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JP2015043308A - バスバーおよびその製造方法 - Google Patents

バスバーおよびその製造方法 Download PDF

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JP2015043308A JP2013249199A JP2013249199A JP2015043308A JP 2015043308 A JP2015043308 A JP 2015043308A JP 2013249199 A JP2013249199 A JP 2013249199A JP 2013249199 A JP2013249199 A JP 2013249199A JP 2015043308 A JP2015043308 A JP 2015043308A
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welding auxiliary
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長野 喜隆
Yoshitaka Nagano
喜隆 長野
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Abstract

【課題】溶加材を用いなくてもバスバーの溶接割れを伴わずに電子部品の外部端子に溶接できるバスバーを提供する。【解決手段】バスバー(10)は、厚み方向において、6000系アルミニウム合金からなる基材層(12)と1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層(13)とが接合されて一体化していることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は電子部品の連結に用いられるアルミニウム製のバスバーに関する。
なお、この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」の語はアルミニウムおよびその合金の両者を含む意味で用いられる。
電子部品の外部端子の材料には良導電性の1000系アルミニウムが用いられている。また、電子部品を連結するバスバーの材料は導電性に加えて強度が要求されるため、6000系アルミニウム合金が用いられている。
電子部品の外部端子とバスバーを接続する手段としてはボルトとナットの締結や溶接が知られているが、ボルト締結によって接続すると接触抵抗によって電気抵抗が上昇するため、溶接によって接続することが望まれている。また、電子部品の外部端子とバスバーの溶接方法として高速接合が可能なレーザ溶接が知られている(特許文献1参照)。
特開2013−110283号公報(請求項3)
しかし、一般に6000系アルミニウム合金は溶接性が悪く、外部端子と6000系アルミニウム合金製バスバーを溶接するとバスバーに溶接割れを生じやすいという問題点があった。また、溶加材を供給して溶接割れを防ぐこともあるが、溶加材の供給速度が律速となってレーザ溶接の高速性が生かされない、溶加材の供給位置や供給角度の設定等の条件管理が難しい等の作業上の問題がある。
本発明は、溶加材を用いなくてもバスバーの溶接割れを伴わずに電子部品の外部端子に溶接できるバスバー、およびその関連技術を提供するものである。
即ち、本発明は下記[1]〜[10]に記載の構成を有する。
[1]厚み方向において、6000系アルミニウム合金からなる基材層と1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層とが接合されて一体化していることを特徴とするバスバー。
[2]前記溶接補助層の厚みがバスバーの総厚の5〜70%である前項1に記載のバスバー。
[3]前記基材層の表面および溶接補助層の表面のうちの少なくとも一方に、基材層と溶接補助層とを識別するマークが付されている前項1または2に記載のバスバー。
[4]6000系アルミニウム合金からなる基材層用材料と、1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層用材料とを積層状態に接合して一体化することを特徴とするバスバーの製造方法。
[5]バスバー複数個分の基材層用材料とバスバー複数個分の溶接補助層用材料とを接合して一体化することにより複数個取り用複合材を作製し、
前記複数個取り用複合材を切断して複数個のバスバーを得る、前項4に記載のバスバーの製造方法。
[6]前記基材層用材料と溶接補助層用材料とをクラッド圧延することにより接合して一体化する前項4または5に記載のバスバーの製造方法。
[7]前記基材層用材料と溶接補助層用材料とを接合して一体化した後に、溶体化処理および人工時効処理を行う前項4〜6のうちのいずれか1項に記載のバスバーの製造方法。
[8]電子部品の外部端子と前項1〜3のうちのいずれか1項に記載のバスバーとを係合させ、前記バスバーの溶接補助層側から溶接することにより前記外部端子とバスバーを接続することを特徴とする電子部品とバスバーの接続方法。
[9]前記バスバーの溶接補助層側からレーザ溶接する前項8に記載の電子部品とバスバーの接続方法。
[10]前項8または9に記載の接続方法により、複数の電子部品がバスバーを介して連結されていることを特徴とする電子部品群。
[1]に記載の発明によれば、バスバーは6000系アルミニウム合金からなる基材層と1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層とが積層状態に接合されているので、電子部品の外部端子を溶接すると、溶融した基材層と溶接補助層とが混ざり合って溶接部が形成される。前記溶接部は添加元素であるSiの濃度が溶接割れ感受性の高い範囲である6000系アルミニウム合金が、Si濃度の低い1000系アルミニウムまたはSi濃度の高い4000系アルミニウム合金で希釈されて形成されるので、溶加材を用いなくても溶接割れの発生が抑制される。また、バスバーの強度は基材層を高強度の6000系アルミニウム合金で構成することによって得られる。
[2]に記載の発明によれば、強度と溶接割れの発生抑制効果とがバランス良く得られる。
[3]に記載の発明によれば、マークによって基材層と溶接補助層とを容易に識別できるので、バスバーを正しい方向で外部端子に係合させることが容易である。前記マークによって係合方向の間違いを防止することができる。
[4]に記載の発明によれば、強度と溶接割れの発生抑制効果とを有するバスバーを製造できる。
[5]に記載の発明によれば、強度と溶接割れの発生抑制効果とを有する複数個のバスバーを効率良く製造できる。
[6]に記載の発明によれば、強度と溶接割れの発生抑制効果とを有する複数個のバスバーを効率良く製造できる。
[7]に記載の発明によれば、基材層と溶接補助層の接合一体化によって低下した材料強度を回復させることができる。
[8]に記載の発明によれば、バスバーの溶接補助層側から溶接することによって溶接補助層が優先的に溶融されるので、溶接部の断面積は溶接補助層側が大きく、基材層側に向かって小さくなる。前記溶接補助層の溶融量は、溶接補助層側から溶接する方が基材層側から溶接するよりも多くなるので、溶接補助層による希釈効果が高まり、溶接割れの発生抑制効果も高められる。
また、バスバーは溶接補助層と基材層とが一体化しているので、バスバーを外部端子に係合すれば溶接予定部に溶接割れの発生抑制に必要な量の1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金が供給される。これらのアルミニウムは溶加材のように別途供給する必要がないので、溶加材供給のための条件設定や管理といった付随作業が不要であるから溶接作業性が良い。
[9]に記載の発明によれば、バスバーおよび外部端子への熱影響が小さい。しかも、溶加材を別途供給する必要がないので、レーザ溶接の高速性を生かして、電子部品の連結において高い生産性を達成できる。
[10]に記載の発明によれば、バスバーに溶接割れのない電子部品群となし得る。
本発明のバスバーの一実施形態を示す斜視図である。 図1のバスバーを用いて連結された電子部品群を示す斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明の他のバスバーを用いて連結されたLEDランプ群を示す斜視図である。 図1のバスバーの製造工程を示す斜視図である。
[バスバーの構造]
図1は本発明のバスバーの一実施形態であり、図2は図1のバスバーによって連結された電子部品群を示している。
バスバー(10)は長円形の板状体であり、長手方向の両端部近くに電子部品の外部端子に係合するための円形の貫通孔(11)が穿設されている。前記バスバー(10)は、板厚方向において、6000系アルミニウム合金からなる基材層(12)と、1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層(13)とが積層状態に接合されて、これらが一体化した異種アルミニウムの複合材である。また、溶接補助層(13)の表面にはその面が溶接補助層(13)であることを示すマーク(14)が付されている。
前記基材層(12)はバスバー(10)としての強度を得るための層である。前記基材層(12)の材料である6000系アルミニウム合金は必須成分としてSiおよびMgを含有するAl−Si−Mg系合金である。り、高い強度を有している。バスバー(10)は高い導電性が求められる部材であるから、6000系アルミニウム合金のうちでも、Si濃度が0.2〜0.9質量%、Mg濃度が0.35〜1.2質量%の合金を用いることが好ましい。Si濃度およびMg濃度が上記範囲の合金は導電性が良好である。JISに登録された合金では、6101(Si濃度:0.3〜0.7質量%、Mg濃度:0.35〜0.8質量%)および6063(Si濃度:0.2〜0.6質量%、Mg濃度:0.45〜0.9質量%)が上記組成の合金に該当する。
一方、前記溶接補助層(13)は基材層(12)の溶接割れの発生を抑制するために付加される層であり、6000系アルミニウム合金よりもSi濃度の低い1000系アルミニウムまたはSi濃度の高い4000系アルミニウム合金を用いる。
1000系アルミニウムは他元素を添加せず不純物元素の濃度を規制した純アルミニウムであり、良好な導電性を有することから電極材料に汎用されている。良好な導電性を確保するために、アルミニウム純度が99.50質量%以上のアルミニウムを用いることが好ましい。JISに登録された純アルミニウムでは、1060(アルミニウム純度が99.60質量%以上)、1070(アルミニウム純度が99.70質量%以上)等が好ましい。
4000系アルミニウム合金は必須成分としてSiを含有するAl−Si系合金である。4000系アルミニウム合金のうちでも、Si濃度が9.0〜13.0質量%の合金を用いることが好ましい。JISに登録された合金では、4045(Si濃度:9.0〜11.0質量%)、4005(Si濃度:9.5〜11.0質量%)、4047(Si濃度:11.0〜13.0質量%)等が上記組成の合金に該当する。
バスバーの導電性を重視する場合は、溶接補助層として1000系アルミニウムを、バスバーの溶接性を重視する場合は、溶接補助層として4000系アルミニウムを用いると良い。
本発明のバスバーの形状は、厚み方向において基材層と溶接補助層とが積層され接合されて一体化していること以外は何ら限定されない。電子部品および外部端子の形状、連結形態に応じて設計変更が可能である。
[電子部品の連結方法]
(第1連結例)
図2は2個のバスバー(10a)(10b)による3個のコンデンサ(21)(22)(23)の連結例を示している。
図2において、2個のバスバー(10a)(10b)は図1のバスバー(10)と同一形状である。前記第1コンデンサ(21)、第2コンデンサ(22)および第3コンデンサ(23)は同形であり、上面から円柱形の陽極端子(24)および陰極端子(25)が突出している。
2個のうちの一方のバスバー(10a)は第1コンデンサ(21)の陰極端子(25)と第2コンデンサ(22)の陽極端子(24)とに接続され、他方のバスバー(10b)は第2コンデンサ(22)の陰極端子(25)と第3コンデンサ(23)の陽極端子(24)とに接続されている。これにより、3個のコンデンサ(21)(22)(23)はバスバー(10a)(10b)を介して直列に連結されている。前記第1コンデンサ(21)、第2コンデンサ(22)および第3コンデンサ(23)は本発明における電子部品に対応し、これらの陽極端子(24)および陰極端子(25)は外部端子に対応する。また、前記バスバー(10a)(10b)を介して連結された3個のコンデンサ(21)(22)(23)は本発明の電子部品群に対応する。
図3に参照されるように、前記バスバー(10a)と陽極端子(24)よび陰極端子(25)との接続は以下のようにして行う。
前記バスバー(10a)の基材層(12)をコンデンサ(21)(22)側に向け溶接補助層(13)を上側に向けて、バスバー(10a)の一方の貫通孔(11)に第1コンデンサ(21)の陰極端子(25)を挿入するとともに、他方の貫通孔(11)に第2コンデンサ(22)の陽極端子(24)を挿入し、バスバー(10a)と陰極端子(25)および陽極端子(24)とを係合させる。前記溶接補助層(13)に付されたマーク(14)によって基材層(12)と溶接補助層(13)とを容易に識別できるので、バスバー(10a)を正しい方向で陰極端子(25)および陽極端子(24)に係合させることが容易である。前記マーク(14)によって係合方向の間違いを防止することができる。
次に、前記バスバー(10a)の溶接補助層(13)側から、陽極端子(24)の周りの溶接予定部および陰極端子(25)周りの溶接予定部を加熱して溶接する。図3は、溶接補助層(13)側に配置したレーザ溶接用の照射ヘッド(30)から第2コンデンサ(22)の陽極端子(24)の当接部分にレーザビームを照射し、前記照射ヘッド(30)を陽極端子(24)の周りを周回させて溶接予定部を溶接する工程を例示している。前記溶接により、バスバー(10a)の溶接補助層(13)と基材層(12)とが溶融して混ざり合い、さらに陽極端子(24)の材料が溶融して混ざり合って溶接部(31)を形成され、バスバー(10a)と陽極端子(24)が接合される。前記バスバー(10a)と第1コンデンサ(21)の陰極端子(25)も同様にして接合する。
また、他方のバスバー(10b)と第2コンデンサ(22)の陰極端子(25)および第3コンデンサ(23)の陽極端子(24)も同様の方法で接合されている。
前記溶接部(31)においては、基材層(12)を構成し、添加元素であるSiの濃度が溶接割れ感受性の高い範囲である6000系アルミニウム合金が、Si濃度の低い1000系アルミニウムまたはSi濃度の高い4000系アルミニウム合金で希釈されるので、バスバー(10a)(10b)の溶接割れの発生が抑制される。しかも、前記溶接では溶接補助層(13)側からレーザビームを照射しているので、溶接補助層(13)が基材層(12)よりも優先的に溶融され、溶接部(31)の断面積は照射側の溶接補助層(13)側が大きく、基材層(12)側に向かって小さくなる。このため、前記溶接補助層(13)の溶融量は、基材層(12)側から溶接したときの溶接補助層(13)の溶融量よりも多くなる。従って、前記溶接補助層(13)側から溶接することによって溶接補助層(13)による希釈効果が高まり、溶接割れの発生抑制効果も高められる。
上述した溶接例はレーザ溶接であるが、本発明において溶接手段は何ら限定されず、電子部品の種類や外部端子の形状等に応じて適宜選択することができる。溶接手段として、レーザ溶接、電子ビーム溶接、アーク溶接、抵抗溶接等の溶融溶接法を例示でき、バスバーおよび外部端子への熱影響が小さく生産性に優れるという観点よりレーザ溶接を推奨できる。
(第2連結例)
図4は2個のバスバー(15a)(15b)による複数個のLEDランプ(40)の連結例を示している。
前記バスバー(15a)(15b)は、基材層(12)と溶接補助層(13)とが積層されて一体化した長方形の板状体であり、溶接補助層(13)の表面にはその面が溶接補助層(13)であることを示すマーク(14)が印刷されている。前記LEDランプ(40)は本体部の下端から陽極端子(41)および陰極端子(42)が突出している。
複数個のLEDランプ(40)はそれぞれの陽極端子(41)の先端が一方のバスバー(15a)の溶接補助層(13)の表面に溶接され、それぞれの陰極端子(42)の先端がもう一方のバスバー(15b)の溶接補助層(13)の表面に溶接されている。これにより、複数個のLEDランプ(40)がバスバー(15a)(15b)を介して並列に連結されている。前記LEDランプ(40)本発明におけるける電子部品に対応し、これらの陽極端子(41)および陰極端子(42)は外部端子に対応する。また、前記バスバー(15a)(15)を介して連結された複数個の3個のLEDランプ(40)は本発明の電子部品群に対応する。
前記バスバー(15a)(15b)と端子(41)(42)との溶接はいずれも溶接補助層(13)側から加熱することによって行われ、溶接部(31)は基材層(12)の材料である6000系アルミニウム合金が溶接補助層(13)の材料である1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金によって希釈されているので溶接割れの発生が抑制される。
本発明のバスバーは基材層と溶接補助層との積層体であり、基材層として6000系アルミニウム合金を用いることによって1000系アルミニウムのみでは不足する強度を補填し、連結用部材としての強度を得ている。また、6000系アルミニウム合金に発生しがちな溶接割れに対しては、溶接補助層として1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金を用い、溶融したこれらのアルミニウムで6000系合金を希釈することによって溶接割れの発生を抑制している。
上記の観点より、図1に参照されるように、前記溶接補助層(13)の厚み(t)はバスバー(10)の総厚(T)の5〜70%の範囲に設定することが好ましく、強度と溶接割れの発生抑制効果とをバランス良く得られる。前記溶接補助層(13)の厚み(t)が総厚(T)の5%未満の場合は1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金の溶融量が少ないので、6000系合金に対する希釈効果が小さく、溶接割れの発生抑制効果も小さくなる。逆に溶接補助層(13)の厚み(t)が総厚(T)の70%を超えると相対的に基材層(12)が薄くなるのでバスバー(10)の強度が低下する。特に好ましい溶接補助層(13)の厚み(t)はバスバー(10)の総厚(T)の7〜50%であり、さらに7〜33%が好ましい。
なお、前記バスバー(10)の総厚(T)に制限はなく、電子部品および外部端子の形状や連結形態に応じて任意に設定することができる。
また、本発明のバスバーと電子部品の外部端子との接合に際し、溶接補助層による6000系アルミニウム合金の希釈効果を高めるために溶接補助層側から加熱して溶接する。このため、溶接補助層側から溶接できるようにバスバーを外部端子に係合させる必要があり、基材層と溶接補助層とを識別するマークが少なくともどちらかの層の表面に付されていることが好ましい。前記マークは視認やセンサーで検知できるものであれば付与方法や形状は問わない。前記マークの付与方法として印刷、刻印、溝形成等を例示できる。
また、本発明のバスバーは溶接補助層と基材層とが一体化しているので、バスバーと外部端子とを係合すれば、溶接予定部に溶接割れの発生抑制に必要な量の1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金が供給される。これらのアルミニウムは溶加材のように別途供給する必要がないので、溶加材供給のための条件設定や管理といった付随作業が不要であるから溶接作業性が良い。また、溶接速度が溶加材の供給に左右されることもないので、レーザ溶接等の高速性を生かすことができ、電子部品の連結において高い生産性を達成できる。
本発明のバスバーによって連結する電子部品の種類は何ら限定されず、図示例のコンデンサおよびLEDランプの他、電池、自動車のECU(エンジンコントロールユニット)等を例示できる。
[バスバーの製造方法]
本発明のバスバーは基材層と溶接補助層とが積層一体化したものであり、その接合方法は基材層と溶接補助層とが直接接合されて層間で電気伝導性を低下させない接合方法である限り限定されない。このような接合方法として、クラッド圧延、爆発圧接、クラッド押出、拡散接合等がある。これらの接合方法のうちでも、大面積の材料の接合を効率良く行え、という点でクラッド圧延を推奨できる。
前記バスバー(10)は、バスバー1個分の基材層(12)と溶接補助層(13)とを重ねて接合することによって作製することができる。しかし、多数のバスバーを効率良く作製するには、図5に示すように、複数個分の基材層用材料(52)と複数個分の溶接補助層用材料(53)を接合してバスバー複数個分の複数個取り用複合材(50)を作製し、この複数個取り用複合材(50)をから複数個のバスバー(10)を作製することが好ましい。
前記複数個取り用複合材(50)は総厚および溶接補助層用材料(52)の厚さがバスバー(10)の総厚(T)および溶接補助層(13)の厚さ(t)に設定された板状体であり、上述した種々の方法によって作製される。例えば、クラッド圧延による方法では、厚みの比率がバスバーにおける厚みの比率に設定された基材層用材料(52)と溶接補助層用材料(53)を重ね、バスバー(10)の総厚(T)になるまで複数バスの圧延を行って両者を接合一体化させる。得られた複数個取り用複合材(50)をバスバー(10)の平面形状に打ち抜くか、切断すれば複数個のバスバー(10)を得ることができる。また、総厚(T)および溶接補助層(13)の厚み(t)が共通するバスバーであれば、1つの多数個取り用複合材(50)から形状の異なる複数種のバスバーを作製することができる。
前記基材層(12)と溶接補助層(13)とを識別するマーク(14)は、複数個取り用複合材(50)に付しても良いし、バスバー形状に加工した後に付しても良い。
前記基材層と溶接補助層とを接合し一体化する工程で材料強度が低下することがある。例えばクラッド圧延によるバスバーの製作工程では、所期あうる厚さの複数個取り用複合材を得るまでに複数パスの熱間圧延および冷間圧延を行うが、この間の熱と圧下とによって材料強度が低下することがある。強度が低下した複数個取り用複合材に対しては、溶体化処理およびその後の人工時効処理を行って材料強度を回復し、さらには材料強度を高めることが好ましい。溶体化処理の好ましい条件は515〜550℃の加熱後水冷であり、特に好ましい条件は515〜530℃の加熱後水冷である。また、人工時効処理の好ましい条件は150〜230℃×1〜12時間であり、特に好ましい条件は180〜220℃×3〜8時間である。前記溶体化処理および人工時効処理は、複数個取り用複合材に行っても良いし、バスバー形状に加工した後に行っても良い。
本発明は電子部品の外部端子と溶接によって接続するバスバーとして好適に利用できる。
10、10a、10b、15a、15b…バスバー
11…貫通孔
12…基材層
13…溶接補助層
14…マーク
21…第1コンデンサ(電子部品)
22…第2コンデンサ(電子部品)
23…第3コンデンサ(電子部品)
24、41…陽極端子(外部端子)
25、42…陰極端子(外部端子)
30…レーザ照射ヘッド
31…溶接部
40…LEDランプ(電子部品)
50…複数個取り用複合材
52…基材層用材料
53…溶接補助層用材料
T…バスバーの総厚
t…溶接補助層の厚み

Claims (10)

  1. 厚み方向において、6000系アルミニウム合金からなる基材層と1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層とが接合されて一体化していることを特徴とするバスバー。
  2. 前記溶接補助層の厚みがバスバーの総厚の5〜70%である請求項1に記載のバスバー。
  3. 前記基材層の表面および溶接補助層の表面のうちの少なくとも一方に、基材層と溶接補助層とを識別するマークが付されている請求項1または2に記載のバスバー。
  4. 6000系アルミニウム合金からなる基材層用材料と、1000系アルミニウムまたは4000系アルミニウム合金からなる溶接補助層用材料とを積層状態に接合して一体化することを特徴とするバスバーの製造方法。
  5. バスバー複数個分の基材層用材料とバスバー複数個分の溶接補助層用材料とを接合して一体化することにより複数個取り用複合材を作製し、
    前記複数個取り用複合材を切断して複数個のバスバーを得る、請求項4に記載のバスバーの製造方法。
  6. 前記基材層用材料と溶接補助層用材料とをクラッド圧延することにより接合して一体化する請求項4または5に記載のバスバーの製造方法。
  7. 前記基材層用材料と溶接補助層用材料とを接合して一体化した後に、溶体化処理および人工時効処理を行う請求項4〜6のうちのいずれか1項に記載のバスバーの製造方法。
  8. 電子部品の外部端子と請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のバスバーとを係合させ、前記バスバーの溶接補助層側から溶接することにより前記外部端子とバスバーを接続することを特徴とする電子部品とバスバーの接続方法。
  9. 前記バスバーの溶接補助層側からレーザ溶接する請求項8に記載の電子部品とバスバーの接続方法。
  10. 請求項8または9に記載の接続方法により、複数の電子部品がバスバーを介して連結されていることを特徴とする電子部品群。
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