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JP2015231476A - 針状体パッド - Google Patents

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JP2015231476A
JP2015231476A JP2014119686A JP2014119686A JP2015231476A JP 2015231476 A JP2015231476 A JP 2015231476A JP 2014119686 A JP2014119686 A JP 2014119686A JP 2014119686 A JP2014119686 A JP 2014119686A JP 2015231476 A JP2015231476 A JP 2015231476A
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一彦 塩満
Kazuhiko Shiomitsu
一彦 塩満
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】簡便かつ安価な手法で、目的とする皮膚の層に効果的に薬剤を供給することが可能な針状体パッドを提供する。【解決手段】基板である基底部11の一方の面に複数本の針状部12を備える針状体パッドPであって、基底部11の針状部12が形成されている側の面に補強層5を設け、基底部11と針状部12は医療用樹脂を材料として用いて形成され、補強層5は、針状部12の先端と針状部12の根元部とのギャップを縮小する形状に形成され、基底部11のうち、針状部12を形成した面に接着して、針状部12の周囲に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、皮膚内への薬剤の投与に用いる針状体パッドの構造に関するものである。
ワクチン等の薬剤を注射により体内に投与することは広く定着している。注射は安全性の高い投与方法であるが、その多くは、皮下組織への薬剤投与のために注射針を体内深くまで穿刺するため、強い痛みを伴う。また、特に発展途上国では、注射針の再利用による感染や針刺し事故等が発生する可能性が高い。
そこで、注射に代わる薬剤の投与方法として、ミクロンオーダーの多数の針状体からなるアレイを用いて皮膚に穿孔し、皮膚内に直接薬剤を投与する方法が注目されている。
この方法によれば、針状体の長さを真皮層の神経細胞に到達しない長さに制御することにより、皮膚への穿刺時において、患者が感じる痛みを抑制することが可能である。また、投薬用の特別な機器を用いることなく、簡便に薬剤を皮内投与することが可能である(例えば、特許文献1、2を参照)。
さらに、針状体を用いてワクチンを皮内投与する場合には、抗原提示細胞が豊富に存在する皮膚内へ投与するために、皮下注射と比較して、使用するワクチンの量を低減させることが可能である。
針状体の形状としては、皮膚を穿孔するための十分な細さ及び先端角と、皮内に薬液を浸透させるための十分な長さを有していることが必要とされる。
このため、針状体の直径は、数μm以上数百μm以下の範囲内が好ましい。また、針状体の長さは、皮膚の最外層である角質層を貫通可能であるとともに、神経層へ到達しない長さが好ましく、具体的には、数十μm以上数百μm以下の範囲内が好ましい。
針状体を構成する材料としては、仮に針状体が破損して体内に残留した場合でも、人体に悪影響を及ぼさないことが要求される。このような材料として、例えば、医療用シリコーン、マルトース、ポリ乳酸、デキストラン等、生体適合性を有する樹脂材料が有望視されている(例えば、特許文献3を参照)。
上記のような樹脂材料を用いて針状体を製造する場合には、このような樹脂材料を用いて、針状体のような微細構造を低コスト且つ大量に製造するためには、例えば、射出成型法、インプリント法、キャスティング法等に代表される転写成型法が有効である。
しかしながら、いずれの方法においても、成型を行うためには、所望の形状を凹凸反転させた型が必要となり、針状体のようなアスペクト比(構造体の直径に対する高さ、または、深さの比率)が高い構造体を形成するためには、複雑な製造工程を必要とするという問題を有する。
また、上記のような生体適合性を有する樹脂材料(生体適合性樹脂材料)は、一般的な樹脂材料に比べて高コストであるため、針状体の機能を損なわないように生体適合性樹脂材料の使用量を減少させることが、コスト削減の効果的な手法の一つである。
特開2006−345983号公報 特開2006−341089号公報 特開2005−21677号公報
生体適合性樹脂材料の使用量を減少させる方法としては、例えば、針状体を支える基材部を薄くする方法がある。しかしながら、この方法では、針状体全体の強度が低下し、効果的な穿刺が困難であるという問題が発生する。
本発明は、このような問題点を解決しようとするものであり、簡便かつ安価な手法で、目的とする皮膚の層に効果的に薬剤を供給することが可能な針状体パッドを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様は、基板の一方の面に針状部を備える針状体パッドであって、
前記基板の前記針状部が形成されている側の面に補強層を設けたことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、前記補強層は、前記針状部が貫通する貫通孔を備えることを特徴とする針状体パッドである。
また、本発明の一態様は、前記補強層は、側面視で前記基板の厚さ方向に湾曲していることを特徴とする針状体パッドである。
また、本発明の一態様は、前記基材の前記針状部が形成されている側の面と反対側の面に裏面補強層を設けたことを特徴とする針状体パッドである。
また、本発明の一態様は、前記基材の前記針状部が形成されている側の面に、前記補強層を設置する補強層設置凹部を備え、
前記補強層設置凹部内に前記補強層が設置されていることを特徴とする針状体パッドである。
また、本発明の一態様は、前記補強層が、多孔質材料で形成されていることを特徴とする針状体パッドである。
本発明の一態様であれば、補強層を構成する材料として機械的強度の高い材料を選択することにより、基材部分を薄くすることが可能となり、単価が高い材料である生体適合性樹脂材料の使用量を減少させることが可能となる。
本発明の第一実施形態の針状体パッドの構造を示す図である。 本発明の第一実施形態の針状体パッドの製造方法を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1中に示すように、針状体パッドP(マイクロニードルアレイ)は、基底部11(基板)と、針状部12と、補強層5を備えている。なお、図1中には、補強層5のみの断面を示している。
基底部11は、PGA(Polyglycolic acid)等の医療用樹脂を材料として用い、平板状に形成されている。
なお、第一実施形態では、一例として、基底部11の厚さを100μmとした場合について説明する。
針状部12は、医療用樹脂を材料として用い、基底部11と一体に成形されており、基底部11の少なくとも一方の面に複数本形成されている。
複数本の針状部12は、正方格子状に配置されている。
なお、第一実施形態では、一例として、複数本の針状部12を、4列×4列の16本の針状体から構成した場合について説明する。また、第一実施形態では、一例として、隣り合う針状部12間のピッチを800μmとし、チップの外形を5mmの正方形とした場合について説明する。また、第一実施形態では、一例として、針状部12の高さを800μmとし、針状部12の直径の最大値を300μmとした場合について説明する。
針状部12の製造方法としては、例えば、基底部11(基底部11の材料)に対する研削加工や切削加工等の機械加工を用いることが可能である。
針状部12の形状は、針状体である。なお、針状部12の形状は、針状体であれば詳細に限定されるものではなく、例えば、円錐や角錐等としてもよい。また、針状部12は、基底部11の面上に複数配列してもよい。
基底部11と針状部12の材料として用いる医療用樹脂は特に限定されないが、熱可塑性の医療用樹脂を用いる場合は、昇温、降温を適切に管理することで、基底部11及び針状部12を、迅速に作製することが可能となる。
補強層5は、針状部12の先端(針先端)と針状部12の根元部とのギャップを縮小するものであり、基底部11のうち、針状部12を形成した面に接着して、針状部12の周囲に配置されている。具体的には、補強層5は、針状部12の外周部と、針状部12間の一部を覆うように、基底部11のうち、針状部12を形成した面に接着されている。
補強層5の材料は、特に限定されないが、ステンレスのような金属材料や、ポリエチレン等の樹脂材料を用いてもよい。第一実施形態では、一例として、補強層5の材料として、医療用のポリカーボネイトを用いた場合を説明する。
ここで、補強層5の材料を金属材料とした場合、補強層5の材料を樹脂材料とした場合と比較して、強度が高く、医療用樹脂で形成した基底部11を所望の形状に変形させる調整や、平行な形状への調整が容易となる。
一方、補強層5の材料を樹脂材料とした場合、補強層5の材料を金属材料とした場合と比較して、安価となり、また、重量が軽く、廃棄の際に不燃物を含まないために取り扱いが容易となる。
補強層5を基底部11に接着する接着剤としては、例えば、医療用のアクリル系接着剤等、適宜、医療用の接着剤を用いることが可能である。
なお、第一実施形態では、一例として、補強層5の厚さを300μmとした場合について説明する。また、第一実施形態では、一例として、補強層5の幅として、針状部12の外周部に接着した部分の幅を1050μmとし、針状部12間に接着した部分の幅を300μmとした場合について説明する。
(針状体パッドの製造方法)
次に、図1を参照しつつ、図2から図4を用いて、針状体パッドPの製造方法について説明する。
針状体パッドPの製造方法は、複製版作製工程と、針状体パッド作製工程を有する。
・複製版作製工程
複製版作製工程では、同一の針状体を大量に作製するために、図2(a)中に示す原版針状体パッド1を原版として、図2(b)中に示すように、針状部12の形状を反転した凹部を有する複製版2を作製する。
なお、原版針状体パッド1は、例えば、シリコンを用いて形成する。
また、原版針状体パッド1のうち、基底部11の針状部12を形成した面に対応する位置には、段差形成用凹部1aを形成する。これにより、図2(c)中に示すように、複製版2は、段差形成用凹部1aの形状を反転した凸部である段差7を有することとなる。なお、第一実施形態では、一例として、段差7の高さを100μmとした場合について説明する。
また、複製版2は、例えば、Ni(Nickel)や、シリコンを用いて形成する。
・針状体パッド作製工程
針状体パッド作製工程では、図2(d)中に示すように、複製版作製工程で作製した複製版2の凹部上に医療用樹脂3を配置する。次に、図2(e)中に示すように、医療用樹脂3を溶融させて、複製版2の凹部内に充填する。これにより、基底部11と針状部12を形成する。なお、基底部11は薄く作製してもよく、例えば、供給する医療用樹脂3の量を制限する、または、余剰分を枠外に配置する等により再利用することで、基底部11の厚さを一定に保ちつつ、コストアップを抑制してもよい。また、基底部11を薄く作製することで、基底部11を曲面状に変形させることが容易となるため、例えば、湾曲した補強層5を用いる事で、基底部11が湾曲した針状体パッドPを容易に作製することが可能となる。
複製版2の凹部内に充填した医療用樹脂3が硬化した後、図2(f)中に示すように、硬化した医療用樹脂3を複製版2の凹部から剥離させることにより、針状体パッド本体4を作製する。そして、針状体パッド本体4が有する基底部11のうち、針状部12を形成した面に補強層5を接着して、針状体パッドPを製造する(図1参照)。
ここで、硬化した医療用樹脂3を複製版2の凹部から剥離させる際には、針状体パッド本体4が有する基底部11のうち、針状部12を形成した面の裏面側よりバキュームにて剥離してもよく、また、粘着質を裏面側に接着して引き剥がしてもよい。また、エジェクターピンを用いて、複製版2側から剥離しても良い。
また、針状体パッド本体4に補強層5を接着することにより、種々の形状の補強層5を、針状体パッド本体4に一体化させることが可能となる。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。さらに、上述した第一実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより、種々の発明が抽出され得る。例えば、上述した第一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄に記載した課題が解決可能であり、発明の効果に記載した効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の針状体パッドPは、基底部11のうち、針状部12を形成した面に補強層5を設け、補強層5を構成する材料として機械的強度の高い材料を選択することにより、針状体パッドP全体の強度を低下させることなく、基底部11の厚さを薄くすることが可能となり、単価の高い材料である生体適合性材料の使用量を減少させることが可能となる。
また、第一実施形態の針状体パッドPは、生分解性の樹脂を用いることなく、単価の高い材料である生体適合性材料の使用量を減少させることが可能となる。
さらに、第一実施形態の針状体パッドPは、補強層の厚みを変更することにより針状部12の高さを変更することが可能であるため、部位によって厚みが異なる皮膚(例えば、かかとでは表皮、真皮合わせて2mm程度あるのに対し、瞼では0.6mm程度)に対応可能な針状体パッドPを形成することが可能となる。
また、第一実施形態の針状体パッドPは、補強層の厚みを変更することにより針状部12の高さを変更することが可能であるため、年齢において厚みが異なる皮膚(例えば、新生児などは成人の半分程度の厚みしかなく、成人後は加齢に伴って逆に薄くなる傾向がある)に対応可能となる。
すなわち、第一実施形態の針状体パッドPは、1のサイズの針状体から様々な高さの針状部の高さを備える針状体パッドを作製することが可能であり、製造上有利である。
(変形例)
以下、第一実施形態の変形例を記載する。
(1)補強層5は、例えば、図3中に示すように、針状体パッド本体4と補強層5を一体化させるために、針状体パッド本体4に嵌め込んでもよい。また、例えば、補強層5は、針状部12の側面部を取り囲むように嵌め込んでもよい。この場合、嵌め込みとすることで、特別な接着剤を用いることなく、針状体パッド本体4と補強層5を強固に一体化させることが可能となる。なお、図3中には、補強層5のみの断面を示している。
(2)補強層5は、例えば、図4中に示すように、全ての針状部12を取り囲むような形状としてもよい。この場合、補強層5が全ての針状部12の外周部を取り囲むことで、針状体パッド本体4と補強層5を一体化させるために嵌め込む構成と比較して、補強層5の面積が減少して、一体化の工程が軽減される。また、針状部12間のピッチが短い針状体パッド本体4に対しても、容易に適用可能となる。なお、図4中には、補強層5のみの断面を示している。
(3)補強層5は、例えば、図5中に示すように、短冊状の開口部を設けてもよい。この場合、補強層5の材料使用量を低減させるとともに、効率的に補強層5を並べることが可能となる。なお、図5中には、補強層5のみの断面を示している。
(4)補強層5は、例えば、図6中に示すように、針状部12が貫通する貫通孔13を備える構成としてもよい。この場合、貫通孔13を小さくすることで、針状部12の直近まで補強層5を形成することが可能となるため、より厳密に、適用可能な針状部12の高さを規定することが可能となる。なお、図6中には、補強層5のみの断面を示している。
(5)補強層5は、例えば、図7中に示すように、針状部12のみが開口した構成としてもよい。この場合、開口部を小さくすることで、針状部12の直近まで補強層5を形成することが可能となるため、より厳密に、適用可能な針状部12の高さを規定することが可能となる。すなわち、補強層5は、基底部11の針状部12が形成されている側の面のうち、針状部12以外の全ての部分に設けてもよい。なお、図7中には、補強層5のみの断面を示している。
(6)補強層5としては、例えば、図8や図9中に示すように、種々の厚さの補強層5を使用してもよい。この場合、例えば、補強層5の厚さをより厚くすることで、高さが低い針状部12を作製することが可能となる。なお、図8及び9中には、補強層5のみの断面を示している。
また、補強層5の厚さを変化させると、針状部12の実質的な高さが変動することとなる。これは、例えば、高さ800μmの高さの針状部12に対して、厚さが300μmの補強層5を設けることで、実質的に500μmの高さの針状部12を作製することが可能となる。
ここで、同じ針状部12に対して、厚さが500μmの補強層5を設けることで、300μmの高さの針状部12を作製することが可能となり、補強層5の厚さを変更するだけで、同一の針状部12を用いて、複数の高さを持つ針状部12を作製することが可能となる。
(7)補強層5は、例えば、図10中に示すように、複数段を積層して使用してもよい。この場合、種々の厚さを有する補強層5として使用可能となる。なお、図10中には、補強層5のみの断面を示している。
(8)補強層5としては、例えば、図11中に示すように、湾曲した補強層5を使用してもよい。この場合、湾曲した補強層5を用いることで、基底部11が補強層5の湾曲に倣って湾曲するため、全体が湾曲した針状体パッドPを作製することが可能となる。また、補強層5の形状に応じて、湾曲の程度や形状は変更可能であり、凸型、凹型、鞍型等、種々の形状に変化させることが可能となる。すなわち、補強層5は、針状体パッドPの厚さ方向と直交する方向から見て、すなわち、側面視で、基底部11の厚さ方向に湾曲していてもよい。なお、図11中には、補強層5のみの断面を示している。
(9)補強層5としては、例えば、図12中に示すように、基底部11のうち、針状部12を形成した面の裏面側に、裏面側補強層15を設けた構成としてもよい。この場合、例えば、補強層5(表面側の補強層)で針状部12の高さを調整し、裏面側補強層15により全体の曲がりを抑制する。また、表裏の補強層に異なった作用を持たせることで、複雑な形状かつ種々の高さを有した針状部12を備える針状体パッドPを作製することが可能となる。なお、図12中には、補強層5のみの断面を示している。
(10)補強層5としては、例えば、図13中に示すように、裏面側補強層15にアプリケータ等に嵌め込むための窪み16を設けてもよい。この場合、窪み16を設けて裏面側補強層15に溝を入れることで、アプリケータを使用した穿刺を行う場合、容易にセットすることが可能となる。なお、図13中には、補強層5のみの断面を示している。
(11)補強層5としては、例えば、図14や図15中に示すように、厚みの異なる補強層5を複数個所に設けてもよい。この場合、高さ分布を有する針状体パッドPを作製することが可能となる。なお、図14及び15中には、補強層5のみの断面を示している。
(12)針状体パッド本体4を、図16中に示すように、基底部11のうち、針状部12を形成した面に補強層5を設置するための用の凹部である補強層設置凹部6を設けた構成としてもよい。この場合、基底部11に補強層5を接着する際のアライメント等を軽減することが可能となる。また、補強層設置凹部6を形成するためには、例えば、図17中に示す工程のように、原版針状体パッド1に対して補強層設置凹部6に対応する原版側凹部6aを形成する加工を行うだけでよく、種々の形状・場所を選択可能である。なお、図16中には、補強層5のみの断面を示している。また、図17中では、図17(a)から図17(c)に複製版作製工程を示し、図17(d)から図17(f)に針状体パッド作製工程を示す。
(13)補強層5を、多孔質材料から形成してもよい。この場合、放出用の薬液を補強層5に貯めることや、補強層5から組織液を採取することが可能となる。
上述した第一実施形態の図1から図17を参照しつつ、以下に記載する実施例により、本発明の針状体パッドPについて説明する。
(実施例1)
まず、針状体パッドPの型となる複製版2を準備する。実施例1では、Ni性の複製版2を使用した。また、複製版2は、電鋳にて作製し、原版針状体パッド1は5軸加工機で作製した。材質はシリコンを使用した。そして、原版針状体パッド1に対して、Ni電鋳を施し複製版2を作製した後、熱アルカリにより原版針状体パッド1は除去している。
また、複製版2の表面の平坦部に、段差7を形成している。これは、溶融した樹脂が目的とする場所を超えて流動しないように設けるものであり、目的とする基底部11の厚さに応じた構造を、適宜選択可能である。実施例1では段差7の高さを100μmとした。
次に、複製版2上に医療用の生分解性樹脂の一つであるPGAを配置し、250℃に加熱して溶融させた。
さらに、溶融させたPGAを、上部からシリコンゴム製のローラーで加圧して、複製版2の凹部にPGAを押し込んだ。
そして、複製版2の表裏より冷却し、室温付近まで温度が低下してから、基底部11の針状部12を形成した面の裏面にバキュームピンセットを装着し、複製版2に対して垂直に引き剥がした。このとき、垂直に剥離することができないと、針状部12の先端部が折れたり、曲がったりしてしまう可能性が高い。
次に、各針状部12の外周部に、医療用のアクリル系接着剤を薄く塗布して、「田」の字型に加工した、厚さ300μmのポリカーボネイト製の補強層5を接着した。
この結果、高さが500μmであり、基底部11の厚さが400μmの2層構造からなる針状体パッドPが得られた。
次に、上述したものと同様の構成を有するPGA性の針状体パッド本体4を用いて、基底部11の針状部12を形成した面の裏面側に、補強層5を接着する。補強層5は、厚さ300μmのポリカーボネイトを矩形に切り出したものである。また、接着剤は第一実施形態と同様のものを使用した。
この結果、高さが800μmであり、基底部11の厚さが400μmの2層構造からなる針状体パッドPが得られた。
この際、基底部11の針状部12を形成した面側に使用した補強層5と同一のものを、基底部11の針状部12を形成した面の裏面に使用しても良く、同一の針状体パッド本体4及び補強層5から、基底部11の厚さが400μmで、針状部12の高さが異なる2種のサンプルを作製することが可能となる。
(実施例2)
次に、湾曲した針状体パッドPを作製する場合について記述する。
まず、実施例1と同様の方法で針状体パッド本体4を作製する。針状部12はPGAから構成されており、針状部12の高さは800μmとし、針状部12の根元の寸法は300μmとし、各針状部12を正方格子状に複数本配置し、4列×4列の16本の針状部12を構成した。隣り合う針状部12間のピッチは800μmとし、チップの外形は5mmの正方形となっている。また、基底部11の厚さは100μmである。
次に、湾曲した補強層5を準備する。田の字型に加工した厚さ300μmのポリカーボネイトを、軟化点付近まで昇温した曲率半径20mmのステンレス半球上に30秒間押し付けた。その結果、外周に比べて中央部が150μm盛り上がった補強層5を得た。
そして、補強層5に対し、針状体パッド本体4を医療用の接着剤で固定し、針状部12の高さが500μmであり、基底部11の厚さが400μmであり、中央部が外周部にくらべ150μm程度盛り上がった凸形状の2層構造からなる針状体パッドPが得られた。
(実施例3)
実施例3では、補強層設置凹部6を設けた針状体パッド本体4に補強層5をセットする場合について説明する。
まず、原版針状体パッド1に対して、補強層設置凹部6に対応する原版側凹部6aを形成する。原版側凹部6aの作製には、5軸加工機を用いた。原版側凹部6aの深さは100μmとし、原版側凹部6aの幅は隣り合う針状部12間で300μmとし、外周部で1050μmとした。針状部12は、高さを800μmとし、根元寸法300μmの円錐形状とした。さらに、各針状部12は、4列×4列のアレイ状に配置し、ピッチは800μmである。
以降の工程は、実施例1と同様の工程で作製することが可能である。
補強層5としては、300μm厚のポリカーボネイト製の補強層5を使用した。
その結果、高さが600μmであり、基底部11の厚さが400μmの2層構造からなる針状体パッドPを得た。
1…原版針状体パッド、1a…段差形成用凹部、2…複製版、3…医療用樹脂、4…針状体パッド本体、5…補強層、6…補強層設置凹部、6a…原版側凹部、7…段差、8…裏面ダイパッド、9…絶縁樹脂部、10…めっき層、11…基底部、12…針状部、13…貫通孔、15…裏面側補強層、16…窪み、P…針状体パッド

Claims (6)

  1. 基板の一方の面に針状部を備える針状体パッドであって、
    前記基板の前記針状部が形成されている側の面に補強層を設けたことを特徴とする針状体パッド。
  2. 前記補強層は、前記針状部が貫通する貫通孔を備えることを特徴とする請求項1に記載した針状体パッド。
  3. 前記補強層は、側面視で前記基板の厚さ方向に湾曲していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した針状体パッド。
  4. 前記基材の前記針状部が形成されている側の面と反対側の面に裏面補強層を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した針状体パッド。
  5. 前記基材の前記針状部が形成されている側の面に、前記補強層を設置する補強層設置凹部を備え、
    前記補強層設置凹部内に前記補強層が設置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載した針状体パッド。
  6. 前記補強層が、多孔質材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した針状体パッド。
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