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JP2016058206A - 燃料電池セル - Google Patents

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JP2016058206A JP2014182885A JP2014182885A JP2016058206A JP 2016058206 A JP2016058206 A JP 2016058206A JP 2014182885 A JP2014182885 A JP 2014182885A JP 2014182885 A JP2014182885 A JP 2014182885A JP 2016058206 A JP2016058206 A JP 2016058206A
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Abstract

【課題】解質膜の端部でヒドロキシラジカルが生成することによる電解質膜の化学的な劣化を抑えることができる燃料電池セルを提供すること。
【解決手段】電解質膜10と、アノード触媒層21及びカソード触媒層22と、アノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32と、第1セパレータ41及び第2セパレータ42と、を備え、第1セパレータ41(第2セパレータ42)は、第1凸部411(第2凸部421)を有し、第1凸部411(第2凸部421)は、第1セパレータ41(第2セパレータ42)の端部近傍に延設される第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)と、内側に延設される第1内側凸部411b(第2内側凸部421b)と、を含み、第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)は、第1内側凸部411b(第2内側凸部421b)よりも、先端から電解質膜10までの積層方向における距離が短い燃料電池セル1。
【選択図】図1B

Description

本発明は、燃料電池セルに関する。
近年、自動車の新たな動力源等として、水素及び酸素を電気化学反応させて発電する燃料電池が注目されている。燃料電池は、電気化学反応により直接的に電気を得るため、発電効率が高い点で好ましいとされている。また燃料電池は、発電時に水しか生成しないため、環境への影響の点からも好ましいとされている。
例えば固体高分子型燃料電池は、数十個から数百個の燃料電池セルが積層されたスタック構造を有する。各燃料電池セルは、膜電極構造体(MEA)を、一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陰極)及びカソード電極(陽極)と、これらの電極に挟持された電解質膜とで構成され、両電極は、電解質膜に接する触媒層と、触媒層に接するガス拡散層と、を備える(例えば、特許文献1参照)。セパレータには、その一方の面に燃料ガス流路が形成され、他方の面に酸化剤ガス流路が形成される。
上記のような構成を備える固体高分子型燃料電池では、燃料ガス流路を介して、アノード電極に燃料ガスとしての水素を供給する。また、酸化剤ガス流路を介して、カソード電極に酸化剤ガスとしての空気を供給する。すると、アノード電極に供給された水素が触媒層上でプロトン化され、生成したプロトンが電解質膜を介してカソード電極へと移動する。このとき、プロトンとともに生成した電子が外部回路に取り出され、電気エネルギーとして利用される。
特開2002−270202号公報
ところで、燃料電池セルにおける、電解質膜、触媒層、ガス拡散層及びガス流路(燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路)の平面視における寸法(範囲)は異なるのが一般的である。図2A及び図2Bにおいて、燃料電池セルにおける、電解質膜、触媒層、ガス拡散層及びガス流路の平面視における寸法(範囲)の大きさ(広さ)の関係を例示する。図2Aは、従来の燃料電池セル1Pの断面図である。また、図2Bは、従来の燃料電池セル1Pの断面図であり、従来の燃料電池セルの作用について説明するための図である。燃料電池セル1Pは、膜電極構造体50Pと、それを挟持する一対のセパレータ41P,42Pとシール部材61P,62Pと、を備える。また、膜電極構造体50Pは、アノード電極51Pと、カソード電極52Pと、電解質膜10Pと、を積層することで構成される。
例えば、触媒層21P,22Pの範囲を図2Aに示すようにガス流路413P,423Pの範囲と同等にすれば、燃料電池の発電効率を下げることなく触媒の使用量を抑えることができる。また、膜電極構造体50Pの構造を維持するために電解質膜10P及びガス拡散層31P,32Pの範囲を、図2Aに示すように触媒層21P,22Pの範囲よりも大きくするのが通常である。
しかしながら、燃料電池セル1Pの構造を図2Aのように構成した場合、ガス拡散層31P,32Pの端部付近には、触媒層21P,22Pを介さずに直接電解質膜10Pに接触する部分が存在する。このような構造の燃料電池セル1Pでは、図2Bに示すように、ガス拡散層31P,32Pの端部付近に拡散した燃料ガス(水素)及び酸化剤ガス(酸素)は、電気化学反応に供されることなく電解質膜10Pの端部内に拡散して混合される。電解質膜10Pにおいて混合されたガスは、電極触媒により反応し、過酸化水素が生成する。更に、過酸化水素からはヒドロキシルラジカルが生成される。ヒドロキシルラジカルは、電解質膜10Pを化学的に劣化させることで燃料電池セル1Pの寿命を短くする。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電解質膜の端部でヒドロキシラジカルが生成することによる電解質膜の化学的な劣化を抑えることができる燃料電池セルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電解質膜(例えば、後述の電解質膜10)と、前記電解質膜の両面に積層される一対の触媒層(例えば、後述のアノード触媒層21及びカソード触媒層22)と、前記一対の触媒層の外側面に積層される一対のガス拡散層(例えば、後述のアノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32)と、前記一対のガス拡散層の外側面に積層される一対のセパレータ(例えば、後述の第1セパレータ41及び第2セパレータ42)と、を備え、前記一対のセパレータは、ガス拡散層側に向かって突出して延設され且つ先端が前記ガス拡散層を押圧する複数の凸部(例えば、後述の第1凸部411及び第2凸部421)を有し、前記凸部は、前記セパレータの端部近傍に延設される端部凸部(例えば、後述の第1端部凸部411a及び第2端部凸部421a)と、前記端部凸部よりも前記セパレータの平面方向の内側に延設される内側凸部(例えば、後述の第1内側凸部411b及び第2内側凸部421b)と、を含み、前記端部凸部は、前記内側凸部よりも、先端から前記電解質膜までの積層方向における距離が短い燃料電池セル(例えば、後述の燃料電池セル1)を提供する。
本発明では、端部凸部の先端から電解質膜までの積層方向における距離を、内側凸部の先端から電解質膜までの積層方向における距離よりも短くした。
これにより、ガス拡散層が平面方向の内側よりも端部近傍において、セパレータにより強く積層方向から挟持されるので、ガス拡散層の端部近傍から電解質膜内へガスが拡散し難くなる。本発明に係る燃料電池セルは、電解質膜に燃料ガス(水素)及び酸化剤ガス(酸素)が拡散し難くなることで、これらのガスが反応することによってヒドロキシルラジカルが生成するのを抑えることができる。従って、本発明に係る燃料電池セルは電解質膜の化学的な劣化を抑えることができる。
また、前記ガス拡散層は、該ガス拡散層の積層される前記触媒層よりも平面寸法が大きく、前記端部凸部は、前記触媒層よりも平面方向の外側において前記ガス拡散層を押圧することを特徴とする。
ガス拡散層の端部付近において、触媒層を介さずに電解質膜に接触する部分が存在する場合、電解質膜にガスが拡散しやすくなる。この発明では、このような燃料電池セルにおいて、ガス拡散層の電解質膜に直接接触する部分を端部凸部で押圧することで、電解質膜の化学的な劣化を抑える効果をより顕著に発揮できる。
また、前記端部凸部は、延設方向全体に亘って前記内側凸部よりも先端から前記電解質膜までの積層方向における距離が短いことが好ましい。
これにより、端部凸部の延設方向全体に亘って電解質膜の端部に燃料ガス(水素)及び酸化剤ガス(酸素)が拡散し難くなることから、これらのガスが反応することによってヒドロキシルラジカルが生成するのをより強く抑えることができる。従って、この発明に係る燃料電池セルは電解質膜の化学的な劣化をより強く抑えることができる。
本発明によれば、電解質膜の端部でヒドロキシラジカルが生成することによる電解質膜の化学的な劣化を抑えることができる燃料電池セルを提供できる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池セルの断面図である。 上記実施形態に係る燃料電池セルの断面図であり、上記実施形態に係る燃料電池セルの作用について説明するための図である。 従来の燃料電池セルの断面図である。 従来の燃料電池セルの断面図であり、従来の燃料電池セルの作用について説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1A及び図1Bは、本発明の一実施形態に係る燃料電池セル1の断面図である。この燃料電池セル1は、例えば電極面を水平にして鉛直方向に複数積層されることで、燃料電池スタックを構成する。積層された燃料電池セル1には、所定の締め付け荷重が付与されるため、燃料電池セル1の電極面には所定の面圧が付与される。
燃料電池セル1は、電解質膜10と、一対のアノード触媒層21及びカソード触媒層22と、一対のアノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32と、一対の第1セパレータ41及び第2セパレータ42と、内側シール部材61と、外側シール部材62と、を備える。
電解質膜10は、例えば、パーフルオロスルホン酸から構成される固体高分子電解質膜である。この固体高分子電解質膜としては、市販品を用いることができ、例えばデュポン社製の「ナフィオン」を用いることができる。
一対のアノード触媒層21及びカソード触媒層22は、電解質膜10の両面に積層される。アノード触媒層21及びカソード触媒層22は、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子からなる触媒粒子と、上述の高分子電解質と、を含む。アノード触媒層21及びカソード触媒層22は、電解質膜10よりも平面寸法が小さい。アノード触媒層21及びカソード触媒層22同士は、平面寸法が同じである。
一対のアノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32は、それぞれアノード触媒層21及びカソード触媒層22の外側面に積層される。アノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32は、カーボンペーパやカーボンクロス等からなる。
アノードガス拡散層31は、電解質膜10よりも平面寸法が小さく、アノード触媒層21よりも平面寸法が大きい。
カソードガス拡散層32は、電解質膜10と平面寸法が同じであり、アノード触媒層21よりも平面寸法が大きい。
このように、アノード触媒層21及びアノードガス拡散層31は、積層されることでアノード電極51を構成し、カソード触媒層22及びカソードガス拡散層32は、積層されることでカソード電極52を構成する。これら両電極はそれぞれ、アノード触媒層21及びカソード触媒層22が電解質膜10に接し且つアノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32を外側に向くように、電解質膜10に積層される。そして、電解質膜10、アノード電極51及びカソード電極52は、積層されることで膜電極構造体(MEA)50を構成する。
一対の第1セパレータ41及び第2セパレータ42は、それぞれアノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32の外側面に積層され、膜電極構造体50を挟持する。第1セパレータ41及び第2セパレータ42は、金属製の薄板をプレス成形により波板状に成形した金属セパレータである。
第1セパレータ41は、アノードガス拡散層31側に向かって突出して延設され且つ先端がアノードガス拡散層31を押圧する複数の第1凸部411を有する。第1凸部411の先端は、平面であり且つ燃料電池スタックの締め付け荷重によってアノードガス拡散層31を押圧する。
第1凸部411は、第1セパレータ41の端部近傍に延設される第1端部凸部411aと、第1端部凸部411aよりも第1セパレータ41の平面方向の内側に延設される第1内側凸部411bと、を含む。第1端部凸部411aは、アノードガス拡散層31の端部を押圧する。より具体的には、第1端部凸部411aは、アノード触媒層21よりも平面方向の外側においてアノードガス拡散層31を押圧する。
第1端部凸部411aは、第1内側凸部411bよりも、先端から電解質膜10までの積層方向における距離が短い。つまり、第1端部凸部411aの先端と電解質膜10との積層方向の距離D11は、第1内側凸部411bの先端と電解質膜10との積層方向の距離D12よりも短い。なお、第1端部凸部411aは、延設方向全体に亘って第1内側凸部411bよりも先端から電解質膜10までの積層方向における距離が短い。
また、第1セパレータ41は、隣り合う第1端部凸部411aと第1内側凸部411bとの間又は隣り合う第1内側凸部411b同士の間に形成される第1凹部412を有する。アノードガス拡散層31と第1セパレータ41との間には、第1凹部412によって燃料ガス流路413が形成される。燃料ガス流路413には、燃料電池の燃料ガスとしての水素が流通する。
第2セパレータ42は、カソードガス拡散層32側に向かって突出して延設され且つ先端がカソードガス拡散層32を押圧する複数の第2凸部421を有する。第2凸部421の先端は、平面であり且つ燃料電池スタックの締め付け荷重によってカソードガス拡散層32を押圧する。
第2凸部421は、第2セパレータ42の端部近傍に延設される第2端部凸部421aと、第2端部凸部421aよりも第2セパレータ42の平面方向の内側に延設される第2内側凸部421bと、を含む。第2端部凸部421aは、膜電極構造体50を介して第1端部凸部411aと対向し、カソードガス拡散層32の端部を押圧する。より具体的には、第2端部凸部421aは、カソード触媒層22よりも平面方向の外側においてカソードガス拡散層32を押圧する。第2内側凸部421bは、膜電極構造体50を介して第1内側凸部411bと対向する。
第2端部凸部421aは、第2内側凸部421bよりも、先端から電解質膜10までの積層方向における距離が短い。つまり、第2端部凸部421aの先端と電解質膜10との積層方向の距離D11は、第2内側凸部421bの先端と電解質膜10との積層方向の距離D12よりも短い。なお、第2端部凸部421aは、延設方向全体に亘って第2内側凸部421bよりも先端から電解質膜10までの積層方向における距離が短い。
また、第2セパレータ42は、隣り合う第2端部凸部421aと第2内側凸部421bとの間又は隣り合う第2内側凸部421b同士の間に形成される第2凹部422を有する。カソードガス拡散層32と第2セパレータ42との間には、第2凹部422によって酸化剤ガス流路423が形成される。酸化剤ガス流路423には、燃料電池の酸化剤ガスとしての酸素を含む空気が流通する。
内側シール部材61は、燃料電池セル1の外周に配置されて、第1セパレータ41及び電解質膜10によって挟持される。内側シール部材61は、第1セパレータ41と電解質膜10との間の空間を密封する。
外側シール部材62は、燃料電池セル1の外周に配置されて、第2セパレータ42及び電解質膜10によって挟持される。外側シール部材62は、内側シール部材61よりも外側に配置される。外側シール部材62は、その積層方向の厚さによって第1セパレータ41と第2セパレータ42との間の距離を規定する。外側シール部材62及び内側シール部材61は、第2セパレータ42と電解質膜10との間の空間を密封する。
以上の構成を備える本実施形態の燃料電池セル1は、例えば、次のようにして製造される。
まず、膜電極構造体50を作製する。具体的には、アノード触媒又はカソード触媒と、溶媒との混合物に、バインダー溶液を投入し、所定のインク粘度になるまで混合することで、アノード電極インク及びカソード電極インクを調製する。
次いで、調製した各電極インクを、PETフィルムからなるPETシート上にスクリーン印刷により塗工することで、アノード電極シート及びカソード電極シートを作製する。
次いで、両電極シートで電解質膜10(例えばデュポン社製の「ナフィオン」)を挟持してホットプレスする。その後、PETシートを剥がすことにより、電解質膜10の一方の面にアノード触媒層21が形成され、他方の面にカソード触媒層22が形成される。
次いで、カーボンブラック及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子を均一に分散させたスラリーを調製する。調製したスラリーを、カーボンペーパに塗布して乾燥することにより、カーボンペーパと下地層とからなるアノードガス拡散層31及びカソードガス拡散層32を作製する。カソードガス拡散層32の平面寸法は、電解質膜10と同一とする。アノードガス拡散層31の平面寸法は、アノード触媒層21よりも大きく、カソードガス拡散層32及び電解質膜10よりも小さくする。
次いで、アノード触媒層21が形成された電解質膜10の一方側に、アノードガス拡散層31を配置するとともに、カソード触媒層22が形成された電解質膜10の他方側に、カソードガス拡散層32を配置し、この状態で、ホットプレスする。これにより、膜電極構造体50が作製される。
膜電極構造体50とは別に、第1セパレータ41及び第2セパレータ42を作製する。第1セパレータ41及び第2セパレータ42の作製においては、金属製の薄板を、プレス成形により波板状に成形する。具体的には、金属製の薄板を、従来公知のプレス成形装置により絞り成形することで、凹凸を有する波板状に成形する。金属製の薄板としては、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板等が用いられる。
次いで、得られた膜電極構造体50を、第1セパレータ41及び第2セパレータ42で挟持し、燃料電池セル1とする。第1セパレータ41及び第2セパレータ42で膜電極構造体50を挟持する際には、外周に内側シール部材61及び外側シール部材62が配置される。
以上により、本実施形態に係る燃料電池セル1が作製され、これをスタックすることで燃料電池スタックが作製される。
以上の構成を備える本実施形態に係る燃料電池セル1を備える燃料電池スタックは、以下のように動作する。
まず、図示しない酸化剤ガス供給装置により、酸化剤ガスを燃料電池スタックに供給する。すると、供給された酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路423を流通する。これにより、カソード電極52に酸化剤ガスが供給される。なお、酸化剤ガスは、カソードガス拡散層32の端部と外側シール部材62との間に形成される空間にも若干流通する。
一方、図示しない燃料ガス供給装置により、燃料ガスを燃料電池スタックに供給する。すると、供給された燃料ガスは、燃料ガス流路413を流通する。これにより、アノード電極51に燃料ガスが供給される。なお、燃料ガスは、アノードガス拡散層31の端部と内側シール部材61との間に形成される空間にも若干流通する。
ところで、距離D11(距離D21)が、距離D12(距離D22)よりも短いことから、アノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)は平面方向の内側よりも端部近傍において強く積層方向から挟持される。図1Bに模式的に示すように、積層方向から強く挟持されるアノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)の端部近傍には、アノードガス拡散層31の内側及びアノードガス拡散層31の端部と内側シール部材61との間に形成される空間からガスが拡散し難くなる。また、同様に、カソードガス拡散層32の端部近傍には、カソードガス拡散層32の内側及びカソードガス拡散層32の端部と外側シール部材62との間に形成される空間からガスが拡散し難くなる。
膜電極構造体50では、カソード電極52に供給された酸化剤ガスと、アノード電極51に供給された燃料ガスとの電気化学反応が進行することで、発電が行われる。発電の際には、電気化学反応に伴って、カソード側で水が生成し、アノード側へは電解質膜10を介して移動する。この反応生成水は、各ガス流路を流通して排出される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)の先端から電解質膜10までの積層方向における距離D11(距離D21)を、第1内側凸部411b(第2内側凸部421b)の先端から電解質膜10までの積層方向における距離D12(距離D22)よりも短くした。
これにより、アノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)が平面方向の内側よりも端部近傍において、第1セパレータ41(第2セパレータ42)により強く積層方向から挟持されるので、アノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)の端部近傍から電解質膜10内へガスが拡散し難くなる(図1B)。燃料電池セル1は、電解質膜10に燃料ガス(水素)及び酸化剤ガス(酸素)が拡散し難くなることで、これらのガスが反応することによってヒドロキシルラジカルが生成するのを抑えることができる。従って、燃料電池セル1は電解質膜10の化学的な劣化を抑えることができる。
また、本実施形態では、アノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)が、アノード触媒層21(カソード触媒層22)よりも平面寸法が大きいものとした。また、第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)が、アノード触媒層21(カソード触媒層22)よりも平面方向の外側においてアノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)を押圧するものとした。
アノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)の端部付近において、アノード触媒層21(カソード触媒層22)を介さずに電解質膜10に接触する部分が存在する場合、電解質膜10にガスが拡散しやすくなる。本実施形態では、このような燃料電池セル1において、アノードガス拡散層31(カソードガス拡散層32)の電解質膜10に直接接触する部分を第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)で押圧することで、電解質膜10の化学的な劣化を抑える効果をより顕著に発揮できる。
また、本実施形態では、第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)の延設方向全体に亘って、距離D11(距離D21)を距離D12(距離D22)よりも短くした。
これにより、第1端部凸部411a(第2端部凸部421a)の延設方向全体に亘って電解質膜10の端部に燃料ガス(水素)及び酸化剤ガス(酸素)が拡散し難くなることから、これらのガスが反応することによってヒドロキシルラジカルが生成するのをより強く抑えることができる。従って、燃料電池セル1は電解質膜10の化学的な劣化をより強く抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
上記実施形態においては、第1セパレータ41及び第2セパレータ42が金属セパレータであるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1セパレータ41及び第2セパレータ42を、カーボンからなる薄板を切削加工することで製造されるカーボンセパレータとしてもよい。
1…燃料電池セル
10…電解質膜
21…アノード触媒層(触媒層)
22…カソード触媒層(触媒層)
31…アノードガス拡散層(拡散層)
32…カソードガス拡散層(拡散層)
41…第1セパレータ(セパレータ)
411…第1凸部(凸部)
411a…第1端部凸部(端部凸部)
411b…第1内側凸部(内側凸部)
42…第2セパレータ(セパレータ)
421…第2凸部(凸部)
421a…第2端部凸部(端部凸部)
421b…第2内側凸部(内側凸部)

Claims (3)

  1. 電解質膜と、
    前記電解質膜の両面に積層される一対の触媒層と、
    前記一対の触媒層の外側面に積層される一対のガス拡散層と、
    前記一対のガス拡散層の外側面に積層される一対のセパレータと、を備え、
    前記一対のセパレータは、ガス拡散層側に向かって突出して延設され且つ先端が前記ガス拡散層を押圧する複数の凸部を有し、
    前記凸部は、前記セパレータの端部近傍に延設される端部凸部と、前記端部凸部よりも前記セパレータの平面方向の内側に延設される内側凸部と、を含み、
    前記端部凸部は、前記内側凸部よりも、先端から前記電解質膜までの積層方向における距離が短い燃料電池セル。
  2. 前記ガス拡散層は、該ガス拡散層の積層される前記触媒層よりも平面寸法が大きく、
    前記端部凸部は、前記触媒層よりも平面方向の外側において前記ガス拡散層を押圧する請求項1記載の燃料電池セル。
  3. 前記端部凸部は、延設方向全体に亘って前記内側凸部よりも先端から前記電解質膜までの積層方向における距離が短い請求項1又は2記載の燃料電池セル。
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