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JP2015230777A - 電池包装用ポリプロピレン系樹脂組成物及びフィルム - Google Patents

電池包装用ポリプロピレン系樹脂組成物及びフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、成形性、高いシール強度、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性に優れる電池包装用ポリプロピレン系樹脂組成物及びフィルムを提供する。
【解決手段】多段重合により得られる、下記(a1)〜(a4)の条件を満たすプロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)とを含むプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)からなることを特徴とする電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物など。
(a1)成分(A1)は、エチレン含量が0〜2重量%のプロピレン単独重合体または共重合体であること。
(a2)成分(A1)のMFR(230℃、2.16kg荷重)が1.0〜10g/10分であること。
(a3)成分(A2)は、エチレン含量が10〜40重量%であること。
(a4)成分(A2)のMFR(230℃、2.16kg荷重)が0.5〜5g/10分であること。
【選択図】なし

Description

本発明は、電池包装用ポリプロピレン系樹脂組成物及びフィルムに関し、さらに詳しくは、耐熱性や密封性、成形性に優れるだけでなく、高いシール強度や耐衝撃性を有し、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性にも優れる電池包装用ポリプロピレン系樹脂組成物及びフィルムに関する。
ポリプロピレン系材料は、その耐熱性や包装適性、更には経済性や環境問題適応性などにより、包装材料として汎用されてきた。
また、適応用途の多様化も進み、食品包装用途に留まらず、自動車外装や部品又は液晶テレビ部材の表面傷付きを予防する目的での保護フィルムや、シリコンウェハ加工時の固定フィルムなど工業用途への進出も、目立ってきている。中でも、近年その発展が著しい分野の一つとして、電池用包装材料がある。
特に、リチウムイオン電池と呼ばれる二次電池については、従来の二次電池に比べて、高電圧・高エネルギー密度・放電による容量低下抑制といった優れた特性を有しており、ノート型パソコンや携帯電話などのモバイル機器の長時間駆動や小型化に大きく寄与してきた。また、最近では、ハイブリッド自動車や電気自動車にも用いられており、今後も盛んな開発が見込まれる電池でもある。
そのリチウムイオン電池の原理は、正極と負極の二つの電極間を、電気移動を担う電解液中のリチウムイオンが、セパレーターと呼ばれるイオン選択膜を通して行き来することにより、充放電を行うものである。そして、リチウムイオン電池を構成するに当たっては、目的外の酸化還元反応や劣化を防ぐために、正極、負極、電解液、セパレーターを外装体にて包装する必要が有る。
外装体としては、金属板を円筒状または直方体状に加工した金属缶タイプと、基材層・金属箔層・シール層などの複合膜からなるパウチタイプとが挙げられる。
金属缶タイプは、いわゆる乾電池の形で従来からの電池でも多く見られ、非常に堅牢であるが、電池そのものの形状に自由度が小さく、また、重量が大きい点や、放熱性が乏しいという短所を有する。
一方で、パウチタイプは、金属缶タイプに比べて、軽量で放熱性に優れ、さらに、形状の設計自由度も高い。また、使用時には、パウチをプラスチックケースに収納することで、堅牢性を補うことが可能であるため、モバイル用のみならず電気自動車用への適用も拡大している優れたパッケージである。
しかし、パウチを構成するシーラント用材料としては、その多くは電池用包装材料として開発されたものではなく、従来から市場に存在していた既存の食品包装用など汎用的なシーラント材料を転用するに留まっている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
一方で、最近になって、電池包装用シーラント材料の発明も、見受けられるようになってきた(特許文献4参照。)。しかし、当該発明は、シーラントとしてプロピレン系樹脂を用いるに当たって、特定のエラストマーを配合することを特徴とするものであり、主たるシーラント材料のプロピレン系樹脂については、未だ具体的な発明や材料設計の明確化が成されていない。
従って、電池用包装材料として、優れた特性を併せ持つシーラント材料の開発が、市場から待ち望まれている。
特開2002−245980号公報 特開2005−56729号公報 特開2007−273398号公報 特開2008−277274号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、耐熱性や密封性、成形性に優れるだけでなく、高いシール強度や耐衝撃性を有し、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性などにおしなべて優れる電池包装用ポリプロピレン系樹脂組成物及びフィルムを提供することにある。
本発明者は、前述の特性を併せ持つポリプロピレン系材料およびそのフィルムを開発すべく鋭意研究した結果、特定のプロピレン−エチレンブロック共重合体を主成分とするフィルムにより、上記目的を達成し得ることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
本発明は、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)からなるプロピレンとエチレンの多段重合によるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)を用いるものであって、電池用の包装フィルムとしての各種の性能がバランスよく向上されるために、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のエチレン含量およびMFRが各々特定の範囲で設定されたプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)からなることを、本発明の主要な特徴とするものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、多段重合により得られる、下記(a1)〜(a4)の条件を満たすプロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)とを含むプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)からなることを特徴とする電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
・プロピレン−エチレンブロック共重合体(A);
(a1)プロピレン系重合体成分(A1)は、エチレン含量が0〜2重量%のプロピレン単独重合体または共重合体であること。
(a2)プロピレン系重合体成分(A1)のMFR(230℃、2.16kg荷重)が1.0〜10g/10分であること。
(a3)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)は、エチレン含量が10〜40重量%であること。
(a4)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のMFR(230℃、2.16kg荷重)が0.5〜5g/10分であること。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、さらに、脂肪酸アマイド系の滑剤を、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、0.03〜0.5重量部含有することを特徴とする電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は第2の発明に係る電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物を溶融押出製膜して得られることを特徴とする単層シーラントフィルムが提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1又は第2の発明に係る電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物を両外層の少なくとも片面層に用い、溶融押出製膜して得られることを特徴とする多層シーラントフィルムが提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第3又は第4の発明に係る単層又は多層シーラントフィルムが電池包装材料のシーラントとして用いられることを特徴とするフィルムが提供される。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、電池用包装フィルムとして、耐熱性や密封性などの必須性能に加えて、成形性に優れるだけでなく、高いシール強度や耐衝撃性を有し、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性などが、バランスよくおしなべて向上されるという、従来には、見られなかった格別の効果を発現するものである。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、電池の包装用に使用される樹脂組成物であって、多段重合により得られる前記(a1)〜(a4)を満たすプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)からなることを特徴とする。
以下、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を構成する各成分について、詳細に説明する。
1.プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)
本発明の電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物に用いる、多段重合により得られるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、エチレン含量[E(A1)]が0〜2重量%のプロピレン単独重合体または共重合体であるプロピレン系重合体成分(A1)と、エチレン含量[E(A2)]が10〜40重量%であるプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体である。
(1)プロピレン系重合体成分(A1)のエチレン含量
プロピレン系重合体成分(A1)のエチレン含量[E(A1)]は、0〜2重量%であることが必要である。
プロピレン系重合体成分(A1)のエチレン含量[E(A1)]が2重量%を超えると、結晶性が減少し、フィルムの加熱条件下での収縮割合の増加や変形が起こるため、耐熱性低下を意味する。本発明の用途であるリチウムイオン電池は、異常発熱時に際して、物理的もしくは機械的な安全装置により回路遮断が行われる必要があるが、シーラントフィルムの耐熱性低下は、この回路遮断の実行前での内容物の漏洩による電池回路の暴走に繋がるため、非常に危険である。
また、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)は、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の柔軟性と耐衝撃性に寄与する成分である。この成分は、多段重合法の第2段階以降で、主にプロピレン−エチレンランダム共重合体として重合される。
ここで、本発明の趣旨を外れない限り、更に少量の他のα−オレフィン、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどと共重合させてもよい。
(2)プロピレン系重合体成分(A1)のMFR
プロピレン系重合体成分(A1)の230℃、2.16kg荷重でのMFR[MFR(A1)]は、1.0〜10g/10分、さらに2.0〜5.0g/10分であることが好ましい。MFR(A1)が1.0g/10分未満では、押出成形性が不充分で、さらにフィルムに成形した場合は、フィッシュアイによる外観不良を招く。また、MFR(A1)が10g/10分を超えると、耐衝撃性やシール強度が不十分となる。
なお、メルトフローレート[MFR(A1)]は、JIS K7210に準拠し、230℃、荷重2.16kgにて測定される。
(3)成分(A1)と成分(A2)の比率
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)中のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の比率は、5〜40重量%が好ましく、さらに10〜35重量%が好ましい。言い換えると、プロピレン系重合体成分(A1)の比率は、60〜95重量%が好ましく、さらに65〜90重量%が好ましい。
成分(A2)の比率が40重量%以下の場合には、耐熱性の向上や、フィルム成形時のベタツキやブリードアウトを抑制し易くなり、また、成分(A2)の比率が5重量%以上の場合には、柔軟性と耐白化性に寄与する成分(A2)の量が充分となり、柔軟性や耐白化性が向上する。
(4)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のエチレン含量
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)中のエチレン含量[E(A2)]は、10〜40重量%であることが必要であり、15〜35重量%がより好ましい。
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のエチレン含量[E(A2)]が40重量%を超える場合には、共重合体成分(A2)のプロピレン系重合体成分(A1)に対する相溶性が低下し、耐白化性や耐クラッキング性の悪化を引き起こす原因となる。また、[E(A2)]が10重量%を下回る場合には、耐衝撃性が低下する。
(5)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のMFR
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のMFR[MFR(A2)]は、0.5〜5g/10分であることが必要であり、0.6〜4.0g/分がより好ましい。
MFR(A2)が0.5g/10分を下回る場合には、フィルム成形時に共重合体成分(A2)の配向性が低下し、フィルム透明性の悪化を引き起こし、延いては耐白化性の低下の原因となる。また、MFR(A2)が5g/10分を超える場合には、共重合体(A)成分の低分子量分が過多となり、フィルムのベタツキ悪化や電池セル内のブリード物汚染の原因となる。
2.プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造方法
本発明に用いるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、上記の物性を有すれば、どのような製造方法によってもよいが、以下の原料、重合方法によって、好ましく製造することができる。
(1)使用原料
本発明に用いられるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)を製造するに際し、使用される触媒としては、マグネシウム、ハロゲン、チタン、電子供与体を触媒成分とするマグネシウム担持型触媒、又は三塩化チタンを触媒とする固体触媒成分と有機アルミニウムからなる触媒、又はメタロセン触媒が使用できる。
具体的な触媒の製造法は、特に限定されるものではないが、一例として、特開2007−254671号公報に開示されたチーグラー触媒を例示することができる。
また、重合される原料オレフィンは、プロピレン、エチレンであり、必要により、本発明の目的を損なわない程度の他のオレフィン、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−ペンテン−1などを使用することもできる。
(2)重合工程
前記触媒の存在下に行う重合工程は、プロピレン系重合体を製造する重合工程(i)、プロピレンにエチレンを、エチレン含量が10〜40重量%の割合で重合させる重合工程(ii)の2段階からなる。
(2−1)重合工程(i);
重合工程(i)は、プロピレン単独かプロピレン/エチレンの混合物を、前記触媒を加えた重合系に供給して、プロピレン単独重合体またはエチレン含有量が2重量%以下であるプロピレン系重合体成分(A1)を、全重合体量の、好ましくは60〜95重量%に相当する量となるように、形成させる工程である。
以下に、プロピレン系共重合体成分(A1)の製造方法について説明する。
プロピレン系重合体成分(A1)のMFR(A1)は、水素を連鎖移動剤として用いることにより調整することができる。
具体的には、連鎖移動剤である水素の濃度を高くするとプロピレン系重合体成分(A1)のMFR(A1)が高くなる。逆も又同様である。重合槽における水素の濃度を高くするには、重合槽への水素の供給量を高くすれば良く、当業者にとって、調整は極めて容易である。
また、プロピレン系重合体成分(A1)がプロピレン−エチレンランダム共重合体である場合には、エチレン含量を制御する手段として、重合槽に供給するエチレンの量を制御する方法を用いるのが簡便である。具体的には、重合槽に供給するエチレンのプロピレンに対する量比(エチレン供給量÷プロピレン供給量)を高くすれば、得られるプロピレン系重合体成分(A1)のエチレン含量は高くなる。逆も同様である。
重合槽に供給するプロピレンとエチレンの量比と得られるプロピレン系重合体成分(A1)のエチレン含有量との関係は、使用する触媒の種類によって異なるが、適宜供給量比を調整することによって、目的のエチレン含量を有するプロピレン系重合体成分(A1)を得ることは、当業者にとって極めて容易なことである。
(2−2)重合工程(ii);
重合工程(ii)は、重合工程(i)に引き続いて、プロピレン/エチレン混合物をさらに導入して、エチレン含量を10〜40重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)を得る工程である。
この工程では、全重合体量の、好ましくは5〜40重量%に相当する重合体を形成させる。
以下に、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の製造方法について、説明する。
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のMFR(A2)は、水素を連鎖移動剤として用いることにより、調整することができる。
具体的な制御方法は、プロピレン系重合体成分(A1)のMFRの制御方法と同じである。
また、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のエチレン含量を制御する手段として、重合槽に供給するエチレンの量を制御する方法を用いるのが簡便である。具体的な制御方法は、プロピレン系重合体成分(A1)がプロピレン−エチレンランダム共重合体である場合と同じである。
(3)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)のインデックスの制御方法
次に、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)のインデックスの制御方法について説明する。
本発明のプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)とからなるものである。従って、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)のインデックスを制御する上で考慮すべき項目は、エチレン含有量[E(A)]、MFR(A)、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比の3つである。
まず、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比の制御方法から説明する。
プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比は、プロピレン系重合体成分(A1)を製造する重合工程(i)における製造量とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)を製造する重合工程(ii)における製造量によって制御する。例えば、プロピレン系重合体成分(A1)の量を増やして、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の量を減らすためには、重合工程(i)の製造量を維持したまま、重合工程(ii)の製造量を減らせばよく、それは、重合工程(ii)の滞留時間を短くしたり、重合温度を下げたりすれば良い。また、エタノールや酸素などの重合抑制剤を添加したり、元々添加している場合には、その添加量を増やしたりすることでも制御することができる。その逆も又同様である。
通常、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比は、プロピレン系重合体成分(A1)を製造する重合工程(i)における製造量と、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)を製造する重合工程(ii)における製造量で定義する。
式を、以下に示す。
成分(A1)の重量:成分(A2)の重量=W(A1):W(A2)
W(A1)=重合工程(i)の製造量÷(重合工程(i)の製造量+重合工程(ii)の製造量)
W(A2)=重合工程(ii)の製造量÷(重合工程(i)の製造量+重合工程(ii)の製造量)
W(A1)+W(A2)=1
(ここで、W(A1)、W(A2)は、それぞれプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)におけるプロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比率である。)
工業的な製造設備では、各重合槽のヒートバランスやマテリアルバランスから製造量を求めるのが通常である。また、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の結晶性が充分異なる場合には、TREF(温度昇温溶離分別法)などの分析手法を用いて、両者を分離同定し、量比を求めることでもよい。ポリプロピレンの結晶性分布をTREF測定により評価する手法は、当業者によく知られたものであり、G.Glokner,J.Appl.Polym.Sci:Appl.Poly.Symp.;45,1−24(1990)、L.Wild,Adv.Polym.Sci.;98,1−47(1990)、J.B.P.Soares,A.E.Hamielec,Polyer;36,8,1639−1654(1995)などの文献に詳細な測定法が示されている。
次に、エチレン含有量[E(A)]の制御方法について説明する。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の混合物であるから、それぞれのエチレン含量の間には、以下の関係式が成立する。
E(A)=E(A1)×W(A1)+E(A2)×W(A2)
(ここで、E(A)、E(A1)、E(A2)は、それぞれ、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、プロピレン系重合体成分(A1)、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のエチレン含量である。)
この式は、エチレン含量に関するマテリアルバランスを示すものである。
従って、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比が決まれば、すなわち、W(A1)とW(A2)が決まれば、E(A)は、E(A1)とE(A2)によって、一意的に定まる。つまり、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比、E(A1)、E(A2)の3つの因子を制御することにより、E(A)を制御することができる。例えば、E(A)を高くするためには、E(A1)を高くしても良いし、E(A2)を高くしても良い。また、E(A2)がE(A1)よりも高いことに留意すれば、W(A1)を小さくして、W(A2)を大きくしても良いことも容易に理解できよう。逆方向の制御方法も同様である。
なお、実際に測定値を直接得られるのは、E(A)とE(A1)であり、両者の測定値を使って、E(A2)を計算することになる。従って、仮に、E(A)を高くする操作を行う際に、E(A2)を高くする操作、すなわち、重合工程(ii)に供給するエチレンの量を増やす操作を手段として選ぶ場合、測定値として直接確認できるのは、E(A)であって、E(A2)ではないが、E(A)が高くなる原因は、E(A2)が高くなることにあるのは自明である。
最後に、MFR(A)の制御方法について説明する。
本発明においては、MFR(A2)を以下の式で定義することにする。
MFR(A2)=exp{(log[MFR(A)]−W(A1)×log[MFR(A1)])÷W(A2)}
(ここで、logは、eを底とする対数である。MFR(A)、MFR(A1)、MFR(A2)は、それぞれ、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、プロピレン系重合体成分(A1)、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のMFRである。)
この式は、一般に粘度の対数加成則と呼ばれる経験式
log[MFR(A)]=W(A1)×log[MFR(A1)]+W(A2)×log[MFR(A2)]
を変形したものであり、当業界で日常的に使われるものである。
この式で定義するために、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比、MFR(A)、MFR(A1)、MFR(A2)は、独立ではない。故に、MFR(A)を制御するには、プロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比、MFR(A1)、MFR(A2)の3つの因子を制御すればよい。例えば、MFR(A)を高くするためには、MFR(A1)を高くしても良いし、MFR(A2)を高くしても良い。また、MFR(A2)がMFR(A1)より低い場合には、W(A1)を大きくして、W(A2)を小さくしてもMFR(A)を高くすることができることも容易に理解できよう。逆方向の制御方法も同様である。
なお、実際に測定値を直接得られるのは、MFR(A)とMFR(A1)であり、両者の測定値を使って、MFR(A2)を計算することになる。従って、仮に、MFR(A)を高くする操作を行う際に、MFR(A2)を高くする操作、すなわち、重合工程(ii)に供給する水素の量を増やす操作を手段として選ぶ場合、測定値として直接確認できるのは、MFR(A)であってMFR(A2)ではないが、MFR(A)が高くなる原因は、MFR(A2)が高くなることにあるのは自明である。
プロピレン−エチレンブロック共重合体の重合プロセスは、回分式、連続式のいずれの方法によっても、実施可能である。この際に、ヘキサン、ヘプタンなどの不活性炭化水素溶媒中で重合を行う方法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として使用する方法、実質的に液体溶媒を用いずに、ガス状の単量体中で重合を行う方法、さらに、これらを組み合わせた方法を採用することができる。また、重合工程(i)と重合工程(ii)は、同一の重合槽を用いても、別個の重合槽を用いてもよい。
3.その他成分
(1)脂肪酸アマイド系の滑剤
また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、得られるフィルムの滑り性や変形加工時のハンドリング性向上を目的として、脂肪酸アマイド系の滑剤を、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、0.03〜0.5重量部添加することができる。
脂肪酸アマイド系の滑剤としては、具体的には、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどが挙げられる。
脂肪酸アマイド系の滑剤の含有量が0.5重量部以下であると、フィルム表面への滑剤のブリードが適量となり、金属層との接着力低下や、電解液の汚染が起こり難いため、好ましい。また、0.03重量部以上では、滑り性向上が見込め、添加の効果が期待できるため、0.03〜0.5重量部の範囲で用いるのがより好ましい。
(2)オレフィン系共重合体エラストマー
また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、さらに、フィルムの柔軟性を向上させる目的で、オレフィン系共重合体エラストマーを、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、3〜30重量部添加することができる。
オレフィン系共重合エラストマーの密度は、0.880〜0.910g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.885〜0.907g/cmの範囲である。密度が0.910g/cm以下の場合には、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性が向上し、また、柔軟性付与の向上効果が見られるため、好ましい。
ここで、密度は、JIS K7112に準拠して測定する値である。
また、オレフィン系共重合体エラストマーのメルトフローレート(MFR)は、0.5〜10g/10分の範囲内にあることが好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)が0.5g/10分以上であると、フィルム成形時の押出特性が良好となり、フィルムの生産性向上に影響を及ぼす可能性が高くなるため、好ましい。
また、メルトフローレート(MFR)が10g/10分以下であると、ベタツキやブリードアウトが起こり難くなり、また、耐衝撃性の向上につながるために、好ましい。
ここでのMFRは、JIS K7210に準拠し、加熱温度190℃、荷重21.18N(2.16kg)で測定する値である。
オレフィン系共重合体エラストマーのポリプロピレン系樹脂樹脂組成物中の含有量は、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、3〜20重量部の範囲とすることが好ましい。含有量を20重量部以下に抑えることにより、本発明に係るプロピレン−エチレンブロック共重合体が元来有している耐熱性や剛性を損なうことなく、電池包装フィルムを得ることが可能である。さらに、含有量が20重量部以下であると、剛性の低下、ベタツキの発生、及びシール強度の低下が起こり難くなるため、望ましい。また、3重量部以上では、柔軟性の向上が見込め、添加の効果が期待できる。そのため、3〜20重量部の範囲で用いるのがより好ましい。
オレフィン系共重合体エラストマーにおける主たるポリマーに係るモノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテンの任意の一種類から選ばれることが好ましく、また、コモノマーとしては、好ましくはエチレンあるい炭素数3〜10のα−オレフィン、炭素数4〜10のアルカジエンからなる群のうち主たるポリマーと構造を異にする少なくとも一種類であり、コモノマーの含有量は、10重量%以上であることが望ましい。コモノマー含有量が10重量%以上であると、柔軟性が向上するため、耐衝撃性が良好となり、併用効果が顕著となる。
コモノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
オレフィン系共重合体エラストマーの好ましい代表例としては、エチレン−プロピレン共重合体エラストマー、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体エラストマー、エチレン−ブテン共重合体エラストマー、エチレン−ヘキセン共重合体エラストマー、エチレン−オクテン共重合体エラストマー、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−イソプレン共重合体エラストマー、プロピレン−ブテン共重合体エラストマー等が挙げられる。
(3)その他の配合物
本発明の電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲内で、本発明とは組成の異なるプロピレン−エチレンブロック共重合体やプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体、またはスチレン系エラストマーなどを、適宜添加してもよい。
その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、臭気吸着剤、抗菌剤、顔料、無機質及び有機質の充填剤並びに種々の合成樹脂などの公知の添加剤を、必要に応じて随時添加することができる。
4.フィルム成形
本発明の電池包装用フィルムは、耐熱性や密封性、成形性、高いシール強度や耐衝撃性、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性などに、おしなべて優れ、主として未延伸フィルムとして用いると、その効果が充分に発揮される。
該フィルムは、溶融押出製膜して得ることができ、一般に工業的に行われているキャスト法、インフレーション法などで製造できる。
また、本発明のフィルムは、上記ポリプロピレン系樹脂組成物を用いた単層フィルムとしても、積層フィルムとしても、用いることができる。
積層フィルムの場合には、本発明の樹脂組成物よりなる層が少なくとも最表面のシーラント層として用いられ、かつ、全フィルム厚みの10%以上とすることが好ましい。フィルム厚みは5〜200μmが好ましく、10〜100μmが更に好ましい。
また、フィルムの表面には、表面の濡れ適正向上のためにコロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理などを行うことも可能である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物からフィルムを製造するにあたって、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、および必要に応じて、脂肪酸アマイド系の滑剤やエチレン−α−オレフィン共重合体エラストマーなどを予め混合し、押出機などでペレット化したものをフィルム成形機に供給して、フィルムとしてもよく、また、フィルム製造時にプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、および必要に応じて、脂肪酸アマイド系の滑剤やエチレン−α−オレフィン共重合体エラストマーなどの各々ペレットをフィルム成形機に供給してフィルムとしてもよい。
以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例により限定して解釈されるものではない。
なお、本発明の詳細な説明および実施例中の各項目の物性測定や分析値などは、下記の方法に従ったものである。
(1)共重合体中のエチレン含有量の測定
第1重合工程終了時に得られたプロピレン系重合体成分(A1)、および、第2重合工程を経て、得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)における各々のエチレン含有量は、プロトン完全デカップリング法により、以下の条件に従って測定した13C−NMRスペクトルを解析することにより求めた。
機種:日本電子(株)製、GSX−400又は同等の装置(炭素核共鳴周波数100MHz以上)
溶媒:o−ジクロロベンゼン+重ベンゼン(4:1(体積比))
濃度:100mg/mL
温度:130℃
パルス角:90°
パルス間隔:15秒
積算回数:5,000回以上
スペクトルの帰属は、例えば、Macromolecules 17,1950 (1984)などを参考に行えばよい。上記条件により測定されたスペクトルの帰属は、下記表1の通りである。表中Sαα等の記号は、Carmanら(Macromolecules 10, 536 (1977))の表記法に従い、Pはメチル炭素、Sはメチレン炭素、Tはメチン炭素をそれぞれ表わす。
Figure 2015230777
以下、「P」を共重合体連鎖中のプロピレン単位、「E」をエチレン単位とすると、連鎖中には、PPP、PPE、EPE、PEP、PEE、およびEEEの6種類のトリアッドが存在し得る。Macromolecules 15,1150 (1982)などに記されているように、これらトリアッドの濃度と、スペクトルのピーク強度とは、以下の(1)〜(6)の関係式で結び付けられる。
[PPP]=k×I(Tββ) (1)
[PPE]=k×I(Tβδ) (2)
[EPE]=k×I(Tδδ) (3)
[PEP]=k×I(Sββ) (4)
[PEE]=k×I(Sβδ) (5)
[EEE]=k×{I(Sδδ)/2+I(Sγδ)/4} (6)
ここで[ ]は、トリアッドの分率を示し、例えば[PPP]は、全トリアッド中のPPPトリアッドの分率である。したがって、
[PPP]+[PPE]+[EPE]+[PEP]+[PEE]+[EEE]=1 (7)
である。また、kは定数であり、Iはスペクトル強度を示し、例えば、I(Tββ)は、Tββに帰属される28.7ppmのピークの強度を意味する。
上記(1)〜(7)の関係式を用いることにより、各トリアッドの分率が求まり、さらに下式によりエチレン含有量が求まる。
エチレン含有量(モル%)=([PEP]+[PEE]+[EEE])×100
なお、エチレン含有量のモル%から重量%への換算は、以下の式を用いて行う。
エチレン含有量(重量%)=(28×X/100)/{28×X/100+42×(1−X/100)}×100
ここで、Xは、モル%表示でのエチレン含有量である。
(2)MFR
JIS K7210A法・条件Mに従い、以下の条件で測定した。単位はg/10分である。
試験温度:230℃、公称荷重:2.16kg
ダイ形状:直径2.095mm、長さ8.000mm
(3)耐衝撃性
雰囲気温度23℃にて、JIS P8134に準拠した装置を使用し、得られた値をフィルムの耐衝撃性の尺度とした。具体的には、フィルム試験片を直径50mmのホルダーに固定し、25.4mmの半球型の金属製貫通部で打撃させ、貫通破壊に要した仕事量(J)を測定し、フィルム厚みで除して求めた。
(4)耐熱性、密封性、耐折曲白化性
MD100mm×TD100mmのフィルムのチルロール面同士を外側になるように重ねあわせ、MD2辺、TD1辺を5mm幅で熱圧着(条件:200℃、2kg/cm、1.0秒)した袋を得た。
次いで、開口部から水道水50mlを充填し、空気を抜いて開口部も上記条件で熱圧着した後、135℃×60分のレトルト処理を実施した。
レトルト処理後に、水充填袋について部分融着や変形、又はシール部からの水漏れが無いかを、確認した。
また、異常が見られなかった水充填袋については、23℃で1日放置後に、4方のシール部分内側を各々5回ずつ上下に180°折り曲げ、折り目の白化有無を確認した。
(5)変形加工性
本発明の樹脂組成物からなるフィルムをシーラントとし、厚さ40μmの両面が化成処理された軟質アルミニウム箔を中間基材とし、厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルムを表基材として、2液硬化型ウレタン樹脂溶液系接着剤を用いて、ドライラミネートを行い、3層構成のラミネートフィルムを得た。
得られたラミネートフィルムを60℃で3日間エージングを行った後、ラミネートフィルムをMD120mm×TD100mmの短冊状に裁断し、その中央部分に、長手方向がMDとなるように、深さ5mmの長方形状の凹部を形成した。
凹部の形成は、形状が40mm×30mm、パンチコーナー半径が1.5mm、パンチ肩半径が0.75mm、ダイ肩半径が0.75mmのパンチを用い、ストローク速度を5mm/secの冷間深絞り成形にて行った。
変形加工性の評価は、深さ5mmの絞り成形をラミネートフィルム10枚に対して、実施し、その全てに対して光透過による目視を行い。以下の基準に従い評価を行った。
○:ピンホールやクラッキングが確認されず、白化も見られない。
△:ピンホールやクラッキングは確認されないが、白化が見られる。
×:ピンホールやクラッキングが確認される。
(6)シール強度
上記と同様に作製したラミネートフィルムを180mm(MD方向)×80mm(TD方向)の短冊状に裁断し、これをTD方向にシーラント面を内側にして二つ折りにし、折り目から20mmの位置において対向する2辺を5mm巾で熱圧着(条件:220℃、2kg/cm、2.0秒)した。
得られた部分融着サンプルをTDが15mm巾となる様に短冊状に切り取り、これをショッパー型引張試験機(テスター産業社製)で300mm/分の速度で引張り、熱融着部を引き剥がすのに有した力を測定し、シール強度とした。なお、単位は、N/15mm巾である。
[製造例]
1.触媒組成の分析
以下の製造例において、触媒組成の分析は、以下のようにして行った。
(1)Ti含量:
試料を精確に秤量し、加水分解した上で比色法を用いて測定した。予備重合後の試料については、予備重合ポリマーを除いた重量を用いて含量を計算した。
(2)ケイ素化合物含量:
試料を精確に秤量し、メタノールで分解した。ガスクロマトグラフィーを用いて標準サンプルと比較することにより、得られたメタノール溶液中のケイ素化合物濃度を求めた。
メタノール中のケイ素化合物濃度と試料の重量から、試料に含まれるケイ素化合物の含量を計算した。予備重合後の試料については、予備重合ポリマーを除いた重量を用いて含量を計算した。
2.予備重合触媒の調製
(1)固体成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)を200g投入し、TiClを1Lゆっくりと添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。
次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiClを1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。更に、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分のスラリーを得た。
このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分のTi含量は2.7wt%であった。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分のスラリーを固体成分として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が25g/Lとなる様に調整した。SiClを50ml加え、90℃で1hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。
その後、精製したn−ヘプタンを導入して液レベルを4Lに調整した。ここに、ジメチルジビニルシランを30ml、i−PrSi(OMe)を30ml、EtAlのn−ヘプタン希釈液をEtAlとして80g添加し、40℃で2hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒を得た。
得られた固体触媒のスラリーの一部をサンプリングして乾燥し、分析を行った。固体触媒には、Tiが1.2wt%、i−PrSi(OMe)が8.9wt%、含まれていた。
(2)予備重合
上記で得られた固体触媒を用いて、以下の手順により予備重合を行った。
上記のスラリーに精製したn−ヘプタンを導入して、固体触媒の濃度が20g/Lとなる様に調整した。スラリーを10℃に冷却した後、EtAlのn−ヘプタン希釈液をEtAlとして10g添加し、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。プロピレンの供給が終わった後、更に30min反応を継続した。
次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って予備重合触媒を得た。
この予備重合触媒は、固体触媒1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この予備重合触媒のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.0wt%、i−PrSi(OMe)が8.3wt%含まれていた。
この予備重合触媒を用いて、以下の手順に従って、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の製造を行った。
3.プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の製造
[製造例A−1]
内容積2mの流動床型重合槽が2個直列に繋がった2槽連続重合設備を用いて、プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造を行った。
使用するプロピレン、エチレン、水素、窒素は、一般的な精製触媒を用いて精製したものを使用した。第1重合槽におけるプロピレン系重合体成分(A1)の製造量、及び、第2重合槽におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の製造量は、重合槽の温度制御に使用する熱交換器の冷却水温度の値から求めた。
(1)重合工程(i):プロピレン系重合体成分(A1)の製造
第1重合槽を用いてプロピレンの単独重合を行った。重合温度は65℃、全圧は3.0MPaG、パウダーホールド量は40kgとした。重合槽に連続的にプロピレン、水素、及び、窒素を供給し、プロピレン及び水素の濃度がそれぞれ70.83mol%、0.49mol%となる様に調整した。助触媒として、EtAlを5.0g/hの速度で連続的に供給した。第1重合槽におけるプロピレン系重合体成分(A1)の製造量が20.0kg/hとなる様に、上記で得られた予備重合触媒を重合槽に連続的に供給した。生成したプロピレン系重合体成分(A1)は連続的に抜き出しを行い、パウダーホールド量が40kgで一定となる様に調整した。第1重合槽から抜き出したプロピレン系重合体成分(A1)は、第2重合槽に連続的に供給し、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の製造を引き続いて行った。
第1重合槽で生成したプロピレン系重合体成分(A1)の一部を抜き出して分析したところ、MFR(A1)は3.90g/10分であった。また、プロピレン系重合体成分(A1)の製造量を供給した触媒量(但し予備重合触媒に含まれるポリプロピレンを除く)で割った値から触媒活性を計算したところ、重合工程(i)における触媒活性は、22kg−PP/g−触媒であった。
(2)重合工程(ii):プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の製造
第2重合槽を用いてプロピレンとエチレンのランダム共重合を行った。重合温度は65℃、全圧は2.0MPaG、パウダーホールド量は40kgとした。重合槽に連続的にプロピレン、エチレン、水素、及び、窒素を供給し、プロピレン、エチレン、及び、水素の濃度がそれぞれ62.00mol%、9.43mol%、3.57mol%となる様に調整した。重合抑制剤であるエタノールを連続的に供給する事によって、第2重合槽におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の製造量が5.0kg/hとなる様に調整した。こうして生成したプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は連続的に抜き出しを行い、パウダーホールド量が40kgで一定となる様に調整を行った。第2重合槽から抜き出したプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、更に乾燥機に移送し、充分に乾燥を行った。
生成したプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の一部を分析したところ、MFR(A)は3.80g/10分、エチレン含量E(A)は4.6wt%であった。重合工程(i)の製造量と重合工程(ii)の製造量から、プロピレン系重合体成分(A1)の重量比率W(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)の重量比率W(A2)を求めたところ、それぞれ、0.80、0.20であった。
こうして得られたW(A1)、W(A2)、E(A)、MFR(A1)、MFR(A)から、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のエチレン含量E(A2)及びMFR(A2)を計算した。計算には以下の式を使用した。
E(A2)={E(A)−E(A1)×W(A1)}÷W(A2)
MFR(A2)=exp{(log[MFR(A)]−W(A1)×log[MFR(A1)])÷W(A2)}
(ここで、プロピレン系重合体成分(A1)は、プロピレン単独重合体なのでE(A1)は0wt%である。また、上記の2式は、前記段落[0035]と[0037]に記載したものを、E(A2)、MFR(A2)について、整理しなおしたものである。)
エチレン含量[E(A2)]は23.0wt%、MFR(A2)は3.42g/10分であった。
[製造例A−2及びA−11]
表2に記載の条件を用いた他は、上記製造例A−1と同様にして、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の製造を行った。この際、第1重合槽には、エチレンも連続的に供給することにより、プロピレンとエチレンのランダム共重合を行っている。結果を表2に示す。
[製造例A−3〜A−10]
表2に記載の条件を用いた他は、上記製造例A−1と同様にして、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の製造を行った。結果を表2に示す。
Figure 2015230777
[実施例1〜6及び比較例1〜6]
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、テトラキス[メチレン−3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.05重量部、トリス(2,4−ジ−t―ブチルフェニル)ホスファイト0.05重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、また、実施例6においては、さらにエルカ酸アマイド0.20重量部を加えて、タンブラーにてそれぞれ混合し均一化し、得られた混合物を、35mm径の二軸押出機により230℃で溶融混練し、ペレット化した。その混練条件を下記に示す。
このペレットを用いて、330mm幅のT型ダイスを有する35mm径の押出機にて230℃で溶融押出しした後、30℃に調整された直径300mmのチルロールに巻き付けながら冷却固化し、フィルム厚み30μmの無延伸の電池包装用シーラントフィルムを得た。そのフィルム成形の仕様を下記に示す。
得られたフィルムについての物性を、前記測定法に準拠し測定した。表3にその評価結果を示す。
(混練条件)
混練機:東芝機械社製35mm径同方向二軸混練機
混練温度:230℃
スクリュー回転数:250rpm
フィーダー回転数:50rpm
(フィルム成形)
Tダイ成形機:プラコー社製35mm径単軸成形機
押出温度:240℃
チルロール温度:35℃
引取速度:18.0〜20.0m/分
フィルム厚さ:30μm前後
[実施例7、8]
実施例7、8では、エチレン−α−オレフィン共重合体エラストマーとして、以下のER−1、ER−2を用いた。
・ER−1:三井化学(株)製、タフマーA4085S
[密度:0.886g/cm、MFR(190℃):3.6g/10分]
・ER−2:日本ポリエチレン(株)製、カーネルKS340T
[密度:0.880g/cm、MFR(190℃):3.5g/10分]
上記実施例6と同様に得られた実施例7、8のプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)を含む組成物の各ペレットに、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、ER−1またはER−2を10重量部の割合となるように加えて、ER−1またはER−2を均一になるように、混ぜ合わせた後、実施例6などと同様に、330mm幅のT型ダイスを有する35mm径の押出機にて250℃で溶融押出しした後、40℃に調整された直径300mmのチルロールに巻き付けながら冷却固化し、フィルム厚み30μmの無延伸の電池包装用シーラントフィルムを得た。
得られたフィルムについての物性を、前記測定法に準拠し測定した。表3にその評価結果を示す。
Figure 2015230777
[実施例と比較例の結果の考察]
表3から明らかなように、本発明によるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)からなるフィルムは、耐熱性、密封性、耐折曲白化性、変形加工性にだけに留まらず、耐衝撃性やシール強度特性にも優れている(実施例1〜8)。
一方で、本発明の要件を満たさないプロピレン−エチレンブロック共重合体からなるフィルムは、各評価項目をバランス良く満足できず、電池包装用シーラントフィルムとしては、適さない(比較例1〜6)。
以上の結果より、本発明の各実施例においては、各比較例と比して、電池包装用シーラントフィルムの各性能がバランス良く、おしなべて顕著に優れており、本発明の構成の合理性と有意性及び従来技術に対する卓越性を明示しているといえる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、耐熱性や密封性、成形性に優れるだけでなく、高いシール強度や耐衝撃性を有し、変形加工時の耐白化性や耐クラッキング性にも優れる。すなわち、電池包装材用シーラントとして要求される、フィルムおよびラミネート加工後の成形加工性や、定常時および異常高温時における内容物の漏洩防止にも秀でており、電池包装用シーラント材として、有効に用いることができる。

Claims (5)

  1. 多段重合により得られる、下記(a1)〜(a4)の条件を満たすプロピレン系重合体成分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)とを含むプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)からなることを特徴とする電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物。
    ・プロピレン−エチレンブロック共重合体(A);
    (a1)プロピレン系重合体成分(A1)は、エチレン含量が0〜2重量%のプロピレン単独重合体または共重合体であること。
    (a2)プロピレン系重合体成分(A1)のMFR(230℃、2.16kg荷重)が1.0〜10g/10分であること。
    (a3)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)は、エチレン含量が10〜40重量%であること。
    (a4)プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A2)のMFR(230℃、2.16kg荷重)が0.5〜5g/10分であること。
  2. さらに、脂肪酸アマイド系の滑剤を、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)100重量部に対して、0.03〜0.5重量部含有することを特徴とする請求項1に記載の電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物を溶融押出製膜して得られることを特徴とする単層シーラントフィルム。
  4. 請求項1又は2に記載の電池包装フィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物を両外層の少なくとも片面層に用い、溶融押出製膜して得られることを特徴とする多層シーラントフィルム。
  5. 請求項3又は4に記載の単層又は多層シーラントフィルムが電池包装材料のシーラントとして用いられることを特徴とするフィルム。
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