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JP2015068401A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗や騒音の発生を抑えつつ、ドグの噛み合いを適切に遂行することができる変速機を提供する。【解決手段】動力伝達装置50は、第1ドグ53aおよび第2ドグ51aの噛合が解除されてドグギヤ53とドライブ側スリーブ51(コースト側スリーブ52)とが相対回転する切り離し状態からドグギヤとドライブ側スリーブとが近接方向に相対移動する過程において、ドグギヤに対するドライブ側スリーブの回転軸周りの位置(位相差)が規制範囲内にある場合に、当接面60fとカム56のアーム56dとが接触して近接方向への相対移動が規制され、当接面とアームとが接触した状態で、ドグギヤとドライブ側スリーブとが相対回転して、上記の位相差が規制範囲外になると、当接面とアームとの接触が解除されて、ドグギヤとドライブ側スリーブとがさらに近接方向に相対移動して第1ドグと第2ドグとが噛合する。【選択図】図11

Description

本発明は、主に車両の変速機に用いられる動力伝達装置に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるように、ドグクラッチ式の変速機を採用した車両が広く普及している。こうしたドグクラッチ式の変速機においては、ギヤに複数のドグが形成されるとともに、セレクタ機構に複数のドグ(係合バー)が形成されている。そして、セレクタ機構をシフトフォークで可動して、ドグ同士を近接させて噛合させた動力伝達状態や、ドグ同士を離隔させて噛合を解除した切り離し状態に切り換えることで変速がなされることとなる。
特許文献1に記載の変速機においては、切り離し状態から動力伝達状態に切り換えるとき、ドグ同士に差回転が生じたまま、セレクタ機構のドグをギヤのドグに近接させる。このとき、ドグ同士の回転方向の位置によっては、セレクタ機構のドグがギヤのドグ側に十分に移動しないまま、ドグが浅い噛み合い状態となってしまうことがある。
そこで、特許文献1に記載の変速機においては、セレクタ機構に、ガードアームを設けている。ガードアームは、セレクタ機構の複数のドグの一部を遮蔽しており、セレクタ機構の複数のドグの間にギヤのドグが入り込むとき、ガードアームによってドグが弾かれる。セレクタ機構を可動するシフトフォークは、電動アクチュエータによって可動されるとともに、押しバネなどで可動方向に付勢されており、ガードアームによってドグが弾かれ続けている間に、付勢力が蓄積されていく。そして、所定以上の付勢力が蓄積されると、バネの付勢力によって、ギヤのドグがガードアームを押しのけてセレクタ機構のドグの間に進入し、ドグ同士が噛み合うこととなる。
特表2007−504413号公報
上記のように、ドグクラッチ式の変速機などの動力伝達機構では、ギヤとセレクタ機構といった、ドグが設けられた回転体の噛合において、両回転体の差回転や両回転体を近接させるタイミングによっては、浅い噛み合い状態となってしまう。そのため、ドグ同士の接触面積が小さくなって面圧が高くなることから、十分な安全性を確保するためには、ドグに要求される強度が高くなってしまう。
また、上記の特許文献1に記載のように、ガードアームを設ければドグの噛み合いが浅くなる事態を回避することができる。しかし、バネの付勢力が十分に蓄積されるまで、ドグとガードアームが衝突を繰り返すため、摩耗や騒音が大きくなってしまう。
そこで、本発明は、摩耗や騒音の発生を抑えつつ、ドグの噛み合いを適切に遂行可能な動力伝達装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の動力伝達装置は、複数の第1ドグが回転方向に配列された第1回転体と、第1ドグに噛合可能な複数の第2ドグが回転方向に配列された第2回転体と、を備え、第1回転体および第2回転体が互いに近接する近接方向に相対移動すると、第1ドグおよび第2ドグが噛合して第1回転体と第2回転体とが一体回転する動力伝達状態となり、第1回転体および第2回転体が互いに離隔する離隔方向に相対移動すると、第1ドグおよび第2ドグの噛合が解除されて第1回転体と第2回転体とが相対回転する切り離し状態となる動力伝達装置であって、第1回転体と一体回転する規制部と、第2回転体と一体回転し、切り離し状態では規制部よりも第2回転体側に位置するとともに、動力伝達状態では規制部よりも第1回転体側に位置する当接面と、を備え、切り離し状態から第1回転体と第2回転体とが近接方向に相対移動する過程において、第1回転体に対する第2回転体の回転軸周りの位置が規制範囲内にある場合に、当接面と規制部とが接触して近接方向への相対移動が規制され、当接面と規制部とが接触した状態で、第1回転体と第2回転体とが相対回転して、第1回転体に対する第2回転体の回転軸周りの位置が規制範囲外になると、当接面と規制部との接触が解除されて、第1回転体と第2回転体とがさらに近接方向に相対移動して第1ドグと第2ドグとが噛合することを特徴とする。
当接面は、第2回転体の回転方向に長さを有してもよい。
第2回転体と一体回転するストッパー部材が設けられ、ストッパー部材には、第1回転体側に突出するとともに、少なくとも突出方向の先端部に、円形の外周面の一部に切り欠き部が形成された突出部が設けられ、当接面は、突出部の突出方向先端面で構成され、規制範囲内では、当接面と規制部とが回転軸方向に面接触するとともに、規制範囲外では、規制部に切り欠き部が臨むことで、当接面と規制部との接触が解除されてもよい。
第1回転体に本体部が揺動自在に設けられ、本体部の一部に規制部を有するカムを備え、カムは、当接面の回転軌跡範囲内に規制部が突出する突出姿勢と、回転軌跡範囲から規制部が退避する退避姿勢とに変移し、当接面が規制部よりも第2回転体側にある間は突出姿勢に保持され、第1ドグと第2ドグとが噛合した動力伝達状態において、第1回転体に対する第2回転体の回転軸周りの位置が規制範囲外であれば、カムが突出姿勢に保持されて、規制部が突出部における切り欠き部内に進入し、第1回転体に対する第2回転体の回転軸周りの位置が規制範囲内であれば、カムが突出部の外周面に接触して退避姿勢に保持されてもよい。
当接面が規制部よりも第1回転体側にあり、第1回転体に対する第2回転体の回転軸周りの位置が、規制範囲外から規制範囲内に移行する際、突出部のうち当接面と切り欠き部との境界に位置する端面がカムに接触して、カムを突出姿勢から退避姿勢へと変移させてもよい。
カムは、第1回転体の回転方向に複数設けられてもよい。
複数のカムは、それぞれの規制部を第1回転体の回転軸方向にずらして設けられていてもよい。
回転軸に固定されるハブと、第2回転体を構成し、ハブと一体回転するとともに回転軸方向に移動自在にハブに組み付けられ、第2ドグが形成されたスリーブと、を備え、ストッパー部材は、ハブと一体回転するとともに、少なくとも第1回転体に近接する方向に、スリーブと一体となって移動するようにハブに組み付けられていてもよい。
本発明によれば、摩耗や騒音の発生を抑えつつ、ドグの噛み合いを適切に遂行することができる。
自動車用の変速機の概略を示す図である。 動力伝達装置の斜視図である。 動力伝達装置の側面を示す斜視図である。 本実施形態の第1ドグおよび第2ドグの噛み合いを説明するための説明図である。 比較例の第1ドグおよび第2ドグの噛み合いを説明するための説明図である。 動力伝達装置の分解斜視図である。 ドグギヤへのカムの組み込みを説明するための第1の図である。 ドグギヤへのカムの組み込みを説明するための第2の図である。 ストッパー部材の斜視図である。 ハブ、ドライブ側スリーブ、コースト側スリーブ、および、ストッパー部材の斜視図である。 動力伝達装置のドグの噛合を説明するための第1の図である。 動力伝達装置のドグの噛合を説明するための第2の図である。 動力伝達装置のドグの噛合を説明するための第3の図である。 動力伝達装置のドグの噛合を説明するための第4の図である。 ストッパー部材とカムの接触を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(変速機の概要)
図1は自動車用の変速機1の概略を示す図である。エンジンEの駆動力を駆動輪に伝達する変速機1は、ミッションケースに保持されたベアリングbに回転自在に軸支され、互いに平行に配されたメインシャフト2およびカウンタシャフト3を備えている。メインシャフト2は、発進クラッチ4を介してエンジンEのクランクシャフトに接続されており、発進クラッチ4を介して伝達されるエンジンEの駆動力によって回転する入力シャフトとして機能する。
メインシャフト2には、複数(本実施形態では4つ)のメインギヤ10が相対回転自在に装着されている。メインシャフト2に設けられるメインギヤ10の数は特に限定されるものではないが、ここでは、説明の都合上、4つのメインギヤ10を、それぞれ、1速メインギヤ11、2速メインギヤ12、3速メインギヤ13、4速メインギヤ14として説明する。また、カウンタシャフト3には、複数(本実施形態では4つ)のカウンタギヤ20が相対回転不能に装着されている。ここでは、説明の都合上、4つのカウンタギヤ20を、それぞれ、1速カウンタギヤ21、2速カウンタギヤ22、3速カウンタギヤ23、4速カウンタギヤ24として説明する。
この1速カウンタギヤ21は1速メインギヤ11に噛合しており、これら1速メインギヤ11および1速カウンタギヤ21によって、メインシャフト2およびカウンタシャフト3間で動力伝達を行う第1歯車列31を構成している。同様に、2速メインギヤ12および2速カウンタギヤ22によって第2歯車列32が構成され、3速メインギヤ13および3速カウンタギヤ23によって第3歯車列33が構成され、4速メインギヤ14および4速カウンタギヤ24によって第4歯車列34が構成されている。
これら第1歯車列31〜第4歯車列34は、各メインギヤ11〜14および各カウンタギヤ21〜24のギヤ比を異にしており、本実施形態では、第1歯車列31が最も低速段側となり、第4歯車列34が最も高速段側となっている。
また、メインシャフト2には、動力伝達経路を切り換える動力伝達装置50(50a、50b)が複数(本実施形態では2つ)設けられている。動力伝達装置50は、メインシャフト2に対して1速メインギヤ11〜4速メインギヤ14のいずれかを一体回転させる動力伝達状態、もしくは、メインシャフト2に対して1速メインギヤ11〜4速メインギヤ14を相対回転させる切り離し状態(ニュートラル状態)のいずれかを選択可能である。
動力伝達装置50aは、1速メインギヤ11および2速メインギヤ12の間に配されており、動力伝達装置50bは、3速メインギヤ13および4速メインギヤ14の間に配されている。
また、動力伝達装置50は、メインシャフト2の軸方向(以下、単に軸方向と称す)に移動可能なドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52を備えている。ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52は、それぞれ、軸方向の両端から突出する第2ドグ51a、52aを有するとともに、メインシャフト2と一体回転する。
さらに、動力伝達装置50は、1速メインギヤ11〜4速メインギヤ14それぞれに連結して一体回転するドグギヤ53を含んで構成されている。ドグギヤ53には、第2ドグ51a、52a側に突出する第1ドグ53aが設けられている。
ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52にはシフトフォーク5が係合しており、シフトフォーク5は電動アクチュエータ6によって軸方向に可動する。シフトフォーク5と電動アクチュエータ6の間にはコイルばね7が介在しており、コイルばね7によってシフトフォーク5の可動方向への押圧力が蓄積される。コイルばね7の作用については後に詳述する。そして、シフトフォーク5の可動によって、第2ドグ51a、52aと第1ドグ53aとを噛合させたり、あるいは、その噛合を解除したりする。
例えば、動力伝達経路として第1歯車列31が選択されている場合、動力伝達装置50aは、1速メインギヤ11に連結されたドグギヤ53の第1ドグ53aに、第2ドグ51a、52aのいずれかを噛合させる。そして、メインシャフト2に対して1速メインギヤ11を一体回転させる。このとき、動力伝達装置50aは、第2歯車列32を切り離し状態としている。また、動力伝達装置50bは、第3歯車列33、および、第4歯車列34を切り離し状態としている。したがって、この場合には、エンジンEの駆動力は、発進クラッチ4→メインシャフト2→第1歯車列31→カウンタシャフト3を介して矢印の順に駆動輪に伝達され、メインシャフト2およびカウンタシャフト3間で第1歯車列31を介した動力伝達がなされることとなる。
なお、本実施形態では、メインギヤ10がメインシャフト2に対して相対回転自在に設けられるとともに、カウンタギヤ20がカウンタシャフト3に対して相対回転不能に設けられる。そして、動力伝達装置50がメインシャフト2に設けられている。ただし、これとは逆に、メインギヤ10がメインシャフト2に対して相対回転不能に設けられるとともに、カウンタギヤ20がカウンタシャフト3に対して相対回転自在に設けられ、動力伝達装置50がカウンタシャフト3に設けられてもよい。
(動力伝達装置50の構成)
次に、上記の動力伝達装置50の構成について詳細に説明する。上述したように、動力伝達装置50は、2つのメインギヤ10の間に配され、両側に配されたメインギヤ10のいずれかを、メインシャフト2に対して動力伝達状態とすることができる。動力伝達装置50は、両側に配された2つのメインギヤ10をそれぞれ動力伝達状態とする機構として、実質的に同等な2つの機構を有する。以下では、動力伝達装置50のうち、一方のメインギヤ10をメインシャフト2に対して動力伝達状態とする機構についてのみ図示して説明し、他方のメインギヤ10をメインシャフト2に対して動力伝達状態とする機構については、重複説明を避けて説明を省略する。
図2は、動力伝達装置50の斜視図である。図2に示すように、動力伝達装置50は、メインシャフト2に固定されメインシャフト2と一体回転する略円筒状のハブ54を備えている。ハブ54の外周面には、軸方向に延在する溝54aが、メインシャフト2の周方向(以下、単に周方向と称す)に等間隔に複数形成されている。
ドグギヤ53(第1回転体)は、軸方向に貫通する貫通孔53bを有する。そして、ドグギヤ53は、貫通孔53bにメインシャフト2が挿通され、ハブ54に対して軸方向に対向して配置される。また、ドグギヤ53の外周側には、ハブ54側に突出する第1ドグ53aが、周方向(回転方向)に等間隔に複数(ここでは3つ)、配列されている。
ドライブ側スリーブ51(第2回転体)およびコースト側スリーブ52(第2回転体)は、環状のリング部51b、52bを有し、リング部51b、52bの中心にハブ54が挿通される。ここでは、ドライブ側スリーブ51よりも、コースト側スリーブ52の方がドグギヤ53側に配置されている。
また、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52は、それぞれキー部51c、52cを有する。キー部51c、52cは、リング部51b、52bからリング部51b、52bの径方向内側に突出するとともに、ドグギヤ53に向かって軸方向に延在する。キー部51c、52cは、周方向(回転方向)に等間隔に複数配列されており、キー部51c、52cの先端には、第1ドグ53aと噛合する第2ドグ51a、52aがそれぞれ形成されている。
ここでは、コースト側スリーブ52が、ドライブ側スリーブ51よりドグギヤ53側に配置されている分、キー部52cは、キー部51cより軸方向の長さが短い。
キー部51c、52cは、それぞれ、ハブ54の溝54aに嵌合しており、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52は、キー部51c、52cがハブ54の溝54aを摺動することで、軸方向に移動する。
また、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52は、キー部51c、52cがハブ54の溝54aに嵌合していることから、ハブ54に対する相対回転が規制され、メインシャフト2およびハブ54とともに一体回転することとなる。
図3は、動力伝達装置50の側面を示す斜視図である。図3(a)には、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52の第2ドグ51a、52aと、ドグギヤ53の第1ドグ53aが噛合していない状態を示す。また、図3(b)には、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52の第2ドグ51a、52aと、ドグギヤ53の第1ドグ53aが噛合している状態を示す。
図3(a)に示す状態では、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52は、ハブ54とともに、メインシャフト2と一体回転する。一方、ドグギヤ53は、メインシャフト2と相対回転自在となっている。
そして、上述したシフトフォーク5が、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52をドグギヤ53側に移動させる。すると、図3(b)に示すように、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52の第2ドグ51a、52aが、ドグギヤ53に設けられた複数の第1ドグ53aの周方向の隙間に入る。
このように、図3(a)から図3(b)へと、ドグギヤ53およびドライブ側スリーブ51が互いに近接する近接方向に相対移動すると、第1ドグ53aおよび第2ドグ51aが噛合して第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aが一体回転する動力伝達状態となる。
また、図3(b)から図3(a)へと、ドグギヤ53およびドライブ側スリーブ51が互いに離隔する離隔方向に相対移動すると、ドグギヤ53およびドライブ側スリーブ51の噛合が解除されて第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aが相対回転する切り離し状態となる。
図4は、本実施形態の第1ドグ53aおよび第2ドグ51a、52aの噛み合いを説明するための説明図である。図4(a)に示すように、第1ドグ53aは、ドグギヤ53(メインギヤ10)の回転方向前方側に位置するトレーリング面53afと、回転方向後方側に位置するリーディング面53arと、を備えている。第1ドグ53aは、ドグギヤ53(メインギヤ10)の回転方向(図4(a)中、上下方向)の幅が、基端側よりも先端側の方が広い、先端幅広の形状となっている。
そして、第2ドグ51aは、ドグギヤ53側の端部に、第1ドグ53aのリーディング面53arに係合可能なリーディング爪51rを備えている。リーディング爪51rは、リーディング面53arに面接触状態で係合するように、テーパ状に形成されている。
一方、第2ドグ52aは、ドグギヤ53側のトレーリング爪52fが、第1ドグ53aのトレーリング面53afに係合可能となっている。トレーリング爪52fは、トレーリング面53afに面接触状態で係合するように、テーパ状に形成されている。
そして、図4(b)に示すように、第2ドグ51a、52aがドグギヤ53側に移動する。例えば、エンジンEによる車両の加速時のアップシフトでは、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51a、コースト側スリーブ52の第2ドグ52aの順に移動する。
そうすると、ドグギヤ53のリーディング面53arと、第2ドグ51aのリーディング爪51rが係合する。これにより、メインシャフト2からカウンタシャフト3へと動力が伝達している状態(加速状態)となる。なお、このとき、ドグギヤ53と第2ドグ52aとは非係合状態に維持されている。
また、エンジンE側の回転モーメントによる車両の減速(所謂、エンジンブレーキ)時のダウンシフトでは、コースト側スリーブ52の第2ドグ52a、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51aの順にドグギヤ53側に移動する。そうすると、図4(c)に示すように、ドグギヤ53のトレーリング面53afと、第2ドグ52aのトレーリング爪52fが係合する。これにより、メインシャフト2からカウンタシャフト3へと、駆動輪側の慣性力を抑える力が伝達している状態(減速状態)となる。なお、このとき、ドグギヤ53と第2ドグ51aとは非係合状態に維持されている。
本実施形態において、「加速」とは、エンジンEの駆動力によって車両が加速する状態をいうものであり、例えば、坂を下るときに、自重によって車両が加速する状態をいうものではない。また、「減速」とは、エンジンブレーキによる車両の減速状態をいうものであり、例えば、坂を上るときに車両が減速する状態をいうものではない。
図5は、比較例の第1ドグDおよび第2ドグDの噛合を説明するための説明図である。ここでは、図5(a)に示すように、第2ドグDの方が第1ドグDよりも高速で回転しているとき、不図示のシフトフォークによってドライブ側スリーブがドグギヤDG側に移動する場合を例に挙げる。
図5(b)に示すように、第2ドグDが第1ドグDに衝突せずにドグギヤDGの本体まで到達すれば、図4(b)に示した状態と同様に、第2ドグDと第1ドグDは、噛み合いが適切になされる。しかし、第2ドグDと第1ドグDの差回転やシフトフォークの移動タイミングによっては、図5(c)に示すように、第2ドグDが第1ドグDの第2ドグD側の面に衝突し、第2ドグDは第1ドグDから弾かれてしまう。
図1に示したシフトフォーク5と同様、比較例のシフトフォークには不図示の電動アクチュエータとの間にコイルばねが介在している。第2ドグDが弾かれると、第2ドグDが弾かれたことによるシフトフォークの変位は、コイルばねの伸縮によって吸収され、コイルばねの反発力によって、再び、第2ドグDがドグギヤDGの本体に向かって移動する。第2ドグDと第1ドグDが噛合するまで、この衝突が繰り返される。
第2ドグDが第1ドグDから弾かれて、第1ドグDと噛合されずに停滞している間、電動アクチュエータはシフトフォークを可動させるように変位し続け、コイルばねによってシフトフォークの可動方向への押圧力が蓄積される。そして、コイルばねの付勢力が徐々に増加し、第2ドグDが第1ドグD側に移動する速度が上昇するため、第2ドグDが第1ドグDに衝突せずにドグギヤDGの本体まで到達し易くなる。それでも、第2ドグDと第1ドグDの差回転やシフトフォークの移動タイミングによっては、図5(d)に示すように、第2ドグDがドグギヤDGの本体に到達する前に第1ドグDと噛合し、浅い噛み合い状態となってしまう。
このように、比較例においては、第2ドグDと第1ドグDが噛合するとき、第2ドグDと第1ドグDが衝突を繰り返して、摩耗や騒音が発生したり、浅い噛み合い状態となって、噛み合い部分に作用する面圧が大きくなったりするといった課題があった。以下、このような課題を解決する本実施形態の動力伝達装置50の構造について詳述する。
図6は、動力伝達装置50の分解斜視図である。図6に示すように、動力伝達装置50は、上述したドライブ側スリーブ51、コースト側スリーブ52、ドグギヤ53、ハブ54に加え、ガード機構55が設けられている。
ガード機構55は、カム56、戻りバネ57、プレート58、スナップリング59、ストッパー部材60を含んで構成される。ドグギヤ53のうち、第1ドグ53aより内周側かつ貫通孔53bより外周側には、軸方向に窪んだ収容室53cが形成されており、カム56、戻りバネ57は、この収容室53cに収容され、ドグギヤ53と一体回転する。
カム56や戻りバネ57を取り付けた後、プレート58が収容室53cに蓋をすることで、カム56や戻りバネ57の収容室53cからの脱落が抑止されている。プレート58には、軸方向に貫通する孔58aが形成されており、この孔58aに、後述するストッパー部材60の環状突起が挿通される。
スナップリング59は切欠59aが形成されており、スナップリング59を径方向内側に押圧すると、切欠59aが縮小する向きに弾性変形し、スナップリング59の外径が小さくなる。プレート58を収容室53cに嵌入した後、スナップリング59を、プレート58の端面58bに押し当てつつ、スナップリング59を弾性変形させて外径を小さくしながら、収容室53cの内周面に設けられた溝53dに嵌め込む。
そして、スナップリング59の弾性変形を解除しスナップリング59が元の外径に戻ると、その弾性力によってスナップリング59が溝53dから外れ難くなる。こうして、スナップリング59によって、プレート58が収容室53cの内側に封止される。
ストッパー部材60は、板状の本体60aを有し、本体60aがプレート58とハブ54の間に位置する。本体60aの外径は、ドライブ側スリーブ51やコースト側スリーブ52のリング部51b、52bの内径より小さい。また、ストッパー部材60は、突起部61を有する。突起部61は、周方向に複数形成され、それぞれが本体60aから径方向外側に突出するとともに、一部の突起部61がハブ54側に突出する。
図7は、ドグギヤ53へのカム56の組み込みを説明するための第1の図であり、図7(a)には、カム56を組み込んだドグギヤ53の斜視図を示し、図7(b)には、カム56を組み込んだドグギヤ53を径方向外側から見た側面図を示す。ただし、図7(a)、(b)では、プレート58およびスナップリング59を除外して示し、図7(b)においては、ドグギヤ53を破線で示す。
図7(a)に示すように、カム56は、軸方向に貫通する孔56aが形成された環状の本体部56bを有し、本体部56bの一部に、孔56aの径方向に延在する2つのアーム56c、56dを有する。そして、カム56は、ドグギヤ53の収容室53cに、ドグギヤ53の周方向(回転方向)に2つ設けられる。
ドグギヤ53の収容室53cの底面には、軸方向に平行に2つの孔が貫通しており、それぞれの孔にピン56eが挿通されている。ピン56eは収容室53cの底面から突出しており、この突出部分にカム56の孔56aが嵌め込まれる。そのため、カム56は、ピン56eの軸周りに回転自在となっている。
また、ドグギヤ53の収容室53cの底面には、ドグギヤ53の周方向に大凡180度離れた位置に矩形の2つの孔53eが形成されており、この孔53eに戻りバネ57が嵌め込まれる。戻りバネ57の一端は、板57bを付勢しており、この板57bが、カム56の一方のアーム56cの先端と対向している。
カム56の他方のアーム56d(規制部)の先端は、アーム56cの先端よりも、ドグギヤ53の径方向内側に位置している。ドグギヤ53の貫通孔53bの縁には、環状の筒部53fが形成されており、アーム56dの先端は、板57bを介して作用する戻りバネ57の付勢力を受けて、ドグギヤ53の筒部53fに押しつけられている。そして、後述するストッパー部材60の動作に応じて、カム56が図7(a)中、矢印で示す方向に回転すると、アーム56cの先端が戻りバネ57を押圧して戻りバネ57を収縮させながら、アーム56dの先端が、ドグギヤ53の径方向外側に向かって揺動する。
また、ストッパー部材60によるカム56への押圧が解除されると、カム56は、戻りバネ57の付勢力によって、図7(a)中、矢印で示す方向とは逆方向に回転し、図7(a)に示す初期位置に戻る。
2つのカム56は、それぞれのアーム56dを軸方向にずらして配置されている。具体的には、2つのカム56は、図7(b)に、高さL、Lとして示すように、ドグギヤ53の収容室53cの底面から、軸方向に突出する高さが異なる。以下、2つのカム56のうち、軸方向の高さが高いカム56を第1カム56f、軸方向の高さが低いカム56を第2カム56gと称する。
図8は、ドグギヤ53へのカム56の組み込みを説明するための第2の図であり、ドグギヤ53にカム56が組み込まれて、プレート58およびスナップリング59によって、封止された状態を示す。理解を容易とするため、プレート58をハッチングで示す。
図8に示すように、カム56のアーム56dの先端は、プレート58の孔58aの内径よりも、ドグギヤ53の径方向内側に位置している。すなわち、カム56のアーム56dの先端が、プレート58の孔58aから露出している。
図9は、ストッパー部材60の斜視図であり、図9(a)には、ストッパー部材60をハブ54側から見た斜視図を示し、図9(b)には、ストッパー部材60をドグギヤ53側から見た斜視図を示す。
図9(a)に示すように、ストッパー部材60の本体60aには、軸方向に貫通し、メインシャフト2が挿通される挿通孔60bが形成されている。また、突起部61は、軸方向の長さが異なる3種に分類され、軸方向の長さが長い順に、第1突起部61a、第2突起部61b、第3突起部61cとなっており、それぞれ2つずつ形成されている。第3突起部61cは、軸方向の長さが本体60aと等しい、すなわち、軸方向には突出しておらず、第1突起部61aおよび第2突起部61bは、それぞれ、軸方向に突出してハブ54の溝54aに嵌合する。
また、図6に示すように、ハブ54の周方向に隣り合う溝54aの間に形成される隔壁54bは、ドグギヤ53側が、ハブ54の本体から軸方向に突出する軸端部54cとなっている。ストッパー部材60の第3突起部61cは、ハブ54の周方向に隣り合う軸端部54cの隙間に嵌合する。第3突起部61cが嵌合する隙間は、溝54aと連続しており、実質的に溝54aの一部としても問題ない。そのため、以下では、ハブ54の周方向に隣り合う軸端部54cの隙間と溝54aを区別せずに、単に溝54aと称する。
図9(b)に示すように、ストッパー部材60の本体60aのうち、挿通孔60bの縁は、ドグギヤ53に向けて軸方向に突出する環状突起60cとなっている。環状突起60cは、上述したプレート58の孔58aの内径よりも外径が小さく、孔58aに挿通可能となっている。また、上述したカム56のアーム56dの先端は、ストッパー部材60から押圧されていないとき、環状突起60cの外径よりも、ドグギヤ53の径方向内側に位置する。すなわち、環状突起60cは、カム56のアーム56dの先端と、軸方向に対向することとなる。
環状突起60cの円形の外周面の一部には、突出方向の先端部において、切り欠き部60dが形成されている。また、環状突起60cの突出方向(ドグギヤ53側)の先端面である当接面60f(図9(b)中、ハッチングで示す)は、ドグギヤ53の回転方向に、約290度に亘って長さを有している。
そして、環状突起60cのうち、環状突起60cの当接面60fと切り欠き部60dとの境界に位置する部位には、切り欠き部60dに向かって、当接面60fの幅r(径方向の厚み)が漸減するテーパ部60e(端面)が形成されている。
図10は、ハブ54、ドライブ側スリーブ51、コースト側スリーブ52、および、ストッパー部材60の斜視図であり、図10(a)には、ハブ54、ドライブ側スリーブ51、コースト側スリーブ52、および、ストッパー部材60を、メインシャフト2の軸方向にそれぞれ分解して示し、図10(b)には、ドライブ側スリーブ51、コースト側スリーブ52、および、ストッパー部材60を組み立てた状態の斜視図を示す。理解を容易とするため、図10(b)においてはハブ54を除外して示す。また、図10(b)において、ストッパー部材60をハッチングで示す。
上述したように、ストッパー部材60の突起部61は、ハブ54の溝54aに嵌合する。また、ドライブ側スリーブ51のキー部51c、および、コースト側スリーブ52のキー部52cも、ハブ54の溝54aに嵌合する。そのため、ストッパー部材60、ドライブ側スリーブ51、コースト側スリーブ52は、ハブ54と一体回転する。
ドライブ側スリーブ51のリング部51bおよびコースト側スリーブ52のリング部52bには、径方向内側に突出する係止部51d、52dが形成されている。係止部51d、52dは、軸方向の厚さがリング部51b、52bと等しく、かつ、リング部51b、52bの周方向の位置がキー部51c、52cと異なる位置に配され、リング部51b、52bの周方向に離隔して2つずつ形成されている。
係止部51d、52dは、ハブ54の溝54aに嵌合する。このとき、係止部51dは、第2突起部61bと同じ溝54aに嵌合する。また、係止部52dは、第3突起部61cと同じ溝54aに嵌合する。すなわち、図10(b)に示すように、係止部51dは、第2突起部61bと軸方向に対向して配され、係止部52dは、第3突起部61cと軸方向に対向して配される。
ドライブ側スリーブ51がドグギヤ53側(図10(b)中、左下側)に向かって軸方向に動くと、ストッパー部材60の第2突起部61bが、ドライブ側スリーブ51の係止部51dに押される。そのため、ドライブ側スリーブ51に連動してストッパー部材60がドグギヤ53側に動く。
また、コースト側スリーブ52がドグギヤ53側に向かって軸方向に動くと、ストッパー部材60の第3突起部61cが、コースト側スリーブ52の係止部52dに押される。そのため、コースト側スリーブ52に連動してストッパー部材60がドグギヤ53側に動く。
また、図10(b)に示すように、2つの第1突起部61aのうちの一方の先端には、リング部51bの径方向内側に第1突起部61aよりもさらに突出する突起62が形成されている。図10(a)に示すように、ハブ54の複数の溝54aのうちの1つの溝54aには、この突起62が嵌合する窪み54dが形成されている。この窪み54dには、突起62よりドグギヤ53側に、図10(b)に示す戻りバネ63が嵌め込まれる。
そのため、上記のように、ドライブ側スリーブ51やコースト側スリーブ52に連動して、ストッパー部材60がドグギヤ53側に動くと、戻りバネ63が収縮する。そして、ドライブ側スリーブ51やコースト側スリーブ52が元の位置に戻ると、戻りバネ63の付勢力によって、ストッパー部材60も元の位置に戻ることとなる。
このように、ストッパー部材60は、ドグギヤ53に近接する方向および離隔する方向に、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52と一体となって移動するようにハブ54に組み付けられている。
図11〜図14は、動力伝達装置50のドグの噛合を説明するための図であり、図11、図12、図13、図14の順に、ドグの噛合が進む。図11〜図14それぞれにおいて、(a)には動力伝達装置50の側面図を示し、(b)には(a)からハブ54、プレート58、スナップリング59、ドグギヤ53を除外した拡大図を示す。また、(c)にはドグギヤ53側からみた動力伝達装置50の斜視図についてドグギヤ53を除外して示し、(d)には(c)の正面図を示す。理解を容易とするため、(b)において、第1カム56fおよび第2カム56gをハッチングで示す。
ここでは、エンジンEによる車両の加速時に、シフトフォーク5によって、ドライブ側スリーブ51がドグギヤ53に向かって移動し、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51aが、ドグギヤ53の第1ドグ53aと噛合するまでの動きを例に挙げて説明する。
図11(a)に示すように、ドグギヤ53の第1ドグ53aと、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51aおよびコースト側スリーブ52の第2ドグ52aとは、軸方向に離隔しており、いずれも噛合していない(切り離し状態)。
ドグギヤ53とハブ54には差回転が生じており、図11(b)〜(d)に示すカム56とストッパー部材60は相対回転している。すなわち、カム56に対して、環状突起60cの当接面60fは相対回転している。また、環状突起60c(当接面60f)は、ドライブ側スリーブ51と一体回転している。
また、図11(c)、(d)に示すように、カム56(第1カム56fおよび第2カム56g)それぞれのアーム56dの先端は、ストッパー部材60の環状突起60cの当接面60fに、軸方向に対向している。すなわち、環状突起60cの当接面60fの回転軌跡範囲内に、第1カム56fのアーム56dが突出している(突出姿勢)。
図11(b)の状態では、環状突起60cの当接面60fが、2つのカム56のアーム56dよりもドライブ側スリーブ51側に離隔して位置しており、この状態にある間は、2つのカム56のアーム56dは突出姿勢に保持される。
そして、ストッパー部材60は、ドライブ側スリーブ51と連動して、ドグギヤ53側に移動するが、ストッパー部材60の環状突起60cの当接面60fが、カム56のうち、軸方向の高さが高い方の第1カム56fと当接したところで、停止することとなる(図12(b)参照)。
本実施形態では、環状突起60cの当接面60fまたは当接面60fの径方向外側に、カム56のアーム56dが軸方向に対向する範囲(図11(d)にハッチングで示す)を、規制範囲と称す。ここでは、カム56が2つ設けられているため、規制範囲は、第1カム56f、第2カム56gそれぞれに対して設定される。
例えば、第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aが噛み合う前の段階において、ドグギヤ53に対するドライブ側スリーブ51の回転軸周りの位置(以下、単に位相差と称す)が規制範囲内にある場合、環状突起60cの当接面60fと第1カム56fのアーム56dとが接触して近接方向への相対移動が規制される。
ドグギヤ53とハブ54の間には差回転が生じていることから、第1カム56fに対して、ストッパー部材60は相対回転する。このとき、第1カム56fのアーム56dとストッパー部材60の当接面60fは面接触しており、相対回転に伴って互いに滑動することとなる。
すると、図12(c)、(d)に示すように、第1カム56fのアーム56dの先端が、ストッパー部材60の環状突起60cの切り欠き部60dに、軸方向に対向する位置に至る(規制範囲外の位置)。
そして、第1カム56fによって妨げられることなく、ストッパー部材60がドグギヤ53側(図12(d)中、手前側)に移動可能となる。その結果、ドライブ側スリーブ51がドグギヤ53側に僅かに移動する。
このように、規制範囲外では、カム56のアーム56dに切り欠き部60dが臨むことで、環状突起60cの当接面60fとカム56のアーム56dとの接触が解除される。
その後、図12(d)に示す状態から、カム56に対して、ストッパー部材60が相対回転すると、第1カム56fのアーム56dが、環状突起60cのテーパ部60eに当接する。そして、第1カム56fのアーム56dは、テーパ部60eによって環状突起60cの径方向外側に導かれ、戻りバネ57の付勢力に抗して、図12(d)中、時計回りに揺動(回転)する。
その結果、図13(c)、(d)に示すように、第1カム56fのアーム56dは、環状突起60cの外周面に当接した状態で、ストッパー部材60は相対回転に伴い、環状突起60cの外周面を滑動することとなる。こうして、第1カム56fのアーム56dが、環状突起60cの当接面60fの回転軌跡範囲から退避する(退避姿勢)。
このように、環状突起60cの当接面60fが第1カム56fのアーム56dよりもドグギヤ53側に移動した後、規制範囲外から規制範囲内に移行する。このとき、テーパ部60eが第1カム56fに接触して、第1カム56fを突出姿勢から退避姿勢へと変移させる。
上記のように、第1カム56fのアーム56dは、環状突起60cの当接面60fの回転軌跡範囲内に、カム56のアーム56dが突出する突出姿勢と、環状突起60cの当接面60fの回転軌跡範囲から退避する退避姿勢とに変移する。
図15は、ストッパー部材60とカム56の接触を説明するための図であり、動力伝達装置50の側面図からハブ54、プレート58、スナップリング59、ドグギヤ53を除外して示す。理解を容易とするため、第1カム56fおよび第2カム56gをハッチングで示す。
環状突起60cは、図15(a)、(b)、(c)の順に示すように、第1カム56fに接触した後、第2カム56gに当接し、ストッパー部材60とドライブ側スリーブ51のドグギヤ53側への移動が再び停止する。
このように、ストッパー部材60が第1カム56f、第2カム56gそれぞれによって停止している間、電動アクチュエータ6による可動量分は、コイルばね7によって吸収される。コイルばね7には、シフトフォーク5の可動方向への押圧力が蓄積される。そして、コイルばね7の付勢力が徐々に増加しドライブ側スリーブ51がドグギヤ53側に移動する速度が上昇する。
そして、第1カム56fと同様、第2カム56gのアーム56dの先端が、ストッパー部材60の環状突起60cの切り欠き部60dに、軸方向に対向する位置に至ると、第2カム56gによって妨げられることなく、ストッパー部材60がドグギヤ53側(図12(d)中、手前側)に移動可能となる。
その結果、図13(a)に示すように、第1ドグ53aと第2ドグ51aが十分な深さで噛み合う位置まで、ドライブ側スリーブ51がドグギヤ53側に移動する。このとき、コイルばね7の付勢力によって、ドライブ側スリーブ51の移動速度が十分に高められることから、第2ドグ51aが浅い噛み合い状態では第1ドグ53aに衝突し難く、第1ドグ53aと第2ドグ51aが十分な深さで噛み合う位置まで移動し易くなる。
そして、図13(c)、(d)に示すように、第2カム56gのアーム56dが、環状突起60cのテーパ部60eに当接する。そして、第2カム56gのアーム56dは、第1カム56fと同様、テーパ部60eによって環状突起60cの径方向外側に導かれ、戻りバネ57の付勢力に抗して、図13(d)中、時計回りに揺動する。その結果、図14(c)、(d)に示すように、第2カム56gのアーム56dは、環状突起60cの外周面を滑動することとなる。
こうして、図14(a)に示すように、ドグギヤ53の第1ドグ53aと、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51aとが噛合し、ドグギヤ53とドライブ側スリーブ51とが一体回転することとなる。
このとき、図14(d)に示すように、第1ドグ53aと第2ドグ51aとが噛合した動力伝達状態において、位相差が規制範囲内となっている。この場合、2つのカム56それぞれのアーム56dは、環状突起60cの外周面に接触して退避姿勢に保持される。
また、動力伝達状態において、位相差が規制範囲外であれば、カム56が突出姿勢に保持されて、カム56のアーム56dが環状突起60cの切り欠き部60d内に進入した状態となる。
そして、ドグギヤ53の第1ドグ53aと、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51aとが噛合した後は、加速状態と減速状態との切り換えにおいて、第1ドグ53aと噛み合う第2ドグ51a、52aが切り換わる。このとき、カム56とストッパー部材60が僅かに相対回転する。それ以外のとき、ギヤの切り換えがなければ、カム56とストッパー部材60は一体回転し、カム56は、図14(c)、(d)に示すように、退避姿勢(または突出姿勢)に保持されたままとなる。
上述した実施形態では、エンジンEによる車両の加速時、シフトフォーク5によって、ドライブ側スリーブ51がドグギヤ53に向かって移動し、ドライブ側スリーブ51の第2ドグ51aが、ドグギヤ53の第1ドグ53aと噛合するまでの動きを例に挙げて説明する。しかし、エンジンブレーキ時、シフトフォーク5によって、コースト側スリーブ52がドグギヤ53に向かって移動し、コースト側スリーブ52の第2ドグ52aが、ドグギヤ53の第1ドグ53aと噛合するときも、動力伝達装置50は同様に機能する。
上述したように、本実施形態の動力伝達装置50は、位相差が規制範囲内にある間、ストッパー部材60とカム56によって、ドグギヤ53と、ドライブ側スリーブ51(コースト側スリーブ52)との軸方向における近接方向の移動が規制される。その間、コイルばね7によってシフトフォーク5の可動方向への押圧力が蓄積されることから、規制範囲外となったとき、蓄積された付勢力によって、ドグギヤ53と、ドライブ側スリーブ51(コースト側スリーブ52)が迅速に近接する。そのため、ドグギヤ53の第1ドグ53aと、ドライブ側スリーブ51およびコースト側スリーブ52の第2ドグ51a、52aが浅い噛み合い状態となる事態を回避し、ドグの噛み合いを適切に遂行することが可能となる。
また、位相差が規制範囲内にあって、コイルばね7によってシフトフォーク5の可動方向への押圧力が蓄積されている間、ストッパー部材60の当接面60fとカム56のアーム56dは、互いに弾き合うことなく接触したままであるため、双方の摩耗や騒音の発生が抑えられる。
また、例えば、ドグギヤ53と、ドライブ側スリーブ51(コースト側スリーブ52)が近接したとき、偶然、第1カム56fのアーム56dが、環状突起60cの切り欠き部60dに臨んでいることがある。この場合、環状突起60cの当接面60fと第1カム56fのアーム56dとの接触がなされず、第1カム56fが機能しない。
このような場合であっても、本実施形態では、軸方向の高さが異なる複数のカム56を設けているため、少なくとも第2カム56gのアーム56dは、環状突起60cの当接面60fと接触される。そのため、位相差が第2カム56gについての規制範囲外となるまで、ドグギヤ53と、ドライブ側スリーブ51(コースト側スリーブ52)との軸方向における近接方向の移動が規制され、コイルばね7に押圧力を蓄積することが可能となる。
また、ストッパー部材60には、切り欠き部60dが形成されていることから、第2ドグ51a、52aが第1ドグ53a側に飛び込むときの位相差が規制範囲外に限られる。位相差が規制範囲外のとき、第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aを、相対回転方向に十分に距離が開いた位置とすることで、第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aの噛み合いの深さを十分に確保することが可能となる。
仮に、カム56が1つであって、偶然、カム56のアーム56dとストッパー部材60の環状突起60cが接触せずに、第2ドグ51a、52aが第1ドグ53a側に飛び込んだとする。この場合であっても、位相差が規制範囲外のとき、第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aを、相対回転方向に十分に距離が開いた位置とすれば、第1ドグ53aと第2ドグ51a、52aの噛み合いが浅くなり過ぎる事態を回避することが可能となる。
上述した実施形態では、電動アクチュエータ6によってシフトフォーク5が可動する場合について説明したが、電動アクチュエータ6の代わりに、手動で駆動されるシフトレバーによってシフトフォーク5が可動する構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、複数のカム56を設ける場合について説明したが、カム56は1つだけ設けてもよい。
また、上述した実施形態では、ドグギヤ53にカム56を設け、ストッパー部材60がドライブ側スリーブ51やコースト側スリーブ52と一体回転する場合について説明した。しかし、ドグギヤ53にストッパー部材60を設け、カム56がドライブ側スリーブ51やコースト側スリーブ52と一体回転してもよい。すなわち、ドグギヤ53を第2回転体とし、ドライブ側スリーブ51やコースト側スリーブ52を第1回転体としてもよい。
また、上述した実施形態では、ストッパー部材60の環状突起60cに、当接面60fが形成されている場合について説明したが、当接面60fは、カム56のアーム56dと接触して、上述したように機能すれば、どのような部材に形成されていてもよい。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
本発明は、主に車両の変速機に用いられる動力伝達装置に利用できる。
50、50a、50b 動力伝達装置
51 ドライブ側スリーブ(第2回転体、スリーブ)
51a 第2ドグ
52 コースト側スリーブ(第2回転体、スリーブ)
52a 第2ドグ
53 ドグギヤ(第1回転体)
53a 第1ドグ
54 ハブ
56 カム
56b 本体部
56d アーム(規制部)
56f 第1カム(カム)
56g 第2カム(カム)
60 ストッパー部材
60c 環状突起(突出部)
60d 切り欠き部
60f 当接面

Claims (8)

  1. 複数の第1ドグが回転方向に配列された第1回転体と、
    前記第1ドグに噛合可能な複数の第2ドグが回転方向に配列された第2回転体と、
    を備え、
    前記第1回転体および前記第2回転体が互いに近接する近接方向に相対移動すると、前記第1ドグおよび前記第2ドグが噛合して該第1回転体と該第2回転体とが一体回転する動力伝達状態となり、該第1回転体および該第2回転体が互いに離隔する離隔方向に相対移動すると、該第1ドグおよび該第2ドグの噛合が解除されて該第1回転体と該第2回転体とが相対回転する切り離し状態となる動力伝達装置であって、
    前記第1回転体と一体回転する規制部と、
    前記第2回転体と一体回転し、前記切り離し状態では前記規制部よりも該第2回転体側に位置するとともに、前記動力伝達状態では前記規制部よりも前記第1回転体側に位置する当接面と、を備え、
    前記切り離し状態から前記第1回転体と前記第2回転体とが近接方向に相対移動する過程において、該第1回転体に対する該第2回転体の回転軸周りの位置が規制範囲内にある場合に、前記当接面と前記規制部とが接触して該近接方向への相対移動が規制され、該当接面と該規制部とが接触した状態で、該第1回転体と該第2回転体とが相対回転して、該第1回転体に対する該第2回転体の回転軸周りの位置が該規制範囲外になると、該当接面と該規制部との接触が解除されて、該第1回転体と該第2回転体とがさらに近接方向に相対移動して前記第1ドグと前記第2ドグとが噛合することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記当接面は、前記第2回転体の回転方向に長さを有することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第2回転体と一体回転するストッパー部材が設けられ、
    前記ストッパー部材には、前記第1回転体側に突出するとともに、少なくとも突出方向の先端部に、円形の外周面の一部に切り欠き部が形成された突出部が設けられ、
    前記当接面は、前記突出部の突出方向先端面で構成され、前記規制範囲内では、該当接面と前記規制部とが回転軸方向に面接触するとともに、該規制範囲外では、該規制部に前記切り欠き部が臨むことで、該当接面と該規制部との接触が解除されることを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第1回転体に本体部が揺動自在に設けられ、該本体部の一部に前記規制部を有するカムを備え、
    前記カムは、
    前記当接面の回転軌跡範囲内に前記規制部が突出する突出姿勢と、該回転軌跡範囲から該規制部が退避する退避姿勢とに変移し、
    前記当接面が前記規制部よりも前記第2回転体側にある間は前記突出姿勢に保持され、
    前記第1ドグと前記第2ドグとが噛合した前記動力伝達状態において、前記第1回転体に対する該第2回転体の回転軸周りの位置が前記規制範囲外であれば、前記カムが前記突出姿勢に保持されて、前記規制部が前記突出部における前記切り欠き部内に進入し、該第1回転体に対する該第2回転体の回転軸周りの位置が該規制範囲内であれば、前記カムが該突出部の外周面に接触して前記退避姿勢に保持されることを特徴とする請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記当接面が前記規制部よりも前記第1回転体側にあり、該第1回転体に対する前記第2回転体の回転軸周りの位置が、前記規制範囲外から該規制範囲内に移行する際、該突出部のうち該当接面と前記切り欠き部との境界に位置する端面が前記カムに接触して、該カムを該突出姿勢から前記退避姿勢へと変移させることを特徴とする請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記カムは、前記第1回転体の回転方向に複数設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記複数のカムは、それぞれの前記規制部を前記第1回転体の回転軸方向にずらして設けられていることを特徴とする請求項6に記載の動力伝達装置。
  8. 回転軸に固定されるハブと、
    前記第2回転体を構成し、前記ハブと一体回転するとともに回転軸方向に移動自在に該ハブに組み付けられ、前記第2ドグが形成されたスリーブと、
    を備え、
    前記ストッパー部材は、
    前記ハブと一体回転するとともに、少なくとも前記第1回転体に近接する方向に、前記スリーブと一体となって移動するように該ハブに組み付けられていることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
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