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JP2016023211A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法及び軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法及び軟質ポリウレタンフォーム Download PDF

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JP2016023211A
JP2016023211A JP2014147118A JP2014147118A JP2016023211A JP 2016023211 A JP2016023211 A JP 2016023211A JP 2014147118 A JP2014147118 A JP 2014147118A JP 2014147118 A JP2014147118 A JP 2014147118A JP 2016023211 A JP2016023211 A JP 2016023211A
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polyurethane foam
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浩介 吉冨
Kosuke Yoshitomi
浩介 吉冨
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Abstract

【課題】シートパッドとして使用される軟質ポリウレタンフォームの振動倍率を制御することにより、低密度化と振動吸収特性を両立することができる軟質ポリウレタンフォームの製造方法、その製造方法により得られる軟質ポリウレタンフォーム及びそれを用いてなる乗り心地が良好なシートパッドを提供する。【解決手段】(A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分、(C)触媒、及び(D)発泡剤を含有する発泡原液を準備する工程と、金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程と、金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程と、表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型キャビティ内に該発泡原液を注入し発泡硬化させる工程を含む、軟質ポリウレタンフォームの製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、軟質ポリウレタンフォームの製造方法、その製造方法により得られる軟質ポリウレタンフォーム及びそれを用いたシートパッドに関する。
ポリウレタンフォームは、用途に応じて機械的特性、断熱性及び振動吸収特性等の様々な特性が求められているが、シートパッド、とりわけ車両用のシートパッド等においては反発力や座り心地感等の快適性が求められている。このシートの乗り心地の指標として、振動特性があり、共振倍率により振動特性を評価することがなされている。共振倍率が高くなると振動特性が悪化し、乗り心地が悪くなることが知られており、従来より共振倍率を低減するために種々の検討がなされてきた。例えば、特許文献1及び2で示されるように無機充填材等を添加し、ポリウレタンフォームの密度を大きくして重量を増加させることにより、シートパッドを成形するフォーム体のセルを微細にし、セル膜の残存率を多くしてシート表面の通気性を抑制でき共振倍率を低減することできる。
しかし、近年の環境負荷軽減に対する意識の高まりから、車両においては燃費向上が求められ、その一環として構成部品に対する軽量化が図られてきた。軽量化に対する試みは車両の外装や内装等のあらゆる構成部品に及び、シートパッド等についても例外ではない。軽量化の観点から発泡材の低密度化を実現しようとすると、快適性に影響する振動吸収特性が低下するという問題があり、乗り心地感、燃費向上などのニーズから軽量かつ適度な反発力及び振動吸収特性を有するシートパッド材が求められていた。
特開2006−89718号公報 特開2008−127514号公報
本発明は、シートパッドとして使用される軟質ポリウレタンフォームの振動倍率を制御することにより、低密度化と振動吸収特性を両立することができる軟質ポリウレタンフォームの製造方法、その製造方法により得られる軟質ポリウレタンフォーム及びそれを用いてなる乗り心地が良好なシートパッドを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、軟質ポリウレタンフォームを成形する際に用いる金型に特定な処理を行うことにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[6]に関する。
[1](A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分、(C)触媒、及び(D)発泡剤を含有する発泡原液を金型キャビティ内に注入して発泡硬化させることにより、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、該発泡原液を準備する工程と、該金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程と、金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程と、表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型キャビティ内に該発泡原液を注入し発泡硬化させる工程とを含む、軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[2]前記金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程は、上金型と下金型からなる金型の下金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程である、上記[1]に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[3]前記金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程において、ウレタン樹脂皮膜の厚みが20〜100μmである、上記[1]又は[2]に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法によって得られる、軟質ポリウレタンフォーム。
[5]軟質ポリウレタンフォーム表面の少なくとも一部にウレタン樹脂皮膜が形成された、上記[4]に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
[6]上記[4]又は[5]に記載の軟質ポリウレタンフォームを用いてなる、シートパッド。
本発明によれば、低密度化と振動吸収特性を両立することができる軟質ポリウレタンフォームの製造方法、その製造方法により得られる軟質ポリウレタンフォーム及びそれを用いてなる乗り心地が良好なシートパッドを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、発泡原液を準備する工程と、金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程と、金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程と、表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型キャビティ内に発泡原液を注入し発泡硬化させる工程とを含む。以下各工程ごとに詳細に説明する。
[発泡原液を準備する工程]
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法に用いられる発泡原液は、(A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分、(C)触媒、及び(D)発泡剤を含有する。これら各成分及び任意成分について説明する。
<(A)ポリオール成分>
発泡原液に使用されるポリオール成分としては、例えば2価〜6価等の多価アルコール、ポリオキシアルキレンポリオール(ポリエーテルポリオール)、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。中でもポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールを用いることが好ましく、ポリエーテルポリオールを用いることが特に好ましい。これらのポリオールは1種のみを用いても、又は2種以上を併用してもよい。特に、エチレンオキシド(以下「EO」と記載する。)及びプロピレンオキシド(以下「PO」と記載する。)の開環重合により得られ、EOとPOに由来する繰り返し単位のモル比が10/90〜25/75(EO/PO)であり、かつ数平均分子量が6,000〜12,000であるポリエーテルポリオールを含むものが好ましい。このポリエーテルポリオールは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
(ポリエーテルポリオール)
上記ポリエーテルポリオールにおけるEO/POモル比は、所望のセル構造を有するポリウレタンフォームを形成し得る観点から、5/95〜25/75が好ましく、10/90〜25/75がより好ましい。
一方、前記数平均分子量は、得られるポリウレタンフォームのセル構造に大きな影響を与え、例えば該数平均分子量が大きくなると、(1)セルの個数は少なくなって、セル径が大きくなる、(2)セル穴の個数が多くなって、リブの太さが大きくなる、(3)膜の破れ度合いが多くなり、通気性が高くなる、などの傾向が見られる。なお、本発明のポリウレタンフォームのセル構造における膜の破れ度合いは、通常、好ましくは65〜85%である。
本発明において、(A)ポリオール成分として用いられるポリエーテルポリオールの数平均分子量としては、ポリウレタンフォームのセル構造の強度及び製造上の容易さなどの観点から、6,000〜12,000の範囲にあることが好ましく、6,000〜11,000の範囲にあることがより好ましい。
なお、上記の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC法)によりポリスチレン換算値として算出した値である。
上記ポリエーテルポリオールの一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、通常2〜4個、特に3個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が4個以下であると当該発泡原液の粘度が上昇しにくく、ヒドロキシル基の数が2個以上であると所望物性が低下する恐れが少なくなる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、不飽和度の小さなものを用いることが好ましい。より具体的には、不飽和度として通常0.03ミリ当量/g以下であることが好ましい。ポリエーテルポリオール中の不飽和度が0.03ミリ当量/g以下であると、得られる軟質ポリウレタンフォームの耐久性や硬度が損なわれにくい。なお、前記「不飽和度」とは、JIS K 1557−1970に準拠し、試料中の不飽和度結合に酢酸第二水銀を作用させて遊離する酢酸を水酸化カリウムで滴定する方法にて測定した、総不飽和度(ミリ当量/g)を意味するものである。
本発明において、(A)ポリオール成分中の前記ポリエーテルポリオールの含有量は、得られるポリウレタンフォームの共振周波数と共振倍率を同時に低減させ、シートパッド、特に車両用シートパッドとしての乗り心地性を向上させる観点から、40質量%以上が好ましく、40〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%がさらに好ましい。
(ポリマーポリオール)
本発明における上記(A)成分として、必要に応じて上記ポリエーテルポリオールとポリマーポリオールを併用しても良い。ポリマーポリオールとしては、ポリウレタン発泡成形体用として汎用のポリマーポリオールを用いることが可能である。より具体的には、例えば、ポリアルキレンオキシドからなる好ましくは平均分子量が3,000〜8,000、より好ましくは4,000〜7,000のポリエーテルポリオールにポリアクリロニト
リル、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のポリマー成分をグラフト共重合させたポリマーポリオール等が挙げられる。ポリアルキレンオキシドの原料となるアルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシドを含むことが好ましく、プロピレンオキシド単独のもの、又はプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを共に含むものであることが特に好ましい。また、上記ポリマーポリオール中に占める上記のようなポリマー成分の割合としては、通常25〜50質量%である。
上記(A)成分としてポリエーテルポリオールとポリマーポリオールとの混合物を用いる場合、その両者の配合比としては、ポリエーテルポリオール/ポリマーポリオール(質量比)として、通常、好ましくは30/70〜100/0、より好ましくは40/60〜80/20、さらに好ましくは40/60〜60/40である。両者の配合比が上記範囲内であると、所望物性が得られやすかったり、反応不具合を生じたりする恐れが少ない。
本発明において上記(A)成分としては、粘度((A)成分として複数種のポリオールを混合して使用する場合には、その混合したポリオール全体の粘度)が液温25℃において3,000mPa・s以下、特に1,800mPa・s以下となる粘度範囲が好ましい。このような粘度範囲のポリオール成分を用いることにより、ポリウレタン発泡原液の増粘速度を抑制することが可能となって攪拌効率が上昇し、イソシアネート基とヒドロキシル基とがより均一に反応することが可能となるため、従来に比べて発生ガスの発生効率が増加するのみならず、その発生ガスの発生箇所としても、ポリウレタン発泡原液内で均一に発生することとなり、軽量かつ均質なポリウレタン発泡成形体を得ることが可能となる。なお、本発明において「粘度」とは、JIS Z 8803−1991に準拠し、液温25℃において、毛細管粘度計を用いて測定した粘度を意味する。
<(B)ポリイソシアネート成分>
ポリイソシアネート成分としては、公知の各種多官能性の脂肪族、脂環族及び芳香族のイソシアネートを用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、オルトトルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げることができ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いても良い。
本発明においては、得られるフォームの密度の観点から、トリレンジイソシアネート(TDI)及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
上記(B)成分のポリイソシアネート(2種以上のイソシアネートを併用する場合には、その総量)が、上記ポリウレタン発泡原液中に占める割合としては、特に制限されるものではないが、その目安としてのイソシアネート当量(上記ポリウレタン発泡原液中の活性水素量(モル)を100とした時の、イソシアネート基の当量(モル)比)値として通常60以上、好ましくは70以上、上限として通常120以下、好ましくは115以下である。イソシアネート当量が60以上であると攪拌不良が起りにくく、120以下であればフォームダウンしにくくなる。
<(C)触媒>
本発明における上記ポリウレタン発泡原液は、発泡成形の際の反応性の観点から触媒を含むことが好ましい。(C)成分の触媒としては、ポリウレタンフォームの製造において汎用のものを用いることができ、用途や要求に応じて1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。具体的には、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル、テトラメチルプロピレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、メチルモルフォリン、エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン等のアミン触媒や、スタナスオクテート、ジブチルチンジラウレート等の錫系触媒を挙げることができる。上記(C)成分の触媒としては市販品を用いることができ、例えばトリエチレンジアミン(TEDAL33:東ソー(株)製)、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル(TOYOCATET:東ソー(株)製)等を好適に用いることができる。
なお、ポリウレタン発泡原液中の(C)成分の配合量としては、上記(A)成分のポリオール100質量部に対して通常0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜1質量部である。
<(D)発泡剤>
本発明における発泡原液においては、通常、(D)成分として発泡剤を用いる。通常、発泡剤としては水が好ましく使用される。水はポリイソシアネートと反応して二酸化炭素ガスを発生させることから、発泡剤として作用する。なお、水以外にも、ウレタンフォームの製造に通常用いられる発泡剤、例えば、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、液化炭酸ガス、低沸点の炭化水素などを使用することもできる。
(D)成分の配合量に特に制限はないが、(A)ポリオール成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部、さらに好ましくは0.3〜3質量部である。(D)成分の配合量が、(A)ポリオール成分100質量部に対して0.1質量部以上であれば、ぐらつき性を抑制する十分な効果が得られる。
<任意成分>
当該発泡原液には、任意成分として(E)整泡剤及び/又は(F)架橋剤を配合することができる。さらに、必要に応じて各種添加剤を配合することができ、例えば、顔料等の着色剤、鎖延長剤、炭酸カルシウム等の充填材、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、カーボンブラック等の導電性物質、抗菌剤などを配合することができる。この場合、これらの添加剤の配合量は、通常使用される範囲で差し支えない。
(E)整泡剤
この(E)成分の整泡剤としては、ポリウレタン発泡成形体用のものとして汎用のものを用いることができ、例えば、各種シロキサン−ポリエーテルブロック共重合体等のシリコーン系整泡剤を用いることができる。
ポリウレタン発泡原液中の整泡剤の配合量としては、上記(A)成分のポリオール100質量部に対して通常0.5〜5質量部、特に0.5〜3質量部とすることが好ましい。0.5質量部以上であれば、ポリオール成分とイソシアネート成分の攪拌性が低下せず、
所望のウレタンフォームが得られ、5質量部以下であればコスト上好ましい。
なお、この整泡剤として、高活性の整泡剤、例えば東レ・ダウコーニング社製「SZ1325」を使用することにより、低活性の整泡剤、例えばモメンティブ社製「L−3623」を使用する場合に比べて、得られるポリウレタンフォームの通気性が低減し、共振倍率が低くなるので、好ましい。
(F)架橋剤
前記架橋剤としては、ポリウレタン発泡成形体用のものとして汎用のものを用いることができる。
これらの架橋剤としては、低分子量の多価アルコール例えば、EOやPOの単独の開環重合により得られた数平均分子量が1000以下のポリエーテルポリオール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等、低分子量のアミンポリオール例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン等またはポリアミン、例えば、エチレンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等を挙げることができる。
ポリウレタン発泡原液中の架橋剤の配合量としては、上記(A)成分のポリオール100質量部に対して通常0.5〜10質量部の範囲が好ましい。0.5質量部以上であると、架橋剤の効果が十分に得られ、一方、10質量部以下であると独立気泡性が適度であり、成形性が確保できるとともに、フォームダウンすることがない。
<発泡原液の調製>
本発明における発泡原液の調製方法としては、特に限定されるものではないが、前記(B)成分を除いた残りの各成分からなる混合物(以下、「ポリオール混合物」と略記することがある。)を調製し、その後(B)成分と混合する。
該ポリオール混合物の調製は、発泡剤(特に水)と触媒とをなるべく接触させないという観点から、上記(A)ポリオール成分に対して、上記(C)触媒を配合し、次いで上記(E)整泡剤、(F)架橋剤などその他の成分を配合し、最後に発泡成分である上記(D)発泡剤(特に水)を配合することが好適である。
本発明において、ポリオール混合物の液温25℃における粘度としては、2,400mPa・s以下が好ましい。該ポリウレタン発泡原液の攪拌効率を良好とし、発泡が均一且つ十分となって所望のポリウレタン発泡成形体が得られるためである。以上の観点から、ポリオール混合物の液温25℃における粘度は、1,800mPa・s以下が好ましい。
[金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程]
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法では、成形時に使用する金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程を要す。この工程に使用される水性ウレタン樹脂について説明する。
<水性ウレタン樹脂>
金型キャビティ表面に塗布する水性ウレタン樹脂としては、アニオン系、ノニオン系、カチオン系のいずれも使用できる。これらのブレンド物も使用できる。水性ウレタン樹脂に用いられるイソシアネート成分及びポリオール成分としては、公知のすべてのものが使用できるが、経済性の点から特に好適なものは、前者の例としてトリレンジイソシアネート(異性体の混合物を含む。)、ジフェニルメタンジイソシアネート(異性体及び多核体等の混合物を含む。)等が、後者の例として各種のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。本発明で使用される水性ウレタン樹脂は、溶剤成分を含んだウレタン樹脂の微粒子が水性媒体中でエマルジョン状態で存在し、塗布後に水等の水性媒体及び溶剤成分を乾燥することによりウレタン樹脂の皮膜を形成することのできるものであれば、特に限定されず使用することができる。
水性ウレタン樹脂を塗布後に水等の水性媒体及び溶剤成分を乾燥することによりウレタン樹脂の皮膜を形成させた際の皮膜は、軟質ポリウレタンフォームと接着し、軟質ポリウレタンフォームの表皮層が形成される。シートパッドとして用いた際に、この表皮層は軟質ポリウレタンフォーム内部の空気の通気性を抑制することができる程度の強度があれば良い。表皮層の強度が弱すぎるとシートパッドとして用いた際に、表皮層が破断し、通気性を抑制することができなくなる恐れがある。
表皮層の強度としては、JIS−K−7113に準拠して500mm/分の速度で測定した引張強さが15〜50MPaの範囲であり、破断時の伸び率が100〜1600%の範囲であることが好ましい。
上記の表皮層の強度が得られる水性ウレタン樹脂は、ウレタン塗料として市販されており、容易に入手することができる。本発明で特に好ましく使用できる水性ウレタン樹脂として、株式会社平泉洋行からハイメックスシリーズとして市販されているハイメックス6501、ハイメックス6502、ハイメックス6503、ハイメックス6505、ハイメックス6702等を挙げることができる。特にハイメックス6501及びハイメックス6702は、乾燥後のウレタン樹脂皮膜と成形後の軟質ポリウレタンフォームとの接着性に優れ、かつ金型との離型性に優れているので好ましい。
<水性ウレタン樹脂の塗布方法>
金型キャビティ表面に塗布する水性ウレタン樹脂の塗布方法は、金型キャビティ表面の少なくとも一部に塗布するものであり、金型キャビティ表面の全面に塗布してもよいし、金型の上型又は下型(水平金型の場合は左型又は右型)のキャビティ表面の一方の型に塗布してもよいし、上型又は下型(水平金型の場合は左型又は右型)のキャビティ表面の一部に塗布してもよい。
特に、上型及び下型からなる金型を用いる場合、下金型のキャビティ表面への塗布は、重力等の影響を受けることなく容易に均一な塗布を行うことができ、下金型のキャビティ表面へ塗布することが好ましい。
金型キャビティ表面の塗布方法としては、スプレー塗布、刷毛塗り、ローラー塗布、ヘラ塗布により塗布したり、ディッピンク等の公知の方法で塗布することができる。これらの塗布方法の中でもスプレー塗布することが作業効率の観点から好ましい。スプレー塗布するに際して、水性ウレタン樹脂の粘度が高い場合は、水で希釈して粘度を下げて使用すればよい。なお、金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する前に、金型キャビティ表面をシリコーン、ワックス類等の公知の離型剤で処理していてもよい。特に、金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を部分的に塗布しない箇所がある場合は、塗布しない箇所を離型剤で処理しておくことが好ましい。
水性ウレタン樹脂の塗布量は、乾燥後のウレタン樹脂皮膜の厚みが20〜100μm、好ましくは30〜90μmとなるように塗布すればよい。前記に説明した表皮層強度を有する水性ウレタン樹脂を乾燥後のウレタン樹脂皮膜の厚みが20〜100μmとなるように塗布することにより、軟質ウレタンフォーム成形後に得られる軟質ウレタンフォームのウレタン樹脂表皮層からの通気性を充分に抑制することができ、かつ樹脂表皮層の破断の恐れもない。
通常、水性ウレタン樹脂中には、不揮発成分のウレタン樹脂を約20〜50質量%含むことから、乾燥後のウレタン樹脂皮膜の厚みの2〜5倍程度の厚みを塗布すれば、上記の乾燥後のウレタン樹脂皮膜の厚みに調整することができる。
[ウレタン樹脂皮膜の形成工程]
本発明では、金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程を要す。塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより、水性ウレタン樹脂中に含まれている水分や溶剤成分を除去することにより、金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜が形成される。水分や溶剤成分を除去する乾燥方法としては、水性ウレタン樹脂が塗布された金型を20〜100℃の温度で加熱する方法が好ましい。なお、加熱乾燥時に、減圧状態に保持することにより、乾燥時間を短縮することができる。乾燥時間は、乾燥後のウレタン樹脂皮膜の厚み、乾燥条件により左右されるが、1分〜24時間程度の範囲である。
前記に説明した発泡原液を準備する工程と金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程及びその乾燥工程に引き続いて水性ウレタン樹脂を乾燥する工程は、同時に進めてもよいが、発泡原液を準備する前までに、金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程と水性ウレタン樹脂を乾燥工程とを終了しておくことが好ましい。すなわち、事前に金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型を準備しておくことが作業上好ましい。特に、発泡原液の各成分の分離を防止するために、金型キャビティ内に発泡原液を注入する直前に、各成分を混合して発泡原液を調製することが好ましいからである。
[発泡原液を注入し発泡硬化させる工程]
本発明では、表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型キャビティ内に該発泡原液を注入し発泡硬化させる工程を要す。この工程は、表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型キャビティ内にポウレタン発泡原液を注入し、発泡硬化させ、軟質ウレタンフォームを成形する工程であり、発泡成形する従来公知の方法を採用し得るが、時限圧力解放(TPR;Timed Pressure Release)を併用することが好ましい。
本発明におけるTPRは、金型内の圧力を低下させ、気泡の連通化を生じさせるものである。より具体的には、発泡原液を、金型内に形成されたキャビティ内に供給する工程の後に、ゲルタイムより20〜50秒経過した後に金型内の圧力を、0.15〜0.25MPa低下させる工程を有することが好ましい。
ここでゲルタイムとは、ポリオールとイソシアネートが混合され、増粘が起こってゲル強度が出始める時間をいう。
ポリウレタン発泡原液の各成分の分離を防止する観点から、金型キャビティ内に上記ポリウレタン発泡原液を注入する前に、事前に金型キャビティの表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型を準備しておき、そして、発泡原液を注入する直前に、上述の各成分を混合してポリウレタン発泡原液を調製することが好ましい。この際、上記原液の液温は通常10〜50℃、好ましくは20〜40℃、更に好ましくは25〜35℃である。ここで、ポリウレタン発泡原液を調製する前に不必要な粘度の上昇を抑制する観点から、少なくとも前記(A)成分のポリオールと、前記(B)成分のイソシアネートとが、最後に混合されることが好ましい。次いで、上記発泡原液の調製直後にこれをキャビティ内の減圧が可能な金型のキャビティに大気圧下にて注入し、注入し終えた直後に減圧を開始する。その後、金型内にて発泡・硬化させ、脱型し、軟質ウレタンフォームを取り出す。発泡・硬化時の金型温度は通常40〜80℃、好ましくは50〜70℃、更に好ましくは60〜65℃である。
次に、本発明の製造方法で得られる軟質ウレタンフォームについて説明する。
本発明の製造方法で得られる軟質ウレタンフォームは、軟質ウレタンフォームの表面にウレタン樹脂皮膜が接着されている。ウレタン樹脂皮膜は、全面に被覆されていてもよいし、上面、下面等の一部の面に被覆されていてもよい。金型キャビティの表面とウレタン樹脂皮膜とは、離型性に優れるため金型からウレタン樹脂皮膜を表面に有する軟質ウレタンフォームが得られる。軟質ウレタンフォームの表面に形成されたウレタン樹脂皮膜により、軟質ウレタンフォーム表面からの通気性を抑制することができ、シートの乗り心地の指標である共振倍率を低減することができる。
本発明の製造方法で得られる軟質ウレタンフォームは、乗り心地の良いシートパッドとして用いることができ、特に車両用のシートパッドとして好適に用いることができる。なお、本発明の製造方法で得られる軟質ウレタンフォームを車両用のシートパッドとして使用する場合、表面にウレタン樹脂皮膜が接着されている側をシートパッドの上面側として設置することにより、人のお尻等が直接又は間接的に接触するようにすることで乗り心地の良いシートパッドとすることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。各種物性評価方法は以下の方法により行った。
(1)共振周波数(Hz)、共振倍率及び6Hz時の倍率
JASO B 407に準拠して測定した。測定は、軟質ウレタンフォームの硬さが25%硬度で226N(23kgf)になるように調整したサンプルで行った。サンプルに402N(41kg)の加圧板を載せ、周波数を1〜10Hzまで加振させた。最大の伝達率を示した時の周波数を共振周波数(Hz)、共振周波数の伝達率を共振倍率とした。また、周波数が6Hz時の伝達率を6Hz時の倍率とした。共振周波数(Hz)及び共振倍率は、共に低い方がシートとした際の乗り心地に優れる。そして、6Hz時の倍率が高いほど、シートとした際に車酔いし易くなる。なお、25%硬度とは、軟質ウレタンフォームを25%圧縮するのに要する荷重をいい、下記(3)の方法で測定した。
(2)オーバーオール密度(総密度)
得られた軟質ウレタンフォームの質量を体積で除する(フォーム質量/体積)ことにより測定した。(単位:Kg/m3
(3)25%硬度
インストロン型圧縮試験機を用いて、23℃、相対湿度50%の環境にて軟質ウレタンフォームを25%圧縮するのに要する荷重(kgf)を測定し、硬度の指標とした。
(4)応力緩和(%)
直径200mmの円形加圧板で、50mm/分の速度でウレタンフォームの初期厚みの75%の距離を圧縮した。その後、荷重を除き、1分間放置した。再び同じ速度にて荷重をかけて、196N(20kgf)の負荷となった時点で加圧板を停止させ、5分間放置後の加重を読み取った。そして、下記式により、応力緩和率を算出した。
応力緩和率(%)=100×[加圧板停止時の加重(196N)−5分間放置後の加重]/加圧板停止時の加重(196N)
値が小さい方が、応力緩和低減性に優れている。
(5)ヒステリシスロス
上記(1)のサンプルについて、JIS K 6400の試験法に準拠してヒステリシスロス(%)を測定した。ヒステリシスロスが高いと、変形した際に復元するのが遅いポリウレタンフォームとなり、低い方が好ましい。
(6)独立気泡性
脱型後のポリウレタンフォームについて、ローラの間隔が10mmのクラッシュローラ間を通過させる破泡処理を2回行ない、1回目と2回目の荷重(kgf)の差を求め、比較例1、5におけるその値を基準(100)として、相対値で示した。この数値が高いほど独立気泡性が高くなり、ポリウレタンフォームに割れが発生する可能性が高くなる。
(7)製品割れの有無
実施例及び比較例で得られた軟質ウレタンフォームについて、割れの有無を確認した。
実施例1
上金型と下金型からなるポリウレタン成形用金型の下金型のキャビティ表面に、水性ウレタン樹脂[株式会社平泉洋行製のハイメックス6501]をスプレー塗布した。なお、ハイメックス6501は不揮発成分(主成分はウレタン樹脂)を27質量%、溶剤成分を10質量%含むエマルジョンである。キャビティ表面への塗布量は、0.04〜0.06Kg/m2とした。水性ウレタン樹脂を下金型のキャビティ表面に塗布後、下金型を60℃で30秒間加熱することにより水性ウレタン樹脂の揮発成分を蒸発させ、乾燥させた。下金型のキャビティ表面には、ウレタン樹脂の皮膜が平均30μmの厚みで形成された。また、上金型のキャビティ部分は、シリコーン系離型剤をスプレーした。このウレタン樹脂皮膜の強度をJIS K 7113に準拠して測定したところ、引張強さは31MPaであり、破断時の伸びは、190%であった。
表1に示した配合処方に従って、発泡原液を調製した。調製に際しては、(B)ポリイソシアネート成分以外の各成分からなるポリオール混合物を調製し、その後(B)ポリイソシアネート成分を配合することで行った。ポリオール組成物は、まず、(A)ポリオール成分と、(C)触媒を混合し、次いで(E)整泡剤、(F)架橋剤を配合して、最後に(C)水[発泡剤]を混合して調製した。その時、ポリウレタン発泡原液の液温は、30℃とした。次いで、上記原液の調製直後にこれを、60℃の温度に設定した上記のポリウレタン成形用金型のキャビティ内に大気圧下にて注入し、注入し終えた直後に減圧を開始した。その後、金型内にて発泡・硬化させ、ゲルタイムより30秒経過した時に、金型内の圧力を、0.2MPa低下させた。その後、脱型し、軟質ウレタンフォームを得た。得られた軟質ウレタンフォーム下面には、ウレタン樹脂の皮膜が強固に接着されていた。このウレタン樹脂皮膜を有する軟質ウレタンフォームを上記方法にて評価した。評価結果を第1表に示す。
比較例1
実施例1において、ポリウレタン成形用金型の下金型のキャビティ表面に、水性ウレタン樹脂を塗布しないで離型剤K878(中京油脂(株)製)をスプレーした下金型を用いた以外は、実施例1と同様にして軟質ウレタンフォームを製造した。評価結果を第1表に示す。
比較例2〜4
比較例1において、整泡剤の量を増やした以外は、比較例1と同様にして軟質ウレタンフォームを製造した。評価結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1において、使用した触媒、整泡剤及び水を第2表の配合処方とした以外は、実施例1と同様にして軟質ウレタンフォームを製造した。評価結果を第2表に示す。
比較例5
実施例2において、ポリウレタン成形用金型の下金型のキャビティ表面に、水性ウレタン樹脂を塗布しないで離型剤K878(中京油脂(株)製)をスプレーした下金型を用いた以外は、実施例2と同様にして軟質ウレタンフォームを製造した。評価結果を第2表に示す。
比較例6〜7
比較例2において、整泡剤の量を増やした以外は、比較例2と同様にして軟質ウレタンフォームを製造した。評価結果を第2表に示す。
Figure 2016023211
Figure 2016023211
*1 ポリエーテルポリオールA:重量平均分子量7,000、官能基数4
*2 ポリエーテルポリオールB:重量平均分子量7,000、官能基数3
*3 ポリマーポリオール:KC855(三洋化成工業(株)製)
*4 触媒A:33LV(エアプロダクツ社製)
*5 触媒B:ET33B(東ソー(株)製)
*6 整泡剤A:B8742(エボニック社製)
*7 整泡剤B: L3623(モメンティブ社製)
*8 ポリイソシアネート(TDI):TDI−80(住友バイエルウレタン(株)製、TDI)
*9 ポリイソシアネート(MDI):44V20(住友バイエルウレタン(株)製、クルードMDI)
[評価結果]
表1から明らかなとおり、実施例1及び2の製造方法により得られた軟質ウレタンフォームは、表面にウレタン樹脂皮膜が形成されているので、独立気泡性は変わらず、共振周波数(Hz)及び共振倍率が共に低い値であり、シートパッドとした場合に乗り心地の改善されたシートパッドが得られることが示されている。これに対して、比較例1及び5の製造方法により得られた軟質ウレタンフォームは、表面にウレタン樹脂皮膜が形成されていないので、軟質ウレタンフォーム表面からの通気性を抑制することができず、その結果共振周波数(Hz)及び共振倍率が共に高い値となっており、実施例1及び2と比較してシートパッドとした場合に乗り心地が改善されたシートパッドが得られないことが示されている。また比較例2〜4、比較例6〜8のように整泡剤の量を増やすと独立気泡性が増加し、製品割れが発生する可能性もあるだけでなく、共振周波数が大きくなり、乗り心地が改善されたシートパッドが得られないことが示されている。
本発明の軟質ウレタンフォームの製造方法によれば、表面にウレタン樹脂皮膜が形成された軟質ウレタンフォームが得られる。この軟質ウレタンフォームは、ウレタン樹脂皮膜によって通気性を抑制することができるので、シートパッドに使用した際に振動倍率を低減でき、乗り心地の改善されたシートパッドが得られ、車両用シートパッドとして好適である。

Claims (6)

  1. (A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分、(C)触媒、及び(D)発泡剤を含有する発泡原液を金型キャビティ内に注入して発泡硬化させることにより、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、
    該発泡原液を準備する工程と、
    該金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程と、
    金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程と、
    表面にウレタン樹脂皮膜が形成された金型キャビティ内に該発泡原液を注入し発泡硬化させる工程
    とを含む、軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. 前記金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程は、上金型と下金型からなる金型の下金型キャビティ表面に水性ウレタン樹脂を塗布する工程である、請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. 前記金型キャビティ表面に塗布された水性ウレタン樹脂を乾燥することにより金型キャビティ表面にウレタン樹脂皮膜を形成する工程において、ウレタン樹脂皮膜の厚みが20〜100μmである、請求項1又は2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法によって得られる、軟質ポリウレタンフォーム。
  5. 軟質ポリウレタンフォーム表面の少なくとも一部にウレタン樹脂皮膜が形成された、請求項4に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  6. 請求項4又は5に記載の軟質ポリウレタンフォームを用いてなる、シートパッド。
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