JP2016061223A - ターボ回転機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 遠心圧縮機29の高圧力比化を促進しつつ、遠心圧縮機29のメカニカルロスを低減して、遠心圧縮機29の圧縮機効率の向上を図ること。【解決手段】 複数の圧縮機ブレード41,43のチップ端41t,43tにおける半径方向外側の部位に、環状のクラウンプレート53が連結され、ハウジング本体33のシュラウド33sにおける半径方向外側の部位に環状の凹部55が形成され、クラウンプレート53の一部分が凹部55内に位置しており、圧縮機インペラ37における圧縮機ディスク39の最大径部39g側にかけての所定のエリア57は、半径方向に対して圧縮機ディスク39の先端39a側へ傾斜するように構成されている。【選択図】 図1A
Description
本発明は、遠心力を利用して空気等の流体を圧縮し又は排気ガス等の流体の圧力エネルギーを利用して回転力を発生させるターボ回転機械に関する。
近年、過給機、産業機械、ガスタービン等に用いられる遠心圧縮機(ターボ回転機械の1つ)について種々の研究開発がなされており、一般的な遠心圧縮機の構成について簡単に説明すると、次のようになる(特許文献1及び特許文献2等参照)。
一般的な遠心圧縮機は、圧縮機ハウジングを具備しており、この圧縮機ハウジングは、内側に、シュラウドを有している。そして、圧縮機ハウジング内には、圧縮機インペラがその軸心(圧縮機インペラの軸心)周りに回転可能に設けられている。また、圧縮機インペラは、圧縮機ディスクを備えており、この圧縮機ディスクのハブ面は、圧縮機ディスクの先端側から半径方向外側(圧縮機インペラの半径方向の外側)に向かって延びている。更に、圧縮機ディスクのハブ面には、複数の圧縮機ブレードが周方向(ハブ面の周方向)に間隔を置いて一体的に設けられており、各圧縮機ブレードのチップ端(先端縁)は、圧縮機ハウジングのシュラウドに沿うように延びている。
ところで、近年、遠心圧縮機の高圧力比化の要請が強くなっており、その要請に応えるには、圧縮機インペラの外径を拡大する必要がある。一方、圧縮機インペラの外径を拡大すると、遠心圧縮機の運転中に、圧縮機ディスクの背面(先端の反対側の面)、換言すれば、圧縮機インペラに働くスラスト力が高くなり、遠心圧縮機のメカニカルロスが増大して、遠心圧縮機の圧縮機効率の低下を招くことになる。つまり、遠心圧縮機の高圧力比化を促進しつつ、遠心圧縮機の圧縮機効率の向上を図ることは容易でないという問題がある。
なお、過給機、ガスタービン等に用いられるラジアルタービン(ターボ回転機械の1つ)の大容量化の要請に応じて、タービンインペラの外径を拡大する場合においても、同様の問題が生じるものである。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成からなるターボ回転機械を提供することを目的とする。
本発明の特徴は、遠心力を利用して流体を圧縮し又は流体の圧力エネルギーを利用して回転力を発生させるターボ回転機械において、内側にシュラウドを有したハウジング(圧縮機ハウジング又はタービンハウジング)と、前記ハウジング内に回転可能に設けられ、ハブ面が先端側(ディスクの先端側)から半径方向外側へ向かって延びたディスク(圧縮機ディスク又はタービンディスク)、及び前記ディスクのハブ面にその周方向に間隔を置いて設けられかつチップ端(先端縁)が前記ハウジングの前記シュラウドに沿うように延びた複数のブレード(圧縮機ブレード又はタービンブレード)を備えたインペラ(圧縮機インペラ又はタービンインペラ)と、を具備し、複数の前記ブレードのチップ端における半径方向外側の部位に環状のクラウンプレートが連結され、前記ハウジングの前記シュラウドにおける半径方向外側の部位に環状の凹部が形成され、前記クラウンプレートの少なくとも一部分が前記凹部内に位置しており、前記インペラにおける前記ディスクの最大径部側のエリアが半径方向に対して前記ディスクの先端側へ傾斜するように構成されたことを要旨とする。
ここで、本願の明細書及び特許請求の範囲において、「ターボ回転機械」とは、遠心力を利用して流体を圧縮する遠心圧縮機、及び流体の圧力エネルギーを利用して回転力を発生させるラジアルタービンを含む意である。「遠心圧縮機」とは、過給機、産業機械、又はガスタービンに用いられる遠心圧縮機等を含む意であって、「ラジアルタービン」とは、過給機又はガスタービンに用いられるラジアルタービン等を含む意である。また、「流体」とは、空気又は排気ガス等のガスを含む意であって、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、別部材を介して間接的に設けられたことを含む意である。そして、「半径方向外側」とは、半径方向の外側のことをいい、「半径方向」とは、特に断らない限り、インペラ(圧縮機インペラ又はタービンインペラ)の半径方向のことをいい、「半径方向外側の部位」とは、半径方向の中央位置よりも半径方向外側に位置する部位のことをいう。更に、「前記ディスクの先端側」とは、前記ターボ回転機械が遠心圧縮機である場合には、インペラの入口側(流体の主流方向の直上流側)のことであって、前記ターボ回転機械がラジアルタービンである場合には、インペラの出口側(流体の主流方向の直下流側)のことである。
本発明の第1の特徴によると、前記ターボ回転機械が遠心圧縮機である場合には、前記インペラをその軸心(前記インペラの軸心)周りに回転させることにより、前記ハウジング内に取入れた流体を圧縮することができる。なお、圧縮した流体(圧縮流体)は、前記ハウジングの外側へ排出される。
一方、前記ターボ回転機械がラジアルタービンである場合には、前記ハウジング内に取入れた流体が前記インペラの入口側から出口側へ流通することにより、流体の圧力エネルギーを利用して回転力を発生させて、前記インペラをその軸心(前記インペラの軸心)周りに回転させることができる。なお、前記インペラの出口側へ流通した流体は、前記ハウジングの外側へ排出される。
前記ターボ回転機械の運転中に、前記インペラの半径方向外側の圧力によって前記ディスクの背面に前記ディスクの先端方向(先端側に向かう方向)のスラスト力(先端方向のスラスト力)が働くことになる。また、前記インペラ内における主流(前記インペラの入口側から出口側へ流通する主流)の圧力によって前記ディスクのハブ面に前記ディスクの先端方向の逆方向(背面側に向かう方向)のスラスト力が働くが、その逆方向のスラスト力は先端方向のスラスト力に比べて小さいものである。これにより、前記ターボ回転機械の運転中に、前記インペラにその外径に応じた大きさの先端方向のスラスト力が働くことになる。なお、「前記インペラの半径方向外側の圧力」とは、前記ターボ回転機械が遠心圧縮機である場合には、前記インペラの出口側の圧力のことであり、前記ターボ回転機械がラジアルタービンである場合には、前記インペラの入口側の圧力のことである。
一方、前記ターボ回転機械の運転中に、前記インペラの半径方向外側の圧力と前記インペラ内における主流の圧力との圧力差によって、逆方向のスラスト力が前記クラウンプレートを介して前記インペラに働くことなる。また、前記エリアが半径方向に対して前記ディスクの先端側へ傾斜するように構成されているため、前記インペラの半径方向外側の流体から受ける反力によって、前記エリアの傾斜角に応じた大きさの逆方向のスラスト力が前記インペラに働くことになる。これにより、前記インペラの外径を拡大しても、前記ターボ回転機械の運転中における前記インペラに働く先端方向のスラスト力の一部を相殺して、先端方向のスラスト力を十分に低減することができる。
本発明によれば、前記インペラの外径を拡大しても、前記ターボ回転機械の運転中における前記インペラに働く先端方向(前記ディスクの先端方向)のスラスト力を十分に低減できるため、前記ターボ回転機械の高圧力比化又は大容量化を促進しつつ、前記ターボ回転機械のメカニカルロスを低減して、前記ターボ回転機械の圧縮機効率又はタービン効率の向上を図ることができる。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面に示すとおり、「L」は、左方向、「R」は、右方向、「AD」は、軸方向、「BD」は、半径方向、「BDi」は、半径方向内側、「BDo」は、半径方向外側である。
(本発明の第1実施形態)
図3に示すように、本発明の第1実施形態に係る車両用過給機(過給機の一例)1は、エンジン(図示省略)からの排気ガス(ガスの一例)の圧力エネルギーを利用して、エンジンに供給される空気を過給(圧縮)するものである。そして、車両用過給機1の具体的な構成等は、以下のようになる。
図3に示すように、本発明の第1実施形態に係る車両用過給機(過給機の一例)1は、エンジン(図示省略)からの排気ガス(ガスの一例)の圧力エネルギーを利用して、エンジンに供給される空気を過給(圧縮)するものである。そして、車両用過給機1の具体的な構成等は、以下のようになる。
車両用過給機1は、軸受ハウジング3を具備しており、軸受ハウジング3内には、一対のラジアル軸受5及び一対のスラスト軸受7が設けられている。また、複数の軸受5,7には、左右方向へ延びたロータ軸(回転軸)9が回転可能に設けられており、換言すれば、軸受ハウジング3には、ロータ軸9が複数の軸受5,7を介して回転可能に設けられている。
軸受ハウジング3の右側には、排気ガスの圧力エネルギーを利用して回転力(回転トルク)を発生させるラジアルタービン11が配設されており、このラジアルタービン11の構成は、次のようになる。
軸受ハウジング3の右側には、タービンハウジング13が設けられており、このタービンハウジング13は、内側に、シュラウド13sを有している。また、タービンハウジング13内には、タービンインペラ15がその軸心(タービンインペラ15の軸心、換言すれば、ロータ軸9の軸心)C周りに回転可能に設けられており、このタービンインペラ15は、ロータ軸9の右端部に同心上に一体的に連結されている。そして、タービンインペラ15は、タービンディスク17を備えており、このタービンディスク17のハブ面17hは、タービンディスク17の先端17a側(右側)から半径方向外側(タービンインペラ15の半径方向の外側)へ延びており、タービンディスク17の背面(先端の反対側の面)17bは、軸受ハウジング3側を指向している。更に、タービンディスク17のハブ面17hには、複数のタービンブレード19が周方向(ハブ面17hの周方向)に等間隔に一体形成されており、各タービンブレード19のチップ端(先端縁)19tは、タービンハウジング13のシュラウド13sに沿うように延びている。
タービンハウジング13の適宜位置には、排気ガスをタービンハウジング13内に取入れるための排気取入口21が形成されており、この排気取入口21は、エンジンの排気マニホールド(図示省略)に接続可能である。また、タービンハウジング13の内部におけるタービンインペラ15の上流側(排気ガスの主流方向の上流側)には、渦巻き状のタービンスクロール流路23が形成されており、このタービンスクロール流路23は、排気取入口21に連通してある。更に、タービンハウジング13におけるタービンインペラ15の下流側(排気ガスの主流方向の下流側)には、排気ガスを排出するための排気排出口25が形成されており、この排気排出口25は、接続管(図示省略)を介して排気ガス浄化装置(図示省略)に接続可能である。
なお、軸受ハウジング3の右側面には、タービンインペラ15側からの熱を遮蔽する環状の遮熱板27が設けられており、この遮熱板27の外縁部27oは、軸受ハウジング3とタービンハウジング13によって挟持されている。
軸受ハウジング3の左側には、遠心力を利用して空気を圧縮する遠心圧縮機29が配設されており、この遠心圧縮機29の構成は、次のようになる。
図2及び図3に示すように、軸受ハウジング3の左側には、圧縮機ハウジング31が設けられている。また、圧縮機ハウジング31は、内側にシュラウド33sを有したハウジング本体33と、このハウジング本体33の右側に設けられかつ軸受ハウジング3の左側部に一体的に連結された環状のシールプレート35とを備えている。
圧縮機ハウジング31内には、圧縮機インペラ37がその軸心(圧縮機インペラ37の軸心、換言すれば、ロータ軸9の軸心)C周りに回転可能に設けられており、この圧縮機インペラ37は、ロータ軸9の左端部に同心上に一体的に連結されている。また、圧縮機インペラ37は、ロータ軸9の左端部に一体的に連結した圧縮機ディスク39を備えており、この圧縮機ディスク39のハブ面39hは、圧縮機ディスク39の先端39a側(左側)から半径方向外側(圧縮機インペラ37の半径方向の外側)へ延びており、圧縮機ディスク39の背面39bは、軸受ハウジング3側を指向している。そして、圧縮機ディスク39のハブ面39hには、複数の圧縮機ブレード41が周方向(ハブ面39hの周方向)に等間隔に一体形成されており、圧縮機ディスク39のハブ面39hにおける各隣接する2つの圧縮機ブレード41間には、圧縮機ブレード41よりも短いコード長の別の圧縮機ブレード43が一体形成されている。換言すれば、圧縮機ディスク39のハブ面39hには、コード長の異なる2種類の圧縮機ブレード41,43が周方向に間隔を置いて交互に一体形成されている。更に、各圧縮機ブレード41のチップ端(先端縁)41t及び各圧縮機ブレード43のチップ端43tは、ハウジング本体33のシュラウド33sに沿うように延びている。なお、コード長の異なる2種類の圧縮機ブレード41,43に代えて、コード長の同じ1種類の圧縮機ブレード(図示省略)を用いても構わない。
圧縮機ハウジング31における圧縮機インペラ37の上流側(空気の主流方向の上流側)には、空気を圧縮機ハウジング31内に取入れるための流体取入口としての空気取入口45が形成されており、この空気取入口45は、空気を浄化するエアクリーナ(図示省略)に接続可能である。また、圧縮機ハウジング31内における圧縮機インペラ37の下流側(空気の主流方向の下流側)には、圧縮された空気を昇圧する環状のディフューザ流路47が形成されている。更に、圧縮機ハウジング31の内部には、渦巻き状の圧縮機スクロール流路49が形成されており、この圧縮機スクロール流路49は、ディフューザ流路47に連通してある。そして、圧縮機ハウジング31の適宜位置には、圧縮された空気を圧縮機ハウジング31の外側へ排出するための空気排出口51が形成されており、この空気排出口51は、圧縮機スクロール流路49に連通しかつエンジンの吸気マニホールド(図示省略)に接続可能である。
続いて、本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機29の特徴部分の構成について説明する。
図1A及び図2に示すように、複数の圧縮機ブレード41,43のチップ端41t,43tにおける半径方向外側の部位(換言すれば、圧縮機インペラ37の出口の直上流側の部位)には、環状のクラウンプレート53が一体的に連結されている。また、クラウンプレート53の内周縁53iは、圧縮機ブレード41のチップ端41tにおける主流方向の中央位置41tmよりも半径方向外側に位置している。これは、遠心圧縮機29(換言すれば、車両用過給機1)の運転中に、圧縮機インペラ37に過大な遠心応力が発生することを回避するためである。更に、ハウジング本体33のシュラウド33sにおける半径方向外側の部位(換言すれば、圧縮機インペラ37の出口の直上流側の部位)には、環状の凹部55が形成されており、クラウンプレート53の一部分は、凹部55内に位置している。
圧縮機インペラ37における圧縮機ディスク39の最大径部39g側(換言すれば、圧縮機インペラ37の出口の直上流側)からディフューザ流路47にかけての所定のエリア57は、半径方向に対して圧縮機ディスク39の先端39a側(換言すれば、圧縮機インペラ37の入口側)へ傾斜するように構成されている。また、所定のエリア57の半径方向に対する傾斜角αは、35度以下に設定されている。傾斜角αが35度を超えて設定されると、圧縮機インペラ37内又はディフューザ流路47内において剥離が生じ易くなるからである。ここで、所定のエリア57の傾斜状態が半径方向に沿って変化する場合には、所定のエリア57の傾斜角αは、平均の傾斜角のことをいう。
続いて、本発明の第1実施形態の作用及び効果について説明する。
図3及び図2に示すように、排気取入口21からタービンハウジング13内に取入れた排気ガスがタービンスクロール流路23を経由してタービンインペラ15の入口側から出口側へ流通する。すると、排気ガスの圧力エネルギーを利用して回転力(回転トルク)を発生させて、圧縮機インペラ37をその軸心(圧縮機インペラ37の軸心)C周りにタービンインペラ15と一体的に回転させることができる。これにより、空気取入口45から圧縮機ハウジング31内に取入れた空気を圧縮して、ディフューザ流路47及び圧縮機スクロール流路49を経由して空気排出口51から排出して、エンジンに供給される空気を過給することができる。なお、タービンインペラ15の出口側へ流通した排気ガスは、排気排出口25からタービンハウジング13の外側へ排出される(車両用過給機1の通常の作用)。
図1Aに示すように、遠心圧縮機29(換言すれば、車両用過給機1)の運転中に、圧縮機インペラ37の半径方向外側の圧力(換言すれば、圧縮機インペラ37の出口側の圧力)によって圧縮機ディスク39の背面39bに圧縮機ディスク39の先端方向(先端39a側に向かう方向)のスラスト力(先端方向のスラスト力)CF1が働くことになる。また、圧縮機インペラ37内における主流(圧縮機インペラ37の入口側から出口側へ流通する主流)の圧力によって圧縮機ディスク39のハブ面39hに圧縮機ディスク39の先端方向の逆方向(背面39b側に向かう方向)のスラスト力CF2が働くが、その逆方向のスラスト力CF2は先端方向のスラスト力に比べて小さいものである。これにより、遠心圧縮機29の運転中に、圧縮機インペラ37にその外径に応じた大きさの先端方向のスラスト力(CF1−CF2)が働くことになる。
一方、遠心圧縮機29の運転中に、圧縮機インペラ37の半径方向外側の圧力と圧縮機インペラ37内における主流の圧力との圧力差によって、逆方向のスラスト力CF3がクラウンプレート53を介して圧縮機インペラ37に働くことなる。また、所定のエリア57が半径方向に対して圧縮機ディスク39の先端39a側へ傾斜するように構成されているため、圧縮機インペラ37の半径方向外側の空気から受ける反力AFによって、所定のエリア57の傾斜角αに応じた大きさの逆方向のAF・sinαが圧縮機インペラ37に働くことになる。これにより、圧縮機インペラ37の外径を拡大しても、遠心圧縮機29の運転中における圧縮機インペラ37に働く先端方向のスラスト力(CF1−CF2)の一部を相殺して、先端方向のスラスト力(CF1−CF2)を十分に低減することができる。
所定のエリア57が半径方向に対して傾斜してない場合には、図1Bに示すように、圧縮機インペラ37の半径方向外側の空気から受ける反力AFによるスラスト力は、圧縮機インペラ37に働かないものである。なお、図1Bは、遠心圧縮機29と比較するための比較例に係る遠心圧縮機の一部分を示す拡大正断面図であって、比較例に係る遠心圧縮機における複数の構成要素のうち、遠心圧縮機29における構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
図1Aに示すように、クラウンプレート53の内周縁53iが圧縮機ブレード41のチップ端41tにおける主流方向の中央位置41tmよりも半径方向外側に位置しているため、遠心圧縮機29の運転中に、圧縮機インペラ37に過大な遠心応力が発生することを回避することができる。
従って、本発明の第1実施形態によれば、圧縮機インペラ37の外径を拡大しても、遠心圧縮機29の運転中における圧縮機インペラ37に働く先端方向のスラスト力(CF1−CF2)を十分に低減できるため、遠心圧縮機29の高圧力比化(換言すれば、車両用過給機1の高圧力比化)を促進しつつ、遠心圧縮機29のメカニカルロスを低減して、遠心圧縮機29の圧縮機効率(換言すれば、車両用過給機1の効率)の向上を図ることができる。
遠心圧縮機29の運転中に、圧縮機インペラ37に過大な遠心応力が発生することを回避できるため、圧縮機インペラ37の耐久性、換言すれば、遠心圧縮機29の耐久性を十分に確保することができる。
(本発明の第2実施形態)
車両用過給機1(図2参照)は、前述のラジアルタービン11(図2参照)に代えて、図5に示す本発明の第2実施形態に係るラジアルタービン59を装備しても構わない。そして、ラジアルタービン59は、ラジアルタービン11と同様の構成を有しており、ラジアルタービン59のタービンインペラ15の外径がラジアルタービン11のタービンインペラ15の外径よりも大きくなっている等、ラジアルタービン59の構成のうち、ラジアルタービン11と異なる部分の構成についてのみ説明する。なお、ラジアルタービン59における複数の構成要素のうち、ラジアルタービン11における構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
車両用過給機1(図2参照)は、前述のラジアルタービン11(図2参照)に代えて、図5に示す本発明の第2実施形態に係るラジアルタービン59を装備しても構わない。そして、ラジアルタービン59は、ラジアルタービン11と同様の構成を有しており、ラジアルタービン59のタービンインペラ15の外径がラジアルタービン11のタービンインペラ15の外径よりも大きくなっている等、ラジアルタービン59の構成のうち、ラジアルタービン11と異なる部分の構成についてのみ説明する。なお、ラジアルタービン59における複数の構成要素のうち、ラジアルタービン11における構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
図4A及び図5に示すように、複数のタービンブレード19のチップ端19tにおける半径方向外側の部位(換言すれば、タービンインペラ15の入口の直下流側の部位)には、環状のクラウンプレート61が一体的に連結されている。また、クラウンプレート61の内周縁61iは、タービンブレード19のチップ端19tにおける主流方向の中央位置19tmよりも半径方向外側に位置している。これは、ラジアルタービン59(換言すれば、車両用過給機1)の運転中に、タービンインペラ15に過大な遠心応力が発生することを回避するためである。更に、タービンハウジング13のシュラウド13sにおける半径方向外側の部位(換言すれば、タービンインペラ15の入口の直下流側の部位)には、環状の凹部63が形成されており、クラウンプレート61の一部分は、凹部63内に位置している。
タービンインペラ15におけるタービンディスク17の最大径部17g側(換言すれば、タービンインペラ15の入口の直下流側)の所定のエリア65は、半径方向に対してタービンディスク17の先端17a側(換言すれば、タービンインペラ15の出口側)へ傾斜するように構成されている。また、所定のエリア65の半径方向に対する傾斜角βは、35度以下に設定されている。傾斜角βが35度を超えて設定されると、タービンインペラ15内において剥離が生じ易くなるからである。ここで、所定のエリア65の傾斜状態が半径方向に沿って変化する場合には、所定のエリア65の傾斜角βは、平均の傾斜角のことをいう。
続いて、本発明の第2実施形態の作用及び効果について説明する。
図4A及び図5に示すように、ラジアルタービン59(換言すれば、車両用過給機1)の運転中に、タービンインペラ15の半径方向外側の圧力(換言すれば、タービンインペラ15の入口側の圧力)によってタービンディスク17の背面17bにタービンディスク17の先端方向(先端17a側に向かう方向)のスラスト力(先端方向のスラスト力)TF1が働くことになる。また、タービンインペラ15内における主流(タービンインペラ15の入口側から出口側へ流通する主流)の圧力によってタービンディスク17のハブ面17hにタービンディスク17の先端方向の逆方向(背面17b側に向かう方向)のスラスト力TF2が働くが、その逆方向のスラスト力TF2は先端方向のスラスト力に比べて小さいものである。これにより、ラジアルタービン59の運転中に、タービンインペラ15にその外径に応じた大きさの先端方向のスラスト力(TF1−TF2)が働くことになる。
一方、ラジアルタービン59の運転中に、タービンインペラ15の半径方向外側の圧力とタービンインペラ15内における主流の圧力との圧力差によって、逆方向のスラスト力TF3がクラウンプレート61を介してタービンインペラ15に働くことなる。また、所定のエリア65が半径方向に対してタービンディスク17の先端17a側へ傾斜するように構成されているため、タービンインペラ15の半径方向外側の排気ガスから受ける反力によって、所定のエリア65の傾斜角βに応じた大きさの逆方向のスラスト力TF4がタービンインペラ15に働くことになる。これにより、タービンインペラ15の外径を拡大しても、ラジアルタービン59の運転中におけるタービンインペラ15に働く先端方向のスラスト力(TF1−TF2)の一部を相殺して、先端方向のスラスト力(TF1−TF2)を十分に低減することができる。
所定のエリア65が半径方向に対して傾斜してない場合には、図4Bに示すように、タービンインペラ15の半径方向外側の排気ガスから受ける反力によるスラスト力は、タービンインペラ15に働かないものである。なお、図4Bは、ラジアルタービン59と比較するための比較例に係るラジアルタービンの一部分を示す拡大正断面図であって、比較例に係るラジアルタービンにおける複数の構成要素のうち、ラジアルタービン59における構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
図4Aに示すように、クラウンプレート61の内周縁61iがタービンブレード19のチップ端19tにおける主流方向の中央位置19tmよりも半径方向外側に位置しているため、ラジアルタービン59の運転中に、タービンインペラ15に過大な遠心応力が発生することを回避することができる。
従って、本発明の第2実施形態によれば、タービンインペラ15の外径を拡大しても、ラジアルタービン59の運転中におけるタービンインペラ15に働く先端方向のスラスト力(TF1−TF2)を十分に低減できるため、ラジアルタービン59の大容量化を促進しつつ、ラジアルタービン59のメカニカルロスを低減して、ラジアルタービン59のタービン効率(換言すれば、車両用過給機1の効率)の向上を図ることができる。
ラジアルタービン59の運転中に、タービンインペラ15に過大な遠心応力が発生することを回避できるため、タービンインペラ15の耐久性、換言すれば、ラジアルタービン59の耐久性を十分に確保することができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、例えば、本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機29に適用した技術的思想を産業機械(図示省略)又はガスタービン(図示省略)に用いられる遠心圧縮機(図示省略)に適用しても構わない。また、本発明の第2実施形態に係るラジアルタービン59に適用した技術的思想をガスタービン(図示省略)に用いられるラジアルタービン(図示省略)に適用しても構わない。そして、本発明に包含される権利範囲は、前述の実施形態に限定されないものである。
1:車両用過給機、3:軸受ハウジング、9:ロータ軸、11:ラジアルタービン、13:タービンハウジング、13s:シュラウド、15:タービンインペラ、17:タービンディスク、17a:先端、17b:背面、17g:最大径部、17h:ハブ面、19:タービンブレード、19t:チップ端、19tm:中央位置、21:排気取入口、23:タービンスクロール流路、25:排気排出口、29:遠心圧縮機、31:圧縮機ハウジング、33:ハウジング本体、33s:シュラウド、35:シールプレート、37:圧縮機インペラ、39:圧縮機ディスク、39a:先端、39b:背面、39g:最大径部、39h:ハブ面、41t:チップ端、41tm:中央位置、43:圧縮機ブレード、43t:チップ端、45:空気取入口、47:ディフューザ流路、49:圧縮機スクロール流路、51:空気排出口、53:クラウンプレート、53i:内周縁、55:凹部、57:エリア、59:ラジアルタービン、61:クラウンプレート、61i:内周縁、63:凹部、65:エリア
Claims (3)
- 遠心力を利用して流体を圧縮し又は流体の圧力エネルギーを利用して回転力を発生させるターボ回転機械において、
内側にシュラウドを有したハウジングと、
前記ハウジング内に回転可能に設けられ、ハブ面が先端側から半径方向外側へ向かって延びたディスク、及び前記ディスクのハブ面にその周方向に間隔を置いて設けられかつチップ端が前記ハウジングの前記シュラウドに沿うように延びた複数のブレードを備えたインペラと、を具備し、
複数の前記ブレードのチップ端における半径方向外側の部位に環状のクラウンプレートが連結され、前記ハウジングの前記シュラウドにおける半径方向外側の部位に環状の凹部が形成され、前記クラウンプレートの少なくとも一部分が前記凹部内に位置しており、
前記インペラにおける前記ディスクの最大径部側のエリアが半径方向に対して前記ディスクの先端側へ傾斜するように構成されたことを特徴とするターボ回転機械。 - 前記エリアの半径方向に対する傾斜角が35度以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のターボ回転機械。
- 前記クラウンプレートの内周縁が前記ブレードのチップ端における主流方向の中央位置よりも半径方向外側に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のターボ回転機械。
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