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JP2015120268A - 処理液塗布装置及び画像形成システム - Google Patents

処理液塗布装置及び画像形成システム Download PDF

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JP2015120268A
JP2015120268A JP2013264343A JP2013264343A JP2015120268A JP 2015120268 A JP2015120268 A JP 2015120268A JP 2013264343 A JP2013264343 A JP 2013264343A JP 2013264343 A JP2013264343 A JP 2013264343A JP 2015120268 A JP2015120268 A JP 2015120268A
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隆志 坂元
Takashi Sakamoto
隆志 坂元
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】搬送停止時に発生する搬送ローラよりも上流側の用紙の弛みを解消し、次回の印刷で搬送開始を安定させる。
【解決手段】インクジェットプリンタ300の印刷搬送動作の停止開始時における印刷搬送速度の減速中に、バッファ部材(ダンサローラ204,205、図示しない錘及び可動フレーム206)がコントロールラインAより上昇するように搬送ローラ201の速度制御を行い、且つ、印刷搬送動作の停止完了時に(用紙の停止時に)、上記バッファ部材をコントロールラインAに下降させながら、処理液塗布装置200内に発生した用紙の弛みを除去するように搬送ローラ201を制御する制御部260を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、処理液塗布装置及び画像形成システムに関し、詳しくは、インクジェット記録装置等を含む印刷装置に供給する長尺状の被記録媒体にインクの滲みを抑える処理液を塗布する処理液塗布装置及びこの処理液塗布装置を備えた画像形成システムに関する。
被記録媒体を給送する給紙装置とインクジェットプリンタとの間に処理剤液塗布装置を置き、用紙に対してインクを吐出する前に処理剤液を塗布することで、インク画像の滲みを抑制して高画質化する画像形成システム及び処理剤液塗布装置が知られている(特許文献1〜3)。以下、本明細書では、処理剤液を「処理液」と、処理剤液塗布装置を「処理液塗布装置」という。
特許文献1〜3では、処理液塗布装置内の塗布ユニットが、搬送される被記録媒体である連続紙等の用紙に対してインク画像の滲みを抑制して高画質化するための処理液の塗布を行う。図面を参照しての具体的な問題点の説明は後述の実施形態の中で詳細に説明することとし、以下簡単に説明する。塗布ユニットは、塗布ローラと加圧ローラを有する。塗布ユニットでは、汲み上げられた処理液をローラ表面にまとって回転駆動する塗布ローラと、長尺状の被記録媒体である連帳紙や連続紙などの用紙を塗布ローラの方向へ押し付ける加圧ローラとの間を、用紙が搬送される。これにより、用紙の塗布ローラ側の面へ処理液の塗布を行う機構となっている。処理液塗布装置内には、用紙の表面に処理液を塗布する表面用処理液塗布ユニットと、用紙の裏面に処理液を塗布する裏面用処理液塗布ユニットの2つがある。
加圧ローラは、塗布ローラに対して用紙を押し付ける方向へ変位して用紙に処理液を塗布する状態と、塗布ローラから離れる方向へ変位して用紙に処理液を塗布しない状態とに切替えることができる。加圧ローラは、用紙搬送中には塗布ローラに押し付けられて、用紙に対して処理液の塗布を行い、搬送停止時には塗布ローラから離れて、用紙に対して余計な塗布を行わないように制御される。
処理液塗布装置内の用紙は、表面用処理液塗布ユニット及び裏面用処理液塗布ユニットよりも被記録媒体搬送経路の下流側に配置された搬送ローラによって搬送される。搬送ローラは、搬送モータによって回転駆動され、搬送ローラに従動回転する搬送ニップローラと共に用紙を挟持して搬送する。搬送ローラと搬送ニップローラの間を通過した用紙は、被記録媒体搬送経路の下流側に配置され、用紙を介して鉛直方向に吊り下がっている昇降可能なダンサローラを有するダンサユニットに搬送される。
用紙搬送中、搬送ローラは、ダンサローラの高さを設定されたコントロールラインに維持するように、加減速制御される。ダンサローラは、下降方向へ駆動されることで、処理液塗布装置の搬送ローラとインクジェットプリンタ間の用紙に対して、吊り下がって張力を付与するように作用する。この張力は、ダンサローラに取り付け取り外しが可能な錘を調整することで、変化させることができる。用紙搬送中は、ダンサローラは常に下降方向へ駆動されており、搬送中の用紙に対して最適な張力を付与し、搬送中の用紙の走行を安定させている。
インクジェットプリンタが印刷終了する際(印刷動作停止開始時)、処理液塗布装置では加圧ローラが塗布ローラから離れる方向へ上昇変位することで、用紙への処理液の塗布を終了する。この時、加圧ローラが上昇変位することで、用紙への負荷が無くなった分だけ、塗布ユニット内の用紙の走行位置が変化して、搬送ラインが短くなる。この搬送ラインの変化による差分の用紙は、通常、処理液塗布終了時の加圧ローラ上昇変位後も、搬送ローラが暫く用紙の搬送のみを続けることで、搬送ローラの速度制御の中で吸収される。そのため、塗布ユニットでの用紙への処理液塗布終了後、搬送ローラが一定量の用紙搬送を行ってから搬送停止させることで、処理液塗布装置内の用紙が張った状態を維持する。
しかしながら、加圧ローラの上昇後に直ぐに搬送停止した場合では、用紙の弛みを吸収しきれず、処理液塗布装置内の塗布ユニットの下流側から、搬送ローラまでの被記録媒体搬送経路(以下、単に「搬送経路」ともいう)に用紙が弛んだ状態で搬送停止してしまう。また、駆動源を持たない各ローラ部は、搬送ローラが停止する際も慣性で回転し続けようとするため、用紙を余計に搬送してしまった分が、処理液塗布装置内の塗布ユニットの下流側から搬送ローラまでの搬送経路で弛んでしまう。この用紙が弛んだ状態で、インクジェットプリンタが次の印刷を実施してしまうと、搬送開始直後の用紙の走行が安定せず、用紙の蛇行により塗布ムラが発生したり、塗布ローラへの用紙巻き付きで用紙の破れが発生したりするという問題があった。
この用紙の弛みを除去する方法として、予め、弛んだ分の用紙が無くなるまで搬送を行い、用紙が張った状態となってから塗布を開始する制御方法が考えられる。しかしながら、この方法では、弛み除去のための用紙搬送が必要となり、損紙が増えるという新たな問題が発生してしまう。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みて、搬送停止時に発生する搬送ローラよりも上流側の用紙の弛みを解消し、次回の印刷での用紙への処理液塗布及び搬送開始を安定させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、長尺状の被記録媒体の搬送経路上に配置され、被記録媒体に処理液を塗布する処理液塗布回転部材と、被記録媒体を介して前記処理液塗布回転部材に押し付けられる押付位置及び該押付位置から離間した離間位置に変位可能な加圧回転部材とを有する処理液塗布手段と、前記処理液塗布手段よりも前記搬送経路の下流側に配置され、被記録媒体を狭持して被記録媒体の搬送方向に搬送する被記録媒体搬送手段と、前記被記録媒体搬送手段よりも前記搬送経路の下流側に配置され、前記被記録媒体搬送手段により搬送される被記録媒体に張力を付与する、被記録媒体を介して自重で昇降可能なバッファ部材と、前記バッファ部材の位置を検出する位置検出手段とを有するバッファ手段と、を備え、前記バッファ手段における前記被記録媒体搬送方向の下流側に接続され、処理液塗布済みの被記録媒体へ印刷を行う印刷装置から、処理液塗布済みの被記録媒体へ印刷を行う際の印刷搬送速度の情報を取得し、前記印刷装置による印刷搬送動作に同期して、前記位置検出手段からの信号に基づいて、前記バッファ部材の位置を規定位置に保つように、前記被記録媒体搬送手段の速度制御を行いながら、被記録媒体に対する処理液の塗布と搬送を行う処理液塗布装置であって、前記印刷搬送動作の停止開始時における前記印刷搬送速度の減速中に、前記バッファ部材が前記規定位置より上昇するように前記被記録媒体搬送手段の速度制御を行い、且つ、前記印刷搬送動作の停止完了時に、前記バッファ部材を前記規定位置に下降させながら、前記処理液塗布装置内に発生した被記録媒体の弛みを除去するように前記被記録媒体搬送手段を制御する制御手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、印刷搬送停止時に、被記録媒体搬送手段よりも被記録媒体の搬送経路の上流側で発生する被記録媒体の弛みを解消することができ、次回の印刷での被記録媒体への処理液塗布及び搬送開始を安定させることができる。
実施形態に係る処理液塗布装置を備えた画像形成システム全体の構成を示す模式図である。 実施形態を示す処理液塗布装置の全体構成図である。 図2の処理液塗布装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。 (a)はインクジェットプリンタと搬送ローラが停止した際のダンサユニットで用紙の弛みを吸収する制御動作を説明する説明図、(b)は(a)の制御動作後に、搬送ローラの定速回転によりダンサユニットで用紙の弛みを吸収する制御動作を説明する説明図である。 実施形態の制御内容を説明するタイミングチャートである。 図5の制御期間(時間)におけるダンサローラの位置データの指す位置を説明する模式図である。 実施形態の印刷停止動作の動作フローを説明するフローチャートである。 本発明を適用する従来の処理液塗布装置の全体構成を示す全体構成図である。 本発明を適用する従来の処理液塗布装置の問題点について説明する説明図である。
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を詳細に説明する。従来の技術例及び実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がない構成要素は適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素を引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
まず、図8を参照して、本発明を適用する従来の処理液塗布装置1000について説明する。図8は、本発明を適用する従来の処理液塗布装置の全体構成を示す。図8において、処理液塗布装置1000の右側には図示しない給紙装置が、処理液塗布装置1000の左側には図示しないインクジェットプリンタが、それぞれ接続された画像形成システムが構成されている。上記給紙装置では、長尺状の被記録媒体としての連続紙などの用紙Wが巻かれて構成されたロール紙(図示せず)から用紙Wが繰り出し可能になされている。上記給紙装置側から繰り出された用紙Wは、処理液塗布装置1000内に導入される。処理液塗布装置1000内に入った用紙Wは、搬送ローラ201によって処理液塗布装置1000内を搬送される。搬送ローラ201は、搬送モータ202によって回転駆動され、搬送ニップローラ203によって搬送ローラ201の外周面へ押さえ付けられた用紙Wに対して搬送力を付与する。搬送ニップローラ203は、搬送ローラ201の軸方向に沿って複数配置されており、装置本体と搬送ニップローラ203の軸との間に設けられた付勢手段としてのばね(圧縮)により搬送ローラ201の外周面に押し付けられている。
尚、図8及び図9において、搬送ローラ201と搬送モータ202との接続の仕方は、故意に向きなどを変えて分かり易いように誇張簡略化して示している(後述する図2、図4等でも同様である)。
処理液塗布装置1000の内部を通過する用紙Wには、その表面側を表塗布ユニット208によって、裏面側を裏塗布ユニット211によって、処理液217が塗布される。表塗布ユニット208に配設(配置して設けること、位置を決めて設けることを意味する)された供給パン220、裏塗布ユニット211に配設された供給パン221には、それぞれ図示しない処理液供給ユニットから処理液217が供給されるようになっている。処理液217としては、水溶性の色材を凝集させるか又は不溶化させる機能を有する水溶性の凝集剤を水あるいは有機溶剤に溶解又は分散させた液体が用いられる。
表塗布ユニット208内では、汲み上げられた処理液217を表面にまとって回転駆動する表塗布ローラ209に、表加圧ローラ210が用紙Wを押し付ける機構となっており、表塗布ローラ209側に接している面に対して、処理液が塗布される。また、表加圧ローラ210は、処理液217を塗布する時は下降して表塗布ローラ209側へ押し付ける方向へ変位しているが、処理液217を塗布しない時は上昇変位して表塗布ローラ209から離れることができる。裏塗布ユニット211も、表塗布ユニット208と同様の機構となっている。
処理液217が表裏面に塗布された用紙Wは、乾燥ユニット214で加熱乾燥される。乾燥ユニット214の内部は、ヒートローラ215が6本、上下方向に互い違いの千鳥構造となって配置されており、各ヒートローラ215間を搬送される用紙Wは、加熱乾燥される。これにより、処理液217が用紙W上に定着される。ヒートローラ215は、モータなどの駆動源を持たず、搬送ローラ201によって用紙Wを介して従動回転される。これにより、用紙Wはヒートローラ215に対してW型に押し付けられながら搬送されることとなる。
乾燥ユニット214を通過した用紙Wは、搬送モータ202によって回転駆動される搬送ローラ201と搬送ニップローラ203とに挟持されて搬送される。搬送ローラ201と搬送ニップローラ203の間を通過した用紙Wは、ダンサユニット800に搬送される。ダンサユニット800は、回転可能な複数(図8では2つ)のダンサローラ204,205と、ダンサローラ204,205を軸を介して回転可能に支持する可動フレーム206と、ダンサユニット800の位置を検出する図示しない位置検出手段とを有する。
ダンサユニット800において、用紙Wは、ダンサローラ204とダンサローラ205との間、用紙Wの入口及び出口との間に設けられた3つのガイドローラ207とにより、W型に巻き掛けられる。ダンサユニット800は、用紙Wによって鉛直・上下方向Zに吊り下げられた状態になっている。3つのガイドローラ207は、それぞれ軸を介して装置本体に回動(正逆方向に円運動することを意味する)自在に支持されている。
用紙搬送中、搬送ローラ201は、ダンサローラ204,205の高さ(可動フレーム206の下端位置で代表する)を予め設定された規定位置としてのコントロールラインAに維持するように、制御部900によって加減速制御される。ダンサローラ204,205は、下降方向へ駆動されることで、処理液塗布装置1000の搬送ローラ201とインクジェットプリンタ間の用紙に対して、吊り下がって張力を付与するように作用する。この張力は、ダンサローラ204,205に取り付け取り外しが可能な錘(図示せず)を調整することで、変化させることができる。搬送中は、ダンサローラ204,205は常に下降方向へ駆動されており、搬送中の用紙Wに対して最適な張力を付与し、搬送中の用紙Wの走行を安定させている。
尚、図8や後述の図2等において、ガイドローラ207以外の特に符号を付さずに示すローラは、ガイドローラ207と同様に、それぞれ軸を介して装置本体に回転自在ないしは回動自在に支持されている、用紙Wを案内するためのガイドローラを表している。
上記した各機構部は、制御部900によって制御される。制御部900は上記インクジェットプリンタとI/Fケーブル218で接続されており、上記インクジェットプリンタから塗布の条件や搬送開始、搬送停止の情報を受け取って、処理液塗布装置1000全体の制御を行っている。
上述した従来の処理液塗布装置1000としては、多少の構成の変更があるが、本出願人が平成25年7月12日付けで特許出願した特願2013−146911号などが含まれる。特願2013−146911号では、図2に示されているように給紙装置(110)から送り出され、処理液塗布装置(120)の搬送路内に搬送された被記録媒体(W)にはエアーループ(AL)が形成される。そして、エアーループ(AL)の弛み量が不図示の光学センサにより計測されるようになっているが、処理液塗布装置1000では、その後の改良によってエアーループの形成が必要なくなっていることを付記しておく。
図9を参照して、本発明が解決しようとする従来の処理液塗布装置1000の問題点について説明する。図9は、従来の処理液塗布装置の問題点について説明する説明図である。
図9に示すように、印刷搬送中、処理液塗布装置1000内の表塗布ユニット208及び裏塗布ユニット211では処理液217を塗布している間は、表加圧ローラ210と裏加圧ローラ213は破線で示すように用紙Wを押し付けるように下降している。表加圧ローラ210と裏加圧ローラ213は処理液217の塗布が終了すると、実線で示すように上昇して表塗布ローラ209と裏塗布ローラ212とからそれぞれ離れる。この時、表塗布ユニット208及び裏塗布ユニット211内部を搬送している用紙Wに作用していた表加圧ローラ210、裏加圧ローラ213による張力がそれぞれ無くなるため、表塗布ユニット208及び裏塗布ユニット211内部の用紙Wの走行位置が変化する。即ち、破線で示す用紙Wの搬送ラインから実線で示す用紙Wの搬送ラインへと変化することで、搬送ラインが短くなってしまう。
この搬送ラインの変化による差分の用紙Wは、通常、処理液塗布終了時の表加圧ローラ210及び裏加圧ローラ213上昇変位後も、搬送ローラ201が暫く用紙Wの搬送のみを続けることで、搬送ローラ201の速度制御の中で吸収される。換言すれば、塗布終了の後、一定の時間を置いてから搬送ローラ201による用紙Wの搬送停止をすることで、上記搬送ラインの変化で発生する差分の用紙Wは、搬送ローラ201の速度制御の中で吸収される。このように、表塗布ユニット208及び裏塗布ユニット211での用紙Wへの処理液塗布終了後、搬送ローラ201により一定量の用紙搬送を行うことで用紙Wが追従してから搬送ローラ201を停止することで、用紙Wを弛ませずに搬送停止することができる。
しかしながら、搬送中にエラーが発生して搬送停止する場合等、塗布終了の後、直ぐに搬送停止するようなときや、塗布終了と搬送停止を同時に実施するようなときで、加圧ローラの上昇と搬送ローラの搬送停止とが同時に実施された場合、以下の不具合が発生する。即ち、搬送ラインの変化に対して処理液塗布装置内部の用紙が追従する前に搬送停止するため、搬送ローラまでの被記録媒体の搬送経路上流側で用紙の弛みが発生してしまう。また、搬送ローラのように駆動源を持たず制御部による制御を受けない各ローラ部(ヒートローラ215やガイドローラ)は、搬送速度の減速に対して、慣性・惰性で回り続けようとするため、用紙が余計に搬送されてしまう。搬送ローラの上流側では、このように余計に搬送された分の用紙も弛みとなる。このように用紙が弛んだ状態で、次の印刷のために搬送を実施してしまうと、搬送開始直後の用紙の走行が安定せず、用紙の蛇行により塗布ムラが発生したり、塗布ローラへの用紙巻き付きで用紙の破断が発生したりするという原因となってしまう。
上記した用紙の弛みを除去する方法として、予め、弛んだ分の用紙が無くなるまで搬送を行い、用紙が張った状態となってから塗布を開始する制御方法が考えられる。しかしながら、この方法では、弛み除去のための用紙搬送が必要となり、損紙が増えるという新たな問題が発生してしまう。
以下、図1〜図7を参照して、上述した問題を解消することができる実施形態について詳細に説明する。
まず、図1を参照して、実施形態に係る処理液塗布装置を備えた画像形成システムの全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る処理液塗布装置を備えた画像形成システム全体の構成を示す模式図である。
図1に示すように、画像形成システム100は、被記録媒体搬送方向Xの上流から下流側へ順に、前処理装置としての給紙装置150と、処理液塗布装置200と、印刷装置としてのインクジェットプリンタ300と、後処理装置400とを備えている。尚、印刷装置には、画像読取装置を備えたインクジェット記録装置等が含まれる。インクジェット記録装置には、画像読取装置を備えていないインクジェットプリンタが含まれる。
給紙装置150には、長尺状の被記録媒体としての連続紙や連帳紙等の用紙Wが芯管160の周りに巻き付けられてシートロールとしてのロール紙170が形成されており、ロール紙170から用紙Wが繰り出し可能にする構成が含まれる。給紙装置150から繰り出される用紙Wは、始めに処理液塗布装置200に送り込まれる。
処理液塗布装置200では、画像形成前の用紙Wの搬送を行いながら、用紙Wの表裏面のそれぞれに、インクを凝集させるなどの後述する処理液を塗布する塗布処理が行われる。処理液塗布装置200で塗布処理された処理液塗布済みの用紙Wは、続いて、インクジェットプリンタ300に送り込まれる。
インクジェットプリンタ300には、それぞれ図示しない、第1のインクジェットプリンタ、反転装置、第2のインクジェットプリンタが適宜含まれる。上記第1のインクジェットプリンタでは、用紙Wの表面側にインク液滴を吐出することで画像を形成する画像形成(以下、「印刷」ともいう)処理が行われる。上記反転装置では、上記第1のインクジェットプリンタにより表面に印刷処理が施された用紙Wを反転する動作が行われる。上記第2のインクジェットプリンタでは、上記反転装置により反転された用紙Wの裏面側にインク液滴を吐出することで画像を形成する印刷処理が行われる。こうして用紙Wの表裏面にそれぞれ印刷処理が施された用紙Wは、後処理装置400に送り込まれる。
後処理装置400には、表裏面に印刷処理が施された用紙Wを芯管410の周りに巻き取って印刷済みのロール紙420を形成する構成が含まれる。後処理装置400では、用紙Wの表裏面に適宜印刷処理が施された用紙Wに対して、印刷済みのロール紙420から印刷済みの用紙Wを繰り出して所定の後処理(所定のサイズに裁断したり、穿孔処理や綴じ処理あるいは丁合処理したりするなど)が行われる。
尚、給紙装置150と処理液塗布装置200、処理液塗布装置200とインクジェットプリンタ300、インクジェットプリンタ300と後処理装置400は、図示しないI/Fケーブルで接続されている。そして、インクジェットプリンタ300などに適宜配置される印刷制御装置(図示せず)によって、画像形成システム100の全体が制御・管理されるようになっている。
上記のとおり、本実施形態によれば、被記録媒体搬送方向Xに関して、インクジェットプリンタ300の上流側に処理液塗布装置200を配置し、印刷を行う用紙Wへ事前に処理液を塗布することにより、印刷の際にインクの滲みを抑え、高画質化することができる。
図2を参照して、実施形態に係る処理液塗布装置の全体構成について説明する。図2は、実施形態を示す処理液塗布装置の全体構成図である。
図2に示す本実施形態の処理液塗布装置200は、図8及び図9に示した処理液塗布装置1000と比較して、ダンサユニット800に代えて、ダンサユニット230を用いる点、制御部900に代えて、制御部260を用いる点が主に相違する。これら相違点以外の本実施形態の構成は、処理液塗布装置1000と同様である。
以下、簡明に説明した処理液塗布装置1000と同様の処理液塗布装置200の構成を具体的に補説しつつ、ダンサユニット230及び制御部260について詳述する。
図2に示すように、表塗布ユニット208は、用紙Wの記録面である表面に処理液217を塗布する被記録媒体表面塗布用の処理液塗布手段ないしは第1の処理液塗布手段として機能する。裏塗布ユニット211は、用紙Wの記録面である裏面に処理液217を塗布する被記録媒体裏面塗布用の処理液塗布手段ないしは第2の処理液塗布手段として機能する。表塗布ユニット208と裏塗布ユニット211とは、同様の構成を有するため、以下、表塗布ユニット208側を代表して説明する。
表塗布ユニット208の供給パン220及び裏塗布ユニット211の供給パン221には、それぞれ図示しない処理液供給ユニットが接続されていて、この図示しない処理液供給ユニットより処理液217が供給される。上記処理液供給ユニットは、上記特許文献3の図3に開示されている、カートリッジ(21)、ポンプ(23)、供給経路(24)、電磁弁(25)と同様の構成を有している。そして、本実施形態の上記処理液供給ユニットの構成は、上記特許文献3の図3に開示されている構成に対して、処理剤液(22)を「処理液217」と読み替えれば容易に理解して実施できるから、これ以上の詳しい説明を省略する。
上記処理液供給ユニットの動作を補説する。供給パン220内の処理液217の量は、供給パン220に配設されている上記特許文献3の図3に開示されていると同様の液面検知センサ(27)により検知される。そして、印刷の繰り返しにより処理液217が消費されて、供給パン220内の処理液217の液面位置が規定の高さより下がると、電磁弁(25)が開き、ポンプ(23)を駆動して、カートリッジ(21)内の処理液217が供給パン220に供給される。供給パン220内の処理液217の液面位置が規定の高さに達すると、液面検知センサ(27)の検知信号に基づいて電磁弁(25)が閉じ、ポンプ(23)が停止することにより、供給パン220内の処理液217の液量が一定に保持される。
このように電磁弁(25)は、処理液217の供給時のみ開き、動作時間が短いため、通電時以外は弁閉鎖となるノーマルクローズドタイプのものを使用すれば、電磁弁(25)の消費電力を抑え、ランニングコストの低減を図ることができる。
表塗布ユニット208は、表塗布ローラ209、加圧ローラ210、供給パン220、スクイーズローラ222、図示しない接離手段等を有する。表塗布ローラ209は、用紙Wの表面側に処理液217を塗布する処理液塗布回転部材として機能する。加圧ローラ210は、用紙Wを介して表塗布ローラ209に押し付けられる押付位置及び押付位置から離間した離間位置との間で変位可能な加圧回転部材として機能する。スクイーズローラ222は、図示しないモータの駆動により回転され、供給パン220に貯留されている処理液217を汲み上げて表塗布ローラ209に供給するように構成されている。
加圧ローラ210を前記押付位置及び前記離間位置に変位させる接離手段(図示せず)は、例えば、上記特許文献3の図3に開示されている、揺動中心(35)の周りに揺動自在なアーム(34)、引張ばね(36)、偏芯カム(37)等と同様の構成を有する。そして、上記特許文献3の図3に開示されている構成に対して、以下のように読み替えれば、当業者であれば容易に理解して実施できるからこれ以上詳細な説明を省略する。即ち、塗布ローラ(31)を「表塗布ローラ209」と、加圧ローラ(22)を「表加圧ローラ210」と、スクイーズローラ(29)を「スクイーズローラ222」と、それぞれ読み替えれば容易に理解して実施できる。
表塗布ユニット208の動作を補説する。供給パン220に貯留されている処理液217は、図示しないモータにより駆動されるスクイーズローラ222の回転により汲み上げられる。このスクイーズローラ222としては、例えばアニロックスローラやワイヤーバーなどのように、ローラ周面に溝加工を施したものを用いるのがよい。これにより、汲み上げ時に処理液217の粘度、印刷速度の影響などを受け難く、液量コントロールが容易になるという利点があるからである。
スクイーズローラ222により汲み上げられた処理液217は、その余剰分を、上記特許文献3の図3に開示されていると同様のメータリングブレード(30)により掻き落され、規定量が、スクイーズローラ222と表塗布ローラ209とのニップ部に運ばれる。
スクイーズローラ222と表塗布ローラ209とのニップ部に運ばれた処理液217は、両ローラの間で軸方向に均一に引き伸ばされて薄膜・液膜化されつつ、表塗布ローラ209に塗付される。表塗布ローラ209は、周面をゴムなどの弾性体で覆われており、図示しないワンウェイクラッチ機構を介して図示しないモータにより回転駆動される。
表塗布ローラ209に塗付された処理液217は、表塗布ローラ209と表加圧ローラ210との間で挟持・搬送される用紙Wに塗布される。
表加圧ローラ210は、上記接離手段を構成する揺動可能なアーム(34)のほぼ中央位置に軸受け(図示せず)を介して回転自在に支持されており、搬送移動する用紙Wに従動して回転する。処理液217を塗布するときには、偏芯カム(37)の小径部がアーム(34)に対向するように回転することにより、アーム(34)の揺動を介して、引張ばね(36)の弾性力により表加圧ローラ210を表塗布ローラ209側に押し付ける。これにより、表加圧ローラ210は押付位置を占める。
処理液217を塗布しないときには、引張ばね(36)の弾性力に抗して、偏芯カム(37)の大径部がアーム(34)に対向・接触するように回転することにより、アーム(34)の揺動を介して、表加圧ローラ210を表塗布ローラ209から離間させる。これにより、表加圧ローラ210は離間位置を占める。
表塗布ローラ209は、用紙Wの搬送開始に際して、表塗布ローラ209上に均一な液膜を形成するために、均し回転を行うようになっている。具体的には、表塗布ローラ209を回転駆動させる駆動源に対して、最小駆動回転数を設定して、表塗布ローラ209を回転駆動させる。これにより、用紙Wの搬送開始前に、表塗布ローラ209上には均一な液膜が形成されることになる。
用紙Wの搬送開始後には、上記図示しないワンウェイクラッチ機構を介して、表塗布ローラ209を回転駆動させる駆動源に対して、搬送ローラ201の駆動源である搬送モータ202に設定される搬送速度以下の搬送速度が設定される。
これは、用紙Wの搬送中は、表塗布ローラ209を、用紙Wを搬送する搬送ローラ201に対して従動回転させるためである。表塗布ローラ209にワンウェイクラッチ機構を配し、且つ、搬送ローラ201の搬送速度を、表塗布ローラ209の回転数を上回る設定とすることで、表塗布ローラ209は、用紙Wを搬送する搬送ローラ201に対して従動回転することとなる。
尚、表塗布ユニット208は、表加圧ローラ210を除く各部を、用紙Wの幅方向に揺動・移動させるための塗布ユニット移動機構(図示せず)を有している。この塗布ユニット移動機構は、図示しないモータにより駆動し、表加圧ローラ210を除く各部を、用紙Wの幅方向の所定範囲内において、往復動作させることができる。
乾燥ユニット214を通過した用紙Wは、搬送モータ202によって回転駆動される搬送ローラ201と搬送ニップローラ203とに挟持されて搬送される。搬送ローラ201と搬送ニップローラ203の間を通過した用紙Wは、ダンサユニット230に搬送される。
搬送ローラ201は、搬送ニップローラ203との間で用紙Wを狭持して被記録媒体搬送方向Xに搬送する被記録媒体搬送手段として機能する。搬送ローラ201は、ギヤ列等の駆動力伝達手段を介して搬送モータ202に連結されており、被記録媒体搬送駆動手段ないしは被記録媒体搬送手段の駆動源としての搬送モータ202によって回転駆動される。
ダンサユニット230について説明する。ダンサユニット230は、図8及び図9のダンサユニット800と比較して、ダンサユニット昇降機構231を新たに付加した点が主に相違する。即ち、ダンサユニット230は、ダンサローラ204,205と、可動フレーム206と、図示しない錘と、ダンサユニット昇降機構231とを有する。
ダンサユニット昇降機構231は、上下一対の歯付プーリ232a,232bと、歯付ベルト233と、昇降モータ235と、ウォームギヤ234と、ワンウェイクラッチ236と、エンコーダ237等とを有する。
図2等において、下側の歯付プーリ232bの軸とワンウェイクラッチ236とウォームギヤ234との接続、ウォームギヤ234と昇降モータ235との接続の仕方は、故意に向きなどを変えて分かり易いように誇張簡略化して示している。
歯付プーリ232a,232bは、軸を介して装置本体250に回転可能に支持されている。歯付ベルト233は、歯付プーリ232a,232bに巻き掛けられている。可動フレーム206の一側部は、歯付ベルト233に固定されている。これにより、ダンサローラ204,205及び可動フレーム206は、歯付ベルト233の昇降動作に連動して昇降する。ダンサローラ204,205、図示しない錘及び可動フレーム206は、搬送ローラ201により搬送される用紙Wに張力を付与する、用紙Wを介して自重で昇降可能なバッファ部材として機能する。
下側の歯付プーリ232bの近傍には、昇降モータ235、ウォームギヤ234、ワンウェイクラッチ236、エンコーダ237が配設されている。昇降モータ235は、装置本体250に取り付け・固定されている。昇降モータ235は、正逆回転可能なモータからなり、歯付ベルト233を介して、バッファ部材としてのダンサローラ204,205、図示しない錘及び可動フレーム206を昇降駆動するバッファ部材駆動手段として機能する。昇降モータ235は、ダンサユニット昇降機構231の昇降駆動手段ないしは駆動源としても機能する。
昇降モータ235と下側の歯付プーリ232bの軸との間には、昇降モータ235の駆動力を歯付プーリ232bに伝える駆動力伝達手段、減速手段としてのウォームギヤ234と、一方向駆動力伝達手段としてのワンウェイクラッチ236とが設けられている。昇降モータ235の出力軸側にはウォームギヤ234を構成するウォームが、ワンウェイクラッチ236の軸側にはウォームギヤ234を構成するウォームホイールが、それぞれ取り付け・固定されている。
ワンウェイクラッチ236は、上記バッファ部材を上昇方向に駆動する際には全ての昇降モータ235の駆動力を伝えるが、上記バッファ部材の下降方向に対してはほとんど駆動力を伝えないように作用する。
エンコーダ237は、例えば、下側の歯付プーリ232bの軸に取り付け・固定された多数のスリットが形成されたエンコーダ盤と、このエンコーダ盤の外周部を挟む状態で装置本体250に取り付け・固定された透過型のフォトセンサとからなる。エンコーダ237は、ダンサローラ204,205の昇降位置を検出する位置検出手段として機能する。エンコーダ237からの出力信号に基づいて、ダンサローラ204,205及び可動フレーム206の現在の高さを検知・認識することができる。
上記バッファ部材(ダンサローラ204,205、図示しない錘、可動フレーム206)及び上記バッファ部材の位置を検出する位置検出手段としてのエンコーダ237は、本発明のバッファ手段を構成する。位置検出手段としてのエンコーダ237を除くダンサユニット昇降機構231は、本発明の必須の構成ではなく、無くてもよい。即ち、本発明は、上記特許文献1〜3や、上記した特願2013−146911号にも適用できるものである。
本実施形態でダンサユニット昇降機構231を設けた理由は、以下に述べるように2つある。第1は、用紙Wによって吊り下げ状態にある上記バッファ部材(ダンサローラ204,205、図示しない錘及び可動フレーム206)が、用紙搬送中の用紙Wの破断などによって滑落するのを防止するためである。第2は、処理液塗布装置200における初期用紙セット時などに、上記バッファ部材を上昇させて用紙セット作業の向上を図るためである。換言すれば、本実施形態は、ダンサユニット昇降機構231を有することにより、上記特許文献1〜3や、上記した特願2013−146911号よりも、より一層実用的な構成を具備しているのである。
搬送ローラ201及びダンサユニット230の基本的な動作について説明する。用紙Wの搬送中、搬送ローラ201は、ダンサローラ204,205の高さ位置(可動フレーム206の下端位置で代表する)情報・データを基に、具体的にはエンコーダ237からの出力信号に基づいて、後述する制御部260によって搬送速度を制御される。ダンサローラ204,205は、昇降モータ235の回転方向を変えることで、ダンサローラ204,205が連結されている歯付ベルト233の駆動方向が変化し、上昇/下降させることができる。昇降モータ235は、ワンウェイクラッチ236を介してダンサローラ204,205へ繋がっているため、上昇方向に対しては全ての駆動力を伝えるが、下降方向に対してはほとんど駆動力を伝えないようになされている。これにより、ダンサローラ204,205は、用紙Wを介してダンサローラ204,205等の自重で吊り下がるように下降する。
そのため、例えば用紙Wが通紙されている状態でダンサローラ204,205を下降させた場合、用紙Wの通紙搬送量に対応した高さ位置でダンサローラ204,205が突き当たるように止まる。これにより、ダンサローラ204,205が用紙Wを介して吊り下がっているように用紙Wに対して作用し、ダンサローラ204,205等の重さに対応した張力を付与する機構となっている。また、ダンサローラ204,205の高さ位置は、上昇/下降する際に、エンコーダ237によって検知・認識することができる。
用紙Wの搬送中、ダンサローラ204,205は下降方向に駆動して用紙Wに対して張力を付与し続けており、インクジェットプリンタ300と搬送ローラ201との搬送速度差によって上下動している。搬送ローラ201は、ダンサローラ204,205が予め設定された規定位置であるコントロールラインAを維持するように、コントロールラインAより上へ動いた時は加速、コントロールラインAより下へ動いた時は減速するように速度制御される。
尚、コントロールラインAは、機種の異なるインクジェットプリンタ(例えば印刷搬送速度の違いや用いられる被記録媒体の違い)に接続される処理液塗布装置で異なる場合があるため、予め試験等を行うことで設定される。
図3を参照して、本実施形態の主な制御構成を説明する。図3は、第2の実施形態の主な制御構成を示す制御ブロック図である。本実施形態の処理液塗布装置200は、処理液塗布装置200全体の制御を司る制御手段としての制御部260を備えている。制御部260は、演算手段および制御手段の機能を有するCPU261と、情報記憶部と、図示しないタイマ等を備え、それらが信号バスによって接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備している。
情報記憶部は、データを記憶する不揮発性RAMを含むRAM、ROM、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。RAM263は、ワークメモリ用のものを含み、CPU261の演算結果やデータを一時的に記憶する機能を有する。
ROM262には、処理液塗布装置200の処理液塗布及び用紙等の被記録媒体搬送プロセスに必要な制御プログラム(図7のフローチャート参照)、関係データ(図5のタイミングチャート参照)が予め記憶されている。
ROM262は、印刷搬送動作の停止開始時に処理液塗布装置200内で発生する用紙等の被記録媒体の弛み量を予め記憶する記憶手段として機能する(請求項2)。処理液塗布装置200内で発生する用紙等の被記録媒体の弛み量には、搬送ローラ201よりも被記録媒体搬送経路の上流側で発生した用紙等の被記録媒体の弛みが含まれる(請求項4)。被記録媒体の弛みは、機種の異なるインクジェットプリンタ(例えば印刷搬送速度の違いや用いられる被記録媒体の違い)に接続される処理液塗布装置で異なる場合があるため、予め試験等を行うことで求めておき、ROM262にデータテーブル等で格納しておく。
CPU261は、インクジェットプリンタ300から送られてくる印刷搬送速度であるプリンタ速度データ、処理液塗布装置200のエンコーダ237からの出力信号に基づき、情報記憶部を介して処理液塗布装置200の各種駆動部の制御を行っている。
本実施形態の印刷動作停止時の制御に密接に関係する駆動部としては、具体的には以下の各種制御対象がある。表塗布ユニット208の駆動部としては、表加圧ローラ210の上記図示しない接離手段における偏芯カム(37)を回転駆動する接離モータ264が挙げられる。裏塗布ユニット211の駆動部としては、裏加圧ローラ213の上記図示しない接離手段における偏芯カム(37)を回転駆動する接離モータ265が挙げられる。また、搬送ローラ201の駆動部としては搬送モータ202が、ダンサユニット230の駆動部としては昇降モータ235が、それぞれ挙げられる。
CPU261は、以下の制御手段としての機能を有する。CPU261は、インクジェットプリンタ300から送られてくるプリンタ速度データを取得し、印刷搬送動作に同期して、エンコーダ237からの信号に基づいて、上記バッファ部材の位置をコントロールラインに保つように搬送ローラ201を制御する。
CPU261は、印刷搬送動作の停止開始時における印刷搬送速度の減速中に、上記バッファ部材がコントロールラインより上昇するように搬送ローラ201の速度制御を行う。加えて、CPU261は、印刷搬送動作の停止完了時に、上記バッファ部材をコントロールラインに下降させながら、処理液塗布装置200内に発生した用紙Wの弛みを除去するように搬送ローラ201を制御する(請求項1)。
CPU261は、印刷搬送動作の停止開始時に、インクジェットプリンタ300から送られてくるプリンタ速度データに合わせて、上記バッファ部材の位置を変化させる。加えて、CPU261は、印刷搬送動作の停止完了時に、RAM262に記憶された被記録媒体の弛み量より多い被記録媒体搬送量となるように上記バッファ部材を下降させるように搬送ローラ201を制御する(請求項2)。
CPU261は、上記バッファ部材を下降させる際に、上記バッファ部材の下降で発生する被記録媒体搬送量に対して、搬送ローラ201による被記録媒体搬送量を少なくするように搬送ローラ201を制御する(請求項3)。
図4を参照して、本実施形態の制御動作について説明する。図4(a)はインクジェットプリンタと搬送ローラが停止した際のダンサユニットで用紙の弛みを吸収する制御動作を説明する説明図である。図4(b)は図4(a)の制御動作後に、搬送ローラの定速回転によりダンサユニットで用紙の弛みを吸収する制御動作を説明する説明図である。
本実施形態の制御動作は、制御部260のCPU261による制御指令の下に実行される。本実施形態では、インクジェットプリンタ300と搬送ローラ201が搬送停止のための減速を行う際に、ダンサローラ204,205が通常搬送中のコントロールラインAより上側になるように搬送制御を行う。この通常搬送中のコントロールラインAより上側へダンサローラ204,205が上昇するように制御する方法としては、次の2つの方法がある。
(1)インクジェットプリンタ300が印刷搬送停止のための印刷搬送速度の減速を開始すると、搬送ローラ201の速度制御に対して減速側に制御を行い、インクジェットプリンタ300側の減速より早いペースで減速を行う。
(2)インクジェットプリンタ300が印刷搬送停止のための印刷搬送速度の減速を開始すると、ダンサローラ204,205のコントロールラインを、通常搬送中より上側にある減速停止用のコントロールラインへ切替えて速度制御を行う、といった方法がある。
これらの方法で搬送ローラ201の減速制御を行い、インクジェットプリンタ300と搬送ローラ201が停止した時、図4(a)に示すように、ダンサローラ204,205はコントロールラインAより上側にある状態で上昇方向に変位・移動している。そして、ダンサローラ204,205はワンウェイクラッチ236の作用により、用紙Wに対して吊り下がるように止まっている。また、搬送ローラ201よりも搬送経路の上流側では、表加圧ローラ210と裏加圧ローラ213の上昇による搬送ラインの変化の影響で、用紙Wの弛みWaが発生している。この用紙Wの弛みWaには、搬送ローラ201の減速に対して慣性で回転し続けようとする、駆動源を持たず用紙Wの搬送に追従して従動回転するヒートローラ215等の影響によるものが含まれる。
インクジェットプリンタ300と搬送ローラ201とが停止した後、図4(b)に示すように、再度、搬送ローラ201を印刷時の搬送方向である被記録媒体搬送方向Xへ定速度で回転する。これにより、搬送ローラ201の上流側に発生していた用紙Wの弛みWaを吸収しながら、ダンサローラ204,205が下降する。この時、ダンサローラ204,205が無負荷の状態で下降する際に発生する用紙Wの搬送量より、少ない搬送量となるような、遅い速度で搬送ローラ201を定速度で回転する。これにより、搬送ローラ201よりも搬送経路の上流側で用紙Wの弛みが発生せず、ダンサローラ204,205に用紙Wが張った状態を維持しながら下降することができる。ダンサローラ204,205がコントロールラインAまで下降すると、搬送ローラ201の回転とダンサローラ204,205の変位・移動動作も停止し、印刷停止動作に伴う処理液塗布装置200の搬送停止制御を全て終了する。
上述の制御を実施することで、搬送停止時にダンサローラ204,205がコントロールラインAにセットされると同時に、搬送ローラ201の上流側にある用紙Wの弛みWaを吸収し、常に用紙Wが張った状態を維持することができる。これにより、次回の塗布搬送を開始する際、最適な張力が用紙Wに付与された状態から塗布搬送を開始することができる。
図5及び図6を参照して、図4に示した制御方法を更に詳しく説明する。図5は、第2の実施形態の制御内容を説明するタイミングチャート、図6は、図5の制御期間(時間)におけるダンサローラの位置データの指す位置を説明する模式図である。まず、図5の縦軸に示す各データ内容を、上から順に以下に説明する。
・プリンタ速度データは、インクジェットプリンタ300から送られてくる印刷中の印刷速度の情報としての速度データを表している。処理液塗布装置200の搬送ローラ201は、この速度データを基本に速度制御される。速度αが印刷中の印刷搬送速度を表している。また、速度0が停止中の状態を表している。
・加圧ローラ制御位置は、表塗布ユニット208の表加圧ローラ210、裏塗布ユニット211の裏加圧ローラ213の各位置を表している。Down(ダウン)は各加圧ローラが塗布ローラ側に下降して、用紙に対して処理液の塗布を行っている押付位置にあることを、Up(アップ)は各加圧ローラが塗布ローラから離れていて離間位置にあることを表している。
・搬送ローラ速度データは、処理液塗布装置200の搬送ローラ201の制御速度を表している。速度αが印刷中の制御速度、速度βが弛み取り動作中の制御速度、速度0が停止している状態を表している。
・昇降モータ速度データは、ダンサローラ204,205を制御している昇降モータ235の速度を表している。速度iが、ダンサローラ204,205の下降動作中の速度を、速度0が、ダンサローラ204,205の停止中を表している。
・ダンサローラ位置データは、図6の模式図に示すダンサローラ204,205の位置を元に、図5に示されているある制御期間におけるダンサローラ204,205の位置を表している。
図4、図5及び図6を参照して、時間T1〜時間T5のタイミングにおける制御内容を説明する。時間T1より前の期間は、印刷中で、インクジェットプリンタ300では用紙Wに対して画像データの印刷を、処理液塗布装置200では用紙Wに対して処理液217の塗布を行っている。即ち、表塗布ユニット208では表加圧ローラ210が表塗布ローラ209側に、裏塗布ユニット211では裏加圧ローラ213が裏塗布ローラ212側に、それぞれ下降して押付位置を占めて、用紙Wに処理液217を塗布している。また、ダンサローラ204,205が下降方向へ移動して、用紙Wを介して吊り下がるように用紙Wに作用しており、コントロールラインAの位置を保つように、搬送ローラ201は速度制御されている。
時間T1のタイミングで、インクジェットプリンタ300では画像データの最後が印刷され、印刷動作を終了し、印刷搬送停止のための制御を開始する。このタイミングでは、まだ印刷搬送速度は速度αを維持し、用紙は搬送されている。また、インクジェットプリンタ300の印刷動作の終了を受けて、処理液塗布装置200では、各塗布ユニットの加圧ローラが塗布ローラから上昇変位され、離間位置を占める。加圧ローラの上昇変位により、用紙Wの搬送ラインが変化するため、搬送ローラ201の上流側で用紙Wの弛みWaが発生する。
時間T1で発生した用紙Wの弛みWaは、時間T1〜時間T2の期間の搬送制御の中で、徐々に吸収されていく。時間T2で、インクジェットプリンタ300は印刷搬送速度の減速を開始する。時間T2〜時間T3の期間で徐々に減速を行い、時間T3で、印刷搬送速度は0になり、インクジェットプリンタ300による用紙搬送動作が停止する。プリンタ速度データの減速を受け、搬送ローラ201も時間T2で減速を開始する。この時、図4(a)で説明したように、搬送ローラ201では、プリンタ速度データの減速より早いペースで減速を行う。この搬送ローラ201とインクジェットプリンタ300との搬送速度差により、ダンサローラ204,205はコントロールラインAからBの位置へ向かって上昇していく。また、処理液塗布装置200内で、搬送のための駆動源を持たないヒートローラ215等の各ローラは、慣性で回転し続けようとするため、図5中破線で示すように搬送ローラ速度データの減速に遅れて減速していく。この速度差により、搬送ローラ201より上流側では用紙Wの弛みWaが再び発生する。
時間T3のタイミングでインクジェットプリンタ300による用紙搬送が停止した時、ダンサローラ204,205はBの位置で吊り下がっている。その後、処理液塗布装置200では、図4(b)で説明したように、時間T4のタイミングで搬送ローラ201が速度βで回転する。これにより、ダンサローラ204,205はBの位置から下降を始め、搬送ローラ201より上流側で発生していた用紙Wの弛みWaは、ダンサローラ204,205の下降に伴って徐々に吸収されていく。この時、搬送ローラ201が速度βで回転することで発生する用紙Wの搬送量が、昇降モータ235を速度iで駆動することで発生するダンサローラ204,205の下降に伴う用紙Wの搬送量より小さくなるように設定する。これにより、搬送ローラ201よりも搬送経路の上流側の用紙Wを弛ませずに、ダンサローラ204,205を下降することができる。ダンサローラ204,205がBの位置からコントロールラインAまで下降した時、搬送ローラ201より上流側で発生していた用紙Wの弛みWaは完全に吸収され、用紙Wは張った状態となっている。
時間T5でダンサローラ204,205がコントロールラインAの位置まで下降すると、搬送ローラ201の回転搬送を停止してダンサローラ204,205の変位動作を停止する。また、ダンサローラ204,205の張力も必要なくなるので、昇降モータ235の駆動も停止して、ダンサローラ204,205をコントロールラインAの位置に固定し、印刷停止動作に伴う処理液塗布装置200の全ての搬送停止制御を終了する。
図6に示すダンサローラ204,205をBの位置からコントロールラインAに下降することで発生する用紙の搬送量が、図5に示す時間T1〜時間T3の期間で発生する用紙の弛み量より多い量であった場合、全ての弛みが吸収され、用紙を張った状態にできる。
一方、図5の時間T1〜時間T2の期間で発生する用紙の弛み量は、各塗布ユニット内で加圧ローラが上昇することで発生する用紙の弛みで、搬送速度に依存せず常に決まった弛み量となる。ところが、図5の時間T2〜時間T3の期間で発生する用紙の弛みは、搬送ローラ201が減速する際に、駆動源を持たないヒートローラ215のように、追従して回転する各ローラの慣性による回転で発生する用紙の弛みである。そのため、用紙の搬送速度が速ければ速いほど、弛みの量は大きくなるという違いがある。
例えば、搬送速度αから減速を開始した場合、慣性で発生する用紙の弛み量をI、ダンサローラをBの位置からコントロールラインAへ下降する際の用紙の搬送量をIIとして、『弛み量I≦搬送量II』の関係が成り立つならば、以下のようにできる。即ち、全ての弛みを吸収して、用紙を張った状態にすることができる。
しかしながら、搬送速度αより速い速度α’から減速を開始した場合に、発生する弛み量が弛み量I’で、この時の関係が『弛み量I’>搬送量II』となる場合、ダンサローラをBからAへ下降しても、全ての弛みを吸収しきれず、弛みが残ってしまうことになる。
この対策として、時間T2〜時間T3の期間でダンサローラがBの位置より高く、その時の搬送量II’との関係が『弛み量I’≦搬送量II’』となる、B’の位置まで上昇するように制御し、全ての弛みを吸収できるようにする方法がある。この例のように、減速を開始する時の搬送速度に合わせて、全ての弛みが吸収できるように、ダンサローラを時間T2〜時間T3の期間で上昇させる位置を変化させることで、常に用紙が張った状態に搬送停止することができる。
図7を参照して、本実施形態の印刷停止動作の動作フローについて説明する。図7は、第2の実施形態の印刷停止動作の動作フローを説明するフローチャートである。尚、図7において、インクジェットプリンタを「プリンタ」と略称する。
先ず、ステップS1において、印刷している最後の画像データが印刷されると、処理液塗布装置200は加圧ローラを上昇させ、処理液の塗布を終了する。この際、加圧ローラの上昇に伴う用紙の搬送ラインの変化により、処理液塗布装置内の搬送ローラより上流側で用紙の弛みが発生する。
ステップS2に進み、インクジェットプリンタは印刷搬送停止して印刷を終了するため、印刷搬送速度の減速を開始する。インクジェットプリンタの減速に合わせて、処理液塗布装置の搬送ローラも減速を行う。この時、搬送ローラはインクジェットプリンタの減速する速度より早いペースで減速を行うことで、その搬送速度差によりダンサローラを上昇させながら減速する。
次いでステップS3に進み、搬送ローラが停止した時、インクジェットプリンタはまだ減速を続けており、インクジェットプリンタでの用紙搬送に合わせてダンサローラは上昇を続ける。また、搬送ローラより上流側では、用紙が弛んだ状態となって停止している。これは、搬送ローラの上流にあり、駆動源を持たないで用紙の搬送に対して追従して回転するローラ等が、搬送ローラの減速に対して追従が遅れ、余計に用紙が搬送された影響で発生した弛みである。
次いでステップS4に進み、インクジェットプリンタでの用紙搬送速度の減速が完了して用紙の搬送が停止した時、ダンサローラは図6に示すBの位置まで上昇した位置で吊り下がった状態となっている。次いでステップS5において、インクジェットプリンタと搬送ローラの用紙搬送が停止後、再び搬送ローラのみ定速度で回転し、用紙の弛み取りを開始する。搬送ローラが回転して用紙搬送されることで、ダンサローラが搬送ローラより上流側で発生する用紙の弛みを吸収しながら下降していく。
次いでステップS6に進み、ダンサローラがコントロールラインAの位置まで下降したか否かがチェックされる。具体的には、ダンサローラの下降による用紙の弛み取りを継続しながら、ダンサローラがコントロールラインAの位置まで下降するのを待つ。ダンサローラがコントロールラインAの位置まで下降すると、搬送ローラの搬送停止とダンサローラの下降動作を停止して処理液塗布装置の停止制御を終了する(ステップS7)。停止制御の終了時、処理液塗布装置内の用紙は張った状態で、ダンサローラはコントロールラインAの位置に停止している状態となっている。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、搬送ローラよりも被記録媒体の一例としての用紙の搬送経路の上流側で発生する用紙の弛みを解消することができ、次回の印刷での用紙への処理液塗布及び搬送開始を安定させることができる(請求項1、4)。
また、ダンサローラの下降で発生する用紙の搬送量が、印刷搬送動作の停止完了時に発生する弛み量以上となるように制御することで、常に十分な弛みの除去が可能となる(請求項2)。
また、用紙の弛み取りでダンサローラを下降する際に、搬送ローラの搬送量を、ダンサローラの下降に伴う搬送量より少なくすることで、ダンサローラに用紙が張って安定した状態を維持しながらダンサローラを下降することが可能となる(請求項3)。
本発明を特定の実施形態等について説明したが、本発明が開示する技術内容は、上述した実施形態等に例示されているものに限定されるものではない。すなわち、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
100 画像形成システム
150 給紙装置(前処理装置)
200 処理液塗布装置
201 搬送ローラ(被記録媒体搬送手段の一例)
202 搬送モータ(被記録媒体搬送駆動手段の一例)
203 搬送ニップローラ
204、205 ダンサローラ(バッファ部材の一例)
208 表塗布ユニット(処理液塗布手段)
209 表塗布ローラ(処理液塗布回転部材)
210 表加圧ローラ(加圧回転部材)
211 裏塗布ユニット(処理液塗布手段)
212 裏塗布ローラ(処理液塗布回転部材)
213 裏加圧ローラ(加圧回転部材)
215 ヒートローラ
230 ダンサユニット(バッファ手段の一例)
231 ダンサユニット昇降機構
235 昇降モータ
236 ワンウェイクラッチ
237 エンコーダ(位置検出手段の一例)
250 装置本体
260 制御部(制御手段の一例)
261 CPU(制御手段の一例)
262 ROM
263 RAM
300 インクジェットプリンタ(印刷装置の一例)
400 後処理装置
A コントロールライン(規定位置の一例)
W 用紙(被記録媒体の一例)
Wa 用紙の弛み
X 被記録媒体搬送方向
特開2013−091260号公報 特開2013−091261号公報 特開2013−091262号公報

Claims (5)

  1. 長尺状の被記録媒体の搬送経路上に配置され、被記録媒体に処理液を塗布する処理液塗布回転部材と、被記録媒体を介して前記処理液塗布回転部材に押し付けられる押付位置及び該押付位置から離間した離間位置に変位可能な加圧回転部材とを有する処理液塗布手段と、
    前記処理液塗布手段よりも前記搬送経路の下流側に配置され、被記録媒体を狭持して被記録媒体の搬送方向に搬送する被記録媒体搬送手段と、
    前記被記録媒体搬送手段よりも前記搬送経路の下流側に配置され、前記被記録媒体搬送手段により搬送される被記録媒体に張力を付与する、被記録媒体を介して自重で昇降可能なバッファ部材と、前記バッファ部材の位置を検出する位置検出手段とを有するバッファ手段と、を備え、
    前記バッファ手段における前記被記録媒体搬送方向の下流側に接続され、処理液塗布済みの被記録媒体へ印刷を行う印刷装置から、処理液塗布済みの被記録媒体へ印刷を行う際の印刷搬送速度の情報を取得し、前記印刷装置による印刷搬送動作に同期して、前記位置検出手段からの信号に基づいて、前記バッファ部材の位置を規定位置に保つように、前記被記録媒体搬送手段の速度制御を行いながら、被記録媒体に対する処理液の塗布と搬送を行う処理液塗布装置であって、
    前記印刷搬送動作の停止開始時における前記印刷搬送速度の減速中に、前記バッファ部材が前記規定位置より上昇するように前記被記録媒体搬送手段の速度制御を行い、且つ、前記印刷搬送動作の停止完了時に、前記バッファ部材を前記規定位置に下降させながら、前記処理液塗布装置内に発生した被記録媒体の弛みを除去するように前記被記録媒体搬送手段を制御する制御手段を有することを特徴とする処理液塗布装置。
  2. 前記印刷搬送動作の停止開始時に前記処理液塗布装置内で発生する被記録媒体の弛み量を予め記憶する記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記印刷搬送動作の停止開始時に、前記印刷装置から取得する前記印刷搬送速度の情報に合わせて、前記バッファ部材の位置を変化させ、且つ、前記印刷搬送動作の停止完了時に、前記記憶手段により記憶された前記被記録媒体の弛み量より多い被記録媒体搬送量となるように前記バッファ部材を下降させるように前記被記録媒体搬送手段を制御することを特徴とする請求項1記載の処理液塗布装置。
  3. 前記制御手段は、前記バッファ部材を下降させる際に、前記バッファ部材の下降で発生する被記録媒体搬送量に対して、前記被記録媒体搬送手段による被記録媒体搬送量を少なくするように制御することを特徴とする、請求項1又は2記載の処理液塗布装置。
  4. 前記処理液塗布装置内に発生した被記録媒体の弛みには、前記被記録媒体搬送手段よりも前記搬送経路の上流側で発生した被記録媒体の弛みが含まれることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一つに記載の処理液塗布装置。
  5. 前記被記録媒体の搬送方向に沿って、該搬送方向の上流側に画像形成前の被記録媒体に対して処理液を塗布する処理液塗布装置が設置され、該処理液塗布装置における前記搬送方向の下流側に処理液塗布済みの被記録媒体上にインク滴を吐出して画像を形成するインクジェット記録装置を含む印刷装置が設置された画像形成システムにおいて、
    前記処理液塗布装置が、請求項1ないし4の何れか一つに記載の処理液塗布装置であることを特徴とする画像形成システム。
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