JP2015166074A - 静電塗装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率を高めること。【解決手段】アースリング31はガンヘッド9に沿って移動可能にされており、アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離はアースリング31を移動操作することに応じて調整される。このため、コロナ電極10の出力電流を低く調整することができるので、塗装対象物8への電界強度E2が高められる。従って、飛行中の帯電塗料に働く静電気力が従来に比べて強まることに応じて塗装対象物8の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が減少するので、塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率が向上する。【選択図】図2
Description
本発明はグランドに接続された塗装対象物に塗料を静電気力で付着させる静電塗装装置に関する。
静電塗装装置には電極およびアース体を備えたものがある。電極はノズルから噴霧された塗料を帯電させるためのものであり、電極には昇圧回路から直流電圧が印加される。アース体は配線経路を介してグランドに接続されたものである。このアース体は電極の近傍の電界強度をアース体がない場合に比べて高めるものであり、電極の近傍の電界強度が高められた場合には多量の大気イオンが発生し、多量の大気イオンが発生した場合には多量の帯電塗料が生成される。
上記静電塗装装置の場合には電極の出力電流が増加することに応じて出力電圧が低下し、電極の出力電圧が低下することに応じて塗装対象物への電界強度が弱まる。このため、飛行中の帯電塗料に働く静電気力が弱まることに応じて塗装対象物の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が増加するので、塗装対象物に対する帯電塗料の塗着効率が大きくは向上しない。
請求項1に記載の静電塗装装置は、グランドに接続された塗装対象物に向けて塗料を噴霧するノズルと、前記ノズルから噴霧された塗料を帯電させるための電極と、前記電極との間に電界を生成するためのものであってグランドに接続されたアース体を備え、前記アース体および前記電極の少なくとも一方は前記アース体の前記電極に対する距離が変更されるように移動可能にされているところに特徴を有する。
請求項2に記載の静電塗装装置は、前記アース体および前記電極の少なくとも一方は前記電極の出力電流の大きさが目標値または目標範囲内に収束するように電気的に移動操作されるところに特徴を有する。
請求項1に記載の静電塗装装置によれば、アース体の電極に対する距離に応じて電極の出力電流が変化する。従って、アース体の電極に対する距離を調整することに応じて塗装対象物への電界強度を従来に比べて高く調整できるので、飛行中の帯電塗料に働く静電気力が従来に比べて強まることに応じて塗装対象物の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が減少し、塗装対象物に対する帯電塗料の塗着効率が向上する。
請求項2に記載の静電塗装装置によれば、電極および塗装対象物間の距離が変動した場合および塗装対象物が変更されることに応じて塗装対象物の導電率が変動した場合等にはアース体の電極に対する距離が自動的に調整されることに応じて電極の出力電流の大きさが目標値または目標範囲内にコントロールされるので、塗装対象物に対する帯電塗料の塗着効率が目標値に応じた一定値または目標範囲に応じた一定範囲に自動的に維持される。
コントロールボックス1内には、図1に示すように、直流電源2が収納されている。この直流電源2の負極はグランドに接続されており、直流電源2の正極は出力トランス3の一次コイルに接続されている。この出力トランス3はコントロールボックス1内に収納されたものであり、一次コイルの一方の端子がスイッチング素子4を介してグランドに接続され、他方の端子が別のスイッチング素子4を介してグランドに接続されている。
コントロールボックス1内には、図1に示すように、発振回路5および制御回路6が収納されている。発振回路5は2つのスイッチング素子4のそれぞれに駆動信号を出力するものであり、2つのスイッチング素子4のそれぞれは駆動信号が与えられることに応じて導通状態となる。制御回路6はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、CPUとROMとRAMを有している。この制御回路6は発振回路5を電気的に制御するものであり、発振回路5は電気的に制御されることに応じて2つのスイッチング素子4に駆動信号を交互に出力し、2つのスイッチング素子4は駆動信号が交互に出力されることに応じて交互に導通状態となる。これら2つのスイッチング素子4は交互に導通状態となることに応じて出力トランス3の一次コイルに交流電流を流すものであり、出力トランス3の一次コイルに交流電流を流すことに応じて出力トランス3の二次コイルに交流電圧を誘起する。
図1の塗装ガン7はグランドに接続された塗装対象物8に向けて粉体塗料を噴霧するものであり、図2に示すように、ガンヘッド9を有している。このガンヘッド9は絶縁性の合成樹脂を材料とする円柱状をなすものであり、ガンヘッド9の先端部には、図1に示すように、コロナ電極10が固定されている。このコロナ電極10は電極に相当するものであり、ガンヘッド9に対して同軸な円柱状をなしている。
塗装ガン7内には、図1に示すように、昇圧トランス11が収納されており、昇圧トランス11の一次コイルは配線を介して出力トランス3の二次コイルに接続されている。この昇圧トランス11の二次コイルには昇圧回路に相当するコッククロフト・ウォルトン回路12が接続されている。このコッククロフト・ウォルトン回路12は塗装ガン7内に収納されたものであり、コンデンサおよびダイオードを多段式に組合せることで構成されている。このコッククロフト・ウォルトン回路12は昇圧トランス11の二次コイルから出力される交流の半波で第1のコンデンサを充電し、第1のコンデンサの電荷を次の半波に組合せて第2のコンデンサを充電し・・・第(N−1)のコンデンサの電荷を次の半波に組合せて第Nのコンデンサを充電することでN倍の直流電圧を出力するものであり、出力電圧の極性がグランドに対して負となるようにダイオードの向きが設定されている。
コッククロフト・ウォルトン回路12には、図1に示すように、出力抵抗13を介してコロナ電極10が接続されている。このコロナ電極10はコッククロフト・ウォルトン回路12から直流電圧が印加されるものであり、コッククロフト・ウォルトン回路12からコロナ電極10に直流電圧が印加された場合にはコロナ電極10および塗装対象物8間に電界が形成され、コロナ電極10でコロナ放電が発生する。
図1の塗料タンク14は粉体塗料が貯留されたものであり、塗料タンク14内の粉体塗料は塗料タンク14内に流動エアーが注入されることで流動状態に保たれる。この塗料タンク14にはインジェクタ15が装着されている。このインジェクタ15はメインノズル16とサブノズル17と吐出ノズル18と吸引ノズル19を有するものであり、吸引ノズル19は塗料タンク14内に挿入され、吐出ノズル18は搬送ホース20を介して塗装ガン7に接続されている。
インジェクタ15のメインノズル16は、図1に示すように、メインホース21を介してコンプレッサ22の吐出口に接続されており、コンプレッサ22の吐出口から吐出された圧縮空気はメインホース21からメインノズル16を通してインジェクタ15内にメインエアーとして進入する。このメインエアーは吸引ノズル19を介して塗料タンク14内を負圧化するものであり、塗料タンク14内の粉体塗料は吸引ノズル19内を負圧で上昇することに応じてメインエアーに供給され、メインエアーに乗せて吐出ノズル18から搬送ホース20を通して塗装ガン7に供給される。
メインホース21には、図1に示すように、コントロールバルブ23が介在されている。このコントロールバルブ23は絞り弁からなるものであり、制御回路6はコントロールバルブ23を電気的に制御することに応じてメインエアーの流量を調整する。この制御回路6はメインエアーの流量を調整することに応じて塗料タンク14内の負圧の大きさを調整するものであり、塗料タンク14内の負圧の大きさを調整することに応じて負圧でメインエアーに供給される粉体塗料の量をコントロールする。
インジェクタ15のサブノズル17は、図1に示すように、サブホース24を介してコンプレッサ22の吐出口に接続されており、コンプレッサ22の吐出口から吐出された圧縮空気はサブホース24からサブノズル17を通してインジェクタ15内にサブエアーとして進入する。このサブホース24にはコントロールバルブ25が介在されている。このコントロールバルブ25は絞り弁からなるものであり、制御回路6はコントロールバルブ25を電気的に制御することに応じてサブエアーの流量を調整する。
塗装ガン7内には、図1に示すように、圧力センサ26が収納されている。この圧力センサ26は搬送ホース20から塗装ガン7に供給されるエアーの圧力に応じた大きさの圧力信号を出力するものであり、制御回路6は圧力センサ26からの圧力信号の大きさに応じて総エアーの流量を検出する。この総エアーの流量はメインエアーおよびサブエアーの合計の流量であり、制御回路6はサブエアーの流量を調整することに応じて総エアーの流量を目標値にコントロールし、総エアーの流量を目標値にコントロールすることに応じて搬送ホース20から塗装ガン7に供給される単位時間当りの粉体塗料の量を目標値にコントロールする。
塗装ガン7には、図2に示すように、ガンヘッド9の先端部に位置して塗料ノズル27が装着されている。この塗料ノズル27はノズルに相当するものであり、コロナ電極10を取囲む円筒状をなしている。この塗料ノズル27は粉体塗料を円形状の噴霧パターンで噴霧するためのものであり、塗装ガン7内の塗料経路を介して搬送ホース20に接続されている。
塗装ガン7には、図1に示すように、トリガ28が装着されている。このトリガ28は作業者がオン状態およびオフ状態間で操作することが可能なものであり、トリガ28にはトリガスイッチ29が連結されている。このトリガスイッチ29は塗装ガン7内に収納されたものであり、トリガ28がオン状態およびオフ状態間で操作されることに機械的に連動してオン状態およびオフ状態間で電気的な状態が切換えられる。
制御回路6は、図1に示すように、トリガスイッチ29の電気的な状態に応じてトリガ28がオン状態に操作されているか否かを判断するものであり、トリガ28がオン状態に操作されていると判断した場合にはコントロールバルブ23および25のそれぞれを開くことで塗料ノズル27から粉体塗料を噴霧する。この制御回路6はトリガ28がオン状態に操作されていると判断した場合に発振回路5を駆動状態とするものであり、発振回路5が駆動状態とされた場合にはコロナ電極10および塗装対象物8間に電界が形成され、コロナ電極10でコロナ放電が発生する。
コロナ放電は大気を電離させることで負の大気イオンを生成するものであり、負の大気イオンの一部は粉体塗料を帯電させる。この帯電塗料は電界の作用およびエアーの流れで塗装対象物8まで運ばれて塗装対象物8の表面に静電気力で付着し、粉体塗料の帯電に寄与しなかった負の大気イオン(フリーイオン)も塗装対象物8の表面に付着する。この帯電塗料は焼付けにより熔融して成膜するものであり、塗装対象物8の表面には帯電塗料が成膜することで塗膜が形成される。
コントロールボックス1内には、図1に示すように、電流検出回路30が収納されている。この電流検出回路30はコロナ電極10の出力電流の大きさを検出するためのものであり、コッククロフト・ウォルトン回路12の出力側に配線を介して接続されている。この電流検出回路30は制御回路6に接続されており、制御回路6はコロナ電極10の出力電流の大きさを電流検出回路30を介して検出する。
塗装ガン7には、図2に示すように、アースリング31が装着されている。このアースリング31は導電性のステンレスを材料とするものであり、ガンヘッド9の表面に挿入されている。このアースリング31はコロナ電極10に対して離間するものであり、配線経路32を介してグランドに接続されている。このアースリング31はアース体に相当するものである。
アースリング31は、図2に示すように、コロナ電極10の近傍の電界強度E1を高めることで多量の負の大気イオンを生成するものであり、多量の負の大気イオンが生成された場合には多量の帯電塗料が生成される。しかしながら、アースリング31はコロナ電極10の出力電流を高めると共に出力電圧を低下させる。この出力電圧の低下はコッククロフト・ウォルトン回路12の電気的な特性に起因するものであり、コロナ電極10の出力電圧が低下した場合には塗装対象物8への電界強度E2が弱まる。このため、飛行中の帯電塗料に働く静電気力が弱まることに応じて塗装対象物8の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が増加するので、塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率が大きくは向上しない。
アースリング31は、図2に示すように、ガンヘッド9およびコロナ電極10に対して同軸な円環状をなすものであり、ガンヘッド9の表面に沿ってコロナ電極10に対して平行な方向へ移動可能にされている。このアースリング31は矢印A方向へ前進することに応じてコロナ電極10の先端に接近するものであり、矢印B方向へ後退することに応じてコロナ電極10の先端から遠ざかる。
ガンヘッド9には、図2に示すように、モータ台33が固定されており、モータ台33にはパルスモータ34が固定されている。このパルスモータ34はアースリング31の軸心線に対して直交する回転軸35を有するものであり、回転軸35にはピニオン36が固定されている。このピニオン36にはラック37が噛合されている。このラック37はアースリング31の軸心線に対して平行な直線状をなすものであり、ラック37の一端部はアースリング31に固定されている。
パルスモータ34は、図1に示すように、モータ駆動回路38を介して制御回路6に接続されている。このモータ駆動回路38はパルスモータ34に正転用のパルス信号および逆転用のパルス信号を出力するものであり、制御回路6はモータ駆動回路38を電気的に制御することに応じてアースリング31をコロナ電極10の先端に最も近付いた前進位置(図3のb参照)およびコロナ電極10の先端から最も遠ざかった後退位置(図3のa参照)間で位置制御する。即ち、パルスモータ34とピニオン36とラック37はアースリング31を移動操作する操作機構39(図2参照)を構成するものである。
制御回路6はパルスモータ34を電気的に制御することに応じてアースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離をコントロールするものであり、図3に示すように、コロナ電極10の近傍の電界強度E1はアースリング31がコロナ電極10の先端から塗装対象物8とは反対側へ遠ざかることに応じて弱くなり、塗装対象物8への電界強度E2は電界強度E1が弱くなることに応じて強くなる。この電界強度E2が高められた状態では飛行中の帯電塗料に働く静電気力が強まることに応じて塗装対象物8の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が減少するので、塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率が向上する。即ち、制御回路6はアースリング31を位置制御することに応じて粉体塗料の塗装対象物8に対する塗着効率を調整するものであり、塗着効率はアースリング31の後退位置(図3のa参照)で最大となり、前進位置(図3のb参照)で最少となる。
コントールボックス1には、図1に示すように、搬送量スイッチ40および塗着効率スイッチ41が装着されている。搬送量スイッチ40は作業者が塗料の搬送量を入力するためのものであり、制御回路6は搬送量スイッチ40の操作内容に応じて搬送量を設定する。塗着効率スイッチ41は作業者が塗着効率を入力するためのものであり、制御回路6は塗着効率スイッチ41の操作内容に応じて塗着効率を設定する。
粉体塗料の塗装対象物8に対する塗着効率はアースリング31の位置が前進位置から後退位置に向けてずれることに応じて高くなる。この塗着効率が高い状態では塗装対象物8およびコロナ電極10間の電界強度E2が高く、多量の帯電塗料に加えて多量のフリーイオンが塗装対象物8の表面に付着する。このフリーイオンの付着量が増加した場合には塗装対象物8の塗着層で電位降下が生じ、塗着層で絶縁破壊が引き起こされる。すると、塗着層で微少な火花放電が発生し、塗着層を通って塗装ガン7に向かう逆極性のイオン電流が流れる。この逆電離現象の発生状態では帯電塗料が逆極性のイオンで除電される。従って、塗着層のうち火花放電の発生個所がクレータとなるので、帯電塗料を焼付けた場合に肌感が悪化する。即ち、塗膜の肌感は塗着効率が高くなることに応じて低下するものであり、塗着効率スイッチ41は作業者が塗膜の肌感を考慮して塗着効率を入力するためのものである。
図4の塗装制御処理は制御回路6のCPUがROMに予め記録されたプログラムに応じて実行するものであり、CPUは塗装制御処理を起動した場合にはステップS1で搬送量スイッチ40が操作されたか否かを判断する。ここで搬送量スイッチ40が操作されたと判断した場合にはステップS2へ移行し、搬送量スイッチ40の操作内容に応じて塗料の搬送量を設定する。この搬送量は塗料ノズル27から噴霧される単位時間当りの塗料の量であり、CPUはステップS2で搬送量を設定した場合にはステップS3へ移行する。
CPUはステップS3へ移行すると、搬送量の設定結果をROMに予め記録された演算式に投入することでメインエアーの流量Qmを演算し、メインエアー用のコントロールバルブ22の開度を流量Qmの演算結果に応じて演算する。そして、ステップS4へ移行し、塗着効率スイッチ41が操作されたか否かを判断する。ここで塗着効率スイッチ41が操作されたと判断した場合にはステップS5で「低」「中」「高」の3種類の塗着効率のうちから塗着効率スイッチ41の操作内容に応じた1つを選択することで塗着効率を設定し、ステップS6へ移行する。
塗着効率「低」は3種類の塗着効率のうちで最も低いものであり、塗膜の肌感としては3種類の塗着効率のうちで最も高い仕上り状態となる。塗着効率「中」は3種類の塗着効率のうちで中間のものであり、塗膜の肌感としても3種類の塗着効率のうちで中間の仕上り状態となる。塗着効率「高」は3種類の塗着効率のうちで最も高いものであり、塗膜の肌感としては3種類の塗着効率のうちで最も低い仕上り状態となる。
制御回路6のROMには複数の塗着効率データが予め記録されている。これら塗着効率データのそれぞれは、図5に示すように、塗着効率の高さおよび出力電流の大きさ間の関係を複数の搬送量毎に実測することで得られたものであり、CPUはステップS6へ移行した場合には複数の塗着効率データのうちから搬送量の設定結果に応じたものを選択する。そして、塗着効率データの選択結果から塗着効率の設定結果に応じた出力電流を検出し、目標電流値を出力電流の検出結果に設定する。即ち、目標電流値は塗装対象物8を塗着効率の設定結果で塗装するための最適な電流値に相当する。
CPUはステップS6で目標電流値を設定すると、ステップS7でパルスモータ34を位置制御することでアースリング31の初期位置を「近」「中」「遠」の3種類のうちの1つに初期設定する。これら3種類の初期値はROMに予め記録されたものであり、塗着効率の設定結果が「低」の場合には「近」に初期設定され、塗着効率の設定結果が「中」の場合には「中」に初期設定され、塗着効率の設定結果が「高」の場合には「遠」に初期設定される。
CPUはステップS7を終えると、ステップS8でトリガスイッチ29がオン状態にあるか否かを判断する。ここでトリガスイッチ29がオン状態にあると判断した場合にはステップS9でコンプレッサ22を運転開始し、ステップS10で発振回路5を駆動開始する。そして、ステップS11でメインエアー用のコントロールバルブ23を閉鎖状態から開度の演算結果に応じた開度に開放し、ステップS12でサブエアー用のコントロールバルブ25を閉鎖状態からROMに予め記録された初期の開度に開放する。
CPUはステップS12でサブエアー用のコントロールバルブ25を開放すると、ステップS13で圧力センサ26からの圧力信号を検出し、ステップS14で圧力信号の検出結果に応じて総エアーの流量Qtを演算する。そして、メインエアーの流量Qmの演算結果から総エアーの流量Qtの演算結果を減算することに応じてサブエアーの流量Qsを演算し、サブエアー用のコントロールバルブ25を流量Qsの演算結果に応じて電気的に制御することでコントロールバルブ25の開度を流量Qsの演算結果に応じた値に調整する。即ち、サブエアーは搬送ホース20での圧損を補填するものであり、塗装ガン7には搬送量スイッチ40の入力内容に応じた搬送量の粉体塗料が供給される。
CPUはステップS14を終えると、ステップS15で電流検出回路30からの出力信号に応じてコロナ電極10の出力電流を検出し、ステップS16で出力電流の検出結果を目標電流値の設定結果と比較する。ここで出力電流の検出結果が目標電流値の設定結果に比べて高いと判断した場合にはステップS17でパルスモータ34をROMに予め記録された単位量だけ逆転操作することに応じてアースリング31を現在位置から後退位置に向けて単位量だけ後退させ、ステップS20へ移行する。
CPUはステップS16で出力電流の検出結果が目標電流値の設定結果に比べて高くないと判断すると、ステップS18で出力電流の検出結果が目標電流値の設定結果に比べて低いか否かを判断する。ここで出力電流の検出結果が目標電流値の設定結果に比べて低いと判断した場合にはステップS19でパルスモータ34を単位量だけ正転操作することに応じてアースリング31を現在位置から前進位置に向けて単位量だけ前進させ、ステップS20へ移行する。
CPUはステップS20へ移行すると、トリガスイッチ29がオフ状態にあるか否かを判断する。ここでトリガスイッチ29がオン状態にあると判断した場合にはステップS15に復帰し、トリガスイッチ29がオフ状態にあると判断した場合にはステップS21でメインエアー用のコントロールバルブ23を閉鎖状態とし、ステップS22でサブエアー用のコントロールバルブ25を閉鎖状態とする。そして、ステップS23でコンプレッサ22を運転停止し、ステップS24で発振回路5を駆動停止することで静電塗装を終える。即ち、アースリング31は静電塗装が開始されてから終了するまで出力電流の検出結果が目標電流値の設定結果に収束するように移動制御される。
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離の長さに応じてコロナ電極10の出力電流が変化する。従って、アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を調整することに応じて塗装対象物8への電界強度E2を従来に比べて高く調整できるので、飛行中の帯電塗料に働く静電気力が従来に比べて強まることに応じて塗装対象物8の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が減少し、塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率が向上する。
アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離の長さに応じてコロナ電極10の出力電流が変化する。従って、アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を調整することに応じて塗装対象物8への電界強度E2を従来に比べて高く調整できるので、飛行中の帯電塗料に働く静電気力が従来に比べて強まることに応じて塗装対象物8の近傍での随伴気流による帯電塗料の飛散量が減少し、塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率が向上する。
アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を制御回路6によって電気的に調整した。従って、コロナ電極10および塗装対象物8間の距離が変動した場合および塗装対象物8が変更されることに応じて塗装対象物8の導電率が変動した場合等にはアースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離が自動的に調整されることに応じてコロナ電極10の出力電流の大きさが目標電流値にコントロールされるので、塗装対象物8に対する帯電塗料の塗着効率が目標電流値に応じた一定値に自動的に維持される。
上記実施例1においては、ハンドルを通してピニオン36に回転力を伝達する構成としても良い。即ち、作業者がハンドルを手指で回転操作することに応じてアースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を手動で調整する構成としても良い。この場合には塗装ガン7のガンヘッド9に目盛りを付し、アースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を作業者が目盛りから読取ることが好ましい。
上記実施例1においては、コロナ電極10の出力電流の大きさが下限値および上限値からなる目標範囲内に収束するようにアースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を自動的に調整しても良い。
上記実施例1においては、コロナ電極10をガンヘッド9に移動可能に装着し、アースリング31をガンヘッド9に移動不能に装着しても良い。この場合にはコロナ電極10を移動操作することに応じてアースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を調整すると良い。
上記実施例1においては、コロナ電極10およびアースリング31のそれぞれをガンヘッド9に移動可能に装着しても良い。この場合にはコロナ電極10およびアースリング31の双方を移動操作することに応じてアースリング31のコロナ電極10の先端に対する距離を調整すると良い。
上記実施例1においては、本発明を液体塗料用の静電塗装装置に適用しても良い。
8は塗装対象物、10はコロナ電極(電極)、27は塗料ノズル(ノズル)、31はアースリング(アース体)である。
Claims (2)
- グランドに接続された塗装対象物に向けて塗料を噴霧するノズルと、
前記ノズルから噴霧された塗料を帯電させるための電極と、
前記電極との間に電界を生成するためのものであって、グランドに接続されたアース体を備え、
前記アース体および前記電極の少なくとも一方は、前記アース体の前記電極に対する距離が変更されるように移動可能にされていることを特徴とする静電塗装装置。 - 前記アース体および前記電極の少なくとも一方は、前記電極の出力電流の大きさが目標値または目標範囲内に収束するように電気的に移動操作されることを特徴とする請求項1に記載の静電塗装装置。
Priority Applications (1)
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JP2014041642A JP2015166074A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 静電塗装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014041642A JP2015166074A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 静電塗装装置 |
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JP2015166074A true JP2015166074A (ja) | 2015-09-24 |
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Family Applications (1)
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JP2014041642A Pending JP2015166074A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 静電塗装装置 |
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JP (1) | JP2015166074A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019155359A (ja) * | 2018-03-09 | 2019-09-19 | エクセル インダストリー | 塗料噴霧器 |
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-
2014
- 2014-03-04 JP JP2014041642A patent/JP2015166074A/ja active Pending
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