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JP2015167219A - 撮像素子、製造装置、電子機器 - Google Patents

撮像素子、製造装置、電子機器 Download PDF

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Yoichi Otsuka
洋一 大塚
納土 晋一郎
Shinichiro Noudo
晋一郎 納土
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Sony Corp
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Abstract

【課題】画素サイズが大きい場合でも、光学混色やフレアを低減させる。【解決手段】受光領域に形成された複数の単位画素と、単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、単位画素毎に形成されたマイクロレンズとを備え、単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、マイクロレンズは、単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている。遮光膜は、マイクロレンズ同士の境界部分にも、さらに形成されている。本技術は、画素サイズが大きい撮像装置に適用できる。【選択図】図15

Description

本技術は、撮像素子、製造装置、電子機器に関する。詳しくは、フレアやゴーストを抑制し、画質を向上させることができる撮像素子、製造装置、電子機器に関する。
近年、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、被写体の細部まで映しだす高い解像力や携帯性を重視した機器の小型化が求められてきた。また撮像装置では、撮像特性を維持しつつ、画素サイズの小型化に向けた開発が行われてきた。
また近年、高解像度や小型化の継続的要求に加えて、最低被写体照度の向上や高速度撮像などへの要求が高まり、その実現のために、撮像装置にはSN比をはじめとした総合的な画質向上への期待が高まっている。特許文献1では、受光面の画素境界に絶縁層を介して形成された遮光膜を形成することで、光学混色やフレアの低減により画質の向上を図ることが提案されている。
特開2010−186818号公報
特許文献1では、単位画素サイズが1.75μmの裏面照射型撮像素子の画質改善の為に、単位画素境界に遮光膜を形成することにより、マイクロレンズ表面からの回折反射光起因による光学混色や、フレアを低減することが開示されている。
しかしながら、単位画素サイズが略2.0μmを超える撮像素子において、単位画素に対応してマイクロレンズが形成されると、換言すれば、マイクロレンズの形成サイズが大きくなると、回折反射光の回折次数(m)や、同一回折次数(m)に於ける回折角度(θ)が小さくなる。回折次数が増え角度が小さくなると、撮像素子の光入射側前面に形成されたシールガラスや、赤外線カットフィルタ(IRCF)からの再反射により撮像素子に於ける光学混色および、フレアが悪化し、画質が劣化してしまう可能性がある。
このようなことから、単位画素のサイズが大きい場合であっても、光学混色および、フレアが悪化せず、画質が向上する仕組みが求められている。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画質を向上させることができるようにするものである。
本技術の一側面の撮像素子は、受光領域に形成された複数の単位画素と、前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズとを備え、前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている。
前記遮光膜は、前記マイクロレンズ同士の境界部分にも、さらに形成されているようにすることができる。
前記マイクロレンズとフォトダイオードの間に、インナーレンズをさらに備え、前記インナーレンズは、複数の前記マイクロレンズで集光された、複数の集光スポットの内、少なくても1つの集光スポットの主光線を、前記単位画素中心方向に向けて集光するように形成されているようにすることができる。
位相差を検出することで、焦点を検出するための画素であるようにすることができる。
前記マイクロレンズの境界部分から略中央部分まで形成されている遮光膜をさらに備えるようにすることができる。
前記単位画素中に、異なる方向からの光情報を取得する受光部を含むようにすることができる。
前記遮光膜に対して垂直方向に設けられる遮光壁をさらに備えるようにすることができる。
本技術の一側面の製造装置は、受光領域に形成された複数の単位画素と、前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズとを備え、前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている撮像素子を製造する。
前記マイクロレンズを、熱メルトフロー法により形成するようにすることができる。
前記マイクロレンズを、ドライエッチング法により形成するようにすることができる。
本技術の一側面の電子機器は、受光領域に形成された複数の単位画素と、前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズとを備え、前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている撮像素子と、前記撮像素子から出力される信号に対して信号処理を行う信号処理部とを備える。
本技術の一側面の撮像素子においては、受光領域に形成された複数の単位画素と、単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、単位画素毎に形成されたマイクロレンズとが備えられる。単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、マイクロレンズは、単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている。
本技術の一側面の製造装置においては、前記撮像素子が製造される。
本発明の一側面の電子機器においては、前記撮像素子からの信号が処理される。
本技術の一側面によれば、画質を向上させることが可能となる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
表面照射型の撮像素子の構成を示す図である。 裏面照射型の撮像素子の構成を示す図である。 回折反射光について説明するための図である。 回折反射光について説明するための図である。 回折反射光について説明するための図である。 回折反射光について説明するための図である。 回折反射光について説明するための図である。 マイクロレンズの構成について説明するための図である。 撮像素子の製造について説明するための図である。 撮像素子の製造について説明するための図である。 遮光膜の形状について説明するための図である。 遮光膜の形状について説明するための図である。 マイクロレンズの他の構成について説明するための図である。 インナーレンズを備える撮像素子について説明するための図である。 インナーレンズを備える撮像素子について説明するための図である。 蹴られについて説明するための図である。 蹴られについて説明するための図である。 位相差方式によるオートフォーカスについて説明するための図である。 位相差方式によるオートフォーカスについて説明するための図である。 曲率について説明するための図である。 曲率扁平率について説明するための図である。 曲率扁平率について説明するための図である。 位相差検出用画素の遮光膜について説明するための図である。 位相差検出用画素の遮光膜について説明するための図である。 位相差検出用画素の遮光膜について説明するための図である。 位相差検出用画素の遮光膜について説明するための図である。 位相差検出用画素の遮光膜について説明するための図である。 遮光壁について説明するための図である。 遮光壁について説明するための図である。 遮光壁について説明するための図である。 画素の配置について説明するための図である。 画素の配置について説明するための図である。 電子機器の一例の構成を示す図である。
以下に、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
1.表面照射型の撮像素子の構成
2.裏面照射型の撮像素子の構成
3.回折光などの影響について
4.マイクロレンズの構成
5.撮像素子の製造1について
6.撮像素子の製造2について
7.マイクロレンズの他の構成
8.インナーレンズを備える構成
9.効果について
10.オートフォーカス用の画素について
11.電子機器
以下に説明する本技術は、光学混色やフレアを抑制することができ、画質を向上させることができる撮像素子などに適用できる。比較のため、まず表面照射型の撮像素子と、裏面照射型の撮像素子について説明し、光学混色やフレアについての説明を加え、その後、本技術を適用した撮像素子について説明を加える。
<表面照射型の撮像素子の構成>
CMOS(Complementary MOS)撮像素子には、図1に示す表面照射型と、図2に示す裏面照射型が知られている。
図1は、表面照射型撮像素子110の構成図である。図1に示すように、半導体基板112に光電変換部となるフォトダイオード(PD)111と複数の画素トランジスタからなる単位画素116が複数、形成された画素領域113を有して構成される。
画素トランジスタは、図示しないが、図1ではゲート電極114を示して、模式的に画素トランジスタの存在を示している。各フォトダイオード111は不純物拡散層による素子分離領域115で分離される。半導体基板112の画素トランジスタが形成された表面側に層間絶縁膜117を介して複数の配線118を配置した多層配線層119が形成される。
配線118は、フォトダイオード111の位置に対応する部分を除いて形成される。多層配線層119上には、平坦化膜120を介して、順次、オンチップカラーフィルタ121およびオンチップマイクロレンズ122が形成される。オンチップカラーフィルタ121は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の各色フルタを配列して構成される。
表面照射型撮像素子110では、多層配線層119が形成された基板表面を受光面123として、光Lがこの基板表面側から入射される。ここで、マイクロレンズ122や、カラーフィルタ121は、単位画素116に対応して各々単一に形成される。
<裏面照射型の撮像素子の構成>
図2は、裏面照射型撮像素子130の構成図である。図1に示した表面照射型撮像素子110と同一の部分には、同一の符号を付し、その説明を行う。
図2に示すように、半導体基板112に光電変換部となるフォトダイオード111と複数の画素トランジスタからなる単位画素116が複数、形成された画素領域113を有して構成される。画素トランジスタは、図示しないが、基板表面側に形成され、図2ではゲート電極114を示して、模式的に画素トランジスタの存在を示している。
各フォトダイオード111は不純物拡散層による素子分離領域115で分離される。半導体基板112の画素トランジスタが形成された表面側に層間絶縁膜117を介して複数の配線118を形成した多層配線層119が形成される。
裏面照射型では、配線118はフォトダイオード111の位置に関係なく形成することができる。一方、半導体基板112のフォトダイオード111が臨む裏面上に、順次、絶縁層128、オンチップカラーフィルタ121およびオンチップマイクロレンズ122が形成される。
裏面照射型撮像素子130では、多層配線層および画素トランジスタが形成された基板表面とは反対側の基板裏面を受光面132として、光Lがこの基板裏面側から入射される。
光Lは多層配線層119の制約を受けることなく、フォトダイオード111に入射されるので、フォトダイオード111の開口を広く取ることができ、高感度化が図れる。図2に示した裏面照射型撮像素子130も、マイクロレンズ122や、カラーフィルタ121
は単位画素116に対応して各々単一に形成される。
<回折光などの影響について>
裏面照射型撮像素子130は、一般的に、コンパクトデジタルカメラや、モバイルカメラなどと称される比較的小型なカメラに用いられる。このことから、裏面照射型撮像素子130は、略2.0μm未満の単位画素116から構成されていることが多く、いわゆる微細画素の感度、シェーディング特性改善がなされている。
裏面照射型撮像素子130は、APSサイズや35mmサイズ等のデジタルスチルカメラ(DSC)用の撮像素子にも適用可能であるが、これらの撮像素子の画素サイズは、上記したような微細な画素を備える撮像素子に比べて、一般的に略2.0μm以上である。
APSや35mmサイズの撮像素子、換言すれば、比較的、サイズが大きな撮像素子であっても、より高感度で高精細な撮像画質を達成する為に、裏面照射型化にすることが考えられる。裏面照射型撮像素子130は、図2に示したように多層配線層が表面側にあるため、フォトダイオード111の開口面積が広く形成できることから、より多くの入射光を取り込むことが可能となり、撮像素子の感度やシェーディング特性が向上する。
撮像素子の単位画素116に対応して形成されるマイクロレンズ122のサイズは、通常、単位画素116のサイズと略等しく形成される。ここで、図3に裏面照射型撮像素子130の単位画素群Aに光が入射して(入射光)、裏面照射型撮像素子130の表面に形成されたマイクロレンズ122の形成ピッチ(Pレンズ)に対応じて回折反射光が生じる様子を示す。
図3では、単位画素116のピッチ(P画素)とマイクロレンズ122の形成ピッチ(Pレンズ)は等しく形成されている例を示している。
回折反射光の回折次数(m)、回折角度(θ)は、次式(1)で表すことができる。
(Pレンズ)×sinθ=m×λ ・・・(1)
式(1)において、λは入射光の波長である。式(1)から、λが一定の場合、マイクロレンズ122の形成ピッチであるPレンズが小さくなると回折次数mは減少して、Pレンズが大きくなると、回折次数mは増加することが読み取れる。
また、同一な回折次数mでの回折角度θはマイクロレンズの形成ピッチPレンズが、小さい程大きくなることが読み取れる。さらには、それぞれ相対的に、波長λが小さい程、回折次数mは増加することも読み取れる。
裏面照射型撮像素子130の光学混色およびフレアの低減を目的に、光電変換部(フォトダイオード111)を含む単位画素116が配列された受光領域の単位画素116境界に、絶縁層128を介して遮光膜141が形成される。
例えば、単位画素116のサイズが1.75μmの裏面照射型撮像素子130の場合、単位画素116境界に遮光膜141を形成することにより、マイクロレンズ122表面からの回折反射光起因による光学混色や、フレアを低減することができる。
しなしながら、単位画素116のサイズが、1.75μmを超える撮像素子において、そのサイズに合わせて、マイクロレンズ122の形成サイズが大きくなると、上記した式(1)を参照して説明したように回折反射光の回折次数(m)や、同一回折次数(m)に於ける回折角度(θ)が小さくなる。
回折次数(m)が増え角度が小さくなると、後述する撮像素子の光入射側前面に形成されたシールガラスや、赤外線カットフィルタ(IRCF)からの再反射により撮像素子に於ける光学混色および、フレアが悪化する。よって、単位画素116のサイズを大きくする場合、光学混色および、フレアが悪化しないような仕組みを設ける必要がある。
ここでは、単位画素116のサイズが略2.0μmを超える撮像素子であっても光学混色やフレア特性を改善することができる撮像素子の構造について説明する。
光学混色やフレア特性を改善する為には、可視光領域の波長で略400nm〜700nmの波長を考慮する必要がある。例えば、図3に示した回折反射光の光束は直線一本で示したが、実際には図4に示したようにθ1〜θ2のように幅を持った状態で反射している。
このとき、略400nmの短波長の光は、式(1)の計算からも判るように、回折反射角度の小さいθ1の角度で反射して、略700nmの長波長の光は、回折反射角度の大きなθ2の角度で反射する。よって、例えば、回折次数(m)の回折反射角は図中(θ2−θ1)の幅を持った回折反射光となる。
図5Aは裏面照射型撮像素子130の平面図(上部から裏面照射型撮像素子130を見たときの図)を示し、図5Bは複数の単位画素116から成る受光領域を示す。
図5Bは、図5Aに示すa−bに於ける断面図を示す。図5Bに示した入射光は、撮像素子上方に形成された、IRCF151および、シールガラス152を経て撮像素子に入射する。
撮像素子に入射した光は、マイクロレンズ122の表面の形成ピッチ(Pレンズ)に応じて、ある回折次数(m)と回折反射角度(θ)を持った回折反射光を生じる((−(マイナス)回折反射光は図示せず))。
回折反射光は、撮像素子上方に形成されたシールガラス152で反射され、可視光成分を有する反射光となる。またシールガラス152を通過した光成分は、そのさらに上方に形成されたIRCF151で反射され、可視光領域中赤成分の多い反射光となる(図6中では破線で示す)。
シールガラス152とIRCF151で反射された光は再度撮像素子に向かって進み、その成分の一部は、撮像素子のフォトダイオード111で光電変換されてしまう。これが光学混色やフレアとなり、撮像素子の画質を劣化させてしまう可能性がある。
図4を参照して説明したように、図5で示すマイクロレンズ122による回折反射光は幅を持ち、シールガラス152や、IRCF151に進む。よってシールガラス152で反射して撮像素子に再度入射する光も幅を持った状態で入射する為、図6に示すように略筋状の光学混色やフレアとなる(図中、筋形状で図示)。
一方、IRCF151により反射する光は、IRCF151の光透過率特性から、赤色成分の多い反射光となることから(幅を持った反射光成分から赤色成分光の反射光成分が抽出された反射光となる為)、略スポット状の光学混色やフレアとなる(図中、スポット形状で図示)。
ここで、1.75μmよりも単位画素116のサイズを大きくした場合の回折反射光が生じる次数を求めた表を図6に示す。
図6に示す回折反射光の次数の数値は、式(1)からも判るように、回折次数の発生しやすい可視光領域に於ける短波長側の400nmにて計算したものである。図6に示した表中の単位画素辺方向とは、図7に示す正方格子画素の辺方向の長さで(単位画素サイズ)、単位画素対角方向とは正方格子画素の対角方向の長さ(単位画素サイズ×√2)である。
図6に示すように、単位画素辺方向においては、1.750〜1.999μm迄は、発生する回折反射光の次数は、「±4」であり、2.000μmで「±5」となり、その発生次数が「2」増加する。
一方、単位画素対角方向においては、その長さが単位画素の辺方向の長さより√2倍長くなるので、式(1)からも1.750〜1.979μm迄は、「±6」となり、1.980μmで「±7」になり、その発生次数が「2」増加する。
また、さらには単位画素サイズが大きくなり、それに対応して形成されるマイクロレンズ122の形成ピッチ(Pレンズ)も大きくなっていくと、図4に示した同一次数の回折反射光の回折角度(θ)も小さくなる。
回折反射光が増加して、同一次数における回折反射角度が小さくなると、図5A,図5Bに示したように筋状およびスポット状の光学混色やフレアが入射光側にシフトして(図中、太い矢印で表記)、図5Aに示した受光領域端から離れ、受光領域に取り込まれ易くなる。これによりマイクロレンズ122の形成ピッチ(Pレンズ)が大きくなると光学混色やフレアによる撮像素子の画質劣化が著しくなる。
図6から、単位画素116が1.980μmを超えると、単位画素対角方向の回折反射次数が「2」増え、その回折反射角度(θ)も小さくなり、受光領域に取り込まれる光学混色やフレア成分の光が増加することがわかる。光学混色やフレア光が増加すると撮像素子の画質が劣化する為、単位画素116のサイズが1.980μmを超えた場合であっても、画質劣化を抑制する必要がある。
そこで、以下に、単位画素116のサイズが1.980μmを超えた場合であっても、画質劣化を抑制できる構成について説明を加える。
<マイクロレンズの構成>
具体的には、受光領域に形成された単位画素116の大きさが、少なくても1.980μm以上で構成され、単位画素116の画素境界部には、その平面視において、少なくてもその画素周囲を囲うように遮光膜が形成される。
また、単位画素116に対応して複数のマイクロレンズ122が形成される。そして、そのマイクロレンズ122の一辺の長さは1.980μm未満で、nの2乗個の略正方形で単位画素116を略均等面積に区分けするように複数形成される。なおnは、2以上の自然数である。
図8A乃至図8Dに、本技術を適用したマイクロレンズ122の一実施の形態の構成を示す。図8Aは、撮像素子の受光領域に形成された単位画素116であって、図中の破線は、隣接画素間との境界線を示す。
図8Bは、単位画素116の一辺を縦横方向に各2個分割して、単位画素116中に4個のマイクロレンズを形成した状態を示すものである。単位画素116の1辺の長さが、1.980μmである場合、マイクロレンズ122の1辺の長さは、1.980μmの2分の1となる。
図8Cは、単位画素116の一辺を縦横方向に各3個分割して、単位画素116中に9個のマイクロレンズを形成した状態を示すものである。単位画素116の1辺の長さが、1.980μmである場合、マイクロレンズ122の1辺の長さは、1.980μmの3分の1となる。
さらに、図8Dは、単位画素116の一辺を縦横方向に各4個分割して、単位画素116中に16個のマイクロレンズを形成した状態を示すものである。単位画素116の1辺の長さが、1.980μmである場合、マイクロレンズ122の1辺の長さは、1.980μmの4分の1となる。
図8B乃至図8Dに、単位画素116の一辺を2乃至4分割し、マイクロレンズが4個、9個、16個の例をそれぞれ示したが、本技術は、これらに限定されることを示す記載ではない。すなわち、単位画素116に対応して形成される複数のマイクロレンズは、その一辺の長さが1.980μm未満で、n(nは、2以上の自然数)の2乗個の略正方形で単位画素116を略均等面積に区分けするように複数形成されることを特徴とする撮像素子であればよい。
<撮像素子の製造1について>
次に、図8に示したような、単位画素116に複数のマイクロレンズを設けた場合の撮像素子の製造について説明を加える。
第1の製造方法として、マイクロレンズ122を熱メルトフロー法で製造する場合を、図9を参照して説明する。また図9を参照して説明する製造方法は、受光領域に形成された単位画素116のサイズを1.98μm以上とした裏面照射型撮像素子130の製造に適用できる。
図9Aに示した工程において、裏面照射型撮像素子130を構成する半導体基板112上に形成した絶縁膜128を介して、隣接する画素間に遮光膜141が形成される。
図9Bに示した工程において、例えばアクリル系樹脂から成る平坦化膜201が形成される。
図9Cに示した工程において、撮像素子のカラー画像出力の為、例えば原色系の赤色、青色、緑色などから成る、カラーフィルタ121が形成される。
カラーフィルタ121として、補色系のイエロー、シアン、マゼンタが用いられても良い。また、撮像素子の用途に応じて、カラーフィルタ121を用いなくてもよい。カラーフィルタ121は、例えば、感光性ネガ型レジストから成り、フォトリソグラフィー法で形成される。
図9Dに示した工程において、例えばアクリル系樹脂から成る平坦化膜202が形成される。
図9Eに示した工程において、例えばノボラック系、スチレン系、アクリル系、またはそれらの共重合系のポジ型感光性樹脂から成るマイクロレンズ材203が、フォトリソグラフィー法で略矩形に形成される。
マイクロレンズ材203中に、例えば、ジアゾナフトキノン系の感光材を含む場合、可視光短波長側に光吸収を持つため撮像素子の感度特性が劣化する。この場合、フォトリソグラフィー法による現像処理を行ったマイクロレンズ材203に対して、i-線などの紫外線の照射が行われ、ブリーチング露光が行われることで、光吸収が低減されるようにしても良い。
また、マイクロレンズ材203は、単位画素116に対応して略同一形状で複数個形成される。図9Eでは、断面方向に2個形成した状態を示したが、図8を参照して説明したように、3個、4個など、形成するマイクロレンズ122の個数に合わせた数だけマイクロレンズ材203が形成される。
図9Fに示した工程において、現像処理が施されたマイクロレンズ材203の熱軟化点以上の加熱処理が行われ、熱メルトフロー処理することで、マイクロレンズ形状を持ったマイクロレンズ122が形成される。こうしてマイクロレンズ122は、単位画素116に対応して略同一形状で複数個形成される。図9Fでは、断面方向に2個形成した状態を示している。
このように、単位画素116上に、複数のマイクロレンズ122が形成される。
<撮像素子の製造2について>
次に、撮像素子の第2の製造方法について、図10を参照して説明を加える。第2の製造方法においては、マイクロレンズ122を、例えば、ドライエッチング法で製造する場合を例に挙げて説明する。また第2の製造方法においても、受光領域に形成された単位画素116のサイズは、1.98μm以上の裏面照射型撮像素子130を製造する場合に適用できる。
図10Aに示した工程においては、図9A乃至図9Cを参照して説明した工程を経て、カラーフィルタ121まで形成された状態の撮像素子上に、スチレン系樹脂などから成るマイクロレンズ材221が形成される。
図10Bに示した工程において、例えばノボラック系から成るポジ型感光性樹脂222が、フォトリソグラフィー法における現像処理にて略矩形に形成される。ポジ型感光性樹脂222は、単位画素116に対応して略同一形状で複数個形成される。図10では、断面方向に2個形成される場合を図示してある。
図10Cに示した工程において、現像処理を行ったポジ型感光性樹脂222の熱軟化点以上の加熱処理を行い、熱メルトフロー処理することで、マイクロレンズ形状が得られる。
図10Dに示した工程において、マイクロレンズ形状となったポジ型感光性樹脂222を、その下地に形成されたマイクロレンズ材221に、フロロカーボン系などのガスを用いたドライエッチング処理を行うことにより、マイクロレンズ122の有効面積が拡大されるようにエッチング法により転写される。
このようにして、マイクロレンズ122は、単位画素116に対応して略同一形状で複数個形成される。図10Dでは、断面方向に2個形成した状態を示している。
このように、単位画素116上に、複数のマイクロレンズが形成される。
図11,図12を参照し、図9、図10を参照して説明した製造に関する補足説明を行う。図11Aは、単位画素116に対応して1個の開口部を有し形成された遮光膜141を示す。これは、図9Aの断面と対応する。
図11中、破線は、単位画素116の境界を表し、その周りの太線は、遮光膜141を表す。図7Aに示した撮像素子の状態を、上方から見た場合、図11Aに示すように、遮光膜141が、1個の単位画素116の周辺部にそれぞれ設けられている。この場合、遮光膜141の開口部は、単位画素116の開口部と略同等の大きさ、形状となる。
図11Bは、単位画素116に対応して形成された赤色、青色、緑色のカラーフィルタ121を示す。これは、図9Cに対応し、図9Cに示した撮像素子の状態を、上方から見た場合、単位画素116毎に、単位画素116毎に割り当てられた色のフィルタが設けられている。なお、図11Bの斜線は、色毎に異なる斜線としてあり、赤色、青色、緑色のカラーフィルタ121が配置されていることを示している。
図11Cは、単位画素116に対応して略同一形状で形成された複数のマイクロレンズ122を示す。図11Cでは1つの単位画素116に対応して、4個のマイクロレンズ122が形成されている例を示した。図11Cは、図9Fや図10Dに対応し、図9Fや図10Dに示した撮像素子の状態を、上方から見た場合、単位画素116毎に、複数のマイクロレンズ122が設けられている。
図11Dは、図11Aに示したように1単位画素116の周囲に遮光膜141が設けられた場合の撮像素子の断面を表す。また、図11Dに破線で示した矢印は、光学混色やフレア成分となる迷光成分を表す。
図11Dに示したように、1単位画素116の周囲に遮光膜141を設けた場合、迷光成分が、フォトダイオード111に入り込んでしまう可能性がある。
図12は、1単位画素116の周囲だけでなく、マイクロレンズ122の形状に合わせ、単位画素116内にも遮光膜141を設けた場合について説明するための図である。
図12Aは、図11Aと同じく、撮像素子に形成された遮光膜141の形状を表す図である。図12Aに示した遮光膜141は、1単位画素116の周辺部に遮光膜141が設けられているとともに、単位画素116内にも、十文字状に遮光膜141が設けられている。
この場合、遮光膜141は、1個のマイクロレンズ122の外周部に設けられている。この場合、1単位画素116には、4個のマイクロレンズ122が設けられる例を示しているため、遮光膜141の開口部は、単位画素116の開口部と約1/4程度の大きさ、形状となる。換言すれば、1つの単位画素116に対して、4個の遮光膜141の開口部が対応する構成とされている。
図12Bは、図11Bに示したカラーフィルタ121と同様であり、図12Cは、図11Cに示したマイクロレンズ122と同様である。
図12Dは、図12Aに示したように1単位画素116の周囲および内部に遮光膜141が設けられた場合の撮像素子の断面を表す。また、図12Dに破線で示した矢印は、光学混色やフレア成分となる迷光成分を表す。
図12Dに示したように、1単位画素116の周囲と内部に遮光膜141を設けた場合、迷光成分が、フォトダイオード111に入り込んでしまうような場合でも、単位画素116内の遮光膜141により侵入が止められ、フォトダイオード111内に入り込んでしまうようなことを防ぐことができる。
このように、単位画素116に対応して複数の開口部を有して形成された遮光膜141の、各遮光膜141の開口に対応して対で形成された複数のマイクロレンズ122が形成された場合、遮光膜141の開口面積が減少し、撮像素子の感度特性が若干劣化するが、光学混色や、フレアに関しては、遮光膜141による遮光機能が働き有利となる。
<マイクロレンズの他の構成>
図13は、マイクロレンズの他の形状を説明するための撮像素子の断面視である。図13Aは、撮像素子を上から見たときの平面図であり、破線は、単位画素116の境界を示し、破線内の斜線部は、それぞれマイクロレンズを示す。図13Aに示したマイクロレンズは、1単位画素116内に4個形成されている例を示す。
図13B、図13Cは、それぞれ、図13Aに示したa−bの部分での断面図である。図13Bに示した撮像素子と、図13Cに示した撮像素子は、遮光膜141が設けられている部分が異なるだけであり、他の部分は、同様である。
図13Bに示した撮像素子の遮光膜141は、図11に示した遮光膜141と同じく、1単位画素116の外周部に設けられている。図13Cに示した撮像素子の遮光膜141は、図12に示した遮光膜141と同じく、1単位画素116の外周部と内部に設けられている。
図13Bに示したマイクロレンズ311は、略矩形、平面視で略四角形で形成されている。図13Bに示したマイクロレンズ311は、屈折率nの材料で形成されたマイクロレンズ領域312と、屈折率n’を有する非マイクロレンズ領域313から構成され、その屈折率差を利用(n>n’)し、撮像素子に入射した光の位相差を利用することで、集光する構成となっている。
図13Cは、単位画素116に対応して複数の開口部を有して形成された遮光膜141の、各遮光膜141の開口に対応して対で形成された複数のマイクロレンズ311を示す。なお図13Cでは、1つの単位画素116に対して、4個の遮光膜開口部が形成され、それぞれ4個の遮光膜開口部に対応してマイクロレンズ311が形成されている例を示している。
このように、屈折率nの材料で形成されたマイクロレンズ領域312と、屈折率n’を有する非マイクロレンズ領域313から構成されマイクロレンズ311の場合でも、本技術を適用することができる。
また遮光膜141は、図13Bに示したように、非マイクロレンズ領域313の部分であり、かつ単位画素116の外周部分に該当する部分に形成するようにしても良いし、図13Cに示したように、非マイクロレンズ領域313の部分に形成するようにしても良い。
<インナーレンズを備える構成>
次に、インナーレンズを備える撮像素子について説明する。図14Bと図15は、インナーレンズを備える撮像素子の断面図を示し、比較のため、図14Aにインナーレンズを備えない撮像素子の断面図を示した。また図中、破線の矢印は、光の進行方向を表す。
図14A、図14B、および図15に示した撮像素子は、1単位画素116に複数のマイクロレンズ122が設けられている裏面照射型撮像素子130である。ここでは、単位画素116に4個のマイクロレンズ122が設けられている例を示す。
図14Aに示した裏面照射型撮像素子130は、インナーレンズが形成されていない構成とされ、図14Bに示した裏面照射型撮像素子130は、インナーレンズ411が形成されている構成とされている。
図14Aに示す撮像素子においては、集光された集束端部と、遮光膜141のエッジとのマージンが少ない。図14Aにおいて、集光された集束端部と遮光膜141のエッジの部分のマージンの部分には、円を記載してある。この円内における集束端部と遮光膜141のエッジの間隔が短い。
図14Bに示す撮像素子においては、集光された集束端部と、遮光膜141のエッジとのマージンが大きい。図14Bにおいても、集光された集束端部と遮光膜141のエッジの部分のマージンの部分には、円を記載してある。この円内における集束端部と遮光膜141のエッジの間隔が広い。
このことから、インナーレンズ411を設けることで、マイクロレンズ122からの光を、より効率良く集光させることができることがわかる。
インナーレンズ411を形成しない構成とすることも可能であるが、特に斜入射光成分が多くなる例えば、受光領域外周部の感度劣化(輝度シェーディング)を改善する場合などには、インナーレンズ411を設けた構成とするのがよい。
インナーレンズ411は、例えば、プラズマ窒化シリコン(P−SiN;屈折率約1.9〜2.0)、平坦化膜201は、例えばアクリル系樹脂(屈折率約1.5程度)などで形成することができる。
なお、インナーレンズ411の形状は、図14Bに示したようなマイクロレンズ122と同じく、半球形状としても良いが、他の形状でも良い。例えば、図15に示すような矩形のインナーレンズ421を、平坦化膜422内に設けても良い。
図15に示したインナーレンズ421は、図13Bや13Cで示したマイクロレンズ311と同じく、断面視で略矩形であり、平面視で図13Aに示したように略四角形の形状で形成されている。このような矩形のインナーレンズ421でも良い。
インナーレンズ421は、インナーレンズ411と同じく、例えば、プラズマ窒化シリコン(P−SiN;屈折率約1.9〜2.0)、平坦化膜201は、例えばアクリル系樹脂(屈折率約1.5程度)などで形成することができる。
インナーレンズ411やインナーレンズ421は、複数のマイクロレンズ122で集光された、複数の集光スポットの内、少なくても1つの集光スポットの主光線を、単位画素116の中心方向に向けて集光するように形成されていればよい。
<効果について>
ここで、再度、表面照射型撮像素子110と裏面照射型撮像素子130の略図を、図16Aと図16Bにそれぞれ示す。
表面照射型撮像素子110は、フォトダイオード111の上方にトランジスタ電極(図16Aではゲート電極114)が形成され、その上方には多層配線層119(図示では、フォトダイオード111側から第1層、第2層、第3層)が形成され、トランジスタ駆動用のコンタクトホールも形成されている。
このように表面照射型撮像素子110においては、多層配線層119等があるため、フォトダイオード111表面から、マイクロレンズ122迄の距離d1が長くなる。距離d1が長いために、マイクロレンズ122は、厚さt1を薄くし、曲率が大きくなるように形成される。
一方、裏面照射型撮像素子130では、トランジスタや、多層配線層119はマイクロレンズ122が形成されている面とは逆の面側に形成されている。図16Bでは、図示していない。
このような構造のため、裏面照射型撮像素子130では、マイクロレンズ122が形成されている面側のフォトダイオード111上方には、単位画素116に対応して遮光膜141が単層で形成されているのみなので、フォトダイオード111表面から、マイクロレンズ122迄の距離d2は短くなる。
距離d2が短いために、マイクロレンズ122は厚さt2を厚くし、曲率が小さくなるように形成される。
しかしながら、図16Bのようにその断面が円弧を描くマイクロレンズ122を精度よく厚く形成することは特に撮像素子の単位画素116のサイズが大きい程困難であり、その結果、図中で示すように集光された光の一部が遮光膜により蹴られてしまう可能性がある。光の一部が遮光膜により蹴られてしまうと、撮像素子の感度や、輝度シェーディング特性が劣化する。
ここで、マイクロレンズ122を精度よく厚く形成することは特に撮像素子の単位画素116のサイズが大きい程困難であることについて説明を加える。
図9を参照して説明した撮像素子の製造において、熱メルトフロー法で膜厚が厚く、曲率が小さいマイクロレンズを形成する場合、感光性のマイクロレンズ材203を厚く形成する必要がある。
フォトリソグラフィー法により現像処理後、厚く形成したマイクロレンズ材203を熱リフローでマイクロレンズ122形状を得る際に、隣接画素同士のマイクロレンズ材203が接触してしまうと、融着によりマイクロレンズ122の形状が崩れてしまう。
これはマイクロレンズ122を厚くまた、撮像素子の単位画素116が大きい程、現像処理後のマイクロレンズ材203の堆積が大きいためにコントロールが難しい。
図10を参照して説明した撮像素子の製造において、ドライエッチング法で同マイクロレンズ122を形成する場合、マイクロレンズ材221を厚く形成し、ポジ型感光性樹脂222を厚く形成し熱リフローによりマイクロレンズ形状を得た後(この時は、同様に熱リフロー時のコントロールが難しい)、ドライエッチングを長時間実施する必要がある。
熱リフロー性の困難さに加え、長時間にドライエッチングが必要になり製造コストも高くなってしまう可能性がある。さらには、長時間ドライエッチングを行うと、ドライエッチング時のプラズマ処理によるダメージ(PID:Plasma Induced Damage)により、撮像素子の暗電流特性が劣化する可能性もある。
しかしながら、上述した本技術を適用し、単位画素116に複数のマイクロレンズを設けることで、上記したようなことを改善することができる。
図17は、図16Bに示した裏面照射型撮像素子130に本技術を適用し、1単位画素116に複数のマイクロレンズ122を形成した状態を示す図である。
図16Bの裏面照射型撮像素子130を参照して説明したように、マイクロレンズ122により集光された光の一部が遮光膜141により蹴られた場合であっても、図17に示した裏面照射型撮像素子130によれば、例えば、マイクロレンズ122の膜厚t2が同じであっても、マイクロレンズ122の底部の寸法が図示されたマイクロレンズ122では半分(2分の1)となり、その分マイクロレンズの曲率が小さくなるので、効率良く集光可能となる。
集光の効率が上がれば、撮像素子の感度特性を向上させることが可能となる。また、マイクロレンズ122の底部の寸法が図示されたマイクロレンズ122では半分(2分の1)となることで、単位画素116のサイズが大きくなっても、マイクロレンズ122自体のサイズは小さいので、マイクロレンズ122を精度よく厚く形成する必要もなくなる。
よって、マイクロレンズ122を精度よく厚く形成することは特に撮像素子の単位画素116のサイズが大きい程困難であるという問題を解決し、このようなことに起因する、例えば、暗電流特性が劣化するといったことも低減させることが、本技術によれば可能となる。
<オートフォーカス用の画素について>
上記した実施の形態においては、画像を撮像(撮影)する撮像素子について説明した。以下、このような撮像素子を、適宜、撮像用画素と記述する。画素のなかには、オートフォーカスに用いられる画素もあり、そのような画素を、適宜、位相差検出用画素と記述する。
ここで、オートフォーカスについて説明を加える。デジタルカメラにおけるオートフォーカス方式には、主に、コントラスト方式と位相差方式がある。コントラスト方式はレンズを動かし、一番コントラストの高いところを焦点が合ったところとする方法である。デジタルカメラの場合、撮像素子の画像の一部を読み出すことでオートフォーカスができ、他にオートフォーカス用の光学系を必要としない。
位相差方式は、いわゆる三角測量の技術を適用した方式であり、異なる2点から同一の被写体を見たときの角度差で距離を求める方式である。位相差方式の場合、レンズの異なる部分を通ってきた光での像、例えばレンズの右側と左側、それぞれの光束が用いられる。位相差方式では、測距することで、ピントの合っている位置まで、レンズをどれだけ動かす必要があるかが求められる。
位相差方式によるオートフォーカス(以下、適宜、位相差オートフォーカスと記述する)は、撮像用画素のうちのいくつかを用いて、位相差方式でオートフォーカスを行う。撮像素子には、上記したように、集光用のマイクロレンズ、例えば、マイクロレンズ122(図17)が設けられており、このマイクロレンズに入射する光を制限する絞り部材、例えば、遮光膜141の大きさを他の遮光膜と異なる大きさとすることで位相差オートフォーカス用の撮像素子とすることができる。
コントラスト方式の場合、一番コントラストの高いところを探し出すために、レンズを前後に動かす必要があるため、焦点が合うまでに時間がかかる場合があった。コントラスト方式に対して位相差方式は、焦点位置を探し出すためにレンズを前後に動かすといった時間は必要ないため、高速なオートフォーカスを実現できる。
ここでは、位相差オートフォーカスを行う撮像素子に対して、本技術を適用する場合を例に挙げて説明を続ける。また、裏面照射型の撮像素子を例に挙げて説明するが、表面照射型の撮像素子に対しても、以下に説明する本技術を適用することはできる。
まず、一般的な位相差オートフォーカスについて説明を加える。図18は、位相差オートフォーカスについて説明するための図である。画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部(不図示)内の所定数の画素が位相差検出用画素に割り当てられる。位相差検出用画素は、画素アレイ部内の所定の位置に複数設けられている。
図18に示した位相差検出用画素の構成は、例えば、図17に示した裏面照射型撮像素子130の一部分であり、位相差検出用画素を含む部分を示した図であり、以下の説明に必要な部分を抽出して図示した図であるが、1つのフォトダイオードにつき1つのマイクロレンズが備えられている撮像素子を図示してある。
位相差検出用画素とは、位相差方式で焦点を検出する際に用いられる画素であるとし、撮像用画素とは、位相差検出用画素とは異なる画素であり、撮像用に用いられる画素であるとする。
図18に示した撮像素子は、マイクロレンズ511−1乃至510−4、遮光膜512−1乃至512−3、およびフォトダイオード513−1乃至513−4から構成されている。また撮像素子には、レンズ群501を介して光が入射するように構成されている。
図18に示した固体撮像素子のうち、フォトダイオード513−2とフォトダイオード513−3は、位相差検出用画素として機能し、オートフォーカス(焦点検出)のための画像信号を取得するために画素とされている。フォトダイオード513−2とフォトダイオード513−3を間に挟む位置に配置されたフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−4は、撮像用画素として用いられ、被写体からの光による画像信号を取得するための画素とされている。
フォトダイオード513−1は、マイクロレンズ511−1により集光された被写体からの光を受光し、フォトダイオード513−2は、マイクロレンズ511−2により集光された被写体からの光を受光し、フォトダイオード513−3は、マイクロレンズ511−3により集光された被写体からの光を受光し、フォトダイオード513−4は、マイクロレンズ511−4により集光された被写体からの光を受光するように構成されている。
遮光膜512−1は、マイクロレンズ511−1からの光が、フォトダイオード513−2に入射しないように、またマイクロレンズ511−2からの光が、フォトダイオード513−1に入射しないように設けられている。同様に、遮光膜512−3は、マイクロレンズ511−4からの光が、フォトダイオード513−3に入射しないように、またマイクロレンズ511−3からの光が、フォトダイオード513−4に入射しないように設けられている。
遮光膜512−1と遮光膜512−3は、このように、主に隣接する画素(フォトダイオード)に対して漏れる光を防ぐために設けられているため、隣接するフォトダイオード214の間に設けられている。このような遮光膜512に対して、遮光膜512−2は、隣接する画素(フォトダイオード)に対して漏れる光を防ぐ役割の他に、光の入射角を選択して受光する機能(以下、分離能力と記述する)を実現するための機能も有する。
すなわち、図18に示すように、レンズ群501のA側(図中左側)を通ってきた光は、フォトダイオード513−3に入射され、レンズ群501のB側(図中右側)を通ってきた光は、フォトダイオード513−2に入射されるように、遮光膜512−2は、フォトダイオード513−2のほぼ中央から、フォトダイオード513−3のほぼ中央まで設けられている。
遮光膜512−2があることで、レンズ群501の左部から来る光と右部から来る光を分離して受光することが可能となる。レンズ群501の左部から来る光と右部から来る光を、それぞれフォトダイオード513−2とフォトダイオード513−3で受光することで、図19に示したようにして、フォーカス位置を検出することができる。
すなわち、後ピン時や前ピン時には、フォトダイオード513−2からの出力とフォトダイオード513−3からの出力が一致(対とされている位相差検出用画素の出力が一致)しないが、合焦時には、フォトダイオード513−2からの出力とフォトダイオード214−3からの出力が一致(対とされている位相差検出用画素の出力が一致)する。後ピンや前ピンであると判断されるときには、レンズ群501を合焦する位置まで移動させることで、焦点の検出が実現される。
このような位相差方式で、合焦位置が検出される場合、比較的高速で焦点位置を検出でき、高速なオートフォーカスを実現できるが、撮像用画素と位相差検出用画素が混在して形成されている場合、それぞれの画素特性を向上させるためには、例えば、マイクロレンズの焦点距離をそれぞれ画素に対応して最適化する必要がある。
上記したように、1つのフォトダイオードに複数のマイクロレンズを備える構成とした場合も同様であり、撮像用画素と位相差検出用画素が混在して形成されている場合、それぞれの画素特性を向上させるためには、それぞれ画素に対応する最適化を行う必要がある。
図20を参照し、撮像用画素と位相差検出用画素における適切な曲率について説明する。図20Aと図20Bは、それぞれ異なる曲率を有する撮像用画素を表し、図20Cと図20Dは、それぞれ異なる曲率を有する位相差検出用画素を表す。図20Aと図20Bに示した撮像用画素は、フォトダイオード513の上方であり、フォトダイオード513の両端に、遮光膜512をそれぞれ備え、マイクロレンズ511に入射した光を受光する。
図20Cと図20Dに示した位相差検出用画素は、フォトダイオード513の上方であり、フォトダイオード513の両端に、遮光膜512をそれぞれ備え、一方の遮光膜は、フォトダイオード513の中央部分まで覆うように構成され、マイクロレンズ511に入射した光を開口されている部分を介して受光する。
図20において、矢印で示した線は、光を表し、マイクロレンズ511を介してフォトダイオード513に入射される光を表している。また、図20Aに示した撮像用画素の曲率と、図20Cに示した位相差検出用画素の曲率は同じであり、図20Bに示した撮像用画素の曲率と、図20Dに示した位相差検出用画素の曲率は同じである。
図20Aと図20Bを参照する。図20Aに示した撮像用画素は、マイクロレンズ511の曲率半径が大きい場合を示し、図20Bに示した撮像用画素は、マイクロレンズ511の曲率半径が小さい場合を示す。図20Aに示したように、撮像用画素の場合、マイクロレンズ511の曲率半径が大きいと、フォトダイオード513に光が集光しやすく、受光感度が高くなる。
図20Bに示したように、撮像用画素の場合、マイクロレンズ511の曲率半径が小さいと、マイクロレンズ511を通過した光は発散し、フォトダイオード513に光が集光しづらくなり、受光感度が低下してしまう。このように、撮像用画素の場合、マイクロレンズ511の曲率半径は大きい方が、集光性能などが良いことがわかる。
図20Cに示したように、位相差検出用画素の場合、マイクロレンズ511の曲率半径が大きいと、フォトダイオード513に光は集光するが、左側から入射された光と右側から入射された光が開口部を追加し、集光されてしまう。すなわちこの場合、分解能力が低下する可能性がある。
図20Dに示したように、位相差検出用画素の場合、マイクロレンズ511の曲率半径が小さいと、フォトダイオード513に光が集光しづらくなり、受光感度が低下してしまう。このようなことから、位相差検出用画素の場合、図示はしていないが、マイクロレンズ511の曲率半径は中程度が良い。
このように、撮像用画素のマイクロレンズ511の最適な曲率半径と位相差検出用画素のマイクロレンズ511の最適な曲率半径は異なる。撮像用画素と位相差検出用画素が混在する場合、撮像用画素と位相差検出用画素の両方にできるだけ適切な焦点距離になるように、マイクロレンズ511の曲率半径などが構成されるようにする。
また、撮像用画素では、感度、輝度シェーディング特性を重視した場合、マイクロレンズ511からフォトダイオード513までの層厚が薄く、焦点位置は、遮光膜512を含むフォトダイオード513側が良い。一方、位相差検出用画素の焦点距離は、遮光膜512側が良い。
また、位相差検出用画素に形成されるマイクロレンズ511の曲率半径の半径は、水平または垂直方向と斜め方向の曲率半径の比は、1.0に近いほど、被写体の2方向からの位相差を分離する際のノイズ成分が減少するため、分離特性が向上する。
図21を参照し、水平方向と斜め方向の曲率半径の比について説明する。図21Aは、1つの位相差検出用画素を上から見たときを表し、図中、中央部の四角形が1画素を表し、その1画素内にマイクロレンズ511が形成されている。このとき平面視における1画素の面積と、マイクロレンズ511の面積比(マイクロレンズ511の面積/1画素の面積)は、80%以上で形成される。
図21Aに示したように、位相差検出用画素を水平方向a−a’で切ったときの断面を図21Bに示し、斜め方向b−b’で切ったときの断面を図21Cに示す。図21B、図21Cを参照するに、位相差検出用画素の水平方向においては、マイクロレンズ511の曲率半径は小さくなるが、斜め方向においては、マイクロレンズ511の曲率半径は大きくなる。これは、マイクロレンズ底面の長さが異なる(水平方向a−a’<斜め方向b−b’)ことによる。
図中、r1は、水平方向のマイクロレンズ511の曲率半径を表し、r2は、斜め方向のマイクロレンズ511の曲率半径を表す。図21に示した位相差検出用画素の場合、曲率半径r1は、曲率半径r2よりも小さくなる。曲率半径r1と曲率半径r2との比を曲率扁平率とする。
曲率扁平率=r2/r1
この曲率扁平率が1.0に近いほど、被写体の2方向からの位相差を分離する際のノイズ成分が減少し、位相差検出用画素の分離特性が向上する。この曲率扁平率は、画素サイズに依存する。曲率扁平率と画素サイズの関係の一例を、図22に示す。
図22は、縦軸が曲率半径の比(曲率扁平率)であり、横軸が単位画素サイズ(単位画素の1辺の長さ)である。図22から、画素サイズが3μm以下のとき、曲率扁平率は、1.2以下になることがわかる。上記したように、曲率扁平率が1.0に近いほど、分離特性が向上するが、1.2程度までは、分離特性が大幅に低下することはないことがわかっているような場合、曲率扁平率が1.2以下になるようにマイクロレンズ511が構成されるようにすれば良い。
曲率扁平率が、1.2以下になるように位相差検出用画素のマイクロレンズ511を形成する場合、単位画素のサイズは、3μm以下で形成することが好ましい。
ところで、近年、同一受光領域に撮像用画素と位相差検出用画素とを設ける構成は、特に、APS-Cサイズや35mmフルサイズの撮像装置へ適用され、その高性能化を図るべく様々な検討がなされている。このような撮像装置における画素サイズは、一般的に3乃至6μm程度とされる。
例えば、画素サイズが6μmの撮像装置においては、位相差検出用画素の曲率扁平率は、例えば、図22を参照すると、1.6以上となり、分離能力が低下してしまう可能性が高い。よって、画素サイズが大きい撮像装置に対しては、位相差方式によるオートフォーカスだと適していない可能性がある。
ここで、再度図8を参照する。図8を参照して説明したように、本技術を適用した撮像用画素は、1画素に対して複数のマイクロレンズを備える。そのため、本技術を適用することで、仮に、1画素の画素サイズが6μmに形成されていても、1つのマイクロレズのサイズは、6μm以下となる。例えば、図8Bに示したように、1画素に対して、4個のマイクロレンズが形成される場合であり、画素サイズが、6μmである場合、1個のマイクロレンズのサイズは、1.5(=6/4)となる。
この場合、マイクロレンズのサイズは、1.5μmとなり、3μmよりも小さいサイズとなるため、曲率扁平率は、1.2以下となる。マイクロレンズのサイズが、1.5μmの場合、図22を参照すると、曲率扁平率は、1.0に近い値となることがわかる。
このように、本技術を適用することで、単位画素上に複数のマイクロレンズを設けることが可能となり、複数のマイクロレンズを設けることで、1個のマイクロレンズのサイズを小さくすることが可能となる。マイクロレンズのサイズが小さくなることで、上記したように、曲率扁平率が1.0に近い値となり、位相差検出用画素としての性能を向上させることが可能となる。
次に、単位画素上に、複数のマイクロレンズを設けた場合の位相差検出用画素の遮光膜について説明を加える。以下の説明においては、図8Bに示したように、単位画素に、4個のマイクロレンズを設けた場合を例に挙げて説明する。9個、16個など、他の個数のマイクロレンズであっても、以下に説明する遮光膜に関する本技術を適用することができる。
図23は、単位画素上に、4個のマイクロレンズを設けたときの遮光膜の形状の一例を示す図である。また、図23に示した遮光膜は、1方向からの光情報を受光する場合であり、図23では、右側からの光情報を受光する場合の遮光膜の形状を示している。
図23では、1画素を点線の正方形で表し、ここでは、フォトダイオード513を表すとして説明を続ける。また、4個のマイクロレンズをそれぞれ、マイクロレンズ511−1乃至511−4とする。
図23に示した遮光膜512を有する位相差検出用画素の断面図を図24に示す。図24に示した位相差検出用画素は、図23のマイクロレンズ511−2とマイクロレンズ511−3のところの断面図である。
遮光膜512は、隣接する画素の間に連続的に設けられている。すなわち、図中点線で示した単位画素を表す四角形の部分は、隣接する画素の境界部分であり、そのような部分には、遮光膜512が設けられる。また、図23、図24に示した単位画素が、位相差検出用画素として機能するように、図中、各マイクロレンズ511の右側に位置する遮光膜512−1、遮光膜512−2は、その幅が広く構成されている。
4個のマイクロレンズ511の内、縦方向に配置された2つのマイクロレンズ511の中央部分まで覆うように、遮光膜512が設けられている。縦方向に配置されたマイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−2の右側から中央部分まで、遮光膜512−1が設けられている。同様に、縦方向に配置されたマイクロレンズ511−3とマイクロレンズ511−4の右側から中央部分まで、遮光膜512−2が設けられている。
このように、右側からの光情報を受光するフォトダイオード513の場合、フォトダイオード513の右側に位置する遮光膜は、広い幅を有するように構成され、左側部分に開口部があるように構成される。また、マイクロレンズ511が複数ある場合、マイクロレンズ511毎に遮光膜が設けられる。
また、図23Bに示すように、単位画素に設けられた4個のマイクロレンズ511−1乃至511−4同士の境界部分にも、遮光膜512を設ける構成とすることも可能である。図23Bに示した例では、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−2との間、およびマイクロレンズ511−3とマイクロレンズ511−4との間にも、遮光膜512が設けられている。
このように、1つのマイクロレンズ511を囲むように遮光膜512を設け、そのうちの1辺を他の辺よりも大きく構成することで、フォトダイオード513に対する開口部を小さくし、所定の方向からの光を選択的に受光できる構成としても良い。
図24に示したように、1つのフォトダイオード513上に、複数のマイクロレンズ511を設け、複数の遮光膜512を設けるようにしても良いし、次図25に示すように、複数のマイクロレンズ511に合わせて、複数のフォトダイオード513が構成されるようにしても良い。
なお、以下の説明においては、単位画素に複数のフォトダイオードが備えられている場合を例に挙げて説明をするが、ここでの単位画素とは、撮像用画素と同一の大きさを有する領域内の画素であるとする。
図25は、マイクロレンズ511に合わせて、フォトダイオード513が形成されている場合の位相差検出用画素の断面図と、平面図である。図25Aに示した位相差検出用画素の断面においては、図24に示した位相差検出用画素と同じく、マイクロレンズ511−2とマイクロレンズ511−3が横並びに配置され、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512−1と遮光膜512−2が配置されている。
図25に示した位相差検出用画素においては、マイクロレンズ511−2からの光を受光するフォトダイオード513−1と、マイクロレンズ511−3からの光を受光するフォトダイオード513−2が設けられている。このフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2は、図24に示した位相差検出用画素においては、1個のフォトダイオード513として構成されていたフォトダイオードに相当する。
すなわちこの場合、1単位画素内に、2つのフォトダイオード513が配置されている。このフォトダイオード513−1は、図25Bに示すように、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−2の下側に配置され、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−2を介して右方向から入射してきた光を受光するように構成されている。
同様に、このフォトダイオード513−2は、図25Bに示すように、マイクロレンズ511−3とマイクロレンズ511−4の下側に配置され、マイクロレンズ511−3とマイクロレンズ511−4を介して右方向から入射してきた光を受光するように構成されている。
このように、1単位画素が設けられる領域に、2つのフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2を設け、それぞれのフォトダイオード513上に、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512−1と遮光膜512−2を設ける構成としても良い。
図25では、右方向から入射してきた光を受光し、右方向からの光情報を抽出する位相差検出用画素を示したが、次図26に示すように、1単位画素内に右方向から入射してきた光を受光するフォトダイオード513と、左方向から入射してきた光を受光するフォトダイオード513を備える位相差検出用画素を構成することも可能である。
図26は、1単位画素内に、左方向と右方向のそれぞれの方向からの光を受光する2個のフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2を設けた場合の位相差検出用画素の構成を示す図である。
図26Aに示した位相差検出用画素の断面においては、図25Aに示した位相差検出用画素と同じく、マイクロレンズ511−2とマイクロレンズ511−3が横並びに配置されている。図26Aに示した位相差検出用画素においては、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512−2が、フォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2の間に配置されている。
図26Bに示すように、遮光膜512−2は、単位画素中の中央部分に設けられ、フォトダイオード513−2の左側から中央部分までを覆うと共に、フォトダイオード513−2の右側から中央部分までを覆うように連続的に構成されている。
換言すれば、フォトダイオード513−2は、右側半分が開口された状態で構成され、フォトダイオード513−3は、左側半分が開口された状態で構成されている。
フォトダイオード513−1は、図26Bに示すように、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−2の下側に配置され、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−2を介して左方向から入射してきた光を受光するように構成されている。
一方で、フォトダイオード513−2は、図26Bに示すように、マイクロレンズ511−3とマイクロレンズ511−4の下側に配置され、マイクロレンズ511−3とマイクロレンズ511−4を介して右方向から入射してきた光を受光するように構成されている。
このように、1単位画素が設けられる領域に、2つのフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2を設け、それぞれのフォトダイオード513上に、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512を設ける構成としても良い。また、このように構成したとき、1単位画素で、異なる方向からの光情報を取得することができるため、この単位画素だけで、位相差を検出する構成とすることも可能である。
図26では、位相差検出用画素を上方向から平面視したときに、左右方向(水平方向)でそれぞれフォトダイオード513を設けた場合を例に挙げて説明したが、次図27に示すように、上下方向(垂直方向)でそれぞれフォトダイオード513を設けるようにしても良い。
図27は、1単位画素内に、左方向と右方向のそれぞれの方向からの光を受光する2個のフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2を設けた場合の位相差検出用画素の構成を示す図である。
図27Aに示した位相差検出用画素の断面においては、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−4が横並びに配置されている。図27Aに示した位相差検出用画素においては、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512−1と遮光膜512−2が配置されている。
遮光膜512−1は、マイクロレンズ511−1の右側から中央部分まで覆うように構成され、遮光膜512−2は、マイクロレンズ511−2の右側から中央部分まで覆うように構成されている。
換言すれば、マイクロレンズ511−1の左側半分が開口された状態で構成され、マイクロレンズ511−4の左側半分が開口された状態で構成されている。
図27Bに示した位相差検出用画素の断面においては、マイクロレンズ511−2とマイクロレンズ511−3が横並びに配置されている。図27Bに示した位相差検出用画素においては、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512−5と遮光膜512−6が配置されている。
遮光膜512−5は、マイクロレンズ511−2の左側から中央部分まで覆うように構成され、遮光膜512−6は、マイクロレンズ511−3の左側から中央部分まで覆うように構成されている。
換言すれば、マイクロレンズ511−2の右側半分が開口された状態で構成され、マイクロレンズ511−3の右側半分が開口された状態で構成されている。
フォトダイオード513−1は、図27Cに示すように、横並びで配置されているマイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−4の下側に配置され、マイクロレンズ511−1とマイクロレンズ511−4を介して右方向から入射してきた光を受光するように構成されている。
一方で、フォトダイオード513−2は、図27Cに示すように、マイクロレンズ511−2とマイクロレンズ511−3の下側に配置され、マイクロレンズ511−2とマイクロレンズ511−3を介して左方向から入射してきた光を受光するように構成されている。
このように、1単位画素が設けられる領域に、2つのフォトダイオード513−1とフォトダイオード513−2を設け、それぞれのフォトダイオード513上に、位相差検出用画素として機能させるための遮光膜512を設ける構成としても良い。また、このように構成したとき、1単位画素で、異なる方向からの光情報を取得することができるため、この単位画素で、位相差を検出する構成とすることも可能である。
上記した遮光膜は、水平方向に設けられていたが、さらに、垂直方向にも設けても良い。図28は、垂直方向に遮光膜を設けた場合の位相差検出用画素の断面を示す図である。以下の説明においては、垂直方向の遮光膜を、遮光壁と記述する。
なお以下の説明においては、位相差検出用画素を例に挙げて説明するが、また1つのフォトダイオードに1つのマイクロレンズが設けられている例を挙げて説明するが、複数のマイクロレンズが設けられている場合や、撮像用画素に対しても、以下に説明する遮光壁を設けた構成とすることができる。
遮光壁は、図28に示すように、遮光膜512上に設けられる。図28に示した位相差検出用画素は、遮光膜512−1がフォトダイオード513の中央部分まで設けられて、位相差検出用画素として機能させるための膜として設けられている。その遮光膜512−1上に、遮光壁551−1が設けられている。
同様に、遮光膜512−2上に遮光壁551−2が設けられている。遮光壁551−1は、遮光膜512−1に対して垂直方向に設けられており、遮光壁551−2は、遮光膜512−2に対して垂直方向に設けられている。
なお、図28に示した例では、遮光壁551を遮光膜512上(マイクロレンズ511側)に設ける例を示したが、遮光膜512の下側(フォトダイオード513側)に設けても良い。また図28に示した例では、遮光膜512や遮光壁551を線状で図示したが、遮光膜512や遮光壁551は、所定の厚さや大きさを有する膜(壁)として形成される。
遮光壁551を設けることで、隣接する画素から漏れこんでくる光をより確実に遮光することが可能となる。
図29は、遮光壁を有する位相差検出用画素をマイクロレンズ511側から見たときの図である。図中、塗りつぶしで示したのは、遮光膜512であり、その遮光膜512上に白抜きで示したのが、遮光壁551である。
遮光膜512−2上に設けられている遮光壁551−2は、四角形状に形成されている。この遮光壁551−2は、隣接する画素からの迷光成分が入り込まないように設けられている。
遮光膜512−1上に設けられている遮光壁551−1は、湾曲した形状とされている。遮光壁551−1は、曲線形状であり、例えば、円弧であり、その円弧の内側が、開口部側に向くような形状とされている。遮光壁551−1は、隣接する画素からの迷光成分が入り込まないように設けられていると共に、入射された光を反射させることで、開口部に光が集光されやすいように設けられている。
位相差検出用画素には、遮光膜512が設けられることで、開口部が小さく構成されているため、撮像用画素と比較して、感度が低くなってしまう。位相差検出用画素の感度を向上させる場合、開口部を通ってフォトダイオード513に入射する光の量を増やすことが考えられる。
そこで、フォトダイオード513に入射する光の量(受光量)を増やすために、遮光壁551−1を曲線形状にし、開口部側に、遮光壁551−1で反射された光が集光されるような構成とする。
このような遮光壁551を設けることで、隣接画素からの迷光成分を遮光することができるようになると共に、入射されてきた光を反射させ、集光効率を向上させ、感度を向上させることも可能となる。
このような遮光壁は、例えば、図30に示すように、開口部を囲むように連続的に形成されるようにしても良い。図30に示した遮光壁551は、遮光膜512と同じく、フォトダイオード513を囲むように形成されている。
図30に示した遮光壁551のうち、位相差検出用画素として機能させるために設けられた遮光膜512−1上に設けられている部分は、湾曲形状に形成されているが、他の部分は、遮光膜512と同じく、直線形状に形成されている。
直線形状に設けられている遮光壁551も、開口部に対して光を集光させることができる形状に形成されていても良い。
このように、遮光壁551を形成することで、上下方向に配置されている隣接画素からの迷光成分を遮光することができる。
なおここでは、位相差検出用画素を例に挙げて説明したが、撮像用画素に対しても遮光壁を設ける構成とすることができる。撮像用画素に遮光壁を設けた場合も、上記した位相差検出用画素と同じく、隣接画素からの迷光成分を遮光することができるとともに、入射された光を反射することで、集光性能を向上させることも可能となる。
ここで、上述してきた位相差検出用画素と撮像用画素を同一の撮像面に配置する場合について説明を加える。
図31は、同一のサイズのマイクロレンズで位相差検出用画素と撮像用画素の両方を構成したときの画素を表す図である。図31に示した例では、位相差検出用画素と撮像用画素の両方とも、1単位画素上に、4個のマイクロレンズが形成されている。
図31中、中央部分に位置している画素は、位相差検出用画素602であり、その周りを囲む画素は、撮像用画素601−1乃至601−8である。このように全ての画素において、マイクロレンズの大きさを同一とすることで、各マイクロレンズ間のコーナー部分に生じる隙間を小さくすることができる。
図32は、図31に示した例と同じく、中央部分に位相差検出用画素612が配置され、その周りに撮像用画素611が配置されている例を示している。しかしながら、図32に示した例では、撮像用画素611には、単位画素に1つのマイクロレンズが形成され、位相差検出用画素612には、単位画素に4個のマイクロレンズが形成されている。
図32に示すように、撮像用画素611と位相差検出用画素612がそれぞれ備えるマイクロレンズの数が異なる、換言すれば、撮像用画素611と位相差検出用画素612がそれぞれ備えるマイクロレンズの大きさが異なるように構成することも可能である。
図32に示すように構成した場合、撮像用画素611と位相差検出用画素612間のコーナー部分に生じる隙間が大きくなるが、その隙間を埋める工程を設けることで、隙間による影響を低減することが可能となる。
なおここでは、図32に示すように、撮像用画素611は、1個のマイクロレンズを備え、位相差検出用画素612は、4個のマイクロレンズを備える例を挙げて説明したが、撮像用画素611が、複数のマイクロレンズを備え、位相差検出用画素612が1個のマイクロレンズを備える構成とすることも可能である。
このように、本技術は、位相差オートフォーカスを実現するための画素に対しても適用することが可能である。
<電子機器>
本技術は、撮像素子への適用に限られるものではなく、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像素子や、携帯電話機などの撮像機能を有する携帯端末装置や、画像読取部に撮像素子を用いる複写機など、画像取込部(光電変換部)に撮像素子を用いる電子機器全般に対して適用可能である。なお、電子機器に搭載されるモジュール状の形態、即ちカメラモジュールを撮像素子とする場合もある。
図33は、本開示の電子機器の一例である撮像素子の構成例を示すブロック図である。図33に示すように、本開示の撮像装置1000は、レンズ群1001等を含む光学系、撮像素子1002、カメラ信号処理部であるDSP回路1003、フレームメモリ1004、表示装置1005、記録装置1006、操作系1007、および、電源系1008等を有している。
そして、DSP回路1003、フレームメモリ1004、表示装置1005、記録装置1006、操作系1007、および、電源系1008がバスライン1009を介して相互に接続された構成となっている。CPU1010は、撮像装置1000内の各部を制御する。
レンズ群1001は、被写体からの入射光(像光)を取り込んで撮像素子1002の撮像面上に結像する。撮像素子1002は、レンズ群1001によって撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。この撮像素子1002として、先述した実施の形態に係る撮像素子を用いることができる。
表示装置1005は、液晶表示装置や有機EL(electro luminescence)表示装置等のパネル型表示装置からなり、撮像素子1002で撮像された動画または静止画を表示する。記録装置1006は、撮像素子1002で撮像された動画または静止画を、ビデオテープやDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体に記録する。
操作系1007は、ユーザによる操作の下に、本撮像素子が持つ様々な機能について操作指令を発する。電源系1008は、DSP回路1003、フレームメモリ1004、表示装置1005、記録装置1006、および、操作系1007の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
このような撮像装置1000は、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ、さらには、携帯電話機等のモバイル機器向けカメラモジュールに適用される。そして、この撮像装置1000において、撮像素子1002として先述した実施形態に係る撮像素子を用いることができる。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
受光領域に形成された複数の単位画素と、
前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、
前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズと
を備え、
前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、
前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている
撮像素子。
(2)
前記遮光膜は、前記マイクロレンズ同士の境界部分にも、さらに形成されている
前記(1)に記載の撮像素子。
(3)
前記マイクロレンズとフォトダイオードの間に、インナーレンズをさらに備え、
前記インナーレンズは、複数の前記マイクロレンズで集光された、複数の集光スポットの内、少なくても1つの集光スポットの主光線を、前記単位画素中心方向に向けて集光するように形成されている
前記(1)または(2)に記載の撮像素子。
(4)
位相差を検出することで、焦点を検出するための画素である
前記(1)に記載の撮像素子。
(5)
前記マイクロレンズの境界部分から略中央部分まで形成されている遮光膜をさらに備える
前記(4)に記載の撮像素子。
(6)
前記単位画素中に、異なる方向からの光情報を取得する受光部を含む
前記(4)に記載の撮像素子。
(7)
前記遮光膜に対して垂直方向に設けられる遮光壁をさらに備える
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の撮像素子。
(8)
受光領域に形成された複数の単位画素と、
前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、
前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズと
を備え、
前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、
前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている
撮像素子を製造する
製造装置。
(9)
前記マイクロレンズを、熱メルトフロー法により形成する
前記(8)に記載の製造装置。
(10)
前記マイクロレンズを、ドライエッチング法により形成する
前記(8)に記載の製造装置。
(11)
受光領域に形成された複数の単位画素と、
前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、
前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズと
を備え、
前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、
前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている
撮像素子と、
前記撮像素子から出力される信号に対して信号処理を行う信号処理部と
を備える電子機器。
130 裏面照射型撮像素子, 111 フォトダイオード, 122 マイクロレンズ, 141 遮光膜

Claims (11)

  1. 受光領域に形成された複数の単位画素と、
    前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、
    前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズと
    を備え、
    前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、
    前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている
    撮像素子。
  2. 前記遮光膜は、前記マイクロレンズ同士の境界部分にも、さらに形成されている
    請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記マイクロレンズとフォトダイオードの間に、インナーレンズをさらに備え、
    前記インナーレンズは、複数の前記マイクロレンズで集光された、複数の集光スポットの内、少なくても1つの集光スポットの主光線を、前記単位画素中心方向に向けて集光するように形成されている
    請求項1に記載の撮像素子。
  4. 位相差を検出することで、焦点を検出するための画素である
    請求項1に記載の撮像素子。
  5. 前記マイクロレンズの境界部分から略中央部分まで形成されている遮光膜をさらに備える
    請求項4に記載の撮像素子。
  6. 前記単位画素中に、異なる方向からの光情報を取得する受光部を含む
    請求項4に記載の撮像素子。
  7. 前記遮光膜に対して垂直方向に設けられる遮光壁をさらに備える
    請求項1に記載の撮像素子。
  8. 受光領域に形成された複数の単位画素と、
    前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、
    前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズと
    を備え、
    前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、
    前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている
    撮像素子を製造する
    製造装置。
  9. 前記マイクロレンズを、熱メルトフロー法により形成する
    請求項8に記載の製造装置。
  10. 前記マイクロレンズを、ドライエッチング法により形成する
    請求項8に記載の製造装置。
  11. 受光領域に形成された複数の単位画素と、
    前記単位画素同士の境界部分に形成された遮光膜と、
    前記単位画素毎に形成されたマイクロレンズと
    を備え、
    前記単位画素は、1.98μm以上の略正方格子であり、
    前記マイクロレンズは、前記単位画素毎に、一辺が1.98μm未満の略正方形で、2以上の自然数の2乗個形成されている
    撮像素子と、
    前記撮像素子から出力される信号に対して信号処理を行う信号処理部と
    を備える電子機器。
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