JP2015225760A - 透明電極、透明電極の製造方法及びタッチパネル - Google Patents
透明電極、透明電極の製造方法及びタッチパネル Download PDFInfo
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Abstract
【課題】導電部と非導電部とのパターンが不可視化され、かつ、高い硬度を有する透明導電膜を備えた透明電極を提供すること。また、そのような透明電極を簡便かつ安価に製造する方法を提供すること。【解決手段】基材の少なくとも一方の面に、絶縁塗膜部分(A)と、導電性高分子を含有する導電塗膜部分(B)とが互いに隣接して配置された透明電極であって、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmであることを特徴とする透明電極。【選択図】なし
Description
本発明は、透明電極、透明電極の製造方法及びタッチパネルに関する。
静電容量式タッチパネルのような表示デバイス向けの透明電極には、導電部と非導電部とのパターンが見えないことが要求される。例えば、ITOを用いて透明導電膜を形成する場合には、ガラス基板とITO膜(透明導電膜)との間に高屈折インデックスマッチング層を設けることにより、パターンを不可視化している。
一方、PEDOT/PSS等の導電性高分子を用いて透明導電膜を形成する場合には、透明導電膜にパターニングされたレジスト膜を設けたうえで導電性失活剤を含浸させ、導電性のみを失活させることで導電部と非導電部とのパターニングを行っている(特許文献1)。この方法では、導電部と非導電部との色の違いを最低限に抑えることでパターンを不可視化している。
しかしながら、透明導電膜に導電性失活剤を含浸させるためには、透明導電膜を柔らかくしておく必要があるため、透明導電膜の硬度を上げることができないという問題があった。さらに、特許文献1に記載の方法は工程数が多く、製造コストが高いという問題もあった。そのため、導電部と非導電部とのパターンが不可視化され、かつ、高い硬度を有する透明導電膜を備えた透明電極への要望が高まっていた。また、そのような透明電極を簡便かつ安価に製造する方法も求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、絶縁塗膜部分(非導電部)の色度を導電塗膜部分(導電部)と同等にすることでパターンを不可視化するとの技術的思想に基づき、導電塗膜部分と同等の色度を有する絶縁塗膜部分を形成した後に、導電塗膜部分を形成することによって、簡便な方法でパターンを不可視化することができることを新たに見出した。また、このような方法でパターンを不可視化すれば、導電性失活剤を含浸させる必要がないため、絶縁塗膜部分及び導電塗膜部分の硬度を向上させることができることを見出した。さらに、このような方法で作製された透明電極は、絶縁塗膜部分と導電塗膜部分との膜厚に差があるため、デバイス形成時の粘着層との接触面積が大きく密着性に優れるとともに、電流のリークが発生しにくいことを見出した。
すなわち、本発明の透明電極は、
基材の少なくとも一方の面に、絶縁塗膜部分(A)と、導電性高分子を含有する導電塗膜部分(B)とが互いに隣接して配置された透明電極であって、
絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmであることを特徴とする。
基材の少なくとも一方の面に、絶縁塗膜部分(A)と、導電性高分子を含有する導電塗膜部分(B)とが互いに隣接して配置された透明電極であって、
絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmであることを特徴とする。
本発明の透明電極において、導電性高分子はポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)とポリ陰イオンとの複合体であることが好ましい。
本発明の透明電極において、導電塗膜部分(B)の鉛筆硬度は2H以上であることが好ましい。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)の水接触角は50°以上であることが好ましい。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)はフッ素含有化合物を0.1重量%以上含有することが好ましい。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)の色度(b*)の差は1.0以下であることが好ましい。
本発明の透明電極の製造方法は、本発明の透明電極を製造することを特徴とする。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成することが好ましい。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)をスクリーン印刷又はグラビアオフセット印刷により形成することが好ましい。
本発明のタッチパネルは、本発明の透明電極を備えることを特徴とする。
本発明の透明電極は、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚に差があるため、デバイス形成時の粘着層との接触面積が大きく密着性に優れるとともに、電流のリークが発生しにくい。また、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)の色度の差を特定の値とすることで、パターンが不可視化されている。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成することにより、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化された透明電極を少ない工程数で簡便かつ安価に製造することができる。また、導電性失活剤を含浸させる必要がないため、絶縁塗膜部分(A)及び導電塗膜部分(B)の硬度を向上させることができる。
本発明のタッチパネルは、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化され、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚に差を有する本発明の透明電極を備えるため、透明電極と粘着層との密着性に優れるとともに、タッチパネルの精度にも優れる。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成することにより、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化された透明電極を少ない工程数で簡便かつ安価に製造することができる。また、導電性失活剤を含浸させる必要がないため、絶縁塗膜部分(A)及び導電塗膜部分(B)の硬度を向上させることができる。
本発明のタッチパネルは、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化され、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚に差を有する本発明の透明電極を備えるため、透明電極と粘着層との密着性に優れるとともに、タッチパネルの精度にも優れる。
<<透明電極>>
本発明の透明電極は、基材の少なくとも一方の面に、絶縁塗膜部分(A)と、導電性高分子を含有する導電塗膜部分(B)とが互いに隣接して配置された透明電極であって、
絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmであることを特徴とする。
本発明の透明電極は、基材の少なくとも一方の面に、絶縁塗膜部分(A)と、導電性高分子を含有する導電塗膜部分(B)とが互いに隣接して配置された透明電極であって、
絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmであることを特徴とする。
<基材>
基材としては透明基材が好ましい。透明基材の材質としては、透明である限り特に限定されないが、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン樹脂、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリサルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂等が挙げられる。
基材としては透明基材が好ましい。透明基材の材質としては、透明である限り特に限定されないが、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン樹脂、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリサルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂等が挙げられる。
透明基材の厚みは、特に限定されないが、10〜10000μmであることが好ましく、25〜5000μmであることがより好ましい。また、透明基材の全光線透過率は、特に限定されないが、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
<絶縁塗膜部分(A)>
絶縁塗膜部分(A)は、絶縁塗膜形成用組成物を用いて基材上に形成される。
絶縁塗膜形成用組成物に含有される成分としては、特に限定されないが、例えば、バインダー、着色剤、撥水成分、溶媒、架橋剤、触媒、界面活性剤及び/又はレベリング剤、水溶性酸化防止剤、増粘剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤、中和剤等が挙げられる。
絶縁塗膜部分(A)は、絶縁塗膜形成用組成物を用いて基材上に形成される。
絶縁塗膜形成用組成物に含有される成分としては、特に限定されないが、例えば、バインダー、着色剤、撥水成分、溶媒、架橋剤、触媒、界面活性剤及び/又はレベリング剤、水溶性酸化防止剤、増粘剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤、中和剤等が挙げられる。
(バインダー)
絶縁塗膜形成用組成物にバインダーを配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物中の配合物同士を結合させ、より確実に絶縁塗膜部分(A)(絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンを含む)を形成することができる。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルコキシシランオリゴマー、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物にバインダーを配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物中の配合物同士を結合させ、より確実に絶縁塗膜部分(A)(絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンを含む)を形成することができる。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルコキシシランオリゴマー、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリエステル系樹脂としては、2つ以上のカルボキシル基を分子内に有する化合物と2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物とを重縮合して得られた高分子化合物であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリアクリル酸系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリウレタンとしては、イソシアネート基を有する化合物とヒドロキシル基を有する化合物とを共重合させて得られた高分子化合物であれば特に限定されず、例えば、エステル・エーテル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、カーボネート系ポリウレタン、アクリル系ポリウレタン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、ベンゼン環を多数有した多官能型であるテトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型又はトリス(ヒドロキシフェニル)メタン型、ビフェニル型、トリフェノールメタン型、ナフタレン型、オルソノボラック型、ジシクロペンタジエン型、アミノフェノール型、脂環式等のエポキシ樹脂、シリコーンエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
アクリル樹脂としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂等が挙げられる。これらのアクリル樹脂としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、スルホン酸基、燐酸基等の酸基を有する重合性単量体を構成モノマーとして含む重合体であればよく、例えば、上記酸基を有する重合性単量体の単独又は共重合体、上記酸基を有する重合性単量体と共重合性単量体との共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル系単量体を主たる構成モノマー(例えば、50モル%以上)として含んでいれば共重合性単量体と重合していてもよく、この場合、(メタ)アクリル系単量体及び共重合性単量体のうち、少なくとも一方が酸基を有していればよい。(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、上記酸基を有する(メタ)アクリル系単量体[(メタ)アクリル酸、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド等]又はその共重合体、上記酸基を有していてもよい(メタ)アクリル系単量体と、酸基を有する他の重合性単量体[他の重合性カルボン酸、重合性多価カルボン酸又は無水物、ビニル芳香族スルホン酸等]及び/又は上記共重合性単量体[例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、芳香族ビニル単量体等]との共重合体、上記酸基を有する他の重合体単量体と(メタ)アクリル系共重合性単量体[例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル等]との共重合体、ロジン変性ウレタンアクリレート、特殊変性アクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートエマルジョン等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリル系樹脂の中では、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル重合体(アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体等)、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体(アクリル酸−メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等)等が好ましい。
アルコキシシランオリゴマーとしては、例えば、下記式(I)により表されるアルコキシシランのモノマー同士が縮合することで形成される高分子量化されたアルコキシシランであり、シロキサン結合(Si−O−Si)を1分子内に1個以上有するオリゴマー等が挙げられる。
SiR4 (I)
(式中、Rは、水素、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、置換基を有しても良いアルキル基、又は、置換基を有しても良いフェニル基である。但し、4つのRのうち少なくとも1個は炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基である)
SiR4 (I)
(式中、Rは、水素、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、置換基を有しても良いアルキル基、又は、置換基を有しても良いフェニル基である。但し、4つのRのうち少なくとも1個は炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基である)
アルコキシシランオリゴマーの構造は特に限定されず、直鎖状であっても良く、分岐状でも良い。また、アルコキシシランオリゴマーとしては、式(I)により表される化合物を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は特に限定されないが、152より大きく4000以下であることが好ましく、500〜2500であることがより好ましい。
ここで、重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)にて測定した値である。
アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は特に限定されないが、152より大きく4000以下であることが好ましく、500〜2500であることがより好ましい。
ここで、重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)にて測定した値である。
ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、塩素化ポリプロピレン、非塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、非塩素化ポリエチレン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物がバインダーを含有する場合、その含有量は、特に限定されないが、絶縁塗膜形成用組成物中80重量%以下であることが好ましく、60重量%以下であることがより好ましい。含有量が80重量%を超えると、分散性が悪化し、粘度が高くなり過ぎ、後述の印刷手段で絶縁塗膜形成用組成物を基材上に塗布する際の印刷性が低下することがある。
(着色剤)
絶縁塗膜形成用組成物に着色剤を配合することにより、導電塗膜部分(B)と同等の色度を有する絶縁塗膜部分(A)を形成することができる。
着色剤としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、真鍮、蒸着粉、パール顔料(ホワイト、ゴールド等各色)等の光輝性顔料、ローダミンレーキB、不溶性アゾ系赤色顔料(ナフトール系)(例えば、ブリリアントカーメルBS、レイクカーメルFB、レイクレッド4B、ファーストレッドFGR、レイクボルド5B、トルイジンマーロン)、不溶性アゾ系赤色顔料(アニライド系)(例えば、ピラゾールレッド)、溶性アゾ系赤色顔料(例えば、レイクオレンジ、ブリリアントカーメル3B、ブリリアントカーメル6B、ブリリアントスカーレットG、レイクレッドC、レイクレッドD、レイクレッドR、レイクボルド10B、ボンマーロンL、ボンマーロンM)等の赤色顔料、ハイザイエローA、不活性アゾ系黄色顔料(アニリド系)(例えば、ファーストイエローG、ファーストイエロー10G、ジアゾオレンジ)、染料レーキ系黄色顔料(例えば、イエローレイク)等の黄色顔料、フタロシアニン系青色顔料(例えば、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー)、染色レーキ系青色顔料(例えば、バイオレットレイク、ブルーレイク)、その他の顔料(例えば、アルカリブルー)等の青色顔料、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料、ルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンのいずれでもよい酸化チタン、シリカ、アルミナ、クレイ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、酸化亜鉛等の白色顔料等を挙げることができる。これらの着色剤は、要求される色調に応じて適当なものを選択して用いれば良く、単独で用いても良いし、二種以上を混合して所望の色相に調整して使用しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物に着色剤を配合することにより、導電塗膜部分(B)と同等の色度を有する絶縁塗膜部分(A)を形成することができる。
着色剤としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、真鍮、蒸着粉、パール顔料(ホワイト、ゴールド等各色)等の光輝性顔料、ローダミンレーキB、不溶性アゾ系赤色顔料(ナフトール系)(例えば、ブリリアントカーメルBS、レイクカーメルFB、レイクレッド4B、ファーストレッドFGR、レイクボルド5B、トルイジンマーロン)、不溶性アゾ系赤色顔料(アニライド系)(例えば、ピラゾールレッド)、溶性アゾ系赤色顔料(例えば、レイクオレンジ、ブリリアントカーメル3B、ブリリアントカーメル6B、ブリリアントスカーレットG、レイクレッドC、レイクレッドD、レイクレッドR、レイクボルド10B、ボンマーロンL、ボンマーロンM)等の赤色顔料、ハイザイエローA、不活性アゾ系黄色顔料(アニリド系)(例えば、ファーストイエローG、ファーストイエロー10G、ジアゾオレンジ)、染料レーキ系黄色顔料(例えば、イエローレイク)等の黄色顔料、フタロシアニン系青色顔料(例えば、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー)、染色レーキ系青色顔料(例えば、バイオレットレイク、ブルーレイク)、その他の顔料(例えば、アルカリブルー)等の青色顔料、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料、ルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンのいずれでもよい酸化チタン、シリカ、アルミナ、クレイ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、酸化亜鉛等の白色顔料等を挙げることができる。これらの着色剤は、要求される色調に応じて適当なものを選択して用いれば良く、単独で用いても良いし、二種以上を混合して所望の色相に調整して使用しても良い。
(撥水成分)
絶縁塗膜形成用組成物に撥水成分を配合することにより、絶縁塗膜部分(A)に撥水性を付与することができ、絶縁塗膜部分(A)上に後述する導電塗膜形成用組成物を塗布した際に、導電塗膜形成用組成物がはじかれ、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とが重複することなく簡便にパターンを形成することができる。
撥水成分としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、含フッ素基・親油性基含有オリゴマー等のフッ素含有化合物、天然油脂系、シリコーン系、ワックス系の非フッ素含有化合物等が挙げられる。これらの撥水成分は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物に撥水成分を配合することにより、絶縁塗膜部分(A)に撥水性を付与することができ、絶縁塗膜部分(A)上に後述する導電塗膜形成用組成物を塗布した際に、導電塗膜形成用組成物がはじかれ、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とが重複することなく簡便にパターンを形成することができる。
撥水成分としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、含フッ素基・親油性基含有オリゴマー等のフッ素含有化合物、天然油脂系、シリコーン系、ワックス系の非フッ素含有化合物等が挙げられる。これらの撥水成分は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物が撥水成分を含有する場合、その含有量は、特に限定されないが、絶縁塗膜形成用組成物中0.1〜5重量%であることが好ましく、0.5〜2重量%であることがより好ましい。含有量が0.1重量%未満であると、撥水性を発揮しなくなることがあり、5重量%を超えると、分散性が悪くなることがある。
(溶媒)
溶媒としては、特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルアセテート類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のプロピレングリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールエーテルアセテート類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン(o−、m−、あるいはp−キシレン)、ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類:クロロメタン(塩化メチル)、ジクロロメタン(塩化メチレン)、トリクロロメタン(クロロホルム)、テトラクロロメタン(四塩化炭素)等のハロゲン類、アセトニトリル、水とこれらの有機溶媒との混合溶媒(含水有機溶媒)、2種以上の有機溶媒の混合溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
溶媒としては、特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルアセテート類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のプロピレングリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールエーテルアセテート類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン(o−、m−、あるいはp−キシレン)、ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類:クロロメタン(塩化メチル)、ジクロロメタン(塩化メチレン)、トリクロロメタン(クロロホルム)、テトラクロロメタン(四塩化炭素)等のハロゲン類、アセトニトリル、水とこれらの有機溶媒との混合溶媒(含水有機溶媒)、2種以上の有機溶媒の混合溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
溶媒は、水、有機溶剤、又は、水と有機溶媒との混合溶媒であることが好ましい。絶縁塗膜形成用組成物が溶媒として水を含有する場合、水の含有量は、特に限定されないが、絶縁塗膜形成用組成物中70重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。含有量が70重量%を超えると、粘度が低下し、後述の印刷手段で絶縁塗膜形成用組成物を基材上に塗布する際の印刷性が低下することがある。
溶媒は、絶縁塗膜形成用組成物を用いて形成する絶縁塗膜部分(A)中には残留しないことが好ましい。なお、本明細書においては、絶縁塗膜形成用組成物の全ての成分を完全に溶解させるもの(即ち、「溶媒」)と、不溶成分を分散させるもの(即ち、「分散媒」)とは特に区別せずに、いずれも「溶媒」と記載する。
(架橋剤)
架橋剤を配合することによりバインダーを架橋させることができ、絶縁塗膜形成用組成物を用いて形成する絶縁塗膜部分(A)の強度をさらに向上させることができる。
架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、メラミン系、ポリカルボジイミド系、ポリオキサゾリン系、ポリエポキシ系、ポリイソシアネート系、ポリアクリレート系等の架橋剤が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋剤を配合することによりバインダーを架橋させることができ、絶縁塗膜形成用組成物を用いて形成する絶縁塗膜部分(A)の強度をさらに向上させることができる。
架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、メラミン系、ポリカルボジイミド系、ポリオキサゾリン系、ポリエポキシ系、ポリイソシアネート系、ポリアクリレート系等の架橋剤が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
絶縁塗膜形成用組成物が架橋剤を含有する場合、その含有量は特に限定されないが、絶縁塗膜形成用組成物中30重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましい。含有量が30重量%を超えると、粘度が低下し、スクリーン印刷の印刷性が低下することがある。
(触媒)
絶縁塗膜形成用組成物がバインダー及び架橋剤を含有する場合、バインダーを架橋させるための触媒としては、特に限定されず、例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤等が挙げられる。絶縁塗膜形成用組成物がバインダーとしてアクリル樹脂を含有する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。
絶縁塗膜形成用組成物がバインダー及び架橋剤を含有する場合、バインダーを架橋させるための触媒としては、特に限定されず、例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤等が挙げられる。絶縁塗膜形成用組成物がバインダーとしてアクリル樹脂を含有する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。
(界面活性剤及び/又はレベリング剤)
界面活性剤及び/又はレベリング剤を配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物のレベリング性を向上させることができ、絶縁塗膜形成用組成物を用いて絶縁塗膜部分(A)を形成することで均一な絶縁塗膜部分(A)を得ることができる。
界面活性剤及び/又はレベリング剤を配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物のレベリング性を向上させることができ、絶縁塗膜形成用組成物を用いて絶縁塗膜部分(A)を形成することで均一な絶縁塗膜部分(A)を得ることができる。
(水溶性酸化防止剤)
絶縁塗膜形成用組成物に水溶性酸化防止剤を配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物を用いて形成した絶縁塗膜部分(A)の耐熱性、耐湿熱性を向上させることができる。
水溶性酸化防止剤としては、特に限定されず、還元性の水溶性酸化防止剤、非還元性の水溶性酸化防止剤等が挙げられる。
絶縁塗膜形成用組成物に水溶性酸化防止剤を配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物を用いて形成した絶縁塗膜部分(A)の耐熱性、耐湿熱性を向上させることができる。
水溶性酸化防止剤としては、特に限定されず、還元性の水溶性酸化防止剤、非還元性の水溶性酸化防止剤等が挙げられる。
(増粘剤)
増粘剤を絶縁塗膜形成用組成物に配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物の粘度やレオロジー特性を調整することができる。
増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸系樹脂、セルロースエーテル樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような増粘剤の市販品としては、例えば、CARBOPOL ETD−2623(架橋性ポリアクリル酸、BF Goodrichi社製)、GE−167(N−ビニルアセトアミドとアクリル酸の共重合体、昭和電工株式会社製)、ジュリマー(ポリアクリル酸、日本純薬株式会社製)、ポリビニルピロリドンK−90(ポリビニルピロリドン、株式会社日本触媒製)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
増粘剤を絶縁塗膜形成用組成物に配合することにより、絶縁塗膜形成用組成物の粘度やレオロジー特性を調整することができる。
増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸系樹脂、セルロースエーテル樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような増粘剤の市販品としては、例えば、CARBOPOL ETD−2623(架橋性ポリアクリル酸、BF Goodrichi社製)、GE−167(N−ビニルアセトアミドとアクリル酸の共重合体、昭和電工株式会社製)、ジュリマー(ポリアクリル酸、日本純薬株式会社製)、ポリビニルピロリドンK−90(ポリビニルピロリドン、株式会社日本触媒製)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
本発明において、絶縁塗膜形成用組成物としてスクリーンペーストを使用しても良い。スクリーンペーストとしては、特に限定されず市販品を使用することができ、市販品の具体例としては、例えば、UPG930(株式会社ミノグループ製)、13−000(帝国インキ製造株式会社製)、HF−GV2RX01(セイコーアドバンス株式会社製)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物としてスクリーンペーストを使用する場合、任意に、絶縁塗膜形成用組成物にて使用し得る上述の成分を添加しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物としてスクリーンペーストを使用する場合、任意に、絶縁塗膜形成用組成物にて使用し得る上述の成分を添加しても良い。
絶縁塗膜形成用組成物を用いて絶縁塗膜部分(A)を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、絶縁塗膜形成用組成物を基材上に塗布した後、加熱処理する方法及び/又は光照射処理する方法等が挙げられる。
絶縁塗膜形成用組成物を基材上に塗布する方法としては、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷(グラビアオフセット印刷を含む)、パッド印刷といった印刷手段によって基材上に目的とするパターンを直接描く方法、インクジェットによりパターンを直接描く方法、絶縁塗膜形成用組成物を基材に直接塗布した後、エッチングによりパターンを描く方法等が挙げられる。これらの中では、簡便性、コスト、基材の汎用性の観点から、スクリーン印刷、オフセット印刷(グラビアオフセット印刷を含む)、パッド印刷といった印刷手段によって基材上に目的とするパターンを直接描く方法が好ましい。
絶縁塗膜形成用組成物を基材上に塗布する際には、あらかじめ基材上にプライマー層等の層を形成し、その層上に絶縁塗膜形成用組成物を塗布しても良い。また、必要に応じて、あらかじめ基材の表面に表面処理を施した後に絶縁塗膜形成用組成物を塗布しても良い。表面処理としては、特に限定されないが、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、イトロ処理、火炎処理等が挙げられる。
絶縁塗膜形成用組成物を基材上に塗布する際には、あらかじめ基材上にプライマー層等の層を形成し、その層上に絶縁塗膜形成用組成物を塗布しても良い。また、必要に応じて、あらかじめ基材の表面に表面処理を施した後に絶縁塗膜形成用組成物を塗布しても良い。表面処理としては、特に限定されないが、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、イトロ処理、火炎処理等が挙げられる。
基材上に塗布された絶縁塗膜形成用組成物を加熱処理、光照射処理等することにより、基材の少なくとも一方の面に絶縁塗膜部分(A)を形成することができる。
加熱処理は、特に限定されず公知の方法により行えば良く、例えば、送風オーブン、赤外線オーブン、真空オーブン等を用いて行えば良い。なお、絶縁塗膜形成用組成物が溶媒を含有する場合、溶媒は、加熱処理により除去される。
加熱処理は、特に限定されず公知の方法により行えば良く、例えば、送風オーブン、赤外線オーブン、真空オーブン等を用いて行えば良い。なお、絶縁塗膜形成用組成物が溶媒を含有する場合、溶媒は、加熱処理により除去される。
加熱処理は、特に限定されないが、150℃以下の温度条件で行うことが好ましい。加熱処理の温度が150℃を超えると、用いる基材の材質が限定され、例えば、PETフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム等の一般に透明電極フィルムに用いられる材質からなる基材を用いることが出来なくなる。本発明では、150℃以下の温度条件での加熱処理であっても、十分な透明性及び導電性を有する透明電極を得ることが出来る利点を有する。加熱処理の温度は、50〜140℃であることが好ましく、60〜130℃であることがより好ましい。加熱処理の処理時間は、特に限定されないが、0.1〜60分間であることが好ましく、0.5〜30分間であることがより好ましい。
光照射処理には、特に限定されないが、主に、紫外線、可視光、電子線、電離放射線等を使用する。紫外線硬化の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光源から発する紫外線等を使用することができる。ここで、エネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、50〜5000mJ/cm2程度である。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)の水接触角は、特に限定されないが、50°以上であることが好ましく、60°以上であることがより好ましく、70°以上であることがさらに好ましい。水接触角が50°未満であると、導電塗膜部分(B)の印刷の際に、絶縁塗膜部分(A)上に導電塗膜形成用組成物が残り、意図しない箇所に導電塗膜部分(B)が形成される結果、リークが発生することがある。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)の鉛筆硬度は、特に限定されないが、2H以上であることが好ましく、3H以上であることがより好ましい。鉛筆硬度が2H未満であると、透明電極としたときに、十分な膜耐性が得られなくなることがある。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)の表面抵抗率は、特に限定されないが、1010Ω/□以上であることが好ましく、1014Ω/□以上であることがより好ましい。表面抵抗率が1010Ω/□未満であると、電流がリークしてしまうことがある。
<導電塗膜部分(B)>
導電塗膜部分(B)は、導電性高分子を含有する導電塗膜形成用組成物を用いて基材上に形成される。
導電塗膜部分(B)は、導電性高分子を含有する導電塗膜形成用組成物を用いて基材上に形成される。
(導電性高分子)
導電性高分子は、導電塗膜部分(B)に導電性を付与するための配合物である。導電性高分子としては特に限定されず、従来公知の導電性高分子を用いることができ、具体例としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリナフタレン、及びこれらの誘導体が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。中でも、チオフェン環を分子内に含むことで導電性が高い分子ができやすい点で、分子内にチオフェン環を少なくとも1つ含む導電性高分子が好ましい。導電性高分子は、ポリ陰イオン等のドーパントと複合体を形成していてもよい。
導電性高分子は、導電塗膜部分(B)に導電性を付与するための配合物である。導電性高分子としては特に限定されず、従来公知の導電性高分子を用いることができ、具体例としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリナフタレン、及びこれらの誘導体が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。中でも、チオフェン環を分子内に含むことで導電性が高い分子ができやすい点で、分子内にチオフェン環を少なくとも1つ含む導電性高分子が好ましい。導電性高分子は、ポリ陰イオン等のドーパントと複合体を形成していてもよい。
分子内にチオフェン環を少なくとも1つ含む導電性高分子の中でも、導電性や化学的安定性に極めて優れている点で、ポリ(3,4−二置換チオフェン)がより好ましい。また、導電塗膜形成用組成物がポリ(3,4−二置換チオフェン)、又は、ポリ(3,4−二置換チオフェン)とポリ陰イオン(ドーパント)との複合体を含有する場合、低温かつ短時間で導電塗膜部分(B)を形成することができ、生産性にも優れることとなる。なお、ポリ陰イオンは導電性高分子のドーパントであり、その内容については後述する。
ポリ(3,4−二置換チオフェン)としては、ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)又はポリ(3,4−アルキレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)又はポリ(3,4−アルキレンジオキシチオフェン)としては、以下の式(II):
で示される反復構造単位からなる陽イオン形態のポリチオフェンが好ましい。
ここで、R5及びR6は相互に独立して水素原子又はC1−4のアルキル基を表すか、又は、R5及びR6が結合している場合にはC1−4のアルキレン基を表す。C1−4のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、R5及びR6が結合している場合、C1−4のアルキレン基としては、特に限定されないが、例えば、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、1−エチル−1,2−エチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。これらの中では、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。C1−4のアルキル基、及び、C1−4のアルキレン基は、その水素の一部が置換されていても良い。C1−4のアルキレン基を有するポリチオフェンとしては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。
ここで、R5及びR6は相互に独立して水素原子又はC1−4のアルキル基を表すか、又は、R5及びR6が結合している場合にはC1−4のアルキレン基を表す。C1−4のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、R5及びR6が結合している場合、C1−4のアルキレン基としては、特に限定されないが、例えば、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、1−エチル−1,2−エチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。これらの中では、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。C1−4のアルキル基、及び、C1−4のアルキレン基は、その水素の一部が置換されていても良い。C1−4のアルキレン基を有するポリチオフェンとしては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。
導電性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、500〜100000の範囲であることが好ましく、1000〜50000の範囲であることがより好ましく、1500〜20000の範囲であることが最も好ましい。重量平均分子量が500未満であると、組成物とした場合に要求される粘度を確保することができないことや、透明電極とした場合の導電塗膜部分(B)の導電性が低下することがある。
ドーパントは特に限定されないが、ポリ陰イオンが好ましい。ポリ陰イオンは、ポリチオフェン(誘導体)とイオン対をなすことにより複合体を形成し、ポリチオフェン(誘導体)を水中に安定に分散させることができる。ポリ陰イオンとしては、特に限定されないが、例えば、カルボン酸ポリマー類(例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリメタクリル酸等)、スルホン酸ポリマー類(例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸等)等が挙げられる。これらのカルボン酸ポリマー類及びスルホン酸ポリマー類はまた、ビニルカルボン酸類及びビニルスルホン酸類と他の重合可能なモノマー類、例えば、アクリレート類、スチレン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物との共重合体であっても良い。これらの中では、ポリスチレンスルホン酸が特に好ましい。
ポリスチレンスルホン酸は、重量平均分子量が20000〜500000であることが好ましく、40000〜200000であることがより好ましい。分子量がこの範囲外のポリスチレンスルホン酸を使用すると、ポリチオフェン系導電性高分子の水に対する分散安定性が低下する場合がある。なお、重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)にて測定した値である。
導電性高分子とポリ陰イオンとの複合体としては、透明性及び導電性に特に優れることから、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との複合体であることが好ましい。
導電性高分子の導電率は、特に限定されないが、導電塗膜部分(B)に十分な導電性を付与する観点からは、0.01S/cm以上であることが好ましく、0.05S/cm以上であることがより好ましい。
導電塗膜形成用組成物における導電性高分子の含有量は特に限定されないが、導電塗膜部分(B)とした際に、0.01〜50.0mg/m2となる量が好ましく、0.1〜10.0mg/m2となる量がより好ましい。0.01mg/m2未満では、導電塗膜部分(B)中の導電性高分子の存在割合が少なくなり、導電塗膜部分(B)の導電性を十分に確保することができない場合があり、一方、50.0mg/m2を超えると、導電塗膜部分(B)中の導電性高分子の存在割合が多くなり、塗布膜の強度、成膜性に悪影響を与える原因となる場合があるからである。
導電性高分子の製造方法の一例として、式(II)で表されるポリチオフェンとドーパントとの複合体の水分散体の製造方法について説明する。下記式(III)で表される3,4−ジアルコキシチオフェン
(式中、R7及びR8は相互に独立して水素原子又はC1−4のアルキル基を表すか、又は、R7及びR8が結合している場合にはC1−4のアルキレン基を表す。C1−4のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。また、R7及びR8が結合している場合、C1−4のアルキレン基としては、特に限定されないが、例えば、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、1−エチル−1,2−エチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。これらの中では、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。C1−4のアルキル基、及び、C1−4のアルキレン基は、その水素の一部が置換されていても良い。)を、ドーパントの存在下で、酸化剤を用いて、水系溶媒中で酸化重合させる工程を経て製造される。
ポリチオフェンの製造では、単量体を、各種酸化剤を用いた化学重合法により、酸化重合する。化学重合法は、簡便で大量生産が可能なため、従来の電解重合法と比べ工業的製法に適した方法である。
化学重合法に用いる酸化剤としては特に限定されないが、例えば、スルホン酸化合物をアニオンとし、高価数の遷移金属をカチオンとする酸化剤等が挙げられる。この酸化剤を構成する高価数の遷移金属イオンとしては、Cu2+、Fe3+、Al3+、Ce4+、W6+、Mo6+、Cr6+、Mn7+及びSn4+が挙げられる。これらの中では、Fe3+及びCu2+が好ましい。遷移金属をカチオンとする酸化剤の具体例としては、例えば、FeCl3、Fe(ClO4)3、K2CrO7、過ホウ酸アルカリ、過マンガン酸カリウム、四フッ化ホウ酸銅等が挙げられる。また、遷移金属をカチオンとする酸化剤以外の酸化剤としては、過硫酸アルカリ、過硫酸アンモニウム、H2O2等が挙げられる。さらに、超原子価ヨウ素反応剤に代表される超原子価化合物が挙げられる。
ポリ陰イオンなどのドーパントの使用量は、3,4−ジアルコキシチオフェン100重量部に対して、50〜2000重量部の範囲が好ましく、より好ましくは100〜1000重量部の範囲である。
導電塗膜形成用組成物は、導電性高分子以外に、本発明の目的を損なわない範囲内で、任意に他の成分を含有していても良い。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、導電性向上剤、バインダー、溶媒、架橋剤、触媒、界面活性剤及び/又はレベリング剤、水溶性酸化防止剤、金属ナノワイヤ、消泡剤、レオロジーコントロール剤、増粘剤、中和剤等が挙げられる。
(導電性向上剤)
導電塗膜形成用組成物に導電性向上剤を配合することにより、導電塗膜形成用組成物を用いて形成した導電塗膜部分(B)の導電性を向上させることができる。導電性向上剤は、導電塗膜部分(B)を形成する際に加熱により蒸散するが、その際に導電性高分子の配向を制御することで導電塗膜部分(B)の導電性を向上させるものと推定される。また、導電性向上剤を使用する場合、導電性向上剤を使用しない場合と比較して、表面抵抗率を維持しつつ導電性高分子の配合量を少なく出来る結果、透明性を改善できる利点がある。
導電塗膜形成用組成物に導電性向上剤を配合することにより、導電塗膜形成用組成物を用いて形成した導電塗膜部分(B)の導電性を向上させることができる。導電性向上剤は、導電塗膜部分(B)を形成する際に加熱により蒸散するが、その際に導電性高分子の配向を制御することで導電塗膜部分(B)の導電性を向上させるものと推定される。また、導電性向上剤を使用する場合、導電性向上剤を使用しない場合と比較して、表面抵抗率を維持しつつ導電性高分子の配合量を少なく出来る結果、透明性を改善できる利点がある。
導電性向上剤は、導電塗膜部分(B)に要求される導電性を確実に確保するとの観点から、以下(i)〜(vii)からなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。
(i)沸点が60℃以上で分子内に少なくとも1つのケトン基を有する化合物
(ii)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのエーテル基を有する化合物
(iii)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合
物
(iv)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのアミド基を有する化合物
(v)沸点が50℃以上で分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する化合物
(vi)沸点が100℃以上で分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物
(vii)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのラクタム基を有する化合物
(i)沸点が60℃以上で分子内に少なくとも1つのケトン基を有する化合物
(ii)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのエーテル基を有する化合物
(iii)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合
物
(iv)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのアミド基を有する化合物
(v)沸点が50℃以上で分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する化合物
(vi)沸点が100℃以上で分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物
(vii)沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのラクタム基を有する化合物
沸点が60℃以上で分子内に少なくとも1つのケトン基を有する化合物(i)としては、例えば、イソホロン、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのエーテル基を有する化合物(ii)としては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2−フェノキシエタノール、ジオキサン、モルホリン、4−アクリロイルモルホリン、N−メチルモルホリンN−オキシド、4−エチルモルホリン、2−メトキシフラン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合物(iii)としては、例えば、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのアミド基を有する化合物(iv)としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−エチルアセトアミド、N−フェニル−N−プロピルアセトアミド、ベンズアミド等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
沸点が50℃以上で分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する化合物(v)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、安息香酸、p−トルイル酸、p−クロロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、フタル酸、イソフタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
沸点が100℃以上で分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物(vi)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、β−チオジグリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、カテコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、エリトリトール、グリセリン、インマトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、スクロース等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのラクタム基を有する化合物(vii)としては、例えば、N−メチルピロリドン、β−ラクタム、γ−ラクタム、δ−ラクタム、ε−カプロラクタム、ラウロラクタム等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
導電性向上剤の沸点が特定温度以上であると、導電塗膜部分(B)形成時の加熱によって導電性向上剤が徐々に揮発していくことになるが、その過程で、導電性高分子の配向を導電性にとって有利な配向に制御することになり、その結果、導電性が向上するものと考えられる。一方、導電性向上剤の沸点が特定温度に満たないものであると、急激に導電性向上剤が蒸発してしまうため、導電性高分子の配向が十分に制御されず導電性の向上につながらないものと考えられる。
導電塗膜形成用組成物に用い得るバインダー、溶媒、架橋剤、触媒、界面活性剤及び/又はレベリング剤、水溶性酸化防止剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤、増粘剤及び中和剤については、上述の絶縁塗膜形成用組成物に用い得るバインダー、溶媒、架橋剤、触媒、界面活性剤及び/又はレベリング剤、水溶性酸化防止剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤、増粘剤及び中和剤と同様である。
(金属ナノワイヤ)
導電塗膜形成用組成物に金属ナノワイヤを配合することにより、導電塗膜形成用組成物を用いて形成した導電塗膜部分(B)の導電性を向上させることができる。
金属ナノワイヤとしては、金属単体や金属含有化合物からなるものが挙げられる。
金属単体としては、特に限定されないが、例えば、銀、銅、銀、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、オスミウム、イリジウム、白金等が挙げられ、金属含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、これらの金属を含むものが挙げられる。これらの金属ナノワイヤは、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
導電塗膜形成用組成物に金属ナノワイヤを配合することにより、導電塗膜形成用組成物を用いて形成した導電塗膜部分(B)の導電性を向上させることができる。
金属ナノワイヤとしては、金属単体や金属含有化合物からなるものが挙げられる。
金属単体としては、特に限定されないが、例えば、銀、銅、銀、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、オスミウム、イリジウム、白金等が挙げられ、金属含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、これらの金属を含むものが挙げられる。これらの金属ナノワイヤは、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
導電塗膜形成用組成物を用いて導電塗膜部分(B)を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷(グラビアオフセット印刷を含む)、パッド印刷といった印刷手段によって基材上に目的とするパターンを直接描く方法、インクジェットによりパターンを直接描く方法、導電塗膜形成用組成物を基材に直接塗布した後、エッチングによりパターンを描く方法等が挙げられる。これらの中では、簡便性、コスト、基材の汎用性の観点から、スクリーン印刷、オフセット印刷(グラビアオフセット印刷を含む)、パッド印刷といった印刷手段によって基材上に目的とするパターンを直接描く方法が好ましい。
また、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成する場合には、上述の方法以外に、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、ブレードコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法等を用いることができる。これらの中では、特にスプレーコート法が好ましい。
また、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成する場合には、上述の方法以外に、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、ブレードコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法等を用いることができる。これらの中では、特にスプレーコート法が好ましい。
本発明の透明電極において、導電塗膜部分(B)の鉛筆硬度は、特に限定されないが、2H以上であることが好ましく、3H以上であることがより好ましい。鉛筆硬度が2H未満であると、作業工程中にキズが入り、配線が断線したり、透明電極とした際に、十分な膜耐性が得られないことがある。
本発明の透明電極において、導電塗膜部分(B)の表面抵抗率は、特に限定されないが、5000Ω/□以下であることが好ましく、1000Ω/□以下であることがより好ましく、500Ω/□以下であることがさらに好ましい。表面抵抗率が5000Ω/□を超えると、透明電極として機能しない可能性がある。なお、導電塗膜部分(B)の表面抵抗率は小さければ小さい程好ましいため、その下限は特に限定されないが、例えば、0.1Ω/□である。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmである。膜厚の差は、1〜30μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
膜厚の差が1μm未満であると、導電塗膜部分(B)形成時に、絶縁塗膜部分(A)のパターンの間に導電塗膜形成用組成物が入りこまなくなりパターンが形成できなくなることがあり、50μmを超えると、膜厚差によりパターンが骨見えすることがある。
膜厚の差が1μm未満であると、導電塗膜部分(B)形成時に、絶縁塗膜部分(A)のパターンの間に導電塗膜形成用組成物が入りこまなくなりパターンが形成できなくなることがあり、50μmを超えると、膜厚差によりパターンが骨見えすることがある。
本発明の透明電極において、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)の色度(b*)の差(絶対値)は、特に限定されないが、1.0以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましく、0.6以下であることがさらに好ましい。色度の差が1.0を超えると、パターンが骨見えすることがある。
なお、本明細書において色度(b*)とは、L*a*b*表色系における色相と彩度を表すb*の値をいう。
なお、本明細書において色度(b*)とは、L*a*b*表色系における色相と彩度を表すb*の値をいう。
本発明の透明電極の全光線透過率は、特に限定されないが、50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。一方、上限は100%である。
本発明の透明電極の用途としては、透明性及び導電性が要求される用途であれば特に限定されないが、例えば、液晶、プラズマ、フィールドエミッション等の各種ディスプレイ方式のテレビ、携帯電話等の各種電子機器のタッチパネルやタッチセンサー、表示素子における透明電極が挙げられる。また、太陽電池、電磁波シールド材、電子ペーパー、エレクトロルミネッセンス調光素子等における透明電極、透明発熱体、電解めっきプライマー等の用途に用いることもできる。これらの用途の中では、各種電子機器のタッチパネル、液晶駆動用の透明電極、EL駆動用の透明電極、エレクトロクロミック素子駆動用の透明電極、電磁波シールド材、透明発熱体、又は、電解めっきプライマーに用いられることが好ましい。中でも、各種電子機器のタッチパネルやタッチセンサーに好適に用いることができる。
<<透明電極の製造方法>>
本発明の透明電極の製造方法は、本発明の透明電極を製造することができるものであれば特に限定されないが、絶縁塗膜部分(A)を形成する工程と、導電塗膜部分(B)を形成する工程とを含むことが好ましい。
絶縁塗膜形成用組成物を用いて絶縁塗膜部分(A)を形成する方法、及び、導電塗膜形成用組成物を用いて導電塗膜部分(B)を形成する方法は、上述の通りである。
本発明の透明電極の製造方法は、本発明の透明電極を製造することができるものであれば特に限定されないが、絶縁塗膜部分(A)を形成する工程と、導電塗膜部分(B)を形成する工程とを含むことが好ましい。
絶縁塗膜形成用組成物を用いて絶縁塗膜部分(A)を形成する方法、及び、導電塗膜形成用組成物を用いて導電塗膜部分(B)を形成する方法は、上述の通りである。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成することが好ましい。工程を簡便にする観点から、最初に形成するパターンには撥水剤やスクリーンペースト等の添加により撥水性や良好な印刷性を付与する必要がある。これらの成分を導電塗膜形成用組成物に添加すると、導電性の低下等の問題が生じる恐れがあるが、絶縁塗膜形成用組成物にこれらの成分を添加しても特に問題がない。そのため、絶縁塗膜部分(A)を先に形成することが好ましい。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)をスクリーン印刷又はグラビアオフセット印刷により形成することが好ましい。その理由は、スクリーン印刷及びグラビアオフセット印刷が簡便な工程であり、直接パターン描写することが可能だからである。
本発明の透明電極の製造方法においては、絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成することにより、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化された透明電極を少ない工程数で簡便かつ安価に製造することができる。また、導電性失活剤を導電塗膜部分(B)に含浸させる必要がないため、導電塗膜部分(B)の硬度を向上させることができる。
<<タッチパネル>>
本発明のタッチパネルは、本発明の透明電極を備えることを特徴とする。
本発明のタッチパネルは、本発明の透明電極を備えるため、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化されており、また、透明電極と粘着層との密着性に優れる。
本発明のタッチパネルは、本発明の透明電極を備えることを特徴とする。
本発明のタッチパネルは、本発明の透明電極を備えるため、絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)とのパターンが不可視化されており、また、透明電極と粘着層との密着性に優れる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。以下、「部」又は「%」は特記ない限り、それぞれ「重量部」又は「重量%」を意味する。
1.使用材料
1−1.スクリーンペースト
・スクリーン印刷用インキ(株式会社ミノグループ製、UPG−930、無色透明)
1−2.着色剤
・フタロシアニン顔料(UNILEX COLOURS AND CHEMICALS LIMITED社製、GLO)
1−3.撥水成分
・パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物(DIC社製、メガファックF―444)
1−4.導電性高分子
・PEDOT/PSS水分散体(ヘレウス株式会社製、Clevios PH1000)
・PEDOT/PSSペレット(アグファ株式会社製、Orgacon DRY)
1−5.金属ナノワイヤ
・銀ナノワイヤ分散体(星光PMC株式会社製、T−YP808、アスペクト比230、固形分1.0%)
1−6.バインダー
・アルコキシシランオリゴマー(多摩化学工業株式会社製、TEOS)
・ポリエステル系樹脂(東亜合成株式会社製、アロニックスM−6100)
1−7.導電性向上剤
・ジメチルスルホキシド(東京化成工業株式会社製)
1−8.増粘剤
・ポリアクリル酸(東亞合成株式会社製、ジュンロン PW−160)
1−9.基板
・ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、ルミラーT−60)
1−10.不活化使用材料
・導電性失活剤(ヘレウス株式会社製、Clevios Etch)
・レジスト剤(ヘレウス株式会社製、Clevios SET−S)
1−1.スクリーンペースト
・スクリーン印刷用インキ(株式会社ミノグループ製、UPG−930、無色透明)
1−2.着色剤
・フタロシアニン顔料(UNILEX COLOURS AND CHEMICALS LIMITED社製、GLO)
1−3.撥水成分
・パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物(DIC社製、メガファックF―444)
1−4.導電性高分子
・PEDOT/PSS水分散体(ヘレウス株式会社製、Clevios PH1000)
・PEDOT/PSSペレット(アグファ株式会社製、Orgacon DRY)
1−5.金属ナノワイヤ
・銀ナノワイヤ分散体(星光PMC株式会社製、T−YP808、アスペクト比230、固形分1.0%)
1−6.バインダー
・アルコキシシランオリゴマー(多摩化学工業株式会社製、TEOS)
・ポリエステル系樹脂(東亜合成株式会社製、アロニックスM−6100)
1−7.導電性向上剤
・ジメチルスルホキシド(東京化成工業株式会社製)
1−8.増粘剤
・ポリアクリル酸(東亞合成株式会社製、ジュンロン PW−160)
1−9.基板
・ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、ルミラーT−60)
1−10.不活化使用材料
・導電性失活剤(ヘレウス株式会社製、Clevios Etch)
・レジスト剤(ヘレウス株式会社製、Clevios SET−S)
2.評価方法
2−1.膜厚
触針式表面形状測定装置(株式会社アルバック社製、Dektak6M)を用いて測定した。
2−2.水接触角
25℃、50%RH環境下、25℃の蒸留水(和光純薬工業株式会社製)を絶縁塗膜部分(A)の表面に滴下し、10秒後の接触角を接触角計(協和界面科学株式会社製、CA−D型)を用いて測定した。測定した。
2−3.鉛筆硬度
JIS−K5600−5−4の試験法に準じて、鉛筆引っかき硬度試験機(株式会社安田精機製作所製)を用いて測定した。
2−4.色度
分光測色計(コニカミノルタ株式会社製、CM3600d)を用いて測定した。
2−5.表面抵抗率
抵抗率計(三菱化学株式会社製、ロレスターGP MCP−T600)を用いて測定した。
2−6.リーク試験
ラインとスペースの線幅が500μmずつに並んだ櫛形パターンを形成した基板(試験片)を3点用意し、60℃、93%RHの条件で1000時間保管した。次に、直流電源装置(松定プレシジョン株式会社製、P4K−80M)を用いて試験片に5Vの電圧を印加し、電流計(三和電気計器株式会社製、CP−70)を用いて電流値を測定し、下記の基準で評価した。
○:試験片全てにおいて、0.005mA以上の電流が検出されない。
×:少なくとも1点の試験片にて0.005mA以上の電流が検出される。
2−7.密着性(碁盤目試験)
透明電極のパターニング部分表面に粘着層付きの偏光板(日東電工株式会社製、NPF−F1205DU)を貼り付け、JIS K 5400に従って、碁盤目剥離試験を実施した。
2−8.外観(目視観察)
透明電極のパターニング部分表面に粘着層付きの偏光板(日東電工株式会社製、NPF−F1205DU)を貼り付け、目視検査用照明を透明電極の背面に配置し、目視によりパターンが視認できるかどうか以下の基準で評価した。
○:パターンが視認できない。
×:パターンが視認できる。
2−1.膜厚
触針式表面形状測定装置(株式会社アルバック社製、Dektak6M)を用いて測定した。
2−2.水接触角
25℃、50%RH環境下、25℃の蒸留水(和光純薬工業株式会社製)を絶縁塗膜部分(A)の表面に滴下し、10秒後の接触角を接触角計(協和界面科学株式会社製、CA−D型)を用いて測定した。測定した。
2−3.鉛筆硬度
JIS−K5600−5−4の試験法に準じて、鉛筆引っかき硬度試験機(株式会社安田精機製作所製)を用いて測定した。
2−4.色度
分光測色計(コニカミノルタ株式会社製、CM3600d)を用いて測定した。
2−5.表面抵抗率
抵抗率計(三菱化学株式会社製、ロレスターGP MCP−T600)を用いて測定した。
2−6.リーク試験
ラインとスペースの線幅が500μmずつに並んだ櫛形パターンを形成した基板(試験片)を3点用意し、60℃、93%RHの条件で1000時間保管した。次に、直流電源装置(松定プレシジョン株式会社製、P4K−80M)を用いて試験片に5Vの電圧を印加し、電流計(三和電気計器株式会社製、CP−70)を用いて電流値を測定し、下記の基準で評価した。
○:試験片全てにおいて、0.005mA以上の電流が検出されない。
×:少なくとも1点の試験片にて0.005mA以上の電流が検出される。
2−7.密着性(碁盤目試験)
透明電極のパターニング部分表面に粘着層付きの偏光板(日東電工株式会社製、NPF−F1205DU)を貼り付け、JIS K 5400に従って、碁盤目剥離試験を実施した。
2−8.外観(目視観察)
透明電極のパターニング部分表面に粘着層付きの偏光板(日東電工株式会社製、NPF−F1205DU)を貼り付け、目視検査用照明を透明電極の背面に配置し、目視によりパターンが視認できるかどうか以下の基準で評価した。
○:パターンが視認できない。
×:パターンが視認できる。
(実施例1)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機(株式会社ミノグループ製、CUBE−1515型)(以下、単にスクリーン印刷機と記載する)を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風定温乾燥器(東京理化器械株式会社製、WFO−401型)(以下、単に送風乾燥器と記載する)を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機(株式会社近畿製作所製、K−IXS−SW)(以下、単にスプレー塗布機と記載する)を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機(株式会社ミノグループ製、CUBE−1515型)(以下、単にスクリーン印刷機と記載する)を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風定温乾燥器(東京理化器械株式会社製、WFO−401型)(以下、単に送風乾燥器と記載する)を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機(株式会社近畿製作所製、K−IXS−SW)(以下、単にスプレー塗布機と記載する)を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
(実施例2)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅1000μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、絶縁塗膜部分(A)が形成されていない部分を埋めるように導電塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて線幅1000μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅1000μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅1000μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、絶縁塗膜部分(A)が形成されていない部分を埋めるように導電塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて線幅1000μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅1000μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
(実施例3)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
(実施例4)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
(比較例1)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、透明導電膜形成用組成物(実施例1〜4の絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物に相当)を作製した。透明導電膜形成用組成物をワイヤーバー(株式会社安田精機製作所製、No.579バーコーター)を用いて基板上に塗布した後、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、導電塗膜部分(B)を形成した。その後、導電塗膜部分(B)上に線幅1000μmのパターン状にレジスト剤(ヘレウス株式会社製、Clevios SET−S)を塗布することによりレジスト膜を設けたうえで、導電性失活剤(ヘレウス株式会社製、Clevios Etch)を導電塗膜部分(B)に含浸させ、導電塗膜部分(B)の一部を絶縁塗膜部分(A)とした。レジスト膜をエタノールで剥離することにより透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、透明導電膜形成用組成物(実施例1〜4の絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物に相当)を作製した。透明導電膜形成用組成物をワイヤーバー(株式会社安田精機製作所製、No.579バーコーター)を用いて基板上に塗布した後、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、導電塗膜部分(B)を形成した。その後、導電塗膜部分(B)上に線幅1000μmのパターン状にレジスト剤(ヘレウス株式会社製、Clevios SET−S)を塗布することによりレジスト膜を設けたうえで、導電性失活剤(ヘレウス株式会社製、Clevios Etch)を導電塗膜部分(B)に含浸させ、導電塗膜部分(B)の一部を絶縁塗膜部分(A)とした。レジスト膜をエタノールで剥離することにより透明電極を得た。
(比較例2)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
(比較例3)
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
表1に記載した重量比で各成分を混合し、絶縁塗膜形成用組成物及び導電塗膜形成用組成物を作製した。絶縁塗膜形成用組成物をスクリーン印刷機を用いて基板上に線幅500μmのパターンを形成するように印刷した後、送風乾燥器を用いて120℃で10分間加熱処理することにより、絶縁塗膜部分(A)を形成した。その後、導電塗膜形成用組成物をスプレー塗布機を用いて塗布し、送風乾燥器を用いて120℃で30分間加熱処理することにより、線幅500μmのパターン状の導電塗膜部分(B)を形成し、透明電極を得た。
実施例1〜4、比較例1〜3で得られた透明電極を用いて、上述した方法により、絶縁塗膜部分(A)及び導電塗膜部分(B)の膜厚、水接触角、鉛筆硬度、色度、表面抵抗率、密着性、外観を評価するとともに、リーク試験を行った。結果を表2に示す。
Claims (10)
- 基材の少なくとも一方の面に、絶縁塗膜部分(A)と、導電性高分子を含有する導電塗膜部分(B)とが互いに隣接して配置された透明電極であって、
絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)との膜厚の差は1〜50μmであることを特徴とする透明電極。 - 導電性高分子はポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)とポリ陰イオンとの複合体である、請求項1に記載の透明電極。
- 導電塗膜部分(B)の鉛筆硬度は2H以上である、請求項1又は2に記載の透明電極。
- 絶縁塗膜部分(A)の水接触角は50°以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明電極。
- 絶縁塗膜部分(A)はフッ素含有化合物を0.1重量%以上含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明電極。
- 絶縁塗膜部分(A)と導電塗膜部分(B)の色度(b*)の差は1.0以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明電極。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明電極を製造することを特徴とする、透明電極の製造方法。
- 絶縁塗膜部分(A)を形成した後に導電塗膜部分(B)を形成する、請求項7に記載の透明電極の製造方法。
- 絶縁塗膜部分(A)をスクリーン印刷又はグラビアオフセット印刷により形成する、請求項7又は8に記載の透明電極の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明電極を備えることを特徴とするタッチパネル。
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