー250に温度センサー243を配置するとしたら、替えのコンタクトプッシャー250全てに温度センサー243を配置しなければならずコスト増を招く。したがって、コスト減を目的とするならば、本実施形態のように、温度センサー243をヒーターブロック240に配置するのがよい。
このようなハンドユニット433によれば、ICデバイス9のヒーター241による加熱と、空気Gによる冷却とによって、ICデバイス9の温度を所定温度範囲内(例えば、設定温度±2℃程度)に維持することができる。特に、空気Gによって、ICデバイス9の自己発熱による昇温を迅速にキャンセルすることができ、検査中のICデバイス9の温度をほぼ一定に保ち続けることができ、ICデバイス9の検査をより精度良く行うことができる。
−回収ロボット−
回収ロボット44は、検査部5での検査を終えたICデバイス9を回収側配列部6に搬送するロボットである。このような回収ロボット44は、ベース11に支持された支持フレーム441と、支持フレーム441に支持され、支持フレーム441に対してY方向に往復移動可能な移動フレーム442と、移動フレーム442に支持された4つのハンドユニット(把持ロボット)443と、を有している。各ハンドユニット443は、昇降機構および吸着ノズルを備え、ICデバイス9を吸着することで把持することができる。
このような搬送部4は、次のようにしてICデバイス9を搬送する。まず、シャトル41が図中左側に移動し、供給ロボット42が載置ステージ341上のICデバイス9をシャトル41に搬送する(STEP1)。次に、シャトル41が中央へ移動し、検査ロボット43がシャトル41上のICデバイス9を検査部5へ搬送する(STEP2)。次に、検査ロボット43が検査部5での検査を終えたICデバイス9をシャトル41へ搬送する(STEP3)。次に、シャトル41が図中右側へ移動し、回収ロボット44がシャトル41上の検査済みのICデバイス9を回収側配列部6に搬送する。(STEP4)このようなSTEP1〜STEP4を繰り返すことで、ICデバイス9を検査部5を経由して回収側配列部6へ搬送することができる。
以上、搬送部4の構成について説明したが、搬送部4の構成としては、載置ステージ341上のICデバイス9を検査部5へ搬送し、検査を終えたICデバイス9を回収側配列部6へ搬送することができれば、特に限定されない。例えば、シャトル41を省略し、供給ロボット42、検査ロボット43および回収ロボット44のいずれか1つのロボットで、載置ステージ341から検査部5への搬送、および、検査部5から回収側配列部6への搬送を行ってもよい。
≪検査部≫
検査部5は、ICデバイス9の電気的特性を検査・試験するユニットである。検査部5は、図2に示すように、ICデバイス9を配置する4つの保持部51を有している。これら保持部51には、それぞれ、ICデバイス9の端子と電気的に接続される複数のプローブピン(図示せず)が設けられている。各プローブピンは、制御部8に電気的に接続されている。ICデバイス9の検査の際は、1つのICデバイス9が1つの保持部51に配置(保持)される。保持部51に配置されたICデバイス9の各端子は、それぞれ、検査ロボット43のハンドユニット433の押圧によって所定の検査圧で各プローブピンに押し付けられる。これにより、ICデバイス9の各端子と各プローブピンとが電気的に接続され(接触し)、プローブピンを介してICデバイス9の検査が行われる。ICデバイス9の検査は、制御部8に記憶されているプログラムに基づいて行われる。
≪制御部≫
制御部8は、例えば、検査制御部と、駆動制御部と、を有している。検査制御部は、例えば、図示しないメモリー内に記憶されたプログラムに基づいて、検査部5に配置されたICデバイス9の電気的特性の検査等を行う。また、駆動制御部は、例えば、供給部2、供給側配列部3、搬送部4、検査部5、回収側配列部6および回収部7の各部の駆動を制御し、ICデバイス9の搬送等を行う。
次に、ヒートシンク291に空気Gを噴射する機構について説明するが、代表的に、1つの噴射ノズル292についての機構を説明する。
図4に示すように、検査装置1は、空気Gを噴出し、噴射ノズル292に空気Gを供給するポンプ(流体供給部)133と、ポンプ133と噴射ノズル292とを接続する管体14と、噴射ノズル292から噴射する空気Gの流量を検出(測定)する流量検出部としての流量計(流量センサー)242とを有している。管体14の内腔は、空気Gが流れる流路である。
また、流量計242は、例えば、管体14内に設置されている。流量計242で検出された空気Gの流量を示す信号は、制御部8に入力され、制御部8は、流量計242により検出された空気Gの流量を把握する。なお、流量計242としては、噴射ノズル292から噴射する空気Gの流量を検出できるものであれば、管体14内に予め設定されているものでもよく、また、後付のものでもよい。
また、流量計242による空気Gの流量の他の検出方法としては、例えば、流量計242として熱線流量計を用い、流量計242を噴射ノズル292の近傍に配置し、空気Gの流量を検出する。噴射ノズル292の近傍とは、噴射ノズル292の内部空間、噴射ノズル292の開口部、噴射ノズル292の開口部から所定距離だけ離間した位置等である。
また、管体14は、その途中で、第1の管体141と第2の管体142とに分岐し、再び、合流している。すなわち、第1の管体141と第2の管体142とは、並列に接続されている。第1の管体141の内腔は、空気Gが流れる第1の流路であり、また、第2の管体142の内腔は、空気Gが流れる第2の流路である。前記第1の管体141の内腔(第1の流路)の中心軸に直交する方向での断面積は、前記第2の管体142の内腔(第2の流路)の中心軸に直交する方向での断面積よりも大きい。
第1の管体141の途中には、その流路(第1の流路)を開閉する電磁弁(バルブ)131が設けられている。また、第2の管体142の途中には、開度を調整して第2の管体142を流れる空気Gの流量を調整する絞り弁(第2流路用流量調整部)132が設けられている。このように、第2の管体142の一方の端部は、第1の管体141の電磁弁131よりも上流側の部位(本実施形態では端部)に連通し、第2の管体142の他方の端部は、第1の管体141の電磁弁131よりも下流側の部位(本実施形態では端部)に連通している。すなわち、第2の管体142は、電磁弁131を迂回している。また、電磁弁131および絞り弁132の駆動は、制御部8によって制御される。なお、第1の管体141、第2の管体142、電磁弁131および絞り弁132等により、噴射ノズル292から噴射する空気Gの流量を調整する流量調整部100が構成される。
流量調整部100は、制御部8の制御により、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を、第1の平均流量と、第1の平均流量より大きい第2の平均流量とに調整可能に構成されている。電磁弁131を閉じ、絞り弁132を開いてその開度を所定の開度にした場合の前記平均流量が第1の平均流量であり、電磁弁131を開き、絞り弁132を開いてその開度を所定の開度にした場合の前記平均流量が第2の平均流量である。また、前記「平均流量」は、噴射ノズル292から噴射する空気Gの流量の所定の単位時間における平均値である。なお、空気Gの流量は、経時的に増減する場合があるので、本実施形態では、空気Gの流量の瞬間値ではなく、平均流量を用いて管理する。
流量調整部100は、ICデバイス9を検査する前は、前記平均流量を第1の平均流量に設定する。一方、ICデバイス9を検査している間の前記平均流量には第2の平均流量が含まれる。以下、詳細に説明する。
まず、この検査装置1では、温度センサー243により、ICデバイス9の温度を検出し、その検出結果に基づいて、ICデバイス9の温度が検査に適した所定の設定温度(目標温度)になるように温度制御を行う。
ICデバイス9の検査前は、電磁弁131は閉じ、絞り弁132は開いている。また、絞り弁132の開度は所定の開度に調整される。そして、ヒーター241を駆動してICデバイス9を加熱しつつ、ポンプ133を駆動して噴射ノズル292からヒートシンク291に向けて空気Gを噴射し、ICデバイス9を冷却し、これらのバランスをとり、ICデバイス9の温度を設定温度に調整する。この場合、電磁弁131が閉じているので、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量は、第1の平均流量になっている。
ICデバイス9の検査中は、ICデバイス9への通電によりICデバイス9が自己発熱し、設定温度より高くなる場合がある。このため、温度センサー243により検出されたICデバイス9の温度が設定温度の許容範囲の上限値である閾値Tmaxよりも高い場合は、ヒーター241の出力を低減または停止するとともに、電磁弁131を開き、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を第2の平均流量にする。これにより、ヒートシンク291から放熱される熱量が増大し、ICデバイス9がさらに冷却される。また、ICデバイス9の温度が閾値Tmaxよりも高くなる前からヒートシンク291に空気Gが吹き付けられているので、冷却の応答性(冷却応答性)が向上し、ICデバイス9の温度を迅速に低下させることができる。このようにして、ICデバイス9の温度が設定温度になるように制御される。
また、ICデバイス9の検査終了後は、電磁弁131を閉じ、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を第1の平均流量にし、次のICデバイス9の検査に備える。
ここで、第1の平均流量aは、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、1mL/秒以上、500mL/秒以下であることが好ましく、10mL/秒以上、100mL/秒以下であることがより好ましい。
第1の平均流量aが前記上限値よりも大きいと、他の条件にもよるが、ヒーター241の出力を大きくする必要があり、消費エネルギーが増大する。
また、第1の平均流量aが前記下限値よりも小さいと、他の条件にもよるが、ICデバイス9を冷却する場合の冷却応答性が低下する。
また、第2の平均流量bは、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、2mL/秒以上、1000mL/秒以下であることが好ましく、20mL/秒以上、200mL/秒以下であることがより好ましい。
第2の平均流量bが前記上限値よりも大きいと、他の条件にもよるが、消費エネルギーが増大する。
また、第2の平均流量bが前記下限値よりも小さいと、他の条件にもよるが、ICデバイス9を冷却する場合の冷却応答性が低下する。
また、第1の平均流量aと第2の平均流量bとの比(b/a)は、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、1.5以上であることが好ましく、2以上、10以下であることがより好ましい。
b/aが前記上限値よりも大きいと、他の条件にもよるが、消費エネルギーが増大する。
また、b/aが前記下限値よりも小さいと、他の条件にもよるが、ICデバイス9を冷却する場合の冷却応答性が低下する。
次に、噴射ノズル292から噴出する空気Gの平均流量の制御における制御部8の制御動作について説明する。
まず、図5に示すように、ICデバイス9の検査前に、噴射ノズル292から噴出する空気Gの平均流量を第1の平均流量に設定する(ステップS101)。そして、前述したように、温度センサー243により、ICデバイス9の温度を検出し、その検出結果に基づいて、ICデバイス9の温度が設定温度になるように温度制御を行う。
次いで、ICデバイス9の検査を開始したか否かを判断し(ステップS102)、検査を開始した場合には、温度センサー243により、ICデバイス9の温度Tを検出し(ステップS103)、検出された温度Tが、設定温度の許容範囲の上限値である閾値Tmaxよりも大きいか否かを判断する(ステップS104)。
ステップS104において、検出された温度Tが、閾値Tmax以下であると判断した場合は、平均流量を第1の平均流量にする(ステップS105)。すなわち、現在の平均流量が第1の平均流量の場合は、それを維持し、現在の平均流量が第2の平均流量の場合は、平均流量を第1の平均流量に変更する。
また、ステップS104において、検出された温度Tが、閾値Tmaxよりも大きいと判断した場合は、平均流量を第2の平均流量にする(ステップS106)。すなわち、現在の平均流量が第2の平均流量の場合は、それを維持し、現在の平均流量が第1の平均流量の場合は、平均流量を第2の平均流量に変更する。また、この場合は、前述したように、ヒーター241の出力を低減または停止する。
次いで、ICデバイス9の検査が終了したか否かを判断し(ステップS107)、検査が終了していない場合には、ステップS103に戻り、再度、ステップS103以降を実行する。また、ICデバイス9の検査が終了した場合には、次のICデバイス9の検査に備え、平均流量を第1の平均流量にする(ステップS108)。すなわち、現在の平均流量が第1の平均流量の場合は、それを維持し、現在の平均流量が第2の平均流量の場合は、平均流量を第1の平均流量に変更する。以上で、このプログラムを終了する。
以上説明したように、この検査装置1によれば、ICデバイス9を冷却する場合、冷却応答性を向上させることができる。これにより、ICデバイス9の温度を検査の設定温度に保つ制御において、ICデバイス9の温度が設定温度よりも高い場合に、ICデバイス9の温度を迅速に低下させることができる。
また、ICデバイス9と接触する吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250の温度は、検査の設定温度にし、ヒートシンク291の温度は、可能な限り低い温度にしておきたい。すなわち、吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250とヒートシンク291との間の温度勾配が大きい方が、冷却応答性が良いので、ヒーター241をヒートシンク291と吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250の間に配置することにより、吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250とヒートシンク291との間の温度勾配を大きくする。これにより、迅速に、ヒートシンク291を介してICデバイス9を冷却することができる。また、容易に、吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250を介してICデバイス9を加熱することができる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の電子部品検査装置の第2実施形態の主要部を示すブロック図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態の検査装置1では、第2の管体142の途中に、その流路(第2の流路)を開閉する電磁弁(バルブ)134が設けられている。なお、第1の管体141、第2の管体142、電磁弁131、134および絞り弁132等により、噴射ノズル292から噴射する空気Gの流量を調整する流量調整部100が構成される。
第2実施形態では、ICデバイス9の検査終了後、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を第1の平均流量より小さい流量とする期間またはヒートシンク291に空気Gを噴射しない温度上昇期間を設ける。この温度上昇期間は、ICデバイス9の検査が終了したときから開始する。前記平均流量を第1の平均流量より小さい流量とする場合は、絞り弁132の開度を調整する。また、前記平均流量を「0」とする場合、すなわち、ヒートシンク291に空気Gを噴射しない場合は、電磁弁134を閉じる。そして、温度上昇期間が終了すると、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を第1の平均流量にする。
ICデバイス9の検査後は、ICデバイス9への通電を停止するので、ICデバイス9の温度が低下するが、前記温度上昇期間を設けることにより、ICデバイス9の検査終了後にヒートシンク291に噴射する空気Gの平均流量を第1の平均流量とする場合に比べて、吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250の温度を迅速に上昇させることができ、次のICデバイス9の検査に迅速に備えることができる。
また、温度上昇期間の長さは、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、10秒以上、10分以下であることが好ましく、30秒以上、5分以下であることがより好ましい。
温度上昇期間が前記上限値よりも長いと、他の条件にもよるが、吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250の温度が高くなり過ぎる虞がある。
また、温度上昇期間が前記下限値よりも短いと、他の条件にもよるが、吸着パッド270およびコンタクトプッシャー250の温度が十分に上昇しない虞がある。
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、温度上昇期間の開始時期は、ICデバイス9の検査が終了したときであるが、これに限らず、ICデバイス9の検査の終了後であればよい。
<第3実施形態>
図7は、本発明の電子部品検査装置の第3実施形態の主要部を示すブロック図である。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図7に示すように、第3実施形態の検査装置1では、管体14は分岐していない。そして、管体14の途中に、その流路を開閉する電磁弁131と、開度を調整して管体14を流れる空気Gの流量を調整する絞り弁135とが設けられている。なお、電磁弁131および絞り弁135等により、噴射ノズル292から噴射する空気Gの流量を調整する流量調整部100が構成される。また、電磁弁131および絞り弁135により、流量調整バルブ136が構成される。
この流量調整バルブ136は、開度と開閉期間との少なくとも一方が調整可能であればよいが、本実施形態では、開度および開閉期間が調整可能である。
流量調整バルブ136は、絞り弁135の開度を調整することにより、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を、第1の平均流量と第2の平均流量とに調整することができる。
また、流量調整バルブ136は、電磁弁131の開閉期間を調整すること、すなわち、PWM制御により、噴射ノズル292から噴射する空気Gの平均流量を、第1の平均流量と第2の平均流量とに調整することができる。
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、第3実施形態は、第2実施形態にも適用することができる。
以上、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1……検査装置
10……搬送装置
100……流量調整部
11……ベース
111……ベース面
12……カバー
2……供給部
3……供給側配列部
341……載置ステージ
4……搬送部
41……シャトル
411……ポケット
42……供給ロボット
421……支持フレーム
422……移動フレーム
423……ハンドユニット
43……検査ロボット
431……支持フレーム
432……移動フレーム
433……ハンドユニット
44……回収ロボット
441……支持フレーム
442……移動フレーム
443……ハンドユニット
5……検査部
51……保持部
6……回収側配列部
7……回収部
8……制御部
9……ICデバイス
131、134……電磁弁
132、135……絞り弁
133……ポンプ
136……流量調整バルブ
14……管体
141……第1の管体
142……第2の管体
151……コイルバネ
210……エアシリンダー
211……シリンダチューブ
212……チューブ本体
213……フロントプレート
214……ピストン
215……エアー導入口
220……デバイスチャック
230……連結ブロック
231……真空案内路
240……ヒーターブロック
241……ヒーター
242……流量計
243……温度センサー
250……コンタクトプッシャー
260……吸引管
270……吸着パッド
290……冷却部
291……ヒートシンク
292……噴射ノズル
293……部材
D1……第1室
D2……第2室
P1、P2……連結ポート
G……空気
S101〜S108……ステップ

Claims (14)

  1. 電子部品を把持する把持部と、
    加熱部と、
    放熱部と、
    前記放熱部に流体を噴射する流体噴射部と、
    前記流体噴射部から噴射する流体の流量を調整する流量調整部と、を備え、
    前記流量調整部は、前記流体噴射部から噴射する流体の平均流量を、第1の平均流量と、前記第1の平均流量より大きい第2の平均流量とに調整可能であり、
    前記電子部品を検査する前は、前記平均流量を前記第1の平均流量とし、
    前記電子部品を検査している間の前記平均流量には前記第2の平均流量が含まれることを特徴とする電子部品搬送装置。
  2. 前記加熱部は、前記放熱部と前記把持部の間に配置される請求項1に記載の電子部品搬送装置。
  3. 前記電子部品の温度を検出する温度センサーを有する請求項1または2に記載の電子部品搬送装置。
  4. 前記流量調整部は、前記電子部品を検査している間は、前記温度センサーにより検出された温度が閾値よりも高い場合に、前記平均流量を前記第2の平均流量とする請求項3に記載の電子部品搬送装置。
  5. 前記流体噴射部に前記流体を供給する流体供給部を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
  6. 前記流量調整部は、流量調整可能な流量調整バルブである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
  7. 前記流量調整バルブは、開度と開閉期間との少なくとも一方が調整可能である請求項6に記載の電子部品搬送装置。
  8. 前記流量調整部は、前記流体が流れる第1の流路と、
    前記第1の流路を開閉するバルブと、
    前記流体が流れ、前記バルブを迂回する第2の流路と、を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
  9. 前記第2の流路の一方の端部は、前記第1の流路の前記バルブよりも上流側の部位に連通し、前記第2の流路の他方の端部は、前記第1の流路の前記バルブよりも下流側の部位に連通している請求項8に記載の電子部品搬送装置。
  10. 前記第1の流路の中心軸に直交する方向での断面積は、前記第2の流路の中心軸に直交する方向での断面積よりも大きい請求項8または9に記載の電子部品搬送装置。
  11. 前記第2の流路を流れる前記流体の流量を調整する第2流路用流量調整部を有する請求項8ないし10のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
  12. 前記電子部品の検査終了後は、前記平均流量を前記第1の平均流量とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
  13. 前記電子部品の検査終了後の期間は、前記平均流量を前記第1の平均流量より小さい流量とする期間または前記放熱部に前記流体を噴射しない期間を含む請求項1ないし11のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
  14. 電子部品を把持する把持部と、
    加熱部と、
    放熱部と、
    前記放熱部に流体を噴射する流体噴射部と、
    前記流体噴射部から噴射する流体の流量を調整する流量調整部と、
    前記電子部品を検査する検査部と、を備え、
    前記流量調整部は、前記流体噴射部から噴射する流体の平均流量を、第1の平均流量と、前記第1の平均流量より大きい第2の平均流量とに調整可能であり、
    前記電子部品を検査する前は、前記平均流量を前記第1の平均流量とし、
    前記電子部品を検査している間の前記平均流量には前記第2の平均流量が含まれることを特徴とする電子部品検査装置。
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