JP2015092594A - 保護層形成用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体装置の製造の際の工程数の増加を抑制しつつ、半導体ウエハが有する低誘電材料層のクラックを防止することを可能とする保護層形成用フィルムを提供すること。【解決手段】 低誘電材料層が形成されているバンプ付きウエハに保護層を形成するための保護層形成用フィルムであって、支持基材と粘着剤層と熱硬化性樹脂層とがこの順で積層されており、熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1?102Pa・S以上2?104Pa・S未満となり、且つ、粘着剤層のせん断弾性率が、1?103Pa以上2?106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在する保護層形成用フィルム。【選択図】 図1
Description
本発明は、支持基材と粘着剤層と熱硬化性樹脂層とがこの順で積層された保護層形成用フィルムに関する。
従来、半導体チップに形成される回路パターンの微細化に伴って、回路同士の距離が近くなるために、近接する回路間の電気容量が増大している。そして、これに比例して回路を伝わる信号が遅くなるという現象(信号遅延)が発生している。そこで、誘電率の低い、いわゆる、low-k材料(低誘電材料)を用いて回路上に低誘電材料層を形成し、回路間容量を下げることが提案されている。
上記低誘電材料層としては、例えば、SiO2膜(比誘電率k=4.2)、SiOF膜(k=3.5〜3.7)、SiOC膜(k=2.5〜2.8)等が挙げられる。このような、低誘電材料層は、例えば、半導体ウエハ上にプラズマCVD法により形成される。
しかしながら、上記のような低誘電材料層は非常に脆く、半導体プロセスのダイシング工程でクラックが発生し、半導体素子の動作異常を引き起こすおそれがある。そこで、近年、レーザーを用いて、先に低誘電材料層を除去したのち(レーザースクライビング)、ブレード等でダイシングする手法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような方法では、ダイシングを行う際に、まず、レーザースクライビングを行い、その後にブレード等でダイシングを行うため、工程数が増加するといった問題があった。また、レーザースクライビングを用いたとしても、低誘電材料層が脆いため、クラックの発生を充分に低減できない点で改善の余地があった。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、半導体装置の製造の際の工程数の増加を抑制しつつ、低誘電材料層のクラックを防止することを可能とする保護層形成用フィルムを提供することにある。
本願発明者等は、上記従来の問題点を解決すべく検討した結果、支持基材と粘着剤層と熱硬化性樹脂層とがこの順で積層されており、前記熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、特定の範囲内となり、且つ、前記粘着剤層のせん断弾性率が、特定の範囲内となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在する保護層形成用フィルムを用いれば、半導体装置の製造の際の工程数の増加を抑制しつつ、低誘電材料層のクラックを防止することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る保護層形成用フィルムは、低誘電材料層が形成されているバンプ付きウエハに保護層を形成するための保護層形成用フィルムであって、支持基材と粘着剤層と熱硬化性樹脂層とがこの順で積層されており、前記熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1×102Pa・S以上2×104Pa・S未満となり、且つ、前記粘着剤層のせん断弾性率が、1×103Pa以上2×106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在することを特徴とする。
前記保護層形成用フィルムは、例えば、下記の半導体装置の製造方法において使用される。低誘電材料層が形成されているバンプ付きウエハに、前記保護層形成用フィルムを、前記熱硬化性樹脂層を貼り合わせ面にして貼り合わせる工程と、前記支持基材と前記粘着剤層とを、前記熱硬化性樹脂層から剥離する工程と、前記熱硬化性樹脂層を加熱して硬化させ、保護層を形成する工程と、前記バンプ付きウエハを保護層と共にダイシングする工程とを具備する半導体装置の製造方法。
従って、本説明に係る保護層形成フィルムによれば、バンプ付きウエハの低誘電材料層上に保護層を形成することができるため、低誘電材料層を、保護層により補強することができる。また、その後、バンプ付きウエハを、保護層と共にダイシングすれば、低誘電材料層が保護層により補強された状態でダイシングされるため、低誘電材料層にクラックが発生することを抑制することができる。また、低誘電材料層が保護層により補強された状態でダイシングされるため、予め、レーザースクライビング等により低誘電材料層を除去しなくてもよい。その結果、工程数の増加を抑制することができる。
従って、本説明に係る保護層形成フィルムによれば、バンプ付きウエハの低誘電材料層上に保護層を形成することができるため、低誘電材料層を、保護層により補強することができる。また、その後、バンプ付きウエハを、保護層と共にダイシングすれば、低誘電材料層が保護層により補強された状態でダイシングされるため、低誘電材料層にクラックが発生することを抑制することができる。また、低誘電材料層が保護層により補強された状態でダイシングされるため、予め、レーザースクライビング等により低誘電材料層を除去しなくてもよい。その結果、工程数の増加を抑制することができる。
また、前記熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1×102Pa・S以上2×104Pa・S未満となり、且つ、前記粘着剤層のせん断弾性率が、1×103Pa以上2×106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在するため、当該温度範囲内において、バンプ付きウエハに保護層形成用フィルムを貼り合わせれば、バンプを熱硬化性樹脂層から突出させることができる。その結果、接続信頼性の低下を抑制することができる。
また、前記温度範囲内において、バンプ付きウエハに保護層形成用フィルムを貼り合わせれば、当該温度範囲内においては、熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1×102Pa・S以上であるため、バンプ付きウエハに保護層形成用フィルムを貼り合わせる際、熱硬化性樹脂層が押し流されることを防止することができ、確実に保護層を形成することができる。また、前記温度範囲内において、バンプ付きウエハに保護層形成用フィルムを貼り合わせれば、当該温度範囲内においては、熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、2×104Pa・S未満であるため、バンプを熱硬化性樹脂層からより確実に突出させることができる。
前記構成において、前記熱硬化性樹脂層の厚さは5μm以上200μm以下であることが好ましい。バンプ付きウエハにおけるバンプの高さとしては、5〜200μmのものが通常用いられる。そこで、前記熱硬化性樹脂層の厚さを200μm以下にすることにより、バンプ付きウエハに保護層形成用フィルムを貼り合わせる際、バンプを熱硬化性樹脂層からさらに確実に突出させることができる。また、前記熱硬化性樹脂層の厚さを5μm以上とすることにより、ダイシング時の低誘電層のクラックを確実に防止することができる。
前記構成において、前記熱硬化性樹脂層は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含み、前記粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含むことが好ましい。熱硬化性樹脂層を、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とをベースとした層とし、粘着剤層を、アクリル系ポリマーをベースとした層とすることにより、熱硬化性樹脂層と粘着剤層との剥離性を向上させることができる。
本発明によれば、半導体装置の製造の際の工程数の増加を抑制しつつ、低誘電材料層のクラックを防止することを可能とする保護層形成用フィルムを提供することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。なお、図面においては、説明に不要な部分は省略し、また、説明を容易にするために拡大又は縮小等して図示した部分がある。以下ではまず、本実施形態に係る保護層形成用フィルムについて説明する。図1は、本実施形態に係る保護層形成用フィルムの一例を模式的に示す断面図である。
(保護層形成用フィルム)
図1に示すように、保護層形成用フィルム10は、支持基材12と粘着剤層14と熱硬化性樹脂層16とがこの順で積層された構成を有している。なお、熱硬化性樹脂層16の表面は、ウエハに貼着されるまでの間、セパレータ等により保護されていてもよい。
図1に示すように、保護層形成用フィルム10は、支持基材12と粘着剤層14と熱硬化性樹脂層16とがこの順で積層された構成を有している。なお、熱硬化性樹脂層16の表面は、ウエハに貼着されるまでの間、セパレータ等により保護されていてもよい。
ここで、保護層形成用フィルム10が貼り付けられるバンプ付きウエハについて説明する。図2は、バンプ付きウエハの一例を模式的に示す断面図である。図2に示すように、バンプ付きウエハ3は、半導体ウエハ2と半導体ウエハ2の回路面側に形成されたパンプ51とを有している。また、バンプ付きウエハ3は、半導体ウエハ2の回路面側に低誘電材料層41を有している。
半導体ウエハ2としては、公知乃至慣用の半導体ウエハであれば特に制限されず、各種素材の半導体ウエハから適宜選択して用いることができる。本発明では、半導体ウエハとして、シリコンウエハを好適に用いることができる。半導体ウエハ2の厚さとしては、例えば、10〜800μm、なかでも、20〜200μmのものを用いることができる。パンプ51の高さとしては、例えば、5〜200μm、なかでも、10〜100μmのものが通常用いられる。
低誘電材料層41としては、誘電率の低い、いわゆる、low-k材料を用いて形成することができ、例えば、SiO2膜(比誘電率k=4.2)、SiOF膜(k=3.5〜3.7)、SiOC膜(k=2.5〜2.8)等が挙げられる。低誘電材料層41は、半導体ウエハ2上にプラズマCVD法等により形成される。
保護層形成用フィルム10(図1参照)において、熱硬化性樹脂層16の溶融粘度が、1×102Pa・S以上2×104Pa・S未満となり、且つ、粘着剤層14のせん断弾性率が、1×103Pa以上2×106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在する。保護層形成用フィルム10(図1参照)において、熱硬化性樹脂層16の溶融粘度が、1×103Pa・S以上1×104Pa・S未満となり、且つ、粘着剤層14のせん断弾性率が、1×104Pa以上2×106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在することがより好ましい。熱硬化性樹脂層16の溶融粘度が、1×102Pa・S以上2×104Pa・S未満となり、且つ、粘着剤層15のせん断弾性率が、1×103Pa以上2×106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在するため、当該温度範囲内において、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を貼り合わせれば、バンプを熱硬化性樹脂層16から突出させることができる。その結果、接続信頼性の低下を抑制することができる。熱硬化性樹脂層16の溶融粘度は、熱硬化性樹脂の配合比等によりコントロールすることができる。熱硬化性樹脂層16の溶融粘度が、1×102Pa・S以上2×104Pa・S未満となり、且つ、粘着剤層15のせん断弾性率が、1×103Pa以上2×106Pa以下となる温度範囲として、より好ましくは、50〜100℃、さらに好ましくは60〜90℃である。
また、前記温度範囲内において、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を貼り合わせれば、当該温度範囲内においては、熱硬化性樹脂層16の溶融粘度が、1×102Pa・S以上であるため、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を貼り合わせる際、熱硬化性樹脂層16が押し流されることを防止することができ、確実に保護層17を形成することができる。また、前記温度範囲内において、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を貼り合わせれば、当該温度範囲内においては、熱硬化性樹脂層16の溶融粘度が、2×104Pa・S未満であるため、バンプを熱硬化性樹脂層16からより確実に突出させることができる。
熱硬化性樹脂層の溶融粘度は、レオメーター(HAAKE社製、RS−1)を用いて、パラレルプレート法により測定した値である。より詳細には、ギャップ100um、回転コーン直径20mm、回転速度10s-1の条件にて、室温から250℃の範囲で測定を行った際の値である。
(熱硬化性樹脂層)
熱硬化性樹脂層16は、バンプ付きウエハ3のバンプ51が形成されている面に貼り付けられ、バンプ付きウエハ3の裏面研削時にはバンプ付きウエハ3を保持・固定するために用いられる。また、熱硬化性樹脂層16は、バンプ付きウエハ3に貼り合わせられた後に熱硬化され、保護層17を形成する。保護層17は、バンプ付きウエハ3をダイシングする際に低誘電材料層41を保護する機能を有する。
熱硬化性樹脂層16は、バンプ付きウエハ3のバンプ51が形成されている面に貼り付けられ、バンプ付きウエハ3の裏面研削時にはバンプ付きウエハ3を保持・固定するために用いられる。また、熱硬化性樹脂層16は、バンプ付きウエハ3に貼り合わせられた後に熱硬化され、保護層17を形成する。保護層17は、バンプ付きウエハ3をダイシングする際に低誘電材料層41を保護する機能を有する。
熱硬化性樹脂層16はフィルム状の形態を有している。熱硬化性樹脂層16は、通常、製品としての保護層形成用フィルム10の形態では、未硬化状態(半硬化状態を含む)であり、バンプ付きウエハ3(図2参照)に貼着させた後に熱硬化される(詳細については後述する)。
熱硬化性樹脂層16は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物により構成することができる。前記樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。
前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂の他、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、単独で又は2種以上併用して用いることができる。熱硬化性樹脂としては、特に、半導体素子を腐食させるイオン性不純物等含有が少ないエポキシ樹脂が好適である。また、エポキシ樹脂の硬化剤としてはフェノール樹脂を好適に用いることができる。熱硬化性樹脂層16をエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含ませて構成する場合、粘着剤層14には、アクリル系ポリマーを含ませることが好ましい。熱硬化性樹脂層16と粘着剤層14との剥離性を向上させることができるからである。
エポキシ樹脂としては、特に限定は無く、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオンレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等の二官能エポキシ樹脂や多官能エポキシ樹脂、又はヒダントイン型エポキシ樹脂、トリスグリシジルイソシアヌレート型エポキシ樹脂若しくはグリシジルアミン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を用いることができる。
エポキシ樹脂としては、前記例示のうちナフタレン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂が特に好ましい。これらのエポキシ樹脂は、リフロー時の耐熱性の観点から好適に用いられる。
前記エポキシ樹脂は、エポキシ当量150〜1000g/eqのものが好ましく、150〜400g/eqのものがより好ましい。前記エポキシ樹脂のエポキシ当量を150〜400g/eqとすることにより、より耐熱性を向上させることができる。
更に、前記フェノール樹脂は、前記エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン等が挙げられる。フェノール樹脂は単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらのフェノール樹脂のうち、耐熱性の観点から、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂が好適に用いられる。
前記フェノール樹脂は、耐熱性、高温時の応力緩和性からフェノール当量90〜300g/eqのものが好ましく、100〜270g/eqのものがより好ましく、150〜250g/eqのものがさらに好ましい。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合は、例えば、前記エポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量当たりフェノール樹脂中の水酸基が0.5当量〜2.0当量になるように配合することが好適である。より好適なのは、0.8当量〜1.2当量である。即ち、両者の配合割合が前記範囲を外れると、十分な硬化反応が進まず、エポキシ樹脂硬化物の特性が劣化し易くなるからである。
本発明では、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の熱硬化促進触媒が用いられていても良い。熱硬化促進触媒としては、特に制限されず、公知の熱硬化促進触媒の中から適宜選択して用いることができる。熱硬化促進触媒は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化促進触媒としては、例えば、アミン系硬化促進剤、リン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、ホウ素系硬化促進剤、リン−ホウ素系硬化促進剤などを用いることができる。
前記アミン系硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、モノエタノールアミントリフルオロボレート(ステラケミファ(株)製)、ジシアンジアミド(ナカライテスク(株)製)等が挙げられる。
前記リン系硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、トリフェニルフォスフィン、トリブチルフォスフィン、トリ(p−メチルフェニル)フォスフィン、トリ(ノニルフェニル)フォスフィン、ジフェニルトリルフォスフィン等のトリオルガノフォスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド(商品名;TPP−PB)、メチルトリフェニルホスホニウム(商品名;TPP−MB)、メチルトリフェニルホスホニウムクロライド(商品名;TPP−MC)、メトキシメチルトリフェニルホスホニウム(商品名;TPP−MOC)、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(商品名;TPP−ZC)等が挙げられる(いずれも北興化学(株)製)。また、前記トリフェニルフォスフィン系化合物としては、エポキシ樹脂に対し実質的に非溶解性を示すものであることが好ましい。エポキシ樹脂に対し非溶解性であると、熱硬化が過度に進行するのを抑制することができる。トリフェニルフォスフィン構造を有し、かつエポキシ樹脂に対し実質的に非溶解性を示す熱硬化触媒としては、例えば、メチルトリフェニルホスホニウム(商品名;TPP−MB)等が例示できる。尚、前記「非溶解性」とは、トリフェニルフォスフィン系化合物からなる熱硬化触媒がエポキシ樹脂からなる溶媒に対し不溶性であることを意味し、より詳細には、温度10〜40℃の範囲において10重量%以上溶解しないことを意味する。
前記イミダゾール系硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール(商品名;2MZ)、2−ウンデシルイミダゾール(商品名;C11−Z)、2−ヘプタデシルイミダゾール(商品名;C17Z)、1,2−ジメチルイミダゾール(商品名;1.2DMZ)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(商品名;2E4MZ)、2−フェニルイミダゾール(商品名;2PZ)、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(商品名;2P4MZ)、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(商品名;1B2MZ)、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(商品名;1B2PZ)、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール(商品名;2MZ−CN)、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名;C11Z−CN)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト(商品名;2PZCNS−PW)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(商品名;2MZ−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(商品名;C11Z−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(商品名;2E4MZ−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物(商品名;2MA−OK)、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(商品名;2PHZ−PW)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(商品名;2P4MHZ−PW)等が挙げられる(いずれも四国化成工業(株)製)。
前記ホウ素系硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、トリクロロボラン等が挙げられる。
前記リン−ホウ素系硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(商品名;TPP−K)、テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリボレート(商品名;TPP−MK)、ベンジルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(商品名;TPP−ZK)、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン(商品名;TPP−S)等が挙げられる(いずれも北興化学(株)製)。
前記熱硬化促進触媒の割合は、熱硬化性樹脂全量に対して0.01重量%以上10重量%以下であることが好ましい。熱硬化促進触媒の割合を0.01重量%以上とすることにより、硬化を充分なものとすることができる。また、熱硬化促進触媒の割合を10重量%以下とすることにより、製造コストを低減することができる。熱硬化促進触媒の前記割合は、熱硬化性樹脂全量に対して0.1重量%以上5重量%以下であることがより好ましく、0.3重量%以上3重量%以下であることがさらに好ましい。
熱硬化性樹脂層16は、バンプ付きウエハ3に対して、高温下での接着特性を向上させ、耐熱性の改善を図るため、熱硬化性樹脂層16を予めある程度架橋させておいてもよい。作製に際し、重合体の分子鎖末端の官能基等と反応する多官能性化合物を架橋剤として添加することで架橋させることができる。
前記架橋剤としては、特に制限されず、公知の架橋剤を用いることができる。具体的には、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤やエポキシ系架橋剤が好適である。また、前記架橋剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネ−ト、水素添加キシレンジイソシアネ−トなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられ、その他、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」]、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートHL」]なども用いられる。また、前記エポキシ系架橋剤としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。
なお、架橋剤の使用量は、特に制限されず、架橋させる程度に応じて適宜選択することができる。具体的には、架橋剤の使用量としては、例えば、ポリマー成分(特に、分子鎖末端の官能基を有する重合体)100重量部に対し、通常7重量部以下(例えば、0.05重量部〜7重量部)とするのが好ましい。架橋剤の使用量がポリマー成分100重量部に対して7重量部以下とすることにより、接着力の低下を抑制することができる。なお、凝集力向上の観点からは、架橋剤の使用量はポリマー成分100重量部に対して0.05重量部以上であることが好ましい。
なお、本発明では、架橋剤を用いる代わりに、あるいは、架橋剤を用いるとともに、電子線や紫外線などの照射により架橋処理を施すことも可能である。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、6−ナイロンや6,6−ナイロン等のポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はフッ素樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂は単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらの熱可塑性樹脂のうち、イオン性不純物が少なく耐熱性が高く、半導体素子の信頼性を確保できるアクリル樹脂が特に好ましい。
前記アクリル樹脂としては、特に限定されるものではなく、炭素数30以下(好ましくは炭素数4〜18、更に好ましくは炭素数6〜10、特に好ましくは炭素数8又は9)の直鎖若しくは分岐のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステルの1種又は2種以上を成分とする重合体等が挙げられる。すなわち、本発明では、アクリル樹脂とは、メタクリル樹脂も含む広義の意味である。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基(ラウリル基)、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基等が挙げられる。
また、前記アクリル樹脂を形成するための他のモノマー(アルキル基の炭素数が30以下のアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル以外のモノマー)としては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸若しくはクロトン酸等の様なカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸若しくは無水イタコン酸等の様な酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル若しくは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等の様なヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート若しくは(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等の様なスルホン酸基含有モノマー、又は2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の様な燐酸基含有モノマーなどが挙げられる。尚、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及び/又はメタクリル酸をいい、本発明の(メタ)とは全て同様の意味である。
熱硬化性樹脂層16には、必要に応じて他の添加剤を適宜に配合することができる。他の添加剤としては、例えば、充填剤(フィラー)、難燃剤、シランカップリング剤、イオントラップ剤の他、増量剤、老化防止剤、酸化防止剤、界面活性剤などが挙げられる。
前記充填剤としては、無機充填剤、有機充填剤のいずれであってもよいが、無機充填剤が好適である。無機充填剤等の充填剤の配合により、熱応力の耐性向上を図ることができる。前記無機充填剤としては、例えば、シリカ、クレー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミナ、酸化ベリリウム、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック類、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、クロム、鉛、錫、亜鉛、パラジウム、半田などの金属、又は合金類、その他カーボンなどからなる種々の無機粉末などが挙げられる。充填剤は単独で又は2種以上を併用して用いることができる。充填剤としては、なかでも、シリカ、特に溶融シリカが好適である。なお、無機充填剤の平均粒径は0.1μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。無機充填剤の平均粒径は、例えば、レーザー回折型粒度分布測定装置によって測定することができる。
前記充填剤(特に無機充填剤)の配合量は、有機樹脂成分100重量部に対して80重量部以下(0重量部〜80重量部)であることが好ましく、特に0重量部〜70重量部であることが好適である。
また、前記難燃剤としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂等が挙げられる。難燃剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。前記シランカップリング剤としては、例えば、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。シランカップリング剤は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。前記イオントラップ剤としては、例えばハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等が挙げられる。イオントラップ剤は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
熱硬化性樹脂層16は、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と、必要に応じてアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂と、必要に応じて溶媒やその他の添加剤などとを混合して樹脂組成物を調製し、フィルム状の層に形成する慣用の方法を利用し形成することができる。具体的には、例えば、前記樹脂組成物を、粘着剤層14上に塗布する方法、適当なセパレータ(剥離紙など)上に前記樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成し、これを粘着剤層14上に転写(移着)する方法などにより、フィルム状の熱硬化性樹脂層16を形成することができる。なお、前記樹脂組成物は、溶液であっても分散液であってもよい。
本発明において、熱硬化性樹脂層は、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されたフィルム状物であるため、バンプ付きウエハ3に対する密着性を有効に発揮することができる。
熱硬化性樹脂層16の厚さ(積層フィルムの場合は総厚)は、バンプ付きウエハ3に貼り合わせた際に、バンプ51を突出できればよく、2μm〜200μmが好ましく、2μm〜100μmがより好ましく、5μm〜50μmがさらに好ましい。
また、熱硬化性樹脂層16は、バンプ51の高さの0.05〜0.9倍の厚みを有することが好ましく、0.05〜0.7倍の厚みを有することがより好ましい。熱硬化性樹脂層16がバンプ51の高さの0.05〜0.9倍の厚みを有すると、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を貼り合わせる際、バンプ51を熱硬化性樹脂層16からさらに確実に突出させることができる。
熱硬化性樹脂層16の表面は、セパレータ(剥離ライナー)により保護されていることが好ましい(図示せず)。セパレータは、実用に供するまで熱硬化性樹脂層16を保護する保護材としての機能を有する。また、セパレータは、粘着剤層14上に熱硬化性樹脂層16を転写する際の支持基材として用いることができる。セパレータは、保護層形成用フィルム10上にバンプ付きウエハ3を貼着する際に剥がされる。セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンや、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤により表面コートされたプラスチックフィルム(ポリエチレンテレフタレートなど)や紙等も使用可能である。なお、セパレータは従来公知の方法により形成することができる。また、セパレータの厚さ等も特に制限されない。
(粘着剤層)
粘着剤層14の形成に用いる粘着剤としては特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の一般的な感圧性粘着剤を用いることができる。前記感圧性粘着剤としては、半導体ウェハやガラス等の汚染をきらう電子部品の超純水やアルコール等の有機溶剤による清浄洗浄性等の点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
粘着剤層14の形成に用いる粘着剤としては特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の一般的な感圧性粘着剤を用いることができる。前記感圧性粘着剤としては、半導体ウェハやガラス等の汚染をきらう電子部品の超純水やアルコール等の有機溶剤による清浄洗浄性等の点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
前記アクリル系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステル等のアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステル等)及び(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル(例えば、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステル等)の1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系ポリマー等が挙げられる。尚、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルをいい、本発明の(メタ)とは全て同様の意味である。
前記アクリル系ポリマーは、凝集力、耐熱性等の改質を目的として、必要に応じ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はシクロアルキルエステルと共重合可能な他のモノマー成分に対応する単位を含んでいてもよい。この様なモノマー成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これら共重合可能なモノマー成分は、1種又は2種以上使用できる。これら共重合可能なモノマーの使用量は、全モノマー成分の40重量%以下が好ましい。
更に、前記アクリル系ポリマーは、架橋させる為、多官能性モノマー等も、必要に応じて共重合用モノマー成分として含むことができる。この様な多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーも1種又は2種以上用いることができる。多官能性モノマーの使用量は、粘着特性等の点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、単一モノマー又は2種以上のモノマー混合物を重合に付すことにより得られる。重合は、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合等の何れの方式で行うこともできる。清浄な被着体への汚染防止等の点から、低分子量物質の含有量が小さいのが好ましい。この点から、アクリル系ポリマーの数平均分子量は、好ましくは30万以上、更に好ましくは40万〜150万程度である。
また、前記粘着剤には、ベースポリマーであるアクリル系ポリマー等の数平均分子量を高める為、外部架橋剤を適宜に採用することもできる。外部架橋方法の具体的手段としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミン系架橋剤等のいわゆる架橋剤を添加し反応させる方法が挙げられる。外部架橋剤を使用する場合、その使用量は、架橋すべきベースポリマーとのバランスにより、更には、粘着剤としての使用用途によって適宜決定される。一般的には、前記ベースポリマー100重量部に対して、5重量部程度以下、更には0.1〜5重量部配合するのが好ましい。更に、粘着剤には、必要により、前記成分のほかに、従来公知の各種の粘着付与剤、老化防止剤等の添加剤を用いてもよい。
また、粘着剤層14は紫外線硬化型粘着剤によっても形成することができる。紫外線硬化型粘着剤は、紫外線の照射により架橋度を増大させてその粘着力を容易に低下させることができる。従って、粘着剤層14を紫外線硬化型粘着剤により形成した場合には、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を貼り合わせた後、紫外線の照射により粘着力を低下させることより、支持基材12と粘着剤層15とを、熱硬化性樹脂層16から剥離することができる。
前記紫外線の照射は、例えば10〜1000mJ/cm2の紫外線照射積算光量で行われることが好ましく、100〜500mJ/cm2とすることがより好ましい。紫外線照射積算光量を10mJ/cm2以上にすることにより、粘着剤層14を不足なく硬化させることができ、熱硬化性樹脂層16との過度な密着を防止できる。その結果、粘着剤層14と熱硬化性樹脂層16との界面において、良好に剥離することができる。また、熱硬化性樹脂層16に粘着剤層14の粘着剤が付着(いわゆる糊残り)するのを防止できる。その一方、紫外線照射積算光量を1000mJ/cm2以下にすることにより、発熱によるフィルム劣化を抑制することができる。
前記紫外線硬化型粘着剤は、炭素−炭素二重結合等の紫外線硬化性の官能基を有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用することができる。紫外線硬化型粘着剤としては、例えば、前記アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の一般的な感圧性粘着剤に、紫外線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した添加型の紫外線硬化型粘着剤を例示できる。
配合する前記紫外線硬化性のモノマー成分としては、例えば、ウレタンオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また紫外線硬化性のオリゴマー成分はウレタン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリブタジエン系等種々のオリゴマーがあげられ、その分子量が100〜30000程度の範囲のものが適当である。なかでも、バンプの先端突出性を高めるため、ウレタン(メタ)アクリレートを含有させることが好ましい。紫外線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、前記粘着剤層の種類に応じて、粘着剤層の粘着力を低下できる量を、適宜に決定することができる。一般的には、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜500重量部、好ましくは40〜150重量部程度である。
また、紫外線硬化型粘着剤としては、前記説明した添加型の紫外線硬化型粘着剤のほかに、ベースポリマーとして、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖又は主鎖中もしくは主鎖末端に有するものを用いた内在型の紫外線硬化型粘着剤が挙げられる。内在型の紫外線硬化型粘着剤は、低分子量成分であるオリゴマー成分等を含有する必要がなく、又は多くは含まない為、経時的にオリゴマー成分等が粘着剤在中を移動することなく、安定した層構造の粘着剤層を形成することができる為好ましい。
前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーは、炭素−炭素二重結合を有し、かつ粘着性を有するものを特に制限なく使用できる。この様なベースポリマーとしては、アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。アクリル系ポリマーの基本骨格としては、前記例示したアクリル系ポリマーが挙げられる。
前記アクリル系ポリマーへの炭素−炭素二重結合の導入法は特に制限されず、様々な方法を採用できるが、炭素−炭素二重結合はポリマー側鎖に導入するのが分子設計が容易である。例えば、予め、アクリル系ポリマーに官能基を有するモノマーを共重合した後、この官能基と反応しうる官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物を、炭素−炭素二重結合の紫外線硬化性を維持したまま縮合又は付加反応させる方法が挙げられる。
これら官能基の組合せの例としては、カルボン酸基とエポキシ基、カルボン酸基とアジリジル基、ヒドロキシル基とイソシアネート基等が挙げられる。これら官能基の組合せのなかでも反応追跡の容易さから、ヒドロキシル基とイソシアネート基との組合せが好適である。また、これら官能基の組み合わせにより、前記炭素−炭素二重結合を有するアクリル系ポリマーを生成するような組合せであれば、官能基はアクリル系ポリマーと前記化合物のいずれの側にあってもよいが、前記の好ましい組み合わせでは、アクリル系ポリマーがヒドロキシル基を有し、前記化合物がイソシアネート基を有する場合が好適である。この場合、炭素−炭素二重結合を有するイソシアネート化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。また、アクリル系ポリマーとしては、前記例示のヒドロキシ基含有モノマーや2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングルコールモノビニルエーテルのエーテル系化合物等を共重合したものが用いられる。
前記内在型の紫外線硬化型粘着剤は、前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)を単独で使用することができるが、特性を悪化させない程度に前記紫外線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合することもできる。紫外線硬化性のオリゴマー成分等は、通常ベースポリマー100重量部に対して30重量部の範囲内であり、好ましくは0〜10重量部の範囲である。
前記紫外線硬化型粘着剤には、紫外線等により硬化させる場合には光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフエノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1―プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば0.05〜20重量部程度である。
粘着剤層14は、紫外線硬化型粘着剤によって形成する場合、せん断弾性率や溶融粘度を調整する目的で、予め紫外線照射してもよい。この場合の紫外線照射量としては、例えば、例えば10〜1000mJ/cm2が挙げられる。
尚、紫外線照射の際に、酸素による硬化阻害が起こる場合は、粘着剤層14の表面よりなんらかの方法で酸素(空気)を遮断するのが望ましい。例えば、窒素ガス雰囲気中で紫外線の照射を行う方法等が挙げられる。
粘着剤層14の厚さは、特に限定されないが、より確実にバンプを露出させるためにバンプ高さの0.1倍以上、1.2倍未満であることが好ましく、より好ましくは、バンプ高さの0.5倍以上、1.2倍未満である。粘着剤層14の厚さは、具体的には、例えば、5〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
また、支持基材12の厚さと粘着剤層14の厚さの合計は、剥離性の観点から20〜500μmであるのが好ましく、より好ましくは、40〜200μmである。
(支持基材12)
支持基材12としては、特に制限されないが、例えば、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチック材における素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体等のエチレンをモノマー成分とする共重合体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル;アクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリウレタン;ポリカーボネート;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリ塩化ビニリデン;ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体);セルロース系樹脂;シリコーン樹脂;フッ素樹脂などが挙げられる.
支持基材12としては、特に制限されないが、例えば、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチック材における素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体等のエチレンをモノマー成分とする共重合体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル;アクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリウレタン;ポリカーボネート;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリ塩化ビニリデン;ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体);セルロース系樹脂;シリコーン樹脂;フッ素樹脂などが挙げられる.
また支持基材12の材料としては、前記樹脂の架橋体等のポリマーが挙げられる。前記プラスチックフィルムは、無延伸で用いてもよく、必要に応じて一軸又は二軸の延伸処理を施したものを用いてもよい。延伸処理等により熱収縮性を付与した樹脂シートによれば、保護層形成用フィルム10をバンプ付きウエハ3に貼り合わせた後に、支持基材12を熱収縮させることにより、粘着剤層14と熱硬化性樹脂層16との接着面積を低下させて、支持基材12と粘着剤層14とを、熱硬化性樹脂層16から容易に剥離することができる。
支持基材12の表面は、隣接する層との密着性、保持性等を高める為、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的処理、下塗剤(例えば、後述する粘着物質)によるコーティング処理を施すことができる。
支持基材12は、同種又は異種のものを適宜に選択して使用することができ、必要に応じて数種をブレンドしたものを用いることができる。また、支持基材12には、帯電防止能を付与する為、支持基材12上に金属、合金、これらの酸化物等からなる厚さが30〜500Å程度の導電性物質の蒸着層を設けることができる。支持基材12は単層あるいは2種以上の複層でもよい。
支持基材12の厚さ(積層体の場合は総厚)は、特に制限されず強度や柔軟性、使用目的などに応じて適宜に選択でき、10〜500μmであるのが好ましく、より好ましくは、20〜200μmである。
なお、支持基材12には、本発明の効果等を損なわない範囲で、各種添加剤(着色剤、充填材、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、界面活性剤、難燃剤など)が含まれていてもよい。
(保護層形成用フィルム10の製造方法)
本実施形態に係る保護層形成用フィルム10の製造方法について説明する。先ず、支持基材12は、従来公知の製膜方法により製膜することができる。当該製膜方法としては、例えばカレンダー製膜法、有機溶媒中でのキャスティング法、密閉系でのインフレーション押出法、Tダイ押出法、共押出し法、ドライラミネート法等が例示できる。
本実施形態に係る保護層形成用フィルム10の製造方法について説明する。先ず、支持基材12は、従来公知の製膜方法により製膜することができる。当該製膜方法としては、例えばカレンダー製膜法、有機溶媒中でのキャスティング法、密閉系でのインフレーション押出法、Tダイ押出法、共押出し法、ドライラミネート法等が例示できる。
次に、支持基材12上に粘着剤組成物を塗布し、乾燥させて(必要に応じて加熱架橋させて)粘着剤層14を形成する。塗布方式としては、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工等が挙げられる。なお、粘着剤層組成物を直接支持基材12に塗布して、支持基材12上に粘着剤層14を形成してもよく、また、粘着剤組成物を表面に剥離処理を行った剥離紙等に塗布して粘着剤層14を形成させた後、該粘着剤層14を支持基材12に転写させてもよい。ここで、必要に応じて、粘着剤層14の破断弾性率や溶融粘度を調整する目的で、粘着剤層14に紫外線の照射を行う。
一方、熱硬化性樹脂層16を形成する為の形成材料を剥離紙上に乾燥後の厚みが所定厚みとなる様に塗布し、更に所定条件下で乾燥して(熱硬化が必要な場合などでは、必要に応じて加熱処理を施し乾燥して)、塗布層を形成する。この塗布層を粘着剤層14上に転写することにより、熱硬化性樹脂層16を粘着剤層14上に形成する。なお、粘着剤層14上に、熱硬化性樹脂層16を形成する為の形成材料を直接塗布した後、所定条件下で乾燥する(熱硬化が必要な場合などでは、必要に応じて加熱処理を施して乾燥する)ことによっても、熱硬化性樹脂層16を粘着剤層14上に形成することができる。以上により、保護層形成用フィルム10を得ることができる。
(半導体装置の製造方法)
本実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図3〜図6を参照しながら以下に説明する。図3〜図6は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図3〜図6を参照しながら以下に説明する。図3〜図6は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を、熱硬化性樹脂層16を貼り合わせ面にして貼り合わせる工程と、支持基材12と粘着剤層14とを、熱硬化性樹脂層16から剥離する工程と、熱硬化性樹脂層16を加熱して硬化させ、保護層17を形成する工程と、バンプ付きウエハ3を保護層17と共にダイシングする工程とを少なくとも具備する。
まず、図3に示すように、バンプ付きウエハ3に保護層形成用フィルム10を、熱硬化性樹脂層16を貼り合わせ面にして貼り合わせる。貼着方法は特に限定されないが、圧着による方法が好ましい。圧着は、通常、圧着ロール等の押圧手段により押圧しながら行われる。圧着の条件として、圧着温度は、25〜150℃が好ましく、30〜100℃がより好ましい。線圧は、0.05〜1.0MPaが好ましく、0.2〜1.0MPaがより好ましい。圧着速度は、1〜100mm/secが好ましく、10〜80mm/secがより好ましい。これにより、バンプ付きウエハ3の有するパンプ51は、熱硬化性樹脂層16から突出する。
次に、必要に応じて、バンプ付きウエハ3の裏面研削を行う。バンプ付きウエハ3のバンプ51が形成されている面に、保護層形成用フィルム10が貼り付けられているため、保護層形成用フィルム10により、バンプ付きウエハ3を保持・固定することができる。なお、バンプ付きウエハ3の裏面とは、バンプ付きウエハ3のバンプ51が形成されていない側の面をいう。
次に、バンプ付きウエハ3の裏面にダイシングテープ(図示せず)を貼り付ける。ダイシングテープとしては従来公知のものを用いることができ、貼付装置についても従来公知のものを用いることができる。
次に、支持基材12と粘着剤層14とを、熱硬化性樹脂層16から剥離する。粘着剤層14が紫外線硬化性樹脂である場合には、必要に応じて、支持基材12側から紫外線を照射する。これにより、粘着剤層14が硬化し、粘着剤層14と熱硬化性樹脂層16との界面の剥離力が低下する。
剥離には、例えばバックグラインドテープ剥離装置MA-3000II(日東精機(株)製)を用いることができる。このとき、熱硬化性樹脂層16(熱硬化前)と粘着剤層14との剥離力は、5N/20mm幅以下(例えば、0.01N/20mm幅〜5N/20mm幅)であることが好ましく、より好ましくは0.01N/20mm幅〜1N/20mm幅である。熱硬化性樹脂層16(熱硬化前)と粘着剤層14との剥離力を上記数値範囲内とすることにより、熱硬化性樹脂層16(熱硬化前)と粘着剤層14とを好適に剥離することができる。前記剥離力の値は、温度23±2℃、剥離角度180°、剥離速度300mm/min、チャック間距離100mmの条件下で行ったT型剥離試験(JIS K6854−3)における測定値である。また、引張試験機としては、商品名「オートグラフAGS−H」((株)島津製作所製)を用いた。
次に、熱硬化性樹脂層16を加熱して硬化させ、保護層17を形成する(図4参照)。加熱条件としては、加熱温度120〜200℃が好ましく、140〜180℃がより好ましい。また、加熱時間は、30分〜3時間が好ましく、1時間〜2時間がより好ましい。
次に、ダイシングブレード22によりバンプ付きウエハ3を保護層17と共にダイシングする(図5参照)。ダイシングには、例えば、ダイシングブレードを備えた従来公知のダイシング装置を用いることができる。バンプ付きウエハ3が備える低誘電材料層41は、保護層17により補強された状態でダイシングされるため、低誘電材料層41にクラックが発生することを抑制することができる。また、低誘電材料層41が保護層17により補強された状態でダイシングされるため、予め、レーザースクライビング等により低誘電材料層41を除去しなくてもよい。その結果、工程数の増加を抑制することができる。ただし、本発明においては、ダイシング前(例えば、バンプ付きウエハと保護層形成用フィルムとを貼り合わせる前)にレーザースクライビング等によりダイシングストリート上の低誘電材料層を予め除去しておいてもよい。この場合、低誘電材料層のクラックをより確実に抑制することができる点で好ましい。
その後、図6に示すように、ダイシングにより個片化した半導体チップ5をピックアップし、被着体6に接着固定する。半導体チップ5上のバンプ51は、保護層17から突出しているため、被着体6上のバンプ51に電気的に接続することができる。具体的には、半導体チップ5を、半導体チップ5のバンプ形成面が被着体6と対向する形態で、被着体6に常法に従い固定させる。例えば、半導体チップ5のバンプ形成面を、被着体6の接続パッドに被着された接合用の導電材(半田など)61に接触させて押圧しながら導電材を溶融させることにより、半導体チップ5と被着体6との電気的導通を確保し、半導体チップ5を被着体6に固定させることができる。このとき、半導体チップ5と被着体6との間には空隙が形成されており、その空隙間距離は、一般的に30μm〜300μm程度である。半導体チップ5を被着体6上に接着した後は、半導体チップ5と被着体6との対向面や間隙を洗浄し、該間隙に封止材(封止樹脂など)を充填させて封止する。
被着体6としては、リードフレームや回路基板(配線回路基板など)等の各種基板を用いることができる。このような基板の材質としては、特に限定されるものではないが、セラミック基板や、プラスチック基板が挙げられる。プラスチック基板としては、例えば、エポキシ基板、ビスマレイミドトリアジン基板、ポリイミド基板等が挙げられる。
バンプや導電材の材質としては、特に限定されず、例えば、錫−鉛系金属材、錫−銀系金属材、錫−銀−銅系金属材、錫−亜鉛系金属材、錫−亜鉛−ビスマス系金属材等の半田類(合金)や、金系金属材、銅系金属材などが挙げられる。
本工程では、半導体チップ5と被着体6との対向面(電極形成面)や間隙の洗浄を行うのが好ましい。当該洗浄に用いられる洗浄液としては、特に制限されず、例えば、有機系の洗浄液や、水系の洗浄液が挙げられる。
次に、半導体チップ5と被着体6との間の間隙を封止するための封止工程を行う。封止工程は、封止樹脂を用いて行われる。このときの封止条件としては特に限定されないが、通常、175℃で60秒間〜90秒間の加熱を行うことにより、封止樹脂の熱硬化が行われるが、本発明はこれに限定されず、例えば165℃〜185℃で、数分間キュアすることができる。
前記封止樹脂としては、絶縁性を有する樹脂(絶縁樹脂)であれば特に制限されず、公知の封止樹脂等の封止材から適宜選択して用いることができるが、弾性を有する絶縁樹脂がより好ましい。封止樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂を含む樹脂組成物等が挙げられる。エポキシ樹脂としては、前記に例示のエポキシ樹脂等が挙げられる。また、エポキシ樹脂を含む樹脂組成物による封止樹脂としては、樹脂成分として、エポキシ樹脂以外に、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂(フェノール樹脂など)や、熱可塑性樹脂などが含まれていてもよい。なお、フェノール樹脂としては、エポキシ樹脂の硬化剤としても利用することができ、このようなフェノール樹脂としては、前記に例示のフェノール樹脂などが挙げられる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、各例中、部は特記がない限りいずれも重量基準である。
<支持基材の準備>
厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)と、厚さが120μmのエチレン酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルム)とを準備した。
厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)と、厚さが120μmのエチレン酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルム)とを準備した。
<粘着剤層の作製>
実施例1〜9、及び、比較例1、2においては、準備した上記支持基材上に、下記の粘着剤組成物溶液Aを塗布、乾燥して粘着剤層を得た。作製した粘着剤層の厚さは表1、表2に示す通りである。
実施例1〜9、及び、比較例1、2においては、準備した上記支持基材上に、下記の粘着剤組成物溶液Aを塗布、乾燥して粘着剤層を得た。作製した粘着剤層の厚さは表1、表2に示す通りである。
(粘着剤組成物溶液A)
冷却管、窒素導入管、温度計、及び、撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸−2−エチルヘキシル(以下、「2EHA」ともいう。)86.4部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」ともいう。)13.6部、過酸化ベンゾイル0.2部、及び、トルエン65部を入れ、窒素気流中で61℃にて6時間重合処理をし、アクリル系ポリマーAを得た。
冷却管、窒素導入管、温度計、及び、撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸−2−エチルヘキシル(以下、「2EHA」ともいう。)86.4部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」ともいう。)13.6部、過酸化ベンゾイル0.2部、及び、トルエン65部を入れ、窒素気流中で61℃にて6時間重合処理をし、アクリル系ポリマーAを得た。
アクリル系ポリマーAに2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(以下、「MOI」ともいう。)14.6部を加え、空気気流中で50℃にて48時間、付加反応処理をし、アクリル系ポリマーA’を得た。
次に、アクリル系ポリマーA’100部に対し、ポリイソシアネート化合物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)8部、及び、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部を加えて、粘着剤組成物溶液Aを得た。
<熱硬化性樹脂層の作製>
(熱硬化性樹脂層a)
エポキシ当量142g/eqのナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、製品名:HP4032D)31.6部、エポキシ当量169g/eqのトリスフェノールメタ型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、製品名:EPPN501HY)7.9部、フェノール当量175g/eqのアラキラル型フェノール樹脂(明和化成(株)社製、製品名:MEHC7800S)47.3部、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−メタクリル酸グリシジル共重合体(ナガセケムテックス(株)社製、製品名:SG-28GM)12部、及び、硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン1.2部をメチルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が38.6重量%となる接着剤組成物の溶液を調製した。
(熱硬化性樹脂層a)
エポキシ当量142g/eqのナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、製品名:HP4032D)31.6部、エポキシ当量169g/eqのトリスフェノールメタ型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、製品名:EPPN501HY)7.9部、フェノール当量175g/eqのアラキラル型フェノール樹脂(明和化成(株)社製、製品名:MEHC7800S)47.3部、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−メタクリル酸グリシジル共重合体(ナガセケムテックス(株)社製、製品名:SG-28GM)12部、及び、硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン1.2部をメチルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が38.6重量%となる接着剤組成物の溶液を調製した。
この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナー(セパレータ)としてシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させることにより、表1、表2に記載の厚さを有する熱硬化性樹脂層aを作製した。
(熱硬化性樹脂層b)
エポキシ当量169g/eqのトリスフェノールメタ型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、製品名:EPPN501HY)38.1部、フェノール当量175g/eqのアラキラル型フェノール樹脂(明和化成(株)社製、製品名:MEHC7800S)40.8部、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−メタクリル酸エチル共重合体(ナガセケムテックス(株)社製、製品名:SG-P3)20部、及び、硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン1.2部をメチルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が48.0重量%となる接着剤組成物の溶液を調製した。
エポキシ当量169g/eqのトリスフェノールメタ型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、製品名:EPPN501HY)38.1部、フェノール当量175g/eqのアラキラル型フェノール樹脂(明和化成(株)社製、製品名:MEHC7800S)40.8部、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−メタクリル酸エチル共重合体(ナガセケムテックス(株)社製、製品名:SG-P3)20部、及び、硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン1.2部をメチルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が48.0重量%となる接着剤組成物の溶液を調製した。
この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナー(セパレータ)としてシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させることにより、表1、表2に記載の厚さを有する熱硬化性樹脂層bを作製した。
(熱硬化性樹脂層c)
エポキシ当量185g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパネポキシレジン(株)社製、製品名:YL-980)34.4部、エポキシ当量169g/eqのトリスフェノールメタ型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、製品名:EPPN501HY)14.8部、フェノール当量175g/eqのアラキラル型フェノール樹脂(明和化成(株)社製、製品名:MEHC7800S)22.6部、フェノール当量105g/eqのフェノールノボラック樹脂(群栄化学(株)社製、製品名:GS-180)15.1部、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−メタクリル酸エチル共重合体(ナガセケムテックス(株)社製、製品名:SG-P3)12部、及び、硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン1.2部をメチルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が54.4重量%となる接着剤組成物の溶液を調製した。
エポキシ当量185g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパネポキシレジン(株)社製、製品名:YL-980)34.4部、エポキシ当量169g/eqのトリスフェノールメタ型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、製品名:EPPN501HY)14.8部、フェノール当量175g/eqのアラキラル型フェノール樹脂(明和化成(株)社製、製品名:MEHC7800S)22.6部、フェノール当量105g/eqのフェノールノボラック樹脂(群栄化学(株)社製、製品名:GS-180)15.1部、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−メタクリル酸エチル共重合体(ナガセケムテックス(株)社製、製品名:SG-P3)12部、及び、硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン1.2部をメチルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が54.4重量%となる接着剤組成物の溶液を調製した。
この接着剤組成物の溶液を、剥離ライナー(セパレータ)としてシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させることにより、表1、表2に記載の厚さを有する熱硬化性樹脂層cを作製した。
<保護層形成用フィルムの作製>
実施例1〜9、及び、比較例1、2においては、上記にて作製した粘着剤層上に、上記にて作製した熱硬化性樹脂層をそれぞれ貼り合わせて保護層形成用フィルムを作製した。また、比較例3、4においては、準備した上記支持基材上に、上記にて作製した熱硬化性樹脂層をそれぞれ貼り合わせて、保護層形成用フィルムを作製した。表1、表2には、実施例、及び、比較例に係る保護層形成用フィルムの支持基材、粘着剤層、及び、熱硬化性樹脂層の組合せを示している。
尚、ラミネーターの条件は下記の通りである。
<ラミネーター条件>
ラミネーター装置:ロールラミネーター
ラミネート速度:1mm/min
ラミネート圧力:0.5MPa
ラミネーター温度:室温(23℃)
実施例1〜9、及び、比較例1、2においては、上記にて作製した粘着剤層上に、上記にて作製した熱硬化性樹脂層をそれぞれ貼り合わせて保護層形成用フィルムを作製した。また、比較例3、4においては、準備した上記支持基材上に、上記にて作製した熱硬化性樹脂層をそれぞれ貼り合わせて、保護層形成用フィルムを作製した。表1、表2には、実施例、及び、比較例に係る保護層形成用フィルムの支持基材、粘着剤層、及び、熱硬化性樹脂層の組合せを示している。
尚、ラミネーターの条件は下記の通りである。
<ラミネーター条件>
ラミネーター装置:ロールラミネーター
ラミネート速度:1mm/min
ラミネート圧力:0.5MPa
ラミネーター温度:室温(23℃)
(粘着剤層のせん断弾性率の測定)
粘着剤層(実施例3〜9、比較例1、2については、表1、表2に示す紫外線を照射した後の粘着剤層)のせん断弾性率を測定した。せん断弾性率の測定は、調製した粘着剤組成物溶液Aを用いて粘着剤層(厚さ0.2mm)を形成し、せん断弾性率測定装置(レオメトリック社製、ARES)を用いて測定した。具体的には、温度を表1、表2に示した「貼り合わせ温度」とし、周波数1Hz、プレート径7.9mmφ、及び歪み1%の条件で該サンプルのせん断弾性率を測定した。結果を表1、表2に示す。
粘着剤層(実施例3〜9、比較例1、2については、表1、表2に示す紫外線を照射した後の粘着剤層)のせん断弾性率を測定した。せん断弾性率の測定は、調製した粘着剤組成物溶液Aを用いて粘着剤層(厚さ0.2mm)を形成し、せん断弾性率測定装置(レオメトリック社製、ARES)を用いて測定した。具体的には、温度を表1、表2に示した「貼り合わせ温度」とし、周波数1Hz、プレート径7.9mmφ、及び歪み1%の条件で該サンプルのせん断弾性率を測定した。結果を表1、表2に示す。
(溶融粘度の測定)
熱硬化性樹脂層(熱硬化前)の溶融粘度を測定した。溶融粘度の測定は、レオメーター(HAAKE社製、RS−1)を用いて、パラレルプレート法により測定した値である。より詳細には、ギャップ100um、回転コーン直径20mm、回転速度10s-1の条件にて、室温から250℃の範囲で測定を行った際の値であり、表1、表2に示した「貼り合わせ温度」での値を測定値とした。結果を表1、表2に示す。
熱硬化性樹脂層(熱硬化前)の溶融粘度を測定した。溶融粘度の測定は、レオメーター(HAAKE社製、RS−1)を用いて、パラレルプレート法により測定した値である。より詳細には、ギャップ100um、回転コーン直径20mm、回転速度10s-1の条件にて、室温から250℃の範囲で測定を行った際の値であり、表1、表2に示した「貼り合わせ温度」での値を測定値とした。結果を表1、表2に示す。
(粘着剤層と熱硬化性樹脂層との剥離力、及び、粘着剤層と熱硬化性樹脂層との界面での剥離性)
バンプ付きシリコンウエハのバンプが形成されている側の面に、実施例、及び、比較例の保護層形成用フィルムを、熱硬化性樹脂層を貼り合わせ面として貼り合わせた。バンプ付きシリコンウエハとしては、以下のものを用いた。また、貼り合わせ条件は以下の通りである。
<バンプ付きシリコンウエハ>
シリコンウエハの厚さ:200μm
低誘電材料層の材質:SiN膜
低誘電材料層の厚さ:0.3μm
バンプの高さ:65μm
バンプのピッチ:150μm
バンプの材質:ハンダ
<貼り合わせ条件>
貼り合わせ装置:DR−3000II(日東精機(株)社製)
ラミネート速度:0.1mm/min
ラミネート圧力:0.5MPa
ラミネーター温度:表1、表2の「貼り合わせ温度」の通りに設定
バンプ付きシリコンウエハのバンプが形成されている側の面に、実施例、及び、比較例の保護層形成用フィルムを、熱硬化性樹脂層を貼り合わせ面として貼り合わせた。バンプ付きシリコンウエハとしては、以下のものを用いた。また、貼り合わせ条件は以下の通りである。
<バンプ付きシリコンウエハ>
シリコンウエハの厚さ:200μm
低誘電材料層の材質:SiN膜
低誘電材料層の厚さ:0.3μm
バンプの高さ:65μm
バンプのピッチ:150μm
バンプの材質:ハンダ
<貼り合わせ条件>
貼り合わせ装置:DR−3000II(日東精機(株)社製)
ラミネート速度:0.1mm/min
ラミネート圧力:0.5MPa
ラミネーター温度:表1、表2の「貼り合わせ温度」の通りに設定
次に、粘着剤層と熱硬化性樹脂層との剥離力を測定した。具体的には、引張試験として、商品名「オートグラフAGS−H」((株)島津製作所製)を用い、温度23±2℃、剥離角度180°、剥離速度300mm/min、チャック間距離100mmの条件下で、型剥離試験(JIS K6854−3)を行った。結果を表1、表2に示す。また、実施例1〜2においては、支持基材側から紫外線を照射し、粘着剤層を硬化させた。紫外線照射には、紫外線照射装置(製品名:UM810、製造元:日東精機(株)製)用い、紫外線放射量は、400mJ/cm2とした。その後、粘着剤層と熱硬化性樹脂層との剥離力を測定した。結果を、「剥離前紫外線照射後の粘着剤層と熱硬化性樹脂層との剥離力」として、表1、表2に示す。
また、支持基材付きの粘着剤層が、保護層(熱硬化性樹脂層)から剥離できるかを試みた。粘着剤層と熱硬化性樹脂層との界面で剥離できたものを○、剥離できなかったものを×として評価した。結果を表1、表2に示す。
(バンプ先端の露出の有無)
上記の剥離性試験で用いたサンプルについて、半導体ウエハ側の面を観察し、バンプの先端が露出しているものを○、露出していないものを×として評価した。結果を表1、表2に示す。
上記の剥離性試験で用いたサンプルについて、半導体ウエハ側の面を観察し、バンプの先端が露出しているものを○、露出していないものを×として評価した。結果を表1、表2に示す。
(ダイシング性)
バンプ先端の露出の観察の後、175℃にて2時間加熱し、熱硬化性樹脂層を硬化させて保護層を形成した。その後、バンプ付きシリコンウエハのダイシングを行った。ダイシングには、ダイシングテープとしてDU−300(日東電工(株)製)を用い、ダイシング装置として製品名:DFD6361、製造元:DISCO(株)製を用い、バンプ付きシリコンウエハを保護層と共にダイシングした。なお、ダイシングの条件は以下の通りとした。低誘電材料層の剥離や、チッピングが発生することなく、ダイシングできた場合を○、少しでも低誘電材料層の剥離や、チッピングが発生した場合を×として評価した。結果を表1、表2に示す。ただし、比較例1、3においては、バンプの先端を露出させることができなかったため、ダイシング性評価を行っていない。また、比較例4においては、支持基材を、保護層(熱硬化性樹脂層)から剥離できなかったため、ダイシング性評価を行っていない。
<ダイシング条件>
ダイシングサイズ:10mm×10mm
ダイシング速度:30mm/sec
スピンドル回転数:40000rpm
バンプ先端の露出の観察の後、175℃にて2時間加熱し、熱硬化性樹脂層を硬化させて保護層を形成した。その後、バンプ付きシリコンウエハのダイシングを行った。ダイシングには、ダイシングテープとしてDU−300(日東電工(株)製)を用い、ダイシング装置として製品名:DFD6361、製造元:DISCO(株)製を用い、バンプ付きシリコンウエハを保護層と共にダイシングした。なお、ダイシングの条件は以下の通りとした。低誘電材料層の剥離や、チッピングが発生することなく、ダイシングできた場合を○、少しでも低誘電材料層の剥離や、チッピングが発生した場合を×として評価した。結果を表1、表2に示す。ただし、比較例1、3においては、バンプの先端を露出させることができなかったため、ダイシング性評価を行っていない。また、比較例4においては、支持基材を、保護層(熱硬化性樹脂層)から剥離できなかったため、ダイシング性評価を行っていない。
<ダイシング条件>
ダイシングサイズ:10mm×10mm
ダイシング速度:30mm/sec
スピンドル回転数:40000rpm
(結果)
実施例1〜9の保護層形成用フィルムでは、バンプを熱硬化性樹脂層から突出させることができた。一方、比較例1では、貼り合わせ温度での熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1.6×105Pa・Sと高かったため、バンプの先端が露出しなかった。また、比較例2では、貼り合わせ温度での熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、8.9×101Pa・Sと低かったため、熱硬化性樹脂層を構成する樹脂が貼り合わせ時に流れてしまい、保護層を形成することかできなかった。また、比較例3では、粘着剤層が存在しないため、支持基材の硬いPETフィルムにバンプが接触し、バンプの先端が露出しなかった。また、比較例4では、粘着剤層が存在しないため、支持基材の柔らかいEVAフィルムにバンプを埋没させることにより、バンプの先端を露出させることはできた。しかしながら、熱硬化性樹脂層と支持基板とを剥離することができなかった。
実施例1〜9の保護層形成用フィルムでは、バンプを熱硬化性樹脂層から突出させることができた。一方、比較例1では、貼り合わせ温度での熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1.6×105Pa・Sと高かったため、バンプの先端が露出しなかった。また、比較例2では、貼り合わせ温度での熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、8.9×101Pa・Sと低かったため、熱硬化性樹脂層を構成する樹脂が貼り合わせ時に流れてしまい、保護層を形成することかできなかった。また、比較例3では、粘着剤層が存在しないため、支持基材の硬いPETフィルムにバンプが接触し、バンプの先端が露出しなかった。また、比較例4では、粘着剤層が存在しないため、支持基材の柔らかいEVAフィルムにバンプを埋没させることにより、バンプの先端を露出させることはできた。しかしながら、熱硬化性樹脂層と支持基板とを剥離することができなかった。
2 半導体ウエハ
3 バンプ付きウエハ
5 半導体チップ
6 被着体
10 保護層形成用フィルム
12 支持基材
14 粘着剤層
16 熱硬化性樹脂層
17 保護層
22 ダイシングブレード
41 低誘電材料層
51 バンプ
3 バンプ付きウエハ
5 半導体チップ
6 被着体
10 保護層形成用フィルム
12 支持基材
14 粘着剤層
16 熱硬化性樹脂層
17 保護層
22 ダイシングブレード
41 低誘電材料層
51 バンプ
Claims (3)
- 低誘電材料層が形成されているバンプ付きウエハに保護層を形成するための保護層形成用フィルムであって、
支持基材と粘着剤層と熱硬化性樹脂層とがこの順で積層されており、
前記熱硬化性樹脂層の溶融粘度が、1×102Pa・S以上2×104Pa・S未満となり、且つ、前記粘着剤層のせん断弾性率が、1×103Pa以上2×106Pa以下となる温度が50〜120℃の温度範囲内に存在することを特徴とする保護層形成用フィルム。 - 前記熱硬化性樹脂層の厚さが5μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の保護層形成用フィルム。
- 前記熱硬化性樹脂層は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含み、
前記粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の保護層形成用フィルム。
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