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JP2015043391A - 配線用基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貫通孔内に充填される金属層にボイドが発生しがたい配線用基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】貫通孔2を有する絶縁基板1を用いて配線用基板を製造する方法であって、絶縁基板1の一方表面にシード層3を形成させ、シード層3が形成された面の反対面をマスキングフィルム4で被覆し、絶縁基板1のシード層3が形成されている面と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設して電気めっきを施し、シード層3が形成されている面の貫通孔2を金属層8で閉塞させた後、マスキングフィルム4を除去し、マスキングフィルム4が除去された面9と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設して電気めっきを施し、貫通孔2内で金属層8を形成させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線用基板の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば、半導体チップなどを搭載するために用いられる配線用基板などとして好適に使用することができる配線用基板の製造方法に関する。
一般に、配線用基板を製造する際には、貫通孔を有する樹脂板などの絶縁基板を用い、当該絶縁基板をめっき浴中に浸漬した後、電気めっきを行なうことにより、当該貫通孔内に金属を充填する操作が採られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。しかし、前記操作を採用した場合、電気めっきによって絶縁基板の貫通孔内に充填される金属層内にボイドと称されている空隙が発生することがあるため、配線基板の信頼性が著しく低下するという欠点がある。
したがって、近年、貫通孔内に充填される金属層内にボイドが発生しがたい配線用基板の製造方法の開発が待ち望まれている。
特開2003−023251号公報 特開2003−309214号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、貫通孔内に充填される金属層にボイドが発生しがたい配線用基板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、貫通孔を有する絶縁基板を用いて配線用基板を製造する方法であって、絶縁基板の一方表面にシード層を形成させ、シード層が形成された面の反対面をマスキングフィルムで被覆し、絶縁基板のシード層が形成されている面と陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設して電気めっきを施し、シード層が形成されている面の貫通孔を金属層で閉塞させた後、マスキングフィルムを除去し、マスキングフィルムが除去された面と陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設して電気めっきを施し、貫通孔内で金属層を形成させることを特徴とする配線用基板の製造方法に関する。
本発明の配線用基板の製造方法によれば、貫通孔内に充填される金属層にボイドが発生しがたいので、信頼性の高い配線用基板を製造することができるという優れた効果が奏される。
本発明の配線用基板の製造方法の一実施態様を示す概略説明図である。 実施例1で得られた配線用基板の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた配線用基板の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
本発明の配線用基板の製造方法は、前記したように、貫通孔を有する絶縁基板を用いて配線用基板を製造する方法であり、絶縁基板の一方表面にシード層を形成させ、シード層が形成された面の反対面をマスキングフィルムで被覆し、絶縁基板のシード層が形成されている面と陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設して電気めっきを施し、シード層が形成されている面の貫通孔を金属層で閉塞させた後、マスキングフィルムを除去し、マスキングフィルムが除去された面と陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設して電気めっきを施し、貫通孔内で金属層を形成させることを特徴とする。本発明によれば、前記操作が採られているので、貫通孔内に充填される金属層にボイドが発生しがたいことから、信頼性の高い配線用基板を得ることができる。
本発明の配線用基板の製造方法に用いられる絶縁基板は、絶縁性を有するとともに機械的強度に優れているものであることが好ましい。好適な絶縁基板としては、例えば、シリコン基板、ガラス基板、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリイミド、シクロオレフィンポリマーなどの樹脂からなる樹脂基板、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、アラミド繊維強化エポキシ樹脂などの繊維強化樹脂からなる基板などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの絶縁基板のなかでは、取扱い性および絶縁性に優れていることから、シリコン基板およびガラス基板が好ましい。
絶縁基板の厚さは、配線用基板の用途などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該配線用基板の用途などに応じて適宜決定することが好ましいが、通常、30〜800μm程度である。また、絶縁基板の大きさは、絶縁基板の厚さと同様に配線用基板の用途などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該配線用基板の用途などに応じて適宜決定することが好ましい。
絶縁基板には、貫通孔が形成されている。貫通孔は、例えば、プラズマを用いたドライエッチング法、エキシマレーザ、UV−YAGレーザなどのレーザを用いたレーザ加工法などによって絶縁基板に形成することができる。絶縁基板に形成される貫通孔の孔径は、本発明の配線用基板の用途などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該配線用基板の用途などに応じて適宜設定することが好ましいが、通常、貫通孔内で形成される金属層内でボイドが発生することを抑制する観点から、好ましくは1〜200μm、より好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは10〜100μmである。
絶縁基板に貫通孔を形成させた後には、絶縁基板を穿孔させて貫通孔を形成させる際に発生した屑が貫通孔に残存しないようにするために、必要により、当該屑を除去することが好ましい。
本発明においては、前記貫通孔を有する絶縁基板を用いて配線用基板が製造される。以下に、本発明の配線用基板の製造方法の一実施態様を示す図面に基づいて、本発明の配線用基板の製造方法を説明する。図1は、本発明の配線用基板の製造方法の一実施態様を示す概略説明図である。
本発明においては、まず、図1(a)に示されるように、貫通孔2を有する絶縁基板1が用いられる。
次に、図1(b)に示されるように、絶縁基板1の一方表面にシード層3を形成させる。シード層3は、絶縁基板1と後述する金属層(図示せず)との密着性を向上させるために形成される。シード層3には、通常、金属が用いられる。
絶縁基板1としてガラス基板または樹脂基板を用いる場合、シード層3に用いられる金属は、絶縁基板1として用いられるガラス基板または樹脂基板とシード層3上に形成される金属層との密着性を向上させる観点から、金属層に用いられる金属と同一種類の金属であることが好ましい。
絶縁基板1としてシリコン基板を用いる場合、シード層3は、絶縁基板1として用いられるシリコン基板と金属層との密着性を向上させるとともに、金属層に用いられる銅などの金属がシリコン基板に拡散することによってシリコン基板の絶縁性が低下することを抑制する観点から、例えば、シリコン基板側からチタン層および銅層を順次積層したシード層、シリコン基板側からチタン層およびクロム層を順次積層したシード層、コバルト−タングステン−リン(Co−W−P)からなるシード層、ニッケル−タングステン−リン(Ni−W−P)からなるシード層、パラジウム−コバルト−リン(Pd−Co−P)からなるシード層などが好ましい。
シード層3は、例えば、スパッタリング法、化学蒸着(CVD)法、物理蒸着(PVD)法、めっき法などによって形成させることができる。
絶縁基板1の一方表面に形成されるシード層3の厚さは、特に限定されないが、絶縁基板1と金属層との密着性を向上させる観点から、100〜500nm程度であることが好ましい。
なお、絶縁基板1の一方表面にシード層3を形成させるとき、図1(b)に示されるように、シード層3の一部が絶縁基板1の貫通孔2の内面に形成されることがある。本発明においては、本発明の目的が阻害されない範囲内でシード層3の一部が絶縁基板1の貫通孔2の内面に形成されていてもよく、シード層3が絶縁基板1の表面のみに形成されていてもよい。シード層3の一部が絶縁基板1の貫通孔2の内面に形成されないようにする場合には、例えば、シード層3が形成されないようにするためのピン(図示せず)などのマスキング部材を貫通孔2内に挿入してもよい。
次に、図1(c)に示されるように、シード層3が形成された面の反対面をマスキングフィルム4で被覆する。
マスキングフィルム4としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂;塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂などの樹脂からなる樹脂フィルム、ポリウレタンエラストマーなどのエラストマーからなるフィルム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴムなどからなるゴムシート、アルミニウム箔などの金属箔などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。マスキングフィルムの厚さは、特に限定されないが、通常、10〜200μm程度であることが好ましい。
マスキングフィルム4で絶縁基板1のシード層3が形成された面の反対面をマスキングする方法としては、例えば、マスキングフィルム4として熱可塑性樹脂からなるマスキングフィルム4を用い、当該マスキングフィルム4を絶縁基板1のシード層3が形成された面の反対面に載置し、加熱することによってマスキングフィルム4を絶縁基板1に仮接着させる方法、マスキングフィルム4として粘着層を有するマスキングフィルム4を用い、当該マスキングフィルム4の粘着層が設けられている面と絶縁基板1のシード層3が形成された面の反対面とを重ね合わせることにより、マスキングフィルム4を絶縁基板1に仮接着させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
次に、図1(d)に示されるように、絶縁基板1のシード層3が形成されている面と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設し、シード層3が形成されている面に電気めっきを施す。絶縁基板1に電気めっきを施す際には、電解槽6を用いることができる。電解槽6内に、絶縁基板1のシード層3が形成されている面と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設し、めっき浴7に絶縁基板1および陽極5が浸漬するようにめっき浴7を入れた後、電解めっきを行なうことができる。その際、絶縁基板1のシード層3が形成されている面が陰極として作用する。また、電解槽6内にめっき浴7を入れ、めっき浴7に絶縁基板1および陽極5を浸漬させた後に、電解めっきを行なうこともできる。
なお、図1(d)に示される実施態様では、絶縁基板1および陽極5は、垂直(鉛直)方向に配設されているが、それぞれ水平方向に配設されていてもよい。
絶縁基板1と陽極5との間隔は、特に限定されないが、絶縁基板1のシード層3が形成されている面に効率よく電気めっきを施す観点から、5〜50mm程度であることが好ましい。
めっき浴7は、絶縁基板1の貫通孔2内に形成される金属層(図示せず)に用いられる金属の種類に応じて適宜選択して用いることができる。金属層に用いられる金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、スズ、ロジウム、ニッケル、クロム、コバルト、パラジウム、タングステン、これらの金属からなる合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、陽極5に用いられる金属についても、絶縁基板1の貫通孔2内に形成される金属層に用いられる金属の種類に応じて選択して用いることができる。陽極5に用いられる金属は、金属層に用いられる金属と同一であるが、その例としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、スズ、ロジウム、ニッケル、クロム、コバルト、パラジウム、タングステン、これらの金属からなる合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
めっき浴7の種類は、絶縁基板1の貫通孔2内に形成される金属層に用いられる金属の種類に応じて選択して用いることができる。例えば、絶縁基板1の貫通孔2内で形成される金属層に用いられる金属が銅である場合には、めっき浴7として、例えば、硫酸銅および硫酸を含有し、必要により、塩素イオン、めっき抑制剤、めっき促進剤などを含有する硫酸銅めっき浴などを用いることができる。
絶縁基板1に電気めっきを施す際の電流密度は、特に限定されないが、効率よく緻密な金属層を絶縁基板1の貫通孔2内に形成させる観点から、0.5〜10A/dm2であることが好ましく、0.5〜5A/dm2であることがより好ましい。また、電気めっきを行なう際のめっき浴7の液温は、特に限定されず、通常、好ましくは5〜80℃、より好ましくは室温である。
次に、図1(e)に示されるように、絶縁基板1のシード層3が形成されている面の貫通孔2を金属層8で閉塞させる。
本発明においては、図1(e)に示されるように、絶縁基板1のシード層3が形成された面の反対面がマスキングフィルム4で被覆されている状態で、絶縁基板1に電気めっきを施す点に、1つの大きな特徴がある。
本発明においては、このように絶縁基板1のシード層3が形成された面の反対面がマスキングフィルム4で被覆されている状態で、絶縁基板1に電気めっきを施すという操作が採られているので、貫通孔2の内部で成長する金属層8aの成長速度を各貫通孔2内でほぼ一定となるように制御することができ、ひいては製造された配線用基板において、シード層3が形成されている面の反対面で各貫通孔2から突出している金属層(図示せず)の高さをそれぞれほぼ均一に保つことができるという利点がある。
図1(e)に示される実施態様では、絶縁基板1のシード層3が形成されている面の貫通孔2が金属層8で完全に閉塞されているが、必ずしも貫通孔2が金属層8で完全に閉塞されている必要がなく、本発明の目的が阻害されない範囲内で、絶縁基板1のシード層3が形成されている面から貫通孔2の内部にまで貫通する細孔が存在していてもよい。通常は、絶縁基板1のシード層3が形成されている面から貫通孔2の内部にまで貫通する細孔の孔径が5μm以下となるまで絶縁基板1のシード層3が形成されている面の貫通孔2を金属層8で閉塞させることが好ましい。
絶縁基板1の貫通孔2内で形成される金属層8aは、通常、図1(e)および(f)に示されるように、貫通孔2の中心部で薄く成長し、貫通孔2の内壁部分で厚くなるように成長する。
図1(e)に示されるように絶縁基板1のシード層3が形成されている面の貫通孔2を金属層8で閉塞させた後に、図1(f)に示されるように、マスキングフィルムを除去する。
次に、図1(g)に示されるように、絶縁基板1のマスキングフィルム4が除去された面9と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設し、電気めっきを施すことにより、貫通孔2内で金属層8aを成長させる。
本発明においては、このように絶縁基板1のマスキングフィルム4が除去された面9と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設し、電気めっきを施すという操作が採られている点にも1つの大きな特徴がある。本発明では、当該操作が採られているので、図1(f)で示された貫通孔2内で形成されている金属層8aを核として金属層8aをさらに成長させることができることから、貫通孔2内でボイドの発生がない金属層8aを形成させることができる。
絶縁基板1に電気めっきを施す際には、電解槽6を用いることができる。電解槽6内に、絶縁基板1のマスキングフィルム4が除去された面9と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を配設し、めっき浴7に絶縁基板1および陽極5が浸漬するようにめっき浴7を入れた後、電解めっきを行なうことができる。その際、絶縁基板1の貫通孔2内で形成されている金属層8aが陰極として作用する。また、電解槽6内にめっき浴7を入れ、めっき浴7に絶縁基板1のマスキングフィルム4が除去された面9と陽極5とが対向するように絶縁基板1および陽極5を浸漬させた後に、電解めっきを行なうこともできる。
なお、図1(g)に示される実施態様では、絶縁基板1および陽極5は、垂直(鉛直)方向に配設されているが、それぞれ水平方向に配設されていてもよい。
絶縁基板1と陽極5との間隔は、特に限定されないが、効率よく電気めっきを行なう観点から、5〜50mm程度であることが好ましい。
めっき浴7は、絶縁基板1の貫通孔2内に形成される金属層(図示せず)に用いられる金属の種類に応じて選択して用いることができる。金属層に用いられる金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、スズ、ロジウム、ニッケル、クロム、コバルト、パラジウム、タングステン、これらの金属からなる合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、陽極5に用いられる金属についても、絶縁基板1の貫通孔2内に形成される金属層に用いられる金属の種類に応じて選択して用いることができる。陽極5に用いられる金属は、金属層に用いられる金属と同一であるが、その例としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、スズ、ロジウム、ニッケル、クロム、コバルト、パラジウム、タングステン、これらの金属からなる合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
めっき浴7の種類は、絶縁基板1の貫通孔2内に形成される金属層に用いられる金属の種類に応じて選択して用いることができる。例えば、絶縁基板1の貫通孔2内で形成される金属層に用いられる金属が銅である場合には、めっき浴7として、例えば、硫酸銅および硫酸を含有し、必要により、塩素イオン、めっき抑制剤、めっき促進剤などを含有する硫酸銅めっき浴などを用いることができる。
絶縁基板1に電気めっきを施す際の電流密度は、特に限定されないが、効率よく緻密な金属層を絶縁基板1の貫通孔2内に形成させる観点から、0.5〜10A/dm2であることが好ましい。また、電気めっきを行なう際のめっき浴7の液温は、特に限定されず、通常、好ましくは5〜80℃、より好ましくは室温である。
以上のようにして図1(h)に示されるように電気めっきを施し、貫通孔2内で金属層8bを形成させることにより、配線用基板を製造することができる。
本発明の配線用基板の製造方法によって得られた配線用基板は、シード層で形成された金属層を核として貫通孔内で金属層が順次成長することから、貫通孔内にボイドの発生がない金属層を形成させることができるので、配線用基板の信頼性が著しく高められ、さらに図1(h)に示されるように、各貫通孔2から外部に向けて突出している金属層8bの突出量にバラツキが小さいので、突出している金属層8bを削除するための後加工が容易であるという利点を有する。
また、従来の配線用基板の製造方法によれば、マスキングフィルムを使用しないで絶縁基板に電気めっきを施すという操作が採られているため、絶縁基板の両面に設けられている各貫通孔からそれぞれ金属層が絶縁基板の厚さ方向の中心部に向かって成長するため、貫通孔の内部が金属層で充填されるにしたがってめっき浴に含まれる電気めっき用の金属濃度が次第に低下するとともに電流密度も次第に低下することから、配線用基板の製造効率が低下するのみならず、貫通孔の中心部分でボイドが発生するようになる。
これに対して、本発明の配線用基板の製造方法によれば、前記したように、シード層で形成された金属層を核として貫通孔内で金属層が順次成長することから、従来の配線用基板の製造方法よりも電流密度を低下させずに効率よく金属層を貫通孔内で形成させることができるとともに、各貫通孔から外部に向かって突出した金属層の突出量にバラツキが生じることを防止することができる。
したがって、本発明の配線用基板の製造方法によれば、従来の配線用基板の製造方法と対比して、配線用基板を効率よく製造することができるという利点がある。
以上説明したように、本発明の配線用基板の製造方法によって得られた配線用基板は、貫通孔内に充填されている金属層にボイドが発生しがたいことから、信頼性に優れているので、例えば、半導体チップなどを搭載するために用いられる配線用基板などとして使用することが期待される。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
製造例1
絶縁基板として、孔径が50μmの貫通孔50個が500μmの等間隔で直線上に設けられたシリコン基板(直径:150mm、厚さ:300μm)を用いた。ロードロック式スパッタリング装置(アルバック社製、形式:CS−200)を用いて当該シリコン基板の一方表面に厚さ50nmのチタン層を形成させた後、厚さ300nmの銅層を形成させた。
実施例1
製造例1で得られた一方表面に銅層を有するシリコン基板を用い、銅層が形成されている面の反対面にマスキングフィルム(ポリエチレン製の樹脂フィルム、厚さ:30μm)を貼り付けることにより、当該反対面をマスキングフィルムで被覆し、シリコン基板の銅層が形成されている面と銅からなる陽極とが対向するようにシリコン基板および陽極を25℃の硫酸銅めっき浴(硫酸150g/L、硫酸銅150g/L、塩素0.2mL/L)に浸漬し、電流密度2A/dm2で電気銅めっきを行ない、シリコン基板の銅層が設けられている面から貫通孔の内部にまで貫通する細孔の孔径が5μm以下となるまで銅層を形成させた。
次に、シリコン基板からマスキングフィルムを除去し、マスキングフィルムが除去された面と銅からなる陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設し、前記と同様にして電気めっきを施し、貫通孔内で金属層を形成させることにより、配線用基板を得た。
前記で得られた配線用基板を裁断し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察した。その結果を図2に示す。図2に示されるように、前記で得られた配線用基板の貫通孔内に充填された銅層には、ボイドが発生しておらず、シリコン基板の貫通孔の上部に銅層がほぼ均一の高さで突出していることがわかる。
実施例2
実施例1において、シリコン基板の銅層が設けられている面から貫通孔の内部にまで貫通する細孔が完全になくなるまで銅層を形成させたこと以外は、実施例1と同様にして配線用基板を得た。前記で得られた配線用基板を裁断し、その断面を実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で観察した。その結果、配線用基板の貫通孔内に充填された銅層には、ボイドが発生しておらず、基板の貫通孔の上部に銅層がほぼ均一の高さで突出していることが確認された。
比較例1
絶縁基板として、孔径が60μmの貫通孔50個が120μmの等間隔で直線上に設けられたシリコン基板(直径:150mm、厚さ:350μm)を用いた。ロードロック式スパッタリング装置(アルバック社製、形式:CS−200)を用いて当該シリコン基板の全面に厚さ50nmのチタン層を形成させた後、厚さ300nmの銅層を形成させた。
次に、前記で得られた銅層を有するシリコン基板と銅からなる陽極とが対向するようにシリコン基板および陽極を25℃の硫酸銅めっき浴(硫酸150g/L、硫酸銅150g/L、塩素0.2mL/L)に浸漬し、電流密度2A/dm2で電気銅めっきを行ない、貫通孔内に銅層を形成させることにより、配線用基板を得た。
前記で得られた配線用基板を裁断し、その断面を実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で観察した。その結果を図3に示す。図3に示されるように、比較例1で得られた配線用基板には、貫通孔内に充填された銅層にボイドが多数発生していることが確認された。
以上の結果から、本発明の配線用基板の製造方法によれば、貫通孔内に充填される金属層内にボイドが発生しない配線用基板を製造することができることがわかる。
本発明の配線用基板の製造方法によれば、貫通孔内に充填される金属層内にボイドの発生がない配線用基板を製造することができるので、本発明の配線用基板の製造方法は、例えば、半導体チップなどを搭載するために用いられる配線用基板などを工業的に製造するうえで有用な方法である。
1 絶縁基板
2 貫通孔
3 シード層
4 マスキングフィルム
5 陽極
6 電解槽
7 めっき浴
8 金属層
8a 金属層
8b 金属層
9 絶縁基板のマスキングフィルムが除去された面

Claims (1)

  1. 貫通孔を有する絶縁基板を用いて配線用基板を製造する方法であって、絶縁基板の一方表面にシード層を形成させ、シード層が形成された面の反対面をマスキングフィルムで被覆し、絶縁基板のシード層が形成されている面と陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設して電気めっきを施し、シード層が形成されている面の貫通孔を金属層で閉塞させた後、マスキングフィルムを除去し、マスキングフィルムが除去された面と陽極とが対向するように絶縁基板および陽極を配設して電気めっきを施し、貫通孔内で金属層を形成させることを特徴とする配線用基板の製造方法。
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