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JP2016003929A - 硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法 - Google Patents

硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を連続的に精度良く測定することの可能な硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法を提供する。【解決手段】試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着させ、硫化カルボニルを通過させる精製筒13と、加水分解反応により、精製筒13を通過した硫化カルボニルから硫化水素を生成する触媒筒21と、触媒筒21で生成された硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定器34と、硫化水素濃度測定器34により測定された硫化水素の濃度と、触媒筒21において標準ガスについて予め取得した硫化カルボニルから硫化水素への変換効率に基き、試料ガスに含まれる硫化カルボニルの濃度を算出する演算部42と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を連側的に精度良く測定することの可能な硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法に関する。
近年、硫化カルボニルは、半導体材料分野のエッチングガスとしての用途・使用量が急増している。硫化カルボニルは、毒性の強いガスとして知られている。このため、作業環境下の硫化カルボニルの濃度を連続的にモニターすることが重要である。
米国では、2012年に、硫化カルボニルの新たなる硫化カルボニルの許容濃度(TLV値)が5ppmと設定された。
従来、硫化カルボニルの濃度の測定には、ガスクロマトグラフィー法を用いたガスクロマトグラフや、電解式の検知方法を採用した検知装置等が用いられている。
特許文献1には、ガスクロマトグラフィー法を用いて、硫化カルボニルを分析することが開示されている。
特公平6−7127号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたガスクロマトグラフィー法を用いて、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を検出する場合、該検出を行う前に、ガス中に含まれる硫化カルボニルと他の成分とを分離させる必要がある。このため、硫化カルボニルの濃度を連続的に取得することができないという問題があった。
一方、電解式法による検知方法を用いて、ガス中に含まれる硫化カルボニルの検出を行う場合、連続的な分析や検出を行うことは可能であるが、検出感度(例えば、20〜30ppm)が低いため、精度の良い硫化カルボニルの濃度を取得することができない(言い換えれば、硫化カルボニルの許容濃度(TLV値)である5ppmを測定することができない)という問題があった。
上記説明したように、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を、連続的に、かつ精度良く検出可能な方法及び装置が見当たらなかった。一方、硫化水素の濃度を精度良く検出可能な方法及び装置は、世の中に存在している。
本発明者らは、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルを直接測定するのではなく、硫化カルボニルから硫化水素を生成させて、連続的に該硫化水素の濃度を検出し、連続的に取得する硫化水素の濃度の結果と、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率と、に基づいて、ガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を換算して測定するという考えに至った。
そこで、本発明は、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を連側的に精度良く測定することの可能な硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明によれば、試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着させ、該硫化カルボニルを通過させる精製筒と、加水分解反応により、前記精製筒を通過した前記硫化カルボニルから硫化水素を生成する触媒筒と、前記触媒筒で生成された前記硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定器と、前記硫化水素濃度測定器により測定された前記硫化水素の濃度と、前記触媒筒において、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率と、に基づいて、前記試料ガスに含まれる前記硫化カルボニルの濃度を算出する演算部と、を有することを特徴とする硫化カルボニル濃度測定装置が提供される。
また、請求項2に係る発明によれば、前記精製筒は、筒本体と、前記筒本体内に充填されたアルミノケイ酸塩ゼオライトと、を有することを特徴とする請求項1記載の硫化カルボニル濃度測定装置が提供される。
また、請求項3に係る発明によれば、前記精製筒を通過した前記硫化カルボニルに水分を添加し、前記水分を含む前記硫化カルボニルを前記触媒筒に供給する水分添加部を有することを特徴とする請求項1または2記載の硫化カルボニル濃度測定装置が提供される。
また、請求項4に係る発明によれば、前記硫化水素濃度測定器の上流側或いは下流側に配置され、前記硫化水素濃度測定器に供給する前記硫化水素の流量を調節する流量調節部を有することを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の硫化カルボニル濃度測定装置が提供される。
また、請求項5に係る発明によれば、試料ガスに含まれる硫化カルボニルを選択的に取得する硫化カルボニル取得工程と、触媒を用いた加水分解反応により、前記硫化カルボニルから硫化水素を生成する硫化水素生成工程と、前記硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定工程と、前記硫化水素濃度測定工程で測定された前記硫化水素の濃度と、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率と、に基づいて、演算により、前記試料ガスに含まれる前記硫化カルボニルの濃度を測定する硫化カルボニル濃度測定工程と、を有することを特徴とする硫化カルボニル濃度測定方法が提供される。
また、請求項6に係る発明によれば、前記硫化カルボニル取得工程では、アルミノケイ酸塩ゼオライトを用いることを特徴とする請求項5記載の硫化カルボニル濃度測定方法が提供される。
また、請求項7に係る発明によれば、前記硫化カルボニル取得工程と前記硫化水素生成工程との間に、前記硫化カルボニルに水分を添加する水分添加工程を有することを特徴とする請求項5または6記載の硫化カルボニル濃度測定方法が提供される。
また、請求項8に係る発明によれば、前記触媒筒の温度が60度〜120度の範囲内の所定の温度となるように、該触媒筒を加熱することを特徴とする請求項5ないし7のうち、いずれか1項記載の硫化カルボニル濃度測定方法が提供される。
また、請求項9に係る発明によれば、前記硫化水素濃度測定器に供給する前記硫化水素の流量が所定の流量となるように調節することを特徴とする請求項5ないし8のうち、いずれか1項記載の硫化カルボニル濃度測定方法が提供される。
本発明の硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法によれば、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を連側的に精度良く測定することができる。
本発明の実施の形態に係る硫化カルボニル濃度測定装置の概略構成を模式的に示す図(系統図)である。 標準ガスG1〜G6に含まれる既知の硫化カルボニルの濃度と、標準ガスG1〜G6に含まれる硫化カルボニルを加水分解することで生成される硫化水素の濃度と、の関係を示すグラフである。 試験例2で使用した精製筒の効果を確認するための精製筒評価用装置である。 Sの非精製時、及びHSの精製時における標準ガスH1に含まれるHS(硫化水素)の電圧強度(Output)を示す図である。 SOの非精製時、及びSOの精製時における標準ガスH2に含まれるSOS(二酸化硫黄)の電圧強度(Output)を示す図である。 COSの非精製時、及びCOSの精製時における標準ガスH3に含まれるCOS(二酸化硫黄)の電圧強度(Output)を示す図である。 CHSHの非精製時、及びCHSHの精製時における標準ガスH4に含まれるCHSH(メタンチオール)の電圧強度(Output)を示す図である。 DMSの非精製時、及びDMSの精製時における標準ガスH5に含まれるDMS(ジメチルサルファド)の電圧強度(Output)を示す図である。 DMDSの非精製時、及びDMDSの精製時における標準ガスH6に含まれるDMDS(ジメチルジスルフィド)の電圧強度(Output)を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の硫化カルボニル濃度測定装置の寸法関係とは異なる場合がある。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る硫化カルボニル濃度測定装置の概略構成を模式的に示す図(系統図)である。
図1を参照するに、本実施の形態の硫化カルボニル濃度測定装置10は、空気(例えば、半導体製造装置の周囲の雰囲気)やガス(例えば、試料ガス)に含まれる硫化カルボニルの濃度を測定する装置であり、試料ガス供給ライン11と、精製筒13と、硫化カルボニル供給ライン14と、バルブ16,26,28と、水分添加部17と、水分含有硫化カルボニル供給ライン19と、触媒筒21と、加熱部23と、第1の硫化水素供給ライン24と、バイパスライン27と、流量調節部31と、第2の硫化水素供給ライン33と、硫化水素濃度測定器34と、排気ライン36と、制御装置37と、を有する。
なお、本実施の形態では、一例として、試料ガス供給ライン11の一端から硫化カルボニルを含む試料ガスを供給する場合を例に挙げて、以下の説明を行う。
試料ガス供給ライン11は、一端から試料ガスが導入され、他端が精製筒13の一端と接続されている。試料ガス供給ライン11は、精製筒13に硫化カルボニルを含む試料ガスを供給するためのラインである。
精製筒13は、その他端が硫化カルボニル供給ライン14の一端と接続されている。精製筒13は、筒本体13−1と、有効孔径が0.3nm以下とされたアルミノケイ酸塩ゼオライト13−2と、を有する。
筒本体13−1は、その内部に中空部(図示せず)を有する。アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2は、筒本体13−1の中空部(図示せず)を充填するように配置されている。
このように、精製筒13の構成要素として、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2を用いることで、試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着させ、硫化カルボニルを通過させることができる。
なお、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2を通過することで、試料ガスに含まれる水分(言い換えれば、触媒筒21で触媒反応(加水分解により、硫化カルボニルを硫化水素にする反応)を行う際に必要な水分)が除去されてしまう。
アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2としては、例えば、3A型アルミノケイ酸塩ゼオライトを用いることができる。また、具体的な3A型アルミノケイ酸塩ゼオライトとしては、例えば、ジーエルサイエンス株式会社製の有効孔径が0.3nmとされたMolecular Sieve 3A(品名)を用いることができる。
精製筒13は、試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着させ、該硫化カルボニルを通過させる。
なお、本実施の形態では、精製筒13を構成する吸着剤の一例として、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2を用いた場合を例に挙げて説明したが、精製筒13を構成する吸着剤は、試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着可能なものであればよく、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2に限定されない。
硫化カルボニル供給ライン14は、その他端が水分添加部17の一端と接続されている。硫化カルボニル供給ライン14は、精製筒13を通過した硫化カルボニルを水分添加部17に供給するためのラインである。
バルブ16は、硫化カルボニル供給ライン14に設けられている。バルブ16が開かれると、水分添加部17に硫化カルボニルが供給され、バルブ16が閉じられた状態で、かつバルブ28が開かれると、バイパスライン27及び第1の硫化水素供給ライン24を介して、流量調節部31に硫化カルボニルが供給される。
水分添加部17は、その他端が水分含有硫化カルボニル供給ライン19の一端と接続されている。水分添加部17は、硫化カルボニル供給ライン14を介して供給される硫化カルボニルに水分を添加する。
このように、触媒筒21の前段に配置された水分添加部17を有することにより、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2により水分が奪われた硫化カルボニルに水分(触媒筒21での触媒反応に必要な水分)を添加することが可能となる。これにより、触媒筒21において、硫化カルボニルを硫化水素に加水分解させることができる。
水分添加部17としては、例えば、水分透過性チューブ(具体的には、例えば、テフロン(登録商標)チューブ)、バブリング機構、標準ガス(或いは、パーミエーター)で発生させた湿式ガスを硫化カルボニルに一定量混合させる水分付与システム等を例示することができる。
硫化カルボニル濃度測定装置10の重量を軽量化する場合、水分添加部17として、例えば、水分透過性チューブ(具体的には、例えば、テフロン(登録商標)チューブ)、またはバブリング機構を用いることが好ましい。
また、硫化カルボニル濃度測定装置10の重量をあまり考慮しない場合、水分添加部17として、例えば、上記水分付与システムを用いることが好ましい。該水分付与システムを用いることで、硫化カルボニルに添加する水分濃度を精度良く制御することができる。
水分添加部17は、例えば、水分含有硫化カルボニル供給ライン19に導出される水分を含む硫化カルボニルの水分濃度が、1〜100ppmの範囲内の所定の濃度となる量に水分を添加するとよい。
なお、精製筒13において、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2に替えて、試料ガスに含まれる水分を奪うことなく、該試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を除去することが可能な吸着剤(或いは、除去剤)を用いる場合、水分添加部17は、触媒筒21の前段に設ける必要がない。
水分含有硫化カルボニル供給ライン19は、その他端が触媒筒21の一端と接続されている。水分含有硫化カルボニル供給ライン19は、水分添加部17のより、水分が添加された硫化カルボニルを触媒筒21に供給するためのラインである。
触媒筒21は、その他端が第1の硫化水素供給ライン24の一端と接続されている。触媒筒21は、筒状部材21−1と、触媒21−2と、を有する。
筒状部材21−1は、その内部に中空部(図示せず)を有する。筒状部材21−1の材料としては、例えば、ステンレス鋼を用いることができる。
触媒21−2は、筒状部材21−1の中空部(図示せず)に充填されている。触媒21−2は、精製筒13を通過した硫化カルボニルを硫化水素に加水分解させるためのものである。
触媒21−2としては、例えば、アルミナ顆粒を用いることができる。触媒21−2としてアルミナ顆粒を用いる場合、その形状は、例えば、円柱形状とすることができる。この場合、例えば、直径を1mm、長さを3mmとすることができる。
加熱部23は、熱線23−1(発熱体)と、電源23−2と、を有する。熱線部23−1は、触媒筒21の外周に巻回されている。加熱部23は、その一端が電源23−2の一方の端子(例えば、プラス端子)と接続されており、他端が電源23−2の他方の端子(例えば、マイナス端子)と接続されている。
上記構成とされた加熱部23は、触媒筒21に水分を含む硫化カルボニルが供給された状態において、触媒筒21(具体的には、触媒21−2)の温度が所定の温度となるように、触媒筒21を加熱する。
触媒21−2としてアルミナ顆粒を用いる場合、加熱部23は、触媒筒21(具体的には、触媒21−2)の温度が60〜120度の範囲内となるように加熱を行う。
このように、触媒筒21(具体的には、触媒21−2)の温度が60〜120度の範囲内(好ましくは、85度)となるように加熱する加熱部23を有することで、硫化水素を生成する際の加水分解反応を促進させることができる。
第1の硫化水素供給ライン24は、その他端が流量調節部31と接続されている。第1の硫化水素供給ライン24は、触媒筒21で生成された硫化水素を流量調節部31に供給するためのラインである。
バルブ26は、第1の硫化水素供給ライン24のうち、バイパスライン27の接続位置と触媒筒21との間に位置する部分に配置されている。バルブ26が開かれると、触媒筒21で生成された硫化水素が流量調節部31に供給され、バルブ26が閉じられると、流量調節部31への硫化水素の供給が停止される。
バイパスライン27は、精製筒13とバルブ16との間に位置する硫化カルボニル供給ライン14から分岐したラインであり、バルブ26と流量調節部31との間に位置する第1の硫化水素供給ライン24と接続されている。
バイパスライン27は、バルブ16,26、水分添加部17、及び触媒筒21をバイパスするためのラインである。
バルブ28は、バイパスライン27に設けられている。バルブ28が開かれ、かつバルブ16,26が閉じられると、試料ガス供給ライン11に導入されたガスは、硫化カルボニル供給ライン14の一部、バイパスライン27、及び第1の硫化水素供給ライン24の一部を介して、流量調節部31に供給される。
後述する変換効率Aを算出する際に必要なデータを取得する際、及び試料ガスに含まれる硫化カルボニルの濃度を測定する処理を行う際には、バルブ28が閉じられる。
流量調節部31は、第1の硫化水素供給ライン24の他端と接続されると共に、第2の硫化水素供給ライン33の一端と接続されている。流量調節部31は、硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素が所定の流量となるように調節を行う。
具体的には、第1の硫化水素供給ライン24から導出された硫化水素の温度が85度で、かつ試料ガスを構成するベースガスが窒素の場合、硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素の流量は、例えば、400cc/minとすることができる。
このように、硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素の流量を調整する流量調節部31を有することで、上記ベースガスのガス種に応じた最適な流量に設定することが可能となるので、ベースガスのガス種が変更になった場合において、後述する変換効率Aが最も高効率になうように、硫化水素の流量を調整することができる。
なお、流量調節部31は、硫化水素濃度測定器34の上流側或いは下流側のどちらか一方に配置することができる。
第2の硫化水素供給ライン33は、その一端が流量調節部31と接続されており、他端が硫化水素濃度測定器34と接続されている。第2の硫化水素供給ライン33は、流量調節部31により、所定の流量に調節された硫化水素を硫化水素濃度測定器34に供給するためのラインである。
硫化水素濃度測定器34は、第2の硫化水素供給ライン33を介して、連続的に供給される硫化水素の濃度を連続的に測定し、測定した硫化水素に関するデータをリアルタイムで制御装置37に送信する。
硫化水素濃度測定器34としては、例えば、市販の硫化水素濃度計を用いることができる。
排気ライン36は、その一端が硫化水素濃度測定器34と接続されている。排気ライン36は、硫化水素濃度測定器34から導出された硫化水素を排気するためのラインである。
制御装置37は、硫化カルボニル濃度測定装置10の制御全般を行う装置であり、電源23−2、流量調節部31、及び硫化水素濃度測定器34等と電気的に接続されている。制御装置37は、記憶部41と、演算部42と、表示部43と、スピーカー44と、を有する。
記憶部41には、硫化カルボニル濃度測定装置10を駆動させるためのプログラムと、加熱部23が加熱する触媒筒21の温度(例えば、60〜120度の範囲の所定の温度(例えば、85度))に関するデータと、流量調節部31が調節する硫化水素の所定の流量に関するデータと、触媒筒21から所定の温度で導出した標準ガスに含まれた硫化水素を触媒筒21に供給し、かつ流量調節部31により所定の流量の硫化水素を硫化水素濃度測定器34に供給させた際(硫化水素を生成する際の加水分解時)の変換効率(以下、「変換効率A」という)に関するデータ(硫化カルボニルが既知の標準ガスを用いて予め試験を繰り返し行うことで取得したデータ)と、演算部42により算出した試料ガスに含まれる硫化カルボニル濃度(後述する硫化カルボニル濃度E)の閾値と、該硫化カルボニル濃度Eが該閾値を超えた際に流れる危険な状態であることを作業者に認識させるための音声メッセージと、が格納されている。
ここでの「変換効率A」とは、標準ガス(硫化カルボニルの濃度が既知であるガス)に含まれる硫化カルボニルの濃度(以下、「硫化カルボニル濃度B」という)と、硫化水素濃度測定器34が測定する硫化水素の濃度(以下、「硫化水素濃度C」という)と、から求められる割合(%)のことをいう。
変換効率Aは、下記(1)式により、算出することができる。
変換効率A(%)=100×(硫化水素濃度C/硫化カルボニル濃度B)・・・(1)
具体的には、例えば、硫化カルボニル濃度Bが10ppmで、硫化水素濃度Cが6ppmの場合、下記(1)式より、変換効率Aは、60%となる。
なお、変換効率Aは、硫化カルボニル濃度Bの数値が異なる数種の標準ガスを用いて求めることが好ましい。
この場合、例えば、後述する図2に示すように、横軸を既知の硫化カルボニル濃度B(ppm)、縦軸を硫化水素濃度測定器34が測定した硫化水素濃度C(ppm)とし、複数の標準ガスに含まれる硫化水素濃度C(ppm)をプロットする。
その後、図2に示すプロットした複数の点に基づき、線形近似曲線Lを引き、線形近似曲線Lの傾きを求め、該傾きの値に100を乗じることで、変換効率A(%)を求めることができる。
演算部42は、記憶部41に格納された触媒筒21の温度に関するデータ、及び流量調節部31が調節する硫化水素の所定の流量に関するデータに基づいて、硫化水素濃度測定器34に硫化水素を供給した際に硫化水素濃度測定器34が測定する硫化水素(試料ガスに含まれていた濃度が未知の硫化カルボニルを加水分解させることで得られる硫化水素の濃度(以下、「硫化水素濃度D」という))と、記憶部41に格納された変換効率Aと、に基づいて、試料ガスに含まれる測定された硫化カルボニルの濃度(以下、「硫化カルボニル濃度E」という)を算出する。
演算部42は、下記(2)式により、試料ガスに含まれる測定された硫化カルボニル濃度E(実測した硫化水素濃度D、及び変換効率Aに基づいて、測定される硫化カルボニル濃度)を算出する。
測定された硫化カルボニル濃度E=(100/変換効率A)×硫化水素濃度D ・・・(2)
具体的には、例えば、変換効率Aが60%で、硫化水素濃度Dが6(ppm)の場合、上記(2)式より、測定された硫化カルボニル濃度Eは、10(ppm)となる。
表示部43は、画像を表示させる部分である。表示部43には、演算部42により算出された硫化カルボニル濃度Eをリアルタイムで連続して表示させる。
スピーカー44は、例えば、硫化カルボニル濃度測定装置10が空気中(例えば、半導体製造装置の周囲に位置する空気中)に含まれる硫化カルボニルの濃度を測定する場合において、測定された硫化カルボニル濃度Eが記憶部41に格納された閾値を超えた際、危険な状態であることを作業者に認識させるための音声メッセージを流す。
上記構成とされた制御装置37としては、例えば、パーソナルコンピュータを用いることができる。
本実施の形態の硫化カルボニル濃度測定装置によれば、試料ガス(或いは、空気中)に含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着させ、該硫化カルボニルを通過させる精製筒13と、精製筒13を通過した硫化カルボニルから硫化水素を生成させる触媒筒21と、触媒筒21で生成された硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定器34と、硫化水素濃度測定器34により測定された硫化水素の濃度と、触媒筒21において、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率Aと、に基づいて、試料ガスに含まれる硫化カルボニルの濃度を算出する演算部42と、を有することで、精度良く、連続して測定することの困難な硫化カルボニルの濃度を直接測定するのではなく、硫化カルボニルから生成され、かつ精度良く、容易に連続して測定可能な硫化水素の濃度を測定し、硫化水素濃度測定器34により測定された硫化水素の濃度(硫化水素濃度D)と、予め取得した変換効率Aと、に基づいて、試料ガスに含まれる硫化カルボニルの濃度(硫化カルボニル濃度E)を測定することで、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を連側的に精度良く測定することができる。
次に、図1を参照して、図1に示す硫化カルボニル濃度測定装置10を用いた本実施の形態の硫化カルボニル濃度測定方法について説明する。ここでは、試料ガス供給ライン11に、硫化カルボニルを含む試料ガスを流した場合を例に挙げて説明する。
始めに、後述する硫化カルボニル取得工程を行う前に、図1に示す硫化カルボニル濃度測定装置10、及び濃度が既知の硫化カルボニルを含む標準ガスを用いて、変換効率Aを取得する(変換効率取得工程)。
具体的には、変換効率取得工程では、硫化カルボニル濃度測定装置10に濃度が未知の硫化カルボニルを含む試料ガスを用いて行う後述する硫化カルボニル取得工程、硫化水素生成工程、及び硫化水素濃度測定工程と同じ処理条件を用いて、変換効率Aを取得する。取得された変換効率Aは、制御装置37の記憶部41に格納される。
ここでの「同じ処理条件」とは、例えば、触媒筒21を構成する触媒21−2が加熱される温度や、流量調節部31から硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素の流量等が同じ条件であることをいう。
なお、変換効率Aは、触媒筒21を構成する触媒21−2が加熱される温度や、流量調節部31から硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素の流量等の条件により変化する。
このため、上記説明したように、硫化カルボニル濃度測定装置10に濃度が未知の硫化カルボニルを含む試料ガスを用いて行う硫化カルボニル取得工程、硫化水素生成工程、及び硫化水素濃度測定工程と同じ処理条件を用いて、変換効率Aを取得することで、後述する硫化カルボニルの濃度を測定する硫化カルボニル濃度測定工程において、試料ガスに含まれる正確な硫化カルボニルの濃度を測定することができる。
次いで、バルブ16,26を開け、バルブ28を閉じた状態で、試料ガス供給ライン11に、濃度が未知の硫化カルボニルを含む試料ガスを供給する。試料ガスは、試料ガス供給ライン11を介して、精製筒13のアルミノケイ酸塩ゼオライト13−2に供給される。
次いで、精製筒13では、試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分がアルミノケイ酸塩ゼオライト13−2に吸着され、硫化カルボニル供給ライン14に試料ガスに含まれる硫化カルボニルが選択的に導出される(硫化カルボニル取得工程)。
このとき、試料ガスに含まれる水分も除去されてしまう。
なお、ここでは、精製筒13を構成する吸着剤の一例として、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2を用いた場合を例に挙げて説明したが、試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着可能なものであればよく、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2に限定されない。
硫化カルボニル供給ライン14に導出された硫化カルボニルは、バルブ16を介して、硫化カルボニル供給ライン14により、水分添加部17に供給される。
水分添加部17では、触媒筒21で行われる加水分解反応に必要な水分を硫化カルボニルに添加させる(水分添加工程)。
水分添加部17では、例えば、水分含有硫化カルボニル供給ライン19に導出される水分を含む硫化カルボニルの水分濃度が、1〜100ppmの範囲内の所定の濃度となる量に水分を添加させる。
水分が添加された硫化カルボニルは、水分含有硫化カルボニル供給ライン19に導出され、その後、水分含有硫化カルボニル供給ライン19を介して、触媒筒21を構成する触媒21−2に供給される。
次いで、加熱部23により60〜120度の温度範囲の所定の温度(例えば、85度)で加熱された触媒筒21では、触媒21−2を用いた加水分解反応により、硫化カルボニルから硫化水素を生成する(硫化水素生成工程)。
なお、硫化水素生成工程では、全ての硫化カルボニルが硫化水素に変換されるのではなく、硫化水素の一部が硫化水素に変換される。
このように、触媒筒21(具体的には、触媒21−2)の温度が60〜120度の範囲内(好ましくは、85度)となるように加熱する加熱部23を有することで、硫化水素を生成する際の加水分解反応を促進させることができる。
触媒筒21−2において生成された硫化水素は、第1の硫化水素供給ライン24を介して、流量調節部31に供給される。
次いで、流量調節部31では、硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素の濃度が所定の流量となるように調節する。
上記所定の流量(硫化水素の流量)は、例えば、100〜1000cc/minの範囲内で適宜設定することができる。
硫化水素濃度測定器34には、第2の硫化水素供給ライン33を介して、流量調節部31により所定の流量に調節された硫化水素が供給される。
硫化水素濃度測定器34では、連続的に硫化水素の濃度が測定される。硫化水素濃度測定器34が連続して測定した硫化水素の濃度に関するデータは、リアルタイムで制御装置37に送信される。
制御装置37の演算部42では、硫化水素濃度測定工程で測定された硫化水素の濃度(硫化水素濃度C)と、予め取得した変換効率Aと、に基づいて、演算(具体的には、先に説明した上記(2)式を用いた演算)により、試料ガスに含まれる硫化カルボニル濃度を測定する(硫化カルボニル濃度測定工程)。
演算部42により求められた硫化カルボニル濃度Eは、表示部43にリアルタイムで表示される。
なお、測定された硫化カルボニル濃度Eが記憶部41に格納された閾値を超えた際、危険な状態であることを作業者に認識させるための音声メッセージを流す。
本実施の形態の硫化カルボニル濃度測定方法によれば、試料ガスに含まれる硫化カルボニルを選択的に取得する硫化カルボニル取得工程と、触媒21−2を用いた加水分解反応により、硫化カルボニルから硫化水素を生成する硫化水素生成工程と、硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定工程と、硫化水素濃度測定工程で測定された硫化水素濃度Dと、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率Aと、に基づいて、演算により、試料ガスに含まれる硫化カルボニルの濃度を測定する硫化カルボニル濃度測定工程と、を有することで、精度良く、連続して測定することの困難な硫化カルボニルの濃度を直接測定するのではなく、硫化カルボニルから硫化水素を生成させ、精度良く、かつ容易に連続して測定可能な硫化水素の濃度を測定し、硫化水素濃度測定器34により測定された硫化水素濃度Dと、変換効率Aと、に基づいて、試料ガスに含まれる硫化カルボニル濃度Eを連続的に精度良く測定(算出)することが可能となる。
これにより、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニル濃度Eを連側的に精度良く測定することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、試験例について説明するが、本発明は、下記試験例に限定されない。
(試験例1)
始めに、試験例1で使用した図1に示す硫化カルボニル濃度測定装置10の構成及び試験条件について説明する。
試験例1では、筒本体13−1として、内径が1/2インチ(=12.7mm)で、長さが120mmとされたステンレス製の筒状部材を用いた。アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2として、ジーエルサイエンス株式会社製のMolecular Sieve 3A(品名)を用いた。
水分添加部17として、内径が4mmのテフロン(登録商標)チューブを用いた。筒状部材21−1としては、内径が1/2インチ(=12.7mm)で、長さが120mmとされたステンレス製の筒状部材を用いた。触媒21−2としては、円柱形状とされ、直径が1mm、長さが3mmとされたアルミナ顆粒を用いた。
加熱部23が触媒21−2を加熱する温度は、85度とした。流量調節部31としては、株式会社堀場エステック製のマスフローメーターであるSEC−4400M(型番)を用いた。流量調節部31から硫化水素濃度測定器34に供給する硫化水素の流量は、400cc/minとした。
硫化水素濃度測定器34としては、理研計器株式会社製のポータブルガスモニターであるSC−8000(型番)を用いた。
次に、試験例1で使用した濃度が既知の硫化カルボニルを含む標準ガスG1〜G6について説明する。
標準ガスG1としては、硫化カルボニルが含まれていないもの(つまり、硫化カルボニル濃度が0ppmのガス)を用いた。標準ガスG2としては、硫化カルボニル濃度が5ppmのガスを用いた。標準ガスG3としては、硫化カルボニル濃度が10ppmのガスを用いた。
標準ガスG4としては、硫化カルボニル濃度が15ppmのガスを用いた。標準ガスG5としては、硫化カルボニル濃度が20ppmのガスを用いた。標準ガスG6としては、硫化カルボニル濃度が25ppmのガスを用いた。
試験例1では、上記説明した図1に示す硫化カルボニル濃度測定装置10、試験条件、及び6種類の標準ガスG1〜G6を用いて、硫化水素濃度Dを測定した。この結果を表1に示す。表1は、試験例1で使用した標準ガスG1〜G6に含まれる既知の硫化カルボニルの濃度、及び標準ガスG1〜G6を用いた際の硫化水素濃度測定器が測定した硫化水素の濃度を示している。
Figure 2016003929
表1に示すように、標準ガスG1を用いたときの硫化水素の濃度が0ppm、標準ガスG2を用いたときの硫化水素の濃度が3.0ppm、標準ガスG3を用いたときの硫化水素の濃度が5.2ppm、標準ガスG4を用いたときの硫化水素の濃度が9.7ppm、
標準ガスG5を用いたときの硫化水素の濃度が11.5ppm、標準ガスG5を用いたときの硫化水素の濃度が14.8ppmであった。
図2は、標準ガスG1〜G6に含まれる既知の硫化カルボニルの濃度と、標準ガスG1〜G6に含まれる硫化カルボニルを加水分解することで生成される硫化水素の濃度と、の関係を示すグラフである。
その後、表1に示す標準ガスG1〜G6に含まれる既知の硫化カルボニルの濃度と、標準ガスG1〜G6に含まれる硫化カルボニルを加水分解することで生成される硫化水素の濃度と、の関係(図2に示す測定結果)をグラフ化することで、図2に示すグラフ(横軸が既知の硫化カルボニルの濃度、縦軸が測定された硫化水素の濃度)を作成し、線形近似曲線Lを作成した。
次いで、図2に示す線形近似曲線Lの傾きを求めたところ、0.6であった。よって、線形近似曲線Lの傾きの値(この場合、0.6)に100を乗じることで、変換効率Aとして、60(%)を得た。
図2に示すように、上記手法により求めた変換効率Aは、今回の場合、硫化カルボニルの濃度が0ppm以上25ppm以下の範囲内で有効であることが確認できた。
また、表1に示す結果から、例えば、試料ガスに5ppmの濃度(低濃度)の硫化カルボニルが含まれている場合でも、試料ガスに含まれる硫化カルボニル濃度Eを精度良く測定可能なことが確認できた。
(試験例2)
図3は、試験例2で使用した精製筒の効果を確認するための精製筒評価用装置である。図3において、図1に示す硫化カルボニル濃度測定装置10と同一構成部分には、同一符号を付す。
始めに、図3を参照して、試験例2で使用した精製筒評価用装置50は、先に説明した試験例1で使用した硫化カルボニル濃度測定装置10を構成する精製筒13、流量調節部31、及び排気ライン36と、標準ガス導入ライン51と、標準ガス供給ライン53と、バルブ54,57,61と、ガスクロマトグラフ55と、硫化カルボニル供給ライン56と、バイパスライン59と、を有する。
標準ガス導入ライン51は、流量調節部31の一端と接続されている。標準ガス導入ライン51は、流量調節部31に標準ガスを供給するためのラインである。
標準ガス供給ライン53は、その一端が流量調節部31と接続されており、他端が精製筒13の一端と接続されている。標準ガス供給ライン53は、流量調節部31により所定の流量(試験例2では、後述する標準ガスH1〜H6の流量を500ccmとした)とされた標準ガスを精製筒13に供給する。
バルブ54は、バイパスライン59の分岐位置と精製筒13との間に位置する標準ガス供給ライン53に設けられている。バルブ54が開かれると、標準ガス供給ライン53を介して、標準ガスが供給される。
硫化カルボニル供給ライン56は、その一端が精製筒13の他端と接続されており、他端がガスクロマトグラフ55と接続されている。硫化カルボニル供給ライン56には、標準ガスに含まれる硫化カルボニルが導出される。導出された硫化カルボニルは、硫化カルボニル供給ライン56を介して、ガスクロマトグラフ55に供給される。
バルブ57は、バイパスライン59の接続位置と精製筒13との間に位置する硫化カルボニル供給ライン56に設けられている。
バイパスライン59は、標準ガス供給ライン53から分岐されたラインであり、硫化カルボニル供給ライン56と接続されている。バルブ61は、バイパスライン59に設けられている。
バルブ54,57が閉じられた状態で、バルブ61が開かれると、精製筒13を経由することなく、所定の流量とされた標準ガスがガスクロマトグラフ55に供給される。
ガスクロマトグラフ55は、試料ガス中に含まれる硫黄化合物を測定するための装置であり、カラム分離構造を有していないアジレントテクノロジー株式会社製のGC6890(型番)を用いた。
試験例2では、6種類の標準ガスH1〜H6を用いた。具体的には、標準ガスH1として、ベースガスがNで、5ppmのHS(硫化水素)を含むものを用いた。標準ガスH2として、ベースガスがNで、5ppmのSO(二酸化硫黄)を含むものを用いた。
標準ガスH3として、ベースガスがNで、5ppmのCOS(硫化カルボニル)を含むものを用いた。標準ガスH4として、ベースガスがNで、5ppmのCHSH(メタンチオール)を含むものを用いた。
標準ガスH5として、ベースガスがNで、5ppmのDMS(ジメチルサルファド)を含むものを用いた。標準ガスH6として、ベースガスがNで、1ppmのDMDS(ジメチルジスルフィド)を含むものを用いた。
次いで、上記説明した精製筒評価用装置50、上記試験条件、及び標準ガスH1を用いて、HSの非精製と、HSの精製と、を行った際に、ガスクロマトグラフ55から出力されるHSの電圧強度(μV)を取得した。この結果を、図4に示す。
なお、HSの非精製時には、バルブ54,57を閉じた状態でバルブ61を開き、HSの精製時には、バルブ54,57を開けた状態でバルブ61を閉じた。
図4は、HSの非精製時、及びHSの精製時における標準ガスH1に含まれるHS(硫化水素)の電圧強度(Output)を示す図である。図4では、横軸を経過時間とし、縦軸にHSの電圧強度(Output)を示す。
次いで、上記説明した精製筒評価用装置50、上記試験条件、及び標準ガスH2を用いて、SOの非精製と、SOの精製と、を行った際に、ガスクロマトグラフ55から出力されるSOの電圧強度(μV)を取得した。この結果を、図5に示す。
図5は、SOの非精製時、及びSOの精製時における標準ガスH2に含まれるSOS(二酸化硫黄)の電圧強度(Output)を示す図である。図5では、横軸を経過時間とし、縦軸にSOの電圧強度(Output)を示す。
次いで、上記説明した精製筒評価用装置50、上記試験条件、及び標準ガスH3を用いて、COSの非精製と、COSの精製と、を行った際に、ガスクロマトグラフ55から出力されるCOSの電圧強度(μV)を取得した。この結果を、図6に示す。
図6は、COSの非精製時、及びCOSの精製時における標準ガスH3に含まれるCOS(二酸化硫黄)の電圧強度(Output)を示す図である。図6では、横軸を経過時間とし、縦軸にCOSの電圧強度(Output)を示す。
次いで、上記説明した精製筒評価用装置50、上記試験条件、及び標準ガスH4を用いて、CHSHの非精製と、CHSHの精製と、を行った際に、ガスクロマトグラフ55から出力されるCHSHの電圧強度のOutput(μV)を取得した。この結果を、図7に示す。
図7は、CHSHの非精製時、及びCHSHの精製時における標準ガスH4に含まれるCHSH(メタンチオール)の電圧強度(Output)を示す図である。図7では、横軸を経過時間とし、縦軸にCHSHの電圧強度(Output)を示す。
次いで、上記説明した精製筒評価用装置50、上記試験条件、及び標準ガスH5を用いて、DMSの非精製と、DMSの精製と、を行った際に、ガスクロマトグラフ55から出力されるDMSの電圧強度(μV)を取得した。この結果を、図8に示す。
図8は、DMSの非精製時、及びDMSの精製時における標準ガスH5に含まれるDMS(ジメチルサルファド)の電圧強度(Output)を示す図である。図8では、横軸を経過時間とし、縦軸にDMSの電圧強度(Output)を示す。
次いで、上記説明した精製筒評価用装置50、上記試験条件、及び標準ガスH6を用いて、DMDSの非精製と、DMDSの精製と、を行った際に、ガスクロマトグラフ55から出力されるDMDSの電圧強度(μV)を取得した。この結果を、図9に示す。
図9は、DMDSの非精製時、及びDMDSの精製時における標準ガスH6に含まれるDMDS(ジメチルジスルフィド)の電圧強度(Output)を示す図である。図9では、横軸を経過時間とし、縦軸にDMDSの電圧強度(Output)を示す。
図4を参照するに、HSの精製期間(言い換えれば、標準ガスH1が精製筒13を通過する場合)において、HSが検出されることはなかった。
図5を参照するに、SOの精製期間(言い換えれば、標準ガスH2が精製筒13を通過する場合)において、SOが検出されることはなかった。
図6を参照するに、COSの精製期間(言い換えれば、標準ガスH3が精製筒13を通過する場合)では、COSの非精製期間を同じ強度のCOSが検出された。
図7を参照するに、CHSHの精製期間(言い換えれば、標準ガスH4が精製筒13を通過する場合)において、CHSHが検出されることはなかった。
図8を参照するに、DMSの精製期間(言い換えれば、標準ガスH5が精製筒13を通過する場合)において、DMSが検出されることはなかった。
図9を参照するに、DMDSの精製期間(言い換えれば、標準ガスH6が精製筒13を通過する場合)において、DMDSが検出されることはなかった。
これらの結果から、アルミノケイ酸塩ゼオライト13−2として、ジーエルサイエンス株式会社製のMolecular Sieve 3A(品名)を用いることで、HS、SO、CHSH、DMS、及びDMDSが吸着され、COS(硫化水素)を選択的に通過させることが可能であることが確認できた。
本発明は、空気を含むガス中に含まれる硫化カルボニルの濃度を連側的に精度良く測定することの可能な硫化カルボニル濃度測定装置、及び硫化カルボニル濃度測定方法に適用可能である。
10…硫化カルボニル濃度測定装置、11…試料ガス供給ライン、13…精製筒、13−1…筒本体、13−2…アルミノケイ酸塩ゼオライト、14…硫化カルボニル供給ライン、16,26,28,54,57,61…バルブ、17…水分添加部、19…水分含有硫化カルボニル供給ライン、21…触媒筒、21−1…筒状部材、21−2…触媒、23…加熱部、23−1…熱線、23−2…電源、24…第1の硫化水素供給ライン、27,59…バイパスライン、31…流量調節部、33…第2の硫化水素供給ライン、34…硫化水素濃度測定器、36…排気ライン、37…制御装置、41…記憶部、42…演算部、43…表示部、44…スピーカー、50…精製筒評価用装置、51…標準ガス導入ライン、53…標準ガス供給ライン、55…ガスクロマトグラフ、56…硫化カルボニル供給ライン

Claims (9)

  1. 試料ガスに含まれる硫化カルボニル以外の成分を吸着させ、該硫化カルボニルを通過させる精製筒と、
    加水分解反応により、前記精製筒を通過した前記硫化カルボニルから硫化水素を生成する触媒筒と、
    前記触媒筒で生成された前記硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定器と、
    前記硫化水素濃度測定器により測定された前記硫化水素の濃度と、前記触媒筒において、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率と、に基づいて、前記試料ガスに含まれる前記硫化カルボニルの濃度を算出する演算部と、
    を有することを特徴とする硫化カルボニル濃度測定装置。
  2. 前記精製筒は、筒本体と、
    前記筒本体内に充填されたアルミノケイ酸塩ゼオライトと、
    を有することを特徴とする請求項1記載の硫化カルボニル濃度測定装置。
  3. 前記精製筒を通過した前記硫化カルボニルに水分を添加し、前記水分を含む前記硫化カルボニルを前記触媒筒に供給する水分添加部を有することを特徴とする請求項1または2記載の硫化カルボニル濃度測定装置。
  4. 前記硫化水素濃度測定器の上流側或いは下流側に配置され、前記硫化水素濃度測定器に供給する前記硫化水素の流量を調節する流量調節部を有することを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の硫化カルボニル濃度測定装置。
  5. 試料ガスに含まれる硫化カルボニルを選択的に取得する硫化カルボニル取得工程と、
    触媒を用いた加水分解反応により、前記硫化カルボニルから硫化水素を生成する硫化水素生成工程と、
    前記硫化水素の濃度を測定する硫化水素濃度測定工程と、
    前記硫化水素濃度測定工程で測定された前記硫化水素の濃度と、標準ガスに含まれる濃度が既知の硫化カルボニルが硫化水素に変換される割合であり、かつ予め取得した変換効率と、に基づいて、演算により、前記試料ガスに含まれる前記硫化カルボニルの濃度を測定する硫化カルボニル濃度測定工程と、
    を有することを特徴とする硫化カルボニル濃度測定方法。
  6. 前記硫化カルボニル取得工程では、アルミノケイ酸塩ゼオライトを用いることを特徴とする請求項5記載の硫化カルボニル濃度測定方法。
  7. 前記硫化カルボニル取得工程と前記硫化水素生成工程との間に、前記硫化カルボニルに水分を添加する水分添加工程を有することを特徴とする請求項5または6記載の硫化カルボニル濃度測定方法。
  8. 前記触媒筒の温度が60度〜120度の範囲内の所定の温度となるように、該触媒筒を加熱することを特徴とする請求項5ないし7のうち、いずれか1項記載の硫化カルボニル濃度測定方法。
  9. 前記硫化水素濃度測定器に供給する前記硫化水素の流量が所定の流量となるように調節することを特徴とする請求項5ないし8のうち、いずれか1項記載の硫化カルボニル濃度測定方法。
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