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JP2015168487A - エレベーター装置及びその制御装置 - Google Patents

エレベーター装置及びその制御装置 Download PDF

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JP2015168487A
JP2015168487A JP2014042059A JP2014042059A JP2015168487A JP 2015168487 A JP2015168487 A JP 2015168487A JP 2014042059 A JP2014042059 A JP 2014042059A JP 2014042059 A JP2014042059 A JP 2014042059A JP 2015168487 A JP2015168487 A JP 2015168487A
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Yasuichiro Ide
康一朗 井手
安部 貴
Takashi Abe
貴 安部
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Hitachi Ltd
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  • Elevator Control (AREA)

Abstract

【課題】
エレベーター装置において、高速走行時からの非常制動の場合に、主索と綱車間のすべりの発生を抑制し、減速開始から乗りかごの停止までの間、安定した制動力を得る。
【解決手段】
エレベーター装置1は、主索4が装架される巻上機11と、巻上機を制動する複数の制動装置14,15と、乗りかご3の速度を検出する速度検出装置21が取り付けられたガバナ16と、制動装置を制御する制御装置7とを備える。制御装置は、エレベーター装置の異常を検出する異常検出装置23と、制動装置の作動を指令する動作制御装置24と、制動装置が作動する乗りかごの速度及び制動装置の作動順序が記憶されたテーブル25とを有する。動作制御装置は、制動装置の動作開始を指令する乗りかごの動作開始速度を、移動方向と加速度を含む乗りかごの運転状態に応じて補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーター装置及びその制御装置に係り、特に同一の主索を複数の制動手段で制御するときに好適なエレベーター装置およびその制御装置に関する。
電磁マグネットを有する制動装置を備えたエレベーター装置において、同一の主索を複数の制動装置で制動することが知られている。この様なエレベーター装置では、非常制動時に複数の制動装置を全て同時に作動させて早急な減速を実現し、乗りかごの衝突等を発生することなくエレベーター装置を確実に停止させている。この場合、非常制動時に発生する制動力により、エレベーター装置の巻上機及び乗りかごには急激な加速度変化が生じて、乗客の乗り心地を悪化させてしまうという不具合が生じる。
この乗り心地の悪化という不具合を解消するために、特許文献1に記載の複数の制動装置を備えたエレベーターでは、非常制動時に複数の制動装置を所定の順番で動作させ、停止時の減速度の急激な変化を抑制し、振動や騒音を抑えている。これにより、エレベーターをスムーズに停止させている。
ところで、巻上機に急激な加速度変化が生じると、主索と綱車間にすべりが生じやすくなり、すべりが生じると主索と綱車の互いの接触面に損傷が発生する。この不具合を解消するために、特許文献2に記載のエレベーターでは、乗りかごが停止中は2個の制動装置を釈放状態とし、乗りかごが走行状態になったら、両制動装置を開放状態に制御している。そして非常停止時には、双方の制動装置を釈放状態とするが、主索と綱車間にすべりが発生したら、一方の制動装置を再度開放状態にしている。さらに、乗りかごの走行速度が一定値以上になったら、開放状態の制動装置を釈放状態に戻している。
特開2009−215047号公報 特開2011−57316号公報
一般的に、エレベーター装置の巻上機に急激な加速度変化を生じさせると、主索と綱車間にすべりを誘発することが知られている。高速走行からの非常制動時には、急速な乗りかごの停止のためには急減速が必要となり、主索と綱車間にすべりが発生し易くなる。主索と綱車との間にすべりが発生すると互いの接触面が高速で摺動して損傷が生じ、最悪の場合には主索の素線が切断する事態が発生する。そのため、巻上機の急激な加速度変化によるすべりの発生を抑制することは、エレベーター装置において最も重要な課題の一つになっている。
特許文献1に記載のエレベーター装置では、非常停止時に、複数の制動装置を所定の順番で動作させて、スムーズにエレベーター装置を停止させている。しかしながら、この公報に記載のエレベーター装置では、各制動装置の動作開始速度は予め設定されており、巻上機の加速度変化に応じて制御していない。そのため、主索と綱車間に実際にすべりが起きているいないに拘わらず各制動装置の制動が開始されるので、すべりがなく制動装置を作動させるべきときであっても制動装置を作動させない、逆に実際にはすべりが生じているにも変わらず急減速を解除しない等、好適な制動を行えない恐れがある。
また、特許文献2に記載のエレベーター装置では、各制動装置の開放や釈放の制御及び釈放状態から再度開放状態とするための電源をエレベーターの制御装置と独立して動作するようにしているので、装置が大型化し、巻上機及び制御装置全体の小型化が困難である、さらに、巻上機及び制御装置を機械室内に設置しようとすると、機械室内で余分なスペースが必要とされ、効率的なレイアウトひいては省スペース化が難しい。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みになされたものであり、その目的は、エレベーター装置において、高速走行時からの非常制動の場合に、主索と綱車間のすべりの発生を抑制し、減速開始から乗りかごの停止までの間、安定した制動力を得ることにある。
前記目的を達成するために、昇降路内を昇降する乗りかごとつり合いおもりと、前記乗りかごと前記つり合いおもりを両端部に接続した主索と、この主索が装架される巻上機と、この巻上機を制動する複数の制動装置と、前記乗りかごの速度を検出する速度検出装置が取り付けられたガバナと、複数の前記制動装置を制御する制御装置とを備えたエレベーター装置において、前記制御装置は前記エレベーター装置の異常を検出する異常検出装置と、複数の前記制動装置の作動を指令する動作制御装置と、複数の前記制動装置が作動する前記乗りかごの速度及び前記制動装置の作動順序が記憶されたテーブルとを有し、前記動作制御装置は、複数の前記制動装置の動作開始を指令する乗りかごの動作開始速度を、移動方向と加速度を含む前記乗りかごの運転状態に応じて補正するようにしたものである。
上記目的を達成するために、本発明ではまた、エレベーター装置の主索を駆動する巻上機に取り付けられた被制動体に制動力を付与する複数の制動装置と、エレベーター装置の異常を検出する異常検出装置と、乗りかごの運転移動方向と速度を検出する速度検出装置と、前記乗りかごの積載荷重を検出する積載荷重検出装置を備えるエレベーター装置の制御装置が、複数の前記制動装置を順に動作させる順番データが記憶されたテーブルと、前記異常検出装置からの異常指令に応じて、複数の前記制動装置に動作を指令する動作制御装置とを備え、前記動作制御装置は、前記異常検出装置から異常指令が入力されたら、複数の前記制動装置の中で1番目の制動装置に動作指令を出力するとともに、第2番目以降の制動装置については、前記テーブルに記憶された順番データと前記速度検出装置が検出した前記乗りかごの移動方向及び速度ならびに前記積載荷重検出装置が検出した前記乗りかごの積載荷重に基づいて動作開始速度を求め、乗りかごの速度が求めた動作開始速度になったら動作指令する。
本発明によれば、エレベーター装置が発生する張力比に応じた制動装置の動作速度の関係を予め取得しているので、高速走行時からの非常制動の場合に、乗りかごの運転状態を監視することにより、主索と綱車間のすべりの発生を抑制し、減速開始から乗りかごの停止までの間、安定した制動力を得ることができる。
本発明に係るエレベーター装置の一実施例の模式図である。 図1に示したエレベーター装置が有する制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るエレベーター装置の一実施例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係るエレベーター装置1の模式図である。図2は、図1に示したエレベーター装置が備える制動装置14、15用の制御装置7における処理内容を示すフローチャートである。
エレベーター装置1は、建築構造物内に形成された昇降路2内を昇降する乗りかご3と、乗りかご3と反対方向に昇降するつり合いおもり5と、一端が乗りかご3側に他端が釣り合いおもり5側に接続された主索4とを有している。昇降路2の頂部には図示しない機械室が設けられ、機械室内には主索4を巻き掛けることにより乗りかご3及びつり合いおもり5を昇降させる巻上機11と、主索4が装架される反らせ車6とが配設されている。反らせ車6は、巻上機11の近傍に位置している。
乗りかご3には、乗客等の積載荷重を検出する積載荷重検出装置22が取り付けられている。積載荷重検出装置22は、乗りかご3の床下に設置された例えば荷重センサであり、乗りかご3内に積載した荷重を検出して、詳細を後述する制御装置7に出力する。
乗りかご3には、ガバナロープ17も取り付けられている。ガバナロープ17は乗りかご3の昇降運動に連動して昇降する。ガバナロープ17は、昇降路2の上方に設けられた機械室に配置されたガバナ(調速機)16に装架され、ガバナ16を駆動する。ガバナ16は、乗りかご3の走行速度を検出し調整するのに用いられ、速度検出装置21を有している。速度検出装置21は例えばエンコーダであり、ガバナ16の回転速度や方向を検出して、制御装置7に出力する。
巻上機11は、図示しないモータと、このモータの出力軸に取り付けた綱車12とを有している。綱車12には、主索4が巻き掛けられる。モータの出力軸には、複数の制動装置14、15のための円板状の被制動体13も取り付けられている。被制動体13の外周部に、周方向に間隔をおいて電磁ブレーキで構成される複数(本実施例では2個)の制動装置14、15を配設する。
本実施例の制動装置14、15は、電磁ブレーキであり、これらの制動装置14、15に通電されている間は、電磁ブレーキに付設したばねに抗してブレーキパッドが被制動体13から離れ、ブレーキ開放となる。逆に、制動装置14、15に通電されていないときは、制動装置14、15が有するばねの付勢力により、被制動体13をブレーキパッドが挟持して、制動力が付与される。制動装置14、15が非通電の時を、本実施例では、制動装置の作動と呼ぶ。
複数の制動装置14、15は、各々1個しか作動しないときでも乗りかご3を制動可能である。そして、複数の制動装置14、15の全てを同時に作動させる急減速時であっても、乗りかご3の減速度が1G(=9.8m/s)を超えないように、複数の制動装置14、15の合計制動トルク値が設定されている。
この様に構成したエレベーター装置1では、乗りかご3の昇降やかごドア及び乗り場ドアの開閉等を制御するために、制御盤28が設けられている。一方、非常制動時に制動装置14、15を制御するために、制御装置7が設けられている。制御装置7は、本実施例では、制御盤28と別体になっており、制御盤28による通常の運転制御と独立して、制動装置14、15を作動させることが可能となっている。
制動装置14、15のための制御装置7は、CPU、ROM、RAM等を搭載したコンピュータを備えており、巻上機11と共に図示しない機械室に設置されている。制御装置7は、異常検出装置23と、動作制御装置24と、テーブル25と電圧保持回路26とを備えている。
動作制御装置24には、ガバナ16の速度検出装置21が検出したガバナ16の回転速度信号31と、乗りかご3に取り付けた積載荷重検出装置22の検出信号32が入力される。動作制御装置24は、入力されたガバナ16の回転速度信号31から乗りかご3の速度を算出する。さらにガバナ16の回転速度信号31に基づいて求めたガバナ16の回転速度からその変化量を演算し、乗りかご3の加速度も演算する。一方、積載荷重検出装置22が検出した荷重信号32から、乗りかご3の積載荷重を演算する。
異常検出装置23は、動作制御装置24がガバナ16の回転速度検出装置21の検出信号31に基づいて求めた乗りかご3の速度や加速度が予め定められた制限値を超えているか否かを判断し、制限値を超えている場合に異常信号33を動作制御装置24に出力する。また、乗りかご3に取り付けた積載荷重検出装置22が予め定められた乗りかご3の定格重量を超えていたら、動作制御装置24に荷重オーバーの信号を出力する。
なお、異常検出装置23は、巻上機11が有するモータが異常発熱、モータに過大なトルク発生等の異常が生じた場合にも、動作制御装置24に異常信号33を出力する。異常検出装置23が、エレベーター装置1の運行に重大な影響を与えるような異常が発生したと判断したら、動作制御装置24は制動装置14,15を作動させるために、指令信号35、36を出力する。
エレベーター装置1に異常が発生し、異常検出装置23が異常信号を動作制御装置24に出力すると、動作制御装置24は巻上機11に設置された複数の制動装置14、15を作動させる。ここで本実施例では、複数の制動装置14、15を段階的に作動させるので、動作制御装置24は、第1の制動装置14に制動指令36を、この動作制御装置24に接続され第2の制動装置15の制御に用いる電圧保持回路26に電圧保持指令信号35を出力する。
電圧保持回路26は、動作制御装置24から電圧保持指令信号35が指令されている間、第2の制動装置15に電圧保持指令37を出力する。この時、動作制御装置24は、予め求めておいた電圧保持のデータベースであるテーブル25を照会38し、電圧保持回路26に出力する電圧保持指令信号35の保持タイミングを決定する。第2の制動装置15では、電圧保持回路26からの電圧保持指令37により電圧保持が維持されている間、第2の制動装置15の作動が停止され、ブレーキ開放状態になる。これにより、第1の制動装置14の作動よりも後に第2の制動装置15を作動させることが可能になる。
テーブル25には、制動装置14、15を順番に動作させるための順番データ及び動作開始速度の基準速度や基準加速度が記憶されている。より詳しくは、テーブル25には、乗りかご3側の主索4に作用する張力と釣り合いおもり5側の主索4に作用する張力の比がほぼ1となっているときに、第2の制動装置15の各型式についての動作開始速度が基準速度として記憶されている。
さらに、後述するように、この基準速度をエレベーター装置1の運転状態に応じて補正するための動作開始速度の補正データも記憶されている。補正データは、予め試験して求めたものであり、テーブル状または数式で与えられている。このデータにおいては、張力比の増加とともに第2の制動装置15の動作開始速度は減少する傾向にある。
次に、巻上機11に設置された2台の制動装置14、15の動作制御を、図2に示したフローチャートを用いて説明する。なお、図2のフローチャートに示した以下の処理は、制御装置7が有するコンピュータが所定のプログラムを読み込むことにより実行される。
エレベーター装置1を運転停止する必要ありと判断される異常が発生すると、制御装置7の異常検出装置23が異常を検出する(ステップS101)。制御装置7の動作制御装置24は、テーブル25に記憶されたデータベースを参照して、データベース中の順番データに基づいて、各制動装置14、15の動作を制御する。
すなわち、動作制御装置24は、巻上機11に設置された複数の制動装置14、15の中から第1の制動装置14に対して制動指令36を出力する(ステップS102)。ここで、複数の制動装置14、15には同一仕様のものを使用しており、単独で巻上機11のモータを制動可能になっている。第1の制動装置14は、制動指令36が入力されると、直ちに通電を停止して制動動作を開始する(ステップS103)。
なお、テーブル25には第1の制動装置14と第2の制動装置15を順に動作させるための順番データと共に、第2の制動装置15を動作開始させるときの速度データVbが予め設定されている。したがって異常検出装置23が異常信号33を動作制御装置24に出力したときから、第2の制動装置15では電圧保持回路26からの電圧保持指令37により、通電状態となってブレーキ開放状態が維持される。
ステップS103で第1の制動装置14が動作すると、ガバナ16に取り付けた速度検出装置21が、乗りかご3の移動方向(上昇または降下)と乗りかご3の運転速度を検出する(ステップS104)。それとともに、乗りかご3の底部に取り付けた積載荷重検出装置22が積載荷重を検出する(ステップS105)。
次に、制御装置7の動作制御装置24は、ステップS104で検出した乗りかご3の運転方向及び運転速度から乗りかご3の速度の変化量を求め、乗りかご3の加速度αBを演算する(ステップS107の前半部)。テーブル25に、第2の制動装置15を動作させる速度データVb及び基準加速度データαbが予め取得され記憶されているので、動作制御装置24がテーブル25に設定された速度データVb及び加速度データαbを参照する(ステップS106)。そして動作速度データVbから第2の制動装置15の動作開始速度VBを、加速度データαbから第2の制動装置15を動作させる基準の加速度αを、それぞれ求める。求めた動作開始速度VBを乗りかご3の実際の加速度αBと基準の加速度αの関係を用いて補正して、最終的に第2の制動装置15の実際の動作開始速度VBを演算する(ステップS107の後半部)。
動作制御装置24における動作開始速度VBの具体的な補正・演算例は、以下のとおりである。ガバナ16に取り付けた速度検出装置21の検出値から求めた乗りかご3の加速度αBが、加速度データαbに記述された基準の加速度αよりも大きい場合には、第2の制動装置15の動作開始速度VBを速度データVbの記載値より遅くする。逆に、速度検出装置21の検出値から求めた乗りかご3の加速度αBが、加速度データαbに記載の基準の加速度αよりも小さい場合には、第2の制動装置15の動作開始速度VBを速度データVbの記載値より速くする。
異常検出装置23が異常信号33を動作制御装置24に出力して、第1の制動装置14が動作する直前では、乗りかご3の積載荷重により、乗りかご3側の主索4の張力とつり合いおもり5側の主索4の張力差により、綱車12でトラクション不良が生じる恐れがある。例えば、乗りかご3側の張力が大きすぎて急降下する場合に、この様な事態が生じる。
そこで、乗りかご3側の荷重と、つり合いおもり5側の荷重の大小関係を判別する。つり合いおもり5側の荷重はつり合いおもり5の重量がほとんどで常時一定であり、既知であるから、乗りかご3側の荷重を積載荷重検出装置22で検出している。検出した乗りかご3の荷重と既知の釣り合いおもり5の荷重を比較する。
乗りかご3の移動方向が荷重の大きい側となる場合には、動作開始速度VBを速度データVbの基準値より遅くする。逆に、乗りかご3が荷重の小さい側に移動している場合には、動作開始速度VBを速度データVbの基準値より速くする。つまり、乗りかご3側が重く、しかも下降している場合には、第2の制動装置15の動作開始速度VBを速度データVbの記載値より遅くする。また、乗りかご3側が重くても上昇している場合には、第2の制動装置15の動作開始速度VBを速度データVbの記載値より速くする。なお、上述した動作開始速度VBの補正量は、表または数式でテーブル25に記憶されている。
ガバナ16に取り付けた速度検出装置21の出力から求めた乗りかご3の速度が、動作開始速度VBに達したか否かをステップS108で判断する。乗りかご3の速度が動作開始速度VBに達したら、ステップS109に進む。ステップS109では、動作制御装置24は第2の制動装置15を作動させるために、電圧保持回路26に非通電の電圧保持指令信号35を出力する。電圧保持回路26は動作制御装置24からの非通電の電圧保持指令信号35に応じて、自身を遮断する(ステップS110)。これにより、第2の制動装置15の電圧保持指令37が遮断され、第1の制動装置14に加えて第2の制動装置15も作動する(ステップS111)。ステップS111では、第2の制動装置15が非通電となり、ばね力により被制動体13をブレーキパッドが挟持する。
以上の図2に示す処理により、異常検出装置23が異常信号33を動作制御装置24に出力したときは、乗りかご3の昇降速度に応じて、動作制御装置24が時間間隔をおいて、第1、第2の制動装置14、15を順次動作させる。これにより、乗客に不快感を起こさせることなく、可能な限り速やかなエレベーター装置の非常停止が可能になる。
ところで、エレベーター装置1が備える巻上機11のトラクション性能(追随性)は、主索4の移動速度と相関性を有する。すなわち、主索4の移動速度が高速になればなるほどトラクション性能が低下し、主索4と綱車12間にすべりが発生し易くなる。また、主索4の加速度変化が大きくなればなるほど発生する張力の比が大きくなり、主索4と綱車12間にすべりが発生し易くなる。
主索4の加速度変化は、乗りかご3の移動方向や速度、積載荷重などのエレベーター装置1の運転条件と、第1、第2の制動装置14、15の制動トルクから決定される。そのため、主索4の加速度変化が過大にならないようにエレベーター装置1を制御すれば、主索4と綱車12間のすべりを抑制できる。
本実施例では、運転中の乗りかご3の移動方向や速度、加速度をガバナ16に取り付けた速度検出装置21で検出し、乗りかご3の積載荷重を乗りかご3の底部に取り付けた積載荷重検出装置22で実際に計測しているので、最適な制動が可能になる。つまり、上記検出値に応じて第2の制動装置15の動作開始速度VBを補正演算することで、エレベーター装置1の実際の運転状況に応じた適切な時期に、第2の制動装置15の動作を開始させている。これにより、従来用いられている第2の制動装置の動作開始速度VBを一定値に設定した場合よりも、主索4と綱車12間におけるすべりの発生を抑制できる。そして、乗りかご3の運転速度の減速開始から停止まで、安定したブレーキ制動力を得ることができるので、乗客へのブレーキ作動による不快感を減少できる。さらに、停止距離を短くすることも可能になる。
上記実施例においては、第1、第2の制動装置14、15は、それぞれ独立して制御されている。また、第1、第2の制動装置14、15には同一規格のものを使用して、単独でエレベーター装置の乗りかごを停止できる能力を有している。そのため、どちらか一方が故障しても、他方の制動装置の制動力によってエレベーター装置1の乗りかご3の昇降を確実に停止させることができる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、考えられる種々の形態を含むものである。例えば、本実施例における、制動装置14、15の数は2台であるが、3台以上であっても良い。
エレベーター装置が3台以上の制動装置を有する場合は、図1に示す電圧保持回路26を制動装置毎または1台を除くすべての制動装置毎に設置する。そして、図2に示す第2の制動装置の動作(ステップS111)の後に、3台目以降の制動装置の動作開始速度演算から制動装置を作動させるまでの動作(ステップS106〜S111)の処理を繰り返す。
さらに上記実施例では、昇降路2の頂部の機械室内に巻上機を配置したエレベーター装置について説明したが、昇降路内に巻上機を配置したエレベーター装置に対しても本発明を適用することも言うまでもない。その場合、制御装置7や巻上機11は昇降路2内に設置されるが、メンテナンス性を確保するために、制御装置を制御盤と一体化することが望ましい。
上記実施例では、制御盤を昇降路下部のピット29に設けているが、制御盤の位置は昇降路の下部に限るものではなく、機械室であってもよい。いずれにしても、メンテナンスが容易な場所に設けることが好ましい。また、上記実施例では、制動装置の制御装置を制御盤とは別体にしているが、一体化して同一筐体内に収容するようにしてもよい。
上記実施例では乗りかごの加速度を用いて荷重を求めているが、乗りかご側及びつり合いおもり側の双方の主索に張力計測手段を設け、その張力計測手段の出力に基づいて第2の制動装置の作動タイミングを決定するようにしてもよい、
また上記実施例における、異常検出装置及び動作制御装置が実行する乗りかごの速度および加速度の演算、乗りかごの積載荷重の演算機能等の通常のエレベーター運行に必要な制御機能を制御盤に設け、制動手段に関する制御機能だけを制御装置が有するようにしてもよい。その場合、異常信号を、制御盤から直接制御装置に入力するのがよい。
さらに上記実施例では、電磁ブレーキを制動装置に用い、通電時にブレーキ開放、非通電時にブレーキ作動としているが、制動装置はこれに限るものではない。要するに、エレベーター装置に異常が発生してブレーキが作動した時に、複数のブレーキが一斉に作動するのではなく、逐次作動できるものであればよく、上記実施例に示したタイミングで作動させることが可能であればよい。
1…エレベーター装置、2…昇降路、3…乗りかご、4…主索、5…つり合いおもり、6…反らせ車、7…制御装置、11…巻上機、12…綱車、13…被制動体、14…(第1の)制動装置、15…(第2の)制動装置、16…ガバナ(調速機)、17…ガバナロープ、21…速度検出装置、22…積載荷重検出装置、23…異常検出装置、24…動作制御装置、25…テーブル、26…電圧保持回路、28…制御盤、29…ピット、31…回転速度信号、32…荷重信号、33…異常信号、35…電圧保持指令信号、36…制動指令、37…電圧保持指令、38…データベース照会。

Claims (7)

  1. 昇降路内を昇降する乗りかごとつり合いおもりと、前記乗りかごと前記つり合いおもりを両端部に接続した主索と、この主索が装架される巻上機と、この巻上機を制動する複数の制動装置と、前記乗りかごの速度を検出する速度検出装置が取り付けられたガバナと、複数の前記制動装置を制御する制御装置とを備えたエレベーター装置において、
    前記制御装置は前記エレベーター装置の異常を検出する異常検出装置と、複数の前記制動装置の作動を指令する動作制御装置と、複数の前記制動装置が作動する前記乗りかごの速度及び前記制動装置の作動順序が記憶されたテーブルとを有し、前記動作制御装置は、複数の前記制動装置の動作開始を指令する乗りかごの動作開始速度を、移動方向と加速度を含む前記乗りかごの運転状態に応じて補正することを特徴とするエレベーター装置。
  2. 前記ガバナが有する速度検出装置は前記乗りかごの移動方向と速度を検出可能であり、前記乗りかごにこの乗りかごの積載荷重を検出する積載荷重装置を設け、前記動作制御装置は、複数の前記制動装置の作動を指令する動作開始速度を、前記積載荷重検出手段が検出した前記乗りかごの積載荷重に基づいて補正することを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置。
  3. 前記制御装置は、前記制動装置に指令する動作開始速度の補正に用いる加速度を、前記速度検出手段が検出した速度から演算で求めることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベーター装置。
  4. 複数の前記制動装置を間隔をおいて作動させる電圧保持回路を前記制御装置に設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエレベーター装置。
  5. エレベーター装置の主索を駆動する巻上機に取り付けられた被制動体に制動力を付与する複数の制動装置と、エレベーター装置の異常を検出する異常検出装置と、乗りかごの運転移動方向と速度を検出する速度検出装置と、前記乗りかごの積載荷重を検出する積載荷重検出装置を備えるエレベーター装置の制御装置において、
    複数の前記制動装置を順に動作させる順番データが記憶されたテーブルと、前記異常検出装置からの異常指令に応じて、複数の前記制動装置に動作を指令する動作制御装置とを備え、前記動作制御装置は、前記異常検出装置から異常信号が入力されたら、複数の前記制動装置の中で1番目の制動装置に動作指令を出力するとともに、第2番目以降の制動装置については、前記テーブルに記憶された順番データと前記速度検出装置が検出した前記乗りかごの移動方向及び速度ならびに前記積載荷重検出装置が検出した前記乗りかごの積載荷重に基づいて動作開始速度を求め、乗りかごの速度が求めた動作開始速度になったら動作指令することを特徴とするエレベーター装置の制御装置。
  6. 前記動作制御装置は、前記速度検出装置が検出した速度の変化量から加速度を演算し、演算で求めた加速度の値が前記テーブルに記憶された基準値よりも大きい場合には、複数の前記制動装置の中で遅く動作する前記制動装置の動作開始速度を遅くし、演算で求めた加速度の値が前記テーブルに記憶された基準値よりも小さい場合には、複数の前記制動装置の中で遅く動作する前記制動装置の動作開始速度を速くすることを特徴とする請求項5に記載のエレベーター装置の制御装置。
  7. 前記動作制御装置は、前記積載荷重検出装置が検出した積載荷重を用いて乗りかご側とつり合いおもり側の荷重の大小関係を判断し、前記速度検出手段が検出した乗りかごの移動方向が、荷重が大きいと判断した側に移動している場合は、前記制動装置の動作開始速度を遅くし、荷重が小さいと判断した側に移動している場合は前記制動装置の動作開始速度を速くすることを特徴とする請求項5または6に記載のエレベーター装置の制御装置。
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