JP2015066910A - フィルムキャパシタ用フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性を向上させる摺動性及び耐電圧性を併せ持つフィルムキャパシタ用フィルム及びその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも第1のフィルム層と、第2のフィルム層とを備え、前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層は、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成されるフィルムキャパシタ用フィルム及び複数の押出機1A,1B,1Cから供給される前記熱可塑性樹脂組成物をフィードブロック4により多層に積層して合流させる工程と、Tダイス7から共押出法により押出し、溶融多層フィルム8を得る工程と、圧着ロール9と冷却ロール10aとの間に密着させて冷却する工程と、厚さ測定器14でフィルムの厚さを測定する工程と、測定された厚さに基づき、フィルムを所定の厚さとなるように冷却ロール10aの周速度を制御する工程と、フィルム8を巻取機15で巻取管16に巻取る工程とを含むフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも第1のフィルム層と、第2のフィルム層とを備え、前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層は、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成されるフィルムキャパシタ用フィルム及び複数の押出機1A,1B,1Cから供給される前記熱可塑性樹脂組成物をフィードブロック4により多層に積層して合流させる工程と、Tダイス7から共押出法により押出し、溶融多層フィルム8を得る工程と、圧着ロール9と冷却ロール10aとの間に密着させて冷却する工程と、厚さ測定器14でフィルムの厚さを測定する工程と、測定された厚さに基づき、フィルムを所定の厚さとなるように冷却ロール10aの周速度を制御する工程と、フィルム8を巻取機15で巻取管16に巻取る工程とを含むフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、フィルムキャパシタ用フィルム及びその製造方法に関する。
現在、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)及びポリエチレンナフタレート樹脂(PEN樹脂)の4種類の樹脂のいずれかから得られるフィルムを誘電層として、この誘電層の表面に金属蒸着層を電極として形成することで、フィルムキャパシタ用フィルムが実用化されている。
ところで、ハイブリッド車の普及により、インバータ用として使用されるキャパシタには150℃以上の耐熱性が必要とされる。そして、PP樹脂製及びPET樹脂製のフィルムキャパシタ用フィルムは、PP樹脂の使用温度が105℃以下であり、PET樹脂の使用温度が125℃以下であるため、耐熱性が低い。このため、PP樹脂製又はPET樹脂製のフィルムキャパシタ用フィルムをハイブリッド車のキャパシタに適用するには、(1)軽量化の要請を無視して大型の冷却装置を設置する方法、(2)スペース効率を無視して熱源のエンジンルームから遠く離れた運転席側等にキャパシタを設置する方法を採用せざるを得ず、軽量化やコストの点が解決すべき問題となっている。
一方、PPS樹脂製のフィルムキャパシタ用フィルムは、使用温度が160℃以下で良好な耐熱性が得られるものの、絶縁破壊強さが低く、耐電圧性に劣るため、使用範囲が限定される。また、PEN樹脂製のフィルムキャパシタ用フィルムは、使用温度が160℃以下で良好な耐熱性が得られるものの、誘電損失が大きく、誘電正接の温度依存性が大きいので、使用範囲が限定される。
これに対し、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)製のフィルムがフィルムキャパシタ用フィルムとして注目されている(例えば、特許文献1、2参照)。ポリエーテルイミド樹脂製のフィルムキャパシタ用フィルムは、ガラス転移点Tgが200℃以上で耐熱性に優れ、絶縁破壊強さが高く、耐電圧性に優れ、誘電正接の周波数依存性と温度依存性が小さいためフィルムキャパシタ用フィルムとして好適である。
しかしながら、フィルムキャパシタ用フィルムとして使用される熱可塑性樹脂製のフィルムは、摺動性に劣るため、例えば、フィルム製造時のフィルムの巻取りやスリット等の作業に支障を来したり、フィルムに皺が発生したり、フィルム製造時の案内ロール等に巻き付いたりという問題が生じることがある。また、キャパシタ組立て時にフィルムがブロッキングし、巻回されたフィルムを巻き解いた際に、フィルムが破断して、組立てに支障を来すことがある。このため、熱可塑性樹脂製のフィルムをフィルムキャパシタ用フィルムとして使用するには、摺動性を改良する必要がある。
摺動性の改良方法としては、摺動性改質剤を添加した熱可塑性樹脂を用いる方法が一般的である。しかしながら、例えば、特許文献3に開示されているような、熱可塑性結晶質樹脂内に摺動性改質剤(フィラー)を分散させてフィルム表面を粗化することにより、フィルムの摺動性を高める方法では、フィラー部分が欠点となって、フィルムの耐電圧性を低下させるという問題があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、生産性を向上させる摺動性及び耐電圧性を併せ持つフィルムキャパシタ用フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、フィルムキャパシタ用フィルムであって、少なくとも第1のフィルム層と、第2のフィルム層とを備え、前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層は、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成されることを特徴とする。
(1)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、フィルムキャパシタ用フィルムであって、少なくとも第1のフィルム層と、第2のフィルム層とを備え、前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層は、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成されることを特徴とする。
(2)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(1)の構成において、前記フィルムが2μm以上10μm以下の厚さを有することを特徴とする。
(3)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(1)または(2)の構成において、前記フィルムが第3のフィルム層を備えることを特徴とする。
(4)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記フィルム層が摺動性改質剤を含有する摺動性改質フィルムを少なくとも1層含むことを特徴とする
(5)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(4)の構成において、前記摺動性改質剤がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする。
(6)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(1)ないし(5)のいずれかの構成において、前記熱可塑性樹脂組成物が結晶性樹脂組成物を含むことを特徴とする。
(7)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(1)ないし(6)のいずれかの構成において、前記熱可塑性樹脂組成物が非結晶性樹脂組成物を含むことを特徴とする。
(8)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムは、(7)の構成において、前記非結晶性樹脂組成物がポリエーテルイミド樹脂組成物であることを特徴とする。
(9)本発明の(1)ないし(8)の構成のフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法は、複数の押出機から供給される前記熱可塑性樹脂組成物をフィードブロックにより多層に積層して合流させる工程と、前記フィードブロックと接続するTダイスから共押出法により押出し、溶融多層フィルムを得る工程と、前記溶融多層フィルムを圧着ロールと冷却ロールとの間に密着させて冷却する工程と、搬送ロール対と案内ロールとの間に配設される厚さ測定器で前記溶融多層フィルムの厚さを測定する工程と、測定された厚さに基づき、前記溶融多層フィルムを所定の厚さとなるように冷却ロールの周速度を制御する工程と、厚みが調整された前記溶融多層フィルムを巻取機で巻取管に巻取る工程とを含むことを特徴とする。
(10)本発明のフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法は、(9)の構成において、前記所定の厚さが2μm以上10μm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、生産性を向上させる摺動性及び耐電圧性を併せ持つフィルムキャパシタ用フィルム及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)について詳細に説明する。
本発明に係るフィルムキャパシタ用フィルム8は、少なくとも第1のフィルム層と、第2のフィルム層とを備え、前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層は、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成されている。
フィルムキャパシタ用フィルム8の厚みは、2〜10μmである。2μm未満であると、フィルムの引張強度が低下して複数の樹脂層を合流して複数層積層する工程で問題が生じるおそれがある。10μmを超えると、フィルムの厚みあたりの絶縁破壊強さが低下するため、耐電圧性向上の効果が薄くなる。
熱可塑性樹脂組成物としては、ポリエチレン樹脂(PE樹脂)、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、ポリアミド樹脂(PA樹脂)、ポリアセタール樹脂(POM樹脂)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、超高分子量ポリエチレン樹脂(UHPE樹脂)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)、ポリメチルペンテン樹脂(TPX樹脂)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)、液晶ポリマー樹脂(LCP樹脂)、ポリテトラフロロエチレン樹脂(PTFE樹脂)及びシンジオタックチックポリスチレン樹脂等を含む群から選択される1つ又は複数の結晶質熱可塑性樹脂組成物を用いることができる。
また、熱可塑性樹脂組成物は、ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS樹脂)、メタクリル樹脂(PMMA樹脂)、塩化ビニル樹脂(PVC樹脂)、ポリカーボネイト樹脂(PC樹脂)、シクロオレフィンポリマー樹脂(COP樹脂)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)、ポリアレレート樹脂(PAR樹脂)、ポリサルホン樹脂(PSF樹脂)、ポリエーテルサルホン樹脂(PES樹脂)、ポリアミドイミド樹脂(PAI樹脂)等を含む群から選択される1つ又は複数の非結晶質熱可塑性樹脂組成物を用いることができる。
ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)製のフィルムキャパシタ用フィルムは、ガラス転移点Tgが200℃以上で耐熱性に優れ、絶縁破壊強さが高く耐電圧性に優れ、誘電正接の周波数依存性と温度依存性が小さいためフィルムキャパシタ用フィルムとして好適である。また、PEI樹脂は、1種類を単独または2種類以上をアロイ化あるいはブレンドして使用してもよい。
さらに、PEI樹脂組成物としては、本発明の特性を損なわない範囲で、ポリイミド樹脂(PI樹脂)あるいはポリアミドイミド樹脂(PAI樹脂)等の熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)あるいはポリエーテルケトン樹脂(PK樹脂)等のポリアリーレンケトン系樹脂、ポリサルホン樹脂(PSU樹脂)、ポリエーテルサルホン樹脂(PES樹脂)あるいはポリフェニレンサルホン樹脂(PPSU樹脂)等の芳香族ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂(PPS樹脂)、ポリフェニレンスルフィドスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィドケトン樹脂等のポリアリーレンサルフィド系樹脂、液晶ポリマー樹脂(LCP樹脂)等の公知の熱可塑性樹脂を添加することができる。液晶ポリマーはI型、II型あるはIII型のいずれ液晶ポリマーも使用可能である。
PEI樹脂の具体例としては、Tgが217℃のUltem 1010(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)、Tgが217℃のUltem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)、Tgが235℃のUltem CRS5001(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)、Tgが247℃のUltem XH6050(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)等が挙げられる。
摺動性改質剤としては、具体的にはポリジメチルシロキサン等のシリコーンオイル、炭素繊維やシリカ等のフィラー、フッ素樹脂を挙げられる。なかでも、フッ素樹脂は、耐電圧性に影響を及ぼさずに必要な摺動性を付与でき、300℃を超える成形加工温度においても熱的に安定であるという理由から好適である。
フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE樹脂)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA樹脂)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピル共重合体樹脂(FEP樹脂)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体樹脂(ETFE樹脂)、ポリビニリデンフルオライド樹脂(PVDF樹脂)及びポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE樹脂)等を含む群から選択される1つ又は複数の樹脂を用いることができる。これらフッ素樹脂の中では、連続使用温度が200℃以上と耐熱性に優れ、コスト及び取り扱いやすさの点からPFA樹脂とFEP樹脂が好ましい。PFA樹脂とFEP樹脂は、単独あるいはブレンドして使用しても構わない。
摺動性改質剤の添加量は、例えばフッ素樹脂の場合、熱可塑性樹脂100質量部に対して1.0質量部〜30.0質量部の範囲で添加され、好ましくは1.0質量部〜20.0質量部、より好ましくは1.0質量部〜10.0質量部の範囲である。フッ素樹脂の添加量が1.0質量部未満の場合は、フィルムキャパシタ用フィルムに摺動性を十分に付与することができない。30.0質量部を越えて添加してもフィルムキャパシタ用フィルムの摺動性改善効果に変化は無く、30.0質量部以下の添加量で十分である。さらに、30.0質量部を越えて添加するとフッ素樹脂の割合が多くなるため絶縁破壊電圧が低下し、フィルムキャパシタ用フィルムとしての適性が低下する。その上、引張強度が低下し、フィルムキャパシタ用フィルムの製造中に破断しやくなるため薄いフィルムキャパシタ用フィルムの製造が困難になったり、フィルムキャパシタ用フィルムに穴開きが発生したり、金属の蒸着性能に悪影響を及ぼす虞がある。
フィルムキャパシタ用フィルム8における各層の構成は、特に限定はないが、例えば、図1(a)に示すような表層1を摺動性改質フィルムから形成された摺動層Aとし、中央層を熱可塑性樹脂フィルムから形成された絶縁層Bとしたもの、図1(b)に示すような表層1及び中央層を摺動層Aとしたもの、図1(c)に示すような表層1及び表層2を摺動層Aとし中央層を絶縁層Bとしたもの、図1(d)に示すような表層1を摺動層Aとし中央層及び表層2を絶縁層Bとしたもの、図1(e)に示すような表層1、中央層、表層2を摺動層Aとしたものが挙げられる。フィルムを2層とすることで、各層で発生する欠点部が相互に補填され、絶縁破壊電圧(V/μm)の最小値が改善し、結果、耐電圧性が向上する。また、フィルムの積層数を3層、4層と積層数を増やすことで、よりいっそう欠点部が補填され、さらに耐電圧性が向上する。
摺動性改質剤の添加による耐電圧性の低下は、フィルムキャパシタ用フィルム8を2層(摺動層/絶縁層)、あるいは3層(摺動層/絶縁層/摺動層)の積層構造とすることで、キャパシタの加工に不可欠である摺動性、耐電圧性が確保できる。また、4層以上とするときは、(摺動層/絶縁層/絶縁層/摺動層)のように、表層1及び表層2を摺動層とし、中央層を複数層の絶縁層とすることで、特に耐電圧性が向上する。
フィルムキャパシタ用フィルム8における各層の厚みの構成比は、同種類のフィルムの積層、すなわち、熱可塑性樹脂フィルム同士、あるいは、摺動性改質熱可塑性樹脂フィルム同士の場合は、特に限定なく使用することができる。異種フィルムを組み合わせて積層する場合、耐電圧性を確保するために、摺動性改質熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムよりも厚くすることが好ましい。さらに、3層積層フィルムの場合は、中央層の摺動性改質熱可塑性樹脂フィルムは、表層の熱可塑性樹脂フィルムの合計よりも厚くすることが好ましく、耐電圧性の最小値を抑制しつつ摺動性を確保するためには、各層の厚みの比を表層1:中央層:表層2=(0.1以上0.5以下):(4.0以上4.8以下):(0.1以上0.5以下)とすることが好ましい。
次に、本発明におけるフィルムキャパシタ用フィルム8の製造方法であるフィードブロック4を有する
7を用いた溶融共押出成形法について説明する。
7を用いた溶融共押出成形法について説明する。
従来、フィルムキャパシタ用フィルムを製造する方法としては、Tダイスを用いた溶融押出成形法が挙げられる(特許文献4参照。)。これは、例えば、2層積層フィルムの場合、溶融した熱可塑性樹脂成形材料を、Tダイスのリップ部から押出し、所定厚み及び所定幅に成形したフィルムを、送り出し機から送り出した成形、冷却、固化済の熱可塑性樹脂フィルムとともに、引取機の標準表面冷却ロールの外周面上に引き取って積層し、圧着ロールで押しつけることにより所定厚みに調整するとともに、冷却、固化し、搬送ロール対で搬送して巻取機に巻取って製造する方法である。
このTダイスを用いた溶融押出成形法では、Tダイスのリップ部から、冷却ロールに溶融フィルム状物が接するまでの距離(エアギャップ)が長く、温度の低下により溶融フィルム状物が固化し、フィルムどうしの接着性が低下することや、各層の膜厚の精度が低下すること、厚さ10μm以下のフィルムを作製することが困難となっていた。したがって、フィルムを薄く形成できる点及び量産性の点から、本発明におけるフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法であるフィードブロックを有するTダイスを用いた溶融共押出成形法で製造する。各層用の熱可塑性樹脂組成物を含む成形材料を、それぞれ二軸押出混練機で溶融混練し、それらを押出機の先端に配置されたフィードブロックにより溶融樹脂を層流の状態とし、Tダイス先端のリップ部から溶融樹脂を溶融共押出しして積層し、この溶融多層フィルムを引取機内の圧着ロールと冷却ロールとの間に密着させて冷却し、次いで巻取機で巻取管に順次巻取り、フィルムキャパシタ用フィルムとして提供する。
図2及び図3に基づいて、本発明の実施形態の実施例1に係る3層積層ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)フィルムの製造方法について、詳細に説明する。
図2に示すように、実施例1に係る3層積層PEI樹脂フィルムの製造装置である3層Tダイス押出装置は、成形材料を投入する材料投入ホッパー2、押出機1A、押出機1B、押出機1C、フィードブロック4、Tダイス7、圧着ロール9、標準表面冷却ロール10a、粗表面冷却ロール10b、引取機11、巻取機15を備えている。
押出機1A、押出機1B、押出機1Cは、それぞれ押出スクリュー(図示せず)で、材料投入ホッパー2から投入されたPEI樹脂組成物の成形材料を混合、撹拌しながらフィードブロック4方向に搬送すると共に、シリンダー(図示せず)に組み込まれた電熱手段で、成形材料を加熱・溶融する。このようにして溶融されて搬送されるPEI樹脂組成物を含む成形材料は、接続管3を介してフィードブロック4に送給される。
フィードブロック4では、図3に示すように、押出機1A〜1Cからそれぞれ供給された成形材料はセレクタプラグ5を介して合流部51において多層に合流する。合流した成形材料は、ダイプレート6を介して単一マニホールドからなるTダイス7に供給される。
Tダイス7では、所定圧力で溶融成形材料を押出し、Tダイス7のリップ部7aから所定厚み、所定幅のフィルム8を成形する。このようにして成形されたフィルム8は、引取機11の標準表面冷却ロール10aの外周面上に引き取って、圧着ロール9で押しつけることにより所定厚みに調整すると共に、冷却、固化し、フィルムの厚みを厚み測定器14で測定する。そして、フィルム8を搬送ロール対12、13で巻取機15に搬送される。
搬送ロール対12、13と案内ロール15aとの間には、厚み測定器14が配設されており、所望の厚さ、例えば2μm以上10μ以下となるように、厚み測定器14で測定された厚さに基づいて、冷却ロール10a、10bの周速度を調整、制御するようになっている。そして、巻き取り機15内の案内ロール15a、15b、15cを介して巻取管16に巻取って製造することができる。
なお、この種の共押出装置としては、上述したフィードブロック4にセレクタプラグ5を設けた分配プラグ方式に限らず、フィードブロック4に対しセレクタプレートを設けた分配プレート方式を採用することもできる。
以下、本発明のフィルムキャパシタ用フィルムの実施例1〜8及び比較例1、2を、表1、図2を用いて説明する。
(試料フィルムの調整)
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、比較例1〜2及び実施例1〜8のフィルムを作製した。なお、各樹脂の形成層は、押出機1Bに入れた樹脂が中央層、押出機1Aに入れた樹脂が表層1(巻き内面側)、押出機1Cに入れた樹脂が表層2(巻き外面側)となる。各層の厚みは、各押出機の押出量により調整した。
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、比較例1〜2及び実施例1〜8のフィルムを作製した。なお、各樹脂の形成層は、押出機1Bに入れた樹脂が中央層、押出機1Aに入れた樹脂が表層1(巻き内面側)、押出機1Cに入れた樹脂が表層2(巻き外面側)となる。各層の厚みは、各押出機の押出量により調整した。
(比較例1)
熱可塑性樹脂組成物としてポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)を用い、図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1BにPEI樹脂を投入し、厚み5μmの単層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用した。
熱可塑性樹脂組成物としてポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)を用い、図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1BにPEI樹脂を投入し、厚み5μmの単層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用した。
(実施例1)
熱可塑性樹脂組成物としてポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)を用い、図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1A、1B、1CにそれぞれPEI樹脂を投入し、各層の厚みが表層1:中央層:表層2=1:3:1となるように各押出機の材料押出量を調整し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用した。
熱可塑性樹脂組成物としてポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)を用い、図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1A、1B、1CにそれぞれPEI樹脂を投入し、各層の厚みが表層1:中央層:表層2=1:3:1となるように各押出機の材料押出量を調整し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用した。
(実施例2〜3)
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1Aに摺動性改質PEI樹脂を投入し、さらに、押出機1B、1CにPEI樹脂を投入し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用し、摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、実施例2が表層1:中央層:表層2=2:2:1、実施例3が表層1:中央層:表層2=1:3:1となるように各押出機の材料押出量を調整した。
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1Aに摺動性改質PEI樹脂を投入し、さらに、押出機1B、1CにPEI樹脂を投入し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用し、摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、実施例2が表層1:中央層:表層2=2:2:1、実施例3が表層1:中央層:表層2=1:3:1となるように各押出機の材料押出量を調整した。
(実施例4〜6)
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1B、1Cに摺動性改質PEI樹脂を投入し、さらに、押出機1AにPEI樹脂を投入し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用し、摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、実施例4が表層1:中央層:表層2=1:3:1、実施例5が表層1:中央層:表層2=0.5:4:0.5、実施例6が表層1:中央層:表層2=0.25:4.5:0.25となるように各押出機の材料押出量を調整した。
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1B、1Cに摺動性改質PEI樹脂を投入し、さらに、押出機1AにPEI樹脂を投入し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)を使用し、摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、実施例4が表層1:中央層:表層2=1:3:1、実施例5が表層1:中央層:表層2=0.5:4:0.5、実施例6が表層1:中央層:表層2=0.25:4.5:0.25となるように各押出機の材料押出量を調整した。
(比較例2)
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1Bに摺動性改質PEI樹脂を投入し、厚み5μmの単層フィルムを作製した。摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)にPFA樹脂を配合したものを使用した。
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1Bに摺動性改質PEI樹脂を投入し、厚み5μmの単層フィルムを作製した。摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)にPFA樹脂を配合したものを使用した。
(実施例7)
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1B、1Cに摺動性改質PEI樹脂を投入し、厚み5μmの2層積層フィルムを作製した。摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、表層1:中央層(+表層2)=1:4となるように各押出機の材料押出量を調整した。
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1B、1Cに摺動性改質PEI樹脂を投入し、厚み5μmの2層積層フィルムを作製した。摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、表層1:中央層(+表層2)=1:4となるように各押出機の材料押出量を調整した。
(実施例8)
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1A、1B、1Cに摺動性改質PEI樹脂を投入し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、表層1:中央層:表層2=1:3:1となるように各押出機の材料押出量を調整した。
図2に示す3層Tダイス押出装置を用いて、押出機1A、1B、1Cに摺動性改質PEI樹脂を投入し、厚み5μmの3層積層フィルムを作製した。摺動性改質PEI樹脂は、Ultem 9011(SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製、商品名)にPFA樹脂を配合したものを使用した。各層の厚みの比は、表層1:中央層:表層2=1:3:1となるように各押出機の材料押出量を調整した。
(測定と評価)
(フィルムの厚み)
フィルムキャパシタ用フィルムの厚みは、接触式の厚み計(Mahr社製 商品名:電子マイクロメータミロトロン1240)を使用し、フィルム幅方向19点、フィルム流れ方向5箇所の95点箇所の平均厚みにより求めた。
(フィルムの厚み)
フィルムキャパシタ用フィルムの厚みは、接触式の厚み計(Mahr社製 商品名:電子マイクロメータミロトロン1240)を使用し、フィルム幅方向19点、フィルム流れ方向5箇所の95点箇所の平均厚みにより求めた。
(表面粗さ)
フィルムキャパシタ用フィルムの算術平均粗さRaと最大高さRzは、JISB0601−2001に準じて測定を行った。十点平均粗さRz94は、JISB0601−1994に準じて測定を行った。
フィルムキャパシタ用フィルムの算術平均粗さRaと最大高さRzは、JISB0601−2001に準じて測定を行った。十点平均粗さRz94は、JISB0601−1994に準じて測定を行った。
(静摩擦係数及び動摩擦係数)
フィルムキャパシタ用フィルムの静摩擦係数及び動摩擦係数は、JIS K 7125−1999に準拠し、測定した。具体的には、万能材料試験機(エー・アンド・デイ社製、テンシロン)を使用し、23℃、50%RHの環境下にて、試験速度100mm/min、垂直荷重1.96N平面圧子仕様でフィルム表裏間の摩擦抵抗を測定した。
フィルムキャパシタ用フィルムの静摩擦係数及び動摩擦係数は、JIS K 7125−1999に準拠し、測定した。具体的には、万能材料試験機(エー・アンド・デイ社製、テンシロン)を使用し、23℃、50%RHの環境下にて、試験速度100mm/min、垂直荷重1.96N平面圧子仕様でフィルム表裏間の摩擦抵抗を測定した。
(耐電圧性)
フィルムキャパシタ用フィルムの耐電圧性(絶縁破壊電圧)は、JISC2110−1994に準拠し、気中法による短時間絶縁破壊試験で最小値(Min)、最大値(Max)、平均値(Ave)、標準偏差(σ)を測定した。この測定は、23℃の環境下で実施した。電極の形状は、円柱状(上部形状 直径:25mm、高さ:25mm、下部形状 直径:25mm、高さ:15mm)を使用した。
フィルムキャパシタ用フィルムの耐電圧性(絶縁破壊電圧)は、JISC2110−1994に準拠し、気中法による短時間絶縁破壊試験で最小値(Min)、最大値(Max)、平均値(Ave)、標準偏差(σ)を測定した。この測定は、23℃の環境下で実施した。電極の形状は、円柱状(上部形状 直径:25mm、高さ:25mm、下部形状 直径:25mm、高さ:15mm)を使用した。
比較例1〜2及び実施例1〜8で作製したフィルムの層厚み(μm)、耐電圧性(V/μm)、静摩擦係数、動摩擦係数、冷却ロール側の内面表面粗さ(μm)の測定結果を表1に示す。
実施例1の共押出による3層積層フィルム(絶縁層/絶縁層/絶縁層)においては、厚み1μmあたりの耐電圧性(絶縁破壊電圧)の最小値は、比較例1の単層フィルム(絶縁層)の149V/μmから191V/μm、同じく平均値は、比較例1の単層フィルムの261V/μmから296V/μmへと顕著に増加している。
また、実施例7(摺動層/摺動層)においては、摺動性改質剤をPEI樹脂に添加することで、摺動性の指標の一つである動摩擦係数が、比較例1(絶縁層)の0.71から0.40と減少している。一方、厚み1μmあたりの耐電圧性(絶縁破壊電圧)の最小値は、比較例2(摺動層)の113V/μmから167V/μmへと顕著に増加している。
比較例2(摺動層)、実施例7(摺動層/摺動層)及び実施例8(摺動層/摺動層/摺動層)の結果から、摺動性改質剤添加PEI樹脂フィルムにおいては、積層枚数が単層から2層、3層と増加するにつれて、摺動性をほぼ維持したまま、厚み1μmあたりの耐電圧性は平均値、最小値ともに増加しているのがわかる。
実施例1(耐電圧層/絶縁層/耐電圧層)、実施例3(摺動層/絶縁層/耐電圧層)及び実施例4(摺動層/絶縁層/摺動層)の結果から、表層に摺動層(摺動性改質剤添加PEI樹脂フィルム層)を設けることにより、動摩擦係数及び静摩擦係数が減少し、摺動性の改善がみられた。
このように、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成される樹脂フィルム層を少なくとも2層積層したフィルムを適用することで、同じ厚みの熱可塑性樹脂製フィルムであっても、摺動性を維持したまま、欠点部の相互補填効果が発生して、耐電圧性の向上が達成される。同様に、摺動性改質剤の添加による耐電圧性の低下も、共押出による多層化により、耐電圧性の向上が達成される。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが、当業者には明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
A 摺動層
B 絶縁層
1A 押出機A
1B 押出機B
1C 押出機C
2 材料投入ホッパー
3 接続管
4 フィードブロック
5 セレクタプラグ
51 合流部
6 ダイプレート
7 Tダイス
7a リップ部
8 フィルムキャパシタ用フィルム
9 圧着ロール
10a 標準表面冷却ロール
10b 粗表面冷却ロール
11 引取機
12、13 搬送ロール対
14 厚み測定器
15 巻取機
15a、15b、15c 案内ロール
16 巻取管
B 絶縁層
1A 押出機A
1B 押出機B
1C 押出機C
2 材料投入ホッパー
3 接続管
4 フィードブロック
5 セレクタプラグ
51 合流部
6 ダイプレート
7 Tダイス
7a リップ部
8 フィルムキャパシタ用フィルム
9 圧着ロール
10a 標準表面冷却ロール
10b 粗表面冷却ロール
11 引取機
12、13 搬送ロール対
14 厚み測定器
15 巻取機
15a、15b、15c 案内ロール
16 巻取管
Claims (10)
- フィルムキャパシタ用フィルムであって、
少なくとも第1のフィルム層と、第2のフィルム層とを備え、
前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層は、熱可塑性樹脂組成物から共押出により形成することを特徴とするフィルムキャパシタ用フィルム。 - 前記フィルムが2μm以上10μm以下の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 前記フィルムが第3のフィルム層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 前記フィルムが摺動性改質剤を含有する摺動性改質フィルムを少なくとも1層含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 前記摺動性改質剤がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項4に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 前記熱可塑性樹脂組成物が結晶性樹脂組成物を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 前記熱可塑性樹脂組成物が非結晶性樹脂組成物を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 前記非結晶性樹脂組成物がポリエーテルイミド樹脂組成物であることを特徴とする請求項7に記載のフィルムキャパシタ用フィルム。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法であって、
複数の押出機から供給される前記熱可塑性樹脂組成物をフィードブロックにより多層に積層して合流させる工程と、
前記フィードブロックと接続するTダイスから共押出法により押出し、溶融多層フィルムを得る工程と、
前記溶融多層フィルムを圧着ロールと冷却ロールとの間に密着させて冷却する工程と、
搬送ロール対と案内ロールとの間に配設される厚さ測定器で前記溶融多層フィルムの厚さを測定する工程と、
測定された厚さに基づき、前記溶融多層フィルムを所定の厚さとなるように冷却ロールの周速度を制御する工程と、
厚みが調整された前記溶融多層フィルムを巻取機で巻取管に巻取る工程とを含むことを特徴とするフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法。 - 前記所定の厚さが2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項9に記載のフィルムキャパシタ用フィルムの製造方法。
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- 2013-09-30 JP JP2013205662A patent/JP2015066910A/ja active Pending
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