JP2016049919A - 負圧式倍力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】負圧式倍力装置にて、作動応答性を阻害することなく、大気の流動音を低減すること。【解決手段】負圧式倍力装置では、バルブボデー22の軸孔22a内に、プランジャ32のバルブボデー22に対する進退移動に応じて負圧室R1と変圧室R2間を連通・遮断する負圧弁および変圧室R2と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構Vが組み込まれている。弁機構Vは、バルブボデー22に設けた負圧弁座22dと、プランジャ32に設けた大気弁体32dと、前記負圧弁座とにより負圧弁を構成する負圧弁部41b1と前記大気弁体とにより大気弁を構成する大気弁座41b2とを可動部41bに有し前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体41を備えている。大気弁体32dの外周縁部には、大気弁座41b2から離座することにより生じる隙間を通過した直後の大気に向かって、大気弁体32dのテーパ面から離れて巻き戻る渦流を発生させる環状の突起32d2が設けられている。【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車に適用されるブレーキ装置の一構成部品である負圧式倍力装置に関するものである。
一般的に、負圧式倍力装置においては、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている。かかる負圧式倍力装置は、例えば、下記の特許文献1に記載されている。
上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャの後端部に設けた大気弁体と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁体と前記大気弁体とにより前記大気弁を構成する大気弁座とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えている。
ところで、特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、前記大気弁より大気流動下流側に位置する前記大気弁体の外周縁部に、後方に突出する円環状の突起が設けられている。これにより、大気弁を通過した大気の流動を前記突起によって乱すことができて、大気の流速を減速することができ、大気の流動音を抑制することができるとの記載がある。また、特許文献1には、環状の突起の高さを極めて小さく設定することで、大気の流動が若干減速しても、実用に供し得る応答性を維持することができるとの記載があり、前記突起による大気の流動音抑制効果と当該装置の作動応答性が背反事項であると記載されている。
本発明は、上記した事項に鑑みてなされたもの(すなわち、当該負圧式倍力装置の作動応答性を阻害することなく、大気の流動音を低減するもの)であり、
ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャの後端部に設けた大気弁体と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁体と前記大気弁体とにより前記大気弁を構成する大気弁座とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
前記大気弁体はテーパ面が形成された弁部を有していて、同弁部の外周縁部には、同弁部が前記大気弁座から離座することにより生じる隙間を通過した直後の大気に向かって、前記弁部のテーパ面から離れた位置において前記隙間に向けて巻き戻る渦流を発生させる環状の突起が設けられていることに特徴がある。
ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャの後端部に設けた大気弁体と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁体と前記大気弁体とにより前記大気弁を構成する大気弁座とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
前記大気弁体はテーパ面が形成された弁部を有していて、同弁部の外周縁部には、同弁部が前記大気弁座から離座することにより生じる隙間を通過した直後の大気に向かって、前記弁部のテーパ面から離れた位置において前記隙間に向けて巻き戻る渦流を発生させる環状の突起が設けられていることに特徴がある。
本発明による負圧式倍力装置においては、前記突起により発生させた渦流を、前記隙間を通過した直後の大気に当てて、前記隙間通過直後の高速大気流体と周囲の低速大気流体との混合を促進させ、大気流速を速やかに減速させること(すなわち、大気の速度変動により生じる乱流エネルギーを低減すること)が可能であって、前記隙間を通過する大気流量を減少させることなく(当該装置の作動応答性を阻害することなく)、大気の流動音を低減することが可能である。
上記した本発明の実施に際して、前記突起は、後側面が平面に形成されており、前記プランジャの軸線に直交する平面に対する前記後側面の傾斜角が前方に向かって0度〜10度に設定されていることも可能である。この場合には、前記突起により上記した渦流を効果的に発生させることができて、大気の流動音を効果的に低減することができるとともに、前記後側面の傾斜角が前方に向かって0度〜10度に設定されていて、突起がプランジャの軸線に直交する平面より後方に突出していないため、大気弁体の製作性が突起によって害されることはない。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明による負圧式倍力装置の一実施形態を示していて、この実施形態の負圧式倍力装置においては、ハウジング10に可動隔壁21とバルブボデー22を備えるパワーピストン20が前後方向(図1の左右方向)に移動可能に組付けられていて、ハウジング10内が可動隔壁21により前方の負圧室R1と後方の変圧室R2とに区画されている。
ハウジング10は、図示省略の前方シェルと後方シェル12を備えるとともに、前方シェルに気密的に設けられて負圧室R1を負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に常時連通させるための負圧導入管(図示省略)を備えている。このハウジング10は、後方シェル12を気密的に貫通する複数本の取付ボルト(図示省略)にて静止部材、すなわち車体(図示省略)に固定され、前方シェルを気密的に貫通する複数本の取付ボルト(図示省略)にてブレーキマスタシリンダ(図示省略)を支持するように構成されている。
ブレーキマスタシリンダは、公知のものであり、そのシリンダ本体(図示省略)の後端部にて前方シェルに気密的に組付けられている。また、ブレーキマスタシリンダのピストン(図示省略)は、シリンダ本体から後方に突出して負圧室R1内に突入しており、後述する出力軸35の先端部(図示省略)によって前方に押動されるように構成されている。
パワーピストン20の可動隔壁21は、環状のプレート21aと、環状のダイアフラム21bとからなり、ハウジング10内にて前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に設置されている。ダイアフラム21bは、その外周縁に形成された環状の外周ビード部(図示省略)にて、ハウジング10に気密的に挟持されている。また、ダイアフラム21bは、その内周縁に形成された環状の内周ビード部にて、プレート21aの内周部とともにバルブボデー22に外周部に気密的に固定されている。
パワーピストン20のバルブボデー22は、可動隔壁21の内周部に連結された樹脂製の中空体であって、円筒状に形成された中間部位外周にてハウジング10の後方シェル12に気密的かつ前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に組付けられており、ハウジング10の前方シェルとの間に介装されたリターンスプリング(図示省略)によって後方に向けて付勢されている。なお、バルブボデー22のハウジング10外に突出する部位は、後端に複数の通気孔19aを有するブーツ19によって被覆保護されている。
また、バルブボデー22には、前後方向にて貫通する段付の軸孔22aが形成されるとともに、この軸孔22aの中間段部に後端にて連通するとともに前端にて負圧室R1に連通する一対の(図1では一方のみが示されている)負圧連通路22bと、軸孔22aの前方部分に略直交していてキー部材39を外周から挿通可能なキー取付孔22cが形成されている。
上記した軸孔22aには、入力軸31とプランジャ32が同軸的に組付けられるとともに、弁機構Vとフィルタ51,52が同軸的に組付けられている。また、上記した軸孔22aには、プランジャ32の前方に、連結部材33、反動部材34および出力軸(出力部材)35が同軸的に組付けられている。
入力軸31は、バルブボデー22に対して進退可能であり、球状先端部31aにてプランジャ32の受承連結部32cに関節状に連結され、後端ねじ部(図示省略)にてヨークを介してブレーキペダル(共に図示省略)に連結されていて、ブレーキペダルに作用する踏力を入力として前方に向けて受けるように構成されている。また、入力軸31は、その中間段部に係止されたリテーナ36を介してリターンスプリング37に係合していて、リターンスプリング37によって後方に向けて付勢されている。
プランジャ32は、その先端部32aにて連結部材33を介して反動部材34における後面の中央部位に当接可能であるとともに、その中間部に形成した環状溝部32bにてキー部材39に係合可能であって、先端部32aが反動部材34から連結部材33を介して出力の反力を部分的に受ける部分である。また、プランジャ32の後端には、弁機構Vにおける環状の大気弁体32dが形成されている。
反動部材34は、その後面の中央部位が後方に膨出変形可能であり、出力軸35の後方円筒部35b内に収容されて前面全体にて出力軸35の後端部後面に係合(当接)した状態にて、出力軸35の後方円筒部35bとともにバルブボデー22の前端部に組付けられている。この反動部材34は、その後面にて、プランジャ32の先端部32a前面に連結部材33を介して当接可能であるとともに、バルブボデー22の円環状前端面に当接している。
出力軸35は、反動部材34とともにバルブボデー22の軸孔22aの前端部内に前後方向へ移動可能に組付けられていて、先端部(図示省略)にてブレーキマスタシリンダにおけるピストンの係合部(凹部)に押動可能に当接しており、制動作動時にはブレーキマスタシリンダのピストンから受ける反力を反動部材34に伝達するようになっている。
キー部材39は、パワーピストン20のバルブボデー22に対するプランジャ32の前後方向移動を規定する機能と、ハウジング10に対するパワーピストン20の後方への移動限界位置(バルブボデー22の後方復帰位置)を規定する機能を有していて、バルブボデー22とプランジャ32のそれぞれに対してパワーピストン20の軸方向に所要量相対移動可能に組付けられている。
弁機構Vは、バルブボデー22における負圧連通路22bの後端部に一体的に形成した断面が円弧形状の負圧弁座22dと、プランジャ32の後端部に一体的に形成した環状の大気弁体32dと、この大気弁体32dに対して同軸的に配置されてバルブボデー22の軸孔22a内に組付けた筒状の弁体41を備えている。弁体41は、環状の取付部41aと、この取付部41aに一体的に形成されて軸方向に移動可能な筒状の可動部41bを有している。
取付部41aは、バルブボデー22の軸孔22a内に気密的に組付けられていて、リテーナ42によってバルブボデー22における軸孔22aの定位置(段部)に固定保持されている。なお、リテーナ42は、リターンスプリング37によって前方に向けて付勢されていて、バルブボデー22における軸孔22aの段部に固定されている。
可動部41bは、負圧弁座22dに対して着座・離座可能であり、負圧弁座22dとにより、負圧室R1と変圧室R2間を連通・遮断可能な負圧弁を構成する負圧弁部(負圧弁体)41b1を有するとともに、大気弁体32dに対して着座・離座可能で大気弁体32dとにより、変圧室R2と大気間を連通・遮断可能な大気弁を構成する環状の大気弁座41b2を有している。この可動部41bは、圧縮スプリング43によって前方に向けて付勢されている。
上記した弁機構Vの構成によって、変圧室R2は、入力軸31およびプランジャ32のバルブボデー22に対する前後方向の移動に応じて、負圧室R1または大気に連通可能である。すなわち、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して図1の原位置(復帰位置)から前方へ移動して、負圧弁部41b1が負圧弁座22dに着座し、大気弁体32dが大気弁座41b2から離座したときには、変圧室R2が負圧室R1との連通を遮断されて大気に連通する。このときには、ブーツ19の通気孔19a、フィルタ51,52、弁体41の内部、大気弁体32dと大気弁座41b2間の隙間、バルブボデー22に設けた連通路等を通して、変圧室R2に大気が流入する。
また、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して復帰位置(原位置)に戻って、大気弁体32dが大気弁座41b2に着座し、負圧弁部41b1が負圧弁座22dから離座している状態(すなわち、大気弁が閉じて、変圧室R2と大気との連通が遮断され、かつ、負圧弁が開いて、負圧室R1と変圧室R2とが連通している状態)では、変圧室R2が大気との連通を遮断されて負圧室R1に連通する。このときには、バルブボデー22に設けた連通路、負圧弁部41b1と負圧弁座22d間の隙間、負圧連通路22b等を通して、変圧室R2から負圧室R1に空気が吸引されて流れる。
ところで、この実施形態においては、図2に示したように、大気弁体32dがテーパ状の弁部32d1(後側にテーパ面が形成された弁部)を有していて、同弁部32d1の外周縁部(円環部)には、同弁部32d1が大気弁座41b2から離座することにより生じる隙間Sを通過した直後の大気に向かって、弁部32d1のテーパ面から離れて巻き戻る渦流Aを発生させる環状の突起32d2が設けられている。突起32d2は、大気弁体32dにおけるテーパ状の弁部32d1の外周縁部(図2の仮想線で示した部位)に外径を大きくすることなく肉盛りするようにして環状に設けられていて、後側面P1が平面に形成されており、プランジャ32の軸線L1に直交する平面Poに対する後側面P1の傾斜角が0度に設定されている。なお、突起32d2の後側面P1は、大気弁体32dにおけるテーパ状の弁部32d1と同様に切削加工により形成されている。
また、この実施形態では、断面が円弧形状に形成されている負圧弁座22dが設けられていない部位に、断面が円弧状の内壁22e(すなわち、負圧弁座22dの内周壁部とにより略円筒状の壁となる内壁)が設けられていて、突起32d2の全外周において同様の作用効果が得られるように構成されている。
上記のように構成したこの実施形態の負圧式倍力装置においては、図2に示したように、大気弁体32dにおけるテーパ状の弁部32d1に設けた突起32d2により発生させた渦流Aを、隙間Sを通過した直後の大気に当てて、前記隙間通過直後の高速大気流体と周囲の低速大気流体との混合を促進させ、大気流速を速やかに減速させること、(すなわち、大気の速度変動により生じる乱流エネルギーを図3の(b)に示したように図3の(a)に比して低減すること)が可能であって、隙間Sを通過する大気流量を減少させることなく(当該装置の作動応答性を阻害することなく)、大気の流動音を低減することが可能である。また、上記した実施形態の突起32d2では、プランジャ32の軸線L1に直交する平面Poに対する後側面P1の傾斜角が0度に設定されていて、突起32d2がプランジャ32の軸線L1に直交する平面Poより後方に突出していないため、大気弁体32dの製作性(切削加工性)が突起32d2によって害されることはない。
上記した実施形態では、プランジャ32の軸線L1に直交する平面Poに対する突起32d2の後側平面P1の傾斜角を0度に設定して実施したが、この傾斜角は前方に向かって0度〜10度に設定した場合にも上記実施形態と同様の作用効果が得られることを種々な解析及び実験により発明者は確認している。なお、図3の(c)は大気弁体32dにおける弁部32d1の外周縁部に前方への傾斜角が10度の環状突起が設けられている実施例2の解析結果であり、この実施例2でも上記実施形態の解析結果(図3の(b)に示した実施例1の解析結果)と同様の解析結果(70%以上の低減効果)が得られている。また、図3の(d)は大気弁体32dにおける弁部32d1の外周縁部に前方への傾斜角が20度の環状突起が設けられている比較例2の解析結果であり、この比較例2では空気振動の要因である乱流エネルギーを十分に低減することができない。
また、上記した実施形態では、バルブボデー22に断面が円弧状の内壁22eを設けて実施したが、この内壁22eを無くして実施しても、断面が円弧形状に形成されている負圧弁座22dの内周部位にて上記した作用効果と同様の作用効果が得られるため、円弧状の内壁22eを無くして実施することも可能である。
また、上記した実施形態においては、シングル式の負圧式倍力装置に本発明を実施したが、本発明は、例えば、タンデム式の負圧式倍力装置にも、上記した実施形態と同様にまたは適宜変更して、実施することが可能であり、上記した実施形態に限定されるものではない。
10…ハウジング、20…パワーピストン、21…可動隔壁、22…バルブボデー、22a…軸孔、22b…負圧連通路、22c…キー取付孔、22d…負圧弁座、22e…断面が円弧状の内壁、31…入力軸(入力部材)、32…プランジャ、32d…大気弁体、32d1…テーパ状の弁部、32d2…突起、34…反動部材、35…出力軸(出力部材)、39…キー部材、41…弁体、41a…取付部、41b…可動部、41b1…負圧弁部(負圧弁体)、41b2…大気弁座、V…弁機構、R1…負圧室、R2…変圧室、S…大気弁体が大気弁座から離座することにより生じる隙間、Po…プランジャの軸線に直交する平面、P1…突起の後側面
Claims (2)
- ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャの後端部に設けた大気弁体と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁体と前記大気弁体とにより前記大気弁を構成する大気弁座とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
前記大気弁体がテーパ面を形成された弁部を有していて、同弁部の外周縁部には、同弁部が前記大気弁座から離座することにより生じる隙間を通過した直後の大気に向かって、前記弁部のテーパ面から離れて巻き戻る渦流を発生させる環状の突起が設けられている負圧式倍力装置。 - 請求項1に記載の負圧式倍力装置において、
前記突起は、後側面が平面に形成されており、前記プランジャの軸線に直交する平面に対する前記後側面の傾斜角が前方に向かって0度〜10度に設定されている負圧式倍力装置。
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