JP2015123690A - 液体噴射装置、自己封止ユニットおよび液体噴射ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】 配設時の特定方向における距離を縮小することができる自己封止ユニットを提供する。
【解決手段】 相対向する2枚のフィルム12,13と、フィルム12,13と交差する2つの端面と、複数の自己封止弁I,IIと、を有し自己封止弁I,IIは、フィルム12,13により形成されたダイヤフラム室14,15と、フィルム12,13の変位に応じて移動し、流路を開閉する弁体12,13とを有し、自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見た場合に、ダイヤフラム室14,15側の交点を結ぶ対角線の距離を、弁体側20,21の交点を結ぶ対角線の距離よりも長くした。
【選択図】 図3
【解決手段】 相対向する2枚のフィルム12,13と、フィルム12,13と交差する2つの端面と、複数の自己封止弁I,IIと、を有し自己封止弁I,IIは、フィルム12,13により形成されたダイヤフラム室14,15と、フィルム12,13の変位に応じて移動し、流路を開閉する弁体12,13とを有し、自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見た場合に、ダイヤフラム室14,15側の交点を結ぶ対角線の距離を、弁体側20,21の交点を結ぶ対角線の距離よりも長くした。
【選択図】 図3
Description
本発明は液体噴射装置、自己封止ユニットおよび液体噴射ヘッドに関し、特に液体としてインクを噴射する自己封止ユニットを有する、インクジェット式記録装置等に適用して有用なものである。
液体噴射装置の代表例として、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドともいう)を備え、この記録ヘッドのノズルから液体状のインクをインク滴として噴射させて記録を行うインクジェット式記録装置(以下、記録装置ともいう)が知られている。
この種の記録装置には、ノズルを複数列設してなるノズル列を有する記録ヘッドをサブキャリッジに複数個並べて固定して1つのインクジェット式記録ヘッドユニット(以下、ヘッドユニットという)とし、当該ヘッドユニットをメインキャリッジに搭載したものがある。ヘッドユニットを構成した記録ヘッドには、ノズルに連通する圧力発生室に液体を供給する液体流路を有し、例えば圧電素子の変位により圧力発生室内のインクに作用する圧力を利用してノズルからインク滴を噴射するものが知られている。
このような記録ヘッドの中には、自己封止ユニットとヘッド本体とが一体になったものがある(例えば、特許文献1参照)。ここでヘッド本体とは、各ノズルに連通する複数の圧力発生室を含む液体流路を形成する流路ユニットや、圧力発生室内のインクに圧力変動を生じさせる圧電素子等からなる圧力発生手段とを備えている部材をいう。また、自己封止ユニットには、例えば、記録ヘッドのノズル形成面に交差する側面に設けられた凹部の開口をフィルムで封止することで液体流路の一部が形成されている。そして、液体流路の途中に弁体を配設し、通常時は、弁体が液体流路を閉鎖するように付勢しておき、フィルムで封止された液体流路内がインクの噴射に伴い負圧になった際は、その負圧で変位したフィルムに押圧された弁体が液体流路を開放する。
かくして、噴射フィルムで封止された液体流路内にインクの噴射に伴う負圧が生じれば、フィルムが弁体を押圧し、この押圧力により弁体が開放され、液体流路にインクが流れて圧力発生室に供給される。
上述の如き自己封止ユニットを備えた、従来技術に係る記録装置においては、複数個の記録ヘッドを印刷媒体の搬送方向に対して直角な方向に並べてユニット化することによりヘッドユニットを形成している。かかるユニット化に際しては、各自己封止ユニットの上面における前記搬送方向に関する中心線が搬送方向と平行になるように各記録ヘッドを配設している。
一方、自己封止ユニットに接続される流路基板や、流路基板に積層される回路基板における基板上のレイアウトの関係等から搬送方向に関して自己封止ユニットを傾斜させて配置したい場合がある。この場合に、従来技術に係る自己封止ユニットをそのまま単純に傾けた場合には搬送方向に関する自己封止ユニットの設置領域の寸法が大きくなる。この結果、記録装置の大型化を招来するという問題を発生する。
なお、このような問題は、インク滴を噴射するインクジェット式記録装置だけでなく、他の液滴を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、自己封止ユニットを傾斜させて配設した場合でも液体噴射装置の大型化を招来することがないような合理的な斜め配置を実現し得る液体噴射装置、自己封止ユニットおよび液体噴射ヘッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、所定の搬送方向へ媒体を搬送する搬送手段と、前記媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッド本体と、ダイヤフラム部を形成するフィルム面が相対向するように複数の自己封止弁を有するとともに、前記液体噴射ヘッド本体に前記液体を流入させる自己封止ユニットと、を有し、前記自己封止弁は、前記フィルム面の変位に応じて移動する弁体により、流路を開閉し、前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向から見た場合に、2枚の前記フィルム面から等しい距離にあり、前記液体の噴射方向と直交する中心線が前記搬送方向に対して傾斜し、複数の前記弁体が、前記搬送方向に離間し、かつ、前記搬送方向に交差する前記自己封止ユニットの両端面がそれぞれ面取り部となるように、配置されることを特徴とする液体噴射装置にある。
本態様によれば、複数の弁体を、媒体の搬送方向に離間させて配置しているので、搬送方向以外に関する自己封止ユニットの寸法を縮小することができ、その小型化およびこれを搭載する液体噴射装置の小型化に寄与させることができる。同時に、搬送方向に交差する自己封止ユニットの両端面がそれぞれ面取り部となるように配置しているので、この点でも自己封止ユニットの小型化およびこれを搭載する液体噴射装置の小型化に寄与させることができる。
本態様によれば、複数の弁体を、媒体の搬送方向に離間させて配置しているので、搬送方向以外に関する自己封止ユニットの寸法を縮小することができ、その小型化およびこれを搭載する液体噴射装置の小型化に寄与させることができる。同時に、搬送方向に交差する自己封止ユニットの両端面がそれぞれ面取り部となるように配置しているので、この点でも自己封止ユニットの小型化およびこれを搭載する液体噴射装置の小型化に寄与させることができる。
ここで、前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向から見て、2枚の前記フィルム面に対して前記面取り部が交差する交点を結ぶ仮想的な矩形において、前記弁体側の角が鈍角となり、前記ダイヤフラム部側の角が鋭角となるように形成するのが望ましい。このことにより、自己封止ユニットの寸法を大きくすることなく、フィルム面の面積を大きく取ることができる。この結果、ダイヤフラム部におけるフィルム面の大きな受圧面積を確保した上で、自己封止ユニットの小型化も図ることができ、この点でも自己封止ユニットの小型化およびこれを搭載する液体噴射装置の小型化に寄与させることができる。
ここで、前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向から見た場合に、前記搬送方向に沿う寸法が、前記中心線に沿う寸法よりも小さくなるように形成するのが望ましい。このことにより、より良好に前記搬送方向における媒体の自己封止ユニットの寸法を縮小することができるからである。
また、複数の前記ダイヤフラム部は、前記液体の噴射方向から見て前記中心線に直交する方向に透視した場合に、一部重複するように配設されているのが望ましい。ダイヤフラム部を自己封止ユニットの中央部に寄せることができるので、搬送方向に沿う自己封止ユニットの寸法を短縮できるからである。
さらに、前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向の一方側から供給された液体を、前記ダイヤフラム部を介して他方側へ排出し、前記ダイヤフラム部からの前記液体の出口部は、前記弁体よりも前記一方側にあり、前記出口部から前記他方側へ前記流体を流通させる流路は、複数の前記弁体の軸間に配設されているのが望ましい。自己封止ユニットのダイヤフラム部の出口部がダイヤフラム部の一方側にあるので、一方側が鉛直方向の上側である場合に、他方側にある場合と比較するとダイヤフラム部内の気泡が浮力により一方側へ集まりやすく、ダイヤフラム部内部の気排性を向上させることができるからである。また、前記出口部から前記他方側へ流体を流通させる流路が、複数の弁体の軸間に配設されているので、流路を弁体の外側に配設する場合に較べ自己封止ユニットの搬送方向に沿う寸法を小さくすることもできる。
また、前記液体の噴射方向において、前記自己封止ユニットより一方側の第1の部材と、前記自己封止ユニットより他方側の第2の部材とを有し、前記自己封止ユニットは、前記第1の部材および第2の部材の間に挟持されて固定されているのが望ましい。自己封止ユニットを固定するためのフランジ等を設ける必要がないので、その分搬送方向の寸法を縮小し得るからである。
本発明の他の態様は、相対向する2枚のフィルム面と、2枚の前記フィルム面と交差する2つの端面と、複数の自己封止弁と、を有し、前記自己封止弁は、前記フィルム面により形成されたダイヤフラム部と、前記フィルム面の変位に応じて移動し、流路を開閉する弁体と、を有し、前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見た場合に、2つの前記端面と2枚の前記フィルム面との交点を結ぶ対角線のうち、前記ダイヤフラム部側の交点を結ぶ対角線の距離は、前記弁体側の交点を結ぶ対角線の距離よりも長いことを特徴とする自己封止ユニットにある。
本態様によれば、自己封止ユニットの2つの端面と2枚のフィルム面との交点を結ぶ対角線のうち、ダイヤフラム部側の交点を結ぶ対角線の距離を、弁体側の交点を結ぶ対角線の距離よりも長くしたので、自己封止ユニットの寸法を大きくすることなく、ダイヤフラム部のフィルム面の面積を大きく取ることができる。この結果、ダイヤフラム部におけるフィルム面の大きな受圧面積を確保した上で、自己封止ユニットの小型化も図ることができる。
本態様によれば、自己封止ユニットの2つの端面と2枚のフィルム面との交点を結ぶ対角線のうち、ダイヤフラム部側の交点を結ぶ対角線の距離を、弁体側の交点を結ぶ対角線の距離よりも長くしたので、自己封止ユニットの寸法を大きくすることなく、ダイヤフラム部のフィルム面の面積を大きく取ることができる。この結果、ダイヤフラム部におけるフィルム面の大きな受圧面積を確保した上で、自己封止ユニットの小型化も図ることができる。
ここで、前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見た場合に、少なくとも1つの方向に沿う2つの前記端面間の寸法が、2枚の前記フィルム面から等しい距離にある中心線に沿う寸法よりも小さくなるように構成するのが望ましい。当該自己封止ユニットを液体噴射装置に搭載した際、その媒体の搬送方向に関する自己封止ユニットの寸法を小さくすることができ、液体噴射装置の小型化に寄与させることができるからである。
また、複数の前記ダイヤフラム部は、前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見て前記中心線に直交する方向に透視した場合に、一部重複するように構成するのが望ましい。自己封止ユニットの前記中心線方向の寸法を縮小して小型化を図り、ひいてはこれを搭載する液体噴射装置の小型化にも寄与し得るからである。
さらに、前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向の一方側から供給された液体を、前記ダイヤフラム部を介して他方側へ排出し、前記ダイヤフラム部からの前記液体の出口部は、前記弁体よりも前記一方側にあり、前記出口部から前記他方側へ前記流体を流通させる流路は、複数の前記弁体の軸間に配設されているのが望ましい。自己封止ユニットのダイヤフラム部の出口部がダイヤフラム部の一方側にあるので、一方側が鉛直方向の上側である場合に、他方側にある場合と比較するとダイヤフラム部内の気泡が浮力により一方側へ集まりやすく、ダイヤフラム部内部の気排性を向上させることができるからである。また、前記出口部から前記他方側へ流体を流通させる流路が、複数の弁体の軸間に配設されているので、流路を弁体の外側に配設する場合に較べ自己封止ユニットの搬送方向に沿う寸法を小さくすることもできる。
さらに、前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向において、自己封止ユニットより一方側の第1の部材と、自己封止ユニットより他方側の第2の部材との間に自己封止ユニットを挟持して固定するのが望ましい。自己封止ユニットを固定するためのフランジ等を設ける必要がないので、その分自己封止ユニットの寸法を縮小し得るからである。
本発明の他の態様は、ノズルに連通する圧力発生室と、該圧力発生室内に充填された液体に圧力変動を生じさせることにより前記ノズルを介して前記液体を吐出させる圧力発生手段と、前記圧力発生室内に液体を導入する液体流路とを備えたヘッド本体と、前記ノズルを介して前記液体を噴射することにより上記態様の何れかに記載する自己封止ユニットの前記ダイヤフラム部に負圧を作用させるとともに、前記負圧の作用に伴い前記自己封止弁を開状態とすることにより前記圧力発生室内に液体を供給する上記態様の何れかに記載する自己封止ユニットとを有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
本態様によれば、前記態様の自己封止ユニットと組み合わせているので、ヘッドユニットの斜め配置を行う場合に前記他の態様と同様の効果を得ることができる。
本態様によれば、前記態様の自己封止ユニットと組み合わせているので、ヘッドユニットの斜め配置を行う場合に前記他の態様と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
本実施の形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置は、液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニットが固定されて被噴射媒体である紙などの記録シートを搬送することで印刷を行う、所謂ライン式記録装置である。
本実施の形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置は、液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニットが固定されて被噴射媒体である紙などの記録シートを搬送することで印刷を行う、所謂ライン式記録装置である。
具体的には、本実施形態に係る記録装置の概略斜視図である図1に示すように、インクジェット式記録装置1(以下、単に記録装置1ともいう)は、装置本体2と、複数のインクジェット式記録ヘッド100(以下、単に記録ヘッド100ともいう)を具備するとともに、装置本体2に固定されたインクジェット式記録ヘッドユニット3(以下、単にヘッドユニット3ともいう)と、紙等の記録媒体である記録シートSを搬送する搬送手段4と、ヘッドユニット3の相対向する記録シートSの印刷面とは反対の裏面側を支持する支持部材7と、を具備する。
なお、本実施形態の第1の方向Xは、記録シートSの搬送方向と一致し、第2の方向Yは、自己封止ユニット102が固定される面内方向において第1の方向Xと直交する方向と一致し、第3の方向Zは、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する方向と一致する。さらに、第4の方向Xaは、自己封止ユニット102が固定される面内方向において、第1の方向Xと交差し、自己封止ユニット102の長手方向と一致し、第5の方向Yaは、自己封止ユニット102が固定される面内方向において、第4の方向Xaと直交する方向と一致する。なお、第4の方向Xaは、第2の方向とは一致しない。また、これらの場合に、記録シートSは第1の方向Xに関するX1側からX2側へ向けて搬送されるとする。詳細については後述する。
本形態におけるヘッドユニット3は、複数の記録ヘッド100を、第2の方向Yに複数個並設して形成される。また、記録ヘッド100は、ヘッド本体101と自己封止ユニット102とを一体的に組み合わせて構成してある。
ヘッド本体101は、図示は省略するが、ノズルに連通する複数の圧力発生室を含む液体流路を形成する流路ユニットや、圧力発生室内のインクに圧力変動を生じさせる圧電素子等からなる圧力発生手段等を備えている。かかるヘッド本体101は、固定基板202の下面から下方に突出させて固定基板202に配設してある。また、自己封止ユニット102は、その下面が固定基板202の上面に当接するとともに、その上面が固定基板201の下面に当接した状態で、固定基板201,202間に挟持されている。
さらに、自己封止ユニット102は、後に詳述するが、自己封止ユニット102が固定される面に交差する側面に設けられた凹部の開口をフィルムで封止した液体流路の途中に弁体を配設し、通常時は、弁体が液体流路を閉鎖するように付勢しておき、インクの噴射に伴いフィルムで封止された液体流路内が負圧になった際は、その負圧で変位したフィルムに押圧された弁体が液体流路を開放するように構成されている。かくして、インクの噴射に伴い圧力発生室に負圧が生じれば、フィルムが弁体を押圧し、この押圧力により弁体が開放され、液体流路にインクが流れて圧力発生室に供給される。
かかる自己封止ユニット102の固定態様を図2に基づき説明しておく。図2は、当該固定態様を第1の方向Xから見た断面を模式的に示す説明図である。なお、自己封止ユニット102の長手方向である第4の方向Xaが第1の方向Xと交差するが、同図においては、自己封止ユニット102の一部の側面を図示していない。同図に示すように、自己封止ユニット102は第1の基板である固定基板201の下面に当接するとともに、第2の基板である固定基板202の上面に当接して固定基板201、202間に挟持してある。ここで、固定基板201は、水平面である固定基板202の上面に当接される水平なフランジ部201A、フランジ部201Aから垂直に立ち上がる垂直壁部201B、垂直壁部201Bの上端から水平に伸びる固定部201Cからなる。かくして、フランジ部201Aを介してボルト等の締結部材205で固定基板201を固定基板202の上面に固定することにより固定基板202の上面と固定基板201の下面との間に空間が形成される。固定基板202の上面と固定基板201の下面との間の空間に自己封止ユニット102を配設し、固定基板201および固定基板202で挟持する。本形態において、自己封止ユニット102が固定される面は、固定基板202の上面または固定基板201の下面となる。ただし、説明の便宜のため、自己封止ユニット102が固定される面は、固定基板202の上面であるとし、自己封止ユニット102に対して、自己封止ユニット102が固定される面側を第3の方向Zに関するZ2側と、その反対側をZ1側とする。
本例においては、固定基板201の上面には共通流路部材203が配設してあり、カートリッジ等のインク貯留部(図示せず)から供給されるインクを流路201Dを介して各自己封止ユニット102に分配する。共通流路部材203は締結部材204で固定基板201に固定してある。
このように本形態おいては、自己封止ユニット102を挟持して固定する固定基板201,202が、自己封止ユニット102に対して第2の方向Yにある締結部材205にて固定されているので、従来、自己封止ユニット102の長手方向(図2中の第1の方向X)の両端で突出させて形成していた固定用のフランジ部を自己封止ユニット102に形成する必要がなく、このフランジ部の前記長手方向に沿う寸法の分だけ自己封止ユニット102の長手方向寸法を縮小することができる。
なお、ヘッド本体101は、固定基板202の下面に当接させて配設してあり、固定基板202に形成した流路202Aを介して、自己封止ユニット102からインクが供給される。ヘッド本体101は締結部材206を介して固定基板202に固定してある。
本形態においては、自己封止ユニット102を挟持する固定基板201と固定基板202とについて、それぞれの端部が装置本体2に固定されている。
搬送手段4は、記録シートSをヘッドユニット3に対して、第1の方向Xに関するX1側である上流側から、下流側であるX2側へ向けて搬送する。搬送手段4は、例えば、ヘッドユニット3に対して記録シートSの搬送方向である第1の方向Xの両側に設けられた第1の搬送ローラー5と第2の搬送ローラー6とを具備し、かかる第1の搬送ローラー5と第2の搬送ローラー6とによって記録シートSを搬送する。なお、記録シートSを搬送する搬送手段4は搬送ローラーに限定されず、ベルトやドラム等であってもよい。
支持部材7は、搬送手段4によって搬送された記録シートSを、ヘッドユニット3に相対向する位置で支持する。支持部材7は、例えば、第1の搬送ローラー5と第2の搬送ローラー6との間に、ヘッドユニット3、特にヘッド本体101のノズル面に相対向して設けられた断面が矩形状を有する金属又は樹脂等からなる。
また、支持部材7には、搬送された記録シートSを支持部材7上で吸着する吸着手段が設けられていてもよい。吸着手段としては、例えば、記録シートSを吸引することで吸引吸着するものや、静電気力で記録シートSを静電吸着するもの等が挙げられる。
かかる記録装置1では、第1の搬送ローラー5によって記録シートSが搬送され、ヘッドユニット3によって支持部材7上で支持された記録シートSに印刷が実行される。印刷された記録シートSは、第2の搬送ローラー6によって搬送される。
図3は、本形態における自己封止ユニットを第5の方向Yaから見た概略構成図(図3(a))、第3の方向Zに関するZ1側から見た概略構成図(図3(b))および図3(a)のA−A′断面(図3(c))で見た概略構成図である。これらの図に示すように、自己封止ユニット102は、全体がほぼ直方体形状の部材であり、本体11の長手方向に沿う側面の両面に、フィルム12,13が熱溶着等により貼着してある。すなわち、自己封止ユニット102は、第4の方向Xaに沿ったフィルム面であって、第5の方向Yaにおいて相対向する2枚のフィルム面を有する。
一方、本体11において第5の方向Yaにおいて相対向する二つの面のうち、一方の面の第4の方向Xaに関する図中左側(一方側)には凹部(図3(c)参照)が形成され、他方の面の第4の方向Xaに関する図中右側(他方側)にも同様の凹部(図3(c)参照)が形成してある。かかる凹部は、フィルム12,13で封止された空間となっている。この結果、空間内の圧力の変化によりフィルム12,13は第5の方向Yaに変位する。すなわち、フィルム12,13と凹部とでダイヤフラム室14,15を形成している。ダイヤフラム室14,15の反対の面側には、連通孔16,17を介して、前記凹部よりは小さい凹部であり、フィルム13,12で封止された弁室18,19が形成されている。
弁体20には、連通孔16を通る軸22の他端が固定されている。軸22の一端は、図示しない受圧板等を介してフィルム12に固定されている。すなわち、弁体20は、この連通孔16に対してフィルム12とは反対側にある。本形態では、連通孔16に対する弁体20側を、第5の方向Yaに関するYa1側と、連通孔16に対するフィルム12側を、第5の方向Yaに関するYa2側とする。また、弁体20は、バネ24によりYa1側からYa2側へ向けて押圧される。フィルム12の変位とバネ24の付勢とにより、弁体20は、連通孔16を開いたり閉じたりする。なお、バネ24は、図示しないバネ受け等を介して、本体11に固定されている。
同様に、弁体21には、連通孔17を通る軸23の他端が固定されている。軸23の一端は、図示しない受圧板等を介してフィルム13に固定されている。すなわち、弁体21は、この連通孔17に対してフィルム13とは反対側にある。弁体21は、バネ25によりYa2側からYa1側へ向けて押圧される。フィルム13の変位とバネ25の付勢とにより、弁体21は、連通孔17を開いたり閉じたりする。なお、バネ25は、図示しないバネ受け等を介して、本体11に固定されている。このように、第4の方向Xaにおいて隣接する弁体20と弁体21とは、互いの連通孔16,17に対して第5の方向Yaの両側に位置する。
かくして、ダイヤフラム室14,15に負圧が作用した場合には、大気圧等によりフィルム12,13のダイヤフラム室14,15に対応する部分が第5の方向Yaに沿い変位する。この結果、弁体20は、図3(c)中Ya1側に、弁体21は、図3(c)中Ya2側にそれぞれ移動して連通孔16,17を開く。ここで、ダイヤフラム室14、15にはヘッド本体101がノズルを介してインクを噴射したことに伴うヘッド本体101の内部の負圧が作用するように構成することができる。なお、ダイヤフラム室14,15のフィルム12,13がそれぞれダイヤフラム部として機能する。
かくして、本形態における自己封止ユニット102は、フィルム12,ダイヤフラム室14,弁体20、軸22およびバネ24で形成した自己封止弁Iと、フィルム13,ダイヤフラム室15,弁体21、軸23およびバネ25で形成した自己封止弁IIとを有している。ここで自己封止弁I,IIは、第4の方向Xaに関して離間させて配設している。このことにより、弁体20,21の軸22,23が第3の方向Zにおいて重なることがないように構成して第3の方向Zに関する自己封止ユニット102の寸法を小さくしている。なお、第4の方向Xaは第1の方向Xと交差しているので、自己封止弁I,IIは、第1の方向Xに関して離間させて配設しているともいえる。
本体11の第3の方向Zに関するZ1側にある上面には、自己封止弁I側にインクを供給するインク供給口26と、自己封止弁II側にインクを供給するインク供給口27とが形成されており、内部の流路に連通している。かくして、インク供給口26を介して自己封止弁I側に流入する流入インクF11が流出インクF12として、本体11のZ2側に形成した下面からヘッド本体101に供給され、インク供給口27を介して自己封止弁II側に流入する流入インクF21が流出インクF22として本体11の下面からヘッド本体101に供給される。さらに詳言すると、インク供給口26から供給されたインクは、第5の方向Yaに流れてフィルム13側から弁室18に至る。かかる状態で、ダイヤフラム室14に負圧が作用し、フィルム12の変位により弁体20が弁を開けば、これに伴いインクがダイヤフラム室14内に流入し、該ダイヤフラム室14に出口部28が臨む流路30に導入されて本体11の裏面側を下降し、流出インクF12として本体11の下面の排出口(図示せず)を介してヘッド本体101に供給される。
一方、インク供給口27から供給されたインクは、第5の方向Yaに流れてフィルム12側から弁室19に至る。かかる状態で、ダイヤフラム室15に負圧が作用し、フィルム13の変位により弁体21が弁を開けば、これに伴いインクがダイヤフラム室15に流入し、このダイヤフラム室15に出口部29が臨む流路31に導入されて本体11の表面側を下降し、流出インクF22として本体11の下面の排出口(図示せず)を介してヘッド本体101に供給される。
さらに本形態においては、図3中の第4の方向Xaに関する本体11の両端面には面取り部32、33が形成されており、当該自己封止ユニット102を複数個配設する際の占有スペースを可及的に縮小できるように工夫している。この点に関しては後に詳述する。
また、自己封止弁I,IIにおける流路30,31の何れもが、隣接する自己封止弁I,IIの軸22,23の間に配設されている。この結果、流路30,31が軸22,23よりも本体11の第4の方向Xaに関する両端面側に配設されている場合に較べ、自己封止ユニット102の第4の方向Xaに関する寸法を小さくすることができる。加えて、流路30,31の何れもが軸22,23の間に配設されることで、本体11の第4の方向Xaに関する端面に面取り部32,33を形成する際に、流路30,31の位置が障害となることがなく、当該自己封止ユニット102を複数個配設する際の占有スペースを可及的に縮小できるように工夫している。この点に関しては後に詳述する。
また、本形態における自己封止弁I,IIは、図3(a)に明示するように、第5の方向Yaから透視した場合に、ダイヤフラム室14,15の一部が重複するように形成してある。このように一部重複させることにより自己封止弁I,IIを第4の方向Xaにおける本体11の中央部に寄せることが出来るので、このことによっても、第4の方向Xaに関する寸法を小さくするとともに、面取り部32,33を容易に形成することができるようになる。
かかる本形態における自己封止ユニットにおいては、第3の方向Zに関するZ1側としての鉛直方向上側の上面から供給されたインクが、自己封止弁機能を発揮するダイヤフラム室14,15を介して、第3の方向Zに関するZ2側としての鉛直方向下側の下面からヘッド本体101に向けて排出される。すなわち、本形態における自己封止ユニット102においては、前記Z1側である一方側から流入したインク(液体)を自己封止弁I,IIを介して前記Z2側である他方側から流出させるようになっている。この場合、インクの流出方向が第3の方向Zに一致している。
図4は自己封止ユニットの配列態様を比較例とともに示す説明図である。具体的には、面取り部32,33を有する自己封止ユニット102と、第1の方向Xとしての搬送方向との関係を説明する。同図(a)に示すように、本形態における自己封止ユニット102では、前述のごとく、2枚のフィルム12,13で形成する面が相対向するように本体11の側面に貼着してある。第3の方向Zから見た場合に、かかる自己封止ユニット102におけるフィルム12,13から等しい距離にある中心線C1は、当該自己封止ユニット102が搭載される記録装置1における記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対して角度θだけ傾斜している。ここで、第4の方向Xaは中心線C1の方向に一致する。すなわち、角度θは、第4の方向Xaと第1の方向Xとの間の角度を表している。なお、本形態では、フィルム12,13で形成する面は互いに平行であるとする。
ここで、本形態に係る自己封止ユニット102の本体11は、フィルム12,13の面にそれぞれ交差する第1の方向Xの一方の端面である面取り部32と、他方の端面である面取り部33とを有している。言い換えると、自己封止ユニット102は、面取り部32と面取り部33とが、第1の方向Xとしての搬送方向(X1側からX2側へ向かう方向;以下同じ)と交差するように固定される。
なお、図4(a)において、第3の方向Zから見た場合に、フィルム12と面取り部32との交点を点A、フィルム13と面取り部33との交点を点C、フィルム13と面取り部32との交点を点E、フィルム12と面取り部33との交点を点Fとしている。なお、フィルム12に着目した場合に、面取り部32はダイヤフラム室14側に、面取り部33は弁体21側に位置する。
図4(b)には、図4(a)の面取り部32,33を有しない矩形の自己封止ユニット110を示している。第1の方向Xにおいて、自己封止ユニット102,120のそれぞれの点A,Cは、自己封止ユニット102,120間で一致する。自己封止ユニット102および自己封止ユニット110は中心線C1,C3に沿う寸法(第4の方向Xaに沿う寸法)と、中心線C2,C4に沿う寸法(第5の方向Yaに沿う寸法)とが同じで、第1の方向Xに対して中心線C1と同様に中心線C3を角度θで傾斜させてある。なお、中心線C3,C4は中心線C1,C2にそれぞれ対応する直線である。また、中心線C2,C4はそれぞれ中心線C1,C3に直交し、自己封止ユニット102,110のそれぞれの点A,Cから等しい距離にある直線である。また、点Bは、面取り部32上の点であって、第1の方向Xにおける最も一方の側に位置する点であり、点Dは、面取り部33上の点であって、第1の方向Xにおける最も他方の側に位置する点である(図4(a))。さらに、図4(b)中、点B′は、点Aを通り中心線C4に平行な直線と、点Cを通り中心線C3に平行な直線との交点であり、点D′は、点Aを通り中心線C3に平行な直線と、点Cを通り中心線C4に平行な直線との交点である。
図4に示されるように、第1の方向Xにおいて、点A、Cの位置は同じであるが、自己封止ユニット102の点B,Dに対応する自己封止ユニット110の点B′,D′は、自己封止ユニット102の点B,Dよりも第1の方向Xにおいて外側となる。すなわち、自己封止ユニット102に面取り部32,33を形成するとともに、面取り部32,33が第1の方向Xと交差するように自己封止ユニット102を固定することにより、自己封止ユニット102の固定に要する第1の方向Xに沿う寸法を短くすることができる。言い換えると、自己封止ユニット102に対応する矩形AD′CB′が、自己封止ユニット102の中心線C1と同様にその中心線C3が第1の方向Xと交差するように配置されていると仮定した場合に、自己封止ユニット102の第1の方向Xにおける寸法が、矩形AD′CB′の第1の方向Xにおける寸法よりも小さくなるように自己封止ユニット110の側面を構成することで、自己封止ユニット102の固定に要する第1の方向Xに沿う寸法を短くすることができる。
さらに、本形態では、自己封止ユニット102の第1の方向Xにおける寸法である距離L1が、自己封止ユニット102の第4の方向Xaにおける寸法である距離L2よりも短くなるように面取り部32,33を形成してある。このことにより自己封止ユニット102の第1の方向Xに沿う寸法をさらに短くすることができる。この結果、第1の方向Xに沿う自己封止ユニット102の設置スペースをさらに縮小することができる。なお、距離L1は、第1の方向Xに沿う第3の仮想線L03上へ射影した点Bおよび点D間の距離として与えられる。第3の仮想線L03が第1の方向Xに沿うので、第3の仮想線L03上の距離が短くなると、第1の方向Xに沿う寸法も短くなる。
さらに、上述の如く、搬送方向の寸法を短縮して記録装置1の小型化を図る場合には、第1の方向Xに沿う搬送方向の上流側および下流側でフィルム12,13の面に交差する両端面の面取りを行えばよいが、搬送方向が図中の上方(X1側からX2側)に向かう場合において、第1の方向Xに関する自己封止ユニット102の最先端の点Bと点A間の第1の方向Xに関する距離l1と自己封止ユニット110の最先端の点B′と点A間の第1の方向Xに関する距離l2との関係が、例えばl1<(1/2)×l2となるようにすることで、自己封止ユニット102を傾斜させて配置する場合において良好に第1の方向Xにおける寸法の短縮化を実現して有効に装置の小型化に資することができる。l1<(1/2)×l2とする場合、l1の下限は第1の方向Xに関する点Bの位置が点Aの位置に一致したときとなる。この条件のとき、傾斜配置した自己封止ユニット102の搬送方向(第1の方向X)の寸法を最も短縮できる。
図5は自己封止ユニットの本体に面取り部を形成する場合の面取り部と、自己封止ユニット内の自己封止弁との関係を説明するために図3(c)と同様の概略構成図を用い、比較例の概略構成図とともに示している。すなわち、図5(a)は図3(c)に示す自己封止ユニットと同様の構成である。また、図5(a)は、図4(a)に示す自己封止ユニットとも同様の構成である。
ここで、本形態では、図4(a)および図5(a)にあるように、第1の仮想線L01とフィルム12の面上の辺AFとがなす角度θ1(=第2の仮想線L02とフィルム13の面上の辺CEとがなす角度)が鋭角、第1の仮想線L01とフィルム13の面上の辺CEとがなす角度θ2(=第2の仮想線L02とフィルム12の面上の辺AFとがなす角度)が鈍角になるように構成してある。
これに対し、図5(a)と同一部分には同一番号を付した図5(b)に示す自己封止ユニットは、ダイヤフラム室14,15や弁体20,21等、自己封止弁I,IIとしての機能部分は、それぞれの部分の大きさも含めて同じ構成となっているが、本体11Aの第4の方向Xaにおける面取り部32A,33Aの形状が異なっている。すなわち、図5(a)のフィルム12の面に対応するフィルム12Aの面と、第1の仮想線L01に対応する第4の仮想線L04とのダイヤフラム室14側の交点である点Gにおける両者の角度θ3は、鈍角であり、図5(a)のフィルム13の面に対応するフィルム13Aの面と、第1の仮想線L01に対応する第4の仮想線L04との弁体20側の交点である点Hにおける角度θ4は、鋭角となっている。したがって、ダイヤフラム室14の受圧面積を同じにして自己封止弁I,IIとして同様の機能を得たい場合には、本体11Aの第4の方向Xaに沿う寸法が、図5(a)に示す本体11よりも大きくなる。これに伴い、フィルム12A,13Aも大きくなり、自己封止弁I,IIとしての機能は同様であるにもかかわらず、全体として大型化してしまう。換言すれば、図5(a)に示すように、角度θ1を鋭角、角度θ2を鈍角となるように構成することで、自己封止ユニットの小型化を図り得る。
かくして、本形態においては、搬送方向(第1の方向X)に交差する自己封止ユニット102の両端面とフィルム12,13の面とのそれぞれの交点である点A,E,C,Fのうち、ダイヤフラム室14,15側の交点である点A,Cを頂点とする角EAF,ECFの角度θ1が鋭角となり、弁体側の交点である点E,Fを頂点とする角AEC,AFCの角度θ2が鈍角となるように構成することができる。それにより、自己封止ユニット102の寸法を大きくすることなく、フィルム12,13のダイヤフラム部の面積を大きく取ることができる。この結果、ダイヤフラム室14,15におけるフィルム12,13の大きな受圧面積を確保した上で、自己封止ユニット102の小型化も図ることができ、この点でも自己封止ユニット102の小型化を図ることができる。
換言すれば、自己封止ユニット102に対応する矩形AFCEにおいて、ダイヤフラム室14,15側の交点A,Cを結ぶ対角線ACの距離が、弁体20,21側の交点E,Fを結ぶ対角線EFの距離よりも長ければ、受圧面積がより大きなダイヤフラム室14,15を形成しつつ、自己封止ユニット102としての小型化に寄与できる。
なお、上記実施の形態では、共通流路部材203を介して自己封止ユニット102にインクを供給するようにしたが、これに限るものではない。固定基板201,202の間に自己封止ユニット102を挟持して貯留部からチューブ等で直接自己封止ユニット102にインクを供給するような構成でも構わない。
さらに、上記実施の形態では、インクジェット式記録装置1として、ヘッドユニット3が装置本体2に固定されて、記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置を例示したが、特にこれに限定されず、ヘッドユニット3を記録シートSの搬送方向である第1の方向Xとは交差する方向、例えば、第2の方向Yに移動するキャリッジに搭載して、ヘッドユニット3を搬送方向とは交差する方向に移動しながら印刷を行う、所謂シリアル型記録装置にも本発明を適用することができる。
さらに、上記実施の形態では、第1の方向Xを搬送方向に一致させ、自己封止ユニット102の端面のうち第1の方向Xと交差する端面を面取り部32,33とすることで、自己封止ユニット102の搬送方向に沿う寸法を短くし、装置の小型化に寄与させたが、これに限られない。すなわち、自己封止ユニット102が固定される平面に直交する方向から見た場合に、少なくとも1つの方向に沿う寸法が短くなれば、自己封止ユニット102としての小型化に寄与できる。
また、第3の方向Zから見た場合に、自己封止ユニット102の寸法のうち少なくとも1つの方向に沿う寸法が、中心線C1に沿う寸法よりも短ければ、この自己封止ユニット102を用いる装置において、当該少なくとも1つの方向における小型化に寄与し得る。
また、自己封止ユニット102が固定される平面は、必ずしも固定基板202の上面に限られず、固定基板201の下面でもよい。また、これらの場合に、固定基板201,202の面が平滑である必要はなく、少なくとも自己封止ユニット102を固定できればよい。
また、上記実施の形態では、フィルム12,13で形成する面は互いに平行であるとしたが、厳密に平行でなくてもよい。例えば、フィルム12,13を本体11に貼着する際に、皺がフィルム12,13に生じたとしてもよく、2枚のフィルム12,13で形成する面が相対向していればよい。
また、上記実施の形態では、面取り部32,33が形成された本体11の両端面は、第3の方向Zから見た場合に、図3等のように曲線であったが、直線や2以上の直線であってもよい。すなわち、相対向する2枚のフィルム12,13で形成する面を結ぶ線であればよい。
さらに、上記実施の形態では、インク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドを例示して本発明を説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等の製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
X 第1の方向、 Y 第2の方向、 Z 第3の方向、 I,II 自己封止弁、
1 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 3 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 4 搬送手段、 11 本体、 12,13 フィルム、 14,15 ダイヤフラム室、 20,21 弁体、 22,23 軸、 30,31 流路、 32,33 面取り部、100 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 101 ヘッド本体、 102 自己封止ユニット、 201,202 固定基板
1 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 3 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 4 搬送手段、 11 本体、 12,13 フィルム、 14,15 ダイヤフラム室、 20,21 弁体、 22,23 軸、 30,31 流路、 32,33 面取り部、100 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 101 ヘッド本体、 102 自己封止ユニット、 201,202 固定基板
Claims (12)
- 所定の搬送方向へ媒体を搬送する搬送手段と、
前記媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッド本体と、
ダイヤフラム部を形成するフィルム面が相対向するように複数の自己封止弁を有するとともに、前記液体噴射ヘッド本体に前記液体を流入させる自己封止ユニットと、
を有し、
前記自己封止弁は、前記フィルム面の変位に応じて移動する弁体により、流路を開閉し、
前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向から見た場合に、
2枚の前記フィルム面から等しい距離にあり、前記液体の噴射方向と直交する中心線が前記搬送方向に対して傾斜し、
複数の前記弁体が、前記搬送方向に離間し、かつ、
前記搬送方向に交差する前記自己封止ユニットの両端面がそれぞれ面取り部となるように、配置されていることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1に記載する液体噴射装置において、
前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向から見て、2枚の前記フィルム面に対して前記面取り部が交差する交点を結ぶ仮想的な矩形において、前記弁体側の角が鈍角となり、前記ダイヤフラム部側の角が鋭角となることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1または請求項2に記載する液体噴射装置において、
前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向から見た場合に、前記搬送方向に沿う寸法が、前記中心線に沿う寸法よりも小さいことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載する液体噴射装置において、
複数の前記ダイヤフラム部は、前記液体の噴射方向から見て前記中心線に直交する方向に透視した場合に、一部重複することを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載する液体噴射装置において、
前記自己封止ユニットは、前記液体の噴射方向の一方側から供給された液体を、前記ダイヤフラム部を介して他方側へ排出し、
前記ダイヤフラム部からの前記液体の出口部は、前記弁体よりも前記一方側にあり、
前記出口部から前記他方側へ前記流体を流通させる流路は、複数の前記弁体の軸間に配設されていることを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載する液体噴射装置において、
前記液体の噴射方向において、前記自己封止ユニットより一方側の第1の部材と、前記自己封止ユニットより他方側の第2の部材とを有し、
前記自己封止ユニットは、前記第1の部材および第2の部材の間に挟持されて固定されていることを特徴とする液体噴射装置。 - 相対向する2枚のフィルム面と、
2枚の前記フィルム面と交差する2つの端面と、
複数の自己封止弁と、
を有し、
前記自己封止弁は、前記フィルム面により形成されたダイヤフラム部と、前記フィルム面の変位に応じて移動し、流路を開閉する弁体と、を有し、
前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見た場合に、2つの前記端面と2枚の前記フィルム面との交点を結ぶ対角線のうち、前記ダイヤフラム部側の交点を結ぶ対角線の距離は、前記弁体側の交点を結ぶ対角線の距離よりも長いことを特徴とする自己封止ユニット。 - 請求項7に記載する自己封止ユニットにおいて、
前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見た場合に、少なくとも1つの方向に沿う2つの前記端面間の寸法が、2枚の前記フィルム面から等しい距離にある中心線に沿う寸法よりも小さくなることを特徴とする自己封止ユニット。 - 請求項7または請求項8に記載する自己封止ユニットにおいて、
複数の前記ダイヤフラム部は、前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向から見て前記中心線に直交する方向に透視した場合に、一部重複することを特徴とする自己封止ユニット。 - 請求項7〜請求項9の何れか1項に記載する自己封止ユニットにおいて、
前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向の一方側から供給された液体を、前記ダイヤフラム部を介して他方側へ排出し、
前記ダイヤフラム部からの前記液体の出口部は、前記弁体よりも前記一方側にあり、
前記出口部から前記他方側へ前記流体を流通させる流路は、複数の前記弁体の軸間に配設されていることを特徴とする自己封止ユニット。 - 請求項7〜請求項10の何れか1項に記載する自己封止ユニットにおいて、
前記自己封止ユニットが固定される平面に直交する方向において、前記自己封止ユニットより一方側の第1の部材と、前記自己封止ユニットより他方側の第2の部材との間に挟持されて固定されることを特徴とする自己封止ユニット。 - ノズルに連通する圧力発生室と、該圧力発生室内に充填された液体に圧力変動を生じさせることにより前記ノズルを介して前記液体を吐出させる圧力発生手段と、前記圧力発生室内に液体を導入する液体流路とを備えたヘッド本体と、
前記ノズルを介して前記液体を噴射することにより請求項7〜請求項11の何れか一項に記載する自己封止ユニットの前記ダイヤフラム部に負圧を作用させるとともに、前記負圧の作用に伴い前記自己封止弁を開状態とすることにより前記圧力発生室内に液体を供給する請求項7〜請求項11の何れか一項に記載する自己封止ユニットとを有することを特徴とする液体噴射ヘッド。
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