JP2014234785A - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】スラスト軸受内側空間7bからスラスト軸受7aの半径方向に油溝を設けており、この半径方向油溝の部分でスラスト軸受7aの環状平面部が不連続となり、軸受性能が低下するという課題を有していたこと。【解決手段】スラスト軸受7aとスラスト軸受内側空間7bとの間に内側連通路7cを設けたことにより、潤滑油13が内側連通路7cを通じてスラスト軸受7aに供給される。これにより、スラスト軸受内側空間7bからスラスト軸受7aの半径方向に油溝を設ける必要がなく、スラスト軸受7aが連続した平面で構成することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。【選択図】図4
Description
本発明は、自動車用空気調和装置、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、あるいはヒートポンプ式の給湯装置等に用いられるスクロール圧縮機に関する。
従来、空調装置や冷却装置などに用いられる圧縮機は、一般に、ケーシング内に圧縮機構部とその圧縮機構部を駆動する電動機部を備えている。冷凍サイクルから戻ってきた冷媒ガスを圧縮機構部で圧縮し、冷凍サイクルへと送り込む。圧縮機は圧縮方式の違いによりいくつかの種類に分類されるが、その中の1つにスクロール圧縮機がある。スクロール圧縮機は、他の圧縮方式と比較して低振動・低騒音といった特長のほかに、比較的小さなサイズで高出力を実現できるという特長もある。
密閉容器内に仕切板を設けるとともに、この仕切板で仕切られた下部低圧室に、モータとモータの上部に固定スクロール及び旋回スクロールを有した圧縮機構部とを収納し、圧縮機構部で圧縮した冷媒を、固定スクロールの吐出口を介して、仕切板で仕切られた上部高圧室に吐出する構成を備えたスクロール圧縮機がある(例えば、特許文献1参照)。
図9(a)は、従来のスクロール圧縮機の旋回スクロールの鏡板背面を支持する主軸受部材38の平面図、図9(b)は主軸受部材38の断面図である。スラスト軸受38aを潤滑するため、スラスト軸受内側空間38bに供給された潤滑油を半径方向油溝38c、環状油溝38d、外側連通路38e、スラスト軸受外側空間38fへと導いている。
しかしながら、従来の構成では、旋回スクロールの鏡板背面を支持するスラスト軸受を潤滑するため、スラスト軸受内側空間からスラスト軸受の半径方向に油溝を設けており、この半径方向油溝の部分でスラスト軸受の環状平面が不連続となり、軸受性能が低下するという課題を有していた。
上記課題を解決するため、本発明におけるスクロール圧縮機は、密閉容器内を下部の低圧室と上部の高圧室に仕切る仕切板を設け、下部の低圧室にモータと圧縮機構部とを収納し、前記圧縮機構部は鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した旋回スクロールと、前記旋回スクロールの鏡板背面を支持する主軸受部材と、前記旋回スクロールと組み合わされ鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した固定スクロールと、駆動軸と、前記駆動軸の一端に設けられた偏心軸とが一体に形成され、前記偏心軸は前記旋回スクロールの筒型ボス部で支持され、前記駆動軸の主軸は前記主軸受部材で支持されたスクロール圧縮機であって、前記主軸受部材におけるスラスト軸受の内側で、前記旋回スクロールの筒型ボス部が旋回する空間をスラスト軸受内側空間とし、前記スラスト軸受の外側で前記モータ上部の空間をスラスト軸受外側空間とし、前記スラスト軸受と前記スラスト軸受内側空間との間に内側連通路を設けている。
本発明のスクロール圧縮機によれば、スラスト軸受とスラスト軸受内側空間との間に内側連通路を設けたことにより、潤滑油が内側連通路を通じてスラスト軸受に供給され、信頼性が向上するとともに摺動損失が低減する。
第1の発明によるスクロール圧縮機は、密閉容器内を下部の低圧室と上部の高圧室に仕切る仕切板を設け、この仕切板で仕切られた下部の低圧室にモータと圧縮機構部とを収納し、前記圧縮機構部は鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した旋回スクロールと、前記旋回スクロールの鏡板背面を支持する主軸受部材と、前記旋回スクロールと組み合わされ鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した固定スクロールと、駆動軸と、前記駆動軸の一端に設けられた偏心軸とが一体に形成され、前記偏心軸は前記旋回スクロールの筒型ボス部で支持され、前記駆動軸の主軸は前記主軸受部材で支持されたスクロール圧縮機であって、前記旋回スクロールの鏡板背面を支持する前記主軸受部材のスラスト軸受の内側で前記旋回スクロールの筒型ボス部が旋回する空間をスラスト軸受内側空間とし、スラスト軸受の外側で前記モータ上部の空間をスラスト軸受外側空間とし、前記スラスト軸受と前記スラスト軸受内側空間との間に内側連通路を設けたものである。この構成によれば、潤滑油が前記内側連通路を通じて前記スラスト軸受に供給されることから、スラスト軸受内側空間からスラスト軸受の半径方向に油溝を設ける必要がなく、スラスト軸受が連続した平面で構成することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
第2の発明は、特に、第1の発明のスクロール圧縮機において、前記駆動軸の中心と前記主軸の中心との距離を前記旋回スクロールの旋回半径とし、前記スラスト軸受の半径方向の幅を旋回半径の2倍より小さくしたものである。この構成によれば、前記旋回スクロールの鏡板背面の旋回運動により、前記潤滑油が前記スラスト軸受全域に供給することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のスクロール圧縮機において、前記内側連通路と前記スラスト軸受外側空間をつなぐ外側連通路を設けたものである。この構成によれば、前記潤滑油を前記スラスト軸受から前記スラスト軸受外側空間に排出することができることから、前記スラスト軸受で発生した熱を強制的にスラスト軸受外側空間に排出することができ、信頼性が向上する。
第4の発明は、特に、第1の発明のスクロール圧縮機において、前記内側連通路と連通
する環状油溝を前記スラスト軸受に設けたものである。この構成によれば、前記潤滑油が前記環状油溝を通じて前記スラスト軸受全周に供給することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
する環状油溝を前記スラスト軸受に設けたものである。この構成によれば、前記潤滑油が前記環状油溝を通じて前記スラスト軸受全周に供給することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
第5の発明は、特に、第4の発明のスクロール圧縮機において、前記駆動軸の中心と前記主軸の中心との距離を前記旋回スクロールの旋回半径とし、前記環状油溝の内側スラスト軸受および外側スラスト軸受の半径方向の幅をそれぞれ旋回半径の2倍より小さくしたものである。この構成によれば、前記旋回スクロールの鏡板背面の旋回運動により、前記潤滑油が前記スラスト軸受全域に供給することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
第6の発明は、特に、第4または第5の発明のスクロール圧縮機において、前記環状油溝と前記スラスト軸受外側空間をつなぐ外側連通路を設けたものである。この構成によれば、前記潤滑油を前記スラスト軸受から前記スラスト軸受外側空間に排出することができることから、前記スラスト軸受で発生した熱を強制的にスラスト軸受外側空間に排出することができ、信頼性が向上する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態におけるスクロール圧縮機の断面図、図2は同スクロール圧縮機の斜視図、図3は同スクロール圧縮機の分解斜視図、図4(a)は同スクロール圧縮機の主軸受部材の平面図、図4(b)は同スクロール圧縮機の主軸受部材の断面図である。
図1は本発明の実施の形態におけるスクロール圧縮機の断面図、図2は同スクロール圧縮機の斜視図、図3は同スクロール圧縮機の分解斜視図、図4(a)は同スクロール圧縮機の主軸受部材の平面図、図4(b)は同スクロール圧縮機の主軸受部材の断面図である。
図1において、両端が開放された筒状の胴体27に上端側からエンドキャップ14を、また下端側からボトム37を組み合わせて、両端が閉鎖された密閉容器1を構成する。密閉容器1の内部は、仕切板16によって上部が高圧室10、下部が低圧室11に仕切られている。低圧室11にはモータ2と圧縮機構部3と潤滑油13を貯留する貯液部12を備えている。モータ2は図示しないモータ駆動回路部によって駆動される。モータ2は密閉容器1の内壁面側に固定されたステータ4と、このステータ4の内側に回転自在に支持されたロータ5とからなり、このロータ5には駆動軸6が貫通状態に結合されている。この駆動軸6の一方は圧縮機構部3の一部を構成する主軸受部材7に、他方は副軸受部材33に回転自在に支持されている。そして、吸入管8から低圧室11を経て圧縮機構部3内に冷媒ガスを吸込み、冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスは高圧室10を経て吐出管9から吐出される。潤滑油13は各摺動部の潤滑を行うとともに圧縮機構部3の摺動部のシールとして用いられ、冷媒に対して相溶性のあるものを用いる。
しかし、本発明はこれらに限られることはない。基本的には、作動流体の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部3と、この圧縮機構部3を駆動するモータ2と、圧縮機構部3を含む各摺動部の潤滑に供する液を貯留する貯液部12を、密閉容器1の低圧室11に内蔵し、モータ2をモータ駆動回路部により駆動するスクロール圧縮機であればよく、以下の説明に限定されるものではない。
図2および図3において、取付金具15はエンドキャップ14に取り付けられると共に、ボトム37には取付脚36が取り付けられる。シール材17は仕切板16と固定スクロール20との間をシールする。フロートバルブ19は固定スクロール20の吐出ポートに固定されてフロートバルブ機構を構成する。そのフロートバルブ機構にはガイド18が取り付けられ、固定スクロール20には一体的にキー21が取り付けられている。固定スク
ロール20のラップの先端にはチップシール22が取り付けられると共に、旋回スクロール23のラップの先端には固定スクロール20と同様、チップシール24が取り付けられている。主軸受部材7と旋回スクロール23との間には、旋回スクロール23の自転運動を規制するオルダムリング25が設けられている。主軸受部材7の下側にはオイルカバー26が取り付けられている。
ロール20のラップの先端にはチップシール22が取り付けられると共に、旋回スクロール23のラップの先端には固定スクロール20と同様、チップシール24が取り付けられている。主軸受部材7と旋回スクロール23との間には、旋回スクロール23の自転運動を規制するオルダムリング25が設けられている。主軸受部材7の下側にはオイルカバー26が取り付けられている。
胴体27の側面にはターミナル28が設けられ、胴体27に焼き嵌めまたは圧入されたステータ4のリード線と接続される。ターミナル28はターミナルカバー29で覆われている。偏心軸6aは旋回スクロール23の筒型ボス部23aに支持され且つ主軸6bは主軸受部材7により支持される。駆動軸6の端部にはオイルピックアップ30が取り付けられ、潤滑油13をピックアップする。ロータ5の上下にはバランサ(バランスウエイトを兼ねる端面部材)31、32が取り付けられて駆動軸6に外挿される。副軸受部材33は駆動軸6の副軸6cを支持し、その下部にはスラスト34をカバー35により取り付けてスラスト軸受が設けられている。
図1において、潤滑油13はオイルピックアップ30の給油孔30aから駆動軸6の給油孔6dに導かれ、潤滑油13の一部は途中、副軸6cを潤滑し、隙間を介して貯液部12に戻る。潤滑油13の大部分は主軸6bおよび偏心軸6aを潤滑し、主軸受部材7のスラスト軸受内側空間7bに導かれる。スラスト軸受7aとスラスト軸受内側空間7bとの間に内側連通路7cが設けられている。この構成によれば、潤滑油13が内側連通路7cを通じてスラスト軸受7aに供給されることから、スラスト軸受内側空間7bからスラスト軸受7aの半径方向に油溝を設ける必要がなく、スラスト軸受7aが半径方向に区切りが無く連続した環状平面で構成することができ、摺動が円滑となり、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
また、図4(a)および図4(b)に示すように、内側連通路7cを複数設けることが好ましい。スラスト軸受7aの潤滑性がさらに良化し、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。また複数の内側連通路7cを等間隔に配置することで、スラスト軸受7aの潤滑性がより安定する。
また、本実施の形態のスラスト軸受7aの半径方向の幅Waを旋回半径の2倍より小さくすることが好ましい。旋回スクロール23の鏡板背面の旋回運動により、潤滑油13がスラスト軸受7aの内側から外側まで満遍なく全域に供給することができ、潤滑性能が良化し、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
また、スラスト軸受7aの幅が大きいほど軸受面積が大きくなり、面圧が低下することで性能および信頼性が向上する。例えば、バフ研磨などにより、スラスト軸受7aの内側および外側をなだらかに除去することで、除去されずに残った平面部の幅が旋回半径の2倍より小さくすることでも同様の効果が得られる。
また、例えば、旋回スクロール23の鏡板背面に凹部(図示せず)を設けることが好ましい。旋回運動により凹部がスラスト軸受7aを往来する。スラスト軸受7aの内側および外側のそれぞれ連通する位置に凹部を配置することで、潤滑油13を定量的に圧縮機構部3に導くことが可能となり、圧縮行程におけるシール性能が向上し、圧縮効率が向上する。
また、図5(a)に示すように、本実施の形態の内側連通路7cとスラスト軸受外側空間7dをつなぐ外側連通路7eを設けてもよい。潤滑油13はスラスト軸受7aを潤滑した後、外側連通路7eを経て、スラスト軸受外側空間7dからステータ4の外周部切欠き4aに導かれ、貯液部12に戻る。この構成によれば、スラスト軸受7aで発生した熱を
潤滑油13に受け渡し、外側連通路7eを通じて強制的にスラスト軸受外側空間7dに排出することができ、異常な温度上昇を防ぎ、信頼性が向上する。また、外側連通路7eを複数設けることで、潤滑油13の排出量が安定し、放熱性が向上する。
潤滑油13に受け渡し、外側連通路7eを通じて強制的にスラスト軸受外側空間7dに排出することができ、異常な温度上昇を防ぎ、信頼性が向上する。また、外側連通路7eを複数設けることで、潤滑油13の排出量が安定し、放熱性が向上する。
また、図5(b)に示すように、本実施の形態の内側連通路7cと外側連通路7eをスラスト軸受7aで連通させてもよい。この構成によれば、スラスト軸受内側空間7bに導かれた潤滑油13の全てがスラスト軸受7aを経由した後、外側連通路7eを通じて強制的にスラスト軸受外側空間7dに排出されるため、スラスト軸受7aで発生した熱の排出量が増大し、さらに信頼性が向上する。また、外側連通路7eを複数設けることで、潤滑油13の排出量が安定し、放熱性が向上する。
(実施の形態2)
図6(a)は主軸受部材7の平面図、図6(b)は主軸受部材7の断面図を示している。本実施の形態では、内側連通路7cと連通する環状油溝7fをスラスト軸受7aに設けている。この構成によれば、潤滑油13が環状油溝7fを通じてスラスト軸受7a全周に行き渡り、潤滑油13をスラスト軸受7aの全域に満遍なく供給することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
図6(a)は主軸受部材7の平面図、図6(b)は主軸受部材7の断面図を示している。本実施の形態では、内側連通路7cと連通する環状油溝7fをスラスト軸受7aに設けている。この構成によれば、潤滑油13が環状油溝7fを通じてスラスト軸受7a全周に行き渡り、潤滑油13をスラスト軸受7aの全域に満遍なく供給することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
また、内側連通路7cを複数設けることが好ましい。これにより、環状油溝7fに供給される潤滑油13の量が安定する。また、内側連通路7cの直径を環状油溝7fの溝幅以下にすることが好ましい。スラスト軸受7aに角部が生じることが無く、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
また、本実施の形態の環状油溝7fの内側スラスト軸受7gの半径方向の幅Wgおよび外側スラスト軸受7hの半径方向の幅Whをそれぞれ旋回半径の2倍より小さくしたことで、旋回スクロール23の鏡板背面の旋回運動により、潤滑油13が内側スラスト軸受7gおよび外側スラスト軸受7hのそれぞれの内側から外側まで満遍なく全域に供給することができ、潤滑性能が良化し、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。
また、内側スラスト軸受7gおよび外側スラスト軸受7hの幅が大きいほど軸受面積が大きくなり、面圧が低下することで性能および信頼性が向上する。例えば、バフ研磨などにより、内側スラスト軸受7gおよび外側スラスト軸受7hの内側および外側をなだらかに除去することで、除去されずに残った平面部の幅が旋回半径の2倍より小さくすることでも同様の効果が得られる。
また、例えば、旋回スクロール23の鏡板背面に凹部(図示せず)を設けることで、旋回運動により凹部が外側スラスト軸受7hを往来する。外側スラスト軸受7hの内側および外側のそれぞれ連通する位置に凹部を配置することで、潤滑油13を定量的に圧縮機構部3に導くことが可能となり、圧縮行程におけるシール性能が向上し、圧縮効率が向上する。
また、図7(a)および図7(b)に示すように、本実施の形態の環状油溝7fとスラスト軸受外側空間7dをつなぐ外側連通路7eを設けている。この構成によれば、内側スラスト軸受7gおよび外側スラスト軸受7hで発生した熱を潤滑油13に受け渡し、外側連通路7eを通じて強制的にスラスト軸受外側空間7dに排出することができ、異常な温度上昇を防ぎ、信頼性が向上する。また、外側連通路7eを複数設けることで、潤滑油13の排出量が安定し、放熱性が向上する。
また、図8(a)および図8(b)に示すように、本実施の形態の内側連通路7cと外側連通路7eが互いに重ならない位置に配置している。この構成によれば、内側連通路7
cに導かれた潤滑油13の全てが環状油溝7fを経由した後、外側連通路7eを通じて強制的にスラスト軸受外側空間7dに排出されるため、内側スラスト軸受7gおよび外側スラスト軸受7hで発生した熱の排出量が増大し、さらに信頼性が向上する。また、外側連通路7eを複数設けることで、潤滑油13の排出量が安定し、放熱性が向上する。
cに導かれた潤滑油13の全てが環状油溝7fを経由した後、外側連通路7eを通じて強制的にスラスト軸受外側空間7dに排出されるため、内側スラスト軸受7gおよび外側スラスト軸受7hで発生した熱の排出量が増大し、さらに信頼性が向上する。また、外側連通路7eを複数設けることで、潤滑油13の排出量が安定し、放熱性が向上する。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、スラスト軸受とスラスト軸受内側空間との間に内側連通路を設けたことにより、潤滑油が内側連通路を通じてスラスト軸受に供給される。従って、スラスト軸受内側空間からスラスト軸受の半径方向に油溝を設ける必要がなく、スラスト軸受を連続した環状平面で構成することができ、信頼性が向上するとともに、摺動損失が低減する。作動流体を冷媒と限ることなく、空気スクロール圧縮機、真空ポンプ、スクロール型膨張機等のスクロール流体機械の用途にも適用できる。
1 密閉容器
2 モータ
3 圧縮機構部
4 ステータ
4a 切欠き
5 ロータ
6 駆動軸
6a 偏心軸
6b 主軸
6c 副軸
6d 給油孔
7 主軸受部材
7a スラスト軸受
7b スラスト軸受内側空間
7c 内側連通路
7d スラスト軸受外側空間
7e 外側連通路
7f 環状油溝
7g 内側スラスト軸受
7h 外側スラスト軸受
8 吸入管
9 吐出管
10 高圧室
11 低圧室
12 貯液部
13 潤滑油
14 エンドキャップ
15 取付金具
16 仕切板
17 シール材
18 ガイド
19 フロートバルブ
20 固定スクロール
21 キー
22 チップシール
23 旋回スクロール
23a 筒型ボス部
24 チップシール
25 オルダムリング
26 オイルカバー
27 胴体
28 ターミナル
29 ターミナルカバー
30 オイルピックアップ
30a 給油孔
31 バランサ
32 バランサ
33 副軸受部材
34 スラスト
35 カバー
36 取付脚
37 ボトム
2 モータ
3 圧縮機構部
4 ステータ
4a 切欠き
5 ロータ
6 駆動軸
6a 偏心軸
6b 主軸
6c 副軸
6d 給油孔
7 主軸受部材
7a スラスト軸受
7b スラスト軸受内側空間
7c 内側連通路
7d スラスト軸受外側空間
7e 外側連通路
7f 環状油溝
7g 内側スラスト軸受
7h 外側スラスト軸受
8 吸入管
9 吐出管
10 高圧室
11 低圧室
12 貯液部
13 潤滑油
14 エンドキャップ
15 取付金具
16 仕切板
17 シール材
18 ガイド
19 フロートバルブ
20 固定スクロール
21 キー
22 チップシール
23 旋回スクロール
23a 筒型ボス部
24 チップシール
25 オルダムリング
26 オイルカバー
27 胴体
28 ターミナル
29 ターミナルカバー
30 オイルピックアップ
30a 給油孔
31 バランサ
32 バランサ
33 副軸受部材
34 スラスト
35 カバー
36 取付脚
37 ボトム
Claims (6)
- 密閉容器内を下部の低圧室と上部の高圧室に仕切る仕切板を設け、下部の低圧室にモータと圧縮機構部とを収納し、
前記圧縮機構部は鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した旋回スクロールと、前記旋回スクロールの鏡板背面を支持する主軸受部材と、前記旋回スクロールと組み合わされ鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した固定スクロールと、駆動軸と、前記駆動軸の一端に設けられた偏心軸とが一体に形成され、
前記偏心軸は前記旋回スクロールの筒型ボス部で支持され、前記駆動軸の主軸は前記主軸受部材で支持されたスクロール圧縮機であって、
前記主軸受部材におけるスラスト軸受の内側で、前記旋回スクロールの筒型ボス部が旋回する空間をスラスト軸受内側空間とし、
前記スラスト軸受の外側で前記モータ上部の空間をスラスト軸受外側空間とし、
前記スラスト軸受と前記スラスト軸受内側空間との間に内側連通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記駆動軸の中心と前記主軸の中心との距離を前記旋回スクロールの旋回半径とし、
前記スラスト軸受の半径方向の幅を前記旋回半径の2倍より小さくした請求項1に記載のスクロール圧縮機。 - 前記内側連通路と前記スラスト軸受外側空間をつなぐ外側連通路を設けた請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
- 前記内側連通路と連通する環状油溝を前記スラスト軸受に設けた請求項1に記載のスクロール圧縮機。
- 前記駆動軸の中心と前記主軸の中心との距離を前記旋回スクロールの旋回半径とし、
前記環状油溝の内側スラスト軸受および外側スラスト軸受の半径方向の幅をそれぞれ旋回半径の2倍より小さくした請求項4に記載のスクロール圧縮機。 - 前記環状油溝と前記スラスト軸受外側空間をつなぐ外側連通路を設けた請求項4または5に記載のスクロール圧縮機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013117584A JP2014234785A (ja) | 2013-06-04 | 2013-06-04 | スクロール圧縮機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013117584A JP2014234785A (ja) | 2013-06-04 | 2013-06-04 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014234785A true JP2014234785A (ja) | 2014-12-15 |
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---|---|
JP (1) | JP2014234785A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019155572A1 (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-15 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
US11085445B2 (en) | 2016-07-29 | 2021-08-10 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Scroll compressor with integral driving shaft and eccentric shaft |
-
2013
- 2013-06-04 JP JP2013117584A patent/JP2014234785A/ja active Pending
Cited By (2)
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