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JP2014228764A - 液晶レンズ素子およびそれを用いたカメラモジュール - Google Patents

液晶レンズ素子およびそれを用いたカメラモジュール Download PDF

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JP2014228764A JP2013109538A JP2013109538A JP2014228764A JP 2014228764 A JP2014228764 A JP 2014228764A JP 2013109538 A JP2013109538 A JP 2013109538A JP 2013109538 A JP2013109538 A JP 2013109538A JP 2014228764 A JP2014228764 A JP 2014228764A
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義一 澁谷
Yoshikazu Shibuya
義一 澁谷
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Abstract

【課題】最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減しつつ、低駆動電圧、かつ、透過光の光軸を傾けることが可能な液晶レンズ素子およびそれを用いたカメラモジュールを提供すること。
【解決手段】液晶レンズ素子100は、第1の円形電極21に接続される第1の側面電極41と、第1の共通電極31に接続される第2の側面電極42と、複数の第1の周辺電極11a〜11dに接続される複数の第3の側面電極43a〜43dと、を含み、第1の液晶層70は、第1の基板50の厚みおよび第2の基板51の厚みよりも薄く、第1の円形電極21および複数の第1の周辺電極11a〜11dは、第1の基板50の一方の主面と第1の液晶層70との間に配置され、第1の共通電極31は、第2の基板51の第1の基板50と対向する主面と第1の液晶層70との間に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶レンズ素子およびそれを用いたカメラモジュールに関する。
液晶レンズは、交流電圧の印加によってレンズの焦点距離を変更できる新しい光学素子であり、従来の機械的駆動部分を必要とするアクチュエータなどの焦点制御機構に代わる次世代の光学素子として実用化が期待されている。
このような液晶レンズとして、例えば、特許文献1では、第1の電極、第2の電極、第3の電極、第2の電極と第3の電極の間に配置された液晶層、第1の電極と第2の電極との間に配置された第1の絶縁層、第2の電極と第3の電極との間に配置された第2の絶縁層、第1の電極の外側に配置された第3の絶縁層、第3の電極の外側に配置された第4の絶縁層によって構成された液晶レンズが提案されている。
特許文献1の液晶レンズは、第1の電極と第3の電極の間に20Vrmsの実効電圧を印加し、第2の電極と第3の電極の間に70Vrmsの実効電圧を印加して凸レンズとして機能させ、第1の電極と第3の電極の間に90Vrmsの実効電圧を印加し、第2の電極と第3の電極の間に30Vrmsの実効電圧を印加して凹レンズとして機能させている。また、特許文献1の液晶レンズは、第2の電極が縦、横に分割された4つの電極によって構成されており、これら4つに分割されたうちの2つの第2の電極と第3の電極との間に75Vrmsを、残り2つの第2の電極と第3の電極との間に70Vrmsを印加することで、入射光の偏向の方向を、像の焦点位置を光軸と垂直な面内において、約40μm変化させることができることが開示されている。
一方、特許文献2では、コモン電極が形成された第1の基板と、円形にくり抜かれた周辺電極を含む複数のセグメント電極が形成された第2の基板との間に液晶を封入してなる液晶光学素子であって、当該液晶光学素子の側面の複数の角部に外部に露出して形成された複数の電極端子が設けられた液晶光学素子が提案されている。
特開2010−113029号公報 特開2012−088394号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の液晶レンズの構造では、第1の電極と第2の電極との間ならびに第2の電極と第3の電極との間に絶縁層が配置されており、電極間の距離が遠くなる。そのため、電極間における電界の電位降下が大きくなってしまい、液晶層がレンズ特性を発揮するために必要な電界曲線を得るには、電極間に印加する電圧、即ち駆動に要する実効電圧を数十Vrmsと高くする必要がある。したがって、低消費電力が求められるパーソナルコンピュータ用途の小型のカメラや携帯電話のように、電池で駆動させるモバイル機器に搭載されるカメラモジュールには、利用できないという問題があった。
また、特許文献1に記載された液晶レンズは、第1〜第3の電極への給電構造に関して何ら言及されておらず、配線の仕方によっては、配線の線間容量に起因する各電極間の容量性リアクタンスが変動し、印加電圧の最適な駆動周波数にばらつきが生じるという技術課題が残されている。
一方、特許文献2に記載された液晶光学素子では、複数のセグメント電極が円形の第2の透明電極と中央部に円形の切欠部を有する第3の透明電極から構成されているため透過光の光軸を傾けることができないという課題があった。
そこで、本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減しつつ、低駆動電圧、かつ、透過光の光軸を傾けることが可能な液晶レンズ素子およびそれを用いたカメラモジュールを提供することを目的とする。
本発明に係る液晶レンズ素子は、第1の基板と、第2の基板と、第1の基板の一方の主面に設けられた第1の円形電極と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第1の周辺電極と、第2の基板の第1の基板と対向する主面に設けられた第1の共通電極と、第1の円形電極および複数の第1の周辺電極と第1の共通電極との間に配置された第1の液晶層と、を有する素子本体と、素子本体の外表面に設けられた複数の側面電極と、を備え、素子本体は、外表面として、互いに対向する2つの主面と、2つの主面を連結する複数の側面と、を有し、複数の端面電極は、それぞれ素子本体の複数の側面のいずれかの側面に設けられ、第1の円形電極に接続される第1の側面電極と、第1の共通電極に接続される第2の側面電極と、複数の第1の周辺電極に接続される複数の第3の側面電極と、を含み、第1の液晶層は、第1の基板の厚みおよび第2の基板の厚みよりも薄く、第1の円形電極および複数の第1の周辺電極は、第1の基板の一方の主面と第1の液晶層との間に配置され、第1の共通電極は、第2の基板の第1の基板と対向する主面と第1の液晶層との間に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、液晶レンズ素子は、第1の円形電極と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第1の周辺電極を備えている。これにより、複数の第1の周辺電極に印加する電圧に勾配を与えることで、透過光の光軸を傾けることができる。
また、本発明に係る液晶レンズ素子は、第1の液晶層が第1の基板の厚みおよび第2の基板の厚みよりも薄く、第1の円形電極および複数の第1の周辺電極が第1の基板の一方の主面と第1の液晶層との間に配置され、第1の共通電極が第2の基板の第1の基板と対向する主面と第1の液晶層との間に配置されている。このため、第1の円形電極と第1の共通電極との間の距離および複数の第1の周辺電極と第1の共通電極との間の距離が近づくことから、電極間における電界の電位降下が最小限に抑制され、液晶レンズ素子の駆動に要する電圧の低駆動電圧化ができる。その結果、電池で駆動させるモバイル機器に搭載されるカメラモジュールに利用することが可能となる。
さらに、本発明に係る液晶レンズ素子は、複数の端面電極がそれぞれ素子本体の複数の側面のいずれかの側面に設けられ、第1の円形電極に接続される第1の側面電極と、第1の共通電極に接続される第2の側面電極と、複数の第1の周辺電極に接続される複数の第3の側面電極と、を含んでいる。これにより、各電極間の容量性リアクタンスの変動が抑制され、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減することができる。
好ましくは、複数の第1の周辺電極は、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割され、第1の共通電極は、略円形形状を呈しているとよい。この場合、放射状に分割された複数の第1の周辺電極の各面積が略等しくなるため、各電極の面積に依存する静電容量の値がほぼ等しくなり、その結果、各電極における最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減することができる。
好ましくは、複数の第1の周辺電極と第1の共通電極が光軸方向から見て重なり合う領域の各々の面積は略等しく、且つ、複数の第1の周辺電極と第1の共通電極との重なり合う全領域が第1の液晶層と重なり合うとよい。この場合、複数の第1の周辺電極と第1の共通電極との間で形成される静電容量のばらつきが抑制されるため、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを一層低減することができる。
好ましくは、第1の円形電極は、電極の一部が素子本体の周縁に延びて第1の側面電極に接続され、第1の共通電極は、電極の一部が素子本体の周縁に延びて第2の側面電極に接続され、複数の第1の周辺電極は、それぞれ電極の一部が素子本体の周縁に延びて複数の第3の側面電極の少なくとも一つに接続され、第1の円形電極および複数の第1の周辺電極の素子本体の周縁に延びる電極の一部と第1の共通電極の素子本体の周縁に延びる電極の一部は、光軸方向から見て互いに重なり合わないとよい。この場合、各電極間の短絡が防止され、各電極と各側面電極との電気的な導通を確保することができる。
好ましくは、第1の側面電極と第2の側面電極と複数の第3の側面電極は、素子本体の複数の側面のうちの対向する2つの側面に位置するとともに、素子本体の両主面に至るように連続して延びているとよい。この場合、各側面電極同士が相互に持つ静電容量のばらつきの影響を最小限に留めることができるため、各電極における最適な駆動周波数にばらつきが生じることを一層低減することができる。ここで、液晶レンズ素子は、素子本体の両主面のいずれか一方が回路基板の実装面と対向配置されることになるが、各側面電極が素子本体の両主面に至るように連続して延びていると、各側面電極と回路基板との電気的接続が直接可能となるため、形状の変形を伴うリード線を用いない接続を実現することができ、各電極間の静電容量のばらつきが低減し、各電極における最適な駆動周波数にばらつきが生じることをより一層低減することができる。
より好ましくは、素子本体は、第1の基板の他方の主面に設けられた第2の円形電極と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第2の周辺電極と、第3の基板と、第3の基板の第1の基板と対向する主面に設けられた第2の共通電極と、第2の円形電極および複数の第2の周辺電極と第2の共通電極との間に配置された第2の液晶層と、をさらに有し、第2の液晶層は、第1の基板の厚みおよび第3の基板の厚みよりも薄く、第2の円形電極および複数の第2の周辺電極は、第1の基板の他方の主面と第2の液晶層との間に配置され、第2の共通電極は、第3の基板の第1の基板と対向する主面と第2の液晶層との間に配置され、光軸方向から見て複数の第1の周辺電極と複数の第2の周辺電極の素子本体の対角に位置する電極同士が同一の第3の側面電極に接続されるとよい。
このような構成とすることにより、同一の第3の側面電極に接続される素子本体の対角に位置する複数の第1の周辺電極の一つと複数の第2の周辺電極の一つに対して、同電位の電圧を印加することができるため、側面電極の数を増加させることなく、第1の液晶層および第2の液晶層の透過光の光軸を同一方向に同一の量傾けることができる。そのため、液晶レンズ素子としての光学性能をより一層向上させることができる。
本発明に係るカメラモジュールは、上記液晶レンズ素子をレンズの一部に用いたことを特徴とする。本発明によれば、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減しつつ、低駆動電圧、かつ、透過光の光軸を傾けることが可能なカメラモジュールを提供することができる。
本発明の液晶レンズ素子およびそれを用いたカメラモジュールによれば、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減しつつ、低駆動電圧、かつ、透過光の光軸を傾けることができる。
本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す上面図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す側面図である。 図2aにおける切断線A−A´に沿う切断部端面図である。 液晶レンズ素子における静電容量と最適駆動周波数との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の変形例の構成を示す上面図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の変形例の構成を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す上面図である。 図5bにおける切断線B−B´線に沿う切断部端面図である。 本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す下面図である。 図5dに示す液晶レンズ素子における領域Aを拡大して示す一部拡大図である。 本実施形態に係るカメラモジュールの構成を示す斜視図である。 実施例および比較例の印加電圧に対するレンズパワーを示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。またさらには、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
まず、図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子100の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す斜視図である。図2aは、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す上面図である。図2bは、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す側面図である。図2cは、図2aにおける切断線A−A´に沿う切断部端面図である。但し、図2a中において、説明の便宜上、第2の基板51は省略している。
液晶レンズ素子100は、図1に示されるように、素子本体10と、素子本体10の外表面に設けられた第1の側面電極41と、第2の側面電極42と、複数の第3の側面電極43a〜43dを備えている。
素子本体10は、略四角柱形状を呈しており、外表面として、互いに対向する第1の主面10zaおよび第2の主面10zbと、第1の主面10zaおよび第2の主面10zbを連結し且つ互いに対向する第1の側面10xaおよび第2の側面10xbと、第1の主面10zaおよび第2の主面10zbを連結し且つ互いに対向する第3の側面10yaおよび第4の側面10ybとを有する。また、素子本体10は、その内部に第1の主面10zaと第2の主面10zbの対向方向から見て、略中央に円形の液晶レンズ開口部9を有する。ここで、第1の主面10zaと第2の主面10zbの対向方向が液晶レンズ素子100の光軸方向となる。なお、液晶レンズ素子100を回路基板に実装する場合、素子本体10の第1の主面10zaもしくは第2の主面10zbのいずれかが回路基板の実装面と対向配置されることとなる。
素子本体10は、図2aおよび図2bに示されるように、第1の基板50、第2の基板51、第1の液晶層70、第1の周辺電極11、第1の円形電極21、第1の共通電極31によって構成されている。
第1の基板50および第2の基板51は、それぞれ透明ガラス基板から構成され、図2cに示されるように、第1の基板50の一方の主面と第2の基板51の一方の主面が対向するように配置されている。第1の基板50の厚みは約200μmであり、第2の基板51の厚みは、約150μmである。
第1の液晶層70は、図2cに示されるように、第1の基板50と第2の基板51との間に液晶材料が封入されて構成されている。この第1の液晶層70は、第1の基板50の厚みおよび第2の基板51の厚みよりも薄く、その厚みは10〜100μmである。ここで、第1の液晶層70は、第1の基板50と第2の基板51との間にシール材(図示しない)によって囲まれる領域内に配置されている。
第1の周辺電極11は、インジウム・スズ酸化物(ITO)から構成され、図2cに示されるように、第1の基板50の一方の主面上に設けられている。具体的には、第1の周辺電極11は、第1の基板50の一方の主面と第1の液晶層70との間に配置されている。本実施形態においては、図2aに示されるように、第1の周辺電極11は、円形の孔を有しており、同一平面上において互いに電気的に絶縁するとともに、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割された複数の第1の周辺電極11a〜11d(本実施形態では4つ)から構成されている。なお、第1の周辺電極11が4つの第1の周辺電極11a〜11dから構成される場合、分割線の中心角は90°となる。第1の周辺電極11aは、電極の一部が素子本体10の周縁である第3の側面10yaに向かって延びている。第1の周辺電極11bは、電極の一部が素子本体10の周縁である第4の側面10ybに向かって延びている。第1の周辺電極11cは、電極の一部が素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている。第1の周辺電極11dは、電極の一部が素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている。
第1の円形電極21は、インジウム・スズ酸化物から構成され、図2cに示されるように、第1の基板50の一方の主面上の中央部に複数の第1の周辺電極11a〜11dと電気的に絶縁された状態で配置されている。具体的には、第1の円形電極21は、第1の基板50の一方の主面と第1の液晶層70との間に配置されている。第1の円形電極21は、直径約2mm程度の略円形形状を呈しており、光軸方向から見て液晶レンズ開口部9の領域と一致する。第1の円形電極21は、電極の一部が素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている。
第1の共通電極31は、インジウム・スズ酸化物から構成され、図2cに示されるように、第2の基板51の第1の基板50と対向する主面上に配置されている。具体的には、第1の共通電極31は、第2の基板51の第1の基板50と対向する主面と第1の液晶層70との間であって、第1の液晶層70を介して複数の第1の周辺電極11a〜11dおよび第1の円形電極21と光軸方向から見て対向するように配置されている。つまり、第1の液晶層70は、第1の円形電極21および複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間に配置されることとなる。第1の共通電極31は、略円形形状を呈しており、光軸方向から見て複数の第1の周辺電極11a〜11dおよび第1の円形電極21と重なり合う領域を有する。第1の共通電極31と複数の第1の周辺電極11a〜11dが光軸方向から見て重なり合う領域の各々の面積は略等しく、その全領域が第1の液晶層70と重なり合っている。第1の共通電極31は、電極の一部が素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている。
本実施形態においては、第1の周辺電極11aの素子本体10の周縁である第3の側面10yaに向かって延びている電極の一部は、図2aに示されるように、第1の共通電極31の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と光軸方向から見て重なり合っていない。第1の周辺電極11bの素子本体10の周縁である第4の側面10ybに向かって延びている電極の一部は、図2aに示されるように、第1の共通電極31の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と光軸方向から見て重なり合っていない。第1の周辺電極11c,11dの素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている電極の一部は、図2aに示されるように、第1の共通電極31の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と光軸方向から見て重なり合っていない。第1の円形電極21の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部は、図2aに示されるように、第1の共通電極31の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と光軸方向から見て重なり合っていない。つまり、複数の第1の周辺電極11a〜11dおよび第1の円形電極21の素子本体10の周縁に延びる電極の一部と第1の共通電極31の素子本体10の周縁に延びる電極の一部は、光軸方向から見て互いに重なり合っていないこととなる。なお、複数の第1の周辺電極11a〜11dおよび第1の円形電極21の素子本体10の周縁に延びる電極の一部と第2の基板51との間にはそれぞれ導電材料(図示しない)が充填されている。また、第1の共通電極31の素子本体10の周縁に延びる電極の一部と第1の基板50との間には導電材料(図示しない)が充填されている。
また、図2cに示されるように、複数の第1の周辺電極11a〜11dおよび第1の円形電極21と第1の液晶層70との間には、一般的に設けられる絶縁膜(図示しない)および高抵抗膜からなる薄膜層80が形成されていてもよい。絶縁膜は、二酸化珪素(SiO)から構成されていると好ましい。高抵抗膜は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、酸化アルミニウム(Al)および酸化マグネシウム(MgO)を添加した三元系の酸化物半導体から構成されていると好ましい。また、第1の液晶層70の両主面には、ポリイミド樹脂を主成分とした配向膜(図示しない)が形成されていてもよい。この配向膜は、第1の液晶層70内の液晶分子を規則正しく配列させるため、一定方向にラビング(Rubbing)処理、すなわち配向膜処理方法の一つでありポリイミドなどで形成された配向膜を布などで擦ることによって第1の液晶層70の配向性能を付加するものである。
第1の側面電極41は、素子本体10の第2の側面10xbに配置されている。この第1の側面電極41は、第1の円形電極21の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と接続されている。
第2の側面電極42は、素子本体10の第2の側面10xbに配置されている。この第2の側面電極42は、第1の共通電極31の素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と接続されている。本実施形態においては、第1の側面電極41と第2の側面電極42は、素子本体10の第2の側面10xbにおいて、第3の側面10yaから第4の側面10ybに向かう方向で、第2の側面電極42、第1の側面電極41の順で配置されている。
第3の側面電極43aは、素子本体10の第3の側面10yaに配置されている。この第3の側面電極43aは、第1の周辺電極11aの素子本体10の周縁である第3の側面10yaに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極43bは、素子本体10の第4の側面10ybに配置されている。この第3の側面電極43bは、第1の周辺電極11bの素子本体10の周縁である第4の側面10ybに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極43c,43dは、素子本体10の第1の側面10xaに配置されている。第3の側面電極43cは、第1の周辺電極11cの素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極43dは、第1の周辺電極11dの素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている電極の一部と接続されている。本実施形態においては、第3の側面電極43c,43dは、素子本体10の第1の側面10xaにおいて、第3の側面10yaから第4の側面10ybに向かう方向で、第3の側面電極43d、第3の側面電極43cの順で配置されている。これら、第1の側面電極41、第2の側面電極42、複数の第3の側面電極43a〜43dは、素子本体10の各側面において互いに電気的に絶縁されている。
次に、図3を参照して、液晶レンズ素子100の複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間の静電容量の変化と最適駆動周波数の関係について詳細に説明する。
まず、液晶レンズ素子100の各電極間に印加する交流電圧の最適駆動周波数について考察する。液晶レンズ素子100において得られるレンズパワーは、液晶レンズ素子100の各電極間に印加する交流電圧の実効電圧および駆動周波数に依存してその最大値が決まる。ここで、レンズパワーとは、レンズの性能を示す指標の一つであって、レンズの働きが強くなるほどその値が大きくなる。このレンズパワーは、同じくレンズの性能を示す指標の一つであって、光を曲げるというレンズの働きが強くなるほどその値が小さくなる傾向にある焦点距離の逆数に相当するもので、単位はジオプトリ[1/m]で表される。印加する交流電圧の実効電圧および駆動周波数が増加すればするほど液晶レンズ素子100において得られるレンズパワーも大きくなるが、その反面、実効電圧および駆動周波数が大きくなり過ぎると、光の波面収差が大きくなり、光学的性能が劣化する。そのため、液晶レンズ素子100の各電極間に印加する交流電圧の駆動周波数を波面収差が許容範囲における限界値以内であって最も大きいレンズパワーが得られる駆動周波数(最適駆動周波数)に固定した上で、液晶レンズ素子100の各電極間に印加する交流電圧の実効電圧を適宜変化させて所望のレンズパワーを得るといった制御がなされる。しかしながら、この最適駆動周波数を制御しようとすると、回路規模が大きくなり、製造コストが増大する傾向にある。したがって、最適駆動周波数のばらつきを少なくするとともに、駆動周波数を固定値(例えば1kHz)とする必要がある。
次に、液晶レンズ素子100の各電極間に印加する交流電圧の最適駆動周波数を一定値に保つ方法について考察する。本実施形態に係る液晶レンズ素子100の第1の液晶層70の厚みを変えることにより複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間の静電容量を変化させたときの最適駆動周波数の変化を測定した。このとき、測定の簡便化のため、複数の第1の周辺電極11a〜11dを同電位とした。
測定結果を図3に示す。図3は、液晶レンズ素子における静電容量と最適駆動周波数との関係を示すグラフである。図3中、横軸は静電容量×10−11[F]を表示し、縦軸は最適駆動周波数[kHz]を表示している。
図3に示されるように、静電容量の値が増加するにしたがって、最適駆動周波数も増加する傾向が確認できた。したがって、液晶レンズ素子100の各電極間に印加する交流電圧の最適駆動周波数を一定値に保つためには、複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間の静電容量を均一に保つ必要がある。すなわち、複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間の静電容量のばらつきを最小限に抑える必要がある。ここで、平行に配置された面積の等しい電極間の静電容量Cは、電極の面積をS、真空の誘電率をε、電極間に充填される誘電体の比誘電率ε、電極間の距離をdとすると、静電容量Cは以下の式(1)で表される。
C=ε×ε×S/d 式(1)
この式(1)の関係より、本実施形態に係る液晶レンズ素子100においては、複数の第1の周辺電極11a〜11dの第1の共通電極と光軸方向から見て重なり合う各々の面積、電極間距離、および電極間に充填される第1の液晶層70の比誘電率を等しくすることで静電容量を均一に保つことができる。
以上のように、本実施形態に係る液晶レンズ素子100は、第1の円形電極21と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第1の周辺電極11a〜11dを備えている。これにより、複数の第1の周辺電極11a〜11dに印加する電圧に勾配を与えることで、透過光の光軸を傾けることができる。
また、本実施形態に係る液晶レンズ素子100は、第1の液晶層70が第1の基板50の厚みおよび第2の基板51の厚みよりも薄く、第1の円形電極21および複数の第1の周辺電極11a〜11dが第1の基板50の一方の主面と第1の液晶層70との間に配置され、第1の共通電極31が第2の基板51の第1の基板50と対向する主面と第1の液晶層70との間に配置されている。このため、第1の円形電極21と第1の共通電極31との間の距離および複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間の距離が近づくことから、電極間における電界の電位降下が最小限に抑制され、液晶レンズ素子100の駆動に要する電圧の低駆動電圧化ができる。その結果、電池で駆動させるモバイル機器に搭載されるカメラモジュールに利用することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る液晶レンズ素子100は、複数の端面電極がそれぞれ素子本体10の複数の側面のいずれかの側面に設けられ、第1の円形電極21に接続される第1の側面電極41と、第1の共通電極31に接続される第2の側面電極42と、複数の第1の周辺電極11a〜11dに接続される複数の第3の側面電極43a〜43dと、を含んでいる。これにより、各電極間の容量性リアクタンスの変動が抑制され、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減することができる。
本実施形態においては、複数の第1の周辺電極11a〜11dは、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割され、第1の共通電極31は、略円形形状を呈している。そのため、放射状に分割された複数の第1の周辺電極11a〜11dの各面積が略等しくなるため、各電極の面積に依存する静電容量の値がほぼ等しくなり、その結果、各電極における最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減することができる。
本実施形態においては、複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31が光軸方向から見て重なり合う領域の各々の面積は略等しく、且つ、複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との重なり合う全領域が第1の液晶層70と重なり合う。そのため、複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間で形成される静電容量のばらつきが抑制されるため、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを一層低減することができる。
本実施形態においては、第1の円形電極21は、電極の一部が素子本体10の周縁に延びて第1の側面電極41に接続され、第1の共通電極31は、電極の一部が素子本体10の周縁に延びて第2の側面電極42に接続され、複数の第1の周辺電極11a〜11dは、それぞれ電極の一部が素子本体10の周縁に延びて複数の第3の側面電極43a〜43dの少なくとも一つに接続され、第1の円形電極21および複数の第1の周辺電極11a〜11dの素子本体10の周縁に延びる電極の一部と第1の共通電極31の素子本体10の周縁に延びる電極の一部は、光軸方向から見て互いに重なり合わない。この場合、各電極間の短絡が防止され、各電極と各側面電極との電気的な導通を確保することができる。
(第1実施形態の変形例)
続いて、図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子100の変形例の構成について説明する。図4aは、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の変形例の構成を示す上面図である。図4bは、本発明の第1実施形態に係る液晶レンズ素子の変形例の構成を示す側面図である。但し、図4a中において、説明の便宜上、第2の基板51は省略している。
第1の基板50、第2の基板51、第1の液晶層70、第1の円形電極21、第1の共通電極31、第1の側面電極41、第2の側面電極42の構成は第1実施形態に係る液晶レンズ素子100と同様である。本変形例では、第1の周辺電極111および第3の側面電極143の数、配置等が第1実施形態に係る液晶レンズ素子100と相違する。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1の周辺電極111は、第1の周辺電極11と同様に、インジウム・スズ酸化物から構成され、第1の基板50の一方の主面上に設けられている。具体的には、第1の周辺電極111は、第1の基板50の一方の主面と第1の液晶層70との間に配置されている。本変形例では、図4aに示されるように、第1の周辺電極111は、円形の孔を有しており、同一平面上において互いに電気的に絶縁するとともに、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割された複数の第1の周辺電極111a〜111h(本変形例では8つ)から構成されている。なお、本変形例のように第1の周辺電極111が8つの第1の周辺電極111a〜111hから構成される場合、分割線の中心角は45°となる。第1の周辺電極111a,111hは、電極の一部が素子本体10の周縁である第3の側面10yaに向かって延びている。第1の周辺電極111b,111cは、電極の一部が素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている。第1の周辺電極111d,111eは、電極の一部が素子本体10の周縁である第4の側面10ybに向かって延びている。第1の周辺電極111f,111gは、電極の一部が素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている。
第3の側面電極143は、図4bに示されるように、素子本体10の各側面に配置されている。本変形例では、図4aに示されるように、複数の第3の側面電極143a〜143h(本変形例では8つ)から構成されている。第3の側面電極143aは、素子本体10の第3の側面10yaに配置され、第1の周辺電極111aの素子本体10の周縁である第3の側面10yaに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143bは、素子本体10の第2の側面10xbに配置され、第1の周辺電極111bの素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143cは、素子本体10の第2の側面10xbに配置され、第1の周辺電極111cの素子本体10の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143dは、素子本体10の第4の側面10ybに配置され、第1の周辺電極111dの素子本体10の周縁である第4の側面10ybに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143eは、素子本体10の第4の側面10ybに配置され、第1の周辺電極111eの素子本体10の周縁である第4の側面10ybに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143fは、素子本体10の第1の側面10xaに配置され、第1の周辺電極111fの素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143gは、素子本体10の第1の側面10xaに配置され、第1の周辺電極111gの素子本体10の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極143hは、素子本体10の第3の側面10yaに配置され、第1の周辺電極111hの素子本体10の周縁である第3の側面10yaに向かって延びている電極の一部と接続されている。以上のように、本変形例では、第1の周辺電極111および第3の側面電極143を複数(本変形例では8つ)備えていることから、より高い精度で透過光の光軸を傾けることができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子200の構成について説明する。図5aは、本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す斜視図である。図5bは、本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す上面図である。図5cは、図5bにおける切断線B−B´線に沿う切断部端面図である。図5dは、本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子の構成を示す下面図である。図5eは、図5dに示す液晶レンズ素子における領域Aを拡大して示す一部拡大図である。但し、図5b中において、説明の便宜上、第2の基板51は省略している。また、図5d中において、説明の便宜上、第3の基板52は省略している。
液晶レンズ素子200は、図5aおよび図5bに示されるように、素子本体20と、素子本体20の外表面に設けられた第1の側面電極41と、第2の側面電極42と、複数の第3の側面電極243a,243b,43c,43dを備えている。素子本体20は、第1の基板50、第2の基板51、第3の基板52、第1の液晶層70、第2の液晶層270、第1の周辺電極211、第1の円形電極21、第1の共通電極31、第2の周辺電極212、第2の円形電極222、第2の共通電極232によって構成されている。ここで、第1の基板50、第2の基板51、第1の液晶層70、第1の円形電極21、第1の共通電極31、第1の側面電極41、第2の側面電極42、第3の側面電極43c,43dの構成は第1実施形態に係る液晶レンズ素子100と同様である。本実施形態では、第1の周辺電極211および第3の側面電極243a,243bの配置ならびに第3の基板52、第2の液晶層270、第2の周辺電極212、第2の円形電極222、第2の共通電極232を備えている点において第1実施形態に係る液晶レンズ素子100と相違する。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1の周辺電極211は、第1の周辺電極11と同様に、インジウム・スズ酸化物から構成され、図5cに示されるように、第1の基板50の一方の主面上に設けられている。具体的には、第1の周辺電極211は、第1の基板50の一方の主面と第1の液晶層70との間に配置されている。本実施形態においては、図5bに示されるように、第1の周辺電極211は、円形の孔を有しており、同一平面上において互いに電気的に絶縁するとともに、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割された複数の第1の周辺電極211a〜211d(本実施形態では4つ)から構成されている。なお、第1の周辺電極211が4つの第1の周辺電極211a〜211dから構成される場合、分割線の中心角は90°となる。第1の周辺電極211a,211bは、電極の一部が素子本体20の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている。第1の周辺電極211c,211dは、電極の一部が素子本体20の周縁である第1の側面10xaに向かって延びている。
第3の側面電極243aは、素子本体20の第2の側面10xbに配置され、第1の周辺電極211aの素子本体20の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と接続されている。第3の側面電極243bは、素子本体20の第2の側面10xbに配置され、第1の周辺電極111bの素子本体20の周縁である第2の側面10xbに向かって延びている電極の一部と接続されている。本実施形態においては、第3の側面電極243a,243bと第1の側面電極41と第2の側面電極42は、素子本体20の第2の側面10xbにおいて、第3の側面10yaから第4の側面10ybに向かう方向で、第3の側面電極243b、第1の側面電極41、第2の側面電極42、第3の側面電極243aの順で略等間隔に配置されている。また、第1実施形態に係る液晶レンズ素子100と同様に、第3の側面電極43c,43dは、素子本体20の第1の側面10xaにおいて、第3の側面10yaから第4の側面10ybに向かう方向で、第3の側面電極43d、第3の側面電極43cの順で配置されている。すなわち、第1の側面電極41、第2の側面電極42、複数の第3の側面電極243a,243b,43c,43dは、素子本体20の対向する側面である第1の側面10xaと第2の側面10xbに位置していることとなる。また、第1の側面電極41、第2の側面電極42、複数の第3の側面電極243a,243b,43c,43dは、図5bおよび図5dに示されるように、素子本体20の両主面(第1の主面10zaおよび第2の主面10zb)に至るように連続して延びている。さらに、第1の側面電極41、第2の側面電極42、複数の第3の側面電極243a,243b,43c,43dは、互いに電気的に絶縁されている。
第3の基板52は、透明ガラス基板から構成されている。図5cに示されるように、第3の基板52の一方の主面が第1の基板50の他方の主面と対向するように配置されている。第3の基板50の厚みは約150μmである。
第2の液晶層270は、図5cに示されるように、第1の基板50と第3の基板52との間に液晶材料が封入されて構成されている。この第2の液晶層270は、第1の基板50の厚みおよび第3の基板52の厚みよりも薄く、その厚みは10〜100μmである。ここで、第2の液晶層270は、第1の基板50と第3の基板52との間にシール材(図示しない)によって囲まれる領域内に配置されている。
第2の周辺電極212は、インジウム・スズ酸化物から構成され、図5cに示されるように、第1の基板50の他方の主面上に設けられている。具体的には、第2の周辺電極212は、第1の基板50の他方の主面と第2の液晶層270との間に配置されている。本実施形態においては、図5dに示されるように、第2の周辺電極212は、円形の孔を有しており、同一平面上において互いに電気的に絶縁するとともに、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割された複数の第2の周辺電極212a〜212d(本実施形態では4つ)と、第1の基板50の他方の主面上の4隅に設けられた複数の第2の周辺電極212e〜212h(本実施形態では4つ)から構成されている。なお、4つの第2の周辺電極212a〜212dの分割線の中心角は90°となる。
第2の円形電極222は、インジウム・スズ酸化物から構成され、図5cに示されるように、第1の基板50の他方の主面上の中央部に複数の第2の周辺電極212a〜212hと電気的に絶縁された状態で配置されている主面部222aと、第1の基板50の他方の主面上の第2の側面10xb側の端部に配置されている端子接続部222bから構成されている。具体的には、第2の円形電極222は、第1の基板50の他方の主面と第2の液晶層270との間に配置されている。第2の円形電極222の主面部222aは、直径約2mm程度の略円形形状を呈しており、光軸方向から見て液晶レンズ開口部9の領域と一致する。
第2の共通電極232は、インジウム・スズ酸化物から構成され、図5cに示されるように、第3の基板52の第1の基板と対向する主面上に配置されている。具体的には、第2の共通電極232は、第3の基板52の第1の基板と対向する主面と第2の液晶層270との間であって、第2の液晶層270を介して複数の第2の周辺電極212a〜212dおよび第2の円形電極222の主面部222aと光軸方向から見て対向するように配置されている。つまり、第2の液晶層270は、第2の円形電極222および複数の第2の周辺電極212a〜212dと第2の共通電極232との間に配置されることとなる。第2の共通電極232は、略円形形状を呈しており、光軸方向から見て複数の第2の周辺電極212a〜212dおよび第2の円形電極222の主面部222aと重なり合う領域を有する。第2の共通電極232と複数の第2の周辺電極212a〜212dが光軸方向から見て重なり合う領域の各々の面積は略等しく、その全領域が第2の液晶層270と重なり合っている。第2の共通電極232は、電極の一部が素子本体20の周縁である第2の側面10xbに向かって延びており、素子本体20の第2の側面10xbに配置されている第2の側面電極42と接続されている。
第1の基板50の他方の主面上には、図5dに示されるように、第2の周辺電極212a〜212dの外周に沿って配線パターン領域15を有する。すなわち、配線パターン領域15は、第2の周辺電極212a〜212dの外周縁の外側を周回可能に形成されている。また、配線パターン領域15は、周回領域から複数の第2の周辺電極212e〜212h、第2の円形電極222の主面部222a、第2の円形電極222の端子接続部222bに向かって延びる領域を有する。この配線パターン領域15には、複数の線状の配線15a〜15eが配置されている。
第2の周辺電極212aは、配線パターン領域15上に配置される線状の配線15aを介して第2の周辺電極212eと接続されている。具体的には、図5dに示されるように、配線15aは、素子本体20の中心から見て配線パターン領域15を第2の周辺電極212aの第3の側面10ya側の端部の位置から135°周回したのち、第2の周辺電極212eに延びる配線パターン領域15を経て第2の周辺電極212eの位置に至るように設けられている。第2の周辺電極212eは、素子本体20の第1の側面10xaに配置される第3の側面電極43cと接続されている。つまり、第2の周辺電極212a,212eは、第3の側面電極43cと接続されている。したがって、光軸方向から見て素子本体20の対角に位置する第1の周辺電極11cと第2の周辺電極212aの電極同士が同一の第3の側面電極43cに接続されることとなる。
第2の周辺電極212bは、配線パターン領域15上に配置される線状の配線15bを介して第2の周辺電極212fと接続されている。具体的には、図5dに示されるように、配線15bは、素子本体20の中心から見て配線パターン領域15を第2の周辺電極212bの第2の側面10xb側の端部の位置から135°周回したのち、第2の周辺電極212fに延びる配線パターン領域15を経て第2の周辺電極212fの位置に至るように設けられている。第2の周辺電極212fは、素子本体20の第1の側面10xaに配置される第3の側面電極43dと接続されている。つまり、第2の周辺電極212b、212fは、第3の側面電極43dと接続されている。したがって、光軸方向から見て素子本体20の対角に位置する第1の周辺電極11dと第2の周辺電極212bの電極同士が同一の第3の側面電極43dに接続されることとなる。
第2の周辺電極212cは、配線パターン領域15上に配置される線状の配線15cを介して第2の周辺電極212gと接続されている。具体的には、図5dに示されるように、配線15cは、素子本体20の中心から見て配線パターン領域15を第2の周辺電極212cの第4の側面10yb側の端部の位置から135°周回したのち、第2の周辺電極212gに延びる配線パターン領域15を経て第2の周辺電極212gの位置に至るように設けられている。第2の周辺電極212gは、素子本体20の第2の側面10xbに配置される第3の側面電極243aと接続されている。つまり、第2の周辺電極212c,212gは、第3の側面電極243aと接続されている。したがって、光軸方向から見て素子本体20の対角に位置する第1の周辺電極11aと第2の周辺電極212cの電極同士が同一の第3の側面電極243aに接続されることとなる。
第2の周辺電極212dは、配線パターン領域15上に配置される線状の配線15dを介して第2の周辺電極212hと接続されている。具体的には、図5dに示されるように、配線15dは、素子本体20の中心から見て配線パターン領域15を第2の周辺電極212dの第1の側面10xa側の端部の位置から135°周回したのち、第2の周辺電極212hに延びる配線パターン領域15を経て第2の周辺電極212hの位置に至るように設けられている。より具体的には、図5eに示されるように、配線15dは、第2の周辺電極212dの第1の側面10xa側の端部から配線パターン15に引き出され、配線パターン領域15内を配線15a,15eと離間しながら周回するように設けられている。第2の周辺電極212hは、素子本体20の第2の側面10xbに配置される第3の側面電極243bと接続されている。つまり、第2の周辺電極212d,212hは、第3の側面電極243bと接続されている。したがって、光軸方向から見て素子本体20の対角に位置する第1の周辺電極11bと第2の周辺電極212hの電極同士が同一の第3の側面電極243bに接続されることとなる。
第2の円形電極222の主面部222aは、図5dに示されるように、配線パターン領域15上に配置される線状の配線15eを介して第2の円形電極222の端子接続部222bと接続されている。より具体的には、図5eに示されるように、配線15eは、第2の円形電極222の主面部222aから第2の周辺電極212cと第2の周辺電極212dの間を第1の側面10xaに向かって引き出され、配線パターン15内を配線15a,15dと離間しながら周回するように設けられている。第2の円形電極222の端子接続部222bは、素子本体20の第2の側面10xbに配置される第1の側面電極41と接続されている。つまり、第2の円形電極222は、第1の側面電極41と接続されている。
以上のように、本実施形態に係る液晶レンズ素子200は、第1の側面電極41と第2の側面電極42と複数の第3の側面電極243a,243b,43c,43dは、素子本体20の複数の側面のうちの対向する2つの側面に位置するとともに、素子本体20の両主面に至るように連続して延びている。この場合、各側面電極同士が相互に持つ静電容量のばらつきの影響を最小限に留めることができるため、各電極における最適な駆動周波数にばらつきが生じることを一層低減することができる。ここで、液晶レンズ素子200は素子本体20の両主面のいずれか一方が回路基板の実装面と対向配置されることになるが、各側面電極が素子本体20の両主面に至るように連続して延びていると、各側面電極と回路基板との電気的接続が直接可能となるため、形状の変形を伴うリード線を用いない接続を実現することができ、各電極間の静電容量のばらつきが低減し、各電極における最適な駆動周波数にばらつきが生じることをより一層低減することができる。
本実施形態においては、素子本体20は、第1の基板50の他方の主面に設けられた第2の円形電極222と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第2の周辺電極212a〜212hと、第3の基板52と、第3の基板52の第1の基板50と対向する主面に設けられた第2の共通電極232と、第2の円形電極222および複数の第2の周辺電極212a〜212dと第2の共通電極232との間に配置された第2の液晶層270と、をさらに有し、第2の液晶層270は、第1の基板50の厚みおよび第3の基板52の厚みよりも薄く、第2の円形電極222および複数の第2の周辺電極212a〜212hは、第1の基板50の他方の主面と第2の液晶層270との間に配置され、第2の共通電極232は、第3の基板52の第1の基板50と対向する主面と第2の液晶層270との間に配置され、光軸方向から見て複数の第1の周辺電極11a〜11dと複数の第2の周辺電極212a〜212dの素子本体20の対角に位置する電極同士が同一の第3の側面電極243a,243b,43c,43dに接続される。このような構成とすることにより、同一の第3の側面電極243a,243b,43c,43dに接続される素子本体20の対角に位置する複数の第1の周辺電極11a〜11dの一つと複数の第2の周辺電極212a〜212dの一つに対して、同電位の電圧を印加することができるため、側面電極の数を増加させることなく、第1の液晶層70および第2の液晶層270の透過光の光軸を同一方向に同一の量傾けることができる。そのため、液晶レンズ素子200としての光学性能をより一層向上させることができる。
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る液晶レンズ素子200を用いたカメラモジュール300の構成について説明する。図6は、本実施形態に係るカメラモジュールの構成を示す斜視図である。
カメラモジュール300は、図6に示されるように、レンズシステム310と、ドライバIC313と、イメージセンサー(図示しない)が搭載された電子回路基板314を有する。
レンズシステム310は、液晶レンズ素子200と、光学レンズ系311と、スペーサ312から構成され、電子回路基板314上に実装されている。ここで、液晶レンズ素子としては、第2実施形態に係る液晶レンズ素子200を用いた。
光学レンズ系311は、液晶レンズ素子200の液晶レンズ開口部9と対向するように、液晶レンズ素子200に重ねて配置されている。この光学レンズ系311は、ガラスやポリオレフィン系のプラスチックに代表される透明材料を用いて形成された複数個のレンズを組み合わせて構成されており、遠距離または近距離に存在する被写体から放射または反射される光を捉え、その像をイメージセンサー上に高品質で結像させる機能を有している。本実施形態では、光学レンズ系311は、各レンズの周囲の研磨されていない円筒面(コバ面)の厚みを利用して重ねて固定している。こうすることにより、レンズシステムをイメージセンサーに対して所望の位置に固定するために装着される筒状の筐体が不要となる。その結果、カメラモジュール300の低コスト化を図ることができる。
スペーサ312は、光学レンズ系311に重ねて配置されている。このスペーサ312は、光学レンズ系311とイメージセンサーとの間の距離を高い精度とするためのものであって、内側が空洞の略四角柱の環状形状を呈している。スペーサ312は、光学レンズ系311と一体化されていてもよい。
本実施形態では、液晶レンズ素子200の各側面電極は、光学レンズ系311およびスペーサ312に沿って連続して延び、レンズシステム310が実装される電子回路基板314に至るように延びている。そのため、液晶レンズ素子200と電子回路基板314との電気的接続が直接可能となるとともに、各側面電極に対して、個別の交流電圧の印加が可能となっている。
ドライバIC313は、電子回路基板314上に搭載されている。このドライバIC313は、システム全体の制御を司る演算処理装置(図示しない)からシリアルインターフェイスの通信手段(図示しない)を経て制御情報を受け、その情報に基づいて、液晶レンズ素子200の複数の第1の周辺電極11a〜11d、第1の円形電極21、第1の共通電極31、複数の第2の周辺電極212a〜212d、第2の円形電極222、第2の共通電極232に、異なる実効値の交流電圧を印加して液晶レンズ素子200を駆動する機能を有する。なお、ドライバIC313は、その素子内に、例えば1k、2k、4kといった逓倍の周波数を制御信号に応じたスイッチで切り替える構造となっている。また、ドライバIC313自体は、イメージセンサー等を駆動するために用いられる直流電源電圧にて駆動する。
以上のように、本実施形態に係るカメラモジュールは、液晶レンズ素子200をレンズの一部に用いている。そのため、最適な駆動周波数にばらつきが生じることを低減しつつ、低駆動電圧、かつ、透過光の光軸を傾けることが可能なカメラモジュール300を提供することができる。このカメラモジュール300は、映像の動きに応じてレンズ内に入射する光軸を高速で傾けることによって、従来の小型カメラにおいて問題となっていた手振れによる映像のボケや振動を自動補正することが可能となる。
以下、本実施形態によって低駆動電圧化できることを実施例と比較例とによって具体的に示す。但し、本発明はこれらに限定されない。実施例と比較例では、各電極に印加する電圧に対するレンズパワーを測定した。
実施例では、上述した第1実施形態に係る液晶レンズ素子100を用いた。比較例では、円形電極(第1の電極)と複数の周辺電極(第2の電極)との間に絶縁層が配置され、複数の周辺電極と共通電極(第3の電極)との間に絶縁層が配置された液晶レンズ素子(特許文献1に開示されている構造)を用いた。
ここで、実施例および比較例における基板、電極、液晶層にはそれぞれ同材料を用いた。また、実施例の液晶レンズ素子100において、第1の基板50の厚みを200μm、第2の基板51の厚みを150μm、第1の液晶層70の厚みを30μmとした。すなわち、実施例の液晶レンズ素子100において、第1の円形電極21と第1の共通電極31との間の距離および複数の第1の周辺電極11a〜11dと第1の共通電極31との間の距離は30μmとなる。さらに、比較例の液晶レンズ素子において、第1の基板(第3の絶縁層)の厚みを200μm、第2の基板(第4の絶縁層)の厚みを150μm、液晶層(第1の液晶層)の厚みを60μm、円形電極と複数の周辺電極との間の絶縁層(第1の絶縁層)の厚みを70μm、複数の周辺電極と共通電極との間の絶縁層(第2の絶縁層)の厚みを700μmとした。すなわち、比較例の液晶レンズ素子において、円形電極と共通電極との間の距離は830μmとなり、複数の周辺電極と共通電極との間の距離は760μmとなる。
実施例および比較例について、凸レンズとして機能させた場合に得られるレンズパワーと凹レンズとして機能させた場合に得られるレンズパワーを測定した。測定した結果を図7に示す。
図7に示すグラフは、実施例および比較例の印加電圧に対するレンズパワーを示すグラフである。図7中、横軸は円形電極および複数の周辺電極への印加電圧[Vrms]を表示し、縦軸はレンズパワー[1/m]を表示している。図7において、レンズパワーが正の値を示すときは、レンズが凸レンズとして機能した場合を表し、レンズパワーが負の値を示すときは、レンズが凹レンズとして機能した場合を表す。ここで、図7においては、円形電極と複数の周辺電極に印加する電圧を液晶レンズ素子が駆動する初期値に等しく設定した後、円形電極に印加する電圧のみ減少させて、凸レンズとして機能させた場合のレンズパワーを測定した。また、図7においては、円形電極と複数の周辺電極に印加する電圧を液晶レンズ素子が駆動する初期値に等しく設定した後、複数の周辺電極に印加する電圧のみ減少させて、凹レンズとして機能させた場合のレンズパワーを測定した。
まず、液晶レンズ素子を凸レンズとして機能させた場合について考察する。図7に示されるように、実施例における液晶レンズ素子100を凸レンズとして駆動させるには、第1の円形電極21と複数の第1の周辺電極11a〜11dに印加する電圧の初期値が3.5[Vrms]であるのに対し、比較例における液晶レンズ素子を凸レンズとして駆動させるには、円形電極と複数の周辺電極に印加する電圧の初期値が90.0[Vrms]となっており、実施例は、比較例に比して低電圧で駆動できることが確認できた。また、凸レンズとして機能させた場合に6.8[1/m]のレンズパワーを得ようとすると、実施例では液晶レンズ素子100の第1の円形電極21に印加する電圧が1.0[Vrms]となっているのに対し、比較例では液晶レンズ素子の円形電極に印加する電圧が35.0[Vrms]となっており、実施例は、比較例に比して格段に低い印加電圧で同じレンズパワーを得ることができることが確認できた。
続いて、液晶レンズ素子を凹レンズとして機能させた場合について考察する。図7に示されるように、実施例における液晶レンズ素子100を凹レンズとして駆動させるには、第1の円形電極21と複数の第1の周辺電極11a〜11dに印加する電圧の初期値が2.5[Vrms]であるのに対し、比較例における液晶レンズ素子を凹レンズとして駆動させるには、円形電極と複数の周辺電極に印加する電圧の初期値が100.0[Vrms]となっており、実施例は、比較例に比して低電圧で駆動できることが確認できた。また、凹レンズとして機能させた場合に−5.5[1/m]のレンズパワーを得ようとすると、実施例では液晶レンズ素子100の複数の第1の周辺電極11a〜11dに印加する電圧が0.8[Vrms]となっているのに対し、比較例では液晶レンズ素子の複数の周辺電極に印加する電圧が47.0[Vrms]となっており、実施例は、比較例に比して格段に低い印加電圧で同じレンズパワーを得ることができることが確認できた。以上のことから、本実施形態の有効性が確認できた。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
本発明に係る液晶レンズ素子によれば、携帯電話などの携帯機器用カメラモジュール、その他の小型カメラの、手振れ補正機構に搭載されて利用される。
9…液晶レンズ開口部、10,20…素子本体、10xa…第1の側面、10xb…第2の側面、10ya…第3の側面、10yb…第4の側面、10za…第1の主面、10zb…第2の主面、11,111,211…複数の第1の周辺電極、11a〜11d,111a〜111h,211a〜211d…第1の周辺電極、15…配線パターン領域、15a〜15e…配線、21…第1の円形電極、31…第1の共通電極、41…第1の側面電極、42…第2の側面電極、43,143…複数の第3の側面電極、43a〜43d,143a〜143h、243a、243b…第3の側面電極、50…第1の基板、51…第2の基板、52…第3の基板、70…第1の液晶層、80…薄膜層、100,200…液晶レンズ素子、212…複数の第2の周辺電極、212a〜212h…第2の周辺電極、222…第2の円形電極、222a…第2の円形電極の主面部、222b…第2の円形電極の端子接続部、232…第2の共通電極、270…第2の液晶層、300…カメラモジュール、310…レンズシステム、311…光学レンズ系、312…スペーサ、313…ドライバIC、314…電子回路基板。

Claims (7)

  1. 第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板の一方の主面に設けられた第1の円形電極と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第1の周辺電極と、前記第2の基板の前記第1の基板と対向する主面に設けられた第1の共通電極と、前記第1の円形電極および前記複数の第1の周辺電極と前記第1の共通電極との間に配置された第1の液晶層と、を有する素子本体と、
    前記素子本体の外表面に設けられた複数の側面電極と、を備え、
    前記素子本体は、前記外表面として、互いに対向する2つの主面と、前記2つの主面を連結する複数の側面と、を有し、
    前記複数の端面電極は、それぞれ前記素子本体の前記複数の側面のいずれかの側面に設けられ、前記第1の円形電極に接続される第1の側面電極と、前記第1の共通電極に接続される第2の側面電極と、前記複数の第1の周辺電極に接続される複数の第3の側面電極と、を含み、
    前記第1の液晶層は、前記第1の基板の厚みおよび前記第2の基板の厚みよりも薄く、
    前記第1の円形電極および前記複数の第1の周辺電極は、前記第1の基板の一方の主面と前記第1の液晶層との間に配置され、
    前記第1の共通電極は、前記第2の基板の前記第1の基板と対向する主面と前記第1の液晶層との間に配置されることを特徴とする液晶レンズ素子。
  2. 前記複数の第1の周辺電極は、分割線の中心角が略等しくなるように放射状に分割され、前記第1の共通電極は、略円形形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載の液晶レンズ素子。
  3. 前記複数の第1の周辺電極と前記第1の共通電極が光軸方向から見て重なり合う領域の各々の面積は略等しく、且つ、前記複数の第1の周辺電極と前記第1の共通電極との重なり合う全領域が前記第1の液晶層と重なり合うことを特徴とする請求項2に記載の液晶レンズ素子。
  4. 前記第1の円形電極は、電極の一部が前記素子本体の周縁に延びて前記第1の側面電極に接続され、
    前記第1の共通電極は、電極の一部が前記素子本体の周縁に延びて前記第2の側面電極に接続され、
    前記複数の第1の周辺電極は、それぞれ電極の一部が前記素子本体の周縁に延びて前記複数の第3の側面電極の少なくとも一つに接続され、
    前記第1の円形電極および前記複数の第1の周辺電極の前記素子本体の周縁に延びる電極の一部と前記第1の共通電極の前記素子本体の周縁に延びる電極の一部は、光軸方向から見て互いに重なり合わないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶レンズ素子。
  5. 前記第1の側面電極と前記第2の側面電極と前記複数の第3の側面電極は、前記素子本体の複数の側面のうちの対向する2つの側面に位置するとともに、前記素子本体の両主面に至るように連続して延びていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶レンズ素子。
  6. 前記素子本体は、前記第1の基板の他方の主面に設けられた第2の円形電極と、同一平面上において互いに電気的に絶縁するように分割された複数の第2の周辺電極と、第3の基板と、前記第3の基板の前記第1の基板と対向する主面に設けられた第2の共通電極と、前記第2の円形電極および前記複数の第2の周辺電極と前記第2の共通電極との間に配置された第2の液晶層と、をさらに有し、
    前記第2の液晶層は、前記第1の基板の厚みおよび前記第3の基板の厚みよりも薄く、
    前記第2の円形電極および前記複数の第2の周辺電極は、前記第1の基板の他方の主面と前記第2の液晶層との間に配置され、
    前記第2の共通電極は、前記第3の基板の前記第1の基板と対向する主面と前記第2の液晶層との間に配置され、
    光軸方向から見て前記複数の第1の周辺電極と前記複数の第2の周辺電極の素子本体の対角に位置する電極同士が同一の前記第3の側面電極に接続されることを特徴とする請求項5に記載の液晶レンズ素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液晶レンズ素子をレンズの一部に用いたことを特徴とするカメラモジュール。
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