JP2014238579A - マルチモード光ファイバ - Google Patents
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Abstract
【課題】広帯域マルチモード伝送用の伝送媒体として、安定的に製造可能な構造を備えたマルチモード光ファイバを提供する。【解決手段】広帯域マルチモード伝送用に適した伝送媒体として、安定的に製造可能な構造を備えたマルチモード光ファイバに関する。当該マルチモード光ファイバ100において、コア110は、コア中心から半径方向に沿って変化するとともに、半径方向の所定範囲における該半径方向の変化の平均が正となるα乗数によりその形状が規定された屈折率分布を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、マルチモード光ファイバに関するものである。
マルチモード光ファイバは、ファイバ間接続が容易であること、また、容易にネットワークの構築が可能になることから、LAN(Local Area Network)などの近距離情報通信の用途に広く使用されている。
近年、上述の近距離情報通信における高速伝送についての研究の他、ファイバ取り扱いの改善などを目的とした、上述のマルチモード光ファイバの耐曲げ特性の改善や通信帯域の拡大(広帯域化)についての研究も盛んに行われるようになってきた。なお、以下の特許文献1〜8には、係る耐曲げ特性や帯域などの光学特性の向上させるため、マルチモード光ファイバにおける屈折率分布の種々の形状が紹介されている。
発明者らは、従来よりも高速な近距離情報通信を実現するため、広帯域マルチモード光伝送に適したマルチモード光ファイバを安定して製造するための技術について以下のように検討した。なお、本明細書において、特に言及することなく単に「光ファイバ」と表現する場合は、「マルチモード光ファイバ」を意味するものとする。
近年、マルチモード光ファイバを使用するデータセンタ内での近距離情報通信の高速化が望まれ、特にISO/IEC11801のOM3規格やOM4規格を満たす光ファイバを安定して製造する必要がある。一方、広帯域マルチモード伝送に適したマルチモード光ファイバを安定して製造するためには、コアにおける屈折率分布が所望の形状に正確に一致していることが必要になる。
なお、コアにおける屈折率分布の形状はα乗数により規定され、通常、このα乗数は1.9〜2.3の範囲内の数値が選択される。具体的には、クラッド(屈折率:n0)に対するコア(中心における最大屈折率:n1)の最大比屈折率差Δcoreは、以下の式(1)により与えられ、半径aを有するコアの中心からの距離rで規定される、該コアの屈折率分布n(r)は、以下の式(2)により与えられる。上記特許文献1〜8それぞれでは、この屈折率分布n(r)の形状を規定するα乗数を定数として扱っている。
しかしながら、単にα乗数を定数として選択しただけでは、マルチモード光ファイバの更なる広帯域化には限界があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、広帯域マルチモード伝送用の伝送媒体として、安定的に製造可能な構造を備えたマルチモード光ファイバを提供することを目的としている。
上述の課題を解決するため、本発明に係るマルチモード光ファイバは、第1の態様として、所定軸に沿って伸びたコアと、コアの外周面上に設けられたクラッドを備える。なお、コアは、その中心において最大屈折率n1を有するとともに、外径2aを有する。クラッドは、コアとの界面において屈折率n0(<n1)を有する。特に、この第1の態様におけるコアは、所定軸に直交する当該マルチモード光ファイバの断面において、該コアの中心から半径方向の距離r(0≦r≦a)に対して変化するα乗数α(r)によりその形状が規定される屈折率分布n(r)を有する。また、所定軸に直交する当該マルチモード光ファイバの断面において、半径方向に沿ったα乗数の変化d(α(r))/drの平均は、距離rが0.4a以上かつ0.6a以下となる基準範囲内において以下の式(3)を満たす。
上記第1の態様に適用可能な第2の態様として、コアの中心におけるα乗数α(0)は、2.04以下であるのが好ましい。GI型屈折率分布におけるα乗数の一般的な数値範囲内でも十分な調整マージンが確保できるからである。
上記第1および第2の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第3の態様として、α乗数の変化の平均は、コアの中心から基準範囲内の距離ri(iは正の整数)だけ離れた2以上の任意の点におけるα乗数の変化d(α(ri))/drの平均で規定されるのが好ましい。すなわち、コアの中心からの距離が基準範囲内に収まる任意の点の数をk(kは2以上の整数)とするとき、半径方向のα乗数の変化の平均は、以下の式(4)により規定される。
上記第1〜3の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第4の態様として、クラッドの屈折率n0を基準としたコアの最大比屈折率差をΔcoreとし、クラッドの屈折率n0を基準とした、コア中心から距離rだけ離れた位置におけるコアの比屈折率差をΔ(r)とするとき、コア中心からの距離rでのα乗数α(r)は、以下の式(5)により規定される。
上記第1〜第4の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第5の態様として、半径方向に沿ったα乗数の変化d(α(r))/drの平均は、0.3a≦r≦0.7aの範囲において上記式(3)を満たすのが好ましい。さらに、上記第1〜第5の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第6の態様として、半径方向に沿ったα乗数の変化d(α(r))/drの平均は、0.2a≦r≦0.8aの範囲において上記式(3)を満たすのが更に好ましい。
また、光配線用の標準的な光ファイバの仕様を満たすマルチモード光ファイバを実現するため、上記第1〜第6の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第7の態様として、コアの外径2aは、基本径を50μmとする場合、48μm以上かつ52μm以下であるのが好ましい。同様の趣旨で、上記第1〜第7の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第8の態様として、当該マルチモード光ファイバは、0.185以上かつ0.215以下のNAを有するのが好ましい。
さらに、OM3規格以上の広帯域マルチモード伝送を実現するため、上記第1〜第8の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第9の態様として、当該マルチモード光ファイバは、1500MHz・km以上の、850nm帯におけるOFL帯域を有するのが好ましい。同様の趣旨で、上記第1〜第9の態様のうち少なくとも何れかの態様に適用可能な第10の態様として、当該マルチモード光ファイバは、2000MHz・km以上の、850nm帯におけるminEMBcを有するのが好ましい。
ちなみに、OM3規格を満たすマルチモード光ファイバは、最小実効帯域(minEMB: Minimum Effective Modal Bandwidth)と呼ばれる帯域が2000MHz・km以上、全モード励振での帯域(国際規格IEC60793−1−41で規定されるOFL帯域)が850nmで1500MHz・km以上、1300nmで500MHz・km以上のファイバを指す。本明細書では、計算された実効帯域(Calculated Effective Modal Bandwidth)の最小値を「minEMBc」で表すこととする。なお、OM3規格では、マルチモード光ファイバは以下の3条件(OM3-1〜OM3-3)を満たす必要がある。
(OM3-1) minEMBc(850nm) ≧ 2000 MHz・km
(OM3-2) OFL帯域(850nm) ≧ 1500 MHz・km
(OM3-3) OFL帯域(1300nm) ≧ 500 MHz・km
(OM3-1) minEMBc(850nm) ≧ 2000 MHz・km
(OM3-2) OFL帯域(850nm) ≧ 1500 MHz・km
(OM3-3) OFL帯域(1300nm) ≧ 500 MHz・km
また、OM4規格では、マルチモード光ファイバは以下の3条件(OM4-1〜OM4-3)を満たす必要がある。
(OM4-1) minEMBc(850nm) ≧ 4700 MHz・km
(OM4-2) OFL帯域(850nm) ≧ 3500 MHz・km
(OM4-3) OFL帯域(1300nm) ≧ 500 MHz・km
(OM4-1) minEMBc(850nm) ≧ 4700 MHz・km
(OM4-2) OFL帯域(850nm) ≧ 3500 MHz・km
(OM4-3) OFL帯域(1300nm) ≧ 500 MHz・km
なお、この発明に係る各実施例は、以下の詳細な説明及び添付図面によりさらに十分に理解可能となる。これら実施例は単に例示のために示されるものであって、この発明を限定するものと考えるべきではない。
また、この発明のさらなる応用範囲は、以下の詳細な説明から明らかになる。しかしながら、詳細な説明及び特定の事例はこの発明の好適な実施例を示すものではあるが、例示のためにのみ示されているものであって、この発明の範囲における様々な変形および改良はこの詳細な説明から当業者には自明であることは明らかである。
以上のように、本発明によれば、従来と比較してより広帯域マルチモード伝送用に適したマルチモード光ファイバが、安定的に製造可能になる。
以下、本発明に係るマルチモード光ファイバの各実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1(a)は、本実施形態に係るマルチモード光ファイバの断面構造の一例を示す図である。図1(a)に示されたマルチモード光ファイバ100は、石英ガラスを主材料とし、所定軸(光軸AX)に沿って伸びるコア110と、コア110の外周面上に設けられたクラッド120を備える。コア110は、外径2aを有するとともに、その中心(光軸AXに一致する位置)において最大屈折率n1を取る。クラッド120は、コア110との界面においてコア110の最大屈折率n1よりも低い屈折率n0を有する。
また、マルチモード光ファイバ100は、図1(b)に示された屈折率分布150を有する。なお、図1(b)に示された屈折率分布150は、図1(a)中において、光軸AXと直交する線L1上の各部の屈折率を示しており、当該マルチモード光ファイバ100の半径方向に沿った屈折率分布に相当する。より具体的には、コア中心(光軸AXに一致)から半径r=aまでの領域がコア110に相当する領域であり、半径r>aの領域がクラッド120に相当する領域である。
なお、図1(b)に示された屈折率分布150を有するマルチモード光ファイバ100は、図2に示されたように、光ファイバ母材10の一端をヒータ300により加熱溶融させながら線引きすることにより得られる。したがって、光ファイバ母材10においても、図1(b)に示された屈折率分布150と同じ形状を有する。具体的には、図2において、光ファイバ母材10は、線引き後にコア110となる、外径2bの第1領域11と、線引き後にクラッド120となる第2領域12を備え、その屈折率分布の形状が、図1(b)に示された屈折率分布150の形状にほぼ一致している。
本実施形態では、図1(b)に示された、マルチモード光ファイバ100(または光ファイバ母材10)の屈折率分布n(r)を規定するα乗数を半径rの変数として取り扱う。すなわち、クラッド120(屈折率:n0)に対するコア110(中心における最大屈折率:n1)の最大比屈折率差Δcoreは、以下の式(6)により与えられ、半径aを有するコア110の中心からの距離rで規定される、該コア110の屈折率分布n(r)は、以下の式(7)により与えられる。なお、一般的に、光ファイバに対する屈折率分布測定はRNFP法などを用いて測定可能であり、また、光ファイバ母材に対する屈折率分布測定はプリフォームアナライザーなど利用することで測定可能である。
半径rの関数として与えられるα乗数の一例としては、コア110との界面におけるクラッド120の屈折率n0を基準としたコア110の最大比屈折率差をΔcoreとし、コア110の中心からの距離rでの、クラッド120の屈折率n0を基準とした該コア110の比屈折率差をΔ(r)とするとき、α乗数α(r)は、以下の式(10)により規定される。
また、半径rの有効範囲に収まる距離riだけコア中心から離れた2以上の任意の点でのα乗数α(ri)から直線近似式を算出し、α(0)やα(r=a)を推測することもできる。したがって、このように直線近似を利用する場合でも上記式(8)を満たすα乗数を算出することは可能である。
なお、実際に製造されるマルチモード光ファイバ(または光ファイバ母材)では、コアの中心近傍とコアの周辺近傍(コアとクラッドの境界近傍)において、設計誤差が比較的大きくなるため正確な屈折率分布を得ることが難しいことがある。そこで、本実施形態では、上記有効範囲の下限値(コア中心側境界)が0.2a〜0.4aの範囲に設定され、上記有効範囲の上限値(コア周辺側境界)が0.6a〜0.8aの範囲に設定される。
図1(b)には、標準的なマルチモード光ファイバの屈折率分布が示されたが、本実施形態により得られる効果を得るための屈折率分布は、図1(b)の例には限定されず、本実施形態に係るマルチモード光ファイバ100には、図3(a)〜図3(e)に示された種々の屈折率分布150A〜150Eが適用可能である。
例えば、図3(a)には、上記特許文献2、3に示された屈折率分布と同様に、コアの外周部にトレンチ層151aを有する、耐曲げマルチモード光ファイバに適した屈折率分布150Aが示されている。なお、トレンチ層の位置は、図3(a)中に示された矢印Sに沿って移動しても良く、この場合、屈折率分布150Aには、コアと接触するトレンチ層151bを備える。図3(b)には、α乗数により規定されたコアにおける屈折率分布(α乗数分布)がそのまま隣接するトレンチ層151cの底まで連続的に変化した形状の屈折率分布150Bが示されている。図3(c)には、上記特許文献5に示された屈折率分布と同様に、コア外側(コアとクラッドの境界)が断崖Aのように切り立っている形状の屈折率分布150Cが示されている。図3(d)には、上記特許文献7に示された屈折率分布と同様に、フッ素添加によりコア内にα乗数分布が形成された屈折率分布150Dが示されている。さらに、図3(e)には、上記特許文献4に示された屈折率分布と同様に、クラッドに段差Bが形成された屈折率分布150Eが示されている。
また、図1(b)には、コア110にGeO2が添加されることにより形成されるマルチモード光ファイバ100(コア組成:GeO2−SiO2)の屈折率分布150が示されているが、その他組成で構成されるコア(例えば、GeO2−SiO2−P2O5、GeO2−SiO2−F、GeO2−P2O5−SiO2−Fなど、他の組成によりコア110が構成されても良い。但し、いずれの場合においてもコア110は、コア中心から半径方向の距離r(0≦r≦a)に対して変化するα乗数α(r)によりその形状が規定される屈折率分布n(r)を有し、半径方向に沿ったα乗数の変化d(α(r))/drの平均は、0より大きい。
(サンプル)
次に、コア内の各部におけるα乗数を変更しながら製造されたサンプルの屈折率分布およびそれらの帯域特性について、図4(a)〜図4(c)、図5、および図6を参照しながら説明する。なお、図4(a)〜図4(c)は、コア中心でのα乗数α(0)に対しコア周辺でのα乗数(a)を変えたときの種々のサンプルにおける屈折率分布の形状変化を示す図である。図5は、コア中心でのα乗数α(0)とコア周辺でのα乗数(a)の組合せが異なる種々のサンプルについての、850nm帯におけるOFL帯域(GHz・km)を示す表である。また、図6は、コア中心でのα乗数α(0)とコア周辺でのα乗数(a)の組合せが異なる種々のサンプルについての、850nm帯におけるminEMBc(GHz・km)を示す表である。
次に、コア内の各部におけるα乗数を変更しながら製造されたサンプルの屈折率分布およびそれらの帯域特性について、図4(a)〜図4(c)、図5、および図6を参照しながら説明する。なお、図4(a)〜図4(c)は、コア中心でのα乗数α(0)に対しコア周辺でのα乗数(a)を変えたときの種々のサンプルにおける屈折率分布の形状変化を示す図である。図5は、コア中心でのα乗数α(0)とコア周辺でのα乗数(a)の組合せが異なる種々のサンプルについての、850nm帯におけるOFL帯域(GHz・km)を示す表である。また、図6は、コア中心でのα乗数α(0)とコア周辺でのα乗数(a)の組合せが異なる種々のサンプルについての、850nm帯におけるminEMBc(GHz・km)を示す表である。
このサンプルは、50μm(48μm〜52μm)のコア径と、125μmのクラッド径を有する。コア中心における最大比屈折率差Δcore(クラッドの屈折率に対する比屈折率差)は、1.1%である。なお、このサンプルでは、コア中心におけるα乗数(α(0))、コア半径に一致する位置(コアとクラッド界面位置)のα乗数(α(r=25μm))を設定するとともに、任意位置rにおけるα乗数α(r)を、以下の式(11)に示されたように直線近似した。すなわち、このサンプルは、コア中心からコア−クラッド界面にかけてα乗数が単調増加するマルチモード光ファイバとして製造されたものである。
なお、図4(a)〜図4(c)のグラフにおいて、縦軸は、クラッドを基準とした比屈折率差Δ(%)と示し、横軸は、半径を示す。図4(a)は、α(0)=2.04、α(a)=2.01のときの比屈折率分布を示し、図4(b)は、α(0)=α(a)=2.04のときの比屈折率分布を示し、図4(c)は、α(0)=2.04、α(a)=2.07のときの比屈折率分布を示す。
以上の条件で製造されたサンプルの帯域特性を図5および図6に示す。なお、図5に示された850nm帯におけるOFL帯域(GHz・km)は、コア中心におけるα乗数α(0)として2.00〜2.07の範囲内の何れかの数値と、コア半径r=25μmの位置(コア−クラッド境界)におけるα乗数α(25)として2.00〜2.07の範囲内の何れかの数値との組み合わせの帯域特性を意味する。また、図6に示された850nm帯におけるminEMBc(GHz・km)も、図5の場合と同様に、コア中心におけるα乗数α(0)として2.00〜2.07の範囲内の何れかの数値と、コア半径r=25μmの位置(コア−クラッド境界)におけるα乗数α(25)として2.00〜2.07の範囲内の何れかの数値との組み合わせの帯域特性を意味する。
図5から分かるように、最高帯域特性を示す組み合わせは、AR1で示された組み合わせであり、この最高帯域特性に対して95%以上の帯域特性が得られる組み合わせがハッチング領域で示されている。同様に、図6からも分かるように、最高帯域特性を示す組み合わせは、AR2で示された組み合わせであり、この最高帯域特性に対して95%以上の帯域特性が得られる組み合わせがハッチング領域で示されている。図5および図6の何れからも分かるように、コア中心からコア外周部に行くにつれてα乗数が大きくなるように調整しながらコアの屈折率分布を設計する方が好適である。このような結果は、クラッドに対するコア中心における最大比屈折率差Δ(Δcore)が、0.95%〜1.25%であり、開口数NAが、0.185〜0.215の範囲のマルチモードファイバで、同様に得ることができた。
なお、コアにおける屈折率分布の形状を決定するα乗数の下限は1.9程度であり、その上限は2.2〜2.3程度であるのが一般的である。このような一般的な数値範囲内でα乗数の調整(コア中心からコア外周部に行くにつれて大きくなるようにα乗数を調整)を行う場合、調整マージンを十分に確保するためには、α乗数の初期値、すなわちコア中心におけるα乗数α(0)が2.04以下に設定されるのが好ましい。
以上の本発明の説明から、本発明を様々に変形しうることは明らかである。そのような変形は、本発明の思想および範囲から逸脱するものとは認めることはできず、すべての当業者にとって自明である改良は、以下の請求の範囲に含まれるものである。
100…マルチモード光ファイバ、110…コア、120…クラッド。
Claims (10)
- 所定軸に沿って伸びるとともに、最大屈折率n1と外径2aを有するコアと、前記コアの外周面上に設けられた、前記コアとの界面において屈折率n0(<n1)を有するクラッドと、を備えたマルチモード光ファイバであって、
前記所定軸に直交する当該マルチモード光ファイバの断面において、前記コアは、前記コアの中心から半径方向の距離r(0≦r≦a)に対して変化するα乗数α(r)によりその形状が規定される屈折率分布n(r)を有し、
前記半径方向に沿った前記α乗数の変化d(α(r))/drの平均は、前記距離rが0.4a以上かつ0.6a以下となる基準範囲内において以下の式(1)を満たすことを特徴とするマルチモード光ファイバ。
- 前記コアの中心におけるα乗数α(0)は、2.04以下であることを特徴とする請求項1に記載のマルチモード光ファイバ。
- 前記α乗数の変化の平均は、前記コアの中心から前記基準範囲内の距離ri(iは正の整数)だけ離れた2以上の任意の点における前記α乗数の変化d(α(ri))/drの平均で規定されることを特徴とする請求項1または2に記載のマルチモード光ファイバ。
- 前記α乗数の変化の平均は、前記距離rが0.3a以上かつ0.7a以下となる範囲内において前記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のマルチモード光ファイバ。
- 前記α乗数の変化の平均は、前記距離rが0.2a以上かつ0.8a以下となる範囲内において前記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のマルチモード光ファイバ。
- 前記コアの外径2aは、48μm以上かつ52μm以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のマルチモード光ファイバ。
- 0.185以上かつ0.215以下のNAを有することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のマルチモード光ファイバ。
- 1500MHz・km以上の、850nm帯におけるOFL帯域を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のマルチモード光ファイバ。
- 2000MHz・km以上の、850nm帯におけるminEMBc帯域を有することを特徴とするマルチモード光ファイバ。
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