JP2015004011A - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特に建築現場等で断熱材等として硬質ポリウレタンフォームを製造する際には、スプレー法が多く採用される。その際にはポリオール成分として、マンニッヒ化合物にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリオール(以下、マンニッヒポリオールともいう。)が、好適に採用される場合がある。その理由は、マンニッヒポリオールがイソシアネートとの反応性が高く、スプレー法において優れた成形作業性を示すこと、また製造されたフォームは機械的強度や難燃性にも優れていることなどがあげられる。
本発明に従えば、発泡剤として多量の水のみを用いてもポリオール配合原料貯蔵安定性が良好で、スプレーの作業性に優れ、コア密度10〜17kg/m3と軽量で、断熱性能と難燃性などに優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。
[1]ポリオール化合物、発泡剤である水、整泡剤、触媒および難燃剤を含有するポリオール配合と、ポリイソシアネート化合物をスプレー法により混合、反応させて連続気泡性ポリウレタンフォームを製造する製造方法であって、
前記ポリオール化合物は下記のポリオール(A),(B),(C)を含有し、
ポリオール(A)の含有量が45〜80重量部
ポリオール(B)の含有量が5〜40重量部
ポリオール(C)の含有量が5〜35重量部
であり、
ここでポリオール(A)は
フェノール類、アルデヒド類、および、アルカノールアミン類を反応させて得られたマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを開環付加重合させて得られ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が45〜85重量%であり、水酸基価200〜400mgKOH/gであるマンニッヒポリオールであり、
ポリオール(B)は
窒素原子を含まない官能基数2〜4の開始剤(S1)にアルキレンオキシドを開環付加重合させた、水酸基価20〜55mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、
ポリオール(C)は
窒素原子を含まない官能基数2〜8の開始剤(S2)にアルキレンオキシドを開環付加重合させた、水酸基価300〜500mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、
前記水の含有量が、前記ポリオール化合物100重量部に対して15〜28重量部であることを特徴とする製造方法。
[3]前記ポリオール(B)が、開環付加重合用アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシド単独、またはエチレンオキシドが併用され、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が0〜20重量%である[1]に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
[4]前記ポリオール(C)が、開環付加重合用アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシド単独、またはエチレンオキシドが併用され、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が0〜20重量%である[1]に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
[5]下記のポリオール(D)を、0〜20重量部使用する請求項1に記載の製造方法
ここでポリオール(D)とは
窒素原子を含まない官能基数1のモノアルコール開始剤(S3)に、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が50重量%以上である、水酸基価20〜300mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
[6]製造された硬質発泡合成樹脂のコア密度が10〜17kg/m3である[1]〜[5]のいずれかに記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
ポリオール化合物に関して、ポリオール化合物の量を100重量部とすることが好ましいが、100重量部でなくてもよい。例えば、ポリオール(A)〜(E)の合計、特にポリオール(A)〜(C)の合計は100重量部であってもよいし、100重量部でなくてもよい。
本発明において、ポリオールの少なくとも一部として、ポリオール(A)を用いる。ここでポリオール(A)とは、フェノール類、アルデヒド類、および、アルカノールアミン類を反応させて得られたマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドをこの順で開環付加重合させて得られたマンニッヒポリオールである。ポリオール(A)は、水酸基価が200〜400mgKOH/gであり、かつ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が45〜85重量%、好ましくは50重量%〜80重量%であるマンニッヒポリオールである。
ポリオール(B)は、窒素原子を含まない官能基数2〜4の開始剤(S1)にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる、水酸基価が20〜55mgKOH/gのポリエーテルポリオールである。
ポリオール(B)の量がこの範囲よりも小さければセルがクローズ傾向になり、収縮などの問題が発生する。またこの範囲よりも大きければ、架橋度や反応速度が下がり、ガス抜け後にフォームの沈み込み(いわゆるバックショット)が生じ、硬度低下やセル荒れが発生しやすくなる。
ポリオール(C)は窒素原子を含まない官能基数2〜8の開始剤(S2)にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる、水酸基価が300〜500mgKOH/gのポリエーテルポリオールである。
上記のオキシエチレンブロック鎖含有量が15重量%以下であると、ポリオール(C)の活性が高くなりすぎず、得られる硬質フォームが連続気泡性となりやすく好ましい。
活性水素原子を有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させる方法は、公知の方法を用いることができる。
本発明においてポリオール(D)とは、炭素数7〜22のモノアルコールを開始剤にしてアルキレンオキシドを反応させて得られた水酸基価が20〜300mgKOH/gのポリオキシアルキレンモノオールである。ポリオール(D)は以下に述べる特性を満たす1種のみのポリオールであっても、2種以上を混合したポリオール混合物であってもよい。
ポリオール(E)は、前記ポリオール(A),(B),(C),(D)以外のイソシアネートと反応しうる活性水素を有する化合物である。ポリオール配合はこのポリオール(E)を含んでもよい。ポリオール(E)としては、水酸基を有する化合物、アミノ基を有する化合物などが挙げられる。例記すれば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、多価フェノール類、ポリエーテルポリアミン類などである。
ポリオール(E)の量は、0〜10重量部であることが好ましい。
本発明においては、発泡剤として水のみを用いる。発泡剤としての水の使用量は、ポリオール化合物100重量部に対し15〜28重量部であり、16〜25重量部が好ましく、17〜20重量部が特に好ましい。水の使用量が15重量部未満であると、得られた硬質フォームが軽くなりにくく好ましくない。また使用量が28重量部を超えて多いと、ポリオール配合液の貯蔵安定性が悪くなりやすく好ましくない。
本発明においてポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系等のポリイソシアネートである。具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称:ポリメリックMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等のポリイソシアネートまたはこれらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。これらのポリイソシアネートのいくつかを混合して使用してもよい。このうち、ポリメリックMDIが特に好ましい。
水のみを発泡剤として使用する硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、初期の発泡性が低下することから、従来より反応性を高く維持するために触媒としてアミン触媒やオクチル酸鉛のような鉛化合物が使用されている。しかしながら、アミン触媒は一般に揮発性が高いためアイレインボー(目の霞み)等の問題を引き起こす問題があり、また鉛化合物は毒性が高いため取り扱いに十分な注意が必要であり、作業環境の改善のためにはこれらの使用を避けることが好ましい。
TOYOCAT-RX3、TOYOCAT-RX5、TOYOCAT-RX7 (東ソー社製)
POLYCAT 37 (Air Products社製)
DABCO T Catalyst (Air Products社製)
カオーラーザーNo.25、No.26 (花王ケミカル社製)
などである。
これらいくつかの触媒を複数組み合わせて使用しても構わない。またこれら以外の触媒とこれらの触媒を複数組み合わせて使用してもよい。
本発明においては良好なセルを形成するため整泡剤を用いる。整泡剤としては例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤が挙げられる。破泡性の整泡剤を使用してもよい。これら整泡剤の使用量は、適宜選定すればよいが、ポリオール化合物100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。
本発明においては難燃剤を用いる。難燃剤としてはリン系難燃剤が好ましく、化合物としては、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリエチルホスフェート(TEP)、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート(TCEP)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(TCPP)などが好ましい。
難燃剤の使用量は、ポリオール化合物100重量部に対して、10〜80重量部が好ましく、20〜60重量部がより好ましい。
難燃剤の使用量が上記範囲の下限値以上であると、フォームの難燃性が良好に向上する。上記範囲の上限値以下であると、ポリオールシステム液の良好な貯蔵安定性が得られやすい。難燃剤は1種でもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明では、上述したポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤、難燃剤の他に、任意の配合剤が使用できる。配合剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤等が挙げられる。
本発明の硬質フォームの製造方法はスプレー法である。スプレー法による発泡製造方法は種々の方法が知られており限定するものはないが、このうち特に配合液をミキシングヘッドで混合して発泡させるエアレススプレー発泡が好ましい。ここでスプレー発泡とは、ポリオール配合液とポリイソシアネート化合物とを吹き付けながら反応させる発泡方法であり、触媒等の選定により反応を短時間で完結させることを特徴とする。スプレー発泡は、建築現場において壁、天井等に硬質フォームの断熱材を施工する際に採用されることが多い。スプレー発泡は、工事現場にて直接硬質フォームを製造することから、工事コストを抑制できる、凹凸のある施工面にも隙間なく施工できる等の長所を有する。
本発明によれば、完全水発泡のスプレー法によって、連続気泡硬質フォームを製造できる。水を多く使用するにもかかわらずポリオール配合成分の良好な貯蔵安定性が得られるとともに、イソシアネート化合物との良好な混合性も得られ、水を多く使用しての軽量化が可能である。得られる硬質フォームのセルは微細であり、セルが荒れることもなく、寸法安定性に優れかつ良好な強度が得られる。また、スプレー法においてその成形性(吹付け厚み量、垂れ下がり性など)が良好な低密度硬質フォーム層を形成することが可能となる。
水酸基価は、JIS K 1557(1970年版)に準拠して測定した。
粘度は、JIS K 1557(1970年版)に準拠して測定した。
ポリオール化合物、発泡剤である水、整泡剤、触媒および難燃剤を含有するポリオール配合と、ポリイソシアネート化合物をハンド発泡法またはスプレー発泡法により混合、反応させてポリウレタンフォームを形成した。表Iに示す配合で硬質フォーム(ポリウレタンフォーム)を製造した。
例1,7,10,12,14,15は本発明にかかる実施例であり、例2,3,4,5,6,8,9,11,13,16,17は比較例である。
実施例および比較例で用いた原料は、以下のとおりである。
ポリオールA1:ノニルフェノール1モルに対し、ホルムアルデヒドを1.6モル、ジエタノールアミンを2.4モル反応させてマンニッヒ化合物1を得た。このマンニッヒ化合物1に対し、プロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)をこの順で開環付加重合させて、25℃における粘度が800mPa・s、水酸基価が300mgKOH/gのマンニッヒポリオールを得た。このときのPOとEOとの合計量に対するEOの割合は、70重量%であった。
mgKOH/gのポリエーテルポリオールを得た。
水を使用した。
[触媒]
触媒1:商品名TOYOCAT-RX3、東ソー社製 (泡化、反応性触媒)
触媒2:商品名TOYOCAT-RX7、東ソー社製 (泡化、反応性触媒)
整泡剤1:商品名SF-2937、東レダウコーニング社製
整泡剤2:商品名SH-194、東レダウコーニング社製
トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート(商品名:TMCPP、大八化学社製)
[イソシアネート化合物]
ポリメリックMDI
商品名: スミジュール44V20L (住化バイエルウレタン社製)
粘度(25℃)180mPa・s、NCO含有率:31.5%
<ポリオール配合液の貯蔵安定性評価>
前記ポリオール配合液を試験管に取り、20℃で1ヶ月間保存して観察した。分離やにごりが発生すれば×(不良)、分離やにごりが発生しなければ○(良好)と評価した。
表Iに示す配合で、ポリオール化合物に水、整泡剤、触媒および難燃剤を加えて混合し、これをポリオール配合液とした。
ポリオール配合液とポリイソシアネート化合物の体積比が1:1となるよう、調製したポリオール配合液の55g(密度1.09g/cm3として計算)とポリイソシアネート化合物の62g(密度1.29g/cm3として計算)を液温15℃で300cm3のカップに合わせ入れ、ボール盤に撹拌翼を備えた撹拌装置により毎分5000回転の回転数で2秒間撹拌して反応させ、縦150mm、横200mm、高さが150mmで上部解放の木箱に投入し、硬質フォームを製造した。ポリオール配合液の水酸基価(水を除く)およびイソシアネートインデックスを表Iに示す。
反応性の評価として、ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物を混合開始する時間をゼロ秒として、色相の変化が起こり始め、発泡が開始するまでの時間をクリームタイムとして測定した。また、混合を開始する時間から、発泡によるフォームの上昇が停止するまでの時間をライズタイムとして目視で測定した(単位:秒)。
前記ライズタイム以降のフォーム立ち上がり高さの減少をスケールにより測定した。高さの減少が0mmの場合をバックショットが無いとして「○」とし、高さの減少が5mm未満の場合を「△」とし、高さの減少が5mm以上の場合をバックショットがあるとして「×」と評価した。(バックショットがあると、セル状態が荒れていることを表している。)
得られたフォームのコア部から一辺が100mmの立方体を切り出し、JIS K 7
222に準拠して密度を測定した。収縮変形の大きいものは密度の測定は不可能であり、表中、測定不可とした。
収縮性の評価は、発泡によるフォームの上昇が停止してから、20℃で30分間放置し、外観状態を観察した。変形のないものは○(良好)、収縮変形したものは×(不良)で表記した。
ハンド発泡による製造と同様のポリオール配合液とポリイソシアネート化合物とを液温40℃、室温20℃、体積比率1:1にて、スプレー発泡機を用いて、壁面を想定して垂直に設置した合板に吹きつけ施工する方法でJIS-A-9526に準拠して硬質フォームを製造した。
スプレー発泡機は、ガスマー社製FF1600、スプレーガンは、グラコ社製フュージョンガン(チャンバーサイズ4242)を使用した。
JIS K 7220に準拠し、コア部を200mm×200mm×25mmの直方体に切り出し、密度を測定した。
硬質フォーム表面の高低差の最大値が10mm以上ある凹凸状態を以下の3段階で評価した。
○:凹凸が確認されず、表面が非常に滑らかな状態。
△:凹凸が部分的なところに確認され、やや平滑性が失われている状態。
×:凹凸が大きく、完全に平滑性が失われている状態。
スプレーマシン発泡において、20℃の雰囲気下、地面に対し水平に設置した合板のある1点を定めて混合反応液を1mの高さから2秒間吐出し、発泡して立ち上がってくる硬質フォームの形状を以下のように測定した。
a:地面に対し垂直方向の最大高さ(mm)
b:地面に対し水平方向の広がり幅(mm)(4方向の平均値)
これら数値の除数 [a÷b] を求め、0.30以上を良好、0.30未満を不良とした。
(すなわちこの数値が高いことは、吹付けたフォームが横方向に拡がることなく、吹付けた縦方向に立ち上がってくることを表し、良好なスプレー成形作業性を有することを示す。)
住宅の屋根面を想定し、壁面と天面の傾斜角45度に設置した縦600mm×横300mmの合板の下面に施工した。フォーム表面の最大厚みとなる凸部と最小厚みとなる凹み部をノギスで測定し、その差を示した。その差が20mm以下であるものは良好とした(単位:mm)。
(初期の反応性が不足すると、これら凹凸の差が大きくなる傾向がある。)
高温高湿収縮度(単位:%)をASTM D 2126に準拠し、測定した。すなわち、コア部を100mm×100mm×40mmの直方体に切り出し、発泡方向に対して垂直方向(通常基材面に対して垂直)の寸法(T1)を測定し、温度70℃、相対湿度95%の環境下で24時間経過した後の、発泡方向に対して垂直方向の寸法(T2)を測定し、収縮度合いを示す寸法変化(T2−T1)を%単位で表した。1%未満の寸法変化は○、1%以上の寸法変化を×として表示した。
独立気泡率(単位:%)をASTM D 6226 に準拠し測定した。
コア部分を25mm×25mm×25mmの立方体で切り出し、ノギスを使用し、縦及び横、高さを測定し、みかけ体積を測定した。また、真体積は真体積測定装置(ペンタピクノメータ ユアサアイオニクス社製)を用い、気相置換法によって真体積を測定した。真体積をみかけ体積で除算した値を100分率で示した(単位:%)。
熱伝導率(単位:W/m・K(23℃))は、JIS A 1412−2に準拠し、熱伝導率測定装置(製品名:オートラムダHC−074(200)型、英弘精機社製)を用いて測定した。
(JIS A 9526 (2013)
(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)では、壁などの充填断熱工法に用いる低密度非耐力吹付け硬質ウレタンフォーム:A種3の熱伝導率として0.040W/m・K以下という品質が示されている。該業界でもこの数値を基準としクリアすることが推奨されている。)
セル外観は製造されたフォームを切断し内部のセル状態、および、フォーム底面(ボードとの接着面)の荒れ状態を次のとおり3段階で評価した。
○(良):セルが粗くなっている部分がない。セルが均一。
△(可):部分的にセルが粗くなっている。
×(不可):全体的にセルが粗くなっている。不良。
施工したフォームの端部をカットし、基材からフォームを引き剥がしたときの状態を、以下の基準で評価した。
○(良):基材にフォームが残り、強固に接着してフォームの剥離が困難。良好。
×(不可):基材にフォームが残らず、簡単にフォームが剥離する。不良。
得られた硬質フォームについて、JIS−A−9511の試験方法Bに準じて自己消火性試験を行い、燃焼時間(単位:秒)および燃焼長(単位:mm)を測定した。
これに対して、例2では、ポリオール(A)が本発明の条件から外れエチレンオキサイド量が少ないために、ポリオール配合液の貯蔵安定性不良の問題が発生した。
例3では、ポリオール(A)が本発明の条件から外れエチレンオキサイド量が多すぎるために、反応性不足、ポリオール配合液の貯蔵安定性不良、収縮などの問題が発生した。
例4では、ポリオール(A1)の配合量が本発明の条件から外れ少ないため、ポリオール配合液の貯蔵安定性不良の問題が発生した。
例5では、ポリオール(A1)の配合量が本発明の条件から外れ多すぎるために、収縮などの問題が発生した。
例6,8では、ポリオール(B)が本発明の条件から外れるために、収縮、バックショットなどの問題が発生した。
例11では、ポリオール(C)として窒素元素を含有する材料を使用したため、寸法安定性が不足した。
例13ではポリオール(D)の含有量が本発明の条件を超えるために、収縮が発生した。
例16,17では水の使用量が30、35重量部となると、ポリオール配合液の安定性が悪くなり、同時にバックショットも発生した。
Claims (6)
- ポリオール化合物、発泡剤である水、整泡剤、触媒および難燃剤を含有するポリオール配合と、ポリイソシアネート化合物をスプレー法により混合、反応させて連続気泡性ポリウレタンフォームを製造する製造方法であって、
前記ポリオール化合物は下記のポリオール(A),(B),(C)を含有し、
ポリオール(A)の含有量が45〜80重量部
ポリオール(B)の含有量が5〜40重量部
ポリオール(C)の含有量が5〜35重量部
であり、
ここでポリオール(A)は
フェノール類、アルデヒド類、および、アルカノールアミン類を反応させて得られたマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを開環付加重合させて得られ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が45〜85重量%であり、水酸基価200〜400mgKOH/gであるマンニッヒポリオールであり、
ポリオール(B)は
窒素原子を含まない官能基数2〜4の開始剤(S1)にアルキレンオキシドを開環付加重合させた、水酸基価20〜55mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、
ポリオール(C)は
窒素原子を含まない官能基数2〜8の開始剤(S2)にアルキレンオキシドを開環付加重合させた、水酸基価300〜500mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、
前記水の含有量が、前記ポリオール化合物100重量部に対して15〜28重量部であることを特徴とする製造方法。
- 前記マンニッヒ化合物を得る際の原料の割合が、フェノール類の1モルに対し、アルデヒド類の1.5〜2.0モル、アルカノールアミン類の2.3〜3.0モルである請求項1に記載の製造方法。
- 前記ポリオール(B)が、開環付加重合用アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシド単独、またはエチレンオキシドが併用され、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が0〜20重量%である請求項1に記載の製造方法。
- 前記ポリオール(C)が、開環付加重合用アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシド単独、またはエチレンオキシドが併用され、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が0〜20重量%である請求項1に記載の製造方法。
- 下記のポリオール(D)を、0〜20重量部使用する請求項1に記載の製造方法:
ここでポリオール(D)は
窒素原子を含まない官能基数1のモノアルコール開始剤(S3)に、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られ、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの合計量に対するエチレンオキシドの割合が50重量%以上である、水酸基価20〜300mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
- 製造された硬質発泡合成樹脂のコア密度が10〜17kg/m3である請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
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