JP2015011796A - 発光部材とこれを用いた投光構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光部材とこれを用いた投光構造体の耐熱性を改善することを目的とする。【解決手段】励起光を吸収して蛍光を発生する蛍光材料1と、蛍光材料1をその内部に含み、蛍光の少なくとも一部を透過する液体またはゲル状の第1の被覆材2と、第1の被覆材2をその内部に含み、蛍光の少なくとも一部を透過する固体の第2の被覆材3と、を有する構成とした。このような構成とすることにより、蛍光材料1の熱膨張係数と第1の被覆材2の熱膨張係数との違いによって生じる応力が、液体またはゲル状の第1の被覆材2内で分散されるため、蛍光材料1の粒子付近において第1の被覆材2が破壊されるのを抑制することができ、その結果として耐熱性を向上させることができる。【選択図】図1
Description
本開示は、前照灯、スポットライト用光源等の各種照明装置に利用することが可能な発光部材とこれを用いた投光構造体に関する。
従来この種の投光構造体は、図15に示すごとく、頂点近傍に焦点が位置する深い凹面状に形成された反射面41aを有する反射部材41と、前記焦点及びその周辺に配置され、励起光により励起されることにより光を出射する発光部材42と、を有する。
発光部材42は、レーザ43からの励起光L1を吸収して蛍光を発生する蛍光材料の粉末を樹脂などに混ぜて固めたもの、あるいは蛍光材料の粒子をバインダーに混ぜて塗布したものであった。
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
このような従来の投光構造体では、耐熱性が悪いことが問題となっていた。
すなわち、上記従来の構成においては、発光部材42の温度が上昇あるいは下降した場合、その中に含まれる蛍光材料の粒子の熱膨張係数と、樹脂、バインダーなどの被覆材の熱膨張係数とが異なる。そのため、被覆材における蛍光材料の粒子付近において局所的に応力が加わり、被覆材にクラック等が生じてしまう可能性があり、耐熱性が悪くなってしまっていた。
そこで本開示は、蛍光材料と被覆材とを有する発光部材とこれを用いた投光構造体の耐熱性を改善することを目的とする。
そして、この目的を達成するために本開示は、励起光を吸収して蛍光を発生する蛍光材料と、前記蛍光材料をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する液体またはゲル状の第1の被覆材と、前記第1の被覆材をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する固体の第2の被覆材と、を有する構成とした。
このような構成とすることにより、蛍光材料の熱膨張係数と第1の被覆材の熱膨張係数との違いによって生じる応力が、液体またはゲル状の第1の被覆材内で分散されるため、前記蛍光材料の粒子付近において前記第1の被覆材が破壊されるのを抑制することができ、その結果として耐熱性を向上させることができる。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1における発光部材について図面を参照しながら説明する。
以下、実施の形態1における発光部材について図面を参照しながら説明する。
実施の形態1における発光部材10は、図1に示すごとく、励起光を吸収して蛍光を発生する蛍光材料1と、蛍光材料1をその内部に含み、蛍光の少なくとも一部を透過する液体またはゲル状の第1の被覆材2と、第1の被覆材2をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する固体の第2の被覆材3と、を有する構成としている。
このような構成とすることにより、蛍光材料1の熱膨張係数と第1の被覆材2の熱膨張係数との違いによって生じる応力が、液体またはゲル状の第1の被覆材2内で分散されるため、蛍光材料1の粒子付近において第1の被覆材2が破壊されるのを抑制することができ、その結果として耐熱性を向上させることができる。
以下、必須ではない任意の構成要素を含め、より具体的な実施例の説明を行う。
図2に示すごとく、励起光を吸収して蛍光を発生する蛍光材料1をその内部に含む第1の被覆材2が、支持基板3Aとカバー部材3Bとからなる第2の被覆材3の内部に設けられている。具体的には、支持基板3Aが複数の凹部を有しており、前記複数の凹部の開口部をカバー部材3Bが閉ざし、前記凹部に蛍光材料1を混合された第1の被覆材2が配置されている。ここで、第1の被覆材2は、例えば水、アルコール、フロリナートなどの液体、または、例えば、ナノシリカなどがコロイド分散されたゾル、または、例えばシリコーン、シロキサン、シリコーンオイルなどのゲルもしくはゲル状物質などにより構成しており、第2の被覆材3は例えばガラス、サファイア、酸化亜鉛、窒化ガリウム、窒化アルミニウムなどの固体の透過性材料により構成している。
この図2において、例えば光源から青色の光が入射してくるような場合、第1の被覆材2に混合された蛍光材料1には黄色光を放射するCe賦活YAG系蛍光体((Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce)、Eu賦活α−SiAlON蛍光体、Eu賦活(Ba、Sr)Si2O2N2蛍光体等を用いることができる。そうすることで、入射光の内、第2の被覆材3を透過して出射される青色光と、蛍光材料1により放射される黄色光とが混合され、白色光を出射することが可能となる。
なお、図3に示すごとく、支持基板3Aが有する複数の凹部にそれぞれ別の蛍光材料1を配置する構成とすることもできる。具体的には、蛍光材料1が青色光を放射する蛍光材料1Bと、赤色光を放射する蛍光材料1Rと、緑色光を放射する蛍光材料1Gを有しており、前記複数の凹部における第1の凹部内に蛍光材料1Bを配置し、第2の凹部内に蛍光材料1Rを配置し、第3の凹部内に蛍光材料1Gを配置している。
このような構成とすることにより、例えば青紫色レーザを光源とする場合には、この青紫色光を吸収した蛍光材料1Bが青色光を放射し、蛍光材料1Rが赤色光を放射し、蛍光材料1Gが緑色光を放射する。これらの光を出射側にて混合し、白色光として出射することが可能である。なお、青色光を放射する蛍光材料1Bとしては例えば、Eu賦活BaMgAl10O17蛍光体、Eu賦活Sr3MgSi2O8蛍光体などで構成される青色蛍光体を、赤色光を放射する蛍光材料1Rとしては例えば、Eu賦活(Sr、Ca)AlSiN3蛍光体、Eu賦活CaAlSiN3蛍光体、Y2O2S:Eu3+蛍光体などで構成される赤色蛍光体を、緑色光を放射する蛍光材料1Gとしては例えばEu賦活β−SiAlON蛍光体((Si,Al)12(O,N)16:Eu2+)、Eu賦活SrSi2O2N2蛍光体、Eu賦活(Ba、Sr)Si2O2N2蛍光体などの緑色蛍光体を用いることができる。
また、図4に示すごとく、蛍光材料1が青色光を放射する蛍光材料1Bと、黄色光を放射する蛍光材料1Yとを有しており、前記複数の凹部における第1の凹部内に蛍光材料1Bを配置し、第2の凹部内に蛍光材料1Yを配置する構成としてもよい。このような構成とすることにより、例えば青紫色レーザを光源とする場合には、この青紫色光を吸収した蛍光材料1Bが青色光を放射し、蛍光材料1Yが黄色光を放射する。これらの光が出射側にて混合され、白色光として出射することが可能である。なお、黄色光を放射する蛍光材料1YとしてはCe賦活YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体((Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce)、Eu賦活α−SiAlON蛍光体(Ca(Si、Al)12,(O,N)16:Eu2+)、Eu賦活(Ba、Sr)Si2O2N2蛍光体などの黄色蛍光体を用いることができる。
なお、本実施の形態においては、第2の被覆材3の支持基板3Aにおける複数の凹部の形状を、六角錐台形状としており、六角錐台の下底を前記凹部の開口部とする構成としている。そして、ある凹部における開口部の一辺と他の凹部における開口部の一辺とが隣接するよう配置しており、前記複数の凹部を蜂の巣状に隙間無く配置している。この構成により、支持基板3A側から入射した入射光が、蛍光材料1に入射せずに、支持基板3Aの一部であり前記複数の凹部を分離する分離部3A1を通過することを抑制している。その結果、前記入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減させることができる。
さらに、蛍光材料1を複数の凹部のそれぞれに格納する構成としていることにより、投光構造体が傾いて配置されたり、振動などが発光部材10に印加されたりするような場合においても、蛍光材料1が発光部材10の一部の領域に偏って移動することを抑制することができる。
なお、前記複数の凹部の形状を、六角錐台形状、または六角錐形状とすることにより、第2の被覆材上方から見た時に前記複数の凹部を蜂の巣状に隙間無く配置することができ、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果をより効率よく得ることができる。
特に、前記複数の凹部の形状は、六角錐形状よりも六角錐台形状とすることが好ましい。六角錐台形状とすることにより、その上底から下底への傾きを変化させることで、第2の被覆材3と第1の被覆材2との体積比率を自由に変えることができる。
なお、前記複数の凹部の形状を、四角錐台形状、または四角錐形状とした場合においては、ある凹部における開口部の一辺と他の凹部における開口部の一辺とが隣接するよう配置しており、第2の被覆材上方から見た時に前記複数の凹部を格子状に隙間無く配置することができ、前記入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得ることができる。ただし、六角錐台形状、または六角錐形状とする方が、衝撃などに対し、より安定的な形状であるため好ましい。
なお、前記複数の凹部の形状は、四角錐形状よりも四角錐台形状とすることが好ましい。四角錐台形状とすることにより、その上底から下底への傾きを変化させることで、第2の被覆材3と第1の被覆材2との体積比率を自由に変えることができる。
なお、前記ある凹部と前記他の凹部との幅が極小となる部分が前記凹部の開口部以外の部分であってもよい。即ち、角錐台の上底を前記凹部の開口部とするような構成としても、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得ることができる。ただし、角錐台の下底を前記凹部の開口部とするような構成とすることにより、支持基板3Aに第1の被覆材2を充填し易くすることができるため好ましい。
なお、前記凹部の形状は角錐台に限られず、円錐、円錐台としても構わない。ただし、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果をより効率よく得るためには、前記凹部の形状を角錐台とすることがより好ましい。
なお、前記凹部の形状を角柱状としてもかまわない。ただし、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得るためには複数の角柱状の凹部をできるだけ近づけて配置する必要があるため、支持基板3Aの加工精度の観点からは、前記凹部を角錐台形状とする方が前記凹部の開口部のみを近づける様に形成すれば足りるため好ましい。
なお、図5に示すごとく、カバー部材3Bを透過性材料により構成しておき、支持基板3Cをアルミニウムなどの反射率の高い金属材料で構成することにより、レーザ等の光源からの励起光の入射側の面から、蛍光材料1による蛍光を放射する構成とすることも可能である。このような構成とした場合、レーザ等の光源からの励起光がカバー部材3Bを透過し、その一部が第1の被覆材2内の蛍光材料1に吸収される。そして蛍光材料1からの蛍光が支持基板3Cに反射され、カバー部材3Bを透過してレーザ等の光源からの励起光の入射側へと放射される。一方、蛍光材料1に吸収されなかったレーザ等の光源からの励起光は、そのまま支持基板3Cに反射され、カバー部材3Bを透過してレーザ等の光源からの励起光の入射側へと放射される。
なお、この図5において、支持基板3Cに設けられた複数の凹部にそれぞれ別の蛍光材料1を配置する構成とすることもできる。
具体的には、図6に示すごとく、蛍光材料1が青色光を放射する蛍光材料1Bが内在する第1の被覆材2を第1の凹部に配置し、黄色光を放射する蛍光材料1Yが内在する第1の被覆材2を第2の凹部に配置している。
なお、この複数の蛍光材料1としては、青色光を放射する蛍光材料1Bと、黄色光を放射する蛍光材料1Yに限定されず、赤色光を放射する蛍光材料1Rや、緑色光を放射する蛍光材料1Gを用いても構わない。
なお、図7に示すごとく、支持基板3A、3Cにおける一つの凹部内に複数の蛍光材料1、例えば青色光を放射する蛍光材料1B、黄色光を放射する蛍光材料1Yと混合された第1の被覆材2を設けた場合、発光部材10からの放射光を可変状態とすることができる。即ち、発光部材10に熱が加わると、第1の被覆材2内で対流が起こる。この対流を利用して蛍光材料1Bと蛍光材料1Yの分散位置を可変させることにより、様々な光を連続的に照射する構成を実現することも可能である。なお、この複数の蛍光材料1としては、青色光を放射する蛍光材料1Bと、黄色光を放射する蛍光材料1Yに限定されず、赤色光を放射する蛍光材料1Rや、緑色光を放射する蛍光材料1Gを用いても構わない。
なお、第1の被覆材2における蛍光材料1の含有率は体積比率で例えば20〜70%としている。この含有率にすることにより、外部より入射してきた入射光を効率よく蛍光体材料に吸収させ、異なる波長の放射光を高い変換効率で放射させることが可能となる。
なお、本実施の形態においては、第2の被覆材3の支持基板3Aにおける複数の凹部の形状を、六角錐台形状としており、六角錐台の下底を前記凹部の開口部とする構成としている。そして、ある凹部における開口部の一辺と他の凹部における開口部の一辺とが隣接するよう配置しており、前記複数の凹部を蜂の巣状に隙間無く配置している。この構成により、支持基板3A側から入射した入射光が、蛍光材料1に入射せずに、支持基板3Aの一部であり前記複数の凹部を分離する分離部3A1を通過することを抑制している。その結果、前記入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減させることができる。
さらに、蛍光材料1を複数の凹部のそれぞれに格納する構成としていることにより、投光構造体が傾いて配置されたり、振動などが発光部材10に印加されたりするような場合においても、蛍光材料1が発光部材10の一部の領域に偏って移動することを抑制することができる。
なお、前記複数の凹部の形状を、六角錐台形状、または六角錐形状とすることにより、第2の被覆材上方から見た時に前記複数の凹部を蜂の巣状に隙間無く配置することができ、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得ることができる。
特に、前記複数の凹部の形状は、六角錐形状よりも六角錐台形状とすることが好ましい。六角錐台形状とすることにより、その上底から下底への傾きを変化させることで、第2の被覆材3と第1の被覆材2との体積比率を自由に変えることができる。
なお、前記複数の凹部の形状を、四角錐台形状、または四角錐形状とした場合においては、ある凹部における開口部の一辺と他の凹部における開口部の一辺とが隣接するよう配置し、第2の被覆材上方から見た時に前記複数の凹部を格子状に隙間無く配置することができ、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得ることができる。ただし、六角錐台形状、または六角錐形状とする方が、衝撃などに対し、より安定的な形状であるため好ましい。
なお、前記複数の凹部の形状は、四角錐形状よりも四角錐台形状とすることが好ましい。四角錐台形状とすることにより、その上底から下底への傾きを変化させることで、第2の被覆材3と第1の被覆材2との体積比率を自由に変えることができる。
なお、前記ある凹部と前記他の凹部との幅が極小となる部分が前記凹部の開口部以外の部分であってもよい。即ち、角錐台の上底を前記凹部の開口部とするような構成としても、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得ることができる。ただし、角錐台の下底を前記凹部の開口部とするような構成とすることにより、支持基板3Aに第1の被覆材2を充填し易くすることができるため好ましい。
なお、前記凹部の形状は角錐台に限られず、円錐、円錐台としても構わない。ただし、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果をより効率よく得るためには、前記凹部の形状を角錐台とすることがより好ましい。
なお、前記凹部の形状を角柱状としてもかまわない。ただし、入射光が蛍光材料1で変換されずにカバー部材3Bへ入射・通過することを低減する効果を得るためには複数の角柱状の凹部をできるだけ近づけて配置する必要があるため、支持基板3Aの加工精度の観点からは、前記凹部を角錐台形状とする方が前記凹部の開口部のみを近づける様に形成すれば足りるため好ましい。
なお、第1の被覆材2の熱膨張係数が第2の被覆材3の熱膨張係数よりも小さいことが望ましい。この構成により、投光構造体の温度が上昇しても、第1の被覆材2が熱膨張し、第2の被覆材3に圧力が印加されることを抑制することができる。
以下、実施の形態1における投光構造体について図面を参照しながら説明する。
実施の形態1における投光構造体100Aは、図8に示すごとく、凹面状に形成された反射面を有する反射部材17を有し、図1〜4、7を用いて上述した発光部材10が前記反射面の焦点位置に配置されている。
このような構成とすることにより、図1〜4、7において示した蛍光材料1の熱膨張係数と第1の被覆材2の熱膨張係数との違いによって生じる応力が、液体またはゲル状の第1の被覆材2内で分散されるため、蛍光材料1の粒子付近において第1の被覆材2が破壊されるのを抑制することができる。その結果として、耐熱性を向上させた投光構造体100Aを実現することができる。
以下、実施の形態1における投光構造体100Aの任意の構成を含めたより具体的な構成について説明する。
図8に示すごとく、光源としてのレーザ11をヒートシンク12上に配置している。図8においてはレーザ11を3つ設けることにより光出力を担保する構成としているが、その数は3つに限定されない。レーザ11からの出射光14はコリメートレンズ13により平行光となり、ロッドインテグレーターレンズ15に入射する。ロッドインテグレーターレンズ15により光強度が均一化された光が発光部材10の下面側に入射する。発光部材10の下面側に入射した光は、図1に示した、固体の透過性の材料により形成された第2の被覆材3を透過し、その一部もしくは全部が第1の被覆材2内の蛍光材料1に吸収され、蛍光として放射される。この蛍光が透過性材料からなる第2の被覆材3を透過し、発光部材10の上面、及び側面から放射される。また蛍光材料1に吸収されなかった光は、凹部の側面等で反射され、第2の被覆材3を透過し、発光部材10の上面側および側面から放射される。
発光部材10における蛍光材料1からの放射光、及び発光部材10を透過した透過光は混合され、白色光となり、発光部材10から全方位に放射される放射光となる。そして放射光は、反射部材17により平行光となり、カバー透明部材16を通過し、投光構造体100Aの外部に放射される。このときカバー透明部材16は、投光構造体100Aを使用する際に、反射部材17の反射面や発光部材10を外部から保護する役割をする。
なお、図9に示す投光構造体100Bは、凹面状に形成された反射面を有する反射部材17を有し、図5、6を用いて上述した発光部材10が前記反射面の焦点位置に配置されている。
このような構成とすることにより、図5、6において示した蛍光材料1の熱膨張係数と第1の被覆材2の熱膨張係数との違いによって生じる応力が、液体またはゲル状の第1の被覆材2内で分散されるため、蛍光材料1の粒子付近において第1の被覆材2が破壊されるのを抑制することができる。その結果として、耐熱性を向上させた投光構造体100Bを実現することができる。
以下、実施の形態1における投光構造体100Bの任意の構成を含めたより具体的な構成について説明する。
図9に示すごとく、光源としてのレーザ11をヒートシンク12上に配置している。図9においてはレーザ11を3つ設けることにより光出力を担保する構成としているが、その数は3つに限定されない。レーザ11からの出射光14はコリメートレンズ13により平行光となり、凹レンズ20に入射する。凹レンズ20により3つのレーザ11からの出射光14が1本の光となり、反射鏡21に入射する。この反射鏡21に反射された出射光14が反射部材17の開口部17Aを通過して、前記凹面の焦点位置に配置された発光部材10の上面側に入射する。発光部材10に入射した光は、その一部が図5、6に示した蛍光材料1により吸収され、蛍光として放射される。この蛍光が、反射率の高い金属からなる支持基板3Cにより反射され、発光部材10の上面、及び側面から放射される。蛍光材料1に吸収されなかった入射光についても、支持基板3Cに反射され、発光部材10の上面、及び側面から放射される。そして、発光部材10から全方位に放射される放射光となる。そして放射光は、反射部材17により平行光となり、カバー透明部材16を通過し、投光構造体100Bの外部に放射される。このときカバー透明部材16は、投光構造体100Bを使用する際に、反射部材17の反射面や発光部材10を外部から保護する役割をする。
以下、実施の形態1における発光部材10の製造方法について説明する。
まず、図10に示すごとく、ガラス、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、シリコンあるいはアルミニウムなどの金属からなる基板33を準備する。
次に、図11に示すごとく、ドライエッチング加工等により基板33の上面に複数の凹部を設け、サファイア、GaNなどの透過性材料からなる支持基板3A、またはアルミニウムなどの金属材料からなる支持基板3Cを形成する。
その後、図12に示すごとく、蛍光材料1を内在した第1の被覆材2を前記複数の凹部の上方から塗布する。ここで、第1の被覆材2は、例えば水、アルコール、フロリナートなどの液体、または、例えば、ナノシリカなどがコロイド分散されたゾル、または、例えばシリコーン、シロキサン、シリコーンオイルなどのゲルもしくはゲル状物質などにより構成している。
次に、図13に示すごとく、脱泡工程を経て前記複数の凹部の底面にまで第1の被覆材2が密着した状態にする。
その後、図14に示すごとく、カバー部材3Bを第1の被覆材2の上方から支持基板3A(3C)側に押圧し貼り合せを行う。このカバー部材3Bはサファイア、GaNなどの透過性の材料により形成しており、カバー部材3Bと支持基板3A(3C)により第2の被覆材3を構成している。上記、カバー部材3Bと支持基板3Aを貼り合せる方法としては、例えば、カバー部材3Bと支持基板3Aの貼り合せる面に不純物をドーピングした層をあらかじめ形成し、押圧するとともに所定の電圧を印加することで容易に実現できる。またカバー部材3Bと支持基板3Aの場合は、支持基板3Aとしてアルミニウム、シリコンなど導電性基板を用いることでより容易に実現できる。
このような製造方法により形成された発光部材10は、蛍光材料1の熱膨張係数と第1の被覆材2の熱膨張係数との違いによって生じる応力が、液体またはゲル状の第1の被覆材2内で分散されるため、蛍光材料1の粒子付近において第1の被覆材2が破壊されるのを抑制することができ、その結果として耐熱性を向上させることができるという利点を有する。
本開示の発光部材は、耐熱性を改善させることができるという効果を有し、前照灯、スポットライト用光源等の各種照明装置などにおいて有用である。
1 蛍光材料
2 第1の被覆材
3 第2の被覆材
3A 支持基板
3B カバー部材
3C 支持基板
10 発光部材
17 反射部材
100A 投光構造体
100B 投光構造体
2 第1の被覆材
3 第2の被覆材
3A 支持基板
3B カバー部材
3C 支持基板
10 発光部材
17 反射部材
100A 投光構造体
100B 投光構造体
Claims (20)
- 励起光を吸収して蛍光を発生する蛍光材料と、
前記蛍光材料をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する液体またはゲル状の第1の被覆材と、
前記第1の被覆材をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する固体の第2の被覆材と、
を有する発光部材。 - 前記第2の被覆材は
その上面に複数の凹部を有する支持基板と、
前記複数の凹部の開口部を閉ざすカバー部材とを有し、
前記第1の被覆材が前記凹部内に設けられた
請求項1に記載の発光部材。 - 前記複数の凹部の内、少なくとも二つ以上が多角錐台形状であり、
前記多角錐台の下底が前記凹部の開口部である
請求項2に記載の発光部材。 - 前記多角錐台形状は六角錐台形状である
請求項3に記載の発光部材。 - 前記六角錐台形状の複数の凹部が第1の凹部と第2の凹部とを有し、
前記第1の凹部における開口部の一辺が
前記第2の凹部における開口部の一辺と隣接している
請求項4に記載の発光部材。 - 前記多角錐台形状は四角錐台形状である
請求項3に記載の発光部材。 - 前記四角錐台形状の複数の凹部が第1の凹部と第2の凹部とを有し、
前記第1の凹部における開口部の一辺が
前記第2の凹部における開口部の一辺と隣接している
請求項4に記載の発光部材。 - 前記蛍光材料は第1の蛍光材料と第2の蛍光材料とを有し、
前記複数の凹部における第1の凹部内に前記第1の蛍光材料が配置され、
前記複数の凹部における第2の凹部内に前記第2の蛍光材料が配置された
請求項2に記載の発光部材。 - 前記蛍光材料は第1の蛍光材料と第2の蛍光材料とを有し、
前記複数の凹部における一つの凹部内に前記第1の蛍光材料と前記第2の蛍光材料の双方が配置された
請求項2に記載の発光部材。 - 前記第1の被覆材の熱膨張係数が前記第2の被覆材の熱膨張係数よりも小さい
請求項1に記載の発光部材。 - 励起光を照射する光源と、
前記励起光を吸収して蛍光を発生する蛍光材料と、
前記蛍光材料をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する液体またはゲル状の第1の被覆材と、
前記第1の被覆材をその内部に含み、前記蛍光の少なくとも一部を透過する固体の第2の被覆材と、
前記第2の被覆材に透過された蛍光を反射する反射面を有する反射部材と、
を備えた投光構造体。 - 前記第2の被覆材は
その上面に複数の凹部を有する支持基板と、
前記複数の凹部の開口部を閉ざすカバー部材とを有し、
前記第1の被覆材が前記凹部内に設けられた
請求項11に記載の投光構造体。 - 前記複数の凹部の内、少なくとも二つ以上が多角錐台形状であり、
前記多角錐台の下底が前記凹部の開口部である
請求項12に記載の投光構造体。 - 前記多角錐台形状は六角錐台形状である
請求項13に記載の投光構造体。 - 前記六角錐台形状の複数の凹部が第1の凹部と第2の凹部とを有し、
前記第1の凹部における開口部の一辺が
前記第2の凹部における開口部の一辺と隣接している
請求項14に記載の投光構造体。 - 前記多角錐台形状は四角錐台形状である
請求項13に記載の投光構造体。 - 前記四角錐台形状の複数の凹部が第1の凹部と第2の凹部とを有し、
前記第1の凹部における開口部の一辺が
前記第2の凹部における開口部の一辺と隣接している
請求項14に記載の投光構造体。 - 前記蛍光材料は第1の蛍光材料と第2の蛍光材料とを有し、
前記複数の凹部における第1の凹部内に前記第1の蛍光材料が配置され、
前記複数の凹部における第2の凹部内に前記第2の蛍光材料が配置された
請求項12に記載の投光構造体。 - 前記蛍光材料は第1の蛍光材料と第2の蛍光材料とを有し、
前記複数の凹部における一つの凹部内に前記第1の蛍光材料と前記第2の蛍光材料の双方が配置された
請求項12に記載の投光構造体。 - 前記第1の被覆材の熱膨張係数が前記第2の被覆材の熱膨張係数よりも小さい
請求項11に記載の投光構造体。
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