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JP2016056818A - フライホイールシステム及びその制御方法 - Google Patents

フライホイールシステム及びその制御方法 Download PDF

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JP2016056818A
JP2016056818A JP2014181200A JP2014181200A JP2016056818A JP 2016056818 A JP2016056818 A JP 2016056818A JP 2014181200 A JP2014181200 A JP 2014181200A JP 2014181200 A JP2014181200 A JP 2014181200A JP 2016056818 A JP2016056818 A JP 2016056818A
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stepped transmission
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加藤 芳章
Yoshiaki Kato
芳章 加藤
亮文 板倉
Akifumi Itakura
亮文 板倉
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JATCO Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
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Abstract

【課題】車両の飛び出し感を運転者に与えることを抑制するフライホイールシステムを提供する。
【解決手段】有段変速機構4と、減速時の運動エネルギーで回転するフライホイール2との動力伝達を断接可能な第1クラッチCLfwを備えたフライホイールシステムであって、有段変速機構4は、第1変速段と、第1変速段よりも変速比の小さい第2変速段とを有し、駆動源1の動力を有段変速機構4の入力軸へ伝達可能であり、フライホイール2の動力を第1クラッチCLfwを介して有段変速機構4の出力軸へ伝達可能であり、有段変速機構4の出力軸の動力を駆動輪7へ伝達可能であり、フライホイール2の動力を第1クラッチCLfwを介して有段変速機構4に伝達した後、有段変速機構4を第1変速段とし、かつ、第1クラッチCLfwを滑り状態にしながら、駆動源1の動力を駆動輪7へ伝達する。
【選択図】図1

Description

本発明はフライホイールシステム及びその制御方法に関するものである。
エネルギーを蓄積するフライホイールを有し、フライホイールに蓄積したエネルギーを駆動輪へ伝達可能なエネルギー回生装置が特許文献1に開示されている。
特開平05−179979号公報
上記装置では、トルクコンバータを介して駆動輪へエネルギー(駆動力)が伝達される。
しかし、トルクコンバータは、径方向の寸法が大きく、配置するためのスペースを広く確保する必要があり、装置が大型化する。
これに対して、装置の小型化のためトルクコンバータではなく、変速段を有する遊星歯車機構を用いた変速機構を設けることが考えられる。
遊星歯車機構を用いた変速機構では、例えば、エンジンの出力軸にリングギヤを接続し、遊星歯車機構から駆動輪へ駆動力を伝達する出力軸にキャリアを接続し、ワンウェイクラッチを介してケースにサンギヤを接続する。また、リングギヤとキャリアとを直結クラッチによって断接可能とし、直結クラッチの締結解放状態を切り換えることで、変速機構の変速段を低速段と高速段とに切り換える。このような変速機構では、エンジンから駆動輪に駆動力を伝達して発進する際には、直結クラッチを解放状態にし、変速段を低速段にしている。
また、変速機構にはフライホイールクラッチを介してフライホイールが断接可能となっている。
このような変速機構では、変速段が低速段となり、エンジンから駆動輪に駆動力を伝達する場合には、サンギヤはワンウェイクラッチによってロックされる。一方、フライホイールから駆動輪に駆動力を伝達する場合には、エンジンは停止しているのでリングギヤの回転速度はゼロであり、サンギヤのワンウェイクラッチは自由に回転可能となる。
このような変速機構において、駆動輪への駆動力伝達をフライホイールからエンジンに切り換える際には、サンギヤは自由に回転している状態からロックされ、サンギヤに反力が発生し、この反力がキャリアに作用し、キャリアにかかるトルクが急増し、トルク段差が生じ、車両の飛び出し感を運転者に与える。このように、駆動輪への動力伝達経路を切り換える場合に、トルク段差が生じ、運転者に車両の飛び出し感を与えるおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決するために発明されたもので、フライホイールシステムにおいて駆動輪への動力伝達経路が切り換えられた際に、トルク段差の発生による車両の飛び出し感を運転者に与えることを抑制することを目的とする。
本発明のある態様に係るフライホイールシステムは、駆動源と駆動輪との間に設けられた有段変速機構と、減速時の運動エネルギーで回転するフライホイールと、フライホイールと有段変速機との動力伝達を断接可能な第1クラッチとを備えたフライホイールシステムであって、有段変速機は、第1変速段と、第1変速段よりも変速比の小さい第2変速段とを有し、駆動源の動力を有段変速機の入力軸へ伝達可能であり、フライホイールの動力を第1クラッチを介して有段変速機の出力軸へ伝達可能であり、有段変速機の出力軸の動力を駆動輪へ伝達可能であり、フライホイールの動力を第1クラッチを介して有段変速機に伝達した後、有段変速機を第1変速段とし、かつ、第1クラッチを滑り状態にしながら、駆動源の動力を駆動輪へ伝達する。
本発明の別の態様に係るフライホイールシステムの制御方法は、駆動源と駆動輪との間に設けられた有段変速機構と、減速時の運動エネルギーで回転するフライホイールと、フライホイールと有段変速機との動力伝達を断接可能な第1クラッチとを備え、有段変速機は、第1変速段と、第1変速段よりも変速比の小さい第2変速段とを有し、駆動源の動力は有段変速機の入力軸へ伝達可能であり、フライホイールの動力は第1クラッチを介して有段変速機の出力軸へ伝達可能であり、有段変速機の出力軸の動力は駆動輪へ伝達可能なフライホイールシステムの制御方法であって、フライホイールの動力を第1クラッチを介して有段変速機に伝達した後、有段変速機を第1変速段とし、かつ、第1クラッチを滑り状態にしながら、駆動源の動力を駆動輪へ伝達する。
これら態様によると、フライホイールから有段変速機に動力を伝達した後に、有段変速機を第1変速段とし、かつ、フライホイールと有段変速機との間に設けた第1クラッチを滑り状態にしながら、駆動源の動力を駆動輪に伝達することで、駆動源から駆動輪へ動力伝達する際に発生するトルク段差による車両の飛び出し感を運転者に与えることを抑制することができる。
本実施形態の車両の概略構成図である。 走行切換制御を説明するフローチャートである。 走行切換制御を説明するタイムチャートである。 エンジン発進制御のフローチャートである。 エンジン発進制御のタイムチャートである。 エンジン加速制御を説明するフローチャートである。 エンジン加速制御を説明するタイムチャートである。 エンジン加速制御を説明するタイムチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
なお、変速比は、エンジン1、またはフライホイール2から駆動輪7への駆動力伝達において入力側回転速度を出力側回転速度で除算した値であり、変速比(変速段)が大きい場合を「Low」、小さい場合を「High」とし、変速比がLow側へ変更されることをダウンシフト、High側へ変更されることをアップシフトという。
<車両構成>
図1は、本発明の実施形態に係るフライホイールシステムを備えた車両100の全体構成を示している。
車両100は、エンジン1と、フライホイール2と、第1変速機3と、第2変速機4と、終減速装置5と、差動装置6と、左右の駆動輪7と、ブレーキ装置8と、油圧回路9と、コントローラ10とを備える。
第1変速機3は、エンジン1と駆動輪7との間に設けられ、無段変速機30と、副変速機構31とによって構成される。
無段変速機30は、エンジン1側に設けたプライマリプーリと、駆動輪7側に設けたセカンダリプーリとの間にベルトを掛け回して構成される。無段変速機30は、プライマリプーリ、及びセカンダリプーリに供給される油圧が制御されることで、各プーリとベルトとの接触半径が変更され、変速比icが変更される。
副変速機構31は、無段変速機30と駆動輪7との間に設けられる。副変速機構31は、前進2段・後進1段の変速機構であり、複数の摩擦締結要素の締結解放状態を切り換えることで、前進時に使用されるLow変速段、High変速段、または後進時に使用される後進変速段が形成される。
第1変速機3では、無段変速機30の変速比icと、副変速機構31の変速段とが変更され、第1変速機3全体としてのスルー変速比itが変更される。
第2変速機4は、第1変速機3とエンジン1との間に設けられ、シングルピニオン遊星歯車を主たる構成とした変速機構である。リングギヤ40はエンジン1の出力軸に接続している。キャリア41は、発進クラッチCLsを介して第1変速機3に接続可能であり、複数のギヤ列11、及びフライホイールクラッチCLfwを介してフライホイール2に接続可能である。また、リングギヤ40とキャリア41とは、直結クラッチCLdを介して接続可能である。サンギヤ42は、ワンウェイクラッチOWCを介してケースに結合している。
第2変速機4では、直結クラッチCLdが解放され、エンジン1から動力が伝達される場合に、リングギヤ40の回転が減速されてキャリア41に伝達される第1変速段が形成される。第1変速段が形成されると、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされる。また、第2変速機4では、直結クラッチCLdが締結され、リングギヤ40とキャリア41とが直結するとリングギヤ40とキャリア41とが同速回転する第2変速段が形成される。第2変速段が形成されると、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされず、自由に回転する。なお、エンジン1が停止し、直結クラッチCLdが解放され、フライホイール2から動力が伝達される場合、または駆動輪7から動力が伝達される場合には、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされず、自由に回転する。
直結クラッチCLdは、供給される油圧Pdによって締結トルク容量TCdを制御可能な油圧式クラッチである。
発進クラッチCLsは、第1変速機3と第2変速機4との間に設けられ、供給される油圧Psによって締結トルク容量TCsを制御可能な油圧式クラッチであり、第1変速機3と第2変速機4との駆動力伝達状態を切り換える。
フライホイール2は複数のギヤ列11、フライホイールクラッチCLfwを介して第2変速機4のキャリア41に接続可能となっている。フライホイール2は、金属製の円筒体又は円盤であり、回転時の風損を低減するために真空又は減圧された容器内に収容されている。
フライホイールクラッチCLfwは、複数のギヤ列11間に設けられ、クラッチアクチュエータによって締結解放状態が切り換えられる電動クラッチであり、フライホイール2と第2変速機4との駆動力伝達状態を切り換える。なお、電動オイルポンプで発生した油圧によって締結トルク容量TCfwを制御可能な油圧式クラッチでもよい。
油圧回路9は、コントローラ10からの信号を受けて動作するソレノイド弁等で構成され、第1変速機3、第2変速機4、発進クラッチCLs、直結クラッチCLd、及びオイルポンプ12と油路を介して接続される。油圧回路9は、オイルポンプ12で発生した油圧を元圧として、第1変速機3、第2変速機4、発進クラッチCLs、直結クラッチCLdで必要とされる油圧を生成し、生成した油圧を各部位に供給する。
ブレーキ装置8は、ブレーキペダル80とマスターシリンダ81とが機構的に独立している電子制御式ブレーキである。運転者がブレーキペダル80を踏み込むと、ブレーキアクチュエータ82がマスターシリンダ81のピストンを変位させ、要求減速度(運転者が要求する減速度、以下同じ)に応じた油圧がブレーキ83に供給され、制動力が発生する。なお、図示は省略するが、ブレーキ装置8は従動輪にも設けられている。
コントローラ10は、CPU、RAM、入出力インターフェース等で構成され、コントローラ10には、エンジン回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ20、無段変速機30の入力軸の回転速度Ninを検出する入力回転速度センサ21、フライホイール回転速度Nfwを検出するフライホイール回転速度センサ22、車速VSPを検出する車速センサ23、アクセルペダル13の開度であるアクセルペダル開度APOを検出するアクセル開度センサ24、ブレーキ液圧BRPを検出するブレーキ液圧センサ25、直結クラッチCLdに供給される油圧Pdを検出する油圧センサ26等からの信号が入力される。
コントローラ10は、入力される信号に基づき各種演算を行い、第1変速機3のスルー変速比it、各クラッチCLs、CLfw、CLdの締結解放状態、ブレーキアクチュエータ82を制御する。特に、運転者がブレーキペダル80を踏み込み、車両100が減速する時は、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを締結し、駆動輪7から入力される動力でフライホイール2を回転させ、車両100が持つ運動エネルギーをフライホイール2の運動エネルギーに変換することで、車両100の運動エネルギーを回生する。以下において、フライホイール2に運動エネルギーを保存し、車両100を減速させることをフライホイール回生といい、フライホイール回生によって発生する制動力を回生ブレーキという。
フライホイールクラッチCLfwを締結する前で回生ブレーキを発生できない場合や回生ブレーキのみでは要求減速度を実現できない場合は、コントローラ10はブレーキアクチュエータ82を動作させてブレーキ83の制動力を増大させて要求減速度が実現されるようにする。
回生された運動エネルギーは、フライホイールクラッチCLfwを解放することによってフライホイール2に保存することができる。そして、フライホイール2に運動エネルギーが保存されている状態でフライホイールクラッチCLfwを締結すれば、フライホイール2に保存されている運動エネルギーを車両100の発進や加速に利用することができる。以下において、フライホイール2に保存されている運動エネルギーを用いて車両100を発進、加速させることをフライホイール走行という。また、エンジン1の駆動力を用いて車両100を発進、加速させることをエンジン走行という。
フライホイール走行では、フライホイールクラッチCLfwが締結しており、ギヤ列11、フライホイールクラッチCLfwを介してフライホイール2から第2変速機4のキャリア41に駆動力が伝達されている。また、エンジン1が停止しており、第2変速機4のリングギヤ40は回転しない。また、直結クラッチCLdは解放されており、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされておらず、自由に回転している。なお、フライホイール走行では、フライホイール回転速度Nfwが徐々に低下するので、無段変速機30をアップシフトし、アップシフト時の変速速度を制御することで、要求加速度を実現している。
エンジン走行で、直結クラッチCLdが解放している場合には、サンギヤ42がワンウェイクラッチOWCによってロックされ、第2変速機4の変速段は第1変速段となる。エンジン走行で、直結クラッチCLdが締結している場合には、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされず、リングギヤ40、キャリア41、及びサンギヤ42は同速回転する。
<走行切換制御>
次にフライホイール走行からエンジン走行へ切り換える走行切換制御について説明する。図2は、走行切換制御を説明するフローチャートである。
ステップS100では、コントローラ10は、フライホイール走行を行っているかどうか判定する。現在、フライホイール走行を行っている場合には処理はステップS101に進み、エンジン走行を行っていない場合には今回の処理は終了する。
ステップS101では、コントローラ10は、フライホイール走行からエンジン走行に切り換えるかどうか判定する。コントローラ10は、フライホイール2に保存されている運動エネルギーが低下し、エンジン1を始動させてエンジン走行に切り換える必要があるかどうか判定する。具体的には、コントローラ10は、フライホイール回転速度Nfwが所定回転速度N1よりも低くなったかどうか判定し、フライホイール回転速度Nfwが所定回転速度N1よりも低くなると、エンジン走行に切り換える必要があると判定する。エンジン走行に切り換える必要がある場合には処理はステップS102に進み、エンジン走行に切り換える必要がない場合には今回の処理は終了する。
ステップS102では、コントローラ10は、エンジン1を始動し、エンジン走行を開始する。
ステップS103では、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にする。フライホイール走行では、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされておらず、自由に回転している。一方、直結クラッチCLdが解放された状態でエンジン1が始動すると、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによってロックされる。そのため、フライホイール走行からエンジン走行に切り換わる際に、サンギヤ42がワンウェイクラッチOWCによってロックされて反力が生じ、その反力がキャリア41に作用し、キャリア41の出力トルクが増加し、トルク段差が生じる。これにより、車両100の飛び出し感を運転者に与える。本実施形態では、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にすることで、キャリア41に接続しているフライホイール2を連れ回し、フライホイール2を負荷として機能させ、キャリア41の出力トルクの増加を相殺し、車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制する。なお、フライホイール2が連れ回されることで、フライホイール2に保存される運動エネルギーは高くなる。
ステップS104では、コントローラ10は、車速VSP、アクセルペダル開度APOに基づいて第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換えるかどうか判定する。コントローラ10は、例えば、第2変速機4の変速マップから車速VSP、アクセルペダル開度APOに基づいて第1変速段から第2変速段に切り換えるかどうか判定する。第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段に切り換える場合には処理はステップS105に進み、変速段を第1変速段に維持する場合には処理はステップS103に戻り、上記処理が繰り返される。
ステップS105では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結を開始する。コントローラ10は、直結クラッチCLdに供給される油圧(締結圧)を徐々に高くし、直結クラッチCLdの締結トルク容量TCdを徐々に高くし、直結クラッチCLdを滑り状態とした後に締結する。このように、第2変速機4における第1変速段から第2変速段への切り換え、つまり変速動作は、直結クラッチCLdの滑り状態を介して締結状態へ遷移することで行われる。
ステップS106では、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを解放する。本実施形態では、エンジン1を始動してから、第2変速機4における第1変速段から第2変速段への変速動作が開始するまでフライホイールクラッチCLfwの滑り状態を継続し、第1変速段から第2変速段への変速動作に合わせて、つまり変速動作に協調してフライホイールクラッチCLfwを解放する。
ステップS107では、コントローラ10は、無段変速機30をダウンシフトする。直結クラッチCLdを締結することで、ワンウェイクラッチOWCによるサンギヤ42のロックが解除される。そのため、ワンウェイクラッチOWCによるサンギヤ42の反力がキャリア41に作用しなくなり、キャリア41の出力トルクが低下する。ここでは、コントローラ10は、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。また、コントローラ10は、要求加速度を実現するようにダウンシフト時の変速速度を制御する。つまり、コントローラ10は、第2変速機4における第1変速段から第2変速段への変速動作に合わせて無段変速機30をダウンシフトする。
ステップS108では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結が完了したかどうか判定する。直結クラッチCLdの締結が完了していない場合には処理はステップS107に戻り、上記処理が繰り返される。一方、直結クラッチCLdの締結が完了した場合には今回の処理は終了する。
次に、走行切換制御について図3のタイムチャートを用いて説明する。図3では、フライホイール回転速度Nfwを、キャリア41での回転速度Ncに換算して示しており、以下のタイムチャートにおいても同様である。
時間t0において、車両100が停車している状態からアクセルペダル13が踏み込まれると、フライホイールクラッチCLfwを締結し、発進クラッチCLsの締結を開始し、フライホイール2から駆動輪7へ駆動力の伝達を開始し、フライホイール走行を開始する。これにより、第1変速機3の入力軸の回転速度Ninが上昇し、車速VSPが上昇する。なお、発進クラッチCLsは滑り状態となっており、無段変速機30の変速比icは最Lowとなっている。
時間t1において、第1変速機3の入力軸の回転速度Ninと、フライホイール回転速度Nfwとが等しくなると、発進クラッチCLsを締結するとともに、要求加速度に応じて無段変速機30をアップシフトする。
時間t2において、フライホイール回転速度Nfwが所定回転速度N1よりも低くなると、エンジン1を始動し、フライホイール走行からエンジン走行に切り換える。エンジン1を始動することで、第2変速機4では第1変速段が形成される。また、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にし、フライホイール2を負荷として機能させる。これにより、エンジン1が始動し、第2変速機4で第1変速段が形成される際に発生するキャリア41の出力トルクの増加を相殺し、車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制する。フライホイールクラッチCLfwは滑り状態に維持される。
車速VSPが増加し、時間t3において、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段に切り換える場合には、直結クラッチCLdの締結を開始し、第2変速機4の変速動作を開始するとともに、変速動作に協調してフライホイールクラッチCLfwを解放する。また、直結クラッチCLdを締結すると、サンギヤ42はワンウェイクラッチOWCによるロックが解除されるので、キャリア41に作用していた反力がなくなり、キャリア41の出力トルクが低下する。ここでは、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。また、要求加速度を実現するようにダウンシフト時の変速速度を制御する。
時間t4において、直結クラッチCLdが締結し、第2変速機4の変速段が第2変速段になる。
走行切換制御では、第2変速機4の変速段を第1変速段としてエンジン走行を開始する場合、フライホイールクラッチCLfwをスリップ状態にする。これにより、第2変速機4の変速段を第2変速段から第1変速段に切り換える際に、車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制する。
<エンジン発進制御>
次にフライホイール走行を行わずに車両100を発進するエンジン発進制御について説明する。図4はエンジン発進制御のフローチャートである。ここでは、車両100のシステムが起動されたものとする。
ステップS200では、コントローラ10は、フライホイール走行可能かどうか判定する。コントローラ10は、フライホイール回転速度Nfwに基づいてフライホイール走行可能かどうか判定する。フライホイール走行可能な場合には今回の処理は終了する。一方、フライホイール走行不能である場合には処理はステップS201に進む。
ステップS201では、コントローラ10は、エンジン1を始動する。
ステップS202では、コントローラ10は、直結クラッチCLdを解放する。
ステップS203では、コントローラ10は、発進クラッチCLsを締結し、エンジン1から駆動輪7への駆動力伝達を開始し、エンジン走行を開始する。
ステップS204では、コントローラ10は、車速VSPが第1所定車速V1以上かどうか判定する。第1所定車速V1は、現在のアクセルペダル開度APOに対して、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換える車速よりもわずかに低い車速であり、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段への切り換えのための準備車速である。第1所定車速V1はアクセルペダル開度APOに応じて設定されている。車速VSPが第1所定車速V1以上になると処理はステップS205に進む。
ステップS205では、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にする。本実施形態では、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換える際に発生するトルク段差を相殺するように、第2変速機4の変速段が切り換わるよりも前にフライホイールクラッチCLfwを滑り状態とし、第2変速機4の変速段の切り換えに備えている。コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwの締結圧を徐々に高くし、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量TCfwを徐々に高くする。なお、コントローラ10は、トルクコンバータを用いた場合のトルク伝達特性と同様の効果を演出するように、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量TCfwを徐々に高くする。
ステップS206では、コントローラ10は、車速VSP、アクセルペダル開度APOに基づいて第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換えるかどうか判定する。コントローラ10は、例えば、第2変速機4の変速マップから車速VSP、アクセルペダル開度APOに基づいて第1変速段から第2変速段に切り換えるかどうか判定する。第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段に切り換える場合には処理はステップS207に進み、変速段を第1変速段に維持する場合には処理はステップS205に戻り、上記処理が繰り返される。
ステップS207では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結を開始する。ここでは、フライホイールクラッチCLfwの締結圧を高くしながら、直結クラッチCLdの締結が開始され、変速動作が開始される。直結クラッチCLdを締結する際に、トルク段差が発生するが、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態とすることで、トルク段差が相殺され、トルク段差による加速度の急減が抑制される。
ステップS208では、コントローラ10は、無段変速機30をダウンシフトする。コントローラ10は、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。また、要求加速度を実現するようにダウンシフト時の変速速度を制御する。
ステップS209では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結トルク容量TCdが所定容量TC1以上となったかどうか判定する。所定容量TC1は、予め設定され、直結クラッチCLdが設定されたトルクを伝達可能となる容量である。具体的には、コントローラ10は、直結クラッチCLdに供給される油圧Pdが所定容量TC1に対応した所定油圧Pd1以上となった場合に、直結クラッチCLdの締結トルク容量TCdが所定容量TC1以上となったと判定する。直結クラッチCLdの締結トルク容量TCdが所定容量TC1以上となった場合には処理はステップS210に進み、直結クラッチCLdの締結トルク容量TCdが所定容量TC1よりも低い場合には処理はステップS208に戻り、上記処理が繰り返される。
ステップS210では、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを解放する。
ステップS211では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結が完了したかどうか判定する。直結クラッチCLdの締結が完了していない場合には処理はステップS208に戻り、上記処理が繰り返される。一方、直結クラッチCLdの締結が完了した場合には今回の処理は終了する。
次に、エンジン発進制御について図5のタイムチャートを用いて説明する。
時間t0において、車両100が停車している状態からアクセルペダル13が踏み込まれると、エンジン1を始動し、エンジン1から駆動輪7へ駆動力の伝達を開始し、エンジン走行を開始する。第2変速機4では、第1変速段が形成される。
時間t1において、車速VSPが第1所定車速V1になると、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にする。図5においては、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にしない場合の加速度を破線で示す。フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にし、フライホイール2を負荷として機能させるので、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態としない場合と比較すると、車両100の加速度が小さくなる。
車速VSPが増加し、時間t2において、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段に切り換えると判定された場合には、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量TCfwを上昇させながら、直結クラッチCLdの締結を開始し、第2変速機4の第1変速段から第2変速段への変速動作を開始する。また、これに伴い、無段変速機30をダウンシフトする。フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にしない場合には、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段に切り換える時にトルク段差が生じ、加速度が急減する。本実施形態では、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にすることで、トルク段差による加速度の急減を抑制する。
時間t3において、直結クラッチCLdの締結トルク容量TCdが所定容量TC1となると、フライホイールクラッチCLfwを解放する。
時間t4において、直結クラッチCLdが締結し、第2変速機4の変速段が第2変速段になる。
エンジン発進制御では、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にし、第2変速機4の第1変速段から第2変速段への変速動作を開始し、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換える際のトルク段差を相殺し、加速度の急減を抑制する。
<エンジン加速制御>
次にフライホイール回生からエンジン走行に切り換えられた場合のエンジン加速制御について説明する。図6はエンジン加速制御を説明するフローチャートである。
ステップS300では、コントローラ10は、フライホイール回生中に、アクセルペダル13が踏み込まれたかどうか判定する。アクセルペダル13が踏み込まれた場合には処理はステップS301に進み、アクセルペダル13が踏み込まれていない場合には今回の処理は終了する。
ステップS301では、コントローラ10は、フライホイール走行可能かどうか判定する。コントローラ10は、フライホイール回転速度Nfwに基づいてフライホイール走行可能かどうか判定する。フライホイール走行可能な場合には今回の処理は終了する。一方、フライホイール走行不能である場合には処理はステップS302に進む。
ステップS302では、コントローラ10は、車速VSPが第2所定車速V2未満であるかどうか判定する。第2所定車速V2は、予め設定された車速(例えば40km/h)である。車速VSPが第2所定車速V2未満の場合には処理はステップS303に進み、車速VSPが第2所定車速V2以上の高い場合には処理はステップS312に進む。
ステップS303では、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを解放し、フライホイール2から駆動輪7への駆動力伝達を遮断する。
ステップS304では、コントローラ10は、直結クラッチCLdを解放する。
ステップS305では、コントローラ10は、エンジン1を始動する。
ステップS306では、コントローラ10は、発進クラッチCLsを滑り状態にする。直結クラッチCLdが解放された状態でエンジン1が始動されると、キャリア41の出力トルクが増加し、車両100の飛び出し感を運転者に与えるおそれがある。本実施形態では、発進クラッチCLsを滑り状態にすることで、キャリア41の出力トルクの増加を発進クラッチCLsで吸収し、車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制する。
ステップS307では、コントローラ10は、車速VSP、アクセルペダル開度APOに基づいて第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換えるかどうか判定する。コントローラ10は、例えば、第2変速機4の変速マップから車速VSP、アクセルペダル開度APOに基づいて第1変速段から第2変速段に切り換えるかどうか判定する。第2変速機4の変速段を第2変速段とする場合には処理はステップS308に進み、変速段を第1変速段に維持する場合には処理はステップS306に戻り、上記処理が繰り返される。
ステップS308では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結を開始する。
ステップS309では、コントローラ10は、無段変速機30をダウンシフトする。コントローラ10は、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。また、コントローラ10は、要求加速度を実現するようにダウンシフト時の変速速度を制御する。
ステップS310では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結が完了したかどうか判定する。直結クラッチCLdの締結が完了した場合には処理はステップS311に進み、直結クラッチCLdの締結が完了していない場合には処理はステップS309に戻り、上記処理を繰り返す。
ステップS311では、コントローラ10は、発進クラッチCLsを締結する。
ステップS312では、コントローラ10は、エンジン1を始動する。
ステップS313では、コントローラ10は、エンジン回転速度Neがキャリア41の回転速度Nc(無段変速機30の入力軸の回転速度Nin)以上であるかどうか判定する。エンジン回転速度Neがキャリア41の回転速度Nc以上となると処理はステップS314に進む。
ステップS314では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結を開始し、第2変速機4で第2変速段が形成されるようにする。
ステップS315では、コントローラ10は、フライホイールクラッチCLfwを解放し、フライホイール2と第2変速機4との駆動力伝達を遮断する。
ステップS316では、コントローラ10は、無段変速機30をダウンシフトする。コントローラ10は、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。また、コントローラ10は、要求加速度を実現するようにダウンシフト時の変速速度を制御する。
ステップS317では、コントローラ10は、直結クラッチCLdの締結が完了したかどうか判定する。直結クラッチCLdの締結が完了した場合には今回の処理は終了する。一方、直結クラッチCLdの締結が完了していない場合には処理はステップS316に戻り、上記処理を繰り返す。
次に、エンジン加速制御について図7、8のタイムチャートを用いて説明する。まず、エンジン走行に切り換わる時の車速VSPが第2所定車速V2未満の場合のエンジン加速制御について図7のタイムチャートを用いて説明する。
時間t0において、フライホイール回生中にアクセルペダル13が踏み込まれ、フライホイール回生からエンジン走行に切り換えられると、フライホイールクラッチCLfwを解放し、エンジン1を始動する。直結クラッチCLdは解放されており、第2変速機4では、第1変速段が形成される。また、発進クラッチCLsを滑り状態にし、エンジン1の始動によるキャリア41の出力トルクの増加を発進クラッチCLsで吸収し、車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制する。
時間t1において、車速VSPが高くなり、第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段へ切り換えると判定されると、直結クラッチCLdの締結を開始し、第2変速機4の第1変速段から第2変速段への変速動作を開始する。また、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。また、発進クラッチCLsの締結トルク容量TCsを増加する。
時間t2において、直結クラッチCLdが締結し、第2変速機4の変速段が第2変速段となり、発進クラッチCLsが締結する。
次に、エンジン走行に切り換わる時の車速VSPが第2所定車速V2以上の場合のエンジン加速制御について図8のタイムチャートを用いて説明する。
時間t0において、フライホイール回生中にアクセルペダル13が踏み込まれ、フライホイール回生からエンジン走行に切り換えられると、エンジン1を始動する。
時間t1において、エンジン回転速度Neが第1変速機3の入力軸の回転速度Nin(キャリア41の回転速度Nc)以上になると、フライホイールクラッチCLfwを解放し、直結クラッチCLdの締結を開始する。また、キャリア41の出力トルクの低下を相殺するように無段変速機30をダウンシフトする。
時間t2において、直結クラッチCLdが締結し、第2変速機4の変速段が第2変速段となる。ここでは、第2変速機4の変速段を第1変速段とはせずに第2変速段にする。車速VSPが高く、第2変速機4の変速段を第1変速段にすると、エンジン回転速度Neを高くしなければ、車両100を加速させることができない。ここでは、車速VSPが高い場合には、第2変速機4の変速段を第2変速段とすることで、エンジン回転速度Neを高くせずに車両100を加速させる。
エンジン加速制御では、車速VSPが第2所定車速V2未満である場合には、エンジン1を始動するとともに、発進クラッチCLsを滑り状態にすることで、車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制する。また、車速VSPが第2所定車速V2以上の場合には、エンジン1始動後、すぐに直結クラッチCLdの締結を開始し、第2変速機4の変速段を第2変速段にすることで、エンジン回転速度Neを高くせずに車両100を加速させる。
本発明の実施形態の効果について説明する。
フライホイール走行からエンジン走行に切り換える走行切換制御を行う場合に、第2変速機4の変速段を第1変速段にし、かつフライホイールクラッチCLfwを滑り状態にし、エンジン1から駆動輪7へ駆動力を伝達する。これにより、エンジン走行が開始され、第2変速機4に第1変速段が形成される際に発生する第2変速機4のキャリア41の出力トルクの増加を、フライホイール2を負荷として機能させることで相殺し、車両100の飛び出し感運転者に与えることを抑制することができる(請求項1に対応する効果)。
フライホイールクラッチCLfwの滑り状態を、第2変速機4の第1変速段から第2変速段への変速動作が開始されるまで継続する。第2変速機4の変速段が第1変速段の状態で、フライホイールクラッチCLfwを解放すると、フライホイールクラッチCLfwの解放によるトルク段差が発生するおそれがある。そのため、本実施形態では、第1変速段から第2変速段への変速動作に合わせてフライホイールクラッチCLfwを解放する。これにより、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態から解放する際のトルク段差の発生を抑制することができる(請求項2に対応する効果)。
第2変速機4の変速段を第1変速段から第2変速段に切り換える場合に、変速動作に合わせて無段変速機30をダウンシフトする。これにより、第2変速機4の変速段を切り換え際に発生するキャリア41の出力トルクの低下を相殺し、要求加速度を実現することができる(請求項3に対応する効果)。
フライホイール走行を行わずに車両100を発進するエンジン発進制御を行う場合、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態にして、第2変速機4の第1変速段から第2変速段への変速動作を開始する。これにより、第2変速機4の変速段が第1変速段から第2変速段へ切り換わる際のトルク段差により、加速度が急減することを抑制することができる(請求項4に対応する効果)。
フライホイール回生からエンジン走行に切り換えられ、エンジン加速制御を行う場合に、車速VSPが第2所定車速V2未満であれば直結クラッチCLdを解放して第2変速機4の変速段を第1変速段にし、発進クラッチCLsを滑り状態にする。これにより、エンジン1始動時のキャリア41の出力トルクの増加を発進クラッチCLsによって吸収し、車両100の飛び出し感を抑制することができる。また、車速VSPが第2所定車速V2以上であれば直結クラッチCLdを滑り状態にした後に締結する。これにより、直結クラッチCLdを締結する際の車両100の飛び出し感を運転者に与えることを抑制することができる。また、車速VSPが高い場合に、第2変速機4の変速段を第1変速段にすると、車両100を加速させるためのエンジン回転速度Neを高くする必要があるが、第2変速段とすることでエンジン回転速度Neを高くせずに車両100を加速させることができる(請求項5に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 エンジン(駆動源)
2 フライホイール
3 第1変速機
4 第2変速機(有段変速機構)
7 駆動輪
10 コントローラ
13 アクセルペダル
30 無段変速機
40 リングギヤ
41 キャリア
42 サンギヤ
CLd 直結クラッチ(第3クラッチ)
CLfw フライホイールクラッチ(第1クラッチ)
CLs 発進クラッチ(第2クラッチ)

Claims (6)

  1. 駆動源と駆動輪との間に設けられた有段変速機構と、
    減速時の運動エネルギーで回転するフライホイールと、
    前記フライホイールと前記有段変速機構との動力伝達を断接可能な第1クラッチとを備えたフライホイールシステムであって、
    前記有段変速機構は、第1変速段と、前記第1変速段よりも変速比の小さい第2変速段とを有し、
    前記駆動源の動力を前記有段変速機構の入力軸へ伝達可能であり、
    前記フライホイールの動力を前記第1クラッチを介して前記有段変速機構の出力軸へ伝達可能であり、
    前記有段変速機構の前記出力軸の動力を前記駆動輪へ伝達可能であり、
    前記フライホイールの動力を前記第1クラッチを介して前記有段変速機構に伝達した後、前記有段変速機構を前記第1変速段とし、かつ、前記第1クラッチを滑り状態にしながら、前記駆動源の動力を前記駆動輪へ伝達する、
    ことを特徴とするフライホイールシステム。
  2. 請求項1に記載のフライホイールシステムであって、
    前記第1クラッチの前記滑り状態は、少なくとも前記有段変速機構における前記第1変速段から前記第2変速段への変速動作が開始されるまで継続される、
    ことを特徴とするフライホイールシステム。
  3. 請求項1または2に記載のフライホイールシステムであって、
    前記有段変速機構と前記駆動輪との間に無段変速機を備え、
    前記有段変速機構における前記第1変速段から前記第2変速段への切り換えに合わせて、前記無段変速機はダウンシフトする、
    ことを特徴とするフライホイールシステム。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のフライホイールシステムであって、
    前記有段変速機構を前記第1変速段とし、かつ、前記第1クラッチを解放した状態で前記駆動源の動力を前記駆動輪へ伝達した後、前記第1クラッチの締結圧を上げながら前記有段変速機構における前記第1変速段から前記第2変速段への変速動作を開始する、
    ことを特徴とするフライホイールシステム。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のフライホイールシステムであって、
    前記出力軸と前記駆動輪との動力伝達を断接可能な第2クラッチを備え、
    前記有段変速機構は、前記入力軸と前記出力軸とを直結可能な第3クラッチを備え、
    前記第3クラッチを解放した状態で、前記駆動輪の動力を前記第2クラッチ及び前記第1クラッチを介して前記フライホイールへ伝達しているときにアクセルペダルが踏まれたとき、
    車速が所定車速未満であれば前記第3クラッチを解放状態とすることで前記第1変速段が選択されるとともに前記第2クラッチを滑り状態とし、
    前記車速が前記所定車速速度以上であれば前記第3クラッチを滑り状態から締結状態へ遷移することで前記第2変速段が選択される、
    ことを特徴とするフライホイールシステム。
  6. 駆動源と駆動輪との間に設けられた有段変速機構と、
    減速時の運動エネルギーで回転するフライホイールと、
    前記フライホイールと前記有段変速機構との動力伝達を断接可能な第1クラッチとを備え、
    前記有段変速機構は、第1変速段と、前記第1変速段よりも変速比の小さい第2変速段とを有し、
    前記駆動源の動力は前記有段変速機構の入力軸へ伝達可能であり、
    前記フライホイールの動力は前記第1クラッチを介して前記有段変速機構の出力軸へ伝達可能であり、
    前記有段変速機構の前記出力軸の動力は前記駆動輪へ伝達可能なフライホイールシステムの制御方法であって、
    前記フライホイールの動力を前記第1クラッチを介して前記有段変速機構に伝達した後、前記有段変速機構を前記第1変速段とし、かつ、前記第1クラッチを滑り状態にしながら、前記駆動源の動力を前記駆動輪へ伝達する、
    ことを特徴とするフライホイールシステムの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110816262A (zh) * 2019-11-01 2020-02-21 荆门市亿美工业设计有限公司 自动回收动能的汽车及动能回收方法
CN110843513A (zh) * 2019-11-01 2020-02-28 荆门市亿美工业设计有限公司 一种机械式自动扭矩控制动能耦合器

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