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JP2015170430A - リチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の再資源化方一貫して湿式工程によるものであり、排水処理が必要となり、コストが高くつく。従って、特に、地金価格の安いマンガンについてはコスト的に到底見合わない。
【解決手段】炉内流動下で加熱してセパレータ等の有機物を気化燃焼させ、有機物の気化膨張力と流動による炉壁との衝突衝撃力を利用して、正極材と負極材を分離させる乾式の加熱解体工程と、好ましくは、促進された炉内流動下で、分離した正極材と負極材を炉壁に衝突させて丸める丸め工程を実施すると、図示のように、セルから正極材や負極材が分離され、丸まっていく。元から存在する有機物を上手く利用して、それらを除去できると共に、正極材と負極材とを分離できる。また、丸めることで、X線照射を使用した分別手法も利用できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法に関し、特に乾式を利用した有価金属回収方法に関するものである。
現在利用されているリチウムイオン二次電池は、袋またはケース状の外装体内に、負極材と、正極材と、セパレータと、電解液とが封入されたものになっており、正極活物質がリチウム金属複合酸化物になっている。
リチウムイオン二次電池は、軽量で高電気容量であること等から、各種携帯機器用二次電池として以前から利用されていたが、最近では自動車向けに飛躍的に需要が拡大している。
従って、今後は、使用済み製品が大量に出ることになり、埋め立て場所も限界に来つつあることから、従来と同じように安易に廃棄処分することは最早許されない状況となっており、再資源化が強く求められている。
それに応えて、特許文献1では、有価金属を回収する方法として、電池を解体し、解体物をアルコール又は水で洗浄して電解液を除去し、その後、湿式を利用して、集電体の構成金属であるAl(アルミニウム)とCu(銅)をそれぞれ分離回収すると共に、正極活物質の構成金属であるNi(ニッケル)とCo(コバルト)をそれぞれ分離回収し、残った水溶液中のLi(リチウム)を溶媒抽出と逆抽出により濃縮した後、炭酸リチウムの固体として回収することが提案されている。
特開2007−122885号公報
しかしながら、上記の方法は一貫して湿式工程によるものであり、排水処理が必要となり、コストが高くつく。特に、最近では、コバルト酸リチウムに比肩し得る特性を有するマンガン酸リチウムを正極活物質に使用したリチウムイオン二次電池が開発されており、マンガンはコバルトに比べて地金価格が安いことから、今後はこのタイプのものの飛躍的な市場拡大が見込まれている。
而して、上記したような従来の湿式を利用した回収方法では、地金価格の安いマンガンについてはコスト的に到底見合わない。
それ故、本発明は、乾式工程を一部でも利用できる、新規且つ有用なリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法を提供することを、その目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、リチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、羽根部材が突設され外装されたリチウムイオン二次電池を切断して封入物を露出させる切断工程と、流動機内で前記切断物を加熱してセパレータ等の有機物を拡散燃焼させ、有機物の気化膨張力と流動による炉壁との衝突衝撃力を利用して、金属を溶融させずに正極材と負極材とを分離させる乾式の加熱解体工程とを備えることを特徴とする有価金属回収方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、流動機内で分離した正極材と負極材を前記機壁に衝突させて丸める丸め圧縮工程を備えることを特徴とする有価金属回収方法である。
請求項3の発明は、請求項2に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、流動機内でともずりを起こさせ、分離した正極材から正極活物質を剥離させて正極集電体を構成する金属を露出させる金属露出工程を備えることを特徴とする有価金属回収方法である。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、切断工程では、複数の正極材どうしを束ねる正極リードと、複数の負極材どうしを束ねる負極リードをそれぞれ切断して、前記正極材の束と前記負極材の束を共にバラすことを特徴とする有価金属回収方法である。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、分離した正極材と負極材にX線照射することでそれぞれの構成金属の違いを利用して判別し、その判別結果に基づいて振り分けることで、正極材と負極材とを分別することを特徴とする有価金属回収方法である。
請求項6の発明は、請求項5に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、分別工程の前に、篩分けにより正極材と負極材から分離しているものを取り出しておくことを特徴とする有価金属回収方法である。
請求項7の発明は、請求項5または6に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、マンガン酸リチウムを正極活物質として含む正極材を備えたものを処理対象とし、分別された正極材をさらに破砕分離し、篩分けにより大きいアルミニウム側と小さい金属酸化物側とに分別し、金属酸化物側を溶融還元処理に供して、マンガンベースの合金として回収することを特徴とする有価金属回収方法である。
本発明の有価金属回収方法によれば、正極材と負極材を分離する工程を乾式により実現できる。
従って、コストパフォーマンスの高い方式で有価金属を回収できる。
本発明の実施の形態に係るリチウムイオン二次電池(ラミネートセル)の斜視図である。 図1の断面図である。 図1の切断工程の説明図である。 図1の加熱解体・丸め・圧縮・整粒工程に使用する装置の説明図である。 図1の装置内でのリチウムイオン二次電池の変化のイメージ図である。 図4での工程後の状態を示す写真図である。 本発明の実施の形態に係る有価金属回収方法の全体のフロー図である。
(処理対象物)
処理対象は、リチウムイオン二次電池である。
リチウムイオン二次電池は、袋またはケース状の外装体内に、主に、正極材と負極材とセパレータが電解液を介して積層した状態で封入されている。
外装体は、金属で構成されており、素材金属はアルミニウムが主流になっている。
正極材は、シート状の正極集電体と、それに固着させた正極活物質とから主になる。現在主流になっているものでは、正極集電体は、アルミ箔で構成したものであり、正極活物質は、リチウム含有複合金属酸化物で、POが含まれているものとしては、一般式LiA1−xPO(AはMn、Co、Niから選ばれる少なくとも1種の元素、BはNa、Mg、Sc、Y、Fe、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、B等から選ばれる少なくとも1種の元素)で構成したものが例として挙げられる。なお、正極活物質には、レアメタルを含み、POを含まないものも当然ながら含まれる。
正極活物質は、カーボンブラック等の導電助剤と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の結着剤を添加し、水やN−メチルピロリドン等の溶媒に懸濁させてスラリー化し、集電体に塗布して固着させている。
負極材は、シート状の負極集電体と、それに固着させた負極活物質とから主になる。現在主流になっているものでは、負極集電体は、銅または銅合金箔で構成したものであり、負極活物質は、リチウムを吸蔵・放出できるグラファイト等の炭素材料で構成したものである。負極活物質は、粉状にし、上記と同様な溶媒に分散させてスラリー化し、集電体に塗布して固着させている。
セパレータは、ポリエチレン等の樹脂フィルムで構成されたものが現在代表的なものとなっている。
電解液は、非水溶媒および溶質を含む。非水溶媒は、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート等のカーボネート類、溶質はヘキサフルオロリン酸リチウム等が現在代表的なものとなっている。非水電解液には、ポリフッ化ビニリデン等の高分子材料が含まれるものもある。
集電体に結合させる電極リード(タグ)は、正極側はアルミニウムシ−ト、負極側は銅シ−トにニッケルメッキされたものが現在代表的なものとなっている。
上記したように、集電体や金属酸化物に含まれるも金属類と、セパレータや電解液を構成する有機物とが一体になっており、回収対象の有価金属としては、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケルだけでなく、マンガンも想定されている。
図1は、一例のラミネートセル形態のリチウムイオン二次電池1(約30cm×約30cm)を示したものであり、アルミ製袋で外装体3が構成されている。外装体3内では、図2に示すように、正極材5・セパレータ7・負極材9・セパレータ7・正極材5のように交互に積層されている。各正極材5(厳密には正極集電体)には分岐リード11の一端側が固定され、各分岐リード11の他端側は帯状の主リード13に固定されており、それぞれの固定部分には接着剤が介されている。このように、複数の正極材5が一つに束ねられた状態となっている。負極材9側も同様に一つに束ねられている。
図1に示すように、主リード13は通電用に外装体3から外に延出しており、タグとしての機能を担っている。なお、視認の便宜のために、電解液は図示省略されている。
上記したものを以下の処理工程に供する。
(処理工程)
≪切断工程≫
図3は、リチウムイオン二次電池1の切断説明図であり、切断予定線Lに沿って切断することが推奨されている。切断予定線L1に沿って切断することで、その分岐リード11と主リード13との固定部分が、図2に示すように、主リード13側と共に正極材5や負極材9側とは分離されるので、正極材5や負極材9の束が解かれる。また、切断予定線L2に沿って切断することで、後述する分別処理に適したサイズにされている。なお、切断予定線L2を切断予定線L1と直交する方向にもってきており、切断物C1、C2、C3のうち、正極材5と負極材9が積層された切断物C2、C3側は同じように切断され、いずれも二辺が切り口になっているので、バラし易くなっている。
この切断工程により、セパレータ7等の有機物が露出して、空気と接触できる状態となる。なお、電解液はセパレータ等に浸みているので、切断してもポタポタと滴下して分離することは殆どない。
≪加熱解体工程(→ともずり工程)→丸め工程→圧縮工程→整粒工程)≫(図4)
連続処理の場合には、例えば、二つの流動機を使用して、前段で処理したものを後段に装入して処理する。図4は、その具体例である。前段は、回転型加熱炉21、いわゆるロータリーキルンであり、軸方向が水平方向より傾いており、軸方向一端側に設けた装入口23とバーナー25が、軸方向反対側に設けられた排出口27より上位に配されている。炉壁には矩形板状の羽根部材が複数取り付けられており、この羽根部材は内方に向かって突設している。羽根部材は、垂直方向より傾斜して突設しており、順次位置をずらせて螺旋状に配設されている。
この回転型加熱炉21は、シュート29を介して、後段の回転型整粒機31とつながっている。この回転型整粒機31は二重壁構造になっており、内側の壁33がパンチング板で構成されている。この整粒機31も、軸方向が水平方向より傾いており、軸方向一端側に設けた装入口35が、軸方向反対側に設けられた排出口37より上位に配されているまた、排出口37側には、落下口39が設けられ、その下側には搬送コンベア41(スクリューコンベア)の一端側が臨んでいる。この搬送コンベア41の他端側には回収ボックス43が臨んでいる。
回転型加熱炉21と整粒機31とは略同じサイズで構成でき、パンチング内壁33の使用を断念すれば、回転型加熱炉21で整粒機31を兼ねさせることもできる。
但し、この場合には、バッチ処理になる。
本発明では、図4の全体で、加熱解体・圧縮・整粒装置を構成している。
上記の回転型加熱炉21等を利用しての処理を説明する。
切断物C1〜C3を全て回転型加熱炉21に装入し、回転しながら、バーナー25の火炎を吹きかけて加熱すると、加熱解体工程が開始される。
有機物は加熱されると拡散燃焼して最終的には消失するが、有機物が気化する際には膨張する。有機物はセパレータ7や電解液を構成しており、外装体3の内面側と、正極材5と負極材9との間に回り込んで存在しているので、膨張する際には、外装体3のシール部を剥がして分離すると共に、積層した正極材5と負極材9とを引き離そうとする方向に力が働く。
また、炉本体が軸周りに回転しているので、炉内では、切断物Cが羽根部材によって持ち上げられ、ある程度の高さにくると今度は自然落下する行為が繰り返されており、落下により炉壁と衝突して衝撃を受ける。従って、これらの複合的な作用を受けて、正極材5と負極材9が分離して解体していく。
解体の際、外装体や集電体を構成する金属が溶融すると、却って酸化物やカーボンと強固に付着するので、湿式処理を経なければ分離できないが、上記したように、切断して有機物を露出させて加熱するので、有機物の熱が表面側にも回り込んだ状態となり、流動下での衝撃も併せて利用することで、溶融せずに解体でき、しかも、集電体から酸化物やカーボンを浮き上がらせ、剥がせ易くなっている。
回転型加熱炉を利用した場合には、ともずり効果も期待できるので、解体して表出した正極材5の表面からは粒状の酸化物が剥がれ始め、負極材9の表面からは粉状のカーボンが剥がれ始めるので、それぞれ基材を構成する金属が露出し始める。
また、正極材5等の尖った先端が表出してきて、炉壁に衝突するが、加熱されて展性が良い状態となっているので、その衝突により圧縮されて丸まっていく。すなわち、粗丸め工程も並行して進行していく。
その後に、回転型整粒機31に装入すると、更に丸まって圧縮され、ある程度のサイズで揃った塊になっていく。
最初から回転速度を上げると、完全に分離する前にこの丸め作用を受けることにより、分離しつつあった正極材5と負極材9とがこの丸め作用により互いに食い込んだ状態となって結合してある程度大きさの揃った一つの塊になる、すなわち整粒化されるので、上記のように、時間毎に処理条件を変えることが必要となるが、回転型加熱炉21と回転型整粒機31とを利用することで、効率的な連続処理を実現している。また、完全に剥がれた粒状の酸化物や粉状のカーボンは、パンチング内壁33を通り抜けて、落下口39から落下し、搬送コンベア41に載せられて搬送され、回収ボックス43で溜められる。
上記の工程により、切断物C2は、図5に示すように変化する。
なお、各正極材、負極材は、時間的に一律に変化するわけでなく、ある切断物C2が加熱解体工程中でも、他の切断物C2が既に丸め工程に入っていたりする。
図6は、リチウムイオン二次電池1の処理後の状態を示す写真である。この図に示すように、正極材5と負極材9とが分離され、それぞれが丸まった塊になる。
回転型加熱炉21の炉操業条件としては、回転型加熱炉(長さ:5m、径:700mm)に対して、ブロアを稼働させながらバーナー25を点火し炉内雰囲気が250〜300℃に達したら切断物を装入し、自燃させる。自燃し始めたら、バーナー25を止め、そのまま継続的に自燃させる。回転速度と滞留時間は、全体装入量や有機物の相対量にもよっても変わるが、連続処理で、300kg/時間で切断物Cを装入したとすると、推奨条件は、回転速度が3.6回/分で、滞留時間が6分30秒間である。なお、温度は有機物の拡散燃焼によりその付近は800℃以上に上がっているが、その熱は正極材5や負極材9の解体に効率良く利用される。
同じサイズの回転型整粒機31では、推奨条件は、回転速度が4.6回転/分で、滞留時間が5分40秒間である。
≪フルイ分け工程≫
回転型整粒機31から排出された正極材5と負極材9の混合物を、フルイ分けして、20mm upと20mm〜0.25mmと0.25mm under未満に分ける。
また、回転型整粒機31のパンチング内壁33を通り抜けて回収ボックス43に溜めったものは、20mm〜0.25mmに加える。
このように事前にフルイ分けすることで、後述する分別の効率化を図れる。
≪分別工程≫
20mm upのものを、選別機に掛けて自動的に分別する。
現在使用が想定されている選別機は、コンベアに載せられて移送されてくるものに透過X線を照射し、その画像の影の濃淡(原子密度)の差から、正極材5側のアルミニウム(金属)と負極材9側の銅(金属)とを判別し、判別結果に基づいて、濃淡の一方側にはエアノズルからエア流を吹き付け、残りはそのまま落下させることで、分別するようになっている。
ともずり作用が期待される場合には、透過X線の代わりに、色彩センサ(CCDカメラ)を使用胃し、色の差(アルミは銀、銅は黒)から判別するようにしてもよい。
≪破砕分離工程≫
分別されたものは、一軸高速シュレッダーにより一次破砕し、これをハンマー衝撃式の破砕装置にかけて二次破砕し、0.5mm upと0.5mm underとに篩分けする。
これにより、正極材5側はアルミ原料(最終品)と正極活物質に分離され、それぞれ回収される。また、負極材9側は銅原料(最終品)とカーボン粉に分離され、それぞれ回収される。
≪溶融還元による合金化工程≫
上記で分離回収された正極活物質には、Mn、Ni、Co等が含まれており、それぞれの割合によりそれ以降の分離回収工程が異なる。Mnが優位な場合には、ブリケット化した後に、溶融還元法により、(Mn+Ni)合金地金製品にするのがコスト的に推奨される。
上記では、正極材5と負極材9に着目されているが、その他のものについては、先ず、20mm〜0.25mmのものは、上記した≪破砕分離工程≫に同じように供され、(Al+Cu)合金と、カーボン粉に分離され、それぞれ回収される。
また、0.25mm under未満のものは、上記した≪溶融還元による合金化工程≫に同じように供される。
上記で分離回収したものについては、アルミ原料は、アルミ資材(アルミ溶解原料、脱酸材、還元剤等)、銅原料は、銅資材(鉱山銅原料、製鋼用Cu添加剤、Al合金用Cu添加剤等)、カーボン粉は、助燃剤、(Al+Cu)合金は、Al合金化用のCu母合金、(Mn+Ni)合金は、ステンレス鋼製造用の添加剤としての活用がそれぞれ想定されている。
このように、リチウムイオン二次電池を無駄無く再資源化できる。
図7は、上記した工程による再資源化の全体フロー図である。
なお、上記では、正極活物質については、溶融還元法の適用が示されているが、Ni、Coの量が相対的に多い場合には、湿式により、それぞれを分離回収することも考えられ、金属の価値に見合った形態での方法が適宜選択すればよい。
(選別試験)
上記の実施の形態に示した条件で、≪切断工程≫と、≪加熱解体工程(→ともずり工程)→丸め工程→整粒工程)≫と、≪分別工程≫を実施し、正極材のサンプルと負極材のサンプルを選んで選別試験を行ったところ、選別品に求められる品位と95%程度と仮定した場合、銅選別では負極材(銅)を品位97.8%、回収率94.7%の精度で選別でき、アルミ選別では正極材(アルミ)を品位98.1%、回収率95.0%の精度で選別できることが確認された。
なお、比較のために、セルを切断しなかったもの(無切断)と、リード(タブ)側だけ切断(リード切断)したものについても同じように試験したところ、無切断においては、銅選別では負極材(銅)を品位 94.5%、回収率 88.7%の精度で選別でき、アルミ選別では正極材(アルミ)を品位 96.1%、回収率 87.4%の精度で選別できることが確認された。また、リード切断では、銅選別では負極材(銅)を品位 96.3%、回収率 89.4%の精度で選別でき、アルミ選別では正極材(アルミ)を品位 96.6%、回収率 90.2%の精度で選別できることが確認された。
本発明の方法を利用すれば、リチウムイオン二次電池を、廃棄物とせずにコストパフォーマンスの高い方式で再資源化できる。
1‥‥リチウムイオン二次電池(セル)
3‥‥外装体 5‥‥正極材
7‥‥セパレータ 9‥‥負極材
11‥‥分岐リード 13‥‥主リード
C1〜3‥‥切断物
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、リチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、リチウムイオン二次電池を切断して封入物を露出させる切断工程と、羽根部材が突設され外装された流動機内で前記切断物を加熱してセパレータ等の有機物を拡散燃焼させ、有機物の気化膨張力と流動による炉壁との衝突衝撃力を利用して、金属を溶融させずに正極材と負極材とを分離させる乾式の加熱解体工程とを備えることを特徴とする有価金属回収方法である。

Claims (7)

  1. リチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    羽根部材が突設された外装されたリチウムイオン二次電池を切断して封入物を露出させる切断工程と、
    流動機内で前記切断物を加熱してセパレータ等の有機物を拡散燃焼させ、有機物の気化膨張力と流動による炉壁との衝突衝撃力を利用して、金属を溶融させずに正極材と負極材とを分離させる乾式の加熱解体工程とを備えることを特徴とする有価金属回収方法。
  2. 請求項1に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    流動機内で分離した正極材と負極材を前記機壁に衝突させて丸める丸め工程を備えることを特徴とする有価金属回収方法。
  3. 請求項2に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    流動機内でともずりを起こさせ、分離した正極材から正極活物質を剥離させて正極集電体を構成する金属を露出させる金属露出工程を備えることを特徴とする有価金属回収方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    切断工程では、複数の正極材どうしを束ねる正極リードと、複数の負極材どうしを束ねる負極リードをそれぞれ切断して、前記正極材の束と前記負極材の束を共にバラすことを特徴とする有価金属回収方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    分離した正極材と負極材にX線照射することでそれぞれの構成金属の違いを利用して判別し、その判別結果に基づいて振り分けることで、正極材と負極材とを分別することを特徴とする有価金属回収方法。
  6. 請求項5に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    分別工程の前に、篩分けにより正極材と負極材から分離しているものを取り出しておくことを特徴とする有価金属回収方法。
  7. 請求項5または6に記載したリチウムイオン二次電池からの有価金属回収方法において、
    マンガン酸リチウムを正極活物質として含む正極材を備えたものを処理対象とし、分別された正極材をさらに破砕分離し、篩分けにより大きいアルミニウム側と小さい金属酸化物側とに分別し、金属酸化物側を溶融還元処理に供して、マンガンベースの合金として回収することを特徴とする有価金属回収方法。
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