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JP2015052695A - 位相差板、液晶表示装置および位相差板の製造方法 - Google Patents

位相差板、液晶表示装置および位相差板の製造方法 Download PDF

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JP2015052695A JP2013185172A JP2013185172A JP2015052695A JP 2015052695 A JP2015052695 A JP 2015052695A JP 2013185172 A JP2013185172 A JP 2013185172A JP 2013185172 A JP2013185172 A JP 2013185172A JP 2015052695 A JP2015052695 A JP 2015052695A
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顕夫 田村
Akio Tamura
顕夫 田村
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Fujifilm Corp
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】透湿度が低く、かつ、硬度が高く、また、保護フィルムと光学異方性層との密着性に優れる位相差板およびそれを用いた液晶表示装置ならびに位相差板の製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも光学異方性層を含む位相差素子と、光学異方性層の表面に設けられる保護フィルムとを有し、保護フィルムが、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより形成されるフィルムである、位相差板。【選択図】図1

Description

本発明は、位相差板およびそれを用いた液晶表示装置ならびに位相差板の製造方法に関する。
近年、液晶表示装置は、液晶テレビや、パソコン、携帯電話、デジタルカメラなどの液晶パネル等の用途で広く用いられている。
また、液晶表示装置において、視野角の拡大、画像着色の改良、コントラストの向上のため、位相差板を使用することが知られている。
例えば、特許文献1には、「一方の末端にシアノ基を有し、他方の末端に(メタ)アクリレートを有する第1の棒状化合物と、両末端に(メタ)アクリレートを有する第2の棒状化合物と、4級アンモニウム塩とを含有する、位相差層形成用の重合性液晶組成物。」が記載されている([請求項1])。
特開2013−164520号公報
本発明者は、特許文献1などに記載された従来公知の位相差板について検討したところ、透湿度や硬度に改善の余地があり、また、これらの物性を改善する観点から保護フィルムを設けた場合であっても、保護フィルムの材料によっては、保護フィルムとの密着性が劣る場合があることを明らかとした。
そこで、本発明は、透湿度が低く、かつ、硬度が高く、また、保護フィルムと光学異方性層との密着性に優れる位相差板およびそれを用いた液晶表示装置ならびに位相差板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を、光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させて保護フィルムを形成することにより、透湿度が低く、かつ、硬度が高く、また、保護フィルムと光学異方性層との密着性に優れる位相差板となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
[1] 少なくとも光学異方性層を含む位相差素子と、光学異方性層の表面に設けられる保護フィルムとを有し、
保護フィルムが、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより形成されるフィルムである、位相差板。
[2] 重合性基を有するシリコーン化合物が、重合性基を有し、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンである、[1]に記載の位相差板。
[3] 保護フィルムが、光学的に等方性である、[1]または[2]に記載の位相差板。
[4] 光学異方性層が、液晶性化合物を含有する、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の位相差板。
[5] [1]〜[4]のいずれか1つに記載の位相差板を有する液晶表示装置。
[6] 熱可塑性樹脂基材上に、直接または配向膜を介して、重合性基を有する液晶性化合物を含有する液晶組成物を用いて光学異方性層を形成する光学異方性層形成工程と、
重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより保護フィルムを形成する保護フィルム形成工程と、を有する、位相差板の製造方法。
本発明によれば、透湿度が低く、かつ、硬度が高く、また、保護フィルムと光学異方性層との密着性に優れる位相差板およびそれを用いた液晶表示装置ならびに位相差板の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の位相差板の実施形態の一例を示す模式的な断面図である。 図2は、パターン光学異方性層の例を示す模式的な正面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[位相差板]
本発明の位相差板は、少なくとも光学異方性層を含む位相差素子と、光学異方性層の表面に設けられる保護フィルムとを有し、保護フィルムが、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより形成される、位相差板である。
本発明者は、上述した通り、光学異方性層の表面上に上記保護フィルムを有する位相差板が、透湿度が低く、かつ、硬度が高く、また、保護フィルムと光学異方性層との密着性に優れることを知見している。
このような効果が得られる理由について、本発明者は次のように推測している。
すなわち、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより、シリコーン化合物の重合性基と光学異方性層の表面に存在する活性部位(例えば、液晶性化合物の重合性基の残基など)とが反応したためと考えられる。
本発明の位相差板の実施形態の一例を示す模式的な断面図を図1に示す。
図1に示す位相差板10は、位相差素子12と、保護フィルム14とを有し、図1に示すように、保護フィルム14は、位相差素子12の表面上に配置されている。
ここで、図1においては、保護フィルム14は、位相差素子12の片面の表面のみに配置されているが、位相差素子12の両面の表面に配置されていてもよい。
以下、位相差板中の各部材(位相差素子、保護フィルム)について詳述する。
〔位相差素子〕
本発明の位相差板が有する位相差素子は、少なくとも光学異方性層を有するものであれば特に限定されず、従来公知の位相差素子を用いることができる。
以下に、位相差素子を構成する光学異方性層ならびに任意の熱可塑性樹脂基材および配向膜について詳述する。
<光学異方性層>
上記位相差素子が有する光学異方性層としては、保護フィルムとの密着性がより良好となる理由から、液晶性化合物を含む光学異方性層であるのが好ましい。なお、光学異方性層は単層構造であっても、積層構造であってもよい。
(液晶性化合物)
一般的に、液晶性化合物はその形状から、棒状タイプと円盤状タイプに分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶性化合物を用いることもできるが、棒状液晶性化合物またはディスコティック液晶性化合物(円盤状液晶性化合物)を用いるのが好ましい。2種以上の棒状液晶性化合物、2種以上の円盤状液晶性化合物、または棒状液晶性化合物と円盤状液晶性化合物との混合物を用いてもよい。上述の液晶性化合物の固定化のために、重合性基を有する棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物を用いて形成することがより好ましく、液晶性化合物が1分子中に重合性基を2以上有することがさらに好ましい。液晶性化合物が二種類以上の混合物の場合には、少なくとも1種類の液晶性化合物が1分子中に2以上の重合性基を有していることが好ましい。
棒状液晶性化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1や特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好ましく用いることができ、ディスコティック液晶性化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]や特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好ましく用いることができるが、これらに限定されない。
(配向)
液晶性化合物の分子は、垂直配向、水平配向、ハイブリッド配向および傾斜配向のいずれかの配向状態に固定化されていることが好ましい。
ここで、ハイブリッド配向とは、円盤状液晶性化合物の分子の円盤面または棒状液晶性化合物の分子の分子対称軸と層平面との角度が、光学異方性層の深さ方向でかつ配向膜の表面からの距離の増加と共に増加または減少している配向である。
上記角度は、距離の増加と共に増加することが好ましい。
また、上記角度の変化としては、連続的増加、連続的減少、間欠的増加、間欠的減少、連続的増加と連続的減少を含む変化、あるいは、増加及び減少を含む間欠的変化が可能である。間欠的変化は、厚さ方向の途中で傾斜角が変化しない領域を含んでいる。
更に、上記角度は、角度が変化しない領域を含んでいても、全体として増加または減少していればよいが、連続的に変化することが好ましい。もちろん均一に一様に傾斜した配向でもよい。
このようなハイブリッド配向状態に液晶性化合物が固定化された態様としては、例えば、捩れ配向モード液晶表示装置の光学補償フィルムとして用いる態様が挙げられ、具体的には、特開2012−3183号公報の段落[0123]〜[0126]に記載のものを好ましく用いることができるが、本発明はこれらに限定されない。
一方、光学異方性層における位相差をλ/4程度とするために、液晶性化合物の配向状態を制御することがある。このとき、棒状液晶性化合物を用いる場合には、棒状液晶性化合物を水平配向した状態で固定化するのが好ましく、ディスコティック液晶性化合物を用いる場合には、ディスコティック液晶性化合物を垂直配向した状態で固定化するのが好ましい。なお、本発明において、「棒状液晶性化合物が水平配向」とは、棒状液晶性化合物のダイレクタと層面が平行であることを言い、「ディスコティック液晶性化合物が垂直配向」とは、ディスコティック液晶性化合物の円盤面と層面が垂直であることを言う。厳密に水平、垂直であることを要求するものではなく、それぞれ正確な角度から±20°の範囲であることを意味するものとする。±5°以内であることが好ましく、±3°以内であることがより好ましく、±2°以内であることがさらに好ましく、±1°以内であることが最も好ましい。
また、液晶性化合物を水平配向、垂直配向状態とするために、水平配向、垂直配向を促進する添加剤(配向制御剤)を使用してもよい。添加剤としては各種公知のものを使用できる。
(光学異方性層のレタデーション)
本発明の位相差板は、液晶表示装置において、正確な円偏光に近づけられるという理由から、光学異方性層は位相差がλ/4程度である位相差領域を有することが好ましく、具体的には、Re(550)が、110〜200nmであることが好ましく、110〜165nmであることがより好ましく、115〜150nmであることが更に好ましく、120〜145nmであることが特に好ましい。
なお、本明細書において、Re(λ)およびRth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレタデーション、および、厚さ方向のレタデーションを表す。Re(λ)は、KOBRA 21ADH、またはWR(王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルタをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。Re(λ)およびRth(λ)の測定方法の詳細は、特開2013−041213号公報の段落0010〜0012に記載され、その内容は本明細書に参照として取り込まれる。
(厚み)
本発明においては、上記光学異方性層の厚みについては特に限定されないが、0.1μm〜10μmであるのが好ましく、0.5μm〜5μmであるのがより好ましい。
(パターン光学異方性層)
本発明においては、上記光学異方性層は、右回りの円偏光と左回りの円偏光とをそれぞれ作り出し、立体画像表示装置に好適に用いることができる理由から、面内遅相軸方向および面内レタデーションの少なくとも一方が異なる2以上の位相差領域を有するパターン光学異方性層であるのが好ましく、具体的には、面内遅相軸方向及び面内レタデーションの少なくとも一方が互いに異なる第1位相差領域及び第2位相差領域を含み、且つ第1及び第2位相差領域が、面内において交互に配置されているパターン光学異方性層であるのがより好ましい。
図2(A)〜(C)に、パターン光学異方性層の例の模式的な正面図を示す。
例えば、図2(A)〜(C)に示す光学異方性層12は、面内遅相軸方向の少なくとも一方が互いに異なる第1位相差領域12aおよび第2位相差領域12bを含み、かつ、第1位相差領域12aおよび第2位相差領域12bが、面内において交互に配置されているパターン光学異方性層である。なお、第1位相差領域12aおよび第2位相差領域12bにおいては、互いに直交する面内遅相軸aおよびbをそれぞれ有する。
また、光学異方性層12中の第1位相差領域12aおよび第2位相差領域12bの形状および配置パターンは、図2(A)および(B)に示すように、ストライプ状のパターンを交互に配置した態様であってもよく、図2(C)に示すように、矩形状のパターンを格子状に配置した態様であってもよい。
上述のパターン光学異方性層の形成方法としては、以下の好適な態様が例示されるが、これらに限定されることなく、各種公知の方法を用いて形成できる。
第1の好適態様は、液晶性化合物の配向を制御する複数の作用を利用し、その後、外部刺激(熱処理等)によりいずれかの作用を消失させて、所定の配向制御作用を支配的にする方法である。上記の方法としては、例えば、配向膜による配向制御能と、液晶性化合物中に添加される配向制御剤の配向制御能との複合作用により、液晶性化合物を所定の配向状態とし、それを固定して一方の位相差領域を形成した後、外部刺激(熱処理等)により、いずれかの作用(例えば配向制御剤による作用)を消失させて、他の配向制御作用(配向膜による作用)を支配的にし、それによって他の配向状態を実現し、それを固定して他方の位相差領域を形成する。この方法の詳細については、特開2012−008170号公報の段落[0017]〜[0029]に記載があり、その内容は本明細書に参照として取り込まれる。
第2の好適態様は、パターン配向膜を利用する態様である。この態様では、互いに異なる配向制御能を有するパターン配向膜を形成し、その上に、液晶性化合物を配置し、液晶性化合物を配向させる。液晶性化合物は、パターン配向膜のそれぞれの配向制御能によって、互いに異なる配向状態を達成する。それぞれの配向状態を固定することで、配向膜のパターンに応じて第1および第2の位相差領域のパターンが形成される。パターン配向膜は、印刷法、ラビング配向膜に対するマスクラビング、光配向膜に対するマスク露光等を利用して形成することができる。大掛かりな設備が不要である点や製造容易な点で、印刷法を利用する方法が好ましい。この方法の詳細については、特開2012−032661号公報の段落[0166]〜[0181]に記載があり、その内容は本明細書に参照として取り込まれる。
第3の好適態様としては、例えば、配向膜中に光酸発生剤を添加する態様である。この例では、配向膜中に光酸発生剤を添加し、パターン露光により、光酸発生剤が分解して酸性化合物が発生した領域と、発生していない領域とを形成する。光未照射部分では光酸発生剤はほぼ未分解のままであり、配向膜材料、液晶性化合物、および必要に応じて添加される配向制御剤の相互作用が配向状態を支配し、液晶性化合物を、その遅相軸がラビング方向と直交する方向に配向させる。配向膜へ光照射し、酸性化合物が発生すると、その相互作用はもはや支配的ではなくなり、ラビング配向膜のラビング方向が配向状態を支配し、液晶性化合物は、その遅相軸をラビング方向と平行にして平行配向する。配向膜に用いられる光酸発生剤としては、水溶性の化合物が好ましく用いられる。使用可能な光酸発生剤の例には、Prog. Polym. Sci., 23巻、1485頁(1998年)に記載の化合物が含まれる。光酸発生剤としては、ピリジニウム塩、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩が特に好ましく用いられる。この方法の詳細については、特願2010−289360号明細書に記載があり、その内容は本明細書に参照として取り込まれる。
<熱可塑性樹脂基材>
上記位相差素子は、上述した光学異方性層を支持する熱可塑性樹脂基材を有していてもよい。
上記熱可塑性樹脂基材を構成する主成分(透明支持体の固形分の51質量%以上99質量%以下の材料)である熱可塑性樹脂としては、具体例には、セルロースエステル〔好ましくはセルロースアシレートであり、例えば、トリアセチルセルロース(セルローストリアセテート)、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルブチリルセルロース(セルロースアセテートブチレート)、アセチルプロピオニルセルロースなど〕;ニトロセルロース;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエステル〔例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなど〕;ポリスチレン〔例えば、シンジオタクチックポリスチレンなど〕;ポリオレフィン〔例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリシクロアルカンなど〕;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリアリレート;ポリエーテルイミド;ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン;ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、JSR社製);非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製);(メタ)アクリル系樹脂(アクリペットVRL20A:商品名、三菱レイヨン社製、特開2004−70296号公報や特開2006−171464号公報記載の環構造含有アクリル系樹脂);ポリビニルアルコール;等が含まれる。
これらのなかでも、セルロースエステル(好ましくはセルロースアシレートであり、特に好ましくはセルローストリアセテート)、ポリカーボネート、又は変成ポリメチルメタクリレートが好ましく、セルロースエステル、又はポリカーボネートが特に好ましく、セルロースエステルが最も好ましい。
なお、上記熱可塑性樹脂基材としてポリビニルアルコール樹脂を用いる場合には、上記熱可塑性樹脂基材は、後述する偏光子を兼ねていてもよい。
本発明においては、熱可塑性樹脂としての好適例であるセルロースアシレートの具体的態様や、熱可塑性樹脂とともに含有する任意成分(透光性粒子、可塑剤、紫外線吸収剤、溶媒)は、特開2012−098425号公報の[0026]〜[0071]段落に記載されたものを適宜採用することができる。
〔配向膜〕
上記位相差素子は、上述した光学異方性層と熱可塑性樹脂基材との間に、光学異方性層を形成するための配向膜を有していてもよい。
配向膜は、一般的にはポリマーを主成分とする。配向膜用ポリマー材料としては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手することができる。本発明において利用されるポリマー材料は、ポリビニルアルコール又はポリイミド、及びその誘導体が好ましい。特に変性又は未変性のポリビニルアルコールが好ましい。本発明に使用可能な配向膜については、WO01/88574A1号公報の43頁24行〜49頁8行、特許第3907735号公報の段落[0071]〜[0095]に記載の変性ポリビニルアルコールを参照することができる。
配向膜の厚さは、光学異方性層形成のための配向能の付与、および、熱可塑性樹脂基材の表面凹凸を緩和して均一な膜厚の光学異方性層を形成するという観点からはある程度の厚みが必要となる。具体的には、配向膜の厚さは、0.01μm〜10μmであることが好ましく、0.01μm〜1μmであることがより好ましく、0.01μm〜0.5μmであることがさらに好ましい。
また、本発明では光配向膜を利用することも好ましい。光配向膜としては特に限定はされないが、WO2005/096041号公報の段落[0024]〜[0043]に記載のものやRolic echnologies社製の商品名LPP−JP265CPなどを用いることができる。
〔保護フィルム〕
本発明の位相差板が有する保護フィルムは、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより形成される。
以下では、まず、シリコーン系組成物に含まれる成分について詳述し、その後、上記手順について詳述する。
<重合性基を有するシリコーン化合物>
重合性基を有するシリコーン化合物(以後、単に「シリコーン化合物」とも称する)は、光学異方性層上で重合硬化し得る化合物である。なお、シリコーン化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用してもよい。例えば、後述する重合性基を有するかご型シルセスキオキサンと、重合性基を有する非かご型シルセスキオキサンとの混合物を使用してもよい。
シリコーン化合物中に含まれる重合性基の種類は特に制限されず、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などが挙げられる。カチオン重合性基としては、ビニルエーテル基、オキシラニル基、オキセタニル基などが挙げられる。
なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基およびメタアクリロイル基の両方を含む概念である。
シリコーン化合物中における重合性基の数は特に制限されず、1つでも、複数(2つ以上)であってもよい。
シリコーン化合物とは、シリコーン結合(Si−O結合)を含む化合物であり、その構造は特に制限されない。
(シリコーン化合物の好適態様(その1))
シリコーン化合物の好適態様としては、位相差板の透湿度がより低くなり、また、硬度がより高くなり、更に、保護フィルムと光学異方性層との密着性がより良好となる理由から、重合性基を有するポリオルガノシルセスキオキサンが挙げられる。なお、ポリオルガノシルセスキオキサンとは、基本構成単位がT単位であるポリシロキサンの総称である。
ポリオルガノシルセスキオキサンの種類は特に制限されず、例えば、ランダム型構造、ラダー型構造、または、カゴ型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンが挙げられる。
ポリオルガノシルセスキオキサンの好適態様の一つとしては、位相差板の透湿度が更に低くなり、また、硬度が更に高くなり、更に、保護フィルムと光学異方性層との密着性が更に良好となる理由から、重合性基を有し、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサン(以後、「かご型シルセスキオキサン」とも称する)が挙げられる。
かご型シルセスキオキサンとしては、ケイ素原子全てに重合性基を有する、分子量分布および分子構造の制御された、かご型シルセスキオキサンであるのが好ましいが、重合性基の一部がアルキル基、フェニル基等に置き換わっていても差し支えない。また、完全に閉じた多面体構造ではなく、一部が開裂したような構造であってもよい。
((かご型シルセスキオキサンの好適態様(その1)))
かご型シルセスキオキサンとしては、式(1)[RSiO3/2n(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基およびビニル基のうちのいずれか一つの基を有する有機官能基であり、nは8、10または12である)で表され、構造単位中にかご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンが好ましく挙げられる。
有機官能基の好適態様としては、式(2)〜式(4)で表される基が挙げられる。
式(2)において、R10は、水素原子またはメチル基を示す。また、式(2)および(3)において、mは1〜3の整数を示す。
式(1)中のnが8、10または12であるかご型ポリオルガノシルセスキオキサンの具体的な構造としては、下記式(5)、(6)および(7)に示すかご型構造体が挙げられる。なお、下記式中のRは、式(1)におけるRと同じである。
上記シリコーン化合物(特に、かご型シルセスキオキサン)は、WO2004/085501A1等に記載の方法で製造可能である。
例えば、かご型シルセスキオキサンは、RSiX3で表されるケイ素化合物を極性溶媒および塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解縮合生成物をさらに非極性溶媒および塩基性触媒存在下で再縮合させて得ることができる。
ここで、Rは上述した有機官能基であり、Xは加水分解性基を示すが、好ましくは、Rは式(2)で表される基である。好ましいRの具体例を示せば、3−メタクリロキシプロピル基、メタクリロキシメチル基、および3−アクリロキシプロピル基が例示される。
以下、該方法について詳述する。
加水分解性基Xは、加水分解性を有する基であれば特に限定されず、アルコキシ基、アセトキシ基、および塩素原子等が挙げられるが、アルコキシ基であることが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−およびi−プロポキシ基、並びに、n−、i−およびt−ブトキシ基等が挙げられる。これらの中で、メトキシ基は反応性が高いため好ましい。
RSiX3で表されるケイ素化合物の中で好ましい化合物を示せば、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシラン、3−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、および、3−アクリロキシプロピルトリクロロシランが挙げられる。中でも、原料の入手が容易である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いることが好ましい。
加水分解反応に用いられる塩基性触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物、または、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシドなどの水酸化アンモニウム塩が例示される。これらの中でも、触媒活性が高い点から、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく用いられる。塩基性触媒は、通常、水溶液として使用される。
加水分解反応条件については、反応温度は0℃〜60℃が好ましく、20℃〜40℃がより好ましい。反応温度が0℃以上であると、反応速度が速くなり、反応時間を短縮することができる。また、60℃以下であると、複雑な縮合反応が抑制され、結果として加水分解縮合生成物の高分子量化が抑制される。また、反応時間は2時間以上が好ましい。
加水分解反応は水の存在が必須であるが、これは塩基性触媒の水溶液から供給することもできるし、別途水として加えてもよい。水の量は加水分解性基を加水分解するに足る量以上、好ましくは理論量の1.0〜1.5倍量である。また、加水分解時には有機極性溶媒を用いることが好ましく、有機極性溶媒としてはメタノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類、または、他の有機極性溶媒を用いることができる。好ましくは、水と溶解性のある炭素数1〜6の低級アルコール類であり、2−プロパノールを用いることがより好ましい。有機極性溶媒を用いることにより、反応系が均一となり、加水分解反応が十分に進行しやすい。
加水分解反応終了後は、水または水含有反応溶媒を分離する。水または水含有反応溶媒の分離は、減圧蒸発等の手段が採用できる。水分やその他の不純物を十分に除去するためには、非極性溶媒を添加して加水分解反応生成物を溶解させ、この溶液を食塩水等で洗浄し、その後無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥させる等の手段が採用できる。非極性溶媒を、蒸発等の手段で分離すれば、加水分解反応生成物を回収することができるが、非極性溶媒が次の反応で使用する非極性溶媒として使用可能であれば、これを分離する必要はない。
加水分解反応では加水分解と共に、加水分解物の縮合反応が生じる。縮合反応が伴う加水分解での反応生成物は、通常、数平均分子量が1400〜5000の無色の粘性液体なる。この加水分解縮合生成物は、反応条件により異なるが数平均分子量が1400〜3000のオリゴマーとなり、加水分解性基Xの大部分、好ましくはほぼ全部がOH基に置換され、さらにそのOH基の大部分、好ましくは95%以上が縮合されている。加水分解縮合生成物の構造については、複数種のかご型、はしご型、ランダム型のシルセスキオキサンであり、かご型構造をとっている化合物についても完全なかご型構造の割合は少なく、かごの一部が開いている不完全なかご型の構造が主となっている。したがって、この加水分解で得られた加水分解縮合生成物を、さらに、塩基性触媒存在下、有機溶媒中で加熱することによりシロキサン結合を縮合(再縮合という)させることによりかご型構造のシルセスキオキサンを選択的に製造する。
水または水含有反応溶媒を分離したのち、非極性溶媒および塩基性触媒の存在下に再縮合反応を行う。再縮合反応の反応条件については、反応温度は100〜200℃の範囲が好ましく、さらには110〜140℃がより好ましい。上記反応温度の範囲内であれば、再縮合反応をさせるために十分なドライビングフォースが得られやすい。
反応時間は2〜12時間が好ましい。非極性溶媒の使用量は加水分解反応生成物を溶解するに足る量であることがよく、塩基性触媒の使用量は加水分解反応生成物に対し、0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。
非極性溶媒としては、水と溶解性の無いまたは殆どないものであればよいが、炭化水素系溶媒が好ましい。かかる、炭化水素系溶媒としてはトルエン、ベンゼン、キシレンなどの沸点の低い非極性溶媒がある。中でも、トルエンを用いることが好ましい。
塩基性触媒としては、加水分解反応に使用される塩基性触媒が使用でき、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物、または、テトラメルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシドなどの水酸化アンモニウム塩が挙げられるが、テトラアルキルアンモニウム等の非極性溶媒に可溶性の触媒が好ましい。
また、再縮合に使用する加水分解縮合生成物は水洗、脱水し濃縮したものを用いるのが好ましいが、水洗、脱水を行わなくても使用できる。この反応の際、水は存在してもよいが、積極的に加える必要はなく、塩基性触媒溶液から持ち込まれる水分程度にとどめることがよい。なお、加水分解縮合生成物の加水分解が十分に行われていない場合は、残存する加水分解性基を加水分解するに必要な理論量以上の水分が必要であるが、通常は加水分解反応が十分に行われる。再縮合反応後は、触媒を水洗し取り除き濃縮し、シルセスキオキサン混合物が得られる。
このようにして得られるシルセスキオキサンは、反応条件や加水分解縮合生成物の状態により異なるが、構成成分は、複数種かご型シルセスキオキサンが全体の70%以上であり、残部は非かご型の縮合物である。複数種のかご型シルセスキオキサンの構成成分は式(5)で表されるT8が20〜40%、式(6)で表されるT10が40〜50%で、残部はその他の成分で、通常、式(7)で表されるT12である。T8はシロキサン混合物を20℃以下で放置することで針状の結晶として析出させ分離することができる。
本発明で使用するシリコーン化合物におけるかご型シルセスキオキサンは、T8、T10およびT12の混合物であってもよく、これらから1種または2種を分離または濃縮したものであってもよい。また、本発明で使用するシリコーン化合物は、上記製法で得られたシリコーン化合物に限定されるものではない。
(シリコーン化合物の好適態様(その2))
シリコーン化合物としては、式(8)で表されるかご型開裂シロキサンも好ましく挙げられる。
(R11SiO3/2n1−(R11(R122SiO1/2m1 式(8)
式中、R11は、メチル基、フェニル基、または、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基およびビニル基から選ばれるいずれか一つの反応性基を有する有機官能基を表す。R12は、メチル基を表す。(n1+m1)個あるR11は互いに同じであっても異なっていてもよいが、少なくとも一つは上記有機官能基である。有機官能基としては、上記式(2)、(3)または(4)で表される有機官能基が好ましく挙げられる。
n1は8、10、12または14を示し、m1は0、2、4または6を示す。
上記式(8)で表されるかご型開裂シロキサンは、国際公開WO2008/099850公報に記載されているような方法で得ることができる。
また、式(8)で表されるかご型開裂シロキサンとしては、以下のような化合物が挙げられる。なお、以下式中、「R11」を「R1」と、「R12」を「R2」として表記する。



<その他の成分>
上記シリコーン系組成物には、上記シリコーン化合物以外の他の成分が含まれていてもよい。
例えば、シリコーン系組成物には、上記シリコーン化合物とラジカル共重合が可能な不飽和化合物が含まれていることが好ましい。該不飽和化合物としては、保護フィルムがより低吸水性となる点から、脂環式不飽和化合物を含むことが好ましい。
不飽和化合物としては、式(9)で表される化合物が挙げられる。式中、Zは(9a)または(9b)で表される何れかの基を示し、R’は水素またはメチル基を示す。
一方、不飽和化合物中における、脂環式不飽和化合物以外の残部の非脂環式不飽和化合物としては、鎖式不飽和化合物や芳香族不飽和化合物が好ましく挙げられる。
式(9)で表される脂環式不飽和化合物において、Zが式(9a)で表される基である場合の具体的な化合物としては、Rが水素であるペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンジメチロールジアクリレートがあり、Zが式(9b)で表される基である場合の具体的な化合物としては、Rが水素であるジシクロペンタニルジアクリレート、または、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメチロールジアクリレートがある。
本発明においては、耐久性に優れる保護フィルムを得る目的から、上記の脂環式不飽和化合物、好ましくは式(9)で表される脂環式不飽和化合物を多く含むのが好ましく、不飽和化合物の全量に対して、該脂環式不飽和化合物が、少なくとも50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であることが好ましい。場合により、該不飽和化合物の全量が該脂環式不飽和化合物であるとき最も好ましい。
シリコーン系組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。このような重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤であればよく、市販されているものを適宜選択して使用することができる。
光重合開始剤としては、例えば、アルキンフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系、チタノセン系等が挙げられる。熱重合開始剤としては、例えば、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシジカーボネート系、パーオキシエステル系等が挙げられる。
シリコーン系組成物には、必要に応じて、溶媒が含まれていてもよい。溶媒としては、水や有機溶媒が挙げられる。
上記シリコーン系組成物には、その特性を損なわない範囲で上記以外の各種添加剤を添加することができる。各種添加剤としては、酸化防止剤、光安定剤、有機/無機フィラー、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核剤、着色剤、架橋剤、分散助剤、レベリング剤、および、樹脂成分等を例示することができる。
<保護フィルムの形成方法>
保護フィルムは、上述した通り、上述した光学異方性層の表面上に直接、上記シリコーン系組成物を塗布して、重合硬化させることにより形成することができる。
シリコーン系組成物の塗布の方法は特に制限されず、公知の塗布方法を採用し得る。例えば、グラビアコート、ロールコート、リバースコート、ナイフコート、ダイコート、リップコート、ドクターコート、エクストルージョンコート、スライドコート、ワイヤーバーコート、カーテンコート、押出コート、スピナーコート等の公知の塗布方法を採用することができる。
シリコーン系組成物を塗布した後、必要に応じて、溶媒を除去するために、該組成物の塗布層に対して乾燥処理を施してしてもよい。乾燥処理の方法は特に制限されず、風乾処理や、加熱処理などが挙げられる。
上記塗布により得られた組成物の塗布層を重合硬化させる方法は特に制限されず、加熱処理または光照射処理などが挙げられる。
加熱処理の条件は使用される材料により異なるが、反応効率がより優れる点で、40℃〜120℃(好ましくは50℃〜80℃)で0.5分〜10分(好ましくは1分〜5分)処理することが好ましい。
光照射処理の条件は特に制限されず、紫外線を発生させて照射して光硬化させるという紫外線照射法が好ましい。このような方法に用いる紫外線ランプとして、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、パルス型キセノンランプ、キセノン/水銀混合ランプ、低圧殺菌ランプ、無電極ランプが挙げられる。これらの紫外線ランプの中でも、メタルハライドランプまたは高圧水銀ランプを用いることが好ましい。
また、照射条件はそれぞれのランプの条件によって異なるが、照射露光量は20〜10000mJ/cm2の範囲であればよく、100〜10000mJ/cm2での範囲であることが好ましい。
上記処理により得られる保護フィルムの平均厚みは特に制限されず、取扱い性の点などから、1μm〜1000μmが好ましく、1μm〜300μmがより好ましく、5μm〜100μmが更に好ましい。
(保護フィルムのレタデーション)
また、保護フィルムは、光学的に等方性であることが好ましい。光学的に等方性とは、波長550nmで測定した保護フィルムの面内レタデーションであるRe(550)は、下記式(1)を満たすことが好ましい。
式(1) −10nm≦Re(550)≦10nm
なお、面内レタデーションの測定方法は、Axometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い同社の解析ソフトウエアを用いて測定する。
[位相差板の製造方法]
本発明の位相差板の製造方法は、熱可塑性樹脂基材上に、直接または配向膜を介して、重合性基を有する液晶性化合物を含有する液晶組成物を用いて光学異方性層を形成する光学異方性層形成工程と、
重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより保護フィルムを形成する保護フィルム形成工程と、を有する製造方法である。
〔光学異方性層形成工程〕
上記光学異方性層形成工程は、熱可塑性樹脂基材上に、直接または配向膜を介して、重合性基を有する液晶性化合物を含有する液晶組成物を用いて光学異方性層を形成する工程である。
ここで、熱可塑性樹脂基材および配向膜は、それぞれ、上述した本発明の位相差板の任意の構成として挙げたものと同様である。
また、重合性基を有する液晶性化合物は、上述した本発明の位相差板における光学異方性層の好適態様として挙げた液晶性化合物と同様である。
<液晶組成物>
液晶組成物は、重合性基を有する液晶性化合物とともに、例えば、重合開始剤が含まれていてもよい。光学異方性層を形成する際には、配向(好ましくは垂直配向)させた液晶性化合物の配向状態を維持して固定することが好ましい。その際、重合開始剤を使用することにより、効率よく重合反応を進行させることができる。
使用される重合開始剤は、重合反応の形式に応じて、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。例えば、光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ、アクリジンおよびフェナジン化合物およびオキサジアゾール化合物が含まれる。
重合開始剤の使用量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることが更に好ましい。
また、液晶組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、重合性モノマーが含まれていてもよい。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。例えば、特開2002−296423号公報明細書中の段落番号[0018]〜[0020]記載のものが挙げられる。
重合性モノマーの添加量は、液晶性化合物100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。
また、液晶組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物、特願2003−295212号明細書中の段落番号[0069]〜[0126]記載の化合物が挙げられる。
また、液晶組成物には、溶媒が含まれていてもよく、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
さらに、組成物には、配向膜界面側垂直配向剤、空気界面側垂直配向剤など垂直配向促進剤などの各種配向剤が含まれていてもよい。これらの配向制御剤は、配向膜界面側または空気界面側において円盤状液晶性化合物を垂直に配向制御可能な配向制御剤である。これらの配向制御剤としては、公知の化合物が適宜使用されるが、例えば、配向膜界面側垂直配向剤としては特開2012−215704号公報の段落0079〜0104に記載の化合物が挙げられ、空気界面側垂直配向剤としては特開2012−215704号公報の段落0106〜0113に記載の化合物が挙げられ、その内容は本明細書に参照として取り込まれる。
<光学異方性層の形成方法>
液晶組成物を用いた光学異方性層の形成方法としては、例えば、液晶性化合物を配向状態で固定化する方法が挙げられる。
液晶性化合物を固定化する方法としては、例えば、液晶組成物を塗布し、必要により加熱処理を行い、硬化処理を施す方法が挙げられる。
液晶組成物の塗布方法は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法等)により実施できる。
また、加熱処理の条件は、使用される液晶性化合物の種類に応じて、適宜最適な温度が選択されるが、通常、20〜200℃(好ましくは、40〜160℃)の温度で10〜600秒(好ましくは、30〜300秒)加熱処理を実施することが好ましい。
また、硬化処理は、重合性基間で反応が進行すればその方法は特に制限されず、例えば、加熱処理または光照射処理(好ましくは、紫外線照射処理)が挙げられる。
〔保護フィルム形成工程〕
上記保護フィルム形成工程は、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより保護フィルムを形成する工程である。
ここで、重合性基を有するシリコーン化合物およびそれを含有するシリコーン系組成物は、それぞれ、上述した本発明の位相差板における保護フィルムで説明したものと同様である。
また、シリコーン系組成物を用いた保護フィルムの形成方法は、上述した本発明の位相差板における保護フィルムの形成方法と同様である。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、上述した本発明の位相差板を有する液晶表示装置である。
本発明の液晶表示装置は、上述した本発明の位相差板を有していれば、他の構成は特に限定されず、例えば、後述する偏光子、液晶セル等の従来公知の構成を適宜採用することができる。
〔偏光子〕
偏光子は、一般的な偏光子を用いることができる。本発明に用いることができる偏光子としては、例えば、ヨウ素や二色性色素によって染色されたポリビニルアルコールフィルム等からなる偏光子を用いることができる。
〔液晶セル〕
本発明の液晶表示装置に利用される液晶セルは、VAモード、OCBモード、IPSモード、又はTNモードであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向し、更に60〜120゜にねじれ配向している。TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech.Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)及び(4)SURVIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。また、PVA(Patterned Vertical Alignment)型、光配向型(Optical Alignment)、及びPSA(Polymer−Sustained Alignment)のいずれであってもよい。これらのモードの詳細については、特開2006−215326号公報、及び特表2008−538819号公報に詳細な記載がある。
IPSモードの液晶セルは、棒状液晶分子が基板に対して実質的に平行に配向しており、基板面に平行な電界が印加することで液晶分子が平面的に応答する。IPSモードは電界無印加状態で黒表示となり、上下一対の偏光板の吸収軸は直交している。光学補償シートを用いて、斜め方向での黒表示時の漏れ光を低減させ、視野角を改良する方法が、特開平10−54982号公報、特開平11−202323号公報、特開平9−292522号公報、特開平11−133408号公報、特開平11−305217号公報、特開平10−307291号公報などに開示されている。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
〔位相差板101の作製〕
<位相差素子001の作製>
仮支持体用の熱可塑性樹脂基材として、吸水率0.60%、Tg80℃の非晶質ポリエチレンテレフタレート(A−PET)フィルム(三菱化学社製、商品名「ノバクリア」、厚み:100μm)を用いた。熱可塑性樹脂基材の片面に、連続的にラビング処理を実施し、液晶配向機能を付与した。
ラビング処理を行った熱可塑性樹脂基材上に、下記重合性液晶組成物001を含む塗布液を塗布した後、60℃で1分間加熱、UV照射を行い、液晶性化合物の配向を固定化して位相差素子001を作製した。厚みは0.8μmであった。棒状液晶性化合物の長軸のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、液晶性化合物がフィルム面に対して、水平に配向していることを確認した。
なお、位相差素子001のレタデーションをKOBRA 21ADH(王子計測(株)製)で測定した。面内レタデーション(Re)は140nmであった。
(重合性液晶組成物001)
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・下記の棒状液晶性化合物(A) 80質量部
・下記の棒状液晶性化合物(B) 20質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
・下記のフッ素系ポリマー(FP4) 0.3質量部
・メチルエチルケトン(MEK) 193質量部
・シクロヘキサノン 50質量部
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<保護フィルム001の作製>
まず、下記に示す成分を含むシリコーン系組成物001を調製した。
次に、調製したシリコーン系組成物001を先に作製した位相差素子001の片面の表面上に直接塗布し、乾燥させた。
60℃で1分間加熱して乾燥させた後、窒素パージ下酸素濃度約0.1%で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量1000mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、保護フィルムを作製した。なお、保護フィルムの膜厚は、80μmになるよう塗布量を調整した。これを保護フィルム001とした。
保護フィルム001のレタデーションをAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用いて測定した。面内レタデーション(Re)は0.5nmであった。
位相差素子001の表面(片面)に保護フィルム001を直接作製したものを位相差板101とした。
(シリコーン系組成物001)
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・A−DCP(100%) 80.0g
・かご型シルセスキオキサンS−1 40.0g
・イルガキュア907(100%) 3.0g
・SP−13 0.04g
・MEK 81.8g
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
使用した材料を以下に示す。
・A−DCP:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート[新中村化学工業(株)製]
・イルガキュア907:重合開始剤[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]
・SP−13:下記式で表されるレベリング剤
・かご型シルセスキオキサンS−1:特開2010−96848号公報の実施例1に記載された混合物を使用した。具体的には、まず、撹拌機、滴下ロート、温度計を備えた反応容器に、溶媒として2−プロパノール(IPA)40mlと塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)を装入した。滴下ロートにIPA15mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MTMS:東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製SZ−6300)12.69gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温でMTMSのIPA溶液を30分かけて滴下した。MTMS滴下終了後、加熱することなく2時間撹拌した。2時間撹拌後溶媒を減圧下で溶媒を除去し、トルエン50mlで溶解した。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで加水分解縮合生成物(シルセスキオキサン)を8.6g得た。このシルセスキオキサンは種々の有機溶媒に可溶な無色の粘性液体であった。
次に、撹拌機、ディンスターク、冷却管を備えた反応容器に上記で得られたシルセスキオキサン20.65gとトルエン82mlと10%TMAH水溶液3.0gを入れ、徐々に加熱し水を留去した。さらに130℃まで加熱しトルエンを還流温度で再縮合反応を行った。このときの反応溶液の温度は108℃であった。トルエン還流後2時間撹拌した後、反応を終了とした。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的物であるかご型シルセスキオキサン(混合物)を18.77g得た。得られたかご型シルセスキオキサンは種々の有機溶媒に可溶な無色の粘性液体であった。
再縮合反応後の反応物の液体クロマトグラフィー分離後の質量分析を行ったところ上記構造式(5)、(6)および(7)の分子構造にアンモニウムイオンが付いた分子イオンが確認され、構成比率はT8:T10:T12およびその他が約2:4:1:3であり、かご型構造を主たる成分とする混合物であることが確認できた。
[実施例2]
〔位相差板102の作製〕
<位相差素子002の作製>
仮支持体用の熱可塑性樹脂基材として、吸水率0.60%、Tg80℃の非晶質ポリエチレンテレフタレート(A−PET)フィルム(三菱化学社製、商品名「ノバクリア」、厚み:100μm)を用いた。
熱可塑性樹脂基材上に、下記重合性液晶組成物002を含む塗布液を塗布した後、90℃で1分間加熱、50℃に冷却してUV照射を行い、液晶性化合物の配向を固定化して位相差素子002を作製した。厚みは2.0μmであった。面内レタデーション(Re)は0.5nm、膜厚方向のレタデーション(Rth)は120nmであった。円盤状液晶性化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、液晶性化合物がフィルム面に対して、水平に配向していることを確認した。
なお、位相差素子002のレタデーションをKOBRA 21ADH(王子計測(株)製)で測定した。面内レタデーション(Re)は0.5nm、膜厚方向のレタデーション(Rth)は120nmであった。
(重合性液晶組成物002)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・下記の円盤状液晶性化合物(C) 91質量部
・下記の多官能モノマー(D) 9質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
・下記のフッ素系ポリマー(F) 0.8質量部
・メチルエチルケトン 193質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
円盤状液晶性化合物(C)
多官能モノマー(D)
フッ素系ポリマー(F)
<保護フィルム002の作製>
まず、シリコーン系組成物001における「かご型シルセスキオキサンS−1」に代えて、以下に示す「かご型シルセスキオキサンS−2」を用いた以外は、シリコーン系組成物001と同様の方法で、シリコーン系組成物002を調製した。
次に、シリコーン系組成物001に代えてシリコーン系組成物002を用い、かつ、位相差素子001に代えて位相差素子002を用いた以外は、保護フィルム001の形成方法と同様の方法で、保護フィルム002を作製した。
保護フィルム002のレタデーションをAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用いて測定した。面内レタデーション(Re)は1nmであった。
位相差素子002の表面(片面)に保護フィルム002を直接作製したものを位相差板102とした。
使用した材料を以下に示す。
・かご型シルセスキオキサンS−2:特開2012−218322号公報の実施例1に記載の下記式(6)で表される化合物
[実施例3]
〔位相差板103の作製〕
<位相差素子003の作製>
仮支持体用の熱可塑性樹脂基材として、吸水率0.60%、Tg80℃の非晶質ポリエチレンテレフタレート(A−PET)フィルム(三菱化学社製、商品名「ノバクリア」、厚み:100μm)を用いた。
(配向膜の形成)
熱可塑性樹脂基材の一方の面に、下記組成の配向膜塗布液003をワイヤーバーで塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。使用した変性ポリビニルアルコールの鹸化度は96.8%であった。
(配向膜塗布液003)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
・水 308質量部
・メタノール 70質量部
・イソプロパノール 29質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー2959、チバ・ジャパン製) 0.8質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(第1位相差層(光学異方性層)0031の形成)
上記作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、フィルム長手方向とラビングローラーの回転軸とのなす角度が75°(時計回り)とした(フィルム長手方向を90°とすると、ラビングローラーの回転軸は15°)。
下記の組成の重合性液晶化合物を含む塗布液0031を上記作製した配向膜上にワイヤーバーで塗布した。塗布液の溶媒の乾燥および液晶性化合物の配向熟成のために、115℃の温風で90秒間、続いて、80℃の温風で60秒間加熱し、80℃にてUV照射(露光量:70mJ/cm2)を行い、液晶性化合物の配向を固定化した。第1位相差層0031の厚みは2.0μmであった。液晶性化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、円盤状化合物がフィルム面に対して、垂直に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度はラビングローラーの回転軸と平行で、フィルム長手方向を90°(フィルム幅方向を0°)とすると、15°であった。
(第1位相差層用塗布液0031の組成)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・下記のディスコティック液晶化合物(A) 80質量部
・下記のディスコティック液晶化合物(B) 20質量部
・エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 10質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
・下記のピリジニウム塩(A) 0.9質量部
・下記のボロン酸含有化合物 0.08質量部
・下記の比較化合物1(非液晶性ポリマー) 0.6質量部
・下記のフッ素系ポリマー(FP1) 0.3質量部
・メチルエチルケトン 183質量部
・シクロヘキサノン 40質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(第2位相差層(光学異方性層)0032の形成)
上記作製した第1位相差層0031にラビング処理を施した。このとき、フィルム長手方向とラビングローラーの回転軸とのなす角度が−75°(反時計回り)とした(フィルム長手方向を90°とすると、ラビングローラーの回転軸は165°)。
次いで、実施例1で調製した重合性液晶組成物001を、上記作製したラビング処理した第1位相差層0031上にワイヤーバーで塗布した。塗布液の溶媒の乾燥および棒状液晶性化合物の配向熟成のために、60℃の温風で60秒間加熱し、60℃にてUV照射を行い、液晶性化合物の配向を固定化した。第2位相差層0032の厚みは0.8μmであった。棒状液晶化合物の長軸のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、液晶化合物がフィルム面に対して、水平に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度はラビングローラーの回転軸と直交で、フィルム長手方向を90°(フィルム幅方向を0°)とすると、75°であった。
上記のようにして、仮支持体の熱可塑性樹脂基材の上に、円盤状液晶化合物から形成された第1位相差層0031と棒状液晶化合物から形成された第2位相差層0032とが積層された位相差素子003を作製した。
<保護フィルム003の作製>
まず、シリコーン系組成物001における「かご型シルセスキオキサンS−1」に代えて、以下に示す「かご型シルセスキオキサンS−3」を用いた以外は、シリコーン系組成物001と同様の方法で、シリコーン系組成物003を調製した。
次に、シリコーン系組成物001に代えてシリコーン系組成物003を用い、かつ、位相差素子001に代えて位相差素子003を用いた以外は、保護フィルム001の形成方法と同様の方法で、保護フィルム003を作製した。
保護フィルム003のレタデーションをAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用いて測定した。面内レタデーション(Re)は0.5nmであった。
位相差素子003の表面(片面)に保護フィルム003を直接作製したものを位相差板103とした。
使用した材料を以下に示す。
・かご型シルセスキオキサンS−3:特開2012−184371号公報の合成例1に記載の混合物
[実施例4]
〔位相差板104の作製〕
<偏光子004の作製>
平均重合度4000、ケン化度99.8%のポリビニルアルコールフィルムを40℃の温水中で約6倍に延伸した。これを、ヨウ素0.5g/l、ヨウ化カリウム50g/lの水溶液中に30℃にて1分間浸漬した。次いでホウ酸100g/l、ヨウ化カリウム60g/lの水溶液中に70℃にて5分間浸漬した。さらに、水洗槽で20℃、10秒間水洗して、80℃で5分間乾燥してヨウ素系偏光素子を得た。偏光素子は、幅1330mm、厚みは15μmであった。このようにして作製した偏光素子を偏光素子004とした。
<偏光素子付き位相差素子004の作製>
(配向膜の形成)
偏光素子004の一方の面に、下記組成の配向膜塗布液004をワイヤーバーで塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。次に、透過部の横ストライプ幅285μm、遮蔽部の横ストライプ幅285μmのストライプマスクをラビング配向膜上に配置し、室温空気下にて、UV−C領域における照度2.5mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて紫外線を4秒間照射して、光酸発生剤を分解し酸性化合物を発生させることにより第1位相差領域用の配向膜を形成した。その後に、ストライプマスクのストライプに対して45°の角度を保持して500rpmで一方向に1往復、ラビング処理を行い、偏光素子付きラビング配向膜004を作製した。
(配向膜塗布液004)
─────────────────────────────────────
・配向膜用ポリマー材料 3.9質量部
(PVA103、クラレ(株)製ポリビニルアルコール)
・光酸発生剤(P) 0.1質量部
・メタノール 36質量部
・水 60質量部
─────────────────────────────────────
光酸発生剤(P)
(パターン化された位相差素子004の作製)
下記のパターン位相差用塗布液004を、バーコーターを用いて塗布した。次いで、膜面温度110℃で2分間加熱熟成した後、80℃まで冷却し空気下にて20mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて紫外線を20秒間照射して、その配向状態を固定化することにより偏光素子付パターン位相差素子004を形成した。マスク露光部分(第1位相差領域)は、ラビング方向に対し遅相軸方向が平行に円盤状液晶が垂直配向しており、未露光部分(第2位相差領域)は直交に垂直配向していた。なお、位相差層の膜厚は、0.9μmであった。
(パターン位相差用塗布液004の組成)
────────────────────────────────────
・ディスコティック液晶E−1 100質量部
・配向膜界面配向剤(II−1) 3.0質量部
・空気界面配向剤(P−1) 0.4質量部
・光重合開始剤 3.0質量部
(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
・増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
・メチルエチルケトン 400質量部
────────────────────────────────────
ディスコティック液晶E−1
配向膜界面配向剤(II−1)
空気界面配向剤(P−1)
作製した位相差素子004をKOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて前記方法に従って、測定した。円盤状液晶化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、液晶化合物がフィルム面に対して、垂直に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度はストライプに対してを±45°であった。
<保護フィルム004の作製>
まず、シリコーン系組成物001における「かご型シルセスキオキサンS−1」に代えて、以下に示す「かご型シルセスキオキサンS−4」を用いた以外は、シリコーン系組成物001と同様の方法で、シリコーン系組成物004を調製した。
次に、シリコーン系組成物001に代えてシリコーン系組成物004を用い、かつ、位相差素子001に代えて位相差素子004を用いた以外は、保護フィルム001の形成方法と同様の方法で、保護フィルム004を作製した。
保護フィルム004のレタデーションをAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用いて測定した。面内レタデーション(Re)は0nmであった。
位相差素子004の表面(片面)に保護フィルム004を直接作製したものを位相差板104とした。
使用した材料を以下に示す。
・かご型シルセスキオキサンS−4:特許第4409397号公報の合成例1に記載の混合物
[比較例1〜4]
〔位相差板201〜204の作製〕
実施例1〜4において、保護フィルム(001〜004)の作製に代えて、以下に示す方法で作製した保護フィルム005を用いた以外は、実施例1〜4と同様にして、位相差板201〜204を作製した。
<位相差保護フィルム005の作製>
保護フィルムとして、表面をアルカリ処理した膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム株式会社製、商品名:TD−80U)を用いた。
なお、位相差素子(光学異方性層)との接着は、アルカリ処理した面に、PVA糊(日本合成化学社製 ゴーセノールNH−26)4%水溶液を塗布して、該塗布面で、位相差素子(001〜004)と接着させた。
次いで70℃で10分加熱して乾燥することにより、比較用の位相差板201〜204を得た。
[位相差板の評価]
作製した各実施例および比較例の位相差板について、下記の物性測定と評価を行った。結果は表1に示す。
(1)透湿度(40℃90%相対湿度での透湿度)
透湿度の測定法は、「高分子の物性II」(高分子実験講座4 共立出版)の285頁〜294頁:蒸気透過量の測定(質量法、温度計法、蒸気圧法、吸着量法)に記載の方法を適用した。
各実施例および比較例の位相差板のフィルム試料70mmφを40℃、相対湿度90%でそれぞれ24時間調湿し、JIS Z−0208に従った透湿カップを用いて、透湿度=調湿後質量−調湿前質量で単位面積あたりの水分量(g/m2)を算出した。吸湿剤の入れていないブランクのカップで透湿度の値を補正することは行わなかった。
(2)鉛筆硬度
鉛筆硬度は、500g荷重条件の鉛筆硬度試験(JIS5600−5−4準拠)で測定した。
(3)密着性
密着性は、湿熱条件85℃85%RH下に100時間放置し、剥がれの程度を目視で観測し、以下の基準により4段階で評価した。
A:剥がれは観測されなかった。
B:1/8以下の面積で僅かな剥がれが観測された。
C:1/8を超えて1/2以下の面積で剥がれが観測された。
D:1/2以上の面積で剥がれが観測された。
上記表1において、保護フィルムとして、シリコーン系組成物に該当しないセルロースアシレート(トリアセチルセルロースフィルム)を用いた場合は、透湿度が高く、また、硬度も不十分であり、保護層と光学異方性層との間の密着性に劣ることが分かった(比較例1〜4)。
これに対し、重合性基を有し、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを含有するシリコーン系組成物を用いて光学異方性層上に直接、保護フィルムを形成すると、透湿度が低く、かつ、硬度が高く、また、保護フィルムと光学異方性層との密着性に優れる位相差板となることが分かった(実施例1〜4)。
特に、実施例1、2および3と実施例4との対比から、棒状液晶性化合物(A)/(B)(実施例1および実施例3)または円盤状液晶性化合物(C)(実施例2)から形成される光学異方性層と保護フィルムとが積層されている方が、円盤状液晶性化合物(E−1)(実施例4)から形成される光学異方性層と保護フィルムとが積層されている場合よりも高硬度であることが分かる。これは、液晶性化合物の質量当たりの重合性基の密度が高いため、より高い密着性が発現するためと考えられる。
10 位相差板
12 位相差素子
12a 第1位相差領域
a 第1位相差領域の遅相軸
12b 第2位相差領域
b 第2位相差領域の遅相軸
14 保護フィルム

Claims (6)

  1. 少なくとも光学異方性層を含む位相差素子と、前記光学異方性層の表面に設けられる保護フィルムとを有し、
    前記保護フィルムが、重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を前記光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより形成されるフィルムである、位相差板。
  2. 前記重合性基を有するシリコーン化合物が、重合性基を有し、かご型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンである、請求項1に記載の位相差板。
  3. 前記保護フィルムが、光学的に等方性である、請求項1または2に記載の位相差板。
  4. 前記光学異方性層が、液晶性化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相差板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の位相差板を有する液晶表示装置。
  6. 熱可塑性樹脂基材上に、直接または配向膜を介して、重合性基を有する液晶性化合物を含有する液晶組成物を用いて光学異方性層を形成する光学異方性層形成工程と、
    重合性基を有するシリコーン化合物を含有するシリコーン系組成物を前記光学異方性層の表面上に直接塗布し、重合硬化させることにより保護フィルムを形成する保護フィルム形成工程と、を有する、位相差板の製造方法。
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