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JP2015168654A - NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物 - Google Patents

NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物 Download PDF

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JP2015168654A JP2014045309A JP2014045309A JP2015168654A JP 2015168654 A JP2015168654 A JP 2015168654A JP 2014045309 A JP2014045309 A JP 2014045309A JP 2014045309 A JP2014045309 A JP 2014045309A JP 2015168654 A JP2015168654 A JP 2015168654A
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潤 下山
Jun Shimoyama
潤 下山
善洋 井田
Yoshihiro Ida
善洋 井田
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Mikasa Seiyaku Co Ltd
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Abstract

【課題】界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、非ステロイド性抗炎症薬(Non−Steroidal Anti−Inflammatory Drugs:NSAIDs)含有泡沫化製剤用水性組成物を提供することである。
【解決手段】エチレンオキサイドの平均付加モル数が20〜60のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびエチレンオキサイドの平均付加モル数が15〜25かつ脂肪酸の炭素数が12〜18のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を配合し、かつ、当該界面活性剤の濃度の合計が組成物全量に対して0.1〜0.5重量%とすることで、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物に関するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、非ステロイド性抗炎症薬(Non−Steroidal Anti−Inflammatory Drugs:NSAIDs)含有の泡沫化製剤用水性組成物に関する。さらに詳しくは、特定の非イオン性界面活性剤を選択し、かつ、当該界面活性剤を特定の濃度とすることで、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物に関するものである。
従来、運動器疼痛の治療には、優れた消炎鎮痛効果を速やかに発現するNSAIDsを含有する外用剤が用いられてきた。NSAIDs含有外用剤は、特許文献1で開示されているクリーム剤などの外用塗布剤と、特許文献2で開示されているテープ剤などの外用貼付剤とに大別され、各々の利点を活かして使い分けられている。特に、外用塗布剤は、外用貼付剤に比べ関節などの可動部に投与した場合に、組成物が除去されにくく薬物の送達性が損なわれない利点を有するため、運動器疼痛の治療に好まれて用いられている。
外用塗布剤には、クリーム剤などの半固形製剤やローション剤などの液剤といった剤形がある。半固形製剤は、組成物の保形性が良好であることから、組成物が手指から垂れにくい点で優れている。しかし、半固形製剤の組成物には、適度な保形性を付与する目的で高分子化合物、油脂、高級アルコールなどの、組成物の粘性を高める物質が多量に配合されている場合が多い。組成物の粘性と塗布部位でのべたつきが相関することは一般的に知られているため、粘性を高める物質の配合は、組成物が塗布部位でべたつく原因となり、使用感を低下させる課題がある。
一方で、液剤は、組成物が塗布部位でべたつかない利点を有している。この利点は、水を基剤とする水性組成物を用いた場合、特に発揮される。しかし、液剤は、組成物に保形性がないため、組成物が手指から垂れやすく、使用感を低下させる課題がある。このように、これら2種の剤形は、相反する利点と課題を有している。
こうした背景から、組成物が保形性を有しつつも塗布部位でべたつかない外用塗布剤の開発が望まれ、水性組成物を用いた泡沫化製剤が開発されている。
泡沫化製剤は、界面活性剤を配合した水性組成物を、泡沫化機構を有する容器(以下、泡沫化容器という。)で泡沫化させる剤形である。すなわち、本剤形の特長は、保形性を有しない水性組成物を用いているにもかかわらず、泡沫化によって一時的に保形性を確保できる点にある。
ここで、泡沫化製剤は、ポンプ作用またはスクイズ作用などによってのみ水性組成物を泡沫化させる非エアゾール式泡沫化製剤と、ポンプ作用および圧縮ガスなどの噴射剤の噴射作用によって水性組成物を泡沫化させるエアゾール式泡沫化製剤とに大別することができる。中でも、非エアゾール式泡沫化製剤は、エアゾール式泡沫化製剤と異なり、耐圧型の泡沫化容器や噴射剤を必要としないため、環境面や安全面に配慮した優れた剤形である。
しかしながら、非エアゾール式泡沫化製剤は、エアゾール式泡沫化製剤と比較して泡沫化能が低く、泡沫化された組成物が保形性を欠くため、適度な保形性を確保するには一般的に多量の界面活性剤が必要である。界面活性剤は、水性組成物を泡沫化させるために必要不可欠な物質である一方で、高い皮膚刺激性を有することが知られている。そのため、水性組成物に多量の界面活性剤を配合した場合、当該組成物は、皮膚刺激性が高くなる課題を有する。泡沫化製剤を運動器疼痛の治療に用いる際、同じ塗布部位に反復して組成物を投与する場合が多いため、この課題の解決は必須である。
この課題を解決する手段として、特許文献3では、ジメチコン界面活性剤を含有する組成物に特定の泡沫安定化剤を添加する技術を開示している。この技術は、組成物に泡沫化安定化剤を添加することで、少量の界面活性剤でも十分な保形性を確保できるため、皮膚刺激性の低い組成物の調製が可能となる。しかし、特許文献3で開示されている泡沫安定化剤は、組成物の粘性を高める高分子化合物であることから、塗布部位でべたつく原因となる。そのため、泡沫安定化剤の添加は、組成物が塗布部位でべたつかないという泡沫化製剤が本来有する利点を失う結果となり、好ましくない。
そこで、界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物の開発が望まれていた。
特許第3131282号公報 特開2009−280509号公報 特許第5266049号公報
本発明の目的は、上述の状況を鑑みてなされたもので、界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物を提供することである。
本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の非イオン性界面活性剤を選択し、かつ、当該界面活性剤を特定の濃度とすることで、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物を得ることができることを見出し、この知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(2)に示すものである。
(1)界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有の泡沫化製剤用水性組成物であって、当該界面活性剤がエチレンオキサイドの平均付加モル数が20〜60のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびエチレンオキサイドの平均付加モル数が15〜25かつ脂肪酸の炭素数が12〜18のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の非イオン性界面活性剤であり、かつ、当該界面活性剤の濃度の合計が組成物全量に対して0.1〜0.5重量%であることを特徴とするNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物。
(2)界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60およびモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンから選ばれた少なくとも1種の非イオン性界面活性剤であることを特徴とする(1)に記載のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物。
以上述べたように、本発明は、界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物を提供することができる。
以下、本発明のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物を詳細に説明する。なお、本明細書に記載の例示は、本発明を特に限定するものではない。
本発明の「保形性」とは、23±1℃/65±5%相対湿度の条件下で、ガラス容器に組成物を約2.1g取り出した際の、液化のしにくさを意味する。すなわち、組成物または泡沫化させた組成物のうち、全量の50重量%が液化するのに要した時間が200秒以上の場合「(泡沫化させた)組成物が保形性を有した」とし、200秒未満の場合「(泡沫化させた)組成物が保形性を有さなかった」とした。
本発明の「べたつき」とは、組成物または泡沫化させた組成物を上腕部に約0.7g塗布した際の、塗布部位における組成物のべたつきを意味する。すなわち、べたつきを6段階のスコアで評価した際に、被験者5名の平均スコアが3.5点未満だった場合「塗布部位で組成物がべたつかなかった」とし、3.5点以上だった場合「塗布部位で組成物がべたついた」とした。
本発明の「皮膚刺激性」とは、組成物をウサギ健常皮膚の同じ部位に反復して投与した際の、肉眼で認める皮膚状態の異常を意味する。すなわち、1日1回、11日間連続で組成物を投与した際に、平均刺激スコアが2.0点未満だった場合「皮膚刺激性が低かった」とし、2.0点以上だった場合「皮膚刺激性が高かった」とした。
本発明に用いるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、エチレンオキサイドの平均付加モル数が10〜80であることが好ましく、より好ましくは20〜60である。エチレンオキサイドの平均付加モル数が10未満だと保形性に欠き、80を超えると塗布部位でのべたつきの原因となるため好ましくない。このようなポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、たとえば、日光ケミカルズ(株)製のHCO−10、HCO−20、HCO−30、HCO−40、HCO−50、HCO−60、HCO−80などが挙げられる。
本発明に用いるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、エチレンオキサイドの平均付加モル数が10〜30であることが好ましく、より好ましくは15〜25であり、かつ、脂肪酸の炭素数が8〜22であることが好ましく、より好ましくは12〜18である。炭素数が8未満だと保形性に欠き、22を超えるとべたつきの原因となるため好ましくない。このようなポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、たとえば、日光ケミカルズ(株)製のTL−10、TS−10MV、TS−30V、TO−10M、TO−10MVなどが挙げられる。
本発明に用いるNSAIDsとしては、たとえば、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、イブプロフェンピコノール、ピロキシカム、アセチルサリチル酸、フェルビナク、アルクロフェナック、クリダナク、ジクロフェナクおよびこの塩、サルサラート、ナプロキセン、フェンブフェン、フルフェナム酸、フルルビプロフェン、メチアジン酸、メフェナム酸、ベンダザック、ブフェキサマク、ウフェナマート、ロキソプロフェンおよびこの塩、グリチルレチン酸およびこの塩、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコールなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。NSAIDsの配合量は、組成物の全量に対して、0.01重量%未満であると充分な消炎鎮痛効果が得られず、また、10重量%を超えると副作用を発現するリスクが高くなるため、0.01〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜5重量%である。
本発明に用いる水としては、たとえば、精製水、滅菌水、天然水、常水、注射用水などが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができるが、好ましくは精製水である。
本発明のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物には、上記必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で医薬品を製造するにあたって許容される各種成分、すなわち、低級アルコール、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、油性成分、pH調整剤、キレート剤、香料・清涼化剤、酸化防止剤、防腐剤、吸収促進剤などを適宜配合することができる。
低級アルコールとしては、たとえば、エタノール、無水エタノール、各種変性エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノールなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。低級アルコールの配合量は、水性組成物の全量に対して60重量%を超えると皮膚刺激性が高くなるため、0〜60重量%であることが好ましい。
界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン重合体などの非イオン性界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタイン、イミダゾリンなどの両性界面活性剤、飽和高級脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン性界面活性剤などが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
増粘剤としては、たとえば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロース、クロスカルメロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、部分α化澱粉などの加工澱粉、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、クロスポピドン、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸およびこの塩、アラビアゴム、グアーガム、ローカストビーンガム、プルラン、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
保湿剤としては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジブチレングリコールなどのグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどのグリセロール類、ショ糖、乳糖、マルトース、マンニトール、エリスリトール、キシリトールなどの糖類および糖アルコールなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
油性成分としては、たとえば、パルミトオレイルアルコール、オレイルアルコール、エイコソニルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコールなどの不飽和脂肪族アルコール類、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、ウンデシレン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、リンデル酸、ラウロレイン酸、ツズ酸、ペテロセリン酸、バセニン酸、ゴンドイン酸などの不飽和脂肪酸類、グリセリンモノオレイン酸エステル、グリセリンジオレイン酸エステル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイルなどの不飽和脂肪酸エステル類、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチルなどの飽和脂肪酸エステル類、オレイルアルコール、エライジルアルコール、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスなどの炭化水素類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサンなどのシリコン油類、ミツロウなどのロウ類、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類、コレステロールなどのステロール類、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウムなどの金属石鹸類、アボガド油、パーム油、牛脂、ホホバ油などが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
pH調整剤としては、たとえば、酢酸、ギ酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸およびこれらの塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アルギニン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、アンモニア水、炭酸グアニジン、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
キレート剤としては、たとえば、エデト酸、シュウ酸、クエン酸、ピロリン酸、ヘキサメタリン酸、グルコン酸およびこれらの塩などが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
香料・清涼化剤としては、たとえば、ハッカ油、ハッカハク油、ケイヒ油、チョウジ油、ウイキョウ油、ヒマシ油、テレピン油、ユーカリ油、オレンジ油、ラベンダー油、レモン油、ローズ油、レモングラス油、ダイウイキョウ油、チミアン油、ヘノポジ油、ヤマジン油、トウカ油、ベルガモット油、シトロネラ油、樟脳油、ローズマリー、セージなどの香料、l−メントール、カンフル、チモール、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレゴール、l−メンチルグリセリルエーテルなどの清涼化剤が挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤としては、たとえば、アスコルビン酸、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチン酸、トコフェロール、酢酸トコフェロールなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
防腐剤としては、たとえば、チモール、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸およびこの塩、安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
吸収促進剤としては、たとえば、ジイソプロピルアジペート、レシチン、スクワラン、スクワレン、l−メントール、ポリエチレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルスルホキシド、ハッカ油、ユーカリ油、d−リモネン、dl−リモネンなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物は、本発明の目的を達成できるものであれば、上述した各成分が混合溶解された均一な状態であってもよく、また、微粉末として均一に分散された状態であってもよいが、20℃での粘度が1×10‐4〜1×10‐1Pa・sであることが好ましい。
本発明のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物は、従来公知の常法または今後新しく提供される方法で製造することができる。たとえば、NSAIDsならびにポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた非イオン性界面活性剤のうち少なくとも1種を精製水に充分に溶解または分散させ、さらに、低級アルコール、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、油性成分、pH調整剤、キレート剤、香料・清涼化剤、酸化防止剤、防腐剤、吸収促進剤などを加え、十分に溶解または分散させることにより製造することができる。
本発明のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物を泡沫化させる方法としては、水性組成物と空気とを混合し泡沫化させることができればいずれの方法でもよく、たとえば、泡沫化機構を有する容器を用いることができる。
泡沫化機構を有する容器としては、たとえば、エアゾール式泡沫化容器、非エアゾール式泡沫化容器などを用いることができるが、好ましくは、非エアゾール式泡沫化容器である。
非エアゾール式容器としては、たとえば、ポンプ機構を備えた容器のノズルを押圧することにより水性組成物を泡沫化させ吐出口から吐出させる非エアゾール式ポンプフォーマー容器、軟質容器の胴部を押圧することにより水性組成物を泡沫化させ吐出口より吐出させる非エアゾール式スクイズ型容器などが挙げられるが、好ましくは非エアゾール式ポンプフォーマー容器である。
泡沫化機構を有する容器の材質としては、たとえば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(高密度ポリエチレン:HDPE、低密度ポリエチレン:LDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)などのプラスチック類、アルミニウムなどの金属類、ガラスなどが挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
泡沫化機構を有する容器は、通常、水性組成物を泡沫化させるために必要な、泡沫化部材を備えている。泡沫化部材としては、たとえば、網目状フィルター、多孔質体フィルターなどが挙げられるが、好ましくは網目状フィルターである。網目状フィルターの網目の間隔としては、たとえば、50メッシュ以上が好ましく、より好ましくは70〜400メッシュである。また、網目状フィルターの厚さとしては、0.01〜10mmであることが好ましい。網目状フィルターは、1枚または材質や網目の間隔の異なるものを複数枚組み合わせて用いることができる。
泡沫化機構を有する容器で混合される水性組成物と空気との体積比は、特に制限されないが、泡沫化された水性組成物の保形性を向上させる観点から、1:5〜1:50であることが好ましい。
以下に、実施例によりさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。なお、後述する「E.O.」は、エチレンオキサイドの略称である。
(実施例1)
表1に示す配合に基づき、後述する調製法1の方法により調製し、本発明のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物1を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物1を非エアゾール式ポンプフォーマー容器(大和製罐(株)製、F2型、255/200メッシュ)に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、419秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、3.4点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.4点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示す。
Figure 2015168654
(調製法1)
精製水に、ジイソプロパノールアミン、フェルビナク、エタノール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(商品名:HCO−60、日光ケミカルズ(株)製)を順次加え、攪拌、溶解し、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物を得た。
(試験例1)
保形性試験
前述した実施例1のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物、後述する実施例2〜9のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物および比較例1〜8の組成物を、各々非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの、ならびに比較例9の組成物をキャップ付きアルミニウム製チューブ(関西チューブ(株)製)に適量充てんしたものを用いて、保形性試験を実施した。
非エアゾール式ポンプフォーマー容器のノズルを3回押しこみ泡沫化させた組成物(約2.1g)またはアルミニウム製チューブから押し出した組成物(約2.1g)をガラス容器に取り出し、全量の50重量%が液化するのに要した時間を測定した。上記時間が200秒以上だった場合「(泡沫化させた)組成物が保形性を有した」とし、200秒未満だった場合「(泡沫化させた)組成物が保形性を有さなかった」とした。結果を表2に示す。
Figure 2015168654
(試験例2)
べたつき試験
前述した実施例1のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物、後述する実施例5、6、8、9のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物および比較例1〜8の組成物を、各々非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの、ならびに比較例9の組成物をキャップ付きアルミニウム製チューブに適量充てんしたものを用いてべたつき試験を実施した。
5名の被験者を対象として、非エアゾール式ポンプフォーマー容器のノズルを1回押しこみ泡沫化させた組成物(約0.7g)またはアルミニウム製チューブから押し出した組成物(約0.7g)を上腕部に塗布してもらい、塗布部位におけるべたつきを次の6段階のスコアで評価してもらい、その平均スコアを算出した。許容できない程度のべたつきを「5点」、許容できる程度のべたつきを「4点」、気にならない程度のべたつきを「3点」、わずかに感知できる程度のべたつきを「2点」、ほとんど感知できない程度べたつきを「1点」、べたつきなしを「0点」とした。被験者5名の平均スコアが3.5点未満だった場合「塗布部位で組成物がべたつかなかった」とし、3.5点以上だった場合「塗布部位で組成物がべたついた」とした。結果を表2に示した。
(試験例3)
皮膚刺激性試験
前述した実施例1のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物、後述する実施例5、6、8、9のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物および比較例1〜8の組成物を、各々非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたものを用いて、皮膚刺激性試験を実施した。
ウサギの健常皮膚に、1日1回、11日間連続で、泡沫化させた組成物を約0.1g投与した。各日(投与初日を除く。)において、組成物の投与直前に、紅斑および痂皮形成ならびに浮腫形成について肉眼で観察し、表3に示す基準に従って評点をつけた。各日における紅斑および痂皮形成の評点と、浮腫形成の評点とを合計した値を、その日の刺激スコアとした。各日の刺激スコアを合計し、評価した日数で割った値を平均刺激スコアとした。平均刺激スコアが2.0点未満だった場合「皮膚刺激性が低かった」とし、2.0点以上だった場合「皮膚刺激性が高かった」とした。結果を表2に示した。
Figure 2015168654
(実施例2)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.5重量%から0.4重量%とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物2を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物2を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、410秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。結果を表2に示した。
(実施例3)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.5重量%から0.3重量%とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物3を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物3を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、375秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。結果を表2に示した。
(実施例4)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.5重量%から0.1重量%とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物4を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物4を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、220秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。結果を表2に示した。
(実施例5)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をポリオキシエチレン硬化ヒマシ油20(商品名:HCO−20、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物5を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物5を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、306秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、3.2点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.5点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(実施例6)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名:TO−10M、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物6を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物6を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、414秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.4点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.1点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(実施例7)
実施例6において、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの配合量を0.5重量%から0.1重量%とした以外、実施例6と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物7を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物7を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、376秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。結果を表2に示した。
(実施例8)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名:TS−10MV、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物8を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物8を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、438秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.6点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.8点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(実施例9)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名:TL−10、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物9を得た。NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物9を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、334秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.2点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.5点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(比較例1)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.)(商品名:BC−15、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物1を得た。組成物1を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、244秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、3.0点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、2.9点となり皮膚刺激性が高かった。結果を表2に示した。
(比較例2)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(商品名:プルロニックF−68、(株)ADEKA製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物2を得た。組成物2を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、5秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有さなかった。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、1.8点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.3点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(比較例3)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をモノステアリン酸ポリエチレングリコール(商品名:MYS−40MV、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物3を得た。組成物3を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、86秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有さなかった。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.6点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.1点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(比較例4)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をポリエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム(10E.O.)(商品名:DLP−10、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物4を得た。組成物4を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、164秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有さなかった。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.2点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、2.5点となり皮膚刺激性が高かった。結果を表2に示した。
(比較例5)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をポリエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム(4E.O.)(商品名:TLP−4、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物5を得た。組成物5を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、357秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、3.0点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、3.2点となり皮膚刺激性が高かった。結果を表2に示した。
(比較例6)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をラウロイルサルコシンナトリウム(商品名:サルコシネートLN、日光ケミカルズ(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物6を得た。組成物6を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、56秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有さなかった。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.8点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.5点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(比較例7)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をラウリン酸ジエタノールアミド(商品名:スタホームDL、日油(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物7を得た。組成物7を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、165秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有さなかった。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.4点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、1.7点となり皮膚刺激性が低かった。結果を表2に示した。
(比較例8)
実施例1において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をラウリルジメチルアミンオキシド液(商品名:アモーゲンAOL、第一工業製薬(株)製)とした以外、実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、組成物8を得た。組成物8を非エアゾール式ポンプフォーマー容器に適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、68秒となり泡沫化させた組成物が保形性を有さなかった。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、2.2点となり塗布部位で組成物がべたつかなかった。さらに、試験例3に従って皮膚刺激性試験を実施した結果、2.4点となり皮膚刺激性が高かった。結果を表2に示した。
(比較例9)
表1に示した配合に基づき、後述する調製法2の方法により調製し、組成物9を得た。組成物9をキャップ付きアルミニウム製チューブに適量充てんしたもの用いて、試験例1に従って保形性試験を実施した結果、600秒を超えても液化しなかったため組成物が保形性を有した。次に、試験例2に従ってべたつき試験を実施した結果、5.0点となり塗布部位で組成物がべたついた。結果を表2に示した。
(調製法2)
精製水に、フェルビナク、グリセリンおよびジイソプロパノールアミンを加え、攪拌、溶解させることで水相を得た。また、流動パラフィンに、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリグリセライドおよびセタノールを加え、攪拌、溶解させることで油相を得た。水相および油相を混合、攪拌することで組成物9を得た。
本発明は、界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物に関するものであり、産業上十分に利用可能である。

Claims (2)

  1. 界面活性剤を配合し、皮膚刺激性が低く、塗布部位でべたつかず、かつ、泡沫化させた際に保形性を有する、NSAIDs含有の泡沫化製剤用水性組成物であって、当該界面活性剤がエチレンオキサイドの平均付加モル数が20〜60のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびエチレンオキサイドの平均付加モル数が15〜25かつ脂肪酸の炭素数が12〜18のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の非イオン性界面活性剤であり、かつ、当該界面活性剤の濃度の合計が組成物全量に対して0.1〜0.5重量%であることを特徴とするNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物。
  2. 界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60およびモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンから選ばれた少なくとも1種の非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載のNSAIDs含有泡沫化製剤用水性組成物。

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