JP2015121739A - カバーガラスおよび時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】光の反射を抑制して視認性を向上できるカバーガラスおよび時計を提供すること。【解決手段】サファイアを材料とするカバーガラス150であって、カバーガラス150の表面151および裏面の少なくとも一方の面には、反射防止構造を構成する複数の凹部152が設けられ、凹部152の深さH1は、80nm以上、110nm以下である。また、凹部152の深さH1は、90nm以上、105nm以下であることが、より好ましい。【選択図】図2
Description
本発明は、カバーガラスおよび時計に関する。
従来、自動車等の乗り物における各種メーター等の表示部を覆う透明基材において、表示部の視認性を向上させるため、反射防止構造が設けられていることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の透明基材は、ポリエチレン等の材料で構成されている。そして、透明基材には、深さが150nm〜1500nmの凹部が複数設けられており、この複数の凹部によって反射防止構造が構成されている。この反射防止構造によれば、例えば、透明基材の表面に反射防止膜を設けた反射防止構造や、透明基材に複数の凸部を設けた反射防止構造と比べて、耐傷性を向上できる。
特許文献1の透明基材は、ポリエチレン等の材料で構成されている。そして、透明基材には、深さが150nm〜1500nmの凹部が複数設けられており、この複数の凹部によって反射防止構造が構成されている。この反射防止構造によれば、例えば、透明基材の表面に反射防止膜を設けた反射防止構造や、透明基材に複数の凸部を設けた反射防止構造と比べて、耐傷性を向上できる。
ところで、腕時計や懐中時計等の時計では、サファイアを材料とするカバーガラスが用いられている。そして、カバーガラスに、反射防止構造を設けることが要望されている。
しかしながら、このようなサファイアを材料とするカバーガラスに、特許文献1の反射防止構造を適用することはできなかった。
しかしながら、このようなサファイアを材料とするカバーガラスに、特許文献1の反射防止構造を適用することはできなかった。
本発明の目的は、光の反射を抑制して視認性を向上できるカバーガラスおよび時計を提供することにある。
本発明のカバーガラスは、サファイアを材料とするカバーガラスであって、前記カバーガラスの表面および裏面の少なくとも一方の面には、反射防止構造を構成する複数の凹部が設けられ、前記凹部の深さは、80nm以上、110nm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、サファイアを材料とするカバーガラスであっても、複数の凹部を反射防止構造として機能させることができる。これにより、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性を向上できる。
本発明のカバーガラスにおいて、前記凹部の深さは、90nm以上、105nm以下であることが好ましい。
本発明によれば、カバーガラスの視感反射率を、0.6%以下とすることが可能となり、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。視感反射率とは、後述するように、人間が視覚で感じる反射率を数値化したものである。
本発明によれば、カバーガラスの視感反射率を、0.6%以下とすることが可能となり、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。視感反射率とは、後述するように、人間が視覚で感じる反射率を数値化したものである。
本発明のカバーガラスにおいて、前記凹部内には、屈折率が1.4以下である防汚剤が充填されていることが好ましい。
本発明では、凹部内に防汚剤が充填されているため、凹部内に異物が入り込むことを防止できる。これにより、カバーガラスの透明性を向上でき、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
また、本発明では、防汚剤の屈折率は、1.4以下であるため、防汚剤の存在によりカバーガラスの視感反射率が大きく増大することを抑制できる。
本発明では、凹部内に防汚剤が充填されているため、凹部内に異物が入り込むことを防止できる。これにより、カバーガラスの透明性を向上でき、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
また、本発明では、防汚剤の屈折率は、1.4以下であるため、防汚剤の存在によりカバーガラスの視感反射率が大きく増大することを抑制できる。
本発明のカバーガラスにおいて、前記防汚剤の材料は、フッ素含有有機ケイ素化合物であることが好ましい。
本発明によれば、カバーガラスの表面を滑りやすくでき、耐傷性を向上できる。
本発明によれば、カバーガラスの表面を滑りやすくでき、耐傷性を向上できる。
本発明のカバーガラスにおいて、前記カバーガラスの厚さ方向から見た平面視において、前記凹部は正六角形であり、前記平面視において前記凹部の対向する辺の間隔は、100nm以上、300nm以下であり、前記平面視における前記凹部の中心点同士の間隔は、130nm以上、310nm以下であることが好ましい。
本発明によれば、カバーガラスの視感反射率を2.2%以下に抑えることができ、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
本発明によれば、カバーガラスの視感反射率を2.2%以下に抑えることができ、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
または、本発明のカバーガラスにおいて、前記カバーガラスの厚さ方向から見た平面視において、前記凹部は円形であり、前記平面視における前記凹部の直径は、100nm以上、300nm以下であり、前記平面視における前記凹部の中心点同士の間隔は、130nm以上、310nm以下であることが好ましい。
本発明によっても、カバーガラスの視感反射率を2.2%以下に抑えることができ、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
本発明によっても、カバーガラスの視感反射率を2.2%以下に抑えることができ、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
本発明は、屈折率が1.7以上、1.8以下のカバーガラスであって、前記カバーガラスの表面および裏面の少なくとも一方の面には、反射防止構造を構成する複数の凹部が設けられ、前記凹部の深さは、80nm以上、110nm以下であることを特徴とする。
このカバーガラスにおいても、サファイアを材料とする上記のカバーガラスと同様に、複数の凹部を反射防止構造として機能させることができる。これにより、カバーガラスを例えば時計に用いた場合、表示時刻の視認性を向上できる。
本発明の時計は、上記のカバーガラスを備えることが好ましい。
この時計においても、上記のカバーガラスと同様に、複数の凹部を反射防止構造として機能させることができる。これにより、表示時刻の視認性を向上できる。
この時計においても、上記のカバーガラスと同様に、複数の凹部を反射防止構造として機能させることができる。これにより、表示時刻の視認性を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[GPS付き腕時計の構成]
図1は、本発明に係る時計であるGPS(Global Positioning System)時刻修正装置付き腕時計(以下、GPS付き腕時計と称す)1を示す概略断面図である。
図1に示すように、GPS付き腕時計1は、文字板2および指針3からなる時刻表示部を備える。指針3は、秒針、分針、時針等を備えて構成される。
そして、GPS付き腕時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星からの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、内部時刻情報を修正できるように構成されている。
また、GPS付き腕時計1には、外部操作用のリュウズ6やボタン(図示せず)が設けられている。
[GPS付き腕時計の構成]
図1は、本発明に係る時計であるGPS(Global Positioning System)時刻修正装置付き腕時計(以下、GPS付き腕時計と称す)1を示す概略断面図である。
図1に示すように、GPS付き腕時計1は、文字板2および指針3からなる時刻表示部を備える。指針3は、秒針、分針、時針等を備えて構成される。
そして、GPS付き腕時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星からの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、内部時刻情報を修正できるように構成されている。
また、GPS付き腕時計1には、外部操作用のリュウズ6やボタン(図示せず)が設けられている。
GPS付き腕時計1は、指針3を駆動するムーブメント110と、ムーブメント110を収容するケース10とを備えている。
ケース10は、円筒状の外装ケース101と、この外装ケース101の一方の開口を塞ぐ裏蓋102とを備えている。ケース10内には、外装ケース101の他方の開口に開口面103を有するキャビティ104が形成され、このキャビティ104にムーブメント110が収容される。
ムーブメント110は、前述した指針3による時刻表示を行うとともにGPS衛星からの信号受信を行うためのものであり、時刻表示およびGPS機能を処理する回路素子(ICなど)が実装された回路基板25、指針3を駆動するステップモータおよび歯車列を含む駆動機構19、これらに電力を供給する二次電池24を備えている。
回路基板25に実装された回路素子としては、GPS衛星から受信した信号を処理する受信部18、駆動機構19の制御を行う制御部20が含まれている。
ケース10は、円筒状の外装ケース101と、この外装ケース101の一方の開口を塞ぐ裏蓋102とを備えている。ケース10内には、外装ケース101の他方の開口に開口面103を有するキャビティ104が形成され、このキャビティ104にムーブメント110が収容される。
ムーブメント110は、前述した指針3による時刻表示を行うとともにGPS衛星からの信号受信を行うためのものであり、時刻表示およびGPS機能を処理する回路素子(ICなど)が実装された回路基板25、指針3を駆動するステップモータおよび歯車列を含む駆動機構19、これらに電力を供給する二次電池24を備えている。
回路基板25に実装された回路素子としては、GPS衛星から受信した信号を処理する受信部18、駆動機構19の制御を行う制御部20が含まれている。
GPS付き腕時計1は、キャビティ104の開口面103には、ソーラーパネル支持基板120が配置され、このソーラーパネル支持基板120の表面側に、ソーラーパネル120Aおよび文字板2が設けられている。
また、ソーラーパネル支持基板120の表面側には、ソーラーパネル120Aが固定され、カバーガラス150側から入射する光により発電が実施される。発電により得られる電力は、適宜二次電池24に蓄電される。
さらに、ソーラーパネル120Aの表面には、文字板2が張られている。ここで、文字板2およびソーラーパネル120Aは、各々の外周径がダイヤルリング140の内周径に合わせて形成され、各々の外周はダイヤルリング140の内周に隙間なく密着され、ソーラーパネル支持基板120が外部から視認されることはない。
文字板2は、例えばポリカーボネートなどの非導電性の合成樹脂材料にて形成され、透光性を有し、ソーラーパネル120Aへの入射光の透過を妨げることがない。
そして、前述した指針3は、文字板2の表面側に配置され、ムーブメント110はソーラーパネル支持基板120の裏面側に配置される。
また、ソーラーパネル支持基板120の表面側には、ソーラーパネル120Aが固定され、カバーガラス150側から入射する光により発電が実施される。発電により得られる電力は、適宜二次電池24に蓄電される。
さらに、ソーラーパネル120Aの表面には、文字板2が張られている。ここで、文字板2およびソーラーパネル120Aは、各々の外周径がダイヤルリング140の内周径に合わせて形成され、各々の外周はダイヤルリング140の内周に隙間なく密着され、ソーラーパネル支持基板120が外部から視認されることはない。
文字板2は、例えばポリカーボネートなどの非導電性の合成樹脂材料にて形成され、透光性を有し、ソーラーパネル120Aへの入射光の透過を妨げることがない。
そして、前述した指針3は、文字板2の表面側に配置され、ムーブメント110はソーラーパネル支持基板120の裏面側に配置される。
GPS付き腕時計1は、ソーラーパネル支持基板120の外周に沿って配置されたGPSアンテナ11を備えている。
GPSアンテナ11は、前述したGPS衛星からの信号を受信するものであり、ソーラーパネル支持基板120の表面側に配置され、ソーラーパネル支持基板120の外周縁と、GPSアンテナ11の外周縁とが略一致する状態に形成されている。
GPS付き腕時計1は、GPSアンテナ11を収容するダイヤルリング140を備えている。
ダイヤルリング140は、外周径が文字板2に一致した円環状に形成され、外周にGPSアンテナ11を収容する凹みを有する。ダイヤルリング140は、内周が文字板2へと向かう傾斜面(円錐面)とされ、この傾斜面には60分割で指示目盛が印刷されている。
GPSアンテナ11は、前述したGPS衛星からの信号を受信するものであり、ソーラーパネル支持基板120の表面側に配置され、ソーラーパネル支持基板120の外周縁と、GPSアンテナ11の外周縁とが略一致する状態に形成されている。
GPS付き腕時計1は、GPSアンテナ11を収容するダイヤルリング140を備えている。
ダイヤルリング140は、外周径が文字板2に一致した円環状に形成され、外周にGPSアンテナ11を収容する凹みを有する。ダイヤルリング140は、内周が文字板2へと向かう傾斜面(円錐面)とされ、この傾斜面には60分割で指示目盛が印刷されている。
[カバーガラスの構成]
カバーガラス150は、文字板2の表面側および指針3を覆って配置されている。
図2は、カバーガラス150の一部を拡大した断面図である。図3は、カバーガラス150の一部を拡大した正面図である。
カバーガラス150の材料は、サファイア(屈折率:1.7以上、1.8以下)である。
カバーガラス150は、例えば板状のガラスを切削・研磨などすることにより、カバーガラスの厚み方向から見た平面視(以下、カバーガラス平面視と称す)において中央に位置する中央部150A、および、中央部150Aの周辺に位置し、中央部150Aの外周縁に沿って設けられる筒状の周辺部150Bを備えた器状に加工することで製造される。
図1に示すように、カバーガラス150は、外装ケース101に圧入により嵌め込まれる。カバーガラス150の中央部150Aは、カバーガラス平面視において文字板2と重なる部分である。
カバーガラス150は、文字板2の表面側および指針3を覆って配置されている。
図2は、カバーガラス150の一部を拡大した断面図である。図3は、カバーガラス150の一部を拡大した正面図である。
カバーガラス150の材料は、サファイア(屈折率:1.7以上、1.8以下)である。
カバーガラス150は、例えば板状のガラスを切削・研磨などすることにより、カバーガラスの厚み方向から見た平面視(以下、カバーガラス平面視と称す)において中央に位置する中央部150A、および、中央部150Aの周辺に位置し、中央部150Aの外周縁に沿って設けられる筒状の周辺部150Bを備えた器状に加工することで製造される。
図1に示すように、カバーガラス150は、外装ケース101に圧入により嵌め込まれる。カバーガラス150の中央部150Aは、カバーガラス平面視において文字板2と重なる部分である。
カバーガラス150の表面151には、図2、図3に示されるように、表面151に開口を有する凹部152が複数設けられている。複数の凹部152は、すべて同じ形状を有している。複数の凹部152は、反射防止構造を構成している。
凹部152の深さH1(図2)は、80nm以上、110nm以下の範囲で設定されている。さらに好ましくは、深さH1は、90nm以上、105nm以下の範囲で設定されているのがよい。本実施形態では、深さH1は、100nmである。
図3に示されるように、凹部152は、カバーガラス平面視において、形状が正六角形であり、隣り合う凹部152の中心点152Aを結んだ仮想線により正三角形が構成されるように、等間隔で配置されている。
凹部152のカバーガラス平面視における対向する辺の間隔D1は、100nm以上、300nm以下の範囲で設定されている。また、隣り合う凹部152のカバーガラス平面視における最小の間隔D2は、10nm以上、95nm以下の範囲で設定されている。また、凹部152のカバーガラス平面視における中心点152A同士の間隔D3は、130nm以上、310nm以下の範囲で設定されている。なお、間隔D1,D2は、凹部152におけるカバーガラス150の表面151と同じ高さの辺を基準として規定される間隔である。
凹部152の深さH1(図2)は、80nm以上、110nm以下の範囲で設定されている。さらに好ましくは、深さH1は、90nm以上、105nm以下の範囲で設定されているのがよい。本実施形態では、深さH1は、100nmである。
図3に示されるように、凹部152は、カバーガラス平面視において、形状が正六角形であり、隣り合う凹部152の中心点152Aを結んだ仮想線により正三角形が構成されるように、等間隔で配置されている。
凹部152のカバーガラス平面視における対向する辺の間隔D1は、100nm以上、300nm以下の範囲で設定されている。また、隣り合う凹部152のカバーガラス平面視における最小の間隔D2は、10nm以上、95nm以下の範囲で設定されている。また、凹部152のカバーガラス平面視における中心点152A同士の間隔D3は、130nm以上、310nm以下の範囲で設定されている。なお、間隔D1,D2は、凹部152におけるカバーガラス150の表面151と同じ高さの辺を基準として規定される間隔である。
図2に示されるように、防汚剤160は、凹部152内に充填されている。防汚剤160の表面161は、カバーガラス150の表面151と略同一平面に位置している。
防汚剤160には、カバーガラス150の表面151を滑り易くし、かつ、屈折率が1.4以下となる材料が用いられる。このような材料として、本実施形態では、フッ素含有有機ケイ素化合物が用いられている。フッ素含有有機ケイ素化合物としては、アルコキシシラン化合物や、パーフルオロエーテル化合物を例示できる。なお、本実施形態では、防汚剤160の屈折率は、1.27である。
防汚剤160には、カバーガラス150の表面151を滑り易くし、かつ、屈折率が1.4以下となる材料が用いられる。このような材料として、本実施形態では、フッ素含有有機ケイ素化合物が用いられている。フッ素含有有機ケイ素化合物としては、アルコキシシラン化合物や、パーフルオロエーテル化合物を例示できる。なお、本実施形態では、防汚剤160の屈折率は、1.27である。
[カバーガラスの製造方法]
[カバーガラスの前処理]
カバーガラス150を、120℃の熱硫酸に10分間浸漬する。次に、カバーガラス150を純水で洗浄し、オーブンにより120℃で30分間加熱して乾燥させる。そして、カバーガラス150を、スパッタリング装置の処理室に収容し、処理室の温度を120℃、圧力を10−6Torr(133×10−6Pa)とする。
次に、処理室にArガスを導入し、処理室の圧力を0.8mTorr(106.4mPa)とし、逆スパッタリングを行って、カバーガラス150の表面151をクリーニングする。
[カバーガラスの前処理]
カバーガラス150を、120℃の熱硫酸に10分間浸漬する。次に、カバーガラス150を純水で洗浄し、オーブンにより120℃で30分間加熱して乾燥させる。そして、カバーガラス150を、スパッタリング装置の処理室に収容し、処理室の温度を120℃、圧力を10−6Torr(133×10−6Pa)とする。
次に、処理室にArガスを導入し、処理室の圧力を0.8mTorr(106.4mPa)とし、逆スパッタリングを行って、カバーガラス150の表面151をクリーニングする。
[エッチングマスクの形成]
次に、Crをターゲットとして、Arガスの流量:10.0sccm(10.0cm3/min,1atm,0℃)、スパッタリングパワー:1.5kWの条件でスパッタリングを行い、カバーガラス150の表面151に、150nmの膜厚のCr膜を形成する。
次に、Cr膜が形成された表面151上にEB(Electron Beam)用フォトレジストを塗布して乾燥させる。そして、EBフォトレジストに対してEB露光および現像を行い、図3に示される凹部152に対応したパターンを形成する。そして、このパターンをマスクとして、硝酸第二セリウムアンモンでCr膜をエッチングする。これにより、凹部152に対応したCr膜のエッチングマスクが形成される。
次に、Crをターゲットとして、Arガスの流量:10.0sccm(10.0cm3/min,1atm,0℃)、スパッタリングパワー:1.5kWの条件でスパッタリングを行い、カバーガラス150の表面151に、150nmの膜厚のCr膜を形成する。
次に、Cr膜が形成された表面151上にEB(Electron Beam)用フォトレジストを塗布して乾燥させる。そして、EBフォトレジストに対してEB露光および現像を行い、図3に示される凹部152に対応したパターンを形成する。そして、このパターンをマスクとして、硝酸第二セリウムアンモンでCr膜をエッチングする。これにより、凹部152に対応したCr膜のエッチングマスクが形成される。
[カバーガラスのエッチング]
次に、Cr膜のエッチングマスクを用いて、塩素系のガスにより、カバーガラス150に対して反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を行い、図2、図3に示されるようにカバーガラス150に凹部152を形成する。その後、熱硫酸洗浄を行ってEB用フォトレジストを除去し、さらに、硝酸第二セリウムアンモンを用いて、Cr膜のエッチングマスクを除去する。
次に、Cr膜のエッチングマスクを用いて、塩素系のガスにより、カバーガラス150に対して反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を行い、図2、図3に示されるようにカバーガラス150に凹部152を形成する。その後、熱硫酸洗浄を行ってEB用フォトレジストを除去し、さらに、硝酸第二セリウムアンモンを用いて、Cr膜のエッチングマスクを除去する。
[防汚剤の形成]
凹部152が形成されたカバーガラス150を、フッ素含有ケイ素化合物を有機溶剤に溶解させた液体に1分間浸漬し、取り出して自然乾燥させる。その後、100℃の温度で20分乾燥させる。これにより、凹部152内に防汚剤160が形成される。なお、カバーガラス150の表面151に付着した余分な防汚剤160は、アセトンを染み込ませた不織布でワイプ除去する。
凹部152が形成されたカバーガラス150を、フッ素含有ケイ素化合物を有機溶剤に溶解させた液体に1分間浸漬し、取り出して自然乾燥させる。その後、100℃の温度で20分乾燥させる。これにより、凹部152内に防汚剤160が形成される。なお、カバーガラス150の表面151に付着した余分な防汚剤160は、アセトンを染み込ませた不織布でワイプ除去する。
[評価結果1]
表1は、間隔D1〜D3、深さH1をそれぞれ変えて凹部152を形成した場合の、各カバーガラス150の視感反射率と、耐傷試験でのヘイズ(曇り度)とを計測した結果である。
表1は、間隔D1〜D3、深さH1をそれぞれ変えて凹部152を形成した場合の、各カバーガラス150の視感反射率と、耐傷試験でのヘイズ(曇り度)とを計測した結果である。
視感反射率について説明する。光に対する人間の視覚の感度は、可視光の波長領域の中央付近で最も高く、そこから可視光の波長領域の外縁に向かうにつれて徐々に低くなる。このため、可視光の波長領域の中央付近での反射率が高ければ、可視光の波長領域の外縁付近での反射率が低くても、人間が視覚で感じる反射率は高くなる。一方、可視光の波長領域の中央付近での反射率が低ければ、可視光の波長領域の外縁付近での反射率が高くても、人間が視覚で感じる反射率は低くなる。このように、人間が視覚で感じる反射率は、実際の反射率とは異なる。そして、この人間が視覚で感じる反射率を数値化したものが視感反射率である。
視感反射率は、次のようにして算出できる。すなわち、機械で計測した波長毎の反射率に対して、その波長の光を人間が視覚で感じる感度を掛けることで、波長毎の人間が視覚で感じる反射率を算出する。そして、算出した波長毎の人間が視覚で感じる反射率の平均値を算出することで、視感反射率を求めることができる。
視感反射率は、次のようにして算出できる。すなわち、機械で計測した波長毎の反射率に対して、その波長の光を人間が視覚で感じる感度を掛けることで、波長毎の人間が視覚で感じる反射率を算出する。そして、算出した波長毎の人間が視覚で感じる反射率の平均値を算出することで、視感反射率を求めることができる。
図4は、カバーガラス150に対して、機械で計測した波長毎の反射率の一例を示す図である。
図4では、可視光領域の中央付近である約530nm〜580nmの波長付近で、反射率が最も低く、可視光領域の外縁付近である380nmおよび780nmの波長付近において、反射率が高くなっている。
図5は、光を人間が視覚で感じる波長毎の感度を示す図である。
図5では、約530nm〜580nmの波長付近で、感度が最も高く、380nmおよび780nmの波長付近では、感度は0.0%となっている。
図6は、図4で示される波長毎の反射率に対して、図5で示される感度を掛けることで算出された、波長毎の人間が視覚で感じる反射率を示す図である。
図6に示されるように、530nmの波長付近で、反射率が最も高く、380nmおよび780nmの波長付近では、反射率は0.0%となっている。なお、図6の場合、視感反射率は、0.4%となる。
図4では、可視光領域の中央付近である約530nm〜580nmの波長付近で、反射率が最も低く、可視光領域の外縁付近である380nmおよび780nmの波長付近において、反射率が高くなっている。
図5は、光を人間が視覚で感じる波長毎の感度を示す図である。
図5では、約530nm〜580nmの波長付近で、感度が最も高く、380nmおよび780nmの波長付近では、感度は0.0%となっている。
図6は、図4で示される波長毎の反射率に対して、図5で示される感度を掛けることで算出された、波長毎の人間が視覚で感じる反射率を示す図である。
図6に示されるように、530nmの波長付近で、反射率が最も高く、380nmおよび780nmの波長付近では、反射率は0.0%となっている。なお、図6の場合、視感反射率は、0.4%となる。
耐傷試験は、次のように行った。COLTS社製ベイヤー試験機に、カバーガラス150と標準砂500gとをセットし、600回往復させた。そして、カバーガラス150のヘイズを計測した。ヘイズ(%)は、Tdを拡散透過率、Ttを全光線透過率としたとき、TdをTtで割った値に100を掛けた値である。
表1に示されるように、いずれのカバーガラス150も、視感反射率は、反射が気にならない2.2%以下に抑えられている。また、いずれのカバーガラス150も、ヘイズは0.2%以下に抑えられている。なお、カバーガラス150の表面151に、反射防止構造として凹部152ではなく、反射防止膜を設けた場合のヘイズは、0.3%〜0.7%である。このように、本実施形態によれば、ヘイズを大幅に低減できる。
[評価結果2]
表2は、深さH1を70nm〜120nmの範囲で変えて凹部152を形成した場合の、各カバーガラス150の視感反射率と、耐傷試験でのヘイズとを計測した結果である。ここでは、間隔D1〜D3は、視感反射率が比較的高くなる条件に設定されている。
表2は、深さH1を70nm〜120nmの範囲で変えて凹部152を形成した場合の、各カバーガラス150の視感反射率と、耐傷試験でのヘイズとを計測した結果である。ここでは、間隔D1〜D3は、視感反射率が比較的高くなる条件に設定されている。
表2に示されるように、深さH1が80nm以上、110nm以下の場合、視感反射率は、2.2%以下となる。すなわち、深さH1が80nm以上、110nmであれば、間隔D1〜D3の条件によらずに、視感反射率を、2.2%以下に抑えることができる。
さらに、深さH1が90nm以上、105nm以下の場合、視感反射率は、2.0%以下となる。すなわち、深さH1が90nm以上、105nmであれば、間隔D1〜D3の条件によらずに、視感反射率を、2.0%以下に抑えることができる。このことから、深さH1は、90nm〜105nmであることがより好ましい。
さらに、深さH1が90nm以上、105nm以下の場合、視感反射率は、2.0%以下となる。すなわち、深さH1が90nm以上、105nmであれば、間隔D1〜D3の条件によらずに、視感反射率を、2.0%以下に抑えることができる。このことから、深さH1は、90nm〜105nmであることがより好ましい。
[評価結果3]
表3は、間隔D1〜D3を固定値とし、深さH1を85nm〜110nmの範囲で変えて凹部152を形成した場合の、各カバーガラス150の視感反射率と、耐傷試験でのヘイズとを計測した結果である。
表3は、間隔D1〜D3を固定値とし、深さH1を85nm〜110nmの範囲で変えて凹部152を形成した場合の、各カバーガラス150の視感反射率と、耐傷試験でのヘイズとを計測した結果である。
表3に示されるように、深さH1が、90nm以上、105nm以下の範囲であれば、視感反射率を、0.6%以下にすることが可能となる。これは、反射防止構造として反射防止膜を用いた場合の視感反射率と同程度の値である。このことからも、深さH1は、90nm〜105nmであることがより好ましい。
[実施形態の作用効果]
カバーガラス150に設けられた凹部152の深さは、80nm以上、110nm以下であるため、表1〜表3に示されるように、凹部152を反射防止構造として機能させることができる。これにより、表示時刻の視認性を向上できる。
また、凹部152の深さH1を、90nm以上、105nm以下とすることで、表2に示されるように、間隔D1〜D3の条件によらずに、視感反射率を、2.0%以下に抑えることができる。また、間隔D1〜D3の条件次第では、表3に示されるように、カバーガラス150の視感反射率を、0.6%以下とすることが可能となる。このように、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
カバーガラス150に設けられた凹部152の深さは、80nm以上、110nm以下であるため、表1〜表3に示されるように、凹部152を反射防止構造として機能させることができる。これにより、表示時刻の視認性を向上できる。
また、凹部152の深さH1を、90nm以上、105nm以下とすることで、表2に示されるように、間隔D1〜D3の条件によらずに、視感反射率を、2.0%以下に抑えることができる。また、間隔D1〜D3の条件次第では、表3に示されるように、カバーガラス150の視感反射率を、0.6%以下とすることが可能となる。このように、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
また、凹部152内に防汚剤160が充填されているため、凹部152内に異物が入り込むことを防止できる。これにより、カバーガラス150の透明性を向上でき、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
また、防汚剤160の屈折率は、1.4以下であるため、防汚剤160の存在によりカバーガラス150の視感反射率が大きく増大することを抑制できる。
また、防汚剤160の材料は、フッ素含有有機ケイ素化合物であるため、カバーガラス150の表面151を滑りやすくでき、耐傷性を向上できる。
また、防汚剤160の屈折率は、1.4以下であるため、防汚剤160の存在によりカバーガラス150の視感反射率が大きく増大することを抑制できる。
また、防汚剤160の材料は、フッ素含有有機ケイ素化合物であるため、カバーガラス150の表面151を滑りやすくでき、耐傷性を向上できる。
また、間隔D1は、100nm以上、300nm以下であり、間隔D3は、130nm以上、310nm以下であるため、表2に示されるように、カバーガラス150の視感反射率を、2.2%以下に抑えることができる。これにより、表示時刻の視認性をさらに向上できる。
さらに、間隔D1が100nm以上の場合、パターンが比較的大きいため、パターンを形成する際の工程であるフォトリソグラフィー工程を比較的安価に行えるという効果もある。具体的には、光源としてKrFやi線等を利用することができる。D3が130nm以上の場合も同様である。
また、D1を300nm以下とすると、必然的にD3を310nm以下とすることができる。D3が310nmより大きくなると、可視領域ではなくなるため、反射防止構造自体に虹色などの着色が生じる可能性があるが、D1を300nm以下とすることにより、そのような可能性を低減することができる。
さらに、間隔D1が100nm以上の場合、パターンが比較的大きいため、パターンを形成する際の工程であるフォトリソグラフィー工程を比較的安価に行えるという効果もある。具体的には、光源としてKrFやi線等を利用することができる。D3が130nm以上の場合も同様である。
また、D1を300nm以下とすると、必然的にD3を310nm以下とすることができる。D3が310nmより大きくなると、可視領域ではなくなるため、反射防止構造自体に虹色などの着色が生じる可能性があるが、D1を300nm以下とすることにより、そのような可能性を低減することができる。
カバーガラス150は、腕時計に用いられるため、表面151が擦れやすい。このため、
例えば、反射防止構造を、カバーガラス150の表面151に反射防止膜を設けることで構成した場合、反射防止膜が擦られて剥がれる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、カバーガラス150に設けられた複数の凹部152により反射防止構造が構成されているため、膜剥がれ等の心配はない。これにより、反射防止膜を用いた反射防止構造と比べて、耐傷性を向上できる。
例えば、反射防止構造を、カバーガラス150の表面151に反射防止膜を設けることで構成した場合、反射防止膜が擦られて剥がれる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、カバーガラス150に設けられた複数の凹部152により反射防止構造が構成されているため、膜剥がれ等の心配はない。これにより、反射防止膜を用いた反射防止構造と比べて、耐傷性を向上できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記実施形態では、カバーガラス150に設けられた凹部152は、カバーガラス平面視における形状が正六角形であったが、その他の形状であってもよい。例えば、正四角形や正八角形や円形であってもよい。
図7は、凹部152が円形の場合のカバーガラスの正面図を示す図である。
この場合、間隔D2,D3は、凹部152が正六角形の場合と同様に規定される。間隔D1は、カバーガラス平面視における凹部152の直径となる。
この場合も、凹部152が正六角形の場合と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記実施形態では、カバーガラス150に設けられた凹部152は、カバーガラス平面視における形状が正六角形であったが、その他の形状であってもよい。例えば、正四角形や正八角形や円形であってもよい。
図7は、凹部152が円形の場合のカバーガラスの正面図を示す図である。
この場合、間隔D2,D3は、凹部152が正六角形の場合と同様に規定される。間隔D1は、カバーガラス平面視における凹部152の直径となる。
この場合も、凹部152が正六角形の場合と同様の効果を得ることができる。
前記実施形態では、凹部152は、カバーガラス150の表面151に設けられていたが、カバーガラス150の裏面に設けられていてもよく、カバーガラス150の表面151および裏面の両方に設けられていてもよい。
前記実施形態では、カバーガラス150の材料にサファイアが用いられているが、屈折率が1.7以上、1.8以下であれば、他の種類のガラスやプラスチックを用いてもよい。
前記実施形態では、カバーガラス150は、GPS付き腕時計に用いられているが、その他の時計や、表示部を備えた機器に用いてもよい。
前記実施形態では、カバーガラス150は、中央部150Aおよび周辺部150Bを備えた器状に加工された形状を有しているが、その他の形状であってもよい。例えば、図8に示すように、裏面が平面で形成された形状のカバーガラス170を用いてもよい。カバーガラス170は、外装ケース101にベゼル180を介して取り付けられる。この場合、複数の凹部152は、カバーガラス170の表面に設けられていてもよいし、平面であるカバーガラス170の裏面に設けられていてもよいし、カバーガラス170の表面および裏面の両方に設けられていてもよい。
また、裏面および表面の両方が平面で形成された形状のカバーガラスを用いてもよい。この場合、複数の凹部152は、平面であるカバーガラスの表面に設けられていてもよいし、平面であるカバーガラスの裏面に設けられていてもよいし、カバーガラスの表面および裏面の両方に設けられていてもよい。
また、裏面および表面の両方が平面で形成された形状のカバーガラスを用いてもよい。この場合、複数の凹部152は、平面であるカバーガラスの表面に設けられていてもよいし、平面であるカバーガラスの裏面に設けられていてもよいし、カバーガラスの表面および裏面の両方に設けられていてもよい。
1…GPS付き腕時計、10…ケース、101…外装ケース、102…裏蓋、103…開口面、150…カバーガラス、150A…中央部、150B…周辺部、151…表面、152…凹部、152A…中心点、160…防汚剤、161…表面、2…文字板、3…指針。
Claims (8)
- サファイアを材料とするカバーガラスであって、
前記カバーガラスの表面および裏面の少なくとも一方の面には、反射防止構造を構成する複数の凹部が設けられ、
前記凹部の深さは、80nm以上、110nm以下である
ことを特徴とするカバーガラス。 - 請求項1に記載のカバーガラスにおいて、
前記凹部の深さは、90nm以上、105nm以下である
ことを特徴とするカバーガラス。 - 請求項1または請求項2に記載のカバーガラスにおいて、
前記凹部内には、屈折率が1.4以下である防汚剤が充填されている
ことを特徴とするカバーガラス。 - 請求項3に記載のカバーガラスにおいて、
前記防汚剤の材料は、フッ素含有有機ケイ素化合物である
ことを特徴とするカバーガラス。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のカバーガラスにおいて、
前記カバーガラスの厚さ方向から見た平面視において、前記凹部は正六角形であり、
前記平面視において前記凹部の対向する辺の間隔は、100nm以上、300nm以下であり、
前記平面視における前記凹部の中心点同士の間隔は、130nm以上、310nm以下である
ことを特徴とするカバーガラス。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のカバーガラスにおいて、
前記カバーガラスの厚さ方向から見た平面視において、前記凹部は円形であり、
前記平面視における前記凹部の直径は、100nm以上、300nm以下であり、
前記平面視における前記凹部の中心点同士の間隔は、130nm以上、310nm以下である
ことを特徴とするカバーガラス。 - 屈折率が1.7以上、1.8以下のカバーガラスであって、
前記カバーガラスの表面および裏面の少なくとも一方の面には、反射防止構造を構成する複数の凹部が設けられ、
前記凹部の深さは、80nm以上、110nm以下である
ことを特徴とするカバーガラス。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載のカバーガラスを備えた時計。
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-
2013
- 2013-12-25 JP JP2013266603A patent/JP2015121739A/ja active Pending
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