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JP2015197560A - 光学素子、原盤およびその製造方法、ならびに撮像装置 - Google Patents

光学素子、原盤およびその製造方法、ならびに撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた反射防止特性を曲面に有する光学素子を提供する。
【解決手段】光学素子は、反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備える。複数の構造体は、光軸方向に突出した凸部、または光軸方向に窪んだ凹部であり、曲面の中心には、複数の構造体が設けられていない領域が存在する。
【選択図】図1

Description

本技術は、複数の構造体を表面に備える光学素子、それを作製するための原盤および原盤の製造方法、ならびにそれを備える撮像装置に関する。
従来より、光学素子の技術分野においては、光の表面反射を抑えるための技術が種々用いられている。それらの技術の1つとして、光学素子表面にサブ波長構造体を形成するものがある(例えば特許文献1参照)。
一般に、光学素子表面に周期的な凹凸形状を設けた場合、ここを光が透過するときには回折が発生し、透過光の直進成分が大幅に減少する。しかし、凹凸形状のピッチが透過する光の波長よりも短い場合には回折は発生せず、有効な反射防止効果を得ることができる。
特許第4539657号公報
本技術の目的は、優れた反射防止特性を曲面に有する光学素子、それを作製するための原盤および原盤の製造方法、ならびにそれを備える撮像装置を提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の技術は、
反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備え、
複数の構造体は、光軸方向に突出した凸部、または光軸方向に窪んだ凹部であり、
曲面の中心には、複数の構造体が設けられていない領域が存在する光学素子である。
第2の技術は、
反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備え、
複数の構造体は、曲面の中心軸方向に突出した凸部、または曲面の中心軸方向に窪んだ凹部であり、
曲面の中心には、複数の構造体が設けられていない領域が存在する原盤である。
第3の技術は、
反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を有する光学素子を備え、
複数の構造体は、光軸方向に突出した凸部、または光軸方向に窪んだ凹部であり、
曲面の中心には、複数の構造体が設けられていない領域が存在する撮像装置である。
第4の技術は、
原盤の曲面に対して垂直な方向から光を照射して、原盤の曲面に設けられたレジストに対して、反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で螺旋状の露光部を形成し、
複数の露光部が形成されたレジスト層を現像して、レジストパターンを形成し、
レジストパターンをマスクとして、曲面の中心軸方向にエッチング処理を施すことで、複数の構造体を曲面に形成する
ことを含む原盤の製造方法である。
以上説明したように、本技術によれば、優れた反射防止特性を曲面に有する光学素子を提供できる。
図1Aは、本技術の第1の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略断面図である。図1Bは、構造体の配置の一例を示す概略平面図である。 図2Aは、図1Bの一部を拡大して表す平面図である。図2Bは、図2AのA−A線に沿った断面図である。 図3Aは、本技術の第1の実施形態に係る原盤の構成の一例を示す概略断面図である。図3Bは、図3Aの一部を拡大して表す断面図である。 図4は、原盤を作製するための露光装置の構成の一例を示す概略図である。 図5は、図4に示した露光装置の動作の一例を示す概略図である。 図6は、原盤の非球面の断面形状の一例を示す図である。 図7Aは、図6に示した非球面の座標位置、およびレーザー光学系の座標位置および傾斜角度を示す表の一例である。図7Bは、図7Aに示した情報に基づき描画した非球面の断面形状、およびレーザー光学系の軌跡を示す図である。 図8A〜図8Eは、本技術の第1の実施形態に係る原盤の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図9Aは、図8Cに示した露光工程における原盤の複数の位置を切り出して示す拡大断面図である。図9Bは、図8Dに示した現像工程における原盤の複数の位置を切り出して示す拡大断面図である。図9Cは、図8Eに示したエッチング工程における原盤の複数の位置を切り出して示す拡大断面図である。 図10A〜図10Cは、本技術の第1の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図11Aは、本技術の第1の実施形態の変形例に係る光学素子の構成の第1の例を示す概略断面図である。図11Bは、本技術の第1の実施形態の変形例に係る光学素子の構成の第2の例を示す概略断面図である。 図12Aは、本技術の第1の実施形態の変形例に係る光学素子の構成の第3の例を示す概略断面図である。図12Bは、図12Aの一部を拡大して表す断面図である。 図13は、本技術の第1の実施形態の変形例に係る露光装置の構成の一例を示す概略図である。 図14A〜図14Eは、本技術の第2の実施形態に係る原盤の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図15A〜図15Cは、本技術の第2の実施形態に係る第1の複製原盤の製造方法の一例を説明するための工程図である。図15D〜図15Fは、本技術の第2の実施形態に係る第2の複製原盤の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図16Aは、本技術の第2の実施形態に係る第2の複製原盤の製造方法の一例を説明するための工程図である。図16B〜図16Dは、本技術の第2の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図17は、本技術の第3の実施形態に係る光学素子の製造方法で用いられる射出成形装置の構成の一例を示す概略断面図である。 図18A〜図18Dは、本技術の第4の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図19A〜図19Dは、本技術の第4の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図20は、本技術の第4の実施形態に係る光学素子の製造方法における成形温度と加圧力の制御の一例を示す図である。 図21は、本技術の第5の実施形態に係る撮像素子パッケージの構成の一例を示す断面図である。 図22は、本技術の第6の実施形態に係るカメラモジュールの構成の一例を示す断面図である。 図23は、本技術の第7の実施形態に係る撮像装置の構成の一例を示す概略図である。 図24は、本技術の第8の実施形態に係る撮像装置の構成の一例を示す概略図である。 図25Aは、本技術の第9の実施形態に係る携帯電話の前面側の外観の一例を示す斜視図である。図25Bは、本技術の第9の実施形態に係る携帯電話の背面側の外観の一例を示す斜視図である。 図26は、実施例1のレンズ、および比較例1のレンズの反射スペクトルを示す図である。
光学素子は、凹状の曲面を有する凹レンズ、または凸状の曲面を有する凸レンズなどのレンズであることが好ましい。凸レンズとしては、両凸レンズ、片凸レンズまたは凸メニスカスレンズなどが好ましい。凹レンズとしては、両凹レンズ、片凹レンズまたは凹メニスカスレンズなどが好ましい。
光学素子は、光が入射する入射面と、光を出射する出射面とを有し、複数の構造体は、それらの面の少なくとも一方に設けられていることが好ましく、それらの面の両方に設けられていることがより好ましい。
光学素子としては、例えば、レンズ、フィルム、ガラス板(例えば撮像素子パッケージ用ガラス板)、高分子樹脂板、フィルタ、半透過型ミラー、調光素子、プリズム、偏光素子、ディスプレイ用前面板などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
光学素子は、光学系、撮像装置、撮像素子パッケージ、撮像モジュール、光学機器、電子機器などに適用して好適なものである。撮像装置としては、例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。光学機器としては、例えば、望遠鏡、顕微鏡、露光装置、測定装置、検査装置、分析機器などが挙げられるが、これに限定されるものではない。電子機器としては、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット型コンピュータ、表示装置、光記録媒体用ドライブなどが挙げられるが、これに限定されるものでなない。光学系としては、上述した撮像装置、光学機器、電子機器などの光学系が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本技術の実施形態について、以下の順序で説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
1 第1の実施形態(光学素子、原盤およびそれらの製造方法の例)
1.1 光学素子の構成
1.2 原盤の構成
1.3 露光装置の構成
1.4 原盤の製造方法
1.5 光学素子の製造方法
1.6 効果
1.7 変形例
2 第2の実施形態(光学素子、原盤および複製原盤の製造方法の例)
3 第3の実施形態(光学素子の製造方法の例)
4 第4の実施形態(光学素子の製造方法の例)
5 第5の実施形態(光学素子を撮像素子パッケージに適用した例)
6 第6の実施形態(光学素子をカメラモジュールに適用した例)
7 第7の実施形態(光学素子をデジタルカメラに適用した例)
8 第8の実施形態(光学素子をデジタルビデオカメラに適用した例)
9 第9の実施形態(光学素子を携帯電話に適用した例)
<1.第1の実施形態>
[1.1 光学素子の構成]
以下、図1A〜図2Bを参照して、本技術の第1の実施形態に係る光学素子の構成の一例について説明する。光学素子は、図1Aに示すように、いわゆる片凸レンズであり、素子本体1と、その素子本体1の表面に設けられた複数の構造体2とを備える。
素子本体1と複数の構造体2とは、別成形または一体成形されている。素子本体1と複数の構造体2とが別成形されている場合には、図2Bに示すように、必要に応じて素子本体1と複数の構造体2との間に中間層3をさらに備えるようにしてもよい。中間層3は、構造体2の底面側に構造体2と一体成形される層であり、構造体2と同様の材料により構成されている。
光学素子は、図1Aに示すように、光軸Lを有している。光軸Lは、光学素子の中心と焦点を通る直線である。光学素子が回転対象な形状を有する場合には、光軸Lは、一般的には光学素子の回転対象軸と一致する。
以下、光学素子に備えられる素子本体1、および複数の構造体2について順次説明する。
(素子本体)
図1Aに示すように、素子本体1の一方の面は凸状の曲面であり、それとは反対側の他方の面は平面である。複数の構造体2は曲面に設けられ、これにより曲面に反射防止機能が付与されている。曲面は、例えば、光軸Lに対して対称な形状を有している。曲面の中心は、例えば、曲面の頂部である。ここでは、曲面にのみ複数の構造体2を備える例について説明するが、曲面および平面の両方、または平面側にのみ複数の構造体2を備えるようにしてもよい。曲面は、球面および非球面のいずれであってもよい。非球面としては、例えば、双曲面、放物面、楕円面または自由曲面などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
曲面は、例えば、下記の式(1)にて表されるYZ平面内の曲線をZ軸周りに回転させて形成される曲面である。
Figure 2015197560
(但し、1/R:中心曲率、K:コーニック定数、A、B、C、D:設計値による定数)
なお、コーニックス定数Kと曲面の種類との関係を以下に示す。
K<−1:双曲面
K=−1:放物面
−1<K<0:楕円面(長軸回りの楕円面)
K=0:球面
K>0:楕円面(短軸回りの楕円面)
素子本体1は、透明性を有している。素子本体1の材料は、透明性を有する材料であればよく、有機材料および無機材料のいずれを用いてもよい。無機材料としては、例えば、石英、サファイアまたはガラスなどが挙げられる。有機材料としては、例えば、光学素子の技術分野において一般的な高分子材料を用いることができる。一般的な高分子材料としては、具体的には例えば、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(PC)またはシクロオレフィンポリマー樹脂(COP)などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
素子本体1の材料として有機材料を用いる場合、素子本体1の表面の表面エネルギー、塗布性、すべり性および平面性などを改善するために、表面処理として下塗り層を設けるようにしてもよい。この下塗り層の材料としては、例えば、オルガノアルコキシメタル化合物、ポリエステル、アクリル変性ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられる。また、下塗り層を設けるのと同様の効果を得るために、素子本体1の表面に対してコロナ放電、UV照射処理などの表面処理を施すようにしてもよい。
(構造体)
構造体2は、図2Bに示すように、素子本体1の曲面において光軸方向DLに突出した凸部である。ここで、光軸方向DLとは、光学素子の光軸Lと平行な方向を意味する。構造体2の具体的な形状としては、例えば、錐体状、柱状、針状、半球体状、半楕円体状、多角形状などが挙げられるが、これらの形状に限定されるものではなく、他の形状を採用するようにしてもよい。錐体状としては、例えば、頂部が尖った錐体形状、頂部が平坦な錐体形状、頂部に曲率Rが付与された錐体形状が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。頂部に曲率Rが付与された錐体形状としては、例えば、放物面状などの2次曲面状などが挙げられる。また、錐体状の錐面を凹状または凸状に湾曲させるようにしてもよい。
光軸方向DLから素子本体1の曲面の全体を見ると、複数の構造体2は、図1Bに示すように、反射の低減を目的とする光の波長以下のピッチ(間隔)Pで、素子本体1の曲面に螺旋状に配置されている。この螺旋の中心は、素子本体1の曲面の中心Oと一致またはほぼ一致する。なお、光学素子の光軸Lは、素子本体1の曲面の中心Oを通っている。構造体2のピッチPは、配置の方向により異なっていてもよい。具体的には例えば、螺旋の周方向における構造体2のピッチPと、隣接する螺旋間における構造体2のピッチPとが、異なっていてもよい。ここで、反射の低減を目的とする光の波長帯域は、例えば、紫外光の波長帯域、可視光の波長帯域または赤外光の波長帯域である。紫外光の波長帯域とは10nm以上350nm未満の波長帯域、可視光の波長帯域とは350nm以上850nm以下の波長帯域、赤外光の波長帯域とは850nmを超えて1mm以下の波長帯域をいう。
図1A、図1Bに示すように、素子本体1の曲面の中心部には、複数の構造体2が設けられていない領域RLOが存在することが好ましい。光学素子を撮像装置などの光学系に適用する場合、この領域RLOを利用して、光学系の光軸と光学素子の光軸Lとを合わせることができるからである。領域RLOはほぼ円形状を有している。
次世代レーザースケールの分解能を考慮すると、0.07nm以上であることが好ましい。また、現行のレーザースケールの分解能を考慮すると、10nm以上であることが好ましい。さらに、領域RLOの直径は、現行の回転装置系の精度限界を考慮すると、50nm以上であることが好ましい。
領域RLOの直径は、CD(Compact Disc)等の未加工領域の大きさを考慮すると、20mm以下であることが好ましい。また、光学素子1として空いていると使用しにくい領域の大きさを考慮すると、1mm以下であることが好ましい。さらに、目視にて視認可能な領域の大きさを考慮すると、0.1mm以下であることが好ましい。
光軸方向DLから素子本体1の曲面の一部を見ると、複数の構造体2は、図2Aに示すように、素子本体1の曲面に規則的に配置されている。規則的な配置としては、四方格子、準四方格子、六方格子、準六方格子などの格子状の配置が好ましい。なお、図2Aでは、複数の構造体2を六方格子状に配置した例が示されている。ここで、四方格子とは、正四角形状の格子のことをいう。準四方格子とは、四方格子を歪ませた格子のことをいう。六方格子とは、正六角形状の格子のことをいう。準六方格子とは、六方格子を歪ませた格子のことをいう。複数の構造体2は、例えば、紫外線硬化性樹脂などのエネルギー線硬化性樹脂を含んでいる。複数の構造体2が、必要に応じて各種添加剤を含んでいてもよい。
[1.2 原盤の構成]
以下、図3A、図3Bを参照して、本技術の第1の実施形態に係る原盤11の構成の一例について説明する。原盤11は、図3Aに示すように、凹状の曲面を有し、この曲面には複数の構造体12が設けられている。この曲面は、素子本体1の曲面に複数の構造体2を成形するための成形面である。原盤11の曲面の形状は、素子本体1のものと同様である。原盤11は、中心軸Mを有している。原盤11の曲面が回転対象な形状を有する場合には、中心軸Mは原盤11の曲面の回転対象軸と一致する。原盤11が、必要に応じて、その曲面に保護層をさらに備えるようにしてもよい。この場合、保護層は、複数の構造体2の形状が維持されるように、複数の構造体12の形状に倣うようにして設けられる。
構造体12は、図3Bに示すように、原盤11の曲面において中心軸方向DMに窪んだ凹部である。ここで、中心軸方向DMとは、原盤11の中心軸Mと平行な方向を意味する。中心軸方向DMから原盤11の曲面の全体を見ると、複数の構造体12は、ピッチ(間隔)Pで、原盤11の曲面に螺旋状に配置されている。ここで、ピッチPは、この原盤12またはこの原盤12の複製原盤を用いて作製される光学素子において、反射の低減を目的とする光の波長以下のピッチである。その螺旋の中心は、原盤11の曲面の中心Oと一致またはほぼ一致する。なお、原盤11の中心軸Mは、その曲面の中心を通っている。
原盤11の曲面の中心部には、上記複数の構造体12が設けられていない領域RMOが存在することが好ましい。素子本体1の曲面の中心部に領域RLOを形成することができるからである。原盤11の構造体12の配置および形状は、上述した光学素子の構造体2のものと同様である。原盤11の材料としては、例えばガラスまたはシリコンなどを用いることができるが、これらの材料に特に限定されるものではない。
[1.3 露光装置の構成]
以下、図4を参照して、原盤11を作製するための露光装置の構成の一例について説明する。この露光装置は、光学ディスク記録装置をベースとして構成されている。
レーザー光源21は、記録媒体としての原盤11の表面に着膜されたレジスト層13を露光するための光源であり、例えば波長λ=266nmの記録用のレーザー光14を発振するものである。レーザー光源21から出射されたレーザー光14は、平行ビームのまま直進し、電気光学素子(EOM:Electro Optical Modulator)22へ入射する。電気光学素子22を透過したレーザー光14は、ミラー23で反射され、変調光学系25に導かれる。
ミラー23は、偏光ビームスプリッタで構成されており、一方の偏光成分を反射し、他方の偏光成分を透過する機能をもつ。ミラー23を透過した偏光成分はフォトダイオード24で受光され、その受光信号に基づいて電気光学素子22が制御されてレーザー光14の位相変調が行われる。
変調光学系25において、レーザー光14は、集光レンズ26により、ガラス(SiO2)などからなる音響光学素子(AOM:Acousto-Optic Modulator)27に集光される。レーザー光14は、音響光学素子27により強度変調され発散した後、レンズ28によって平行ビーム化される。変調光学系25から出射されたレーザー光14は、ミラー31によって反射され、移動光学テーブル32上に水平かつ平行に導かれる。
移動光学テーブル32は、ビームエキスパンダ33、ミラー34および対物レンズ35を備えている。移動光学テーブル32に導かれたレーザー光14は、ビームエキスパンダ33により所望のビーム形状に整形された後、ミラー34および対物レンズ35を介して、原盤11上のレジスト層13へ照射される。原盤11は、スピンドルモータ36に接続されたターンテーブル36の上に載置されている。そして、原盤11を回転させると共に、レーザー光14を原盤11の高さ方向に移動させながら、レジスト層13へレーザー光14を間欠的に照射することにより、レジスト層13の露光工程が行われる。レジスト層13上におけるレーザー光14のスポットの移動は、移動光学テーブル32を矢印Rに示す方向へ水平に移動することにより行われる。
露光装置は、(準)六方格子または(準)四方格子などの2次元格子パターンに対応する潜像をレジスト層13に形成するための制御機構37を備えている。制御機構37は、フォマッター29とドライバ30とを備える。フォマッター29は、極性反転部を備え、この極性反転部が、レジスト層13に対するレーザー光14の照射タイミングを制御する。ドライバ30は、極性反転部の出力を受けて、音響光学素子27を制御する。
この露光装置では、2次元パターンが空間的にリンクするように螺旋の1周毎に極性反転フォマッター信号と回転コントロラーを同期させて信号を発生し、音響光学素子27により強度変調している。例えば、角速度一定(CAV)で適切な回転数と適切な変調周波数と適切な送りピッチでパターニングすることにより、(準)六方格子または(準)四方格子などの格子パターンをレジスト層13に記録することができる。
上述の構成を有する露光装置は、図5に示すように、レーザー光学系の全体を傾けて、原盤11の曲面に対してレーザー光14を垂直に照射可能に構成されている。これにより、原盤11の曲面の中心から外周に向かって、原盤11の曲面に対するレーザー光14の照射方向をつねに垂直に保ちながら、レジスト層13に露光パターンを形成できる。
以下、上述の構成を有する露光装置の動作の一例について説明する。ここでは、以下の式(2)で表される非球面を有する原盤11を露光する場合における、露光装置のレーザー光学系の位置制御の一例について説明する。
Figure 2015197560
図6は、式(2)により描画される凹状の非球面の形状を示している。図7A、図7Bは、図6に示した曲面から露光装置のレーザー光学系の回転中心までの距離を20mmとした場合の、レーザー光学系の軌跡を示している。なお、図7A、図7Bでは、原盤11の曲面の位置を(X、Y)とし、その位置(X、Y)に対応するレーザー光学系の回転中心の位置を(X’、Y’)としている。式(2)で表される非球面を有する原盤11を露光する場合には、レーザー光学系の回転中心が、図7Aに示す座標を通過するように、すなわち図7Bに示す奇跡を描くように、レーザー光学系の動作が制御される。
[1.4 原盤の製造方法]
以下、図8A〜図8E、図9A〜図9Cを参照して、本技術の第1の実施形態に係る原盤の製造方法の一例について説明する。
(レジスト成膜工程)
まず、図8Aに示すように、凹状の曲面を有する原盤11を準備する。この原盤11は、例えばガラス原盤である。次に、図8Bに示すように、原盤11の曲面にレジスト層13を一様に形成する。レジスト層13の材料としては、例えば有機系レジスト、および無機系レジストのいずれを用いてもよい。有機系レジストとしては、例えば、ノボラック系レジストや化学増幅型レジストなどを用いることができる。無機系レジストとしては、例えば、遷移金属の不完全酸化物などを用いることができる。
(露光工程)
次に、図8Cに示すように、原盤11の曲面に形成されたレジスト層13に、レーザー光(露光ビーム)14を照射する。具体的には、図4に示した露光装置のターンテーブル37上に原盤11を載置し、原盤11を回転させると共に、レーザー光14を原盤11の曲面の中心から外周の方向に向かって移動させながら、レーザー光14を間欠的に照射することで、原盤11の曲面に形成されたレジスト層13を露光する。この際、レーザー光14が、図9Aに示すように、原盤11の曲面に対して常に垂直に入射するように、すなわち原盤11の曲面の法線nに対して常に平行に入射するように、レーザー光学系は制御される。レジスト層13が遷移金属の不完全酸化物などの無機レジストを含んでいる場合には、この無機レジストが露光によって相変化する。
上記露光により、複数の潜像13aがレジスト層13に形成される。具体的には、複数の潜像13aは、原盤11の曲面の全体を中心軸方向DMから見ると、螺旋状に形成される。また、複数の潜像13aは、原盤11の曲面の一部を中心軸方向DMから拡大して見ると、格子パターンなどの規則パターンで形成されている。
上記露光の開始位置は、例えば、原盤11の曲面の中心位置、原盤11の曲面の中心から僅かにずれた位置であり、好ましくは後者の位置である。これにより、原盤11の曲面の中心部に、レジスト層13が露光されていない非露光領域RNOを形成することができる。すなわち、後述するエッチング工程において、原盤11の曲面の中心部に、複数の構造体12が設けられていない領域RMOを形成することができる。潜像13aは、例えば、ほぼ円形状、ほぼ楕円形状などである。
(現像工程)
次に、例えば、原盤11を回転させながら、レジスト層13上に現像液を滴下して、レジスト層13を現像処理する。これにより、図8Dに示すように、レジスト層13に複数の開口部13bが形成される。より具体的には、図9Bに示すように、原盤11の曲面に対して垂直な方向に、すなわち原盤11の曲面の法線nの方向に、レジスト層13が現像されて、レジスト層13に複数の開口部13bが形成される。レジスト層13をポジ型のレジストにより形成した場合には、レーザー光14で露光した露光部は、非露光部と比較して現像液に対する溶解速度が増すので、図8D、図9Bに示すように、潜像13aに応じたパターンがレジスト層13に形成される。
(エッチング工程)
次に、原盤11の曲面に形成されたレジスト層13のパターン(レジストパターン)をマスクとして、原盤11の曲面をエッチング処理する。この際、図9Cに示すように、原盤11の中心軸方向DMにエッチングが進むように、エッチング処理を制御する。これにより、図8Eに示すように、原盤11の曲面に複数の構造体12が形成される。なお、エッチング処理とアッシング処理とを交互に行うようして、複数の構造体12の形状を制御するようにしてもよい。エッチングとしては、例えば、ドライエッチングまたはウエットエッチングを用いることができる。ドライエッチングとしては、例えばリアクティブイオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いることができる。次に、アッシングにより、原盤11の曲面に残存したレジスト層13を除去する。これにより、目的とする原盤11が得られる。
[1.5 光学素子の製造方法]
以下、図10A〜図10Cを参照して、本技術の第1の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例について説明する。
まず、必要に応じて、コロナ処理などの表面処理を素子本体1の凸状の曲面に施すようにしてもよい。次に、図10Aに示すように、素子本体1の凸状の曲面と原盤11の凹状の曲面(成形面)との間に転写材料15を介在させて、それらの両曲面に転写材料15を密着させると共に、紫外線などのエネルギー線をエネルギー線源16から転写材料15に照射する。これにより、転写材料15が硬化される。
エネルギー線源16としては、電子線、紫外線、赤外線、レーザー光線、可視光線、電離放射線(X線、α線、β線、γ線など)、マイクロ波、または高周波などエネルギー線を放出可能なものであればよく、特に限定されるものではない。
転写材料15としては、エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。エネルギー線硬化性樹脂組成物としては、紫外線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。エネルギー線硬化性樹脂組成物が、必要に応じてフィラーや機能性添加剤などを含んでいてもよい。
紫外線硬化性樹脂組成物は、例えばアクリレートおよび開始剤を含んでいる。紫外線硬化性樹脂組成物は、例えば、単官能モノマー、二官能モノマー、多官能モノマーなどを含み、具体的には、以下に示す材料を単独または、複数混合したものである。
単官能モノマーとしては、例えば、カルボン酸類(アクリル酸)、ヒドロキシ類(2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート)、アルキル、脂環類(イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート)、その他機能性モノマー(2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレンクリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−(パーフルオロオクチル)エチル アクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−パーフルオロオクチルー2−ヒドロキシプロピル アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル アクリレート、2−(パーフルオロー3−メチルブチル)エチル アクリレート)、2,4,6−トリブロモフェノールアクリレート、2,4,6−トリブロモフェノールメタクリレート、2−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)エチルアクリレート)、2−エチルヘキシルアクリレートなどを挙げることができる。
二官能モノマーとしては、例えば、トリ(プロピレングリコール)ジアクリレート、トリメチロールプロパン ジアリルエーテル、ウレタンアクリレートなどを挙げることができる。
多官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートなどを挙げることができる。
開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンなどを挙げることができる。
フィラーとしては、例えば、無機微粒子および有機微粒子のいずれも用いることができる。無機微粒子としては、例えば、金属酸化物を含む微粒子を挙げることができる。金属酸化物としては、例えば、酸化ケイ素(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)および酸化アルミニウム(Al23)などからなる群より選ばれる1種以上を用いることができる。
機能性添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、触媒、着色剤、帯電防止剤、滑剤、レベリング剤、表面調整剤、消泡剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、界面活性剤、表面改質剤、チキソトロピー剤、可塑剤などを挙げることができる。
原盤11の離型性向上の観点からすると、転写材料15にフッ素系添加材またはシリコーン系添加材などの添加剤をさらに添加することが好ましい。
次に、図10Bに示すように、硬化した転写材料15と一体となった素子本体1を原盤11の曲面から剥離する。これにより、図10Cに示すように、複数の構造体2が素子本体1の曲面に形成される。この際、必要に応じて素子本体1と複数の構造体2との間に中間層3を形成するようにしてもよい。以上により、目的とする光学素子が得られる。
[1.6 効果]
第1の実施形態に係る光学素子では、反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、複数の構造体2を曲面に螺旋状に設けているので、優れた反射防止特性を曲面に付与することができる。
第1の実施形態に係る光学素子では、素子本体1の曲面の中心部に複数の構造体2が設けられていない領域RLOが存在する。したがって、光学素子を撮像装置などの光学系に適用する場合、この領域RLOを利用して、光学系の光軸と光学素子の光軸Lとを合わせることができる。
第1の実施形態に係る原盤の製造方法では、原盤11を回転させると共に、レーザー光14を原盤11の中心から外周方向に移動させながら、レジスト層13へレーザー光14を間欠的に照射して、螺旋状の露光パターンを形成する。このため、精度よく、かつ短時間でレジスト層13の露光が可能である。したがって、原盤11の生産性を向上することができる。また、螺旋状の露光パターンを採用しているので、同心円状の露光パターンを採用した場合に比べて、半径方向の送りピッチの変動を抑制できる。すなわち、半径方向における構造体12間の距離の変動を抑制できる。これにより、回折光の発生などを抑制できる。
第1の実施形態に係る原盤の製造方法では、非球面などの曲面にモスアイ構造などの構造体12を形成することができる。また、露光に使用するレーザー光の照射時間と照射エネルギー量と照射間隔とを数値制御することで、複数の構造体12の位置、大きさ、形状、深さ、斜面形状などを設定することができる。したがって、原盤11を用いて成形される光学素子の反射率特性を制御可能である。
第1の実施形態に係る光学素子の製造方法では、原盤11を用いた形状転写により、非球面レンズ、球面レンズ、イメージャーカバーガラスなどの光学素子に反射防止特性を付与できる。したがって、反射防止特性を有する光学素子の生産性を向上できる。
[1.7 変形例]
(光学素子)
上述の第1の実施形態では、素子本体1が凸状の曲面を有し、この曲面に複数の構造体2が設けられている構成を例として説明したが、複数の構造体2が設けられる表面の形状はこれに限定されるものではない。例えば、光学素子が、いわゆる片凹レンズであり、図11Aに示すように、素子本体4が凹状の曲面を有し、複数の構造体2が凹状の曲面に設けられていてもよい。曲面は、例えば、光軸Lに対して対称な形状を有している。曲面の中心は、例えば、曲面の底部である。この場合にも、曲面の中心部に、複数の構造体2が設けられていない領域RLOが存在することが好ましい。また、図11Bに示すように、素子本体5が平面を有し、複数の構造体2がこの平面に設けられていてもよい。この場合にも、平面の中心部に、複数の構造体2が設けられていない領域RLOが存在することが好ましい。
上述の第1の実施形態では、構造体2が、素子本体1の曲面において光軸方向DLに突出した凸部である構成を例として説明したが、構造体2の構成はこれに限定されるものではない。例えば、図12A、図12Bに示すように、構造体6が、素子本体1の曲面において光軸方向DLに窪んだ凹部であってもよい。
(露光装置)
図13に示すように、本技術の第1の実施形態の変形例に係る露光装置は、レーザーダイオード41、67と、ビープスプリッタ46、51、59と、オートパワーコントロール部54と、フォーカスコントロール部61とを備える。オートパワーコントロール部54は、集光レンズ55とフォトディテクタ56とを備える。フォーカスコントロール部61は、レンズ62、63と、フォトディテクタ64とを備える。
レーザーダイオード41とビープスプリッタ46との間には、コリメータレンズ42と、ビーム成形プリズム43、44と、1/2波長板45とが設けられている。ビープスプリッタ46、51の間には、1/2波長板47〜49、1/4波長板50が設けられている。ビームスプリッタ51と、原盤71との間には、コリメータレンズ52および集光レンズ53が設けられている。
ビームスプリッタ51、59の間には、レンズ57、58が設けられている。ビームスプリッタ59とフォーカスコントロール部61との間には、ノイズカット部60が設けられている。レーザーダイオード67とビームスプリッタ59との間には、絞り65およびコリメータレンズ66が設けられている。
レーザーダイオード41から出射された青色レーザー光(波長405nm)は、コリメータレンズ42で発散光から平行光に変換された後、ビーム整形プリズム43、44でスポット形状が整形され、1/2波長板45を介してビームスプリッタ46へ入射される。
ビームスプリッタ46は、レーザーダイオード41から入射された青色レーザー光を透過すると共に、原盤71のレジスト層13により反射された青色レーザー光を反射する。これにより、レジスト層13への往路側の青色レーザー光の光路と、復路側の青色レーザー光の光路とが分離される。
ビームスプリッタ46により反射された青色レーザー光は、集光レンズ55により集光され、フォトディテクタ56にて受光される。
ビームスプリッタ46を透過した青色レーザー光は、1/2波長板47〜49、1/4波長板50を介して、ビームスプリッタ51に入射する。ビームスプリッタ51は、レーザーダイオード41から入射された青色レーザー光を透過すると共に、原盤71のレジスト層13により反射された青色レーザー光を透過する。
ビームスプリッタ51を透過した青色レーザー光は、コリメータレンズ52および集光レンズ53を介して原盤71のレジスト層13に入射する。レジスト層13にて反射された青色レーザー光は、対物レンズ53により発散光から平行光に変換され、コリメータレンズ52を介してビームスプリッタ51へ入射される。
レーザーダイオード67から出射された赤色レーザー光(波長650nm)は、コリメータレンズ66で発散光から平行光に変換された後、絞り65を介してビームスプリッタ59へ入射される。ビームスプリッタ59は、レーザーダイオード67から入射された赤色レーザー光を反射する。反射された光は、レンズ58、57を介してビームスプリッタ51に入射する。
ビームスプリッタ51は、レーザーダイオード67から入射された赤色レーザー光を原盤71のレジスト層13に向けて反射すると共に、原盤71のレジスト層13により反射された赤色レーザー光をビームスプリッタ59に向けて反射する。
ビームスプリッタ51にて反射された赤色レーザー光は、レンズ57、58を介してビームスプリッタ59に入射する。ビームスプリッタ59は、ビームスプリッタ51から入射された赤色レーザー光を透過する。ビームスプリッタ59を透過した光は、ノイズカット部60、レンズ62、63を介して、フォトディテクタ56にて受光される。
上述した構成を有する露光装置では、例えば式(1)で示される非球面に対するレンズの加工誤差と、成膜したレジスト層13の厚さの誤差を加味して、図7A、図7Bで与えた軌跡からの差をオートフォーカス機構で調整しながら露光することができる。光学系からオートフォーカス用の赤色レーザー光を出射し、レジスト層13の表面で反射した光量を検出することで、例えば10nm以下の精度で、レジスト層13に対するレーザー光の照射を制御できる。
<2 第2の実施形態>
第2の実施形態では、原盤から第1の複製原盤(以下「マスター原盤」という。)を作製し、このマスター原盤から更に第2の複製原盤(以下「マザー原盤」という。)を作製した後、このマザー原盤を用いて光学素子を製造する方法について説明する。ここでは、光学素子として、図11Aに示した凹状の曲面を有する光学素子を製造する例について説明する。
以下、図14A〜図16Dを参照しながら、本技術の第2の実施形態に係る原盤、マスター原盤、マザー原盤および光学素子の製造方法の一例について説明する。
(原盤の製造方法)
まず、図14Aに示すように、凸状の曲面を有する原盤71を準備する。次に、図14Bに示すように、原盤71の曲面にレジスト層13を一様に形成する。
次に、図14Cに示すように、原盤71の曲面に形成されたレジスト層13に、レーザー光(露光ビーム)14を照射する。具体的には、図4に示した露光装置のターンテーブル37上に原盤71を載置し、原盤71を回転させると共に、レーザー光14を原盤71の曲面の中心から外周の方向に向かって移動させながら、レーザー光14を間欠的に照射することで、原盤71の曲面に形成されたレジスト層13を露光する。この際、レーザー光14が、原盤71の曲面に対して常に垂直に入射するように、すなわち原盤71の曲面の法線nに対して常に平行に入射するように、レーザー光学系は制御される。上記露光により、複数の潜像13aがレジスト層13に形成される。この場合にも、原盤71の曲面の中心部に、レジスト層13が露光されていない非露光領域RNOを形成することが好ましい。
次に、例えば、原盤71を回転させながら、レジスト層13上に現像液を滴下して、レジスト層13を現像処理する。これにより、図14Dに示すように、レジスト層13に複数の開口部13bが形成される。
次に、原盤71の曲面に形成されたレジスト層13のパターン(レジストパターン)をマスクとして、原盤71の曲面をエッチング処理する。この際、原盤11の中心軸方向DMにエッチングが進むように、エッチング処理を制御する。これにより、図14Eに示すように、凹状を有する複数の構造体12が原盤71の曲面に形成される。この場合、原盤11の曲面の中心部に、複数の構造体12が設けられていない領域RMOを形成することが好ましい。
(マスター原盤の製造方法)
まず、例えばスパタリング法または無電解メッキにより、図15Aに示すように、複数の構造体12の形状にならうようにして、導電層72を原盤71の曲面に形成する。次に、例えば電鋳法により、図15Bに示すように、原盤71の導電層72に、Niなどにより構成される金属層73を形成する。次に、図15Cに示すように、この金属層73を導電層72と共に、原盤71から剥離する。これにより、凸状を有する複数の構造体74aが凹状の曲面に設けられたマスター原盤74が得られる。
(マザー原盤の製造方法)
次に、図15Dに示すように、マスター原盤74の曲面に剥離層75を形成する。次に、例えば電鋳法により、図15Eに示すように、ニッケルなどにより構成される金属層76をマスター原盤74の曲面に形成する。次に、図15Fに示すように、金属層76をマスター原盤74から剥離する。これにより、凹状を有する複数の構造体77aが凸状の曲面に設けられたマザー原盤77が得られる。次に、図16Aに示すように、必要に応じて、複数の構造体77aの形状に倣うようにして、マザー原盤77の凸状の曲面に剥離層78を形成するようにしてもよい。
(光学素子の製造方法)
次に、図16Bに示すように、素子本体4の凹状の曲面とマザー原盤77の凸状の曲面(成形面)との間に転写材料15を介在させて、それらの両曲面に転写材料15を密着させると共に、紫外線などのエネルギー線をエネルギー線源16から転写材料15に照射する。これにより、転写材料15が硬化される。次に、図16Cに示すように、硬化した転写材料15と一体となった素子本体4をマザー原盤77の曲面から剥離する。これにより、図16Dに示すように、凸状を有する複数の構造体2が、素子本体4の凹状の曲面に形成される。以上により、目的とする光学素子が得られる。
<3 第3の実施形態>
第3の実施形態では、射出成形により光学素子を製造する方法について説明する。
以下、図17を参照して、本技術の第3の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例について説明する。まず、可動側金型81を固定側金型82に対して近接する方向に移動し、可動側金型81と固定側金型82とを突き合わせてキャビティ83を形成する。可動側金型81の成形面81sは、第1の実施形態における原盤11の成形面と同様の構成を有している。なお、可動側金型81の成形面81sに代えて、固定側金型82の成形面82sが、第1の実施形態における原盤11の成形面と同様の構成を有するようにしてもよい。
次に、キャビティ83内に溶融した樹脂材料84を充填する。この樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(PC)またはシクロオレフィンポリマー樹脂(COP)などの熱可塑性樹脂を用いることができる。この樹脂材料は、材料供給装置(図示せず)内で加熱され溶融状態とされ、ランナー85などを供給路としてキャビティ83内に供給される。
次に、キャビティ83内に充填された溶融した樹脂材料84を冷却して固化させると共に、この樹脂材料84に対して型締めを行う。なお、樹脂材料84に対して型締めを行う際には、可動側金型81を固定側金型82に対して更に近接する方向に移動させる。これにより、キャビティ83内に充填された樹脂材料84は加圧されることとなり、可動側金型81の成形面81sの微細凹凸形状が確実に転写される。
次に、樹脂材料84が十分に冷却されて固化した後、可動側金型81を固定側金型82から離間する方向に移動させると共に、固化した樹脂材料84を可動側金型81および固定側金型82から離型させる。以上の工程により、目的とする光学素子が得られる。
<4 第4の実施形態>
第4の実施形態では、ガラス材の表面に熱プレスを用いて微細な構造体パターンを転写する光学素子の製造方法について説明する。
以下、図18A〜図19Dを参照しながら、本技術の第4の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例について説明する。まず、図18Aに示すように、金型91の凹状の曲面にガラス材92を載せる。ガラス材92としては、例えば、低融点ガラスなどを用いることができる。次に、図18Bに示すように、金型91が収容されたチャンバ93内を真空にする。次に、図18Cに示すように、チャンバ93内に窒素ガス94を充填する。次に、図18Dに示すように、赤外線ランプ95により金型91とガラス材92とを成形温度まで加熱する。
次に、図19Aに示すように、チャンバ93内の窒素ガス94を排出し、チャンバ93内を真空にする。次に、図19Bに示すように、金型96の成形面によりガラス材92をプレスする。これにより、図19Cに示すように、複数の構造体2が一方の凸状の曲面に設けられ光学素子97が形成される。なお、金型96の構成は第1の実施形態における原盤11と同様である。次に、図19Cに示すように、金型91および光学素子97を窒素ガス98にて同時冷却する。次に、図19Dに示すように、成形した光学素子97を金型91から取り出す。
図20は、本技術の第4の実施形態に係る光学素子の製造方法における成形温度と加圧力の制御の一例を示す図である。図18A〜図18Dに示した工程において温度が昇温され、図19A、図19Bに示した工程において成形温度に維持され、図19Cに示した工程において温度が冷却される。
<5 第5の実施形態>
図21に示すように、本技術の第5の実施形態に係る撮像素子パッケージ(以下「素子パッケージ」という。)111は、アルミナなどにより構成されたパッケージ112と、このパッケージ112に収容された撮像素子113と、パッケージ112の開口窓を覆うように固着された反射防止機能付カバーガラス(カバー体)114とを備える。
撮像素子113は、ダイボンド剤115によりパッケージ112の所定位置に固定されている。
撮像素子113は、ワイヤー116によってパッケージ112と電気的に接続されている。反射防止機能付カバーガラスとパッケージ112との周縁部は、エポキシ系シール樹脂などの接着剤117を介して接着されている。
撮像素子113としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ素子またはCOMS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ素子などが用いられる。
反射防止機能付カバーガラス114は、光学素子の一例であり、カバーガラス本体114aと、複数の構造体114bと、AR(Anti Reflection)コート114cとを備える。複数の構造体114bは、カバーガラス本体114aの主面のうち撮像素子113に対向する側の面に設けられている。ARコート114cは、カバーガラス本体114aの主面のうち被写体からの光が入射する側の面に設けられている。複数の構造体114bは、第1の実施形態における複数の構造体2と同様である。なお、被写体からの光が入射する側の表面に、ARコート114cに代えて、複数の構造体114bを備えるようにしてもよい。
反射防止機能付カバーガラス114が、カバーガラス本体114aとARコート114cとの間に、光学的ローパスフィルタおよび赤外光カットフィルタ(IRカットフィルタ)をさらに備えるようにしてもよい。
第2の実施形態に係る素子パッケージ111では、カバーガラス本体114aの主面のうち撮像素子113に対向する側の面に複数の構造体114b設けている。したがって、撮像素子113の表面で反射された光に対してのみならず、ワイヤー116などの構造物の表面で反射された光に対しても、優れた反射防止効果を得ることができる。
<6 第6の実施形態>
図22に示すように、本技術の第6の実施形態に係るカメラモジュール(撮像モジュール)131は、レンズ132、IRカットフィルタ133、撮像素子134、筐体135および回路基板136を備える。このカメラモジュール131は、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、携帯電話などの電子機器に適用して好適なものである。
回路基板136の表面の所定位置に、撮像素子134が実装されている。この撮像素子134を収容するようにして、回路基板136の表面に筐体135が固定されている。この筐体135内にレンズ132およびIRカットフィルタ133が収容されている。レンズ132、IRカットフィルタ133は、被写体から撮像素子134の方向に向かってこの順序で所定間隔離して設けられている。被写体からの光は、レンズ132により集光されて、IRカットフィルタ133を介して撮像素子134の撮像面に結像される。レンズ132およびIRカットフィルタ133の表面には、第1の実施形態における複数の構造体2が設けられている。ここで、表面とは、被写体からの光が入射する入射面、およびこの入射面から入射した光が出射される出射面のうちの少なくとも一方を意味する。
<7 第7の実施形態>
図23に示すように、第7の実施形態に係る撮像装置200は、いわゆるデジタルカメラ(デジタルスチルカメラ)であって、筐体201と、レンズ鏡筒202と、筐体201およびレンズ鏡筒202内に設けられた撮像光学系203とを備える。筐体201とレンズ鏡筒202とが着脱自在に構成されていてもよい。
撮像光学系203は、レンズ211と、光量調整装置212と、半透過型ミラー213と、素子パッケージ214aと、オートフォーカスセンサ215とを備える。レンズ211、光量調整装置212、半透過型ミラー213は、レンズ鏡筒202の先端から素子パッケージ214aに向かってこの順序で設けられている。レンズ211、光量調整装置212、半透過型ミラー213および素子パッケージ214aからなる群より選ばれる少なくとも1種には、反射防止機能が付与されている。オートフォーカスセンサ215は、半透過型ミラー213により反射された光LIを受光可能な位置に設けられている。撮像装置200が、必要に応じてフィルタ216をさらに備えるようにしてもよい。このようにフィルタ216を備える場合には、フィルタ216に反射防止機能が付与されていてもよい。以下、各構成要素および反射防止機能について順次説明する。
(レンズ)
レンズ211は、被写体からの光LIを素子パッケージ214aに向けて集光する。
(光量調整装置)
光量調整装置212は、撮像光学系203の光軸を中心とする絞り用開口の大きさを調整する絞り装置である。光量調整装置212は、例えば、一対の絞り羽根と、光の透過光量を減少させるNDフィルタとを備えている。光量調整装置212の駆動方式としては、例えば、一対の絞り羽根とNDフィルタとを1つのアクチュエータで駆動する方式、一対の絞り羽根とNDフィルタとをそれぞれ独立した2つのアクチュエータで駆動する方式を用いることができるが、これらの方式に特に限定されるものではない。NDフィルタとしては、透過率もしくは濃度が単一のフィルタ、または透過率もしくは濃度がグラデーション状に変化するフィルタを用いることができる。また、NDフィルタの数は1枚に限定されるものではなく、複数枚のNDフィルタを積層して用いるようにしてもよい。
(半透過型ミラー)
半透過型ミラー213は、入射する光の一部を透過し、残りを反射するミラーである。具体的には、半透過型ミラー213は、レンズ211により集光された光LIの一部をオートフォーカスセンサ215に向けて反射するのに対して、光LIの残りを素子パッケージ214aに向けて透過する。半透過型ミラー213の形状としては、例えば、シート状、プレート状を挙げることができるが、特にこれらの形状に限定されるものではない。ここで、シートにはフィルムが含まれるものと定義する。
(素子パッケージ)
素子パッケージ214は、半透過型ミラー213を透過した光を受光し、受光した光を電気信号に変換し、信号処理回路(図示せず)に出力する。素子パッケージ214として、第5の実施形態に係る素子パッケージ111を用いるようにしてもよい。
(オートフォーカスセンサ)
オートフォーカスセンサ215は、半透過型ミラー213により反射された光を受光し、受光した光を電気信号に変換し、制御回路(図示せず)に出力する。
(フィルタ)
フィルタ216は、レンズ鏡筒202の先端、または撮像光学系203内に設けられる。なお、図23では、フィルタ216をレンズ鏡筒202の先端に備える例が示されている。この構成を採用する場合、フィルタ216は、レンズ鏡筒202の先端に対して着脱自在の構成を有していてもよい。
フィルタ216としては、レンズ鏡筒202の先端、または撮像光学系203内に一般的に設けられるものが用いられ、特に限定されるものではない。例示するならば、偏光(PL)フィルタ、シャープカット(SC)フィルタ、色彩強調および効果用フィルタ、減光(ND)フィルタ、色温度変換(LB)フィルタ、色補正(CC)フィルタ、ホワイトバランス取得用フィルタ、レンズ保護用フィルタなどが挙げられる。
(反射防止機能)
撮像装置200では、被写体からの光LIが、レンズ鏡筒202の先端から素子パッケージ214a内の撮像素子に到達するまでの間に複数の光学素子(すなわち、レンズ211、光量調整装置212、半透過型ミラー213、素子パッケージ214aのカバーガラス)を透過する。以下では、このように被写体からの光LIが撮像装置200内に取り込まれてから撮像素子に到達するまでの間に透過する光学素子を「透過型光学素子」という。撮像装置200がフィルタ216をさらに備える場合には、フィルタ216も透過型光学素子の一種と見なされる。
これらの複数の透過型光学素子のうちの少なくとも1つの透過型光学素子の表面には、上述の第1の実施形態における複数の構造体2が設けられている。ここで、透過型光学素子の表面とは、被写体からの光LIが入射する入射面、およびこの入射面から入射した光LIが出射される出射面のうちの少なくとも一方を意味する。具体的には例えば、素子パッケージ214aとして、上述の第5の実施形態に係る素子パッケージ111を用いることができる。透過型光学素子の曲面または平面の中心部に、複数の構造体2が設けられていない領域RLOが存在することが好ましい。この領域RLOが、撮像光学系203の光軸上に設けられていることが好ましい。
<8 第8の実施形態>
上述の第7の実施形態では、撮像装置としてデジタルカメラ(デジタルスチルカメラ)に本技術を適用する場合を例として説明したが、本技術の適用例はこれに限定されるものではない。本技術の第8の実施形態では、デジタルビデオカメラに本技術を適用した例について説明する。
図24に示すように、第8の実施形態に係る撮像装置301は、いわゆるデジタルビデオカメラであって、レンズ第1群L1、レンズ第2群L2、レンズ第3群L3、レンズ第4群L4、素子パッケージ302、ローパスフィルタ303、フィルタ304、モータ305、アイリス羽根306および電気調光素子307を備える。この撮像装置301では、レンズ第1群L1、レンズ第2群L2、レンズ第3群L3、レンズ第4群L4、素子パッケージ302、ローパスフィルタ303、フィルタ304、アイリス羽根306および電気調光素子307により撮像光学系が構成される。撮像光学系を構成するこれらの光学素子からなる群より選ばれる少なくとも1種には、反射防止機能が付与されている。アイリス羽根306および電気調光素子307により光学調整装置が構成される。以下、各構成要素および反射防止機能について順次説明する。
(レンズ群)
レンズ第1群L1およびレンズ第3群L3は、固定レンズである。レンズ第2群L2は、ズーム用レンズである。レンズ第4群は、フォーカス用レンズである。
(素子パッケージ)
素子パッケージ302は、入射された光を電気信号に変換し、図示を省略した信号処理部に供給する。素子パッケージ302として、第5の実施形態に係る素子パッケージ111を用いるようにしてもよい。
(ローパスフィルタ)
ローパスフィルタ303は、例えば、素子パッケージ302の前面、すなわちカバーガラスの光入射面に設けられる。ローパスフィルタ303は、画素ピッチに近い縞模様の像などを撮影した場合に生じる偽信号(モワレ)を抑制するためのものであり、例えば、人工水晶から構成される。
フィルタ304は、例えば、素子パッケージ302に入射する光の赤外域をカットすると共に、近赤外域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑え、可視域帯(400nm〜700nm)の光強度を一様にするためのものである。このフィルタ304は、例えば、赤外光カットフィルタ(以下、「IRカットフィルタ」という。)304aと、このIRカットフィルタ304a上にIRカットコートを積層させて形成されたIRカットコート層304bとから構成される。ここで、IRカットコート層304bは、例えば、IRカットフィルタ304aの被写体側の面およびIRカットフィルタ304aの素子パッケージ302側の面の少なくとも一方に形成される。図24では、IRカットフィルタ304aの被写体側の面にIRカットコート層304bが形成される例が示されている。
モータ305は、図示を省略した制御部から供給された制御信号に基づき、レンズ第4群L4を移動する。アイリス羽根306は、素子パッケージ302に入射する光量を調整するためのものであり、図示を省略したモータにより駆動される。
電気調光素子307は、素子パッケージ302に入射する光量を調整するためのものである。この電気調光素子307は、少なくとも染料系色素を含んだ液晶からなる電気調光素子であり、例えば、2色性GH液晶からなる電気調光素子である。
(反射防止機能)
撮像装置301では、被写体からの光が素子パッケージ302内の撮像素子に到達するまでの間に、複数の光学素子(レンズ第1群L1、レンズ第2群L2、電気調光素子307、レンズ第3群L3、レンズ第4群L4、フィルタ304、およびローパスフィルタ303付きカバーガラス)を透過する。以下では、このように被写体からの光LIが撮像素子に到達するまでの間に透過する光学素子を「透過型光学素子」という。これらの複数の透過型光学素子のうちの少なくとも1つの透過型光学素子の表面には、上述の第1の実施形態における複数の構造体2が設けられている。具体的には例えば、素子パッケージ302として、第5の実施形態に係る素子パッケージ111を用いることができる。透過型光学素子の曲面または平面の中心部に、複数の構造体2が設けられていない領域RLOが存在することが好ましい。この領域RLOが、撮像光学系の光軸上に設けられていることが好ましい。
<9 第9の実施形態>
第9の実施形態では、第6の実施形態に係るカメラモジュール131を備える電子機器の例について説明する。
図25A、図25Bに示すように、電子機器の一例としての携帯電話401は、いわゆるスマートフォンであり、筐体402と、この筐体402に収容されたタッチパネル付き表示素子403およびカメラモジュール131とを備える。タッチパネル付き表示素子403は携帯電話401の前面側に設けられ、カメラモジュール131は携帯電話401の背面側に設けられる。ここで、タッチパネル付き表示素子403の入力操作面に、第1の実施形態における複数の構造体2を設けるようにしてもよい。
以下、実施例により本技術を具体的に説明するが、本技術はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(レジスト成膜工程)
まず、凸状の非球面を有するガラス原盤を準備した。次に、このガラス原盤の非球面に無機レジスト層を一様に形成した。
(露光工程)
次に、ガラス原盤を回転させると共に、レーザー光をガラス原盤の非球面の中心から外周の方向(半径方向)に向かって移動させながら、レーザー光を間欠的に照射することで、ガラス原盤の非球面に形成された無機レジスト層を露光した。この際、レーザー光がガラス原盤の非球面に対して常に垂直に入射するように、レーザー光学系を制御した。また、ガラス原盤の非球面をその中心軸方向から見ると、複数の潜像が全体として螺旋状を形成し、かつ局所的には略六方格子パターンを形成するように、レーザー光学系を制御した。なお、半径方向の送りピッチは200nmとし、回転方向の送りピッチは230nmとした。
(現像工程)
次に、例えば、ガラス原盤を回転させながら、無機レジスト層上に現像液を滴下して、ガラス原盤の非球面に対して垂直な方向に無機レジスト層を現像した。これにより、潜像に応じた複数の開口部が無機レジスト層に形成された。
(エッチング工程)
次に、複数の開口部が形成された無機レジスト層をマスクとして、ガラス原盤の非球面をエッチング処理した。この際、ガラス原盤の中心軸方向にエッチングが進むように、エッチング処理を制御した。これにより、ガラス原盤の非球面に複数の構造体が形成された。次に、アッシングにより、ガラス原盤の非球面に残存した無機レジスト層を除去した。
(転写工程)
次に、片凹レンズの凹状の非球面とガラス原盤の凸状の非球面(成形面)との間に紫外線硬化性樹脂組成物を介在させて、それらの両曲面に転写材料15を密着させると共に、紫外線照射により紫外線硬化性樹脂を硬化させた。次に、硬化した紫外線硬化性樹脂と一体となった片凹レンズをガラス原盤の非球面から剥離した。これにより、複数の構造体が片凹レンズの凹状の非球面に螺旋状に形成された。なお、隣接する螺旋の列のピッチは200nmであり、螺旋の周方向における構造体間のピッチは230nmであった。また、構造体の底面の直径は200nm、構造体の高さは200nmであった。以上により、目的とする反射防止機能付き片凹レンズが得られた。
(比較例1)
片凹レンズの凹状の非球面に4層のARコートを形成することにより、反射防止機能付き片凹レンズを得た。
(反射スペクトルの評価)
上述のようにして得られた実施例1、比較例1の反射防止機能付き片凹レンズの反射スペクトルを以下のようにして評価した。まず、反射防止機能付き片凹レンズの平面側にブラックテープを貼り合わせた。次に、ブラックテープが貼り合わされた側とは反対側となる凹状の非球面に対して、入射角5°または45°の入射角度で光を入射して、反射スペクトル(波長帯域400nm〜700nm)を評価した。その結果を図26に示す。なお、入射角は、片凹レンズの凹状の非球面の法線を基準とした角度である。
図26から以下のことがわかる。
・入射角5°の反射スペクトル
凹状の非球面に複数の構造体が設けられた実施例1では、反射スペクトルに波長依存性が殆どなく、反射スペクトルはほぼフラットである。一方、凹状の非球面に4層のARコートが設けられた比較例1では、反射スペクトルはほぼフラットであるが、波長400nm近傍で多少上昇する傾向がある。
・入射角45°の反射スペクトル
凹状の非球面に複数の構造体が設けられた実施例1では、波長500nm〜700nmの範囲で、反射スペクトルが上昇する傾向が見られる。一方、凹状の非球面に4層のARコートが設けられた比較例1では、波長400nm〜700nmの範囲で、反射スペクトルが上昇する傾向が見られる。その上昇の度合いは、実施例1に比べて大きい。
以上、本技術の実施形態について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本技術の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
また、本技術は以下の構成を採用することもできる。
(1−1)
反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備え、
上記複数の構造体は、光軸方向に突出した凸部、または光軸方向に窪んだ凹部であり、
上記曲面の中心には、上記複数の構造体が設けられていない領域が存在する光学素子。
(1−2)
上記螺旋と上記曲面の中心は、一致またはほぼ一致している(1−1)に記載の光学素子。
(1−3)
上記曲面は、光軸に対して対称な形状を有し、
上記曲面の中心は、上記曲面の頂部または底部である(1−1)または(1−2)に記載の光学素子。
(1−4)
上記曲面は、球面または非球面である(1−1)から(1−3)のいずれかに記載の光学素子。
(1−5)
上記曲面は、凸状または凹状である(1−1)から(1−4)のいずれかに記載の光学素子。
(1−6)
上記複数の構造体は、紫外線硬化性樹脂を含んでいる(1−1)から(1−5)のいずれかに記載の光学素子。
(1−7)
上記光は、可視光である(1−1)から(1−6)のいずれかに記載の光学素子。
(1−8)
上記複数の構造体は、上記曲面に格子状に配置されている(1−1)から(1−7)のいずれかに記載の光学素子。
(1−9)
反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備え、
上記複数の構造体は、上記曲面の中心軸方向に突出した凸部、または上記曲面の中心軸方向に窪んだ凹部であり、
上記曲面の中心には、上記複数の構造体が設けられていない領域が存在する原盤。
(1−10)
(1−1)から(1−9)のいずれかに記載の光学素子を備える撮像装置。
(1−11)
上記光学素子を含む光学系を備え、
上記領域が、上記光学系の光軸上に設けられている(1−10)に記載の撮像装置。
(1−12)
原盤の曲面に対して垂直な方向から光を照射して、原盤の曲面に設けられたレジストに対して、反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で螺旋状の露光部を形成し、
上記複数の露光部が形成されたレジスト層を現像して、レジストパターンを形成し、
上記レジストパターンをマスクとして、上記曲面の中心軸方向にエッチング処理を施すことで、複数の構造体を上記曲面に形成する
ことを含む原盤の製造方法。
また、本技術は以下の構成を採用することもできる。
(2−1)原盤の曲面または平面に設けられたレジスト層を所定のパターンに露光する工程と、
上記レジスト層を現像することで、複数の開口部を有するマスクを形成する工程と、
上記マスクの上記複数の開口部と残存部のエッチングレートの違いを利用し、上記原盤の中心軸方向に上記原盤の曲面または平面をエッチングすることで、上記原盤の曲面または平面に複数の構造体を形成する工程と
を備える原盤の製造方法。
(2−2)上記露光の工程では、上記原盤を該原盤の中心軸を中心として回転させ、上記露光に使用する光の焦点位置を上記原盤の中心から外周方向に移動させながら、上記光の入射方向が上記曲面または平面の法線方向になるように追従制御する(2−1)に記載の原盤の製造方法。
(2−3)上記露光の工程では、上記露光に使用する光の照射時間と照射エネルギー量と照射間隔とを数値制御する(2−1)または(2−2)に記載の原盤の製造方法。
(2−4)上記露光の工程では、上記照射時間と上記照射エネルギー量と上記照射間隔を、上記エッチングにより得られる上記複数の構造体の位置、大きさ、形状、深さおよび斜面形状を適正なものとするために露光点毎に変化させる(2−1)から(2−3)のいずれかに記載の原盤の製造方法。
(2−5)上記原盤から複製原盤を作製する工程をさらに備える(2−1)から(2−4)のいずれかに記載の原盤の製造方法。
(2−6)上記複製原盤の作製工程では、上記原盤の曲面または平面に導電層をスパッタまたは蒸着により成膜した後、電鋳法により上記導電層上に金属層を形成することにより上記複製原盤を形成する(2−5)に記載の光学素子の製造方法。
(2−7)上記原盤の曲面は、球面である原盤の製造方法。
(2−8)上記複数の構造体は、反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で設けられている(2−1)から(2−7)のいずれかに記載の原盤の製造方法。
(2−9)上記構造体は、モスアイ構造体である(2−1)から(2−8)のいずれかに記載の原盤の製造方法。
(2−10)上記レジスト層は、遷移金属の不完全酸化物を含んでいる(2−1)から(2−9)のいずれかに記載の原盤の製造方法。
(2−11)原盤の曲面または平面に設けられたレジスト層を所定のパターンに露光する工程と、
上記レジスト層を現像することで、複数の開口部を有するマスクを形成する工程と、
上記マスクの上記複数の開口部と残存部のエッチングレートの違いを利用し、上記原盤の中心軸方向に上記原盤の曲面または平面をエッチングすることで、上記原盤の曲面または平面に複数の構造体を形成する工程と、
上記原盤または上記原盤の複製原盤を用いて、複数の構造体を有する光学素子を形成する工程と
を備える光学素子の製造方法。
(2−12)上記光学素子の形成の工程では、上記原盤または上記複製原盤を用いて、紫外線硬化性樹脂に形状転写することにより、複数の構造体を有する光学素子を形成する(2−11)に記載の光学素子の製造方法。
(2−13)上記光学素子が、非球面形状を有するレンズであり、
上記複数の構造体は、上記非球面に形成される(2−11)または(2−12)に記載の光学素子の製造方法。
(2−14)
撮像素子と、
上記撮像素子を収容するパッケージと、
を備え、
上記パッケージには、複数の構造体が反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で螺旋状に設けられている光透過部を有する撮像素子パッケージ。
(2−15)
上記光透過部は、ガラス板である(2−14)に記載の撮像素子パッケージ。
(2−16)
上記螺旋の中心部には、上記複数の構造体が設けられていない領域が存在する(2−14)または(2−15)に記載の撮像素子パッケージ。
(2−17)上記ガラス板の一方の面に上記複数の構造体が設けられ、上記ガラス板の他方の面に多層反射防止膜が設けられている(2−14)から(2−16)のいずれかに記載の撮像素子パッケージ。
(2−18)上記複数の構造体が設けられた面が、上記撮像素子に対向する側の面である(2−17)に記載の撮像素子パッケージ。
1 素子本体
2 構造体
3 中間層
11 原盤
12 構造体
111 撮像素子パッケージ
131 カメラモジュール
200、301 撮像装置
401 携帯電話

Claims (12)

  1. 反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備え、
    上記複数の構造体は、光軸方向に突出した凸部、または光軸方向に窪んだ凹部であり、
    上記曲面の中心には、上記複数の構造体が設けられていない領域が存在する光学素子。
  2. 上記螺旋と上記曲面の中心は、一致またはほぼ一致している請求項1に記載の光学素子。
  3. 上記曲面は、光軸に対して対称な形状を有し、
    上記曲面の中心は、上記曲面の頂部または底部である請求項1に記載の光学素子。
  4. 上記曲面は、球面または非球面である請求項1に記載の光学素子。
  5. 上記曲面は、凸状または凹状である請求項1に記載の光学素子。
  6. 上記複数の構造体は、紫外線硬化性樹脂を含んでいる請求項1に記載の光学素子。
  7. 上記光は、可視光である請求項1に記載の光学素子。
  8. 上記複数の構造体は、上記曲面に格子状に配置されている請求項1に記載の光学素子。
  9. 反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を備え、
    上記複数の構造体は、上記曲面の中心軸方向に突出した凸部、または上記曲面の中心軸方向に窪んだ凹部であり、
    上記曲面の中心には、上記複数の構造体が設けられていない領域が存在する原盤。
  10. 反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で、曲面に螺旋状に設けられた複数の構造体を有する光学素子を備え、
    上記複数の構造体は、上記光学素子の光軸方向に突出した凸部、または光軸方向に窪んだ凹部であり、
    上記曲面の中心には、上記複数の構造体が設けられていない領域が存在する撮像装置。
  11. 上記光学素子を含む光学系を備え、
    上記領域が、上記光学系の光軸上に設けられている請求項10に記載の撮像装置。
  12. 原盤の曲面に対して垂直な方向から光を照射して、原盤の曲面に設けられたレジストに対して、反射の低減を目的とする光の波長以下の間隔で螺旋状の露光部を形成し、
    上記複数の露光部が形成されたレジスト層を現像して、レジストパターンを形成し、
    上記レジストパターンをマスクとして、上記曲面の中心軸方向にエッチング処理を施すことで、複数の構造体を上記曲面に形成する
    ことを含む原盤の製造方法。
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