JP2015085716A - 車両用走行支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドライバの加減速意図が急変するような場合でも車両が滑らかな加速応答を行うことが可能な車両用走行支援装置を提供する。
【解決手段】規範車両モデル10は、ドライバの加減速要求から外乱成分を減じて規範トルクFを演算し、該規範トルクFを、規範質量mで除することで規範加速度Gcを演算する。そして、規範加速度Gcを積分することで目標車速としての規範車速Vcを演算する。一方、規範質量設定部6Cは、規範トルクFを実加速度で除して等価質量を演算し、等価質量が大きいほど規範加速度Gcを演算時の規範質量mを小さな値に設定し、等価質量が小さいほど規範加速度Gcを演算時の規範質量mを大きい値に設定する。
【選択図】図5
【解決手段】規範車両モデル10は、ドライバの加減速要求から外乱成分を減じて規範トルクFを演算し、該規範トルクFを、規範質量mで除することで規範加速度Gcを演算する。そして、規範加速度Gcを積分することで目標車速としての規範車速Vcを演算する。一方、規範質量設定部6Cは、規範トルクFを実加速度で除して等価質量を演算し、等価質量が大きいほど規範加速度Gcを演算時の規範質量mを小さな値に設定し、等価質量が小さいほど規範加速度Gcを演算時の規範質量mを大きい値に設定する。
【選択図】図5
Description
本発明は、ドライバの加減速要求が急変するようなドライバのアクセル操作又はブレーキ操作が発生した場合でも滑らかな加速応答を実現できるようにする技術に関する。
本発明に関係する従来の装置としては、例えば、特許文献1に記載された定速走行制御装置がある。即ち、特許文献1記載の定速走行制御装置は、定速走行制御の開始指令が指示された時点の車速を目標車速とし、定速走行制御中は、実車速がその目標車速に自動的に一致するように制御を行うものにおいて、ドライバがアクセルペダルを踏み込んでも目標車速を変化させない不感帯を設定しておき、その不感帯内でアクセルペダルの踏み込み量が変化している間は目標車速を維持し、不感帯を越えてアクセルペダルが踏み込まれた場合やアクセルペダルが戻された場合には、ドライバは加速又は減速を意図していると推定し、目標車速をアクセルペダルの踏み込み量に応じて変化させて実車速を増減させるというものである。
このような構成により、ドライバは、アクセルペダルに足を乗せたままでも定速制御が行えるため、急停止を行う場合などにおけるブレーキペダルの踏み込み動作の遅れを防止しつつ、ドライバが加速を意図する場合などにも的確に対応することで通常走行時の操作との相違を低減することができる、というものであった。
しかしながら、上記従来の定速走行制御装置にあっては、不感帯を設けることでアクセルペダルの微操作時に目標車速を変化させないようにしている。そのため、ドライバがアクセルペダルを急に踏み込んだ場合に、踏み始めの不感帯範囲内において加速応答に遅れが生じる。その結果、アクセル操作量が一定となって車速が一定車速に収束する際にオーバーシュートが発生する。
本発明は、従来の定速走行制御装置におけるこのような未解決の課題に着目してなされたものであって、ドライバの加減速意図が急変するような場合でも車両が滑らかな加速応答を行うことが可能な車両用走行支援装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様である車両用走行支援装置は、ドライバの加減速要求を示す加減速要求値を推定又は検出し、該加減速要求値に基づき規範トルクを求め、該規範トルクを車両の実加速度で除して車両の等価質量を演算する。加えて、演算した等価質量に基づき、車両の規範質量を、等価質量が大きいほど小さい値に設定し、等価質量が小さいほど大きい値に設定する。更に、規範トルクを、設定した規範質量で除して規範加速度を演算し、該規範加速度に基づき規範車速を演算する。そして、規範車速と車両の実車速とに基づき、実車速が規範車速に一致するように車両に対する加減速制御を実施する。
本発明によれば、規範加速度の演算に用いる規範質量を、車両の等価質量が大きいほど小さい値に設定し、車両の等価質量が小さいほど大きい値に設定することが可能である。これにより、例えば、アクセルペダルの踏み始めで実加速度が小さいうちは等価質量が大きくなるため規範質量を軽くして規範加速度を大きくすることが可能である。一方、実加速度が大きくなっていくに従い等価質量は小さくなっていくため規範質量を重くしていき、規範加速度を小さくしていくことが可能である。その結果、踏み始めの加速応答の遅れや、車速が収束時のオーバーシュートの発生を抑制することができ、ドライバの加減速意図が急変しても、車両が滑らかな加速応答を行うことができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態の全体構成を示す図であり、本発明に係る車両用走行支援装置を適用した自動車1のモデルを示す概念図である。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態の全体構成を示す図であり、本発明に係る車両用走行支援装置を適用した自動車1のモデルを示す概念図である。
本実施形態における自動車1は、電動モータ2を駆動源とした電気自動車であり、電動モータ2から出力された駆動力が入力される変速機3と、その変速機3の出力側に連結され車両幅方向に延びるドライブシャフト4と、そのドライブシャフト4の両端に設けられた左右の駆動輪5、5と、を備えていて、ドライブシャフト4に変速機を介して伝達された電動モータ2の駆動力が駆動輪5、5に伝達されるようになっている。
また、この自動車1は、駆動輪5の回転数に基づいて車速(実車速)を検出する車速センサ7と、ドライバによる踏み込み操作が可能なアクセルペダル8と、そのアクセルペダル8の踏み込み量を検出するアクセル操作検出装置9と、を備えている。そして、コントローラ6には、車速センサ7が出力する車速検出信号Vdと、アクセル操作検出装置9が出力するアクセル操作検出信号Adとが供給されるようになっている。
コントローラ6は、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されている。コントローラ6は、供給される車速検出信号Vd(以下、実車速Vdと称す)及びアクセル操作検出信号Ad(以下、アクセル操作量Adと称す)に基づき、後述する演算処理を実行して、電動モータ2に対して指令電流Ioutを出力してその回転方向や駆動力を制御するようになっている。なお、この実施形態では、電動モータ2は、自動車1の駆動力を生成するとともに、回生による制動力を発生するようにもなっている。つまり、電動モータ2は、制駆動アクチュエータとして機能するものであるが、回生による制動力とは別に、駆動輪5や図示しない従動輪に対して摩擦による制動力を発生する機械的なブレーキ装置を設け、電動モータ2による回生ブレーキと機械的なブレーキ装置とを併用するようにしてもよい。
図2は、第1実施形態の全体的な機能構成を示すブロック図である。
即ち、図2に示すように、コントローラ6は、ドライバ加減速要求推定部6Aと、指令値算出部6Bと、規範質量設定部6Cと、サーボ補償器6Dと、加算器6Eと、を備えている。
ドライバ加減速要求推定部6Aは、アクセル操作検出装置9から供給されるアクセル操作量Adに基づき、自動車1のドライバが要求している加速度の推定値を求めるようになっている。
即ち、図2に示すように、コントローラ6は、ドライバ加減速要求推定部6Aと、指令値算出部6Bと、規範質量設定部6Cと、サーボ補償器6Dと、加算器6Eと、を備えている。
ドライバ加減速要求推定部6Aは、アクセル操作検出装置9から供給されるアクセル操作量Adに基づき、自動車1のドライバが要求している加速度の推定値を求めるようになっている。
ここで、図3は、アクセル操作量に対するドライバ加減速要求値(推定値Ge)のマップデータの一例を示す図である。
本実施形態では、図3に示すように、アクセル操作量Adの大きさに対する推定値Geのマップデータを予め用意しておく。そして、ドライバ加減速要求推定部6Aは、このマップデータからアクセル操作量Adの大きさに対応する推定値Geを読み出すようになっている。
本実施形態では、図3に示すように、アクセル操作量Adの大きさに対する推定値Geのマップデータを予め用意しておく。そして、ドライバ加減速要求推定部6Aは、このマップデータからアクセル操作量Adの大きさに対応する推定値Geを読み出すようになっている。
図3に示す例では、推定値Geのマップデータは、アクセル操作量に対して単調に増加し、かつ、アクセル操作量が0のときに最小値0となり、アクセル操作量が増加するにつれて最大値に漸近する特性を有している。
なお、推定値Geの求め方は、これに限定されるものではなく、例えば、アクセル操作量Adの大きさに所定のゲインを乗じることでドライバが要求している加速度の推定値Geを求めることも可能である。また、例えば、アクセル操作量Adの二乗に比例して求めることも可能であるし、或いは、アクセル操作量Adの絶対値とその変化量(微分値)とに基づいて求めることも可能である。ただし、内燃機関を駆動源とした車両の運転特性に慣れているドライバのことを考え、推定値Geは、アクセル操作量Adの変化に対して若干の遅れを伴うような特性に設定することが望ましく、本実施形態でも、そのような遅れ成分を設定している。
なお、推定値Geの求め方は、これに限定されるものではなく、例えば、アクセル操作量Adの大きさに所定のゲインを乗じることでドライバが要求している加速度の推定値Geを求めることも可能である。また、例えば、アクセル操作量Adの二乗に比例して求めることも可能であるし、或いは、アクセル操作量Adの絶対値とその変化量(微分値)とに基づいて求めることも可能である。ただし、内燃機関を駆動源とした車両の運転特性に慣れているドライバのことを考え、推定値Geは、アクセル操作量Adの変化に対して若干の遅れを伴うような特性に設定することが望ましく、本実施形態でも、そのような遅れ成分を設定している。
また、ドライバ加減速要求推定部6Aは、ドライバがアクセルペダル8を操作しているときには、そのときのアクセルペダル8の開度を表すアクセル操作量Adに応じた推定値Geを常に更新しつつ出力する。一方、ドライバ加減速要求推定部6Aは、ドライバがアクセルペダル8から足を離したときには、ドライバは、自身の操作によらず自動的に車速を制御する定速走行制御の開始を意図したと判断し、その離す直前に設定されていた推定値Geを保持するようになっている。ここで、定速走行制御へと移行するためには、自動車1がある程度の速度で走行している必要がある。この速度条件を満たすためには、推定値Geが、速度条件に応じて予め設定された閾値Th1以上の状態から、ドライバの加減速要求が無い状態を示す値である下限値Th3(例えば「0」)へと移行する必要がある。
なお、ドライバが、ハンドルに設けられたスイッチを操作することで定速走行制御の開始をシステム側に通知するような構成を備える自動車の場合には、そのスイッチを操作したときに、ドライバは定速走行制御の開始を意図したと判断し、そのときの推定値Geを保持するようにしてもよい。
そして、ドライバ加減速要求推定部6Aが求めた推定値Geと、車速センサ7から供給される実車速Vdとが、指令値算出部6Bに供給されるようになっている。更に、車速センサ7から供給される実車速Vdが、規範質量設定部6Cに供給されるようになっている。
そして、ドライバ加減速要求推定部6Aが求めた推定値Geと、車速センサ7から供給される実車速Vdとが、指令値算出部6Bに供給されるようになっている。更に、車速センサ7から供給される実車速Vdが、規範質量設定部6Cに供給されるようになっている。
指令値算出部6Bは、供給される推定値Geに基づき規範トルクFを演算する。本実施形態において、規範トルクFは、推定値Geから後述する外乱成分(転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2)を減算した値となる。そして、規範トルクFは、規範質量設定部6Cに供給されるようになっている。
更に、指令値算出部6Bは、演算した規範トルクF及び規範質量設定部6Cから供給される規範質量mに基づき、所定の演算処理を実行して、現時点の自動車1の走行速度として最適な速度である規範車速Vcを求める。加えて、指令値算出部6Bは、現在の走行速度(実車速)を表す車速Vdと規範車速Vcとの差である車速差Vdif(Vd−Vc)に基づき、車速指令値Voutを演算し出力するようになっている。
更に、指令値算出部6Bは、演算した規範トルクF及び規範質量設定部6Cから供給される規範質量mに基づき、所定の演算処理を実行して、現時点の自動車1の走行速度として最適な速度である規範車速Vcを求める。加えて、指令値算出部6Bは、現在の走行速度(実車速)を表す車速Vdと規範車速Vcとの差である車速差Vdif(Vd−Vc)に基づき、車速指令値Voutを演算し出力するようになっている。
そして、指令値算出部6Bが求めた車速指令値Voutが、サーボ補償器6Dに供給されるようになっている。
規範質量設定部6Cは、供給される実車速Vd及び規範トルクFに基づき自動車1の等価質量m’を演算する。そして、演算した等価質量m’と供給される実車速Vdと予め設定した車両の基準質量m0とに基づき、後述する規範車両モデル10の質量である規範質量mを演算する。ここで、基準質量m0は、自動車1の諸元等に基づき、例えば、体重60[kg]の乗員が2名乗車した場合の自動車1の質量などとして設定される。なお、規範質量mの初期値は基準質量m0に設定される。
規範質量設定部6Cは、供給される実車速Vd及び規範トルクFに基づき自動車1の等価質量m’を演算する。そして、演算した等価質量m’と供給される実車速Vdと予め設定した車両の基準質量m0とに基づき、後述する規範車両モデル10の質量である規範質量mを演算する。ここで、基準質量m0は、自動車1の諸元等に基づき、例えば、体重60[kg]の乗員が2名乗車した場合の自動車1の質量などとして設定される。なお、規範質量mの初期値は基準質量m0に設定される。
規範質量設定部6Cが求めた規範質量mは、指令値算出部6Bに供給されるようになっている。
サーボ補償器6Dは、指令値算出部6Bから供給される車速指令値Voutに基づき、加速度としての制御指令値であるアシストトルクGoutを生成し出力する。
加算器6Eは、供給される推定値GeとアシストトルクGoutとを加算し、それを電動モータ2に対する指令電流Ioutとして出力するようになっている。
サーボ補償器6Dは、指令値算出部6Bから供給される車速指令値Voutに基づき、加速度としての制御指令値であるアシストトルクGoutを生成し出力する。
加算器6Eは、供給される推定値GeとアシストトルクGoutとを加算し、それを電動モータ2に対する指令電流Ioutとして出力するようになっている。
図4は、各信号の流れが全体的に見えるように本実施形態のシステム構成を表現したブロック図であり、指令値算出部6Bが、推定値Geに基づいて規範車速Vcを算出する規範車両モデル10と、実車速Vdと規範車速Vcとの差(Vd−Vc)を演算する減算器11とから構成されている点を示している。
そして、規範車速Vcを算出するための規範車両モデル10は、本実施形態では、図5に示すように構成されている。
そして、規範車速Vcを算出するための規範車両モデル10は、本実施形態では、図5に示すように構成されている。
即ち、規範車両モデル10は、予め定められた一定値である転がり抵抗成分R1を記憶した転がり抵抗成分記憶部10aと、規範車速Vcに基づいて空気抵抗成分R2を設定する空気抵抗成分設定部10bと、を備えている。
空気抵抗成分設定部10bは、規範車速Vcの二乗値(Vc2)に固定のゲインKaを乗じることで、車速に応じて増大する空気抵抗成分R2を演算するようになっている。
空気抵抗成分設定部10bは、規範車速Vcの二乗値(Vc2)に固定のゲインKaを乗じることで、車速に応じて増大する空気抵抗成分R2を演算するようになっている。
なお、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2は、いずれも車両の走行速度を低減させる方向に作用する外乱成分であるため、それらの符号は、推定値Geとは逆のマイナスである。
そして、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2は、それぞれ選択部10c、10dに供給されるようになっている。
そして、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2は、それぞれ選択部10c、10dに供給されるようになっている。
一方、選択部10c、10dのそれぞれには、転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2の他に、「0」が供給されている。また、選択部10c、10dのそれぞれには、アクセルOFFフラグ設定部10eから、フラグFaが供給されるようになっている。ここで、フラグFaは、本実施形態においてアクセル操作部に対応するアクセルペダル8が操作されていないときにセット状態となり、アクセルペダル8が操作されているときには非セット状態となるフラグである。
そして、選択部10c、10dのそれぞれは、フラグFaが非セット状態であるときには転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2を出力し、フラグFaがセット状態であるときには「0」を出力するようになっている。つまり、選択部10c、10dは、フラグFaが非セット状態であるときには、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10bから供給される転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2をそのまま出力し、フラグFaがセット状態になった後には、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10bから供給される転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2の値に関係なく、それら転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2を強制的に「0」に設定し直してから出力するようになっている。
選択部10c、10dの出力は、推定値Geと共に、加算器10fに供給されるようになっている。
即ち、加算器10fは、推定値Geと、選択部10c、10dの出力とを加算して規範トルクFを演算するものである。ただし、選択部10c、10dから転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2が出力されているときには、それら転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2の符号はマイナスである。そのため、加算器10fにおける演算は、符号まで考えると、「Ge−(R1+R2)」となるから、この加算器10fは、実質的には減算器として機能する。なお、フラグFaがセット状態であるときには、選択部10c、10dは「0」を出力するため、加算器10fの出力はGeそのものとなる。
即ち、加算器10fは、推定値Geと、選択部10c、10dの出力とを加算して規範トルクFを演算するものである。ただし、選択部10c、10dから転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2が出力されているときには、それら転がり抵抗成分R1、空気抵抗成分R2の符号はマイナスである。そのため、加算器10fにおける演算は、符号まで考えると、「Ge−(R1+R2)」となるから、この加算器10fは、実質的には減算器として機能する。なお、フラグFaがセット状態であるときには、選択部10c、10dは「0」を出力するため、加算器10fの出力はGeそのものとなる。
さらに、規範車両モデル10は、除算器10gと、積分器10hとを備えている。除算器10gは、加算器10fの出力値Fを、規範質量設定部6Cから供給される規範質量mで除算することで目標加速度Gcを演算するものである。積分器10hは、除算器10gから供給される目標加速度Gcを積分することで、目標車速としての規範車速Vcを演算するものである。
そして、積分器10hから出力された規範車速Vcが、空気抵抗成分設定部10bに供給されるとともに、この規範車両モデル10の出力として図4の減算器11に供給されるようになっている。
図6は、規範質量設定部6Cの一構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、規範質量設定部6Cは、微分器100と、除算器102と、規範質量演算部104とを含んで構成される。
図6は、規範質量設定部6Cの一構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、規範質量設定部6Cは、微分器100と、除算器102と、規範質量演算部104とを含んで構成される。
微分器100は、車速センサ7から供給される実車速Vdを微分することで、実加速度Gd(推定値)を演算するものである。
除算器102は、加算器10fから供給される規範トルクFを、微分器100から供給される実加速度Gdで除算することで、自動車1の等価質量m’を演算するものである。
規範質量演算部104は、除算器102から供給される等価質量m’と、予め設定された基準質量m0と、予め設定されたゲインKmとを用いて、下式(1)に従って、規範質量mを演算するものである。
除算器102は、加算器10fから供給される規範トルクFを、微分器100から供給される実加速度Gdで除算することで、自動車1の等価質量m’を演算するものである。
規範質量演算部104は、除算器102から供給される等価質量m’と、予め設定された基準質量m0と、予め設定されたゲインKmとを用いて、下式(1)に従って、規範質量mを演算するものである。
m=m0+Km(m0−m’) …(1)
上式(1)において、Kmは、車速センサ7から供給される実車速Vdの大きさに応じて予め設定したゲインであり「0<Km<1」の範囲の値となる。
本実施形態では、実車速Vdに応じて、中速用のKmcと高速用のKmhとが予め設定されている。例えば、実車速Vdが40[km/h]以上かつ60[km/h]未満の中速域のときにゲインKmcを選択し、実車速Vdが60[km/h]以上の高速域のときにゲインKmhを選択する。なお、ゲインKmc及びKmhは、車両に求める性能や特性に基づき設計される。例えば、高速域に対応するKmhの方を中速域に対応するKmcよりも大きい値に設定する。
上式(1)において、Kmは、車速センサ7から供給される実車速Vdの大きさに応じて予め設定したゲインであり「0<Km<1」の範囲の値となる。
本実施形態では、実車速Vdに応じて、中速用のKmcと高速用のKmhとが予め設定されている。例えば、実車速Vdが40[km/h]以上かつ60[km/h]未満の中速域のときにゲインKmcを選択し、実車速Vdが60[km/h]以上の高速域のときにゲインKmhを選択する。なお、ゲインKmc及びKmhは、車両に求める性能や特性に基づき設計される。例えば、高速域に対応するKmhの方を中速域に対応するKmcよりも大きい値に設定する。
即ち、本実施形態の規範質量演算部104は、基準質量m0に対して、基準質量m0から等価質量m’を減算した値に、ゲインKmc又はKmhを乗算した値を加算することで、規範質量mを演算する。
ここで、図7は、ゲインKmc及びKmhを用いて演算される加算質量maddの一例を示す図である。なお、図7中のmaddは、上式(1)の第2項(madd=Km(m0−m’))である。また、図7において、2本の軸の交点(原点)は等価質量m’(横軸)に対しては基準質量m0であり、加算質量madd(縦軸)に対しては「0」となる。また、図7では、ゲインKmhをゲインKmcよりも大きな値に設定している。そのため、図7中破線で示す高速用のゲインKmhを用いて算出した加算質量maddのグラフの傾きは、図7中実線で示す中速用のゲインKmcを用いて算出した加算質量maddのグラフの傾きよりも大きくなる。また、図7は、アクセルペダル8の踏み込み始めからアクセル操作量Adが一定となるまで、かつ、アクセル操作量Adが一定の状態からアクセルペダル8から足を離すまで(アクセル操作量Adが0となるまで)の加算質量maddの変化を示す。
ここで、図7は、ゲインKmc及びKmhを用いて演算される加算質量maddの一例を示す図である。なお、図7中のmaddは、上式(1)の第2項(madd=Km(m0−m’))である。また、図7において、2本の軸の交点(原点)は等価質量m’(横軸)に対しては基準質量m0であり、加算質量madd(縦軸)に対しては「0」となる。また、図7では、ゲインKmhをゲインKmcよりも大きな値に設定している。そのため、図7中破線で示す高速用のゲインKmhを用いて算出した加算質量maddのグラフの傾きは、図7中実線で示す中速用のゲインKmcを用いて算出した加算質量maddのグラフの傾きよりも大きくなる。また、図7は、アクセルペダル8の踏み込み始めからアクセル操作量Adが一定となるまで、かつ、アクセル操作量Adが一定の状態からアクセルペダル8から足を離すまで(アクセル操作量Adが0となるまで)の加算質量maddの変化を示す。
図7に示すグラフの第4象限では、等価質量m’が基準質量m0に対して大きいほど加算質量maddが小さな値(マイナスの値)となっている。従って、基準質量m0に、マイナスのmaddを加算することになるので規範質量mは基準質量m0よりも小さくなる。
一方、図7に示すグラフの第2象限では、等価質量m’が基準質量m0に対して小さいほど加算質量maddが大きな値(プラスの値)となっている。従って、基準質量m0に、プラスのmaddを加算することになるので規範質量mは基準質量m0よりも大きくなる。
一方、図7に示すグラフの第2象限では、等価質量m’が基準質量m0に対して小さいほど加算質量maddが大きな値(プラスの値)となっている。従って、基準質量m0に、プラスのmaddを加算することになるので規範質量mは基準質量m0よりも大きくなる。
(加減速制御処理)
次に、図8に基づき、コントローラ6の加減速制御処理の処理手順を説明する。図8は、加減速制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8の処理は、予め設定されたサンプリングクロックに同期して繰り返し実行される。
コントローラ6において専用のプログラムが実行され、加減速制御処理が実行されると、まず、図8に示すように、ステップS100に移行する。
ステップS100では、ドライバ加減速要求推定部6Aにおいて、アクセル操作検出信号Adに基づいて、ドライバ加減速要求の推定値Geをマップデータから読み出す。そして、読み出した推定値Geを、指令値算出部3B及び加算器6Eにそれぞれ供給して、ステップS110に移行する。
次に、図8に基づき、コントローラ6の加減速制御処理の処理手順を説明する。図8は、加減速制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8の処理は、予め設定されたサンプリングクロックに同期して繰り返し実行される。
コントローラ6において専用のプログラムが実行され、加減速制御処理が実行されると、まず、図8に示すように、ステップS100に移行する。
ステップS100では、ドライバ加減速要求推定部6Aにおいて、アクセル操作検出信号Adに基づいて、ドライバ加減速要求の推定値Geをマップデータから読み出す。そして、読み出した推定値Geを、指令値算出部3B及び加算器6Eにそれぞれ供給して、ステップS110に移行する。
ステップS110では、規範車両モデル10の加算器10fにおいて、ドライバ加減速要求推定部6Aから供給された推定値Geから、選択部10c、10dから供給された転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2を減算して、規範トルクFを演算する。そして、演算した規範トルクFを、規範質量設定部6Cの微分器100及び規範車両モデル10の除算器10gにそれぞれ供給して、ステップS120に移行する。
ステップS120では、微分器100において、車速センサ7から供給される実車速Vdを微分して実加速度Gdを演算する。そして、演算した実加速度Gdを規範質量設定部6Cの除算器102に供給して、ステップS130に移行する。
ステップS130では、除算器102において、加算器10fから供給された規範トルクFを、微分器100から供給された実加速度Gdで除算して、等価質量m’を演算する。そして、演算した等価質量m’を、規範質量設定部6Cの規範質量演算部104に供給して、ステップS140に移行する。
ステップS130では、除算器102において、加算器10fから供給された規範トルクFを、微分器100から供給された実加速度Gdで除算して、等価質量m’を演算する。そして、演算した等価質量m’を、規範質量設定部6Cの規範質量演算部104に供給して、ステップS140に移行する。
ステップS140では、規範質量演算部104において、除算器102から供給された等価質量m’と、基準質量m0と、車速センサ7から供給された実車速Vdと、該実車速Vdに対応するゲインKmとを用いて、上式(1)に従って規範車速mを演算する。そして、演算した規範質量mを、規範車両モデル10の除算器10gに供給して、ステップS150に移行する。
ステップS150では、除算器10gにおいて、規範トルクFを、規範質量設定部6Cから供給された規範質量mで除算して、規範加速度Gcを演算する。そして、演算した規範加速度Gcを規範車両モデル10の積分器10hに供給して、ステップS160に移行する。
ステップS160では、積分器10hにおいて、除算器10gから供給された規範加速度Gcを積分して、規範車速Vcを演算する。そして、演算した規範車速Vcを指令値算出部3Bの減算器11に供給して、ステップS170に移行する。
ステップS160では、積分器10hにおいて、除算器10gから供給された規範加速度Gcを積分して、規範車速Vcを演算する。そして、演算した規範車速Vcを指令値算出部3Bの減算器11に供給して、ステップS170に移行する。
ステップS170では、減算器11において、規範車速Vcと実車速Vdとに基づき車速指令値Voutを演算する。そして、演算した車速指令値Voutを、サーボ補償器6Dを介してアシストトルクGoutとして加算器6Eに供給して、ステップS180に移行する。
ステップS180では、加算器6Eにおいて、サーボ補償器6Dを介して供給されたアシストトルクGoutと、推定値Geとを加算すると共に、加算結果に対応する電流指令値Ioutを電動モータ2に出力して、一連の処理を終了する。
ステップS180では、加算器6Eにおいて、サーボ補償器6Dを介して供給されたアシストトルクGoutと、推定値Geとを加算すると共に、加算結果に対応する電流指令値Ioutを電動モータ2に出力して、一連の処理を終了する。
(動作)
次に、図9に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図9(a)及び(b)は、本発明を適用した場合の中速域における、車速、アクセル操作量Ad及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。
まず、自動車1の電源が投入されていると、コントローラ6には、アクセル操作検出信号Ad及び車速検出信号Vdが供給され、ドライバ加減速要求推定部6Aにおいて、アクセル操作検出信号Adに基づいて、ドライバ加減速要求の推定値Geが求められる(ステップS100)。推定値Geは、指令値算出部6B及び加算器6Eにそれぞれ供給される。
次に、図9に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図9(a)及び(b)は、本発明を適用した場合の中速域における、車速、アクセル操作量Ad及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。
まず、自動車1の電源が投入されていると、コントローラ6には、アクセル操作検出信号Ad及び車速検出信号Vdが供給され、ドライバ加減速要求推定部6Aにおいて、アクセル操作検出信号Adに基づいて、ドライバ加減速要求の推定値Geが求められる(ステップS100)。推定値Geは、指令値算出部6B及び加算器6Eにそれぞれ供給される。
規範車両モデル10では、推定値Ge、抵抗成分R1、R2に基づき規範トルクFが演算され、規範トルクFが規範質量設定部6C及び除算器10gにそれぞれ供給される(ステップS110)。
一方、規範質量設定部6Cでは、実車速Vdを微分することで実加速度Gdが演算され、供給された規範トルクFを、演算した実加速度Gdで除算することで等価質量m’が演算される(ステップS120〜S130)。加えて、基準質量m0から等価質量m’を減算した減算値に、実車速Vdに対応するゲインKmを乗算して、基準質量m0への加算質量maddを演算する。そして、基準質量m0に加算質量maddを加算することで、規範質量mを演算する。そして、規範質量mが、除算器10gに供給される(ステップS140)。
一方、規範質量設定部6Cでは、実車速Vdを微分することで実加速度Gdが演算され、供給された規範トルクFを、演算した実加速度Gdで除算することで等価質量m’が演算される(ステップS120〜S130)。加えて、基準質量m0から等価質量m’を減算した減算値に、実車速Vdに対応するゲインKmを乗算して、基準質量m0への加算質量maddを演算する。そして、基準質量m0に加算質量maddを加算することで、規範質量mを演算する。そして、規範質量mが、除算器10gに供給される(ステップS140)。
除算器10gでは、供給された規範トルクFを供給された規範質量mで除算することで規範加速度Gcが演算され、規範加速度Gcが積分器10hに供給される(ステップS150)。
積分器10hでは、供給された規範加速度Gcを積分することで規範車速Vcが演算され、規範車速Vcが減算器11に供給される(ステップS160)。減算器11では、供給された実車速Vdから供給された規範車速Vcを減算することで車速指令値Voutが演算され、車速指令値Voutがサーボ補償器6Dに供給される(ステップS170)。サーボ補償器6Dは、車速指令値Voutに基づきアシストトルクGoutを出力し、最終的に、加算器6Eにおいて、アシストトルクGoutと推定値Geとの加算質量に応じた指令電流Ioutが生成され、電動モータ2に指令電流Ioutが出力される(ステップS180)。
積分器10hでは、供給された規範加速度Gcを積分することで規範車速Vcが演算され、規範車速Vcが減算器11に供給される(ステップS160)。減算器11では、供給された実車速Vdから供給された規範車速Vcを減算することで車速指令値Voutが演算され、車速指令値Voutがサーボ補償器6Dに供給される(ステップS170)。サーボ補償器6Dは、車速指令値Voutに基づきアシストトルクGoutを出力し、最終的に、加算器6Eにおいて、アシストトルクGoutと推定値Geとの加算質量に応じた指令電流Ioutが生成され、電動モータ2に指令電流Ioutが出力される(ステップS180)。
従って、電動モータ2は、ドライバによる加減速の要求を表す推定値Geと、実際の車速を規範車速Vcに一致させるために必要な車速指令値Voutとを合算してなる指令電流Ioutによって回転駆動されることになる。
いま、ドライバがアクセルペダル8を踏み込んでいる状態から、急にアクセルペダルから足を離した状態へと移行したとする。これにより、定速走行制御が開始され、直前における推定値Geが、定速走行制御用の推定値Ge'として保持される。更に、定速走行制御が開始されると、以降はフラグFaがセット状態となり、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2が0となる。定速走行制御中は、実車速Vdが一定となるため加算質量maddが「0」となる。従って、図9(a)に示すように、定速走行制御中は、規範質量mが基準質量m0に設定される。
いま、ドライバがアクセルペダル8を踏み込んでいる状態から、急にアクセルペダルから足を離した状態へと移行したとする。これにより、定速走行制御が開始され、直前における推定値Geが、定速走行制御用の推定値Ge'として保持される。更に、定速走行制御が開始されると、以降はフラグFaがセット状態となり、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2が0となる。定速走行制御中は、実車速Vdが一定となるため加算質量maddが「0」となる。従って、図9(a)に示すように、定速走行制御中は、規範質量mが基準質量m0に設定される。
引き続き、定速走行制御が継続して行われ、図9(a)に示すように、時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8を急に踏み込んだとする。これにより、定速走行制御が解除され、推定値Geが踏み込み量に応じて変化するため規範トルクFが変化する。ここでは、中速域でアクセルペダル8が踏み込まれたこととする。また、フラグFaが非セット状態となり、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2が相応の値に設定される。
アクセルペダル8の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、アクセル操作に応じた推定値Geの増加量に対して実加速度Gdの増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、これに応じて規範車速Vcも大きくなるのでアシストトルクGoutが大きくなる。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを基準質量m0よりも小さくする制御を行うため、この期間においてアシストトルクGoutを大きくして加速力を増すことができる。そのため、図9(a)中の実線で示すように、踏み込み始めの早期から車速を上昇させることができる。
これに対して、加速応答に不感帯を設けた従来技術では、アクセルペダルの踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による加速応答の遅れが生じる。そのため、図9(a)中の点線で示すように、この期間では車速が上昇しない。
これに対して、加速応答に不感帯を設けた従来技術では、アクセルペダルの踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による加速応答の遅れが生じる。そのため、図9(a)中の点線で示すように、この期間では車速が上昇しない。
続いて、図9(a)中の時刻t2〜t3の期間では、実加速度Gdの上昇によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、加算質量maddがマイナスの値から「0」へと大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範加速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが基準質量m0となっている場合の規範加速度及び規範車速へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図9(a)中の時刻t2〜t3の期間でアクセル操作量が不感帯範囲を超えるため、実加速度が上昇し、車速が上昇する。
引き続き、図9(a)中の時刻t3〜t4の期間では、実加速度Gdが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、加算質量maddがプラスの値で大きくなっていき、規範質量mが基準質量m0を越えて大きくなっていく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが小さくなり、規範車速Vcも小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの上昇が緩やかになる。
引き続き、図9(a)中の時刻t3〜t4の期間では、実加速度Gdが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、加算質量maddがプラスの値で大きくなっていき、規範質量mが基準質量m0を越えて大きくなっていく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが小さくなり、規範車速Vcも小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの上昇が緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図9(a)中の時刻t3〜t4の期間に、アクセル操作量の増加に応じて実加速度が上昇していき、実車速が線形に上昇する。
続いて、図9(a)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Ad(規範トルクF)の増加に対して実加速度Gdが小さくなるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの上昇が比較的緩やかになっている加速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の加速状態へと近づいていく。
続いて、図9(a)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Ad(規範トルクF)の増加に対して実加速度Gdが小さくなるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの上昇が比較的緩やかになっている加速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の加速状態へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図9(a)中の時刻t4〜t5の期間でアクセル操作量の上昇に対して、比較的大きな加速度で車速が上昇していく。
そのため、アクセル操作量が一定となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図9(a)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない加速及び減速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて加速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
そのため、アクセル操作量が一定となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図9(a)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない加速及び減速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて加速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
次に、ドライバがアクセルペダル8を踏み込んでいる状態から急にアクセルペダル8から足を離した場合の動作を説明する。ここでは、中速域で走行中にアクセルペダル8から足が離されたこととする。
即ち、図9(b)中の時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8から足を離すために踏み込みを緩めたとする。図9(b)に示すように、踏み込みを緩め始めの時刻t1〜t2の期間では、アクセルペダル8の戻り量に応じてアクセル操作量Ad(規範トルクF)が小さくなっていく。一方、マイナスの実加速度Gd(以下、実減速度Gdと称す)が大きくなっていくため、等価質量m’が小さくなっていく。そのため、規範質量mが大きくなっていき、規範加速度Gcが小さくなっていく。
即ち、図9(b)中の時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8から足を離すために踏み込みを緩めたとする。図9(b)に示すように、踏み込みを緩め始めの時刻t1〜t2の期間では、アクセルペダル8の戻り量に応じてアクセル操作量Ad(規範トルクF)が小さくなっていく。一方、マイナスの実加速度Gd(以下、実減速度Gdと称す)が大きくなっていくため、等価質量m’が小さくなっていく。そのため、規範質量mが大きくなっていき、規範加速度Gcが小さくなっていく。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを大きくする制御を行うため、この期間において規範加速度Gcを小さくして減速力を増加することができる。そのため、図9(b)中の実線で示すように、緩め始めの早期から車速を減少させることができる。
これに対して、従来技術では、アクセルペダルの緩め始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による応答の遅れが生じる。そのため、図9(b)中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
これに対して、従来技術では、アクセルペダルの緩め始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による応答の遅れが生じる。そのため、図9(b)中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
続いて、図9(b)中の時刻t2〜t3の期間では、実減速度Gdの減少によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、プラスの加算質量maddが「0」に向かって小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範加速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが基準質量m0となっている場合の規範加速度及び規範車速へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図9(b)中の時刻t2〜t3の期間でアクセル操作量が不感帯範囲を超えるため、実減速度が増加し、車速が減少する。
引き続き、図9(b)中の時刻t3〜t4の期間では、引き続き実減速度Gdが小さくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、加算質量maddが小さくなっていき、規範質量mが基準質量m0を下回って小さくなっていく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
引き続き、図9(b)中の時刻t3〜t4の期間では、引き続き実減速度Gdが小さくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、加算質量maddが小さくなっていき、規範質量mが基準質量m0を下回って小さくなっていく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図9(b)中の時刻t3〜t4の期間に、アクセル操作量の減少に応じて実減速度が増加していき、実車速が線形に下降する。
続いて、図9(b)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの減少(規範トルクFの減少)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、マイナスの加算質量maddが「0」に向かって大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかになっている減速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の減速状態へと近づいていく。
続いて、図9(b)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの減少(規範トルクFの減少)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図7の実線に示すように、マイナスの加算質量maddが「0」に向かって大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかになっている減速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の減速状態へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図9(b)中の時刻t4〜t5の期間でアクセル操作量の減少に対して、比較的大きい減速度で線形に車速が下降していく。
そのため、アクセル操作量Adが「0」となって、定速走行制御が作動し、直前の推定値Geに基づき、実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図9(b)中の点線で示すように、実車速Vdが減速側にオーバーシュートする。これにより、オーバーシュートによるドライバの意図しない減速及び加速による段付き感が発生する。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
そのため、アクセル操作量Adが「0」となって、定速走行制御が作動し、直前の推定値Geに基づき、実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図9(b)中の点線で示すように、実車速Vdが減速側にオーバーシュートする。これにより、オーバーシュートによるドライバの意図しない減速及び加速による段付き感が発生する。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
なお、本実施形態において、ドライバ加減速要求推定部6Aは、アクセル操作量Adからドライバが要求している加速度の推定値Geを求める構成としたが、この構成に限らず、例えば、アクセル操作量Adそのものをドライバの加減速要求値として検出するなど、加減速要求値に相当する物理量をセンサ等によって検出する構成としてもよい。
また、本実施形態において、車速センサ7で検出した自動車1の実車速を微分器100で微分することで実加速度Gd(推定値)を演算する構成としたが、この構成に限らず、加速度センサによって、実加速度を検出する構成としてもよい。
また、本実施形態において、車速センサ7で検出した自動車1の実車速を微分器100で微分することで実加速度Gd(推定値)を演算する構成としたが、この構成に限らず、加速度センサによって、実加速度を検出する構成としてもよい。
また、本実施形態において、自動車1の実車速を車速センサ7で検出する構成としたが、この構成に限らず、例えば、実加速度を加速度センサによって検出する場合に、実加速度を積分することで自動車1の実車速を推定するなど他の構成としてもよい。
また、本実施形態において、規範車両モデル10で算出した規範車速Vcに基づき、自動車1に対する加減速制御を行う構成としているが、この構成に限らず、規範車両モデル10で算出した規範加速度(目標加速度)Gcに基づき、自動車1に対する加減速制御を行う構成としてもよい。つまり、この構成においては、実加速度Gdが規範加速度Gcに一致するように加減速制御を行う。この場合、車速センサ7で検出した実車速Vdを微分することによって実加速度Gdを求める構成としてもよいし、加速度センサによって、実加速度Gdを求める構成としてもよい。例えば、微分器100の出力値を利用する構成としてもよい。
また、本実施形態において、規範車両モデル10で算出した規範車速Vcに基づき、自動車1に対する加減速制御を行う構成としているが、この構成に限らず、規範車両モデル10で算出した規範加速度(目標加速度)Gcに基づき、自動車1に対する加減速制御を行う構成としてもよい。つまり、この構成においては、実加速度Gdが規範加速度Gcに一致するように加減速制御を行う。この場合、車速センサ7で検出した実車速Vdを微分することによって実加速度Gdを求める構成としてもよいし、加速度センサによって、実加速度Gdを求める構成としてもよい。例えば、微分器100の出力値を利用する構成としてもよい。
ここで、本実施形態において、ドライバ加減速要求推定部6Aが加減速要求推定部に対応し、規範車両モデル10が規範車速演算部又は規範加速度演算部に対応し、車速センサ7が実車速検出部に対応し、微分器100が実加速度検出部に対応する。
また、本実施形態において、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10b、選択部10c及び選択部10dが、外乱成分設定部に対応する。
また、本実施形態において、規範質量設定部6Cが、規範質量設定部に対応し、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが加減速制御部に対応し、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応する。
また、本実施形態において、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10b、選択部10c及び選択部10dが、外乱成分設定部に対応する。
また、本実施形態において、規範質量設定部6Cが、規範質量設定部に対応し、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが加減速制御部に対応し、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応する。
(第1実施形態の効果)
(1)ドライバ加減速要求推定部6Aが、ドライバの加減速要求を示す加減速要求値を推定する。規範車両モデル10が、ドライバ加減速要求値の推定値Geに基づき規範トルクFを演算する。車速センサ7が、実車速Vdを検出する。規範質量設定部6Cが、実車速Vdを微分して実加速度Gdを推定する。規範質量設定部6Cが、規範トルクFを実加速度Gdで除して等価質量m’を演算する。規範質量設定部6Cが、規範質量mを、等価質量m’が大きいほど小さい値に設定し、等価質量m’が小さいほど大きい値に設定する。具体的に、予め設定した車両の基準質量m0から等価質量m’を減算した値にゲインKmc又はKmhを乗じて加算質量maddを演算する。加えて、基準質量m0に加算質量maddを加算して、規範質量mを演算する。そして、この演算した規範質量mを、規範車両モデル10が規範加速度Gcを演算時に用いる規範質量mとして設定する。規範車両モデル10が、規範トルクFを規範質量mで除して規範加速度Gcを演算し、該規範加速度Gcを積分して規範車速Vcを演算する。そして、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが、実車速Vdが規範車速Vcに一致するように自動車1に対する加減速制御を行う。
(1)ドライバ加減速要求推定部6Aが、ドライバの加減速要求を示す加減速要求値を推定する。規範車両モデル10が、ドライバ加減速要求値の推定値Geに基づき規範トルクFを演算する。車速センサ7が、実車速Vdを検出する。規範質量設定部6Cが、実車速Vdを微分して実加速度Gdを推定する。規範質量設定部6Cが、規範トルクFを実加速度Gdで除して等価質量m’を演算する。規範質量設定部6Cが、規範質量mを、等価質量m’が大きいほど小さい値に設定し、等価質量m’が小さいほど大きい値に設定する。具体的に、予め設定した車両の基準質量m0から等価質量m’を減算した値にゲインKmc又はKmhを乗じて加算質量maddを演算する。加えて、基準質量m0に加算質量maddを加算して、規範質量mを演算する。そして、この演算した規範質量mを、規範車両モデル10が規範加速度Gcを演算時に用いる規範質量mとして設定する。規範車両モデル10が、規範トルクFを規範質量mで除して規範加速度Gcを演算し、該規範加速度Gcを積分して規範車速Vcを演算する。そして、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが、実車速Vdが規範車速Vcに一致するように自動車1に対する加減速制御を行う。
これにより、推定値Geが急変したときなどにおいて、自動車1の実挙動に対応する等価質量m’の変化に応じて規範車両モデル10の質量である規範質量mを、上記のように調整することが可能となる。これにより、アクセルペダル8を急に踏み込んでから車速が増加し、その後、踏み込み量が一定となって一定車速へと収束するまでの加速応答を滑らかにすることが可能となる。同様に、アクセルペダル8を踏み込んでいる状態から急にペダルから足を離した場合のペダルの戻り量に応じた減速開始から、定速走行制御が開始して一定車速へと収束するまでの減速応答を滑らかにすることが可能となる。
(2)ドライバ加減速要求推定部6Aが、ドライバの加減速要求を示す加減速要求値を推定する。規範車両モデル10が、ドライバ加減速要求値の推定値Geに基づき規範トルクFを演算する。車速センサ7が、実車速Vdを検出する。規範質量設定部6Cが、実車速Vdを微分して実加速度Gdを推定する。規範質量設定部6Cが、規範トルクFを実加速度Gdで除して等価質量m’を演算する。規範質量設定部6Cが、規範質量mを、等価質量m’が大きいほど小さい値に設定し、等価質量m’が小さいほど大きい値に設定する。具体的に、予め設定した車両の基準質量m0から等価質量m’を減算した値にゲインKmc又はKmhを乗じて加算質量maddを演算する。加えて、基準質量m0に加算質量maddを加算して、規範質量mを演算する。そして、この演算した規範質量mを、規範車両モデル10が規範加速度Gcを演算時に用いる規範質量mとして設定する。規範車両モデル10が、規範トルクFを規範質量mで除して規範加速度Gcを演算する。そして、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが、実加速度Gdが規範加速度Gcに一致するように自動車1に対する加減速制御を行う。
これにより、推定値Geが急変したときなどにおいて、自動車1の実挙動に対応する等価質量m’の変化に応じて規範車両モデル10の質量である規範質量mを、上記のように調整することが可能となる。これにより、アクセルペダル8を急に踏み込んでから車速が増加し、その後、踏み込み量が一定となって一定車速へと収束するまでの加速応答を滑らかにすることが可能となる。同様に、アクセルペダル8を踏み込んでいる状態から急にペダルから足を離した場合のペダルの戻り量に応じた減速開始から、定速走行制御が開始して一定車速へと収束するまでの減速応答を滑らかにすることが可能となる。
(3)車速センサ7が、車両の実車速を検出する。規範質量設定部6Cが、実車速Vdが大きくなるほど規範質量mを大きい値に設定する。
ここで、車速(例えば、中速域又は高速域)に応じて車両挙動が異なるため、車速に応じて適切な規範質量mを設定する必要がある。また、高速域では、規範質量mを重めに設定することで、慣性ドライブ(一定速走行)を実現することが可能となる。
このことに基づき、車速が大きいときに規範質量mを大きい値に設定するようにしたので、高速域で一定速走行を実現することが可能となる。
ここで、車速(例えば、中速域又は高速域)に応じて車両挙動が異なるため、車速に応じて適切な規範質量mを設定する必要がある。また、高速域では、規範質量mを重めに設定することで、慣性ドライブ(一定速走行)を実現することが可能となる。
このことに基づき、車速が大きいときに規範質量mを大きい値に設定するようにしたので、高速域で一定速走行を実現することが可能となる。
(4)規範質量設定部6Cが、基準質量m0を規範質量mの基本値とし、等価質量m’の大きさに応じた補正量(加算質量madd)で基準質量m0を補正することで規範加速度Gcの演算に用いる規範質量mを設定する。
つまり、基準質量m0として、自動車1の諸元等に基づき適切な質量を設定する(例えば、乗員2名のときの質量等)。この基準質量m0を元に、自動車1の実挙動(等価質量m’の変化)に応じた加算質量maddを加算して規範質量mを設定するようにした。これにより、適切な値として設定された基準質量m0を、実挙動に応じた値に補正した規範質量mを設定することが可能となり、自動車1の実挙動に対してより適切な加速応答又は減速応答を得ることが可能となる。
つまり、基準質量m0として、自動車1の諸元等に基づき適切な質量を設定する(例えば、乗員2名のときの質量等)。この基準質量m0を元に、自動車1の実挙動(等価質量m’の変化)に応じた加算質量maddを加算して規範質量mを設定するようにした。これにより、適切な値として設定された基準質量m0を、実挙動に応じた値に補正した規範質量mを設定することが可能となり、自動車1の実挙動に対してより適切な加速応答又は減速応答を得ることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、図10乃至図13に基づき、本発明の第2実施形態を説明する。
上記第1実施形態では、ゲインKmc及びKmhを用いて、等価質量m’の変化に応じて線形に変化する加算質量maddを演算し、これを基準質量m0に加算することで、規範加速度Gcの演算に用いる規範質量mを設定する構成とした。これに対して、本実施形態では、予め設定した中速用及び高速用のマップデータを用いて、等価質量m’の変化に応じて非線形に変化する加算質量maddを演算し、これを基準質量m0に加算することで規範加速度Gcの演算に用いる規範質量mを設定する点が異なる。
次に、図10乃至図13に基づき、本発明の第2実施形態を説明する。
上記第1実施形態では、ゲインKmc及びKmhを用いて、等価質量m’の変化に応じて線形に変化する加算質量maddを演算し、これを基準質量m0に加算することで、規範加速度Gcの演算に用いる規範質量mを設定する構成とした。これに対して、本実施形態では、予め設定した中速用及び高速用のマップデータを用いて、等価質量m’の変化に応じて非線形に変化する加算質量maddを演算し、これを基準質量m0に加算することで規範加速度Gcの演算に用いる規範質量mを設定する点が異なる。
なお、上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
まず、図10に基づき、本実施形態の規範質量演算部104の構成を説明する。図10は、第2実施形態における規範質量演算部104の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、本実施形態の規範質量演算部104は、加算質量演算部104aと、マップデータ記憶部104bと、演算部104cとを含む構成となっている。
まず、図10に基づき、本実施形態の規範質量演算部104の構成を説明する。図10は、第2実施形態における規範質量演算部104の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、本実施形態の規範質量演算部104は、加算質量演算部104aと、マップデータ記憶部104bと、演算部104cとを含む構成となっている。
加算質量演算部104aは、車速センサ7から供給される実車速Vdと、除算器102から供給される等価質量m’と、マップデータ記憶部104bに予め記憶された加算質量maddのマップデータとに基づき加算質量maddを演算する。
ここで、本実施形態のマップデータは、アクセルペダル8の操作に応じた自動車1の実挙動に応じた加算質量m’のマップデータ(以下、制駆動用マップデータと称す)である。
ここで、本実施形態のマップデータは、アクセルペダル8の操作に応じた自動車1の実挙動に応じた加算質量m’のマップデータ(以下、制駆動用マップデータと称す)である。
具体的に、加算質量演算部104aは、マップデータ記憶部104bから、供給された実車速Vdに対応する制駆動用マップデータを選択し、選択した制駆動用マップデータから供給された等価質量m’に対応する加算質量maddを取得する。そして、取得した加算質量maddを演算部104cに供給する。
マップデータ記憶部104bは、不揮発性のメモリから構成され、制駆動用マップデータとして、中速域の車速に対応する中速用マップデータと、高速域の車速に対応する高速用マップデータとを記憶している。
マップデータ記憶部104bは、不揮発性のメモリから構成され、制駆動用マップデータとして、中速域の車速に対応する中速用マップデータと、高速域の車速に対応する高速用マップデータとを記憶している。
以下、図11に基づき、制駆動用マップデータの特性について説明する。図11(a)は、中速用マップデータから取得されるmaddの変化の一例を示す図であり、(b)は、高速用マップデータから取得されるmaddの変化の一例を示す図である。なお、図11(a)及び(b)において、横軸は等価質量m’で縦軸が加算質量maddとなる。また、図11(a)及び(b)中の2本の軸の交点は等価質量m’(横軸)に対しては基準質量m0であり、加算質量madd(縦軸)に対しては原点(0)となる。また、図11(a)及び(b)は、アクセルペダル8の踏み込み始めからアクセル操作量Adが一定となるまで、かつ、アクセル操作量Adが一定の状態からアクセルペダル8から足を離すまで(アクセル操作量Adが0となるまで)の加算質量maddの変化を示す。
図11(a)に示すように、中速用マップデータでは、図中の両矢印線に示すように、等価質量m’に対して不感帯fcが設定されている。即ち、等価質量m’が不感帯fcの範囲内にある場合は、加算質量maddが「0」となる。不感帯fcを設けることで、等価質量m’の微小な変化に対して規範質量mがむやみに変化しないようにしている。
また、中速用マップデータでは、基準質量m0に対して等価質量m’が大きくなり、不感帯fcを越えると、加算質量maddがマイナスの方向に非線形に大きくなっていく。一方、基準質量m0に対して等価質量m’が小さくなり、不感帯fcを越えると、加算質量maddがプラスの方向に非線形に大きくなっていく。
また、中速用マップデータでは、基準質量m0に対して等価質量m’が大きくなり、不感帯fcを越えると、加算質量maddがマイナスの方向に非線形に大きくなっていく。一方、基準質量m0に対して等価質量m’が小さくなり、不感帯fcを越えると、加算質量maddがプラスの方向に非線形に大きくなっていく。
更に、中速用マップデータでは、等価質量m’が基準質量m0に対して大きくなり、その後、原点である基準質量m0に向かって小さくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に大きく変化するようになっている。同様に、等価質量m’が基準質量m0に対して小さくなり、その後、基準質量m0に向かって大きくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に小さくなるようになっている。これは、線形に変化させることで一定速走行に滑らかに漸近させるためである。
次に、図11(b)に示すように、高速用マップデータでは、図中の両矢印線に示すように、等価質量m’に対して不感帯fhが設定されている。但し、高速用マップデータでは、慣性ドライブ(一定速走行)を実現するために、規範質量mを基準質量m0よりも常時重くなるように加算質量maddが設定されている。即ち、等価質量m’が不感帯fhの範囲内にあっても、常に一定質量のmaddを付加するようになっている。なお、不感帯fcと同様に不感帯fhを設けることで、等価質量m’の微小な変化に対して規範質量mがむやみに変化しないようにしている。
また、高速用マップデータでは、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなる範囲において、不感帯fhを不感帯fcよりも広い範囲に設定している。加えて、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなる範囲において、中速用マップデータよりも、加算質量maddの変化量が小さくなるように傾きを小さくしている。これは、高速域では、中速域に比べて、不感帯を広くして規範質量mの増加を弱めることで、速度域による挙動違いの違和感を低減させるためである。
また、高速用マップデータでは、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなる範囲において、不感帯fhを不感帯fcよりも狭い範囲に設定している。更に、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなる範囲において、中速用マップデータよりも、加算質量maddの変化量が大きくなるように傾きを大きくしている。これは、高速での応答性を高めて、速度による挙動違いの違和感を低減させるためである。
また、高速用マップデータでは、中速用マップデータと同様に、等価質量m’が基準質量m0に対して大きくなり、その後、基準質量m0に向かって小さくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に大きくなるようになっている。同様に、等価質量m’が基準質量m0に対して小さくなり、その後、基準質量m0に向かって大きくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に小さくなるようになっている。これは、線形に変化させることで一定速走行に滑らかに漸近させるためである。
演算部104cは、加算質量演算部104aから供給された加算質量maddを用いて、下式(2)に従って、規範質量mを演算する。
m=m0+madd(m’,Vd) …(2)
上式(2)において、madd(m’,Vd)は、マップデータから取得される、供給された等価質量m’及び供給された実車速Vdに対応する加算質量maddである。
具体的に、演算部104cは、基準質量m0に、供給された加算質量maddを加算することで規範質量m0を演算する。演算された規範質量mは、規範車両モデル10の除算器10gに供給される。
m=m0+madd(m’,Vd) …(2)
上式(2)において、madd(m’,Vd)は、マップデータから取得される、供給された等価質量m’及び供給された実車速Vdに対応する加算質量maddである。
具体的に、演算部104cは、基準質量m0に、供給された加算質量maddを加算することで規範質量m0を演算する。演算された規範質量mは、規範車両モデル10の除算器10gに供給される。
(動作)
次に、図12及び図13に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図12(a)及び(b)は、中速域における、車速、アクセル操作量Ad及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。図13(a)及び(b)は、高速域における、車速、アクセル操作量Ad及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。
まず、中速域での動作を説明する。
次に、図12及び図13に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図12(a)及び(b)は、中速域における、車速、アクセル操作量Ad及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。図13(a)及び(b)は、高速域における、車速、アクセル操作量Ad及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。
まず、中速域での動作を説明する。
いま、定速走行制御が行われているときに、図12(a)に示すように、時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8を急に踏み込んだとする。これにより、定速走行制御が解除され、推定値Geが踏み込み量に応じて変化するため規範トルクFが変化する。
アクセルペダル8の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、アクセル操作量Adの増加量に対して実加速度Gdの増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fcを越えると、図11(a)に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、これに応じて規範車速Vcも大きくなるのでアシストトルクGoutが大きくなる。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。
アクセルペダル8の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、アクセル操作量Adの増加量に対して実加速度Gdの増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fcを越えると、図11(a)に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、これに応じて規範車速Vcも大きくなるのでアシストトルクGoutが大きくなる。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを小さくする制御を行うため、この期間においてアシストトルクGoutを大きくして加速力を増すことができる。そのため、図12(a)中の実線で示すように、踏み込み始めの早期から車速を上昇させることができる。
これに対して、従来技術では、不感帯による加速応答の遅れが生じるため、図12(a)中の点線で示すように、この期間では車速が上昇しない。
これに対して、従来技術では、不感帯による加速応答の遅れが生じるため、図12(a)中の点線で示すように、この期間では車速が上昇しない。
続いて、図12(a)中の時刻t2〜t3の期間では、実加速度Gdの上昇によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図11(a)に示すように、加算質量maddがマイナスの値から「0」へと大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範加速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが基準質量m0となっている場合の規範加速度及び規範車速へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図12(a)中の時刻t2〜t3の期間でアクセル操作量が不感帯範囲を超えるため、実加速度が上昇し、車速が上昇する。
引き続き、図12(a)中の時刻t3〜t4の期間では、実加速度Gdが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、加算質量maddが大きくなっていき、規範質量mが基準質量m0を越えて大きくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが小さくなり、規範車速Vcも小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの上昇が緩やかになる。
引き続き、図12(a)中の時刻t3〜t4の期間では、実加速度Gdが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、加算質量maddが大きくなっていき、規範質量mが基準質量m0を越えて大きくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが小さくなり、規範車速Vcも小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの上昇が緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図12(a)中の時刻t3〜t4の期間に、アクセル操作量の増加に応じて実加速度が上昇していき、実車速が急激に上昇する。
続いて、図12(a)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの増加(規範トルクFの増加)に対して実加速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図11(a)に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの上昇が比較的緩やかになっている加速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の加速状態へと近づいていく。
続いて、図12(a)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの増加(規範トルクFの増加)に対して実加速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図11(a)に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの上昇が比較的緩やかになっている加速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の加速状態へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図12(a)中の時刻t4〜t5の期間でアクセル操作量の上昇に対して実加速度が一定となるが、比較的大きい加速度で車速が上昇していく。
そのため、アクセル操作量Adが一定となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図12(a)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない加速及び減速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて加速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
そのため、アクセル操作量Adが一定となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図12(a)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない加速及び減速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて加速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
次に、ドライバがアクセルペダル8を踏み込んでいる状態からアクセルペダル8から足を離した場合の動作について説明する。
即ち、図12(b)中の時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8から足を離すために踏み込みを緩めたとする。図12(b)に示すように、踏み込みを緩め始めの時刻t1〜t2の期間では、アクセルペダル8の戻り量に応じてアクセル操作量Adが小さくなっていく。一方、アクセル操作量Adの減少量と比較してマイナスの実加速度Gd(実減速度Gd)の増加量が大きいため、等価質量m’が小さくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fcを越えると、規範質量mが大きくなっていき、規範加速度Gcが小さくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。
即ち、図12(b)中の時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8から足を離すために踏み込みを緩めたとする。図12(b)に示すように、踏み込みを緩め始めの時刻t1〜t2の期間では、アクセルペダル8の戻り量に応じてアクセル操作量Adが小さくなっていく。一方、アクセル操作量Adの減少量と比較してマイナスの実加速度Gd(実減速度Gd)の増加量が大きいため、等価質量m’が小さくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fcを越えると、規範質量mが大きくなっていき、規範加速度Gcが小さくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを大きくする制御を行うため、規範加速度Gcを小さくして、減速力を増加することができる。そのため、図12(b)中の実線で示すように、緩め始めの早期から車速を減少させることができる。
これに対して、従来技術では、アクセルペダルの緩め始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による応答の遅れが生じる。そのため、図12(b)中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
これに対して、従来技術では、アクセルペダルの緩め始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による応答の遅れが生じる。そのため、図12(b)中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
続いて、図12(b)中の時刻t2〜t3の期間では、実減速度Gdの減少によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図11(a)に示すように、プラスの加算質量maddが「0」に向かって小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範加速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが基準質量m0となっている場合の規範加速度及び規範車速へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図12(b)中の時刻t2〜t3の期間でアクセル操作量が不感帯範囲を超えるため、実減速度が増加し、車速が減少する。
引き続き、図12(b)中の時刻t3〜t4の期間では、実減速度Gdが小さくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、加算質量maddが小さくなっていき、規範質量mが基準質量m0を下回って小さくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
引き続き、図12(b)中の時刻t3〜t4の期間では、実減速度Gdが小さくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、加算質量maddが小さくなっていき、規範質量mが基準質量m0を下回って小さくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、上記第1実施形態と比較して、規範質量mが緩やかに変化していく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図12(b)中の時刻t3〜t4の期間に、アクセル操作量の減少に応じて実減速度が増加していき、実車速が線形に下降する。
続いて、図12(b)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの減少(規範トルクFの減少)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図11(a)に示すように、マイナスの加算質量maddが「0」に向かって大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかになっている減速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の減速状態へと滑らかに近づいていく。
続いて、図12(b)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの減少(規範トルクFの減少)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図11(a)に示すように、マイナスの加算質量maddが「0」に向かって大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかになっている減速状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の減速状態へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図12(b)中の時刻t4〜t5の期間でアクセル操作量の減少に対して、比較的大きい減速度で車速が線形に下降していく。
そのため、アクセル操作量Adが「0」となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図12(b)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない減速及び加速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
そのため、アクセル操作量Adが「0」となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図12(b)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない減速及び加速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
次に、高速域での動作を説明する。
高速域では、常に、一定の加算質量madd(以下、付加質量maと称す)が付加される。そのため、図13(a)中の時刻t1以前の規範質量mに示すように、等価質量m’が、図11(b)中に示す不感帯fhの範囲内であっても、規範質量mが基準質量m0に付加質量maが付加された質量(以下、慣性質量mAと称す)となる。
高速域では、常に、一定の加算質量madd(以下、付加質量maと称す)が付加される。そのため、図13(a)中の時刻t1以前の規範質量mに示すように、等価質量m’が、図11(b)中に示す不感帯fhの範囲内であっても、規範質量mが基準質量m0に付加質量maが付加された質量(以下、慣性質量mAと称す)となる。
いま、定速走行制御が行われているときに、図13(a)に示すように、時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8を急に踏み込んだとする。これにより、定速走行制御が解除され、推定値Geが踏み込み量に応じて変化するため規範トルクFが変化する。
アクセルペダル8の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、アクセル操作量Adの増加量に対して実加速度Gdの増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fcを越えると、図11(b)に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。特に、高速用マップデータの場合、図11(b)に示すように、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなる範囲では、加算質量maddの変化量が大きくなっている。そのため、上記中速用マップデータのときと比較して、規範質量mが小さくなる方向に大きく変化する。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcの増加方向への変化も大きくなり、規範車速Vcの増加方向への変化も大きくなる。但し、付加質量maの分が底上げされているため、その分だけ規範質量mが基準質量m0より小さくなるまでの速度が緩和される。
アクセルペダル8の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、アクセル操作量Adの増加量に対して実加速度Gdの増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fcを越えると、図11(b)に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。特に、高速用マップデータの場合、図11(b)に示すように、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなる範囲では、加算質量maddの変化量が大きくなっている。そのため、上記中速用マップデータのときと比較して、規範質量mが小さくなる方向に大きく変化する。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範加速度Gcの増加方向への変化も大きくなり、規範車速Vcの増加方向への変化も大きくなる。但し、付加質量maの分が底上げされているため、その分だけ規範質量mが基準質量m0より小さくなるまでの速度が緩和される。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを小さくする制御を行うため、この期間においてアシストトルクGoutを増加して加速力を増すことができる。そのため、図13(a)中の実線で示すように、踏み込み始めの早期(但し、中速域と比較して遅くなる)から車速を上昇させることができる。
これに対して、従来技術では、不感帯による加速応答の遅れが生じるため、図13(a)中の点線で示すように、この期間では車速が上昇しない。
これに対して、従来技術では、不感帯による加速応答の遅れが生じるため、図13(a)中の点線で示すように、この期間では車速が上昇しない。
続いて、図13(a)中の時刻t2〜t3の期間では、実加速度Gdの上昇によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図11(b)に示すように、加算質量maddがマイナスの値から「0」へと大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(慣性質量mAに近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、慣性質量mAへと滑らかに上昇していく。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範加速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合の規範加速度及び規範車速へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図13(a)中の時刻t2〜t3の期間でアクセル操作量が不感帯範囲を超えるため、実加速度が上昇し、車速が上昇する。
引き続き、図13(a)中の時刻t3〜t4の期間では、実加速度Gdが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fhを越えると、加算質量maddが大きくなっていき、規範質量mが慣性質量mAを越えて大きくなっていく。このとき、図11(b)に示すように、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲では、加算質量maddの変化量が小さくなっているため、時刻t3〜t4の範囲では、規範質量mが微小増加する。これにより、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して規範加速度Gcが少し小さくなり、規範車速Vcも少し小さくなる。従って、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して実車速Vdの上昇が少しだけ緩やかになる。
引き続き、図13(a)中の時刻t3〜t4の期間では、実加速度Gdが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fhを越えると、加算質量maddが大きくなっていき、規範質量mが慣性質量mAを越えて大きくなっていく。このとき、図11(b)に示すように、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲では、加算質量maddの変化量が小さくなっているため、時刻t3〜t4の範囲では、規範質量mが微小増加する。これにより、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して規範加速度Gcが少し小さくなり、規範車速Vcも少し小さくなる。従って、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して実車速Vdの上昇が少しだけ緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図13(a)中の時刻t3〜t4の期間に、アクセル操作量の増加に応じて実加速度が上昇していき、実車速が急激に上昇する。
続いて、図13(a)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの増加(規範トルクFの増加)に対して実加速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図11(b)に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(慣性質量mAに近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、慣性質量mAへと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの上昇が比較的緩やかになっている加速状態から、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合の加速状態へと近づいていく。
続いて、図13(a)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの増加(規範トルクFの増加)に対して実加速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図11(b)に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(慣性質量mAに近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、慣性質量mAへと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの上昇が比較的緩やかになっている加速状態から、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合の加速状態へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図13(a)中の時刻t4〜t5の期間でアクセル操作量の上昇に対して実加速度が一定となるが、比較的大きい加速度で車速が上昇していく。
そのため、アクセル操作量Adが一定となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図13(a)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない加速及び減速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて加速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
そのため、アクセル操作量Adが一定となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図13(a)中の点線で示すように、実車速Vdがオーバーシュートする。これにより、ドライバの意図しない加速及び減速による段付き感が生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて加速度を弱めるようにしたのでオーバーシュートが生じない。これにより、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
次に、ドライバがアクセルペダル8を踏み込んでいる状態からアクセルペダル8から足を離した場合の動作を説明する。ここでも、高速用マップデータが採用されるため、規範質量mは、等価質量m’が不感帯fhの範囲内であっても慣性質量mAとなっている。
即ち、図13(b)中の時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8から足を離すために踏み込みを緩めたとする。図13(b)に示すように、踏み込みを緩め始めの時刻t1〜t2の期間では、アクセルペダル8の戻り量に応じてアクセル操作量Ad(戻り量に応じた推定値Ge)が小さくなっていく。一方、アクセル操作量Adの減少量と比較してマイナスの実加速度Gd(実減速度Gd)の増加量は大きいため、等価質量m’が小さくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fhを越えると、規範質量mが大きくなっていき、規範加速度Gcが小さくなっていく。このとき、図11(b)に示すように、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲では、加算質量maddの変化量が小さくなっているため、時刻t1〜t2の範囲では、規範質量mが微小増加する。また、加算質量maddが非線形に変化するため、規範質量mが緩やかに変化していく。
即ち、図13(b)中の時刻t1において、ドライバがアクセルペダル8から足を離すために踏み込みを緩めたとする。図13(b)に示すように、踏み込みを緩め始めの時刻t1〜t2の期間では、アクセルペダル8の戻り量に応じてアクセル操作量Ad(戻り量に応じた推定値Ge)が小さくなっていく。一方、アクセル操作量Adの減少量と比較してマイナスの実加速度Gd(実減速度Gd)の増加量は大きいため、等価質量m’が小さくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fhを越えると、規範質量mが大きくなっていき、規範加速度Gcが小さくなっていく。このとき、図11(b)に示すように、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲では、加算質量maddの変化量が小さくなっているため、時刻t1〜t2の範囲では、規範質量mが微小増加する。また、加算質量maddが非線形に変化するため、規範質量mが緩やかに変化していく。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを大きくする制御を行うが、規範質量mは微小にしか増加しないため、図13(b)中の実線で示すように、時刻t1〜t2の期間では車速が減少しない。
一方、従来技術では、アクセルペダルの緩め始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による応答の遅れが生じる。そのため、図13(b)中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
一方、従来技術では、アクセルペダルの緩め始めである時刻t1〜t2の期間において、不感帯による応答の遅れが生じる。そのため、図13(b)中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
続いて、図13(b)中の時刻t2〜t3の期間では、実減速度Gdの減少によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図11(b)に示すように、プラスの加算質量maddが「0」に向かって小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(慣性質量mAに近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、慣性質量mAへと滑らかに漸近していく。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範加速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合の規範加速度及び規範車速へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図13(b)中の時刻t2〜t3の期間でアクセル操作量が不感帯範囲を超えるため、実減速度が上昇し、車速が減少する。
引き続き、図13(b)中の時刻t3〜t4の期間では、引き続き実減速度Gdが小さくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、加算質量maddが小さくなっていき、規範質量mが慣性質量mAを下回って小さくなっていく。このとき、図11(b)に示すように、等価質量m’が基準質量m0より大きくなる範囲では、加算質量maddの変化量が大きくなっている。そのため、時刻t3〜t4の期間では、規範質量mが減少方向へと比較的大きく変化する。従って、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
引き続き、図13(b)中の時刻t3〜t4の期間では、引き続き実減速度Gdが小さくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、加算質量maddが小さくなっていき、規範質量mが慣性質量mAを下回って小さくなっていく。このとき、図11(b)に示すように、等価質量m’が基準質量m0より大きくなる範囲では、加算質量maddの変化量が大きくなっている。そのため、時刻t3〜t4の期間では、規範質量mが減少方向へと比較的大きく変化する。従って、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して規範加速度Gcが大きくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図13(b)中の時刻t3〜t4の期間に、アクセル操作量の減少に応じて実加速度が減少していき、実車速が一定の減少量で線形に下降する。
続いて、図13(b)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの減少(規範トルクFの減少)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図13(b)に示すように、マイナスの加算質量maddが「0」に向かって大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(慣性質量mAに近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、慣性質量mAへと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかになっている減速状態から、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合の減速状態へと滑らかに近づいていく。
続いて、図13(b)中の時刻t4〜t5の期間では、アクセル操作量Adの減少(規範トルクFの減少)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図13(b)に示すように、マイナスの加算質量maddが「0」に向かって大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(慣性質量mAに近づいていく)。このとき、上記第1実施形態と同様に、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、慣性質量mAへと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかになっている減速状態から、規範質量mが慣性質量mAとなっている場合の減速状態へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図13(b)中の時刻t4〜t5の期間でアクセル操作量の減少に対して実加速度が一定となるが、引き続き一定の減速度で車速が下降していく。
そのため、アクセル操作量Adが「0」となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図13(b)中の点線で示すように遅れが生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度に強弱をつけるようにしたので、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
そのため、アクセル操作量Adが「0」となって実車速Vdが一定車速へと収束する際に、図13(b)中の点線で示すように遅れが生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdが一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度に強弱をつけるようにしたので、ドライバの意図する車速へと滑らかに移行することができる。
ここで、本実施形態において、ドライバ加減速要求推定部6Aが加減速要求推定部に対応し、規範車両モデル10が規範車速演算部又は規範加速度演算部に対応し、車速センサ7が実車速検出部に対応し、微分器100が実加速度検出部に対応する。
また、本実施形態において、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10b、選択部10c及び選択部10dが、外乱成分設定部に対応する。
また、本実施形態において、規範質量設定部6Cが、規範質量設定部に対応し、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが加減速制御部に対応し、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応する。
また、本実施形態において、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10b、選択部10c及び選択部10dが、外乱成分設定部に対応する。
また、本実施形態において、規範質量設定部6Cが、規範質量設定部に対応し、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが加減速制御部に対応し、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応する。
(第2実施形態の効果)
本実施形態は、上記第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)規範質量設定部6Cが、基準質量m0を原点として、等価質量m’が原点に対して増加及び減少する変化範囲では非線形に変化するように補正量(加算質量madd)を設定し、等価質量m’が原点に対して増加及び減少後に該原点に戻る変化範囲では線形に変化するように補正量を設定する。
本実施形態は、上記第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)規範質量設定部6Cが、基準質量m0を原点として、等価質量m’が原点に対して増加及び減少する変化範囲では非線形に変化するように補正量(加算質量madd)を設定し、等価質量m’が原点に対して増加及び減少後に該原点に戻る変化範囲では線形に変化するように補正量を設定する。
この構成であれば、等価質量m’が原点に対して増加又は減少する変化範囲では、規範質量mをなだらかに増加又は減少させることが可能である。また、等価質量m’が増加又は減少後に原点に戻るときには規範質量mを基準質量m0へと素早く収束させることが可能である。これによって、推定値Geが急変したときなどにおける、加速応答又は減速応答を滑らかにすることが可能となる。
(2)規範質量設定部6Cが、等価質量m’が、予め設定した、基準質量m0を内包する数値範囲である不感帯範囲(fc又はfh)内であると判定すると、該等価質量m’に対応する補正量を「0」に設定する。
この構成であれば、等価質量m’の微少な変化に対して、規範質量mを変化しないようにすることができるので、規範質量mをむやみに変化させることを抑制し、規範質量mの変化によるドライバの気疲れを低減することが可能となる。
この構成であれば、等価質量m’の微少な変化に対して、規範質量mを変化しないようにすることができるので、規範質量mをむやみに変化させることを抑制し、規範質量mの変化によるドライバの気疲れを低減することが可能となる。
(3)自動車1が、アクセルペダル8を備える。規範質量設定部6Cが、アクセルペダル8の操作に応じた車両挙動に対応する補正量(加算質量madd)のマップデータである制駆動用マップデータを備える。具体的に、規範質量設定部6Cは、実車速が予め設定した中速域の範囲用の中速用マップデータと、実車速が予め設定した前記中速域よりも高速域の範囲用の高速用マップデータとを備える。
ここで、中速域と高速域とでは自動車1の挙動が異なる。このことに基づき、中速用マップデータと、高速用マップデータとを別々に用意するようにした。これにより、自動車1の速度域による挙動の違いに応じて適切な補正量を設定することが可能となる。その結果、速度による挙動違いの違和感を低減することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、図14乃至図17に基づき、本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態では、図14に示すように、自動車1が、アクセルペダル8の他にドライバが操作可能なブレーキペダル20と、そのブレーキペダル20の踏み込み量を検出するブレーキ操作検出装置21と、を備えている。そして、コントローラ6には、車速センサ7が出力する車速検出信号Vdと、アクセル操作検出装置9が出力するアクセル操作検出信号Adと共に、ブレーキ操作検出装置21が検出したブレーキ操作検出信号Bdが供給されるようになっている点が上記第2実施形態と異なる。
次に、図14乃至図17に基づき、本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態では、図14に示すように、自動車1が、アクセルペダル8の他にドライバが操作可能なブレーキペダル20と、そのブレーキペダル20の踏み込み量を検出するブレーキ操作検出装置21と、を備えている。そして、コントローラ6には、車速センサ7が出力する車速検出信号Vdと、アクセル操作検出装置9が出力するアクセル操作検出信号Adと共に、ブレーキ操作検出装置21が検出したブレーキ操作検出信号Bdが供給されるようになっている点が上記第2実施形態と異なる。
そして、図15に示すように、コントローラ6のドライバ加減速要求推定部6Aには、アクセル操作検出信号Ad及びブレーキ操作検出信号Bdが供給されている。ドライバ加減速要求推定部6Aは、それらアクセル操作検出信号Ad及びブレーキ操作検出信号Bdに基づき、推定値Geを求めるようになっている。
即ち、上記第2実施形態では、ドライバはアクセルペダル8だけで加速及び減速の両方を制御するという前提で説明を行っているが、この第2実施形態では、ブレーキペダル20を踏み込むことでも減速操作を行えるようになっている。
即ち、上記第2実施形態では、ドライバはアクセルペダル8だけで加速及び減速の両方を制御するという前提で説明を行っているが、この第2実施形態では、ブレーキペダル20を踏み込むことでも減速操作を行えるようになっている。
以下、上記第2実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施形態の加減速要求推定部6Aは、供給されるアクセル操作検出信号Adと、供給されるブレーキ操作検出信号Bdとに基づき、アクセル操作が行われていると判定するとアクセルモードを示すmode信号を規範質量設定部6Cに供給する。加えて、ブレーキ操作が行われていると判定するとブレーキモードを示すmode信号を規範質量設定部6Cに供給する。
本実施形態の加減速要求推定部6Aは、供給されるアクセル操作検出信号Adと、供給されるブレーキ操作検出信号Bdとに基づき、アクセル操作が行われていると判定するとアクセルモードを示すmode信号を規範質量設定部6Cに供給する。加えて、ブレーキ操作が行われていると判定するとブレーキモードを示すmode信号を規範質量設定部6Cに供給する。
図16は、第3実施形態の規範質量演算部104の構成例を示すブロック図である。
図16に示すように、本実施形態の加算質量演算部104aは、加減速要求推定部6Aから供給されるmode信号に基づき、アクセルモードかブレーキモードかを判定する。そして、アクセルモードであると判定すると、車速センサ7から供給される実車速Vdと、除算器102から供給される等価質量m’と、マップデータ記憶部104bに予め記憶された中速用又は高速用マップデータとに基づき加算質量maddを演算する。即ち、上記第2実施形態と同様に加算質量maddを演算する。
図16に示すように、本実施形態の加算質量演算部104aは、加減速要求推定部6Aから供給されるmode信号に基づき、アクセルモードかブレーキモードかを判定する。そして、アクセルモードであると判定すると、車速センサ7から供給される実車速Vdと、除算器102から供給される等価質量m’と、マップデータ記憶部104bに予め記憶された中速用又は高速用マップデータとに基づき加算質量maddを演算する。即ち、上記第2実施形態と同様に加算質量maddを演算する。
一方、本実施形態の加算質量演算部104aは、供給されるmode信号に基づき、ブレーキモードであると判定すると、除算器102から供給される等価質量m’と、マップデータ記憶部104bに記憶された制動用マップデータ(後述)とに基づき加算質量maddを演算する。
本実施形態のマップデータ記憶部104bは、上記第2実施形態の中速用マップデータ及び高速用マップデータに加えて、ブレーキペダル20の踏み込みによる減速操作に対応した加算質量maddのマップデータである制動用マップデータを記憶している。
本実施形態のマップデータ記憶部104bは、上記第2実施形態の中速用マップデータ及び高速用マップデータに加えて、ブレーキペダル20の踏み込みによる減速操作に対応した加算質量maddのマップデータである制動用マップデータを記憶している。
以下、図17に基づき、中速用マップデータ及び高速用マップデータの特性と、制動用マップデータの特性とについて説明する。図17(a)は、中速用マップデータ及び高速用マップデータから取得されるmaddの変化の一例を示す図であり、(b)は、制動用マップデータから取得されるmaddの変化の一例を示す図である。なお、図17(a)及び(b)において、横軸は等価質量m’で縦軸が加算質量maddとなる。また、図17(a)及び(b)中の2本の軸の交点は等価質量m’(横軸)に対しては基準質量m0であり、加算質量madd(縦軸)に対しては原点(0)となる。また、図17(a)は、アクセルペダル8の踏み込み始めからアクセル操作量Adが一定となるまで、かつ、アクセル操作量Adが一定の状態からアクセルペダル8から足を離すまで(アクセル操作量Adが0となるまで)の加算質量maddの変化を示す。また、図17(b)は、ブレーキペダル20の踏み込み始めからブレーキ操作量Bdが一定となるまで、かつ、ブレーキ操作量Bdが一定の状態からブレーキペダル20から足を離すまで(ブレーキ操作量Bdが0となるまで)の加算質量maddの変化を示す。
ここで、図17(a)については、上記第2実施形態の図11(a)及び(b)のマップデータと同様となるので説明を省略する。
図17(b)に示すように、制動用マップデータでは、図中の両矢印線に示すように、等価質量m’に対して不感帯fbが設定されている。即ち、等価質量m’が不感帯fbの範囲内にある場合は、加算質量maddが「0」となる。不感帯fbを設けることで、等価質量m’の微小な変化に対して規範質量mがむやみに変化しないようにしている。
図17(b)に示すように、制動用マップデータでは、図中の両矢印線に示すように、等価質量m’に対して不感帯fbが設定されている。即ち、等価質量m’が不感帯fbの範囲内にある場合は、加算質量maddが「0」となる。不感帯fbを設けることで、等価質量m’の微小な変化に対して規範質量mがむやみに変化しないようにしている。
また、制動用マップデータでは、基準質量m0に対して等価質量m’が大きくなり、不感帯fbを越えると、加算質量maddがマイナスの方向に非線形に大きくなっていく。一方、基準質量m0に対して等価質量m’が小さくなり、不感帯fbを越えると、加算質量maddがプラスの方向に非線形に大きくなっていく。
更に、制動用マップデータでは、等価質量m’が基準質量m0に対して大きくなり、その後、基準質量m0に向かって小さくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に大きくなるようになっている。同様に、等価質量m’が基準質量m0に対して小さくなり、その後、基準質量m0に向かって大きくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に小さくなるようになっている。これは、線形に変化させることで一定速走行に滑らかに漸近させるためである。
更に、制動用マップデータでは、等価質量m’が基準質量m0に対して大きくなり、その後、基準質量m0に向かって小さくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に大きくなるようになっている。同様に、等価質量m’が基準質量m0に対して小さくなり、その後、基準質量m0に向かって大きくなっていくときには、加算質量maddが原点に向かって線形に小さくなるようになっている。これは、線形に変化させることで一定速走行に滑らかに漸近させるためである。
(動作)
次に、図18に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図18は、第3実施形態の車速、ブレーキ操作量Bd及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。
本実施形態においては、ブレーキペダル20の急な踏み込みが行われると、ブレーキ操作検出信号Bd(以下、ブレーキ操作量Bdと称す)が増大するため、推定値Geはマイナス方向に大きな値となり、その推定値Geが加算器6Eを介して指令電流Ioutとして電動モータ2に出力される。これにより、電動モータ2は実質的に発電機として機能するようになって、回生ブレーキが発生する。
次に、図18に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図18は、第3実施形態の車速、ブレーキ操作量Bd及び規範質量mの時間変化の一例を示すタイムチャートである。
本実施形態においては、ブレーキペダル20の急な踏み込みが行われると、ブレーキ操作検出信号Bd(以下、ブレーキ操作量Bdと称す)が増大するため、推定値Geはマイナス方向に大きな値となり、その推定値Geが加算器6Eを介して指令電流Ioutとして電動モータ2に出力される。これにより、電動モータ2は実質的に発電機として機能するようになって、回生ブレーキが発生する。
いま、定速走行制御が行われているときに、図18に示すように、時刻t1において、ドライバがブレーキペダル20を急に踏み込んだとする。これにより、定速走行制御が解除され、推定値Geが踏み込み量に応じて変化するため規範トルクFが変化する。
ブレーキペダル20の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、ブレーキ操作量Bdの増加量に対してマイナスの実加速度Gd(実減速度Gd)の増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fbを越えると、図17(b)に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較してマイナスの規範加速度Gc(以下、規範減速度Gcと称す)がマイナス方向に大きくなり、これに応じて規範車速Vcが小さくなるのでアシストトルクGoutがマイナス方向に大きくなる。
ブレーキペダル20の踏み込み始めである時刻t1〜t2の期間では、ブレーキ操作量Bdの増加量に対してマイナスの実加速度Gd(実減速度Gd)の増加量が小さいため等価質量m’が基準質量m0よりも大きくなっていく。そのため、等価質量m’が不感帯fbを越えると、図17(b)に示すように、加算質量maddがマイナス方向に大きくなっていき、時刻t1〜t2の期間では規範質量mが小さくなっていく。その結果、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較してマイナスの規範加速度Gc(以下、規範減速度Gcと称す)がマイナス方向に大きくなり、これに応じて規範車速Vcが小さくなるのでアシストトルクGoutがマイナス方向に大きくなる。
即ち、本実施形態では、時刻t1〜t2の期間において、規範質量mを小さくする制御を行うため、この期間においてアシストトルクGoutをマイナス方向に大きくして減速力を増すことができる。そのため、図18中の実線で示すように、踏み込み始めの早期から車速を下降させることができる。
これに対して、従来技術では、不感帯による応答の遅れが生じるため、図18中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
これに対して、従来技術では、不感帯による応答の遅れが生じるため、図18中の点線で示すように、この期間では車速が減少しない。
続いて、図18中の時刻t2〜t3の期間では、規範トルクFの減少によって、等価質量m’が、基準質量m0よりも大きい範囲で小さくなっていく。そのため、図17(b)に示すように、加算質量maddがマイナスの値から「0」へと大きくなっていき、これにより規範質量mが大きくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t2〜t3の期間では、規範減速度Gc及び規範車速Vcが、規範質量mが基準質量m0となっている場合の規範減速度及び規範車速へと滑らかに近づいていく。
これに対して、従来技術では、図18中の時刻t2〜t3の期間でブレーキ操作量が不感帯範囲を超えるため、実減速度が増加し、車速が減少する。
引き続き、図18中の時刻t3〜t4の期間では、推定値Geが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、加算質量maddが大きくなっていき、規範質量mが基準質量m0を越えて大きくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、規範質量mが緩やかに変化していく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範減速度Gdが小さくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
引き続き、図18中の時刻t3〜t4の期間では、推定値Geが大きくなっていくため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さくなっていく。そのため、加算質量maddが大きくなっていき、規範質量mが基準質量m0を越えて大きくなっていく。このとき、加算質量maddが非線形に変化するため、規範質量mが緩やかに変化していく。これにより、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して規範減速度Gdが小さくなり、規範車速Vcの減少量が小さくなる。従って、規範質量mが基準質量m0となっている場合と比較して実車速Vdの下降が緩やかになる。
これに対して、従来技術では、図18中の時刻t3〜t4の期間に、ブレーキ操作量の増加に応じて実減速度が一定量で下降していき、実車速が一定量で線形に下降する。
続いて、図18中の時刻t4〜t5の期間では、ブレーキ操作量Bdの増加(規範トルクFのマイナス方向への増加)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図17(b)に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかな状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の減速状態(比較的強めの減速状態)へと近づいていく。
続いて、図18中の時刻t4〜t5の期間では、ブレーキ操作量Bdの増加(規範トルクFのマイナス方向への増加)に対して実減速度Gdが一定となるため、等価質量m’が基準質量m0よりも小さい範囲で大きくなっていく。そのため、図17(b)に示すように、加算質量maddが「0」に向かってプラスの値で小さくなっていき、これにより規範質量mが小さくなっていく(基準質量m0に近づいていく)。このとき、加算質量maddが線形に変化するため、規範質量mは、基準質量m0へと滑らかに漸近していく。従って、時刻t4〜t5の期間では、実車速Vdの下降が比較的緩やかな状態から、規範質量mが基準質量m0となっている場合の減速状態(比較的強めの減速状態)へと近づいていく。
これに対して、従来技術では、図18中の時刻t4〜t5の期間でブレーキ操作量の上昇に対して減速度が一定のまま実車速が線形に減少する。
そのため、図18中の点線で示すように、実車速Vdがドライバの意図する一定車速へと収束する際に、遅れが生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdがドライバの意図する一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度を強めるようにしたので遅れが生じない。
そのため、図18中の点線で示すように、実車速Vdがドライバの意図する一定車速へと収束する際に、遅れが生じる。一方、本実施形態では、実車速Vdがドライバの意図する一定車速に収束する手前で、等価質量m’の変化に応じて減速度を強めるようにしたので遅れが生じない。
ここで、本実施形態において、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応し、ブレーキペダル20がブレーキ操作部に対応する。
また、本実施形態において、ドライバ加減速要求推定部6Aが加減速要求推定部に対応し、規範車両モデル10が規範車速演算部又は規範加速度演算部に対応し、車速センサ7が実車速検出部に対応し、微分器100が実加速度検出部に対応する。
また、本実施形態において、ドライバ加減速要求推定部6Aが加減速要求推定部に対応し、規範車両モデル10が規範車速演算部又は規範加速度演算部に対応し、車速センサ7が実車速検出部に対応し、微分器100が実加速度検出部に対応する。
また、本実施形態において、転がり抵抗成分記憶部10a、空気抵抗成分設定部10b、選択部10c及び選択部10dが、外乱成分設定部に対応する。
また、本実施形態において、規範質量設定部6Cが、規範質量設定部に対応し、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが加減速制御部に対応し、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応する。
また、本実施形態において、規範質量設定部6Cが、規範質量設定部に対応し、減算器11、サーボ補償器6D及び加算器6Eが加減速制御部に対応し、アクセルペダル8がアクセル操作部に対応する。
(第3実施形態の効果)
本実施形態は、上記第1及び第2実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)自動車1が、ブレーキペダル20を備える。規範質量設定部6Cが、ブレーキペダル20の操作に応じた車両挙動に対応する補正量(加算質量madd)のマップデータである制動用マップデータを備える。
本実施形態は、上記第1及び第2実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)自動車1が、ブレーキペダル20を備える。規範質量設定部6Cが、ブレーキペダル20の操作に応じた車両挙動に対応する補正量(加算質量madd)のマップデータである制動用マップデータを備える。
ここで、アクセルペダル8の操作による自動車1の制動時の挙動と、ブレーキペダル20の操作による自動車1の制動時の挙動とは異なる。このことに基づき、ブレーキペダル20の操作に応じた車両挙動に対応する制動用マップデータを用意するようにした。これにより、ドライバの急なブレーキペダル20の踏み込み等があったときに、自動車1の実挙動に対応する等価質量m’の変化に応じて規範車両モデル10の質量である規範質量mを、適切な値に調整することが可能となる。これにより、ブレーキペダル20が急に踏み込まれてから車速が減少し、その後、踏み込み量が一定となって一定車速へと収束するまでの減速応答を滑らかにすることが可能となる。
(変形例)
上記第3実施形態では、ドライバがアクセルペダル8を踏み込み時は、中速用マップデータ又は高速用マップデータを用いて規範質量を設定し、ドライバがブレーキペダル20を踏み込み時は制動用マップデータを用いて規範質量mを設定する構成とした。この構成に限らず、例えば、アクセルペダル8及びブレーキペダル20の操作時間に応じて、中速用及び高速用マップデータの加算質量madd(以下、maddAと称す)と、制動用マップデータの加算質量madd(以下、maddBと称す)とを合成する。そして、この合成した加算質量maddを基準質量m0に加算することで規範質量mを設定する構成としてもよい。例えば、加算質量maddA及びmaddBの合成は下式(3)に従って行う。
上記第3実施形態では、ドライバがアクセルペダル8を踏み込み時は、中速用マップデータ又は高速用マップデータを用いて規範質量を設定し、ドライバがブレーキペダル20を踏み込み時は制動用マップデータを用いて規範質量mを設定する構成とした。この構成に限らず、例えば、アクセルペダル8及びブレーキペダル20の操作時間に応じて、中速用及び高速用マップデータの加算質量madd(以下、maddAと称す)と、制動用マップデータの加算質量madd(以下、maddBと称す)とを合成する。そして、この合成した加算質量maddを基準質量m0に加算することで規範質量mを設定する構成としてもよい。例えば、加算質量maddA及びmaddBの合成は下式(3)に従って行う。
madd={W・maddA+(1−W)・maddB}/2 …(3)
上式(3)において、Wは、アクセルペダル8及びブレーキペダル20の操作時間に応じて値の大きさが変化する「0≦W≦1」の範囲の重み係数である。
上記各実施形態では、本発明に係る車両用走行支援装置及び自動車1を、電動モータ2を動力源とするいわゆる電気自動車に適用した場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、内燃機関を動力源とする自動車や、内燃機関と電動モータとを備えたハイブリッド車両であっても、本願発明は適用可能である。
上式(3)において、Wは、アクセルペダル8及びブレーキペダル20の操作時間に応じて値の大きさが変化する「0≦W≦1」の範囲の重み係数である。
上記各実施形態では、本発明に係る車両用走行支援装置及び自動車1を、電動モータ2を動力源とするいわゆる電気自動車に適用した場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、内燃機関を動力源とする自動車や、内燃機関と電動モータとを備えたハイブリッド車両であっても、本願発明は適用可能である。
また、上記各実施形態では、フラグFaがセットされた状態では、転がり抵抗成分R1及び空気抵抗成分R2を0にするようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、0よりも若干大きな値に設定するような制御でも構わない。
また、上記各実施形態では、アクセル操作検出装置9、ブレーキ操作検出装置21によって検出されるアクセル操作量やブレーキ操作量に基づいて、ドライバ加減速要求値を推定する構成としたが、この構成に限らない。ドライバ加減速要求値を推定することが可能で有れば、例えば、ステアリングスイッチやジョイスティック等の操作量に基づいて、推定値を求める構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、アクセル操作検出装置9、ブレーキ操作検出装置21によって検出されるアクセル操作量やブレーキ操作量に基づいて、ドライバ加減速要求値を推定する構成としたが、この構成に限らない。ドライバ加減速要求値を推定することが可能で有れば、例えば、ステアリングスイッチやジョイスティック等の操作量に基づいて、推定値を求める構成としてもよい。
また、上記各実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
また、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
1 自動車
2 電動モータ
3 変速機
4 ドライブシャフト
5 駆動輪
6 コントローラ
6A ドライバ加減速要求推定部
6B 指令値算出部
6C 規範質量設定部
6D 車速サーボ
6E 加算器
7 車速センサ
8 アクセルペダル
9 アクセル操作検出装置
10 規範車両モデル
10a 転がり抵抗成分記憶部
10b 空気抵抗成分設定部
10c 選択部
10d 設定部
10e フラグ設定部
10f 加算器
10g 除算器
10h 積分器
11 減算器
20 ブレーキペダル
21 ブレーキ操作検出装置
30 ステアリングコラム
30a ハンドル
31 ハンドル操作検出装置
32 旋回アシストトルク演算部
100 微分器
102 除算器
104 規範質量演算部
104a 加算質量演算部
104b マップデータ記憶部
104c 演算部
2 電動モータ
3 変速機
4 ドライブシャフト
5 駆動輪
6 コントローラ
6A ドライバ加減速要求推定部
6B 指令値算出部
6C 規範質量設定部
6D 車速サーボ
6E 加算器
7 車速センサ
8 アクセルペダル
9 アクセル操作検出装置
10 規範車両モデル
10a 転がり抵抗成分記憶部
10b 空気抵抗成分設定部
10c 選択部
10d 設定部
10e フラグ設定部
10f 加算器
10g 除算器
10h 積分器
11 減算器
20 ブレーキペダル
21 ブレーキ操作検出装置
30 ステアリングコラム
30a ハンドル
31 ハンドル操作検出装置
32 旋回アシストトルク演算部
100 微分器
102 除算器
104 規範質量演算部
104a 加算質量演算部
104b マップデータ記憶部
104c 演算部
Claims (9)
- ドライバの加減速要求を示す加減速要求値を推定する加減速要求推定部と、
前記加減速要求値に基づき規範トルクを求める規範トルク演算部と、
車両の実加速度を検出する実加速度検出部と、
前記規範トルクを前記実加速度で除して車両の等価質量を演算する等価質量演算部と、
前記等価質量に基づき車両の規範質量を設定する規範質量設定部と、
前記規範トルクを前記規範質量で除して規範加速度を演算する規範加速度演算部と、
前記規範加速度に基づき規範車速を求める規範車速演算部と、
車両の実車速を検出する実車速検出部と、
前記規範車速と前記実車速とに基づき、前記実車速が前記規範車速に一致するように前記車両に対する加減速制御を実施する加減速制御部と、を備え、
前記規範質量設定部は、前記規範質量を、前記等価質量が大きいほど小さい値に設定し、前記等価質量が小さいほど大きい値に設定することを特徴とする車両用走行支援装置。 - ドライバの加減速要求を示す加減速要求値を推定する加減速要求推定部と、
前記加減速要求値に基づき規範トルクを求める規範トルク演算部と、
車両の実加速度を検出する実加速度検出部と、
前記規範トルクを前記実加速度で除して車両の等価質量を演算する等価質量演算部と、
前記等価質量に基づき車両の規範質量を設定する規範質量設定部と、
前記規範トルクを前記規範質量で除して規範加速度を演算する規範加速度演算部と、
前記規範加速度と前記実加速度とに基づき、前記実加速度が前記規範加速度に一致するように前記車両に対する加減速制御を実施する加減速制御部と、を備え、
前記規範質量設定部は、前記規範質量を、前記等価質量が大きいほど小さい値に設定し、前記等価質量が小さいほど大きい値に設定することを特徴とする車両用走行支援装置。 - 車両の実車速を検出する実車速検出部を備え、
前記規範質量設定部は、前記実車速が大きくなるほど前記規範質量を大きい値に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行支援装置。 - 前記規範質量設定部は、予め設定した車両の基準質量を前記規範質量の基本値とし、前記規範質量を、前記基準質量を前記等価質量の大きさに応じた補正量で補正した値に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用走行支援装置。
- 前記規範質量設定部は、前記基準質量を原点として、前記等価質量が前記原点に対して増加及び減少する変化範囲では非線形に変化するように前記補正量を設定し、前記等価質量が前記原点に対して増加及び減少後に該原点に戻る変化範囲では線形に変化するように前記補正量を設定することを特徴とする請求項4に記載の車両用走行支援装置。
- 前記規範質量設定部は、前記等価質量が、予め設定した、前記基準質量を内包する数値範囲である不感帯範囲内であると判定すると、該等価質量に対応する前記補正量を0に設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用走行支援装置。
- 前記車両は、アクセル操作部を備えており、
前記規範質量設定部は、前記アクセル操作部の操作に応じた車両挙動に対応する前記補正量のマップデータである制駆動用マップデータを備え、
前記制駆動用マップデータは、実車速が予め設定した中速域の範囲用の中速用マップデータと、実車速が予め設定した前記中速域よりも高速域の範囲用の高速用マップデータとを含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の車両用走行支援装置。 - 前記車両は、ブレーキ操作部を備えており、
前記規範質量設定部は、前記ブレーキ操作部の操作に応じた車両挙動に対応する前記補正量のマップデータである制動用マップデータを備えることを特徴とする請求項7に記載の車両用走行支援装置。 - 前記規範質量設定部は、前記ブレーキ操作部の操作信号と、前記アクセル操作部の操作信号とに基づき、操作時間の長い方の操作部に対応する補正量が大きく寄与するように前記制駆動用マップデータの補正量と前記制動用マップデータの補正量とを合成した合成補正量で前記基準質量を補正して、前記規範加速度の演算に用いる前記規範質量を設定することを特徴とする請求項8に記載の車両用走行支援装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018165944A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | トヨタ自動車株式会社 | 自動運転システム |
-
2013
- 2013-10-28 JP JP2013223408A patent/JP2015085716A/ja active Pending
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JP2018165944A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | トヨタ自動車株式会社 | 自動運転システム |
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