JP2015147671A - 部分スライド式ローラー機構を用いたコンベア装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンベア装置において、被搬送物に障害物を当てるなどの搬送以外の外力を加えず、被搬送物とコンベア装置の間に大きな滑りを生じることなく、被搬送物を搬送しながら、コンベアの主たる進行方向に直交する方向にも被搬送物を移動可能な装置を提供すること。【解決手段】側面を分割して自由にスライドできるようにしたローラー機構を、コンベアの進行方向に対して異なる角度をもつ複数の群にわけて配列し、おのおのを回転速度制御する。また、同ローラー機構を駆動するための機構を用意する。【選択図】図3
Description
本発明は、外周部分を分割して回転軸方向にスライドできるようにしたローラー機構を用いたコンベア装置の一種で、ローラーの転動方向だけではなく、同時に軸方向に対しても移動を可能とする機構に関するものである。本発明により、搬送経路上の被搬送物に横方向の外力を与えることなく、被搬送物と機構の接触面を無理に滑らせることなく、分岐や、経路上での位置調整を行うことができる。
従来、ローラー機構は物品の搬送などに用いられてきた。ローラーは被搬送物をその円周の転動する方向、すなわち回転軸に対して直交する方向に移動させることができるものであり、駆動装置を有する能動型のローラーと有さない受動型のローラーがある。また、一般的なローラーは回転する円筒であるが、外周を分割してスライド可能にすることで軸方向への受動性を持たせた「部分スライド式ローラー機構」(特開2012−82068)(特許文献1)がある。
搬送経路を構成する場合には、このローラーの転動による本来の搬送方向とは異なる方向に被搬送物を移動させたい場合がある。たとえば、曲線状の経路に沿って搬送する場合は、ローラーの向きを経路に沿って連続的に変えつつ配列し、かつ経路に沿って壁状のガイドを設ける。条件によって移動方向を変えたい場合、たとえば荷物の行き先仕分けをする場合などには、動的・選択的に方向を変える装置が用いられる。
選択的に方向を変える装置は多種が実用化されているが、大きく二つの方式に分けられる。一つはローラーを平行に配列したまま、搬送経路上に強制的に向きを変える障害物、たとえば一時的に出てくる腕状のバーや板によって進路を変える方式である。もう一つは搬送装置側に工夫をしたもので、被搬送物への駆動力の方向そのものを変える方式がある。
前者の方式では、被搬送物の側面に衝突する点で被搬送物への影響が避けられず、またローラーとの間にも無理な滑りを強いることになるが、簡易的で低コストであり、広く用いられている。
後者の方式としては、たとえば「ダイバータ」(特開2010−275058)(特許文献2)のように、全方向性を持つ駆動機構を備える装置があり、滑りを生ずること無く任意の方向に搬送が可能であるが、部品点数も多く、複雑な駆動系を必要とする。また「分岐装置」(特開2006−27899)(特許文献3)では、ローラーの一部の方向を変えて駆動するが、方向を変えないローラーにも被搬送物が接触しているため、いずれか、もしくは両方のローラー群に対して滑りが生じ、搬送方向の誤差が生じる。また、いずれも駆動機構上にある1個の被搬送物に対してのみ作用するため、連続し近接して搬送されてくる複数の被搬送物への対応には制約がある。
そのほかにも、ローラーやローラーに準じる搬送部分の一部を搬送物が乗っている間に進行方向とは異なる方向に移動させる手法も実用化されている。
本発明は、従来のローラーコンベア装置では課題であった、被搬送物に対する搬送以外の外力の作用や、搬送の不確定性を生じる搬送装置との滑りを解決し、連続的に流れてくる被搬送物に本来の進行方向への搬送と同時に直交する方向にも移動可能な搬送装置を提供することを目的としている。
本発明は、円筒側面を分割し、軸方向にスライドできるようにしたローラー機構を配列し、駆動することで被搬送物を移動させることを最も主要な特徴とする。
本発明で用いるローラー機構「部分スライド式ローラー機構」(特開2012−82068)(特許文献1)は、被搬送物と接触する側面部分を分割し、回転軸の方向に自由にスライドできるようにしたものである。以下では本機構をスライドローラー、側面部分をスライダ、スライダを保持し回転部となる中央部をコアと称する。スライダはバネ等によって被搬送物やその他のものと接触していない場合にはコアの軸方向で中央部に復帰するようにしてある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係わるコンベア装置は、スライドローラーを複数配列し各々の回転を制御することで、複数のスライドローラーに乗って接触する被搬送物を移動させる。被搬送物の移動速度および方向を設定するために、スライドローラーの回転速度を、被搬送物とスライドローラーの転動方向の成す角の余弦を基にした比率で設定し、制御する。これにより、スライドローラーのスライダの可動限界に至らない範囲で、被搬送物の移動方向を変更することができる。
本発明のコンベア装置では、スライドローラーを必然的に多数用いる。スライドローラーに個々にモータなどの駆動装置を取り付けた場合は、制御装置も含めて多くの数量を要する。そこで、請求項2に係わるコンベア機構は複数のスライドローラーの軸の方向を平行とすることで回転速度を同一とし、これを一括して駆動することを特徴とする。また、スライドローラーを密に並べることが求められる場合のため、その駆動を摩擦伝導とすることで主たる駆動装置を被搬送物に対してスライドローラー群の裏面に配置する。
本発明のコンベア装置は、主たる搬送方向に対して、スライダの可動限界で定まるある角度範囲で斜行させることができるものであり、無制限に二次元運動ができるものではない。ただし、主たる搬送方向に往復運動をさせることで、コンベア装置上の任意の位置に被搬送物を移動させることは可能である。
本発明のコンベア装置は、コンベア装置の主たる搬送方向への搬送と同時に、直交する方向にも被搬送物に外力を加えたり滑らせること無く移動させることができるという利点がある。
本発明のコンベア装置は主たる搬送方向とは直交する方向にも被搬送物を移動できるため、被搬送物の方向制御に使えるほか、被搬送物の位置を搬送経路上で調整することができる、すなわち生産工程などでの物品の複数列への整列や、加工の前段階としての位置あわせを搬送と同時に行うことができるという利点がある。
本発明のコンベア装置は、被搬送物の直下にあるローラー機構の制御のみを行う、すなわち被搬送物の移動とともに限定した領域のみを該当被搬送物の移動に用いれば良いため、連続して流れてくる複数の被搬送物を独立して位置調整できるという利点がある。
以下、本発明のコンベア装置の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。本発明に必要となる多数のローラーの駆動を少ない駆動部品点数によって実現した。
図1は本発明で用いるローラー機構「部分スライド式ローラー機構」(特開2012−82068)(特許文献1)の実施例を示した機構の概略図である。通常のローラーが接触する円筒側面を分割したスライダが、保持する構造をもつコア上で自由にスライドする。スライダの表面にはゴムなどの摩擦力を高める素材を貼り、被搬送物とは滑りを生じない。一方、スライドとコアの間は摩擦力が低くなるようにする。これにより、転動方向には能動の駆動力を伝え、軸方向には範囲制限はあるが受動性を持つ。また、スライダが被搬送物等と接触していない場合はコアの軸方向中央部に復帰するようにバネを用いる。この例では、ローラーの回転が受動、すなわちコアを直接回転させない場合を示し、両端には自由に回転できるための軸受けを配置し、これでローラー機構を支える。
図2はスライドローラーの配置の実施例の一つであり、スライドローラーを縦に4本ずつの1群として同速度で回転させるものを、5群配置している。このスライドローラーを配置したコンベア装置の上に被搬送物を載せ、各ローラーの速度調整によってコンベア装置としての進行方向(図では左右)と直交する方向(上下)に移動させる。
図3、図4、図5は群に分けたスライドローラーを駆動するための一実施例であり、それぞれ斜方から見た図、上面図、側面図(駆動系の軸方向から見た図)である。図4,5は以下の制御のための速度算出方法に必要な被搬送物と表記を含む。スライドローラーは、固定の駆動ローラーからの摩擦伝導で回転させ、被搬送物に動力を伝える。被搬送物とスライドローラーの相対運動でスライダがコア上を移動するように、スライドローラーと駆動ローラーが平行でない場合はこの摩擦伝動時にもスライダが移動する。
図3において、スライドローラーは、支持プレート上に支持軸受けを介して配置、固定する。これに、スライドローラー下部から駆動ローラーを接触させ、駆動ローラーの回転によって各スライドローラーを一括して駆動する
図4において、縦方向に配列したスライドローラーは、回転軸を平行とし、その中央で駆動ローラーと接するように配置する。つまり、同一駆動ローラーで駆動されるスライドローラー群は一列に配列する。図5には駆動ローラーとスライドローラーの上下方向の位置関係を示した。
図4において、各スライドローラーの速度の決定方法を述べる。コンベア装置上の被搬送物を速度ベクトルvで移動させるものとする(速さおよび方向を定める)。速度vと、スライドローラーの周速度ベクトルvr(vr1およびvr2、数字の添え字は異なる群のスライドローラーを示す)の関係は、そのなす角をθとして、以下の数1式で表される。また、スライドローラーの周速度方向単位ベクトルsを用いて、数2式とも表せ、これによりスライドローラーの回転速度を決定する。なお、ベクトルvrおよびsの方向は被搬送物との接触点における接平面内であり、一般には水平面となる。この演算は、本実施例のように同一方向にスライドローラーをそろえて配置する場合と異なる場合でも、個々のスライドローラーの周速度を決定するために使用できる。
スライドローラーと、これに回転を伝える駆動ローラーの周速度にも同様な関係がある。機構の設計値である、スライドローラーと駆動ローラーのなす角をφとすると、スライドローラー周速度の大きさvrと駆動ローラーの周速度vdには、数3式の関係がある。つまり、目的とするスライドローラーの回転速度から、駆動ローラーの速度が算出できる。これにより、被搬送物の望ましい移動速度から、各駆動ローラーの速度を個々に算出する。
駆動ローラーは、一例として、速度制御を施したサーボモータによって、タイミングベルトを介して駆動する。図3の実施例では、駆動ローラー各々にモータを取り付け、独立して回転制御できるようにした。同方向に配置したスライドローラー群および駆動ローラーであれば、同一のモータからたとえばベルト駆動で同時に回転させることもできる。
スライドローラーはそれに直接の動力を取り付け、すなわちモータ軸に直結または歯車、ベルト等の伝達機構を介して、すべて独立して駆動することも可能である。その場合は、搬送物の細かな移動制御をしやすくなるが、部品点数が非常に多くなる。また、スライドローラーは可能な限り密に配置することで被搬送物を支持しやすくなるが、個別の駆動系を設ける場合には制約になる。図6は摩擦伝導を用いる方法であるが、駆動ローラーをスライドローラーに個別に設け、それらの駆動ローラーをベルトで結合する実施例である。この方法では駆動においてはスライダの移動がないため耐久性は向上するが、駆動ローラーの結合のために空間的制約が生じやすく、部品点数も多くなる。これらのことから、1本の駆動ローラーで複数のスライドローラーを駆動する、図3に示す実施例は実現性の点で優位である。
被搬送物の速度、すなわち速さと方向は、接触している複数のスライドローラー群の速度によって決定され、搬送物は複数の群と接触している必要がある。一方で、接触している群の速度のみを制御すれば良い。よって、本コンベア機構上に、進行方向に対して複数の被搬送物があった場合、各々の位置をセンサで計測し、接触しているローラー群を特定し、接触している群ごとに速度制御を行うことで、各搬送物を独立して移動制御させることができる。これは搬送経路を順次流れてくる複数の被搬送物を同時に制御できることを意味する。
本実施例は、従来からある能動型のローラーコンベア装置の上に、スライドローラー群を搭載した形態と見ることもできる。そのため、既存のローラーコンベア装置の適用装置に対して、スライドローラーの追加によって移動機能を付加することができる。
本発明のコンベア装置は、被搬送物の本来の搬送方向から斜め方向に移動できる、すなわち本来の搬送方向に加えて、直交する方向にも同時に移動できる特性を有するため、被搬送物の搬送経路における分岐や搬送経路上での横方向への振り分け、たとえば、1列で流れてきた物品を3列並列に並び替えるような動作が可能である。従来のコンベア装置がコンベア上に出した障害物に当てていたが、本発明のコンベア装置は当てることも滑らせることもなく位置を変えられるため、被搬送物への影響が少ない。また、類似目的の先行事例では1個ずつ複雑な機構によって被搬送物を扱っていたが、本手法はローラーの回転速度の調整による簡易な方法で連続的に移動させることができるため、有用である。また、ローラーの速度差の調整で運動方向を設定できるため、搬送しながらの後工程に向けた位置調整も可能であり、搬送分野や生産設備分野に対して有望である。
10 部分スライドローラー(ユニット)
11 スライダ
12 コア(擦動レール兼回転軸)
13 支持軸受け
20 駆動ローラー
21 駆動モータ
22 駆動プーリーおよびベルト
23 支持部(フレーム、軸受け固定部、モータ固定部)
24 部分スライドローラー支持プレート
30 被搬送物
11 スライダ
12 コア(擦動レール兼回転軸)
13 支持軸受け
20 駆動ローラー
21 駆動モータ
22 駆動プーリーおよびベルト
23 支持部(フレーム、軸受け固定部、モータ固定部)
24 部分スライドローラー支持プレート
30 被搬送物
Claims (2)
- コンベア装置において、回転軸に平行な直線もしくは面によって二つ以上に分割し、回転軸に対して各々独立して軸方向にスライドできるようにした側面を有し、軸方向中央部に復帰する手段を有するローラー機構を複数配列して回転を制御することで、被搬送物を主たる搬送方向に移動させつつ、これに直交する方向にも同時に移動する機能を有すること、を特徴とするコンベア装置。
- 前記コンベア装置に用いる前記ローラー機構のうち回転軸が平行なもので群を構成し、単一または複数本の同速度で能動的に回転するローラーからの摩擦伝導によって駆動する、請求項1のコンベア装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014022934A JP2015147671A (ja) | 2014-02-10 | 2014-02-10 | 部分スライド式ローラー機構を用いたコンベア装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014022934A JP2015147671A (ja) | 2014-02-10 | 2014-02-10 | 部分スライド式ローラー機構を用いたコンベア装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015147671A true JP2015147671A (ja) | 2015-08-20 |
Family
ID=53891395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014022934A Pending JP2015147671A (ja) | 2014-02-10 | 2014-02-10 | 部分スライド式ローラー機構を用いたコンベア装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015147671A (ja) |
-
2014
- 2014-02-10 JP JP2014022934A patent/JP2015147671A/ja active Pending
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