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JP2015105368A - ウィンドウフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、耐候性に優れたウィンドウフィルムを提供することを主目的とする。【解決手段】本発明は、光制御層と接着層とを少なくとも有し、上記接着層が上記光制御層よりも外光の光源側に配置されるウィンドウフィルムであって、上記接着層が、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなる接着性ポリマー、およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むものであり、上記光制御層が、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むことを特徴とするウィンドウフィルムを提供することにより、上記目的を達成する。【選択図】図1

Description

本発明は、耐候性に優れたウィンドウフィルムに関する。
近年、地球温暖化等の環境問題の深刻化に伴い、省エネルギーやCOの削減を目的として、光制御層を有するウィンドウフィルムを利用した住宅、自動車等の空間温度調整が進められている。
ウィンドウフィルムとは、太陽光等の外光の入射角度に応じて選択的に光の吸収、偏光、反射、透過等を行うことにより、室内への熱線および可視光線の入射量を調整する機能性シートである。
ウィンドウフィルムは、通常、光制御層と、上記光制御層を窓ガラス等に貼合させるための接着層とを有する。ここで、光制御層はその形状により上述の機能が発揮されることから、成型性が高く、経時による変形が生じにくい材料を用いて形成されることが求められる。また、外光を利用して室内の照度の向上や室温の向上を図るために、より多くの量の光を室内に取り込むことが必要となり、上記光制御層は高い光透過率を有することも求められる。このため、光制御層の材料としては、電離放射線硬化性樹脂が好適とされている。
しかし、上記電離放射線硬化性樹脂の構造内に有するフェニル基や、未反応の重合性不飽和結合は、外光の紫外線を吸収しやすいことから、光制御層は光劣化が生じやすいという欠点を有していた。一方、光制御層の劣化を防止するために紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を含有させると、光制御層の成型の際に樹脂の硬化に要する紫外線が耐候剤に吸収されてしまい、硬化反応が阻害されて光制御層を所望の形状に成型しにくくなるという問題を有していた。
そこで、外光の入射方向に対して窓ガラス等の内側に貼合させるウィンドウフィルムにおいては、接着層に耐候剤を含有させて、外光に含まれる紫外線等の光制御層の劣化の要因となる波長光を接着層で吸収することで光制御層の劣化を防ぎ、ウィンドウフィルムの耐候性の向上を図っている。
なお、特許文献1には、高い保持力、耐候性および紫外線吸収能を有するウィンドウフィルム用接着剤として、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、金属キレート系架橋剤、およびトリアジン系紫外線吸収剤を含む接着剤が開示されている。また、上述の組成を含む接着層と、電離放射線硬化性樹脂により形成された光制御層とを備えるウィンドウフィルムが開示されている。
特許第4881208号公報
しかし、本発明者等が検討したところ、特許文献1に開示される組成を含む接着層を用いる場合であっても、光制御層に用いられる電離放射線硬化性樹脂が、分子構造内にフェニル基を有するエチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位に含む場合、接着層による上記光制御層の劣化防止の効果が得られず、ウィンドウフィルムの耐候性の向上が十分に図れないという課題を見出した。
なお、以下、「エチレンオキシド変性」、「プロピレンオキシド変性」、「プロポキシ化エトキシ化」を、それぞれを「EO変性」、「PO変性」、「EO・PO変性」と称する場合がある。また、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレートまたはメタクリレート」を意味する。以下、同様とする。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、耐候性に優れたウィンドウフィルムを提供することを主目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、接着層に含有される紫外線吸収剤の波長選択性が、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含む光制御層の劣化の抑制に寄与することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、光制御層と接着層とを少なくとも有し、上記接着層が上記光制御層よりも外光の光源側に配置されるウィンドウフィルムであって、上記接着層が、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなる接着性ポリマー、およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むものであり、上記光制御層が、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むことを特徴とするウィンドウフィルムを提供する。
本発明によれば、接着層が上述の組成を含むものであることにより、ウィンドウフィルムに入射した外光のうち、光制御層に含まれる重合体の構成単位である上記の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの劣化を引き起こす波長光が、先に上記接着層中のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤において選択的に且つ十分に吸収されるため、光制御層の劣化を抑制することができる。これにより、耐候性の高いウィンドウフィルムとすることができる。
本発明においては、高い耐候性を有するウィンドウフィルムとすることができるという効果を奏する。
本発明のウィンドウフィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明のウィンドウフィルムの他の例を示す概略斜視図および断面図である。 光制御部が熱線吸収部であるルーバー型光制御層内における光の透過経路を説明するための説明図である。 光制御部の縦断面形状の一例を示す説明図である。 本発明におけるウィンドウフィルムの他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明のウィンドウフィルムについて詳細に説明する。
本発明のウィンドウフィルムは、光制御層と接着層とを少なくとも有し、上記接着層が上記光制御層よりも外光の光源側に配置されるものであって、上記接着層が、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなる接着性ポリマー、およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むものであり、上記光制御層が、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むことを特徴とするものである。
本発明のウィンドウフィルムについて、図を参照して説明する。図1は本発明のウィンドウフィルムの一例を示す概略断面図である。本発明のウィンドウフィルム10は、接着層1と、光制御層2とを少なくとも有するものである。接着層1は、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなる接着性ポリマーに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むものであり、光制御層2は、EO変性、PO変性、およびEO・PO変性の少なくともいずれかのビスフェノールAジ(メタ)アクリレートを構成単位として有する重合体を含むものである。
本発明のウィンドウフィルムは、接着層が光制御層よりも外光の光源側(図1中のL側)に配置されるようにして、窓ガラス等に貼合して用いられる。
なお、光制御層における重合体について、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有するとは、上記重合体が、上記の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかのモノマーの末端基において架橋重合された状態を有することをいう。
上記重合体は、上記の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートのいずれか1種類のみを構成単位として有するものであってもよく、2種以上を構成単位として有するものであってもよい。
本発明者等は、EO変性、PO変性、およびEO・PO変性の少なくともいずれかのビスフェノールAジ(メタ)アクリレートを構成単位として有する重合体を含む光制御層と、接着層との組合せについて鋭意検討を重ねたところ、接着層に含有される紫外線吸収剤の中でも、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等を用いる場合では、光制御層の劣化が抑制されにくいのに対し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いる場合では、光制御層の劣化が十分に抑制されることを知得した。
上記の紫外線吸収剤による効果の相違は、以下の理由によるものと推量される。すなわち、紫外線吸収剤はその種類によって特異的に吸収が可能な波長帯が異なるが、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の吸収波長帯は、上記の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの分子構造内におけるフェニル基が吸収しやすい光の波長帯と広範囲で重複しているものと考えられる。このため、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は他の紫外線吸収剤と比較して、EO変性、PO変性、およびEO・PO変性のビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの劣化を引き起こす波長光を選択的に且つ十分に吸収できるものと推測される。
すなわち、本発明によれば、接着層が上述の組成を含むものであることにより、ウィンドウフィルムに入射した外光のうち、光制御層を形成する重合体の構成単位であるEO変性、PO変性、およびEO・PO変性のビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの劣化を引き起こす波長光が、先に上記接着層において十分に吸収されることで、光制御層の劣化が抑制されることから、耐候性の高いウィンドウフィルムとすることができる。
以下、本発明のウィンドウフィルムの詳細について説明する。
1.接着層
本発明における接着層は、光制御層よりも外光の光源側に配置されるものであって、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなる接着性ポリマー、およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むものである。
なお本発明者等は、接着層自体の耐候性についても検討したところ、接着性ポリマーを構成する架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を用いた場合、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤との併用により、経時による接着層の黄変が見られたが、イソシアネート系架橋剤に代えて金属キレート架橋剤を用いる場合は黄変が起こらないことを知得した。
すなわち、上記接着層においては、含有されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤により光制御層の光劣化の抑制が可能となるだけでなく、金属キレート架橋剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤との併用により、接着層自体も高い耐候性を有することができる。
(1)接着性ポリマー
接着層における接着性ポリマーは、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなるものである。
(a)アクリル系共重合体
上記アクリル系共重合体は接着主剤であり、後述する金属キレート架橋剤との架橋反応の際に、加熱により架橋形成するものが好ましい。光照射による架橋形成の場合は、硬化後の接着層の耐候性に影響を及ぼす場合があるからである。
上記アクリル系共重合体は、例えば、主成分としての(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリルモノマーとを共重合させたアクリル酸エステル共重合体が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを意味する。また、以下の説明における(メタ)アクリルモノマーについても同様である。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも発明においては、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチルが好ましい。
(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば単官能(メタ)アクリレート、2官能〜4官能の多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリルモノマーについては、アクリル酸エステルと共重合し、且つ金属キレート架橋剤との架橋点となる官能基を有するものが好ましい。
架橋点となる官能基としては、例えば水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、シアノ基等が挙げられ、(メタ)アクリルモノマーにおいてはその分子構造内にこれらの官能基のうち1種類または複数種類を、総じて1官能〜4官能有することが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イソクロトン酸等が挙げられる。
アミド基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
アミノ基含有アクリル系モノマーとしては、例えばアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ基含有アクリル系モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等が挙げられる。
シアノ基含有アクリル系モノマーとしては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
その他の(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、上述の(メタ)アクリル酸エステル等からも選択できる。また、例えば1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレート等の多官能モノマーが挙げられる。
さらに、酢酸ビニル等のビニルエステル類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー等が挙げられる。
中でも、アクリル系共重合体を構成する(メタ)アクリルモノマーとしては、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチルが好適に用いられる。
上記アクリル系共重合体は、その共重合形態について特に限定されるものでなく、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいが、中でもランダム共重合体であることが好ましい。
また、上記アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、本発明における接着層が所望の接着力を示すことができれば特に限定されないが、200000〜1400000の範囲内、中でも600000〜1000000の範囲内、特に750000〜850000の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が上記範囲よりも小さいと、凝集力の低下に伴い接着力が低下する場合がある。一方、重量平均分子量が上記範囲よりも大きいと、本発明のウィンドウフィルムを窓ガラス等と強固に貼合できるが、接着力が高すぎて貼り替えの際に窓ガラスから剥離しにくくなる場合がある。
なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際のポリスチレン換算の値であり、測定にはカラム材質として昭和電工社製LF−804を3本使用し、展開溶媒としてTHFを用いるものとする。
また、上記アクリル系共重合体におけるアクリル酸エステルと(メタ)アクリルモノマーとの含有比率は、アクリル酸エステルが主成分であれば特に限定されず、本発明における接着層が所望の接着力、耐候性および光学特性を示すように適宜設定することができる。
(b)金属キレート架橋剤
金属キレート架橋剤としては、中心金属としてアルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属を有するものが好ましく、中でも、中心金属がアルミニウムであるアルミキレート架橋剤が特に好ましい。
アルミキレート架橋剤としては、例えばジイソプロポキシアルミニウムモノオレイルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムビスオレイルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムモノオレエートモノエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノラウリルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノステアリルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノイソステアリルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムモノ−N−ラウロイル−β−アラネートモノラウリルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(イソブチルアセトアセテート)キレート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(2−エチルヘキシルアセトアセテート)キレート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(ドデシルアセトアセテート)キレート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(オレイルアセトアセテート)キレート等が挙げられる。
また、その他の金属キレート架橋剤としては、例えばチタニウムテトラプロピオネート、チタニウムテトラ−n−ブチレート、チタニウムテトラ−2−エチルヘキサノエート、ジルコニウム−sec−ブチレート、ジルコニウムジエトキシ−tert−ブチレート、トリエタノールアミンチタニウムジプロピオネート、チタニウムラクテートのアンモニウム塩、テトラオクチレングリコールチタネート等が挙げられる。
上述の金属キレート架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属キレート架橋剤の含有量としては、アクリル系共重合体100質量部に対して1質量〜30質量部の範囲内、中でも3質量〜20質量部の範囲内、特に5質量〜15質量部の範囲内であることが好ましい。金属キレート架橋剤の含有量が上記範囲よりも多いと、アクリル系共重合体との架橋反応が過剰に促進されて硬化が密になりすぎることから、接着層の劣化が生じやすくなり、ウィンドウフィルムとしての耐候性が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも少ないと、架橋反応が十分になされず硬化が疎になりすぎることから、硬化不足となり接着力が低下する場合がある。
(c)接着性ポリマー
上記接着性ポリマーは、上述したアクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなるものであるが、さらに任意のモノマー、オリゴマー、他のポリマーを含み、これらが架橋されたものであってもよい。任意のモノマーとしては、例えば2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリルモノマー等が挙げられる。
(2)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではなく、例えば2−(2’−ヒドロキシ3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3’−tert−アミル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’−ヒドロキシ3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、ベンゼンプロパン酸と3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ(C7〜C9の側鎖および直鎖アルキル)とのエステル化合物等の、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基またはメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。
中でも、本発明においては、2−(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、ベンゼンプロパン酸と3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ(C7〜C9の側鎖および直鎖アルキル)とのエステル化合物が好適である。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、Viosorb520(共同薬品社製)、Tinuvin171、384-2、328、99-2、PS、928、900、1130(以上、BASF社製)JF−77、80、83、832、JAST−500(以上、城北化学社製)、Sumisorb200、250、300、340(以上、住友化学社製)、KEMISORB71、73、79、279(以上、ケミプロ化成社製)、およびRUVA−93(大塚製薬社製)、Seesorb704、706(以上、シプロ化成社製)等を用いることができる。
接着層におけるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の含有量としては、アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部〜25質量部の範囲内、中でも1質量部〜25質量部の範囲内、特に3質量部〜20質量部の範囲内であることが好ましい。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の含有量が上記範囲よりも多いと、接着層が着色を帯びることによるウィンドウフィルム全体としての外観上の問題が生じる場合があり、一方、上記範囲よりも少ないと接着層において紫外線を十分に吸収しきれず、光制御層の劣化が生じる場合がある。
(3)任意の材料
本発明における接着層は、耐候性がさらに向上するという観点から、上述の組成の他に光安定剤等を含有していてもよい。上記光安定剤としては、ヒンダードアミン系の光安定剤等が好ましく、また、分子内に反応性基を有するものであってもよい。光安定剤としては、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
接着層における光安定剤の含有量については、アクリル系共重合体100質量部に対して0質量〜7質量部の範囲内であればよく、中でも0質量部〜5質量部の範囲内であることが好ましく、特に0質量部〜5質量部の範囲内であることが好ましい。
また、本発明における接着層は、任意の材料としてシランカップリング剤、酸化防止剤、接着付与剤、金属キレート系以外の架橋剤、充填剤、レベリング剤等を含んでいてもよい。
接着付与材としては、一般的に接着層に用いられるものであれば特に限定されないが、例えばロジン系接着付与剤等が好適である。
(4)接着層
本発明における接着層のゲル分率としては、所望の膜厚でガラス等と貼合が可能な接着力を有する範囲内であることが好ましく、硬化後において50%〜90%の範囲内、中でも60%〜85%の範囲内、特に70%〜80%の範囲内であることが好ましい。接着層のゲル分率が上記範囲よりも大きいと、架橋密度が高くなることにより高い接着力を示し、窓ガラス等に対して本発明のウィンドウフィルムを強固に貼合できるが、接着力が高すぎて貼り替えの際に窓ガラスから剥離しにくくなる場合がある。また、架橋密度が高すぎることにより接着層の劣化が生じやすくなる場合がある。一方、接着層のゲル分率が上記範囲よりも小さいと、架橋密度が低いため所望の接着力を示すことができない場合がある。
なお、上記ゲル分率は、以下の方法により測定された値である。
(ゲル分率の測定方法)
セパレーターに挟まれた接着層を10cm×10cm角で切出す。切りだした接着層を丸めて瓶に入れた状態での重量を測定し、差分から処理前の接着層単体の重量を測定する。次に、瓶に入れて揮発を防いだ状態のMEKに接着層を浸漬して3時間放置後、事前に重量を測定した10cm×10cmの100メッシュ網上に載せ、廃液および接着層より溶出したモノマーを廃棄する。接着層が載った状態で60℃24時間乾燥し、乾燥後のメッシュ網および溶剤浸漬・乾燥を経た接着層の重量を測定し、初期重量との差から乾燥後(処理後)の接着層の重量を算出し、以下の式からゲル分率を求めた。
ゲル分率(%)={(処理後の接着層の重量(g))/(処理前の接着層の重量(g))}×100
接着層の膜厚としては、5μm〜100μmの範囲内が好ましく、中でも10μm〜75μmの範囲内が好ましい。接着層の膜厚が上記範囲よりも大きいと、ウィンドウフィルム全体が着色を帯びて外観上の問題が生じる場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、接着層において紫外線を十分に吸収しきれず、光制御層の劣化が生じる場合がある。
接着層の形成方法としては、所望の膜厚で形成できれば特に限定されないが、例えば、上述の接着性ポリマーの材料およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を所望の溶媒に溶かした塗布液を用い、光制御層の一方の表面に塗布して加熱して塗布膜を硬化させる方法を用いることができる。中でも架橋の促進を図るために、硬化後にエージング処理を行うことが好ましい。
上記塗布液を塗布するコーティング方法としては、例えば、ナイフコーター、アプリケーターコーター、ダイコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ロールコーター等を挙げることができる。また、エージング処理としては、例えば40℃で3日〜7日程度の加熱処理を行なうことが好ましい。
2.光制御層
本発明における光制御層は、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むものである。
なお、本発明において、光制御層は紫外線吸収剤を通常含まないものとする。
本発明における光制御層は、上記の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むものであり、熱線および可視光線を選択的に透過することが可能な構造を有するものであればよく、例えばルーバー型、プリズム型等の光制御層が挙げられる。中でもルーバー型光制御層が好ましい。外光の入射角度に応じて、入射光の反射による採光量の確保、熱線の選択的透過および遮蔽を行うことが可能だからである。
以下、ルーバー型光制御層と、その他の光制御層とに分けて説明する。
(1)ルーバー型光制御層
本発明におけるルーバー型光制御層とは、一方の表面に複数本の溝部を有する光透過部、および上記溝部内に形成された光制御部を有するものである。ルーバー型光制御層においては、光透過部がEO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むものである。
ルーバー型光制御層について図を参照して説明する。図2(a)はルーバー型光制御層を備えるウィンドウフィルムの一例を示す概略斜視図であり、図2(b)は図2(a)のx−x線断面図である。
図2(a)、(b)で示すように、ルーバー型光制御層2Aは、光透過部11に直線かつ並列に複数本の溝部13が形成され、上記溝部13内に光制御部12を有するものである。
ルーバー型光制御層では、光制御部の材料に応じて、光の制御方法を選択することが可能となる。例えば、光制御部を、光透過部よりも低屈折率を示す樹脂材料から成る低屈折率部とすることにより、光透過部と光制御部との界面において、屈折率の違いによる光の全反射を生じさせることで、反射光を利用した採光量の増加を図ることができる。また、光制御部を、熱線吸収粒子を含む材料から成る熱線吸収部とすることにより、熱線の透過および遮蔽を選択的に行うことができる。さらに、光制御部を、隠蔽性を示す材料から成る光拡散部とすることにより、光制御部と光透過部との界面において光を拡散反射させて室内への採光量の増加を図ることができる。
図3は、光制御部が熱線吸収部であるルーバー型光制御層内における光の透過経路を説明するための説明図である。図3で説明しない符号については、図2で説明したものと同様とする。例えば図3(a)で示すように、太陽高度が高い夏季では、窓ガラス100に対する太陽光Lの入射角度θは大きくなるため、太陽光Lは熱線吸収部12aの側面から多く入射される。このとき、可視光線は熱線吸収部12aを透過して室内に取り込まれ、一方で、熱線は熱線吸収部12aにおいて吸収されるため室内側への取り込みが遮蔽される。すなわち、夏季においては、可視光線を利用して室内の照度を確保すると共に、熱線による室内温度の上昇を抑制することができる。
一方、図3(b)で示すように、太陽高度が低い冬季では、窓ガラス100に対する太陽光Lの入射角度θが小さくなり、窓ガラス100の面に対して垂直に近い角度から入射される。このため、図3(a)で示した夏季の場合に比べて、光透過部11へ入射する太陽光Lの割合が増加する。光透過部11は熱線も透過するため、可視光線と熱線との両方を室内に取り込むことができる。すなわち、冬季においては、可視光線を利用して室内の照 度の確保と、熱線による室内温度の上昇との両方を図ることが可能となる。
以下、ルーバー型光制御層の各構成について説明する。
(a)光透過部
光透過部は、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むものである。
上記の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートは、平均官能基数が2程度のものである。
光透過部は、上述の材料の他に、任意の添加剤を含有していても良い。上記添加剤としては、光安定剤、離型剤、重合禁止剤、架橋剤、酸化防止剤、可塑剤、消泡剤、充填剤等が挙げられる。なお、紫外線吸収剤を通常含まないものとする。また、形状安定性の観点から光安定剤についても含まないことが好ましい。
光透過部の厚さは、溝部の高さに応じて適宜選択されるものであるが、例えば10μm〜300μmの範囲内、中でも25μm〜250μmの範囲内、特に50μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。光透過部の厚さが上記範囲よりも大きいと、光透過部において入射光が吸収されることにより室内側への出射光量が減少し、本発明のウィンドウフィルムの視認性が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、溝部を所望の形状に形成することが困難になる場合がある。
なお、光透過部の厚さは、すなわちルーバー型光制御層の厚さであり、図2(b)においてT1で示される部分である。
光透過部の有する溝部の形状等については、後述する光制御部の形状等と同様であるため、この項での説明は省略する。
光透過部の屈折率としては、光制御部の種類に応じて適宜選択されるが、例えば1.40〜1.80の範囲内、中でも1.45〜1.70の範囲内、特に1.50〜1.65の範囲内であることが好ましい。
なお、光透過部の屈折率は、JIS K 7142に規定された屈折率の測定方法に従い、アッベ屈折計((株)アタゴ社製)を用いて、温度23℃の条件下で、測定波長589nmのナトリウム光源を用いて測定された値である。以下の説明において、屈折率の測定方法は、この方法により測定されるものとする。
また、光透過部の可視光線透過率は70%以上であることが好ましく、中でも80%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。光透過部が上記の可視光線透過率を有することにより、光透過部における入射光の吸収による室内側への出射光量の減少が抑制され、本発明のウィンドウフィルムの視認性を向上させることができる。
なお、上記可視光線透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−2450」、JIS K 0115準拠品)を用い、東洋紡績製PETフィルム(品番:コスモシャインA4300、厚さ100μm)上に形成された膜厚10μmの光透過部に対し、測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定することにより確認される。
(b)光制御部
光制御部は、光透過部の溝部内に形成されるものである。すなわち光制御部と溝部とは、通常、同形状となる。また、光制御部は、構成材料に応じてその機能を選択することができる。
以下、想定される光制御部の例について説明する。
(i)低屈折率部
低屈折率部は、光透過部よりも低屈折率を示す樹脂材料から成るものである。光制御部を低屈折率部とすることにより、光透過部と光制御部との界面において屈折率の違いによる光の全反射を生じさせることができ、反射光を利用した採光量の増加を図ることができる。
低屈折率部の材料としては、光透過部よりも屈折率の低い透明樹脂であればよく、電離放射線硬化性樹脂であることが好ましい。上記電離放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられるが、中でも、紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂が好ましい。
上記紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂としては、従来から慣用されている重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。例えば、重合性オリゴマーないしはプレポリマー、中でも多官能の重合性オリゴマーないしはプレポリマーが挙げられる。重合性オリゴマーないしはプレポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーやプレポリマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエーテル系のウレタン(メタ)アクリレート、カプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマー、さらにエチレンオキシド(EO)変性、プロピレンオキシド(PO)変性、プロポキシ化エトキシ化等の変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等を構成単位に含むオリゴマーやプレポリマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、光重合開始剤を併用することが好ましい。上記光重合開始剤の種類としては、従来から慣用されているものを用いることができる。光重合開始剤の含有率としては、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜5質量部程度であることが好ましい。
また、上記低屈折率部は、他の任意の材料を含んでいても良いが、形状安定性の観点から紫外線吸収剤、光安定剤については含まないことが好ましい。
低屈折率部の屈折率としては、光透過部の屈折率よりも低ければよく、例えば、1.40〜1.55の範囲内であることが好ましい。
低屈折率部は所望の可視光線透過率を有することが好ましい。具体的には、上述した光透過部の可視光線透過率と同様であるため、ここでの記載は省略する。
(ii)熱線吸収部
熱線吸収部は、熱線吸収剤として熱線吸収粒子を含む材料から成るものである。光制御部を熱線吸収部とすることにより、熱線の透過および遮蔽を選択的に行うことができる。
(熱線吸収粒子)
上記熱線吸収粒子は、可視光線を透過し熱線を吸収するもの、すなわち、赤外光領域に吸収特性を有し、且つ、可視光領域に透過特性を有する粒子であればよく、可視光線透過率が50%以上、中でも60%以上、特に70%以上を示すものが好ましい。また、赤外線吸収率が、例えば50%以上であることが好ましく、中でも60%以上であることが好ましく、特に70%以上であることが好ましい。
なお、上記可視光線透過率は、後述するバインダ樹脂95質量%に熱線吸収粒子を5質量%含有させて全体量を100質量%とした熱線吸収部形成用組成物を、東洋紡績製PETフィルム(商品名:コスモシャインA4300、厚さ100μm)の上に膜厚1μmで塗布し、分光光度計((株)島津製作所製 UV−2450、JIS K 0115準拠品)を用いて、測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定した時の、各波長における可視光線透過率の平均値である。
また、上記赤外線吸収率は、上述した可視光線透過率の測定と同様のサンプルおよび測定方法を用い、測定波長780nm〜2500nmの範囲内で測定したときの、各波長における赤外線吸収率の平均値である。
また、上記熱線吸収粒子としては、無機ナノ粒子を用いることができ、具体的にはアンチモン錫酸化物(ATO)、インジウム錫酸化物(ITO)、六ホウ化ランタン(LaB)、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、酸化タングステン、六ホウ化セリウム、無水アンチモン酸亜鉛および硫化銅またはそれらの混合物のナノ粒子等を用いることができる。中でも、アンチモン錫酸化物(ATO)、インジウム錫酸化物(ITO)、六ホウ化ランタン(LaB)、またはこれらの混合物を用いることが好ましい。
上記熱線吸収粒子は透明であってもよく、透明でないものであってもよいが、透明であることが好ましい。
熱線吸収粒子はナノ微粒子であることが好ましく、その平均粒径(D50)としては、例えば10nm〜200nmの範囲内、中でも、20nm〜150nmの範囲内、特に30nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。熱線吸収粒子の平均粒径が上記範囲よりも大きいと、ヘイズが発生して本発明のウィンドウフィルムの透明性が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、熱線を十分に吸収できない場合がある。
なお、上記平均粒径は、熱線吸収粒子の粒子を電子顕微鏡で観察し、算術平均により求めた値である。
(バインダ樹脂)
熱線吸収部は、上述した熱線吸収粒子の他に、少なくともバインダ樹脂を有することが
好ましい。バインダ樹脂は、電離放射線の照射により硬化し得る材料であれば特に限定されるものではなく、構造中にラジカル重合性の活性基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマーまたはポリマーを主成分として重合された電離放射線硬化性樹脂であることが好ましく、上記電離放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられる。中でも、紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂を用いることが好ましい。具体的には、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の反応性オリゴマー、ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリテート、多官能(メタ)アクリレート等の反応性モノマー等が挙げられる。
また、バインダ樹脂には光開始剤が含まれることが好ましい。波長300nm〜400nmの紫外線等を照射してバインダ樹脂を硬化させることができるからである。上記光開始剤としては、照射する電離放射線の種類に応じて適宜選択でき、例えば、ケトン系やアセトフェノン系の光開始剤、具体的には、サンドレー1000、Darocure1163、Darocure1173、Irgacure183、Irgacure651等を用いることができる。なお、上記光開始剤の含有率は、バインダ樹脂の量に応じて適宜調整することができ、例えば、バインダ樹脂100質量部に対して0.1質量部〜5質量部程度であることが好ましい。
熱線吸収部におけるバインダ樹脂は、可視光線の屈折率が小さいことが好ましい。上述した熱線吸収粒子は可視光線の屈折率が大きいため、バインダ樹脂の屈折率を小さくすることで、熱線吸収部全体の上記屈折率を調整することができるからである。
熱線吸収部におけるバインダ樹脂の含有率としては、熱線吸収部の全質量(100質量%)中に40質量%〜98質量%の範囲内、中でも50質量%〜95質量%の範囲内であることが好ましい。バインダ樹脂の含有率が上記範囲よりも多いと、熱線吸収粒子の濃度が薄くなり熱線を十分に吸収できない場合があり、一方、上記範囲よりも少ないと、光透過部との密着性に劣る場合がある。
(熱線吸収部)
上記熱線吸収部は、上述した熱線吸収粒子およびバインダ樹脂の他に光開始剤等の任意の材料を含んでも良いが、形状安定性の観点から紫外線吸収剤、光安定剤については含まないことが好ましい。
熱線吸収部は所望の可視光線透過率および赤外線吸収率を有することが好ましい。具体的には、上述した熱線吸収粒子の可視光線透過率および赤外線吸収率と同様であるため、ここでの記載は省略する。
また、熱線吸収部は可視光線に対して所望の屈折率を有することが好ましく、中でも光透過部における可視光線に対する屈折率との差が小さいことが好ましい。光制御部と光透過部との屈折率差が大きいと、ウィンドウフィルムに映る像の上下方向に平行な複数のスジが入り、上記スジの入った方向に対して像の色が分解した虹状の不鮮明な像(以下、「多重像」と称する。)となり、高い視認性が得られない場合がある。これは、光制御部および光透過部を透過した可視光線と、光透過部のみを透過した可視光線との出射光の拡散に偏りが生じるためである。
熱線吸収部の上記屈折率としては、具体的には1.40〜1.80の範囲内、中でも1.45〜1.70の範囲内、特に1.50〜1.65の範囲内であることが好ましい。また、上記光透過部と上記熱線吸収部との屈折率差が、0.025以下、中でも0.015以下であることが好ましい。
(iii)光拡散部
光拡散部は、隠蔽性を示す材料から成るものである。光制御部を光拡散部とすることにより、光制御部と光透過部との界面において光を拡散反射させて室内への採光量の増加を図ることができる。
光拡散部の材料としては、隠蔽性のあるものが好ましく、例えば白色顔料、銀色顔料等が挙げられる。白色顔料としては、例えば酸化チタン、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられる。銀色顔料としては、例えばアルミニウム、クロム等の金属が挙げられる。
また、上記光拡散部は、必要に応じて他の任意の材料を含んでも良いが、紫外線吸収剤、光安定剤については含まないことが好ましい。
また、光拡散部と光透過部との界面において光を拡散反射させ易くするという観点からは、光拡散部は光透過部との界面をマット面としてもよい。
(iv)光制御部
光制御部の縦断面形状としては、三角形、正方形、長方形、台形状、縦断面形状を構成する2側面のうち少なくとも一方において、斜辺が2本以上の直線または曲線にて構成されるテーパー形状、四辺が曲線である形状等が挙げられる。また、溝部の形状に応じて上記光制御部の角部が曲面を有していてもよく、さらに上記縦断面形状を成す側面の辺は直線であってもよく曲線であってもよい。なお、図4は光制御部の縦断面形状の一例を示す説明図であり、図4(a)は台形状、図4(b)は両側面の斜辺が2本の直線にて構成されるテーパー形状、図4(c)は角に曲率を有する三角形の形状から成る光制御部の縦断面形状の例をそれぞれ示すものである。
光制御部の平面視上における形状としては、特に限定されるものではなく、例えば直線状であってもよく、曲線等の形状であってもよい。さらに、平面視上における光制御部の配置は、並列して配置されていてもよく、平行に並んで配置されていてもよく、他方向にランダムに配置されていてもよい。中でも図2(a)で示すように、光制御部12が平面視上において直線状に平行に配置されることが好ましい。
光制御部の高さとしては、10μm〜300μmの範囲内、中でも25μm〜250μmの範囲内、特に50μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。また、光制御部の高さは光透過部の厚さの30%〜100%未満の範囲内、中でも40%〜97.5%の範囲内、特に50%〜95%の範囲内であることが好ましい。ウィンドウフィルムの厚さが相対的に増し、屈曲性が低下する場合があるからである。なお、光制御部の高さとは、図2(b)においてT2で示される部分である。
光制御部の幅としては、光制御部の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、光制御部が低屈折率部、熱線吸収部であるとき、その幅としては最も広幅の部分が5μm〜50μmの範囲内、中でも7μm〜45μmの範囲内、特に10μm〜40μmの範囲内であることが好ましい。光制御部の幅が上記範囲よりも大きいと、ウィンドウフィルム全体として可視光線が透過しにくくなる場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、光制御部が所望の高さを有さない場合や、所望の光反射機能や熱線吸収機能を果たせない場合があるからである。
また、光制御部が光拡散部であるとき、その幅としては、5μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。光制御部の幅が上記範囲よりも大きいと、光の散乱効果が得られにくくなる。なお、光制御部の幅とは、光制御部の縦断面形状において最も広幅の部分をいい、図2においてWで示される部分である。
光制御部の長さとしては、所望のウィンドウフィルムの大きさに応じて適宜選択されるものである。なお、光制御部の長さとは、平面視上において長尺方向の長さをいう。
光制御部のピッチ幅としては、光制御部の種類に応じて適宜設定することができる。
例えば、光制御部が低屈折率部、熱線吸収部であるとき、そのピッチ幅は15μm〜200μmの範囲内、中でも20μm〜150μmの範囲内、特に25μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。ピッチ幅が上記範囲よりも大きいと、入射角度の大きい外光が光制御部に入射しにくくなり、光制御部による機能が十分に果たされない場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、光透過部において可視光線が透過しにくくなる場合があるからである。
また、光制御部が光拡散部であるとき、そのピッチ幅は10μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。ピッチ幅が上記範囲よりも小さいと、光拡散による採光量の増加が図れない場合がある。
なお、光制御部のピッチ幅とは、隣り合う光制御部の中心間距離をいい、図2(b)においてPで示される部分である。
(c)ルーバー型光制御層
ルーバー型光制御層の光制御部を含む表面は、平坦であってもよく、凹凸を有してもよく、光制御層の機能に応じて適宜選択することができる。例えば、高い視認性が求められるウィンドウフィルムにおいては、ルーバー型光制御層の上記表面が平坦であることが好ましい。ルーバー型光制御層の平均表面粗さ(Ra)としては、0.1nm〜100nmの範囲内、中でも0.1nm〜20nmの範囲内、特に0.1nm〜10nmの範囲内であることが好ましい。
当該表面が凹凸を有する場合、外光の入射面または出射面が平坦である領域と凹部状または凸部状である領域とで、それぞれの入射面または出射面における光の拡散に偏りが生じる。このため、出射光の量に偏りが生じて光の回折現象および干渉現象が誘発されることにより、ウィンドウフィルム上に多重像が発現し、視認性が低下する場合がある。
なお、上記平均表面粗さ(Ra)は、JIS B0601 2001の規定に従い23℃の測定環境下で測定し、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、以下の式(1)によって算出される値とする。
また、ルーバー型光制御層の光制御部を含む表面には、平坦化層、散乱層等を有していてもよい。光の回折現象や干渉現象の発生を抑制し、多重像の発現によるウィンドウフィルムの視認性の低下を防止できるからである。また、空気質のコントロールを目的として光触媒層を有していてもよい。
ルーバー型光制御層は、図2(b)で示すように、光制御部12の表面を同一面上に含まない表面側を接着層1との貼合面としてもよく、光制御部12の表面を同一面上に含む表面側を貼合面としてもよい。
ルーバー型光制御層の形成方法としては、表面に所望の形状の溝部を複数本有する光透過部を形成し、上記溝部に光制御部を形成することができる方法であれば、特に限定されない。
光透過部の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、光透過部の材料を含む光透過部形成用組成物を基材上に塗布した後、凸部を有する賦形版を押圧した状態で架橋硬化させて形成することができる。このとき用いられる賦形版は、表面上に複数本の凸部を有するものであり、上記凸部の反転形状およびその大きさは、通常、溝部の形状および大きさに相当する。
光透過部形成用組成物の塗布方法としては、均一の膜厚で塗布することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、スピンコート法、ダイコート法、ディップコート法、バーコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などを用いることができる。
光透過部形成用組成物の硬化方法としては、電離放射線の照射による硬化が好ましく、中でも実用的である点から紫外線、または電子線を用いることが好ましい。硬化条件等については、材料の種類に応じて適宜設定することができる。
また、光制御部の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば光制御部の材料を含む光制御部形成用組成物を塗布し、光透過部の溝部に充填して硬化させる方法を用いることができる。
光制御部形成用組成物の塗布方法としては、少なくとも溝部内に十分に充填させることができる方法であれば、特に限定されるものではなく、ワイピング法、コーティング法、ドライラミネート法、押出しラミネート法等を用いることができる。また、光制御部形成用組成物を塗布する際に、溝部から光透過部の表面に流れ出た過剰量の光制御部形成用組成物を、スキージ等を用いて摺り切りを行い除去してもよい。
上記光制御部形成用組成物の硬化方法としては、紫外線、電子線等の電離放射線の照射による硬化が好ましく、硬化条件等については、材料および電離放射線の種類に応じて適宜設定することができる。
(2)その他の光制御層
その他の光制御層としては、例えば、プリズム型光制御層等を用いることができる。プリズム型光制御層とは、外光を偏光、反射して室内側への光の入射方向を制御する機能を有するものである。例えば図5で示すように、プリズム型光制御層2Bは台形断面を有する単位プリズム31を複数備えた構造を有するものであり、単位プリズム31の偏光面31aにおいて外光を全反射して所望の偏光を生じさせることにより、外光が室内へ入射する際の入射方向を制御することができる。ここで単位プリズムは、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびEO・PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むものである。
なお、隣り合う単位プリズム間(図5中の32で示される部分)は、空気が充填されていてもよく、単位プリズムと屈曲率の異なる材料が充填されていてもよい。
単位プリズムの構造等の詳細については、例えば、特開2013−155569号公報に記載される単位プリズムの詳細と同様とすることができる。
プリズム型光制御層の膜厚としては、10μm以上200μm以下であることが好ましい。膜厚が上記範囲よりも小さいと、光学的な性能が不十分となる場合や、プリズム型光制御層の加工が微細となり精度が低下する場合がある。一方、上記範囲より大きいとプリズム型光制御層を成型する際に、金型からの剥離が困難となる場合がある。
3.基材
本発明のウィンドウフィルムは、基材を有していてもよい。上記基材は、通常、光制御層の接着層が設けられた面と反対側の面に有するものである。
上記基材としては、光透過性を有し、視認性に悪影響を与えないものであれば特に限定されず、例えば、透明性を有する樹脂からなるシートやフィルム等を用いることができ、中でもフィルムが好ましい。
基材に用いられる樹脂としては、透明性を有し、光制御層等を支持可能な強度を有するものであれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、塩化ビニル、フッ素樹脂、ゴム等を用いることができる。中でも、透明性および強度の点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートが好ましい。また、基材は、酸化防止剤や紫外線吸収剤等を含んでいても良い。
基材は、必要に応じて片面または両面に表面処理等を行っていても良い。表面処理としては、コロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン紫外線照射処理等の酸化法による表面処理、サンドブラスト法、溶剤処理法等の凹凸化法による表面処理、化学的表面処理等が挙げられる。
基材の膜厚としては、用途に応じて適宜設定が可能であるが、通常5μm〜200μmの範囲内、中でも10μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。基材の膜厚が上記範囲よりも小さいと、カール、シワ等が入りやすく、ウィンドウフィルムの強度が得られない場合がある。
4.剥離層
本発明のウィンドウフィルムは、接着層上に剥離層を有することが好ましい。剥離層を有することにより、接着層への埃等の付着を防止し、汚れによるウィンドウフィルムの視認性の低下を防ぐことができる。また、ロール状に巻き取ったウィンドウフィルムを巻き出す際に、接着層の表面が荒れて、巻き出し不良の発生を防止できるからである。
剥離層の材料としては、一般に使用されているものであれば特に限定されない。例えば、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系およびメタアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、シリコン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種界面活性剤、金属酸化物等が挙げられる。これらの材料は単独で用いても良く、2種以上混合して用いてもよい。
5.任意の層
本発明のウィンドウフィルムは、上述の構成の他に、任意の層を有していても良い。例えば、接着層と光制御層との密着性の向上、および外観向上の観点から、接着層と光制御層との間にオーバーコート層を有していてもよい。
オーバーコート層の材料としては、電離放射線硬化性樹脂を用いることが好ましく、重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。中でも、多官能の重合性オリゴマーないしはプレポリマーを用いることが好ましい。重合性オリゴマーないしはプレポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーやプレポリマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系やポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマー等が挙げられる。重量分子量としては、1000〜5000程度のものが好ましい。
上記電離放射線硬化性樹脂には、上記の多官能性の重合性オリゴマーの他に、カプロラクトン系ポリオールと有機イソシアネートとヒドロキシアクリレートとの反応により得られるカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレートや、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート等のような高分子ウレタン(メタ)アクリレートを併用することができる。オーバーコート層の耐候性を向上することができるからである。中でも、カプロラクトン系の材料を併用することが好ましい。
また、オーバーコート層の材料として多官能性のウレタン(メタ)アクリレートを用いる場合、その粘度を調整する等の目的で、メチル(メタ)アクリレート等の単官能性(メタ)アクリレートのような希釈剤を併用することができる。上記単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、低分子量の多官能性(メタ)アクリレートを併用してもよい。また、希釈剤としては、上記のモノマーを用いて、塗布性を確保することもできる。
オーバーコート層は、紫外線吸収剤や光安定剤、シリケート化合物等を含んでいてもよい。紫外線吸収剤および光安定剤の詳細については、上述したものと同様である。
オーバーコート層の厚さについては、0μm〜40μmの範囲内、中でも0μm〜20μmの範囲内、特に0μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。
オーバーコート層の形成方法としては、例えば、上述した材料を所望の溶剤で希釈した塗布液を調製し、上記塗布液を基材上に塗布して形成することができる。塗布方法としては、例えばアプリケーターコート、ビヤバーコート、ワイヤバーコート、グラビアコーター、ダイコーター等を用いることができる。
また、他の任意の層として、光制御層の接着層を有さない面側に耐傷層、自浄層等を有していてもよい。なお、光制御層が基材と貼合されている場合は、これらの層は上記基材を介して光制御層の一方の表面上に配置されるものである。耐傷層、自浄性層等の詳細については、上述したオーバーコート層と同様とすることができる。
6.ウィンドウフィルム
本発明のウィンドウフィルムの可視光線透過率としては、外光の入射角度が0°のときの可視光線透過率が65%以上であることが好ましく、中でも70%以上、特に85%以上であることが好ましい。外光の入射角度が0°のとき可視光線透過率を上記範囲内とすることにより、外観等を明瞭に観察することができる。また、室内等に取り込まれる可視光線の量も増えるため、外光を利用して室内の照度を確保することもできる。ここでいう入射角度とは、図3内で示す角度θをいう。
なお、上記可視光線透過率は、赤外可視紫外分光光度計((株)島津製作所社製 UV3100PC)を使用し、JIS A5759−2008に従い380nm〜780nmの波長域における分光透過率測定し、同規格に規定される算出式により算出したものである。
本発明のウィンドウフィルムの使用態様としては、接着層が光制御層よりも外光の光源側に配置されることで効果が発揮されることから、主に室内用として用いられる。
7.用途
本発明のウィンドウフィルムは、例えば、ビル、家屋、電車、車、バス等の車両、飛行機、船舶等の窓ガラス、開口部等に貼り付けて使用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
(光制御層の形成)
以下の方法により光制御層を形成した。
(1)光透過部および溝部の形成
連続帯状の透明2軸延伸PETフィルム(厚さ50μm)の一方の表面に、下記の組成から成る液状の光透過部形成用組成物Aを、硬化後の膜厚が100μmとなるように塗布した。
<光透過部形成用組成物A>
・EO変性ビスフェノールAジアクリレート(製品名:A−BPE−10、中村化学株式会社製) … 100質量部
・ベンゾフェノン系光開始剤(光重合開始剤、製品名:イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製) … 1質量部
表面の面方向に沿って円周方向に直線状に連なり、その主切断面が、高さ63μm、版表面側の幅が28μm、版表面から遠い側の幅が24μmの台形の凸部を、78μm周期で複数条互いに平行に配列した凸状群(光制御部と同形状且つ逆凹凸)が形成されたロール金型を準備した。
上記ロール金型とPETフィルムとの間に光透過部形成用組成物Aが挟まれた状態で、水銀灯を用いて紫外線照射を行い、光透過部形成用組成物Aを架橋硬化させた後、ロール金型を剥離して溝部を表面に有する光透過部をPETフィルムの片面上に形成した。
溝部の形状は、上述のロール金型の凸状群の反転形状、すなわち縦断面形状が台形の凹状群を有した。
(2)光制御部の形成
次に、溝部内に低屈折率部としての光制御部を形成した。まず、下記組成からなる液状の光制御部形成用組成物を調製し、これを上記光透過部の溝部に塗布後、鉄製ドクターブレードでスキージして凹状溝内のみに充填させた後、水銀灯を用いて紫外線照射を行い架橋硬化させて光制御部を形成し、ルーバー型光制御層を得た。なお、光透過部の屈折率は1.55、光制御部の屈折率は1.47であった。屈折率の測定方法は、「2.光制御層」の項で説明した方法と同様である。
<光制御部形成用組成物>
・ポリエチレングリコール#600ジアクリレート(新中村化学社製、A−600) … 99質量部
・1−ヒドロキシシクロへキシル−フェニル−ケトン(光重合開始剤、製品名:イルガキュア184、BASF社製) … 1質量部
(オーバーコート層の形成)
ルーバー型光制御層の光制御部を含む表面上に、上述の光透過部形成用樹脂組成物Aを塗布し、紫外線照射により硬化せしめて、平滑なオーバーコート層(Ra=0.12nm)を形成した。
(接着層の形成)
アクリル酸エステル共重合体を主剤とするアクリル系接着剤(製品名:SKダイン 1429DT、固形分30%、綜研化学社製)100質量部に対して、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤A(製品名:バイオソーブ520、共同薬品社製)4質量部(固形分量で1.18質量部)をスクライバーにて50rpmにて30分間撹拌し溶解した。さらに、架橋剤としてアルミキレート架橋剤(製品名:AD−5A、綜研化学社製)10質量部(固形分量で3質量部)を添加して10分間撹拌し、接着層塗布液を得た。
その後、アプリケーターにて光制御層のオーバーコート層を有さない面上にウェット膜厚83μmとなるように上記接着層塗布液を塗布して80℃、2分間にて乾燥し、接着性ポリマーおよびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤Aを含む接着層(乾燥後膜厚25μm)を形成した。
上記接着層にシリコン転写性の小さい軽剥離セパレーターフィルム(製品名:P381031、膜厚38μm、リンテック社製)をラミネートし、40℃で5日間エージングを行い、ウィンドウフィルムを得た。
[実施例2]
接着層塗布液中の紫外線吸収剤をベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤B(製品名:Tinuvin900、BASF社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[実施例3]
接着層塗布液中の紫外線吸収剤をベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤C(製品名:Tinuvin928、BASF社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[実施例4]
接着層塗布液中の紫外線吸収剤をベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤D(製品名:Tinuvin171、BASF社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[実施例5]
接着層塗布液中の紫外線吸収剤をベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤E(製品名:Tinuvin1130、BASF社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[実施例6]
以下の組成から成る光透過部形成用組成物Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
<光透過部形成用組成物B>
・PO変性ビスフェノールAジアクリレート(製品名:BPP−4、第一工業製薬株式会社製) … 100質量部
・ベンゾフェノン系光開始剤(光重合開始剤、製品名:イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製) … 1質量部
[実施例7]
光制御部を、低屈折率部に代えて熱線吸収部としたこと以外は実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。熱線吸収部は以下の方法に従い形成した。
まず、下記組成からなる液状の熱線吸収部形成用組成物を調製し、これを上記光透過部の溝部を含む表面に塗布後、鉄製ドクターブレードでスキージして溝部内にのみ充填させた後、水銀灯を用いて紫外線照射を行い、熱線吸収部形成用組成物を架橋硬化させて熱線吸収部を形成した。なお、熱線吸収部の屈折率は1.53であった。屈折率の測定方法は、「2.光制御層」の項で説明した方法と同様である。
<熱線吸収部形成用組成物>
・ウレタンアクリレート(ダイセルサイテック社製)およびジペンタエリスリトールアクリレートオリゴマー(新中村化学社製)の混合液からなる透明アクリル系紫外線硬化性プレポリマー(バインダ樹脂) … 100質量部
・ATOナノ粒子(平均粒子径100nm) … 4.5質量部
・LaB … 0.6質量部
・1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニル−ケトン(光重合開始剤、製品名:イルガキュア184、BASF社製) … 1質量部
[比較例1]
接着層塗布液中の架橋剤をイソシアネート系架橋剤(製品名:L−45、綜研化学社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[比較例2]
接着層塗布液中の紫外線吸収剤をシアノアクリレート系紫外線吸収剤F(製品名:バイオソーブ930、共同薬品社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[比較例3]
接着層塗布液中の紫外線吸収剤をトリアジン系紫外線吸収剤G(製品名:Tinuvin477 BASF社製)としたこと以外は、実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
[比較例4]
以下の組成から成る光透過部形成用組成物Cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例1と同様にしてウィンドウフィルムを得た。
<光透過部形成用組成物C>
・ビスフェノールAエポキシアクリレート(DIC社製) … 80質量%
・オルソフェニルフェノキシエチルアクリレート … 18質量%
・ベンゾフェノン系光開始剤(光重合開始剤、製品名:イルガキュア184) … 2質量%
[評価]
(耐紫外線劣化性試験)
実施例および比較例の各ウィンドウフィルムを、縦100mm、横100mm、厚さ2.8mmのガラス(東京特殊硝子製)と貼合して試験片を作製し、各試験片について以下の手順で耐紫外線劣化試験を行い、劣化後の外観評価および保持力評価を行った。
耐紫外線劣化性試験は、超促進耐紫外線劣化性試験機(岩崎電気株式会社製、商品名:アイスーパーUVテスター、型番:SUV−W23)を用いて、下記の(A)〜(C)を1サイクルとして21サイクル繰り返した。
(A)温度63℃、湿度50%RHの雰囲気下で、照度60mW/cm、ピーク波長365nmの紫外線を20時間照射する。
(B)シャワーによる散水処理を30秒間行う。
(C)温度63℃、湿度98%RHの雰囲気下で、紫外線照射は行わずに4時間保持する。
<外観評価>
耐紫外線劣化性試験後の各試験片について色差測定を行った。測定は分光光度計((株)島津製作所製、型番:UV−3100PC)を用い、JIS K7105の記載に準拠して透過法によりΔEab値を測定した。なお、ΔEab値は、CIE1976規格の(L,a,b)空間表色系による色差公式(ΔEab={(ΔL+(Δa+(Δb1/2)から求められる値である。ΔEab値が3未満のものを○、3以上のものを×とした。ΔEab値が3未満のものは、試験片の黄変が確認されず良好な耐候性を示しており、ΔEab値が3以上のものは、試験片に実用上問題となるレベルの黄変が認識された。
<保持力評価>
耐紫外線劣化性試験後の各試験片について、テンシロン(製品名:RTG−1205、(株)エー・アンド・ディ製)を用い、JIS A 5759に従って最大加重容量0.5kNのヘッドを用いて保持力の測定を行った。保持力が4N以上のものを○、4N未満のものを×とした。保持力が4N未満の試験片では、剥離が軽くなり、ガラスに対する保持力の低下が確認された。
外観評価および保持力評価の結果を表1に示す。
光制御層は実施例1と同様のものとし、接着層において架橋剤を金属キレート系以外のものを使用したウィンドウフィルム(比較例1)については、耐紫外線劣化性試験後に黄変が確認され、また、ガラスに対する保持力が低下した。同様に、接着層において紫外線吸収剤をベンゾトリアゾール系以外のものを使用したウィンドウフィルム(比較例2〜3)についても同じ傾向が確認され、耐候性および保持力の低下が確認された。
さらに、接着層は実施例1と同一のものとし、光制御層の材料としてEO変性、PO変性のビスフェノールAジ(メタ)アクリレート以外の、フェニル基を有するモノマーの重合体を用いたウィンドウフィルム(比較例4)についても、耐紫外線劣化性試験後に黄変が確認され、ガラスに対する保持力の低下が確認された。
1 … 接着層
2、2A、2B … 光制御層
10 … ウィンドウフィルム

Claims (1)

  1. 光制御層と接着層とを少なくとも有し、
    前記接着層が前記光制御層よりも外光の光源側に配置されるウィンドウフィルムであって、
    前記接着層が、アクリル系共重合体と金属キレート架橋剤とが架橋されてなる接着性ポリマー、およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むものであり、
    前記光制御層が、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、およびプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを構成単位として有する重合体を含むことを特徴とするウィンドウフィルム。
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