JP2015042399A - 流体混合器 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部から加わる応力に対して基板の耐久性を高めた流体混合器を提供することを目的とする。【解決手段】第一筐体11の一面11aと、基板13の一方の主面13aとの間には、第一シール部材21が配されている。第一シール部材21は、環状を成す弾性部材からなる。第二筐体12の一面12aと、基板13の他方の主面13bとの間には、第二シール部材22、および第三シール部材23が配されている。第二シール部材22、第三シール部材23は、環状を成す弾性部材からなる。【選択図】図1
Description
本発明は、微小な空間において複数種類の流体を混合させるための流体混合器に関する。
混合、反応、抽出、分離、加熱、冷却などの化学プロセスを微細な流路や微小な空間において行うマイクロ化学プロセスが提案され、微小空間での高効率な混合を可能とするマイクロミキサの研究がなされている。
マイクロミキサは、例えば数百μm以下の微小な空間で混合を行うデバイスであり、混合される流体間の距離を短くできるため、混合効率を大きく向上させることができる。一例として、界面活性剤を用いることなく、エマルジョンを生成することができるマイクロ乳化器及び乳化方法が知られている(特許文献1)。
また、複数の流入口から流入した液体を、精密加工で溝を刻んだ基板の組合せにより形成された三次元的な流路で、分割・混合を繰り返して混合液とするマイクロミキサが知られている(非特許文献1)。
また、複数の流入口から流入した液体を、精密加工で溝を刻んだ基板の組合せにより形成された三次元的な流路で、分割・混合を繰り返して混合液とするマイクロミキサが知られている(非特許文献1)。
かかるマイクロミキサにおいて、溝を刻んだ基板を複数重ねてマイクロミキサを構成する場合、これら基板を重ね合わせた後に、基板全体を厚み方向に沿ってネジなどでクランプする必要がある。
しかしながら、例えば基板がガラスなど破損しやすい材料から構成されている場合、複数重ねた基板をクランプする際に、基板の特定部位に強い応力が加わることがある。このため、マイクロミキサを構成する基板の特定部位に応力が集中して、割れや欠けが生じる虞があった。
しかしながら、例えば基板がガラスなど破損しやすい材料から構成されている場合、複数重ねた基板をクランプする際に、基板の特定部位に強い応力が加わることがある。このため、マイクロミキサを構成する基板の特定部位に応力が集中して、割れや欠けが生じる虞があった。
Savemation Review 2005年8月号 60-63頁
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、外部から加わる応力に対して基板の耐久性を高めた流体混合器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のいくつかの態様は、次のような流体混合器を提供する。すなわち、本発明の流体混合器は、第一筐体および第二筐体の間に基板を配してなる流体混合器であって、
前記第一筐体の一面と前記基板の一方の主面との間に配されたリング状の第一シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配されたリング状の第二シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配され、前記第二シール部材を取り巻くリング状の第三シール部材と、を備え、前記第一シール部材、前記第一筐体の一面および前記基板の一方の主面により構成される第一空間と、前記第二シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第二空間と、前記第二シール部材、前記第三シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第三空間と、をそれぞれ有し、前記基板は、前記第一空間と前記第二空間との間を連通させる微細孔、および前記第一空間と前記第三空間との間を連通させる微細孔を有し、前記第一筐体には、前記第一空間を前記流体混合器の外部に連通させる導出孔が形成され、前記第二筐体には、前記第二空間を前記流体混合器の外部に連通させる第一導入孔、および前記第三空間を前記流体混合器の外部に連通させる第二導入孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
前記第一筐体の一面と前記基板の一方の主面との間に配されたリング状の第一シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配されたリング状の第二シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配され、前記第二シール部材を取り巻くリング状の第三シール部材と、を備え、前記第一シール部材、前記第一筐体の一面および前記基板の一方の主面により構成される第一空間と、前記第二シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第二空間と、前記第二シール部材、前記第三シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第三空間と、をそれぞれ有し、前記基板は、前記第一空間と前記第二空間との間を連通させる微細孔、および前記第一空間と前記第三空間との間を連通させる微細孔を有し、前記第一筐体には、前記第一空間を前記流体混合器の外部に連通させる導出孔が形成され、前記第二筐体には、前記第二空間を前記流体混合器の外部に連通させる第一導入孔、および前記第三空間を前記流体混合器の外部に連通させる第二導入孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
リング状の前記第一シール部材と前記第二シール部材とが、前記基板を挟んで重なる位置にあることを特徴とする。
前記第一シール部材に囲まれた内側、または外側において、前記第二シール部材、前記第三シール部材の少なくとも一方と重なる位置に、ダミーシール部材が配されていることを特徴とする。
前記ダミーシール部材は、前記第三シール部材と重なる位置に配されていることを特徴とする。
また、本発明の流体混合器は、第一筐体および第二筐体の間に基板を配してなる流体混合器であって、
前記第一筐体の一面と前記基板の一方の主面との間に配されたリング状の第一シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配されたリング状の第二シール部材、および該第二シール部材の周りに複数配された第四シール部材と、を備え、前記第一シール部材、前記第一筐体の一面および前記基板の一方の主面により構成される第一空間と、前記第二シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第二空間と、それぞれの前記第四シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される複数の第三空間とをそれぞれ有し、前記基板は、前記第一空間と前記第二空間との間を連通させる微細孔、および前記第一空間と複数の前記第四空間との間をそれぞれ連通させる複数の微細孔を有し、前記第一筐体には、前記第一空間を前記流体混合器の外部に連通させる導出孔が形成され、前記第二筐体には、前記第二空間を前記流体混合器の外部に連通させる第一導入孔、および前記第三空間を前記流体混合器の外部に連通させる第二導入孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
前記第一筐体の一面と前記基板の一方の主面との間に配されたリング状の第一シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配されたリング状の第二シール部材、および該第二シール部材の周りに複数配された第四シール部材と、を備え、前記第一シール部材、前記第一筐体の一面および前記基板の一方の主面により構成される第一空間と、前記第二シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第二空間と、それぞれの前記第四シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される複数の第三空間とをそれぞれ有し、前記基板は、前記第一空間と前記第二空間との間を連通させる微細孔、および前記第一空間と複数の前記第四空間との間をそれぞれ連通させる複数の微細孔を有し、前記第一筐体には、前記第一空間を前記流体混合器の外部に連通させる導出孔が形成され、前記第二筐体には、前記第二空間を前記流体混合器の外部に連通させる第一導入孔、および前記第三空間を前記流体混合器の外部に連通させる第二導入孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
本発明の流体混合器は、基板を第一筐体および第二筐体によって挟持するとともに、基板と第一筐体との間に第一シール部材を、また基板と第二筐体との間に第二シール部材および第三シール部材をそれぞれ挟み込んでいる。これによって、基板が第一筐体や第二筐体に直接、当接することが無い。また、第一シール部材と第二シール部材とが第一空間側から見て、基板を介し重なるように配置されている。よって、第一筐体および第二筐体によって、基板を挟み込む応力が加わっても、基板に割れや欠けなどの破損が生じることを防止できる。特に、第一シール部材、第二シール部材、第三シール部材を、ゴムなどの弾性部材からなるOリングとすることによって、基板に加わる応力を効果的に緩和しつつ、第一筐体と第二筐体との間で基板を位置ズレすることなく挟持することができる。
また、基板と第一筐体との間に第一シール部材を、また基板と第二筐体との間に第二シール部材および第三シール部材をそれぞれ挟み込むことによって、第一空間、第二空間、第三空間をそれぞれ形成するので、これら空間を形成するために、基板に広い窪みなどを形成する必要がない。よって、基板に窪みを形成してから、この窪みに微細孔を形成するなどの手間の掛かる工程を簡略化することができ、より低コストで容易に流体混合器を製造することが可能になる。
以下、図面を参照して、本発明に係る流体混合器の一実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴を分かりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴を分かりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
(第一実施形態)
図1は、本実施形態の流体混合器を中央で破断した状態を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態の流体混合器の断面図、図3は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
以下、本発明に係る第一実施形態を、図1〜3を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の流体混合器を中央で破断した状態を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態の流体混合器の断面図、図3は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
以下、本発明に係る第一実施形態を、図1〜3を参照しながら説明する。
流体混合器10は、互いに対向して配された第一筐体11および第二筐体12と、この第一筐体11および第二筐体12の間に支持された基板13と、から概略構成されている。
第一筐体11は、全体が例えばガラスや耐蝕性の金属などから構成された略矩形の部材である。第一筐体11は、その一面11aが基板13の一方の主面13aに対して所定の間隔を保って対向する。また、第一筐体11の一面11a側には、周縁領域が基板13の他面13と同一平面となる部分まで突出し、基板13の周縁を覆うように形成された突出部11Tが一体に形成されている。
第一筐体11は、全体が例えばガラスや耐蝕性の金属などから構成された略矩形の部材である。第一筐体11は、その一面11aが基板13の一方の主面13aに対して所定の間隔を保って対向する。また、第一筐体11の一面11a側には、周縁領域が基板13の他面13と同一平面となる部分まで突出し、基板13の周縁を覆うように形成された突出部11Tが一体に形成されている。
第二筐体12は、全体が例えばガラスや耐蝕性の金属などから構成された略矩形の部材である。第二筐体12は、その一面12aが基板13の他方の主面13bに対して所定の間隔を保って対向する。
基板13は、全体が例えばガラスなどから構成された略板状の部材である。基板13は、その一方の主面13aが第一筐体11の一面11aに、また、他方の主面13bが第二筐体12の一面12aにそれぞれ対向するように配される。流体混合器10を外側から見た時には、基板13は第一筐体11と第二筐体12との間に内在するように配される。
第一筐体11の一面11aと、基板13の一方の主面13aとの間には、第一シール部材21が配されている。第一シール部材21は、環状を成す弾性部材からなる。具体的には、第一シール部材21は、例えば耐蝕性のゴム材料からなるOリングであればよい。この第一シール部材21によって、第一筐体11の一面11aと、基板13の一方の主面13aとの間は、所定の間隔が保たれる。
あるいは、第一シール部材21は後述する図5の矩形状の溝に押し込まれてしまい、第一筐体11の一面11aと基板13の一方の主面13aとが面同士で接触している場合もある。
こうした環状を成す第一シール部材21の内側と、第一筐体11の一面11aおよび基板13の一方の主面13aとの間で、第一空間E1(混合空間)が区画される。第一空間E1は、例えば高さの低い略円筒形の空間を成す。
あるいは、第一シール部材21は後述する図5の矩形状の溝に押し込まれてしまい、第一筐体11の一面11aと基板13の一方の主面13aとが面同士で接触している場合もある。
こうした環状を成す第一シール部材21の内側と、第一筐体11の一面11aおよび基板13の一方の主面13aとの間で、第一空間E1(混合空間)が区画される。第一空間E1は、例えば高さの低い略円筒形の空間を成す。
第二筐体12の一面12aと、基板13の他方の主面13bとの間には、第二シール部材22、および第三シール部材23が配されている。第二シール部材22、第三シール部材23は、環状を成す弾性部材からなる。具体的には、第二シール部材22、第三シール部材23は、例えば耐蝕性のゴム材料からなるOリングであればよい。第三シール部材23は第二シール部材22よりも直径が大きく、基板13の他方の主面13bの中心側に配された第二シール部材22の周囲を、所定の間隔を開けて取り巻くように第三シール部材23が配されている。
あるいは、第二シール部材22は後述する図5の矩形状の溝に押し込まれてしまい、第二筐体12の一面12aと基板13の他方の主面13bとが面同士で接触している場合もある。
あるいは、第二シール部材22は後述する図5の矩形状の溝に押し込まれてしまい、第二筐体12の一面12aと基板13の他方の主面13bとが面同士で接触している場合もある。
第二シール部材22、および第三シール部材23によって、第二筐体12の一面12aと、基板13の他方の主面13bとの間は、所定の間隔が保たれる。環状を成す第二シール部材22の内側と、第二筐体12の一面12aおよび基板13の他方の主面13bとの間で、第二空間E2が区画される。第二空間E2は、例えば高さの低い略円筒形の空間を成す。また、環状を成す第三シール部材23の内側と、第二シール部材22の外側と、第二筐体12の一面12aおよび基板13の他方の主面13bとの間で、第三空間E3が区画される。第三空間E3は、例えば第二空間E2の外側に広がるドーナツ形の空間を成す。
第一筐体11には、一面11a側と他面11b側との間を貫通し、第一空間E1を外部に連通させる導出孔15が形成されている。導出孔15は、例えば円筒状の孔であればよい。
第二筐体12の中心には、一面12a側と他面12b側との間を貫通し、第二空間E2を外部に連通させる第一導入孔16が形成されている。第一導入孔16は、例えば円筒状の孔であればよい。また、第二筐体12には、一面12a側と他面12b側との間を貫通し、第三空間E3を外部に連通させる4つの第二導入孔17,17…が形成されている。導出孔17,17…は、例えば第一導入孔16の周囲に、等間隔に形成されていればよい。
第一筐体11と第二筐体12とは、例えば、ネジやクリップによって、基板13を挟み込むように締め付けられる。この時、弾性体からなる第一シール部材21は、弾性変形して、第一筐体11の一面11aおよび基板13の一方の主面13aに密着する。同様に、第二シール部材22および第三シール部材23も弾性変形して、第二筐体12の一面12aおよび基板13の他方の主面13bに密着する。
第一筐体11の一面11a側から平面視した際に、第一シール部材21と第二シール部材22とは、互いに重なる位置に配されている。即ち、第一シール部材21および第二シール部材22のそれぞれの中心軸は、導出孔16の中心を通る軸Sに対して同軸となるように配された同一直径のOリングである。これにより、第一空間E1と第二空間E2とは、第一筐体11の一面11a側から平面視した際に、互いに重なる空間を成す。
基板13には、一方の主面13a側と他方の主面13b側とを連通させる複数の微細孔25,25…、26,26…が形成されている。これら複数の微細孔25,25…、26,26…のうち、微細孔25,25…を構成する3次元的な流路群αは、基板13の一方の主面13a側の第一空間E1と、他方の主面13b側の第二空間E2との間を連通させる。
具体的には、微細孔25,25…は、基板13をその厚み方向に沿って直線的に貫通し、一方の開口面が一方の主面13aの第一空間E1に露出し、他方の開口面が他方の主面13bの第二空間E2に露出している。これら微細孔25,25…、26,26…は、いずれも、それぞれの流体の供給源から、流体同士を混合する第一空間E1(混合空間)に向けて、それぞれの流体を導く誘導空間として機能するものである。
また、微細孔26,26…を構成する3次元的な流路群βは、基板13の一方の主面13a側の第一空間E1と、他方の主面13b側の第三空間E3との間を連通させる。具体的には、微細孔26,26…は、一方の開口面が一方の主面13aの第一空間E1に露出し、そこから基板13の厚みの任意の場所まで直線的に延び、そこから基板13の面方向に沿うように屈曲して基板13の周縁方向に延びる。更にそこから基板13の厚み方向に沿うように再度屈曲して、他方の開口面が他方の主面13bの第三空間E3に露出する。このように、微細孔26,26…は、途中の2か所で屈曲したクランク状に形成されている。本実施形態においては、流路群βの流入側は、4つの第二導入孔17,17…にそれぞれ対応する位置に形成されている。
微細孔25,25…、26,26…の長径は、例えば、マイクロ・メーター乃至ナノ・メーターのオーダーとすることが好適である。また、互いに隣接する微細孔25,25…、26,26…どうしの間隔は、例えば、マイクロ・メーター乃至ナノ・メーターのオーダーとすることが好適である。
また、微細孔25,25…、26,26…の内面には、この微細孔25,25…、26,26…を通る流体に対して耐蝕性をもつ材料をコーティングしてもよい。
また、微細孔25,25…、26,26…の内面には、この微細孔25,25…、26,26…を通る流体に対して耐蝕性をもつ材料をコーティングしてもよい。
本実施形態においては、流路群αは、基板13の中央部分に配した4つの微細孔25,25…から構成しているが、これに限定されるものではなく、流路群αは任意の複数の微細孔から構成されていればよい。また、本実施形態では、流路群βは、基板13の周縁部分の4か所と基板13の中央部分とを連通させる、それぞれ4つずつの微細孔26,26…から構成されているが、これに限定されるものではなく、それぞれの流路群βは任意の複数の微細孔から構成されていればよい。なお、図1〜2では、これら微細孔25,26のうちの一部について、基板13内部における図示を省略して簡潔に表現しているが、実際には、これら微細孔25,26どうしは互いに独立して複数、並列に形成されている。
以上のような構成の本発明の流体混合器の作用を説明する。
流体混合器10を用いて複数種の流体、例えば、流体Aと流体Bを混合して、混合流体Cを得る際には、まず、第一導入孔16から第二空間E2に向けて、所定の圧力で流体Aを流入させる。また同時に、第二導入孔17から第三空間E3に向けて、所定の圧力で流体Bを流入させる。流体A、流体Bの流入圧力は、それぞれの流体の粘度や流動性、微細孔25,26の開口径などを考慮して定められればよい。
流体混合器10を用いて複数種の流体、例えば、流体Aと流体Bを混合して、混合流体Cを得る際には、まず、第一導入孔16から第二空間E2に向けて、所定の圧力で流体Aを流入させる。また同時に、第二導入孔17から第三空間E3に向けて、所定の圧力で流体Bを流入させる。流体A、流体Bの流入圧力は、それぞれの流体の粘度や流動性、微細孔25,26の開口径などを考慮して定められればよい。
第二空間E2に達した流体Aは、微細孔25,25…内に流入する。そして、流体Aは微細孔25,25…を介して第一空間(混合空間)E1内に流出する。また、第三空間E3に達した流体Bは、微細孔26,26…内に流入する。そして、流体Bは微細孔26,26…を介して第一空間E1内に流出する。このように、個別に導入された流体Aと流体Bは、共通の空間である第一空間E1内に流出し、この第一空間E1内で互いに混じり合う。そして、第一空間E1内で流体Aおよび流体Bが混合した混合流体Cが形成される。
流路群αを構成する微細孔25,25…を流れる流体Aと、流路群βを構成する微細孔26,26…を流れる流体Bとは、第一シール部材21によって区画された第一空間E1内に、流線の広がりが抑えられて互いの拡散距離が縮まった状態で流出する。これによって、流出した流体Aおよび流体Bの混合性が向上し、複数種類の流体を効率よく混合される。そして、形成した混合流体Cは、導出孔16から流体混合器10の外部に流出される。
このような構成の流体混合器10は、基板13を第一筐体11および第二筐体12によって挟持するとともに、基板13と第一筐体11との間に第一シール部材21を、また基板13と第二筐体12との間に第二シール部材22および第三シール部材23をそれぞれ挟み込んでいる。これによって、例えばガラスなど破損しやすい材料から成る基板13が、第一筐体11や第二筐体12に直接、当接することが無い。よって、第一筐体11および第二筐体12によって、基板13を挟み込むような応力が加わっても、基板13に割れや欠けなどの破損が生じることを防止できる。特に、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23を、ゴムなどの弾性部材からなるOリングとすることによって、基板13に加わる応力を緩和しつつ、第一筐体11と第二筐体12との間で基板13を位置ズレすることなく挟持することができる。
また、第一シール部材21および第二シール部材22を、第一筐体11の一面11a側から平面視した際に、互いに重なるように配することによって、基板13を挟み込む応力の加わる方向と、第一シール部材21と第二シール部材22との重なり方向が一致する。これによって、基板13の一方の主面13a側の特定部位に、一方向だけの応力が加わったり、基板13の他方の主面13b側の特定部位に、一方向だけの応力が加わったりすることがない。よって、基板13に割れや欠けなどの破損が生じることをより効果的に防止することができる。
更に、基板13と第一筐体11との間に第一シール部材21を、また基板13と第二筐体12との間に第二シール部材22および第三シール部材23をそれぞれ挟み込むことによって、第一空間E1、第二空間E2、第三空間E3を形成するので、これら空間を形成するために、基板13に広い窪みなどを形成する必要がない。よって、基板13に窪みを形成してから、この窪みに微細孔を形成するなどの手間の掛かる工程を簡略化することができ、より低コストで容易に流体混合器10を製造することが可能になる。
上述した第一実施形態では、微細孔25,25…の一端と、微細孔26,26…の一端とが、第一空間E1において、それぞれ4つごとに1か所に集まるように形成されている。しかし、例えば、1つの微細孔25の一端と、1つの微細孔26の一端とが、互いに隣接するように混在して露出するように、微細孔25と微細孔26の基板13内部での流路を形成してもよい。これによって、第一空間E1における、微細孔25,25…を流れる流体Aと、微細孔26,26…を流れる流体Bとの混合を、より効率的かつ均質に行うことができる。
上述した第一実施形態では、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23として、長手方向に垂直な断面が円形のOリングを用いている。しかしながら、これら第一シール部材21〜第三シール部材23に用いるOリングは、こうした形状に限定されるものではない。例えば図4(a)に示すように、断面が四角形のOリングC1であってもよい。また、例えば図4(b)に示すように、断面が楕円形のOリングC2であってもよい。更に、例えば図4(c)に示すように、断面が六角形のOリングC3であってもよい。
なお、図1〜図3では、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23として用いるOリングの断面形状を円形として表現している。しかしながら、実際には、基板13を挟むように第一筐体11と第二筐体12とが、互いに接近する方向に付勢されるため、弾性材料から構成されるOリングの断面形状は、若干押し潰されて断面楕円形となっている。
上述した第一実施形態では、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23として、外形が円環状のOリングを用いている。これによって、円盤状の第一空間E1、第二空間E2、第三空間E3を区画している。しかしながら、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23として、例えば、四角環状のパッキンを用いることも好ましい。これによって、例えば、四角板状の基板に合わせて、四角形の第一空間、第二空間、および第三空間を形成することも可能になる。
上述した第一実施形態では、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23として用いるOリングを、平坦面上、即ち、基板13の一方の主面13a,13b、第一筐体11の一面11a、第二筐体12の一面12aにそれぞれ載置している。しかし、例えば、図5に示すように、第一筐体11の一面11aや第二筐体12の一面12aに矩形の溝28を形成しておくことによって、流体混合器10の製造時に、第一シール部材21、第二シール部材22、第三シール部材23として用いるOリングを配置する際の位置決めが容易になる。また、使用時にOリングが所定の配置位置からズレてしまうことも防止できる。
上述した第一実施形態の変形例として、図6に示すように、第一筐体11の一面11aと基板13の一方の主面13aとの間に、第一筐体11の一面11a側から平面視において、第三シール部材23と重なる位置に、ダミーシール部材29が配されていてもよい。ダミーシール部材29が配されることによって、第一筐体11および第二筐体12によって基板13を挟み込む応力が加わっても、基板13に割れや欠けなどの破損が生じることを防止できる。
(第二実施形態)
図7は、第二実施形態における流体混合器の断面図であり、図8は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器40は、互いに対向して配された第一筐体41および第二筐体42と、この第一筐体41および第二筐体42の間に支持された基板43と、から概略構成されている。
図7は、第二実施形態における流体混合器の断面図であり、図8は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器40は、互いに対向して配された第一筐体41および第二筐体42と、この第一筐体41および第二筐体42の間に支持された基板43と、から概略構成されている。
第一筐体41の一面41aと、基板43の一方の主面43aとの間には、第一シール部材21が配されている。この第一シール部材21の内側と第一筐体41の一面41aおよび基板43の一方の主面43aとの間で、円盤状の空間である第一空間E1(混合空間)が区画される。また、第一シール部材21の外側には、ダミーシール部材29が配されている。
第二筐体42の一面42aと、基板43の他方の主面43bとの間には、例えば、Oリングからなる第二シール部材22が配されている。第二シール部材22の外側には、第三シール部材23が配されている。第三シール部材23は、例えば、ダミーシール部材29と重なる位置に配される。
そして、環状を成す第二シール部材23の内側と、第二筐体42の一面42aおよび基板43の他方の主面43bとの間で、第二空間E2が区画される。こうした第二空間E2は、例えば円盤状の空間を成す。また、第二シール部材23bの外側および環状を成す第三シール部材23の内側、第二筐体42の一面42aおよび基板43の他方の主面43bとの間で、第三空間E3が区画される。第三空間E3は、例えば第二空間E2の外側に広がるドーナツ形の空間を成す。
第一筐体41には、第一空間E1を外部に連通させる4つの導出孔45,45…が形成されている。また、第二筐体42には、第二空間E2を外部に連通させる4つの第一導入孔46,46…、および第三空間E3を外部に連通させる4つの第二導入孔47,47…がそれぞれ形成されている。
基板43には、一方の主面43a側と他方の主面43b側とを連通させる複数の微細孔25,25…、26,26…が形成されている。これら複数の微細孔25,25…、26,26…のうち、微細孔25,25…を構成する3次元的な流路群αは、基板43の一方の主面43a側の第一空間E1と、他方の主面43b側の第二空間E2との間を連通させる。また、微細孔26,26…を構成する3次元的な流路群βは、基板43の一方の主面43a側の第一空間E1と、他方の主面43b側の第三空間E3との間を連通させる。
本実施形態では、第二筐体42の一面42aと、基板43の他方の主面43bとの間に配した第二シール部材22に重なるように、第一筐体41の一面41aと、基板43の一方の主面43aとの間に、第一シール部材21を配している。これによって、第一シール部材21の内側の直径を大きくすることができる。よって、第一空間E1の容積が大きくなり、より一層高い流量で効率的に流体の混合を行うことが可能になる。
(第三実施形態)
図9は、第三実施形態における流体混合器の断面図であり、図10は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器50は、互いに対向して配された第一筐体51および第二筐体52と、この第一筐体51および第二筐体52の間に支持された基板53と、から概略構成されている。
図9は、第三実施形態における流体混合器の断面図であり、図10は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器50は、互いに対向して配された第一筐体51および第二筐体52と、この第一筐体51および第二筐体52の間に支持された基板53と、から概略構成されている。
第一筐体51の一面51aと、基板53の一方の主面53aとの間には、Oリングからなる第一シール部材21が配されている。そして、この第一シール部材21の内側には、円盤部材(ダミーシール部材)26が配されている。この円盤部材26は、例えば、第一シール部材21を構成するOリングの直径と同じ厚みをもつ中実円盤状の弾性部材であればよい。この第一シール部材21aの内側と円盤部材26の周縁、第一筐体51の一面51aおよび基板53の一方の主面53aとの間で、ドーナツ形の空間である第一空間E1(混合空間)が区画される。また、第一シール部材21の外側には、第一シール部材21よりも直径が大きいダミーシール部材29が配される。
第二筐体52の一面52aと、基板53の他方の主面53bとの間には、例えば、互いに所定の間隔を開けて配された直径の異なる2つのOリングからなる第二シール部材22a,22bが配されている。第二シール部材22bの外側には、第三シール部材23が配されている。
そして、環状を成す第二シール部材22aの外側と、第二シール部材23bの内側と、第二筐体52の一面52aおよび基板53の他方の主面53bとの間で、第二空間E2が区画される。こうした第二空間E2は、例えばドーナツ形の空間を成す。また、第二シール部材23bの外側および環状を成す第三シール部材23の内側、第二筐体52の一面52aおよび基板53の他方の主面53bとの間で、第三空間E3が区画される。第三空間E3は、例えば第二空間E2の外側に広がるドーナツ形の空間を成す。
第一筐体51には、第一空間E1を外部に連通させる4つの導出孔55,55…が形成されている。また、第二筐体52には、第二空間E2を外部に連通させる4つの第一導入孔56,56…、および第三空間E3を外部に連通させる4つの第二導入孔57,57…がそれぞれ形成されている。
基板53には、一方の主面53a側と他方の主面53b側とを連通させる複数の微細孔25,25…、26,26…が形成されている。これら複数の微細孔25,25…、26,26…のうち、微細孔25,25…を構成する3次元的な流路群αは、基板53の一方の主面53a側の第一空間E1と、他方の主面53b側の第二空間E2との間を連通させる。また、微細孔26,26…を構成する3次元的な流路群βは、基板53の一方の主面53a側の第一空間E1と、他方の主面53b側の第三空間E3との間を連通させる。
本実施形態では、第一シール部材21の内側に、Oリングではなく中実円盤状の弾性部材からなる円盤部材26を用いることによって、第一筐体41と第二筐体42とをクランプした際に、基板53に加わる応力を受け止める部分が大きくなる。これによって、第一シール部材21の過剰な変形を防止し、第一筐体51の一面51aと、基板53の一方の主面53aとの間の間隔を適正に保つことができる。また、導出孔55,55…が4つ形成されているので、第一実施形態のように導出孔が1つの場合と比較して、より混合する流体の流量をより一層高めることができる。
(第四実施形態)
図11は、第四実施形態における流体混合器の断面図であり、図12は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器60は、互いに対向して配された第一筐体61および第二筐体62と、この第一筐体61および第二筐体62の間に支持された基板63と、から概略構成されている。
図11は、第四実施形態における流体混合器の断面図であり、図12は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器60は、互いに対向して配された第一筐体61および第二筐体62と、この第一筐体61および第二筐体62の間に支持された基板63と、から概略構成されている。
第一筐体61の一面61aと、基板63の一方の主面63aとの間には、互いに所定の間隔を開けて配された直径の異なる2つのOリングからなる第一シール部材21a,21bが配されている。この第一シール部材21aの外側と第一シール部材21bの内側、第一筐体61の一面61aおよび基板63の一方の主面63aとの間で、ドーナツ形の空間である第一空間E1(混合空間)が区画される。また、第一シール部材21bの外側には、第一シール部材21bよりも直径が大きいダミーシール部材29が配される。
第二筐体62の一面62aと、基板63の他方の主面63bとの間には、例えば、互いに所定の間隔を開けて配された直径の異なる2つのOリングからなる第二シール部材22a,22bが配されている。第二シール部材22bの外側には、第三シール部材23が配されている。
そして、環状を成す第二シール部材22aの外側と、第二シール部材23bの内側と、第二筐体62の一面62aおよび基板63の他方の主面63bとの間で、第二空間E2が区画される。こうした第二空間E2は、例えばドーナツ形の空間を成す。また、第二シール部材23bの外側および環状を成す第三シール部材23の内側、第二筐体62の一面62aおよび基板63の他方の主面63bとの間で、第三空間E3が区画される。第三空間E3は、例えば第二空間E2の外側に広がるドーナツ形の空間を成す。
第一筐体61には、第一空間E1を外部に連通させる4つの導出孔65,65…が形成されている。また、第二筐体62には、第二空間E2を外部に連通させる2つの第一導入孔66,66、および第三空間E3を外部に連通させる2つの第二導入孔67,67がそれぞれ形成されている。第一導入孔66と第二導入孔67とは、それぞれ1つずつが互いに近接して集約配置されている。
基板63には、一方の主面63a側と他方の主面63b側とを連通させる複数の微細孔25,25…、26,26…が形成されている。これら複数の微細孔25,25…、26,26…のうち、微細孔25,25…を構成する3次元的な流路群αは、基板63の一方の主面63a側の第一空間E1と、他方の主面63b側の第二空間E2との間を連通させる。また、微細孔26,26…を構成する3次元的な流路群βは、基板63の一方の主面63a側の第一空間E1と、他方の主面63b側の第三空間E3との間を連通させる。
本実施形態のように、流路群αと流路群βとを、ドーナツ形の空間を成す第二空間E2や第三空間E3に対して、互いに近接して集約配置することもできる。
(第五実施形態)
図14は、第五実施形態における流体混合器の断面図であり、図15は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器70は、互いに対向して配された第一筐体71および第二筐体72と、この第一筐体71および第二筐体72の間に支持された基板73と、から概略構成されている。
図14は、第五実施形態における流体混合器の断面図であり、図15は、流体混合器の第二筐体を除いた状態で基板を他面側から見た時の平面図である。
本実施形態の流体混合器70は、互いに対向して配された第一筐体71および第二筐体72と、この第一筐体71および第二筐体72の間に支持された基板73と、から概略構成されている。
第一筐体71の一面71aと、基板73の一方の主面73aとの間には、Oリングからなる第一シール部材21が配されている。この第一シール部材21の内側と、第一筐体71の一面71aおよび基板73の一方の主面73aとの間で、ドーナツ形の空間である第一空間E1(混合空間)が区画される。
第二筐体72の一面72aと、基板73の他方の主面73bとの間には、例えば、Oリングからなる第二シール部材22が配されている。この環状を成す第二シール部材22の内側と、第二筐体72の一面72aおよび基板73の他方の主面73bとの間で、第二空間E2が区画される。
そして、第二シール部材22の外側には、4つの第四シール部材81,81…が、第二空間E2の周りに互いに等間隔となるように配されている。これらそれぞれの第四シール部材81,81…の内側と、第二筐体72の一面72aおよび基板73の他方の主面73bとの間で、4つの独立した第四空間E4,E4…が区画される。
また、第一筐体71の一面71aと、基板73の一方の主面73aとの間において、4つのダミーシール部材89,89…が、第一シール部材21の周りに互いに等間隔となるように配されている。それぞれのダミーシール部材89は、第四シール部材81と同一の形状であり、第四シール部材81,81…の形成位置と重なる位置に配置されることが好ましい。
第一筐体71には、第一空間E1を外部に連通させる導出孔75が形成されている。また、第二筐体52には、第二空間E2を外部に連通させる第一導入孔76およびそれぞれの第四空間E4を個々に外部に連通させる4つの第四導入孔87,87…がそれぞれ形成されている。
基板73には、一方の主面73a側と他方の主面73b側とを連通させる複数の微細孔25,25…、88,88…が形成されている。これら複数の微細孔25,25…、88,88…のうち、微細孔25,25…を構成する3次元的な流路群αは、基板73の一方の主面73a側の第一空間E1と、他方の主面73b側の第二空間E2との間を連通させる。また、微細孔88,88…を構成する3次元的な流路群γは、基板83の一面83a側の第一空間E1と、他面83b側の4つの第四空間E4,E4…との間をそれぞれ連通させる。
本実施形態では、第二シール部材22の外側に4つの第四シール部材81,81…を配して、4つの独立した第四空間E4,E4…を形成することによって、例えば、4種類の流体を4つの第四導入孔87,87…からそれぞれ導入して、第一空間E1においてこれら4つの流体を混合させた混合流体を形成することができる。
なお、本実施形態では、4つの第四シール部材81,81…によって、第二空間E2の周りに4つの独立した第四空間E4,E4…を区画しているが、第四空間の数はこれに限定されるものではなく、第二空間E2の周りに任意の数の第四シール部材を配することによって、任意の数の第四空間を形成することができる。
10…流体混合器、11…第一筐体、12…第二筐体、13…基板、21…第一シール部材、22…第二シール部材、23…第三シール部材、25,26…微細孔、E1…第一空間、E2…第二空間、E3…第三空間、E4…第四空間。
Claims (5)
- 第一筐体および第二筐体の間に基板を配してなる流体混合器であって、
前記第一筐体の一面と前記基板の一方の主面との間に配されたリング状の第一シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配されたリング状の第二シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配され、前記第二シール部材を取り巻くリング状の第三シール部材と、を備え、
前記第一シール部材、前記第一筐体の一面および前記基板の一方の主面により構成される第一空間と、前記第二シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第二空間と、前記第二シール部材、前記第三シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第三空間と、をそれぞれ有し、
前記基板は、前記第一空間と前記第二空間との間を連通させる微細孔、および前記第一空間と前記第三空間との間を連通させる微細孔を有し、
前記第一筐体には、前記第一空間を前記流体混合器の外部に連通させる導出孔が形成され、前記第二筐体には、前記第二空間を前記流体混合器の外部に連通させる第一導入孔、および前記第三空間を前記流体混合器の外部に連通させる第二導入孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする流体混合器。 - リング状の前記第一シール部材と前記第二シール部材とが、前記基板を挟んで重なる位置にあることを特徴とする請求項1記載の流体混合器。
- 前記第一シール部材に囲まれた内側、または外側において、前記第二シール部材、前記第三シール部材の少なくとも一方と重なる位置に、ダミーシール部材が配されていることを特徴とする請求項1または2記載の流体混合器。
- 前記ダミーシール部材は、前記第三シール部材と重なる位置に配されていることを特徴とする請求項3記載の流体混合器。
- 第一筐体および第二筐体の間に基板を配してなる流体混合器であって、
前記第一筐体の一面と前記基板の一方の主面との間に配されたリング状の第一シール部材と、前記第二筐体の一面と前記基板の他方の主面との間に配されたリング状の第二シール部材、および該第二シール部材の周りに複数配された第四シール部材と、を備え、
前記第一シール部材、前記第一筐体の一面および前記基板の一方の主面により構成される第一空間と、前記第二シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される第二空間と、それぞれの前記第四シール部材、前記第二筐体の一面および前記基板の他方の主面により構成される複数の第三空間とをそれぞれ有し、
前記基板は、前記第一空間と前記第二空間との間を連通させる微細孔、および前記第一空間と複数の前記第四空間との間をそれぞれ連通させる複数の微細孔を有し、
前記第一筐体には、前記第一空間を前記流体混合器の外部に連通させる導出孔が形成され、前記第二筐体には、前記第二空間を前記流体混合器の外部に連通させる第一導入孔、および前記第三空間を前記流体混合器の外部に連通させる第二導入孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする流体混合器。
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2017136535A (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | 株式会社神戸製鋼所 | 流路構造体 |
-
2013
- 2013-08-26 JP JP2013175042A patent/JP2015042399A/ja active Pending
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