JP2015200489A - コンテナ用冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】窒素濃縮空気のガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置において、製造コストを増大させることなくガス供給装置の不具合を検知可能にする。【解決手段】コンテナ(11)の庫内空気を冷却するコンテナ用冷凍装置(10)は、外気よりも窒素濃度の高い窒素濃縮空気を生成し、供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給装置(30)と、庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、該酸素濃度センサ(51)によって測定された酸素濃度が目標濃度となるようにガス供給装置(30)の運転を制御する制御部とを備えている。上記コンテナ用冷凍装置(10)に、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)を設け、該測定用通路(88)に開閉弁(82)を設ける。【選択図】図2
Description
本発明は、窒素濃縮空気を生成してコンテナの庫内に供給するガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置に関するものである。
従来より、海上輸送等に用いられるコンテナ内の空気を冷却するために、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えたコンテナ用冷凍装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。コンテナの庫内には、例えば、バナナやアボカド等の植物が積み込まれる。植物は、収穫後であっても、空気中の酸素を取り込んで二酸化炭素を放出する呼吸を行う。この植物の呼吸により、植物に蓄えられた養分と水分とが減少するため、呼吸量が多くなると、植物の鮮度が著しく低下する。一方、植物の呼吸作用によって庫内空気の酸素濃度が所定の濃度まで低下すると、植物の呼吸量は少なくなるが、植物の呼吸のみでは所定の濃度に到達するまでに時間がかかり、その間に変色や腐敗等が生じて鮮度が低下してしまう。
特許文献1の冷凍装置では、メンブレンセパレータによって空気中の窒素を分離させて窒素濃縮空気を生成してコンテナの庫内に供給し、庫内空気の酸素濃度を迅速に低下させるようにした構成が開示されている。このように、コンテナの庫内空気を外気よりも低酸素濃度にすれば、植物の呼吸量が少なくなって鮮度を維持しやすくなる。
ところで、上記コンテナ用冷凍装置では、コンテナの庫内に供給される窒素濃縮空気の窒素濃度を測定する手段が設けられていなかった。そのため、窒素濃縮空気をコンテナの庫内に供給するガス供給装置に不具合が生じて所望の窒素濃縮空気を生成できなくなっても、直接的にその不具合を検知することができなかった。その結果、コンテナの庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置の不具合によるものなのか、コンテナの気密不良によるものなのかが判別できなかった。また、このような問題に対し、単に、ガス供給装置に窒素濃度センサを設けることとすると、ガス供給装置の製造コストが増大するという新たな問題が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、窒素濃縮空気を生成してコンテナの庫内に供給するガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置において、製造コストを増大させることなくガス供給装置の不具合を検知可能にすることにある。
第1の発明は、コンテナ(11)に設けられ、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、該冷媒回路(20)に接続された蒸発器(24)において上記コンテナ(11)の庫内空気を冷媒と熱交換させて冷却するコンテナ用冷凍装置であって、外気よりも窒素濃度の高い窒素濃縮空気を生成し、供給通路(44)を介して上記コンテナ(11)の庫内に供給するガス供給装置(30)と、上記コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、上記酸素濃度センサ(51)によって測定された酸素濃度が目標濃度となるように上記ガス供給装置(30)の運転を制御する制御部(55)と、上記供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、上記酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、上記酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、上記測定用通路(88)に設けられた開閉弁(82)とを備えている。
第1の発明では、冷媒回路(20)において冷凍サイクルが行われることによって、コンテナ(11)内の庫内空気が冷却される。また、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)の運転が制御され、該ガス供給装置(30)において生成された外気よりも窒素濃度の高い窒素濃縮空気が供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内へ導かれる。これにより、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が低下し、やがて庫内空気の酸素濃度が目標濃度に調節される。
また、第1の発明では、測定用通路(88)に設けられた開閉弁(82)を開けると、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が、酸素濃度センサ(51)へ導かれ、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度が測定される。
第2の発明は、第1の発明において、上記コンテナ(11)の庫内には、該庫内において上記冷媒回路(20)の蒸発器(24)を通過して循環する気流を形成するファン(26)と、一端が該ファン(26)の吹き出し側に開口する一方、他端が該ファン(26)の吸い込み側に開口し、該ファン(26)の回転によって上記コンテナ(11)の庫内空気が一端から他端へ流通する空気通路(58)とが設けられ、上記酸素濃度センサ(51)は、上記空気通路(58)を流れる空気の酸素濃度を測定するように、該空気通路(58)に設けられ、上記測定用通路(88)は、上記供給通路(44)と上記空気通路(58)とを接続し、上記供給通路(44)を流れる上記窒素濃縮空気の一部を分岐させて上記空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成され、上記制御部(55)は、上記ガス供給装置(30)の運転中且つ上記ファン(26)の回転停止中に、上記開閉弁(82)を開いて上記窒素濃縮空気の酸素濃度を上記酸素濃度センサ(51)によって測定させる給気測定動作を実行するように構成されている。
第2の発明では、コンテナ(11)の庫内において、ファン(26)の回転中には、庫内に設けられた空気通路(58)の一端から他端へ庫内空気が流通する。これにより、ファン(26)の回転中には、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)によって、庫内空気の酸素濃度が測定される。一方、ファン(26)の回転停止中には、空気通路(58)に庫内空気は流入しない。また、このようなファン(26)の回転停止中に制御部(55)によって給気測定動作が実行されると、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)を介して空気通路(58)にガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の一部が流入する。これにより、ファン(26)の回転停止中であって給気測定動作の実行中には、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)によって、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が測定される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記測定用通路(88)における上記開閉弁(82)の上記酸素濃度センサ(51)側に、該酸素濃度センサ(51)の校正に用いる校正ガスを上記測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)が設けられている。
第3の発明では、校正ガス導入機構(83)を介して測定用通路(88)に導入された校正ガスは、閉状態の開閉弁(82)によって酸素濃度センサ(51)とは逆側、即ち、ガス供給装置(30)側への流通が阻止され、酸素濃度センサ(51)側へのみ流れる。
第4の発明は、第2の発明において、上記蒸発器(24)は、上記ファン(26)の吹き出し側に設けられ、上記ファン(26)を回転させると共に上記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて上記蒸発器(24)において上記コンテナ(11)の庫内空気を冷媒と熱交換させて冷却する冷却運転と、上記ファン(26)の回転を停止させると共に上記蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転とを実行するユニット制御部(100)を備え、上記制御部(55)は、上記ユニット制御部(100)が上記デフロスト運転を行う際に、上記開閉弁(82)を開いて上記窒素濃縮空気の酸素濃度を上記酸素濃度センサ(51)によって測定させる上記給気測定動作を実行するように構成されている。
第4の発明では、ユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷媒回路(20)の冷媒と熱交換させて冷却する冷却運転と、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転とが実行される。
ところで、デフロスト運転中には、蒸発器(24)が加熱され、該蒸発器(24)に付着した霜が融けて蒸発するため、蒸発器(24)付近の庫内空気は、水分を多く含むものとなる。一方、蒸発器(24)は、酸素濃度センサ(51)が設けられる空気通路(58)の一端が開口するファン(26)の吹き出し側に設けられている。また、デフロスト運転中には、ユニット制御部(100)によってファン(26)の回転が停止されているため、コンテナ(11)の庫内空気が空気通路(58)において流通しない。そのため、デフロスト運転中に何もしなければ、蒸発器(24)付近の水分を多く含む庫内空気が空気通路(58)に侵入し、該空気通路(58)の内部において結露するおそれがある。空気通路(58)の内部において結露が生じると、該空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が故障したり、空気の流通を阻害したりするおそれがある。
そこで、第4の発明では、デフロスト運転中には、制御部(55)によって開閉弁(82)を開き、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導き、該窒素濃縮空気の酸素濃度を酸素濃度センサ(51)によって測定させる給気測定動作を実行するように構成している。これにより、デフロスト運転中に、空気通路(58)には、ガス供給装置(30)によって生成された窒素濃縮空気の一部が強制的に供給される。よって、水分を多く含む蒸発器(24)付近の庫内空気が空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。
第1の発明によれば、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)を開閉する開閉弁(82)とを設けることとした。そのため、開閉弁(82)を開けて、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導くことにより、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を実行することができる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することで、ガス供給装置(30)の性能、即ち、所望の窒素濃度の窒素濃縮空気を生成することができているか否かを検知することができる。つまり、窒素濃度センサを設けることなく、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)を用いることにより、ガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。従って、第1の発明によれば、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えたコンテナ用冷凍装置において、製造コストを増大させることなくガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。また、コンテナ(11)の庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置(30)の不具合によるものなのか、コンテナ(11)の気密不良によるものなのかを容易に判別することができる。
また、第2の発明によれば、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定するために庫内に設けられた既存の空気通路(58)に、分岐管(81)を接続し、制御部(55)によって、ファン(26)の回転停止中に、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)に設けられた開閉弁(82)を開くように制御するだけで、簡単な追加構成で、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することができる。
また、第3の発明によれば、測定用通路(88)に校正ガス導入機構(83)を設けるだけで、校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導く通路を別途設けることなく、測定用通路(88)を利用して校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導くことができる。また、測定用通路(88)には、校正ガス導入機構(83)の設置箇所に対して酸素濃度センサ(51)とは逆側、即ち、ガス供給装置(30)側に開閉弁(82)が設けられているので、該開閉弁(82)を閉状態に制御するだけで、校正ガスのガス供給装置(30)側への流入を阻止することができる。
また、第4の発明によれば、デフロスト運転中に、制御部(55)によって開閉弁(82)が開かれ、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が、強制的に空気通路(58)に供給される。よって、デフロスト運転中に、蒸発器(24)に付着した霜が蒸発することによって水分を多く含むこととなった蒸発器(24)付近の庫内空気が、空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。そのため、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が結露水によって故障するおそれがなく、また、空気通路(58)が結露水によって満たされて空気の流れを阻害するようなおそれもない。さらに、このようにデフロスト運転中に給気測定動作を実行することで、空気通路(58)の内部における結露を防止すると共に、ガス供給装置(30)が生成する窒素濃縮空気が所望の濃度であるか否かの性能チェックを行うことができる。つまり、第4の発明によれば、デフロスト運転中に、空気通路(58)の内部における結露の発生を防止すると共に、ガス供給装置(30)の性能チェックを行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《本発明の実施形態1》
図1及び図2に示すように、コンテナ用冷凍装置(10)は、海上輸送等に用いられるコンテナ(11)の庫内空気を冷却するものである。コンテナ用冷凍装置(10)は、冷凍サイクルを行ってコンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷媒回路(20)を備えている(図3参照)。コンテナ(11)の庫内には、植物(15)が箱詰めされた状態で収納されている。植物(15)は、空気中の酸素(O2)を取り込んで二酸化炭素(CO2)を放出する呼吸を行うものであり、例えば、バナナやアボカド等の青果物、野菜、穀物、球根、生花等である。
図1及び図2に示すように、コンテナ用冷凍装置(10)は、海上輸送等に用いられるコンテナ(11)の庫内空気を冷却するものである。コンテナ用冷凍装置(10)は、冷凍サイクルを行ってコンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷媒回路(20)を備えている(図3参照)。コンテナ(11)の庫内には、植物(15)が箱詰めされた状態で収納されている。植物(15)は、空気中の酸素(O2)を取り込んで二酸化炭素(CO2)を放出する呼吸を行うものであり、例えば、バナナやアボカド等の青果物、野菜、穀物、球根、生花等である。
コンテナ(11)は、一方の端面が開口する細長い箱状に形成されている。コンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と冷媒回路(20)とを有し、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
〈ケーシング〉
ケーシング(12)は、コンテナ(11)の庫外側に位置する庫外壁(12a)と、コンテナ(11)の庫内側に位置する庫内壁(12b)とを備えている。庫外壁(12a)及び庫内壁(12b)は、例えば、アルミニウム合金によって構成されている。
ケーシング(12)は、コンテナ(11)の庫外側に位置する庫外壁(12a)と、コンテナ(11)の庫内側に位置する庫内壁(12b)とを備えている。庫外壁(12a)及び庫内壁(12b)は、例えば、アルミニウム合金によって構成されている。
庫外壁(12a)は、コンテナ(11)の開口端を塞ぐようにコンテナ(11)の開口の周縁部に取り付けられる。庫外壁(12a)は、下部がコンテナ(11)の庫内側へ膨出するように形成されている。
庫内壁(12b)は、庫外壁(12a)と対向して配置されている。庫内壁(12b)は、庫外壁(12a)の下部に対応して庫内側へ膨出している。庫内壁(12b)と庫外壁(12a)との間の空間には、断熱材(12c)が設けられている。
このように、ケーシング(12)の下部は、コンテナ(11)の庫内側に向かって膨出するように形成されている。これにより、ケーシング(12)下部におけるコンテナ(11)の庫外側には庫外収納空間(S1)が形成され、ケーシング(12)上部におけるコンテナ(11)の庫内側には庫内収納空間(S2)が形成されている。
ケーシング(12)には、メンテナンス時に開閉可能な開閉扉(16)が幅方向に並んで2つ設けられている。ケーシング(12)の庫外収納空間(S1)には、後述する庫外ファン(25)と隣接する位置に電装品ボックス(17)が配設されている。該電装品ボックス(17)の下方には、後述するガス供給装置(30)が配設されている。また、庫外収納空間(S1)には、ガス供給装置(30)と隣接する位置に、冷媒回路(20)の後述する圧縮機(21)を可変速で駆動するための駆動回路が収納されたインバータボックス(29)が配設されている。
コンテナ(11)の庫内には、仕切板(18)が配置されている。この仕切板(18)は、略矩形状の板部材に構成され、ケーシング(12)のコンテナ(11)の庫内側の面と対向する姿勢で立設されている。この仕切板(18)によって、コンテナ(11)の庫内と庫内収納空間(S2)とが区画されている。
仕切板(18)の上端とコンテナ(11)内の天井面との間には吸込口(18a)が形成されている。コンテナ(11)の庫内空気は、吸込口(18a)を介して庫内収納空間(S2)に取り込まれる。
また、庫内収納空間(S2)には、水平方向に延びる区画壁(13)が設けられている。区画壁(13)は、仕切板(18)の上端部に取り付けられ、後述する庫内ファン(26)が設置される開口が形成されている。そして、この区画壁(13)は、庫内収納空間(S2)を、庫内ファン(26)の吸込側の1次空間(S21)と、庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)とに区画する。なお、本実施形態では、庫内収納空間(S2)は、区画壁(13)によって上下に区画され、吸込側の1次空間(S21)が上側、吹出側の2次空間(S22)が下側に形成されている。
コンテナ(11)内には、コンテナ(11)の底面との間に隙間を存して床板(19)が配設されている。床板(19)上には、箱詰めされた植物(15)が載置されている。コンテナ(11)内の底面と床板(19)との間には、床下流路(19a)が形成されている。仕切板(18)の下端とコンテナ(11)内の底面との間には隙間が設けられ、床下流路(19a)に連通している。
床板(19)におけるコンテナ(11)の奥側(図2で右側)には、コンテナ用冷凍装置(10)で処理した空気(すなわち、庫内空気を冷却した空気)をコンテナ(11)の庫内へ吹き出す吹出口(18b)が形成されている。
コンテナ用冷凍装置(10)のケーシング(12)には、外気をコンテナ(11)の庫内に吸い込むための吸気部(47)と、コンテナ(11)の庫内空気を外部に排気するための排気部(46)とが設けられている。排気部(46)は、コンテナ(11)の庫内と庫外とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)とを有している。吸気部(47)は、コンテナ(11)の庫内と庫外とを繋ぐ吸気通路(47a)と、吸気通路(47a)に接続された吸気弁(47b)とを有している。
〈冷媒回路〉
上述したように、コンテナ用冷凍装置(10)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えている。図3に示すように、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とが、冷媒配管(28)によって順に接続されて構成された閉回路である。
上述したように、コンテナ用冷凍装置(10)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えている。図3に示すように、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とが、冷媒配管(28)によって順に接続されて構成された閉回路である。
図1及び図2に示すように、圧縮機(21)及び凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)に収納されている。凝縮器(22)の上方位置には、庫外ファン(25)が配設されている。庫外ファン(25)は、庫外ファンモータ(25a)によって回転駆動され、外気を庫外収納空間(S1)内へ誘引して凝縮器(22)へ送る。凝縮器(22)では、凝縮器(22)の内部を流れる冷媒と外気との間で熱交換が行われる。
蒸発器(24)は、庫内収納空間(S2)に収納されている。庫内収納空間(S2)における蒸発器(24)の上方位置には、2つの庫内ファン(26)がケーシング(12)の幅方向に並んで配設されている。
庫内ファン(26)は、庫内ファンモータ(26a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫内空気を吸込口(18a)から誘引して蒸発器(24)へ吹き出す。蒸発器(24)では、蒸発器(24)の内部を流れる冷媒と庫内空気との間で熱交換が行われる。蒸発器(24)を通過する際に冷媒に放熱して冷却された庫内空気は、床下流路(19a)を通って吹出口(18b)からコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。
〈空気通路とセンサ〉
庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)における庫内ファン(26)と蒸発器(24)との間には、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ(52)とが配設されている。本実施形態では、酸素濃度センサ(51)は、ガルバニウム電池式の酸素センサによって構成され、二酸化炭素濃度センサ(52)は、非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)の二酸化炭素センサによって構成されている。また、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とは、庫内ファン(26)の回転によってコンテナ(11)の庫内空気が流通する空気通路(58)に接続されている。
庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)における庫内ファン(26)と蒸発器(24)との間には、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ(52)とが配設されている。本実施形態では、酸素濃度センサ(51)は、ガルバニウム電池式の酸素センサによって構成され、二酸化炭素濃度センサ(52)は、非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)の二酸化炭素センサによって構成されている。また、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とは、庫内ファン(26)の回転によってコンテナ(11)の庫内空気が流通する空気通路(58)に接続されている。
空気通路(58)は、庫内収納空間(S2)において、一端が2次空間(S22)の庫内ファン(26)の吹出口の近傍において開口する一方、他端が1次空間(S21)の庫内ファン(26)の吸込口の近傍において開口する配管によって構成されている。空気通路(58)の庫内ファン(26)の吹出口の近傍において開口する端部には、メンブレンフィルタ(54)が設けられている。酸素濃度センサ(51)は、二酸化炭素濃度センサ(52)よりも空気通路(58)の一端側、即ち、空気通路(58)の庫内ファン(26)の吹出口の近傍において開口する端部側に接続されている。このような構成により、庫内ファン(26)が回転している際には、空気通路(58)の一端が開口する庫内ファン(26)の吹き出し側が、空気通路(58)の他端が開口する庫内ファン(26)の吸い込み側よりも雰囲気圧力が高くなる。その結果、空気通路(58)の一端から他端へコンテナ(11)の庫内空気が流れ、酸素濃度センサ(51)、二酸化炭素濃度センサ(52)の順に通過する。
〈ガス供給装置〉
コンテナ用冷凍装置(10)は、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えている。該ガス供給装置(30)は、制御部(55)(図4参照)によって運転が制御される。本実施形態では、ガス供給装置(30)は、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図1に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
コンテナ用冷凍装置(10)は、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えている。該ガス供給装置(30)は、制御部(55)(図4参照)によって運転が制御される。本実施形態では、ガス供給装置(30)は、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図1に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
図4に示すように、ガス供給装置(30)は、エアポンプ(31)と、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)と、空気中の窒素を吸着するための吸着剤が設けられた第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)と、パージ弁(36)と、第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)と、酸素タンク(39)と、これらの構成部品が収納されたユニットケース(70)とを有している。このようにガス供給装置(30)は、構成部品がユニットケース(70)の内部に収納されることによって1つのユニットとして構成され、コンテナ用冷凍装置(10)に後付けすることができるように構成されている。
エアポンプ(31)は、ユニットケース(70)内に配設されている。このエアポンプ(31)は、第1ポンプ機構(31a)と第2ポンプ機構(31b)とを備えている。
エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)は、ユニットケース(70)に形成された空気流入口(75)を介してユニットケース(70)の外から中へ流入した外気を吸い込んで圧縮する。この第1ポンプ機構(31a)は、吐出通路(42)を介して第1吸着筒(34)と第2吸着筒(35)に圧縮した空気を供給して加圧することで、空気中の窒素を吸着剤に吸着させる吸着動作を行う。ユニットケース(70)の空気流入口(75)には、通気性と防水性を有するメンブレンフィルタ(76)が設けられている。
エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)は、吸引通路(43)を介して第1吸着筒(34)と第2吸着筒(35)から空気を吸引して減圧することで、吸着剤から窒素を脱着させる脱着動作を行う。なお、第2ポンプ機構(31b)は、脱着動作の際に、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の内圧を負圧(即ち、大気圧よりも低い圧力)にまで減圧するように構成されるのが好ましい。
エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、潤滑用のオイルを使用しないオイルレスのポンプで構成されている。第1ポンプ機構(31a)は、吸入した空気を大気圧よりも高圧にまで圧縮して供給先へ吐出する空気圧縮機である。第2ポンプ機構(31b)は、接続先から空気を吸引して排出する排気ポンプである。
ここで、第1ポンプ機構(31a)のポンプにおいてオイルを使用した場合には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に圧縮した空気を供給して加圧する際に、圧縮空気に含まれるオイルが吸着剤に吸着され、吸着剤の吸着性能が低下してしまう。一方、第2ポンプ機構(31b)のポンプにおいてオイルを使用した場合には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)から脱着された窒素を含む窒素濃縮空気とともにオイルがコンテナ(11)の庫内に供給されてしまう。つまり、この場合は、植物(15)が積み込まれたコンテナ(11)の庫内に対してオイル臭のする窒素濃縮空気が供給されてしまう。そこで、本実施形態では、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)をオイルレスのポンプで構成することで、上述した不具合を解消できるようにしている。
エアポンプ(31)の上方には、エアポンプ(31)に向かって送風することでエアポンプ(31)を冷却するための送風ファン(48)が配設されている。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)は、吸着動作及び脱着動作の対象となる第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)を交互に切り換えるためのものであり、図4に示す状態では、第1吸着筒(34)において吸着動作が行われ、第2吸着筒(35)において脱着動作が行われる。
また、図示は省略するが、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)の切換位置が図4と反対側の場合には、第2吸着筒(35)において吸着動作が行われ、第1吸着筒(34)において脱着動作が行われる。そして、吸着動作及び脱着動作の対象となる第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)を交互に切り換えながら上述した工程を繰り返すことにより、連続して安定した窒素濃縮空気の生成を行う。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒状の部材であり、起立した姿勢(即ち、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢)で設置されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)から供給された圧縮空気中の窒素を吸着して酸素濃縮空気を生成する。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、吸着筒(34,35)が加圧された状態では窒素を吸着して、吸着筒(34,35)が減圧された状態では窒素を脱着させる吸着剤が封入されている。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、例えば、窒素分子の分子径(3.0オングストローム)よりも小さく且つ酸素分子の分子径(2.8オングストローム)よりも大きな孔径の細孔を有している。多孔体のゼオライトで構成されている。このような孔径のゼオライトを吸着剤として用いれば、空気中の窒素を吸着することができる。
また、ゼオライトの細孔内には、陽イオンが存在しているために電場が存在し極性を生じている。このため、ゼオライトは、水分子などの極性分子を吸着する性質を有している。そのため、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填されたゼオライトからなる吸着剤には、空気中の窒素だけでなく、空気中の水分(水蒸気)も吸着剤に吸着される。そして、吸着剤に吸着された水分は、脱着動作によって窒素とともに吸着剤から脱着される。このため、水分を含んだ窒素濃縮空気がコンテナ(11)の庫内に供給されることとなり、庫内の湿度を上げることができる。さらに、吸着剤が再生されるので、吸着剤の長寿命化を図ることができる。
また、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)によって減圧されると、吸着剤に吸着されていた窒素が脱着する。その結果、外気よりも窒素を多く含むことで酸素濃度が低くなった窒素濃縮空気が生成される。この窒素濃縮空気の成分比率は、例えば、窒素濃度が90%となり、酸素濃度が10%となっている。
ここで、メンブレンセパレータを用いて窒素濃度が99%を超える高純度の窒素ガスを生成する従来の装置では、エアポンプの加圧圧力が比較的高い値(例えば、827.6kPa程度)に設定されている。
これに対し、本実施形態のガス供給装置(30)では、窒素濃度が90%で、酸素濃度が10%の窒素濃縮空気を生成すればよいため、エアポンプ(31)の加圧圧力を比較的低い値(例えば、150kPa程度)に設定すれば充分である。そのため、本実施形態のガス供給装置(30)では、エアポンプ(31)の加圧圧力を従来のような高圧に設定する必要がない。その結果、第1ポンプ機構(31a)を小型化することができる。
窒素濃縮空気は、ガス供給装置(30)に接続された供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給される。供給通路(44)には、逆止弁(44a)が設けられている。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部(加圧時の流出口、減圧時の流入口)は、逆流を防止するための第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)を介して、酸素タンク(39)に連通している。
酸素タンク(39)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された酸素濃縮空気を一時的に貯留するものである。酸素タンク(39)の流出口は、コンテナ(11)の庫外に繋がる酸素排出通路(45)に接続されている。酸素排出通路(45)には、オリフィス(61)及び逆止弁(45a)が設けられている。酸素タンク(39)に貯留された酸素濃縮空気は、オリフィス(61)で減圧された後で、酸素排出通路(45)を通ってコンテナ(11)の庫外に排出される。
また、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部は、パージ弁(36)を介して互いに連通している。第1吸着筒(34)の下端部とパージ弁(36)との間の配管、及び第2吸着筒(35)の下端部とパージ弁(36)との間の配管には、オリフィス(62)がそれぞれ取り付けられている。
パージ弁(36)は、加圧側の吸着筒(図4では第1吸着筒(34))から減圧側の吸着筒(図4では第2吸着筒(35))に所定量の酸素濃縮空気を導いて、減圧側の吸着筒(35,34)の吸着剤から窒素を放出させるのを補助するために用いられる。パージ弁(36)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
〈測定用通路及び測定用開閉弁〉
また、コンテナ用冷凍装置(10)は、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、庫内収納空間(S2)に設けられた酸素濃度センサ(51)に導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)とを備えている。
また、コンテナ用冷凍装置(10)は、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、庫内収納空間(S2)に設けられた酸素濃度センサ(51)に導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)とを備えている。
測定用通路(88)は、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成されている。分岐管(81)は、一端がユニットケース(70)の内部において供給通路(44)に接続され、他端が空気通路(58)の酸素濃度センサ(51)とメンブレンフィルタ(54)との間に接続されている。
測定用開閉弁(82)は、ユニットケース(70)の内部において分岐管(81)に接続されている。測定用開閉弁(82)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。詳細については後述するが、本実施形態では、測定用開閉弁(82)は、後述する給気測定動作が実行される際にのみ開かれ、その他の動作中には閉じられる。
〈校正ガス導入機構〉
本実施形態では、コンテナ用冷凍装置(10)は、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)の校正に用いる校正ガスを測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)を備えている。校正ガス導入機構(83)は、導入管(84)と、該導入管(84)の端部に設けられた接続継手部(85)とを有している。導入管(84)は、一端がユニットケース(70)の内部において分岐管(81)に接続され、他端には接続継手部(85)が取り付けられている。詳細には、導入管(84)の一端は、分岐管(81)における測定用開閉弁(82)の空気通路(58)側(酸素濃度センサ(51)側)に接続されている。接続継手部(85)は、ユニットケース(70)に固定され、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管がユニットケース(70)の外部から接続されるように構成されている。
本実施形態では、コンテナ用冷凍装置(10)は、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)の校正に用いる校正ガスを測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)を備えている。校正ガス導入機構(83)は、導入管(84)と、該導入管(84)の端部に設けられた接続継手部(85)とを有している。導入管(84)は、一端がユニットケース(70)の内部において分岐管(81)に接続され、他端には接続継手部(85)が取り付けられている。詳細には、導入管(84)の一端は、分岐管(81)における測定用開閉弁(82)の空気通路(58)側(酸素濃度センサ(51)側)に接続されている。接続継手部(85)は、ユニットケース(70)に固定され、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管がユニットケース(70)の外部から接続されるように構成されている。
−運転動作−
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図示しないユニット制御部によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図示しないユニット制御部によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
冷却運転では、冷却運転用制御部によって、圧縮機(21)、膨張弁(23)、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)の動作が、図示しない温度センサの測定結果に基づいて庫内空気の温度が所望の目標温度になるように制御される。このとき、冷媒回路(20)では、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われ、庫内ファン(26)によって蒸発器(24)へ導かれたコンテナ(11)の庫内空気が、蒸発器(24)の内部を流れる冷媒によって冷却されて再びコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。これにより、コンテナ(11)の庫内空気が冷却される。
[デフロスト運転]
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、図示しないユニット制御部によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、図示しないユニット制御部によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
本実施形態では、デフロスト運転として、図示しない電気ヒータによって蒸発器(24)を加熱するデフロスト運転が実行される。このとき、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)は、ユニット制御部によって、回転が停止される。電気ヒータによって蒸発器(24)が加熱されると、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。なお、デフロスト運転は、蒸発器(24)を加熱して除霜できる運転であればいかなる運転であってもよい。例えば、切換弁を有して冷媒の循環方向が可逆に構成された冷媒回路(20)を備えている場合には、該冷媒回路(20)において、冷却運転時と逆方向に冷媒を循環させる所謂逆サイクルデフロスト運転を実行することとしてもよい。このとき、冷媒回路(20)では、圧縮機(21)で圧縮された高圧冷媒が蒸発器(24)へ供給され、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が、高圧冷媒から吸熱して融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。
〈濃度調節運転〉
また、本実施形態では、制御部(55)によって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転が実行される。濃度調節運転では、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)、吸気部(47)、排気部(46)の動作が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度が所望の目標濃度(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように制御される。また、濃度調節運転中は、酸素濃度センサ(51)によって庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素濃度センサ(52)によって庫内空気の二酸化炭素濃度が測定されるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が閉状態に制御される。
また、本実施形態では、制御部(55)によって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転が実行される。濃度調節運転では、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)、吸気部(47)、排気部(46)の動作が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度が所望の目標濃度(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように制御される。また、濃度調節運転中は、酸素濃度センサ(51)によって庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素濃度センサ(52)によって庫内空気の二酸化炭素濃度が測定されるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が閉状態に制御される。
〈酸素濃度の調整〉
具体的には、まず、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)よりも高いかどうかが判定される。庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度よりも高い場合には、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)が生成され、該窒素濃縮空気が供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給される。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を下げる操作が行われる。
具体的には、まず、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)よりも高いかどうかが判定される。庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度よりも高い場合には、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)が生成され、該窒素濃縮空気が供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給される。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を下げる操作が行われる。
その後、酸素濃度センサ(51)で測定された酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)以下に下がったかどうかが制御部(55)で判定される。庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度以下に下がっている場合には、窒素濃縮空気の供給動作が停止する。なお、このとき、コンテナ(11)の庫内に収納された植物(15)の呼吸作用によって、コンテナ(11)の庫内の酸素が植物(15)に取り込まれて二酸化炭素が放出される。
次に、上記制御部(55)により、酸素濃度センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が目標濃度(酸素5%)よりも低くなったかどうかが判定される。なお、本実施形態では、植物(15)がバナナである場合に酸素濃度の目標濃度を5%としているが、植物(15)がアボカドである場合には、目標濃度を3%とするのが好ましい。庫内空気の酸素濃度が目標濃度よりも低くなっている場合には、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するか、または吸気部(47)を介して、窒素濃縮空気よりも酸素濃度の高い外気(外気)をコンテナ(11)の庫内に供給する。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を上昇させる操作を行う。なお、窒素濃縮空気の供給と外気の供給とを同時に行うようにしてもよい。その後、上述した処理が最初から繰り返される。
〈二酸化炭素濃度の調整〉
一方、コンテナの庫内空気の二酸化炭素濃度は、以下のようにして調整される。このときは、まず、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が所定の目標濃度(二酸化炭素5%)よりも高いかどうかが制御部(55)により判定される。なお、本実施形態では、植物(15)がバナナである場合に二酸化炭素濃度の目標濃度を5%としているが、植物(15)がアボカドである場合には、目標濃度を10%とするのが好ましい。
一方、コンテナの庫内空気の二酸化炭素濃度は、以下のようにして調整される。このときは、まず、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が所定の目標濃度(二酸化炭素5%)よりも高いかどうかが制御部(55)により判定される。なお、本実施形態では、植物(15)がバナナである場合に二酸化炭素濃度の目標濃度を5%としているが、植物(15)がアボカドである場合には、目標濃度を10%とするのが好ましい。
庫内空気の二酸化炭素濃度が目標濃度よりも高い場合、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するか、または排気部(46)を介して、コンテナ(11)の庫内空気を庫外に排気する。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる操作を行う。このとき、窒素濃縮空気の供給と庫内空気の排気とを同時に行うようにしてもよい。
そして、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が目標濃度以下に下がったかどうかが制御部(55)で判定され、庫内空気の二酸化炭素濃度が目標濃度以下に下がっている場合は、窒素濃縮空気の供給を停止するか、または庫内空気の排気を停止する。その後、上述した処理を最初から繰り返す。
以上のように制御することにより、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度が、所望の目標濃度(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調整される。
[給気測定動作]
また、本実施形態では、上記濃度調節運転や試運転等のガス供給装置(30)において窒素濃縮空気が生成される運転が実行され且つ庫内ファン(26)の停止中に、制御部(55)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作が実行される。制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、給気測定動作を実行する。
また、本実施形態では、上記濃度調節運転や試運転等のガス供給装置(30)において窒素濃縮空気が生成される運転が実行され且つ庫内ファン(26)の停止中に、制御部(55)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作が実行される。制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、給気測定動作を実行する。
給気測定動作では、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)、吸気部(47)、排気部(46)の動作が、濃度調節運転と同様に制御される。一方、給気測定動作では、酸素濃度センサ(51)によってガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が開状態に制御される。
ガス供給装置(30)の運転中に測定用開閉弁(82)が開かれると、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が分岐され、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)に流入する。分岐管(81)に流入した窒素濃縮空気は、やがて空気通路(58)に流入し、酸素濃度センサ(51)を通過する。このように、給気測定動作では、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、測定用通路(88)を介して酸素濃度センサ(51)に導くこととしている。これにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が、庫内空気の酸素濃度を測定するために設けられた酸素濃度センサ(51)によって測定されることとなる。
ところで、デフロスト運転中には、蒸発器(24)が加熱され、該蒸発器(24)に付着した霜が融けて蒸発するため、蒸発器(24)付近の庫内空気は、水分を多く含むものとなる。一方、蒸発器(24)は、酸素濃度センサ(51)が設けられる空気通路(58)の一端が開口する庫内ファン(26)の吹き出し側に設けられている。また、デフロスト運転中には、ユニット制御部によって庫内ファン(26)の回転が停止されているため、コンテナ(11)の庫内空気が空気通路(58)において流通しない。そのため、デフロスト運転中に何もしなければ、蒸発器(24)付近の水分を多く含む庫内空気が空気通路(58)に侵入し、該空気通路(58)の内部において結露するおそれがある。空気通路(58)の内部において結露が生じると、該空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が故障したり、空気の流通を阻害したりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、制御部(55)は、デフロスト運転中には、必ず上記給気測定動作を実行するように構成されている。これにより、デフロスト運転中に、空気通路(58)には、ガス供給装置(30)によって生成された窒素濃縮空気の一部が強制的に供給される。よって、水分を多く含む蒸発器(24)付近の庫内空気が空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。
〈校正動作〉
また、本実施形態では、上記冷却運転及び濃度調節運転が共に停止されている際に、ユーザからの指令により、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)を校正する校正動作が実行される。校正動作は、校正ガス導入機構(83)の接続継手部(85)に、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管が接続された状態で実行される。
また、本実施形態では、上記冷却運転及び濃度調節運転が共に停止されている際に、ユーザからの指令により、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)を校正する校正動作が実行される。校正動作は、校正ガス導入機構(83)の接続継手部(85)に、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管が接続された状態で実行される。
校正動作では、ガスボンベに蓄えられた校正ガスが、排出されることなく、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)に導かれるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が閉状態に制御される。制御部(55)は、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)から出力される測定濃度を示す信号が、基準濃度(0%)を示す信号となるように酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)を校正する。
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)を開閉する測定用開閉弁(82)とを設けることとした。そのため、測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)を開けて、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導くことにより、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することができる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することで、ガス供給装置(30)の性能、即ち、所望の窒素濃度の窒素濃縮空気を生成することができているか否かを検知することができる。つまり、窒素濃度センサを設けることなく、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)を用いることにより、ガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。従って、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えたコンテナ用冷凍装置(10)において、製造コストを増大させることなくガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。また、コンテナ(11)の庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置(30)の不具合によるものなのか、コンテナ(11)の気密不良によるものなのかを容易に判別することができる。
以上のように、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)を開閉する測定用開閉弁(82)とを設けることとした。そのため、測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)を開けて、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導くことにより、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することができる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することで、ガス供給装置(30)の性能、即ち、所望の窒素濃度の窒素濃縮空気を生成することができているか否かを検知することができる。つまり、窒素濃度センサを設けることなく、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)を用いることにより、ガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。従って、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えたコンテナ用冷凍装置(10)において、製造コストを増大させることなくガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。また、コンテナ(11)の庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置(30)の不具合によるものなのか、コンテナ(11)の気密不良によるものなのかを容易に判別することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定するために庫内に設けられた既存の空気通路(58)に、分岐管(81)を接続し、制御部(55)によって、ファン(26)の回転停止中に、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)に設けられた測定用開閉弁(82)を開くように制御するだけで、簡単な追加構成で、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を実行することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、測定用通路(88)に校正ガス導入機構(83)を設けるだけで、校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導く通路を別途設けることなく、測定用通路(88)を利用して校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導くことができる。また、測定用通路(88)には、校正ガス導入機構(83)の設置箇所に対して酸素濃度センサ(51)とは逆側、即ち、ガス供給装置(30)側に測定用開閉弁(82)が設けられているので、該測定用開閉弁(82)を閉状態に制御するだけで、校正ガスのガス供給装置(30)側への流入を阻止することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、デフロスト運転中に、制御部(55)によって測定用開閉弁(82)が開かれ、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が、強制的に空気通路(58)に供給される。よって、デフロスト運転中に、蒸発器(24)に付着した霜が蒸発することによって水分を多く含むこととなった蒸発器(24)付近の庫内空気が、空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。そのため、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が結露水によって故障するおそれがなく、また、空気通路(58)が結露水によって満たされて空気の流れを阻害するようなおそれもない。さらに、このようにデフロスト運転中に給気測定動作を実行することで、空気通路(58)の内部における結露を防止すると共に、ガス供給装置(30)が生成する窒素濃縮空気が所望の濃度であるか否かの性能チェックを行うことができる。つまり、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、デフロスト運転中に、空気通路(58)の内部における結露の発生を防止すると共に、ガス供給装置(30)の性能チェックを行うことができる。
《本発明の実施形態2》
図5〜図12に示すように、実施形態2のコンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と、冷媒回路(20)と、CA装置(Controlled Atmosphere System)(60)とを備え、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
図5〜図12に示すように、実施形態2のコンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と、冷媒回路(20)と、CA装置(Controlled Atmosphere System)(60)とを備え、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
〈ケーシング〉
図5に示すように、ケーシング(12)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。実施形態2では、ケーシング(12)には、メンテナンス用の2つのサービス用開口(14)が幅方向に並んで形成されている。2つのサービス用開口(14)は、それぞれ開閉自在な第1及び第2サービス扉(16A,16B)によって閉塞されている。第1及び第2サービス扉(16A,16B)は、いずれもケーシング(12)と同様に、庫外壁と庫内壁と断熱材とによって構成されている。
図5に示すように、ケーシング(12)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。実施形態2では、ケーシング(12)には、メンテナンス用の2つのサービス用開口(14)が幅方向に並んで形成されている。2つのサービス用開口(14)は、それぞれ開閉自在な第1及び第2サービス扉(16A,16B)によって閉塞されている。第1及び第2サービス扉(16A,16B)は、いずれもケーシング(12)と同様に、庫外壁と庫内壁と断熱材とによって構成されている。
〈冷媒回路〉
図7に示すように、冷媒回路(20)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。つまり、実施形態2においても、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とを、冷媒配管(20a)によって順に接続することによって構成された閉回路である。
図7に示すように、冷媒回路(20)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。つまり、実施形態2においても、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とを、冷媒配管(20a)によって順に接続することによって構成された閉回路である。
凝縮器(22)の近傍には、庫外ファンモータ(25a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫外空間の空気(外気)を庫外収納空間(S1)内へ誘引して凝縮器(22)へ送る庫外ファン(25)が設けられている。凝縮器(22)では、圧縮機(21)で圧縮されて凝縮器(22)の内部を流れる冷媒と庫外ファン(25)によって凝縮器(22)に送られた外気との間で熱交換が行われる。本実施形態では、庫外ファン(25)は、プロペラファンによって構成されている。
蒸発器(24)の近傍には、庫内ファンモータ(26a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫内空気を吸込口(18a)から誘引して蒸発器(24)へ吹き出す庫内ファン(26)が2つ設けられている。蒸発器(24)では、膨張弁(23)によって減圧されて蒸発器(24)の内部を流れる冷媒と庫内ファン(26)によって蒸発器(24)に送られた庫内空気との間で熱交換が行われる。
図6に示すように、庫内ファン(26)は、プロペラファン(回転翼)(27a)と、複数の静翼(27b)と、ファンハウジング(27c)とを有している。プロペラファン(27a)は、庫内ファンモータ(26a)に連結され、庫内ファンモータ(26a)によって回転軸周りに回転駆動されて軸方向に送風する。複数の静翼(27b)は、プロペラファン(27a)の吹出側に設けられて該プロペラファン(27a)から吹き出されて旋回する空気流れを整流する。ファンハウジング(27c)は、複数の静翼(27b)が内周面に取り付けられた円筒部材によって構成され、プロペラファン(27a)の外周まで延び、プロペラファン(27a)の外周を取り囲んでいる。
図5に示すように、圧縮機(21)及び凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)に収納されている。凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)の上下方向の中央部分において、該庫外収納空間(S1)を下側の第1空間(S11)と上側の第2空間(S12)とに区画するように設けられている。第1空間(S11)には、上記圧縮機(21)と、該圧縮機(21)を可変速で駆動するための駆動回路が収納されたインバータボックス(29)と、CA装置(60)のガス供給装置(30)とが設けられている。一方、第2空間(S12)には、庫外ファン(25)と、電装品ボックス(17)とが設けられている。第1空間(S11)は、コンテナ(11)の庫外空間に対して開放される一方、第2空間(S12)は、庫外ファン(25)の吹出口のみが庫外空間に開口するように庫外空間との間が板状部材によって閉塞されている。
一方、図6に示すように、蒸発器(24)は、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)に収納されている。庫内収納空間(S2)における蒸発器(24)の上方位置には、ケーシング(12)の幅方向に並んで2つの庫内ファン(26)が設けられている。
〈CA装置〉
図8に示すように、CA装置(60)は、ガス供給装置(30)と、排気部(46)と、センサユニット(50)と、測定ユニット(80)と、制御部(55)とを備え、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とを調節するものである。なお、以下の説明で用いる「濃度」は、全て「体積濃度」を指す。
図8に示すように、CA装置(60)は、ガス供給装置(30)と、排気部(46)と、センサユニット(50)と、測定ユニット(80)と、制御部(55)とを備え、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とを調節するものである。なお、以下の説明で用いる「濃度」は、全て「体積濃度」を指す。
[ガス供給装置]
ガス供給装置(30)は、実施形態1と同様に、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成する装置であり、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図5に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
ガス供給装置(30)は、実施形態1と同様に、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成する装置であり、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図5に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
図8に示すように、ガス供給装置(30)は、エアポンプ(31)と、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)と、空気中の窒素を吸着するための吸着剤が設けられた第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)と、酸素タンク(39)とが接続された空気回路(3)と、該空気回路(3)の構成部品が収納されたユニットケース(70)とを有している。このようにガス供給装置(30)は、構成部品がユニットケース(70)の内部に収納されることによって1つのユニットとして構成され、コンテナ用冷凍装置(10)に後付けすることができるように構成されている。
(エアポンプ)
エアポンプ(31)は、ユニットケース(70)内に設けられ、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)を有している。第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、モータ(41)の駆動軸に接続され、モータ(41)によって回転駆動されることにより、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する。
エアポンプ(31)は、ユニットケース(70)内に設けられ、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)を有している。第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、モータ(41)の駆動軸に接続され、モータ(41)によって回転駆動されることにより、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する。
第1ポンプ機構(31a)の吸込口は、ユニットケース(70)内において開口し、ユニットケースの空気流入口(75)には、通気性と防水性を有するメンブレンフィルタ(76)が設けられている。そのため、第1ポンプ機構(31a)は、空気流入口(75)に設けられたメンブレンフィルタ(76)を介してユニットケース(70)の外から中へ流入する際に水分が除去された外気を吸い込んで加圧する。一方、第1ポンプ機構(31a)の吐出口には吐出通路(42)の一端が接続されている。該吐出通路(42)の他端は、下流側において2つに分岐して第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)のそれぞれに接続されている。
第2ポンプ機構(31b)の吸込口には、吸引通路(43)の一端が接続されている。該吸引通路(43)の他端は、上流側において2つに分かれ、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)のそれぞれに接続されている。一方、第2ポンプ機構(31b)の吐出口には、供給通路(44)の一端が接続されている。供給通路(44)の他端は、コンテナ(11)の庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吸込側の1次空間(S21)において開口している。
本実施形態2においても、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、潤滑用のオイルを使用しないオイルレスのポンプで構成されている。
エアポンプ(31)の側方には、エアポンプ(31)に向かって送風することでエアポンプ(31)を冷却するための送風ファン(48)が2つ設けられている。
(方向制御弁)
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)は、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との間に設けられ、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を第1の接続状態と第2の接続状態と第3の接続状態とに切り換えるものである。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)は、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との間に設けられ、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を第1の接続状態と第2の接続状態と第3の接続状態とに切り換えるものである。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
具体的に、第1方向制御弁(32)は、第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続された吐出通路(42)と、第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続された吸引通路(43)と、第1吸着筒(34)の頂部とに接続される。この第1方向制御弁(32)は、第1吸着筒(34)を第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通させて第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断する第1状態(図8に示す状態)と、第1吸着筒(34)を第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通させて第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断する第2状態とに切り換わる。
第2方向制御弁(33)は、第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続された吐出通路(42)と、第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続された吸引通路(43)と、第2吸着筒(35)の頂部とに接続される。この第2方向制御弁(33)は、第2吸着筒(35)を第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通させて第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断する第1状態(図8に示す状態)と、第2吸着筒(35)を第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通させて第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断する第2状態とに切り換わる。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を共に第1状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第1吸着筒(34)とが接続され且つ第2ポンプ機構(31b)の吸込口と第2吸着筒(35)とが接続される第1の接続状態に切り換わる。この状態では、第1吸着筒(34)で外気中の窒素を吸着剤に吸着させる吸着動作が行われ、第2吸着筒(35)で吸着剤に吸着された窒素を脱着させる脱着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を共に第2状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第2吸着筒(35)とが接続され且つ第2ポンプ機構(31b)の吸込口と第1吸着筒(34)とが接続される第2の接続状態に切り換わる。この状態では、第2吸着筒(35)で吸着動作が行われ、第1吸着筒(34)で脱着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)を第1状態に設定し、第2方向制御弁(33)を第2状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第1吸着筒(34)とが接続され且つ第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第2吸着筒(35)とが接続される第3の接続状態に切り換わる。この状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続され、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に加圧された外気が供給される。つまり、第3の接続状態は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が、第1ポンプ機構(31a)によって加圧される両方加圧状態を構成する。
(吸着筒)
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒状の部材であり、起立した姿勢(即ち、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢)で設置されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、実施形態1と同様に、ゼオライトで構成されている。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒状の部材であり、起立した姿勢(即ち、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢)で設置されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、実施形態1と同様に、ゼオライトで構成されている。
このような構成により、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、エアポンプ(31)から加圧された外気が供給されて内部が加圧されると、吸着剤に該外気中の窒素が吸着する。その結果、外気よりも窒素が少なくなることで外気よりも窒素濃度が低く且つ酸素濃度が高い酸素濃縮空気が生成される。一方、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、エアポンプ(31)によって内部の空気が吸引されて減圧されると、吸着剤に吸着されていた窒素が脱着する。その結果、外気よりも窒素を多く含むことで外気よりも窒素濃度が高く且つ酸素濃度が低い窒素濃縮空気が生成される。本実施形態では、例えば、窒素濃度90%、酸素濃度10%の成分比率の窒素濃縮空気が生成される。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部(加圧時の流出口、減圧時の流入口)には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が供給されて生成された酸素濃縮空気を、コンテナ(11)の庫外へ導くための酸素排出通路(45)の一端が接続されている。酸素排出通路(45)の一端は、2つに分かれ、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部のそれぞれに接続されている。酸素排出通路(45)の他端は、ガス供給装置(30)の外部、即ち、コンテナ(11)の庫外において開口している。酸素排出通路(45)の一端のうち、第1吸着筒(34)の下端部に接続された接続通路には、酸素排出通路(45)から第1吸着筒(34)への空気の逆流を防止するための第1逆止弁(37)が設けられている。一方、酸素排出通路(45)の一端のうち、第2吸着筒(35)の下端部に接続された接続通路には、酸素排出通路(45)から第2吸着筒(35)への空気の逆流を防止するための第2逆止弁(38)が設けられている。
また、酸素排出通路(45)の一端を構成する2つの接続通路は、パージ弁(36)を介して接続され、該パージ弁(36)と各接続通路の間には、オリフィス(62)が設けられている。パージ弁(36)は、加圧側の吸着筒(図8では、第1吸着筒(34))から減圧側の吸着筒(図8では、第2吸着筒(35))に所定量の酸素濃縮空気を導いて、減圧側の吸着筒(35,34)の吸着剤から窒素を放出させるのを補助するために用いられる。パージ弁(36)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
また、酸素排出通路(45)の中途部には、酸素タンク(39)が設けられ、該酸素タンク(39)と第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)との間には、オリフィス(61)が設けられている。酸素タンク(39)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された酸素濃縮空気を一時的に貯留するものである。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された酸素濃縮空気は、オリフィス(61)で減圧された後、酸素タンク(39)に一時的に貯留される。
また、酸素排出通路(45)のオリフィス(61)と第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)との間には、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に供給された加圧された空気の圧力(空気回路(3)の高圧圧力)を測定するための圧力センサ(49)が接続されている。
(流通切換機構)
また、空気回路(3)は、該空気回路(3)における空気の流通状態を、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された窒素濃縮空気を、エアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第1の流通状態と、空気回路(3)内に取り込んだ外気をエアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第2の流通状態とに切り換える流通切換機構(65)を備えている。
また、空気回路(3)は、該空気回路(3)における空気の流通状態を、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された窒素濃縮空気を、エアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第1の流通状態と、空気回路(3)内に取り込んだ外気をエアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第2の流通状態とに切り換える流通切換機構(65)を備えている。
本実施形態では、流通切換機構(65)は、バイパス通路(71)と、バイパス開閉弁(72)と、排出通路開閉弁(73)とを有している。バイパス通路(71)は、吐出通路(42)と吸引通路(43)とを接続する通路である。バイパス開閉弁(72)は、バイパス通路(71)に設けられている。排出通路開閉弁(73)は、酸素排出通路(45)における酸素タンク(39)よりもガス供給装置(30)の外部、即ち、コンテナ(11)の庫外側に設けられている。
バイパス開閉弁(72)及び排出通路開閉弁(73)は、制御部(55)によって開閉制御される。具体的な動作については後述するが、制御部(55)によって、バイパス開閉弁(72)を閉じ、排出通路開閉弁(73)を開くことによって、空気回路(3)における空気の流通状態が第1の流通状態(図8の状態)に切り換えられる。一方、制御部(55)によって、バイパス開閉弁(72)を開き、排出通路開閉弁(73)を閉じることによって、空気回路(3)における空気の流通状態が第2の流通状態(図9の状態)に切り換えられる。
なお、本実施形態2では、空気回路(3)における空気の流通状態が第1の流通状態(図8の状態)に切り換えることによって、ガス供給装置(30)が、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において外気から生成された窒素濃縮空気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態となる。一方、空気回路(3)における空気の流通状態が第2の流通状態(図9の状態)に切り換えられることによって、ガス供給装置(30)が、外気を取り込み、該外気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態となる。
−ガス供給装置の運転動作−
ガス供給装置(30)は、外気から生成した窒素濃縮空気を供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態と、外気を取り込み、供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態とに切り換えられる。
ガス供給装置(30)は、外気から生成した窒素濃縮空気を供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態と、外気を取り込み、供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態とに切り換えられる。
《第1の供給状態における動作》
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第1の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第1供給状態に切り換える。
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第1の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第1供給状態に切り換える。
具体的には、制御部(55)は、バイパス開閉弁(72)を閉じ、排出通路開閉弁(73)を開いた状態で、エアポンプ(31)を稼働させる。そして、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態が、所定の時間(例えば、15秒)ずつ交互に第1の接続状態と第2の接続状態とに切り換わるように、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を操作する。第1の接続状態では、第1吸着筒(34)が加圧されると同時に第2吸着筒(35)が減圧される第1動作が行われる。一方、第2の接続状態では、第1吸着筒(34)が減圧されると同時に第2吸着筒(35)が加圧される第2動作が行われる。
《第1動作》
第1動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す第1状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断された第1の接続状態となる。
第1動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す第1状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断された第1の接続状態となる。
第1ポンプ機構(31a)は、加圧した外気を第1吸着筒(34)へ供給する。第1吸着筒(34)へ流入した空気に含まれる窒素は、第1吸着筒(34)の吸着剤に吸着される。このように、第1動作中、第1吸着筒(34)では、上記第1ポンプ機構(31a)から加圧された外気が供給されて該外気中の窒素が吸着剤に吸着することにより、窒素濃度が外気よりも低く酸素濃度が外気よりも高い酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第1吸着筒(34)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第2吸着筒(35)から空気を吸引する。その際、第2吸着筒(35)の吸着剤に吸着した窒素が、空気と共に第2ポンプ機構(31b)に吸引されて吸着剤から脱着する。このように、第1動作中、第2吸着筒(35)では、第2ポンプ機構(31b)によって内部の空気が吸引されて吸着剤に吸着した窒素が脱着することにより、吸着剤から脱着された窒素を含み、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気が生成される。窒素濃縮空気は、第2ポンプ機構(31b)に吸い込まれ、加圧された後、供給通路(44)に吐出される。
《第2動作》
第2動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す状態とは逆側の第2状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断された第2の接続状態となる。
第2動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す状態とは逆側の第2状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断された第2の接続状態となる。
第1ポンプ機構(31a)は、加圧した外気を第2吸着筒(35)へ供給する。第2吸着筒(35)へ流入した空気に含まれる窒素は、第2吸着筒(35)の吸着剤に吸着される。このように、第2動作中、第2吸着筒(35)では、上記第1ポンプ機構(31a)から加圧された外気が供給されて該外気中の窒素が吸着剤に吸着することにより、窒素濃度が外気よりも低く酸素濃度が外気よりも高い酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第2吸着筒(35)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第1吸着筒(34)から空気を吸引する。その際、第1吸着筒(34)の吸着剤に吸着した窒素が、空気と共に第2ポンプ機構(31b)に吸引されて吸着剤から脱着する。このように、第2動作中、第1吸着筒(34)では、第2ポンプ機構(31b)によって内部の空気が吸引されて吸着剤に吸着した窒素が脱着することにより、吸着剤から脱着された窒素を含み、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気が生成される。窒素濃縮空気は、第2ポンプ機構(31b)に吸い込まれ、加圧された後、供給通路(44)に吐出される。
このようにして、ガス供給装置(30)では、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことによって空気回路(3)において窒素濃縮空気と酸素濃縮空気とが生成される。また、第1の流通状態では、バイパス開閉弁(72)が閉じ、排出通路開閉弁(73)が開いているため、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において生成された酸素濃縮空気は、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)の加圧力により、酸素排出通路(45)を介してコンテナ(11)の庫外へ排出され、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において生成された窒素濃縮空気は、エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)の加圧力により、供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内へ供給される。
以上のように、第1の流通状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において生成された窒素濃縮空気がコンテナ(11)の庫内へ供給されるガス供給動作が行われる。つまり、ガス供給装置(30)が、外気から生成した窒素濃縮空気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態となる。
《第2の供給状態における動作》
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第2の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第2供給状態に切り換える。
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第2の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第2供給状態に切り換える。
具体的には、バイパス開閉弁(72)を開き、排出通路開閉弁(73)を閉じた状態で、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を操作してエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第1ポンプ機構(31a)の吐出口と接続される第3の接続状態(両方加圧状態)に切り換える。そして、エアポンプ(31)を稼働させる。
第2の流通状態では、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に加圧された外気が供給され、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方において吸着動作が行われて酸素濃縮空気が生成される。
また、第2の流通状態では、バイパス開閉弁(72)が開き、排出通路開閉弁(73)が閉じているため、加圧された外気が第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に供給されて酸素濃縮空気が生成されても、該酸素濃縮空気が外部(コンテナ(11)の庫外)へ排出されない。そのため、第2の流通状態となってすぐに、吐出通路(42)のバイパス通路(71)の接続部と酸素排出通路(45)の排出通路開閉弁(73)との間の内圧が著しく上昇し、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)側へ流れなくなる。
よって、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気は、吐出通路(42)からバイパス通路(71)に流入し、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)をバイパスして吸引通路(43)に流出し、第2ポンプ機構(31b)に吸引される。つまり、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気は、そのまま第2ポンプ機構(31b)に吸引される。そして、第2ポンプ機構(31b)に吸引された外気は加圧され、供給通路(44)を介してコンテナの庫内に供給される。
以上のように、第2の流通状態では、空気回路(3)内に取り込んだ外気を、そのままエアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)の加圧力によってコンテナ(11)の庫内へ供給する外気導入動作が行われる。つまり、ガス供給装置(30)が、取り込んだ外気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態となる。
[排気部]
図6に示すように、排気部(46)は、庫内収納空間(S2)と庫外空間とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)とを有している。排気通路(46a)は、ケーシング(12)を内外に貫通するように設けられている。排気弁(46b)は、排気通路(46a)の庫内側に設けられ、排気通路(46a)における空気の流通を許容する開状態と、排気通路(46a)における空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。排気弁(46b)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
図6に示すように、排気部(46)は、庫内収納空間(S2)と庫外空間とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)とを有している。排気通路(46a)は、ケーシング(12)を内外に貫通するように設けられている。排気弁(46b)は、排気通路(46a)の庫内側に設けられ、排気通路(46a)における空気の流通を許容する開状態と、排気通路(46a)における空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。排気弁(46b)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
庫内ファン(26)の回転の回転中に、制御部(55)によって排気弁(46b)を開くことによって、庫内に繋がる庫内収納空間(S2)の空気(庫内空気)が庫外へ排出される排気動作が行われる。
具体的には、庫内ファン(26)が回転すると、吹出側の2次空間(S22)の圧力が、庫外空間の圧力(大気圧)よりも高くなる。これにより、排気弁(46b)が開状態であるときには、排気通路(46a)の両端部の間で生じる圧力差(庫外空間と2次空間(S22)との間の圧力差)により、庫内に繋がる庫内収納空間(S2)の空気(庫内空気)が排気通路(46a)を介して庫外空間へ排出される。
[センサユニット]
図10に示すように、センサユニット(50)は、庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)に設けられている。図5に示すように、センサユニット(50)は、ケーシング(12)の内面であって第1サービス扉(16A)及び第2サービス扉(16B)が取り付けられる2つのサービス用開口(14)の間であってその上部に取り付けられている。
図10に示すように、センサユニット(50)は、庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)に設けられている。図5に示すように、センサユニット(50)は、ケーシング(12)の内面であって第1サービス扉(16A)及び第2サービス扉(16B)が取り付けられる2つのサービス用開口(14)の間であってその上部に取り付けられている。
図11に示すように、センサユニット(50)は、酸素濃度センサ(51)と、二酸化炭素濃度センサ(52)と、固定プレート(53)と、メンブレンフィルタ(54)と、連絡管(56)と、排気管(57)とを有している。
酸素濃度センサ(51)は、内部にガルバニ電池式センサが収容された酸素センサボックス(51a)を有している。酸素濃度センサ(51)は、ガルバニ電池式センサの電解液に流れる電流値を計測することによって、酸素センサボックス(51a)内の気体中の酸素濃度を測定する。酸素センサボックス(51a)の外面は、固定プレート(53)に固定されている。酸素センサボックス(51a)の外面であって固定プレート(53)への固定面とは反対側の面には、開口が形成され、該開口には、メンブレンフィルタ(54)が取り付けられている。
メンブレンフィルタ(54)は、通気性と防水性を有するフィルタであり、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と酸素センサボックス(51a)の内部空間とを連通させる一方、2次空間(S22)から酸素センサボックス(51a)の内部空間へ庫内空気が通過する際に、該空気中の水分の内部空間への侵入を阻止する。
また、酸素センサボックス(51a)の下面には、コネクタ(管継手)を介して後述する測定ユニット(80)の分岐管(81)が連結されている。さらに、酸素センサボックス(51a)の一方の側面には、コネクタを介して連絡管(56)が連結されている。
二酸化炭素濃度センサ(52)は、二酸化炭素センサボックス(52a)を有し、二酸化炭素センサボックス(52a)内の気体に赤外線を放射し、二酸化炭素に固有の波長の赤外線の吸収量を計測することによって気体中の二酸化炭素濃度を測定する非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)のセンサである。二酸化炭素センサボックス(52a)の一方の側面には、コネクタを介して連絡管(56)が連結されている。また、二酸化炭素センサボックス(52a)の他方の側面には、コネクタを介して排気管(57)が連結されている。
固定プレート(53)は、箱状に形成されて1面が開口する本体部(53a)と、該本体部(53a)の外縁から開口面に沿って外方に延び、ボルトによってケーシング(12)に固定される固定部(53b)とを有している。本体部(53a)の開口面を取り囲む側面には、本体部(53a)の内外において空気を流通させる複数の切り欠き部(53c)が形成されている。本体部(53a)の開口面の対向面に、酸素センサボックス(51a)と二酸化炭素センサボックス(52a)とが固定されている。固定プレート(53)は、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とが取り付けられた状態で、ケーシング(12)に固定される。
このような構成により、固定プレート(53)の内部の空間は、複数の切り欠き部(53c)を介して庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)と連通するが、庫内ファン(26)から吹き出される空気の流通が遮断された遮断領域となる。言い換えると、固定プレート(53)は、2次空間(S22)に、庫内ファン(26)から吹き出される空気の流通が遮断された遮断領域を形成する遮断部材を構成している。
連絡管(56)は、上述のように、酸素センサボックス(51a)の側面と二酸化炭素センサボックス(52a)の側面とに連結され、酸素センサボックス(51a)の内部空間と二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間とを連通させている。
排気管(57)は、上述のように、一端が、二酸化炭素センサボックス(52a)の他方の側面に連結され、他端が庫内ファン(26)の吸込口の近傍において開口している。つまり、排気管(57)は、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間と庫内収納空間(S2)の1次空間(S21)とを連通させている。
このように、酸素センサボックス(51a)の内部空間と二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間とが連絡管(56)を介して連通し、酸素センサボックス(51a)の内部空間は、メンブレンフィルタ(54)を介して庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と連通し、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間は、排気管(57)を介して庫内収納空間(S2)の1次空間(S21)と連通している。つまり、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と1次空間(S21)とは、メンブレンフィルタ(54)、酸素センサボックス(51a)の内部空間、連絡管(56)、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間、及び排気管(57))によって形成される空気通路(58)を介して連通している。言い換えると、庫内収納空間(S2)の1次空間(S21)と2次空間(S22)とを連通させる空気通路(58)に、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とが接続されている。そのため、センサユニット(50)では、庫内ファン(26)が回転すると、庫内空気が空気通路(58)の入口(メンブレンフィルタ(54))から出口(排気管(57)の流出端)へ流れ、酸素濃度と二酸化炭素濃度とが測定される。
具体的には、庫内ファン(26)が回転すると、吸込側の1次空間(S21)の圧力が、吹出側の2次空間(S22)の圧力よりも低くなる。そのため、庫内ファン(26)が回転すると、1次空間(S21)と2次空間(S22)との圧力差によって、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とが接続された空気通路(58)において、2次空間(S22)側から1次空間(S21)側へ庫内空気が流れる。具体的には、まず、2次空間(S22)の庫内空気が、メンブレンフィルタ(54)を介して酸素センサボックス(51a)の内部空間に流入し、連絡管(56)、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間、排気管(57)の順に流れて2次空間(S22)に排出される。このようにして、庫内空気が酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とを順に通過し、酸素濃度センサ(51)において庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素濃度センサ(52)において庫内空気の二酸化炭素濃度が測定される。
[測定ユニット]
測定ユニット(80)は、測定用通路(88)と測定用開閉弁(82)とを備え、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて酸素濃度センサ(51)に導くように構成されている。
測定ユニット(80)は、測定用通路(88)と測定用開閉弁(82)とを備え、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて酸素濃度センサ(51)に導くように構成されている。
具体的には、測定用通路(88)は、実施形態1と同様に、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成されている。分岐管(81)は、一端がユニットケース(70)の内部において供給通路(44)に接続され、他端が酸素濃度センサ(51)の酸素センサボックス(51a)に連結されている。このような構成により、分岐管(81)は、供給通路(44)と酸素センサボックス(51a)の内部空間とを連通させる。分岐管(81)は、ユニットケース(70)内において供給通路(44)から分岐し、ユニットケースの内外に亘るように設けられている。
測定用開閉弁(82)は、分岐管(81)のユニットケース(70)の内部に設けられている。測定用開閉弁(82)は、分岐管(81)における窒素濃縮空気の流通を許容する開状態と、分岐管(81)における窒素濃縮空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。測定用開閉弁(82)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
[制御部]
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転を実行するように構成されている。具体的には、制御部(55)は、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)が所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように、ガス供給装置(30)及び排気部(46)の動作を制御する。図11に示すように、本実施形態では、制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行うように構成されている。また、制御部(55)は、所定の起動制御の終了後に通常制御を行い、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを行うように構成されている。
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転を実行するように構成されている。具体的には、制御部(55)は、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)が所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように、ガス供給装置(30)及び排気部(46)の動作を制御する。図11に示すように、本実施形態では、制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行うように構成されている。また、制御部(55)は、所定の起動制御の終了後に通常制御を行い、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを行うように構成されている。
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的に、測定用開閉弁(82)の動作を制御して、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行うように構成されている。
−運転動作−
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図7に示すユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図7に示すユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
冷却運転では、ユニット制御部(100)によって、圧縮機(21)、膨張弁(23)、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)の動作が、図示しない温度センサの測定結果に基づいて庫内空気の温度が所望の目標温度になるように制御される。このとき、冷媒回路(20)では、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。そして、庫内ファン(26)によって庫内収納空間(S2)へ導かれたコンテナ(11)の庫内空気が、蒸発器(24)を通過する際に該蒸発器(24)の内部を流れる冷媒によって冷却される。蒸発器(24)において冷却された庫内空気は、床下流路(19a)を通って吹出口(18b)から再びコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。これにより、コンテナ(11)の庫内空気が冷却される。
[デフロスト運転]
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、ユニット制御部(100)によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、ユニット制御部(100)によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
本実施形態では、デフロスト運転として、図示しない電気ヒータによって蒸発器(24)を加熱するデフロスト運転が実行される。このとき、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)は、ユニット制御部によって、回転が停止される。電気ヒータによって蒸発器(24)が加熱されると、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。なお、デフロスト運転は、蒸発器(24)を加熱して除霜できる運転であればいかなる運転であってもよい。例えば、切換弁を有して冷媒の循環方向が可逆に構成された冷媒回路(20)を備えている場合には、該冷媒回路(20)において、冷却運転時と逆方向に冷媒を循環させる所謂逆サイクルデフロスト運転を実行することとしてもよい。このとき、冷媒回路(20)では、圧縮機(21)で圧縮された高圧冷媒が蒸発器(24)へ供給され、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が、高圧冷媒から吸熱して融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。
〈濃度調節運転〉
また、本実施形態では、図8に示す制御部(55)によって、CA装置(60)が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)を所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調節する濃度調節運転を行う。制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行う。また、制御部(55)は、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを実行することによって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所定の目標濃度SPに調節する。
また、本実施形態では、図8に示す制御部(55)によって、CA装置(60)が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)を所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調節する濃度調節運転を行う。制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行う。また、制御部(55)は、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを実行することによって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所定の目標濃度SPに調節する。
なお、濃度調節運転中、制御部(55)は、測定用開閉弁(82)を閉状態に制御する。また、濃度調節運転中、制御部(55)は、ユニット制御部(100)と通信し、該ユニット制御部(100)によって庫内ファン(26)を回転させる。これにより、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)には、庫内ファン(26)によって庫内空気が供給され、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とが測定されることとなる。
具体的には、図11に示すように、制御部(55)は、起動制御の終了後、通常制御において酸素濃度低下モードを実行する。そして、酸素濃度センサ(51)によって測定されたコンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)まで低下すると、制御部(55)は、酸素濃度低下モードを終了して空気組成調整モードを実行する。空気組成調整モードにおいて、酸素濃度センサ(51)によって測定されたコンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)に所定濃度V(本実施形態では、1.0%)を加えた濃度(本実施形態では、6.0%)以上になると、制御部(55)は、空気組成調整モードを終了して、酸素濃度低下モードへ戻す。以下、通常制御における酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとについて詳述する。
[酸素濃度低下モード]
酸素濃度低下モードでは、まず、制御部(55)は、空気回路(3)を第1の流通状態に切り換え、空気回路(3)において窒素濃縮空気(窒素濃度90%、酸素濃度10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換されるため、庫内空気の酸素濃度が低下する(図12の点A→点B)。
酸素濃度低下モードでは、まず、制御部(55)は、空気回路(3)を第1の流通状態に切り換え、空気回路(3)において窒素濃縮空気(窒素濃度90%、酸素濃度10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換されるため、庫内空気の酸素濃度が低下する(図12の点A→点B)。
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を合計した合計値が目標酸素濃度SPO2と目標二酸化炭素濃度SPCO2とを合計した目標濃度合計値になる(図12の点Bに至る)と、ガス供給動作と排気動作とを停止させる。
ガス供給動作と排気動作が停止されると、コンテナ(11)の庫内では、空気が何ら入れ替わらないため、庫内空気の組成は、植物(15)の呼吸によってのみ変化する。植物(15)は、呼吸により、酸素を取り込み、取り込んだ酸素と同体積の二酸化炭素を排出する。そのため、植物(15)の呼吸によって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が減少し、酸素濃度の低下分だけ二酸化炭素濃度が増加するが、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度の合計値は変化しない。そのため、ガス供給動作と排気動作の停止後、コンテナ(11)の庫内空気の組成は、植物(15)の呼吸によって、コンテナ(11)の庫内空気の組成は、目標組成点SP(酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)を通る傾き−1の直線L上を、酸素濃度が低下し且つ二酸化炭素濃度が上昇する方向へ遷移する。つまり、ガス供給動作と排気動作とを上記直線L上の任意の点において停止することにより、その後は、植物(15)の呼吸を利用するだけでコンテナ(11)の庫内空気の組成を目標の組成に調節することができる。
その後、制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)以下になると、酸素濃度低下モードを終了し、空気組成調整モードを開始する。
[空気組成調整モード]
《酸素濃度の調整》
空気組成調整モードでは、制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度X(本実施形態では、0.5%)だけ低い下限値(本実施形態では、4.5%)を下回ると、庫内空気の酸素濃度を上昇させる酸素濃度上昇制御を実行する。
《酸素濃度の調整》
空気組成調整モードでは、制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度X(本実施形態では、0.5%)だけ低い下限値(本実施形態では、4.5%)を下回ると、庫内空気の酸素濃度を上昇させる酸素濃度上昇制御を実行する。
酸素濃度上昇制御では、制御部(55)は、空気回路(3)を第2の流通状態に切り換え、空気回路(3)内に取り込んだ外気をコンテナ(11)の庫内に供給する外気導入動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、外気導入動作によって外気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このような外気導入動作と排気動作とにより、庫内空気が外気に置換され、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が上昇する。
制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度X(本実施形態では、0.5%)だけ高い値(本実施形態では、5.5%)以上になると、外気導入動作と排気動作とを停止させ、酸素濃度上昇制御を終了する。
《二酸化炭素濃度の調整》
また、空気組成調整モードにおいて、制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が目標二酸化炭素濃度SPCO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度Y(本実施形態では、0.5%)だけ高い上限値(本実施形態では、5.5%)以上になると、庫内空気の二酸化炭素濃度を低下させる二酸化炭素濃度低下制御を実行する。
また、空気組成調整モードにおいて、制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が目標二酸化炭素濃度SPCO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度Y(本実施形態では、0.5%)だけ高い上限値(本実施形態では、5.5%)以上になると、庫内空気の二酸化炭素濃度を低下させる二酸化炭素濃度低下制御を実行する。
二酸化炭素濃度低下制御では、制御部(55)は、まず、制御部(55)は、空気回路(3)を第1の流通状態に切り換え、空気回路(3)において窒素濃縮空気(窒素濃度90%、酸素濃度10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換されるため、コンテナ(11)の庫内空気の二酸化炭素濃度が低下する。
制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が、目標二酸化炭素濃度SPCO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度Y(本実施形態では、0.5%)だけ低い値(本実施形態では、4.5%)未満になると、ガス供給動作と排気動作とを停止させ、二酸化炭素濃度低下制御を終了する。
なお、二酸化炭素濃度低下制御において、ガス供給動作の代わりに、空気回路(3)を第2の流通状態に切り換え、空気回路(3)に取り込んだ外気をコンテナ(11)の庫内に供給する外気導入動作を行ってもよい。
[給気測定動作]
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行う。なお、給気測定動作は、上述の濃度調節運転や試運転等のガス供給動作中に庫内ファン(26)が停止した際に並行して行われる。
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行う。なお、給気測定動作は、上述の濃度調節運転や試運転等のガス供給動作中に庫内ファン(26)が停止した際に並行して行われる。
具体的には、制御部(55)は、ガス供給動作中に、即ち、ガス供給装置(30)が、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において外気から生成した窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態であるときに、測定用開閉弁(82)を開状態に制御する。ガス供給動作中に測定用開閉弁(82)が開かれると、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が分岐管(81)に流入する。分岐管(81)に流入した窒素濃縮空気は、空気通路(58)の一部を構成する酸素センサボックス(51a)内に流入し、酸素濃度センサ(51)において酸素濃度が測定される。
このように、給気測定動作では、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、分岐管(81)を介して酸素濃度センサ(51)に導くこととしている。これにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が、庫内空気の酸素濃度を測定するために設けられた酸素濃度センサ(51)によって測定されることとなる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の組成(酸素濃度、窒素濃度)が所望の状態(例えば、窒素濃度90%、酸素濃度10%)であるかを確認することができる。
なお、このとき、酸素濃度センサ(51)を通過した窒素濃縮空気は、二酸化炭素濃度センサ(52)を通過する。そのため、給気測定動作の際に、二酸化炭素濃度センサ(52)において窒素濃縮空気の二酸化炭素濃度を測定し、二酸化炭素濃度センサ(52)の校正を行うこととしてもよい。つまり、窒素濃縮空気は、外気(二酸化炭素濃度0.03%)中の酸素の一部を窒素に置き換えて生成されるものであるため、二酸化炭素濃度は、外気とほぼ同様である。そのため、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定した窒素濃縮空気の二酸化炭素濃度が0.03%となるように設定を補正することで二酸化炭素濃度センサ(52)を校正することができる。
ところで、デフロスト運転中には、蒸発器(24)が加熱され、該蒸発器(24)に付着した霜が融けて蒸発するため、蒸発器(24)付近の庫内空気は、水分を多く含むものとなる。一方、蒸発器(24)は、酸素濃度センサ(51)が設けられる空気通路(58)の一端が開口するファン(26)の吹き出し側に設けられている。また、デフロスト運転中には、ユニット制御部(100)によってファン(26)の回転が停止されているため、コンテナ(11)の庫内空気が空気通路(58)において流通しない。そのため、デフロスト運転中に何もしなければ、蒸発器(24)付近の水分を多く含む庫内空気が空気通路(58)に侵入し、該空気通路(58)の内部において結露するおそれがある。空気通路(58)の内部において結露が生じると、該空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が故障したり、空気の流通を阻害したりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、制御部(55)は、デフロスト運転中には、必ず上記給気測定動作を実行するように構成されている。これにより、デフロスト運転中に、空気通路(58)には、ガス供給装置(30)によって生成された窒素濃縮空気の一部が強制的に供給される。よって、水分を多く含む蒸発器(24)付近の庫内空気が空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。
以上のように、本実施形態2によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
制御部(55)によって、定期的に給気測定動作を実行し、測定した窒素濃縮空気の酸素濃度を制御部(55)に記憶させることとしてもよい。このような場合には、窒素濃縮空気の酸素濃度の時間的変化からガス供給装置(30)の不具合を判断することができる。
上記各実施形態では、エアポンプ(31)が第1ポンプ機構(31a)と第2ポンプ機構(31b)とを有する構成とし、エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)によって窒素濃縮空気を吸引しているが、例えば、窒素濃縮空気を吸い込むための吸引ポンプを別途設けるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の2本の吸着筒を用いて窒素の吸着及び脱着を行うようにしたが、吸着筒の本数は特に限定するものではない。例えば、6本の吸着筒を用いた構成であってもよい。
また、上記実施形態1では、窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給して、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)まで下げるようにしているが、窒素濃縮空気の酸素濃度近傍(例えば、酸素12%)まで下げた後で窒素濃縮空気の供給を停止するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、海上輸送用のコンテナ(11)に設けられるコンテナ用冷凍装置(10)に本発明に係るガス供給装置(30)を適用した例について説明したが、本発明に係るガス供給装置(30)の用途はこれに限られない。本発明に係るガス供給装置(30)は、海上輸送用のコンテナの他、例えば、陸上輸送用のコンテナ、単なる冷凍冷蔵倉庫、常温の倉庫等の庫内空気の組成調節に用いることができる。
以上説明したように、本発明は、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置について有用である。
3 空気回路
10 コンテナ用冷凍装置
11 コンテナ
20 冷媒回路
24 蒸発器
26 庫内ファン(ファン)
30 ガス供給装置
31a 第1ポンプ機構
31b 第2ポンプ機構
44 供給通路
50 制御部
51 酸素濃度センサ
52 二酸化炭素濃度センサ
81 分岐管
82 測定用開閉弁(開閉弁)
83 校正ガス導入機構
88 測定用通路
90 空気通路
100 ユニット制御部
10 コンテナ用冷凍装置
11 コンテナ
20 冷媒回路
24 蒸発器
26 庫内ファン(ファン)
30 ガス供給装置
31a 第1ポンプ機構
31b 第2ポンプ機構
44 供給通路
50 制御部
51 酸素濃度センサ
52 二酸化炭素濃度センサ
81 分岐管
82 測定用開閉弁(開閉弁)
83 校正ガス導入機構
88 測定用通路
90 空気通路
100 ユニット制御部
本発明は、窒素濃縮空気を生成してコンテナの庫内に供給するガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置に関するものである。
従来より、海上輸送等に用いられるコンテナ内の空気を冷却するために、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えたコンテナ用冷凍装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。コンテナの庫内には、例えば、バナナやアボカド等の植物が積み込まれる。植物は、収穫後であっても、空気中の酸素を取り込んで二酸化炭素を放出する呼吸を行う。この植物の呼吸により、植物に蓄えられた養分と水分とが減少するため、呼吸量が多くなると、植物の鮮度が著しく低下する。一方、植物の呼吸作用によって庫内空気の酸素濃度が所定の濃度まで低下すると、植物の呼吸量は少なくなるが、植物の呼吸のみでは所定の濃度に到達するまでに時間がかかり、その間に変色や腐敗等が生じて鮮度が低下してしまう。
特許文献1の冷凍装置では、メンブレンセパレータによって空気中の窒素を分離させて窒素濃縮空気を生成してコンテナの庫内に供給し、庫内空気の酸素濃度を迅速に低下させるようにした構成が開示されている。このように、コンテナの庫内空気を外気よりも低酸素濃度にすれば、植物の呼吸量が少なくなって鮮度を維持しやすくなる。
ところで、上記コンテナ用冷凍装置では、コンテナの庫内に供給される窒素濃縮空気の窒素濃度を測定する手段が設けられていなかった。そのため、窒素濃縮空気をコンテナの庫内に供給するガス供給装置に不具合が生じて所望の窒素濃縮空気を生成できなくなっても、直接的にその不具合を検知することができなかった。その結果、コンテナの庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置の不具合によるものなのか、コンテナの気密不良によるものなのかが判別できなかった。また、このような問題に対し、単に、ガス供給装置に窒素濃度センサを設けることとすると、ガス供給装置の製造コストが増大するという新たな問題が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、窒素濃縮空気を生成してコンテナの庫内に供給するガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置において、製造コストを増大させることなくガス供給装置の不具合を検知可能にすることにある。
第1の発明は、コンテナ(11)に設けられ、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、該冷媒回路(20)に接続された蒸発器(24)において上記コンテナ(11)の庫内空気を冷媒と熱交換させて冷却するコンテナ用冷凍装置であって、外気よりも窒素濃度の高い窒素濃縮空気を生成し、供給通路(44)を介して上記コンテナ(11)の庫内に供給するガス供給装置(30)と、上記コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、上記酸素濃度センサ(51)によって測定された酸素濃度が目標濃度となるように上記ガス供給装置(30)の運転を制御する制御部(55)と、上記供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、上記酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、上記酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、上記測定用通路(88)に設けられた開閉弁(82)とを備えている。
第1の発明では、冷媒回路(20)において冷凍サイクルが行われることによって、コンテナ(11)内の庫内空気が冷却される。また、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)の運転が制御され、該ガス供給装置(30)において生成された外気よりも窒素濃度の高い窒素濃縮空気が供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内へ導かれる。これにより、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が低下し、やがて庫内空気の酸素濃度が目標濃度に調節される。
また、第1の発明では、測定用通路(88)に設けられた開閉弁(82)を開けると、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が、酸素濃度センサ(51)へ導かれ、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度が測定される。
また、第1の発明は、上記構成において、上記コンテナ(11)の庫内には、該庫内において上記冷媒回路(20)の蒸発器(24)を通過して循環する気流を形成するファン(26)と、一端が該ファン(26)の吹き出し側に開口する一方、他端が該ファン(26)の吸い込み側に開口し、該ファン(26)の回転によって上記コンテナ(11)の庫内空気が一端から他端へ流通する空気通路(58)とが設けられ、上記酸素濃度センサ(51)は、上記空気通路(58)を流れる空気の酸素濃度を測定するように、該空気通路(58)に設けられ、上記測定用通路(88)は、上記供給通路(44)と上記空気通路(58)とを接続し、上記供給通路(44)を流れる上記窒素濃縮空気の一部を分岐させて上記空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成され、上記制御部(55)は、上記ガス供給装置(30)の運転中且つ上記ファン(26)の回転停止中に、上記開閉弁(82)を開いて上記窒素濃縮空気の酸素濃度を上記酸素濃度センサ(51)によって測定させる給気測定動作を実行するように構成されている。
第1の発明では、コンテナ(11)の庫内において、ファン(26)の回転中には、庫内に設けられた空気通路(58)の一端から他端へ庫内空気が流通する。これにより、ファン(26)の回転中には、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)によって、庫内空気の酸素濃度が測定される。一方、ファン(26)の回転停止中には、空気通路(58)に庫内空気は流入しない。また、このようなファン(26)の回転停止中に制御部(55)によって給気測定動作が実行されると、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)を介して空気通路(58)にガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の一部が流入する。これにより、ファン(26)の回転停止中であって給気測定動作の実行中には、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)によって、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が測定される。
第2の発明は、第1の発明において、上記測定用通路(88)における上記開閉弁(82)の上記酸素濃度センサ(51)側に、該酸素濃度センサ(51)の校正に用いる校正ガスを上記測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)が設けられている。
第2の発明では、校正ガス導入機構(83)を介して測定用通路(88)に導入された校正ガスは、閉状態の開閉弁(82)によって酸素濃度センサ(51)とは逆側、即ち、ガス供給装置(30)側への流通が阻止され、酸素濃度センサ(51)側へのみ流れる。
第3の発明は、第1の発明において、上記蒸発器(24)は、上記ファン(26)の吹き出し側に設けられ、上記ファン(26)を回転させると共に上記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて上記蒸発器(24)において上記コンテナ(11)の庫内空気を冷媒と熱交換させて冷却する冷却運転と、上記ファン(26)の回転を停止させると共に上記蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転とを実行するユニット制御部(100)を備え、上記制御部(55)は、上記ユニット制御部(100)が上記デフロスト運転を行う際に、上記開閉弁(82)を開いて上記窒素濃縮空気の酸素濃度を上記酸素濃度センサ(51)によって測定させる上記給気測定動作を実行するように構成されている。
第3の発明では、ユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷媒回路(20)の冷媒と熱交換させて冷却する冷却運転と、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転とが実行される。
ところで、デフロスト運転中には、蒸発器(24)が加熱され、該蒸発器(24)に付着した霜が融けて蒸発するため、蒸発器(24)付近の庫内空気は、水分を多く含むものとなる。一方、蒸発器(24)は、酸素濃度センサ(51)が設けられる空気通路(58)の一端が開口するファン(26)の吹き出し側に設けられている。また、デフロスト運転中には、ユニット制御部(100)によってファン(26)の回転が停止されているため、コンテナ(11)の庫内空気が空気通路(58)において流通しない。そのため、デフロスト運転中に何もしなければ、蒸発器(24)付近の水分を多く含む庫内空気が空気通路(58)に侵入し、該空気通路(58)の内部において結露するおそれがある。空気通路(58)の内部において結露が生じると、該空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が故障したり、空気の流通を阻害したりするおそれがある。
そこで、第3の発明では、デフロスト運転中には、制御部(55)によって開閉弁(82)を開き、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導き、該窒素濃縮空気の酸素濃度を酸素濃度センサ(51)によって測定させる給気測定動作を実行するように構成している。これにより、デフロスト運転中に、空気通路(58)には、ガス供給装置(30)によって生成された窒素濃縮空気の一部が強制的に供給される。よって、水分を多く含む蒸発器(24)付近の庫内空気が空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。
第1の発明によれば、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)を開閉する開閉弁(82)とを設けることとした。そのため、開閉弁(82)を開けて、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導くことにより、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を実行することができる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することで、ガス供給装置(30)の性能、即ち、所望の窒素濃度の窒素濃縮空気を生成することができているか否かを検知することができる。つまり、窒素濃度センサを設けることなく、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)を用いることにより、ガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。従って、第1の発明によれば、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えたコンテナ用冷凍装置において、製造コストを増大させることなくガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。また、コンテナ(11)の庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置(30)の不具合によるものなのか、コンテナ(11)の気密不良によるものなのかを容易に判別することができる。
また、第1の発明によれば、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定するために庫内に設けられた既存の空気通路(58)に、分岐管(81)を接続し、制御部(55)によって、ファン(26)の回転停止中に、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)に設けられた開閉弁(82)を開くように制御するだけで、簡単な追加構成で、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することができる。
また、第2の発明によれば、測定用通路(88)に校正ガス導入機構(83)を設けるだけで、校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導く通路を別途設けることなく、測定用通路(88)を利用して校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導くことができる。また、測定用通路(88)には、校正ガス導入機構(83)の設置箇所に対して酸素濃度センサ(51)とは逆側、即ち、ガス供給装置(30)側に開閉弁(82)が設けられているので、該開閉弁(82)を閉状態に制御するだけで、校正ガスのガス供給装置(30)側への流入を阻止することができる。
また、第3の発明によれば、デフロスト運転中に、制御部(55)によって開閉弁(82)が開かれ、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が、強制的に空気通路(58)に供給される。よって、デフロスト運転中に、蒸発器(24)に付着した霜が蒸発することによって水分を多く含むこととなった蒸発器(24)付近の庫内空気が、空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。そのため、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が結露水によって故障するおそれがなく、また、空気通路(58)が結露水によって満たされて空気の流れを阻害するようなおそれもない。さらに、このようにデフロスト運転中に給気測定動作を実行することで、空気通路(58)の内部における結露を防止すると共に、ガス供給装置(30)が生成する窒素濃縮空気が所望の濃度であるか否かの性能チェックを行うことができる。つまり、第3の発明によれば、デフロスト運転中に、空気通路(58)の内部における結露の発生を防止すると共に、ガス供給装置(30)の性能チェックを行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《本発明の実施形態1》
図1及び図2に示すように、コンテナ用冷凍装置(10)は、海上輸送等に用いられるコンテナ(11)の庫内空気を冷却するものである。コンテナ用冷凍装置(10)は、冷凍サイクルを行ってコンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷媒回路(20)を備えている(図3参照)。コンテナ(11)の庫内には、植物(15)が箱詰めされた状態で収納されている。植物(15)は、空気中の酸素(O2)を取り込んで二酸化炭素(CO2)を放出する呼吸を行うものであり、例えば、バナナやアボカド等の青果物、野菜、穀物、球根、生花等である。
図1及び図2に示すように、コンテナ用冷凍装置(10)は、海上輸送等に用いられるコンテナ(11)の庫内空気を冷却するものである。コンテナ用冷凍装置(10)は、冷凍サイクルを行ってコンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷媒回路(20)を備えている(図3参照)。コンテナ(11)の庫内には、植物(15)が箱詰めされた状態で収納されている。植物(15)は、空気中の酸素(O2)を取り込んで二酸化炭素(CO2)を放出する呼吸を行うものであり、例えば、バナナやアボカド等の青果物、野菜、穀物、球根、生花等である。
コンテナ(11)は、一方の端面が開口する細長い箱状に形成されている。コンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と冷媒回路(20)とを有し、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
〈ケーシング〉
ケーシング(12)は、コンテナ(11)の庫外側に位置する庫外壁(12a)と、コンテナ(11)の庫内側に位置する庫内壁(12b)とを備えている。庫外壁(12a)及び庫内壁(12b)は、例えば、アルミニウム合金によって構成されている。
ケーシング(12)は、コンテナ(11)の庫外側に位置する庫外壁(12a)と、コンテナ(11)の庫内側に位置する庫内壁(12b)とを備えている。庫外壁(12a)及び庫内壁(12b)は、例えば、アルミニウム合金によって構成されている。
庫外壁(12a)は、コンテナ(11)の開口端を塞ぐようにコンテナ(11)の開口の周縁部に取り付けられる。庫外壁(12a)は、下部がコンテナ(11)の庫内側へ膨出するように形成されている。
庫内壁(12b)は、庫外壁(12a)と対向して配置されている。庫内壁(12b)は、庫外壁(12a)の下部に対応して庫内側へ膨出している。庫内壁(12b)と庫外壁(12a)との間の空間には、断熱材(12c)が設けられている。
このように、ケーシング(12)の下部は、コンテナ(11)の庫内側に向かって膨出するように形成されている。これにより、ケーシング(12)下部におけるコンテナ(11)の庫外側には庫外収納空間(S1)が形成され、ケーシング(12)上部におけるコンテナ(11)の庫内側には庫内収納空間(S2)が形成されている。
ケーシング(12)には、メンテナンス時に開閉可能な開閉扉(16)が幅方向に並んで2つ設けられている。ケーシング(12)の庫外収納空間(S1)には、後述する庫外ファン(25)と隣接する位置に電装品ボックス(17)が配設されている。該電装品ボックス(17)の下方には、後述するガス供給装置(30)が配設されている。また、庫外収納空間(S1)には、ガス供給装置(30)と隣接する位置に、冷媒回路(20)の後述する圧縮機(21)を可変速で駆動するための駆動回路が収納されたインバータボックス(29)が配設されている。
コンテナ(11)の庫内には、仕切板(18)が配置されている。この仕切板(18)は、略矩形状の板部材に構成され、ケーシング(12)のコンテナ(11)の庫内側の面と対向する姿勢で立設されている。この仕切板(18)によって、コンテナ(11)の庫内と庫内収納空間(S2)とが区画されている。
仕切板(18)の上端とコンテナ(11)内の天井面との間には吸込口(18a)が形成されている。コンテナ(11)の庫内空気は、吸込口(18a)を介して庫内収納空間(S2)に取り込まれる。
また、庫内収納空間(S2)には、水平方向に延びる区画壁(13)が設けられている。区画壁(13)は、仕切板(18)の上端部に取り付けられ、後述する庫内ファン(26)が設置される開口が形成されている。そして、この区画壁(13)は、庫内収納空間(S2)を、庫内ファン(26)の吸込側の1次空間(S21)と、庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)とに区画する。なお、本実施形態では、庫内収納空間(S2)は、区画壁(13)によって上下に区画され、吸込側の1次空間(S21)が上側、吹出側の2次空間(S22)が下側に形成されている。
コンテナ(11)内には、コンテナ(11)の底面との間に隙間を存して床板(19)が配設されている。床板(19)上には、箱詰めされた植物(15)が載置されている。コンテナ(11)内の底面と床板(19)との間には、床下流路(19a)が形成されている。仕切板(18)の下端とコンテナ(11)内の底面との間には隙間が設けられ、床下流路(19a)に連通している。
床板(19)におけるコンテナ(11)の奥側(図2で右側)には、コンテナ用冷凍装置(10)で処理した空気(すなわち、庫内空気を冷却した空気)をコンテナ(11)の庫内へ吹き出す吹出口(18b)が形成されている。
コンテナ用冷凍装置(10)のケーシング(12)には、外気をコンテナ(11)の庫内に吸い込むための吸気部(47)と、コンテナ(11)の庫内空気を外部に排気するための排気部(46)とが設けられている。排気部(46)は、コンテナ(11)の庫内と庫外とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)とを有している。吸気部(47)は、コンテナ(11)の庫内と庫外とを繋ぐ吸気通路(47a)と、吸気通路(47a)に接続された吸気弁(47b)とを有している。
〈冷媒回路〉
上述したように、コンテナ用冷凍装置(10)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えている。図3に示すように、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とが、冷媒配管(28)によって順に接続されて構成された閉回路である。
上述したように、コンテナ用冷凍装置(10)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えている。図3に示すように、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とが、冷媒配管(28)によって順に接続されて構成された閉回路である。
図1及び図2に示すように、圧縮機(21)及び凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)に収納されている。凝縮器(22)の上方位置には、庫外ファン(25)が配設されている。庫外ファン(25)は、庫外ファンモータ(25a)によって回転駆動され、外気を庫外収納空間(S1)内へ誘引して凝縮器(22)へ送る。凝縮器(22)では、凝縮器(22)の内部を流れる冷媒と外気との間で熱交換が行われる。
蒸発器(24)は、庫内収納空間(S2)に収納されている。庫内収納空間(S2)における蒸発器(24)の上方位置には、2つの庫内ファン(26)がケーシング(12)の幅方向に並んで配設されている。
庫内ファン(26)は、庫内ファンモータ(26a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫内空気を吸込口(18a)から誘引して蒸発器(24)へ吹き出す。蒸発器(24)では、蒸発器(24)の内部を流れる冷媒と庫内空気との間で熱交換が行われる。蒸発器(24)を通過する際に冷媒に放熱して冷却された庫内空気は、床下流路(19a)を通って吹出口(18b)からコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。
〈空気通路とセンサ〉
庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)における庫内ファン(26)と蒸発器(24)との間には、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ(52)とが配設されている。本実施形態では、酸素濃度センサ(51)は、ガルバニウム電池式の酸素センサによって構成され、二酸化炭素濃度センサ(52)は、非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)の二酸化炭素センサによって構成されている。また、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とは、庫内ファン(26)の回転によってコンテナ(11)の庫内空気が流通する空気通路(58)に接続されている。
庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)における庫内ファン(26)と蒸発器(24)との間には、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度センサ(52)とが配設されている。本実施形態では、酸素濃度センサ(51)は、ガルバニウム電池式の酸素センサによって構成され、二酸化炭素濃度センサ(52)は、非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)の二酸化炭素センサによって構成されている。また、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とは、庫内ファン(26)の回転によってコンテナ(11)の庫内空気が流通する空気通路(58)に接続されている。
空気通路(58)は、庫内収納空間(S2)において、一端が2次空間(S22)の庫内ファン(26)の吹出口の近傍において開口する一方、他端が1次空間(S21)の庫内ファン(26)の吸込口の近傍において開口する配管によって構成されている。空気通路(58)の庫内ファン(26)の吹出口の近傍において開口する端部には、メンブレンフィルタ(54)が設けられている。酸素濃度センサ(51)は、二酸化炭素濃度センサ(52)よりも空気通路(58)の一端側、即ち、空気通路(58)の庫内ファン(26)の吹出口の近傍において開口する端部側に接続されている。このような構成により、庫内ファン(26)が回転している際には、空気通路(58)の一端が開口する庫内ファン(26)の吹き出し側が、空気通路(58)の他端が開口する庫内ファン(26)の吸い込み側よりも雰囲気圧力が高くなる。その結果、空気通路(58)の一端から他端へコンテナ(11)の庫内空気が流れ、酸素濃度センサ(51)、二酸化炭素濃度センサ(52)の順に通過する。
〈ガス供給装置〉
コンテナ用冷凍装置(10)は、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えている。該ガス供給装置(30)は、制御部(55)(図4参照)によって運転が制御される。本実施形態では、ガス供給装置(30)は、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図1に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
コンテナ用冷凍装置(10)は、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えている。該ガス供給装置(30)は、制御部(55)(図4参照)によって運転が制御される。本実施形態では、ガス供給装置(30)は、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図1に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
図4に示すように、ガス供給装置(30)は、エアポンプ(31)と、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)と、空気中の窒素を吸着するための吸着剤が設けられた第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)と、パージ弁(36)と、第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)と、酸素タンク(39)と、これらの構成部品が収納されたユニットケース(70)とを有している。このようにガス供給装置(30)は、構成部品がユニットケース(70)の内部に収納されることによって1つのユニットとして構成され、コンテナ用冷凍装置(10)に後付けすることができるように構成されている。
エアポンプ(31)は、ユニットケース(70)内に配設されている。このエアポンプ(31)は、第1ポンプ機構(31a)と第2ポンプ機構(31b)とを備えている。
エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)は、ユニットケース(70)に形成された空気流入口(75)を介してユニットケース(70)の外から中へ流入した外気を吸い込んで圧縮する。この第1ポンプ機構(31a)は、吐出通路(42)を介して第1吸着筒(34)と第2吸着筒(35)に圧縮した空気を供給して加圧することで、空気中の窒素を吸着剤に吸着させる吸着動作を行う。ユニットケース(70)の空気流入口(75)には、通気性と防水性を有するメンブレンフィルタ(76)が設けられている。
エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)は、吸引通路(43)を介して第1吸着筒(34)と第2吸着筒(35)から空気を吸引して減圧することで、吸着剤から窒素を脱着させる脱着動作を行う。なお、第2ポンプ機構(31b)は、脱着動作の際に、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の内圧を負圧(即ち、大気圧よりも低い圧力)にまで減圧するように構成されるのが好ましい。
エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、潤滑用のオイルを使用しないオイルレスのポンプで構成されている。第1ポンプ機構(31a)は、吸入した空気を大気圧よりも高圧にまで圧縮して供給先へ吐出する空気圧縮機である。第2ポンプ機構(31b)は、接続先から空気を吸引して排出する排気ポンプである。
ここで、第1ポンプ機構(31a)のポンプにおいてオイルを使用した場合には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に圧縮した空気を供給して加圧する際に、圧縮空気に含まれるオイルが吸着剤に吸着され、吸着剤の吸着性能が低下してしまう。一方、第2ポンプ機構(31b)のポンプにおいてオイルを使用した場合には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)から脱着された窒素を含む窒素濃縮空気とともにオイルがコンテナ(11)の庫内に供給されてしまう。つまり、この場合は、植物(15)が積み込まれたコンテナ(11)の庫内に対してオイル臭のする窒素濃縮空気が供給されてしまう。そこで、本実施形態では、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)をオイルレスのポンプで構成することで、上述した不具合を解消できるようにしている。
エアポンプ(31)の上方には、エアポンプ(31)に向かって送風することでエアポンプ(31)を冷却するための送風ファン(48)が配設されている。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)は、吸着動作及び脱着動作の対象となる第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)を交互に切り換えるためのものであり、図4に示す状態では、第1吸着筒(34)において吸着動作が行われ、第2吸着筒(35)において脱着動作が行われる。
また、図示は省略するが、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)の切換位置が図4と反対側の場合には、第2吸着筒(35)において吸着動作が行われ、第1吸着筒(34)において脱着動作が行われる。そして、吸着動作及び脱着動作の対象となる第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)を交互に切り換えながら上述した工程を繰り返すことにより、連続して安定した窒素濃縮空気の生成を行う。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒状の部材であり、起立した姿勢(即ち、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢)で設置されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)から供給された圧縮空気中の窒素を吸着して酸素濃縮空気を生成する。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、吸着筒(34,35)が加圧された状態では窒素を吸着して、吸着筒(34,35)が減圧された状態では窒素を脱着させる吸着剤が封入されている。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、例えば、窒素分子の分子径(3.0オングストローム)よりも小さく且つ酸素分子の分子径(2.8オングストローム)よりも大きな孔径の細孔を有している。多孔体のゼオライトで構成されている。このような孔径のゼオライトを吸着剤として用いれば、空気中の窒素を吸着することができる。
また、ゼオライトの細孔内には、陽イオンが存在しているために電場が存在し極性を生じている。このため、ゼオライトは、水分子などの極性分子を吸着する性質を有している。そのため、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填されたゼオライトからなる吸着剤には、空気中の窒素だけでなく、空気中の水分(水蒸気)も吸着剤に吸着される。そして、吸着剤に吸着された水分は、脱着動作によって窒素とともに吸着剤から脱着される。このため、水分を含んだ窒素濃縮空気がコンテナ(11)の庫内に供給されることとなり、庫内の湿度を上げることができる。さらに、吸着剤が再生されるので、吸着剤の長寿命化を図ることができる。
また、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)によって減圧されると、吸着剤に吸着されていた窒素が脱着する。その結果、外気よりも窒素を多く含むことで酸素濃度が低くなった窒素濃縮空気が生成される。この窒素濃縮空気の成分比率は、例えば、窒素濃度が90%となり、酸素濃度が10%となっている。
ここで、メンブレンセパレータを用いて窒素濃度が99%を超える高純度の窒素ガスを生成する従来の装置では、エアポンプの加圧圧力が比較的高い値(例えば、827.6kPa程度)に設定されている。
これに対し、本実施形態のガス供給装置(30)では、窒素濃度が90%で、酸素濃度が10%の窒素濃縮空気を生成すればよいため、エアポンプ(31)の加圧圧力を比較的低い値(例えば、150kPa程度)に設定すれば充分である。そのため、本実施形態のガス供給装置(30)では、エアポンプ(31)の加圧圧力を従来のような高圧に設定する必要がない。その結果、第1ポンプ機構(31a)を小型化することができる。
窒素濃縮空気は、ガス供給装置(30)に接続された供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給される。供給通路(44)には、逆止弁(44a)が設けられている。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部(加圧時の流出口、減圧時の流入口)は、逆流を防止するための第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)を介して、酸素タンク(39)に連通している。
酸素タンク(39)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された酸素濃縮空気を一時的に貯留するものである。酸素タンク(39)の流出口は、コンテナ(11)の庫外に繋がる酸素排出通路(45)に接続されている。酸素排出通路(45)には、オリフィス(61)及び逆止弁(45a)が設けられている。酸素タンク(39)に貯留された酸素濃縮空気は、オリフィス(61)で減圧された後で、酸素排出通路(45)を通ってコンテナ(11)の庫外に排出される。
また、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部は、パージ弁(36)を介して互いに連通している。第1吸着筒(34)の下端部とパージ弁(36)との間の配管、及び第2吸着筒(35)の下端部とパージ弁(36)との間の配管には、オリフィス(62)がそれぞれ取り付けられている。
パージ弁(36)は、加圧側の吸着筒(図4では第1吸着筒(34))から減圧側の吸着筒(図4では第2吸着筒(35))に所定量の酸素濃縮空気を導いて、減圧側の吸着筒(35,34)の吸着剤から窒素を放出させるのを補助するために用いられる。パージ弁(36)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
〈測定用通路及び測定用開閉弁〉
また、コンテナ用冷凍装置(10)は、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、庫内収納空間(S2)に設けられた酸素濃度センサ(51)に導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)とを備えている。
また、コンテナ用冷凍装置(10)は、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、庫内収納空間(S2)に設けられた酸素濃度センサ(51)に導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)とを備えている。
測定用通路(88)は、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成されている。分岐管(81)は、一端がユニットケース(70)の内部において供給通路(44)に接続され、他端が空気通路(58)の酸素濃度センサ(51)とメンブレンフィルタ(54)との間に接続されている。
測定用開閉弁(82)は、ユニットケース(70)の内部において分岐管(81)に接続されている。測定用開閉弁(82)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。詳細については後述するが、本実施形態では、測定用開閉弁(82)は、後述する給気測定動作が実行される際にのみ開かれ、その他の動作中には閉じられる。
〈校正ガス導入機構〉
本実施形態では、コンテナ用冷凍装置(10)は、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)の校正に用いる校正ガスを測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)を備えている。校正ガス導入機構(83)は、導入管(84)と、該導入管(84)の端部に設けられた接続継手部(85)とを有している。導入管(84)は、一端がユニットケース(70)の内部において分岐管(81)に接続され、他端には接続継手部(85)が取り付けられている。詳細には、導入管(84)の一端は、分岐管(81)における測定用開閉弁(82)の空気通路(58)側(酸素濃度センサ(51)側)に接続されている。接続継手部(85)は、ユニットケース(70)に固定され、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管がユニットケース(70)の外部から接続されるように構成されている。
本実施形態では、コンテナ用冷凍装置(10)は、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)の校正に用いる校正ガスを測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)を備えている。校正ガス導入機構(83)は、導入管(84)と、該導入管(84)の端部に設けられた接続継手部(85)とを有している。導入管(84)は、一端がユニットケース(70)の内部において分岐管(81)に接続され、他端には接続継手部(85)が取り付けられている。詳細には、導入管(84)の一端は、分岐管(81)における測定用開閉弁(82)の空気通路(58)側(酸素濃度センサ(51)側)に接続されている。接続継手部(85)は、ユニットケース(70)に固定され、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管がユニットケース(70)の外部から接続されるように構成されている。
−運転動作−
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図示しないユニット制御部によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図示しないユニット制御部によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
冷却運転では、冷却運転用制御部によって、圧縮機(21)、膨張弁(23)、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)の動作が、図示しない温度センサの測定結果に基づいて庫内空気の温度が所望の目標温度になるように制御される。このとき、冷媒回路(20)では、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われ、庫内ファン(26)によって蒸発器(24)へ導かれたコンテナ(11)の庫内空気が、蒸発器(24)の内部を流れる冷媒によって冷却されて再びコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。これにより、コンテナ(11)の庫内空気が冷却される。
[デフロスト運転]
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、図示しないユニット制御部によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、図示しないユニット制御部によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
本実施形態では、デフロスト運転として、図示しない電気ヒータによって蒸発器(24)を加熱するデフロスト運転が実行される。このとき、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)は、ユニット制御部によって、回転が停止される。電気ヒータによって蒸発器(24)が加熱されると、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。なお、デフロスト運転は、蒸発器(24)を加熱して除霜できる運転であればいかなる運転であってもよい。例えば、切換弁を有して冷媒の循環方向が可逆に構成された冷媒回路(20)を備えている場合には、該冷媒回路(20)において、冷却運転時と逆方向に冷媒を循環させる所謂逆サイクルデフロスト運転を実行することとしてもよい。このとき、冷媒回路(20)では、圧縮機(21)で圧縮された高圧冷媒が蒸発器(24)へ供給され、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が、高圧冷媒から吸熱して融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。
〈濃度調節運転〉
また、本実施形態では、制御部(55)によって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転が実行される。濃度調節運転では、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)、吸気部(47)、排気部(46)の動作が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度が所望の目標濃度(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように制御される。また、濃度調節運転中は、酸素濃度センサ(51)によって庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素濃度センサ(52)によって庫内空気の二酸化炭素濃度が測定されるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が閉状態に制御される。
また、本実施形態では、制御部(55)によって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転が実行される。濃度調節運転では、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)、吸気部(47)、排気部(46)の動作が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度が所望の目標濃度(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように制御される。また、濃度調節運転中は、酸素濃度センサ(51)によって庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素濃度センサ(52)によって庫内空気の二酸化炭素濃度が測定されるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が閉状態に制御される。
〈酸素濃度の調整〉
具体的には、まず、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)よりも高いかどうかが判定される。庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度よりも高い場合には、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)が生成され、該窒素濃縮空気が供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給される。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を下げる操作が行われる。
具体的には、まず、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)よりも高いかどうかが判定される。庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度よりも高い場合には、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)が生成され、該窒素濃縮空気が供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給される。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を下げる操作が行われる。
その後、酸素濃度センサ(51)で測定された酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)以下に下がったかどうかが制御部(55)で判定される。庫内空気の酸素濃度が窒素濃縮空気の酸素濃度以下に下がっている場合には、窒素濃縮空気の供給動作が停止する。なお、このとき、コンテナ(11)の庫内に収納された植物(15)の呼吸作用によって、コンテナ(11)の庫内の酸素が植物(15)に取り込まれて二酸化炭素が放出される。
次に、上記制御部(55)により、酸素濃度センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が目標濃度(酸素5%)よりも低くなったかどうかが判定される。なお、本実施形態では、植物(15)がバナナである場合に酸素濃度の目標濃度を5%としているが、植物(15)がアボカドである場合には、目標濃度を3%とするのが好ましい。庫内空気の酸素濃度が目標濃度よりも低くなっている場合には、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するか、または吸気部(47)を介して、窒素濃縮空気よりも酸素濃度の高い外気(外気)をコンテナ(11)の庫内に供給する。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を上昇させる操作を行う。なお、窒素濃縮空気の供給と外気の供給とを同時に行うようにしてもよい。その後、上述した処理が最初から繰り返される。
〈二酸化炭素濃度の調整〉
一方、コンテナの庫内空気の二酸化炭素濃度は、以下のようにして調整される。このときは、まず、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が所定の目標濃度(二酸化炭素5%)よりも高いかどうかが制御部(55)により判定される。なお、本実施形態では、植物(15)がバナナである場合に二酸化炭素濃度の目標濃度を5%としているが、植物(15)がアボカドである場合には、目標濃度を10%とするのが好ましい。
一方、コンテナの庫内空気の二酸化炭素濃度は、以下のようにして調整される。このときは、まず、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が所定の目標濃度(二酸化炭素5%)よりも高いかどうかが制御部(55)により判定される。なお、本実施形態では、植物(15)がバナナである場合に二酸化炭素濃度の目標濃度を5%としているが、植物(15)がアボカドである場合には、目標濃度を10%とするのが好ましい。
庫内空気の二酸化炭素濃度が目標濃度よりも高い場合、ガス供給装置(30)において窒素濃縮空気(窒素90%、酸素10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するか、または排気部(46)を介して、コンテナ(11)の庫内空気を庫外に排気する。つまり、コンテナ(11)の庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる操作を行う。このとき、窒素濃縮空気の供給と庫内空気の排気とを同時に行うようにしてもよい。
そして、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が目標濃度以下に下がったかどうかが制御部(55)で判定され、庫内空気の二酸化炭素濃度が目標濃度以下に下がっている場合は、窒素濃縮空気の供給を停止するか、または庫内空気の排気を停止する。その後、上述した処理を最初から繰り返す。
以上のように制御することにより、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度が、所望の目標濃度(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調整される。
[給気測定動作]
また、本実施形態では、上記濃度調節運転や試運転等のガス供給装置(30)において窒素濃縮空気が生成される運転が実行され且つ庫内ファン(26)の停止中に、制御部(55)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作が実行される。制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、給気測定動作を実行する。
また、本実施形態では、上記濃度調節運転や試運転等のガス供給装置(30)において窒素濃縮空気が生成される運転が実行され且つ庫内ファン(26)の停止中に、制御部(55)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作が実行される。制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、給気測定動作を実行する。
給気測定動作では、制御部(55)によって、ガス供給装置(30)、吸気部(47)、排気部(46)の動作が、濃度調節運転と同様に制御される。一方、給気測定動作では、酸素濃度センサ(51)によってガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が開状態に制御される。
ガス供給装置(30)の運転中に測定用開閉弁(82)が開かれると、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が分岐され、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)に流入する。分岐管(81)に流入した窒素濃縮空気は、やがて空気通路(58)に流入し、酸素濃度センサ(51)を通過する。このように、給気測定動作では、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、測定用通路(88)を介して酸素濃度センサ(51)に導くこととしている。これにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が、庫内空気の酸素濃度を測定するために設けられた酸素濃度センサ(51)によって測定されることとなる。
ところで、デフロスト運転中には、蒸発器(24)が加熱され、該蒸発器(24)に付着した霜が融けて蒸発するため、蒸発器(24)付近の庫内空気は、水分を多く含むものとなる。一方、蒸発器(24)は、酸素濃度センサ(51)が設けられる空気通路(58)の一端が開口する庫内ファン(26)の吹き出し側に設けられている。また、デフロスト運転中には、ユニット制御部によって庫内ファン(26)の回転が停止されているため、コンテナ(11)の庫内空気が空気通路(58)において流通しない。そのため、デフロスト運転中に何もしなければ、蒸発器(24)付近の水分を多く含む庫内空気が空気通路(58)に侵入し、該空気通路(58)の内部において結露するおそれがある。空気通路(58)の内部において結露が生じると、該空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が故障したり、空気の流通を阻害したりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、制御部(55)は、デフロスト運転中には、必ず上記給気測定動作を実行するように構成されている。これにより、デフロスト運転中に、空気通路(58)には、ガス供給装置(30)によって生成された窒素濃縮空気の一部が強制的に供給される。よって、水分を多く含む蒸発器(24)付近の庫内空気が空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。
〈校正動作〉
また、本実施形態では、上記冷却運転及び濃度調節運転が共に停止されている際に、ユーザからの指令により、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)を校正する校正動作が実行される。校正動作は、校正ガス導入機構(83)の接続継手部(85)に、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管が接続された状態で実行される。
また、本実施形態では、上記冷却運転及び濃度調節運転が共に停止されている際に、ユーザからの指令により、制御部(55)によって、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)を校正する校正動作が実行される。校正動作は、校正ガス導入機構(83)の接続継手部(85)に、校正ガスが蓄えられたガスボンベの供給管が接続された状態で実行される。
校正動作では、ガスボンベに蓄えられた校正ガスが、排出されることなく、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)に導かれるように、制御部(55)によって、測定用開閉弁(82)が閉状態に制御される。制御部(55)は、酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)から出力される測定濃度を示す信号が、基準濃度(0%)を示す信号となるように酸素濃度センサ(51)又は二酸化炭素濃度センサ(52)を校正する。
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)を開閉する測定用開閉弁(82)とを設けることとした。そのため、測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)を開けて、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導くことにより、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することができる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することで、ガス供給装置(30)の性能、即ち、所望の窒素濃度の窒素濃縮空気を生成することができているか否かを検知することができる。つまり、窒素濃度センサを設けることなく、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)を用いることにより、ガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。従って、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えたコンテナ用冷凍装置(10)において、製造コストを増大させることなくガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。また、コンテナ(11)の庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置(30)の不具合によるものなのか、コンテナ(11)の気密不良によるものなのかを容易に判別することができる。
以上のように、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、該測定用通路(88)を開閉する測定用開閉弁(82)とを設けることとした。そのため、測定用通路(88)に設けられた測定用開閉弁(82)を開けて、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を酸素濃度センサ(51)へ導くことにより、該酸素濃度センサ(51)によって、窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することができる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することで、ガス供給装置(30)の性能、即ち、所望の窒素濃度の窒素濃縮空気を生成することができているか否かを検知することができる。つまり、窒素濃度センサを設けることなく、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)を用いることにより、ガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。従って、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置(30)を備えたコンテナ用冷凍装置(10)において、製造コストを増大させることなくガス供給装置(30)の不具合を検知することができる。また、コンテナ(11)の庫内空気を所望の酸素濃度に調節できない場合に、その調節不良がガス供給装置(30)の不具合によるものなのか、コンテナ(11)の気密不良によるものなのかを容易に判別することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定するために庫内に設けられた既存の空気通路(58)に、分岐管(81)を接続し、制御部(55)によって、ファン(26)の回転停止中に、測定用通路(88)を構成する分岐管(81)に設けられた測定用開閉弁(82)を開くように制御するだけで、簡単な追加構成で、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を実行することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、測定用通路(88)に校正ガス導入機構(83)を設けるだけで、校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導く通路を別途設けることなく、測定用通路(88)を利用して校正用ガスを酸素濃度センサ(51)に導くことができる。また、測定用通路(88)には、校正ガス導入機構(83)の設置箇所に対して酸素濃度センサ(51)とは逆側、即ち、ガス供給装置(30)側に測定用開閉弁(82)が設けられているので、該測定用開閉弁(82)を閉状態に制御するだけで、校正ガスのガス供給装置(30)側への流入を阻止することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、デフロスト運転中に、制御部(55)によって測定用開閉弁(82)が開かれ、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が、強制的に空気通路(58)に供給される。よって、デフロスト運転中に、蒸発器(24)に付着した霜が蒸発することによって水分を多く含むこととなった蒸発器(24)付近の庫内空気が、空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。そのため、空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が結露水によって故障するおそれがなく、また、空気通路(58)が結露水によって満たされて空気の流れを阻害するようなおそれもない。さらに、このようにデフロスト運転中に給気測定動作を実行することで、空気通路(58)の内部における結露を防止すると共に、ガス供給装置(30)が生成する窒素濃縮空気が所望の濃度であるか否かの性能チェックを行うことができる。つまり、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、デフロスト運転中に、空気通路(58)の内部における結露の発生を防止すると共に、ガス供給装置(30)の性能チェックを行うことができる。
《本発明の実施形態2》
図5〜図12に示すように、実施形態2のコンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と、冷媒回路(20)と、CA装置(Controlled Atmosphere System)(60)とを備え、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
図5〜図12に示すように、実施形態2のコンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と、冷媒回路(20)と、CA装置(Controlled Atmosphere System)(60)とを備え、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
〈ケーシング〉
図5に示すように、ケーシング(12)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。実施形態2では、ケーシング(12)には、メンテナンス用の2つのサービス用開口(14)が幅方向に並んで形成されている。2つのサービス用開口(14)は、それぞれ開閉自在な第1及び第2サービス扉(16A,16B)によって閉塞されている。第1及び第2サービス扉(16A,16B)は、いずれもケーシング(12)と同様に、庫外壁と庫内壁と断熱材とによって構成されている。
図5に示すように、ケーシング(12)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。実施形態2では、ケーシング(12)には、メンテナンス用の2つのサービス用開口(14)が幅方向に並んで形成されている。2つのサービス用開口(14)は、それぞれ開閉自在な第1及び第2サービス扉(16A,16B)によって閉塞されている。第1及び第2サービス扉(16A,16B)は、いずれもケーシング(12)と同様に、庫外壁と庫内壁と断熱材とによって構成されている。
〈冷媒回路〉
図7に示すように、冷媒回路(20)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。つまり、実施形態2においても、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とを、冷媒配管(20a)によって順に接続することによって構成された閉回路である。
図7に示すように、冷媒回路(20)は、概ね実施形態1と同様に構成されている。つまり、実施形態2においても、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とを、冷媒配管(20a)によって順に接続することによって構成された閉回路である。
凝縮器(22)の近傍には、庫外ファンモータ(25a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫外空間の空気(外気)を庫外収納空間(S1)内へ誘引して凝縮器(22)へ送る庫外ファン(25)が設けられている。凝縮器(22)では、圧縮機(21)で圧縮されて凝縮器(22)の内部を流れる冷媒と庫外ファン(25)によって凝縮器(22)に送られた外気との間で熱交換が行われる。本実施形態では、庫外ファン(25)は、プロペラファンによって構成されている。
蒸発器(24)の近傍には、庫内ファンモータ(26a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫内空気を吸込口(18a)から誘引して蒸発器(24)へ吹き出す庫内ファン(26)が2つ設けられている。蒸発器(24)では、膨張弁(23)によって減圧されて蒸発器(24)の内部を流れる冷媒と庫内ファン(26)によって蒸発器(24)に送られた庫内空気との間で熱交換が行われる。
図6に示すように、庫内ファン(26)は、プロペラファン(回転翼)(27a)と、複数の静翼(27b)と、ファンハウジング(27c)とを有している。プロペラファン(27a)は、庫内ファンモータ(26a)に連結され、庫内ファンモータ(26a)によって回転軸周りに回転駆動されて軸方向に送風する。複数の静翼(27b)は、プロペラファン(27a)の吹出側に設けられて該プロペラファン(27a)から吹き出されて旋回する空気流れを整流する。ファンハウジング(27c)は、複数の静翼(27b)が内周面に取り付けられた円筒部材によって構成され、プロペラファン(27a)の外周まで延び、プロペラファン(27a)の外周を取り囲んでいる。
図5に示すように、圧縮機(21)及び凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)に収納されている。凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)の上下方向の中央部分において、該庫外収納空間(S1)を下側の第1空間(S11)と上側の第2空間(S12)とに区画するように設けられている。第1空間(S11)には、上記圧縮機(21)と、該圧縮機(21)を可変速で駆動するための駆動回路が収納されたインバータボックス(29)と、CA装置(60)のガス供給装置(30)とが設けられている。一方、第2空間(S12)には、庫外ファン(25)と、電装品ボックス(17)とが設けられている。第1空間(S11)は、コンテナ(11)の庫外空間に対して開放される一方、第2空間(S12)は、庫外ファン(25)の吹出口のみが庫外空間に開口するように庫外空間との間が板状部材によって閉塞されている。
一方、図6に示すように、蒸発器(24)は、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)に収納されている。庫内収納空間(S2)における蒸発器(24)の上方位置には、ケーシング(12)の幅方向に並んで2つの庫内ファン(26)が設けられている。
〈CA装置〉
図8に示すように、CA装置(60)は、ガス供給装置(30)と、排気部(46)と、センサユニット(50)と、測定ユニット(80)と、制御部(55)とを備え、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とを調節するものである。なお、以下の説明で用いる「濃度」は、全て「体積濃度」を指す。
図8に示すように、CA装置(60)は、ガス供給装置(30)と、排気部(46)と、センサユニット(50)と、測定ユニット(80)と、制御部(55)とを備え、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とを調節するものである。なお、以下の説明で用いる「濃度」は、全て「体積濃度」を指す。
[ガス供給装置]
ガス供給装置(30)は、実施形態1と同様に、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成する装置であり、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図5に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
ガス供給装置(30)は、実施形態1と同様に、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成する装置であり、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図5に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
図8に示すように、ガス供給装置(30)は、エアポンプ(31)と、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)と、空気中の窒素を吸着するための吸着剤が設けられた第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)と、酸素タンク(39)とが接続された空気回路(3)と、該空気回路(3)の構成部品が収納されたユニットケース(70)とを有している。このようにガス供給装置(30)は、構成部品がユニットケース(70)の内部に収納されることによって1つのユニットとして構成され、コンテナ用冷凍装置(10)に後付けすることができるように構成されている。
(エアポンプ)
エアポンプ(31)は、ユニットケース(70)内に設けられ、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)を有している。第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、モータ(41)の駆動軸に接続され、モータ(41)によって回転駆動されることにより、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する。
エアポンプ(31)は、ユニットケース(70)内に設けられ、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)を有している。第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、モータ(41)の駆動軸に接続され、モータ(41)によって回転駆動されることにより、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する。
第1ポンプ機構(31a)の吸込口は、ユニットケース(70)内において開口し、ユニットケースの空気流入口(75)には、通気性と防水性を有するメンブレンフィルタ(76)が設けられている。そのため、第1ポンプ機構(31a)は、空気流入口(75)に設けられたメンブレンフィルタ(76)を介してユニットケース(70)の外から中へ流入する際に水分が除去された外気を吸い込んで加圧する。一方、第1ポンプ機構(31a)の吐出口には吐出通路(42)の一端が接続されている。該吐出通路(42)の他端は、下流側において2つに分岐して第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)のそれぞれに接続されている。
第2ポンプ機構(31b)の吸込口には、吸引通路(43)の一端が接続されている。該吸引通路(43)の他端は、上流側において2つに分かれ、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)のそれぞれに接続されている。一方、第2ポンプ機構(31b)の吐出口には、供給通路(44)の一端が接続されている。供給通路(44)の他端は、コンテナ(11)の庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吸込側の1次空間(S21)において開口している。
本実施形態2においても、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、潤滑用のオイルを使用しないオイルレスのポンプで構成されている。
エアポンプ(31)の側方には、エアポンプ(31)に向かって送風することでエアポンプ(31)を冷却するための送風ファン(48)が2つ設けられている。
(方向制御弁)
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)は、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との間に設けられ、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を第1の接続状態と第2の接続状態と第3の接続状態とに切り換えるものである。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)は、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との間に設けられ、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を第1の接続状態と第2の接続状態と第3の接続状態とに切り換えるものである。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
具体的に、第1方向制御弁(32)は、第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続された吐出通路(42)と、第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続された吸引通路(43)と、第1吸着筒(34)の頂部とに接続される。この第1方向制御弁(32)は、第1吸着筒(34)を第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通させて第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断する第1状態(図8に示す状態)と、第1吸着筒(34)を第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通させて第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断する第2状態とに切り換わる。
第2方向制御弁(33)は、第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続された吐出通路(42)と、第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続された吸引通路(43)と、第2吸着筒(35)の頂部とに接続される。この第2方向制御弁(33)は、第2吸着筒(35)を第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通させて第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断する第1状態(図8に示す状態)と、第2吸着筒(35)を第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通させて第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断する第2状態とに切り換わる。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を共に第1状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第1吸着筒(34)とが接続され且つ第2ポンプ機構(31b)の吸込口と第2吸着筒(35)とが接続される第1の接続状態に切り換わる。この状態では、第1吸着筒(34)で外気中の窒素を吸着剤に吸着させる吸着動作が行われ、第2吸着筒(35)で吸着剤に吸着された窒素を脱着させる脱着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を共に第2状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第2吸着筒(35)とが接続され且つ第2ポンプ機構(31b)の吸込口と第1吸着筒(34)とが接続される第2の接続状態に切り換わる。この状態では、第2吸着筒(35)で吸着動作が行われ、第1吸着筒(34)で脱着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)を第1状態に設定し、第2方向制御弁(33)を第2状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第1吸着筒(34)とが接続され且つ第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第2吸着筒(35)とが接続される第3の接続状態に切り換わる。この状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続され、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に加圧された外気が供給される。つまり、第3の接続状態は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が、第1ポンプ機構(31a)によって加圧される両方加圧状態を構成する。
(吸着筒)
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒状の部材であり、起立した姿勢(即ち、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢)で設置されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、実施形態1と同様に、ゼオライトで構成されている。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒状の部材であり、起立した姿勢(即ち、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢)で設置されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、実施形態1と同様に、ゼオライトで構成されている。
このような構成により、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、エアポンプ(31)から加圧された外気が供給されて内部が加圧されると、吸着剤に該外気中の窒素が吸着する。その結果、外気よりも窒素が少なくなることで外気よりも窒素濃度が低く且つ酸素濃度が高い酸素濃縮空気が生成される。一方、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、エアポンプ(31)によって内部の空気が吸引されて減圧されると、吸着剤に吸着されていた窒素が脱着する。その結果、外気よりも窒素を多く含むことで外気よりも窒素濃度が高く且つ酸素濃度が低い窒素濃縮空気が生成される。本実施形態では、例えば、窒素濃度90%、酸素濃度10%の成分比率の窒素濃縮空気が生成される。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部(加圧時の流出口、減圧時の流入口)には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が供給されて生成された酸素濃縮空気を、コンテナ(11)の庫外へ導くための酸素排出通路(45)の一端が接続されている。酸素排出通路(45)の一端は、2つに分かれ、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の下端部のそれぞれに接続されている。酸素排出通路(45)の他端は、ガス供給装置(30)の外部、即ち、コンテナ(11)の庫外において開口している。酸素排出通路(45)の一端のうち、第1吸着筒(34)の下端部に接続された接続通路には、酸素排出通路(45)から第1吸着筒(34)への空気の逆流を防止するための第1逆止弁(37)が設けられている。一方、酸素排出通路(45)の一端のうち、第2吸着筒(35)の下端部に接続された接続通路には、酸素排出通路(45)から第2吸着筒(35)への空気の逆流を防止するための第2逆止弁(38)が設けられている。
また、酸素排出通路(45)の一端を構成する2つの接続通路は、パージ弁(36)を介して接続され、該パージ弁(36)と各接続通路の間には、オリフィス(62)が設けられている。パージ弁(36)は、加圧側の吸着筒(図8では、第1吸着筒(34))から減圧側の吸着筒(図8では、第2吸着筒(35))に所定量の酸素濃縮空気を導いて、減圧側の吸着筒(35,34)の吸着剤から窒素を放出させるのを補助するために用いられる。パージ弁(36)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
また、酸素排出通路(45)の中途部には、酸素タンク(39)が設けられ、該酸素タンク(39)と第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)との間には、オリフィス(61)が設けられている。酸素タンク(39)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された酸素濃縮空気を一時的に貯留するものである。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された酸素濃縮空気は、オリフィス(61)で減圧された後、酸素タンク(39)に一時的に貯留される。
また、酸素排出通路(45)のオリフィス(61)と第1逆止弁(37)及び第2逆止弁(38)との間には、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に供給された加圧された空気の圧力(空気回路(3)の高圧圧力)を測定するための圧力センサ(49)が接続されている。
(流通切換機構)
また、空気回路(3)は、該空気回路(3)における空気の流通状態を、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された窒素濃縮空気を、エアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第1の流通状態と、空気回路(3)内に取り込んだ外気をエアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第2の流通状態とに切り換える流通切換機構(65)を備えている。
また、空気回路(3)は、該空気回路(3)における空気の流通状態を、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)で生成された窒素濃縮空気を、エアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第1の流通状態と、空気回路(3)内に取り込んだ外気をエアポンプ(31)によってコンテナ(11)の庫内に供給する第2の流通状態とに切り換える流通切換機構(65)を備えている。
本実施形態では、流通切換機構(65)は、バイパス通路(71)と、バイパス開閉弁(72)と、排出通路開閉弁(73)とを有している。バイパス通路(71)は、吐出通路(42)と吸引通路(43)とを接続する通路である。バイパス開閉弁(72)は、バイパス通路(71)に設けられている。排出通路開閉弁(73)は、酸素排出通路(45)における酸素タンク(39)よりもガス供給装置(30)の外部、即ち、コンテナ(11)の庫外側に設けられている。
バイパス開閉弁(72)及び排出通路開閉弁(73)は、制御部(55)によって開閉制御される。具体的な動作については後述するが、制御部(55)によって、バイパス開閉弁(72)を閉じ、排出通路開閉弁(73)を開くことによって、空気回路(3)における空気の流通状態が第1の流通状態(図8の状態)に切り換えられる。一方、制御部(55)によって、バイパス開閉弁(72)を開き、排出通路開閉弁(73)を閉じることによって、空気回路(3)における空気の流通状態が第2の流通状態(図9の状態)に切り換えられる。
なお、本実施形態2では、空気回路(3)における空気の流通状態が第1の流通状態(図8の状態)に切り換えることによって、ガス供給装置(30)が、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において外気から生成された窒素濃縮空気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態となる。一方、空気回路(3)における空気の流通状態が第2の流通状態(図9の状態)に切り換えられることによって、ガス供給装置(30)が、外気を取り込み、該外気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態となる。
−ガス供給装置の運転動作−
ガス供給装置(30)は、外気から生成した窒素濃縮空気を供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態と、外気を取り込み、供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態とに切り換えられる。
ガス供給装置(30)は、外気から生成した窒素濃縮空気を供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態と、外気を取り込み、供給空気としてコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態とに切り換えられる。
《第1の供給状態における動作》
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第1の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第1供給状態に切り換える。
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第1の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第1供給状態に切り換える。
具体的には、制御部(55)は、バイパス開閉弁(72)を閉じ、排出通路開閉弁(73)を開いた状態で、エアポンプ(31)を稼働させる。そして、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態が、所定の時間(例えば、15秒)ずつ交互に第1の接続状態と第2の接続状態とに切り換わるように、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を操作する。第1の接続状態では、第1吸着筒(34)が加圧されると同時に第2吸着筒(35)が減圧される第1動作が行われる。一方、第2の接続状態では、第1吸着筒(34)が減圧されると同時に第2吸着筒(35)が加圧される第2動作が行われる。
《第1動作》
第1動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す第1状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断された第1の接続状態となる。
第1動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す第1状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断された第1の接続状態となる。
第1ポンプ機構(31a)は、加圧した外気を第1吸着筒(34)へ供給する。第1吸着筒(34)へ流入した空気に含まれる窒素は、第1吸着筒(34)の吸着剤に吸着される。このように、第1動作中、第1吸着筒(34)では、上記第1ポンプ機構(31a)から加圧された外気が供給されて該外気中の窒素が吸着剤に吸着することにより、窒素濃度が外気よりも低く酸素濃度が外気よりも高い酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第1吸着筒(34)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第2吸着筒(35)から空気を吸引する。その際、第2吸着筒(35)の吸着剤に吸着した窒素が、空気と共に第2ポンプ機構(31b)に吸引されて吸着剤から脱着する。このように、第1動作中、第2吸着筒(35)では、第2ポンプ機構(31b)によって内部の空気が吸引されて吸着剤に吸着した窒素が脱着することにより、吸着剤から脱着された窒素を含み、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気が生成される。窒素濃縮空気は、第2ポンプ機構(31b)に吸い込まれ、加圧された後、供給通路(44)に吐出される。
《第2動作》
第2動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す状態とは逆側の第2状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断された第2の接続状態となる。
第2動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図8に示す状態とは逆側の第2状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断された第2の接続状態となる。
第1ポンプ機構(31a)は、加圧した外気を第2吸着筒(35)へ供給する。第2吸着筒(35)へ流入した空気に含まれる窒素は、第2吸着筒(35)の吸着剤に吸着される。このように、第2動作中、第2吸着筒(35)では、上記第1ポンプ機構(31a)から加圧された外気が供給されて該外気中の窒素が吸着剤に吸着することにより、窒素濃度が外気よりも低く酸素濃度が外気よりも高い酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第2吸着筒(35)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第1吸着筒(34)から空気を吸引する。その際、第1吸着筒(34)の吸着剤に吸着した窒素が、空気と共に第2ポンプ機構(31b)に吸引されて吸着剤から脱着する。このように、第2動作中、第1吸着筒(34)では、第2ポンプ機構(31b)によって内部の空気が吸引されて吸着剤に吸着した窒素が脱着することにより、吸着剤から脱着された窒素を含み、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気が生成される。窒素濃縮空気は、第2ポンプ機構(31b)に吸い込まれ、加圧された後、供給通路(44)に吐出される。
このようにして、ガス供給装置(30)では、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことによって空気回路(3)において窒素濃縮空気と酸素濃縮空気とが生成される。また、第1の流通状態では、バイパス開閉弁(72)が閉じ、排出通路開閉弁(73)が開いているため、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において生成された酸素濃縮空気は、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)の加圧力により、酸素排出通路(45)を介してコンテナ(11)の庫外へ排出され、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において生成された窒素濃縮空気は、エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)の加圧力により、供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内へ供給される。
以上のように、第1の流通状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において生成された窒素濃縮空気がコンテナ(11)の庫内へ供給されるガス供給動作が行われる。つまり、ガス供給装置(30)が、外気から生成した窒素濃縮空気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態となる。
《第2の供給状態における動作》
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第2の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第2供給状態に切り換える。
制御部(55)は、空気回路(3)における空気の流通状態を第2の流通状態に切り換えることにより、ガス供給装置(30)を第2供給状態に切り換える。
具体的には、バイパス開閉弁(72)を開き、排出通路開閉弁(73)を閉じた状態で、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を操作してエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第1ポンプ機構(31a)の吐出口と接続される第3の接続状態(両方加圧状態)に切り換える。そして、エアポンプ(31)を稼働させる。
第2の流通状態では、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に加圧された外気が供給され、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方において吸着動作が行われて酸素濃縮空気が生成される。
また、第2の流通状態では、バイパス開閉弁(72)が開き、排出通路開閉弁(73)が閉じているため、加圧された外気が第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に供給されて酸素濃縮空気が生成されても、該酸素濃縮空気が外部(コンテナ(11)の庫外)へ排出されない。そのため、第2の流通状態となってすぐに、吐出通路(42)のバイパス通路(71)の接続部と酸素排出通路(45)の排出通路開閉弁(73)との間の内圧が著しく上昇し、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)側へ流れなくなる。
よって、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気は、吐出通路(42)からバイパス通路(71)に流入し、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)をバイパスして吸引通路(43)に流出し、第2ポンプ機構(31b)に吸引される。つまり、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気は、そのまま第2ポンプ機構(31b)に吸引される。そして、第2ポンプ機構(31b)に吸引された外気は加圧され、供給通路(44)を介してコンテナの庫内に供給される。
以上のように、第2の流通状態では、空気回路(3)内に取り込んだ外気を、そのままエアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)の加圧力によってコンテナ(11)の庫内へ供給する外気導入動作が行われる。つまり、ガス供給装置(30)が、取り込んだ外気を供給空気として供給通路(44)を介してコンテナ(11)の庫内に供給する第2の供給状態となる。
[排気部]
図6に示すように、排気部(46)は、庫内収納空間(S2)と庫外空間とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)とを有している。排気通路(46a)は、ケーシング(12)を内外に貫通するように設けられている。排気弁(46b)は、排気通路(46a)の庫内側に設けられ、排気通路(46a)における空気の流通を許容する開状態と、排気通路(46a)における空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。排気弁(46b)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
図6に示すように、排気部(46)は、庫内収納空間(S2)と庫外空間とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)とを有している。排気通路(46a)は、ケーシング(12)を内外に貫通するように設けられている。排気弁(46b)は、排気通路(46a)の庫内側に設けられ、排気通路(46a)における空気の流通を許容する開状態と、排気通路(46a)における空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。排気弁(46b)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
庫内ファン(26)の回転の回転中に、制御部(55)によって排気弁(46b)を開くことによって、庫内に繋がる庫内収納空間(S2)の空気(庫内空気)が庫外へ排出される排気動作が行われる。
具体的には、庫内ファン(26)が回転すると、吹出側の2次空間(S22)の圧力が、庫外空間の圧力(大気圧)よりも高くなる。これにより、排気弁(46b)が開状態であるときには、排気通路(46a)の両端部の間で生じる圧力差(庫外空間と2次空間(S22)との間の圧力差)により、庫内に繋がる庫内収納空間(S2)の空気(庫内空気)が排気通路(46a)を介して庫外空間へ排出される。
[センサユニット]
図10に示すように、センサユニット(50)は、庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)に設けられている。図5に示すように、センサユニット(50)は、ケーシング(12)の内面であって第1サービス扉(16A)及び第2サービス扉(16B)が取り付けられる2つのサービス用開口(14)の間であってその上部に取り付けられている。
図10に示すように、センサユニット(50)は、庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)に設けられている。図5に示すように、センサユニット(50)は、ケーシング(12)の内面であって第1サービス扉(16A)及び第2サービス扉(16B)が取り付けられる2つのサービス用開口(14)の間であってその上部に取り付けられている。
図11に示すように、センサユニット(50)は、酸素濃度センサ(51)と、二酸化炭素濃度センサ(52)と、固定プレート(53)と、メンブレンフィルタ(54)と、連絡管(56)と、排気管(57)とを有している。
酸素濃度センサ(51)は、内部にガルバニ電池式センサが収容された酸素センサボックス(51a)を有している。酸素濃度センサ(51)は、ガルバニ電池式センサの電解液に流れる電流値を計測することによって、酸素センサボックス(51a)内の気体中の酸素濃度を測定する。酸素センサボックス(51a)の外面は、固定プレート(53)に固定されている。酸素センサボックス(51a)の外面であって固定プレート(53)への固定面とは反対側の面には、開口が形成され、該開口には、メンブレンフィルタ(54)が取り付けられている。
メンブレンフィルタ(54)は、通気性と防水性を有するフィルタであり、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と酸素センサボックス(51a)の内部空間とを連通させる一方、2次空間(S22)から酸素センサボックス(51a)の内部空間へ庫内空気が通過する際に、該空気中の水分の内部空間への侵入を阻止する。
また、酸素センサボックス(51a)の下面には、コネクタ(管継手)を介して後述する測定ユニット(80)の分岐管(81)が連結されている。さらに、酸素センサボックス(51a)の一方の側面には、コネクタを介して連絡管(56)が連結されている。
二酸化炭素濃度センサ(52)は、二酸化炭素センサボックス(52a)を有し、二酸化炭素センサボックス(52a)内の気体に赤外線を放射し、二酸化炭素に固有の波長の赤外線の吸収量を計測することによって気体中の二酸化炭素濃度を測定する非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)のセンサである。二酸化炭素センサボックス(52a)の一方の側面には、コネクタを介して連絡管(56)が連結されている。また、二酸化炭素センサボックス(52a)の他方の側面には、コネクタを介して排気管(57)が連結されている。
固定プレート(53)は、箱状に形成されて1面が開口する本体部(53a)と、該本体部(53a)の外縁から開口面に沿って外方に延び、ボルトによってケーシング(12)に固定される固定部(53b)とを有している。本体部(53a)の開口面を取り囲む側面には、本体部(53a)の内外において空気を流通させる複数の切り欠き部(53c)が形成されている。本体部(53a)の開口面の対向面に、酸素センサボックス(51a)と二酸化炭素センサボックス(52a)とが固定されている。固定プレート(53)は、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とが取り付けられた状態で、ケーシング(12)に固定される。
このような構成により、固定プレート(53)の内部の空間は、複数の切り欠き部(53c)を介して庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)と連通するが、庫内ファン(26)から吹き出される空気の流通が遮断された遮断領域となる。言い換えると、固定プレート(53)は、2次空間(S22)に、庫内ファン(26)から吹き出される空気の流通が遮断された遮断領域を形成する遮断部材を構成している。
連絡管(56)は、上述のように、酸素センサボックス(51a)の側面と二酸化炭素センサボックス(52a)の側面とに連結され、酸素センサボックス(51a)の内部空間と二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間とを連通させている。
排気管(57)は、上述のように、一端が、二酸化炭素センサボックス(52a)の他方の側面に連結され、他端が庫内ファン(26)の吸込口の近傍において開口している。つまり、排気管(57)は、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間と庫内収納空間(S2)の1次空間(S21)とを連通させている。
このように、酸素センサボックス(51a)の内部空間と二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間とが連絡管(56)を介して連通し、酸素センサボックス(51a)の内部空間は、メンブレンフィルタ(54)を介して庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と連通し、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間は、排気管(57)を介して庫内収納空間(S2)の1次空間(S21)と連通している。つまり、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と1次空間(S21)とは、メンブレンフィルタ(54)、酸素センサボックス(51a)の内部空間、連絡管(56)、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間、及び排気管(57))によって形成される空気通路(58)を介して連通している。言い換えると、庫内収納空間(S2)の1次空間(S21)と2次空間(S22)とを連通させる空気通路(58)に、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とが接続されている。そのため、センサユニット(50)では、庫内ファン(26)が回転すると、庫内空気が空気通路(58)の入口(メンブレンフィルタ(54))から出口(排気管(57)の流出端)へ流れ、酸素濃度と二酸化炭素濃度とが測定される。
具体的には、庫内ファン(26)が回転すると、吸込側の1次空間(S21)の圧力が、吹出側の2次空間(S22)の圧力よりも低くなる。そのため、庫内ファン(26)が回転すると、1次空間(S21)と2次空間(S22)との圧力差によって、酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とが接続された空気通路(58)において、2次空間(S22)側から1次空間(S21)側へ庫内空気が流れる。具体的には、まず、2次空間(S22)の庫内空気が、メンブレンフィルタ(54)を介して酸素センサボックス(51a)の内部空間に流入し、連絡管(56)、二酸化炭素センサボックス(52a)の内部空間、排気管(57)の順に流れて2次空間(S22)に排出される。このようにして、庫内空気が酸素濃度センサ(51)と二酸化炭素濃度センサ(52)とを順に通過し、酸素濃度センサ(51)において庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素濃度センサ(52)において庫内空気の二酸化炭素濃度が測定される。
[測定ユニット]
測定ユニット(80)は、測定用通路(88)と測定用開閉弁(82)とを備え、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて酸素濃度センサ(51)に導くように構成されている。
測定ユニット(80)は、測定用通路(88)と測定用開閉弁(82)とを備え、ガス供給装置(30)において生成されて供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて酸素濃度センサ(51)に導くように構成されている。
具体的には、測定用通路(88)は、実施形態1と同様に、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成されている。分岐管(81)は、一端がユニットケース(70)の内部において供給通路(44)に接続され、他端が酸素濃度センサ(51)の酸素センサボックス(51a)に連結されている。このような構成により、分岐管(81)は、供給通路(44)と酸素センサボックス(51a)の内部空間とを連通させる。分岐管(81)は、ユニットケース(70)内において供給通路(44)から分岐し、ユニットケースの内外に亘るように設けられている。
測定用開閉弁(82)は、分岐管(81)のユニットケース(70)の内部に設けられている。測定用開閉弁(82)は、分岐管(81)における窒素濃縮空気の流通を許容する開状態と、分岐管(81)における窒素濃縮空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。測定用開閉弁(82)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
[制御部]
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転を実行するように構成されている。具体的には、制御部(55)は、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)が所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように、ガス供給装置(30)及び排気部(46)の動作を制御する。図11に示すように、本実施形態では、制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行うように構成されている。また、制御部(55)は、所定の起動制御の終了後に通常制御を行い、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを行うように構成されている。
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転を実行するように構成されている。具体的には、制御部(55)は、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)が所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように、ガス供給装置(30)及び排気部(46)の動作を制御する。図11に示すように、本実施形態では、制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行うように構成されている。また、制御部(55)は、所定の起動制御の終了後に通常制御を行い、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを行うように構成されている。
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的に、測定用開閉弁(82)の動作を制御して、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行うように構成されている。
−運転動作−
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図7に示すユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
〈冷媒回路の運転動作〉
[冷却運転]
本実施形態では、図7に示すユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
冷却運転では、ユニット制御部(100)によって、圧縮機(21)、膨張弁(23)、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)の動作が、図示しない温度センサの測定結果に基づいて庫内空気の温度が所望の目標温度になるように制御される。このとき、冷媒回路(20)では、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。そして、庫内ファン(26)によって庫内収納空間(S2)へ導かれたコンテナ(11)の庫内空気が、蒸発器(24)を通過する際に該蒸発器(24)の内部を流れる冷媒によって冷却される。蒸発器(24)において冷却された庫内空気は、床下流路(19a)を通って吹出口(18b)から再びコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。これにより、コンテナ(11)の庫内空気が冷却される。
[デフロスト運転]
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、ユニット制御部(100)によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
また、本実施形態では、冷却運転中、蒸発器(24)が着霜していると想定される所定のタイミングで、ユニット制御部(100)によって、蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転が実行される。
本実施形態では、デフロスト運転として、図示しない電気ヒータによって蒸発器(24)を加熱するデフロスト運転が実行される。このとき、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)は、ユニット制御部によって、回転が停止される。電気ヒータによって蒸発器(24)が加熱されると、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。なお、デフロスト運転は、蒸発器(24)を加熱して除霜できる運転であればいかなる運転であってもよい。例えば、切換弁を有して冷媒の循環方向が可逆に構成された冷媒回路(20)を備えている場合には、該冷媒回路(20)において、冷却運転時と逆方向に冷媒を循環させる所謂逆サイクルデフロスト運転を実行することとしてもよい。このとき、冷媒回路(20)では、圧縮機(21)で圧縮された高圧冷媒が蒸発器(24)へ供給され、蒸発器(24)の例えばフィンやチューブに付着した霜が、高圧冷媒から吸熱して融け、やがて蒸発する。このようにして、蒸発器(24)が除霜される。
〈濃度調節運転〉
また、本実施形態では、図8に示す制御部(55)によって、CA装置(60)が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)を所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調節する濃度調節運転を行う。制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行う。また、制御部(55)は、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを実行することによって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所定の目標濃度SPに調節する。
また、本実施形態では、図8に示す制御部(55)によって、CA装置(60)が、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)を所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調節する濃度調節運転を行う。制御部(55)は、起動制御と通常制御とを実行することにより、濃度調節運転を行う。また、制御部(55)は、通常制御では、酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとを実行することによって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所定の目標濃度SPに調節する。
なお、濃度調節運転中、制御部(55)は、測定用開閉弁(82)を閉状態に制御する。また、濃度調節運転中、制御部(55)は、ユニット制御部(100)と通信し、該ユニット制御部(100)によって庫内ファン(26)を回転させる。これにより、酸素濃度センサ(51)及び二酸化炭素濃度センサ(52)には、庫内ファン(26)によって庫内空気が供給され、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とが測定されることとなる。
具体的には、図11に示すように、制御部(55)は、起動制御の終了後、通常制御において酸素濃度低下モードを実行する。そして、酸素濃度センサ(51)によって測定されたコンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)まで低下すると、制御部(55)は、酸素濃度低下モードを終了して空気組成調整モードを実行する。空気組成調整モードにおいて、酸素濃度センサ(51)によって測定されたコンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)に所定濃度V(本実施形態では、1.0%)を加えた濃度(本実施形態では、6.0%)以上になると、制御部(55)は、空気組成調整モードを終了して、酸素濃度低下モードへ戻す。以下、通常制御における酸素濃度低下モードと空気組成調整モードとについて詳述する。
[酸素濃度低下モード]
酸素濃度低下モードでは、まず、制御部(55)は、空気回路(3)を第1の流通状態に切り換え、空気回路(3)において窒素濃縮空気(窒素濃度90%、酸素濃度10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換されるため、庫内空気の酸素濃度が低下する(図12の点A→点B)。
酸素濃度低下モードでは、まず、制御部(55)は、空気回路(3)を第1の流通状態に切り換え、空気回路(3)において窒素濃縮空気(窒素濃度90%、酸素濃度10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換されるため、庫内空気の酸素濃度が低下する(図12の点A→点B)。
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を合計した合計値が目標酸素濃度SPO2と目標二酸化炭素濃度SPCO2とを合計した目標濃度合計値になる(図12の点Bに至る)と、ガス供給動作と排気動作とを停止させる。
ガス供給動作と排気動作が停止されると、コンテナ(11)の庫内では、空気が何ら入れ替わらないため、庫内空気の組成は、植物(15)の呼吸によってのみ変化する。植物(15)は、呼吸により、酸素を取り込み、取り込んだ酸素と同体積の二酸化炭素を排出する。そのため、植物(15)の呼吸によって、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が減少し、酸素濃度の低下分だけ二酸化炭素濃度が増加するが、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度の合計値は変化しない。そのため、ガス供給動作と排気動作の停止後、コンテナ(11)の庫内空気の組成は、植物(15)の呼吸によって、コンテナ(11)の庫内空気の組成は、目標組成点SP(酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)を通る傾き−1の直線L上を、酸素濃度が低下し且つ二酸化炭素濃度が上昇する方向へ遷移する。つまり、ガス供給動作と排気動作とを上記直線L上の任意の点において停止することにより、その後は、植物(15)の呼吸を利用するだけでコンテナ(11)の庫内空気の組成を目標の組成に調節することができる。
その後、制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)以下になると、酸素濃度低下モードを終了し、空気組成調整モードを開始する。
[空気組成調整モード]
《酸素濃度の調整》
空気組成調整モードでは、制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度X(本実施形態では、0.5%)だけ低い下限値(本実施形態では、4.5%)を下回ると、庫内空気の酸素濃度を上昇させる酸素濃度上昇制御を実行する。
《酸素濃度の調整》
空気組成調整モードでは、制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度X(本実施形態では、0.5%)だけ低い下限値(本実施形態では、4.5%)を下回ると、庫内空気の酸素濃度を上昇させる酸素濃度上昇制御を実行する。
酸素濃度上昇制御では、制御部(55)は、空気回路(3)を第2の流通状態に切り換え、空気回路(3)内に取り込んだ外気をコンテナ(11)の庫内に供給する外気導入動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、外気導入動作によって外気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このような外気導入動作と排気動作とにより、庫内空気が外気に置換され、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が上昇する。
制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が目標酸素濃度SPO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度X(本実施形態では、0.5%)だけ高い値(本実施形態では、5.5%)以上になると、外気導入動作と排気動作とを停止させ、酸素濃度上昇制御を終了する。
《二酸化炭素濃度の調整》
また、空気組成調整モードにおいて、制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が目標二酸化炭素濃度SPCO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度Y(本実施形態では、0.5%)だけ高い上限値(本実施形態では、5.5%)以上になると、庫内空気の二酸化炭素濃度を低下させる二酸化炭素濃度低下制御を実行する。
また、空気組成調整モードにおいて、制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が目標二酸化炭素濃度SPCO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度Y(本実施形態では、0.5%)だけ高い上限値(本実施形態では、5.5%)以上になると、庫内空気の二酸化炭素濃度を低下させる二酸化炭素濃度低下制御を実行する。
二酸化炭素濃度低下制御では、制御部(55)は、まず、制御部(55)は、空気回路(3)を第1の流通状態に切り換え、空気回路(3)において窒素濃縮空気(窒素濃度90%、酸素濃度10%)を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。また、同時に、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換されるため、コンテナ(11)の庫内空気の二酸化炭素濃度が低下する。
制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が、目標二酸化炭素濃度SPCO2(本実施形態では、5%)よりも所定濃度Y(本実施形態では、0.5%)だけ低い値(本実施形態では、4.5%)未満になると、ガス供給動作と排気動作とを停止させ、二酸化炭素濃度低下制御を終了する。
なお、二酸化炭素濃度低下制御において、ガス供給動作の代わりに、空気回路(3)を第2の流通状態に切り換え、空気回路(3)に取り込んだ外気をコンテナ(11)の庫内に供給する外気導入動作を行ってもよい。
[給気測定動作]
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行う。なお、給気測定動作は、上述の濃度調節運転や試運転等のガス供給動作中に庫内ファン(26)が停止した際に並行して行われる。
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行う。なお、給気測定動作は、上述の濃度調節運転や試運転等のガス供給動作中に庫内ファン(26)が停止した際に並行して行われる。
具体的には、制御部(55)は、ガス供給動作中に、即ち、ガス供給装置(30)が、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において外気から生成した窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給する第1の供給状態であるときに、測定用開閉弁(82)を開状態に制御する。ガス供給動作中に測定用開閉弁(82)が開かれると、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部が分岐管(81)に流入する。分岐管(81)に流入した窒素濃縮空気は、空気通路(58)の一部を構成する酸素センサボックス(51a)内に流入し、酸素濃度センサ(51)において酸素濃度が測定される。
このように、給気測定動作では、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、分岐管(81)を介して酸素濃度センサ(51)に導くこととしている。これにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度が、庫内空気の酸素濃度を測定するために設けられた酸素濃度センサ(51)によって測定されることとなる。また、このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の組成(酸素濃度、窒素濃度)が所望の状態(例えば、窒素濃度90%、酸素濃度10%)であるかを確認することができる。
なお、このとき、酸素濃度センサ(51)を通過した窒素濃縮空気は、二酸化炭素濃度センサ(52)を通過する。そのため、給気測定動作の際に、二酸化炭素濃度センサ(52)において窒素濃縮空気の二酸化炭素濃度を測定し、二酸化炭素濃度センサ(52)の校正を行うこととしてもよい。つまり、窒素濃縮空気は、外気(二酸化炭素濃度0.03%)中の酸素の一部を窒素に置き換えて生成されるものであるため、二酸化炭素濃度は、外気とほぼ同様である。そのため、二酸化炭素濃度センサ(52)で測定した窒素濃縮空気の二酸化炭素濃度が0.03%となるように設定を補正することで二酸化炭素濃度センサ(52)を校正することができる。
ところで、デフロスト運転中には、蒸発器(24)が加熱され、該蒸発器(24)に付着した霜が融けて蒸発するため、蒸発器(24)付近の庫内空気は、水分を多く含むものとなる。一方、蒸発器(24)は、酸素濃度センサ(51)が設けられる空気通路(58)の一端が開口するファン(26)の吹き出し側に設けられている。また、デフロスト運転中には、ユニット制御部(100)によってファン(26)の回転が停止されているため、コンテナ(11)の庫内空気が空気通路(58)において流通しない。そのため、デフロスト運転中に何もしなければ、蒸発器(24)付近の水分を多く含む庫内空気が空気通路(58)に侵入し、該空気通路(58)の内部において結露するおそれがある。空気通路(58)の内部において結露が生じると、該空気通路(58)に設けられた酸素濃度センサ(51)が故障したり、空気の流通を阻害したりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、制御部(55)は、デフロスト運転中には、必ず上記給気測定動作を実行するように構成されている。これにより、デフロスト運転中に、空気通路(58)には、ガス供給装置(30)によって生成された窒素濃縮空気の一部が強制的に供給される。よって、水分を多く含む蒸発器(24)付近の庫内空気が空気通路(58)に侵入して内部において結露することがない。
以上のように、本実施形態2によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
制御部(55)によって、定期的に給気測定動作を実行し、測定した窒素濃縮空気の酸素濃度を制御部(55)に記憶させることとしてもよい。このような場合には、窒素濃縮空気の酸素濃度の時間的変化からガス供給装置(30)の不具合を判断することができる。
上記各実施形態では、エアポンプ(31)が第1ポンプ機構(31a)と第2ポンプ機構(31b)とを有する構成とし、エアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)によって窒素濃縮空気を吸引しているが、例えば、窒素濃縮空気を吸い込むための吸引ポンプを別途設けるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の2本の吸着筒を用いて窒素の吸着及び脱着を行うようにしたが、吸着筒の本数は特に限定するものではない。例えば、6本の吸着筒を用いた構成であってもよい。
また、上記実施形態1では、窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給して、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を窒素濃縮空気の酸素濃度(酸素10%)まで下げるようにしているが、窒素濃縮空気の酸素濃度近傍(例えば、酸素12%)まで下げた後で窒素濃縮空気の供給を停止するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、海上輸送用のコンテナ(11)に設けられるコンテナ用冷凍装置(10)に本発明に係るガス供給装置(30)を適用した例について説明したが、本発明に係るガス供給装置(30)の用途はこれに限られない。本発明に係るガス供給装置(30)は、海上輸送用のコンテナの他、例えば、陸上輸送用のコンテナ、単なる冷凍冷蔵倉庫、常温の倉庫等の庫内空気の組成調節に用いることができる。
以上説明したように、本発明は、窒素濃縮空気を生成するガス供給装置を備えてコンテナの庫内空気の酸素濃度を調節するコンテナ用冷凍装置について有用である。
3 空気回路
10 コンテナ用冷凍装置
11 コンテナ
20 冷媒回路
24 蒸発器
26 庫内ファン(ファン)
30 ガス供給装置
31a 第1ポンプ機構
31b 第2ポンプ機構
44 供給通路
50 制御部
51 酸素濃度センサ
52 二酸化炭素濃度センサ
81 分岐管
82 測定用開閉弁(開閉弁)
83 校正ガス導入機構
88 測定用通路
90 空気通路
100 ユニット制御部
10 コンテナ用冷凍装置
11 コンテナ
20 冷媒回路
24 蒸発器
26 庫内ファン(ファン)
30 ガス供給装置
31a 第1ポンプ機構
31b 第2ポンプ機構
44 供給通路
50 制御部
51 酸素濃度センサ
52 二酸化炭素濃度センサ
81 分岐管
82 測定用開閉弁(開閉弁)
83 校正ガス導入機構
88 測定用通路
90 空気通路
100 ユニット制御部
Claims (4)
- コンテナ(11)に設けられ、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、該冷媒回路(20)に接続された蒸発器(24)において上記コンテナ(11)の庫内空気を冷媒と熱交換させて冷却するコンテナ用冷凍装置であって、
外気よりも窒素濃度の高い窒素濃縮空気を生成し、供給通路(44)を介して上記コンテナ(11)の庫内に供給するガス供給装置(30)と、
上記コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ(51)と、
上記酸素濃度センサ(51)によって測定された酸素濃度が目標濃度となるように上記ガス供給装置(30)の運転を制御する制御部(55)と、
上記供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を、上記酸素濃度センサ(51)によって該窒素濃縮空気の酸素濃度が測定されるように、上記酸素濃度センサ(51)へ導く測定用通路(88)と、
上記測定用通路(88)に設けられた開閉弁(82)とを備えている
ことを特徴とするコンテナ用冷凍装置。 - 請求項1において、
上記コンテナ(11)の庫内には、該庫内において上記蒸発器(24)を通過して循環する気流を形成するファン(26)と、一端が該ファン(26)の吹き出し側に開口する一方、他端が該ファン(26)の吸い込み側に開口し、該ファン(26)の回転によって上記コンテナ(11)の庫内空気が一端から他端へ流通する空気通路(58)とが設けられ、
上記酸素濃度センサ(51)は、上記空気通路(58)を流れる空気の酸素濃度を測定するように、該空気通路(58)に設けられ、
上記測定用通路(88)は、上記供給通路(44)と上記空気通路(58)とを接続し、上記供給通路(44)を流れる上記窒素濃縮空気の一部を分岐させて上記空気通路(58)に導く分岐管(81)によって構成され、
上記制御部(55)は、上記ガス供給装置(30)の運転中且つ上記ファン(26)の回転停止中に、上記開閉弁(82)を開いて上記窒素濃縮空気の酸素濃度を上記酸素濃度センサ(51)によって測定させる給気測定動作を実行するように構成されている
ことを特徴とするコンテナ用冷凍装置。 - 請求項1又は2において、
上記測定用通路(88)における上記開閉弁(82)の上記酸素濃度センサ(51)側に、該酸素濃度センサ(51)の校正に用いる校正ガスを上記測定用通路(88)に導入する校正ガス導入機構(83)が設けられている
ことを特徴とするコンテナ用冷凍装置。 - 請求項2において、
上記蒸発器(24)は、上記ファン(26)の吹き出し側に設けられ、
上記ファン(26)を回転させると共に上記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて上記蒸発器(24)において上記コンテナ(11)の庫内空気を冷媒と熱交換させて冷却する冷却運転と、上記ファン(26)の回転を停止させると共に上記蒸発器(24)を加熱して除霜するデフロスト運転とを実行するユニット制御部(100)を備え、
上記制御部(55)は、上記ユニット制御部(100)が上記デフロスト運転を行う際に、上記開閉弁(82)を開いて上記窒素濃縮空気の酸素濃度を上記酸素濃度センサ(51)によって測定させる上記給気測定動作を実行するように構成されている
ことを特徴とするコンテナ用冷凍装置。
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