以下、本発明による歩行者検知システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
(実施の形態1)
本実施の形態において、1以上の端末装置11と、3以上の中継装置12と、車載装置13とを備える歩行者検知システム1について説明する。端末装置11は、3以上の中継装置12から電波を受信し、当該電波の強度を示す情報と、端末装置11を識別する情報とを、当該3以上の中継装置12に送信する。また、中継装置12は、端末装置11から受信した電波の強度を示す情報と、端末装置11を識別する情報と、中継装置12の位置を示す情報とを、車載装置13に送信する。また、車載装置13は、3以上の中継装置12から受信した電波の強度を示す情報と、端末装置11を識別する情報と、中継装置12の位置を示す情報とを用いて、端末装置11の位置を示す情報を取得する。これにより、車載装置13は、端末装置11を所持している歩行者の存在を検知し、当該歩行者の存在を車載装置13が設置されている移動体を運転しているユーザに通知することができる。
図1は、本実施の形態における歩行者検知システム1の概念図である。図1において、端末装置11と中継装置12とは、通信手段14を介して通信が可能である。また、中継装置12と車載装置13とは、通信手段15を介して通信が可能である。端末装置11は、例えば、携帯電話や、スマートフォン、PDAなどの携帯端末である。また、中継装置12は、例えば、無線LANのアクセスポイントや、携帯電話の基地局などである。また、車載装置13は、例えば、カーナビゲーション装置や、ディスプレイオーディオなどである。また、通信手段14は、通常、無線の通信回線であり、例えば、移動体用の通信回線や、無線LANなどである。また、通信手段14は、例えば、有線の通信回線であってもよい。また、通信手段14は、例えば、いわゆるWi−Fi(登録商標)や、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信、非接触通信などの、近距離(短距離)無線通信である。また、通信手段15は、例えば、無線の通信回線であってもよい。
また、中継装置12が接地される場所は、問わない。中継装置12は、例えば、歩道に接地されている柵(横断防止柵、転落防止柵など)や、電柱、ガードレール、ビルの屋上、駅のホームなどである。また、車載装置13は、例えば、移動体に設置される。移動体は、例えば、自動車や、自動二輪車、自転車などである。
また、図2は、本実施の形態における端末装置11、中継装置12、車載装置13のそれぞれのブロック図である。端末装置11は、端末識別情報格納部111、端末属性情報格納部112、端末受信部113、端末電波強度情報取得部114、端末送信部115を備える。また、中継装置12は、中継位置情報格納部121、中継受信部122、中継送信部123を備える。また、車載装置13は、地図情報格納部131、受信部132、端末位置情報取得部133、危険度取得部134、第一判断部135、第二判断部136、第三判断部137、出力部138を備える。
端末装置11を構成する端末識別情報格納部111には、端末識別情報が格納される。端末識別情報とは、端末装置11を識別する情報である。端末識別情報は、端末装置11を識別することが可能な情報であればよく、その内容や形式などは、問わない。端末識別情報は、例えば、IPアドレスや、MACアドレス、個体識別番号などである。
なお、端末識別情報には、通常、位置情報は含まれない。位置情報とは、位置を示す情報である。当該位置は、通常、経緯度であるが、地図上の座標であってもよい。また、当該位置は、例えば、高度(高さ)を含んでいてもよい。
端末属性情報格納部112には、属性情報が格納される。属性情報とは、ユーザの属性を示す情報である。属性は、ユーザに関するものであればよく、その内容や種類などは、問わない。属性は、例えば、年齢や、性別、身長、体重などである。また、年齢は、年齢層であってもよい。年齢層は、例えば、10代や、20代、子供、大人、老人などである。また、端末属性情報格納部112に格納される属性情報は、端末装置11を所持しているユーザの属性を示す情報である。なお、端末装置11を所持しているユーザを、以下、適宜、歩行者とする。
端末受信部113は、中継装置12から電波を受信する。当該中継装置12は、通常、3以上である。また、当該電波は、通常、通信用の電波である。また、当該電波は、通常、後述の中継装置12が送信している電波である。つまり、当該電波は、端末装置11と中継装置12が通信を行うための電波である。
端末電波強度情報取得部114は、電波強度情報を取得する。電波強度情報とは、電波の強度(以下、適宜、電波強度とする)を示す情報である。また、電波強度は、例えば、電波の電界強度や、信号強度、受信強度などと呼ばれるものである。また、当該電波は、端末受信部113が受信した電波である。また、電波強度情報は、例えば、端末装置11の現在位置から中継装置12までの距離であってもよい。当該中継装置12は、端末受信部113が受信した電波を送信している中継装置12である。なお、電波強度情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。また、電波強度は、通常、端末装置11の現在位置から中継装置12までの距離が短いほど強い。また、電波強度は、通常、端末装置11の現在位置から中継装置12までの距離が長いほど弱い。
端末送信部115は、中継装置12に端末情報を送信する。当該中継装置12は、通常、3以上である。また、端末情報とは、通常、端末識別情報と電波強度情報とが対応付いた情報である。当該端末識別情報は、端末識別情報格納部111に格納されている端末識別情報である。また、当該電波強度情報は、端末電波強度情報取得部114が取得した電波強度情報である。また、端末情報は、例えば、端末識別情報と電波強度情報と属性情報とが対応付いた情報であってもよい。当該属性情報は、端末属性情報格納部112に格納されている属性情報である。
また、端末送信部115は、通常、端末受信部113が受信した電波を送信している中継装置12に、当該電波の強度を示す電波強度情報を有する端末情報を送信する。つまり、端末送信部115は、例えば、まず、端末情報を構成する端末識別情報などの情報を対応付け、端末情報を構成する。当該端末情報の構成は、例えば、図示しない端末情報構成部が行ってもよい。そして、端末送信部115は、例えば、当該端末情報の構成に用いた電波強度情報が示す強度の電波を送信している中継装置12に、構成した端末情報を送信する。
中継装置12を構成する中継位置情報格納部121には、中継位置情報が格納される。中継位置情報とは、中継装置12の位置を示す位置情報である。
中継受信部122は、端末装置11から端末情報を受信する。当該端末装置11は、通常、1以上である。また、当該端末装置11は、通常、後述の中継送信部123が送信している電波を受信した端末装置11である。
中継送信部123は、端末装置11に電波を送信する。当該端末装置11は、通常、1以上である。また、当該電波は、通常、通信用の電波である。また、当該電波の送信は、通常、ブロードキャストでの送信である。
また、中継送信部123は、車載装置13に端末位置特定情報を送信する。当該車載装置13は、通常、1以上である。また、端末位置特定情報とは、端末情報と中継位置情報とが対応付いた情報である。当該端末情報は、中継受信部122が受信した端末情報である。また、当該中継位置情報は、中継位置情報格納部121に格納されている中継位置情報である。また、当該端末位置特定情報の送信は、通常、ブロードキャストでの送信である。
端末位置特定情報を送信する場合、中継送信部123は、例えば、まず、端末位置特定情報を構成する端末情報と中継位置情報とを対応付け、端末位置特定情報を構成する。当該端末位置特定情報の構成は、例えば、図示しない端末位置特定情報構成部が行ってもよい。そして、中継送信部123は、当該端末位置特定情報を、車載装置13に送信する。
車載装置13を構成する地図情報格納部131には、地図情報が格納される。地図情報とは、地図に関する情報である。また、地図情報により示される地図の種類や、地図情報のデータ形式などは、問わない。当該地図の種類は、例えば、地形図や、地勢図、地質図、土地利用図、住宅地図、路線図、道路地図、ガイドマップ、航空写真、衛星写真などである。また、当該データ形式は、例えば、ラスタデータや、ベクタデータ、KIWIフォーマットなどである。
また、地図情報は、通常、1以上の道路情報を有する。道路情報とは、地図上の道路に関する情報である。当該地図上の道路は、通常、地図上の道路を構成する区間(以下、適宜、道路の区間とする)である。また、道路情報は、例えば、道路を識別する情報や、道路の種類を示す情報、道路の両端の位置を示す情報などを有する。道路を識別する情報は、通常、道路の名称を示す情報である。また、道路を識別する情報は、例えば、道路のIDであってもよい。また、道路情報は、例えば、道路のスコアや、道路の車線数、道路の進行方向などを示す情報などを有する。当該スコアは、通常、経路探索時に用いるコストである。
また、地図情報は、例えば、1以上の地点情報を有していてもよい。地点情報とは、地図上の地点に関する情報である。地点情報は、例えば、地点の位置を示す情報を有する。また、地点情報は、例えば、地点を識別する情報や、地点の種類を示す情報などを有していてもよい。地点を識別する情報は、通常、地点の名称を示す情報である。また、地点の種類は、問わない。地点の種類は、例えば、交差点や、休憩地点、観光名所、駅、飲食店、各種販売店などである。休憩地点は、例えば、ガソリンスタンドや、いわゆるコンビニなどである。また、地点は、例えば、道路の端点であってもよい。
また、地図情報は、例えば、1以上の場所情報を有していてもよい。場所情報とは、地図上の場所に関する情報である。また、場所とは、例えば、駅や、公園、広場など、広さを有する地図上の領域である。また、場所情報は、例えば、場所の範囲を示す2以上の位置情報を有する。また、場所情報は、例えば、場所の名称を示す情報を有する。
受信部132は、中継装置12から端末位置特定情報を受信する。当該中継装置12は、通常、3以上である。また、受信部132は、受信した端末位置特定情報を、例えば、予め決められた記憶領域に蓄積する。また、このとき、受信部132は、例えば、受信した日時を示す情報である日時情報を対応付けて、端末位置特定情報を蓄積してもよい。また、当該蓄積は、例えば、図示しない端末位置特定情報蓄積部が行ってもよい。
端末位置情報取得部133は、端末位置情報を取得する。端末位置情報とは、端末装置11の位置を示す位置情報である。また、端末位置情報取得部133は、通常、受信部132が受信した3以上の端末位置特定情報を用いて、端末位置情報を取得する。当該3以上の端末位置特定情報は、通常、同一の端末識別情報を有する端末位置特定情報である。
具体的に、端末位置情報取得部133は、例えば、受信部132が受信した端末位置特定情報を、同一の端末識別情報を有する端末位置特定情報ごとにグループ化する。そして、端末位置情報取得部133は、当該各グループに対して、端末位置特定情報が3以上であるか否かを判断する。そして、端末位置情報取得部133は、端末位置特定情報が3以上であるグループに対して、当該グループが有する3以上の端末位置特定情報が有する電波強度情報と中継位置情報とを用いて、端末位置情報を算出する。また、端末位置情報取得部133は、例えば、算出した端末位置情報に、当該端末位置情報の算出に用いた3以上の端末位置特定情報が共通して有する端末識別情報を対応付ける。
なお、電波強度情報と位置情報(ここでは、中継位置情報)との3以上の組を用いて位置情報(ここでは、端末位置情報)を算出する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。また、当該端末位置情報を算出する方法や手順などは、例えば、いわゆる3点測位と呼ばれる手法である。
また、端末位置情報取得部133は、取得した端末位置情報を、当該端末位置情報の取得に用いた端末位置特定情報が有する端末識別情報と対応付けて、予め決められた記憶領域に蓄積してもよい。また、このとき、端末位置情報取得部133は、現在の日時を示す情報である現在日時情報を対応付けて、端末位置情報を蓄積してもよい。また、当該蓄積は、例えば、図示しない端末位置情報蓄積部が行ってもよい。
危険度取得部134は、歩行者の危険度を取得する。歩行者とは、端末装置11を所持しているユーザである。また、危険度とは、危険であることの度合を示す情報である。また、危険度は、例えば、危険であるか否かを示す情報であってもよい。また、危険度取得部134は、通常、一の端末装置11に対して、当該端末装置11の位置を示す端末位置情報を用いて、危険度を取得する。当該取得された危険度は、当該一の端末装置11を所持している歩行者の危険度である。また、当該端末位置情報は、通常、危険度を算出する対象となる端末装置11を識別する端末識別情報が対応付いている端末位置情報である。また、当該端末位置情報は、端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報である。また、危険度取得部134が、一の端末装置11に対する危険度の取得に用いる端末位置情報は、通常、2以上であるが、1以上であってもよい。
なお、ある一の歩行者の危険度を取得する方法や手順などは、例えば、以下のとおりである。
危険度取得部134は、例えば、まず、端末位置情報取得部133が取得した1以上の端末位置情報のうち、ある1つの端末識別情報が対応付いている1以上の端末位置情報を取得する。そして、危険度取得部134は、取得した1以上の端末位置情報を用いて、危険度を算出する基になるスコアを取得する。当該スコアを取得する方法や手順などについては、後述する。そして、危険度取得部134は、危険度を算出するための算出式に、算出したスコアを代入し、危険度を算出する。当該算出式は、スコアを代入するための変数を有する。また、当該算出式は、例えば、プログラム(関数)であってもよい。また、当該算出式は、例えば、危険度取得部134が予め保持している。また、危険度は、危険度を算出する基になるスコアそのものであってもよい。
また、1以上の端末位置情報を用いて、上記のスコアを算出する方法や手順などは、例えば、以下のとおりである。
例えば、2以上の端末位置情報を用いる場合、危険度取得部134は、例えば、移動関連条件とスコアとの対応表を予め保持している。移動関連条件とは、移動に関する情報である移動関連情報に関する条件である。また、移動関連条件は、移動に関する条件であるとも言える。また、移動関連情報は、例えば、移動速度や、移動軌跡などを示す情報である。移動速度とは、移動の速度である。また、移動軌跡とは、移動の軌跡である。また、移動軌跡は、例えば、軌跡が直線的であることや、軌跡が曲線的であることなどである。移動が曲線的であることは、つまりは、蛇行しながら移動していることである。つまり、移動関連条件は、例えば、歩行者が閾値以上の速度で移動していることや、歩行者が直線的に移動していることや、歩行者が蛇行しながら移動していることなどである。
そして、危険度取得部134は、2以上の端末位置情報を用いて、当該2以上の端末位置情報により示される歩行者の移動に関する移動関連情報を取得する。なお、2以上の位置情報(ここでは、端末位置情報)を用いて移動関連情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。そして、危険度取得部134は、取得した移動関連情報が合致する移動関連条件に対応するスコアを、予め保持している対応表から取得する。
また、例えば、1つの端末位置情報を用いる場合、危険度取得部134は、例えば、場所条件とスコアとの対応表を予め保持している。場所条件とは、場所を示す情報である場所情報に関する条件である。また、場所条件は、場所に関する条件であるとも言える。つまり、場所条件は、例えば、歩行者の居る場所が車道上であることや、歩行者の居る場所が歩道上であることなどである。
そして、危険度取得部134は、1つの端末位置情報と、地図情報とを用いて、当該1つの端末位置情報が示す歩行者の位置に対応する場所を示す場所情報を取得する。なお、1つの位置情報(ここでは、端末位置情報)と地図情報とを用いて場所情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。そして、危険度取得部134は、取得した場所情報が合致する場所条件に対応するスコアを、予め保持している対応表から取得する。
危険度取得部134は、例えば、属性情報を用いて危険度を取得してもよい。当該属性情報は、通常、一の端末位置情報の取得に用いた3以上の端末位置特定情報が有する属性情報である。また、当該属性情報は、通常、危険度が取得される歩行者の属性を示す情報である。この場合、危険度取得部134は、例えば、属性条件と危険度との対応表を予め保持している。属性条件とは、属性情報に関する条件である。また、属性条件は、属性に関する条件であるとも言える。属性条件は、例えば、歩行者が老人であることや、歩行者が子供であること、歩行者が女性であることなどである。そして、危険度取得部134は、一の端末位置情報の取得に用いた3以上の端末位置特定情報が共通して有する属性情報を、当該端末位置特定情報から取得する。そして、危険度取得部134は、当該属性情報が合致する属性条件に対応する危険度を、上記の対応表から取得する。
また、上記の属性条件と危険度との対応表において、危険度は、危険度を算出する基になるスコアであってもよい。この場合、危険度取得部134は、取得したスコアを、危険度を算出するための算出式に代入し、危険度を算出する。
第一判断部135は、地図情報と端末位置情報とを用いて、端末位置情報が示す位置が車道上であるかを判断する。当該判断は、例えば、歩行者が車道上に居るか否かの判断でもある。また、当該判断を、以下、適宜、第一判断とする。また、当該地図情報は、地図情報格納部131に格納されている地図情報である。また、当該端末位置情報は、端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報である。そして、第一判断部135は、例えば、当該判断の結果を示す情報である第一判断結果情報を取得する。第一判断結果情報は、例えば、端末位置情報が示す位置が車道上であることや、端末位置情報が示す位置が車道以外であることなどを示す。
また、第一判断部135が取得する第一判断結果情報は、例えば、第一判断部135が予め保持している。また、当該第一判断結果情報は、例えば、予め決められた記憶領域に格納されていてもよい。また、地図情報と位置情報(ここでは、端末位置情報)とを用いて、当該位置情報が示す位置が車道上であるか否かを判断する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
第二判断部136は、地図情報と端末位置情報とを用いて、歩行者が車道に進入するか否かを判断する。当該判断は、例えば、端末装置11が車道に進入するか否かの判断でもある。また、当該判断を、以下、適宜、第二判断とする。また、「進入する」は、「進入しそうである」や、「進入し得る」などを含み、広く解する。また、当該地図情報は、地図情報格納部131に格納されている地図情報である。また、当該端末位置情報は、端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報である。また、当該端末位置情報は、通常、同一の端末装置11に対して取得した2以上の端末位置情報である。つまり、第二判断部136は、通常、地図情報と、同一の端末装置11に対して取得した2以上の位置情報の履歴を用いて、歩行者が道路に進入するか否かを判断する。そして、第二判断部136は、例えば、当該判断の結果を示す情報である第二判断結果情報を取得する。第二判断結果情報は、例えば、歩行者が車道に進入することや、歩行者が車道に進入しないことなどを示す。
例えば、第二判断部136は、2以上の端末位置情報の履歴を用いて、歩行者の進行方向を取得する。そして、第二判断部136は、最新の端末位置情報と地図情報とを用いて、取得した進行方向上に存在する道路であり、最新の端末位置情報が示すからの距離が最も近い道路までの距離を算出する。そして、取得した進行方向が車道に向かっており、かつ、算出した距離が予め決められた条件を満たすほど短い場合、第二判断部136は、第二判断部136は、歩行者が車道に進入すると判断する。そして、第二判断部136は、歩行者が車道に進入することを示す第二判断結果情報を取得する。また、そうでない場合、第二判断部136は、歩行者が車道に進入しないことを示す第二判断結果情報を取得する。
また、第二判断部136が取得する第二判断結果情報は、例えば、第二判断部136が予め保持している。また、当該第二判断結果情報は、例えば、予め決められた記憶領域に格納されていてもよい。
第三判断部137は、属性情報を用いて、歩行者が老人または子供であるか否かを判断する。当該判断を、以下、適宜、第三判断とする。また、当該属性情報は、端末位置情報取得部133が端末位置情報の取得に用いた端末位置特定情報が有する属性情報である。そして、第三判断部137は、例えば、当該判断の結果を示す情報である第三判断結果情報を取得する。第三判断結果情報は、例えば、歩行者が老人または子供であることや、歩行者が老人および子供でないことなどを示す。
また、第三判断部137が取得する第三判断結果情報は、例えば、第三判断部137が予め保持している。また、当該第三判断結果情報は、例えば、予め決められた記憶領域に格納されていてもよい。また、属性情報を用いて、歩行者が老人または子供であるか否かを判断する方法や手順などは、自明であるので、詳細な説明を省略する。
出力部138は、端末位置情報を出力する。当該端末位置情報は、端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報である。また、当該端末位置情報は、通常、1以上である。また、出力部138は、通常、地図情報と共に、端末位置情報を出力する。このとき、出力部138は、地図情報に対応付けて端末位置情報を出力する。「地図情報に対応付けて端末位置情報を出力する」とは、端末位置情報が示す位置と地図上の位置とが対応付いていることがわかるように出力することである。具体的に、出力部138は、例えば、端末位置情報が示す地図上の位置に、アイコンを出力する。つまり、端末位置情報を出力するとは、当該端末位置情報が示す地図上の位置に、アイコンを出力することであってもよい。
なお、アイコンは、図柄、絵柄、記号、文字などを表現したものである。アイコンは、通常、いわゆる画像であるが、当該画像の形式は問わない。つまり、当該画像は、ラスタデータであってもよいし、ベクタデータであってもよいし、その他のデータであってもよい。なお、アイコンは、例えば、予め決められた記憶領域に格納されている。
また、出力部138は、例えば、1以上の各端末位置情報を、当該端末位置情報に対応する情報に応じて出力してもよい。当該端末位置情報に対応する情報を、以下、適宜、出力時使用情報とする。出力時使用情報は、例えば、危険度や、第一判断結果情報、第二判断結果情報、第三判断結果情報などである。出力部138は、例えば、出力時使用情報に応じた態様にて、端末位置情報を出力する。当該態様とは、例えば、色や、大きさ、形状などである。また、当該態様は、具体的には、アイコンの色や、アイコンの大きさ、アイコンの形状などである。また、出力部138は、例えば、予め決められた条件を満たす出力時使用情報に対応する端末位置情報を出力する。当該予め決められた条件は、出力時使用情報に関する条件である。また、当該予め決められた条件は、例えば、出力部138が保持している。また、当該予め決められた条件は、例えば、予め決められた記憶領域に格納されている。
例えば、出力部138は、端末位置情報に対応する危険度に応じて、端末位置情報を出力する。当該危険度は、危険度取得部134が取得した危険度である。
危険度に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、危険度に応じた異なる態様にて端末位置情報を出力する。危険度に応じた異なる態様とは、例えば、危険度に応じて大きさが異なることや、危険度に応じて色が異なること、危険度に応じて形状が異なることなどである。また、危険度に応じて大きさが異なることは、例えば、危険度が大きいほど大きさが大きくなることが好適である。また、危険度に応じて色が異なることは、例えば、危険度が大きいほど色が濃くなることが好適である。また、危険度に応じて形状が異なることは、例えば、危険度が大きいほど形状が複雑になることが好適である。
また、危険度に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、予め決められた条件を満たすほど大きい危険度に対応する端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、1以上の各端末位置情報に対応する危険度が、予め決められた条件を満たすほど大きいか否かを判断する。そして、出力部138は、予め決められた条件を満たすほど大きいと判断した危険度に対応する端末位置情報を出力する。
また、出力部138は、例えば、端末位置情報に対応する第一判断結果情報に応じて、端末位置情報を出力する。当該第一判断結果情報は、第一判断部135が取得した第一判断結果情報である。また、当該第一判断結果情報は、第一判断部135による第一判断の結果を示す情報である。
第一判断結果情報に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、第一判断結果情報に応じた態様にて端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、例えば、第一判断部135により車道上の位置を示すと判断された端末位置情報とそうでない端末位置情報とを、区別可能な態様にて出力する。区別可能な態様とは、例えば、大きさが異なることや、色が異なること、形状が異なることなどである。
また、第一判断結果情報に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、予め決められた条件を満たす第一判断結果情報に対応する端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、1以上の各端末位置情報に対応する第一判断結果情報が、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。そして、出力部138は、予め決められた条件を満たすと判断した第一判断結果情報に対応する端末位置情報を出力する。
また、出力部138は、例えば、端末位置情報に対応する第二判断結果情報に応じて、端末位置情報を出力する。当該第二判断結果情報は、第二判断部136が取得した第二判断結果情報である。また、当該第二判断結果情報は、第二判断部136による第二判断の結果を示す情報である。
第二判断結果情報に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、第二判断結果情報に応じた態様にて端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、例えば、第二判断部136により車道に進入すると判断された端末位置情報とそうでない端末位置情報とを、区別可能な態様にて出力する。
また、第二判断結果情報に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、予め決められた条件を満たす第二判断結果情報に対応する端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、1以上の各端末位置情報に対応する第二判断結果情報が、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。そして、出力部138は、予め決められた条件を満たすと判断した第二判断結果情報に対応する端末位置情報を出力する。
また、出力部138は、例えば、端末位置情報に対応する第三判断結果情報に応じて、端末位置情報を出力する。当該第三判断結果情報は、第三判断部137が取得した第三判断結果情報である。また、当該第三判断結果情報は、第三判断部137による第三判断の結果を示す情報である。
第三判断結果情報に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、第三判断結果情報に応じた態様にて端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、例えば、第三判断部137により老人または子供であると判断された端末位置情報とそうでない端末位置情報とを、区別可能な態様にて出力する。
また、第三判断結果情報に応じて端末位置情報を出力する場合、出力部138は、例えば、予め決められた条件を満たす第三判断結果情報に対応する端末位置情報を出力する。具体的に、出力部138は、1以上の各端末位置情報に対応する第三判断結果情報が、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。そして、出力部138は、予め決められた条件を満たすと判断した第三判断結果情報に対応する端末位置情報を出力する。
また、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。なお、送信や蓄積、処理結果の引渡しについては、出力対象が最終的にユーザに提示されるものとする。
また、出力部138は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部138は、出力デバイスのドライバソフトまたは、出力デバイスのドライバソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
なお、端末識別情報格納部111、端末属性情報格納部112、中継位置情報格納部121、地図情報格納部131は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、端末識別情報格納部111などに所定の情報が記憶される過程は、問わない。例えば、当該所定の情報は、記録媒体や、通信回線、入力デバイスなどを介して端末識別情報格納部111などに記憶されてもよい。
また、端末受信部113、中継受信部122、受信部132は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
また、端末電波強度情報取得部114、端末位置情報取得部133、危険度取得部134、第一判断部135、第二判断部136、第三判断部137は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。また、端末電波強度情報取得部114などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。なお、端末電波強度情報取得部114などは、ハードウェア(専用回路)で実現されてもよい。
また、端末送信部115、中継送信部123は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
次に、歩行者検知システム1の全体動作について、フローチャートを用いて説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。まず、端末装置11の全体動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)端末装置11は、図示しない端末受付部が電源ONの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS302に進み、そうでない場合は、ステップS301に戻る。
(ステップS302)端末装置11は、電源ONの処理を行う。
(ステップS303)端末電波強度情報取得部114は、端末受信部113が電波を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS303に進み、そうでない場合は、ステップS307に進む。
(ステップS304)端末電波強度情報取得部114は、ステップS302で受信した電波の強度を示す電波強度情報を取得する。
(ステップS305)図示しない端末情報構成部は、端末識別情報格納部111に格納されている端末識別情報と、端末属性情報格納部112に格納されている属性情報と、ステップS304で取得した端末電波強度情報とを対応付け、端末情報を構成する。
(ステップS306)端末送信部115は、ステップS305で構成した端末情報を、ステップS302で受信した電波を送信している中継装置12に送信する。
(ステップS307)端末装置11は、図示しない端末受付部が電源OFFの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS308に進み、そうでない場合は、ステップS303に戻る。
(ステップS308)端末装置11は、電源OFFの処理を行う。そして、ステップS301に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
次に、中継装置12の全体動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS401)中継装置12は、図示しない中継受付部が電源ONの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS402に進み、そうでない場合は、ステップS401に戻る。
(ステップS402)中継装置12は、電源ONの処理を行う。
(ステップS403)中継送信部123は、電波の送信を開始する。以降、中継送信部123は、中継装置12の電源がOFFになるまで、電波を送信し続ける。
(ステップS404)図示しない端末位置特定情報構成部は、中継受信部122が端末情報を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS405に進み、そうでない場合は、ステップS407に進む。
(ステップS405)図示しない端末位置特定情報構成部は、中継位置情報格納部121に格納されている中継位置情報と、ステップS404で受信した端末情報とを対応付け、端末位置特定情報を構成する。
(ステップS406)中継送信部123は、ステップS405で構成した端末位置特定情報を、車載装置13に送信する。
(ステップS407)中継装置12は、図示しない中継受付部が電源OFFの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS408に進み、そうでない場合は、ステップS404に戻る。
(ステップS408)中継装置12は、電源OFFの処理を行う。そして、ステップS401に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
次に、車載装置13の全体動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)車載装置13は、図示しない受付部が電源ONの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS502に進み、そうでない場合は、ステップS501に戻る。
(ステップS502)車載装置13は、電源ONの処理を行う。
(ステップS503)図示しない端末位置特定情報蓄積部は、受信部132が端末位置特定情報を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS504に進み、そうでない場合は、ステップS505に進む。
(ステップS504)図示しない端末位置特定情報蓄積部は、ステップS503で受信した端末位置特定情報を、予め決められた記憶領域に蓄積する。
(ステップS505)端末位置情報取得部133は、予め決められた記憶領域に格納されている端末位置特定情報が3以上であるか否かを判断する。3以上である場合は、ステップS506に進み、そうでない場合は、ステップS522に進む。
(ステップS506)端末位置情報取得部133は、予め決められた記憶領域から、1以上の端末識別情報を取得する。このとき、端末位置情報取得部133は、通常、重複なく端末識別情報を取得する。つまり、端末位置情報取得部133は、いわゆるユニークな端末識別情報を取得する。ここで、端末位置情報取得部133は、m個の端末識別情報を取得したものとする。また、予め決められた記憶領域には、n個の端末位置特定情報が格納されているものとする。
(ステップS507)端末位置情報取得部133は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS508)端末位置情報取得部133は、カウンタjに1をセットする。
(ステップS509)端末位置情報取得部133は、端末位置特定情報[j]が有する端末識別情報である端末識別情報[j]が、ステップS506で取得した端末識別情報である取得端末識別情報[i]と同一であるか否かを判断する。同一である場合は、ステップS510に進み、そうでない場合は、ステップS511に進む。
(ステップS510)端末位置情報取得部133は、配列group[i]に端末位置特定情報[j]を追加する。
(ステップS511)端末位置情報取得部133は、jがnであるか否かを判断する。nである場合は、ステップS513に進み、そうでない場合は、ステップS512に進む。
(ステップS512)端末位置情報取得部133は、jを1インクリメントする。そして、ステップS509に戻る。
(ステップS513)端末位置情報取得部133は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS515に進み、そうでない場合は、ステップS514に進む。
(ステップS514)端末位置情報取得部133は、iを1インクリメントする。そして、ステップS508に戻る。
(ステップS515)端末位置情報取得部133は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS516)端末位置情報取得部133は、group[i]が有する端末位置特定情報が3以上であるか否かを判断する。3以上である場合は、ステップS517に進み、そうでない場合は、ステップS520に進む。
(ステップS517)端末位置情報取得部133は、group[i]を用いて端末位置情報を取得する。具体的に、端末位置情報取得部133は、group[i]が有する電波強度情報と中継位置情報との3以上の組を用いて、group[i]が有する端末識別情報により識別される端末装置11の位置を示す端末位置情報を取得する。
(ステップS518)端末位置情報取得部133は、ステップS517で取得した端末位置情報を、予め決められた記憶領域に蓄積する。
(ステップS519)端末位置情報取得部133は、ステップS517で取得した端末位置情報を出力する。この処理の詳細は、図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS520)端末位置情報取得部133は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS522に進み、そうでない場合は、ステップS521に進む。
(ステップS521)端末位置情報取得部133は、iを1インクリメントする。そして、ステップS516に戻る。
(ステップS522)車載装置13は、図示しない受付部が電源OFFの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS523に進み、そうでない場合は、ステップS503に戻る。
(ステップS523)車載装置13は、電源OFFの処理を行う。そして、ステップS501に戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
図6は、図5のフローチャートのステップS519の端末位置情報の出力処理を示すフローチャートである。
(ステップS601)出力部138は、端末位置情報の出力に用いる情報が、危険度、第一判断結果情報、第二判断結果情報、第三判断結果情報のいずれであるかを判断する。当該判断は、例えば、端末位置情報の出力に用いる情報を示す情報が予め決められた記憶領域に格納されており、当該情報を用いて行う。そして、端末位置情報の出力に用いる情報が、危険度である場合は、ステップS602に進み、第一判断結果情報である場合は、ステップS604に進み、第二判断結果情報である場合は、ステップS606に進み、第三判断結果情報である場合は、ステップS608に進む。
(ステップS602)危険度取得部134は、ステップS517で取得した端末位置情報と、予め決められた記憶領域に格納されている端末位置情報とを用いて、ステップS517で取得した端末位置情報により位置が特定されるユーザの危険度を取得する。
(ステップS603)出力部138は、ステップS602で取得した危険度に応じた態様にて、ステップS517で取得した端末位置情報を出力する。そして、上位処理にリターンする。
(ステップS604)第一判断部135は、地図情報格納部131に格納されている地図情報と、ステップS517で取得した端末位置情報とを用いて、第一判断を行う。そして、第一判断部135は、第一判断結果情報を取得する。
(ステップS605)出力部138は、ステップS604で取得した第一判断結果情報に応じた態様にて、ステップS517で取得した端末位置情報を出力する。そして、上位処理にリターンする。
(ステップS606)第二判断部136は、地図情報格納部131に格納されている地図情報と、ステップS517で取得した端末位置情報と、予め決められた記憶領域に格納されている端末位置情報とを用いて、第二判断を行う。そして、第二判断部136は、第二判断結果情報を取得する。
(ステップS607)出力部138は、ステップS606で取得した第二判断結果情報に応じた態様にて、ステップS517で取得した端末位置情報を出力する。そして、上位処理にリターンする。
(ステップS608)第三判断部137は、ステップS517で取得した端末位置情報の取得に用いた端末位置特定情報が有する属性情報を用いて、第三判断を行う。そして、第三判断部137は、第三判断結果情報を取得する。
(ステップS609)出力部138は、ステップS608で取得した第三判断結果情報に応じた態様にて、ステップS517で取得した端末位置情報を出力する。そして、上位処理にリターンする。
なお、上記で説明した歩行者検知システム1の全体動作は、あくまで一例である。つまり、歩行者検知システム1の全体動作は、上記の説明に限定されるものではない。
(具体例)
次に、歩行者検知システム1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、端末装置11は、スマートフォン(以下、適宜、スマホとする)であるものとする。また、1以上の各スマホは、例えば、スマホA、スマホB、スマホC、・・・と表記するものとする。また、中継装置12は、無線LANのアクセスポイント(以下、適宜、単にアクセスポイントとする)であるものとする。また、1以上の各アクセスポイントは、例えば、アクセスポイントA、アクセスポイントB、アクセスポイントC、・・・と表記するものとする。また、車載装置13は、自動車に搭載されているナビゲーションシステム(以下、適宜、カーナビとする)であるものとする。
(例1)
本例において、3つの中継装置12が受信した端末位置特定情報を用いて、車載装置13にて端末位置情報を取得し、出力する例について説明する。
まず、歩行者が、スマホを所持しながら歩道を歩いているとする。当該スマホの端末識別情報格納部111には、IPアドレス「202.124.48.24」が格納されているものとする。また、当該スマホの端末属性情報格納部112には、年齢層「20代」が格納されているものとする。
次に、端末受信部113が、アクセスポイントAが送信している電波(以下、適宜、電波Aとする)、アクセスポイントBが送信している電波(以下、適宜、電波Bとする)、アクセスポイントCが送信している電波(以下、適宜、電波Cとする)の3つの電波を受信したとする。すると、端末電波強度情報取得部114は、当該3つの各電波の強度を示す3つの電波強度情報を取得する。ここで、端末電波強度情報取得部114は、電波Aの電波強度を示す電波強度情報「−55dBm」と、電波Aの電波強度を示す電波強度情報「−45dBm」と、電波Aの電波強度を示す電波強度情報「−65dBm」とを取得したものとする。
次に、図示しない端末情報構成部は、3つの端末情報を構成する。まず、端末情報構成部は、電波Aの電波強度を示す電波強度情報「−55dBm」と、端末識別情報格納部111に格納されているIPアドレス「202.124.48.24」と、端末属性情報格納部112に格納されている年齢層「20代」とを対応付け、端末情報を構成する。当該端末情報を、端末情報Aとする。また、端末情報構成部は、電波Bの電波強度を示す電波強度情報「−45dBm」と、端末識別情報格納部111に格納されているIPアドレスと、端末属性情報格納部112に格納されている年齢層とを対応付け、端末情報を構成する。当該端末情報を、端末情報Bとする。また、端末情報構成部は、電波Cの電波強度を示す電波強度情報「−65dBm」と、端末識別情報格納部111に格納されているIPアドレスと、端末属性情報格納部112に格納されている年齢層とを対応付け、端末情報を構成する。当該端末情報を、端末情報Cとする。
次に、端末送信部115は、端末情報構成部が構成した3つの端末情報を、対応するアクセスポイントに送信する。つまり、端末送信部115は、アクセスポイントAに、端末情報Aを送信する。また、端末送信部115は、アクセスポイントBに、端末情報Bを送信する。また、端末送信部115は、アクセスポイントCに、端末情報Cを送信する。
次に、アクセスポイントAの中継受信部122は、端末情報Aを受信する。また、アクセスポイントBの中継受信部122は、端末情報Bを受信する。また、アクセスポイントCの中継受信部122は、端末情報Cを受信する。
ここで、アクセスポイントAの中継位置情報格納部121には、中継位置情報「(N34.11XX,E135.25XX)」が格納されているものとする。また、アクセスポイントBの中継位置情報格納部121には、中継位置情報「(N34.12XX,E135.28XX)」が格納されているものとする。また、アクセスポイントCの中継位置情報格納部121には、中継位置情報「(N34.14XX,E135.79XX)」が格納されているものとする。
次に、アクセスポイントAの端末位置特定情報構成部は、中継受信部122が受信した端末情報Aと、中継位置情報格納部121に格納されている中継位置情報「(N34.11XX,E135.25XX)」とを対応付け、端末位置特定情報を構成する。当該端末位置特定情報を、端末位置特定情報Aとする。また、アクセスポイントBの端末位置特定情報構成部は、中継受信部122が受信した端末情報Bと、中継位置情報格納部121に格納されている中継位置情報「(N34.12XX,E135.28XX)」とを対応付け、端末位置特定情報を構成する。当該端末位置特定情報を、端末位置特定情報Bとする。また、アクセスポイントCの端末位置特定情報構成部は、中継受信部122が受信した端末情報Cと、中継位置情報格納部121に格納されている中継位置情報「(N34.14XX,E135.79XX)」とを対応付け、端末位置特定情報を構成する。当該端末位置特定情報を、端末位置特定情報Cとする。
次に、アクセスポイントAの中継送信部123は、端末位置特定情報Aを、カーナビに送信する。また、アクセスポイントBの中継送信部123は、端末位置特定情報Bを、カーナビに送信する。また、アクセスポイントCの中継送信部123は、端末位置特定情報Cを、カーナビに送信する。
次に、カーナビの受信部132は、端末位置特定情報A、端末位置特定情報B、端末位置特定情報Cの3つの端末位置特定情報を受信する。そして、端末位置特定情報蓄積部は、当該3つの端末位置特定情報を、予め決められた記憶領域に蓄積する。当該蓄積された3つの端末位置特定情報は、例えば、図7である。当該端末位置特定情報には、レコードを一意に特定するためのIDが対応付いている。また、当該端末位置特定情報は、端末識別情報(項目名:識別情報)と、属性情報と、電波強度情報(項目名:電波強度)と、中継位置情報(項目名:位置)とを有する。
次に、端末位置情報取得部133は、図7の3つの端末位置特定情報が有する電波強度情報と中継位置情報との組を用いて、端末識別情報「202.124.48.24」により識別されるスマホの位置を示す端末位置情報を取得する。
ここで、地図情報格納部131には、図8に示す地図を示す地図情報が格納されているものとする。
次に、出力部138は、地図情報格納部131に格納されている地図情報と、端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報を出力する。当該出力の例は、例えば、図9である。図9において、取得した端末位置情報が示す位置には、アイコンが記されている。
(例2)
本例において、危険度に応じた態様にて端末位置情報を出力する例について説明する。なお、本例において、カーナビの予め決められた記憶領域には、図10に示す端末位置情報が格納されているものとする。当該端末位置情報(項目名:位置)は、端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報である。また、当該端末位置情報には、レコードを特定するためのIDと、端末識別情報(項目名:識別情報)と、日時情報(項目名:日時)とが対応付いている。日時情報は、日時を示す情報である。また、当該日時情報は、当該日時情報に対応する端末位置情報を取得した日時を示す情報である。
まず、危険度取得部134は、端末識別情報「202.124.48.24」が対応付いている図10の「ID=011」の端末位置情報と日時情報、「ID=013」の端末位置情報と日時情報、「ID=014」の端末位置情報と日時情報を取得する。そして、危険度取得部134は、当該3つの端末位置情報と日時情報の組を用いて、端末識別情報「202.124.48.24」により識別されるスマホの移動速度を算出する。そして、危険度取得部134は、当該移動速度を用いて、危険度を算出する。ここで、危険度取得部134は、危険度「80」を算出したものとする。
次に、危険度取得部134は、端末識別情報「202.127.176.15」が対応付いている図10の「ID=012」の端末位置情報と日時情報、「ID=015」の端末位置情報と日時情報、「ID=016」の端末位置情報と日時情報を取得する。そして、危険度取得部134は、当該3つの端末位置情報と日時情報の組を用いて、端末識別情報「202.127.176.15」により識別されるスマホの移動速度を算出する。そして、危険度取得部134は、当該移動速度を用いて、危険度を算出する。ここで、危険度取得部134は、危険度「30」を算出したものとする。
次に、出力部138は、端末識別情報「202.124.48.24」に対して端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報と、端末識別情報「202.127.176.15」に対して端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報とを、当該各端末位置情報に対応する危険度に応じた大きさにて出力する。このとき、出力部138は、例えば、危険度が大きいほど、端末位置情報の出力に用いるアイコンの大きさが大きくなるように、端末位置情報を出力する。また、このとき、出力部138は、地図情報と共に、端末位置情報を出力する。当該出力の例は、例えば、図11である。
(例3)
本例において、第一判断結果情報に応じた態様にて端末位置情報を出力する例について説明する。
まず、端末位置情報取得部133が、異なる2つの端末識別情報のそれぞれに対して、端末位置情報を取得したとする。当該2つの端末位置情報のそれぞれを、端末位置情報A、端末位置情報Bとする。
次に、第一判断部135は、地図情報と端末位置情報Aとを用いて、当該端末位置情報Aが示す位置が、車道上の位置であるか否かを判断する。ここで、第一判断部135は、当該端末位置情報Aが示す位置が、車道上の位置であると判断したとする。すると、第一判断部135は、端末位置情報Aに対し、当該端末位置情報Aが示す位置が、車道上の位置であることを示す第一判断結果情報「車道」を取得する。
次に、第一判断部135は、地図情報と端末位置情報Bとを用いて、当該端末位置情報Bが示す位置が、車道上の位置であるか否かを判断する。ここで、第一判断部135は、当該端末位置情報Bが示す位置が、車道上の位置でないと判断したとする。すると、第一判断部135は、端末位置情報Bに対し、当該端末位置情報Bが示す位置が、車道上の位置でないことを示す第一判断結果情報「非車道」を取得する。
次に、出力部138は、端末位置情報Aと端末位置情報Bとを、当該各端末位置情報に対応する第一判断結果情報に応じた大きさにて出力する。このとき、出力部138は、例えば、端末位置情報の出力に用いるアイコンが、第一判断結果情報が「非車道」である場合よりも第一判断結果情報が「車道」である場合の方が大きくなるように、端末位置情報を出力する。また、このとき、出力部138は、地図情報と共に、端末位置情報を出力する。当該出力の例は、例えば、図11である。
(例4)
本例において、第二判断結果情報に応じた態様にて端末位置情報を出力する例について説明する。なお、本例において、カーナビの予め決められた記憶領域には、図10に示す端末位置情報が格納されているものとする。
まず、第二判断部136は、端末識別情報「202.124.48.24」が対応付いている図10の「ID=011」の端末位置情報、「ID=013」の端末位置情報、「ID=014」の端末位置情報を取得する。そして、第二判断部136は、当該3つの端末位置情報を用いて、端末識別情報「202.124.48.24」により識別されるスマホを所持している歩行者が車道に進入するか否かを判断する。ここで、第二判断部136は、当該スマホが車道に進入すると判断したとする。すると、第二判断部136は、端末識別情報「202.124.48.24」に対し、当該端末識別情報により識別されるスマホを所持している歩行者が車道に進入することを示す第二判断結果情報「進入」を取得する。
次に、第二判断部136は、端末識別情報「202.127.176.15」が対応付いている図10の「ID=012」の端末位置情報、「ID=015」の端末位置情報、「ID=016」の端末位置情報を取得する。そして、第二判断部136は、当該3つの端末位置情報を用いて、端末識別情報「202.127.176.15」により識別されるスマホを所持している歩行者が車道に進入するか否かを判断する。ここで、第二判断部136は、当該スマホが車道に進入しないと判断したとする。すると、第二判断部136は、端末識別情報「202.127.176.15」に対し、当該端末識別情報により識別されるスマホを所持している歩行者が車道に進入しないことを示す第二判断結果情報「非進入」を取得する。
次に、出力部138は、端末識別情報「202.124.48.24」に対して端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報と、端末識別情報「202.127.176.15」に対して端末位置情報取得部133が取得した端末位置情報とを、当該各端末位置情報に対応する第二判断結果情報に応じた色にて出力する。このとき、出力部138は、例えば、第二判断結果情報が「進入」である場合は、端末位置情報の出力に用いるアイコンが白色、第二判断結果情報が「非進入」である場合は、端末位置情報の出力に用いるアイコンが黒色となるように、端末位置情報を出力する。また、このとき、出力部138は、地図情報と共に、端末位置情報を出力する。当該出力の例は、例えば、図12である。
(例5)
本例において、第三判断結果情報に応じた態様にて端末位置情報を出力する例について説明する。
まず、端末位置情報取得部133が、異なる4つの端末識別情報のそれぞれに対して、端末位置情報を取得したとする。当該4つの端末位置情報のそれぞれを、端末位置情報A、端末位置情報B、端末位置情報C、端末位置情報Dとする。
次に、第三判断部137は、上記4つの各端末位置情報の取得に用いた端末位置特定情報から、属性情報を取得する。当該属性情報は、年齢層を示す情報であるものとする。また、当該属性情報は、上記4つの各端末位置情報に対応する属性情報である。ここで、端末位置情報Aに対応する属性情報を、属性情報A、端末位置情報Bに対応する属性情報を、属性情報B、端末位置情報Cに対応する属性情報を、属性情報C、端末位置情報Dに対応する属性情報を、属性情報Dとする。また、属性情報Aは「老人」、属性情報Bは「成人」、属性情報Cは「成人」、属性情報Dは「子供」であるものとする。
次に、第三判断部137は、属性情報が示す属性が老人または子供であるか否かを判断する。そして、第三判断部137は、属性情報Aに対し、老人または子供であると判断し、第三判断結果情報「老子」を取得する。当該第三判断結果情報は、属性情報が示す属性が老人または子供であることを示す。また、第三判断部137は、属性情報Bに対し、老人および子供でないと判断し、第三判断結果情報「非老子」を取得する。当該第三判断結果情報は、属性情報が示す属性が老人および子供でないことを示す。また、第三判断部137は、属性情報Cに対し、老人および子供でないと判断し、第三判断結果情報「非老子」を取得する。また、第三判断部137は、属性情報Dに対し、老人または子供であると判断し、第三判断結果情報「老子」を取得する。
次に、第三判断部137は、端末位置情報A、端末位置情報B、端末位置情報C、端末位置情報Dの4つの端末位置情報を、当該各端末位置情報に対応する第三判断結果情報に応じた形状にて出力する。このとき、出力部138は、例えば、第三判断結果情報が「老子」である場合は、端末位置情報の出力に用いるアイコンが星形、第三判断結果情報が「非老子」である場合は、端末位置情報の出力に用いるアイコンが丸形となるように、端末位置情報を出力する。また、このとき、出力部138は、地図情報と共に、端末位置情報を出力する。当該出力の例は、例えば、図13である。
以上、本実施の形態による歩行者検知システム1によれば、現在位置の周辺に存在する歩行者を検知し、当該歩行者の存在をユーザに通知することができる。これにより、例えば、移動体を運転しているユーザは、自身の現在位置からでは把握することのできない歩行者の存在を把握することができ、また、当該歩行者の動きに注意しながら運転することができる。
また、例えば、端末装置11の現在位置を示す情報を、直接、車載装置13に送信する場合では、端末装置11にて現在位置を示す情報を取得する必要があり、端末装置11における電力消費量が多くなる(バッテリーの減りが早くなる)。一方、本実施の形態による歩行者検知システム1によれば、端末装置11は、中継装置12からの電波の受信に応じて、当該電波の強度を示す情報を中継装置12に送信するだけであり、端末装置11における電力消費量を抑える(バッテリーの減りが早くなるのを防ぐ)ことができる。具体的に、端末装置11がスマートフォンである場合、現在位置を示す情報を車載装置13に直接送信する場合では、いわゆるGPS機能をONにする必要があるが、本実施の形態による歩行者検知システム1によれば、GPS機能をONにすることなく、スマートフォンを所持しているユーザの位置を、車載装置13にて特定することができる。
なお、本実施の形態において、中継装置12は、中継端末位置情報取得部124を備えていてもよい。中継端末位置情報取得部124は、端末位置情報を取得する。この場合、中継受信部122は、例えば、他の2以上の中継装置12から、端末位置特定情報を受信する。そして、中継端末位置情報取得部124は、端末装置11から受信した端末情報と、中継位置情報格納部121に格納されている中継位置情報と、他の2以上の中継装置12から受信した2以上の端末位置特定情報とを用いて、端末位置情報を取得する。なお、中継端末位置情報取得部124が行う処理や動作などは、端末位置情報取得部133が行う処理や動作などと同様である。また、中継送信部123は、中継端末位置情報取得部124が取得した端末位置情報を、車載装置13に送信する。
また、中継装置12が端末位置情報を取得する場合、車載装置13は、端末位置情報取得部133を備えない。そして、受信部132は、中継装置12から端末位置情報を受信する。そして、出力部138は、受信部132が受信した端末位置情報を出力する。
また、中継装置12が中継端末位置情報取得部124を備え、車載装置13が端末位置情報取得部133を備えない場合のブロック図は、図14である。
また、中継送信部123は、通常、中継装置12からの距離が予め決められた条件を満たす範囲内に、電波を送信する。言い換えると、中継送信部123が送信する電波は、通常、中継装置12までの距離が予め決められた条件を満たすほど近い端末装置11が受信可能である。つまり、端末装置11は、通常、中継装置12のいわゆる通信エリア内に位置する場合に、当該中継装置12が送信している電波を受信する。そして、端末装置11は、当該電波の強度を示す電波強度情報を有する端末情報を、当該中継装置12に送信する。
また、中継送信部123は、通常、中継装置12からの距離が予め決められた条件を満たす範囲内に、端末位置特定情報を送信する。言い換えると、中継送信部123が送信する端末位置特定情報は、通常、中継装置12までの距離が予め決められた条件を満たすほど近い車載装置13が受信可能である。つまり、車載装置13は、通常、中継装置12のいわゆる通信エリア内に位置する場合に、当該中継装置12が送信している端末位置情報を受信する。これにより、車載装置13は、例えば、自身からの距離が予め決められた条件を満たす範囲内に存在する歩行者を検知し、出力することができる。また、車載装置13は、例えば、中継装置12までの距離が予め決められた条件を満たすほど遠い場合でも、当該中継装置12が送信している端末位置情報を受信してもよい。これにより、車載装置13は、例えば、自身からの距離が予め決められた条件を満たすほど遠い範囲に存在する歩行者を検知し、出力することができる。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
また、上記各実施の形態における端末装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、3以上の中継装置から、端末装置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末装置が受信した電波の強度を示す情報である電波強度情報と、当該電波を送信している中継装置の位置を示す情報である中継位置情報とが対応付いた情報である端末位置特定情報を受信する受信部、前記受信部が受信した端末位置特定情報のうち、同一の端末識別情報を有する3以上の端末位置特定情報が有する電波強度情報と中継位置情報とを用いて、端末装置の位置を示す情報である端末位置情報を取得する端末位置情報取得部、前記端末位置情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
また、上記各実施の形態における中継装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、中継装置の位置を示す情報である中継位置情報が格納される中継位置情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、1以上の端末装置から端末情報を受信する中継受信部、電波を前記端末装置に送信し、かつ、前記中継受信部が受信した端末情報と前記中継位置情報とが対応付いた情報である端末位置特定情報を、前記車載装置に送信する中継送信部として機能させるためのプログラムである。
また、上記各実施の形態における車載装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、3以上の中継装置から端末位置特定情報を受信する受信部、前記受信部が受信した端末位置特定情報のうち、同一の端末識別情報を有する3以上の端末位置特定情報が有する電波強度情報と中継位置情報とを用いて、端末装置の位置を示す情報である端末位置情報を取得する端末位置情報取得部、前記端末位置情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、図15は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態の歩行者検知システム等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア、およびその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図15において、コンピュータシステム9は、CD−ROMドライブ9011を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図16は、コンピュータシステム9のブロック図である。図16において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011に加えて、MPU9013と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM9014と、MPU9013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM9015と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するためのハードディスク9015と、CD−ROMドライブ9011、MPU9012等を相互に接続するバス9016とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態の歩行者検知システム等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101に記憶されて、CD−ROMドライブ9011に挿入され、さらにハードディスク9015に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9015に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9014にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態の歩行者検知システム等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。