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JP2015510903A - アミドを作るための方法 - Google Patents

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JP2015510903A
JP2015510903A JP2015500833A JP2015500833A JP2015510903A JP 2015510903 A JP2015510903 A JP 2015510903A JP 2015500833 A JP2015500833 A JP 2015500833A JP 2015500833 A JP2015500833 A JP 2015500833A JP 2015510903 A JP2015510903 A JP 2015510903A
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ハビエル・ラヤ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/02Preparation of carboxylic acid amides from carboxylic acids or from esters, anhydrides, or halides thereof by reaction with ammonia or amines

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Abstract

式(I):[該整数は同一または異なるとして定義され、R1はC1-C4-アルキルから選択され、R2は水素およびC1-C4-アルキルから選択され、R1およびR2は、式(I)で示されるアミンが水より低い沸点を有するように組み合される]で示されるアミンと、1分子あたり少なくとも3個の炭素原子を有するカルボン酸とを反応させることによる、カルボン酸のアミドを作るための方法であって、該カルボン酸は1分子あたり少なくとも1個のアルコール性水酸基を場合により有し、式(I)で示されるアミン:カルボン酸のモル比は1.5:1〜1:1の範囲で選択され、以下の段階:(a)式(I)で示されるアミンと前記カルボン酸とを、水および式(I)で示されるアミンがガス状である温度および圧力条件で反応させる段階、ここで、該反応(a)は単一反応器内で行われる、(b)未反応の式(I)で示されるアミンと共に、生じた水を留去する段階、(c)未反応の式(I)で示されるアミンを水から分離する段階、および(d)前記式(I)で示されるアミンを段階(a)における反応混合物中に再導入する段階を含む方法。

Description

本発明は、式(I):
Figure 2015510903
[該整数は同一または異なるとして定義され、
はC-C-アルキルから選択され、
は水素およびC-C-アルキルから選択され、
およびRは、式(I)で示されるアミンが水より低い沸点を有するように組み合される]
で示されるアミンと、1分子あたり少なくとも3個の炭素原子を有するカルボン酸とを反応させることによる、カルボン酸のアミドを作るための方法であって、該カルボン酸は1分子あたり少なくとも1個のアルコール性水酸基を場合により有し、式(I)で示されるアミン:カルボン酸のモル比は1.5:1〜1:1の範囲で選択され、以下の段階:
(a)式(I)で示されるアミンと前記カルボン酸とを、水および式(I)で示されるアミンがガス状である温度および圧力条件で反応させる段階、ここで、該反応(a)は単一反応器内で行われる、
(b)未反応の式(I)で示されるアミンと共に、生じた水を留去する段階、
(c)未反応の式(I)で示されるアミンを水から分離する段階、および
(d)前記式(I)で示されるアミンを段階(a)における反応混合物中に再導入する段階
を含む方法に関する。
脂肪酸アルキルアミドおよびジアルキルアミドは、環境に優しい溶媒およびポリマー製造助剤などとしての種々の用途で使用される。このようなアミドの製造方法は従来知られている。これらの多くは、カルボン酸または誘導体、例えばそれぞれのハロゲン化物またはエステル、および、アルキルまたはジアルキルアミドから出発する。しかし、いくつかの欠点が見られ得る。しかし、カルボン酸ハライドは高価であり、これらは、貯蔵、輸送および反応などのあらゆる場面において、ハロゲン化水素を開裂放出する傾向がある。このようなハロゲン化物は高腐食性であり、1当量のアミン、または、代わりにカルボン酸ハライドと反応し得る添加塩基のいずれかによって、アミド形成中に中和する必要がある。
エステル(またはラクトン)およびアミンからのアミドの形成中には、アルコールが形成され、上記に述べた腐食性の問題が低減される(例えばWO 2010/037776参照)。しかし、通常、エステルおよびラクトンはカルボン酸と比較してかなり高価である。
US 2009/0062565には、それぞれのカルボン酸およびアミンから脂肪酸アミドを製造する方法が記載されている。開示された方法は、2反応器系を使用する。形成された水はアミンと共に留去され、分離後、アミド形成反応を開始するために、該アミンを酸に導入することによって再利用することができる。しかし、この目的について、通常は過剰のアミンが必要とされる。これは、少スケール製造および非連続製造について、特に不利である。
国際公開第2010/037776号パンフレット 米国特許出願公開第2009/0062565号明細書
したがって、本発明の主題は、大過剰のアミンを必要としないが、アミドを高収率かつ高純度で与える、カルボン酸からカルボン酸アミドを作るための方法を提供することであった。
したがって、初めに記載した方法が見出され、以下において本発明の方法とも称する。
本発明の方法の過程において、カルボン酸(カルボン酸(II)とも称される)と、式(I):
Figure 2015510903
[該整数は異なるか、または、好ましくは同一として定義され、
はC-C-アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、またはtert.-ブチル、好ましくはn-C-C-アルキル、特にメチルまたはエチルから選択され、
は水素およびC-C-アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、またはtert.-ブチル、好ましくはn-C-C-アルキル、特にメチルまたはエチルから選択され、
ここで、RおよびRは、式(I)で示されるアミンが水より低い沸点を有するように組み合わせられる]
で示されるアミン(単にアミン(I)とも称される)とが反応するであろう。
本発明の一態様において、水および式(I)で示されるアミンは、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、メチル n-プロピルアミン、n-メチル-n-エチルアミンおよびメチルイソプロピルアミンから選択される。式(I)で示される特に好ましいアミンは、ジメチルアミンおよびジエチルアミンから選択される。
本発明の方法により反応させるカルボン酸は、1分子あたり少なくとも3個の炭素原子を有するカルボン酸から選択され、前記カルボン酸は1分子あたり少なくとも1個のアルコール性水酸基を場合により有する。
本発明の一態様において、カルボン酸(II)は、分枝状および非置換のC-C18-カルボン酸、例えばイソ酪酸およびイソ吉草酸から選択される。
本発明の一態様において、カルボン酸(II)は、好ましくは直鎖状かつ非置換の、C-C18-カルボン酸から選択される。例は、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸(n-C11-COOH)、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、およびステアリン酸である。カルボン酸(II)は、カルボン酸基と非共役の、1個以上の炭素-炭素二重結合を有してよい。炭素-炭素二重結合を有さないカルボン酸が好ましい。
本発明の特に好ましい一態様において、カルボン酸(II)は、カプリル酸、カプリン酸およびラウリン酸から選択され、アミン(I)は、ジメチルアミンおよびジエチルアミンから選択される。
本発明の一態様において、カルボン酸(II)は、好ましくは直鎖状である、α-ヒドロキシC-C12-カルボン酸から選択される。追加の官能基を有さないα-ヒドロキシC-C12-カルボン酸は特に好ましい。
カルボン酸(II)がキラルである場合、例えばα-ヒドロキシC-C12-カルボン酸がカルボン酸(II)として選択され、立体化学が反応に影響を有さないことがわかった。したがって、任意のエナンチオマーならびにラセミ体を出発物質として使用することができる。
本発明の一態様において、カルボン酸(II)は乳酸から選択される。
本発明の特に好ましい一態様において、カルボン酸(II)は乳酸から選択され、アミン(I)はジメチルアミンおよびジエチルアミンから選択される。
本発明の方法において、出発物質の全割合を参照して、アミン(I):カルボン酸(II)のモル比は、1.5:1〜1:1の範囲で選択され、好ましくは1,2:1〜1:1で選択される。
本発明の方法は、次の段階:
(a)式(I)で示されるアミンとカルボン酸(II)とを、水およびアミン(I)がガス状である温度および圧力条件で反応させる段階、ここで、該反応(a)は単一反応器内で行われる、
(b)未反応のアミン(I)と共に、生じた水を留去する段階、
(c)未反応の式(I)で示されるアミンを水から分離する段階、および
(d)前記アミン(I)を段階(a)における反応混合物中に再導入する段階
を含む。
以下において、段階(a)〜(d)をより詳細に説明する。
本発明に関して用語「段階」は、異なる段階が順に行われることを必ずしも示唆しない。例えば、段階(d)により再導入されたアミン(I)は、再びカルボン酸(II)と反応し、その間、生じたより多くの水が留去される。
本発明の方法の段階(a)は、アミン(I)とカルボン酸(II)との反応を含む。該反応はワンステップまたはツーステップ反応であってよい。該反応は、後に縮合しアミドを形成する中間体形成または塩(カルボン酸アンモニウム)を含んでよく、または、直接に進行してもよい。
段階(a)は、水および式(I)で示されるアミンがガス状である温度および圧力条件で行われ、これは、圧力および温度条件が、水およびアミン(I)をガス状にするような条件であることを意味する。したがって、例えばアミン(I)がジエチルアミンから選択される場合、圧力は常圧(大気圧、1バール)であることが選択され、反応温度は、少なくとも105℃、好ましくは130〜230℃の範囲である。
本発明の一態様において、段階(a)における反応は、130〜230℃の範囲の温度で、圧力はそれに応じて調整され、好ましくは150〜210℃の範囲の温度で行われる。
本発明の一態様において、段階(a)における反応を0.5バール〜40バール、好ましくは大気圧〜10バールの範囲の圧力で行い、温度はそれに応じて調整する。
段階(a)におけるアミン(I)とカルボン酸(II)との反応は、アミン(I)とカルボン酸(II)とを接触させることによってなされる。段階(a)が行われる反応器中にまず初めにカルボン酸(II)を充填することが好ましい。該反応器は、好ましくは液状形態であるカルボン酸(II)で充填されていてよい。しかし、固体状態におけるカルボン酸を充填することも可能であり得るため、段階(a)を行う前に「溶融ステップ」を含んでよく、次いでアミン(I)を導入するか、または、アミン(I)の存在下でカルボン酸(II)を溶融させる。一態様において、カルボン酸を水溶液として充填し、初めに溶媒水を留去する。
本発明の一態様において、特にカルボン酸がα-ヒドロキシルC-C12-カルボン酸から選択される態様において、カルボン酸は不純物として多少のエステルを含有し得る。これは、例えば乳酸の場合においてラクチドおよび乳酸オリゴマーであり得る。
好ましくは、段階(a)における反応を混合下、例えば攪拌下または液体の再循環によりで行う。アミン(I)を液状形態で充填し、反応を行う容器中で蒸発させることも可能ではあるが、アミン(I)をガス状態(ガス状形態)で導入することが好ましい。
好ましくは、段階(a)における反応をバッチ式またはセミバッチ式で行う。
段階(a)をカスケード反応器中で行ってよいが、段階(a)を単一容器、例えばタンク反応器中で行うことが好ましい。該容器および好ましくは該タンク反応器は、特に単一容器において水を除去するための手段、カルボン酸(II)の導入およびアミン(I)の導入のための手段、段階(d)によるアミン(I)(下記参照)を再導入するための手段を備えている。
好ましくは、該容器は、通常、多少のアミン(I)を含有する水をガス状態で除去するための手段、および、水とアミン(I)とを分離する手段、例えば蒸留カラム、分別カラム、および/または少なくとも1つの凝縮装置、または、有利には1つまたは2つの凝縮装置を備えた2つ以上の分留カラムの組合せとを備えている。
本発明の一態様において、該容器は、2つの異なる温度に調整された2つの分留カラムおよび2つの凝縮装置を備える。
カルボン酸(II)とアミン(I)との反応を、有機溶媒、例えばトルエンまたはキシレンの存在下で行ってよいが、いずれの有機溶媒も使用せずに段階(a)を行うことが好ましい。このような場合において、段階(b)はいずれの有機溶媒も必要としないであろう。
本発明の一態様において、段階(a)は触媒の使用下で行われる。別の態様において、段階(a)を触媒なしに行う。
本発明の一態様において、添加剤、例えば泡止め剤または消泡剤または抗酸化剤、例えば限定されないがアルカリ金属次亜リン酸塩の使用下での段階(a)は好ましい。別の態様において、段階(a)を添加剤なしに行う。
段階(b)において、アミド形成により生じた水は留去される。段階(b)中、水は未反応のアミン(I)と共に蒸留される。未反応のアミン(I)の大部分と共に、または、全ての過剰のアミン(I)と共に、水を留去することができ、または、非常に少ない割合のみのアミン(I)と共に留去することもできる。留去は、段階(a)が行われる容器内(特にタンク反応器内)の気相の一部を除去することにより行うことができる。該除去は、例えば容器からアミン(I)を水から分離するための手段へと出口またはバルブを開けることによって行うことができる。永続的な出口開口を有し、ガス状アミン(I)および気流が段階(a)が行われる容器から出て、アミン(I)を水から分離するための手段へと流れるようにさせることも可能である。
ガス状物質(水、アミン(I))の気流を、少なくとも1つのポンプ(例えばブロア)により強めることもできる。
段階(c)において、未反応のアミン(I)および段階(b)において蒸留された水が分離される。該分離は、1つの蒸留カラム、2つの蒸留カラム、1つの分留カラム、2つの分留カラム、3つまたはそれ以上の蒸留カラム、3つまたはそれ以上の分留カラム、または1つ以上のメンブランを用いて有利に達成することができる。1つ以上の蒸留カラムまたは分留カラムを使用することが好ましい。特に、1つまたは2つの蒸留カラムと、1つ以上の凝縮装置とを、または、1つ以上のデフレグメーターとを組み合わせて用いることが好ましい。
1つ以上の凝縮装置を、分留カラムまたは蒸留カラムと組み合わせて使用する場合、留去された水の少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%がガス状流から除去されるように該凝縮装置を操作することが好ましい。一態様において、留去された水は、完全に除去されるか、または、水の99.9重量%までが除去される。
段階(c)において、液状形態において、混合物から水を除去することが好ましい。
1つ以上の分留カラムを使用する場合、プレートカラムおよび充填カラムから選択されるようなカラムを使用することが好ましい。プレートカラムに含まれるプレートの例は、バブルキャッププレート、篩板、および弁板である。充填カラムに適当な充填の例は、不規則充填(random dumped packing)および構造化充填である。
段階(c)において、少なくとも1つの分留カラムまたは少なくとも1つの蒸留カラムと、少なくとも1つの凝縮装置または少なくとも1つのデフレグメーターとの組合せを使用する場合、還流速度を、段階(a)の反応混合物への水の還流ができる限り少なくなるように調整する。
本発明の一態様において、段階(c)は、分留カラムが2〜40の範囲の平衡ステップ(equilibrium step)を有するように設計される。
本発明の好ましい態様において、凝縮装置またはデフレグメーターと組み合わせたカラムの還流速度および平衡ステージは、水をさらなる精製なしに処分することができ、90重量%以上の純度のアミン(I)を反応に再導入するすることができるように調整される。
本発明の一態様において、メンブランを使用して水およびアミンを分離する。
アミン(I)を水から分離することによって、アミン(I)が回収される。
段階(d)において、段階(c)によって回収されたアミン(I)を段階(a)における反応混合物に再導入する。アミン(I)を液状形態またはガス状形態で再導入することができる。アミン(I)を段階(a)の反応にガス状形態で再導入することが好ましい。
本発明の一態様において、1つ以上のブロアは、例えばスパージリングなどのガスディフューザーと共に、アミン(I)の再導入のための手段として選択され(コンプレッサー)、特にルーツブロアである。
本発明の一態様において、ガス化撹拌機は、アミン(I)の再導入のための手段として選択され、好ましくは、ブロアを備えないか、またはブロアと組み合わせた、吸引力を備えたガス化撹拌機である。
本発明の一態様において、液体噴射ノズルは、アミン(I)の再導入のための手段として選択される。この態様において、段階(a)において述べられる反応容器は、撹拌機を含有してよいが、必ずしも必要ではない。
本発明の一態様において、段階(a)における液状の反応混合物は、例えば原動液体(motive fluid)として液体噴射ノズルを操作するのに使用されるであろう(放出装置)。
本発明の方法は、バッチ法、セミバッチ法、または連続法として操作することができる。本発明の方法は、バッチ法または半連続的方法として操作することが好ましい。
本発明の方法をバッチ法またはセミバッチ法として操作する場合、90〜99.9モル%、好ましくは93モル%以上のような、全てのまたはほぼ全てのカルボン酸(II)が変換された後で、該反応を終了する。
反応終了後、カルボン酸(II)とアミン(I)とのアミドを、優れた収率および良好な純度で回収することができる。多くの用途に対し、このようなアミドをさらなる精製なしに使用することができるが、あるいは、アミドを精製することも可能である。精製に有利な方法は、例えば炭またはシリカ上のろ過を用いる蒸留、脱臭(ストリッピング)、脱色である。
カルボン酸(II)が1つ以上のアルコール性水酸基を有する場合、アミン(I)によるアルコール性水酸基の求核置換によって生じるきわめて少量の副生成物のみが検出される、ある場合、所望のアミドの総量に対して、例えば0〜3.0モル%、特に0.1〜1.5モル%、0〜1.0モル%、特に0.001〜0.5モル%である。該求核置換副生成物は、通常、臭気に非常に不都合であり、それ自体のほんのわずかな存在は簡単に検出することができる。
本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
部は重量部を意味する。
実施例1:N,N-ジメチルラクトアミドの製造
次の装置構成を使用した:撹拌型タンク反応器、加熱システム、上部出口から下部へスルザー充填物(Sulzer packing)(40エレメント、40200 Sulzer M752Y)を備えた分留カラム(「第1カラム」)、還流なし、続く別の分留カラム(「第2カラム」)(スルザー充填物、22250 Sulzer M752Y Elements)、上部に供給装置、および、カラムの上部において凝縮装置(20℃)に接続されている。第2の凝縮装置において、水は凝縮されたが、ジメチルアミンはガス状態のままであった。該構成は、また、タンク反応器中にジメチルアミンガスを再導入するための液体噴射ノズル(エゼクタポンプ)を含む。
タンク反応器に、ラセミ体乳酸(88重量%水溶液)60.0部および次亜リン酸ナトリウム0.51部を充填した。次亜リン酸ナトリウム。該タンク反応器を脱気した。ジメチルアミンをタンク反応器中にガスとして導入した(段階(a.1))。ジメチルアミン添加を170℃の温度で開始し、2.14バール(絶対)の圧力に達した後で、加熱下で、104モル%の理論量のジメチルアミン(27.39部)を8.9時間かけて反応器中に導入した。その間に、蒸留によりジメチルアミンと共に水を反応混合物から除去し(段階(b.1))、第1カラムを通過させた。第2カラムにおいて、水およびジメチルアミンを分離した(段階(c.1))。ガス状のジメチルアミンを、液体噴射ノズルを備えたループを通じて反応器に再導入させた(段階(d.1))。反応を通じて、酸価をモニターした(DIN 53402)。
反応を37.5時間続け、その間、温度を166℃〜172℃に維持した。反応器内の圧力は、段階(b.1)の最後において1.34バール(絶対)であった。粗反応生成物の酸価は、該時点において7.8mgKOH/gであった。
低沸点の副生成物(例えば過剰のジメチルアミン)を除去するために、異なる容器中に粗生成物を取った。取り出した粗生成物は、95.7%のN,N-ジメチルラクトアミドを含有した(ガスクロマトグラムの面積を評価することによるGC-解析)。
実施例2:N,N-ジメチルラクトアミドの製造
次の装置構成を使用した:撹拌型タンク反応器、加熱システム、上部出口から下部へスルザー充填物(Sulzer packing)(20エレメント、20200 Sulzer M752Y)を備えた分留カラム(「第1カラム」)、還流凝縮装置、続く別の分留カラム(「第2カラム」)(スルザー充填物、22250 Sulzer M752Y Elements)、上部に供給装置、および、カラムの上部において凝縮装置に接続されている。第2の凝縮装置において、水は凝縮されたが、ジメチルアミンはガス状態のままであった。該構成は、また、タンク反応器中にジメチルアミンガスを再導入するための液体噴射ノズル(エゼクタポンプ)を含む。
タンク反応器に、乳酸(88重量%水溶液)120部および次亜リン酸ナトリウム0.11部を充填した。該タンク反応器を脱気した。ジメチルアミンをタンク反応器中にガスとして導入した(段階(a.1))。初めに、ジメチルアミンを加熱なしに添加した。66%の化学量論量のDMAを(7.5時間かけて)添加後、反応混合物を170℃まで加熱した。168〜176℃の反応温度および0.5〜2.3バールの圧力で、残りのDMAを添加した。合計して102モル%の理論量のジメチルアミン(53.75部)を、次の時間をかけて反応器に導入した(DMA供給の開始から最終51時間後)。その間に、蒸留によりジメチルアミンと共に水を反応混合物から除去し(段階(b.1))、第1カラムを通過させた。第2カラムにおいて、水およびジメチルアミンを分離した(段階(c.1))。ガス状のジメチルアミンを、液体噴射ノズルを備えたループを通じて反応器に再導入させた(段階(d.1))。反応を通じて、酸価をモニターした(DIN 53402)。
粗反応生成物の酸価が10mg KOH/gに達するまで反応を続けた。DMAフローの開始から、終了までの合計反応時間は68時間であった。粗生成物は97.3%のN,N-ジメチルラクトアミドを含有した(ガスクロマトグラムの面積を評価することによるGC-解析)。
低沸点副生成物、例えば過剰のジメチルアミンを除去するために、窒素でパージすることにより粗生成物を取った。取り出した粗生成物の収量は135.8部であった。
実施例3:N,N-ジメチルC8/C10アミドの製造
実施例2と同じ装置を使用した。
タンク反応器に、C8/C10脂肪酸(Edenor V85)91.6部および次亜リン酸ナトリウム0.11部を充填した。該タンク反応器を脱気した。ジメチルアミン(DMA)をタンク反応器中にガスとして導入し(段階(a.1))、混合物を179℃まで加熱した。ジメチルアミンを、圧力を2.0バールより低くとどめる速度で添加した。反応温度を196〜198℃に保つように加熱を行った。合計して101モル%の理論量のジメチルアミン(28.43部)を、9.2時間かけて反応器中に導入した。その間に、蒸留によりジメチルアミンと共に水を反応混合物から除去し(段階(b.1))、第1カラムを通過させた。第2カラムにおいて、水およびジメチルアミンを分離した(段階(c.1))。ガス状のジメチルアミンを、液体噴射ノズルを備えたループを通じて反応器に再導入させた(段階(d.1))。反応を通じて、酸価をモニターした(DIN 53402)。
粗反応生成物の酸価が6mg KOH/gに達するまで反応を続けた。DMAフローの開始から、終了までの合計反応時間は12.7時間であった。
低沸点副生成物、例えば過剰のジメチルアミンを除去するために、窒素でパージすることにより粗生成物を取った。取り出した生成物N,N-ジメチルC8/C10アミドの収量は102.4部であった。

Claims (8)

  1. 式(I):
    Figure 2015510903
    [該整数は同一または異なるとして定義され、
    はC-C-アルキルから選択され、
    は水素およびC-C-アルキルから選択され、
    およびRは、式(I)で示されるアミンが水より低い沸点を有するように組み合される]
    で示されるアミンと、1分子あたり少なくとも3個の炭素原子を有するカルボン酸とを反応させることによる、カルボン酸のアミドを作るための方法であって、該カルボン酸は1分子あたり少なくとも1個のアルコール性水酸基を場合により有し、式(I)で示されるアミン:カルボン酸のモル比は1.5:1〜1:1の範囲で選択され、以下の段階:
    (a)式(I)で示されるアミンと前記カルボン酸とを、水および式(I)で示されるアミンがガス状である温度および圧力条件で反応させる段階、ここで、該反応(a)は単一反応器内で行われる、
    (b)未反応の式(I)で示されるアミンと共に、生じた水を留去する段階、
    (c)未反応の式(I)で示されるアミンを水から分離する段階、および
    (d)前記式(I)で示されるアミンを段階(a)における反応混合物中に再導入する段階
    を含む方法。
  2. 段階(a)および(b)はいずれの有機溶媒をも使用することなく行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 段階(a)における反応は、130〜230℃の範囲の温度で行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カルボン酸は乳酸から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 水および式(I)で示されるアミンは、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、メチルn-プロピルアミン、n-メチル-n-エチルアミンおよびメチルイソプロピルアミンから選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 段階(a)は、分留カラムおよび凝縮装置に接続された1つの反応器中で行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 段階(a)は、2つの分留カラムおよび2つの凝縮装置の組合せに接続された1つの反応器中で行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 液体噴射ノズルが、段階(d)においてアミン(I)の再導入のための手段として選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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