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JP2015189799A - 硬化性樹脂組成物、ハードコート材及び硬化物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、ハードコート材及び硬化物 Download PDF

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JP2015189799A
JP2015189799A JP2014066464A JP2014066464A JP2015189799A JP 2015189799 A JP2015189799 A JP 2015189799A JP 2014066464 A JP2014066464 A JP 2014066464A JP 2014066464 A JP2014066464 A JP 2014066464A JP 2015189799 A JP2015189799 A JP 2015189799A
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尾上 真人
Masato Onoe
真人 尾上
山田 勝彦
Katsuhiko Yamada
勝彦 山田
治雄 飯塚
Haruo Iizuka
治雄 飯塚
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

【課題】硬化性樹脂組成物の相溶性を良好なものとしながら、耐擦傷性、耐ブロッキング性のバランスが良好であり、ハードコート材として好適な硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記成分(A)及び(B)を含み、[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20である硬化性樹脂組成物。
成分(A):4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂
成分(B):重量平均分子量(Mw)が3,000〜50,000である、ウレタン(メタ)アクリレート
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物の相溶性を良好なものとしながら、耐擦傷性、耐ブロッキング性のバランスが良好であり、ハードコート材として好適な硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明はこの硬化性樹脂組成物を用いて得られるハードコート材及び硬化物に関する。
一般に、プラスチック製品、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、アセチルニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、酢酸セルロース、ポリプロピレン(PP)樹脂等は、その軽量性、易加工性、耐衝撃性などに優れているために種々の用途に使用されている。しかしながら、これらプラスチック製品は表面硬度が低いため傷が付きやすく、耐摩耗性を必要とする分野でのプラスチック製品の使用を困難なものとしている。このため、これらのプラスチック製品には、表面硬度を高め、耐擦傷性(耐傷付性)を付与するハードコート材が求められている。さらに、これらのプラスチック製品の表面にハードコート処理を行う場合、ハードコート材をプラスック製品(以下、ハードコート材が最終的に形成されるべき物品を「成形物」とも言う)の表面に直接塗布するのではなくて、一旦基材に塗布して基材上にハードコート材の塗膜を形成し(以下、基材と基材上に形成された塗膜のことを「転写シート」とも言う)、必要であれば印刷、接着層の塗布等の加工の後、ハードコート材を基材からプラスチック製品の表面に転写する方法が広く利用されている。
このようなハードコート材として、活性エネルギー線の照射によって短時間で硬化するラジカル重合型の活性エネルギー線硬化性組成物は耐擦傷性、耐薬品性、耐汚染性等に優れた皮膜や成形品を提供することから、各種表面加工分野及び注型成形品用途に広く用いられている。
前記活性エネルギー線硬化性組成物による成形物へのハードコート層の積層方法は、活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線で硬化させた後に、成形物へ硬化膜を転写させる方法と、活性エネルギー線で硬化させる前に基材へ活性エネルギー線硬化性組成物の塗膜を形成し、得られた転写シートの塗膜を成形物へ転写した後に、活性エネルギー線で硬化させる方法が挙げられる。前者の方法では、供給される硬化膜は予め活性エネルギー線で硬化されているため、耐ブロッキング性に優れるが、硬化膜の伸びが足りず成形性を損なう問題がある。また、この伸びを高めようとすると、ハードコート材としての十分な硬度を保てず、成形性と硬度の性能をともに満足させることは困難である。一方、後者の方法では、活性エネルギー線で硬化させる前に、硬化膜の前駆体である塗膜が成形物の表面に供給されるため成形性に優れ、また、硬化後の硬度を十分に高めることも可能であり、成形性と硬度の性能をともに満足させることが可能である。しかしながら、硬化前の転写シートがブロッキングし易いという問題があり、その改善が求められている。
後者の方法に使用される活性エネルギー線硬化性組成物としては、例えば、特許文献1には側鎖の官能基に結合した(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系共重合体を含有する活性エネルギー線硬化性組成物が記載されている。また、アクリル樹脂と多官能アクリレートやウレタンアクリレートを組み合わせて用いる方法も提案されている(特許文献2,3参照)。
特開昭62−275167号公報 特開2005−60713号公報 特開2006−45425号公報
本発明者らは上記特許文献1〜3に記載されているような樹脂組成物をハードコート材として用いる場合、それぞれ以下のような問題があることを見出した。
即ち、特許文献1のような樹脂組成物の組成では、硬化後の耐擦傷性は満足いくものの、硬化前の耐ブロッキング性が十分ではない。また、特許文献2,3に記載されているようなアクリル樹脂とウレタン樹脂の組み合わせは相溶性が悪く、耐ブロッキング性と耐擦傷性のバランスを取りながら混合することが難しく、特に、耐ブロッキング性を良くするためにウレタン樹脂(ウレタンアクリレート)の分子量を高くしようとするとアクリル樹脂と混合することが困難となる。
このように従来の技術では、樹脂組成物の相溶性を良好なものとしながら、耐擦傷性、耐ブロッキング性のバランスを良好なものとすることが困難であった。
本発明は従来の技術における問題点を解決することを目的とするものであり、その課題は硬化性樹脂組成物の相溶性を良好なものとしながら、耐擦傷性、耐ブロッキング性、硬度等のバランスが良好であり、ハードコート材として好適な硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明はまた、この硬化性樹脂組成物を用いて得られるハードコート材及び硬化物を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の官能基を有する(メタ)アクリル系樹脂と特定の重量平均分子量を有するウレタン(メタ)アクリレートを特定の割合で含む硬化性樹脂組成物が、上記課題を解決することができることを見出した。
即ち、本発明の要旨は以下の[1]〜[6]に存する。
[1] 下記成分(A)及び(B)を含み、[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20である硬化性樹脂組成物。
成分(A):4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂
成分(B):重量平均分子量(Mw)が3,000〜50,000である、ウレタン(メタ)アクリレート
[2] 成分(A)の4級アンモニウム塩基量が0.02〜1.0mmol/gである[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3] 成分(A)として少なくともメタクリル樹脂を含む、[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4] 成分(B)が、ウレタン構造とイソシアヌレート環構造との両方を有するウレタン(メタ)アクリレートである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
[5] [1]乃至[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物からなるハードコート材。
[6] [1]乃至[4]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
本発明によれば、硬化性樹脂組成物の相溶性を良好なものとしながら、耐擦傷性、耐ブロッキング性、硬度等のバランスが良好であり、ハードコート材として好適な硬化性樹脂組成物が提供される。また、本発明によれば、この硬化性樹脂組成物を用いて得られるハードコート材及び硬化物が提供される。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
〔硬化性樹脂組成物〕
本発明の硬化性樹脂組成物は、下記成分(A)及び(B)を含み、[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20であることを特徴とする。
成分(A):4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂
成分(B):重量平均分子量(Mw)が3,000〜50,000である、ウレタン(メタ)アクリレート
本発明において、成分(A)及び成分(B)にいずれにも解されうるものは成分(A)ではなく、成分(B)とみなすこととする。また、本発明において、「(メタ)アクリレート」という表現を用いた場合、「アクリレート」及び「メタクリレート」のうちの一方又は両方を意味することとし、「(メタ)アクリロイル基」、「(メタ)アクリル樹脂」等についても同様の意味をもつこととする。
また、本発明において、成分(B)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算の値であり、具体的には後掲の実施例の項に記載される方法で測定される。
本発明の硬化性樹脂組成物は相溶性を良好なものとしながら、耐擦傷性、耐ブロッキング性のバランスが良好であるという効果を奏する。本発明の硬化性樹脂組成物がこのような効果を奏する理由としては、成分(A)の(メタ)アクリル樹脂が4級アンモニウム塩基を有することにより、成分(A)と成分(B)に相溶性が得られ、また、成分(B)の重量平均分子量(Mw)が特定値以上であることにより耐ブロッキング性が向上し、また、成分(B)がウレタン(メタ)アクリレートであることにより耐傷付性が発現すると共に、その重量平均分子量(Mw)が特定値以上であることにより耐ブロッキング性が向上するものと推定される。
<成分(A)>
本発明に用いる成分(A)は第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂である。ここで、「アクリル樹脂」とは、少なくともアクリロイル基を有するモノマーを重合して得られる樹脂を意味する。また、「メタクリル樹脂」とは、少なくともメタクリル基を有するモノマーを重合して得られる樹脂を意味する。本発明に用いる成分(A)は少なくとも第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマーを重合して得られる(メタ)アクリル樹脂である。
第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド;p−ジメチルアミノメチルスチレン、p−ジエチルアミノエチルスチレン等のp−アルキルアミノアルキルスチレン等の3級アミノ基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマーを、カチオン化剤(例えば塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル類、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸類、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド等の第3級アミン鉱酸塩のエピクロルヒドリン付加物、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸等)によりカチオン化したもの等が例示される。
成分(A)の原料としては、第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマー以外の(メタ)アクリルモノマー(以下、「その他の(メタ)アクリルモノマー」と称す場合がある。)を用い、これらを共重合してもよい。用いることのできる(メタ)アクリルモノマーとしては特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル等が挙げられる。
成分(A)の第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂は、前記の第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマーの1種のみを単独重合してなるものであってもよく、2種以上を共重合してなるものであってもよい。また、前記の第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマーの1種又は2種以上と、上記のその他の(メタ)アクリルモノマーの1種又は2種以上とを共重合してなるものであってもよい。
通常、成分(A)の第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂は、前記の第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマーの1種又は2種以上と、上記のその他の(メタ)アクリルモノマーの1種又は2種以上とを共重合してなるものであることが、4級アンモニウム塩基量の調整等の面において好ましい。
なお、上記の第4級アンモニウム塩基を有し、かつ炭素間不飽和二重結合を有するモノマー、その他の(メタ)アクリルモノマーの重合、共重合は、一般的なラジカル重合反応で行われる。
成分(A)の第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂に含まれる4級アンモニウム塩基量は、0.02mmol/g以上であることが好ましく、0.03mmol/g以上であることがより好ましく、0.04mmol/g以上であることが更に好ましく、一方、0.50mmol/g以下であることが好ましく、0.40mmol/g以下であることがより好ましく、0.30mmol/g以下であることが更に好ましく、0.25mmol/g以下であることが特に好ましい。4級アンモニウム塩基量が上記下限以上であると、成分(A)が4級アンモニウム塩基を含むことによる成分(B)との相溶性の向上効果を得る観点から好ましい。一方、4級アンモニウム塩基量が上記上限以下であると親水性が高くなり過ぎることが抑えられ、相溶性の観点から好ましく、また、耐水性、耐湿性の観点からも好ましい。
なお、4級アンモニウム塩基量は、成分(A)の第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂の製造時の原料モノマー仕込み量から算出して求めることができる。
また、成分(A)の重量平均分子量(Mw)は、5,000以上であることが好ましく、10,000以上であることがより好ましく、20,000以上であることが更に好ましく、一方、100,000以下であることが好ましく、80,000以下であることがより好ましく、50,000以下であることが特に好ましい。分子量が上記下限以上であると、耐ブロッキング性の観点から好ましく、また、分子量が上記上限以下であると成分(B)との相溶性の観点から好ましい。
成分(A)において、25℃での粘度を分子量の指標とすることができる。ここで、成分(A)の粘度は、溶媒として[メチルエチルケトンの重量]/[イソプロパノールの重量]=80/20の溶媒にて固形分濃度を40重量%に調整した溶液で25℃の条件で測定した値で、50mPa・s以上であることが好ましく、100mPa・s以上であることがより好ましく、200mPa・s以上であることが更に好ましく、一方、20,000mPa・s以下であることが好ましく、10,000mPa・s以下であることがより好ましく、5,000mPa・s以下であることが特に好ましい。粘度が上記下限以上であると、耐ブロッキング性の観点から好ましく、また、粘度が上記上限以下であると成分(B)との相溶性の観点から好ましい。なお、成分(A)の粘度は、具体的には、後掲の実施例の項に記載される方法で測定される。
<成分(B)>
本発明に用いる成分(B)は、重量平均分子量(Mw)が3,000〜50,000である、ウレタン(メタ)アクリレートである。本発明において、成分(B)のウレタン(メタ)アクリレートにはウレタン構造を有するものとイソシアヌレート環構造を有するものとの両方が含まれるものとし、成分(B)のウレタン(メタ)アクリレートはウレタン構造及びイソシアヌレート環の少なくとも一方と(メタ)アクリロイル基とを有するものであれば特に制限はない(ただし、成分(A)に該当するものを除く。)。成分(B)として、ウレタン(メタ)アクリレートを用いることにより、耐傷付性を付与することができる。
成分(B)のウレタン(メタ)アクリレートのうち、ウレタン構造を有するものとしては、例えば、イソシアネート化合物にヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、イソシアネート化合物に多価アルコールを反応させて得られるウレタンプレポリマーに、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の鎖状脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;又はテトラメチルキシリレンジイソシアネート等のアルキレンアリーレンアルキレンジイソシアネート(ここで、「アルキレンアリーレンアルキレン」とは、脂肪族炭化水素基−芳香族炭化水素基−脂肪族炭化水素基の順で結合した基を意味する。)等が挙げられる。
これらの中でも脂環族ジイソシアネートが好ましい。
ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、特に、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、ビスフェノールA等の芳香族系ジオール;N−メチルジエタノールアミン等のジアルカノールアミン類;トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール等の高分子量ポリオール類などが挙げられる。
上記ウレタン構造を有するウレタン(メタ)アクリレートの中でも、イソシアネート化合物に多価アルコールを反応させて得られる化合物に、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの中でも硬化性と塗膜の耐黄変性の観点から、脂環族ジイソシアネートと、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなどのジオール/トリオールなどの炭素数1〜6のアルキルジオール/トリオールのうちの少なくとも1種の多価アルコールとを反応させて得られる化合物を、更にヒドロキシエチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートからなる群のうちの少なくとも1つのヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートに反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートのうち、イソシアヌレート環構造を有するものとしては、具体的には、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、ビス(アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(メタクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシプロピル)−2−エトキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシプロピル)−2−ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、トリス(アクリロイルオキシエトキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロイルオキシエトキシエチル)イソシアヌレート、ビス(アクリロイルオキシエトキシエチル)−2−ヒドロキシエトキシエチルイソシアヌレート、ビス(メタクリロイルオキシエトキシエチル)−2−ヒドロキシエトキシエチルイソシアヌレート等を例示することができ、これらは1種で、又は2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも好ましいのは、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ビス(アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレートである。
成分(B)のウレタン(メタ)アクリレートのうち、最も好ましいのは耐ブロッキング性、耐傷付性のバランスの観点から、ウレタン構造及びイソシアヌレート環構造を有するウレタン(メタ)アクリレートである。ウレタン構造及びイソシアヌレート環構造を有するウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、先に挙げたイソシアネート化合物が3量体となったイソシアヌレート環構造を有する化合物に多価アルコールを反応させて得られる化合物が挙げることができる。更にこのようにして得られる化合物にヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるものが好ましい。
ここで用いることのできる多価アルコールとヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートについては上記のウレタン構造を有するウレタン(メタ)アクリレートの説明において挙げたものと同様である。
また、イソシアネートが3量体となったイソシアヌレート環構造を有する化合物としては、具体的には、ポリヘキサメチレンジイソシアネート(イソシアヌレート型)等のイソシアヌレート環構造を有する脂肪族ポリイソシアネート、ポリイソホロンジイソシアネート(イソシアヌレート型)等のイソシアヌレート環構造を有する脂環族ポリイソシアネート等が好ましいものとして挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(B)の重量平均分子量(Mw)は、耐ブロッキング性の観点から3,000以上であり、好ましくは5,000以上であり、より好ましくは10,000以上である。また、他成分との相溶性の観点から50,000以下であり、より好ましくは40,000以下であり、更に好ましくは30,000以下である。
<配合量>
本発明の硬化性樹脂組成物は、前述の成分(A)及び(B)を、[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20となるように含有する。
成分(A)の配合量が上記範囲よりも少なく、成分(B)の配合量が多いと耐ブロッキング性が悪くなる。一方、成分(B)の配合量が上記範囲よりも少なく、成分(A)の配合量が多いと、耐傷付性が悪くなる。
本発明の硬化性樹脂組成物における[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]は、好ましくは30:70〜70:30であり、より好ましくは40:60〜60:40である。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物には、成分(A)である第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂の1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。また、成分(B)についても、ウレタン(メタ)アクリレートの1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
<重合開始剤>
本発明の硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線により硬化させるために、重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤は、本発明の硬化性樹脂組成物中の前記成分(A)と前記成分(B)との合計100重量部に対して、通常0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、また、通常20重量部以下、好ましくは10重量部以下加えることができる。
重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル-ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
<無機粒子>
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、平均一次粒子径が1μm以下の無機粒子を含有していてもよく、このような無機粒子を含有することで、より一層高硬度で良好な耐ブロッキング性を有するハードコート層を形成し得る硬化性樹脂組成物を提供できる。
無機粒子の例としては、シリカ(オルガノシリカゾルを含む)、アルミナ、チタニア、ゼオライト、雲母、合成雲母、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、スメクタイト、合成スメクタイト、バーミキュライト、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモンなどが挙げられ、これらの中でもシリカが好ましい。また、以上に挙げた無機粒子は1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機粒子の平均一次粒子径は1μm以下であるが、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。無機粒子の平均一次粒子径の下限値は特段限定されないが、通常5nm以上、好ましくは10nm以上である。平均一次粒子径が上記上限以下であると、粒子の自重による沈降が生じにくく、硬化性樹脂組成物の塗液の貯蔵安定性が良好となりやすいために好ましい。
一方、平均一次粒子径が上記範囲である無機粒子の硬化性樹脂組成物の塗液中での運動は、重力による沈降よりも熱拡散が支配するため、無機粒子は硬化性樹脂組成物の塗液中に安定に分散可能となり、さらにハードコート層を形成した際に効果的に表面に存在するようになる。また、無機粒子の平均一次粒子径が小さいほど、光学特性が良好になる傾向がある。
なお、本発明における無機粒子の平均一次粒子径は、BET吸着法による比表面積測定値(JIS Z8830に準拠)を求め、以下の式から換算値として求められる値である。
[平均一次粒子径(nm)]=6,000/〔[比表面積(m/g)]×[密度(g/cm)]〕
本発明の硬化性樹脂組成物が上記のような無機粒子を含む場合、その含有量は、本発明の硬化性樹脂組成物中の前記成分(A)と前記成分(B)との合計100重量部に対し、0.05重量部以上であることが好ましく、0.5重量部以上であることがより好ましく、0.7重量部以上であることが更に好ましく、1重量部以上であることが特に好ましい。また、30重量部以下であることが好ましく、20重量部以下であることがより好ましく、10重量部以下であることが更に好ましく、5重量部以下であることが特に好ましく、2重量部以下であることがとりわけ好ましい。無機粒子の含有量が上記下限値以上であると無機粒子を用いることによる効果を十分に得ることができるために好ましく、また、上記上限値以下であると透明性の観点から好ましい。
<有機溶媒>
本発明の硬化性樹脂組成物は、有機溶媒を用いることが好ましい。
有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、成分(A)、(B)の種類やハードコート層を形成する際に用いる基材の種類、基材への塗布方法等を考慮して適宜選択することができる。用いることができる有機溶媒の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アニソール、フェネトール等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。
これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。これらの有機溶媒のうち、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく使用される。
有機溶媒の使用量には特に制限はなく、調製される硬化性樹脂組成物の塗布性、液の粘度・表面張力、固形分の相溶性等を考慮して適宜決定される。通常、本発明の硬化性樹脂組成物は、上述の溶媒を用いて固形分濃度が通常、20〜100重量%、好ましくは30〜80重量%の塗液として調製される。ここで、本発明の硬化性樹脂組成物における「固形分」とは溶媒を除いた成分を意味するものであり、固体の成分のみならず、半固形や粘稠な液状物のものをも含むものとする。
<その他の成分>
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で上記の成分(A)、(B)、重合開始剤、無機粒子、及び有機溶媒以外のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、充填剤、シランカップリング剤、反応性希釈剤、帯電防止剤、有機顔料、分散剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、消泡剤、酸化防止剤等が挙げられる。
〔硬化性樹脂組成物の製造方法〕
本発明の硬化性樹脂組成物の製造方法は特に制限されないが、例えば、成分(A)、(B)及び必要により適宜、有機溶媒、その他の成分等を混合することにより得ることができる。各成分の混合に際しては、ディスパーザー、撹拌機等で均一に混合することが好ましい。
〔硬化物・積層体〕
本発明の硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射するなどして硬化させることにより、本発明の硬化物を得ることができる。特に、本発明の硬化性樹脂組成物を基材の上などに塗布して硬化させることにより、本発明の硬化性樹脂組成物よりなる硬化層を基材上に形成してなる積層体とすることができる。また、このように、本発明の硬化性樹脂組成物を基材の上などに塗布し、フィルム状に硬化させることで、ハードコートフィルム(ハードコート層)を得ることができる。また、基材として他の樹脂フィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させてハードコートフィルムを成形することで、他の樹脂フィルム上にハードコートフィルムを積層してなるフィルム積層体が得られる。
なお、本発明において、「塗布」とは一般的に「塗工」と呼ばれるものも含む概念として用いることとする。
上記の積層体に用いる基材としては、プラスチック基材等の有機材料;金属基材、ガラス基材等の無機材料が挙げられる。プラスチック基材としては、各種合成樹脂、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリオフィン樹脂等が挙げられる。金属基材としては、特に限定はないが、例えば、熱延板、冷延板等の鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、ブリキ、ティンフリースチール、その他各種のめっき、あるいは合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板等の金属板が挙げられる。さらにはこれらをリン酸塩処理、クロメート処理、有機リン酸塩処理、有機クロメート処理、ニッケル等の重金属置換処理等、各種の表面処理を施したものであってもよい。ガラス基材としては、通常のガラスのほか、各種の化学処理を施したガラス(例えば、コーニング社のゴリラガラス(登録商標)や旭硝子社のドラゴントレイル(登録商標)等)や多成分系のガラスを用いてもよい。本発明の硬化性樹脂組成物はプラスチック基材、ガラス基材に好適であり、特にガラス基材に適したものである。
前記基材上に形成されるハードコート層は、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を基材上に塗布(塗工)し、これに活性エネルギー線を照射して形成することができる。本発明の硬化性樹脂組成物を基材上に塗布(塗工)する方法としては、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法等が挙げられる。また、本発明の硬化物の形態は特に制限されないが、通常、基材上で活性エネルギー線を照射して硬化させて得られた硬化物は基材の少なくとも片面の一部に硬化被膜(硬化膜)の状態として得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させる際に用いることのできる活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化防止の観点から好ましいのは紫外線及び電子線である。
本発明の硬化性樹脂組成物を紫外線照射により硬化させる場合には、種々の紫外線照射装置を用いることができ、その光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LED−UVランプ等を使用することができる。紫外線の照射量(単位はmJ/cm)は、通常10〜10,000mJ/cmであり、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化性、硬化物(硬化膜)の可撓性等の観点から好ましくは100〜5,000mJ/cmであり、より好ましくは200〜3,000mJ/cmである。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を電子線照射で硬化させる場合は、種々の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照射量(Mrad)は、通常、0.5〜20Mradであり、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化性、硬化物の可撓性、基材の損傷防止等の観点から好ましくは1〜15Mradである。
〔用途〕
本発明の硬化性樹脂組成物より得られる硬化物は、転写フィルム用の活性エネルギー線組成物として好適に用いることができる。例えば内装・外装用の建装材や自動車、家電、情報電子材料等の各種部材等に有効に適用することが可能である。特に、本発明の硬化性樹脂組成物より得られる硬化物は、これをトップコート層とする加飾フィルムとして有用である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
[物性の測定方法]
以下の実施例及び比較例における、メタクリル樹脂、ウレタンアクリレート、硬化性樹脂組成物、塗布膜、硬化膜の物性等の測定・評価方法は以下の通りである。
(1) ウレタンアクリレートの重量平均分子量(Mw)
GPC測定法により以下の条件にて、ウレタンアクリレートの重量平均分子量(Mw)を測定した。
機器 :東ソー社製「HLC−8120GPC」
カラム :東ソー社製
「TSKgel superH1000+H2000+H3000」
検出器 :示差屈折率検出器(RI検出器/内蔵)
溶媒 :テトラヒドロフラン
温度 :40℃
流速 :0.5mL/分
注入量 :10μL
濃度 :0.2重量%
較正試料:単分散ポリスチレン
較正法 :ポリスチレン換算
(2) メタクリル樹脂の粘度
溶媒:[メチルエチルケトンの重量]/[イソプロパノールの重量]=80/20の混合溶媒
固形分:40重量%
温度:25℃
機器:TOKIMEC社製 E型粘度計TV−20
(3) 相溶性の評価
固形分40重量%の成分(A)と成分(B)を実施例の配合に従って混合し、1日静置した後の溶液の状態について、目視にて以下の通り評価した。
○:分離や白濁の状態が無く、透明である。
△:明らかな分離の状態は確認されないが、白濁している。
×:明らかな分離の状態が確認される。
(4) 塗布積層フィルムの作成
硬化性樹脂組成物を、易成形ポリエチレンテレフタレート(PET)100μmフィルム上に、乾燥後膜厚3μmになるようにバーコーターで塗工後、80℃で2分間乾燥させ、その後、23℃、相対湿度60%下で1日養生し、塗布積層フィルムを得た。この塗布積層フィルムについて、後述する(5)、(6)の物性評価を行った。
(5) ヘーズ
上記(4)で得られた塗布積層フィルムについて、ヘーズメーター(村上色彩技術研究所(株)社製「HAZE METER HM−65W」)を用いてJIS K7105に準拠して測定した。
(6) 耐ブロッキング性
上記(4)で得られた塗布積層フィルムの表面に易成形ポリエチレンテレフタレート(PET)を重ね合わせ、プレス機により0.1kg/cmの荷重を、25℃で、24時間かけブロッキングさせた。除荷後、フィルムを剥離して以下の通り評価した。
○:引っ掛かりが無く剥離する。
△:引っ掛かりはあるがすぐに剥離する。
×:非常に引っ掛かりがあり、剥離しにくい。
(7) 硬化積層フィルムの作成
硬化性樹脂組成物を易成形ポリエチレンテレフタレート(PET)100μmフィルム上に、乾燥後膜厚2μmになるようにバーコーターで塗工後、80℃で1分間乾燥させ、その後、アイグラフィック社製「EYE UV METER UVPF−A1、PD365」を使用して積算光量500mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化膜を形成した後、23℃、相対湿度60%下で1日養生し、硬化積層フィルムを得た。この硬化積層フィルムについて、前述の(5)と、後述する(8)、(9)、(10)の物性評価を行った。
(8) 硬度(鉛筆硬度)
上記(7)で得られた硬化積層フィルムを用いて、鉛筆硬度を測定した。荷重は1kgfとし、JIS K7105に準拠して測定した。
○:鉛筆硬度が2H以上
×:鉛筆硬度がH以下
(9) 耐傷付性
上記(7)で得られた硬化積層フィルムを用いて、耐傷付き性の評価をした。ボンスター社製スチールウール#0000に130g/cmの荷重で10往復し以下の通り評価した。
〇:10本未満の傷
×:10本以上の傷
(10) 高温延伸性
上記(7)で得られた硬化積層フィルムを10mm幅に切断し、テンシロン引張試験機((株)イマダ製「MX2−500N」)を用いて、温度100℃、引張速度40mm/分、チャック間距離40mmの条件で破断伸度を測定した。破断伸度が100%以上であれば3次元成形性が良好であるものと評価した。
[原料・溶媒]
以下の実施例及び比較例において用いた原料及び溶媒とその略称は以下の通りである。
・MEK:メチルエチルケトン
・IPA:イソプロピルアルコール
・MMA:メタクリル酸メチル
・DMMA−Q:メタクリル酸ジメチルアミノエチル4級塩(共栄社化学社製「ライトエステルDQ−100」)
・AIBN:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
・IPDI3量体:ポリイソホロンジイソシアネート(イソシアヌレート型)(エボニック社製「VESTANAT T1890」)
・1,6−HD:1,6−ヘキサンジオール
・PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(水酸基価130mgKOH/g)(大阪有機社製「ビスコート300」)
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(水酸基価50mgKOH/g)(日本化薬社製「KAYARAD DPHA」)
・MEHQ:ハイドロキノンモノメチルエーテル
・DBTDL:ジブチル錫ジラウレート(日東化成社製「ネオスタン U−810」)
[メタクリル樹脂(A−1)]
攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を取り付けた4ツ口フラスコ中に、MMA:380重量部、DMMA−Q:20重量部、MEK:432重量部、IPA:120重量部を仕込み75℃まで昇温した。75℃に昇温後、AIBN:4重量部をMEK:16重量部に溶解した液を添加した。同じ溶液を1時間後および2時間後の2回添加し、最後の添加から3時間重合を続け、固形分40重量%のメタクリル樹脂(A−1)を得た。
メタクリル樹脂(A−1)の粘度は1,080mPa・sであった。また、このメタクリル樹脂(A−1)はMMA95モル%とDMMA−Q5モル%とを共重合してなるものであり、4級アンモニウム塩基量は0.241mmol/gであった。
[メタクリル樹脂(A−2)]
MMAを396重量部、DMMA−Qを4重量部使用した以外は全てメタクリル樹脂(A−1)と同様にして、固形分40重量%のメタクリル樹脂(A−2)を得た。
メタクリル樹脂(A−2)の粘度は1,260mPa・sであった。また、このメタクリル樹脂(A−2)は、MMA99モル%と、DMMA−Q1モル%とを共重合してなるものであり、4級アンモニウム塩基量は0.048mmol/gであった。
[ウレタンアクリレート(B−1)]
攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに、MEK:400.0g、IPDI3量体:173.4gを仕込み、系内を80℃に昇温して溶解させた。続いて液中に空気を導入後、MEHQ:0.5g、1,6−HD:14.3g、PETA:92.3g、DPHA:320.0g、DBTDL:0.5gを仕込み、同温度で8時間反応を行った。反応終了後、MEK:500.0gを添加して冷却し、固形分40重量%のウレタンアクリレート(B−1)(ウレタン構造及びイソシアヌレート環構造を有するもの)を得た。
ウレタンアクリレート(B−1)の重量平均分子量(Mw)は19,400であった。
[ウレタンアクリレート(b−1)(比較例用)]
攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに、MEK:100.0g、IPDI3量体:34.3gを仕込み、系内を80℃に昇温して溶解させた。続いて液中に空気を導入後、MEHQ:0.1g、DPHA:365.7g、DBTDL:0.1gを仕込み、同温度で8時間反応を行った。さらにDBTDL:0.1gを追加添加し、同温度で8時間反応を行った。反応終了後、MEK:500.0gを添加して冷却し、固形分40重量%のウレタンアクリレート(b−1)を得た。
ウレタンアクリレート(b−1)の重量平均分子量(Mw)は1,950であった。
[実施例1]
メタクリル樹脂(A−1)50重量部、ウレタンアクリレート(B−1)50重量部を配合し、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製「Irgacure(登録商標)184」)を2.5重量部(固形分100重量部に対し5重量部)均一に混合して硬化性樹脂組成物を得て、相溶性を評価した。得られた硬化性樹脂組成物を用い、前記の方法にて塗布積層フィルムを作成し、ヘーズ、耐ブロッキング性を評価した。また、得られた硬化性樹脂組成物を用い、前記の方法にて硬化積層フィルムを作成し、鉛筆硬度、耐傷付性、高温延伸性を評価した。これらの評価結果を表−1に示す。
[実施例2及び比較例1〜3]
表−1に示すとおり、配合組成を変更した以外は実施例1と同様に実施して硬化性樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして各種の評価を行った。その結果を表−1に示す。
Figure 2015189799
[評価結果]
表−1より以下のことがわかる。まず、実施例1〜2に対し、比較例1は成分(A)の配合量が少なく、成分(B)の配合量が多い例である。実施例1〜2と比較例1との比較から、成分(A)の配合量が本発明の範囲よりも少なく、成分(B)の配合量が多いと耐ブロッキング性が悪くなることがわかる。次に、比較例2は成分(B)の配合量が少なく、成分(A)の配合量が多い例である。実施例1〜2と比較例2との比較から、成分(B)の配合量が本発明の範囲よりも少なく、成分(A)の配合量が多いと耐傷付性が悪くなることがわかる。更に、比較例3は成分(B)の重量平均分子量が本発明の範囲よりも低い例である。実施例1〜2と比較例3との比較から、成分(B)の重量平均分子量が本発明の範囲よりも低いと耐ブロッキング性が悪くなることがわかる。
本発明の硬化性樹脂組成物より得られる硬化物は、転写フィルム用の活性エネルギー線組成物として好適に用いることができる。例えば内装・外装用の建装材や自動車、家電、情報電子材料等の各種部材等に有効に適用することが可能である。特に、本発明の硬化性樹脂組成物より得られる硬化物は、これをトップコート層とする加飾フィルムとして有用である。

Claims (6)

  1. 下記成分(A)及び(B)を含み、[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20である硬化性樹脂組成物。
    成分(A):4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル樹脂
    成分(B):重量平均分子量(Mw)が3,000〜50,000である、ウレタン(メタ)アクリレート
  2. 成分(A)の4級アンモニウム塩基量が0.02〜1.0mmol/gである請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 成分(A)として少なくともメタクリル樹脂を含む、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 成分(B)が、ウレタン構造及びイソシアヌレート環構造を有するウレタン(メタ)アクリレートである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物からなるハードコート材。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
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