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JP2016019393A - 回転電機 - Google Patents

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JP2016019393A
JP2016019393A JP2014141840A JP2014141840A JP2016019393A JP 2016019393 A JP2016019393 A JP 2016019393A JP 2014141840 A JP2014141840 A JP 2014141840A JP 2014141840 A JP2014141840 A JP 2014141840A JP 2016019393 A JP2016019393 A JP 2016019393A
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JP2014141840A
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正起 西條
Masaki Saijo
正起 西條
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Toyota Industries Corp
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Abstract

【課題】ステータに対応する部位に冷媒を流通させることにより、冷却を効率的に行うことが可能な回転電機の提供にある。
【解決手段】ダイカスト製で円筒状の本体部14及びフロントカバー15を備えた電動モータ10であって、本体部14内に固定されたステータ12と、ステータ12の内側に回転軸19に一体回転可能に固定されたロータ13とを備え、本体部14は、円周方向に延在して形成される冷媒流路23と、フロントカバー15により覆われ、回転軸19の軸方向の一方側に形成される一方側端面と、を有し、冷媒流路23の開口部が、一方側端面に形成されると共に、フロントカバー15により塞がれ、本体部14における軸方向の他方側に、冷媒流入口と、冷媒流出口とが形成され、冷媒流路23の開口部に嵌合され、冷媒流路23における冷媒流れをステータ12に対応する部位に規制する円環状部材30を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、回転電機に関する。
従来の回転電機としては、例えば、特許文献1に開示された冷媒冷却回転電機が知られている。
特許文献1に開示された冷媒冷却回転電機では、フレームの内筒と外筒との間に冷却用の冷媒を流通させる空間を設け、内筒の内側に固定子を固着させる。内筒と外筒とは予め個別に製造され、その両端に内外径にしめ代を持たせた金属性の環状詰め物を圧入して内筒と外筒とを密に結合する。このような金属性の環状詰め物を用いることにより、内筒と外筒とを密に結合することが可能であり、例えば、ゴムなどの弾性体を使用した場合の経時劣化による交換を不必要とする。
また、この冷媒冷却回転電機は、環状詰め物に軸方向外側に開く環状凹部を設けると共に、内筒若しくは外筒又は環状詰め物の外周若しくは内周に、圧入方向に開くテーパを設けても良いとされている。この場合には、環状詰め物に径方向の弾性を付与することができるので、内筒と外筒との密封性を向上可能であるとしている。
特開平10−210702公報
しかし、特許文献1で開示された冷媒冷却回転電機では、内筒と外筒とを溶接などにより一体化結合した後、内筒と外筒間の空間に両端より金属性の環状詰め物を圧入することにより、冷媒流路を形成するものであり、製造のための工数が多くなる問題がある。
また、このような構造を有する回転電機においては、回転子の回転に伴い固定子を固着した内筒の部位が最も大きく発熱する。しかし、内筒と外筒間の空間に両端より金属性の環状詰め物を圧入して形成された冷媒流路に冷媒を流通させるだけでは、固定子を固着した内筒の部位以外の外側の部分にも冷媒が流通してしまい、最も大きく発熱する内筒の部位を効果的に冷却できない問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、固定子(ステータ)に対応する部位に冷媒を流通させることにより、冷却を効率的に行うことが可能な回転電機の提供にある。
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ダイカスト製であって、円筒状の本体部及び前記本体部を覆う蓋部を備えるハウジングと、前記ハウジング内に固定されたステータと、前記ステータの内側に設けられ、回転軸に一体回転可能に固定されたロータと、を備え、前記本体部は、円周方向に延在して形成される冷媒流路と、前記蓋部により覆われ、前記回転軸の軸方向の一方側に形成される一方側端面と、を有し、前記冷媒流路の開口部が、前記一方側端面に形成されると共に、前記蓋部により塞がれ、前記本体部における軸方向の他方側には、冷媒が前記冷媒流路に流入される冷媒流入口と、冷媒が前記冷媒流路から流出される冷媒流出口と、を備えた回転電機であって、前記冷媒流路の前記開口部に嵌合され、前記冷媒流路における冷媒流れを前記ステータに対応する部位に規制する円環状部材を設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、冷媒流路の開口部に嵌合され冷媒流路における冷媒流れをステータに対応する部位に規制する円環状部材が設けられているので、冷媒流路における冷媒流れを規制し、ステータに対応する部位に冷媒を集中的に流通させて主発熱部位を効率的に冷却することができる。よって、ステータに対応する部位に冷媒を流通させることにより、回転電機の冷却を効率的に行うことが可能である。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の回転電機において、前記円環状部材と前記開口部との間の隙間は樹脂により封止されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、円環状部材と開口部との間の隙間を樹脂で封止すれば良いので、シールが簡単である。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の回転電機において、前記円環状部材は樹脂材料により形成され、前記円環状部材の内周側および外周側を溶融させることにより前記樹脂を形成することを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、樹脂材料で形成された円環状部材の内周側および外周側を溶融させることにより封止が可能なので、シール部材を別部材として準備する必要がなく、部品点数を削減できる。
請求項4記載の発明は、請求項2に記載の回転電機において、前記円環状部材は樹脂材料により形成されると共に、前記円環状部材の端部に鍔部を設け、前記鍔部を溶融させることにより前記樹脂を形成することを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、円環状部材の端部に設けられた鍔部を溶融させることにより封止が可能なので、シール部材を別部材として準備する必要がなく、部品点数を削減できる。
請求項5記載の発明は、請求項1に記載の回転電機において、前記円環状部材をテーパ形状とし、前記円環状部材と前記冷媒流路間に締め代を設けることにより前記円環状部材を前記開口部に嵌合させることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、締め代を利用してテーパ形状の円環状部材を冷媒流路の開口部に嵌合させるだけで封止が可能なので、シール部材を別部材として準備する必要がなく、部品点数を削減できると共に、製造工程を簡略化できる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転電機において、前記本体部に設けられ、前記蓋部を前記本体部に締結するためのボルト締結部のボス部は、前記冷媒流路側に突出して形成され、前記円環状部材における外周側に、前記ボス部に嵌合可能な複数の凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、円環状部材の外周側に設けられボス部に嵌合可能な複数の凹部により、円環状部材の円周方向への回り止めの役割を果たすことが可能である。
本発明によれば、ステータに対応する部位に冷媒を流通させることにより、回転電機の冷却を効率的に行うことが可能である。
第1の実施形態に係る電動モータの断面を示す断面図である。 第1の実施形態に係るハウジングの本体部の斜視図である。 第1の実施形態に係るハウジングの本体部の正面図である。 図3のA−A線矢視図である。 第1の実施形態に係る円環状部材の斜視図である。 第1の実施形態に係る円環状部材の断面図である。 第1の実施形態に係る冷媒流路の斜視図である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態に係る電動モータの断面を示す断面図である。 第2の実施形態に係るハウジングの本体部の正面図である。 第2の実施形態に係る円環状部材の斜視図である。 第2の実施形態に係る円環状部材の断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る回転電機としての電動モータを図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示す電動モータ10は、ハウジング11と、ハウジング11内に固定されたステータ(固定子)12と、ステータ12の内側に設けられ回転軸19に一体回転可能に固定されたロータ(回転子)13とを備えている。
なお、図1における左右方向に対応する方向を「軸方向」、図1における左側を「一方側」、図1における右側を「他方側」とする。
ハウジング11は、円筒状の本体部14と、本体部14の一方側を覆うフロントカバー15と、本体部14の他方側を覆うリヤカバー16とで構成されている。なお、フロントカバー15は蓋部に相当する。
ステータ12は、固定子鉄心17と固定子鉄心17に固定子コイル18が巻き回された固定子コイル18とを備えている。ステータ12は、焼き嵌め或いは圧入等によって本体部14の内周面に、固定されている。固定子コイル18には、図示しない駆動回路から三相交流が供給されるようになっている。
ロータ13は、回転軸19と、回転軸19に嵌合した複数の磁極鉄心20とを備えている。フロントカバー15及びリヤカバー16の中心部には軸受21、22がそれぞれ固定されており、軸受21、22によって回転軸19が支持されている。ロータ13は、回転軸19を介してステータ12の内側に回転可能に支持されている。ロータ13は、ステータ12の固定子コイル18に供給される電流によって回転駆動される。
回転軸19の前端部は、ハウジング11の外部に突出しており、この前端部には図示しないプーリが嵌合され、プーリを介して外部負荷と連結されている。
図1に示すように、本体部14の軸方向の一方側に一方側端面が形成され、冷媒流路23の開口部が一方側端面に形成されている。冷媒流路23は、円周方向に延在して形成されている。冷媒流路23は、ステータ12を取り巻く環状空間により形成されている。冷媒流路23の軸方向の一方側は開口部により開口しているのに対し、冷媒流路23の軸方向の他方側は閉塞している。冷媒流路23は、断面形状が一方側から他方側に向けて先細り形状を有している。これは、ダイカスト鋳造により冷媒流路23を備えた本体部14を成形するとき、アンダーカット部を有しない空洞形状とするためである。冷媒流路23は、冷媒流路23における他方側の端部が、本体部14に固定されたステータ12の固定子鉄心17における他方側の端部と同一の軸方向位置となるように形成されている。
図2に示すように、本体部14における軸方向の他方側には、冷媒が冷媒流路23に流入される冷媒流入口24と、冷媒が冷媒流路23から流出される冷媒流出口25とが形成されている。冷媒流入口24と冷媒流出口25とは隣接する位置に形成されている。冷媒流入口24及び冷媒流出口25は、例えば、図示しない外部冷却液循環装置と連結されている。
冷媒流入口24を介して冷媒流路23に流入する冷媒は、軸方向の一方側に向う流れ成分を有している。冷媒流出口25を介して冷媒流路23から流出する冷媒は、軸方向の他方側に向う流れ成分を有している。
冷媒としては、例えば、LLC(ロング・ライフ・クーラント)などを使用することができる。
図2及び図3に示すように、本体部14における軸方向の一方側には、外径方向に突出し軸方向に延在する複数個のボルト締結部26が円周方向に所定の間隔で形成されている。ボルト締結部26は円柱状のボス部26Aと、ボス部26Aの中心部に形成されたねじ孔27とを備えている。ボス部26Aは、冷媒流路23側に一部が突出して形成されている。
図1及び図3に示すように、本体部14における軸方向の一方側端面には、冷媒流路23の開口部を外径方向及び内径方向に拡張する座繰り部28が形成されている。座繰り部28は、所定の径方向幅と所定の軸方向深さを有している。座繰り部28は、冷媒流路23の開口部に沿って環状に形成されている。
図3に示すように、冷媒流路23における一つのボルト締結部26に対応する位置に、リブ部29が設けられている。リブ部29は、本体部14に形成された隔壁である。リブ部29の周方向両側にそれぞれ冷媒流入口24、冷媒流出口25が配置されている。
図4に示すように、リブ部29は、冷媒流路23における軸方向の他方側から軸方向の一方側に至る領域に形成されているが、リブ部29の先端部は一方側の開口部より少し他方側にずれた位置にある。リブ部29によって冷媒流路23の一部は狭くなっている。
図4に二点鎖線で示すように、後述する冷媒流路23に嵌合される円環状部材30とリブ部29間には隙間37が形成され、隙間37によって冷媒流路23は円周方向に連通している。
本体部14は、ダイカスト鋳造により製造される。ダイカスト鋳造は溶湯を高圧で金型に注入する鋳造法であり、固定金型と可動金型とを型合せして本体部14の形状に対応したキャビティーを形成し、キャビティー内にアルミニウム合金などの軽金属の溶湯を注入することにより成形される。溶湯注入後に可動金型を固定金型から容易に型抜きを行えるように、冷媒流路23は、断面形状が軸方向の一方側から軸方向の他方側に向けて先細り形状(抜き勾配)を有している。
図1に示すように、冷媒流路23には円環状部材30が嵌合されている。
図5及び図6に示すように、円環状部材30は、冷媒流路23に合わせて円筒状であり、径方向に所定の幅を有し、軸方向に所定の長さを有して形成されている。円環状部材30は、軸方向の一方側から軸方向の他方側に向けて先細り形状(テーパ形状)を有するテーパ部31と、テーパ部31の軸方向の一方側の端部に形成された鍔部32を備えている。円環状部材30は、樹脂材料により形成されている。鍔部32の軸方向長さは、座繰り部28の軸方向深さと同等の長さに形成されている。
図5に示すように、円環状部材30におけるテーパ部31の外周側には、軸方向に複数の凹部33が形成されている。凹部33は、ボス部26Aに嵌合可能に設けられており、円周方向に所定の間隔で形成されている。また、円環状部材30における鍔部32の外周側には、複数の凹部34が形成されている。凹部34は、ボス部26Aに嵌合可能に設けられており、凹部33及び凹部34は、円周方向の同じ位置に設けられている。
図1に示すように、円環状部材30は、鍔部32を一方側としテーパ部31を他方側となるように配置して、凹部33とボス部26Aとの円周方向の位相を一致させた上で、冷媒流路23の開口部側より挿入される。そして、テーパ部31が冷媒流路23に嵌合されると共に、鍔部32が冷媒流路23の開口部側に形成された座繰り部28に嵌合される。なお、この場合、テーパ部31の冷媒流路23への嵌合は、テーパ部31と冷媒流路23間に若干の隙間を有する「すきま嵌め」或いは、ほとんど隙間のない「中間嵌め」で行われる。
また、鍔部32の座繰り部28への嵌合は、テーパ部31の冷媒流路23への嵌合と同様に「すきま嵌め」或いは「中間嵌め」による。
そして、座繰り部28に嵌合された鍔部32を、ヒーターにより加熱して樹脂を溶融させ、円環状部材30と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止する。なお、加熱方法は、レーザーや超音波を使用しても良い。
円環状部材30の軸方向の長さは、円環状部材30が冷媒流路23に嵌合された状態で、テーパ部31の挿入側の先端部が軸方向における固定子鉄心17の一方側の端面の位置と一致する長さに設定されている。よって、円環状部材30によって冷媒流路23は、ステータ12に対応する部位に規制されて、ステータ12の軸方向の長さの範囲内に流路が存在する。
図2に示すように、フロントカバー15には、外径方向に突出する複数個の突部35が円周方向に所定の間隔で形成されており、突部35には貫通孔36が形成されている。(図1参照)フロントカバー15は、ダイカスト鋳造により製造しても良いし、また、切削加工により形成しても良い。
図1に示すように、フロントカバー15は、本体部14の一方側端面に当接するように配置され、貫通孔36に図示しないボルトを挿通させて本体部14のボルト締結部26のねじ孔27に螺合させ固定される。フロントカバー15及び円環状部材30によって冷媒流路23の開口部は塞がれる。
リヤカバー16は、本体部14の他方側端面に当接するように配置され、図示しないボルトによって本体部14に固定される。なお、リヤカバー16は、ダイカスト鋳造により製造しても良いし、また、切削加工により形成しても良い。
図7は、冷媒流路23の形状を示しており、本体部14に形成される冷媒の流れうる空洞の形状を示している。図7に示すように、冷媒流路23は、軸方向に所定の幅を有し円周方向に延在された主流路38を備えている。主流路38は、一方側を円環状部材30の挿入側の先端部で規制され、他方側を冷媒流路23を形成する内壁面の他方側の端部で規制されることにより形成されている。すなわち、ステータ12の端面の間を冷媒が流れ、ステータ12の両側の端面から軸方向の外側へ冷媒が流れないように規制されている。冷媒流路23には、円周方向の所定の位置で主流路38の軸方向の幅を狭くする分離部39が形成されている。なお、分離部39は、本体部14に形成されたリブ部29によって形成されている。
また、円周方向における分離部39の一方側の位置には、軸方向の幅を狭くした副流路40が設けられ、副流路40によって主流路38は円周方向に連通されている。なお、副流路40は、リブ部29の一方側の端部(先端部)と円環状部材30の挿入側の先端部間の隙間37により形成されている。
主流路38における軸方向の他方側には、分離部39を挟んだ円周方向の両側の位置に冷媒流入口24に対応する流入側流路41及び冷媒流出口25に対応する流出側流路42が設けられており、流入側流路41及び流出側流路42は、主流路38と連通されている。
図7に示すように、冷媒流路23の外周面には、円弧状に凹んだ凹部43が軸方向に平行に形成されている。凹部43は、円周方向に所定の間隔で形成されており、冷媒流路23側に突出するボス部26Aに対応している。
上記構成を有する電動モータ10につき作用説明を行う。
図7に示すように、外部冷却液循環装置からの冷媒は、流入側流路41を介して冷媒流路23の主流路38に流入する。このとき冷媒は、軸方向の一方側に向う流れから流れの方向が変更されて、主流路38を円周方向に向って流れる。なお、主流路38における冷媒の流れをF1で示す。
冷媒の流れF1は、主流路38を円周方向に向って流れた後、流出側流路42を介して主流路38から流出される。このとき、冷媒は、円周方向に向う流れより、軸方向の他方側に向う流れに変更され、流出側流路42を介して外部に排出される。
ところで、ステータ12の固定子コイル18に電流が流れることにより熱が発生するが、この熱は固定子鉄心17を介して本体部14に伝達される。そして、本体部14と、冷媒流路23中を還流する冷媒との間で熱交換が行われ、本体部14に伝達された熱は、冷媒に移動し、ステータ12の冷却が行われる。すなわち、ステータ12(固定子鉄心17)が固定されている本体部14の内周面は、発生する熱が最も多く、この部位を主発熱部位とすると、主発熱部位に対応する部位に主流路38が形成されている。すなわち、冷媒流路23における冷媒流れをステータ12に対応する部位に規制する円環状部材30が設けられているので、冷媒流路23における冷媒流れを規制し、ステータ12に対応する部位に冷媒を集中的に流通させることが可能である。言い換えると、ステータ12の端面の間を冷媒が流れ、ステータ12の両側の端面から軸方向の外側へ冷媒が流れないように規制されている。よって、冷媒の流れF1により、ステータ12に対応する部位に冷媒を集中的に流通させて、電動モータ10の主発熱部位を効率的に冷却することができる。
なお、流入側流路41から流入する冷媒の流れの一部は、リブ部29(分離部39)に沿って一方側に向って流れ、副流路40を通って冷媒流出口25側にある主流路38に流入する。そして、主流路38を流れてきた冷媒とともに流出側流路42を介して外部に流出される。図7では、副流路40を通る冷媒の流れをF2で示している。このように、副流路40が形成されていることにより、流入側流路41を介して冷媒流路23内に混入しリブ部29付近に滞留するエアを速やかに外部に排出することができ、冷媒流路23内に残留するエアを少なくし、また流入側流路41と流出側流路42間のステータ12を冷却
することができる。
なお、テーパ部31と冷媒流路23の開口部間及び鍔部32と座繰り部28間の嵌合は、「すきま嵌め」或いは、「中間嵌め」で行われるので、テーパ部31を冷媒流路23の開口部に容易に嵌合させることができると共に、鍔部32を座繰り部28に容易に嵌合させることが可能である。
そして、座繰り部28に嵌合された鍔部32を、ヒーターにより加熱して樹脂を溶融させることにより、円環状部材30と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止することが可能である。従って、シール部材を別部材として準備する必要がなく、部品点数が削減される。
円環状部材30におけるテーパ部31の外周側には、軸方向に複数の凹部33が形成されている。凹部33は、ボス部26Aに嵌合可能に設けられており、円周方向に所定の間隔で形成されている。円環状部材30の外周側に設けられた凹部33をボス部26Aに嵌合させることにより、円環状部材30の円周方向への回転を防止し回り止めの役割を果たすと共に、円環状部材30の円周方向の位置決めが行われる。また、ボス部26Aを冷媒流路23側に突出させることにより、本体部14の小型化を行える。
第1の実施形態に係る電動モータ10によれば以下の効果を奏する。
(1)冷媒流路23の開口部に嵌合され冷媒流路23における冷媒流れをステータ12に対応する部位に規制する円環状部材30が設けられているので、冷媒流路23における冷媒流れを規制し、ステータ12に対応する部位(ステータ12の端面の間)に冷媒を集中的に流通させて主発熱部位を効率的に冷却することができる。よって、ステータ12に対応する部位にある主流路38に冷媒を流通させることにより、電動モータ10の冷却を効率的に行うことが可能である。
(2)本体部14は、円周方向に延在する冷媒流路23を備え、冷媒流路23の開口部が一方側端面に形成されているので、ダイカスト鋳造により冷媒流路23を備えた本体部14を成形することができ、低コストで製造可能である。
(3)円環状部材30は、テーパ部31と鍔部32とを備え,樹脂材料により形成されており、テーパ部31を冷媒流路23の開口部に嵌合させると共に、鍔部32を冷媒流路23の開口部側に形成された座繰り部28に嵌合させて、ヒーターなどにより鍔部32の樹脂を溶融させることにより、円環状部材30と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止することが可能である。よって、シール部材を別部材として準備する必要がなく、部品点数を削減することが可能である。
(4)円環状部材30における外周側には、ボス部26Aと嵌合可能な凹部33が形成されている。よって、凹部33をボス部26Aに嵌合させるにより、円環状部材30の円周方向への回り止めの役割を果たすことが可能となり、且つ、円環状部材30の円周方向の位置決めを行うことができる。
(変形例1)
図8には、変形例1の構成を示している。変形例1では、円環状部材の鍔部の形状を変更したものである。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。円環状部材45は、軸方向の一方側から軸方向の他方側に向けて先細り形状(テーパ形状)を有するテーパ部46と、テーパ部46の軸方向の一方側の端部に形成された鍔部47を備えている。鍔部47は、第1の実施形態における鍔部32よりも軸方向の厚みが小さく、且つ、軸方向の一方側の端部より軸方向の他方側に少し変位した部位に形成されている。
テーパ部46を冷媒流路23の開口部に嵌合させると共に、鍔部47を冷媒流路23の開口部側に形成された座繰り部28に嵌合させて、ヒーターなどにより鍔部47の樹脂を溶融させることにより、円環状部材45と冷媒流路23の開口部との間の隙間を封止することが可能である。鍔部47の厚みが小さいので、容易に溶融させることができ、溶融に必要なエネルギーを低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電動モータ50を図9〜図12に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態における円環状部材30の形状を変更したものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
図9に示すように、本体部14の軸方向の一方側に一方側端面が形成され、冷媒流路23の開口部が一方側端面に形成されている。冷媒流路23は、円周方向に延在して形成されている。
図10に示すように、本体部14における軸方向の一方側端面には、第1の実施形態と異なり、座繰り部28が形成されていない。
冷媒流路23の開口部には円環状部材51が嵌合されている。図11及び図12に示すように、円環状部材51は、冷媒流路23に合わせて円筒状であり、径方向に所定の幅を有し、軸方向に所定の長さを有して形成されている。円環状部材51は、軸方向の一方側から軸方向の他方側に向けて先細り形状(テーパ形状)を有するテーパ部52により形成され、テーパ部52の軸方向の一方側の端部には鍔部が形成されていない。
図11に示すように、円環状部材51におけるテーパ部52の外周側には、軸方向に複数の凹部53が形成されている。凹部53は、ボス部26Aに嵌合可能に設けられており、円周方向に所定の間隔で形成されている。円環状部材51は樹脂材料及び金属材料どちらを使用しても良い。
円環状部材51のテーパ部52と、テーパ部52を嵌合する冷媒流路23間には、締め代が設けられている。締め代が設けられていることにより、テーパ部52を冷媒流路23に嵌合するとき、一定の荷重をかけてテーパ部52を冷媒流路23に圧入する必要がある。本実施形態では、いわゆる「しまり嵌め」嵌合が行われることにより、テーパ部52を冷媒流路23に圧入するだけで、円環状部材51と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止することが可能である。
第2の実施形態によれば、締め代を利用してテーパ形状の円環状部材51を冷媒流路23の開口部に嵌合させるだけで封止が可能なので、シール部材を別部材として準備する必要がなく、部品点数を削減できる。また、ヒーター等の溶着手段が不必要であり製造工程を簡略化できる。
その他の作用効果については、第1の実施形態における(1)、(2)、(4)と同等であり説明を省略する。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
○ 第1の実施形態においては、円環状部材30に鍔部32を設け、鍔部32を溶融させることにより円環状部材30と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止するとして説明したが、鍔部を設けずに内周側および外周側のテーパ部31の外面を例えば超音波振動等で溶融させて円環状部材と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止しても良い。
○ 第1の実施形態において、蓋部と本体部間にガスケットを介在させ、ガスケットを介して蓋部を本体部に締結しても良い。本体部と蓋部とのシール性を一層向上させることができる。
○ 第1の実施形態において、円環状部材30の内周側および外周側のテーパ部31の外面にシール材を塗布し、テーパ部31を冷媒流路23の開口部に嵌合することにより、円環状部材30と冷媒流路23の開口部間の隙間を封止しても良い。
○ 第1及び第2の実施形態においては、冷媒流出口は軸方向の他方側へ冷媒を流出する様に形成したが、他の向きでもよい。
○ 第1及び第2の実施形態においては、回転電機を電動モータとして説明したが、回転電機を発電機としても良い。
○ 第1及び第2の実施形態においては、冷媒はLLCを使用するとして説明したが、LLC以外のものを使用しても良い。
10、50 電動モータ(回転電機)
11 ハウジング
12 ステータ
13 ロータ
14 本体部
15 フロントカバー(蓋部)
19 回転軸
23 冷媒流路
24 冷媒流入口
25 冷媒流出口
26 ボルト締結部
26A ボス部
28 座繰り部
30、45、51 円環状部材
31、46、52 テーパ部
32、47 鍔部
33、53 凹部
F1 冷媒の流れ(主流路)
F2 冷媒の流れ(副流路)

Claims (6)

  1. ダイカスト製であって、円筒状の本体部及び前記本体部を覆う蓋部を備えるハウジングと、前記ハウジング内に固定されたステータと、前記ステータの内側に設けられ、回転軸に一体回転可能に固定されたロータと、を備え、
    前記本体部は、円周方向に延在して形成される冷媒流路と、前記蓋部により覆われ、前記回転軸の軸方向の一方側に形成される一方側端面と、を有し、
    前記冷媒流路の開口部が、前記一方側端面に形成されると共に、前記蓋部により塞がれ、
    前記本体部における軸方向の他方側には、冷媒が前記冷媒流路に流入される冷媒流入口と、冷媒が前記冷媒流路から流出される冷媒流出口と、を備えた回転電機であって、
    前記冷媒流路の前記開口部に嵌合され、前記冷媒流路における冷媒流れを前記ステータに対応する部位に規制する円環状部材を設けたことを特徴とする回転電機。
  2. 前記円環状部材と前記開口部との間の隙間は樹脂により封止されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記円環状部材は樹脂材料により形成され、前記円環状部材の内周側および外周側を溶融させることにより前記樹脂を形成することを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記円環状部材は樹脂材料により形成されると共に、前記円環状部材の端部に鍔部を設け、前記鍔部を溶融させることにより前記樹脂を形成することを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  5. 前記円環状部材をテーパ形状とし、前記円環状部材と前記冷媒流路間に締め代を設けることにより前記円環状部材を前記開口部に嵌合させることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  6. 前記本体部に設けられ、前記蓋部を前記本体部に締結するためのボルト締結部のボス部は、前記冷媒流路側に突出して形成され、前記円環状部材における外周側に、前記ボス部に嵌合可能な複数の凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018114786A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 マツダ株式会社 電動車両
WO2018235141A1 (ja) * 2017-06-19 2018-12-27 日産自動車株式会社 回転電機
FR3135364A1 (fr) * 2022-05-05 2023-11-10 Psa Automobiles Sa Machine electrique de vehicule automobile avec couronne d’etancheite du refroidissement

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