JP2016020407A - 含フッ素有機ケイ素化合物の硬化方法、硬化皮膜の製造方法、含フッ素有機ケイ素化合物を含む組成物、及び該組成物の硬化物で表面処理された物品 - Google Patents
含フッ素有機ケイ素化合物の硬化方法、硬化皮膜の製造方法、含フッ素有機ケイ素化合物を含む組成物、及び該組成物の硬化物で表面処理された物品 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物の硬化方法であって、錫化合物を使用せずに、錫化合物の存在下で硬化して得られた硬化物と同等に優れた撥水性を有する硬化物を提供することを目的とする。また本発明は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を含む組成物に関し、組成物を基材表面へ塗工し硬化開始後短時間で、優れた水接触角(撥水性)を塗工表面に発現させることを目的とする。【解決手段】本発明は(A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種の存在下で硬化させる方法を提供する。さらに本発明は、上記(A)成分と上記(B)成分とを含む組成物を基材表面に塗布し、前記有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を硬化させて皮膜を形成する工程を含む、硬化皮膜の製造方法を提供する。さらに本発明は、上記(A)成分と(B)成分とを含む組成物を提供する。【選択図】 なし
Description
本発明は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物の硬化方法、及び含フッ素硬化皮膜の製造方法に関する。詳細には、硬化開始後短時間で優れた撥水性を発現できる硬化方法に関する。また本発明は、フルオロオキシアルキレン及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を含む組成物、並びに該組成物の硬化物で表面処理された物品に関する。
近年、外観や視認性をよくするためにディスプレイの表面に指紋を付きにくくする技術や、汚れを落とし易くする技術の要求が年々高まってきており、これらの要求に応えることのできる材料の開発が望まれている。特にタッチパネルディスプレイの表面は指紋汚れが付着しやすいため撥水撥油層を設けることが望まれている。
この防汚コーティング剤としては加水分解性基としてアルコキシシリル基が結合しているものが考案されている。一般に、パーフルオロオキシアルキレン基含有化合物は、その表面自由エネルギーが非常に小さいために、撥水撥油性、耐薬品性、潤滑性、離型性、防汚性などを有する。その性質を利用して、工業的には紙・繊維などの撥水撥油防汚剤、磁気記録媒体の滑剤、精密機器の防油剤、離型剤、化粧料、保護膜など、幅広く利用されている。しかし、その性質は同時に他の基材に対する非粘着性、非密着性であることを意味しており、基材表面に塗布することはできても、その被膜を密着させることは困難であった。
ガラスや布などの基材表面と有機化合物とを結合させる剤として、シランカップリング剤が良く知られており、各種基材表面のコーティング剤として幅広く利用されている。シランカップリング剤は、1分子中に有機官能基と反応性シリル基(一般にはアルコキシシリル基)を有する。アルコキシシリル基は、空気中の水分などによって自己縮合反応を起こして被膜を形成する。該被膜は、アルコキシシリル基がガラスや金属などの表面と化学的・物理的に結合することにより耐久性を有する強固な被膜となる。
また、前記防汚コーティング剤の皮膜は撥水撥油性を有するが、真空蒸着あるいはディップ塗工、スプレー塗工などにより塗工される。真空蒸着の場合はSiO2層を蒸着するので、短時間の硬化が可能であるが、ディップ塗工、スプレー塗工の場合はSiO2層を蒸着せずに塗工するため、性能が発現するまでには時間がかかる。そのため、短時間で硬化し、性能が発現する事が望まれている。
特許文献1は、下記式で示されるフルオロアミノシラン化合物を記載しており、ガラス表面に高い撥水撥油性を付与すると記載している。しかし、該化合物はパーフルオロオキシアルキレン鎖が短く、潤滑性、離型性、及び防汚性が不十分である。
(式中、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基、R1はCH2CH2CH2又はCH2CH2NHCH2CH2CH2、hは0〜8の整数、iは2又は3である。)
(式中、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基、R1はCH2CH2CH2又はCH2CH2NHCH2CH2CH2、hは0〜8の整数、iは2又は3である。)
特許文献2は、下記式で示される、分岐状の長鎖パーフルオロオキシアルキレン基を有するパーフルオロポリエーテル変性アミノシランを記載している。該パーフルオロポリエーテル変性アミノシランは撥水撥油性が高いが、化合物の主鎖に分岐構造を有するため、汚れ拭取り性や潤滑性が十分ではない。
(式中、Xは加水分解性基、R4は一価炭化水素基、R6は水素原子又は一価炭化水素基、R5はNH基を介在してもよいアルキレン基を示す。jは14〜49の整数、kは2又は3である。)
(式中、Xは加水分解性基、R4は一価炭化水素基、R6は水素原子又は一価炭化水素基、R5はNH基を介在してもよいアルキレン基を示す。jは14〜49の整数、kは2又は3である。)
特許文献3は、下記式で示される、直鎖状パーフルオロオキシアルキレン基を有するパーフルオロポリエーテル変性シランを記載している。該パーフルオロポリエーテル変性シランで表面処理したレンズや反射防止膜は、滑り性、離型性、及び耐摩耗性に優れる。しかし該化合物は両末端が基材に固定されるため、潤滑性が不十分である。
(式中、Rfは二価の直鎖型パーフルオロポリエーテル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基、Xは加水分解性基、lは0〜2、mは1〜5の整数、aは2又は3である。)
(式中、Rfは二価の直鎖型パーフルオロポリエーテル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基、Xは加水分解性基、lは0〜2、mは1〜5の整数、aは2又は3である。)
特許文献4は、下記式に示されるパーフルオロポリエーテル変性シランを記載しており、潤滑性を向上させた処理剤であると記載している。
(式中、Rfは2価のパーフロロエーテル残基を含む基、Qは2価の有機基、Z1及びZ2はオルガノポリシロキサン残基、Aは末端反応性シリル基を有する一価の基を示す。αは1〜8の整数、βは0より大きく2未満の数である。)
しかし、該化合物は末端にフッ素含有基を有さないため撥水撥油性、低動摩擦性、離型性に劣る。
しかし、該化合物は末端にフッ素含有基を有さないため撥水撥油性、低動摩擦性、離型性に劣る。
特許文献5は、簡易な工程で速やかに硬化皮膜を形成する組成物を記載しており、加水分解性シリル基の加水分解反応を促進するために含フッ素カルボン酸を触媒として添加することを記載している。
しかし特許文献5に記載の製造方法は反応速度が不十分であり、塗工後、短時間で、塗工表面に優れた撥水撥油性を発現することが難しい。特にタッチパネルディスプレイの表面を被覆する膜を形成するためには、高温高湿度ではない穏和な条件下で組成物を硬化することが要求される。そのため低温低湿度の条件下で硬化しても、短時間で塗工表面に優れた撥水撥油性を発現させることが望ましい。
フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を低温低湿度の条件下にて短時間で硬化するために適する触媒として錫化合物が挙げられる。しかし錫化合物は毒性(生殖毒性)を有し、環境ホルモン疑義物質として環境負荷の問題が指摘されている。そのため錫化合物の使用には厳しい制限がある。
そこで本発明は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物の硬化方法であって、錫化合物を使用せずに、錫化合物の存在下で硬化して得られた硬化物と同等に優れた撥水性を有する硬化物を提供することを目的とする。また本発明は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を含む組成物に関し、組成物を基材表面へ塗工し硬化開始後短時間で、優れた水接触角(撥水性)を塗工表面に発現させることを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ジルコニウム含有化合物またはアルミニウム含有化合物の存在下でフルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を硬化させることにより、錫化合物を使用したときと同等の優れた撥水性を有する硬化物を与える事ができることを見出し、本発明を為すに至った。
すなわち本発明は(A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種の存在下で硬化させる方法を提供する。
さらに本発明は、(A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物と、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種とを含む組成物を基材表面に塗布し、前記有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を硬化させて皮膜を形成する工程を含む、硬化皮膜の製造方法を提供する。
特に本発明は、上記硬化反応を、温度10〜40℃、相対湿度20〜80%の雰囲気下で行うことを特徴とする方法を提供する。
さらに本発明は、(A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物と、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種とを含む組成物を提供する。
本発明の方法に依れば、錫化合物を使用せずに、錫化合物の存在下で硬化して得られた硬化物と同等の優れた特性を有する硬化物、特には優れた水接触角(撥水性)を有する硬化皮膜を与える事ができる。また、本発明の組成物は、基材に塗工し硬化開始後、短時間で優れた水接触角(撥水性)を塗工表面に発現させることができる。上記効果は低温低湿度下の硬化においても達成することができる。そのため本発明の方法及び組成物は、光学物品やタッチパネルディスプレイ等の表面を防汚処理する為に好適に使用できる。
本発明の方法は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び又はその部分加水分解物を硬化するための触媒としてジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種を使用することを特徴とする。ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物の使用により、錫化合物の存在下で硬化する場合と同等に優れた撥水性を基材表面に付与することができる。
ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物は、触媒として従来公知の化合物を使用することができる。ジルコニウム含有化合物としては、ジルコニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシドなどのジルコニウムテトラアルコキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジアルコキシジアセチルアセトネート、ジルコニウムトリアルコキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムアセト酢酸キレートなどのジルコニウムキレート、ジルコニウムステアリン酸キレートなどのジルコニウムアシレートなどが挙げられる。アルミニウム含有化合物としては、アルミニウムジイソプロポキシアセト酢酸エチルキレート、アルミニウムジブトキシアセト酢酸エチルキレート、アルミニウムブトシキジアセト酢酸エチルキレートなどのアルミニウムアルコキシアセト酢酸キレートを挙げることができる。これらの化合物は1種単独でも2種以上を組み合わせてもよく、ジルコニウム含有化合物とアルミニウム含有化合物とを組み合わせて用いてもよい。
中でも、下記式で表される化合物が好ましい。
上記式中、R2、R3、及びR4は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、またはフェニル基である。これらの化合物は1種を単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。特には、ジルコニウムテトラアルコキシド、アルミニウムジブトキシアセト酢酸エチルキレートが好ましく、ジルコニウムテトラプロポキシドが特に好ましい。
上記式中、R2、R3、及びR4は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、またはフェニル基である。これらの化合物は1種を単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。特には、ジルコニウムテトラアルコキシド、アルミニウムジブトキシアセト酢酸エチルキレートが好ましく、ジルコニウムテトラプロポキシドが特に好ましい。
(B)成分の量は特に制限されるものでなく後述する(A)有機ケイ素化合物の加水分解及び縮合反応を促進させる有効量(触媒量)であればよい。特には、有機ケイ素化合物100質量部に対して0.001〜10質量部がよく、好ましくは0.05〜2質量部である。(B)成分の量が上記下限値より少ないと、硬化反応が進行し難くなるおそれがある。また(B)成分の量が上記上限値より多いと、得られる硬化皮膜の撥水性が低下するなど、コーティングの表面特性に影響を与える恐れがある。
(B)成分は、予め後述する(A)有機ケイ素化合物と混合して組成物を調製しておき、後に硬化してもよいし、硬化または基材に塗工する直前に混合してもよいが、硬化または基材に塗工する直前あるいは、塗工する1時間前以降に混合することにより、有機ケイ素化合物の加水分解反応が進み過ぎず、基材に対する密着性の低下を抑制できるため好ましい。
(A)含フッ素有機ケイ素化合物
(A)成分は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物である。該有機ケイ素化合物は、好ましくは、−CgF2gO−(式中、gは、単位毎に独立に、1〜6の整数である。)で表される単位を10〜200個有するフルオロオキシアルキレン基を有し、且つ、少なくとも1の末端に下記(1)
(1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基であり、Xは加水分解性基であり、aは2又は3である)
で示される基を少なくとも1つ有する。
(A)成分は、フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物である。該有機ケイ素化合物は、好ましくは、−CgF2gO−(式中、gは、単位毎に独立に、1〜6の整数である。)で表される単位を10〜200個有するフルオロオキシアルキレン基を有し、且つ、少なくとも1の末端に下記(1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基であり、Xは加水分解性基であり、aは2又は3である)
で示される基を少なくとも1つ有する。
上記単位として、例えば下記の構造が挙げられる。フルオロオキシアルキレン基は下記に示す内の1種単独で構成されていてもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。これらの単位はランダムに結合されていてよい。
上記(1)で示される基において、Xは互いに異なっていてよい加水分解性基である。該加水分解性基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜10のアルコキシアルコキシ基、炭素数1〜10のアシロキシ基、炭素数2〜10のアルケニルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、及びブトキシ基が挙げられる。アルコキシアルコキシ基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基が挙げられる。アシロキシ基としてはアセトキシ基が挙げられる。アルケニルオキシ基としてはイソプロペノキシ基が挙げられる。ハロゲン原子としてはクロル、ブロモ、及びヨードが挙げられる。中でもメトキシ基、エトキシ基、イソプロペノキシ基、クロル原子が好適である。
上記(1)で示される基において、R1は、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、中でもメチル基が好適である。aは2又は3である。反応性、基材に対する密着性の観点から、3が好ましい。
上記有機ケイ素化合物は、下記一般式(3)、(4)、(5)又は(6)で表わされる化合物から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
[上記式(3)及び(4)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価の(ポリ)フルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Aはフッ素原子、水素原子、又は末端が−CF3基、−CF2H基もしくは−CFH2基である1価のフッ素含有基であり、R1、X、aは上記の通りであり、eは0または1であり、e=0のとき、b=1であり、α=0であり、及びc=1であり、e=1のとき、bは1〜7の整数であり、αは0または1であり、且つ、α=0の時c=1であり、α=1の時cは1〜3の整数であり、Qは単結合、又は、酸素原子、窒素原子、またはケイ素原子を有してよい、置換又は非置換の、炭素数2〜12の二価の有機基であり、Zは、シルアルキレン構造またはシルフェニレン構造を有してよい2〜8価のオルガノシロキサン残基、あるいは2価のオルガノシルアルキレン残基またはオルガノシルフェニレン残基であり、fは1〜10の整数であり、Wは−CjH2j−R5 tSi−または−CjH2j−R5 tC−で示される(c+1)価の基であり、前記式中、jは2〜10の整数であり、tは0〜2の整数であり、R5は炭素数1〜12のアルキル基である]
[上記式(5)及び(6)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価の(ポリ)フルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Q、R1、X、及びaは上記の通りであり、Q’は炭素原子、又は炭素数2〜12の3価炭化水素基であり、Q’が炭素原子のとき、kは0であり、nは2であり、及びmは1であり、Q’が3価炭化水素基のとき、kは0または1であり、kが0のとき、nは1であり、及びmは2〜10の整数であり、kが1のとき、nは1〜3の整数であり、及びmは1〜10の整数であり、Yはフェニレン基または、(n+1)価の、R8 sSiまたはR6 sCであり、sは0〜2の整数であり、R8は炭素数1〜12のアルキル基であり、R6は炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシル基、またはR7 3SiO−であり、R7は互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基であり、f’は0〜10の整数であり、Bは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子であり、但しBが水素原子であるときmは2以上である]
上記式(3)〜(6)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価のフルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Aはフッ素原子、水素原子、又は末端が−CF3基、−CF2H基もしくは−CFH2基である1価のフッ素含有基であり、R1、X、及びaは上記(1)の為に説明した通りである。
上記式(3)、(4)、(5)及び(6)において、Rfは、好ましくは、−(CF2)d−(OCF2)p(OCF2CF2)q(OCF2CF2CF2)r(OCF2CF2CF2CF2)s(OCF(CF3)CF2)t−O(CF2)d−である。dは互いに独立に0〜5の整数、好ましくは0〜2の整数であり、p、q、r、s、及びtは、互いに独立に0〜200の整数であり、好ましくは、pは5〜100の整数であり、qは5〜100の整数であり、rは0〜100の整数であり、sは0〜50の整数であり、tは0〜100の整数である。p+q+r+s+tは10〜200の整数であり、好ましくは20〜100の整数である。括弧内に示される各単位はランダムに結合されていてよい。
上記式(3)〜(6)において、Aはフッ素原子、水素原子、又は末端が−CF3基、−CF2H基もしくはCH2F基である1価のフッ素含有基である。
例えば
−CF3
−CF2CF3
−CF2CF2CF3
−CF2H
−CH2F
が挙げられる。
例えば
−CF3
−CF2CF3
−CF2CF2CF3
−CF2H
−CH2F
が挙げられる。
上記式(3)、(4)、(5)及び(6)において、Qは単結合、あるいは、酸素原子、窒素原子、またはケイ素原子を有してよい、置換又は非置換の、炭素数2〜12の二価有機基である。二価有機基は、Rf基とZ基との連結基、Rf基と−CfH2f−基との連結基、Rf基とW基との連結基、Rf基とQ’基との連結基となる。二価の有機基としては、非置換又は置換の、炭素数2〜12、好ましくは2〜8の炭化水素基、または、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、メチレン結合、エチレン結合、またはプロピレン結合、及び、ジメチルシリレン基等のジオルガノシリレン基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の構造と、非置換又は置換の、炭素数2〜12の2価の炭化水素基を有するものが挙げられる。
2価炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基が挙げられる。これらは2種以上の組み合わせであってよく、アルキレン基及びアリーレン基の組合せでもよい。更に、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換したものであってもよい。中でも、非置換又は置換の炭素数2〜4のアルキレン基、またはフェニレン基が好ましい。さらには、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、メチレン結合、エチレン結合、またはプロピレン結合、及び、ジメチルシリレン基等のジオルガノシリレン基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の構造を有し、炭素数2〜4のアルキレン基及び/又はフェニレン基を有する構造が好ましい。
上記式(3)及び(4)において、eは0または1であり、e=0のとき、b=1であり、α=0であり、及びc=1である。また、e=1のとき、bは1〜7の整数であり、αは0または1であり、且つ、α=0の時c=1であり、α=1の時cは1〜3の整数である。fは1〜10の整数であり、好ましくは2〜6の整数である。
上記式(3)及び(4)において、Zは、シルアルキレン構造またはシルフェニレン構造を有してよい2〜8価の、オルガノシロキサン残基、あるいは2価のオルガノシルアルキレン残基またはオルガノシルフェニレン残基である。Zは、ケイ素原子数2〜13個、好ましくはケイ素原子数2〜5個の、シルアルキレン構造またはシルフェニレン構造を有してよい、鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン残基であることが好ましい。シルアルキレン構造はSi−(CH2)n−Siで表すことができ、前記式においてnは2〜6の整数であるのが好ましく、さらに好ましくは2〜4の整数である。
該オルガノポリシロキサン残基において、ケイ素原子に結合した炭化水素基は、炭素数1〜8、より好ましくは1〜4のアルキル基またはフェニル基が好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基が挙げられる。
上記式(3)及び(4)において、Wは−CjH2j−R5 tSi−または−CjH2j−R5 tC−で示される(c+1)価の基であり、前記式中、jは2〜10の整数であり、tは0〜2の整数であり、R5は炭素数1〜12のアルキル基である。該Wとしては、
上記式(5)及び(6)において、Q’は、炭素原子または、炭素数2〜12の3価炭化水素基である。Q’は、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等のアルキレン基の炭素原子に結合している水素原子の1つを除去した、3価の構造である。更に、炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した構造であってもよい。特に炭素数2〜8の3価炭化水素基または炭素原子が好ましく、さらには下記構造または炭素原子が好ましい。
上記式(5)及び(6)において、mは1〜10の整数であり、kは0または1である。Q’が炭素原子のとき、kは0であり、nは2であり、及びmは1である。Q’が3価炭化水素基のとき、kは0または1である。kが0のとき、nは1であり、及びmは2〜10の整数であり、好ましくは、mは2〜5の整数であり、特にはm=2が好ましい。kが1のとき、nは1〜3の整数であり、及びmは1〜10の整数であり、好ましくは、mは1〜5の整数であり、特にはm=1または2が好ましい。Bは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシル基、又はハロゲン原子である。但し、Bが水素原子であるときmは2以上である。f’は0〜10の整数、好ましくは2〜6の整数である。
上記式(5)及び(6)において、Yはフェニレン基または、(n+1)価の、R8 sSiまたはR6 sCであり、sは0〜2の整数であり、R8は炭素数1〜12のアルキル基であり、R6は炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシル基、またはR7 3SiO−であり、R7は互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基である。該Yとしては、−R6 2C−で示される2価の基、−R8 2Si−で示される2価の基、
YがR8 sSi−であるとき、Q’は炭素数2〜12の3価炭化水素基、特には下記構造
であるのが好ましい。
YがR8 sSi−であるとき、Q’は炭素数2〜12の3価炭化水素基、特には下記構造
本発明の組成物は、さらに下記式(8)
(8)
(式中、Rf及びAは上記の通りである)
で表される、いずれの末端にも加水分解性基を有さないフルオロポリエーテル基含有ポリマー(以下、無官能性ポリマーと称す)を含有してもよい。
(式中、Rf及びAは上記の通りである)
で表される、いずれの末端にも加水分解性基を有さないフルオロポリエーテル基含有ポリマー(以下、無官能性ポリマーと称す)を含有してもよい。
無官能性ポリマーの重量平均分子量は、フルオロポリエーテル鎖の長さと、非フッ素部分との組み合わせによって異なるが、上記(A)成分である官能性ポリマーの平均分子量の0.25〜4倍が好ましい。無官能性ポリマーの重量平均分子量と上記(A)成分の重量平均分子量との差が上記範囲内であれば(A)成分と互いに相溶しやすいため好ましい。
無官能性ポリマーは市販品であってよい。例えば、FOMBLIN、DEMNUM、KRYTOXという商標名で販売されているものが入手容易性から好ましい。
より詳細には下記に示す商品が挙げられる。
FOMBLIN Y(Solvay Solexis社製商品名、下記式(9)で示す化合物、FOMBLIN Y25(重量平均分子量:3,200)、FOMBLIN Y45(重量平均分子量:4,100))
(9)
(式中、x1、y1、z1は上記重量平均分子量を満足する数である。)
FOMBLIN Y(Solvay Solexis社製商品名、下記式(9)で示す化合物、FOMBLIN Y25(重量平均分子量:3,200)、FOMBLIN Y45(重量平均分子量:4,100))
(式中、x1、y1、z1は上記重量平均分子量を満足する数である。)
FOMBLIN Z(Solvay Solexis社製商品名、下記式(10)で示す化合物、FOMBLIN Z03(重量平均分子量:4,000)、FOMBLIN Z15(重量平均分子量:8,000)、FOMBLIN Z25(重量平均分子量:9,500))
(10)
(式中、x2、y2、z2は上記重量平均分子量を満足する数である。)
(式中、x2、y2、z2は上記重量平均分子量を満足する数である。)
DEMNUM(ダイキン工業社製商品名、下記式(11)で示す化合物、DEMNUM S20(重量平均分子量:2,700)、DEMNUM S65(重量平均分子量:4,500)、DEMNUM S100(重量平均分子量:5,600))
(11)
(式中、z3は上記重量平均分子量を満足する数である。)
(式中、z3は上記重量平均分子量を満足する数である。)
KRYTOX(DuPont社製商品名、下記式(12)で示す化合物、KRYTOX 143AB(重量平均分子量:3,500)、KRYTOX 143AX(重量平均分子量:4,700)、KRYTOX 143AC(重量平均分子量:5,500)、KRYTOX 143AD(重量平均分子量:7,000))
(12)
(式中、z4は上記重量平均分子量を満足する数である。)
(式中、z4は上記重量平均分子量を満足する数である。)
無官能性ポリマーの量は(A)成分100質量部に対し0.001〜10質量部が好ましく、0.05〜2質量部がより好ましい。無官能性ポリマーの量がこの範囲内であれば、上記(B)成分が水接触角の発現を促進する効果を妨げることがない。
本発明の組成物はさらに溶剤を含んでよい。溶剤は、例えば、フッ素変性脂肪族炭化水素系溶剤(パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロクタンなど)、フッ素変性芳香族炭化水素系溶剤(m−キシレンヘキサフルオライド、ベンゾトリフルオライド、1,3トリフルオロメチルベンゼンなど)、フッ素変性エーテル系溶剤(メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)など)、フッ素変性アルキルアミン系溶剤(パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリペンチルアミンなど)、炭化水素系溶剤(石油ベンジン、ミネラルスピリッツ、トルエン、キシレンなど)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)が挙げられる。中でも、溶解性、濡れ性などの点で、フッ素変性された溶剤が望ましく、特にはエチルパーフルオロブチルエーテルやデカフルオロペンタンがより好ましい。上記溶剤は1種を単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
溶剤は2種以上を混合してもよく(A)成分及び上記無官能性ポリマーを均一に溶解させることが好ましい。組成物の濃度は特に制限されるものでなく、従来公知の方法に従い、塗工処理方法に応じて適宜調整すればよい。溶剤の量は特には、ポリマー成分及び触媒化合物の濃度が0.01〜50質量%となる量が好ましく、さらには0.05〜20質量%となる量であることが好ましい。
組成物を基材に塗工する方法は従来公知の方法に従えばよい。例えば刷毛塗り、ディッピング、スプレー、蒸着処理など公知の方法が使用でき、中でもディップ塗工が好ましい。硬化皮膜の膜厚は、基材の種類により適宜選定されるが、通常0.1nm〜100nm、特に3〜30nmである。
本発明の組成物は、低温低湿度下、特には、温度10〜40℃、好ましくは20〜30℃、相対湿度20〜80%、好ましくは40〜60%の雰囲気下の硬化であっても、短時間で優れた撥水性を有する硬化皮膜を形成できる。ただし本発明の組成物を硬化する条件は低温低湿度下に限定されるものではなく、加温加湿条件下で硬化してもよい。加温加湿する場合、温度及び湿度は塗工方法に応じて適宜選択すればよい。例えば、硬化温度20〜200℃、特には50〜150℃、相対湿度40〜80%、特には50〜80%の条件下で硬化すればよい。また、組成物を溶剤で希釈する場合は、低い温度で溶剤を揮発させ、次いでそれよりも高い温度及び湿度で硬化するというステップキュア方式をとることもできる。
本発明の方法では特に、組成物を基材表面に塗工し、硬化を開始した後、短時間で優れた水接触角を塗工表面に発現させることができる。そのため、本発明の方法及び組成物は、基板上に含フッ素コーティングを形成するために特に適している。特に本発明の方法によれば、組成物を基材表面に塗布し硬化開始した後10分の時点で塗布表面の水接触角108°以上を有することができる。当該効果は、上記した低温低湿度の条件下でも達成することができる。水接触角108°以上とは、基材表面に優れた撥水性を付与するために必要とされる値である。水接触角が108°未満では基材表面に十分な撥水性が現れないため好ましくない。
本発明の硬化物または硬化皮膜で表面処理される基材は特に制限されず、紙、布、金属及びその酸化物、ガラス、プラスチック、セラミック、石英など各種材質のものであってよい。本発明は、これらの基材表面に撥水撥油性、耐薬品性、離型性、低動摩擦性、及び防汚性を付与することができる。特には光学物品、フィルム、ガラス、石英基板、及び反射防止膜が挙げられる。硬化皮膜の基材に対する密着性が悪い場合は、基材表面にプライマー層としてSiO2層を設けるか、基材表面を予め真空プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、またはアルカリ処理することによって、密着性を向上することができる。
特にガラスやSiO2処理された基板(SiO2をあらかじめ蒸着又はスパッタした基板)の表面に本発明の組成物を塗工して硬化することにより、表面が平滑な撥水撥油膜を安定的に形成できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
(B1)ジルコニウム含有化合物
ジルコニウム含有化合物1:ZA−40(マツモトファインケミカル株式会社製、化学式:Zr(OPr)4で示されるジルコニウム含有化合物、Prはプロピル基)
ジルコニウム含有化合物2:ZC−540(マツモトファインケミカル株式会社製、下記式で示されるジルコニウム含有化合物(ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート)、Buはブチル基、Meはメチル基)
(B2)アルミニウム含有化合物
アルミニウム含有化合物1:EB−2(ホープ製薬株式会社製、下記式で示されるアルミニウム化合物)
(R3は−nC4H9)
アルミニウム含有化合物2:ACS−2(ホープ製薬株式会社製、下記式で示されるアルミニウム化合物)
(B’)その他の触媒
触媒1:TBT(マツモトファインケミカル社製、テトラn-ブトキシチタン)
触媒2:ジブチルスズジオクタレート(トルエン50%溶液)
ジルコニウム含有化合物1:ZA−40(マツモトファインケミカル株式会社製、化学式:Zr(OPr)4で示されるジルコニウム含有化合物、Prはプロピル基)
ジルコニウム含有化合物2:ZC−540(マツモトファインケミカル株式会社製、下記式で示されるジルコニウム含有化合物(ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート)、Buはブチル基、Meはメチル基)
アルミニウム含有化合物1:EB−2(ホープ製薬株式会社製、下記式で示されるアルミニウム化合物)
アルミニウム含有化合物2:ACS−2(ホープ製薬株式会社製、下記式で示されるアルミニウム化合物)
触媒1:TBT(マツモトファインケミカル社製、テトラn-ブトキシチタン)
触媒2:ジブチルスズジオクタレート(トルエン50%溶液)
[実施例1]
上記(A)有機ケイ素化合物1 100質量部に対し0.4質量部となるように上記ジルコニウム含有化合物1を添加し混合した。該混合物をフッ素系溶媒(ノナフルオロブチルエチルエーテル、商品名:Novec7200、住友3M社製)に溶解させ、濃度20質量%を有する溶液を得た。Novec7200をさらに加えて溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
上記(A)有機ケイ素化合物1 100質量部に対し0.4質量部となるように上記ジルコニウム含有化合物1を添加し混合した。該混合物をフッ素系溶媒(ノナフルオロブチルエチルエーテル、商品名:Novec7200、住友3M社製)に溶解させ、濃度20質量%を有する溶液を得た。Novec7200をさらに加えて溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[実施例2]
ジルコニウム含有化合物1を、ジルコニウム含有化合物2に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
ジルコニウム含有化合物1を、ジルコニウム含有化合物2に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[実施例3]
ジルコニウム含有化合物1をアルミニウム含有化合物1に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
ジルコニウム含有化合物1をアルミニウム含有化合物1に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[実施例4]
ジルコニウム含有化合物1をアルミニウム含有化合物2に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
ジルコニウム含有化合物1をアルミニウム含有化合物2に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[実施例5]
有機ケイ素化合物1を有機ケイ素化合物2に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を得た。
有機ケイ素化合物1を有機ケイ素化合物2に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を得た。
[比較例1]
ジルコニウム含有化合物1を使用しなかった他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
ジルコニウム含有化合物1を使用しなかった他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[比較例2]
ジルコニウム含有化合物1をジテトラn-ブトキシチタン(触媒1)に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
ジルコニウム含有化合物1をジテトラn-ブトキシチタン(触媒1)に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[参考例1]
ジルコニウム含有化合物1をジブチルスズジオクタレート(触媒2)に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
ジルコニウム含有化合物1をジブチルスズジオクタレート(触媒2)に替えた他は実施例1を繰返し、溶液濃度0.5質量%を有する表面処理剤を調製した。
[水接触角の測定]
強化ガラス(コーニング社製 Gorilla II)に、上記実施例、比較例及び参考例で得た各表面処理剤をDip塗工した。塗工条件は、引き上げ速度200mm/min、浸漬時間30秒であった。塗工直後の強化ガラスを25℃、相対湿度50%下におき、塗工直後から5分おきに30分間、塗工面の水に対する接触角を測定した。また、上記強化ガラスを25℃、相対湿度50%下で24時間放置したのちに、塗工面の水に対する接触角を測定した。水接触角の測定は接触角計DropMaster(協和界面科学社製)を用いて行った。液滴の量は2μlであった。結果を表1に示す。
強化ガラス(コーニング社製 Gorilla II)に、上記実施例、比較例及び参考例で得た各表面処理剤をDip塗工した。塗工条件は、引き上げ速度200mm/min、浸漬時間30秒であった。塗工直後の強化ガラスを25℃、相対湿度50%下におき、塗工直後から5分おきに30分間、塗工面の水に対する接触角を測定した。また、上記強化ガラスを25℃、相対湿度50%下で24時間放置したのちに、塗工面の水に対する接触角を測定した。水接触角の測定は接触角計DropMaster(協和界面科学社製)を用いて行った。液滴の量は2μlであった。結果を表1に示す。
実施例1及び2並びに比較例1の水接触角の経時変化を表すグラフを図1に示す。
実施例3及び4並びに比較例1の水接触角の経時変化を表すグラフを図2に示す。
実施例3及び4並びに比較例1の水接触角の経時変化を表すグラフを図2に示す。
上記表1及び、図1及び図2によれば、比較例1及び2では組成物を基材表面に塗工し硬化開始後10分の時点では優れた撥水性(水接触角108°以上)を発現することができない。すなわち、比較例1及び2では、硬化開始後、組成物を塗布した面の水接触角の立ち上がりが遅い。これに対し実施例1〜5では、組成物を基材表面に塗布し硬化開始後10分の時点で塗布表面に優れた撥水性(水接触角108°以上)を発現した。即ち、塗布面の水接触角の立ち上がりが速く、短時間で優れた撥水表面を形成できる。当該効果は低温低湿度下での硬化反応であるが達成される。
尚、実施例1〜5において、接触角の値は30分でほぼ飽和になった。つまり30分で硬化皮膜が形成されたといえる。これらの硬化皮膜は、比較例で形成された硬化皮膜に比べて撥水性に優れており、その値は24時間後も維持されていた。
本発明の方法に依れば、錫化合物を使用せずに、錫化合物を使用したときと同等の優れた特性を有する硬化物、特には優れた水接触角(撥水性)を有する硬化皮膜を与える事ができる。特に本発明は、低温低湿度下であっても、硬化反応を開始した後短時間で優れた水接触角(撥水性)を塗工面に発現させることができる。そのため本発明の方法及び組成物は、光学物品やタッチパネルディスプレイ等の表面を防汚処理する為に好適に使用できる。
Claims (19)
- (A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種の存在下で硬化させる方法。
- (A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物と、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種とを含む組成物を基材表面に塗布し、前記有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を硬化させて皮膜を形成する工程を含む、硬化皮膜の製造方法。
- 硬化反応を、温度10〜40℃、相対湿度20〜80%の雰囲気下で行う、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- (A)有機ケイ素化合物が、下記一般式(3)、(4)、(5)または(6)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である、請求項5記載の方法。
[上記式(3)及び(4)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価の(ポリ)フルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Aはフッ素原子、水素原子、又は末端が−CF3基、−CF2H基もしくは−CFH2基である1価のフッ素含有基であり、R1、X、aは上記の通りであり、eは0または1であり、e=0のとき、b=1であり、α=0であり、及びc=1であり、e=1のとき、bは1〜7の整数であり、αは0または1であり、且つ、α=0の時c=1であり、α=1の時cは1〜3の整数であり、Qは単結合、又は、酸素原子、窒素原子、またはケイ素原子を有してよい、置換又は非置換の、炭素数2〜12の二価の有機基であり、Zは、シルアルキレン構造またはシルフェニレン構造を有してよい2〜8価のオルガノシロキサン残基、あるいは2価のオルガノシルアルキレン残基またはオルガノシルフェニレン残基であり、fは1〜10の整数であり、Wは−CjH2j−R5 tSi−または−CjH2j−R5 tC−で示される(c+1)価の基であり、前記式中、jは2〜10の整数であり、tは0〜2の整数であり、R5は炭素数1〜12のアルキル基である]
[上記式(5)及び(6)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価の(ポリ)フルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Q、R1、X、及びaは上記の通りであり、Q’は炭素原子、又は炭素数2〜12の3価炭化水素基であり、Q’が炭素原子のとき、kは0であり、nは2であり、及びmは1であり、Q’が3価炭化水素基のとき、kは0または1であり、kが0のとき、nは1であり、及びmは2〜10の整数であり、kが1のとき、nは1〜3の整数であり、及びmは1〜10の整数であり、Yはフェニレン基または、(n+1)価の、R8 sSiまたはR6 sCであり、sは0〜2の整数であり、R8は炭素数1〜12のアルキル基であり、R6は炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシル基、またはR7 3SiO−であり、R7は互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基であり、f’は0〜10の整数であり、Bは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子であり、但しBが水素原子であるときmは2以上である] - Rfが−(CF2)d−O−(CF2O)p(CF2CF2O)q(CF2CF2CF2O)r(CF2CF2CF2CF2O)s(CF(CF3)CF2O)t−(CF2)d−である(dは互いに独立に0〜5の整数であり、p、q、r、s、及びtは互いに独立に0〜200の整数であり、かつ、p+q+r+s+t=10〜200であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合されていてよい)、請求項6記載の方法。
- (A)フルオロオキシアルキレン基及び加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物と、(B)ジルコニウム含有化合物及びアルミニウム含有化合物から選ばれる少なくとも1種とを含む組成物。
- (A)有機ケイ素化合物が、下記一般式(3)、(4)、(5)または(6)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である、請求項10記載の組成物。
[上記式(3)及び(4)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価の(ポリ)フルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Aはフッ素原子、水素原子、又は末端が−CF3基、−CF2H基もしくは−CFH2基である1価のフッ素含有基であり、R1、X、aは上記の通りであり、eは0または1であり、e=0のとき、b=1であり、α=0であり、及びc=1であり、e=1のとき、bは1〜7の整数であり、αは0または1であり、且つ、α=0の時c=1であり、α=1の時cは1〜3の整数であり、Qは単結合、又は、酸素原子、窒素原子、またはケイ素原子を有してよい、置換又は非置換の、炭素数2〜12の二価の有機基であり、Zは、シルアルキレン構造またはシルフェニレン構造を有してよい2〜8価のオルガノシロキサン残基、あるいは2価のオルガノシルアルキレン残基またはオルガノシルフェニレン残基であり、fは1〜10の整数であり、Wは−CjH2j−R5 tSi−または−CjH2j−R5 tC−で示される(c+1)価の基であり、前記式中、jは2〜10の整数であり、tは0〜2の整数であり、R5は炭素数1〜12のアルキル基である]
[上記式(5)及び(6)において、Rfは−CgF2gO−単位を10〜200個有する2価の(ポリ)フルオロオキシアルキレン基(gは上記の通り)であり、Q、R1、X、及びaは上記の通りであり、Q’は炭素原子、又は炭素数2〜12の3価炭化水素基であり、Q’が炭素原子のとき、kは0であり、nは2であり、及びmは1であり、Q’が3価炭化水素基のとき、kは0または1であり、kが0のとき、nは1であり、及びmは2〜10の整数であり、kが1のとき、nは1〜3の整数であり、及びmは1〜10の整数であり、Yはフェニレン基または、(n+1)価の、R8 sSiまたはR6 sCであり、sは0〜2の整数であり、R8は炭素数1〜12のアルキル基であり、R6は炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシル基、またはR7 3SiO−であり、R7は互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基であり、f’は0〜10の整数であり、Bは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子であり、但しBが水素原子であるときmは2以上である] - Rfが−(CF2)d−O−(CF2O)p(CF2CF2O)q(CF2CF2CF2O)r(CF2CF2CF2CF2O)s(CF(CF3)CF2O)t−(CF2)d−である(dは互いに独立に0〜5の整数であり、p、q、r、s、及びtは互いに独立に0〜200の整数であり、かつ、p+q+r+s+t=10〜200であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合されていてよい)、請求項11記載の組成物。
- さらに溶剤を含む、請求項8〜13のいずれか1項記載の組成物。
- 請求項8〜14のいずれか1項記載の組成物を硬化して成る硬化皮膜。
- 請求項15記載の硬化皮膜を有する物品。
- 請求項15記載の硬化皮膜で被覆されたタッチパネル。
- 請求項15記載の硬化皮膜で被覆された、反射防止処理された物品。
- 請求項15記載の硬化皮膜で被覆された強化ガラス。
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