JP2016048290A - 多角形状光拡散フィルムおよび多角形状光拡散フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】屈折率が相対的に低い領域中に、屈折率が相対的に高い格子状構造を有する単一層の多角形状光拡散フィルム等であって、入射光を拡散させて多角形状光拡散させる多角形状光拡散入射角度領域と、入射光を多角形状光拡散させない非多角形状光拡散入射角度領域と、を有するとともに、多角形状光拡散入射角度領域が、フィルム面における入射光の入射位置によらず同じである。
【選択図】図1
Description
特に、フィルム面における入射光の入射位置によらず、入射光を均質に多角形状の輪郭となるように拡散させることができ、かつ、入射光の入射角度によっては、入射光をそのまま透過させることができる単一層の多角形状光拡散フィルムおよびそのような多角形状光拡散フィルムを容易に得ることができる製造方法に関する。
しかしながら、通常の光拡散フィルムを、一般に流通している四角形のディスプレイに対して、例えば、バックライト用光拡散フィルムとして適用した場合には、ディスプレイの四隅にまで均等に光を拡散させることが困難になるという問題が見られた。
そこで、入射光を多角形状の輪郭となるように拡散させること(以下、「多角形状光拡散」と称する場合がある。)ができる光拡散フィルム(以下、「多角形状光拡散フィルム」と称する場合がある。)が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
第1のルーバー構造113aおよび第2のルーバー構造113bが、それぞれ屈折率が異なる複数の板状領域からなるとともに、屈折率が異なる複数の板状領域が、フィルム面に沿った任意の一方向に交互に平行配置してなるルーバー構造であり、かつ、
フィルム上方から眺めた場合に、第1のルーバー構造113aにおける板状領域の延び方向と、第2のルーバー構造113bにおける板状領域の延び方向と、が為す鋭角を10〜90°の範囲内の値とすることを特徴とする四角形状光拡散フィルム120が開示されている。
特に、特許文献2の実施例4には、図23に示すように、紫外線硬化型光制御板の原料を1mm厚のスペーサー204を挟んだ2枚の正方形のガラス板202の間に注入し、4本の紫外線ランプ201をガラス板202から垂直方向に40cm離して十字型に設置し、同時に紫外線を1分間照射する光制御板(光拡散フィルム)の製造方法が開示されており、四角形状光拡散フィルムが得られていると推測される。
(a)光拡散フィルム用組成物を準備する工程
(b)光拡散フィルム用組成物を工程シート302に対して塗布し、塗布層301を形成する工程
(c)塗布層301に対し、複数の微小光源325を配列させてなる配列光源320を用いて、隣接する微小光源325からの活性エネルギー線350が塗布層301の表面において重なり合うように活性エネルギー線350を照射し、塗布層301を、屈折率が異なる複数の領域からなる内部構造を有する光拡散フィルムとする工程
それ故、実質的に上下2層構造であることから、製造工程が煩雑となり経済的に不利な場合があり、また、2層分の厚みによる表示画像のボケの発生や、層間剥離の問題も懸念された。
すなわち、特許文献2においては、線状照射光源を用いていることから、線状照射光源の軸線方向から眺めた場合に、照射光が鉛直下方のみならず、斜め下方にも広がってしまい、その結果、フィルム面内の位置ごとに、傾斜角度が異なる内部構造が形成され、ひいてはフィルム面における入射光の入射位置によって光拡散特性が変化して、不均一になってしまうという問題が見られた。
すなわち、入射光を拡散させて出射させることができる入射角度領域である光拡散入射角度領域内からの入射光については、多角形状光拡散させることができるものの、光拡散入射角度領域外からの入射光については、多角形状光拡散とは大きく異なる三日月状の拡散が生じてしまい、入射光をそのまま透過させることができないという問題が見られた。
このため、光拡散入射角度領域外からの入射光が、後方散乱の発生原因となってしまい、例えばスクリーンのように画像表示素子の観察者側に拡散フィルムが配置されるディスプレイでは、外光後方散乱の影響を受けて表示画像のコントラスト比が下がるという問題が見られた。
すなわち、本発明の目的は、フィルム面における入射光の入射位置によらず、入射光を均質に多角形状の輪郭となるように拡散させることができ、かつ、入射光の入射角度によっては、入射光をそのまま透過させることができる単一層の多角形状光拡散フィルムおよびそのような多角形状光拡散フィルムを容易に得ることができる製造方法を提供することにある。
格子状構造が、屈折率が相対的に低い領域中において、屈折率が相対的に高い板状物をフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に平行配置してなるルーバー構造を2つ以上有するとともに、当該2つ以上のルーバー構造を、それぞれを構成する板状物が交差するように共存させてなり、
フィルム面の法線に対する入射光の入射角を、フィルム面に沿った任意の一方向に沿って−90〜90°の範囲で変えた場合に、
入射光を多角形状光拡散させる多角形状光拡散入射角度領域と、
入射光を多角形状光拡散させない非多角形状光拡散入射角度領域と、
を有するとともに、
多角形状光拡散入射角度領域が、フィルム面における入射光の入射位置によらず同じであることを特徴とする多角形状光拡散フィルムが提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、本発明の多角形状光拡散フィルムであれば、フィルム内に、2つ以上のルーバー構造を共存させてなる所定の格子状構造を有することから、入射光を多角形状光拡散させることができる。
また、所定の光拡散特性を有することから、フィルム面における入射光の入射位置によらず、入射光を均質に多角形状光拡散させることができる。
また、入射光の入射角度によっては、入射光をそのまま透過させることができ、その結果として、後方散乱の発生を効果的に抑制することができる。
さらに、単一層であることから、複数の光拡散フィルムを積層させた場合と比較して、貼合工程を減らすことができ、経済的に有利であるばかりか、表示画像におけるボケの発生や層間剥離の発生についても効果的に抑制することができる。
なお、「単一層」とは、複数枚の光拡散フィルムが積層されていないことを意味する。
また、「多角形状光拡散入射角度領域」とは、光拡散フィルムに対して、点光源からの入射光を、入射角度を変化させて入射した場合に、多角形状光拡散する入射光の入射角度範囲を意味する。
さらに、「非多角形状光拡散入射角度領域」とは、光拡散フィルムに対して、点光源からの入射光を、入射角度を変化させて入射した場合に、透過光を出光する入射光の入射角度範囲だけでなく、入射光を線状の輪郭となるように拡散する(以下、「線状光拡散」と称する場合がある。)入射光の入射角度範囲(以下、「線状光拡散入射角度領域」と称する場合がある。)をも意味する。
1≦T/D≦35 (1)
このように構成することにより、後方散乱の発生を効果的に抑制しつつ、所定の入射光を効果的に多角形状光拡散させることができる。
このように構成することにより、拡散光が照射される被照射物の平面形状に合わせて、効率的に拡散光を照射することができる。
このように構成することにより、フィルム内に所定の格子状構造を容易に形成することができるとともに、所定の光拡散特性を安定的に付与することができる。
このように構成することにより、フィルム内に所定の格子状構造をより容易に形成することができるとともに、所定の光拡散特性をより安定的に付与することができる。
(a)屈折率が異なる2種以上の重合性化合物を含む光拡散フィルム用組成物を準備する工程
(b)光拡散フィルム用組成物を工程シートに対して塗布し、塗布層を形成する工程
(c)塗布層に対し、放射状光拡散板を介して、平行光としての活性エネルギー線を照射する工程
すなわち、本発明の多角形状光拡散フィルムの製造方法であれば、フィルム内に所定の格子状構造を容易に形成することができるとともに、所定の光拡散特性を安定的に付与することができることから、フィルム面における入射光の入射位置によらず、入射光を均質に多角形状光拡散させることができ、かつ、入射光の入射角度によっては、入射光をそのまま透過させることができる単一層の多角形状光拡散フィルムを容易に得ることができる。
第1の実施形態は、屈折率が相対的に低い領域中に、屈折率が相対的に高い格子状構造を有する単一層の多角形状光拡散フィルムであって、
格子状構造が、屈折率が相対的に低い領域中において、屈折率が相対的に高い板状物をフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に平行配置してなるルーバー構造を2つ以上有するとともに、当該2つ以上のルーバー構造を、それぞれを構成する板状物が交差するように共存させてなり、
フィルム面の法線に対する入射光の入射角を、フィルム面に沿った任意の一方向に沿って−90〜90°の範囲で変えた場合に、
入射光を多角形状光拡散させる多角形状光拡散入射角度領域と、
入射光を多角形状光拡散させない非多角形状光拡散入射角度領域と、
を有するとともに、
多角形状光拡散入射角度領域が、フィルム面における入射光の入射位置によらず同じであることを特徴とする多角形状光拡散フィルムである。
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を適宜参照して、具体的に説明する。
最初に、図1を用いて、本発明の多角形状光拡散フィルムの基本的構成について、入射光を四角形状の輪郭となるように拡散させることができる四角形状光拡散フィルムを例に挙げて、具体的に説明する。
ここで、図1には、四角形状光拡散フィルム10の全体図を示す斜視図が示してある。
より具体的には、屈折率が相対的に低い領域11の中において、屈折率が相対的に高い板状物(12a、12b)をフィルム面に沿った任意の一方向(a−a´方向、b−b´方向)に沿って交互に平行配置してなるルーバー構造(13a、13b)を2つ以上有するとともに、当該2つ以上のルーバー構造(13a、13b)を、それぞれを構成する板状物(12a、12b)が交差するように共存させてなる格子状構造14を有する単一層のフィルムである。
なお、格子状構造14における屈折率が相対的に高い板状物(12a、12b)に囲まれた領域は、屈折率が相対的に低い領域11となる。
また、屈折率が相対的に高い板状物(12a、12b)内もおそらく均一な屈折率ではなく、所定の格子状構造の形成過程を考慮すると1つ目のルーバー構造13aを構成する板状物12aと、2つ目のルーバー構造13bを構成する板状物12bとが交差する部分の屈折率は、その他の部分の屈折率と比べて大きくなると考えられる。
次いで、図2(a)〜(c)および図3を用いて、本発明の多角形状光拡散フィルムの光拡散特性について、四角形状光拡散フィルムを例に挙げて、具体的に説明する。
ここで、図2(a)には、四角形状光拡散フィルム10の斜視図が示してあり、図2(b)には、真上方向から見た場合の四角形状光拡散フィルム10による入射光の拡散具合(拡散光の広がりの形状)が示してあり、図2(c)には、四角形状光拡散フィルム10をフィルム面に平行な任意の一方向であるA−A´方向を通り、かつ、フィルム面に垂直な平面Bによって四角形状光拡散フィルム10を切断し、矢印Xの向きに断面を眺めた場合の断面図が示してある。
また、図3には、四角形状光拡散フィルム10のより巨視的な斜視図が示してある。
この特徴が有用となる理由は、このような光拡散特性を有することにより、入射光の入射角度によっては、入射光をそのまま透過させることができることから、後方散乱の発生を効果的に抑制することができるためである。
なお、より正確に説明すると、非多角形状光拡散入射角度領域には、線状光拡散入射角度領域も含まれる。
かかる線状光拡散入射角領域は、複数のルーバー構造の内の1つのみが入射光を拡散させるのに対応する入射光の入射角度範囲である。
A−A´方向の採り方にもよるが、基本的に、多角形状光拡散入射角度領域を外れると、一度線状光拡散入射角度領域に入り、さらに線状光拡散入射角度領域を外れると、完全な透過が生じる入射角度領域に入ることになる。
但し、格子状に共存させるルーバー構造の数にもよるが、全方向の入射光を想定した場合、非多角形状光拡散入射角度領域に占める線状入射角度領域の割合は高くない。
したがって、非多角形状光拡散入射角度領域を有する本発明の多角形状光拡散フィルムは、後方散乱の発生を効果的に抑制することができる。
1≦T/D≦35 (1)
この理由は、関係式(1)を満足することにより、後方散乱の発生を効果的に抑制しつつ、所定の入射光を効果的に多角形状光拡散させることができるためである。
すなわち、T/Dの値が1未満の値となると、非多角形状光拡散入射角度領域の割合が過度に小さくなって、非多角形状光拡散入射角度領域が存在する恩恵が受けられなくなる場合があるためである。一方、T/Dの値が35を超えた値となると、多角形状光拡散入射角度領域の割合が過度に小さくなって、光拡散フィルムとしての本来の効果が得られにくくなる場合があるためである。
したがって、T/Dの値を1.25以上の値とすることがより好ましく、1.57以上の値とすることがさらに好ましく、10以上の値とすることが特に好ましい。
また、T/Dの値を29以下の値とすることがより好ましく、24.71以下の値とすることがさらに好ましい。
この特徴が有用になる理由は、このような光拡散特性を有することにより、フィルム面における入射光の入射位置によらず、入射光を均質に四角形状光拡散させることができるためである。
したがって、生産した一枚の光拡散フィルムを裁断して、小さいディスプレイ用の光拡散フィルムを多量に得ることが可能になる。
以上においては、本発明の多角形状光拡散フィルムの基本的構成および光拡散特性について、四角形状光拡散フィルムを例に挙げて説明したが、その他にも、例えば、図4に示すような入射光を六角形状の輪郭となるように拡散させることができる六角形状光拡散フィルム10´や、入射光を八角形状の輪郭となるように拡散させることができる八角形状光拡散フィルム(図示せず)、入射光を十角形状の輪郭となるように拡散させることができる十角形状光拡散フィルム(図示せず)とすることもできる。
本発明の多角形状光拡散フィルムは、フィルム中の屈折率が相対的に低い領域中に、屈折率が相対的に高い格子状構造を有することを特徴とする。
より具体的には、図1や図4に示すように、屈折率が相対的に低い領域11の中において、屈折率が相対的に高い板状物をフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に平行配置してなるルーバー構造を2つ以上有し、当該2つ以上のルーバー構造を、それぞれを構成する板状物が交差するように共存させてなる格子状構造(14、14´)を有することを特徴とする。
この理由は、このような所定の格子状構造を有することにより、所定の入射角を有する入射光を多角形状の輪郭となるように光拡散させることができるためである。
すなわち、入射光の入射角が多角形状光拡散入射角度領域内の値である場合には、所定の格子状構造に入射した光が、低屈折領域との界面で反射を繰り返しながらフィルムを通り抜けるため、所定の格子状構造を構成する各ルーバー構造におけるフィルム面内での板状物の延び方向と、フィルム面内において直交する方向に入射光が拡散する。
その結果、各ルーバー構造による入射光の拡散方向が重なりあって、結果的に、入射光を多角形状光拡散させることが可能となる。
一方、入射光の入射角が多角形状光拡散入射角度領域外、すなわち非多角形状光拡散入射角度領域内の場合には、所定の格子状構造に入射した光が低屈折率領域との界面を透過するため、入射光は拡散されることなく、そのままフィルムを透過するか、もしくは、線状光拡散することになる。
この理由は、所定の格子状構造をこのように構成することにより、拡散光が照射される被照射物の平面形状に合わせて、効率的に拡散光を照射することができるためである。
より具体的には、図5(a)に示すように、板状物の延び方向がa−a´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がb−b´方向であるルーバー構造の2つを共存させてなる所定の格子状構造14の場合、図5(b)に示すように、拡散光の輪郭が四角形状となる四角形状光拡散が得られる。
なお、図5(b)において、四角形状光拡散の周囲において、四角形状の辺に平行に存在する縞は、線状光拡散を示す。図5(b)においては、四角形状光拡散と線状光拡散が同時に生じているように描画しているが、これは説明のための便宜的な描画であり、実際には入射光が四角形状光拡散入射角度領域から入射した場合には四角形状光拡散のみが生じ、入射光が非多角形状光拡散入射角度領域の一部である線状光拡散入射角度領域から入射した場合には線状光拡散のみが生じ、それぞれが一つの方向からの入射光のみに対応しており、これらが併存することは無い。
また、線状光拡散が同時に複数生じているように描画しているが、これも説明のための便宜的な描画であり、実際には線状光拡散入射角度領域から入射する光が一方向であれば、一つの線状光拡散のみが生じる。
また、図5(b)において、四角形状光拡散および線状光拡散のいずれにも対応しない部分は、空白で表されている。当該空白部分は、入射光がそのまま拡散されずに形状を保った状態の透過光が得られることとなる。
また、図7(a)に示すように、板状物の延び方向がa−a´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がb−b´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がc−c´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がd−d´方向であるルーバー構造の4つを共存させてなる所定の格子状構造14´´の場合、図7(b)に示すように、拡散光の輪郭が八角形状となる八角形状光拡散が得られる。
さらに、図8(a)に示すように、板状物の延び方向がa−a´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がb−b´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がc−c´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がd−d´方向であるルーバー構造と、板状物の延び方向がe−e´方向であるルーバー構造の5つを共存させてなる所定の格子状構造14´´´の場合、図8(b)に示すように、拡散光の輪郭が十角形状となる十角形状光拡散が得られる。
本発明においては、屈折率が相対的に低い領域中に、屈折率が相対的に高い所定の格子状構造が形成されることを特徴とするが、これらの屈折率の差を0.01以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる屈折率の差が0.01未満の値となると、入射光が所定の格子状構造内で全反射する角度域が狭くなることから、入射角度依存性が過度に低下する場合があるためである。
したがって、かかる屈折率の差を0.05以上の値とすることがより好ましく、0.1以上の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかる屈折率の差は大きい程好ましいが、所定の格子状構造を形成可能な材料を選定する観点から、0.3程度が上限であると考えられる。
なお、「入射角度依存性」とは、多角形状光拡散入射角度領域と、非多角形状光拡散入射角度領域との区別が明確にできる特性を意味する。
また、図1に示すような所定の格子状構造14において、板状物(12a、12b)の幅および板状物(12a、12b)に囲まれる低屈折率領域11の幅を、それぞれ0.1〜15μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、これらの幅が0.1μm未満の値となると、入射光の入射角度にかかわらず、入射光を十分に拡散させることが困難になる場合があるためである。一方、これらの幅が15μmを超えた値となると、所定の格子状構造内を直進する光が増加し、拡散光の均一性が低下する場合があるためである。
したがって、これらの幅を0.5μm以上の値とすることがより好ましく、1μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、これらの幅を10μm以下の値とすることがより好ましく、5μm以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、これらの幅は、光学デジタル顕微鏡にてフィルム断面を観察することにより測定することができる。
また、図1に示すような所定の格子状構造14の厚さ(膜厚方向における長さ)を10〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、所定の格子状構造の厚さが10μm未満の値となると、所定の格子状構造内を直進する入射光が増加し、多角形状光拡散角度領域内における拡散光の強度の均一性を得ることが困難になる場合があるためである。一方、かかる所定の格子状構造の厚さが700μmを超えた値となると、光拡散フィルム用組成物に対して活性エネルギー線を照射して所定の格子状構造を形成する際に、初期に形成された格子状構造によって光重合の進行方向が拡散してしまい、所望の格子状構造を形成することが困難になる場合があるためである。
したがって、所定の格子状構造の厚さを20μm以上の値とすることがより好ましく、30μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、所定の格子状構造の厚さを300μm以下の値とすることがより好ましく、200μm以下の値とすることがさらに好ましい。
また、本発明の多角形状光拡散フィルムは、膜厚方向全体に所定の格子状構造が形成されていてもよいし、フィルムの上端部、下端部の少なくともいずれか一方に格子状構造未形成部分を有していてもよい。
なお、「多角形状光拡散角度領域」とは、光拡散フィルムに対して、入射光が最も拡散される角度に点光源を固定し、この状態で得られる多角形状の拡散光の角度範囲を意味する。
また、本発明における所定の格子状構造は、屈折率が相対的に低い領域中において、屈折率が相対的に高い板状物をフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に平行配置してなるルーバー構造を2つ以上有するとともに、当該2つ以上のルーバー構造を、それぞれを構成する板状物が交差するように共存させてなる。
ここで、共存させるルーバー構造の数にもよるが、一般に、板状物が交差するときに為す鋭角を5〜90°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる角度が5°未満の値となると、共存させるルーバー構造の差が不明確になり、ルーバー構造を共存させることによる効果が得られにくくなる場合があるためである。
したがって、板状物が交差するときに為す鋭角を10°以上の値とすることがより好ましく、15°以上の値とすることがさらに好ましい。
なお、多角形状光拡散フィルムの用途に合わせて、それぞれのルーバー構造における板状物を、膜厚方向において所望の傾斜角にて傾斜させることで、多様な格子状構造を形成することができることから、かかる傾斜角(鋭角)を0〜40°の範囲内の値とすることが好ましい。
なお、本発明の多角形状光拡散フィルムは、フィルムの中央部であっても端部であっても、光拡散特性が一様であることを特徴としている。したがって、フィルム中央部と端部での膜厚方向における傾斜角の変動幅は、5°以下であることが好ましく、2°以下であることが特に好ましい。
また、本発明の多角形状光拡散フィルムの膜厚を10〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、多角形状光拡散フィルムの膜厚が10μm未満の値となると、所定の格子状構造内を直進する入射光が増加し、入射光を十分に拡散させることが困難になる場合があるためである。一方、多角形状光拡散フィルムの膜厚が700μmを超えた値となると、光拡散フィルム用組成物に対して活性エネルギー線を照射して所定の格子状構造を形成する際に、初期に形成された格子状構造によって光重合の進行方向が拡散してしまい、所望の格子状構造を形成することが困難になる場合があるためである。
したがって、多角形状光拡散フィルムの膜厚を20μm以上の値とすることがより好ましく、30μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、多角形状光拡散フィルムの膜厚を450μm以下の値とすることがより好ましく、250μm以下の値とすることがさらに好ましい。
また、本発明の多角形状光拡散フィルムは、その片面または両面に、被着体に対して積層するための粘着剤層を備えてもよい。
かかる粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限されるものではなく、従来公知のアクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ゴム系等の粘着剤を使用することができる。
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態である多角形状光拡散フィルムの製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする多角形状光拡散フィルムの製造方法である。
(a)屈折率が異なる2種以上の重合性化合物を含む光拡散フィルム用組成物を準備する工程
(b)光拡散フィルム用組成物を工程シートに対して塗布し、塗布層を形成する工程
(c)塗布層に対し、放射状光拡散板を介して、平行光としての活性エネルギー線を照射する工程
以下、本発明の第2の実施形態を、第1の実施形態と異なる点を中心に、図面を参照しつつ、具体的に説明する。
工程(a)は、所定の光拡散フィルム用組成物を準備する工程である。
より具体的には、屈折率が異なる2つの重合性化合物を40〜80℃の高温条件下にて撹拌して、均一な混合液とすることが好ましい。
また、これと同時に、混合液に対し、所望により光重合開始剤等の添加剤を添加した後、均一になるまで撹拌しつつ、所望の粘度となるように、必要に応じて希釈溶剤をさらに加えることにより、光拡散フィルム用組成物の溶液を得ることが好ましい。
以下、工程(a)について、より具体的に説明する。
(1)−1 屈折率
屈折率が異なる2つの重合性化合物のうち、屈折率が高い方の重合性化合物(以下、(A)成分と称する場合がある。)の屈折率を1.5〜1.65の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(A)成分の屈折率が1.5未満の値となると、屈折率が低い方の重合性化合物(以下、(B)成分と称する場合がある。)の屈折率との差が小さくなり過ぎて、有効な多角形状光拡散角度領域を得ることが困難になる場合があるためである。一方、(A)成分の屈折率が1.65を超えた値となると、(B)成分の屈折率との差は大きくなるものの、(B)成分との見かけ上の相溶状態さえも形成困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分の屈折率を、1.55以上の値とすることがより好ましく、1.56以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(A)成分の屈折率を、1.6以下の値とすることがより好ましく、1.59以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、上述した(A)成分の屈折率とは、光照射により硬化する前の(A)成分の屈折率を意味する。
また、屈折率は、例えば、JIS K0062に準じて測定することができる。
また、(A)成分の種類は、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリル酸アントラシル、(メタ)アクリル酸ベンジルフェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニルオキシアルキル、(メタ)アクリル酸ナフチルオキシアルキル、(メタ)アクリル酸アントラシルオキシアルキル、(メタ)アクリル酸ベンジルフェニルオキシアルキル等、もしくは、これらの一部がハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル等によって置換されたもの等を挙げることができる。
また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の両方を意味する。
また、(A)成分に由来した所定の格子状構造の屈折率を高くして、(B)成分に由来した低屈折率領域の屈折率との差を、所定以上の値に、より容易に調節することができる。
また、光拡散フィルム用組成物における(A)成分の含有量を、後述する(B)成分100重量部に対して、25〜400重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(A)成分の含有量が25重量部未満の値となると、(B)成分に対する(A)成分の存在割合が少なくなって、(A)成分に由来した所定の格子状構造における板状物の幅が、(B)成分に由来した低屈折率領域の幅と比較して過度に小さくなり、良好な入射角度依存性を有する所定の格子状構造を得ることが困難になる場合があるためである。一方、(A)成分の含有量が400重量部を超えた値となると、(B)成分に対する(A)成分の存在割合が多くなって、(A)成分に由来した所定の格子状構造における板状物の幅が、(B)成分に由来した低屈折率領域の幅と比較して過度に大きくなり、逆に良好な入射角度依存性を有する所定の格子状構造を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分の含有量を、(B)成分100重量部に対して、40重量部以上の値とすることがより好ましく、50重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(A)成分の含有量を、(B)成分100重量部に対して、300重量部以下の値とすることがより好ましく、200重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
(2)−1 屈折率
(B)成分、すなわち屈折率が異なる2つの重合性化合物のうち、屈折率が低い方の重合性化合物の屈折率を1.4〜1.5の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(B)成分の屈折率が1.4未満の値となると、(A)成分の屈折率との差は大きくなるものの、(A)成分との相溶性が極端に悪化し、所定の格子状構造を形成することが困難になる場合があるためである。一方、(B)成分の屈折率が1.5を超えた値となると、(A)成分の屈折率との差が小さくなり過ぎて、所望の入射角度依存性を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、(B)成分の屈折率を、1.45以上の値とすることがより好ましく、1.46以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(B)成分の屈折率を、1.49以下の値とすることがより好ましく、1.48以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、上述した(B)成分の屈折率とは、光照射により硬化する前の(B)成分の屈折率を意味する。
また、屈折率は、例えば、JIS K0062に準じて測定することができる。
この理由は、かかる屈折率の差が0.01未満の値となると、入射光が所定の格子状構造内で全反射する角度域が狭くなることから、拡散光における開き角が過度に狭くなる場合があるためである。一方、かかる屈折率の差が過度に大きな値となると、(A)成分と(B)成分の相溶性が悪化しすぎて、所定の格子状構造を形成することが困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分の屈折率と、(B)成分の屈折率との差を、0.05以上の値とすることがより好ましく、0.1以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(A)成分の屈折率と、(B)成分の屈折率との差を、0.5以下の値とすることがより好ましく、0.2以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、ここでいう(A)成分および(B)成分の屈折率とは、光照射により硬化する前の(A)成分および(B)成分の屈折率を意味する。
なお、「拡散光の開き角」とは、「多角形状光拡散角度領域」の角度幅を意味する。
また、(B)成分の種類は、特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系ポリマー、(メタ)アクリロイル基含有シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられるが、特に、ウレタン(メタ)アクリレートとすることが好ましい。
この理由は、ウレタン(メタ)アクリレートであれば、(A)成分に由来した所定の格子状構造の屈折率と、(B)成分に由来した低屈折率領域の屈折率との差を、より容易に調節できるばかりか、(B)成分に由来した低屈折率領域の屈折率のばらつきを効果的に抑制し、所定の格子状構造を備えた多角形状光拡散フィルムを、より効率的に得ることができるためである。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を意味する。
また、本発明における光拡散フィルム用組成物においては、所望により、(C)成分として、光重合開始剤を含有させることが好ましい。
この理由は、光重合開始剤を含有させることにより、光拡散フィルム用組成物に対して活性エネルギー線を照射した際に、効率的に所定の格子状構造を形成することができるためである。
ここで、光重合開始剤とは、紫外線等の活性エネルギー線の照射により、ラジカル種を発生させる化合物をいう。
なお、光重合開始剤を含有させる場合の含有量としては、(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対し、0.2〜20重量部の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜15重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜10重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜、他の添加剤を添加することができる。
他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、重合促進剤、重合禁止剤、赤外線吸収剤、可塑剤、希釈溶剤、およびレベリング剤等が挙げられる。
なお、他の添加剤の含有量は、一般に、(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対いて、0.01〜5重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
特に、0.02重量部以上の値とすることがより好ましく、0.05重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、3重量部以下の値とすることがより好ましく、2重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
工程(b)は、図9(a)に示すように、準備した光拡散フィルム用組成物を、工程シート2に対して塗布して塗布層1を形成する工程である。
工程シートとしては、プラスチックフィルム、紙のいずれも使用することができる。
このうち、プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系フィルム、トリアセチルセルロースフィルム等のセルロース系フィルム、およびポリイミド系フィルム等が挙げられる。
また、紙としては、例えば、グラシン紙、コート紙、およびラミネート紙等が挙げられる。
また、後述する工程を考慮すると、工程シート2としては、熱や活性エネルギー線に対する寸法安定性に優れたフィルムであることが好ましい。
このようなフィルムとしては、上述したもののうち、ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルムおよびポリイミド系フィルムが好ましく挙げられる。
かかる剥離層は、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、アルキッド系剥離剤、オレフィン系剥離剤等、従来公知の剥離剤を用いて形成することができる。
なお、工程シートの厚さは、通常、25〜200μmの範囲内の値とすることが好ましい。
なお、このとき、塗布層の厚さを、10〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
工程(c)は、図9(b)に示すように、塗布層1に対し、放射状光拡散板60を介して、平行光としての活性エネルギー線を照射する工程である。
本発明において、平行光とは、発せられる光の方向が、いずれの方向から見た場合であっても広がりを持たない略平行な光を意味する。
例えば、図9(b)に示すように、平行光露光装置80を用いることで、所定の面積に対して平行光50を照射することができる。
また、照射光の平行度を10°以下の値とすることが好ましい。
この理由は、照射光の平行度をかかる範囲内の値とすることにより、放射状光拡散板により、より効率的に入射光を多方向に異方性光拡散させることができるためである。
したがって、照射光の平行度を5°以下の値とすることがより好ましく、2°以下の値とすることがさらに好ましい。
この理由は、電子線の場合、重合速度が非常に速いため、重合過程で(A)成分と(B)成分が十分に相分離できず、所定の格子状構造を形成することが困難になる場合があるためである。一方、可視光等と比較した場合、紫外線の方が、その照射により硬化する紫外線硬化樹脂や、使用可能な光重合開始剤のバリエーションが豊富であることから、(A)成分および(B)成分の選択の幅を広げることができるためである。
また、本発明においては、図9(b)に示すように、塗布層1に対し、放射状光拡散板60を介して、平行光50としての活性エネルギー線を照射することを特徴とする。
ここで、放射状光拡散板60は、入射光を多方向に異方性光拡散させることができる光拡散板を意味する。
例えば、図9(b)においては、第1の光拡散方向K1と、これと直交する第2の光拡散方向K2と、に入射光を異方性光拡散させることができる放射状光拡散板60が用いられている。
このとき、放射状光拡散板60により第1の光拡散方向K1に拡散された拡散光は、第1の光拡散方向K1と平行な方向から眺めた場合には高い平行度を維持している一方、第1の光拡散方向K1と直交する方向から眺めた場合には平行度が低いランダム光となっている。
また、第2の光拡散方向K2に拡散された拡散光についても、第1の光拡散方向K1に拡散された拡散光と同様の特性を有する。
すなわち、照射面の任意の一点は、常に均一に重なり合った十字形状光拡散の交差点となる。
このため、放射状光拡散板60を介して、平行光50としての活性エネルギー線を光拡散フィルム用組成物に対して照射することにより、フィルム内に所定の格子状構造を容易に形成することができるとともに、所定の光拡散特性を安定的に付与することができる。
この理由は、このようにして構成した放射状光拡散板であれば、フィルム内に所定の格子状構造をより容易に形成することができるとともに、所定の光拡散特性をより安定的に付与することができるためである。
なお、各短冊状の異方性光拡散フィルムの幅は、上述した観点から、それぞれ1〜10mm程度であることが好ましい。
このような放射状光拡散板は、例えば、図11(a)〜(c)に示すようにして作成することができる。
すなわち、図11(a)に示すように、まず、入射光を光拡散方向Kに異方性光拡散させることができる異方性光拡散フィルム70を準備する。
次いで、異方性光拡散フィルム70を短冊状に裁断する。
このとき、図11(a)に示すように、光拡散方向Kと、短冊の長軸方向との為す角が異なるように複数の短冊(70a、70b)を切り出す。
図11(a)のように切り出した短冊70aおよび70bを平行になるように並べると、図11(b)のようになる。
次いで、図11(c)に示すように、ガラス板や透明樹脂板等の光透過性のある板の表面に対して、短冊70aおよび短冊70bを交互に繰り返し配列となるように固定することで、図10(a)〜(b)に示すような十字形状光拡散特性を有する放射状光拡散板を得ることができる。
なお、図11においては、十字形状光拡散特性を有する放射状光拡散板を例に挙げて説明したが、光拡散方向が異なる短冊状に裁断された光拡散フィルムを3種類以上用いることにより、光拡散方向を3方向以上有する放射状光拡散板を得ることができる。
また、光拡散方向の数にもよるが、一般に、光拡散方向が交差するときに為す鋭角を5〜90°の範囲内の値とすることが好ましい。
特に、10°以上の値とすることがより好ましく、15°以上の値とすることがさらに好ましい。
このような角度とする理由は、板状物が交差するときに為す鋭角についての記載内容と同様である。
また、安定的に所定の格子状構造を形成する観点から、塗布層表面におけるピーク照度を0.1〜10mW/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
特に、0.2mW/cm2以上の値とすることがより好ましく、また、6mW/cm2以下の値とすることがより好ましい。
また、同様の観点から、塗布層表面における積算光量を3〜200mJ/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
特に、5mJ/cm2以上の値とすることがより好ましく、また、100mJ/cm2以下の値とすることがより好ましい。
特に、0.3m/分以上の速度にて移動させることがより好ましく、また、3m/分以下の速度にて移動させることがより好ましい。
なお、活性エネルギー線照射工程後の多角形状光拡散フィルムは、工程シートを剥離することによって、最終的に使用可能な状態となる。
1.低屈折率重合性化合物(B)成分の合成
容器内に、重量平均分子量9,200のポリプロピレングリコール(PPG)1モルに対して、イソホロンジイソシアナート(IPDI)2モル、および2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)2モルを収容した後、常法に従って反応させ、重量平均分子量9,900のポリエーテルウレタンメタクリレートを得た。
・GPC測定装置:東ソー(株)製、HLC−8020
・GPCカラム :東ソー(株)製(以下、通過順に記載)
TSK guard column HXL−H
TSK gel GMHXL(×2)
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒 :テトラヒドロフラン
・測定温度 :40℃
次いで、得られた(B)成分としての重量平均分子量9,900のポリエーテルウレタンメタクリレート100重量部に対し、(A)成分としての前記式(3)で表される分子量268のo−フェニルフェノキシエトキシエチルアクリレート(新中村化学(株)製、NKエステル A−LEN−10)150重量部と、(C)成分としての2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン20重量部((A)成分および(B)成分の合計量(100重量部)に対して8重量部)とを添加した後、80℃の条件下にて加熱混合を行い、光拡散フィルム用組成物を得た。
なお、(A)成分および(B)成分の屈折率は、アッベ屈折計(アタゴ(株)製、アッベ屈折計DR−M2、Na光源、波長589nm)を用いてJIS K0062に準じて測定したところ、それぞれ1.58および1.46であった。
次いで、得られた光拡散フィルム用組成物を、工程シートとしてのフィルム状の透明ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する。)に対して塗布し、膜厚180μmの塗布層を形成した。
次いで、図11(c)に示すような放射状光拡散板60を準備した。
すなわち、まず、図12(a)に示すような表面に複数の微小レンズを有するレンズ拡散フィルム70(オプティカルソリューションズ(株)製、LSD40×0.2PC10−F12、材質:ポリカーボネート、厚さ:254μm、光拡散方向における光拡散角度の半値角:40°、非光拡散方向における光拡散角度の半値角:0.2°)を用意した。
次いで、図11(a)に示すように、異方性光拡散フィルムとしてのレンズ拡散フィルム70を、長さ100mm×幅3mmの短冊状に裁断し、短冊状の異方性光拡散フィルム(70a、70b)を複数得た。
このとき、短冊の長軸と光拡散方向Kとの為す角が45°であるような短冊70aと、短冊の長軸と光拡散方向との為す角が−45°であるような短冊70bと、の2種類を、それぞれ複数裁断して得た。
次いで、これら2種類の短冊(70a、70b)を、ガラス板上に交互に貼付して、光拡散方向が交差するときに為す鋭角が90°であり、入射光を十字方向に異方性光拡散させることができる放射状光拡散板を得た。得られた放射状光拡散板に対して点光源からの平行光を入射した際の写真を図13(a)に示し、かかる写真から起こした線図を図13(b)に示す。
次いで、図9(b)に示すように、得られた塗布層の上方に、塗布層の表面との距離が160mmの位置に照射レンズが位置するように、照射装置としての平行光露光装置(ジャテック(株)製、低コリメーション角UV平行光源装置、平行度:3°、照射面積:7cm×7cm)を固定した。
また、図9(b)に示すように、塗布層の上方に、塗布層の表面との距離が50mmの位置にその下面が位置するように、放射状光拡散板を塗布層の表面と平行に固定した。
次いで、図9(b)に示すように、塗布層の移動方向Eと、放射状光拡散板の第1の光拡散方向K1と、が為す角が45°となり、塗布層の移動方向Eと、放射状光拡散板の第2の光拡散方向K2と、が為す角が−45°となるように、コンベアを用いて0.4m/分の速度で塗布層を平行移動させつつ、平行光露光装置から紫外線を鉛直下方に照射した。
この時、塗布層の表面におけるピーク照度は1.78mW/cm2であり、積算光量は17.51mJ/cm2であった。
次いで、剥離フィルムの上方から、上述した平行露光装置からの平行光の進行方向をランダムにした散乱光を、ピーク照度10mW/cm2、積算光量150mJ/cm2となるように照射して塗布層を完全硬化させ、工程シートと剥離フィルムを除いた状態での膜厚が180μmである光拡散フィルムを得た。
なお、上述したピーク照度および積算光量は、受光器を取り付けたUV METER(アイグラフィックス(株)製、アイ紫外線積算照度計UVPF−A1)を塗布層の位置に設置して測定した。
また、得られた光拡散フィルムの膜厚は、定圧厚さ測定器(宝製作所(株)製、テクロック PG−02J)を用いて測定した。
かかる格子状構造において、板状物が交差するときに為す鋭角は90°であり、板状物の膜厚方向の傾斜角(鋭角)は0°であり、格子状構造の膜厚方向の厚さは130μmであった。
また、得られた光拡散フィルムの断面写真を図14(a)および図15(a)〜(b)に示す。
すなわち、図14(a)は、図14(b)に示すように、フィルム面に対して45°の傾きを有する面Cでフィルム10を切断し、D方向に断面を眺めた場合の断面図であり、図15(a)は、図14(b)における放射状光拡散板の光拡散方向K1と平行でフィルム面に対して垂直な面でフィルム10を切断した場合の断面写真であり、図15(b)は、図14(b)における放射状光拡散板の光拡散方向K2と平行でフィルム面に対して垂直な面でフィルム10を切断した場合の断面写真である。
なお、光拡散フィルムの切断は剃刀を用いて行い、断面の写真の撮影はデジタルマクロスコープ(キーエンス(株)製、VHX−2000)を用いて反射観察により行った。
(1)拡散光の受光角度−相対輝度チャート
得られた光拡散フィルムにおける受光角度−相対輝度チャートを測定した。
すなわち、得られた光拡散フィルムに対して、フィルム面と直交するように光を入射した。
次いで、変角測色計(スガ試験機(株)製、VC−2)を用い、放射状光拡散板の光拡散方向K1と平行な方向、および、放射状光拡散板の光拡散方向K2と平行な方向における拡散光の受光角度−相対輝度チャートを得た。
すなわち、図16(a)〜(b)に示すように、光拡散フィルムにより拡散された拡散光の受光角度(°)を横軸に採り、拡散光の相対輝度(−)を縦軸に採った場合の受光角度−相対輝度チャートを得た。
ここで、図16(a)に示す受光角度−相対輝度チャートは、図14(b)における放射状光拡散板の光拡散方向K1と平行な方向における拡散光に対応しており、図16(b)に示す受光角度−相対輝度チャートは、図14(b)における放射状光拡散板の光拡散方向K2と平行な方向における拡散光に対応している。
これらのチャートから、K1と平行な方向における多角形状光拡散入射角度領域の角度幅D=7.3°(ピークの半値幅)、非多角形状光拡散入射角度領域の角度幅T=172.7°(180°から前記Dを差し引いた値)であることが分かった。
したがって、得られた多角形状光拡散フィルムのK1と平行な方向におけるT/D=23.7であった。
また、同様の測定により、K1とK2の丁度中間の方向(K1からもK2からも方位角方向に45°回転した方向)における多角形状光拡散入射角度領域の角度幅D=10.3°、非多角形状光拡散入射角度領域の角度幅T=169.7°であることが分かった。
したがって、得られた多角形状光拡散フィルムのK1とK2の丁度中間の方向におけるT/D=16.48であった。
以上より、得られた多角形状光拡散フィルムにおける最も小さいT/D(四角形状光拡散の対角線方向)は16.48であり、最も大きいT/D(四角形状光拡散の辺方向)は23.7であった。
得られた光拡散フィルムにおける拡散光の写真撮影を行った。
すなわち、得られた光拡散フィルムに対して、フィルム面と直交するように光を入射して拡散させ、拡散光の写真を撮影した。得られた写真を図17(a)、図18(a)および図19(a)に示し、これらの写真から起こした線図をそれぞれ図17(b)、図18(b)および図19(b)に示す。
なお、図17は得られた光拡散フィルムの中央部分に対して光を入射した場合であり、図18は左側部分、図19は右側部分に対して光を入射した場合を示す。
これらの写真および図から、拡散光の拡散具合は、フィルム面における入射光の入射位置によらず、フィルムと平行な面内において四角形状であることが確認された。
また、かかる写真および図から確認された拡散光の拡散具合は、測定された受光角度−相対輝度チャートが示す光拡散特性と一致するものであった。
なお、図20は得られた光拡散フィルムに対してθ1=0°の光を入射した場合であり、図21はθ1=30°(紙面における奥側から手前に向けて)の光を入射した場合を示す。
これらの写真および図から、得られた光拡散フィルムは、入射角度に依存して、入射光を多角形状光拡散させたり、そのまま透過させたりすることが確認された。
なお、かかる特性は、フィルム面における入射光の入射位置に依存しないことも、別途確認されている。
したがって、本発明の多角形状光拡散フィルム等は、反射型液晶表示装置における光制御膜の他、視野角制御フィルム、視野角拡大フィルム、プロジェクション用スクリーン、さらには照明器具にも適用することができ、これらの高品質化および歩留まりの向上に著しく寄与することが期待される。
Claims (6)
- 屈折率が相対的に低い領域中に、屈折率が相対的に高い格子状構造を有する単一層の多角形状光拡散フィルムであって、
前記格子状構造が、前記屈折率が相対的に低い領域中において、屈折率が相対的に高い板状物をフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に平行配置してなるルーバー構造を2つ以上有するとともに、当該2つ以上のルーバー構造を、それぞれを構成する板状物が交差するように共存させてなり、
フィルム面の法線に対する入射光の入射角を、前記フィルム面に沿った任意の一方向に沿って−90〜90°の範囲で変えた場合に、
前記入射光を多角形状光拡散させる多角形状光拡散入射角度領域と、
前記入射光を多角形状光拡散させない非多角形状光拡散入射角度領域と、
を有するとともに、
前記多角形状光拡散入射角度領域が、前記フィルム面における前記入射光の入射位置によらず同じであることを特徴とする多角形状光拡散フィルム。 - 前記多角形状光拡散入射角度領域の角度幅をD°とし、前記非多角形状光拡散入射角度領域の角度幅をT°とした場合に、下記関係式(1)を満足することを特徴とする請求項1に記載の多角形状光拡散フィルム。
1≦T/D≦35 (1) - 前記格子状構造が、2〜5つのルーバー構造を共存させてなることを特徴とする請求項1または2に記載の多角形状光拡散フィルム。
- 前記多角形状光拡散フィルムが、屈折率が異なる2種以上の重合性化合物を含む光拡散フィルム用組成物に対し、入射光を多方向に異方性光拡散させるための放射状光拡散板を介して、平行光としての活性エネルギー線を照射することにより得られてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多角形状光拡散フィルム。
- 前記放射状光拡散板が、短冊状に裁断された光拡散方向が異なる複数の異方性光拡散フィルムを、平面的に繰り返し配列してなることを特徴とする請求項4に記載の多角形状光拡散フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の多角形状光拡散フィルムの製造方法であって、
下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする多角形状光拡散フィルムの製造方法。
(a)屈折率が異なる2種以上の重合性化合物を含む光拡散フィルム用組成物を準備する工程
(b)前記光拡散フィルム用組成物を工程シートに対して塗布し、塗布層を形成する工程
(c)前記塗布層に対し、放射状光拡散板を介して、平行光としての活性エネルギー線を照射する工程
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