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JP2015157521A - 小型移動体 - Google Patents

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JP2015157521A
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上柿 賢治
Kenji Uegaki
賢治 上柿
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】 車道の走行も可能であり車体の折り畳みが可能な小型移動体に於いて、十分な振動緩衝作用と旋回時の車体の傾斜可能性が得られ、折り畳み時に移動体のコンパクト性にできるだけ影響を与えない新規なサスペンション構造を提供すること。【解決手段】 本発明の移動体は、前輪を保持したメインフレームと、メインフレームに対して枢着され左右後輪をそれぞれ保持する左右一対のスイングアームと、メインフレームとスイングアームとの間に中央領域と両端領域とを有する板ばね部材とを含み、メインフレームに対して板ばね部材が移動体の幅方向に弾性的に傾斜できるように中央領域の上面がメインフレームに連結され、両端領域の下面が左右一対のスイングアームの対応する一方の上に載置される。【選択図】 図2

Description

本発明は、パーソナル・モビリティ又は超小型モビリティ等の小型の移動体の構造に係り、より詳細には、そのような小型の移動体のサスペンション構造に係る。
近年、都市周辺地域の買物、通勤、通学など、歩くには遠く、バスなどの公共交通機関も不便な地域における一人乗りの低速の移動手段として、自転車などの従前の小型移動体よりも移動能力・積載能力があり、且つ、従前の自動車よりもコンパクトな「超小型モビリティ」などと総称される新しいコンセプトの小型の移動体の開発・研究が進められている。このような新しいコンセプトの小型移動体に対して求められる性能・装備としては、一般的には、例えば、歩道や自転車道だけでなく、車道の走行も可能であるが、自動車よりコンパクトで小回りが利くこと、環境性能に優れること、坂や雨で辛くないような装備があること(十分な出力を有する動力装置、シールドやルーフが装備されていること)などが挙げられている。また、保管スペースの縮小、街中での駐車場問題の緩和などの観点から、移動体が非乗車時には折りたたみ可能又は小型化可能であり、キャリーバッグのように街中を引き回すように携帯可能であると、更に移動体の利用性が高くなる。
かくして、上記の如き「超小型モビリティ」と総称される新しいコンセプトの小型移動体の構成に於いては、構造ができるだけコンパクトであると同時に、車道走行が可能な十分な移動性、走行安定性、構造安定性、乗り心地性等を有している必要がある。従って、例えば、電動車イス、セニアカー、自転車、電動バイク、原付バイク、倒立制御式乗り物、電動スケートボードなどの従前の小型移動体に於いて見られる種々の構成には見られない新規な構成の開発が必要となっている。かかる小型移動体に於いて利用可能な構成として、例えば、特許文献1では、一つの前輪と左右後輪とを有する三輪車に於いて、左右後輪の間にて車体の横方向に延在して左右後輪を支持するとともに車体の前後軸方向回りに回転可能なバーと、かかるバーの向き回転させるアクチュエータ機構を備え、車両の旋回時や車体の横方向に段差のある道路の走行時に、車体に対するバーの向きを回転させることで左右後輪を傾斜し、或いは、車体に対する左右後輪の高さに差を付けることのできる構成が提案されている。また、特許文献2では、小型乗用車に於いて、一端が車体に連結され他端が左右一対の後輪にそれぞれ連結されて該後輪を支持するリアアームの車体との連結部分が上下に回動可能となっており、これにより、車両の旋回時に車体を傾斜させるできる構成が提案されている。
特開2011−057150 特開2013−233895
上記の超小型モビリティに於いては、既に述べた如く、一般道路などの車道走行も可能であり、従前の自転車等の小型の移動体よりも高い走行性が想定されているので、従前の自転車等の小型の移動体よりも高い走行安定性や構造安定性を有していることが求められる。例えば、超小型モビリティの場合、従前の小型の移動体に比して、高速又は長時間走行する場合が想定されるので、走行中の路面の凹凸から入力する振動荷重に耐える頑丈であり且つ快適な乗り心地のための十分な振動緩衝作用を有する構造が要求され、更に、旋回走行中には、車体に遠心力が作用するので、遠心力に対抗して車体を旋回内向きへ傾斜できるようにする構造となっていることが好ましい。一方、超小型モビリティに於いて、省エネルギー化及び小型化された構造又は折り畳み可能若しくは携帯可能な構造を考えた場合には、上記の走行時の要求に応える構成であるとともに、車両の軽量性や折り畳み操作の容易性も考慮される必要がある。
しかしながら、上記の如き超小型モビリティに対して要求される利点を十分に満足させる構成は、上記特許文献に於いて提案されていない。例えば、特許文献1、2に於いて開示されている構成は、振動緩衝作用を与える機構と車両の旋回時に左右の後輪に対して車体を傾斜させるための機構が複数のヒンジ構造を組み合わせてなる構成であるなど、やや複雑である。また、特許文献1、2の車両に於いては、車両の非使用時には、キャリーバッグのように街中を引き回すように携帯可能とするといったことは、想定されていないため、左右の後輪の支持のための構成は、車両の走行時に又は旋回時に十分な振動緩衝作用と車体の傾斜可能性を提供するとともに、車体を折り畳むことができるようには構成されていない。
かくして、本発明の一つの課題は、上記の如き「超小型モビリティ」と総称される車道の走行も可能な新しいタイプの小型の移動体に於いて、車体を折り畳み可能な構成にする場合に、移動体の使用時には、十分な振動緩衝作用と旋回時の車体の傾斜可能性が得られ、且つ、移動体の折り畳み時には、移動体をコンパクトにすることにできるだけ影響を与えないようにすることの可能な新規なサスペンション構造を提供することである。
本発明によれば、上記の課題の一つは、一方の端部に前輪を転動可能に保持し他方の端部に座部を備えたメインフレームと、メインフレームの前輪側と座部との間にてメインフレームに対して一方の端部が回動可能に枢着され他方の端部にて左右後輪の一つを転動可能にそれぞれ保持する左右一対のスイングアームとを有する移動体であって、メインフレームとスイングアームとの枢着位置から座部に近づく方向に離隔した位置にてメインフレームと左右一対のスイングアームとの間に延在する板ばね部材とを含み、板ばね部材は、中央領域と、両端領域とを有し、メインフレームに対して板ばね部材が移動体の幅方向に弾性的に傾斜できるように中央領域の上面がメインフレームに連結され、両端領域の下面が左右一対のスイングアームの対応する一方の上に載置され、メインフレームとスイングアームとの展開状態に於いて、メインフレームが前輪と左右後輪の接地する路面に対して傾斜が許され、メインフレームとスイングアームとの折り畳み状態に於いて、板ばね部材の両端領域がスイングアームから離脱する移動体によって達成される。
上記の構成に於いて、「移動体」とは、典型的には、既に述べた如き「超小型モビリティ」と総称される車道の走行も可能な新しいタイプの小型の移動体であって、特に、前輪と後輪とを有し、更にゆったりと座ることができる座席、雨や風を避けるルーフ及びフロントシールド等が装備された移動体であってよい。また、上記の「移動体」に於いて、より具体的には、その使用時、即ち、「展開状態」では、メインフレームは、前輪の位置に対して移動体の後方に向かって上方へ延在し、スイングアームは、メインフレームの長手方向の中間に回動可能に枢着され、移動体の後方に向かって下方へ延在するようになっていてよい。そして、かかる構成に於いて、「折り畳み状態」では、スイングアームの向きをメインフレームの向きに対してほぼ揃え、前輪と後輪とを近接した状態にすることによって、移動体を折り畳むことができるようになっていてよい。(即ち、メインフレームとスイングアームとの枢着位置は、メインフレームの後方かつ上方位置となる。)
上記の如きメインフレームとスイングアームとの構成に於いて、本発明では、更に、路面に対するメインフレームの傾斜を許すとともに移動体の走行時の車輪からの振動を吸収する目的で、メインフレームとスイングアームとの枢着位置から離れた位置にて、メインフレームと左右一対のスイングアームとの間に板ばね部材が設けられる。かかる板ばね部材は、上記の如く、メインフレームに連結する中央領域と、左右一対のスイングアームの対応する一方の上に載置される両端領域とを有する。そして、メインフレームとスイングアームとの展開状態に於いては、板ばね部材がメインフレームに対して移動体の幅方向に弾性的に傾斜することによって、前輪と左右後輪の接地する路面に対してメインフレームが傾斜できることとなる。また、板ばね部材の両端領域は、スイングアーム上に載せられた状態となっているので、メインフレームとスイングアームとの折り畳み状態に於いては、両端領域は、スイングアームから離れるようになっている。
即ち、上記の板ばね部材は、端的に述べれば、移動体の本体(メインフレームとそれに装備された各部)を、路面に対して傾斜可能とするとともに振動緩衝作用を行う(左右後輪に対する)サスペンションとして機能する。その構成は、複数のヒンジ構造を組み合わせる必要はなく達成される。そして、移動体の走行中に於ける路面から移動体へ伝達される振動は、メインフレームとスイングアームとにより板ばね部材を狭持した構造によって吸収されるとともに、板ばね部材がメインフレームに対して移動体の幅方向に弾性的に傾斜する構造となっていることから、例えば、移動体の旋回走行中に、運転者が遠心力に抗して移動体を旋回内向きに傾斜させる力を働かせると、車輪が路面に接地した状態で、移動体の本体を旋回内向きへ傾けることが可能となる。また、移動体の折り畳み状態に於いては、単に、板ばね部材の両端領域は、スイングアームから離れてメインフレームに連結した状態となるので、折り畳み操作の容易性は、損なわれず、移動体をコンパクトにすることについての影響も小さく抑えられることが期待される。
上記の構成に於ける板ばね部材がメインフレームに対して移動体の幅方向に弾性的に傾斜する構造に関しては、より具体的には、板ばね部材の中央領域に於いて、移動体の幅方向に延在する長孔が設けられ、板ばね部材の中央領域とメインフレームとの連結部に於いて、弾性要素が中央領域の上面とメインフレームとの間に挟持され、長孔と弾性要素と貫通して延在する軸状部材によって中央領域がメインフレームへ連結され、長孔内にて軸状部材が移動することによりメインフレームに対する板ばね部材の移動体の幅方向の傾斜が許される構成が用いられてよい。ここで、弾性要素は、任意の可撓性の材料、例えば、ゴム、樹脂等の材料が用いられてよい。軸状部材は、典型的には、ボルト等の締結部材であってよく、弾性要素を挟んで板ばね部材とメインフレームとを連結することとなる。その際、軸状部材の貫通する板ばね部材の孔が上記の如く長孔となっていることから、板ばね部材に対するメインフレームの傾斜に伴って軸状部材の(板ばね部材に対する)向きが傾いたときに、軸状部材が長孔に沿って傾くこととなる。なお、板ばね部材とスイングアームとの間にも、弾性要素が介在されていてよく、これにより、振動緩衝作用と、路面に対するメインフレームの傾斜とが、より良好に達成できることとなる。
総じて、上記の本発明によれば、メインフレームとスイングアームとの間の、それらの枢着位置から座部に近づく方向に離隔した位置にて、板ばね部材がサスペンションとして用いられる。かかる構成に於いては、移動体の走行中の振動緩衝作用と、移動体の本体の路面に対する傾斜を許す構造が、複雑なヒンジ構造や専用のアクチュエータ等の装置を用いることなく、達成可能である。しかも、サスペンションとして機能する板ばね部材は、メインフレームに対してのみ締結手段にて連結され、スイングアームに対して、単に載置されているだけなので、移動体の折り畳みをする際には、サスペンション構造に対しては、何ら、特別な操作は必要ない。また、折り畳み後の占有空間も板ばね部材の体積だけなので、占有する空間も比較的小さくすることができる点で、特に、折り畳み状態の移動体をキャリーバッグのように携帯しようとする場合に有利である。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)は、本発明の適用される移動体の模式的な側面図であり、図1(B)は、移動体を折り畳んだ状態の模式的な側面図である。図1(C)は、本発明の適用される移動体を運転する様子を模式的に描いた図である。 図2(A)は、本発明の適用される移動体のサスペンション機能を果たす機構に用いられる板ばね部材の模式的な斜視図であり、図2(B)は、移動体に組み込まれた板ばね部材とその周辺の模式的な斜視図である。 図3(A)は、図2の板ばね部材を含むサスペンション機能を果たす機構を有する移動体を後方から見た模式図であり、図3(B)は、サスペンション機能を果たす機構の部分の拡大された模式図である。 図4(A)、(B)は、図3の移動体の本体が路面に対して傾斜した状態の模式図であり(図4(A)が、図3(B)に対応し、図4(B)が、図3(A)に対応する。)、図4(C)は、本体が路面に対して傾斜した移動体を斜め後ろから見た模式図である。 図5(A)は、板ばね部材を含むサスペンション機能を果たす機構の変位の態様の例を模式的に描いた図である。図5(B)は、移動体のメインフレームを路面に対して傾斜させた際の軸状部材の、長孔内に於ける変位を模式的に描いた図である。
1…移動体
2…フロントシールド
2a…フェアリング部
3f…前輪
3a…前輪支持軸
3r…後輪
4…前輪支持フレーム
5…メインフレーム
6、8、11…ピボット
7…スイングアーム
8a…スイングアーム枢着部
9…座面(座部)
10…背当て(背部)
12…スイングアーム側台座
13…板ばね部材
14…メインフレーム側台座
15…手持ち部
16a、r、l…弾性要素
16h…長孔
17…締結要素(軸状部材)
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
本発明の適用される小型の移動体は、既に触れた如く、「パーソナル・モビリティ」、「超小型モビリティ」などと総称される移動体であり、自転車等の従前の小型移動体と従前の自動車の中間的な構成を有する動力装置、サスペンション装置、フロントシールド等が装備された小型の移動体である。図1(A)を参照して、かかる小型の移動体1の基本構成は、前輪3fとその前輪を電動式に駆動する前輪駆動部(図示せず)を備えた前輪支持フレーム4をピボット6にて枢動可能に保持するメインフレーム5と、一方の端部にて後輪3rを支持し、他方の端部がメインフレーム5に設けられた枢着部8aのピボット8周りに枢動可能に連結されたスイングアーム7とから構成される。前輪支持フレーム4の上面には、上下方向に摺動可能なフロントシールド2を備えたフェアリング部2aが鉛直方向よりやや後方に傾斜した状態にて設けられていてよく、また、メインフレーム5とスイングアーム7との枢着点8よりも上方に於いて、座面9と背当て10とからなる座席が設けられていてよい。座面9と背当て10とは、ピボット11周りに互いに枢動可能であってよい。なお、後に説明される図から理解される如く、図示の例の移動体は、一つの前輪と左右の後輪を有する三輪車であるが、前輪を左右に有する4輪車であってもよい。また、図示していないが、前輪には、前輪を転舵するための操舵機構が設けられてよい。更に、図1(B)の如く、折り畳んだ状態の移動体を使用者により容易にけん引できるようにするために、使用者が把持できる手持ち部15がメインフレーム5等に設けられていてよい。
また更に、上記の移動体に於いては、メインフレーム5の枢着部8aよりも後方の部位にて、板ばね部材13を含むサスペンション機構が構成され、移動体に於ける振動・衝撃の吸収・緩和が図られる。かかるサスペンション機構に於いて用いられる板ばね部材13は、より詳細には、一枚の板片から成り、図2(A)に例示されている如く、両端が二段階に屈曲され、中央領域13aと、その中央領域に対して、面に垂直な方向にオフセットされた両端領域13l、rとが形成される。また、中央領域13aには、板片の長手方向(移動体の幅方向)に長い長孔13hが穿孔される。そして、板ばね部材13が移動体に装着された状態に於いては、図2(B)、図3(A)〜(B)に示されている如く、まず、中央領域13aが移動体の上下方向の下側に位置するように、中央領域13aがメインフレーム5に設けられた台座14に対して、固定的に締結される。その際、好適には、中央領域13aの上面と台座14の下面との間には、ゴム材や可撓性樹脂製材料から成る弾性要素16aが狭持され、中央領域13aの長孔13hを貫通して移動体の上下方向に延在する軸状部材17によって、中央領域13aと弾性要素16aとが台座14に対して締結される。なお、軸状部材17は、図示の如く、典型的には、ボルト及びナットから成る締結手段であってよい。一方、中央領域13aから、移動体の幅方向に突出した左右の両端領域13l、rは、それぞれ、スイングアーム7に設けられた台座12上に載置される。かかる台座12上に於いても、ゴム材や可撓性樹脂製材料から成る弾性要素16l、rが配置されていることが好ましい。なお、ここで重要なことは、両端領域13l、rは、台座12上に単に載置されるだけでよく、固定的な締結は為されず、従って、図1(B)に例示されている如く、スイングアーム7がメインフレーム5から離れる方向に回動される際には、何ら特別な操作を要せずに、両端領域13l、rが台座12上から離れることとなる。
上記の板ばね部材13を含むサスペンション機構の作動に於いては、移動体の走行中、車輪又は移動体のその他の部位からメインフレーム5とスイングアーム7とに振動又は衝撃が伝達されると、スイングアーム7が後輪のトレーリング・タイプの独立懸架式のサスペンションアームとして機能し、板ばね部材13と弾性要素16a、r、lとが弾性的に変形することよって、振動又は衝撃が吸収されることとなる。より詳細には、図5(A)の(i)〜(iii)に描かれている如く、メインフレーム5側の台座14とスイングアーム7側の台座12とが、図中の矢印の方向に、上下運動すると、板ばね部材13に於いて、中央領域13aに対する両端領域13l、rの角度が変化する態様にて変位するとともに、弾性要素16a、r、lが弾性的に伸縮され、振動又は衝撃の緩和が図られる((ii)、(iii)中に於いて、破線は、板ばね部材13の変位前の状態を示している。)。なお、図中、板ばね部材13の両端領域13l、rの角度変位は、説明の目的で、実際より大きく描かれている。実際の移動体に於いて、座席に運転者が着席した状態では、板ばね部材13には、相当に大きな荷重が作用するので、板ばね部材13には、その荷重に耐えうるほどの高い剛性の部材が使用される。従って、移動体の走行中に於ける振動又は衝撃が伝達される状態に於いては、板ばね部材13に於ける両端領域13l、rの角度変位は、通常は、相当に小さく、弾性的変位の殆どは、弾性要素16a、r、lの伸縮変位により賄われることとなる。
また、移動体が旋回走行する場合には、板ばね部材13を含むサスペンション機構の作用によって、図4(A)〜(C)に描かれている如く、前後輪が路面に接地した状態で移動体の本体を上下方向から傾斜させることが可能となる。より詳細には、図4(A)、図5(A)(iv)に描かれている如く、移動体の本体を傾斜させる作用を与えると(例えば、運転者が遠心力に対抗して重心を片側に寄せるなどすると)、メインフレーム5(台座14)が傾斜するところ、その傾斜による台座14の(図中の矢印の方向の傾き)は、板ばね部材13と弾性要素16a、r、lの弾性的な変形により吸収され、左右後輪が接地した状態で、台座14の傾斜が許されることとなる。また、その際、スイングアーム7の傾斜も、弾性要素16r、lの圧縮変形によって許される。
なお、既に述べた如く、台座14と板ばね部材13とは、ボルト及びナットであってよい軸状部材17によって締結されているところ、板ばね部材13に対する台座14の傾斜が許されるのは、板ばね部材13に於いて軸状部材17貫通する孔が、移動体の幅方向に長く延在する長孔13hとなっていることによる。図5(B)に模式的に描かれている如く、軸状部材17は、台座14に対して固定されているので、一体的に変位するところ、長孔13hに於いて、軸状部材17の移動体の幅方向に於ける変位が許されるので、これにより、台座14が傾斜すると、それに連動して軸状部材17が傾斜可能となり、かくして、移動体の本体の傾斜が可能となっている。
更にまた、移動体の走行する路面に左右方向の高さのずれがある場合、図5(A)(v)に描かれている如く、路面の左右方向の高さのずれは、板ばね部材13の傾斜と弾性要素16a、r、lの弾性的な変形により吸収され、かくして、移動体の本体は、その上下方向を維持して走行が可能となる。
上記の移動体の非使用時に於いては、図1(B)にて示されている如く、折り畳み可能である。移動体1の折り畳みの際には、フロントシールド2が摺動的に下降されてフェアリング部2aに対して実質的に重畳され、座席部分の座面9と背当て10は、ピボット11にて枢動されてメインフレーム5に略平行に折り畳まれ、また、スイングアーム7がピボット8にて枢動され、メインフレーム5に略平行に折り畳まれ、更に、メインフレーム5が前輪支持フレーム4に対して略鉛直方向にピボット6周りに枢動される。なお、好適には、展開状態から折り畳み状態へ転換する際に枢動する各部材のピボットに於いては、それぞれ、展開状態又は折り畳み状態のいずれかに部材の向きを係止するべくロック機構(ピボット軸を固定する方法又は連結ロッドを用いる方法など)が設けられる。そして、サスペンション機能を果たす板ばね部材13は、メインフレーム5と一体的になっているので、スイングアーム7がメインフレーム5に対して回動される際に、単にスイングアーム7の台座12から離れるだけであり、何ら特別な解除操作等は必要とされない。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。
例えば、板ばね部材13と台座12との間に挟持される弾性要素16r、lは、板ばね部材13に接着され、移動体の折り畳みの際には、台座12から離脱するようになっていてもよい。また、板ばね部材13は、スイングアーム7の台座12に軸状部材等によって締結され、移動体の展開時に、板ばね部材13の中央領域13a上に、メインフレーム側の台座14が離脱可能に載置されるようになっていてもよい。

Claims (2)

  1. 一方の端部に前輪を転動可能に保持し他方の端部に座部を備えたメインフレームと、前記メインフレームの前記前輪側と前記座部との間にて前記メインフレームに対して一方の端部が回動可能に枢着され他方の端部にて左右後輪の一つを転動可能にそれぞれ保持する左右一対のスイングアームとを有する移動体であって、
    前記メインフレームと前記スイングアームとの枢着位置から前記座部に近づく方向に離隔した位置にて前記メインフレームと前記左右一対のスイングアームとの間に延在する板ばね部材とを含み、前記板ばね部材は、中央領域と、両端領域とを有し、前記メインフレームに対して前記板ばね部材が前記移動体の幅方向に弾性的に傾斜できるように前記中央領域の上面が前記メインフレームに連結され、前記両端領域の下面が前記左右一対のスイングアームの対応する一方の上に載置され、前記メインフレームと前記スイングアームとの展開状態に於いて、
    前記メインフレームが前記前輪と前記左右後輪の接地する路面に対して傾斜が許され、前記メインフレームと前記スイングアームとの折り畳み状態に於いて、前記板ばね部材の前記両端領域が前記スイングアームから離脱する移動体。
  2. 請求項1の移動体であって、前記板ばね部材の前記中央領域に於いて、前記移動体の幅方向に延在する長孔が設けられ、前記板ばね部材の前記中央領域と前記メインフレームとの連結部に於いて、弾性要素が前記中央領域の上面と前記メインフレームとの間に挟持され、前記長孔と前記弾性要素と貫通して延在する軸状部材によって前記中央領域が前記メインフレームへ連結され、前記長孔内にて前記軸状部材が移動することにより前記板ばね部材に対する前記メインフレームの前記移動体の幅方向の傾斜が許される移動体。
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